説明

半導体ウェハを製造するための方法

【課題】半導体ウェハを製造するための新規のプロセスシーケンスを提供する。
【解決手段】
(a)20.0〜60.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによって半導体ウェハのエッジを丸味づけ、(b)ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、ウェハは2つの加工ディスクの間において処理され、(c)ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、ウェハは2つの加工ディスクの間において処理され、(d)1.0〜20.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによってエッジの丸味づけを行い、(e)ウェハの面ごとに、エッチング媒体を用いてウェハの両面を処理し、(f)0.1〜1.0μmの粒度を有する研磨材を含むポリシングパッドを使用してウェハの少なくとも一方の面をポリシングし、(g)ウェハのエッジのポリシングを行い、(h)少なくとも前面の化学機械的ポリシングを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術によれば、半導体ウェハは、多数の連続したプロセスステップにおいて製造され、これらのプロセスステップは以下のグループに分割することができる:
a)半導体材料から成る単結晶の製造(結晶引上げ)
b)個々のウェハへの半導体単結晶の分離("ウェハリング"、"ソーイング")
c)半導体ウェハの機械的プロセシング
d)半導体ウェハの化学的プロセシング
e)半導体ウェハの化学機械的プロセシング
f)半導体ウェハの熱処理及び/又は半導体ウェハのエピタキシャル被膜形成。
【0003】
さらに、クリーニング、計測及びパッケージング等の多数の二次的なステップがある。
【0004】
半導体単結晶は、通常、融液から単結晶を引き上げることによって(CZ又はチョクラルスキー法)又は多結晶半導体材料から成るロッドを再結晶化させることによって(FZ又はフローティングゾーン法)製造される。
【0005】
公知の分離方法は、ワイヤソーイング("マルチワイヤスライシング"、MWS)及び内径ソーイングを含む。
【0006】
ワイヤソーイングの場合、多数の半導体ウェハは1つの結晶片から一回の作業で切断される。
【0007】
機械的なプロセシングは、ソーイングの凹凸を除去するために、より粗いソーイングプロセスによって結晶形式で損傷された又はソーイングワイヤによって汚染された表面層を除去するために、及び主として半導体ウェハの全体的な平坦化のために働く。表面研削(片面、両面)及びラッピングがここでは知られており、機械的なエッジプロセシングステップも知られている。
【0008】
片面研削の場合、半導体ウェハは、裏面において支持体("チャック")に保持され、前面において、カップ研削ディスクによって、支持体及び研削ディスクを回転させかつゆっくりと半径方向に移動させながら、平坦化される。半導体ウェハの表面研削のための方法及び装置は、例えば、米国特許第3905162号明細書及び米国特許第5400548号明細書若しくは欧州特許第0955126号明細書から公知である。この場合、半導体ウェハは一方の面によってウェハホルダに固定して保持されるのに対し、反対の面は研削ディスクによって、ウェハホルダ及び研削ディスクが回転して互いに押し付けられることによって処理される。この場合、半導体ウェハは、半導体ウェハの中心が実質的にウェハホルダの回転中心に一致するようにウェハホルダに固定される。さらに、研削ディスクは、半導体ウェハの回転中心が、研削ディスクの歯によって形成された加工領域又はエッジ領域に達するように位置決めされる。その結果、半導体ウェハの面全体を、研削平面におけるいかなる移動も行うことなく研削することができる。
【0009】
同時両面研削("ダブルディスク研削"、DDG)の場合、半導体ウェハは、互いに向き合った同一線上のスピンドルに取り付けられた2つの研削ディスクの間で自由に浮動する形式で両面において同時に処理され、プロセスにおいて、前面及び裏面に作用するウオータークッション(液圧原理)又はエアクッション(空気静力学原理)の間で軸方向の拘束力をほとんど受けることなく案内され、包囲する薄いガイドリングによって又は個々の半径方向スポークによって、半径方向で緩く浮動することが妨げられている。
【0010】
ラッピングの場合、鋼から成りかつラッピング剤のより良好な分配のための溝が設けられた上側及び下側の加工ディスクの間に研磨材料を含有するスラリを供給しながら特定の圧力をかけて半導体ウェハは移動させられ、これにより、半導体材料が除去される。
【0011】
独国特許出願公開第10344602号明細書及び独国特許出願公開第102006032455号明細書は、ラッピングと同様の移動シーケンスによって複数の半導体ウェハの両側を同時に研削するための方法を開示しており、この方法は、加工ディスクに提供された加工層("フィルム"、"パッド")に固定結合された研磨材が使用されることを特徴とする。このタイプの方法は、"ラッピング運動学を用いる微細研削"又は"プラネタリ・パッド・グラインディング"(PPG)と呼ばれる。
【0012】
PPGの場合に使用されかつ2つの加工ディスクに接着結合された加工層は、例えば、米国特許第6007407号明細書及び米国特許第6599177号明細書に記載されている。プロセシングの間、半導体ウェハは、半導体ウェハを収容するための対応する開口を有する、薄い案内ケージ、いわゆるキャリヤに挿入される。キャリヤは、内側及び外側の歯付きリングを有するローリング装置に係合する外側歯を有しており、上側及び下側の加工ディスクの間に形成された加工ギャップにおいて前記ローリング装置によって移動させられる。
【0013】
向き付け切欠等のあらゆる既存の機械的マーキングを有する半導体ウェハのエッジも、通常、処理される("エッジラウンディング"、"エッジノッチグラインディング")。このために、異形研削ディスクを用いる研削ステップ又は連続的又は周期的なツール前進を用いるベルト研削法が使用される。
【0014】
未処理の状態のエッジは特に破損に敏感でありかつ半導体ウェハはエッジ領域における僅かな圧力及び/又は温度負荷によってさえも損傷される恐れがあるので、これらのエッジラウンディング法は必要である。
【0015】
研削され、エッチング媒体によって処理されたウェハエッジは、通常、その後のプロセシングステップにおいてポリシングされる。この場合、中央で回転する半導体ウェハのエッジは、中央で回転するポリシングドラムに対して特定の力(接触圧)で押し付けられる。米国特許第5989105号明細書は、このタイプのエッジポリシング法を開示しており、このエッジポリシング法では、ポリシングドラムは、アルミニウム合金から成り、ポリシングドラムに提供されたポリシングパッドを有している。半導体ウェハは、通常、平坦なウェハホルダ、いわゆるチャックに固定されている。半導体ウェハのエッジは、ポリシングドラムに自由にアクセス可能であるように、チャックよりも突出している。
【0016】
化学的プロセシングステップのグループは、通常、ウェットケミカルクリーニング及び/又はエッチングステップを含む。
【0017】
化学機械的プロセシングステップのグループは、部分的には化学反応によって、部分的には機械的な材料除去(研磨)によって、表面が平滑化され、表面の残留する損傷が除去されるポリシングステップを含む。
【0018】
片面において加工するポリシング法("片面ポリシング")は、概して、より不十分な平面平行度につながり、両面に作用するポリシング法("両面ポリシング")は、向上した平坦度を有する半導体ウェハを製造することを可能にする。
【0019】
従来技術によれば、研削、クリーニング及びエッチングステップの後、半導体ウェハの表面は、除去ポリシングによって平滑化される。片面ポリシング(SSP)の場合、半導体ウェハは、プロセシングの間、裏面において、支持プレートに、セメントによって、真空によって又は接着によって保持される。両面ポリシング(DSP)の場合、半導体ウェハは、薄い歯付きディスクに緩く挿入され、ポリシングパッドによって被覆された上側及び下側のポリシングプレートの間において"自由浮動"形式で前面及び後面において同時にポリシングされる。
【0020】
さらに、半導体ウェハの前面は、しばしば、例えばアルカリポリシングゾルを用いてソフトポリシングパッドによって、ヘイズフリー式にポリシングされる。このステップはしばしば、文献においてCMPポリシング("化学機械的ポリシング")と呼ばれる。CMP法は、例えば、米国特許出願公開第2002−0077039号明細書及び米国特許第2008−0305722号明細書に開示されている。
【0021】
従来技術は、同様に、いわゆる"固定研磨ポリシング"(FAP)技術を開示しており、この技術において、シリコンウェハはポリシングパッドにおいてポリシングされるが、しかしながら、ポリシングパッドは、ポリシングパッドに結合された研磨材料を含んでいる("固定研磨パッド")。このようなFAPポリシングパッドが使用されるポリシングステップは、以下、略してFAPステップと呼ぶ。
【0022】
国際公開第99/55491号明細書には、第1のFAPポリシングステップと、その後の第2のCMPポリシングステップとを含む2段階ポリシング法が記載されている。CMPにおいて、ポリシングパッドは、結合されていない研磨材料を含んでいない。この場合、DSPステップの場合のように、研磨材料は、シリコンウェハとポリシングパッドとの間にスラリの形式で導入される。このような2段階ポリシング法は、特に、基板のポリシングされた表面にFAPステップによって残された掻き傷を排除するために使用される。
【0023】
独国特許出願公開第102007035266号明細書には、FAPタイプの2つのポリシングステップを含む、シリコン材料から成る基板をポリシングするための方法が記載されており、この方法は、1つのポリシングステップにおいて、固体としての結合されていない研磨材料を含むポリシング剤スラリが基板とポリシングパッドとの間に導入されるのに対し、第2のポリシングステップにおいて、ポリシング剤スラリが、固体のないポリシング剤溶剤と交換されるという点で異なる。
【0024】
半導体ウェハには、しばしば、エピタキシャル層、すなわち単結晶形式で成長した、同じ結晶配列を有する層が設けられており、この層に、後で、半導体コンポーネントが提供される。このようなエピタキシャルに被覆された半導体ウェハは、均一な材料から成る半導体ウェハよりも利点を有しており、例えば、構成要素の短絡が続くバイポーラCMOS回路における電荷反転の回避("ラッチアップ"問題)、より低い欠陥密度(例えばCOPの減じられた数("結晶起源粒子"))、及びかなりの酸素含有量の不在、この場合、コンポーネント関連領域における酸素沈殿による短絡リスクを排除することが可能である。
【0025】
重要なことは、どのように前記機械的及び化学機械的又は純粋に化学的な方法ステップが、半導体ウェハを製造するためのプロセスシーケンスに配列されるかということである。
【0026】
SSP、DSP及びCMP等のポリシングステップ、エッチング処理及びエピタキシステップは、特にエッジ領域における半導体ウェハの平坦度の低下につながる。
【0027】
したがって、従来技術において、平坦度の低下を最小限に制限するためにも、ポリシングの間の材料除去を最小限にするための努力が行われてきた。
【0028】
米国特許第5942445号明細書は、結晶からウェハをスライシング(ソーイング)し、半導体ウェハのエッジを丸味づけ、次いで、半導体ウェハの前面及び裏面の両面研削及び片面研削を含むことができる研削ステップを行い、半導体ウェハにアルカリウェットエッチングを行い、最後に、DSPによって半導体ウェハをポリシングすることを提案している。両面研削は、ラッピングステップと交換することもできる。プラズマエッチングを、ウェットエッチングの後に行うこともできる。最後に、研削ステップ及ぶウェットエッチングを、プラズマエッチングと交換することもできる。
【0029】
この方法によって得られるDSPによってポリシングされた半導体ウェハは、ウェットケミカル処理及びプラズマ補助化学エッチング(PACE)の使用によりエッジ領域における不十分なジオメトリを有している。つまり、最良でも、許容できる平坦度の値を有する半導体ウェハは、少なくとも2mmのエッジ排除を常に基礎とするならば得られる(ITRS"ロードマップ"を比較)。特に、ナノトポグラフィは、エッチング法によって不都合に影響される。エッチングステップの後のナノトポグラフィを改良するために、DSPにおいて、より多くの材料除去が必要であるが、それ自体は、エッジ領域のジオメトリに不都合に影響する。
【0030】
半導体ウェハのエッジ領域に対して課される厳しい要求に応える、技術の将来世代のための半導体ウェハを提供することができるために、すなわち、例えば、ウェハの最も外側のエッジ領域でさえも現代のリソグラフィ法(液浸リソグラフィ)によって利用できるようにするために、別のアプローチが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】米国特許第3905162号明細書
【特許文献2】米国特許第5400548号明細書
【特許文献3】欧州特許第0955126号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10344602号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第102006032455号明細書
【特許文献6】米国特許第6007407号明細書
【特許文献7】米国特許第6599177号明細書
【特許文献8】米国特許第5989105号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2002−0077039号明細書
【特許文献10】米国特許第2008−0305722号明細書
【特許文献11】国際公開第99/55491号明細書
【特許文献12】独国特許出願公開第102007035266号明細書
【特許文献13】米国特許第5942445号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
前述の問題領域は、本発明の前記課題、すなわち、特に450mmの直径を有する半導体ウェハを製造するための新規のプロセスシーケンスを提供するという課題を生み出す。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明の課題は、
(a)20.0〜60.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによって単結晶から切断された半導体ウェハのエッジを丸味づけ、
(b)ローリング装置によって回転させられる複数のキャリヤのうちの1つのキャリヤにおける切欠に自由に可動に位置しかつこれによりサイクロイド状軌道で移動させられる半導体ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、この場合、半導体ウェハは2つの回転する環状の加工ディスクの間において処理され、各加工ディスクが、5.0〜20.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む加工層を有しており、
(c)ローリング装置によって回転させられる複数のキャリヤのうちの1つのキャリヤにおける切欠に自由に可動に位置しかつこれによりサイクロイド状軌道で移動させられる半導体ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、この場合、半導体ウェハは2つの回転する環状の加工ディスクの間において処理され、各加工ディスクが、0.5〜15.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む加工層を有しており、
(d)1.0〜20.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによって半導体ウェハのエッジの丸味づけを行い、
(e)半導体ウェハの面ごとに、1μm以下の材料除去とともに、エッチング媒体を用いて半導体ウェハの両面を処理し、
(f)0.1〜1.0μmの粒度を有する研磨材を含むポリシングパッドを使用して半導体ウェハの少なくとも一方の面をポリシングし、
(g)半導体ウェハのエッジのポリシングを行い、
(h)少なくとも前面の化学機械的ポリシングを行う
ことを含む、半導体ウェハを製造するための方法によって達成される。
【0034】
したがって、本発明による方法は、ステップ(b)及び(c)において、半導体ウェハの前面及び裏面の2つの同時両面プロセシングを含み、そのうち第1のステップは粗い研削を提供し、第2のステップは微細な研削を提供し、その間、半導体ウェハは、ラッピング及びDSPの場合と同様にキャリヤにおける切欠に配置される。さらに、半導体ウェハの表面のプロセシングに関して、半導体ウェハの前面の少なくとも1回のFAPポリシング及び少なくとも1回のCMPポリシングが提供される。
【0035】
本発明によれば、方法は、あらゆる機械的な全面積表面プロセシングを含まず、この全面積表面プロセシングの間、半導体ウェハは、片面においてウェハホルダ(例えば真空チャック)によって固定保持されるのに対し、他方の面は、回転する研削ディスクを前進させることによって処理される。ステップ(b)及び(c)において、半導体ウェハは、両面において拘束力のない形式で同時に、かつ半導体ウェハのマウント("チャック")への固定された締付けを行わずに、すなわち"自由浮動"形式で、処理される。
【0036】
これは、"チャックプロセシング"の間の半導体ウェハの変形を回避するという利点を有する。全ての除去関連表面処理ステップは、半導体ウェハの表面の惑星軌道状運動学及び全面積処理を有する。これらの方法は、半導体ウェハと加工ディスクとの相対速度における比較的緩やかな変化と、加工ディスクの加工層のバランスのとれた均一な摩耗をも生じる。
【0037】
方法は、従来技術において知られている片面研削(SSG)プロセスのいずれも、粗い研削の形式においても微細な研削の形式においても含んでいない。
【0038】
さらに、同時両面研削(DDG)も本発明による方法において提供されない。
【0039】
これは、少し例を挙げれば、SSD及びDDGの後の半導体ウェハの中央における研削ネーベル、DDGの場合における"スパークアウトマーク"、及びSSGの場合における研削マーク等の欠陥の回避につながる。
【0040】
後で示すように、ステップ(f)及び(h)は、2つに分割される自由浮動プロセスにおいて行うこともでき、慣用の両面ポリシング機が使用され、この場合、慣用のDSPとCMPとを組み合わせた、キャリヤにおいて自由浮動形式で案内される半導体ウェハの両面の同時ポリシングが可能にされる。したがって、全ての化学機械的又は純粋に機械的な表面プロセシングは、拘束力のない形式で両面において同時に行われる。
【0041】
本発明による方法及び本発明の好適な実施形態の本質的なステップは、以下に詳細に説明される。
【0042】
第1に、半導体ウェハは、CZ又はFZによって成長させられた半導体材料から成る単結晶から切断される。半導体ウェハは好適にはワイヤソーによって切断される。ワイヤソーによる半導体ウェハのスライシングは、例えば、米国特許第4655191号明細書、欧州特許出願公開第522542号明細書、独国特許出願公開第3942671号明細書、又は欧州特許出願公開第433956号明細書から公知の形式で行われる。
【0043】
半導体材料から成る成長した単結晶は、好適には、シリコンから成る単結晶である。半導体ウェハは、好適には単結晶シリコンウェハである。
【0044】
方法は、好適には、本発明による方法のステップ(a)から(h)までに従って所定の順序で行われる。ステップ(g)のエッジポリシングは、ステップ(h)の前又は後に行うことができる。2回のエッジポリシング処理を行うことも好ましく、その場合、第1のエッジポリシングをステップ(f)とステップ(h)との間に行い、第2のエッジポリシングをステップ(h)の後に行い、第2のエッジポリシング処理は好適には柔軟に除去するシリカゾルを用いて行われる(ソフトエッジポリシング)。
【0045】
ステップ(a)は、粗い研磨材を用いて半導体ウェハのエッジを丸み付ける。
【0046】
ステップ(a)において、半導体ウェハには丸み付けられたエッジが提供される。
【0047】
このために、半導体ウェハは、回転テーブルに固定され、エッジが、プロセシングツールの同様に回転する加工面に対して当接される。この場合に使用されるプロセシングツールはディスクとして提供することができ、このディスクは、スピンドルに固定され、半導体ウェハのエッジを処理するための加工面として働く円周面を有している。
【0048】
このために適した装置は、例えば、独国特許出願公開第19535616号明細書に開示されている。
【0049】
好適には、半導体ウェハには、ウェハの中央平面に関して対称的なプロフィルが提供され、ウェハの前面とウェハの裏面とには同じタイプのファセットを備えているか又は前面及び裏面において異なるファセット幅を備えた非対称のエッジプロフィルを備えている。この場合、半導体ウェハのエッジは、目標プロフィルと幾何学的に同じプロフィルを獲得する。
【0050】
使用される研削ディスクは、好適には、溝付きプロフィルを有する。好適な研削ディスクは、独国特許出願公開第102006048218号明細書に開示されている。
【0051】
加工面は、研磨布の形態で又は研磨ベルトとして提供することもできる。
【0052】
材料除去粒子、好適にはダイヤモンドを、プロセシングツールの加工面に固定して係止することができる。使用される粒子は、粗い顆粒を有する。JIS R 6001:1998によれば、顆粒(メッシュ)は#240−#800である。
【0053】
平均粒度は20〜60μm、好適には25〜40μm、特に好適には25〜30μm又は30〜40μmである。
【0054】
ステップ(b)は、粗い研磨材を用いて、単結晶から切断された半導体ウェハの両面材料除去処理である。
【0055】
本発明による方法のステップ(b)において、半導体ウェハの両面は材料除去処理に曝される。
【0056】
PPGは、複数の半導体ウェハの同時両面研削のための方法であり、この場合、各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数のキャリヤの内の1つに設けられた切欠に自由可動形式で位置し、これにより、サイクロイド軌道で移動させられ、半導体ウェハは、2つの回転する加工ディスクの間において材料除去形式で処理され、各加工ディスクは、固定と粒を含む加工層を有している。
【0057】
6以上のモース硬さを有する硬い材料は、加工層に結合された研磨材として好ましい。適切な研磨材料は、好適にはダイヤモンド、炭化ケイ素(SiC)、酸化セリウム(CeO2)、コランダム(酸化アルミニウム、Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、窒化ホウ素(BN;立方晶窒化ホウ素、CBN)、さらに酸化ケイ素(SiO2)、炭化ホウ素(B4C)から、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)又は炭酸マグネシウム(MgCO3)等の著しくより柔軟な材料までである。しかしながら、ダイヤモンド、炭化ケイ素(SiC)及び酸化アルミニウム(Al23)は特に好ましい。
【0058】
研磨材の平均粒度は、5〜20μm、好適には5〜15μm、特に好適には5〜10μmである。研磨材粒子は、好適には個々に又はクラスターとして加工層の結合マトリックスに結合される。クラスター結合の場合、好適であると規定される粒子直径は、クラスター構成要素の主要な粒度に関する。
【0059】
セラミック結合を備えた加工層が好適には使用される。合成樹脂結合が特に好適である。クラスターを備える加工層の場合、ハイブリッド結合システムも使用される(クラスター内のセラミック結合、及びクラスターと加工層マトリックスとの間の合成樹脂結合)。
【0060】
加工層の間に形成された加工ギャップに生じる温度は、好適には処理の間、一定に保たれる。このために、キャリヤは開口を有しており、これらの開口を通じて冷却潤滑剤を下側の加工ディスクと上側の加工ディスクとの間で交換することができ、これにより、上側の加工層と下側の加工層とが常に同じ温度を有する。これは、交互に加わる負荷を受けた熱膨張による加工層又は加工ディスクの変形の結果として加工層の間に形成された加工ギャップの望ましくない変形を回避する。さらに、加工層に結合された研磨材の冷却は、改善され、またより均一となり、研磨材の有効寿命が長くなる。
【0061】
研削の間に加工層の間に形成された加工ギャップの形状を決定し、加工ギャップが所定の形状を有するように、少なくとも1つの加工ディスクの加工面の形状を、加工ギャップの測定されたジオメトリに応じて機械的又は熱的に変化させることが好ましい。
【0062】
好適には、半導体ウェハは、処理中の表面の一部とともに、加工層によって画成された加工ギャップから一時的に出る。半径方向の最大偏位は、半導体ウェハの直径の0%よりも大きく、最大でも20%であり、偏位は、半径方向で加工ディスクに対して測定した長さとして定義される。この長さだけ、半導体ウェハは、研削の間の時間の特定の時点において、加工ギャップの内側エッジ又は外側エッジを超えて突出する。
【0063】
好適には、処理の終了に向かって、少なくとも3・10-3N/m2・s、多くとも100・10-3N/m2・sの粘度を有する液状媒体が、キャリヤに設けられた開口を通じて加工ディスクと半導体ウェハとの間に導入される。この媒体は、少なくとも加工ディスクが半導体ウェハから除去されている間は存在すべきであり、これにより、加工層による機械的除去を抑制する(curbing)。マーク、擦り傷、又はリフトオフマーク等の、さもなければ従来技術において観察される研削欠陥を、これにより回避することができる。これは、ファイル参照番号10 2009 048 436.1を有する、これにより前には出版されていない、独国出願に記載されており、ここではその全体が参照される。
【0064】
以下は、好適には媒体として考慮される:
・多価アルコールを含む水性混合物(グリセロール、モノマーグリコール、オリゴマーグリコール、ポリグリコール及びポリアルコール)
・グリセロール、ブタノール、及び界面活性剤の水性混合物
・媒体の所要の粘度が固体の比率によって保証されるスラリ(二酸化ケイ素又は酸化セリウム粒子から成るコロイドディスパージョン)、固体の比率に応じて好適には付加的な粘度上昇媒体(例えばアルコール)を含む。
【0065】
ステップ(c)は、より微細な研磨材を用いる、単結晶から切断された半導体ウェハの両面材料除去処理である。
【0066】
半導体ウェハのPPG研削も同様にステップ(c)において行われ、この場合、ステップ(b)よりも微細な顆粒を有する研磨布が使用される。
【0067】
研磨材の平均粒度は、0.5〜10μm、好適には0.5〜7μm、特に好適には0.5〜4μm、特に好適には0.5〜2μmである。
【0068】
本発明による方法のステップ(b)による処理の前の好適な初期厚さは、500〜1000μmである。300mmの直径を有するシリコンウェハの場合、775〜950μmの初期厚さが特に好ましい。
【0069】
本発明による方法のステップ(c)の処理の後の半導体ウェハの最終厚さは、好適には500〜950μm、特に好適には775〜870μmである。
【0070】
合計除去量、すなわちステップ(b)及び(c)による半導体ウェハの両面からの個々の除去量の合計は、好適には7.5〜120μm、特に好適には15〜90μmである。
【0071】
ステップ(d)は、より微細な研磨材を用いるエッジ丸み付けである。
【0072】
第2のエッジ丸み付けステップはステップ(d)において行われる。しかしながら、より微細な顆粒を有する研削ツールが使用される。
【0073】
このために、半導体ウェハは、再び回転テーブルに固定され、プロセシングツールの同様に回転する加工面にエッジが当接させられる。この場合に使用されるプロセシングツールはディスクとして提供することができ、このディスクは、スピンドルに固定され、半導体ウェハのエッジを処理するための加工面として働く周面を有している。
【0074】
加工面は、研磨布又は研磨ベルトとして提供することもできる。
【0075】
材料除去粒子、好適にはダイヤモンドを、プロセシングツールの加工面に固定して係止することができる。
【0076】
使用される粒子は微細な顆粒(granulation)を有する。JIS R 6001:1998によれば、顆粒は#800よりも微細であるべきであり、好適には#800−#8000である。
【0077】
平均粒度は、0.5μm、好適には0.5〜15μm、特に好適には0.5〜10μm、特に好適には0.5〜5μmである。
【0078】
ステップ(e)は、半導体ウェハのエッチング又はクリーニングである。
【0079】
本発明による方法のステップ(e)において、半導体ウェハの両面は、半導体ウェハの面ごとに1μm以下の材料除去とともに、エッチング媒体で処理される。半導体ウェハの面ごとの最小材料除去量は、好適には1単分子層、すなわち約0.1nmである。
【0080】
半導体ウェハは好適には、酸性媒体を用いるウェット化学処理に曝される。
【0081】
適切な酸性媒体は、フッ化水素酸、硝酸、又は酢酸の水溶液を含む。
【0082】
半導体ウェハは、フッ化水素と半導体ウェハの表面を酸化させる少なくとも1つの酸化剤とを含む気体媒体によって処理されることが特に好ましい。この場合、気体媒体が、40mm/s〜300m/sの範囲の相対速度で半導体ウェハの表面に接して流れると特に有利である。
【0083】
したがって、気体媒体は、フッ化水素と少なくとも1つの酸化剤とを含む。酸化剤は、半導体材料、例えばシリコンを酸化させることができなければならない。
【0084】
シリコン表面が酸化される時、例えば、酸化ケイ素、好適には二酸化ケイ素が生じる。これ自体は、フッ化水素によって化学的に攻撃され、反応生成物として、ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)、四フッ化ケイ素(SiF4)、及び水を生じ、これらは、気体媒体の流れによって排出される。したがって、気体媒体は、さらに、流れ条件及び除去率に影響するために、別の成分、例えば窒素又はアルゴン等の不活性キャリヤガスを含むことができる。
【0085】
二酸化窒素、オゾン、及び塩素から成るグループから選択された少なくとも1つの酸化剤を使用することが好ましい。純粋な塩素が使用されるならば、シリコン表面を酸化させるために水蒸気を加える必要がある。二酸化窒素と、塩素と、オゾンと、塩素との混合物が使用されるならば、シリコン表面をさらに酸化させ、これにより、低い流速及び温度においてさえも反応において解放される水の凝縮を回避するために、塩素の付加は、二酸化ケイ素とのフッ化水素の反応において解放される水を使用するために働く。高い酸化能力、反応生成物がいかなる問題も生じないこと、及び半導体工業において広く用いられているオゾン発生器によって容易に提供できることから、オゾンを使用することが特に好ましい。
【0086】
気体媒体を発生するために、成分は所望の量の比で混合することができる。フッ化水素と酸化剤との比は、1:1〜4:1の範囲で通常は選択される。
【0087】
気体媒体を、個々の成分がプロセスチャンバ又はプロセスチャンバの上流に接続されたミキサ内に直接に送入されることによって、又は気体酸化剤が適切な濃度を有するフッ化水素の液体水溶液を通過させられることによって、供給することができる。このことは、例えば、いわゆる洗浄ボトル又は同様の装置において行うことができる。気体酸化剤が水溶液を通過する時、気体酸化剤に、水及びフッ化水素が結合し、これにより所要の気体媒体が生じる。
【0088】
同じ方法パラメータ及びフッ化水素と酸化剤との一定の比において、温度の上昇及び濃度の上昇は反応加速効果を提供する。
【0089】
気相におけるエッチングは、半導体ウェハのラフネスを低減するように働き、これにより、必要なポリシング除去を減じることができ、さらに、不純物を除去しかつ結晶構造における表面欠陥を減じるように働く。
【0090】
記載されたクリーニング及びエッチング法は、好適には単一ウェハ処理として行われる。
【0091】
特に、本発明による方法に関して特に好適である450mmの直径を有する半導体ウェハのために、500mm×500mmの寸法までの基板のために設計された、Solid State Equipment Corp. /USA のSSEC 3400 MLがこの目的に適している。
【0092】
ステップ(f)は、半導体ウェハの少なくとも一方の面のFAPポリシングである。
【0093】
ステップ(f)において、半導体ウェハの少なくとも一方の面は、0.1〜1.0μmの平均粒度を有する研磨材を含んだポリシングパッドを使用してポリシングされる。
【0094】
好適には、半導体ウェハの前面及び裏面は、ステップ(f)において同時にポリシングされる。慣用のDSPポリシング機はこの目的に適しており、使用されるポリシングパッドは研磨材を含んでいる。
【0095】
好適には、半導体ウェハの前面のみがステップ(f)においてポリシングされる。
【0096】
ポリシングステップの間、固体を含まないポリシング剤溶液が、好適には、ポリシングされる半導体ウェハの面とポリシングパッドとの間に導入される。
【0097】
ポリシング剤溶液は、最も単純な場合、水であり、好適には半導体工業における使用のために慣例の純度を有する脱イオン水(DIW)である。
【0098】
しかしながら、ポリシング材溶液は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の化合物又はこれらのあらゆる所望の混合物を含むこともできる。炭酸カリウムの使用が特に好ましい。この場合、ポリシング剤溶液のpH値は10〜12の範囲にあり、ポリシング剤溶液における前記化合物の比率は、好適には0.01〜10重量%、特に好適には0.01〜0.2重量%である。
【0099】
さらに、ポリシング剤溶液は、1つ又は2つ以上の別の添加剤、例えば湿潤剤及び界面活性剤等の表面活性添加剤、保護コロイドとして作用する安定剤、防腐剤、殺生剤、アルコール、及び錯化剤を含むことができる。
【0100】
ポリシングパッドに結合された研磨材料を含むポリシングパッドが使用される(FAP又はFAパッド)。
【0101】
適切な研磨材料は、例えば、セリウム元素、アルミニウム元素、ケイ素元素、ジルコニウム元素の酸化物の粒子、及び炭化ケイ素、窒化ホウ素及びダイヤモンド等の硬質材料の粒子を含む。
【0102】
特に適切なポリシングパッドは、反復した微細構造を特徴とする表面トポグラフィを有する。前記微細構造("ポスト")は、例えば、円筒形又は多角形の横断面を有する柱体の形態又は三角錐又は切頭三角錐の形態を有する。
【0103】
このようなポリシングパッドのより詳細な説明は、国際公開第92/13680号パンフレット及び米国特許出願公開第2005/227590号明細書に示されている。
【0104】
酸化セリウム研磨材が固定結合されたポリシングパッドの使用は、例えば米国特許第6602117号明細書に記載されているように、特に好適である。
【0105】
研磨材の平均粒度は、特に好適には0.1〜0.6μmである。
【0106】
0.1〜0.25μmの平均粒度が特に好ましい。
【0107】
面ごとに1μm以上の除去は好適にはFAポリシングのために使用され、これに関して、1〜3μmの範囲が特に好適であり、1.5〜2μmの範囲が特に好適に用いられる。
【0108】
好適には、ステップ(f)は、FAポリシングパッドを用いて半導体ウェハの前面を、CMPポリシングを用いて半導体ウェハの裏面を、同時にポリシングすることを含む。慣用のDSPポリシング機は、同様にこの目的に適しており、FAポリシングパッドは一方のポリシングプレートに提供され、慣用のCMPポリシングパッドは第2のポリシングプレートに提供される。
【0109】
ステップ(g)は、半導体ウェハのエッジのポリシングである。
【0110】
半導体ウェハのエッジはステップ(g)においてポリシングされる。
【0111】
市販されている自動エッジポリシングユニットは、本発明による方法のステップ(g)を行うのに適している。
【0112】
米国特許第5989105号明細書は、エッジポリシングのためのこのような装置を開示しており、ポリシングドラムは、アルミニウム合金から成っていて、ポリシングパッドが取り付けられている。
【0113】
半導体ウェハは、通常、平坦なウェハホルダ、いわゆるチャックに固定されている。半導体ウェハのエッジはチャックよりも突出し、エッジにポリシングドラムが自由にアクセス可能となる。ポリシングパッドが取り付けられていてチャックに対して所定の角度で傾斜された、中央で回転するポリシングドラムと、半導体ウェハを備えたチャックとは、互いに接近させられ、ポリシング剤を連続して供給しながら所定の接触圧で互いに押し付けられる。
【0114】
エッジポリシングの間、半導体ウェハが保持されたチャックは中央で回転させられる。
【0115】
好適には、チャックの一回転は20〜300秒、特に好適には50〜150秒かかる(回転時間)。
【0116】
ポリシングパッドで被覆されておりかつ好適には300〜1500min-1、特に好適には500〜1000min-1の回転速度で中央で回転させられるポリシングドラムと、チャックとは、互いに接近させられ、ポリシングドラムは半導体ウェハに対して所定の角度で傾斜してセットされ、半導体ウェハは、チャックから僅かに突出してポリシングドラムがアクセス可能であるようにチャックに固定される。
【0117】
所定の角度は好適には30〜50゜である。
【0118】
半導体ウェハとポリシングドラムとは、所定の接触圧で互いに押し付けられ、ポリシング剤は連続して、好適には0.1〜1l/min、特に好適には0.15〜0.40l/minのポリシング剤流量で供給され、接触圧は、ロールに取り付けられたおもりによって設定することができ、好適には1〜5kg、特に好適には2〜4kgである。
【0119】
ポリシングドラムと半導体ウェハとは、好適には、半導体ウェハ又は半導体ウェハを保持するチャックの2〜20回、特に好適には2〜8回の回転の後に互いに離反させられる。
【0120】
これらの慣用のエッジポリシング法において、半導体ウェハのエッジ領域における局所的なジオメトリが通常は不都合に影響される。これは、この場合に使用される比較的"柔軟なエッジポリシングパッド"(シリカゾルが提供された比較的柔軟なポリシングパッドが通常は使用される)の場合、エッジ自体だけでなく、半導体ウェハの前面及び/又は裏面における外側部分もポリシングされ、これは、ポリシング剤スラリが提供されるポリシングパッド内へのハードエッジ"浸漬"によって説明することができる。これは、除去が、実際のエッジの領域においてだけでなく、前面及び/又は裏面の隣接する領域においても行われるという効果を有する。
【0121】
したがって、本発明による方法における半導体ウェハのエッジポリシングは、好適には、半導体ウェハを中央で回転するチャックに固定し、半導体ウェハと、固定して結合された研磨材を含むポリシングパッド(FAPポリシングパッド)が取り付けられておりかつチャックに対して傾斜した中央で回転するポリシングドラムとを接近させ、固体を含まないポリシング剤溶液を連続して供給しながら半導体ウェハとポリシングドラムとを互いに押し付けることによって行われる。
【0122】
これは、半導体ウェハの前面及び/又は裏面の隣接する領域を損傷することなく目標とする形式でウェハエッジに影響し、これにより、例えばウェハエッジにおいてのみ所望のジオメトリ及び表面特性を提供することを可能にする。
【0123】
使用されるFAPパッドは、規格として使用されるポリシングパッドよりも著しく硬くかつ著しく非圧縮性であり、さらに、例えば単にアルカリ性溶液を使用することによって、アルカリロードされたシリカゾルなしに除去を生ぜしめるという利点を提供し、これは、付加的にウェハの前面へのポリシング剤の連行、ひいてはウェハ表面の不都合な影響を回避する。この不都合な影響は、例えば初期エッチングによるLLS(局所的光散乱)等の例えば増大した欠陥率である。
【0124】
柔軟に除去するシリカゾルを用いる短いポリシングステップが、エッジラフネス及びエッジ欠陥率の低減を実現するために、同じFAPポリシングパッドにおいて付加的に後続することができる。
【0125】
したがって、2つのポリシングステップを互いに調和させることができ、これにより、ウェハエッジジオメトリ及び表面の目標とする好ましい影響を、ウェハ前面及びウェハ裏面におけるウェハ部分領域の不都合な影響なく得ることができる。
【0126】
したがって、原理的に、半導体ウェハは、好適には、アルカリ溶液が供給されながら、ポリシングドラムによってポリシングされ、ポリシングドラムの表面には、固定結合された研磨材を有する硬質であまり圧縮性ではないポリシングパッドが接着されている。
【0127】
好適には、例えば約1重量%のSiO2を含むGLANZOX-3900 (R)等のシリカゾルが供給されながら、同じポリシングパッドを用いて平滑化ステップが引き続き第2のステップにおいて行われる。
【0128】
GLANZOX-3900 (R)は、Fujimi Incorporated, Japanによって濃縮物として提供されるポリシング剤スラリの製品名である。この濃縮物のベース溶液は、10.5のpHを有しており、30〜40nmの平均粒度を有する約9重量%のコロイドSiO2を含んでいる。
【0129】
従来技術において観察されるような半導体ウェハのエッジ領域における局所的ジオメトリの損失は、FAPパッドを用いるこのようなエッジポリシングによって完全に回避されることが分かった。
【0130】
別の利点は、エッジポリシングの除去ステップにおけるポリシング剤連行、ひいてはウェハ表面における制御されない初期エッチングによる表面欠陥の発生が、回避されるということである。
【0131】
エッジポリシングの間に使用されるポリシング剤溶液は、最も単純な場合は水、好適には半導体工業における使用のために慣用の純度を有する脱イオン水(DIW)である。
【0132】
しかしながら、ポリシング材溶液は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)又はこれらのあらゆる所望の混合物を含むこともできる。
【0133】
炭酸カリウムの使用が特に好ましい。
【0134】
ポリシング剤溶液のpH値は10〜12の範囲にあり、ポリシング剤溶液における前記化合物の比率は、好適には0.01〜10重量%、特に好適には0.01〜0.2重量%である。
【0135】
さらに、ポリシング剤溶液は、1つ又は2つ以上の別の添加剤、例えば湿潤剤及び界面活性剤等の表面活性添加剤、保護コロイドとして作用する安定剤、防腐剤、殺生剤、アルコール、及び錯化剤を含むことができる。
【0136】
研磨材を含むポリシング剤が、エッジポリシングの好適な第2のステップにおいて使用される。このステップは、好適にはステップ(h)の後に行われ、第1のエッジポリシングプロセスがステップ(f)とステップ(h)との間に行われる。
【0137】
ポリシング剤スラリにおける研磨材料の比率は、好適には0.25〜20重量%、特に好適には0.25〜1重量%である。
【0138】
研磨材料粒子の粒度分布は、好適には著しく均一である。
【0139】
平均粒度は、5〜300nm、特に好適には5〜50nmである。
【0140】
研磨材料は、基板材料を機械的に除去する材料、好適には、アルミニウム元素、セリウム元素、又はケイ素元素の酸化物の内の1つ又は2つ以上を含む。
【0141】
コロイド分散シリカを含むポリシング剤スラリが特に好ましい。
【0142】
エッジポリシングの選択的な第2のステップにおいて、第1のステップとは異なり、好適には、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の添加剤は添加されない。
【0143】
しかしながら、ポリシング剤スラリは、1つ又は2つ以上の別の添加剤、例えば湿潤剤及び界面活性剤等の表面活性添加剤、保護コロイドとして作用する安定剤、防腐剤、殺生剤、アルコール、及び錯化剤を含むことができる。
【0144】
したがって、好適には、ポリシングパッドに結合された研磨材料を含むポリシングパッド(FAPパッド及びFAパッド)が、本発明による方法のステップ(g)において使用される。
【0145】
適切な研磨材料は、例えば、セリウム元素、アルミニウム元素、ケイ素元素、ジルコニウム元素の酸化物の粒子、及び炭化ケイ素、窒化ホウ素及びダイヤモンド等の硬質材料の粒子を含む。
【0146】
特に適切なポリシングパッドは、反復した微細構造を特徴とする表面トポグラフィを有する。前記微細構造("ポスト")は、例えば、円筒形又は多角形の横断面を有する柱体の形態又は三角錐又は切頭三角錐の形態を有する。
【0147】
FAPポリシングパッドの平均粒度は、好適には0.1〜1.0μm、好適には0.1〜0.6μm、特に好適には0.1〜0.25μmである。
【0148】
研磨材を含む層と、剛性のプラスチックから成る層と、柔軟な不織布層とを含む多層構造を有していて、層が感圧接着剤層によって互いに結合されているポリシングパッドが、方法を実施するために特に適している。
【0149】
剛性のプラスチックから成る層は、好適にはポリカーボネートを含む。
【0150】
ポリシングパッドは、ポリウレタンフォームから成る付加的な層を含むことができる。
【0151】
ポリシングパッドの層のうちの1つは、この場合、柔軟である。
【0152】
柔軟な層は好適には不織布層である。
【0153】
柔軟な層は、好適には、ポリエステル繊維を含む。ポリウレタンで含浸されたポリエステル繊維から成る層は、特に適している("不織布")。
【0154】
柔軟な層によって、パッド高さは、適応させられ、連続的に移行することができる。
【0155】
柔軟な層は、好適には、ポリシングパッドの最下位の層に対応する。柔軟な層の上側にはポリウレタンから成るフォーム層が配置されており、例えばこのフォーム層は、接着層によって柔軟な層に固定されている。PUフォームの上側には、より硬い、剛性の材料、好適には硬質プラスチックから成る層が配置されており、この層のためには例えばポリカーボネートが適している。この剛性の層の上側には、微細反復構造を有する層、すなわち実際の固定された研磨材層が配置されている。
【0156】
しかしながら、柔軟な層は、フォーム層と剛性層との間に又は固定された研磨材層のすぐ下側に配置することもできる。
【0157】
様々な層は、好適には感圧接着剤(PSA)層によって互いに固定されている。
【0158】
ポリシングパッドは、好適には、微細反復構造を有する層と、柔軟な層と、ポリカーボネート等の剛性のプラスチックから成る層とを含み、柔軟な層は、ポリシングパッドの中間又は最下位の層であることができる。
【0159】
使用される多層FAPポリシングパッドの粒度は、好適には0.1μm以上で、1.0μm以下であり、好適には0.1〜0.6μm、特に好適には0.1〜0.25μmである。
【0160】
ステップ(h)は、少なくとも前面の化学機械的なポリシングである。
【0161】
半導体ウェハの少なくとも前面のCMPポリシングは、方法のステップ(h)において行われる。
【0162】
好適には、半導体ウェハの両面は、このステップにおいてCMPによってポリシングされる。慣用のDSPポリシング機はこの目的に適しているが、前記ポリシング機においては、慣用のDSP除去ポリシングパッドの代わりに、より柔軟なCMPポリシングパッドが使用される。
【0163】
使用されるCMPポリシングパッドが、多孔質マトリックスを有するポリシングパッドである。
【0164】
ポリシングパッドは、好適には熱可塑性又は熱硬化性ポリマを含む。この材料として、多くの物質、例えば、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリエステル等が考えられる。
【0165】
ポリシングパッドは、好適には、固体の微孔性ポリウレタンを含む。
【0166】
ポリマで含浸された、発泡プレート又はフェルト又は繊維物質から成るポリシングパッドを使用することも好適である。
【0167】
被覆された/含浸されたポリシングパッドを、基板と被膜とで互いに異なる孔分布及び孔径が存在するように構成することもできる。
【0168】
ポリシングパッドは、実質的に平坦であるか又は孔を有することができる。
【0169】
ポリシングパッドの多孔率を制御するために、ポリシングパッドに充填材を導入することができる。
【0170】
市販のポリシングパッドは、例えば、Rodel Inc.のSPM3100、又はRohm & HaasのDCPシリーズのパッド及びIC1000TM, PolytexTM, 又はSUBATMのパッドである。
【0171】
好適には、ステップ(h)は、FAポリシングパッド、すなわち固定結合された研磨材を有するポリシングパッドを用いて半導体ウェハの裏面を、CMPポリシングパッド(研磨材を備えない)を用いて半導体ウェハの前面を、同時にポリシングすることを含む。慣用のDSPポリシング機、例えば、Peter Wolters, Rensburg(ドイツ)のAC2000タイプの機械は、同様に、この目的に適しており、この機械では、FAポリシングパッドが1つのポリシングプレートに適用されており、慣用のCMPポリシングパッドが第2のポリシングプレートに適用されている。
【0172】
この場合、ステップ(f)及び(h)は、FAPポリシングとCMPポリシングとが同時に、まず前面/裏面に、次いで裏面/前面に行われることによって、組み合わされた同時両面ポリシングプロセスを提供する。
【0173】
慣用のDSPステップ及びその後の別個のCMPステップは、省略される。
【0174】
Peter Wolters, Rendsburg(ドイツ)のポリシング機AC2000には、キャリヤを駆動するために外側リング及び内側リングのピンインターロッキングが装備されている。装置は、1つ又は2つ以上のキャリヤのために設計することができる。より高いスループットにより、例えば独国特許出願公開第10007390号明細書に記載されているような、複数のキャリヤのための装置が好適であり、この装置において、キャリヤは、装置の中心を取り囲む惑星状経路を移動する。装置は、水平に自由に回転可動でありかつポリシングパッドによって被覆された下側及び上側のポリシングプレートを有する。ポリシングの間、半導体ウェハは、キャリヤにおける切欠きにおいて、2つのポリシングプレートの間に配置され、ポリシングプレートは、回転し、ポリシング剤が連続して供給されながら半導体ウェハに所定のポリシング圧力を加える。この場合、キャリヤも、好適には、キャリヤの円周に設けられた歯と噛み合う回転するピンリングによって移動させられる。
【0175】
典型的なキャリヤは、3つの半導体ウェハを収容するための切欠きを有している。切欠きの円周には、半導体ウェハの破損に敏感なエッジを保護するためのインレーが配置されており、特にキャリヤボディから金属が解放されることから保護する。キャリヤボディは、例えば、金属、セラミック、プラスチック、繊維強化プラスチック、又はプラスチック又はダイヤモンド状炭素層(DLC層)で被覆された金属を含むことができる。しかしながら、鋼が好適であり、ステンレスクロム鋼が特に好適である。切欠きは、好適には、少なくとも200mm、好適には300mm、特に好適には450mm、の直径と、500〜1000μmの厚さとを有する奇数の半導体ウェハを収容するように設計されている。
【0176】
研磨材を含有するポリシング剤スラリは、組み合わされた同時両面ポリシング(FAP+CMP)の間に供給される。
【0177】
研磨材料粒子の粒度分布は、好適には著しく均一である。
【0178】
平均粒度は、5〜300nm、特に好適には5〜50nmである。
【0179】
研磨材料は、基板材料を機械的に除去する材料、好適にはアルミニウム元素、セリウム元素、又はケイ素元素の酸化物のうちの1つ又は2つ以上を含む。
【0180】
ポリシング剤スラリにおける研磨材料の比率は、好適には0.25〜20重量%、特に好適には0.25〜1重量%である。
【0181】
ポリシング剤スラリとしてのコロイド分散シリカの使用は特に好適である。
【0182】
Bayer AGの水性ポリシング剤Lavasil(R)及びFujimiのGLANZOX-3900(R)が例えば使用される。
【0183】
ポリシング剤は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の添加剤含むこともできる。
【0184】
しかしながら、ポリシング剤スラリは、1つ又は2つ以上の別の添加剤、例えば湿潤剤及び界面活性剤等の表面活性添加剤、保護コロイドとして作用する安定剤、防腐剤、殺生剤、アルコール、及び錯化剤を含むことができる。
【0185】
使用されるFAPポリシングパッドは、好適には、(f)に関して説明した特性を有する。
【0186】
好適には、ステップ(h)の後、ステップ(g)におけるよりも柔軟なポリシングパッドを用いて又はステップ(g)に記載されたFAポリシングパッドよりもさらに微細な研磨材を含むポリシングパッドを用いて、特に好適には微細ポリシングとして、新たなエッジポリシングが行われる。
【0187】
特に好適な実施形態
本発明による方法の特に好適な実施形態A−Eを以下に示す。使用される略語PPG、DDG、FAP、及びCMPは上で説明した。末尾の_coaseは、粗い顆粒を有する研磨材(研削ディスク、加工層)が使用されることを意味するのに対し、より微細な顆粒を有する研磨材は、末尾に_fineを有するステップにおいて使用される。エッジ丸み付け及びPPGの間に使用される研磨材と、好適な粒度とは、上で説明した。エッジポリシング_fineは、柔軟に除去するシリカゾルを使用する柔軟なエッジポリシングを表す。
【0188】

単結晶からウェハを切断する−エッジ丸み付け_coase−PPG_coase−PPG_fine−エッジ丸み付け_fine−エッチング−半導体ウェハの前面及び裏面のFAP−エッジポリシング−前面のCMP。
【0189】

単結晶からウェハを切断する−エッジ丸み付け_coase−PPG_coase−PPG_fine−エッジ丸み付け_fine−エッチング−半導体ウェハの前面及び裏面のFAP−エッジポリシング−半導体ウェハの前面及び裏面のCMP。
【0190】

単結晶からウェハを切断する−エッジ丸み付け_coase−PPG_coase−PPG_fine−エッジ丸み付け_fine−エッチング−前面のFAP及び裏面の同時CMP−裏面のFAP及び前面の同時CMP−エッジポリシング。
【0191】

単結晶からウェハを切断する−エッジ丸み付け_coase−PPG_coase−PPG_fine−エッジ丸み付け_fine−エッチング−前面のFAP及び裏面の同時CMP−エッジポリシング−裏面のFAP及び前面の同時CMP−エッジポリシング_fine。
【0192】

単結晶からウェハを切断する−エッジ丸み付け_coase−PPG_coase−PPG_fine−エッジ丸み付け_fine−エッチング−前面のFAP及び裏面の同時CMP−エッジポリシング−裏面のFAP及び前面の同時CMP。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハを製造するための方法において、
(a)20.0〜60.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによって、単結晶から切断された半導体ウェハのエッジを丸み付けし、
(b)ローリング装置によって回転させられる複数のキャリヤのうちの1つのキャリヤにおける切欠に自由に可動に位置しかつこれによりサイクロイド状軌道で移動させられる半導体ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、この場合、半導体ウェハは2つの回転する環状の加工ディスクの間において処理され、各加工ディスクが、5.0〜20.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む加工層を有しており、
(c)ローリング装置によって回転させられる複数のキャリヤのうちの1つのキャリヤにおける切欠に自由に可動に位置しかつこれによりサイクロイド状軌道で移動させられる半導体ウェハの同時両面材料除去プロセシングを行い、この場合、半導体ウェハは2つの回転する環状の加工ディスクの間において処理され、各加工ディスクが、0.5〜15.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む加工層を有しており、粒度が、ステップ(a)において使用される粒度よりも小さく、
(d)1.0〜20.0μmの平均粒度を有する研磨材を含む研削ディスクによって半導体ウェハのエッジの丸味づけを行い、粒度が、ステップ(a)において使用される粒度よりも小さく、
(e)半導体ウェハの面ごとに、1μm以下の材料除去とともに、エッチング媒体を用いて半導体ウェハの両面を処理し、
(f)0.1〜1.0μmの粒度を有する研磨材を含むポリシングパッドを使用して半導体ウェハの少なくとも一方の面をポリシングし、
(g)半導体ウェハのエッジのポリシングを行い、
(h)少なくとも前面の化学機械的ポリシング(CMP)を行う
ことを含むことを特徴とする、半導体ウェハを製造するための方法。
【請求項2】
ステップ(f)において、半導体ウェハの前面が、0.1〜1.0μmの平均粒度を有する固定結合された研磨材を有するポリシングパッドを用いてポリシングされ、それと同時に半導体ウェハの裏面がCMPによってポリシングされる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ステップ(h)において、前面のCMPポリシングと同時に、半導体ウェハの裏面が、固定結合された研磨材を有するポリシングパッドを用いて同時にポリシングされる、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
ステップ(f)において使用されるポリシングパッドが、炭化ケイ素と、窒化ホウ素と、ダイヤモンドと、並びにセリウム元素、アルミニウム元素、ケイ素元素、ジルコニウム元素の酸化物とから成るグループから選択された研磨材粒子を有する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項5】
ステップ(e)において、半導体ウェハの面ごとの材料除去量が、少なくとも0.1nmでかつ多くとも1μmである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
ステップ(g)において、中央で回転する半導体ウェハのエッジが、所定の力で、中央で回転するポリシングドラムに対して押し付けられ、固定結合された研磨材を有するポリシングパッドがポリシングドラムに提供され、固体を含有しないポリシング剤溶液が連続して供給され、使用されるポリシングパッドが、炭化ケイ素と、窒化ホウ素と、ダイヤモンドと、並びにセリウム元素、アルミニウム元素、ケイ素元素、ジルコニウム元素の酸化物とから成るグループから選択された研磨材粒子を有する、請求項から1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
ステップ(a)において、研削ディスクの平均粒度が、25〜30μm又は30〜40μmである、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
ステップ(b)において、加工層の研磨材が、5〜10μmの平均粒度を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法
【請求項9】
ステップ(c)において、加工層の研磨材が、0.5〜4μmの平均粒度を有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
ステップ(a)において、研削ディスクの平均粒度が、0.5〜10μmである、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。

【公開番号】特開2011−97055(P2011−97055A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−238731(P2010−238731)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(599119503)ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト (223)
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】