説明

加飾されたトリム要素

本発明は、基材とそれに結合されたフィルムとを含む、自動車の室内用のトリム要素に関し、このフィルムは、ポリプロピレン(PP)またはポリプロピレンコポリマーよりなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材とそれに結合されたホイルとで構成された、自動車の内装用のトリム部品に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の内装トリムは、現在、成形品の適切な寸法安定性を提供しかつ発生する機械力を吸収する基材で構成された多種多様な成形品で構成される。この基材は、多くの場合、自動車の内装の目視外観品質を向上させるためにホイルで覆われてきた。このホイルは、以前は、多くの場合、比較的厚い「インモールド加飾」(IMD)ホイルであったが、比較的高価であり、かつ/またはそれほど耐引掻性でなく、かつ/または非常に光沢がある(VDA規格621−409により測定した場合、たとえば、10超もしくは20超もしくは30超の光沢レベルを有する)。
【発明の開示】
【0003】
したがって、本発明の目的は、自動車の内装用として従来技術の欠点を有していないトリム部品を提供することであった。
【0004】
この目的は、基材とそれに結合されたホイルとで構成された、自動車の内装用のトリム部品を用いて達成される。ただし、ホイルは、ポリプロピレン(PP)またはポリプロピレンコポリマーで構成される。
【0005】
本発明に係るトリム部品を比較的低コストで製造および加工しうることは、当業者にはきわめて驚異的かつ予想外なことであった。本発明に係るトリム部品は、高耐引掻き性を有しており、しかも多種多様な加飾効果をもたせて提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明によれば、成形品または基材は、少なくとも1つの面がホイルで被覆される。ここで使用されるホイルまたはコーティングホイルは、厚さが多くとも500μmであるホイルを包含する。ホイルの層の厚さは、好ましくは500μm未満、特に好ましくは400μm未満もしくは約400μm、なかでも特に好ましくは300μm未満もしくは約300μm、または約300μm〜約400μmの範囲内である。このようにすれば、ホイル用としてかなり少ない量の材料が使用されるので、しかもホイル用としてより低コストの材料および/または製造プロセスが使用されるので、コンポーネント全体でかなりのコスト節約が可能になる。
【0007】
本発明によれば、ホイルは、基材から離れる方向を向く面(目視面)上に、ホイルにあらかじめ適用されたコーティングまたはホイルにあらかじめ適用されたコーティング層を有することがとくに好ましい。このようにすれば、有利には、ホイルにラミネートされた面(目視面)上のトリム部品の外観は、とりわけ簡単に変更可能になり、しかもコーティングまたはコーティング層の変更または調整により調整可能になる。
【0008】
本発明によれば、コーティング層の層の厚さは、約1μm〜約30μm、好ましくは約5μm〜約20μm、特に好ましくは約10μm、または好ましくは最大で約10μmであることがさらに好ましい。ホイルの残りの厚さは、好ましくは、300μmよりも少し薄い厚さ(ホイルの全体の厚さが、たとえば300μmである場合)〜400μmよりも少し薄い厚さ(ホイルの全体の厚さが、たとえば400μmである場合)であり、好ましくは、多層ホイル構造体により、すなわち、少なくとも1つの層と1つのさらなる層とを有するホイル構造体により、形成される。他の選択肢として、ホイルは、いわゆるモノホイルでありうる。それは、ホイルが1つの層のみ(複数種の材料で構成されうる)を含むことを意味する。モノホイルという用語は、複数の層を含むものであっても、これらの層が同一の材料組成であれば、そうしたホイルをも包含する。
【0009】
完成トリム部品、特に自動車トリム部品を製造する場合、このホイルは、コーティングを含めて、プラスチックバッキングまたは基材に結合される。この場合に利用可能な方法の1つでは、ホイルをコーティング層と一緒にシートの形態(すなわちフラットな状態)でトリム部品製造用の成形型に挿入し、次に、基材製造用のプラスチック材料の射出を行なう単一の製造工程で、プラスチックバッキングだけでなくコーティング層と一緒にホイルもまた造形し、この造形工程で、コーティングの目視面上またはホイルの目視面上に、いわゆるグレイン(grain)を同時に生成させる。このグレインは、一般的には、トリム部品の表面の目視面上の約0μmから約300〜400μmまでの高さの差に関連付けられる。ホイルを造形するだけでなくプラスチックバッキングをも造形する単一の造形工程を用いるこの製造手順の他の選択肢として、本発明によれば、ホイルを、第1の造形工程でコーティングと一緒に事前に造形し、第2の造形工程(第2の成形型中)に達するまでプラスチックバッキングのプラスチック材料に結合させないようにすることが可能である。製造プロセスは、常に、いわゆるインモールドグレイニングプロセス(IMGプロセス)であり、これにより、トリム部品のコーティング層またはホイル層にグレインを導入することが可能である(ただし、必要というわけない)。このプロセスは、射出成形プロセスまたは他のトランスファー成形プロセスのいずれかでありうる。
【0010】
ホイルがフラットであり、かつ最終形状に直接変換される場合、ホイルの成形がより容易になるように、成形工程の前にホイルの加熱を開始することが可能である。本発明の実質的な利点は、ホイルの材料を基材の材料と一体化させるときにホイルの破損を生じないことである。それにもかかわらず、ホイルは、成形型の構造の微細な特徴にも適合するようなタイプの成形容易性を有していなければならない。特定的には、ホイルの厚さが薄いので、射出成形中、バッキング用のプラスチック材料(これは液体であり、その温度はたとえば約270℃である)の導入または型締めの際にホイルの破損を回避することが重要である。ホイルを第1の工程で熱成形(すなわち予備成形)し、かつバッキングのプラスチック材料と一体化される第2の成形工程に達するまで最終形状に変換しない場合、一般的には、第2の成形工程の前にホイルの加熱を開始することはない。それにもかかわらず、この場合もまた、特にバッキング材料(これは特定的には高温で加圧下にある)と一体化させるときに、ホイルの十分な安定性が得られるように配慮しなければならない。熱成形手順をプロセスの第1の工程で行う場合、実施される成形は、一般的には、最終成形度合の約95%である。
【0011】
ホイルを一段階で成形する場合、一般的には、成形工程の後でトリミングまたはエッジング(縁加工)を行う。この場合、成形工程の後で、ホイルをカットする工程を存在させることができ、またはホイルをエッジフォールディング(縁の折り畳み)することができる。二段階の製造プロセス(プロセスの第1の工程でホイルを熱成形する)の場合、本発明では、第1および第2の成形工程の間でホイルのスタンピング(型抜き)工程またはカッティング工程を行うことが可能である。この場合、第2の成形工程の後でコンポーネントの下流加工を行う必要はない。しかしながら、カッティング工程またはスタンピング工程を遅らせて、第2の成形工程の後に行うことも可能である。
【0012】
目視面上に結合されたホイルを有する完成トリム部品の離型は、成形工程のいずれにおいても公知の技術を用いて行われる。
【0013】
本発明によれば、複数の材料系または材料系の組合せを(車両)トリム部品に使用することが可能である。材料の第1の組合せでは、ホイルの目視面上に設けられるコーティングまたはコーティング層は、ポリウレタンコーティングであり、多層ホイルは、ポリプロピレンコポリマー多層ホイルであり、そしてプラスチックバッキングは、ポリプロピレンプラスチックバッキングであり、適切であれば、繊維などのような充填材または強化材を含み、この場合、プラスチックバッキングは、発泡されたものであってもよい。車両トリム部品用の材料の他の組合せでは、コーティング層は、同様にポリウレタンコーティング層であり、ホイルは、同様にポリプロピレンコポリマー多層ホイルであり、これは特定の接着促進剤を含み、そしてプラスチックバッキングのプラスチック材料は、ABSおよび/またはPC材料(ABS=アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、PC=ポリカーボネート)である。この場合、ポリプロピレンプラスチックで構成されるバッキング材料およびABSまたはPCプラスチックで構成されるバッキング材料はいずれも、たとえば30%までのガラス繊維および/または30%までのタルクを含む市販のプラスチック材料であり、これらの添加材料はいずれも、理論上50%まで添加されていてもよく、実際のプラスチック含有率(すなわち、ポリプロピレンをベースとするプラスチックバッキングの場合にはポリプロピレン含有率、または、ABSおよび/もしくはPCをベースとするプラスチックバッキングの場合にはABS/PC含有率)は、常に少なくとも50%である。
【0014】
したがって、本発明によれば、提供されるコーティング層は、ポリウレタンをベースとし、好ましくは熱可塑性物質系もしくは反応性二成分ポリウレタン系を含み、またはコーティング層は、高耐引掻き性および/もしくは高耐薬品性および/もしくは高耐UV性および/もしくは高耐筆記性を有し、またはコーティング層は、艶消し面(比較的低い光沢という意味において特定の光沢レベルを有する表面)として目視認識され、さらには触れたときに柔らかく感じられることが好ましい。この場合、光沢は、たとえば、VDA621−409に準拠して測定され、本発明によれば、0.5以上の光沢レベル、特には、たとえば、約0.5〜約1.5の光沢レベルまたは約0.5〜約4.0の光沢レベルまたは約1.5〜約4.0の光沢レベルが達成可能である。この場合、耐引掻き性は、たとえば、いわゆるエリクセン(Erichsen)ペンを用いて決定され、本発明によれば、最大20Nの荷重までの耐引掻き性が達成可能である。他の選択肢として、耐引掻き性は、たとえば、いわゆるΔL値の色測定を用いていわゆるグリッド法により試験される(たとえば、5N、10N、および15Nの荷重で)。このほかの選択肢として、耐引掻き性は、いわゆる五指試験(2N〜25Nの異なる荷重のペンを使用する)により、または製造業者規格BMW PA0015またはPA0016に準拠して、決定される。本発明によれば、耐えうる力(力を加えたときに目視表面損傷を生じない)は、7Nまで、さもなければ15Nまでである。本発明によれば、耐筆記性は、たとえば、製造業者規格GM9150P(ジェネラル・モーターズ(General Motors))またはLP−463/PB−5401(クライスラー(Chrysler))のうちの1つに準拠して決定される。この場合、一般的には、耐薬品性は、さまざまな製造業者規格に準拠して、特定的には、ガソリン、イソプロパノール、メタノール、およびいくつかの市販の「自動車用クリーナー」に対して測定される従来の耐薬品性である。本発明によれば、完成トリム部品の表面の光沢レベルは、約1.5未満(たとえば、VDA621−409に準拠)であり、しかも表面の耐引掻き性は、少なくともたとえば約10N(以上に挙げた試験方法のうちの1つにより測定)であることがとくに好ましい。
【0015】
ホイルは、単層ホイル(たとえば、ポリプロピレンをベースとするモノホイルであり、その製造は、特定的には、一貫して単層ホイルを必要とするか、または複数の(類似)層からホイルを作製することを必要とする)でありうるか、さもなければ多層ホイル(この最後の場合には、ホイルが少なくとも1つの層と1つのさらなる層(異なる層)とを有することを意味し、合計で、たとえば、3層または5層(外側コーティング層を除外する)を有する)でありうる。ただし、少なくとも1つの層は、ポリプロピレンで構成される。さらなる層は、好ましくは、熱可塑性材料、特に好ましくは、ポリスチレン(PS)もしくはPSコポリマー、ポリオレフィン、ポリオレフィンコポリマー、または熱可塑性エラストマー(TPE)を含む。好ましい熱可塑性エラストマーは、スチレンコポリマー成分をベースとする熱可塑性エラストマー(TPES)、エチレン/プロピレンターポリマー/プロピレンの熱可塑性エラストマー(TPEV)、コポリエステルの熱可塑性エラストマー(TPEE)、またはポリウレタンをベースとする熱可塑性エラストマー(TPEU)である。さらなる層は、最も好ましくは、記載の熱可塑性材料および/または熱可塑性エラストマーのうちの少なくとも2種で構成された組合せを含む。
【0016】
ホイルは、特に(ただし、必ずというわけではない)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、もしくはポリカーボネート(PC)で構成された外層、またはこれらの成分のうちの少なくとも2種で構成された混合物で構成された外層を有する。
【0017】
ホイルのそれぞれの層は、好適な接着促進剤層を介して共押出し時に結合させることが可能である。これに代わる他の選択肢として、接着剤を用いてそれらを積層一体化させることが可能である。
【0018】
ホイルは、好ましくは加飾層を有し、加飾層は、特に好ましくは印刷プロセスにより適用される。
【0019】
ホイルのとくに好ましい一実施形態は、ポリプロピレン、特定的にはPPH(ポリプロピレンホモポリマー)またはPPコポリマーを含む。射出成形法によるインモールド被覆時にとくに良好な安定性を達成するために、1g/10分(230℃/2.16kg)未満の比較的低いメルトインデックス(MFI、メルトフローインデックス)を有するポリプロピレンブロックコポリマー(PPBC)を、少なくとも一つの層または一つのさらなる層で使用する。さらにまた、弾性材料の含有率が30%未満のものも存在し、これによりホイルに成形性または伸長性が与えられる。この目的のために、たとえば、熱可塑性エラストマーが使用される。ホイルは、少量(通常15%未満)の添加剤、たとえば、着色顔料、充填材、安定剤、プロセス助剤などをさらに含みうる。
【0020】
ホイルの製造では特に、ホイルのポリシングのためにいわゆるスリーブプロセスが使用される。このプロセスでは、ポリマー溶融体をフラットフィルムダイからの排出後に金属ベルトと冷却ロールとの間に通すことにより、必要とされるクラスA表面が得られる。実質的にホイルの表面により、ホイルに適用されるコーティング層の外観品質が決定される。また、配向レベルが低くかつ結晶化度が低いため、この方法により機械的性質が改良される。特にこの方法により、熱成形性または成形性が改良され、かつより大きい靭性がホイルに付与される。
【0021】
本発明に係る成形品の基材は、好ましくは、溶融体の形態で加工される熱可塑性材料、またはそれに代わる他の選択肢としてマットの形態をとる熱可塑性材料を含む。
【0022】
溶融体の形態で加工される材料は、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)、ABSとポリカーボネート(PC)とで構成された混合物、ポリアミド(PA)、もしくは熱可塑性エラストマー(TPE)で構成されるか、または天然ゴムおよび/もしくはポリプロピレン(PP)をベースとする熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。また、溶融体の形態で加工される材料は、好ましくは、これらの材料のうちの少なくとも2種で構成された混合物で構成される。
【0023】
溶融体の形態で加工される材料は、充填材を含むことがとくに好ましい。充填材の例は、タルク、チョーク、および珪灰石である。また、溶融体の形態で加工される材料は、その機械的安定性を向上させることを目的として、強化材、たとえば、ガラス繊維、天然繊維、炭素繊維、またはテキスタイル型強化材、たとえば、ガラス繊維マットもしくは天然繊維マットを含みうる。また、好ましくは、溶融体の形態で加工される材料に添加される他の材料は、細孔形成剤、たとえば、物理発泡剤もしくは化学発泡剤、またはガス担持エラストマービーズである。
【0024】
マットの形態をとる熱可塑性材料は、好ましくは、天然繊維、ガラス繊維、または炭素繊維のような繊維と、ポリプロピレンのような熱可塑性バインダーと、を含む。熱可塑性バインダーは、繊維または粉末の形態で他方の繊維と混合可能である。
【0025】
本発明に係るトリム部品は、たとえば、射出成形法、圧縮成形法、または射出圧縮成形法を用いて、熱可塑性材料のインモールド被覆により作製される。射出成形法によるインモールド被覆は、好ましくは、DE 10 2005 039 600(参照により結果として本明細書に組み入れられるものとする)の場合と同様に行われる。
【0026】
ホイルに結合させる前、好ましくは、マットの形態をとる基材を予備加熱し、次に、圧縮成形法または射出圧縮成形法により、造形成形型内でホイルに結合させる。
【0027】
場合により、ホイルを、好ましくは2Dホイルとして、予備加熱してから、またはホイルを事前に、たとえば熱成形により造形してから、造形成形型に入れ、たとえば、射出成形法、圧縮成形法、または射出圧縮成形法を用いて、インモールド被覆により、造形成形型内で基材に結合させる。ホイルを造形成形型内に挿入する前、適切であれば、カッティング、たとえばスタンピングを行って好適な外形形状を与える。
【0028】
造形成形型の適切な表面を介して、本発明に係るトリム部品の表面構造を生成することが可能である。これは、研磨表面またはテクスチャー表面のいずれかを有しうるので、平滑表面またはざらざらした粒状表面を有するトリム部品の製造が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材とそれに結合されたホイルとを含む、自動車の内装用のトリム部品であって、前記ホイルがポリプロピレン(PP)またはポリプロピレンコポリマーで構成されることを特徴とする、トリム部品。
【請求項2】
前記ホイルの層の厚さが、約500μm未満、好ましくは約400μm以下、なかでも特に好ましくは約300μm以下であるか、または約300μm〜約400μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載のトリム部品。
【請求項3】
前記ホイルが、前記基材から離れる方向を向く面上に、コーティング層を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のトリム部品。
【請求項4】
前記コーティング層の層の厚さが、約1μm〜約30μm、好ましくは約5μm〜約20μm、特に好ましくは約10μmであることを特徴とする、請求項3に記載のトリム部品。
【請求項5】
提供される前記コーティング層が、ポリウレタンをベースとし、好ましくは反応性二成分ポリウレタン系を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載のトリム部品。
【請求項6】
前記コーティング層が、高耐引掻き性および/または高耐薬品性および/または高耐UV性および/または高耐筆記性を有することを特徴とする、請求3、4、または5に記載のトリム部品。
【請求項7】
前記コーティング層が、艶消し面として目視認識され、さらに、触れたときに柔らかく感じられることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項8】
前記ホイルが1つの層を有するか、または前記ホイルが1つの層と1つのさらなる層とを有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項9】
前記ホイルが、1g/10分(230℃/2.16kg)以下のメルトインデックス(MFI、メルトフローインデックス)のポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマーであり、前記ポリプロピレンが、好ましくはポリプロピレンブロックコポリマー(PPBC)であることを特徴とする、請求項8に記載のトリム部品。
【請求項10】
前記ポリプロピレンまたは前記ポリプロピレンコポリマー(PPBC)が熱可塑性エラストマー(TPE)とブレンドされており、前記熱可塑性エラストマー(TPE)の割合が混合物を基準にして好ましくは30%以下であることを特徴とする、請求項9に記載のトリム部品。
【請求項11】
前記さらなる層が、熱可塑性材料、好ましくは、PSもしくはPSコポリマー、ポリオレフィン、ポリオレフィンコポリマー、または熱可塑性エラストマー、好ましくは、TPES、TPEV、TPEE、もしくはTPEU、あるいは少なくとも2種の材料で構成された組合せであることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項12】
多層ホイルの場合、前記ホイルが、PET、PMMA、もしくはPC、またはこれらの混合物を含む外層を有することを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項13】
前記層および前記さらなる層が接着促進剤により互いに結合されていることを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項14】
前記ホイルが、印刷プロセスにより適用された加飾層を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項15】
前記基材が、マットの形態をとるかまたは溶融体の形態で加工される熱可塑性材料であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のトリム部品。
【請求項16】
溶融体の形態で加工される前記材料が、PP、ABS、ABSおよびPC、PA、TPE、TPV、またはこれらの材料のうちの少なくとも2種で構成された混合物であることを特徴とする、請求項15に記載のトリム部品。
【請求項17】
溶融体の形態で加工される前記材料が充填材を含むことを特徴とする、請求項15または16に記載のトリム部品。
【請求項18】
マットの形態をとる熱可塑性材料が繊維および/またはバインダーを含むことを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載のトリム部品。

【公表番号】特表2009−507696(P2009−507696A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529561(P2008−529561)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/008829
【国際公開番号】WO2007/028651
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(504348390)ジョンソン コントロールズ インテリアズ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー (25)
【出願人】(508070725)ノルデニア ドイチュラント グロナウ ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】