説明

医薬品有効成分の造粒

本発明は、混合物中に、50重量%を超える医薬品有効成分、および液体物質から選択される1から10重量%の個々の任意の非水性賦形剤を含む乾式製剤または顆粒を開示する。好ましい実施形態において、乾式製剤または顆粒の調製のいずれのステップにおいても水または低級アルコールは全く加えられず、液体物質から選択される非水性賦形剤は医薬品有効成分により、および/またはさらなる固体賦形剤により吸収され、乾固される。このような乾式製剤または顆粒に基づく医薬製剤およびこれらの調製方法も同様に記載する。乾式製剤または顆粒は、例えば、ブリケッティング、スラッギング、篩過、製粉、打錠、さらには細粒造粒、直接圧縮などを含む、能動的乾燥を必要としない乾式条件下で、確実で有効に加工される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規な造粒技術に関し、この造粒技術は、特に医薬品有効成分(API)の高用量製剤の調製に適している。本発明は、新規な製剤または顆粒ならびにそれらから得られる医薬製剤にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
造粒技術は、医薬調製品を製剤化するために一般的に用いられる方法である。これらの技術は多くの場合、経口投与に適した単回投与形態および医薬組成物を製剤化するために使用される。このような技術は、一般的に湿式造粒および乾式造粒に分類される。さらに、初めに造粒またはブリケッティングされた材料の加工ステップには、それに続く造粒、打錠および/または直接圧縮ステップが含まれ得る。
【0003】
相当量の湿潤剤を使用する湿式造粒は、加工の容易さに関して、特に、要求される流動特性および凝集性に関してより優れた見通しを与え、製剤中のさまざまな成分の物理的特性に伴う問題が推定上より少ないので、医薬産業において最も一般的に使用される方法である。他方、乾式造粒および場合によって実施される直接圧縮は、凝集液、例えば水または低級アルコール(普通はエタノールベース)水溶液を必要としないが、特に、選択されたAPIが粉末として適切な特徴を有さないが、乾式製剤または最終医薬製剤中に高いAPI投入量またはAPI用量が所望される場合、乏しい流動性および不適切な圧縮率などの問題に直面しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、目的は、医薬製剤の調製のための改善された方法を提供すること、ならびに高API投入量に適した改善された医薬製剤を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明のある態様に従って、混合物中に、50重量%を超える医薬品有効成分、および液体物質から選択される1から10重量%の任意の非水性賦形剤を含む乾式製剤または顆粒を提供する。
【0006】
本発明のさらなる態様に従って、混合物中に、その調製のいずれのステップにおいても水または低級アルコールは加えられず、(i)50重量%を超える医薬品有効成分および(ii)液体物質から選択される非水性賦形剤を含み、液体非水性賦形剤が医薬品有効成分により、および/またはさらなる固体賦形剤により吸収され、乾固される乾式製剤または顆粒を提供する。
【0007】
本発明のさらなる態様に従って、50重量%を超える医薬品有効成分を1から10重量%の個々の任意の非水性賦形剤と混合して、乾式または水分活性化製剤を得るステップおよびこのようにして得られた製剤をさらなる加工に供して医薬製剤を調製するステップを含む、医薬製剤の調製方法を提供する。
【0008】
本発明のさらなる態様に従って、医薬品有効成分を非水性液体賦形剤と混合し、造粒液として水、水溶液、低級アルコールまたは低級アルコール溶液のいずれの1つも加えないステップを含み、非水性液体賦形剤および場合による他の固体賦形剤は、個々に室温における決定で0.62未満の水分活性を有する、医薬製剤の別の調製方法を提供する。
【0009】
別の態様において、本発明は、乾式製剤もしくは顆粒を含む、または上記の任意の態様に従った方法実施形態から得られる医薬製剤を提供する。
【0010】
本発明は、ヒトまたは動物の疾患の治療における使用のための、上記の任意の態様に従った乾式製剤もしくは顆粒または医薬製剤をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ブリケッティング用粉末混合物の流動性への、さまざまな非水性液体賦形剤の効果およびそれらの含有量を示す図である。
【図2】打錠用粉末混合物の圧縮率への、さまざまな非水性液体賦形剤の効果およびそれらの含有量を示す図である。
【図3A】低pH(0.1M HCl、図3A)およびおよそ中性のpH(pH7.5、図3B)における、実施例3および4において得られる医薬製剤から例示されるAPIの溶解プロフィールを示す図である。
【図3B】低pH(0.1M HCl、図3A)およびおよそ中性のpH(pH7.5、図3B)における、実施例3および4において得られる医薬製剤から例示されるAPIの溶解プロフィールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の独立した好ましい項目に要約される、本発明の態様、有利性、特徴および好ましい実施形態は、それぞれ単独または組合せで、本発明の目的の解決にさらに寄与する。
【0013】
(1)混合物中に、50重量%を超える、好ましくは60重量%を超える医薬品有効成分、および液体物質から選択される1から10重量%、好ましくは2から9重量%の非水性賦形剤を含む乾式製剤または顆粒。
【0014】
(2)混合物中に、調製のいずれのステップにおいても水または低級アルコールは加えられず、50重量%、好ましくは60重量%を超える医薬品有効成分、および液体物質から選択される非水性賦形剤を含み、液体非水性賦形剤が医薬品有効成分により、および/または固体賦形剤により吸収され、製剤または顆粒が乾固される乾式製剤または顆粒。
【0015】
(3)非水性賦形剤が、液体界面活性剤、好ましくは非イオン性;液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル;ならびにポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールの液体エーテルからなる群から選択され、好ましくはポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される、項目(1)に従った乾式製剤または顆粒。
【0016】
(4)原初は液体の非水性賦形剤を吸着できる固体賦形剤をさらに含む項目(1)から(3)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0017】
(5)微結晶性セルロース、乳糖、イソマルト、固体ポリエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、リン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース(カルシウムまたはナトリウム)、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、デキストラン、デキストリン、グルコース、エチルセルロース、フルクトース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラクチトール、炭酸マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポリデキストロース、α化デンプン、ゼインおよびケイ酸カルシウムから選択される、好ましくは固体ポリエチレングリコール、イソマルト、微結晶性セルロース、マンニトールおよび乳糖から選択される固体賦形剤をさらに含む、項目(1)から(4)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0018】
(6)原初は液体の非水性賦形剤が、1から10重量%の量で全製剤中に含有される、項目(2)に従った乾式製剤または顆粒。
【0019】
(7)選択された固体ポリエチレングリコールが、4000から20000の範囲の分子量を有し、好ましくはPEG−4000である、項目(5)に従った乾式製剤または顆粒。
【0020】
(8)マンニトール、乳糖および微結晶性セルロースから選択された固体賦形剤をさらに含む、項目(1)から(7)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0021】
(9)水を含まない製剤または造粒液を使用して得られる、項目(1)から(8)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0022】
(10)乾式製剤の調製中に、乾式製剤に水、水溶液、低級アルコールまたは低級アルコール溶液を全く添加しない、項目(1)から(9)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0023】
(11)2から9重量%、好ましくは3から8重量%の原初は液体の非水性賦形剤を含む、項目(1)から(10)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0024】
(12)原初は液体の非水性賦形剤が固体賦形剤と1:10から10:1、好ましくは1:2から8:1の重量比で混合される、項目(1)から(11)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0025】
(13)ポリソルベートが固体ポリエチレングリコールと1:2から5:1の重量比で混合される;または液体ポリエチレングリコールが固体ポリエチレングリコールと1:1から8:1の重量比で混合される;またはプロピレングリコールが固体ポリエチレングリコールと1:2から4:1の重量比で混合される;またはグリセロールが固体ポリエチレングリコールと1:1から6:1の重量比で混合される;または液体パラフィンが固体ポリエチレングリコールと1:2から4:1の重量比で混合される、項目(1)から(12)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0026】
(14)原初は液体の非水性賦形剤が、PEG−200、PEG−400およびPEG−600からなる群から選択される液体ポリエチレングリコール、好ましくはPEG−400である、項目(1)から(13)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0027】
(15)原初は液体の非水性賦形剤が、ポリソルベート−20、ポリソルベート−60、ポリソルベート−65、ポリソルベート−80およびポリソルベート−85からなる群から選択されるポリソルベート、好ましくはポリソルベート−80である、項目(1)から(14)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0028】
(16)原初は液体の非水性賦形剤およびそれらの量が、4.5から7重量%のポリソルベート80;4から6.5重量%のPEG−400;4から6.5重量%のプロピレングリコール;6から8重量%のグリセロール;および3から7重量%の液体パラフィンからなる群のいずれか1つから選択される、項目(1)から(15)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0029】
(17)医薬品有効成分が、以下の条件:(i)0.15g/秒未満の流動性;(ii)pH2において0.1mg/ml未満の溶解度;(iii)30%を超える圧縮率;(iv)少なくとも2つの多形で存在する能力;および(v)吸湿性であることの単独または組合せどちらかのいずれか1つに従って選択される、項目(1)から(16)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0030】
(18)医薬品有効成分が、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、これらの塩、水和物または溶媒和物からなる群から選択され、それぞれ場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされる、項目(1)から(17)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0031】
(19)医薬品有効成分が、メシル酸エプロサルタンであり、場合によってヒドロクロロチアジドと組み合わされる、項目(18)に従った乾式製剤または顆粒。
【0032】
(20)医薬品有効成分が、メトホルミンであり、場合によってロシグリタゾンと組み合わされる、項目(18)に従った乾式製剤または顆粒。
【0033】
(21)60%を超える、より好ましくは70%を超えるメシル酸エプロサルタンを含む、項目(1)から(20)のいずれか一項に従った乾式製剤または顆粒。
【0034】
(22)50重量%を超える医薬品有効成分を1から10重量%の非水性賦形剤と混合して、乾式または水分活性化製剤を得るステップおよびこのようにして得られた製剤を加工に供して医薬製剤を調製するステップを含む、医薬製剤の調製方法。
【0035】
(23)50重量%を超える、好ましくは60重量%を超える医薬品有効成分を、原初は液体の非水性賦形剤を吸収できる固体賦形剤および場合によって、医薬として許容可能な他の固体賦形剤と一緒に、非水性賦形剤と混合して、その結果乾燥ステップを用いずに乾式医薬製剤を得るステップを含む、医薬製剤の調製方法。
【0036】
(24)造粒液として水または水溶液を加えず、場合によって、低級アルコールまたはその溶液も加えずに、医薬品有効成分を非水性液体賦形剤と共に造粒に供するステップを含み、非水性液体賦形剤および場合による他の賦形剤は、それぞれ室温における決定で0.62未満、好ましくは0.60未満およびより好ましくは0.50未満の水分活性を有する、医薬製剤の調製方法。
【0037】
(25)非水性賦形剤が、単独または他の医薬として許容可能な賦形剤と一緒にある、液体界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤;液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル;ならびにポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールの液体エーテルからなる群から選択され、好ましくはポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される、項目(22)から(24)のいずれか一項に従った方法。
【0038】
(26)前記非水性液体賦形剤が、ポリソルベートおよび/または液体ポリエチレングリコールである、項目(22)から(25)のいずれか一項に従った方法。
【0039】
(27)医薬品有効成分および非水性液体賦形剤が、微結晶性セルロース、乳糖、イソマルト、固体ポリエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、リン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース(カルシウムまたはナトリウム)、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、デキストラン、デキストリン、グルコース、エチルセルロース、フルクトース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラクチトール、炭酸マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポリデキストロース、α化デンプン、ゼイン、およびケイ酸カルシウムからなる群から選択される固体賦形剤、好ましくは固体ポリエチレングリコール、イソマルト、微結晶性セルロース、マンニトールおよび乳糖から選択される固体賦形剤と一緒に造粒される、項目(22)から(26)のいずれか一項に従った方法。
【0040】
(28)2から9重量%の非水性液体賦形剤が使用される、項目(22)から(27)のいずれか一項に従った方法。
【0041】
(29)非水性液体賦形剤が、PEG−200、PEG−400およびPEG−600からなる群から選択される液体ポリエチレングリコールであり、および/またはポリソルベート−20、ポリソルベート−60、ポリソルベート−65、ポリソルベート−80およびポリソルベート−85からなる群から選択されるポリソルベートである、項目(22)から(28)のいずれか一項に従った方法。
【0042】
(30)液体ポリエチレングリコールがPEG−400である、および/またはポリソルベートがポリソルベート−80である、項目(29)に従った方法。
【0043】
(31)固体ポリエチレングリコールを加える、項目(22)から(30)のいずれか一項に従った方法。
【0044】
(32)非水性液体賦形剤と固体賦形剤の重量比が1:1から10:1の範囲に調整される、項目(22)から(31)のいずれか一項に従った方法。
【0045】
(33)ブリケッティングまたはスラッギング、その後、場合によって篩過し、または製粉し、続いて打錠し、その結果単回投与形態、好ましくは錠剤を得るステップをさらに含む、項目(22)から(32)のいずれか一項に従った方法。
【0046】
(34)前記初めの顆粒を直接圧縮または乾式造粒方法に供する、項目(22)から(33)のいずれか一項に従った方法。
【0047】
(35)医薬品有効成分が少なくとも2つの多形で存在する特性を有し、造粒に供される実際の医薬品有効成分が、単一の第1の形態で提供され、混合ステップまたは造粒ステップは、医薬品有効成分の前記第1の形態から別の形態または混合形態への転換が防がれるように実施される、項目(22)から(34)のいずれか一項に従った方法。
【0048】
(36)医薬品有効成分の少なくとも2つの多形が、水和物形態、無水物形態および溶媒和物形態から選択され、提供される単一の第1の形態が無水形態であることが好ましい、項目(35)に従った方法。
【0049】
(37)ブリケッティングまたはスラッギング、篩過または製粉、打錠或いは直接圧縮の、場合によるさらなるステップが、水を用いずにさらに加工され、水性の湿気を避け、その結果、医薬品有効成分前記単一の第1の形態を維持する、項目(35)に従った方法。
【0050】
(38)造粒に供される医薬品有効成分の前記第1の形態が無水形態であり、水和物形態への転換が防がれる、項目(35)から(37)のいずれか一項に従った方法。
【0051】
(39)医薬品有効成分が、以下の条件:(i)0.15g/秒未満の流動性;(ii)pH2において0.1mg/ml未満の溶解度;(iii)30%を超える圧縮率;(iv)少なくとも2つの多形で存在する能力;および(v)吸湿性であることの単独または組合せどちらかのいずれか1つに従って選択される、項目(22)から(38)のいずれか一項に従った方法。
【0052】
(40)医薬品有効成分が、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、これらの塩、水和物または溶媒和物からなる群から選択され、場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされる、項目(22)から(39)のいずれか一項に従った方法。
【0053】
(41)医薬品有効成分が、メシル酸エプロサルタンであり、場合によってヒドロクロロチアジドと組み合わされる、項目(40)に従った方法。
【0054】
(42)医薬品有効成分が、メトホルミンであり、場合によってロシグリタゾンと組み合わされる、項目(40)に従った方法。
【0055】
(43)さらに打錠を含む、項目(22)から(42)のいずれか一項に従った乾式医薬製剤の調製方法。
【0056】
(44)混合物中に、液体物質から選択される、50重量%を超える、好ましくは60重量%を超える、特に70重量%を超える医薬品有効成分および1から10重量%、好ましくは2から9重量%の非水性賦形剤を含む医薬製剤。
【0057】
(45)液体非水性賦形剤が、液体界面活性剤、好ましくは非イオン性液体界面活性剤;液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル;ならびにポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールの液体エーテルからなる群から選択され、好ましくはポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される、項目(44)に従った医薬製剤。
【0058】
(46)混合物中に、調製のいずれのステップにおいても水または低級アルコールは加えられず、50重量%を超える、好ましくは60重量%を超える、特に70重量%を超える医薬品有効成分および非水性賦形剤を含み、非水性液体賦形剤は原初加えられたときは液体であり、液体非水性賦形剤が、医薬品有効成分により、および/または固体賦形剤により吸収され、乾固される医薬製剤。
【0059】
(47)微結晶性セルロース、乳糖、イソマルト、固体ポリエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、リン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース(カルシウムまたはナトリウム)、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、デキストラン、デキストリン、グルコース、エチルセルロース、フルクトース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラクチトール、炭酸マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポリデキストロース、α化デンプン、ゼイン、およびケイ酸カルシウムからなる群から選択され、好ましくは固体ポリエチレングリコールおよびイソマルトから選択される固体賦形剤を含む、項目(44)から(46)のいずれか一項に従った医薬製剤。
【0060】
(48)直接圧縮または乾式造粒により得られる、項目(44)から(47)のいずれか一項に従った医薬製剤。
【0061】
(49)医薬品有効成分が、以下の条件:(i)0.15g/秒未満の流動性;(ii)pH2において0.1mg/ml未満の溶解度;(iii)30%を超える圧縮率;(iv)少なくとも2つの多形で存在する能力;および(v)吸湿性、例えば、相対湿度(RH)が少なくとも60%RHの状態にさらされた場合、大気水分の相当量(少なくとも10重量%またはさらに少なくとも25%)を吸収することにより決定される吸湿性であることの単独または組合せどちらかのいずれか1つに従って選択される、項目(44)から(48)のいずれか一項に従った医薬製剤。
【0062】
(50)医薬品有効成分が、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、これらの塩、水和物または溶媒和物からなる群から選択され、場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされる、項目(44)から(49)のいずれか一項に従った医薬製剤。
【0063】
(51)医薬品有効成分が、メシル酸エプロサルタンであり、場合によってヒドロクロロチアジドと組み合わされる、項目(50)に従った医薬製剤。
【0064】
(52)医薬品有効成分が、メトホルミンであり、場合によってロシグリタゾンと組み合わされる、項目(50)に従った医薬製剤。
【0065】
(53)錠剤である、項目(44)から(52)のいずれか一項に従った医薬製剤。
【0066】
(54)40および180Nの間、好ましくは80および140Nの間、より好ましくは100から120Nの硬度を有する、項目(53)に従った錠剤。
【0067】
(55)項目(44)から(54)のいずれか一項に従った医薬製剤を含む少なくとも1つの単回投与形態を含み、前記少なくとも1つの単回投与形態が、蒸気および湿気の浸透に対して密閉され、好ましくはさらに露光に対して保護されるパッケージ内に包装されるパッケージ。
【0068】
(56)項目(1)から(21)のいずれかに従った乾式製剤または顆粒、項目(44)から(52)のいずれかに従った医薬製剤、または項目(53)もしくは(54)に従った錠剤の、薬剤の製造のための使用。
【0069】
(57)ヒトまたは動物の疾患を治療に使用するための、項目(1)から(21)のいずれかに従った乾式製剤または顆粒、項目(44)から(52)のいずれかに従った医薬製剤、または項目(53)もしくは(54)に従った錠剤。
【0070】
(58)ヒトまたは動物の疾患が、選択された医薬品有効成分の従来の使用によって決定される、項目(57)に従った製剤または顆粒。
【0071】
(59)高血圧の治療に使用するための、項目(19)に従った製剤もしくは顆粒、または項目(40)の医薬製剤。
【0072】
(60)糖尿病の治療に使用するための、項目(20)に従った製剤もしくは顆粒、または項目(41)の医薬製剤。
【0073】
(61)液体非水性賦形剤を医薬品有効成分に加えた後および固体賦形剤をさらに加える前の混合時間が、10分未満、好ましくは2から5分、特に3分前後である、項目(22)から(43)のいずれか一項に従った乾式医薬製剤の調製方法。
【0074】
(62)液体非水性賦形剤が唯一の液体物質として存在する、項目(1)から(21)または(57)から(60)のいずれか一項に従った乾式製剤もしくは顆粒、項目(22)から(43)または(61)のいずれか一項に従った方法、項目(44)から(53)のいずれか一項に従った医薬製剤、項目(54)に従った錠剤、項目(55)に従ったパッケージ、または項目(56)に従った使用。
【0075】
驚いたことに、医薬品有効成分(API)と混合されたときに液体である非水性賦形剤の使用は、APIが比較的高投入量である場合でさえ、API混合物の流動性を著しく強化できることが発見された。50重量%を超える、場合によってさらに60重量%を超える、70重量%さえ超える高API投入量にもかかわらず、予期せずに強化される性能は、好ましくは少なくとも0.5g/秒の範囲の有意に増加された流動性、好ましくは例えば最終顆粒の15−20%の範囲の有意に増加された圧縮率を含み、一方、同時に硬度、もろさ、重量、形状、崩壊特性および溶解特性の組み合わせなどのバランスがとれた優れた錠剤特徴が、本発明により達成可能である。
【0076】
APIと一緒に混合される、原初は液体の非水性賦形剤の量が、API含有製剤または顆粒に対して1から10重量%、好ましくは2から9重量%、およびより好ましくは3から8重量%の範囲に慎重に調節される場合、流動性および圧縮率の特徴は特に強化される。このことは、好ましい実施形態に従って、原初は液体の非水性賦形剤が、ポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される場合の事例に適用される。
【0077】
本発明に従って、所望であり、特に高API投入量におけるAPIの安定性のさらなる利益のために、原初は液体の非水性賦形剤およびAPIの混合物の製剤または顆粒は、水、水溶液または水性懸濁液を加えずに、同様に低級アルコールまたは低級アルコール溶液、個々にメタノールおよびエタノールの溶液のような、例えばC1−C6の直鎖または分枝鎖のアルコールを加えずに加工できるという有利な使用が可能である。液体非水性賦形剤は混合物中の他の成分、例えば高度に投入されたAPIにより、および/または場合により固体賦形剤に吸収されるようになり、したがって全製剤および造粒は「乾式」または少なくとも「水分活性化乾式」になり得ることは、本発明の範囲内およびさらに高API投入量における流動性および圧縮率の改善に関する好ましい特定の実施形態の範囲内である。本発明は、公知の乾式造粒の従来の変形と、時として「水分活性化乾式造粒(MADG)」と称される乾式造粒とを、有意に識別する。従来のMADGは、例えばChristensen らによる「Drug Development and Industrial Pharmacy」20(14)、2195−2213頁(1994年)、Encyclopedia of Pharmaceutical Technology、Vol.4、J.Swarbrick and J.C. Boylan編 Marshall Decker Inc., New York−Basel−Hong Kong、102−104頁(1991年)およびS.Inghilbrecht and J.P.RemonによるInternational Journal of Pharmaceutics 171、195−206頁(1998年)に記載され、限定量の水を乾燥ステップの関与を必要とせずに、薬剤、結合剤および充填剤のドライブレンドに加えることに基づく。従来のMADGとの比較において、「非水性水分活性化乾式造粒(NAMADG)」と称することができる別の乾式混合系における、限定された水の代わりに非水性液体の本発明に従った使用は、高API投入量の場合に関して特に開発された。
【0078】
本発明に従ったNAMADG原理は、第1の製剤または顆粒の独立型の調製方法として使用でき、さらなる下流の加工技術と組み合わせてもまた使用できる。具体的には、NAMADGに供される第1の顆粒が、高投入量のAPIおよび優れた凝集性を提供し、さらなる乾式加工、例えば一般的な乾式造粒、および具体的にはブリケッティング、篩過、製粉および/またはさらなる直接圧縮に非常に適していることが発見された。先行技術の湿式または乾式造粒技術を上回る、本発明のNAMADG構想のさらなる有利性は、ブレンドの均一性、関与する製造ステップがより少ない、したがってコストがより少ないこと、熱および水分の除去、主要粒子の解離および物理的安定性を含む。
【0079】
本明細書において使用される「乾式製剤または顆粒」という表現は、非水性の原初は液体の賦形剤が、主成分として存在するAPIと一緒に使用され、加工され、非水性の原初は液体の賦形剤の量が、全製剤または顆粒の溶液または懸濁液状態を避けるように限定されることを意味する。成分の混合は、ウェットマッシング(wet massing)を介して非水性水分の活性化に適した時間内で進めることができるが、通常乾式混合は限定量の液体賦形剤の吸収の後に続き、その際、得られた製剤または顆粒は、例えば、ブリケッティング、スラッギング、篩過、製粉、打錠、さらなる細粒造粒、直接圧縮などの乾燥塊加工(dry mass processing)を含む、能動的乾燥を必要しない乾式条件下でさらに加工できる。本明細書に開示された非水性の原初は液体の賦形剤、他の固体賦形剤およびAPIの各量は、これらの成分が同時加工された製剤または顆粒の全量に対して言及される。量の指示は、前述の成分の、限定するものではないが、ブリケッティング、スラッギング、篩過、製粉、打錠、さらなる細粒造粒および直接圧縮を含むさらなる同時加工により得られる製品にさらに適用でき、それに応じて最終医薬製剤に適用できる。この同時加工において、APIは、単一化合物または複数の異なる化合物であってよく、さらに非水性の、原初は液体の賦形剤および他の固体賦形剤も、それぞれ単一化合物または混合物であってよい。さらなる実施形態に従う場合、一般的な製剤または顆粒に使用される、同一でありまたは異なるいずれかのさらなる賦形剤またはAPIは、別個のコンパートメントまたは投与形態の一部、例えば、顆粒外層内、または(例えば、二層錠または三層錠に存在する)別個の錠剤層中、コア上の1つまたは複数のコーティング中などにさらに含まれ、このようなさらなる材料の個々の量は、混合物中、一般的な製剤または顆粒中に存在する、原初は液体の非水性賦形剤およびAPIの現在開示されている量において無視される。例えば、量の指示は錠剤のコアに適用され、錠剤のコアは場合によってそれ自体が顆粒内層および外部構成物質から構成され得るが、錠剤のコア上の場合によるコーティングには適用されない。このことは、本明細書に開示された関連賦形剤およびAPIを含む混合単位が、流動性および圧縮率ならびに本発明のさらなる有利な効果と関連があるためである。
【0080】
本明細書に開示のAPIおよび非水性賦形剤の混合は、高せん断ミキサーを用いて実施されることが好ましい。液体非水性賦形剤の使用は、高API投入量で顆粒を製造するための高せん断ミキサーと調和することが発見されており、このことは、その後の打錠および/または直接圧縮に適している。
【0081】
本明細書において使用される「液体非水性賦形剤」という用語は、それ自体が液体である、すなわち、さらなる溶媒、例えば、水、水溶液、低級アルコール溶液、例えばメタノールまたはエタノール溶液などの添加が無い液体である材料を意味し、液体、流動性材料、低凝集性、中凝集性から高凝集性までの材料を含むと一般的に理解される。非水性賦形剤は、この一般的な意味において、API化合物との混合ステップにおいて、および適用した操作温度において「液体」であれば十分である。しかし、液体の性質が能動的加熱をせずに本発明に従った方法の進行を可能にするので、好ましくは室温において液体の性質が存在すべきである。APIとの混合中または混合後、原初は液体の非水性賦形剤は、既に高度に投入されたAPI成分により吸収されていない場合、他の賦形剤、例えば、結合剤、充填剤または後述の他の乾式賦形剤材料により吸収され得、その結果、最終的には、乾式製剤または顆粒が形成され、これらは場合によってさらに加工される。さらなる加工は、限定するものではないが、ブリケッティングまたはスラッギング、場合によって篩過または製粉および打錠または直接圧縮を含むことができ、通常単回投与形態、好ましくは錠剤を得る。
【0082】
原初は液体の非水性賦形剤の適切な例は、限定するものではないが、液体界面活性剤、好ましくは非イオン性液体界面活性剤、例えば液体ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーもしくはポロキサマーまたはプルロニック、ポリソルベート、液体ソルビタン脂肪酸エステル(Spans(登録商標));液体ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド(Cremophors(登録商標)、例えば液体Cremophor EL(登録商標))、ビタミンE TPGS(TPGS1000)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(Myrjs(登録商標));液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個、好ましくは少なくとも12個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油、例えば石油、大豆油、鉱油、ピーナッツ油、ヒマシ油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム油、なたね油、ゴマ油、ヒマワリ油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸、例えばラウリン酸PEG、オレイン酸PEGおよびステアリン酸PEG;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル、例えばラウリン酸PEGグリセリルおよびオレイン酸PEGグリセリル;ポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールのエーテル、例えばPEGオレイルエーテルおよびPEGラウリルエーテルならびにそれらの混合物を含む。好ましい液体非水性賦形剤は、ポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される。ポリソルベートは、ポリソルベート−20、ポリソルベート−60、ポリソルベート−65、ポリソルベート−80およびポリソルベート−85からなる群から選択されることが好ましく、より好ましくは、ポリソルベート−80から選択される。液体ポリエチレングリコールは、PEG−200、PEG−400およびPEG−600からなる群から選択されることが好ましく、より好ましくはPEG−400から選択される。
【0083】
非水性液体賦形剤を有効に吸収できる固体賦形剤との併用において、特に、固体賦形剤が固体ポリエチレングリコール、イソマルト、微結晶性セルロース(例えばアビセル)、マンニトールおよび乳糖から選択される場合、非水性賦形剤は、液体形態で提供されるものの中からより自由に有益に選択できる、すなわち、前述の好ましい液体非水性賦形剤ではない液体非水性賦形剤の使用を含むことができ、高API投入量における流動性および圧縮率などの効果に対して大きな寄与を依然として果たしながら、さらに液体非水性賦形剤の量はより広く変更可能である。イソマルトは、原初の液体非水性賦形剤を吸収する固体賦形剤として特に好ましい。非水性の、原初は液体の賦形剤と有効に共作用する固体賦形剤のさらなる例はマンニトール、乳糖および微結晶性セルロースから選択される固体賦形剤を含む。マンニトールおよび/または乳糖は、溶解特性をさらに強化する。
【0084】
液体非水性賦形剤の好ましい量は、流動性および圧縮率を強化する効果に関して、1から10重量%、特に2から9重量%およびより特に3から8重量%の範囲である。この態様の別の好ましい実施形態は、ポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される非水性の原初は液体の賦形剤を、より好ましくは固体ポリエチレングリコールおよび/またはイソマルトと併用して使用することである。
【0085】
上記の特定の物質の選択に注意を払うことに加えて、APIおよび液体非水性賦形剤以外の賦形剤または添加剤を、結合剤、希釈剤、潤滑剤、崩壊剤、吸着防止剤、流動促進剤の単独または併用から適切に選択することができる。さらに有用な添加剤は、限定するものではないが、緩衝化剤、酸化防止剤、着色剤、安定剤、充填剤、可塑剤、乳化剤、保存料、増粘安定化剤またはパシフィアー(passifiers)、香味剤を、単独または併用で含むことができる。
【0086】
さらに適切な、好ましい固体賦形剤は、限定するものではないが、例えば、固体ポリエチレングリコール(PEG;Macrogol)、好ましくは4000から20000の範囲の分子量を有するPEG;ポリビニルピロリドン(PVP)またはその架橋形態であるクロスピビドン;二酸化ケイ素、好ましくはヒュームドシリカまたはコロイド状二酸化ケイ素;糖エステルおよびポリヒドロキシ糖、好ましくはマンニトール;乳糖、イソマルト、ラクチトールおよびデキストロース;緩衝塩、好ましくは無水モノ−、ジ−またはトリ−塩基性リン酸、より好ましくはリン酸カルシウム、硫酸カルシウムおよびケイ酸カルシウム;親水性、アニオン性、カチオン性、両性イオン性および非イオン性の界面活性剤および親油性添加剤、例えばモノ−、ジ−またはトリグリセライド、 ポリエトキシ化脂肪酸および脂肪酸エステル、好ましくはオレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムならびにポリグリコール化グリセリド;タルク;多糖類、好ましくはデンプンおよびセルロース、より好ましくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、フタル酸HPMC、シクロデキストリンおよびカルボマー、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース(MCC)、粉末セルロース;ポリペプチド、例えばゼラチン;ならびにこれらの混合物からなる群から選択される固体賦形剤を含む。本発明のある実施形態としての単回投与医薬製剤は、カバーフィルムまたはシェルをさらに含むことができ、好ましい実施形態に従った単回投与医薬製剤は、同様に非吸湿性である。さらに好ましい実施形態において、二機能または他機能の賦形剤、例えば微結晶性セルロース(MCC)と混合したコロイド状二酸化ケイ素(CSD)、例えばProsolv(商標)を使用することができる。
【0087】
硬度、もろさ、重量、形状、崩壊および溶解を含む優れた総合特性を有する錠剤の製造に関して、固体賦形剤または添加剤は、好ましくは4000から20000の範囲の分子量を有するPEG(特にMACROGOL4000);イソマルトおよびマンニトールからなる群から選択される。
【0088】
さらに、特に水の不在下および水または水溶液または低級アルコールの溶液を添加しない(例えばエタノールの不在)、原初は液体の非水性賦形剤の使用により、このような溶媒との接触があった場合物理的に変化する傾向がある、APIの物理的安定性の問題に遭遇し得る。特に、無水形態および水和形態(一、二、三または多重の水和形態)に存在し得る、最終投与形態中のAPIの一形態から別の形態への交換現象を実質的に減少させることができる。その結果として、それだけではなく、本発明に従った方法は、乾燥ステップを省くことにより、より強健なコストが低く時間消費の少ない方法を提供する。さらに、原初は液体の非水性賦形剤を使用する場合、特に調節された量で使用する場合、ならびに第1の乾式造粒/製剤およびその後の最終医薬製剤、例えば錠剤の両方における水の含有量の最小化またはさらに不在を観察する場合、相乗的共作用により、APIは、加工中に無水物および水和物の別の形態または混合形態への転換が無い、または基本的にない選択された形態で維持され得、その結果製品の再現性を改善する。この有益な実施形態は、無水形態が所望であり、選択されたAPI形態である場合に、好ましく適用可能である。繰り返される手法において選択されたAPI形態を有する医薬製剤を得ることは、最終製剤の重要な特性、例えば、均一な崩壊および溶解のプロフィールに著しく寄与し、したがって一致したおよび均一な生体利用効率に著しく寄与する。さらに、無水形態または一、二、三もしくは他の水和形態いずれかであり、さらに選択された第1の形態から均一な製品特性に有利になるような他の形態または混合形態への転換がない個々のAPIの、適切な出発形態を選択することによって、信頼できる手法で本発明の構想により微調整できる。これらの観察は、選択されたAPIが溶媒和形態で存在する、例えば、限定するものではないが、メタノラート、エタノラートなどのアルコラートとして、エチルアセテラートなどのエステラートとして、またはアセトナートなどのエーテラートとして溶媒和物である場合、同様に適用される。APIのどの形態が所望の形態または適切な形態であるかは、個々の適用事例、所要の、または所望のAPIの合成スキーム、所要の、または所望のAPIの単離手順、または所要の、または所望のAPIの多形に依存すると思われ、所要のまたは所望のAPIについてのこのような知見は全て、当業者には公知である。
【0089】
したがって、本発明は、さらなる態様において、医薬品有効成分を、造粒液として、水または水溶液を加えず、場合によって低級アルコールまたはその溶液も加えずに非水性液体賦形剤を用いて造粒に供するステップを含み、非水性液体賦形剤および場合による他の賦形剤がそれぞれ、室温で決定して0.62未満の水分活性を有する医薬製剤の調製方法を提供する。
【0090】
APIの物理的安定性にさらに寄与し、APIの可変の異なる無水形態または一もしくは多重水和形態の出現の危険性およびしたがって最終固体投与形態の溶解率の変動性を低下するために、錠剤などの最終固体投与形態に組み込まれる液体および/または固体の賦形剤は、上記のような限定された水分活性、それぞれ室温で決定して好ましくは0.60未満およびより好ましくは0.50未満を有するように慎重に選択される。
【0091】
単独ではこのような限定から独立しており、この態様が、本発明の他の態様と、好ましく組み合わせることができること、すなわち顆粒が50重量%を超える、好ましくは60重量%を超えるAPIおよび上記のような液体非水性賦形剤の混合物を含む、より好ましくは、液体非水性賦形剤を1−10重量%の濃度で、特にさらに、上に開示されたような液体非水性賦形剤および固体賦形剤からの好ましい選択を含むことは言うまでもない。
【0092】
本明細書において使用する「水分活性」という用語は、a=p/pという表現で定義され、pは物質中の水の蒸気圧であり、pは同じ温度における純水の蒸気圧である。水圧は、適切な水分活性測定装置、例えば、センサー0628.0024を使用する機器 Testo650により測定でき、双方ともEminTech(Helsingborg、Sweden)により入手可能および販売されている。特に述べない場合、本明細書において言及される水分活性は室温で決定され、本明細書において室温は22±0.5°Cとして理解される。
【0093】
さまざまな賦形剤または添加剤との結合型または会合型とは関係なく、水分活性の特性は医薬製剤内の活性水分子に関係するので、水分活性の特性を観察することは、さらに特徴を改善することになる。このような活性水分子の調節および限定は、それらを含有する最終医薬製剤の加工および特に保存の両方において、APIのさまざまな形態の望ましくない転換を防ぐための重要な基準である。加えて、水分感受性および/または吸湿性のAPIの場合、長期間にわたり物理的安定性を確実に維持するために、全体としての錠剤中の水分含有量を最小にする、適切には5%未満、特には2重量%未満、より特別には0.5%未満であることが好ましい。
【0094】
水分感受性および/または吸湿性のAPIの場合、長期間にわたり物理的安定性を確実に維持するためのさらなる手段として、APIを含む少なくとも1つの単回投与形態が、蒸気および湿気の浸透に対して密閉され、好ましくはさらに露光に対して保護されるパッケージ内に包装される。このパッケージは、好ましくはホイル/ホイルブリスターで形成されるブリスターパックとして、主にまたは完全にHDPE(高密度ポリエチレン)などで作られることが好ましいボトルとして設計できる。
【0095】
本発明の好ましい実施形態に従って、錠剤のような投与形態の全製造において、エネルギーを消費するような乾燥を実施することを、有益に省くことができる。例えば、ブリケッティングまたはスラッギング、場合によって篩過および/または製粉ならびに打錠などの少数のステップだけを使用でき、このことは方法の節約およびコストに有利である。簡潔に乾式造粒または直接圧縮を使用することが、最適に実現可能である。これらの方法の特徴が上記のような適切な賦形剤および添加剤の選択と一緒になって、本発明の全方法をより強健、経済的および許容可能にする。
【0096】
本発明に従って、充填剤、結合剤または他の賦形剤の量は、直接圧縮または乾式造粒方法を使用する場合でも、最終錠剤の有益な特徴を未だ提供しながら限定することができる。同様にこのことは、本発明に従った医薬製剤により、薬剤の高投入量が達成できることを意味する。このことはそれ自体が、総合的に改善された系の達成に対するさらなる寄与であり、従来の湿式造粒方法などにおいて、賦形剤の限定はより容易であり、所要の流動性および凝集性を有し、分離する傾向が無い許容可能な固体投与形態を得る材料を提供することがより簡単である。
【0097】
驚くべきことに、本明細書に開示の新規に開発された製剤/顆粒は、基本的に従来の湿式造粒と同じまたは同様の錠剤サイズが可能であり、同時に本発明に従った単回投与の医薬製剤、例えば錠剤は優れた物理的特性および安定性、さらに高重量比のAPIを得る可能性を有する。したがって、本発明は、高用量のAPIを含有する直接圧縮または乾式造粒の錠剤に関する機会を提供し、その結果、有効成分の安定形態を維持しながら湿式造粒の時間および経費を避けるための、先行技術の必要性に遭遇する。先に説明したように、長期間にわたりAPIの単回形態を維持することは、溶解プロフィールの変動を確実により少なくする。本発明に従った好ましい実施形態のさらなる寄与は、個々の賦形剤または添加剤の個別の量が、例えば製剤総量の10重量%を超えてはいけない、好ましくは、それらは7.5重量%または6重量%さえ超えてはいけないことにある。さらに、賦形剤または添加剤の過半量(賦形剤/添加剤成分の半分を超える)が、それぞれ5重量%を超えてはいけない。結果として、最終投与形態の総サイズは、高API投入量を含有していても、適切に調節できる。
【0098】
本発明のさらなる有利性は、本明細書に開示したさまざまな態様および好ましい実施形態が、さまざまな異なるAPI化合物に適用できることである。本発明の構想はこのような状況において特に有益であるので、製剤化する場合、すなわちAPIが、
(i)流動性が0.15g/秒未満;
(ii)pH2における溶解度が0.1mg/ml未満;
(iii)圧縮率が30%を超える;
(iv)少なくとも2つの多形で存在する能力;または
(v)吸湿性−例えば、相対湿度(RH)が少なくとも60%RHの条件にさらされた場合に、大気中水分の相当量(少なくとも10重量%または少なくとも25%でさえ)を吸収することにより決定される−であること
に従って選択され、
上記の(i)から(v)の条件は、単独または組み合わせのいずれかで適用できる場合、
APIは、このように選択されたAPIに伴う重大な問題を視野に入れて選択することが好ましい。
【0099】
APIまたは賦形剤の吸湿性は、当業者に公知の方法により測定できる。主に、このような方法は、調節された相対湿度および/または環境の温度を変化させながら、時間の関数として少量の試料(すなわち、5−10mg)の質量を測定するステップを含む。主に賦形剤を使用した吸湿性についてのデータは、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第4版、Rowe RC、Sheskey PJ、Weller PJ編;Pharmaceutical Press and American Pharmaceutical Association、London−Washington、UK−USA、2003年から得ることができる。
【0100】
APIは、高薬剤投入量が望ましい適用を考慮して特に選択され、多くの場合、このような高薬剤投入量に伴われる、乏しい流動特性および不十分な圧縮特性の問題に直面しなければならない。有利な効果が特に達成される特定のAPIの選択は、したがって、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、それらの塩、水和物または溶媒和物からなる群から選択され、場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされるAPIを使用する場合において見られる。上で述べたように、2種または多数のAPIが、原初は液体の非水性賦形剤および場合によってさらなる賦形剤を用いた造粒方法において同時加工され、それらの総量は、50重量%を超える、特に60重量%を超える、および70重量%さえ超える高投入量を表すと考えられるのに反して、たった1種のAPIが同時加工されるが、別のAPI(または同じであるが、分離したAPI)は別のコンパートメントまたは医薬投与形態の一部に加えられる場合、APIの同時加工量だけが考慮される。固体投与形態の異なる分離した部分中の、同一でありまたは異なるAPIの使用は、差次的な溶解プロフィールが望ましい場合、例えば、高速および緩慢または遅延した溶解プロフィールの双方を含む場合が適していると思われる。本発明はこのような場合に特に適しているので、好ましい一実施形態において、APIはメシル酸エプロサルタンであり、場合によってヒドロクロロチアジドと併用され、別の好ましい実施形態において、APIはメトホルミンであり、場合によってロシグリタゾンと併用される。特定の実施形態において、例えば、例示された特別の実施形態において、ヒドロクロロチアジドまたはロシグリタゾンを使用する場合、第2のAPIは第1のAPIと同時加工されず、固体投与形態に別々に、例えば顆粒外層または二層錠もしくは三層錠の第2または第3の層、または第1のAPIを含有する錠剤のコア上のコーティングに加えられる。
【0101】
高用量でメシル酸エプロサルタンを提供すること、より好ましくは安定な無水メシル酸エプロサルタンを使用する場合は、例えば0.15g/秒未満である薬剤のかなり乏しい流動性特徴およびしたがって、通常の錠剤プレスのパンチについて当初から付随する付着の問題を考慮して、本発明の価値のある利点である。
【0102】
以下の実施例は、本発明の単なる例示であり、これらの実施例およびそれらの他の同等物は、本開示および添付の特許請求の範囲と照らし合わせて当業者には明らかになると思われるので、決して本発明の範囲を限定するものとして見なすべきではない。例示的目的のために、本発明の原理、有利性および好ましい実施形態を、例示的APIとしてのメシル酸エプロサルタンの使用により示すが、同時に実施例およびそれらの変形は他のAPIにも同様に適用できることは理解されるべきである。
【0103】
実施例1
例として、メシル酸エプロサルタン(化学的には、(E)−α−[2−n−ブチル−1−[(4−カルボキシフェニル)メチル]−1H−イミダゾール−5−イル]メチレン−2−チオフェンプロピオン酸モノメタンスルホン酸;本態性高血圧の治療に適した経口アンギオテンシンII受容体(AT)拮抗薬)は、本発明の実施形態に従った使用のための高用量薬剤として見なされる。
【0104】
下記のような先行技術の方法は、エプロサルタンを含む医薬製剤の調製を記載し、US6,262,102B1はエプロサルタンの一水和物形態に関し、US2001/0031877A1はエプロサルタンの二水和物形態に関し、それぞれそれらの製造方法に関する。US6,262,102B1によれば、一水和物形態は、二水和形態の真空乾燥中に、または無水物を水と一緒に造粒し、保存および真空乾燥するときに製造される。US2001/0031877A1によれば、二水和形態は、化合物の無水形態の湿式造粒方法中に、インサイツで調製される。上記の特許において開示される医薬製剤は、全て、無水メシル酸エプロサルタンから出発し、インサイツでさまざまな水和物形態を発生させ、方法を予測不可能にし、製剤をメシル酸エプロサルタンのさまざまな形態、すなわち無水物、一水和物および二水和物の存在を伴った製剤にする湿式造粒により製造される。US2002/0098241A1において、メシル酸塩形態とは異なる、無水エプロサルタンの遊離の塩基形態は、湿式造粒中に水和物を形成せず、したがってエプロサルタンの遊離の塩基性無水形態を、高薬剤用量を含む湿式または(従来の)乾式造粒に提案されることが記載されている。メシル酸エプロサルタン混合物中の異なる種類の水和形態は、インビトロ(溶解プロフィール−無限遠点において)および(生物学的に同等な)インビボのプロフィールに影響を受けることがある。
【0105】
低溶解度(すなわち、pH2において0.1mg/ml未満)および腸上皮にわたる低浸透性のため、薬剤は非常に低い生体利用効率(13%)を示す。したがって、経口医薬投与は、所望の生物学的効果(ここでは有意な血圧の降下)を得るために高用量のメシル酸エプロサルタンを医薬製剤に組み込む必要がある。単剤療法として使用する場合、メシル酸エプロサルタンの推奨される毎日の出発用量および通常の維持量は、735.8mgであり、600mgのエプロサルタンと同等であり、Teveten600mg錠として市販されている。したがって、満足のいく技術特性(すなわち、流動性、圧縮率)を得るために必要とされる賦形剤の量は、錠剤重量(すなわち1000mg未満)を可能な限り低く保つために最小限であるべきである。溶解度、流動性または圧縮率は、当分野において公知の方法、例えば、European Pharmacopoeia、第6版に説明された方法を使用することにより決定できる。より大きな錠剤は、患者のコンプライアンスと照らし合わせて好ましくない。WO2006/052461A1は、相当量の可溶化剤および乳化剤の添加によるエプロサルタンの生体利用効率の強化を提案している。
【0106】
大部分の従来錠剤は、60から74重量%の範囲のメシル酸エプロサルタン/錠(Teveten(商標)およびTevetens(商標)、投薬量300、400および600mgの)を含む。そのかなり乏しい物理的特徴(例えば、0.15g/秒未満の流動性)を合わせて考えると、この高用量薬剤は、直接圧縮 ならびに乾式造粒 (ブリケッティング, 篩過および打錠)には不適当であり、本発明者らの知る限りでは、これまで医薬品製造業者は、最終錠剤の調製方法として直接圧縮を使用できなかった。
【0107】
具体的には、メシル酸エプロサルタンは吸湿性(60%を超えるRHにおいて)であり、安定性に問題があり、本質的に圧縮不可能である。その結果として、高強度(可能であれば、有効成分含有量がおよそ74%の望ましい最も高用量の錠剤)であるが、許容可能なインビトロの溶解プロフィールを有する投与形態に直接圧縮または乾式造粒され得る、自由流動性および凝集性があるメシル酸エプロサルタン組成物を提供する必要がある。
【0108】
以下のリストはバルクエプロサルタンについてのいくつかの具体的なデータを示す:(粒径<10μ)参照用
【0109】
【表1】

【0110】
実施例2
本発明のある実施形態に従った「非水性水分活性化乾式造粒」(NAMADG)の原理を使用して、多量の有効成分を含む錠剤を製造した。本質的に乏しいから非常に乏しい流動性および不十分な圧縮特性を有する例示的APIとして、実施例1に記載のメシル酸エプロサルタンを使用した。
【0111】
顆粒を製造するために高せん断ミキサーを使用する、現在の基本的NAMADG実施例において、高投入量のメシル酸エプロサルタン(73.58重量%)を、さまざまな液体非水性賦形剤を用いて、試験シリーズにおいて最大10%(重量は、直接圧縮またはさらなる乾式造粒に供した最終同時加工製剤に対して言及する)の濃度で加工し、加えた液体非水性賦形剤は、ポリソルベート(Tween(商標)20、60、65、80、85)、グリセロール、液体ポリエチレングリコール(macrogol;PEG−200、PEG−400、PEG−600)、液体パラフィンまたはプロピレングリコールから選択される。混合物を完全にブレンドした。続いて、イソマルト(galenlQ(商標)720または721)を加え、少量の非水性賦形剤を結合し、吸収させた。従来の乾燥ステップは関与しなかった。加えて、崩壊剤、付着防止剤および結合剤を加え、ブレンドした。これらの試料を2回篩過し(0.7mm)、その後、実験室のブレンダーを用いて、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリルフマル酸ナトリウムの混合物(0.3mm)と1分間混合した。続いて粉末の混合物を、調節された環境下でロータリー打錠機を使用してブリケットに圧縮するために使用した。その後ブリケットを、2.0mmおよびその後1.2mmの篩を通して2回挽いた。その後、外部賦形剤を0.3mmの篩を通して選別し、顆粒に加え、3分間混合した。得られた最終ブレンドを、調節された環境下でロータリー打錠機を使用して錠剤に圧縮した。錠剤は、圧縮重量1000mgで、カプセル型の両凸パンチを使用して圧縮した。
【0112】
本試験シリーズにおいて調製された組成物の成分の全セットを以下の表1に提示する。
【0113】
【表2】

【0114】
実施例3−7
メシル酸エプロサルタン600mg錠を、実施例2に沿ってNAMADGの原理に従って、以下の表2および3に載せた量の成分を使用して製造した。これらの実施例3から7に従って、ポリソルベート、液体ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールおよび液体パラフィンから選択された、好ましい量の液体非水性賦形剤を、それぞれ実施例2に記載した試験シリーズの結果として使用した。
【0115】
【表3】

【0116】
【表4】

【0117】
実施例1から7の結果
ブリケッティング粉末ならびに最終混合物の物理的特性は、NAMADGを使用する技術的手順の成功にとって重要である。したがって、最も重要なパラメーターのいくつかを観察し、以下に記載し、以下の図および表に提示した。
【0118】
具体的には、図1は、ブリケッティング用粉末混合物の流動性についての、さまざまな非水性液体賦形剤の基本効果およびそれらの含有率を示す。図2は、実施例3から7(表2および3と比較されたい)から得られた、打錠用粉末混合物の圧縮率についての、さまざまな非水性液体賦形剤の効果およびそれらの含有率を示す。
【0119】
さらに、実施例3から7(表2および3と比較されたい)から得られたエプロサルタン錠剤の製剤についての、1000mg(NAMADG+ブリケッティング+篩過+ブレンド後の質量)のマトリックスに関するさまざまな非水性液体賦形剤の影響を表4に要約する。
【0120】
【表5】

【0121】
実施例3および4において製造された錠剤によるメシル酸エプロサルタンの溶解特性を、インビボの関連溶解試験により評価した。USP装置2を試験のために使用した。1000mLの人工液(0.1M HCl;またはリン酸カリウム緩衝液pH7.5)を溶解槽中に配置し、パドル翼を50rpmで用い、37±0.5°Cを維持しながら混合した。試料を溶解槽から一定の時間間隔で採取し、メシル酸エプロサルタンの濃度をHPLCにより分析した。
【0122】
参照製品(Teveten)および本発明の試料として液体非水性賦形剤にポリソルベート/Tween80またはPEG−400のいずれかを使用した場合の結果を、図3A(0.1M HClにおいて)および図3B(pH7.5において)に示す。
【0123】
実施例3および4の試料に関する溶解プロフィールは、液体非水性賦形剤(ここではTween80およびMacrogol4000(PEG−400))が、(インビトロ研究において)溶解プロフィールに非常に重要な影響を与えていることを示した。他方、これらの賦形剤なしでは、ブリケッティング用粉末混合物および打錠用顆粒の物理的特性が有意に劣り、このことは、主に非常に低い圧縮率および結果としての錠剤の低重量および高変動性または再現性の欠如によると思われる。
【0124】
メシル酸エプロサルタンの非常に低い流動性(0.15g/秒未満;パンチに付着あり)および賦形剤と比較した有効成分の高いパーセント(≧73%)によれば、さまざまな組み合わせにおいて最も一般的に使用される結合剤を用いた直接圧縮は、非水性液体賦形剤なしでは不可能であった。他方、非水性液体賦形剤の使用は、特に、最大10重量%の少量で加えた場合、APIの流動性および圧縮率の改善に有意に寄与する。
【0125】
特に併用して使用する場合、Macrogol4000またはイソマルトおよび非水性液体賦形剤の使用は、直接圧縮用混合物と比較して流動性および圧縮率をさらに有意に改善した(p<0.05;スチューデントt検定)。
【0126】
実施例の混合物に関する溶解プロフィールにわたる、またはそれを超える粉末および顆粒の物理的特性は、ブリケッティングおよび打錠方法(技術的性能に関して)ならびにインビトロ研究(溶解プロフィールに関して)について非常に有意な影響(p<0.05;スチューデントt検定)を有することを示した
圧縮率を顆粒の流動特性の尺度として使用した。圧縮率が低くなるほど、流動特性は優れてくる。圧縮率が全ての変数:製剤(p<0.001)、非水性液体賦形剤含有量(p<0.001)およびウェットマッシング時間(p<0.05)により影響を受けることが、一方向性ANOVAにより発見された。ウェットマッシング時間は、液体賦形剤を加えた後の混合時間を意味する。好ましいウェットマッシング時間は、2から5分であり、最適時間は3分前後(例えば、2.5から3.5分)である。
【0127】
0.5および5.1%(RSD)の間で変動するような質量変動が発見され、最も良好な結果は、PEG−400、Tween80、プロピレングリコール、グリセロール、液体パラフィンを、それぞれ5.0、5.5、6.0、7.0および4.5%の量で用いたものであった。許容可能な流動性および圧縮率を有し、約50Nを超える破砕強度を有する、70%を超える多量のAPIを含有する錠剤を製造することは不可能であった。非水性液体賦形剤/PEG−4000を1/10から10/1の比率で組み合わせて使用することにより、75および200Nの間の錠剤の破砕強度を有する、最終錠剤の質量の優れた特性(>1.60g/秒;15−20%;30−40°)がもたらされる。
【0128】
もろさは、錠剤(p<0.001)および製剤(p<0.001)の破砕強度により影響を受けることが発見された。破砕強度が高くなり、PEG−4000およびイソマルトの含有量が増加することにより、もろさが減少した。製剤中に最適なPEG−4000およびイソマルト含有量を含む高い破砕強度のレベルにおいて、もろさは0.1%未満であった。
【0129】
加えて、下記の一般的観察は本発明者らの結果から推察可能である。
【0130】
API製剤は、乾式造粒によりさらに加工され得るまたは錠剤に直接圧縮され得る、自由流動性、凝集性のブリケッティング粉末および非水性乾燥顆粒の形態で提供できる。
【0131】
本発明に従ったNAMADG手順は、単独またはブリケッティングと組み合わせて使用できる。
【0132】
API製剤は、許容可能な溶解プロフィール、許容可能な硬度(50−200N)およびチッピングに対する耐性ならびに短い崩壊時間(<15分)を有する単位投与形態で提供できる。
【0133】
メシル酸エプロサルタンは、好ましい無水形態に加工でき、NAMADGに関与する方法は20μm未満の有用な粒径をもたらす。
【0134】
特に適切な量の(1−10%)非水性液体賦形剤は、許容可能な流動性(>0.5g/s)、圧縮率(最終顆粒;15−20%)および錠剤特徴(硬度、もろさ、重量、形状、崩壊性溶解性)を有する粉末を製造するために重要である。
【0135】
ポリソルベート(Tween(商標)20、60、65、80、85)、グリセロール、液体ポリエチレングリコール(Macrogol;PEG−200、PEG−400、PEG−600)、液体パラフィンおよびプロピレングリコールから選択される、適切な量の非水性液体賦形剤(1−10%)を使用する場合、最も良い結果が得られる。
【0136】
本発明に従ったNAMADG手順は、例えば、60重量%を超える、より好ましくは総量の2/3を超える、および70重量%さえ超えるAPIを製剤中に含む、高API投与形態にとって非常に有利である。
【0137】
本発明に従ったNAMADG手順は、非常に乏しい流動性および本質的に不十分な圧縮特性を有するAPIの粉末にとってもまた、非常に有用である。
【0138】
最後の2つの論点を考慮すれば、本発明に従ったNAMADG手順は、エプロサルタン、イルベサルタン、エプロサルタン/ヒドロクロロチアジド、イルベサルタン/ヒドロクロロチアジド、コアモキシクラブ(Co−amoxiclav)、レボフロキサシン、メトホルミン、ロシグリタゾン/メトホルミンまたはセベラマーを含む錠剤の製造に特に適していると考えられる。
【0139】
実施例8
APIとしてエプロサルタンおよび水性液体賦形剤としてTweenを混合した錠剤は、実施例2に沿ったNAMADGの原理に従った方法により得られ、成分使用および錠剤組成を以下の表5に示した。
【0140】
【表6】

【0141】
実施例9
APIとしてエプロサルタンおよび水性液体賦形剤としてMacrogolを混合した錠剤は、実施例2に沿ったNAMADGの原理に従った方法により得られ、成分使用および錠剤組成を以下の表6に示した。
【0142】
【表7】

【0143】
実施例10
APIとしてエプロサルタンおよび水性液体賦形剤としてグリセロールを混合した錠剤は、実施例2に沿ったNAMADGの原理に従った方法により得られ、成分使用および錠剤組成を以下の表7に示した。
【0144】
【表8】

【0145】
実施例11
APIとしてエプロサルタンおよび水性液体賦形剤としてプロピレングリコールを混合した錠剤は、実施例2に沿ったNAMADGの原理に従った方法により得られ、成分使用および錠剤組成を以下の表8に示した。
【0146】
【表9】

【0147】
実施例12
APIとしてエプロサルタンおよび水性液体賦形剤として液体パラフィンを混合した錠剤は、実施例2に沿ったNAMADGの原理に従った方法により得られ、成分使用および錠剤組成を以下の表9に示した。
【0148】
【表10】

【0149】
実施例13
製品中にAPIのさまざまな多形が発生しない錠剤調製のための、本発明に従ったNAMADG方法原理の能力を試験するために、APIを含まないプラセボ粉末および実施例2から7に従って加工した無水メシル酸エプロサルタンを調査した。全ての実施例を、エプロサルタン形態に関して確認した。比較試験を従来の湿式造粒条件の後で実施した。
【0150】
プラセボ粉末ならびに錠剤のX線回折パターンは、無水メシル酸エプロサルタンと一致する特徴的な回折線を示した。結果として、最も重要なAPI形態、すなわち無水物を使用した場合、メシル酸エプロサルタンの物理的安定性は、加工中に証明された。無水エプロサルタンは、NAMADGに基づく方法を通して使用した周囲温度および湿度において、物理的および化学的に安定であることが発見された。最終錠剤形態およびプラセボ粉末を、X線回折(XRD)パターンにより分析し、メシル酸エプロサルタンの無水形態の存在を確認した。より一般的には、X線回折(XRD)パターンは、当分野において公知の方法、例えば、検査物質をCuKa線に曝露しながら、X’Celerator検出器を取り付けたPhilips X’Pert PRO回折を使用して得ることができる。
【0151】
比較事例において、湿式造粒は、3種の調査形態全て、すなわち無水物、一水和物および二水和物の形成をもたらす。一水和物は、室温において安定ではなく、さらに無水物または二水和物に変換され、平衡反応が常に進行していることを意味する。湿式造粒により調製された固体投与剤形において、3種のさまざまな水和形態の比例量は、水分量、操作環境、顆粒の乾燥時間などの多くの要因に左右されて発生する。そのような変動は、インビトロおよびインビボの特性に影響を与えることがあり、錠剤の重量および硬度の変動により、打錠方法において負の影響を有し得る。本発明者らの場合、選択された非水性液体賦形剤としてTween、PEGおよび液体パラフィンを使用した場合、メシル酸エプロサルタンの無水形態が錠剤中に確認された。他方、プロピレングリコールおよびグリセロールの高い吸湿性および0.7を超える水分活性に従って、相当量のAPIの水和形態がそれらの製剤中に発見された。したがって、エプロサルタンのような吸湿性APIを選択する場合に、非水性液体賦形剤および他の、場合による賦形剤に観察されるように、水分活性は重要な要因である。個々の賦形剤の水分活性の上限は0.62未満、好ましくは0.60未満およびより好ましくは0.50未満であり、それぞれ室温において決定され、造粒方法の間、実質的な変動/交換のない、APIの初期の多形を維持するために重要であると考えられる。
【0152】
結論として:乾式造粒(水は全く加えなかった)を、無水エプロサルタンだけを用いて終了した。他方、湿式造粒(激しい乾燥を組み合わせて)は、部分的に無水形態をもたらすが、さらに相当量の二水和物および微量の一水和物が存在した。
【0153】
したがって、本発明は、水和形態(特に、一水和形態および二水和形態)に対して無水物を維持することにより実証される、有効成分の物理的変化がない、単位投与形態のNAMADGによる圧縮API錠剤の調製方法を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合物中に、50重量%を超える医薬品有効成分、および液体物質から選択される1から10重量%の個々の任意の非水性賦形剤を含む乾式製剤または顆粒。
【請求項2】
混合物中に、その調製のいずれのステップにおいても水または低級アルコールは加えられず、(i)50重量%を超える医薬品有効成分および(ii)液体物質から選択される非水性賦形剤を含み、液体非水性賦形剤が医薬品有効成分により、および/またはさらなる固体賦形剤により吸収され、乾固される乾式製剤または顆粒。
【請求項3】
非水性賦形剤が、液体界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤;液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル;ならびにポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールの液体エーテルから選択され、好ましくはポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択される、請求項1または2に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項4】
原初は液体の非水性賦形剤を吸着する固体賦形剤をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項5】
乾式製剤の調製中に、乾式製剤に水、水溶液、低級アルコールまたは低級アルコール溶液を全く添加しない、請求項1から4のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項6】
微結晶性セルロース、乳糖、イソマルト、固体ポリエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、リン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース(カルシウムまたはナトリウム)、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、デキストラン、デキストリン、グルコース、エチルセルロース、フルクトース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラクチトール、炭酸マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポリデキストロース、α化デンプン、ゼインおよびケイ酸カルシウムから選択される、好ましくは固体ポリエチレングリコール、イソマルト、微結晶性セルロース、マンニトールおよび乳糖から選択される固体賦形剤をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項7】
非水性液体賦形剤が固体賦形剤と1:10から10:1の重量比で混合される、請求項1から6のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項8】
医薬品有効成分が、pH2において0.1mg/ml未満の溶解度を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項9】
医薬品有効成分が、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、これらの塩、水和物または溶媒和物の群から選択され、場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされる、請求項1から8のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒。
【請求項10】
50重量%を超える医薬品有効成分を1から10重量%の個々の任意の非水性賦形剤と混合して、乾式または水分活性化製剤を得るステップおよびこのようにして得られた製剤を加工に供して医薬製剤を調製するステップを含む、医薬製剤の調製方法。
【請求項11】
非水性賦形剤が、総量1から10重量%で存在する、請求1から9のいずれか一項に記載の乾式製剤または顆粒、または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
造粒液として水、水溶液、低級アルコールまたは低級アルコール溶液のいずれか1つを加えずに、医薬品有効成分を非水性液体賦形剤と共に造粒に供するステップを含み、非水性液体賦形剤および他の、場合による他の賦形剤は、それぞれ室温における決定で0.62未満の水分活性を有する、医薬製剤の調製方法。
【請求項13】
非水性賦形剤が、界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤;液体ポリエチレングリコール;液体パラフィン;プロピレングリコール;少なくとも8個の炭素原子を有する液体脂肪アルコール;液体トリグリセリドまたは液体油;液体ワックス;液体ポリエトキシ化脂肪酸;液体PEGグリセロール脂肪酸エステル;ならびにポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールのエーテルから選択され、好ましくはポリソルベート、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、液体パラフィンおよびプロピレングリコールからなる群から選択され、より好ましくはポリソルベートおよび液体ポリエチレングリコールから単独または他の医薬として許容可能な賦形剤と一緒に選択される、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
液体非水性賦形剤を吸収できる固体賦形剤を混合するステップ、および場合によって医薬として許容可能な他の固体賦形剤を混合するステップをさらに含み、液体非水性賦形剤を吸収できる固体賦形剤が、好ましくは、微結晶性セルロース、乳糖、イソマルト、固体ポリエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、リン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース(カルシウムまたはナトリウム)、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、デキストラン、デキストリン、グルコース、エチルセルロース、フルクトース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラクチトール、炭酸マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポリデキストロース、α化デンプン、ゼインおよびケイ酸カルシウムからなる群から選択され、より好ましくは固体ポリエチレングリコール、イソマルト、微結晶性セルロース、マンニトールおよび乳糖から選択される、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
医薬品有効成分が、少なくとも2つの多形で存在する特性を有し、造粒に供される形態が単一の第1の形態で提供され、その際医薬有効成分の前記第1の形態から別の形態または混合形態への転換が、造粒中、好ましくは、ブリケッティングまたはスラッギング、篩過または製粉および打錠の場合によるステップにおいても防がれる、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
医薬製剤を調製するためのさらなる加工が、直接圧縮または乾式造粒方法を伴い、場合によって打錠をさらに含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
医薬品有効成分が、エプロサルタン、イルベサルタン、アモキシシリン、レボフロキサシン、メトホルミンおよびセベラマー、それらの塩、水和物または溶媒和物からなる群から選択され、場合によって別の医薬品有効成分と組み合わされる、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から9のいずれか一項に記載の乾式製剤もしくは顆粒を含む、または請求項9から17のいずれか一項に記載の方法によって得られる医薬製剤。
【請求項19】
錠剤であり、前記錠剤が好ましくは40および180Nの間の硬度を有する、請求項18に記載の医薬製剤。
【請求項20】
請求項1から9のいずれかに記載の乾式製剤もしくは顆粒、またはヒトまたは動物の疾患の治療に使用するための、請求項18もしくは19に記載の医薬製剤。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2011−516527(P2011−516527A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503441(P2011−503441)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054259
【国際公開番号】WO2009/124982
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(504359293)レツク・フアーマシユーテイカルズ・デー・デー (60)
【Fターム(参考)】