説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】セレクターの形成にあたり、不純物の拡散を抑制しつつ、非晶質膜を結晶化させる方法を提供する。
【解決手段】第1の不純物が添加された第1の非晶質膜を堆積し、第1の非晶質膜の上に、第3の非晶質下層膜を堆積し、第3の非晶質下層膜の上に、微結晶を形成し、微結晶を覆うように、第3の非晶質下層膜の上に、第3の非晶質上層膜を堆積し、第3の非晶質上層膜の上に、第2の不純物が添加された第2の非晶質膜を堆積する。さらに、マイクロ波を照射することにより、第1の非晶質膜を結晶化して、第1導電型結晶層を形成し、第2の非晶質膜を結晶化して、第2導電型結晶層を形成し、第3の非晶質下層膜と第3の非晶質上層膜とを結晶化して、第3導電型結晶層を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代以降の3次元メモリでは、ダイオード等のシリコンを用いたセレクターを用いる半導体デバイスが検討されている。
【0003】
例えば、抵抗変化膜を用いるReRAM(Resistance Change Random Access Memory)では、抵抗変化膜に電流を流すために、セレクターが用いられる。このようなセレクターは、あらかじめ非晶質膜を形成し、RTA(Rapid Thermal Annealing)により、非晶質膜を結晶化させることにより、形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−195492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、セレクターの形成にあたり、不純物の拡散を抑制しつつ、非晶質膜を結晶化させる方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によれば、半導体装置の製造方法は、第1の不純物が添加された第1の非晶質膜を堆積し、前記第1の非晶質膜の上に、第3の非晶質下層膜を堆積し、前記第3の非晶質下層膜の上に、微結晶を形成し、前記微結晶を覆うように、前記第3の非晶質下層膜の上に、第3の非晶質上層膜を堆積し、前記第3の非晶質上層膜の上に、第2の不純物が添加された第2の非晶質膜を堆積する。さらに、マイクロ波を照射することにより、前記第1の非晶質膜を結晶化して、第1導電型結晶層を形成し、前記第2の非晶質膜を結晶化して、第2導電型結晶層を形成し、前記第3の非晶質下層膜と前記第3の非晶質上層膜とを結晶化して、第3導電型結晶層を形成する、ことを備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態にかかる半導体装置の模式断面図である。
【図2】第1の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その1)である。
【図3】第1の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その2)である。
【図4】第1の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その3)である。
【図5】第2の実施形態にかかる半導体装置の模式断面図である。
【図6】第2の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その1)である。
【図7】第2の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その2)である。
【図8】第2の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その3)である。
【図9】第2の実施形態にかかる半導体装置の製造工程を説明するための図(その4)である。
【図10】第1の実施形態の半導体装置のその上面からの深さに対する不純物の濃度分布を示す図である。
【図11】比較例としての半導体装置のその上面からの深さに対する不純物の濃度分布を示す図である。
【図12】第1の実施形態の半導体装置と比較例としての半導体装置とについて測定された電流の電圧依存特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を説明する。以下、PIN型ダイオードの形成方法を例に説明するが、本発明は、このような半導体装置の形成方法に限定されるものではなく、薄膜トランジスタ等の他の種類のトランジスタ等においても用いることができる。
【0009】
また、第1の実施形態にかかる半導体装置の製造方法を示す図2から図4を参照して、本実施形態を説明する。なお、全図面にわたり共通する部分には、共通する符号を付す。
【0010】
まず、図2(a)に示すように、シリコン基板1上に、窒化チタン膜等で形成された電極2を形成する。そして、電極2の上に、PH/Si/He混合ガス、又は、PH/SiH/He混合ガスを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、基板温度500℃の条件で、不純物P(リン)が添加されたPドープアモルファスシリコン膜(第1の非晶質膜)11を、例えば、厚さ25nmのものとして成膜する。
【0011】
さらに、図2(b)に示すように、Pドープアモルファスシリコン膜11の上に、連続して、SiHガス、又は、Siガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、不純物が添加されていないノンドープアモルファスシリコン膜(第3の非晶質膜)12を、例えば、厚さ20nmのものとして成膜する。
【0012】
図3(a)に示されるように、その後、真空を破らずに、GeHガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、ノンドープアモルファスシリコン膜12上に、微結晶41を形成する。微結晶41は、例えば、直径0.5nm〜5nmであり、インジウム、イリジウム、チタン、タンタル、コバルト、ゲルマニウム、白金、ランタン、ニッケル、イットリウム、ハフニウム、ジルコニウム、スズ、ニオブ、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム、シリコンゲルマニウム、の微結晶から選択されることが好ましく、より好ましくは、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウムである。以下、ゲルマニウム微結晶41を用いた場合について、説明する。
【0013】
次に、図3(b)に示されるように、ゲルマニウム微結晶41とノンドープアモルファスシリコン膜12とを覆うように、SiHガス、又は、Siガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、さらに、不純物が添加されていないノンドープアモルファスシリコン膜(第3の非晶質膜)12を、例えば、厚さ20nmのものとして成膜する。すなわち、微結晶41を含むノンドープアモルファスシリコン膜12は、厚さ40nmのものとして形成されることとなる。
【0014】
さらに、図4(a)に示されるように、ノンドープアモルファスシリコン膜12上に、SiH/H/BCl混合ガス、又は、Si/H/BCl混合ガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、不純物B(ボロン)が添加されたBドープアモルファスシリコン膜(第2の非晶質膜)14を、例えば、厚さ25nmのものとして成膜する。
【0015】
この後、マイクロ波アニールを行う。詳細には、2.45GHz〜25GHzのマイクロ波を照射する。マイクロ波の照射条件は、基板温度が200〜550℃の範囲になるように設定する。例えば、マイクロ波の照射条件としては、マイクロ波のパワーについては10W/cm〜10kW/cm、照射時間については30秒〜30分間とする。この際、基板温度は、パイロメータを用いて、Bドープアモルファスシリコン膜14の表面あるいは、基板の裏面を測定することによって得られる。
【0016】
このように、マイクロ波を照射することにより、図4(b)に示されるように、Pドープアモルファスシリコン膜11と、ノンドープアモルファスシリコン膜12と、Bドープアモルファスシリコン膜14とを結晶化させ、それぞれ、Pドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶層)31と、ノンドープシリコン結晶膜(第3導電型結晶層)32と、Bドープシリコン結晶膜(第2導電型結晶層)34とを形成する。
【0017】
以上のようにして、図1に示されるような、例えば厚さ90nmのPIN型ダイオード3が形成される。詳細には、図1に示されるPIN型ダイオード3は、例えば厚さ25nmの不純物Pが添加されたPドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶層)31と、Pドープシリコン結晶膜上に形成された不純物が添加されていない、例えば厚さ40nmのノンドープシリコン結晶膜(第3導電型結晶層)32と、ノンドープシリコン結晶膜の上に形成された、例えば厚さ25nmの不純物Bが添加されたBドープシリコン結晶膜(第2導電型結晶層)34とを備える。さらに、ノンドープシリコン結晶膜32は、ゲルマニウム微結晶に由来するゲルマニウムを含む。
【0018】
上記のように形成された本実施形態の厚さ90nmのPIN型ダイオードと、比較例として以下のように形成されたPIN型ダイオードとにおける、PIN型ダイオードの上面からの深さに対する不純物B及びPの濃度分布を、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いて、測定した。
【0019】
詳細には、この比較例としてのPIN型ダイオードは、以下のようにして得られる。すなわち、電極上に、不純物Pが添加された厚さ25nmのPドープアモルファスシリコン膜を形成し、その上に、不純物が添加されていない厚さ40nmのノンドープアモルファスシリコン膜を形成し、ノンドープアモルファスシリコン膜の上に、不純物B(ボロン)が添加された厚さ25nmのBドープアモルファスシリコン膜を形成する。さらに、基板温度750℃となるような条件で、詳細には、60秒間のN中でRTA(Rapid Thermal Annealing)を行う。
【0020】
つまり、比較例としてのPIN型ダイオードは、本実施形態と異なり、微結晶を用いず、さらにマイクロ波を照射する代わりにRTAを用いることにより形成されており、それ以外の各膜の形成条件等は、本実施形態と同じである。
【0021】
図10は、本実施形態のPIN型ダイオードのマイクロ波アニール前後のPIN型ダイオードの上面からの深さに対する不純物B及びPの濃度分布である。この図からわかるように、アニールによる不純物の拡散が抑制されていることがわかる。これは、以下によるものと考えられる。すなわち、マイクロ波は、RTAで用いられる赤外線と比べて、膜内部への浸透性が高いという性質を有する。そのため、マイクロ波アニールは、微結晶を膜内部に形成した効果と相まって、低温で、効率良く膜の内部を結晶化することができる。従って、低温で結晶化を行うことができるため、不純物の拡散を抑制することができると考えられる。
【0022】
さらに、図10からは、アニール前と比べてアニール後は、不純物Bは、PIN型ダイオード上面から近いところに分布し、不純物Pは、PIN型ダイオード上面からより深いところに分布していることがわかる。さらに、図10中のアニール後の不純物B及び不純物Pの濃度分布を示す線が、急峻に増加及び減少していることから、不純物B及び不純物Pが選択的に分布していることがわかる。
【0023】
これは、マイクロ波アニールにより、ノンドープアモルファスシリコン膜12の中央に存在する微結晶41を核として、ノンドープアモルファスシリコン膜12と、Pドープアモルファスシリコン膜11と、Bドープアモルファスシリコン膜14とを順次結晶化させていることから、ノンドープアモルファスシリコン膜12の中に存在する微結晶41の近傍の先に結晶化した部分の結晶面が、結晶化とともに進行し、その上方にあるPドープアモルファスシリコン膜11と、その下方にあるBドープアモルファスシリコン膜14と、に含まれる不純物P及びBを押し戻すことによるものと推測される。
【0024】
一方、図11は、比較例のPIN型ダイオードのマイクロ波アニール前後のPIN型ダイオードの上面からの深さに対する不純物B及びPの濃度分布である。この図からわかるように、RTAによるアニールにより不純物の拡散が起きていることがわかる。詳細には、ノンドープシリコン結晶膜32に対応するPIN型ダイオードの上面からの深さ50nm付近にまで、不純物が拡散し、混ざり合っていることがわかる。このように、ノンドープシリコン結晶膜32に、言い換えると、I層に、不純物B及びPが拡散したPIN型ダイオードにおいては、オフ電流が大きいという問題が生じる。
【0025】
さらに、上記のように形成された本実施形態の厚さ90nmのPIN型ダイオードと、先に説明した比較例として形成されたPIN型ダイオードとに対して、電流−電圧特性を測定した。なお、比較例としてのPIN型ダイオードは、先に説明した上面からの深さに対する不純物B及びPの濃度分布を測定した際の比較例としてのPIN型ダイオードと同じものである。
【0026】
測定結果を図12に示す。この図からもわかるように、順方向の電流(印加電圧0V以上)については、本実施形態のPIN型ダイオードと比較例としてのPIN型ダイオードとは、同程度である。一方、逆方向の電流(印加電圧0V以下)については、本実施形態のPIN型ダイオードは、比較例としてのPIN型ダイオードと比して、電流値が低減していることが分かる。すなわち、本実施形態のPIN型ダイオードは、オフ電流が小さいことがわかる。
【0027】
なお、本実施形態では、PIN型ダイオードについて説明したが、本実施形態は、NIP型ダイオードに対しても、適用することができる。
【0028】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の半導体装置の製造方法の、これまで説明してきた第1の実施形態の半導体装置の製造方法と異なる点は、微結晶の代わりに、結晶膜を用いて、NPN型セレクターを形成することである。
【0029】
以下、第2の実施形態について説明する。以下、NPN型セレクターの形成方法を例に説明するが、本発明は、このような半導体装置の形成方法に限定されるものではなく、薄膜トランジスタ等の他の種類のトランジスタ等においても用いることができる。
【0030】
また、第2の実施形態にかかる半導体装置の製造方法を示す図6から図9を参照して、本実施形態を説明する。なお、全図面にわたり共通する部分には、共通する符号を付す。
【0031】
まず、第1の実施形態と同様に、まず、図6(a)に示されるように、シリコン基板1上に、窒化チタン膜等で形成された電極2を形成する。そして、電極2の上に、PH/Si/He混合ガス、又は、PH/SiH/He混合ガスを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、基板温度500℃の条件で、不純物P(リン)が添加されたPドープアモルファスシリコン膜を、例えば、厚さ25nmのものとして成膜し、Pドープアモルファスシリコン下層膜(第1の非晶質膜)15とする。
【0032】
さらに、第1の実施形態と同様に、図6(b)に示されるように、Pドープアモルファスシリコン下層膜15の上に、SiHガス、又は、Siガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、不純物が添加されていないノンドープアモルファスシリコン下層膜(第3の非晶質下層膜)16を、例えば、厚さ20nmのものとして成膜する。
【0033】
図7(a)に示されるように、その後、真空を破らずに、GeHガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、ノンドープアモルファスシリコン下層膜16上に、結晶膜42を形成する。この結晶膜42は、例えば、厚さ0.5nm〜50nmのものとして成膜する。結晶膜42は、インジウム、イリジウム、チタン、タンタル、コバルト、ゲルマニウム、白金、ランタン、ニッケル、イットリウム、ハフニウム、ジルコニウム、スズ、ニオブ、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム、シリコンゲルマニウムから選択されることが好ましく、より好ましくは、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウムである。以下、ゲルマニウム結晶膜42を用いた場合について、説明する。
【0034】
図7(b)に示されるように、次に、第1の実施形態と同様に、ゲルマニウム結晶膜42を覆うように、SiHガス、又は、Siガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、さらに、不純物が添加されていないノンドープアモルファスシリコン上層膜(第3の非晶質上層膜)17を、例えば、厚さ20nmのものとして成膜する。
【0035】
さらに、図8(a)に示されるように、ノンドープアモルファスシリコン上層膜17上に、PH/Si/He混合ガス、又は、PH/SiH/He混合ガスを用いたCVD法により、基板温度500℃の条件で、不純物P(リン)が添加されたPドープアモルファスシリコン膜を、例えば、厚さ25nmのものとして成膜し、Pドープアモルファスシリコン上層膜(第2の非晶質膜)18とする。
【0036】
次に、図8(b)に示されるように、ノンドープアモルファスシリコン膜16及び17中に、ボロン濃度が1E17cm−3程度の濃度となるように、イオン注入を行い、不純物B(ボロン)が添加されたBドープアモルファスシリコン膜26及び27を形成する。
【0037】
図9に示されるように、この後、2.45GHz〜25GHzのマイクロ波を照射する。マイクロ波の照射条件は、第1の実施形態と同様に、基板温度が200〜550℃の範囲になるように設定する。詳細には、マイクロ波のパワーについては10W/cm〜10kW/cm、照射時間については30秒〜30分間である。このように、マイクロ波を照射することにより、Pドープアモルファスシリコン下層膜15と、イオン注入によってボロンが添加されたBドープアモルファスシリコン膜26及び27と、Bドープアモルファスシリコン膜27の上に設けられたPドープアモルファスシリコン上層膜18と、を結晶化させて、Pドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶下層)35と、Bドープシリコン結晶膜(第2導電型結晶層)36及び37と、Bドープシリコン結晶膜上に設けられたPドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶上層)38とを形成する。
【0038】
このようにして、図5に示されるようなNPN型セレクター4が形成される。詳細には、図5に示されるNPN型セレクター4は、不純物Pが添加されたPドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶上層)35と、Pドープシリコン結晶膜上に形成されたBドープシリコン結晶膜(第2導電型結晶層)36及び37と、Bドープシリコン結晶膜37の上に形成されたPドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶下層)38とを備える。さらに、Bドープシリコン結晶膜36及び37は、ゲルマニウム結晶膜42を備える。
【0039】
なお、本実施形態では、NPN型セレクターについて説明したが、本実施形態は、PNP型セレクターに対しても、適用することができる。
【0040】
以下に説明した第1及び第2の実施形態では、シリコン基板上にセレクターを形成する例を説明したが、セレクターを形成する基板は、必ずしもシリコン基板でなくてもよく、他の基板(例えば、SOI基板やSiGe基板など)も適用可能である。
【0041】
また、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、これら以外の各種の形態を採ることができる。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 シリコン基板
2 電極
3 PIN型ダイオード
4 NPN型セレクター
11 Pドープアモルファスシリコン膜(第1の非晶質膜)
12 ノンドープアモルファスシリコン膜(第3の非晶質膜)
14 Bドープアモルファスシリコン膜(第2の非晶質膜)
15 Pドープアモルファスシリコン下層膜(第1の非晶質膜)
16 ノンドープアモルファスシリコン下層膜(第3の非晶質下層膜)
17 ノンドープアモルファスシリコン上層膜(第3の非晶質上層膜)
18 Pドープアモルファスシリコン上層膜(第1の非晶質膜)
26、27 Bドープアモルファスシリコン膜
31、 Pドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶層)
32 ノンドープシリコン結晶膜(第3導電型結晶層)
34、36、37 Bドープシリコン結晶膜(第2導電型結晶層)
35 Pドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶下層)
38 Pドープシリコン結晶膜(第1導電型結晶上層)
41 微結晶
42 結晶膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の不純物が添加された第1の非晶質膜を堆積し、
前記第1の非晶質膜の上に、第3の非晶質下層膜を堆積し、
前記第3の非晶質下層膜の上に、微結晶を形成し、
前記微結晶を覆うように、前記第3の非晶質下層膜の上に、第3の非晶質上層膜を堆積し、
前記第3の非晶質上層膜の上に、第2の不純物が添加された第2の非晶質膜を堆積し、
マイクロ波を照射することにより、
前記第1の非晶質膜を結晶化して、第1導電型結晶層を形成し、
前記第2の非晶質膜を結晶化して、第2導電型結晶層を形成し、
前記第3の非晶質下層膜と前記第3の非晶質上層膜とを結晶化して、第3導電型結晶層を形成する、
ことを備える半導体装置の製造方法。
【請求項2】
第1の不純物が添加された第1の非晶質膜を堆積し、
前記第1型非晶質膜の上に、第3の非晶質下層膜を堆積し、
前記第3の非晶質下層膜の上に、結晶膜を形成し、
前記結晶膜を覆うように、前記第3の非晶質下層膜の上に、第3の非晶質上層膜を堆積し、
前記第3の非晶質上層膜の上に、前記第1の不純物が添加された第2の非晶質膜を堆積し、
前記第3の非晶質下層膜と前記第3の非晶質上層膜とに、第2の不純物を注入し、
マイクロ波を照射することにより、
前記第1の非晶質膜と前記第2の非晶質膜とを結晶化して、第1導電型結晶層を形成し、
前記第3の非晶質下層膜と前記第3の非晶質上層膜とを結晶化して、第2導電型結晶層を形成する、
ことを備える半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記微結晶、又は、前記結晶膜が、インジウム、イリジウム、チタン、タンタル、コバルト、ゲルマニウム、白金、ランタン、ニッケル、イットリウム、ハフニウム、ジルコニウム、スズ、ニオブ、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム、シリコンゲルマニウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記微結晶、又は、前記結晶膜が、ゲルマニウム、又は、シリコンゲルマニウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
マイクロ波を照射することにより、前記第1の非晶質膜と、前記第2の非晶質膜と、前記第3の非晶質下層膜と前記第3の非晶質上層膜との温度を、200℃から550℃に加熱する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
第1の不純物が添加された第1導電型結晶層と、
前記第1導電型結晶層の上に形成された第3導電型結晶層と、
前記第3導電型結晶層の上に形成され、第2の不純物が添加された第2導電型結晶層と、
を備え、
前記第3導電型結晶層は、ゲルマニウムを含むものとして形成されている、
半導体装置。
【請求項7】
第1の不純物が添加された第1導電型結晶下層と、
前記第1導電型結晶下層の上に形成され、第2の不純物が添加された第2導電型結晶層と、
前記第2導電型結晶層の上に形成され、前記第1の不純物が添加された第1導電型結晶上層と、
を備え、
前記第2導電型結晶層は、前記第1導電型結晶下層の上に設けられた第2導電型結晶下層と、第2導電型結晶上層と、前記第2導電型結晶下層と前記第2導電型結晶上層との間に介挿されたゲルマニウムを含む結晶膜とを備えるものとして構成されている、
半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−33750(P2012−33750A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172608(P2010−172608)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】