説明

加圧処理機

【課題】水中冷凍と水中解凍、気中冷凍と気中解凍の二種二用途で、合計四機能が同一の一機で処理可能なシステムを提供する。
【解決手段】低温下で高伝導性の加圧不凍水中波動冷凍・加圧水中波動解凍、又水中処理不能な処理物は同一機で加圧気中波動冷凍・加圧気中波動解凍、瞬間チルド加工、付着有害物洗浄迄、この全処理システムを自由選択で同一機で処理が可能、加工処理物含有水分の分子構造と物理科学の融合で、外部と芯部を同時に冷凍・解凍、時間は分単位で、鮮度と色彩も変化無く、ドリップゼロで、新鮮味で、時には他社冷凍加工品の鮮度品質瞬間検証で流通商品選別も可能。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
国内外の全ての低温物の流通過程で、業界に冷凍庫及び冷蔵庫が誕生した段階から現在に至る食品及び医療等の低温流通業界で、グロ−バルな種々変革の嵐の業界で、只一つ旧態依然とした進歩無き冷凍と解凍の技術、全世界の業界で、焦りの色さえも伺えるのが、現状の低温流通業界の技術分野である。
【背景技術】
【0002】
世界的鮮度維持商品の流通拡大する中で、避けて通れない、冷凍加工技術と解凍処理技術、その方法としては、古から周知の事実である低温気中温度差による長時間自然冷凍法と自然解凍法、及び数十年前からのエチルアルコ−ル添加不凍水浸潤による冷凍法、医学関係以外では数少ないまれに見る液体窒素応用冷凍法等がある。
【0003】
従来の解凍法は、温度差はあれ単なる気中放置長時間自然解凍法しかなく、それも種々物性を気中放散して、まことしやかな品質保持をうたう解凍機もあるが、所詮は気中長時間自然解凍に過ぎず、解凍時の鮮度劣化は回避出来ない。
【0004】
この技術的遅延の要因は、流通業界の先入観的知識レベルであり、冷凍加工は冷やせば凍り解凍処理は放置すれば解けるという、流通業界、消費者の、洗脳された慣習の踏襲から、冷凍機及び解凍機のメ−カ−へのクレ−ムもなく、機器開発製造販売業界も、只単に売れるから造ると言う事で、先進技術開発の遅延につながっていると思われる。
【0005】
同時に、冷凍機器開発、製造業界の社会的企業の責任回避ともいえる重要な問題点は、食品から始まって総ての冷凍加工及び解凍処理が鮮度品質保持及び再現にあるかぎり、この両者の関係は絶対的に切っても切れない関係にあり、単なる時間経過での自然冷凍及び自然解凍では、明治時代の氷塊同棲機種と大差がないもので、ましてや、冷凍機器は造っても解凍機器は造らず、解凍は溜め水浸潤法か水道流水、或は冷蔵庫でどうぞと言う発言すらある業界では、技術進歩などある筈が無く、鮮度品質劣化で、最終的には劣悪食品の行き着くところは消費者しかないが為に、冷凍食品と言う暗黙の品質低下イメ−ジが未だに続いているのが、低温流通業界の技術的背景である。
【0006】
流水解凍は論議の域にすら無いが、冷蔵庫の庫内冷気の気中相対湿度は極端に低下し、乾燥冷気となっている事も、家庭の主婦にいたる迄の万人の常識である中で、特に生鮮食品の水分蒸散が如何に鮮度劣化に影響を与えているかも承知の上では、驚愕に値する。
【0007】
冷凍加工にしても、解凍処理にしても、このような酸素20%前後の気中で、10時間或は20時間も、ものによってはそれ以上に、長時間の放置に等しい加工及び処理方法では、流通促進政策からも熟考すべきである。
【0008】
つまり、冷凍加工、解凍処理の技術的真髄を無視しており、本来ある機能性を保持した機種は全く見受けず、加工業界では冷凍したくても品質劣化の為に、やむを得ず数日しか鮮度保持不能の、冷温チルド加工で流通業界に出荷している物もあり、これとて、冷温気中放置に等しい、冷温庫で外部から順次芯部に冷温化して、芯部到達には長時間を要する処理法の止むなきに至っている。
【0009】
【特許文献1】
【非特許文献1】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以下、現状の低温流通商品加工処理機器での、冷凍、解凍、冷温保存機器等、各機器の課題を列挙する。
【0011】
食品産業機器を含め、種々の用途の、冷凍、解凍、等の設備機器が独立で乱立して存在しているが、冷凍が有る限り、避けて通れない不欠な処理が解凍であるが、各々機種が単独目的のみに独立製作設計される理由は全く無く、共通的な処理目的の前後にある、連結プロセスの用途併合機器としての多用途機能性に欠けており、それにもかかわらず冷凍機器と解凍機器が独立存在の一つの理由は、従来企業の利益追求のみの目的商品で、絶対的に多い大型冷凍機種に集中し、末端企業の中小規模に多い解凍は、自然解凍にゆだねて、冷凍時点の鮮度を論じておりながら解凍を放置する事は、アイスキャンディ−を除いて、他には無い。
【0012】
冷凍加工の目的が凍結による鮮度維持であるかぎり、冷凍の真髄とも言うべき条件は、可能な限り低温で、可能な限り瞬間的に、可能な限り外部と芯部の同時凍結で、可能な限り酸化を回避し、可能な限り乾燥を防止し、可能な限り形状変形を回避することの総括的機能が要求されるが、これらの条件が一つ欠けても各項目の相乗効果で有る為に意味が無くなり、残念ながら現状の低温気中長時間自然冷凍法ではこれらの条件は大半が不可能として欠落しており、数十年前から周知のエチルアルコ−ル不凍水による単なる低温冷却水冷凍加工方法も同様で、エチルアルコ−ルの危険回避の為の添加可能限界量が、労働安全法での規制限界量で、水に対して59.999%であるかぎり、水温は−35℃前後が限界で、まぐろ冷凍必要温度の−560℃以下は不能である。
【0013】
次に大きな問題は、完全に機器マ−ケットから放置されていると言っても過言ではなく、解凍処理の目的が冷凍完了時点の瞬間的鮮度品質の再現であるかぎり、解凍の真髄とも言うべき条件は、可能な限り低温で、可能な限り瞬間的に、可能なかぎり外部と芯部の同時解凍で、可能な限り酸化を回避し、可能な限り乾燥を防止し、可能な限り形状変形を防止することであり、冷凍加工プロセスと全く同様であるが、これも現状の解凍法では、これらの全ての条件が不可能として欠落している。
【0014】
又、水中冷凍加工及び水中解凍処理、気中冷凍加工及び気中解凍処理のいずれも、加工処理物の加工過程状況など判別の方法はなく、冷凍完了と看做したものが芯部は未凍結、又解凍完了と看做したものが調理段階で芯部未解凍で調理不能、これらは現在でも日常茶飯事で、担当者の技術的未熟さに責任転嫁しているが、冷凍加工及び解凍処理て、毎日変わる加工処理物の品種と大きさや、他社冷凍加工商品の解凍処理に至っては、冷凍加工温度の真実開示も無く、冷凍加工流通商品の技術的処理開示が全くない生鮮流通業界の拡大化の今日、流通業界の大きな経営ロスと同時に、このまま推移すればわが国水産資源の流通では発展どころか衰退の危険性がある。
【0015】
冷凍加工及び解凍処理の商品における酸化度の論議は有っても、現実的には包装労力と費用の加算で、生鮮食材では温度差による自然冷凍及び自然解凍しか無いが、酸化劣化の有無判別は目視では不能な為に、流通業界では逃げの一手で、酸化論議回避に専念している。
【0016】
地球温暖化防止で電力消費削減義務が国民の義務であるかぎり、地球上の全ての回転機器稼働を利用して、自家発電機を結続回転して発電をすべきであるが、現状の総ての回転機器分野で実行すれば、京都議定書による二酸化炭素削減目標は瞬時に解決するが、現状の数%の省エネルギ−削減の為の電気回路機器では、又費用対効果の企業経営にロスが出る自然エネルギ−も大切だが、これらに費やす労力費用の経営的償却設備では、全世界の電動機併設機器の自家発電装置が最善であることも、熟考すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
【0018】
本発明は、水中冷凍と水中冷凍、気中冷凍と気中解凍の二種二用途が、合計四機能が同一の一機で処理可能な事から、課題解消の技術的説明を、冷凍、解凍の二種の目的毎に、水中処理と気中処理で、易く課題の項目に従って説明する。
【0019】
先ず、機能説明に必然的に使う日本語の、氷温と言う二文字文言使用を避けた理由は、氷温という大昔から周知の日本語技術的説明会話用語が使えない現状を説明する。
【0020】
鳥取県の或る機関で、0℃氷温庫に、明日の試験の為に梨を保管保存し、そのまま保管を忘れ、数日経過後の鮮度が、思ったよりも良好であったことから、鳥取県と県内民間企業と合意の上で、生鮮食品の0℃前後の保存に、氷温と言う文言を商標登録し、その上、全国的ネットで、氷温協会なるものを設立、協会加入社以外の、氷温という日本語の使用を禁止する行為に及んでいる事実。
【0021】
この事実は、氷温協会の存在など想定もしない低温機器開発者の弊社の持つ、0℃水中で瞬間解凍技術の、発売前のパンフレットでの説明における、氷温瞬間的解凍機と言う説明文言に対して、表音協会加入者以外の氷温文言の使用を禁ずる旨の、氷温協会と称する当該企業担当者より電話があり、氷温使用したければ氷温協会への入会を望む旨の、電話連絡が本発明開発者にあり、後日入会資料の送達も受けた事実。
【0022】
100年昔から、東北や北陸の農民の常識範疇に有る生活の知恵で、地温や土壌バクテリア、及び積雪の寒気断熱効果の相乗作用で絶対に凍結しない0℃前後の雪下土壌に生鮮野菜や果実を保存している周知の事実を、当該関係者が承知しないはずがない。
【0023】
故に、氷温と言う日本語でありながら使えない商標登録の現状にも問題があるが、使用をひかえる要望電話迄が有った事実経緯から、本発明の説明文で、氷温と言う環境雰囲気の言葉を、現状では、あまでも現状では、法治国家の国民として、本発明の説明文中で、氷温の二文字は使用し得ない事情をご了承願う。
【0024】
冷凍加工と解凍処理の加圧処理プロセスは、新鮮素材の鮮度維持における絶対条件であるにもかかわらず、多くの条件で現実には困難と言う長年の慣習ともいえる先入観からの脱皮の為にも、本発明の理論に基づき、試験実例を踏まえて説明する。
【0025】
まず、冷凍加工の総論として、水中加工処理にせよ、気中加工処理にせよ、冷凍加工の温度が単に低ければ低い程良い訳では無く、加工処理物の熱伝導率によっては、芯部凍結に至る迄の外部と芯部の凍結時間差が生じるが、その時間差が長ければ長いほど、外部と芯部の温度差凍結氷結晶の形状と組成変性により組織破壊につながる事は周知の事実であり、本発明では加工処理物の芯部が目的冷凍温度になる迄、加工処理物全体を加圧して含有水分の凍結を可能な限り押さえ、芯部が目的冷凍温度に到達と同時に、加圧圧力を解放すれば、瞬間的に外部と芯部を凍結させる事が出来、その為の芯部凍結可能温度到達の時間差縮小で、温度が低ければ低いほど短くて良い結果となる為の冷凍温度は、低い方が良いと言うことである。
【0026】
又、解凍処理においても同様原理で、周囲からの温度差長時間解凍でなく、加工処理物全体への加圧によって、外部だけの圧力で無く、外部も芯部も同様圧力数値で加圧され、芯部と外部が同時に解凍開始となって従来の自然温度差長時間解凍による鮮度劣化を完全に防止出来、周囲環境温度を凍結寸前限界温度にすれば、その温度での解凍が出来、或は完全解凍前での圧力開放で、好きな解凍度合いの解凍処理も可能である。
【0027】
その原理は、水の分子構造は、HOで,水素2と酸素1の結合を知らない者はいないが、純水の性状が、地上1気圧大気での沸点が99.974℃を100℃とし、融点が0℃であることも、又、種々物質含有の生態水の融点は0℃以下である事も周知の事実である。
【0028】
しかし、水の融点0℃は、加圧環境雰囲気での融点は0℃でなく、加圧度によって一定温度域迄凍結せず、逆に凍結氷を加圧すれば溶解する事実を検証し、水分子間の、水素或は酸素の分子結合構造変化が加圧による変性であろうと思われるが、それ以外にも、加圧による全ての分子における僅かな分子発熱も想定され、この水の性状と加圧圧力を、加工処理物が含有している水分の冷凍加工及び解凍処理に応用したものである。
【0029】
不凍水中での冷凍加工及び不凍水又は上水での解凍処理のメリットは熱伝導性にあり、断熱性或は遮断性の空気媒体を回避して熱伝導率の大きな水を使用し、裸で水中処理不能な食品は真空包装、又は酸素遮断で窒素ガス等の不活性ガス封入の極力空間間隙排除容器装填で、水中で急速な熱伝達により、瞬間的処理を行うものであるが、デメリットとしては裸で水中処理不能な加工処理物の場合には、包装に要するト−タルコストの費用が加算される。
【0030】
加圧水中解凍処理の場合、水中超音波振動子で200KHz程度の波動エネルギ−熱変換殿低い帯域を装着することによって、一定幅の周波数の水中波動躍起と、加圧圧力の同時稼働で、より早く冷凍加工と解凍処理が可能となり、鮮度品質の瑕疵もなく、3週間前製造のシャリ、ワサビ、ネタ付き食材コラボレ−ションの冷凍握り寿司の真空包装が、数分の時間で、一切のドリップも無く、わさびのピリ辛も利いた、シャリの酢加減もそのままで、ネタのチアイも最善で、目前で握ったと同様な状態で試食出来た事は、開発者自身も驚嘆した。
【0031】
同時に、水中超音波振動子を装着して水中波動を起こすことで、魚類や生鮮野菜の表面付着有害物の水中洗浄除去は、振動エネルギ−の熱変換度の低い周波数帯と、加圧圧力との相乗効果で、非常に有効な洗浄機能を発揮した。
【0032】
又、気中処理の場合に、1気圧の大気圧中に超音波振動を如何なる周波数をも発振したが全く冷凍時間や解凍時間の差は生じず、全て従来通りの冷凍及び解凍で10時間或は20時間を要し、次に耐圧処理槽(9)内の気中圧力が増せば増すほど、超音波振動出力の増加で、気中圧力と周波数帯との相乗効果で、外部と芯部の同時冷凍、及び同時解凍で、特に解凍では顕著な分単位時間での解凍も可能となった。
【0033】
可能処理物の気中冷凍加工及び気中解凍処理においても、水中と全く同様で、ことなるものは、接触媒体が、水か空気か、或は不活性ガスかの違いだけで、加圧と圧力開放に関する機能は全く同様である。
【0034】
相違点を強いて言えば、接触媒体である水と空気、或は水と不活性ガスの熱伝播率の差から、同じ温度環境では水中の方が遥かに早く伝達するが、不凍水を使えば、裸投入出来るもの、裸投入できない為に真空包装するもの、真空包装では形状崩壊の為に空間保有密閉包装のやむなきに至るものも有るが、冷凍加工後の保存では酸素遮断的に包装処理の特典もあり、一長一短があるが、密閉包装水中加工が種々の事情で困難な場合には、気中冷凍加工も可能な、本発明の特徴の有効性が出てくる。
【0035】
さて、従来の先入観的知識では、気中冷凍加工及び気中解凍処理は、諸悪の根源である長時間処理の為に、冷凍加工はそのまま冷温倉庫に入れて1日、二日掛けて冷凍加工を行い、解凍処理は長時間を要する為に前日或はその前から予定量の自然放置に等しい解凍をせざるを得ず、当日の過不足で有形無形のロス発生も、又長時間の気中自然酸化と長時間の冷気乾燥で外部と内部の温度差での劣化は避けられず、品質劣化も致し方ないものと、流通業界関係者でも先入観的に黙認してきた。
【0036】
しかし、いくら気中冷凍加工や気中解凍処理でも、水の分子性状を究極的に究明すれば水中での冷凍加工や解凍処理と同様に、気中でも、冷凍では外部と芯部の同時凍結も可能であり、解凍の場合も同様に、環境雰囲気温度を凍結寸前限界温度にしておけばその温度で、外部と芯部の同時解凍開始で、加工処理物の熱伝導率の差は関係なく、分単位の時間で、解凍が可能である。
【0037】
同時に、気中処理の場合は、水中での冷凍加工や解凍処理と違って、周囲環境雰囲気が気体であることからシャリ、ワサビ、ネタの、ボイルドライスと生魚のコラボレーション食品の冷凍にぎり寿司の場合に、ネタの種類によっては、従来の気中処理は、味の劣化で冷凍化は困難とされているウニ、真空包装で形状デザインを崩壊の和菓子でも、何の躊躇も無くそのままの形状で、芯部と外部を同時冷凍加工、酸化防止では耐圧処理槽内に不活性ガスを充填して冷凍と解凍、冷凍温度は−80℃でも可能な低温化で、不凍水では不能だが気中だから可能な−60℃以下の温度、しかも無酸素で急速冷凍、急速解凍も、特に、マグロのロインサイズも芯と外が同時に冷凍或は解凍が可能となった。
【0038】
チルド加工の凍結寸前限界温度では、微妙な温度コントロ−ルが必要であり、電気的サ−ミスタ制御で、耐圧処理槽内温度を−1℃に設定して、+−1℃未満の誤差で指定温度維持をはかった事から、従来のような制御温度感知制御誤差幅が+−5℃で、望まない凍結や+5℃高温域突入の繰り返しによる鮮度劣化を皆無にして、凍結寸前限界温度設定での、食品の低温凍結突入氷結晶の肥大化による組織損傷や+5℃前後への移行による低温発酵鮮度劣化も全くない。
【0039】
水中冷凍加工及び水中解凍処理の場合、解凍時間を、加熱せずに如何に短くするかが、鮮度維持における大きな勝負どころであり、その観点から周波数帯限定で、波動エネルギ−の熱変換度が小さく、組織に変化を起こさない波長帯と出力を与え、加圧による水分子の解氷と相まって、冷凍では芯部と外部の同時凍結、鮮魚解凍の一例では、−35℃冷凍加工の頭尾30センチメートルのアジが0℃水温中で10分で芯温−1℃で解凍された事実からも、分単位での瞬間的共言える時間差で解凍処理が可能となり、流通業界への大きなメリット供給となる。
【0040】
又、本発明で、必要欠くべからざる装備機能の一つに、処理過程における加工処理物(1)の温度変化を、無接触で、分単位で、温度変化デ−タ−を、常時検証を可能にしたもので、冷凍加工、解凍処理、チルド加工、各加工処理過程で最も重要な機能である。
【0041】
これには無接触赤外線温度感知器(24)を装置して、耐圧処理槽(1)内の加工処理物(2)に赤外線を、耐圧処理槽(1)稼働中の、常時又は定期的間欠稼働で照射して、デジタル数値目視確認、又は、温度感知モニタ−記録計測装置(25)によって検証可能としたものである。
【0042】
気中冷凍加工や気中解凍処理で、従来では自然温度差による冷凍完了時点、及び解凍完了時点の確認が不可能で、芯部未冷凍或は芯部未解凍の為の種々問題が躍起しているが、本発明では、槽内の無接触赤外線温度感知器を耐圧処理槽内に装填し、加工処理物に赤外線を照射して加工処理物の表面温度を計測し、冷凍加工温度、及び解凍処理温度の表示で耐圧処理槽外での温度感知やモニタ−記録計測装置で加工処理物の処理度合いが判別できる理由は、冷凍では芯部の冷凍温度到達迄は外部温度も周囲環境雰囲気温度よりも高く、解凍処理では外部温度が凍結寸前限界温度になった時には、芯部も同様である事が加圧処理の本発明の特徴であるが、残念ながら、不凍水中の加工処理物の温度計測を不凍水面外から計測可能な温度計測機器は見当たらず、水面下に設置するしか無いが、低温防水処理で高価につくが、時には装着することも有る。
【0043】
しかし、不凍水温度での判断も十分に可能である理由は、加工処理物(1)の外部と芯部の同時処理可能な機能だからこそ判断が可能な事で、冷凍加工の場合には常温の加工処理物(1)の投入で一時的に水温が上がり、規定冷凍水温になった段階で概略冷凍終了、解凍処理の場合は、冷凍と逆に、一時的に水温が低下し、加圧による解凍が終了では基の水温に近付く現象がある為であるが、この条件は耐圧処理槽の容積に対して、加工処理物の装填量との関係で、同時に槽内加圧中でも倉内冷却稼働可能な冷却管が処理槽内直接設置の条件が付随する条件設定が有る。
【0044】
加工処理物(1)の加工処理に関し、稼働環境雰囲気温度は、耐圧処理槽(9)内の全ての場所で同一温度が望ましく、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機では耐圧処理槽内の不凍水を循環対流させると同時に小魚等の積層冷凍ブロックの解凍促進の一助にもなり、又、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機の温度分布均一化では、可能な限り加圧密閉の耐圧処理槽(9)内での独立還流ファンの設置は、低温槽内でのファンモーター熱エネルギー、及び電気機器の危険回避で、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機と同様に、耐圧処理槽(9)外から、耐圧処理槽(9)内気体の循環拡販を行う事が望ましいが、やむを得ない時は耐圧処理槽(9)内に設置することもある。
【0045】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機及び加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機の両者に、前者は水中で、後者は気中で、耐圧処理槽(9)内での超音波発振は、加圧圧力との相乗効果で、想定以上の効果が発揮された。
【0046】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機の場合には超音波振動子を水中で発振させる事で、加圧密度の高い水中で水中波動を起こし、加工処理物の芯部への振動到達力が大きく、周波数帯の選択で、氷解限界温度でのエネルギ−熱変換で加工処理物の外部凍結を遅らせ、芯部凍結温度到達と同時に超音波出力を停止、これと同様のタイミングで加圧圧力も停止することで機能向上となり、同時に解凍処理の場合には芯部への加圧水中波動が到達しやすく、加圧圧力との相乗効果で、瞬間的共言える10分前後の分単位解凍時間が達成されたことは、驚異に値する。
【0047】
加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機の場合には超音波振動子を気中で発振させる事で、圧力密度の高い加圧気中波動を起こし、大気圧では想定し得ない加工処理物の芯部への振動到達力が大きく、周波数帯の選択で、組織を痛めない氷解限界温度波長帯でのエネルギ−熱変換で加工処理物の外部凍結を遅らせ、芯部凍結温度到達と同時に超音波出力を停止、これと同様のタイミングで加圧圧力も停止することで機能向上となり、同時に解凍処理の場合には芯部への加圧気中波動が到達しやすく、加圧圧力との相乗効果で瞬間的共言える分単位での気中解凍を可能にした。
【0048】
従来の、加工処理物が受ける鮮度劣化の大きな要因には、それが水中処理或は気中処理でも、仮に加工処理時間が短くても、地球上での処理であるかぎり、生鮮食材では生命断絶と同時に酸化劣化が促進され、加工処理物が含有する全ての物質の融合反応と水中或は気中の酸素と結合して色彩劣化及び鮮度品質劣化が起きることは周知の事実であるが、この防止策には二種類が有り、本発明で併用も可能な不活性ガス充填による酸素遮断と包装による酸素遮断である。
【0049】
冷凍加工の包装による酸素遮断は、流れ作業が可能なコンベア−の上で、下敷きの薄膜フイルム上に置くか、又は底と縁付き容器の中に装填した加工処理物の上にも薄膜フイルムを置き、その上から手動又は自動で風圧により密着させて酸素遮断を図れば、非常に簡単な酸素遮断包装ができ、その後の冷凍加工での外部凍結効果の段階では薄膜フイルムは簡単に剥離が可能で、最終保存冷凍商品としての真空包装を行う場合の事前鮮度保護包装で冷凍保管すれば、仮に加工処理物が軟弱形状であっても当初の形状は凍結維持する。
【0050】
食材は、冷凍技術によって冷凍食材になるかならないかが決まり、例えば北海道ウニの場合、その80%が樺太産である今日、水揚げ毎に冷凍保存が望ましいが、解凍後も絶対的生食である為、鮮度、品質色彩、味が変わっては商品価値が無くなり、現状市販の如何なる冷凍化工機で冷凍しても品質劣化で商品化不能な為、現状は1週間しかもたないチルド商品で流通されている現状を、本発明での冷凍加工後1か月での解凍試食では、驚嘆の鮮度と品質、色彩と味、これはウニ容器特有の、底と縁付きの木製セイロ箱容器底に、加湿した紙を敷き、敷き紙の上にウニを一層に並べ、ウニ表面全般に薄膜フイルムをおき、そのまま−50℃気中環境で表面瞬間的凍結、その後真空パック、1か月−20℃で保存したものを、加圧気中解凍して食したものが上記である。
【0051】
又、最初から真空包装する方法と、可能な限り空間を削減した空間付き間隙容器に装填して容器内に不活性ガスを充填して酸素を遮断する、従来の低温乾燥気体による水分蒸散と酸化回避の方法も有り、可能な限り真空包装同様の外気遮断溶着密閉容器が望ましいことは当然である。
【0052】
最後に、昨今の二酸化炭素排出量の削減を世界に公約のわが国で、雨天無風の自然環境対象では如何なる計算をしても現状の太陽光の電気変換率から採算が採れない太陽光及び風力自家発電装置を国策的補助で設置する事も良いが、それに加えて、地球上の全ての回転駆動伝導機器、或は機器駆動流動素材である管内水流、管内圧縮空気、或は油圧機器等々を利用すれば、二酸化炭素削減の一端を担える筈の、既存動力利用で自家発電機となり、本発明の処理水冷却機触媒の圧縮駆動電動機に結続し、発電モ−タ−のローター回転だけの軽ロ−ドで、冷却装置の稼働毎に発電して蓄電池に蓄電する迄の機能を装着した。
【発明の効果】
【0053】
本発明の実験結果により、下記の効果が判明した。
【0054】
加圧水中冷凍及び加圧水中解凍、加圧気中冷凍と加圧気中解凍、加圧水中チルド加工、加圧気中チルド加工、水中超音波振動子発振で水中波動による加圧水中冷凍と加圧水中解凍、及び、気中波動による加圧気中冷凍と加圧気中解凍、水中超音波振動子発振による水中波動食材洗浄、等々が、同一の一機で、選択稼働によって、目的に応じて稼働変更も可能な、大きな特徴効果をもっている。
【0055】
以下、本発明の効果の説明に当たり、加圧水中冷凍、加圧水中解凍、加圧気中冷凍、加圧気中解凍、加圧無酸素冷凍と解凍、加圧チルド加工、及び水中波動を含めた効果毎に記述する。
【0056】
加工処理物の各種加工方法は、裸でなければいけないもの、裸でも包装でも良いもの、包装でなければいけないもの、しかも、裸での水中冷凍加工や解凍処理は出来ないもの、裸でなければいけない上に気中酸化を嫌うもの、以上五種類に大別されるが、本発明は、このいずれの場合も加工処理が可能である。
【0057】
加圧水中冷凍加工の場合、冷凍加工では熱伝導率の良い低温水中冷凍加工と言う単なる冷凍温度に加えて、加圧によって加工処理物の全体的凍結を芯迄冷凍温度が到達するまで全体凍結を遅らせ、芯部が規定温度になった瞬間に圧力開放で、従来は不可能であった外部と芯部の同時凍結冷凍が可能になり、凍結氷結晶の瞬間微細化均一化が可能となり、鮮度品質が向上した。
【0057】
水中に裸での投入が不能な加工処理物の真空包装加圧水中冷凍加工は、本発明付属機器としての急速ラップ処理装置で、加工処理物の外周を薄膜フイルムで風圧によって密着させると同時に水密溶断加工を行い、−35℃前後の冷凍低温不凍水に1分乃至2分付ければ外周が凍結固形化するもので、その後、正式真空包装、又は薄膜フイルム剥離で裸にすれば、形状崩壊も無く、この方法は加圧気中冷凍及び加圧気中解凍の場合にも酸素遮断の観点からも有効で、特ににぎり寿司のネタなどはシャリに巻きつくことなく、ネタのチアイも全く正常で、握った形状の真空冷凍加工が出来、当然ながら冷凍庫保管中でも水分蒸散及び気中酸化が完全に防止でき、試食では3週間前の冷凍にぎり寿司が今にぎったと同然の鮮度と味で、鮮度劣化も無く、ワサビもきき、典型的なコラボレ−ション食品のにぎり寿司の冷凍加工で品質維持が出来れば、食材及び食品で冷凍加工出来ないものはなく、全食品でのグロ−バルな販路拡大が可能である。
【0058】
生鮮食品の冷凍温度は、−20℃冷凍庫では長時間冷凍となり、加工処理物の表皮は低温化しても、芯部に−20℃が到達するまでに、低温空気の相対湿度で表面水分蒸散と、内部生態液水分の浸透圧細胞外漏洩、及び氷結晶の肥大化を含めて商品にはならず、従って、−20℃冷凍庫は一旦急速冷凍加工された冷凍物の保管庫に過ぎず、生鮮魚の漁獲量によって決まる価格で、大漁時の一括購入もままならなかった現状が、本発明によって瞬間的冷凍加工の後で−20℃冷凍保管倉庫に保管すれば、企業メリットは大きい。
【0059】
加圧水中冷凍加工の場合、食品添加物唯一安全なエチルアルコ−ル添加不凍水の場合には、引火性材量の為に水中添加量が60%以上の場合には種々法的安全規制が有り、その意味から59.99%市か添加出来ずに−35℃前後の冷凍温度の限界が有り、マグロの場合には−60℃以下の冷凍加工温度が条件であるかぎり、エチルアルコ−ル添加不凍水では困難な事情からの気中冷凍加工が本流であるが、本発明では、気中処理も水中処理も可能であり、冷却装置の種類選択で、気中−80℃以下でも十分に対応でき、しかもマグロの場合はロイン、ブロック、その他の形状でも、−60℃の加圧水中冷凍で、外部と芯部が同時に凍結も可能となり、品質はこの上ない。
【0060】
加圧解凍処理の場合、加圧水中解凍処理の場合には凍結寸前限界温度で維持するか、時には数%のエチルアルコ−ルを添加すれば多少の水温低下でも差し支えなく、加圧水中解凍処理も加圧気中解凍処理も、冷凍物の芯部と外部の凍結氷結晶が同時に氷解を開始し、解凍時間の驚異的短縮が可能となり、品質劣化が極限まで防止された。
【0061】
加圧水中解凍処理及び加圧気中解凍処理も、解凍時間の驚異的短縮から、前日からの必要想定量の事前解凍が不要となり、現状の事前解凍量の過不足による有形無形のロスが解消され、企業にも、社会的にも大きなメリットである。
【0062】
この冷温中での分単位の瞬間的解凍時間の為、それも周囲環境雰囲気温度が冷温での解凍により、或る意味では、品質劣化する余裕時間が無いとも言える。
【0063】
加圧水中及び加圧気中での処理、特に解凍処理では、超音波波動と加圧圧力の相乗作用で、又ブロック解凍ばらしが不能に近い小魚等の積層ブロック冷凍物には、加圧水流をこれらと共に追加すれば、24時間掛かっても解凍不能であったものが15分で、感染処理出来たことも大きな効果である。
【0063】
又、水中波動は、従来方式の全ての冷凍加工及び解凍処理では不可能であった、食品外部付着有害物の水中超音波洗浄効果によって解消され、鮮度維持が向上した。
【0064】
発電機の装着で、稼働毎に自家発電機能も持ち、蓄電する事によって、機器照明を含めた省エネルギ−に貢献する。
【0064】
これ以外にも、今後の流通形態に及ぼす種々の効果を含め有形無形の効果は尽きない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
本発明は、加工処理物(1)を、加圧処理機(2)によって、主として冷凍、解凍、チルド、洗浄等々に使用するものであるが、その機能種類は、加圧水中冷凍兼加圧解凍機(3)、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)、加圧無酸素処理機(5)、加圧製氷機(6)、加圧氷塊内封入凍結加工機(7)、付着有害物洗浄機(8)、及びこれらに付随する処理の全ての機能を同一一機が保持した処理機を総称して、加圧処理機(2)と言う。
【0066】
耐圧処理槽(9)の耐圧形状は、円筒形の両端は半球状が望ましく、このほかにも、多角形状筒形でも、耐圧応力があれば、形状は問わない。
【0067】
圧力容器であるかぎり、耐圧処理槽壁(10)の必要素材厚みは十分に耐圧強度を採るが、通常は最大7Kg/cmとしての産業工場用の圧縮空気動力ラインと同様とし、特別加圧を要する場合は別途の加圧機種を選定設置し、当然ながらその最高圧力対応の強度部材とする。
【0068】
又、安全を重視し、万一の為に、耐圧処理槽壁(10)を貫通して規定圧力数値安全弁(11)を単数又は複数装着する。
【0069】
圧力容器としての常識から、耐圧処理槽壁(10)の開口部の補強は常識であるが、投入口扉(12)等の形状及び補強の上で、耐圧処理槽(9)が内圧であるかぎり、投入口扉(12)は耐圧処理槽(9)の内部に向かって解放され、閉鎖の時の扉枠は、耐圧処理槽壁(10)の開口部縁が扉枠代わりになり、内圧によって開口部パッキンが押さえられる構造が望ましく、圧力漏洩を防止する。
【0070】
耐圧処理槽(9)の内部温度は、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の冷凍加工温度は−35℃前後であるが、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の場合は、−80℃以下も可能で有り、耐圧処理槽壁(10)を断熱材(13)によって囲うか、或は多重壁真空断熱(14)の場合もある。
【0071】
耐圧処理槽(9)の槽内冷却装置(15)は、液体冷却機(16)及び気体冷却機(17)の2種があるが、加圧処理機(2)の水中又は気中のどちらか1種限定用途の場合には単独種を、複合的での使用の場合で好ましいのは、直接に耐圧処理槽内を冷却する方法が望ましい。
【0072】
つまり、耐圧処理槽(9)の液体冷却方法及び気体冷却方法には、それぞれ二つの冷却方法がある。
【0073】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の場合は、別途に液体冷却タンク(18)を設置し、同タンク内の不凍水を液体冷却管(19)によって必要温度に冷却可能とし、冷却液体循環管(20)によって耐圧処理槽(9)内の不凍水と液体冷却タンク(18)の循環によって温度低下を図る方法と、もう一つの方法は、液体冷却管(19)が耐圧処理槽(9)内に装着されている場合の、二通りが有る。
【0074】
加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の場合も、別途に気体冷却タンク(21)を設置し、同タンク内の気体を気体冷却管(22)によって必要温度に冷却可能とし、冷却気体循環管(23)によって耐圧処理槽(9)と気体冷却タンク(21)の循環によって、気体の温度低下を図る方法と、もう一つの方法は、気体冷却管(22)が耐圧処理槽(9)内に装着されている場合の、二通りが有る。
【0075】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の場合、及び加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の場合も共に、耐圧処理槽(9)以外の関連併設機器も、加圧圧力耐圧が望ましく、冷却は別置きのタンク冷却を優先的に使用するが、耐圧処理槽(9)の容積、及び主たる用途によっては、如何様な、液体冷却方法及び気体冷却方法共に耐圧製作は可能である。
【0076】
又、本発明で、必要欠くべからざる装備機能の一つに、処理過程における加工処理物(1)の温度変化を感知する必要性から、冷凍加工、解凍処理、チルド加工、各加工処理過程の加工処理物(1)の温度管理センサ−がある。
【0077】
これには無接触赤外線温度感知器(24)を装置して、耐圧処理槽(1)内の加工処理物(2)に赤外線を照射、耐圧処理槽(1)稼働中の、常時又は定期的間欠稼働で照射して検証し、時には温度感知モニタ−記録計測装置(25)設置によって検証可能としたものである。
【0078】
しかし、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の場合、耐圧処理槽(1)内の気中空間から水中にある加工処理物(1)に対して赤外線照射しても、不凍水の表面温度しか検証できず、残念ながら不凍水を通過して加工処理物(1)温度検証可能な温度センサ−が出来るまでは、不凍水温度で判断せざるを得ない事もある。
【0079】
耐圧処理槽(9)内の圧力の強弱は別として、耐圧処理槽壁(10)を貫通して連結する機器が有る以上、又、耐圧処理槽(9)以外の連結機器の耐圧度保持が有っても、安全確保の為には、耐圧処理槽壁(10)の貫通管類には、手動又は自動で稼働する貫通遮断弁(26)を装着する。
【0080】
加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の場合で、加工処理物(1)の物性によっては、処理過程での酸化防止の為、耐圧処理槽(9)内、及びの気体循環関連機器内には、窒素ガス、或は炭酸ガス、その他酸化促進防止可能な不活性ガス(27)を装填して加圧処理稼働をする。
【0081】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の場合、加工処理物(1)の種類が、小魚、小エビ、イカ、或は魚介類の細切れ表面加工品、その他の積層形状冷凍ブロックの、冷凍及び解凍は、自然体放置での各処理は、ブロック形状冷凍物相互の加工処理物(1)同士の間隙には、遮断材的気泡が混入凍結されており、仮に常温水中に浸潤しても内部結氷促進状態になり、処理が困難であった現状の解決策と同時に、耐圧処理槽(9)内不凍水温度の均一化の為、単数又は複数の噴射口をもった槽内噴射管(28)を耐圧処理槽(1)内に設置して槽内で噴射水流を加工処理物(1)に向けて装着するが、時には耐圧処理槽(1)内の水流噴射のみの目的で、槽内設置耐圧水中ポンプを装着することもある。
【0082】
加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の場合は、耐圧処理槽(9)内の温度分布の均一化が望まれるが、耐圧処理槽(9)内に独立装着の還流ファンの装着は、ファンモ−タ−熱エネルギ−冷却による冷却ロス回避と密閉空間での電気機器稼働の危険性回避の面からは、槽内気体を外部設置の送気装置で吸引吐出の循環で、耐圧処理槽(9)内気体の温度分布均一化を図る。
【0084】
加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)及び加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(3)の両者の場合、超音波振動子(32)を、前者は耐圧処理槽(9)内の水面下に、後者は気中にそれぞれ装着して稼働することにより、水中では加圧圧力での相乗効果、槽内気中では大気圧では想定できない加圧気中振動で想定以上の効果が有ったが、設置場所は水中では耐圧処理槽(1)の底部位に装着すれば良く、気中発振の場合は、上部からか底部位に向かって装着する。
【0085】
薄膜フイルム(33)による加工処理物(1)の包装目的は、本来真空パック包装での冷凍市場流通だが軟弱形状組成の為に、最初から裸状態では真空包装が出来ない加工処理物、例えば、シャリ、ネタ付きのにぎり寿司の冷凍加工の場合、そのまま裸で真空包装に掛ければ、シャリもネタもそのまま団子になって商品価値は喪失するが、薄膜フイルムで周囲を急速ラップしてそのまま瞬間的に−40℃前後の気中で数分もすれば酸素遮断で周囲が凍結硬化し、その形状保持で薄膜フイルム(33)を簡単に撤去して真空パック処理をすれば、何処から見ても立派な冷凍握り寿司、つまり、軟弱食材の鮮度維持形状保持冷凍で、真空包装の為の一種の前処理処置とも言えるものである。
【0086】
この薄膜フイルム(33)のラップ作業を、半自動又は全自動で行えば良く、低速コンベア−上の薄膜フイルム(33)上に加工処理物(1)を単数で、或は複数ロットで置き、その上部から自動又は手動で風圧(34)を掛ければ、一定の大きさの上部の薄膜フイルムを加工処理物(1)の周囲と上部を軟弱フイルムでくまなく覆い、余剰フイルムは下部の低速コンベア−上の薄膜フイルム(33)に密着し、気中の表面凍結加工ではそのままで、水中瞬間表面冷凍では上下フイルムの水密化をする急速ラップ処理機で、加工処理を行う。
【0087】
最後に、自家発電の動力根源をもちながら放置廃棄している全業界に先立ち、本発明のもつ回転機器を利用して自家発電機(36)とするもので、わが国全体が、いや全世界の機器製造者が、全ての機種に応用すれば、今日からでも出来る二酸化炭素削減ワ−クであるが、残念ながら大手機器メーカー、特に電動機製造メ−カ−は、弊社要請に全社首を横に振る要因は推して知るべしである。
【0088】
本発明では、不凍水冷却、又は気体冷却、或は加圧ポンプ、気体加圧機のそれぞれには排除不可欠な回転モ−タ−が装着されており、この圧縮駆動電動機(37)に直結又は間接で、発電モーター(38)を連結し、機器稼働毎に発電して蓄電池(39)にためる迄の装備を標準で装着するものである。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機で、液体冷却管が液体冷却タンクに装填されて冷却液体が循環する機種の断面図、一部側面図である。
【図2】加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機で、気体冷却管が気体冷却タンクに装填されて冷却液体が循環する機種の断面図、一部側面図である。
【図3】加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機で、液体冷却管が耐圧処理槽内に装填されて冷却され、槽内液体が槽内循環対流して温度均一化する機種の断面図、一部側面図である。
【図4】加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機で、気体冷却管が耐圧処理槽内に装填されて冷却され、槽内気体が槽内循環して温度均一化する機種の断面図、一部側面図である。
【図5】冷凍及び解凍の処理過程で、鮮度維持の為の酸化と乾燥防止で、表面形状維持で凍結硬化促進の急速ラップ処理機のラップ処理過程の側面断面図である。
【図6】酸化防止の不活性ガス封入容器包装の、3連パック食品装填後の断面図である。
【符号の説明】
【0090】
1 加工処理物
2 加工処理機
3 加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機
4 加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機
5 加圧無酸素処理機
6 加圧製氷機
7 加圧氷塊内封入凍結加工機
8 付着有害物洗浄機
9 耐圧処理機
10 耐圧処理槽壁
11 規定圧力数値安全弁
12 投入口扉
13 断熱材
14 多重壁真空断熱壁
15 槽内冷却装置
16 液体冷却機
17 気体冷却機
18 液体冷却タンク
19 液体冷却管
20 冷却液体循環管
21 気体冷却タンク
22 気体冷却管
23 例冷却気体循環管
24 無接触赤外線温度感知器
25 温度感知モニタ−記録計測装置
26 貫通遮断弁
27 不活性ガス
28 槽内噴射管
29 槽内耐圧攪拌水中ポンプ
30 槽外設置液体気体循環ポンプ
31 槽内加圧管
32 超音波振動子
33 薄膜フイルム
34 風圧
35 急速ラップ処理機
36 自家発電機
37 圧縮駆動電動機
38 発電モ−タ−
39 蓄電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明で言う、加工処理物(1)とは、冷凍加工、解凍処理、氷塊内封入凍結加工、等の加工処理を目的とした、全ての食材食品類及び学術的試験体等を言う。
本発明で言う、加圧処理機(2)とは、加工処理物(1)の加工処理方法として、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)、加圧無酸素処理機(5)、加圧製氷機(6)、加圧氷塊内封入凍結加工機(7)、及び、付着有害物洗浄機(8)の各機種のいずれの用途にも使用可能な、多用途性加工処理機を言う。
加圧処理機(2)の、耐圧処理槽(9)の構造は、横形円筒形状或は縦形円筒形状の、両端壁は周知の曲線壁を使用する事を含めて、多角形状処理層、球形処理層、等々の現状社会デザインを考慮し、安全な耐圧強度対応の各種形状とする。
加圧処理機(2)の、耐圧処理槽(9)の材質はステンレス鋼材はSUS304又はSUS316を使用することで、食品用途及び防錆素材としての安全性を図るが、処理の化学薬品性などの特殊な用途によっては、チタン鋼材の使用も有り得る。
耐圧処理槽壁(10)の耐圧数値は、加工処理物(1)の加工処理目的、形状、熱伝導率、目的加工時分によって加圧圧力は変化するが、最低圧力は2kg/cmから始まって上位圧力は通常の場合には、工業標準動力加圧同様の圧力で7kg/cmでとするが、加工処理物(1)の種類等によっては、千メ−トル深海魚を含む耐圧の加工処理物(1)では圧力を加算し、十分対応可能な耐圧強度部材厚みと同時に、規定圧力数値安全弁(11)を装着する。
耐圧処理槽壁(10)に開口設置される投入口扉(12)等開口部周囲は、二重鋼板処理等の十分な補強処理を施行し、経年劣化、反復応力及び錆び等による脆性破壊による耐圧強度減衰要因事故を回避する強度保有構造と同時に、断熱材(13)による断熱構造とするが、時には、多重壁真空断熱(14)の構造とする事も有る。
槽内冷却装置(15)の用途は、液体冷却機(16)と気体冷却機(17)の二種とするが、その構造は循環機能を除いては、可能な限り同一として、液体か気体の選択で、冷却目的を果たす機構が望ましく、そ用途に対応して槽内の液体又は気体を冷却するが、それぞれ、冷却液体と冷却気体の循環機が液体ポンプと気体ポンプで異なる事から、本発明の説明では、液体と気体の冷却装置が独立した装置としての名称で説明する。
液体冷却機(16)は、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)の冷凍及び解凍に使用するもので、別置きの液体冷却タンク(18)内の液体冷却管(19)によって冷却された冷却液体が、冷却液体循環管(20)によって耐圧処理槽(9)との間を循環する冷却水循環方式と、液体冷却管(19)が耐圧処理槽(9)内に設置されて耐圧処理槽(9)内の液体を直接冷却する直接冷却方式の2種が有る。
気体冷却機(17)も同様で、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)の冷凍及び解凍に使用するもので、別置きの気体冷却タンク(21)内の気体冷却管(22)によって冷却された冷却気体が、冷却気体循環管(23)によって耐圧処理槽(9)との間を循環する冷却気体循環方式と、気体冷却管(22)が耐圧処理槽(9)内に設置されて耐圧処理槽(9)内の気体を直接冷却する直接冷却方式の2種が有る。
又、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)を冷凍や解凍に使用する場合、耐圧処理槽(9)に装填する加工処理物(1)自体の、温度、熱伝導率、形状大きさ等々によって、冷凍加工或は解凍処理に時間差があるが為に、耐圧処理槽(9)内の加工処理物(1)に向けて、無接触赤外線温度感知器(24)及び温度感知モニタ−記録計測装置(25)を、必要に応じて設置し、冷凍加工、解凍処理、その他加工処理での鮮度品質保持で、必要欠くべからざる温度管理及び稼働制御を行う事もある。
当然ながら、冷凍加工温度及び解凍処理温度等は、加工処理物(1)に合致した温度制御維持をするが、耐圧処理槽(9)内の加圧をするに当たり、耐圧処理槽壁(10)を貫通の循環管類等による圧力逆流での関連機器故障回避の為に、貫通遮断弁(26)を、自動又は手動で開閉を行えば、耐圧不足機器や圧力漏洩による機器破損は回避出来る。
生鮮食品の冷凍及び解凍の場合に起きる酸化劣化を防止する為、窒素ガス、二酸化炭素ガス等の不活性ガス(27)を耐圧処理槽(9)内に充填する事もあるが、二酸化炭素は環境保護面から回避すべきであろう。
大型の耐圧処理槽(9)の、槽内温度の均一化には、加圧水中冷凍兼加圧水中解凍機(3)で使用する場合には、耐圧処理槽(9)内に、複数の噴射口を持った槽内噴射管(28)を設け、その一端は盲に、他端は耐圧処理槽(9)外に設置の槽外設置液体気体循環ポンプ(30)のポンプ吐出口に結続することで、耐圧処理槽内の液体吸引で、耐圧処理槽(9)内温度分布の均一化が図れるが、槽内耐圧攪拌水中ポンプ(29)を耐圧処理槽(9)内に設置して、槽内での吸引吐出で耐圧処理槽(9)内の温度分布均等化を図る事もん可能であるが、水中ポンプの発熱分の冷却負担が有り、機器スペ−ス等で止むをえない時には使用する事もある。
この槽内噴射管(28)からの噴射水流は、従来解凍では芯部解凍迄に時間が掛かり困難と言われている積層ブロック冷凍の海老、小魚、細切り加工いか等の集合積層冷凍ブロックでは、間隙に迄水流を送り込んでブロック芯部迄を外部とほぼ同じ時間と温度で解凍され、食品加工業界の的とまで言われたブロック冷凍加工品が、芯部も外部と同一時間で解凍処理が水流で氷解が促進され、一定温度で解凍が容易に可能となった。 又、大型の、加圧気中冷凍兼加圧気中解凍機(4)で使用する場合も同様に、耐圧処理槽(9)内の均一温度保持では、耐圧処理槽(9)内に噴射口を持った槽内噴射管(28)を槽外設置液体気体循環ポンプ(30)の吐出口に結続市、吸引口は耐圧処理槽(9)内からの冷却気体循環管(23)に結続するが、処理槽内の気体温度分布の均一化には、槽内設置の独立ファンも低温環境下でのファン自体の機器保持は高温環境よりも容易である。
上記に基づき、本発明の大きな特徴である、水分子の大気1気圧の沸点が100℃で融点が0℃であることは周知の事実であるが、自然大気圧以外に、人工的に水中圧力及び気中圧力を加圧させる事によって、多くの物質と異なる水分子の性状から、圧力差によって水分子間の水素結合で大きく融点が異なる性状を有効に利用して、不凍水中冷凍加工の場合は、加工処理物(1)の含有水分を、加圧圧力度合いによって、一定の冷凍温度迄芯部凍結を防止し、芯部が凍結温度に達した時に急激除圧し、外部と芯部が冷凍目的温度で瞬間同一時に結氷させ、凍結結晶微細化による組織保護と鮮度維持で冷凍加工を図るものである。
低温気中冷凍加工の場合は、加工処理物(1)の含有水分を、加圧圧力度合いによって、一定の冷凍温度まで芯部凍結を防止し、芯部が凍結温度に達した時に急激除圧し、外部と芯部が冷凍目的温度で瞬間同一時に結氷させ、凍結結晶微細化による組織保護と鮮度維持で冷凍加工を図るもので、冷却媒体が、液体と気体の差は有れ、処理原理は不凍水中冷凍加工と変わりはない。
次に、冷温又は常温での気中解凍処理の場合は、耐圧処理槽(9)内の温度を0℃に、20℃で、加工処理物(1)に、加圧だけで周囲環境の水温で、外部と芯部の同時瞬間的に解凍を可能にし、全く超シンプルな構成の同一機で、加圧冷凍及び加圧解凍機が出来るものである。
水中での無酸素冷凍加工及び解凍処理も可能であるが、水中溶存酸素の電磁分解によって、酸素と水素に分離して水素は耐圧処理槽(9)に可能な範囲で還元し、水中溶存酸素の減少を図るか、酸素吸収素材を投入して加工処理物(1)の冷凍加工、及び解凍処理過程での、酸化劣化を防止する事も行うが、水の分子構造から費用が掛かる、
低温又は常温での気中冷凍加工、及び気中解凍処理の場合の無酸素環境雰囲気での処理は、窒素ガス、炭酸ガス、或は他の不活性ガスの耐圧処理槽(9)への充填で、完全な無酸素冷凍加工及び無酸素解凍処理が可能であることは言うまでもなく、高級高価な食材で完全な鮮度維持冷凍加工及び鮮度再現解凍には大きな効果があり有効な、水中又は気中での加圧冷凍及び加圧解凍機。
【請求項2】
耐圧処理槽(9)内に、超音波振動素子(32)を装填して、200KHz迄の周波数帯、及び200KHz乃至2000KHz間の高周波数帯の振動素子を、水中で発振させて波動エネルギ−水中波動を与え、槽内加圧水との相乗効果で、加工処理物(1)の水中冷凍及び水中解凍の高率化、及び水中波動洗浄の効果も加えた、請求項1記載の、水中又は気中での加圧冷凍及び加圧解凍機。
【請求項3】
耐圧処理槽(9)内に、超音波振動素子(32)を装填して、200KHz迄の周波数帯、及び200KHz乃至2000KHz間の高周波数帯の振動素子を、槽内気中で発振させ、1気圧の大気圧と全く異なる槽内加圧の圧密気体での空間波動の気中振動は大きく、加圧処理との相乗効果で、加工処理物(1)の気中冷凍及び気中解凍の、高率化された、請求項1記載の、水中又は気中での加圧冷凍及び加圧解凍機。
【請求項4】
水中冷凍加工及び水中解凍処理、気中冷凍加工及び気中解凍処理における、薄膜フイルム(33)を、風圧(34)による急速ラップ処理装置(35)を併設した、請求項1乃至2記載の水中又は気中での加圧冷凍及び加圧解凍機。
【請求項5】
地球温暖化の要因である二酸化炭素削減の国際的努力の一助として、本発明が装置する回転機器稼働を利用して、発電機付き回転電動機、又は貫通回転軸電動機直結の発電機、回転電動機回転軸利用の動力伝達装置による駆動発電機のいずれかの自家発電器(36)を装着した、請求項1乃至3記載の、水中又は気中での加圧冷凍及び加圧解凍機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−47400(P2009−47400A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244481(P2007−244481)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(591220148)伸洋産業株式会社 (69)
【Fターム(参考)】