説明

分流の接触器

液体、気体、及び/又は多相混合物を粒子状固体と接触させるためのシステム及び方法。本システムは、第1ヘッドとその上に配置された第2ヘッドを有するボディを備えることができる。2又はそれ以上の別個の固定床を、ボディの断面に渡って配置することができる。1又は複数の非遮断の流体流路が各固定床を迂回することができ、1又は複数のバッフルを固定床間に配置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は一般的に、固定床触媒作用に対する分流の接触器及びそれを用いるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一酸化炭素は、シンガス製造及び他の化学プロセスの副生成物である。一酸化炭素は触媒毒又は汚染物質となり得るため、下流プロセスに対して問題となり得る。しかし一酸化炭素は、可燃性で、反応性が高く、ある程度の濃度で潜在的に有毒であり、何らかの著しい量で大気中に放出することはできない。
【0003】
一酸化炭素を酸化させて二酸化炭素にするためのプロセスが用いられている。このような技術は一般的に一酸化炭素変成として知られており、触媒的に駆動される(例えば、米国特許第1,509,043号明細書、米国第4,313,908号明細書、米国第4,380,529号明細書、米国第5,985,231号明細書、及び米国第6,692,705号明細書を参照のこと)。任意の触媒プロセスと同様に、床の幾何学的形状が反応の動作及び最適化において1つの重要な因子である。多くの場合に、所望する生成物の生成量を最大にすること、又は逆に、望ましくない副生成物の生成を最小にすることは、流体の滞留時間に大きく依存する。
【0004】
流体の滞留時間は一般的に、床容積と床に対する容積流量とに基づく。そのため、所定の滞留時間を維持しながら流量を増加させるか、又は一定の流量において滞留時間を増加させるためには通常、床容積を比例的に増加させる必要がある。床を通って生じる圧力低下は一般的に床深さに比例するため、床容積の増加は一般的に、圧力低下が制限される応用例に対して一定の床深さを維持して床表面積を増加させることによって行われる。
しかし経済的側面及びスペースの制限によって、既存の容器内又は処理設備内において断面積を増加させることはできない場合が多い。そういった場合には、床容積の増加は一般的に、既存の床に深さを追加するか又は付加的な容器を並列若しくは直列に追加することによって行われる。床深さを増加させると、床を通って生じる圧力低下が増えることになり、これは、常に望ましいわけではなく、場合によっては選択肢ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、好適な滞留時間が得られ、圧力低下を最小にし、スペース要求を最小にするためのシステム及び方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
それゆえ、前述の本発明の特徴を詳細に理解することができるように、前述で簡単にまとめている本発明のより詳しい説明を、実施形態に言及することによって行われてもよい。実施形態の一部は添付の図面に例示されている。しかし、添付の図面は本発明の典型的な実施形態のみを例示しており、したがって本発明の範囲を限定していると考えるべきではないことに注意されたい。なぜならば、本発明は他の同様に効果的な実施形態を認めてもよいからである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】説明した1又は複数の実施形態による例示的な接触器の部分断面図を示す図である。
【図2】図1の線2−2に沿って示す接触器内に配置された第1固定床及び流路の断面図を示す。
【図3】図1の線3−3に沿って示す接触器内に配置された第2固定床及び流路の断面図を示す図である。
【図4】説明した1又は複数の実施形態による別の例示的な接触器の部分断面図を示す図である。
【図5】説明した1又は複数の実施形態によるまた別の例示的な接触器の部分断面図を示す図である。
【図6】説明した1又は複数の実施形態によるさらに他の例示的な接触器の部分断面図を示す図である。
【図7】説明した1又は複数の実施形態によるさらにまた別の例示的な接触器の部分断面図を示す図である。
【図8】図7の線8−8に沿って示す接触器内に配置された第1固定床及び流路の断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に詳細な説明を示す。添付の請求項はそれぞれ別個の発明を規定しており、これら発明は、侵害目的上、請求項において特定される種々の要素又は限定に対する均等物を含んでいるものとみなされる。文脈に応じて、「発明」に対する以下の言及はすべて、場合によっては、ある特定の実施形態のみを指してもよい。他の場合には、「発明」に対する言及は、請求項のうちの1又は複数(しかし必ずしも全てではない)において説明される主題を指すものとみなされる。次に本発明をそれぞれ以下に詳細に説明する。具体的な実施形態、バージョン、及び実施例が含まれる。しかし本発明は、これらの実施形態、バージョン、又は実施例に限定されるわけではない。これらは、この特許における情報を、利用可能な情報及び技術と組み合わせたときに、当業者が本発明を作り及び用いることができるように含まれているものである。
【0009】
液体、気体、及び/又は多相混合物を粒子状固体と接触させるためのシステム及び方法が提供される。本システム又は接触器は、第1ヘッドとその上に配置された第2ヘッドを有するボディを備えることができる。2又はそれ以上の別個の固定床を、ボディの断面内に及び断面に渡って配置することができる。1又は複数の非遮断の流体流路を用いて一方又は両方の固定床を迂回することができ、1又は複数のバッフルを固定床間に配置してボディ内の流れを調節することができる。各固定床は、1又は複数の活性(「非不活性」)固体、例えば1又は複数の触媒、1又は複数のイオン交換樹脂、1又は複数の吸収剤、1又は複数の吸着剤、又はそれらの任意の組み合わせを備えることができる。
【0010】
図を参照して、図1に、1又は複数の実施形態による例示的な接触器100の部分断面図を示す。接触器100は、ボディ102、第1端部又はヘッド104、第2端部又はヘッド106、バッフル140、1又は複数の接続部(150、160、170、及び172の4つを示す)を備えることができる。2又はそれ以上の固定床(130、132の2つを示す)を、ボディ102の内径(すなわち断面)内に及び内径に渡って配置することができる。1又は複数の実施形態において、各床130、132は、各床を通って配置された1又は複数の非遮断の流路又は導管110、115を除いて、ボディ102の内径全体と接触していることができる。
【0011】
1又は複数の実施形態において、1又は複数の流路110は少なくとも部分的に、第1床130を通って配置又は形成することができる。1又は複数の流路110は、その第1端部において、第1ヘッド104内に画定される容積又はプレナム105と流体連通していることができ、その第2端部において、床130、132間に配置された容積又はプレナム117と流体連通していることができる。
【0012】
1又は複数の実施形態において、1又は複数の流路115は少なくとも部分的に、第2床132を通って配置又は形成することができる。流路115は、その第1端部において容積134と流体連通していることができ、その第2端部において容積125と流体連通していることができる。容積134は、第1床130とバッフル140との間に画定される空のスペース又はプレナムとすることができる。容積125はヘッド106内において収容又は画定される。
【0013】
流路110(「第1流路」又は「第1床迂回路」)は、第1床130の周りの又は第1床130を通る迂回路を与えて、その中に収容される流体が第1床130に接触しないようにすることができる。流路115(「第2流路」又は「第2床迂回路」)は、第2床132の周りの又は第2床132を通る迂回路を与えて、その中に収容される流体が第2床132に接触しないようにすることができる。流路110、115を、図2及び3を参照して以下にさらに説明することができる。図2に、第1床130の接触器100の線2−2に沿った断面図を示す。2、3、4、又は5以上の流路110を用いて、流体流れを床130の周りに迂回させるか又は送ることができる。図2には、4つの流路110を示す。流路110は、任意のパターン及び/又は任意の周波数で床130の全体に渡って並べることができる。図2に示すように、流路110は、床130を通って一様に配置することができ、固定床によって完全に囲むことができる。したがって、床130内の固体は、ボディ102の内径又は断面全体を覆うか又はそれらに広がることができる。
【0014】
図3に、第2床132の接触器100の線3−3に沿った断面図を示す。1、2、3、4、又は5以上の流路115を用いて、流体流れを床132の周りに迂回させるか又は送ることができる。流路115は、ランダムに並べることもできるし、床132の断面の全体に渡って一様に分配することもできる。図3に示すように、単一の流路115を床132を通って配置することができる。単一の流路115を、図示するように床132の中心を通って配置することもできるし、又は流路115を、中心をはずして、例えば床132の外周部又は周囲の近くに、配置若しくは並べることもできる。第1床130の固体と同様に、第2床132の固体は、ボディ102の内径又は断面全体を覆うか又はそれらに渡って広がることができる。
【0015】
図1を再び参照して、1又は複数のディフューザ142を、流路110、115に隣接して配置するか又は位置付けることができる。各ディフューザ142は、同じか又は異なるものとすることができる。ディフューザ142は、複数の開口部(例えば「シャワーヘッド」構成)か又は接触器100内に流体を分配するのに適した任意の他の構成を備えることができる。各ディフューザ142は、流体を一様に分配するために、任意の数の開口部及び任意のサイズの開口部を備えることができる。1又は複数の実施形態において、1又は複数の噴霧ノズル(図示せず)を、1又は複数のディフューザ142の開口部の一部又は全部内に配置することができる。
【0016】
1又は複数の実施形態において、ディフューザ142の周りに並べた開口部のサイズ(すなわち直径)及び開口部のパターンを用いて、それらを通る流体の流れを変更、調整、又は操作することができる。例えば、ランダムな又は均一なパターンのより小さいか又は種々のサイズの開口部を、ディフューザ142の一方の側又は半分上に配置することができ、一方で、ランダムな又は均一なパターンのより大きい直径か又は種々のサイズの開口部を、同じディフューザ142の第2側又は半分上に配置することができる。同様に、異なるディフューザ142として、各ディフューザが種々のサイズ及びパターンの開口部を有してそこを通る流体の流れを変更、調整、又は操作する、ディフューザ142を用いることができる。
【0017】
また接触器100は、その中の床130、132を支持するための支持アセンブリを備えることができる。各支持アセンブリは、床130、132の重量を支持及び保持するように構成することができる。各支持アセンブリは、1又は複数の締結具122及び1又は複数のスクリーン124を備えることができる。スクリーン124は、締結具122上に置くことができるかその他の場合には配置することができる。締結具122は、接触器100の内面上に配置(例えば溶接又はボルト締め)することができ、任意の1又は複数のクリップ、ボルト、フック、I形梁、溝などとすることができる。構造支持体122及びスクリーン124は、任意のプロセス適合材料(例えばアルミニウム、鋼鉄、合金鋼、ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、非鉄金属、非鉄金属合金、又はそれらの組み合わせなど)から製作することができる。
【0018】
固定床130、132についてより詳細に考えると、床130、132内の固体又は粒子は、同じか又は異なるものとすることができる。1又は複数の実施形態において、床130、132は、1若しくは複数の触媒、1若しくは複数の吸着剤、1若しくは複数の吸収剤、1若しくは複数のイオン交換樹脂、及び/又は1若しくは複数のモレキュラーシーブの単層を収容することができる。1又は複数の実施形態において、床130、132は、2又はそれ以上の層として、各層が、1若しくは複数の不活性材料、1若しくは複数の触媒、1若しくは複数のイオン交換樹脂、1若しくは複数の吸着剤、1若しくは複数の吸収剤、1若しくは複数のイオン交換樹脂、1若しくは複数のモレキュラーシーブ、それらの混合物、又はそれらの任意の組み合わせを収容する、2又はそれ以上の層を、収容することができる。1又は複数の触媒は、鉄、クロム、銅、亜鉛、アルミニウム、その酸化物、その合金、若しくはその混合物であるか又はそれらを含むことができる。少なくとも1つの特定の実施形態において、触媒層は、ズードケミー(Sud Chemie)タイプC12−4−02触媒(錠剤サイズが6mmx6mm、かさ密度が1120kg/m(70lbs/ft))を、一酸化炭素を二酸化炭素に転化させるために含むことができる。少なくとも1つの特定の実施形態において、各床130、132は、1又は複数の不活性材料の第1層、1又は複数の不活性材料の第2層、1又は複数の活性固体(1又は複数の触媒、吸着剤、吸収剤、イオン交換樹脂、及び/又はモレキュラーシーブを備える)を収容する第3層を収容することができる。これを図4に示す。
【0019】
ボディ102、第1ヘッド104及び第2ヘッド106は、取り外し可能な締結具(例えば、これらに限定されないが、ボルト及び他の同様の締結具)を用いて着脱可能に接続することができる。1又は複数の実施形態において、ボディ102、第1ヘッド104、及び第2ヘッド106を、互いに溶接及び/又はリベット留めすることができる。ヘッド104、106は任意の形状又は輪郭を有することができる。例えば、ヘッド104、106は、平坦、ASMEくぼみ、放物線、円錐状、又はプロセスデザイン圧力及び温度要求を満足するために用いられる業界で知られている任意の他のタイプの形状とすることができる。図1では例示的な円筒型のボディ102を示しているが、他の幾何学的形状を用いることができる。例えば、ボディ102は、円筒型のシェルとして、直径が約0.2m(0.6ft)〜約20m(66ft)、約0.5m(1.6ft)〜約10m(32.8ft)、又は約1m(3ft)〜約7m(23ft)の範囲のものとすることができる。
【0020】
接続部150、160、170、172は、固体及び流体の導入及び/又は除去が容易になるように、並びに接触器100の内部を維持するのに好都合であるように、接触器100(ボディ102並びにヘッド104、106を備える)の周りのどこにでも配置することができる。1又は複数の実施形態において、接続部150、160、170、及び172は、ネジ山付き、フランジ付き、突合わせ溶接、又は流体配管又はチュービングを取り付けるために用いる任意の他の形態の接続方法とすることができる。1又は複数の実施形態において、接続部150、160、170、及び172を溶接することができる。1又は複数の実施形態において、接続部150、160、170、及び172は、取り外し可能な締結具(例えばネジ山付きの接続部)を用いて着脱可能に接続することができる。1又は複数の接続部150、160、170、及び172は、適切な材料(例えば、これらに限定されないが、アルミニウム、鋼鉄、合金鋼、ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、非鉄金属、非鉄金属合金、又はそれらの組み合わせなど)から、プロセス組成、プロセス条件、及び所望の耐食性に基づいて製作することができる。
【0021】
1又は複数の実施形態において、バッフル140を床130、132間に配置することができる。2つの床130、132を超える数の床を用いる場合、2つのバッフル140を用いることができ、1つのバッフル140を隣接する床間に用いる。図1に示すように、バッフル140を2つの床130、132間に配置して、2つの床間か又は2つの床の周りで流体流れを分離及び/又は方向転換することができる。バッフル140は、床130の底部又は第2端部から任意の距離に配置することができる。床130とバッフル140との間の距離によって、容積134のサイズが決定される。このサイズは、接触器100を通って生じる所望の圧力低下及び/又は滞留時間に依存し得る。
【0022】
バッフル140はトレイ又は他の収集部材とすることができる。バッフル140は、接触器100の中心線に交差するように、及びボディ102の内径に隣接するように、配置することができる。バッフル140は、接触器100の垂直軸に対して水平方向又は斜めとすることができる。バッフル140は、各床130、132を互いから分離して、第1床130を通過した(すなわち、第1床130を出た)流体が第2床132から出るのを阻み、その結果、第2床132を第2流路115を介して迂回するように構成することができる。こうして、第2流路115はバッフル140の上面と流体連通しており、第1流路110はバッフル140の上面とは流体連通していない。1又は複数の実施形態において、バッフル140は、アルミニウム、鋼鉄、合金鋼、ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、非鉄金属、非鉄金属合金、又はそれらの組み合わせから製作することができる。
【0023】
1又は複数の実施形態において、流路115の第1端部を、せきを形成するバッフル140の上面を越えて高くするか、その他の場合には上面を越えて延ばすことができる。せきは、流路115内に溢れる前のバッフル140上の流体の容積又はヘッドを形成することができる。このような実施形態は、液体供給用接触器(例えば水処理用のイオン交換樹脂を収容する液体接触器)に対して有用であり得る。
【0024】
図4に、1又は複数の実施形態による例示的な接触器200の部分断面図を示す。接触器200の固定床130、132は、少なくとも2つの不活性層232間に配置された少なくとも1つの活性固体層234を備えることができる。各不活性層232は、不活性材料(例えば板状アルミナ、ムライト、セラミック、それらの混合物、又はそれらの組み合わせなど)の1又は複数の別個の層を備えることができる。各不活性層232の各別個の層は、同じ(すなわち単層)か又は異なるものとすることができる。例えば、各不活性層232は、約92%wt〜約100%wt、約92%wt〜約97%wt、又は約92%wt〜約95%wtの凝集体Al及びSiOアッセイの一様な層を含むことができる。1又は複数の実施形態において、不活性層232は、約1%wtから、約0.75%wtから、約0.5%wtから、又は約0.25%wt以下からのFeの凝集体アッセイの一様な層を含むことができる。1又は複数の実施形態において、各層232の深さは、約10cm(4インチ)〜約51cm(20インチ)、約10cm(4インチ)〜約30cm(12インチ)、又は約10cm(4インチ)〜20cm(8インチ)の深さ(すなわち、高さ)の範囲とすることができる。不活性層232の深さは、床130、132を通って生じる所望の圧力低下及び滞留時間に依存し得る。
【0025】
1又は複数の実施形態において、活性固体層234は、以下のものを備えることができる(ただし、これらに限定されない)。1又は複数の触媒又は触媒タイプ、1又は複数のイオン交換樹脂、1又は複数の吸着剤、1又は複数の吸収剤、及び1又は複数のモレキュラーシーブである。固体層234の深さは変えることができる。例えば、層234の深さは、約1.8m(72インチ)〜約3.6m(144インチ)、約2.1m(84インチ)〜約3.4m(132インチ)、又は約2.4m(96インチ)〜約3.0m(120インチ)の範囲とすることができる。層234の深さは、床130、132を通って生じる所望の圧力低下及び滞留時間に依存し得る。
【0026】
図1〜4を参照して、流体(すなわち、液体又は気体)をボディ102に第1接続部(「入口」)150を介して導入することができ、第1容積105内に第1ディフューザ142を用いて分配することができる。分配された流体の第1部分が、第1床(「上部床」)130を通って流れて、処理済み流体(「第1流出物」)を得ることができ、分配された流体の第2部分が、第1床130を1又は複数の流路110を介して迂回して第2床(「下部床」)132に至ることができる。第1床130からの処理済み流体を、バッフル140上で分離又は収集した後に、第2床132の周りに流路115を介して迂回させることができる。第1床130を流路110を介して迂回した流体の第2部分を、第2床132に渡って分配して、第2床132を出る処理済み流体(「第2流出物」)を容積125内に得ることができる。流路110の出口に隣接する1又は複数のディフューザ142を用いて、流体流れを床132に渡って、より良好に分配することができる。第1流出物(第1床130から)を流路115から出すことができ、第2床132からの第2流出物と組み合わせるかその他の場合には混合することができる。混合された流出物は、接触器100、200から第2接続部(「出口」)160を介して出すことができる。1又は複数の実施形態において、接触器100又は200のいずれかを通る流体流れを逆にすることができる。すなわち、流体を接触器に接続部160を介して導入して、接続部150を介して出すことができる。
【0027】
分配された流体の第1部分は、接触器100、200に入ってくる供給物の少なくとも10体積%、20体積%、50体積%、60体積%、70体積%、80体積%、90体積%、95体積%、又は99体積%とすることができる。残りは、第2床132において処理される分配された流体の第2部分となり得る。処理すべき流体を分流して別個の部分にすることによって、接触器100、200を通って生じる圧力低下、及び接触器100、200の断面積を、最小限にするか又は少なくとも低減することができる。
別個の床130、132を通る流量を低減することによって、各床130、132における滞留を増加させることができる。あるいは、各床130、132内での一定の滞留時間を、別個の床130、132を通る流量と、各床130、132における固体容積との両方を比例して低減することによって、維持することができる。こうして所望の滞留時間、最小の圧力低下、及び最小のスペース要求をすべて、単一の容器(すなわち、接触器)内で得ることができる。
【0028】
1又は複数の実施形態において、第1床130及び1又は複数の流路115を通って流れる流体の第1部分の圧力低下を、1又は複数の流路110及び第2床132を通って流れる流体の第2部分の圧力低下と、平衡させるか又は等しくすることができる。接触器100、200内の独立した流路を通って生じる差圧を平衡させるか又は等しくすることによって、安定した床性能及び枯渇を得ることができ、その結果、活性固体(例えば、その中の触媒)の効率及び寿命の両方を最適化することができる。1又は複数の流体導管110を通って生じる圧力低下を増加又は低減するための種々のデバイス又は技術(例えばダンパー(図示せず)、バルブ(図示せず)、可変オリフィスディフューザ(図示せず)、又はその機能的等価物)を用いて、接触器を通る各独立した流体流路に対する圧力低下を調整及び/又は平衡させることができる。
【0029】
図5に、1又は複数の実施形態による別の例示的な接触器500の部分断面図を示す。接触器500は、ボディ102、第1端部又はヘッド104(その内部の容積105を画定する)、第2端部又はヘッド106(その内部の容積125を画定する)、バッフル140、及び1又は複数の接続部(150、160、及び172の3つを示す)を備えることができる。2又はそれ以上の固定床(130、132の2つを示す)を、ボディ102の内径(すなわち断面)内に及び内径に渡って配置して、その間に容積117、134を形成することができる。1又は複数の実施形態において、迂回路(すなわち、流路)515、525を、床130、132の外部とし、ボディ102及び/又はヘッド104、106の外側の周りに配置することができる。1又は複数の流れ制御装置511、516(例えば、これらに限定されないが、バルブ、ダンパー、可変オリフィスディフューザ、又はその機能的等価物)を、1又は複数の流路510、515、525内に配置して、そこを通る流体流れを阻むか又は調節することができる。図5に示すように、1又は複数の実施形態において、圧力制御装置511、516をバルブとすることができる。
【0030】
1又は複数の流路510の第2端部を、ヘッド104と第1床130の最上部とによって画定される容積105と流体連通させることができる。流路515の第1端部を、1又は複数の流路505と流体連通させることができ、一方で、流路515の第2端部を、バッフル140と第2床132の最上部とによって画定される容積117と流体連通させることができる。1又は複数の流路525の第1端部を、第1床130の底部とバッフル140とによって画定される容積134と流体連通させることができ、1又は複数の流路525の第2端部を、ヘッド106と第2床132の底部とによって画定される容積125と流体連通させることができる。
【0031】
1又は複数のディフューザ542を、第1容積105内において、1又は複数の流路510(接触器500に接続部150を介して入ることができる)の第2端部の周りに配置することができる。また1又は複数のディフューザ542を、容積117内の1又は複数の流路515の第2端部に隣接して配置するか又は位置付けることができる。1又は複数の実施形態において、1又は複数のディフューザ542は、前述したディフューザ142と同じとすることができるか、又は1又は複数のディフューザ542を、図5に示すようにパイプヘッダとすることができる。パイプヘッダ542は、1又は複数の開口部を収容する環状又はツリー形状の導管とすることができる。1又は複数の実施形態において、1又は複数の噴霧ノズル(図示せず)を、1又は複数のディフューザ542の開口部の一部又は全部内に配置することができる。1又は複数の実施形態において、各開口部は同じ直径を有することができるか、又は開口部は種々の直径を有して、床130、132に渡って流体流れを平均させるかその他の場合には優先的に分散させることができる。
【0032】
動作時には、ライン505内の流体(すなわち液体又は気体)を、ライン510を介した第1部分と第2部分515とに配分するかその他の場合には分流することができる。第1部分は、ボディ102に第1接続部(「入口」)150を介して導入することができ、第1容積105内に第1ディフューザ542を用いて分配することができる。分配された流体の第1部分は、第1床(「上部床」)130を通って流して、処理済み流体(「第1流出物」)を得ることができる。ライン505内の流体の第2部分は、第1床130を1又は複数の流路515を介して迂回させることができ、容積117内にディフューザ542を介して分配させることができる。分配された流体の第2部分は、第2床(「下部床」)132を通って流して、第2床132を出る処理済み流体(「第2流出物」)を容積125内に得ることができる。分配された流体の第1部分は、ライン505内の入ってくる供給物の少なくとも10体積%、20体積%、50体積%、60体積%、70体積%、80体積%、90体積%、95体積%、又は99体積%とすることができる。残りは、第2床132に流路515を介して導入される分配された流体の第2部分となり得る。
【0033】
第1床130からの処理済み流体を、バッフル140上で分離又は収集した後に、第2床132の周りに流路525を介して迂回させることができる。第1流出物(第1床130から)を、流路525の出口において分配することができ、第2流出物と組み合わせるかその他の場合には混合することができる。混合された流出物は、接触器500から第2接続部(「出口」)160を介して出すことができる。1又は複数の実施形態において、接触器500を通る流体流れを逆にすることができる。すなわち流体を、接触器に接続部160を介して導入して、接続部150を介して出すことができる。
【0034】
図6に、1又は複数の実施形態によるさらに他の例示的な接触器600の部分断面図を示す。接触器600は、ボディ102、第1端部又はヘッド104、第2端部又はヘッド106、1又は複数の接続部150、160、172、固定床130、132、締結具122、スクリーン124、及びディフューザ142を備えることができるのは、前述した通りである。接触器600に対する供給物を、側部接続部172を通って容積605内に送ることができる。ボディ102内での流体力学及び圧力低下に基づいて、流体供給物を床130、132に対して送り、分流し、その他の場合には配分することができる。例えば、供給物の第1部分は、第1床130を通って「上方流れ方向」又は「第1流れ方向」に流れて、容積105内の第1流出物を形成することができ、供給物の第2部分は、第2床132を通って「下方流れ方向」又は「第2流れ方向」に流れて、容積125内の第2流出物を形成することができる。第1流出物は、接触器600から接続部150を介して引き出すことができ、一方で、第2流出物は、接触器600から接続部160を介して引き出すことができる。
【0035】
1又は複数の実施形態において、接触器600に対する流体供給物を、接続部150及び160の間で分割し、分流し、又は配分することができる。1又は複数の実施形態において、供給物の第1部分は、接触器600に入口150を介して入れることができ、第2部分は入口160を通って入れることができる。第1部分は、第1床130を通って下方又は第1方向に流れることができ、その結果、容積605内に集まることができる第1流出物を形成することができる。第2部分は、第2床132を通って上方又は第2方向に流れることができ、その結果、容積605内に集まることができる第2流出物を形成することができる。第1及び第2流出物は、互いに接触し、容積605内で混合して、組み合わされた流出物をその中で形成することができる。組み合わされた流出物は、接触器600から側部接続部172を介して引き出すことができる。
【0036】
1又は複数の実施形態において、収集器アセンブリ673を容積605内に配置することができる。収集器アセンブリ673は、配置された複数の開口部674を備えて、その中を複数の流路が通れるようにすることができる。収集器アセンブリ673は、容積605とコネクタ172との間の流体連通を開口部674を介して与えることができる。
【0037】
1又は複数の実施形態において、収集器アセンブリ673は、そこから伸びる1又は複数の分岐又はアーム(図示せず)を備えることができる。分岐は、収集器アセンブリ673のボディから単一平面(例えば容器600の中心線に対する水平面)に沿って、延びることができる。また各分岐を、容器600の中心線に対してある角度で配置することができる。角度は、水平方向から約1度〜約30度だけ何れかの方向(すなわち上方又は下方)に、ずれることができる。より詳細には、角度は、水平方向から約−20度〜約+20度、又は約−10度〜約+10度、又は約−5度〜約+5度だけ、ずれることができる。
【0038】
開口部674は、収集器アセンブリ673の分岐上か又はボディ及び分岐の両方上に、配置することができる。開口部674のサイズ及び形状は、容器600内の所望の流動力学に基づいて設けることができる。各開口部674は、例えば円形とすることができる。開口部674は、収集器アセンブリ673の各分岐及び/又はボディの周りに、ランダムに又は規則正しいパターンで並べることができる。特定の実施形態において、開口部674の少なくとも1つの列を、床130からの流体流れの方向に交差するように配置し、開口部674の少なくとも1つの列を、床132からの流体流れの方向に交差するように配置する。
【0039】
図7に、1又は複数の実施形態によるさらにまた別の例示的な接触器700の部分断面図を示す。接触器700は、ボディ102、第1端部又はヘッド104、第2端部又はヘッド106、1又は複数の接続部150、160、172、固定床130、132、締結具122、スクリーン124、及びディフューザ142を備えることができるのは、前述した通りである。1又は複数の実施形態において、第1床130は、2又はそれ以上の同心の副床(2つを図示する)732、734を備えることができる。同様に、第2床132は、2又はそれ以上の同心の副床(2つを図示する)742、744を備えることができる。第1又は上部の副床732、734は、それらの間に複数の流路712、736、738を画定することができ、第2又は下部の副床742、744は、それらの間に複数の流路722、746、748を画定することができる。これを図8に、より明瞭に示す。
【0040】
図8に、第1床130の線8−8に沿った断面図を示す。図8に示すように、各副床732、734は、1又は複数の内壁770及び1又は複数の外壁772によって画定される環状(すなわちリング状)とすることができる。1又は複数の内壁770及び1又は複数の外壁772を、穿孔された金属又は金属スクリーニングを用いて製作して、流路712、736、738及び副床732、734への又はそれらからの流体流れを可能にすることができる。第2固定床132の各副床742、744は、副床732、734の場合(図8に示す)と同じ方法で並べることができることを理解されたい。図示しないが、第2固定床132の副床742、744をずらして、すなわちボディ102の半径に沿って副床732、734とは異なる点の間に配置して、流路の変化が形成されるようにすることができる。
【0041】
動作時には、供給物を接触器700に、接続部150、160の一方又は両方を介して導入することができる。接続部150から、供給物のすべて又は少なくとも第1部分が、ボディ102に入り、ディフューザ142を通って流れ、容積705を通って流れて、環状すなわちリング状の流路712内に入ることができる。流路712内の流体は、第1方向(例えば内側)に副床732を通って流れ、第1流出物として流路736内に現れることができる。また流路712内の流体は、第2方向(例えば外側)に副床734を通って流れて、第2流出物として流路738内に現れることができる。第1及び第2流出物は、床130及び132の間の容積710内に流れ込むことができる。接続部160から、供給物のすべて又は少なくとも第2部分が、ボディ102に入り、ディフューザ(図示せず)を通って流れ、容積725を通って流れて、環状すなわちリング状の流路722内に入ることができる。流路722内の流体は、内側に副床742を通って流れて、第3流出物として流路746内に現れることができる。また流路722内の流体は、外側に副床744を通って流れて、第4流出物として流路748内に現れることができる。第3及び第4流出物は、床130及び132の間の容積710内に流れ込むことができる。容積710内の組み合わされた流出物(第1、第2、第3、及び/又は第4)を、ボディ102から1又は複数の接続部172を介して引き出すことができる。
【0042】
1又は複数の実施形態において、接触器700に対する供給物を、ボディ102の側壁上の接続部172を通って送ることができる。ボディ102内では、供給物の第1部分が第1床130の流路736及び738に入ることができる。流路736内の供給物は、第2方向(例えば外側)に、副床732を通って流れて、第1流出物として流路712内に出ることができる。また流路738内の供給物は、第1方向(例えば内側)に、副床734を通って流れて、第2流出物として流路712内に出ることができる。組み合わされた第1及び第2流出物は、容積705内のヘッド104内に流れ込むことができ、ボディ102から1又は複数の接続部150を介して引き出すことができる。供給物の第2部分は、第2床132の流路746及び748に入ることができる。流路746内にある供給物の部分は、第2方向(「外側」)に副床742を通って流れて、第3流出物として流路722内に出ることができる。また流路748内にある供給物の部分は、第1方向(「内側」)に副床744を通って流れて、第4流出物として流路722内に出ることができる。組み合わされた第3及び第4流出物は、容積725内のヘッド106内に流れ込むことができ、ボディ102から1又は複数の接続部160を介して引き出すことができる。
【0043】
接触器100、200、500、600、及び700を、均質な気体及び/又は液相流体並びに二相(すなわち気体及び液相の)流体とともに、用いることができる。任意の1又は複数の接触器100、200、500、600、及び700を、単独で又は任意の組み合わせで、並列か又は直列か又は両方であるかにかかわらず、用いることができる。任意の1又は複数の接触器100、200、500、600、及び700を、単独で又は任意の組み合わせで、並列か又は直列か又は両方であるかにかかわらず、一酸化炭素シフト反応器(変成反応器)として、例えばシンガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成させるために、用いることができる。
【0044】
1又は複数の実施形態において、容器を変更又は後付けして、本明細書で説明した接触器100、200、500、600、及び700のいずれか1つを実現することができる。例えば、後付け部品は、締結具122及びスクリーン124を、用いるべき床130の所望する数に基づいて取り付けることを、含むことができる。1又は複数の流体流路110、115を、図5に示すように、適切な床130、132内に形成することもできるし、又は容器の外面上に配置することもできる。1又は複数のディフューザ142を、流路110、115の端部に隣接して取り付けることができ、バッフル140を、隣接する床130、132の間に収めることができる。このような後付け部品は、接触器を通る流れを増加させることが望ましい場合に、好都合となり得る。単一床の接触器を通る流れを増加させると、接触器を通って生じる圧力低下が増加して望ましくないであろう。接触器内に第2床132を追加することによって、第1床130及び第2床132における床深さを低減できる一方で、接触器内の活性固体(例えば触媒)の全容積を保持することができる。接触器を通る流れを分流して、2つの床130、132に渡って並行して流れるようにすることができるため、床深さを低減することができ、接触器を通る流量を増やすことができる一方で、比較的一定の圧力低下を維持することができる。
【0045】
ある実施形態及び特徴について、数値上限の組及び数値下限の組を用いて説明してきた。当然のことながら、特に断りのない限り、任意の下限から任意の上限までの範囲が意図されている。ある下限、上限、及び範囲が、以下の1又は複数の請求項において現れる。すべての数値は、「約(about)」又は「およそ(approximately)」示した値であり、当業者によって予想されるであろう実験誤差及び変動が考慮される。
【0046】
種々の用語について前述で定義した。請求項で用いる用語が前述で定義されていない場合には、少なくとも1つの刊行物又は登録特許において反映されるようにその用語に当業者が与える最も広い定義を、その用語に与えられるべきである。その上さらに、本出願において引用される特許、試験手順、及び他の文献はすべて、このような開示が本出願と矛盾しない程度に、及びこのような取り入れが許されるすべての管轄に対して、参照により完全に取り入れられている。
【0047】
前述したことは本発明の実施形態に関しているが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく本発明の他の実施形態及びさらなる実施形態を考え出されてもよく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ヘッド及びその上に配置された第2ヘッドを有するボディ、
前記ボディの断面に渡って配置された2又はそれ以上の別個の固定床、
各固定床を迂回するように構成された1又は複数の非遮断の流路、並びに、
固定床間に配置された1又は複数のバッフル、
を備えた分流の接触器であって、
各固定床が、1若しくは複数の触媒、1若しくは複数のイオン交換樹脂、1若しくは複数の吸収剤、1若しくは複数の吸着剤、又はそれらの任意の組み合わせを備えた、
接触器。
【請求項2】
前記1又は複数の流路の放出端に隣接して配置された1又は複数のディフューザをさらに備えた請求項1の接触器。
【請求項3】
各固定床が第1不活性層、第2不活性層、及び活性層を備えた請求項1の接触器であって、前記活性層は、前記1若しくは複数の触媒、イオン交換樹脂、吸収剤、吸着剤、又はそれらの任意の組み合わせを備え、前記活性層は、前記第1不活性層と第2不活性層の間に配置されている、接触器。
【請求項4】
前記1又は複数の流路が前記ボディの外部に配置されており、そこに配置された1又は複数の圧力制御装置を備えた請求項1の接触器。
【請求項5】
前記1又は複数の流路が前記固定床内に配置されている、請求項1の接触器。
【請求項6】
前記圧力制御装置が、ダンパー、パイロット操作制御バルブ、手動調整バルブ、遠隔制御の制御バルブ、及びピンチバルブからなる群から選択される、請求項4の接触器。
【請求項7】
既存の容器を改良して分流の接触器を得るための方法であって、
前記既存の容器内に2又はそれ以上の支持スクリーンを配置する工程であって、各スクリーンは間隔をあけて配置される、工程、
前記支持スクリーンの各々を通って1又は複数の非遮断の流路を形成する工程、及び
隣接する前記支持スクリーン間に1又は複数のバッフルを配置する工程であって、前記1又は複数のバッフルは前記流路に対して実質的に垂直である、工程、
を含む方法。
【請求項8】
前記1又は複数のスクリーンの各々の上に固定床を配置する工程であって、各床は、1又は複数の第1不活性層、1又は複数の第2不活性層、及び前記第1不活性層と前記第2不活性層の間に配置される1又は複数の触媒を備えている、工程、
をさらに含む請求項7の方法。
【請求項9】
各流路の放出端に隣接して1又は複数のディフューザを配置する工程をさらに含む請求項7の方法。
【請求項10】
1又は複数の流体と1又は複数の固体を接触させるための方法であって、
接触器に供給物を導入する工程であって、
前記接触器が、第1ヘッドとその上に配置された第2ヘッドを有するボディ、前記ボディの断面に渡って配置された第1及び第2固定床、各固定床を迂回するように構成された1又は複数の非遮断の流路、及び前記固定床間に配置された1又は複数のバッフル、を備えている、
工程、
前記第1固定床を通って前記供給物の第1部分を流して第1流出物を得る工程、
前記第1固定床を迂回する前記1又は複数の流路を通って前記供給物の第2部分を流す工程、
前記第2固定床を通って前記第2部分を流して第2流出物を得る工程、
前記第2固定床を迂回する前記1又は複数の流路を通って前記第1流出物を流す工程、並びに、
前記第1流出物と第2流出物を組み合わせる工程、
を含む方法。
【請求項11】
前記1又は複数の流路の放出端に隣接して配置された1又は複数のディフューザをさらに備えている請求項10の方法。
【請求項12】
前記供給物が水素と一酸化炭素との混合物を含んでいる、請求項10の方法。
【請求項13】
前記1又は複数の流路内に配置された1又は複数の圧力制御装置をさらに備えている請求項10の方法。
【請求項14】
前記1又は複数の圧力制御装置が、バルブ、ダンパー、可変オリフィスディフューザ、又はそれらの任意の組み合わせを備えている、請求項13の方法。
【請求項15】
各固定床が、第1不活性層、触媒層、及び第2不活性層を備えている、請求項10の方法。
【請求項16】
前記第1不活性層が、板状アルミナ、ムライト、セラミック、それらの混合物、又はそれらの組み合わせを含んでおり、並びに、前記第2不活性層が、板状アルミナ、ムライト、セラミック、それらの混合物、又はそれらの組み合わせを含んでいる、請求項15の方法。
【請求項17】
前記触媒層が、鉄、クロム、銅、亜鉛、アルミニウム、酸化鉄、酸化クロム、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、鉄合金、クロム合金、銅合金、亜鉛合金、アルミニウム合金、それらの混合物、又はそれらの組み合わせを含んでいる、請求項15の方法。
【請求項18】
各固定床が、1若しくは複数の触媒、1若しくは複数のイオン交換樹脂、1若しくは複数の吸収剤、1若しくは複数の吸着剤、又はそれらの任意の組み合わせを備えている、請求項10の方法。
【請求項19】
前記供給物が一酸化炭素を含んでおり、及び前記流出物が二酸化炭素を含んでいる、請求項10の方法。
【請求項20】
第1ヘッド及びその上に配置された第2ヘッドを有するボディ、
前記ボディの断面に渡って配置された2又はそれ以上の別個の固定床であって、各固定床が、1若しくは複数の触媒、1若しくは複数のイオン交換樹脂、1若しくは複数の吸収剤、1若しくは複数の吸着剤、又はそれらの任意の組み合わせを備えており、各床が、各床を通って配置された1又は複数の環状の流路を備えている、
固定床、並びに、
前記床間に配置された混合容積であって、そこで、第1床からの流出物が第2床からの流出物と接触して混合することができ、供給物が前記第1ヘッド、前記第2ヘッド、及び前記ボディのうちの任意の2つを通って接触器に入ることができる、
混合容積、
を備えている分流の接触器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−517294(P2011−517294A)
【公表日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−548667(P2010−548667)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/000382
【国際公開番号】WO2009/108259
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(508364749)ケロッグ ブラウン アンド ルート エルエルシー (10)
【Fターム(参考)】