説明

半導体装置

【課題】塩害に対する信頼性が向上された、半導体素子を被覆する封止材から外部電極が露出する半導体装置を提供する。
【解決手段】アノード電極とカソード電極を有する半導体素子と、半導体素子を被覆する封止材と、カソード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材の外部に露出する第1の外部電極と、アノード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材の外部に露出する第2の外部電極と、第1の外部電極と直接に接触して、又は第1の外部電極と塩水により電気的に接続され得るようにして封止材の外部に配置された、第1の外部電極を構成するいずれの金属よりもイオン化傾向の大きい金属が含まれる犠牲金属体とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封止材で被覆された半導体素子に接続された外部電極を有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばオルタネータ用ダイオードなどの半導体素子を保護するために、半導体素子を樹脂などの封止材で被覆することが有効である。このとき、封止材で覆われた半導体素子の陰極及び陽極にそれぞれ接続したリード電極とベース電極などの外部電極が封止材の外部に露出される。
【0003】
上記のような半導体装置において、リード電極を部分的に太くした構造の半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。塩害によってリード電極が腐食しても、リード電極の径が大きいために、塩害に対する耐量が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−330332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体装置の信頼性を高めるために、塩害による外部電極の腐食に対する耐量を更に向上することが求められている。
【0006】
上記要求に応えるために、本発明は、塩害に対する信頼性が向上された、半導体素子を被覆する封止材から外部電極が露出する半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、(イ)アノード電極とカソード電極を有する半導体素子と、(ロ)半導体素子を被覆する封止材と、(ハ)カソード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材の外部に露出する第1の外部電極と、(ニ)アノード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材の外部に露出する第2の外部電極と、(ホ)第1の外部電極と直接に接触して、又は第1の外部電極と塩水により電気的に接続され得るようにして封止材の外部に配置された、第1の外部電極を構成するいずれの金属よりもイオン化傾向の大きい金属が含まれる犠牲金属体とを備える半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、塩害に対する信頼性が向上された、半導体素子を被覆する封止材から外部電極が露出する半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図である。
【図3】比較例の半導体装置について塩水電圧試験を実施した例を示す模式図である。
【図4】実施形態の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
【図5】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図である。
【図6】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図であり、図6(a)は側面図、図6(b)は平面図である。
【図7】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図である。
【図8】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図である。
【図9】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な外観図である。
【図10】実施形態の他の変形例に係る半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各部の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0011】
又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
本発明の実施形態に係る半導体装置1は、図1に示すように、カソード電極101及びアノード電極102を有する半導体素子10と、半導体素子10を被覆する封止材20と、カソード電極101と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材20の外部に露出する第1の外部電極30と、アノード電極102と電気的に接続され、少なくとも一部が封止材20の外部に露出する第2の外部電極40と、第1の外部電極30と接触して封止材20の外部に配置された犠牲金属体50とを備える。犠牲金属体50は、第1の外部電極30を構成するいずれの金属よりもイオン化傾向の大きい金属を含む。半導体素子10の第1の外部電極30と接する面にカソード電極101が形成され、第2の外部電極40と接する面にアノード電極102が形成されている。
【0013】
図1に示した例では、第2の外部電極40は外径が5mm〜15mm程度のカップ形状である。半導体素子10が配置された第2の外部電極40の内側は、レジンなどの封止材20によって埋め込まれている。封止材20に被覆されることによって、半導体素子10は保護される。封止材20には、例えばエポキシ樹脂やラバー膜などを採用可能である。
【0014】
図1に示した第1の外部電極30は、半導体素子10に接続する接続部30bと、封止材20の外部に露出する引き出し部30aからなるリード電極である。図1に示すように、引き出し部30aの途中までが、封止材20に埋まっている。このように、半導体素子10と第1の外部電極30との接続部分が封止材20によって被覆されることが、半導体素子10を保護する点から好ましい。第1の外部電極30の引き出し部30aは、直径が0.9mm〜2.0mm、長さが5.0〜30.0mmのピン形状である。
【0015】
半導体素子10は、例えばオルタネータ用ダイオードである。半導体素子10がダイオードである場合、半導体素子10のカソード電極101に第1の外部電極30が接続され、半導体素子10のアノード電極102に第2の外部電極40が接続される。第1の外部電極30及び第2の外部電極40は、例えば半田などの導電性接着剤によって半導体素子10に接続される。
【0016】
図2に半導体装置1の外観の例を示す。図2に示した半導体装置1はプレスフィット型の素子であり、第2の外部電極40は、半導体素子10の支持体であり、基板などのマウント穴に差し込まれるプラグとして機能する。第2の外部電極40には、導電性のよい金属が使用されるが、第2の外部電極40を放熱板としても機能させるために伝熱性のよい材料を使用することが好ましい。例えば、第2の外部電極40に銅(Cu)を使用する。ただし、半導体装置1の製造プロセス上、Cu材の保護などのためにニッケル(Ni)メッキすることが好ましい。
【0017】
ピン形状の第1の外部電極30にも、Cu材にNiメッキした構造を採用可能である。
【0018】
図1、2に示した犠牲金属体50は、内径2.4cm、外径2.7mm、長さ5.0mmの円筒形状のアルミニウム(Al)を用いた例である。
【0019】
なお、犠牲金属体50は、引き出し部30aを包囲するように円形又は方形の断面形状を有することが好ましく、犠牲金属体50の一部が封止材20の内部に埋め込まれていてもよい。また、犠牲金属体50は、外径0.9mm〜15mm(即ち、第1の外部電極30の直径〜第2の外部電極40の外径)であり、めっきの場合も考えると内径も同じくらいである。露出部分の長さは、0.5mm〜30.0mm(即ち、最低限の長さ〜第1の外部電極30の全体を覆う長さ)である。
【0020】
半導体装置1の製造方法を以下に説明する。まず、半導体素子10のカソード電極101上に導電性接着剤を介して第1の外部電極30が固着され、第2の外部電極40の内側に導電性接着剤を介して半導体素子10のアノード電極102が固着される。次に、半導体素子10を封止するために第2の外部電極40の内側に封止材20を埋め込み、次に、犠牲金属体50を第1の外部電極30に接触するように配置することで、半導体装置1が完成する。
【0021】
犠牲金属体50は、半導体素子10に第1の外部電極30が固着される前、或いは第2の外部電極40に封止材20が埋め込まれる前に配置されてもよい。犠牲金属体50の取り付け方法は、接着剤による接着、溶接、圧着、めっき、塗装及び蒸着などの周知のプロセスから選択できる。
【0022】
ここで、図3に示した比較例の半導体装置1Aを例にして塩害について説明する。半導体装置1Aは、図1に示した半導体装置1と同様に、半導体素子10に第1の外部電極30と第2の外部電極40が取り付けられた構造を有し、第2の外部電極40の内側に埋め込まれた封止材20によって半導体素子10が被覆されている。ただし、半導体装置1Aには犠牲金属体50が配置されていない。
【0023】
塩害は、封止材20の上面に溜まった塩水によって、第1の外部電極30と第2の外部電極40とが電気的に接続することにより発生する。図3は、塩害試験である塩水電圧試験を半導体装置1Aについて実施した例である。
【0024】
塩水電圧試験において、半導体装置1Aは、塩水が噴霧されると共に、第2の外部電極40(アノード電極)と第1の外部電極30(カソード電極)との間に数V〜数十Vの逆バイアスが印加される。
【0025】
塩水電圧試験を実施すると、半導体装置1Aに噴霧された塩水100が、図3に示すように封止材20の表面に溜まる。この溜まった塩水100がカソード電極である第1の外部電極30とアノード電極である第2の外部電極40に接触した際、半導体素子10に印加されている逆電圧によって塩水100の電気分解が始まる。電気分解によって、プラス電位が印加されている第1の外部電極30周囲には酸性の塩化水素(HCl)が生成される。一方、マイナス電位が印加されている第2の外部電極40周辺にはアルカリ性の水酸化ナトリウム(NaOH)が生成される。
【0026】
封止材20は酸性液に対する耐蝕性が強く、第2の外部電極40はアルカリ液に対する耐蝕性が強い。しかし、第1の外部電極30周囲に発生したHClによって、第1の外部電極30が腐食する。
【0027】
これに対し、図1に示した半導体装置1では、第1の外部電極30を構成する金属よりもイオン化傾向の大きい金属が含まれる犠牲金属体50が、第1の外部電極30と電気的に接触するように配置されている。このように、第1の外部電極30を構成する金属より卑金属の犠牲金属体50が第1の外部電極30と電気的に接触しているため、犠牲金属体50の腐食が第1の外部電極30の腐食よりも先に始まる。犠牲金属体50が腐食している間は、犠牲防食により第1の外部電極30の腐食は発生しない。その結果、塩害に関して半導体装置1の寿命が向上する。
【0028】
上記の条件により発明者が行った塩水電圧試験の結果、比較例の半導体装置1Aは、100時間未満で第1の外部電極30(カソード電極)に腐食が発生した。一方、図1に示した半導体装置1は、200時間以上経過しても、第1の外部電極30に腐食は発生しなかった。
【0029】
犠牲金属体50の犠牲防食によって第1の外部電極30の腐食を抑制する塩害対策のためには、半導体素子10のカソード電極101に接続された第1の外部電極30と犠牲金属体50とが電気的に接触している必要がある。このため、図1に示した半導体装置1では、第1の外部電極30の封止材20と接触する根元部分で、犠牲金属体50と第1の外部電極30を接触させている。
【0030】
例えば第1の外部電極30がCu材にNiメッキした構造である場合に、CuよりもNiの方がイオン化傾向が大きい。このため、Niよりもイオン化傾向の大きい金属を犠牲金属体50として使用する。具体的には、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)などが含まれる金属を犠牲金属体50に採用可能である。
【0031】
図1に示した半導体装置1では、第1の外部電極30の根元部分に配置された犠牲金属体50が、第1の外部電極30及び第1の外部電極30の根元部分に溜まった塩水と電気的に接触することにより、犠牲防食の効果が生じる。
【0032】
図1に示した半導体装置1の構造に限らず、第1の外部電極30と第2の外部電極40に接する塩水と、第1の外部電極30より卑金属である犠牲金属体50が電気的に接触する構造であれば、犠牲防食の効果により、半導体装置1の塩害に対する耐量を向上させることができる。即ち、犠牲金属体50の形状や取り付け位置、半導体装置1が搭載されるパッケージに関係なく、上記に説明した犠牲防食の効果が得られる。
【0033】
例えば図4に示すように、犠牲金属体50の一部が封止材20の内部に埋め込まれるように設けられてもよい。或いは、図5に示すように、犠牲金属体50が第1の外部電極30の根元部分を覆わずに、封止材20から離間した位置で犠牲金属体50が第1の外部電極30に接触してもよい。
【0034】
また、犠牲金属体50が第1の外部電極30と直接に接触していなくても、例えば犠牲金属体50と第1の外部電極30の隙間に浸入した塩水によって犠牲金属体50と第1の外部電極30が電気的に接触するならば、犠牲防食の効果が得られる。つまり、塩水により第1の外部電極30と電気的に接続され得るようにして、犠牲金属体50を封止材20の外部に配置してもよい。
【0035】
したがって、第1の外部電極30の形状が第1の外部電極30の根元部分に犠牲金属体50を接触させ難い形状である場合には、リング形状の犠牲金属体50を採用したり、犠牲金属体50を第1の外部電極30にコーティングすることも有効である。
【0036】
例えば、図6に示した半導体装置1のように、第1の外部電極30の根元部分の周囲を囲むようにして封止材20上にリング形状の犠牲金属体50を配置してもよい。なお、図6(a)では、犠牲金属体50を透過して第1の外部電極30を表示している。また、製法上の理由により、図6(b)において破線で示すようなスリットSを犠牲金属体50に設けてもよい。また、図7に示した半導体装置1のように、第1の外部電極30に犠牲金属体50をめっきなどのプロセスによりコーティングしてもよい。
【0037】
また、図8に示すように、封止材20が凸形状の第2の外部電極40の上部を被覆して形成されている半導体装置1においても、犠牲金属体50を第1の外部電極30に電気的に接触させることにより、犠牲防食の効果が得られる。図8に示した半導体装置1では、第2の外部電極40の凸形状部分の上に半導体素子10及び第1の外部電極30が配置されている。なお、図8では封止材20によって被覆された領域の半導体素子10及び第1の外部電極30、及び第2の外部電極40の凸形状部分を破線で示している。
【0038】
なお、図8に示した半導体装置1の場合においても、図1に示した半導体装置1の図4〜図7に示した変形例と同様に、種々の形態で半導体装置1に犠牲金属体50を配置できることはもちろんである。
【0039】
更に、第1の外部電極30がベンド部を含むピン形状を有する半導体装置1について、例えば図9に示すように犠牲金属体50を配置してもよい。図9は、第1の外部電極30の根元部分の周囲を囲むようにして封止材20上にリング形状の犠牲金属体50を配置した例である。図9では、犠牲金属体50を透過して第1の外部電極30を表示している。図9に示した半導体装置1においても、犠牲防食の効果を得られる。
【0040】
したがって、半導体装置1のリードベンドの機能を保持したままで、塩害に対して信頼性を向上できる。
【0041】
更に、図1に示す半導体装置1と逆の極性を有する半導体装置について、例えば図10に示すように犠牲金属体50を配置してもよい。図10は、第1の外部電極30が半導体素子10のアノード電極102と電気的に接続され、第2の外部電極40が半導体素子10のカソード電極101と電気的に接続され、第2の外部電極40と封止材20との接続部分で犠牲金属体50を第2の外部電極40に接触させた例である。図10に示した半導体装置1においても、犠牲防食の効果を得られる。
【0042】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る半導体装置1によれば、第1の外部電極30の材料よりもイオン化傾向が大きい卑金属の犠牲金属体50を第1の外部電極30と電気的に接触させることにより、塩害による第1の外部電極30の腐食を抑制できる。その結果、半導体装置1の塩害に対する信頼性を向上することができる。
【0043】
上記のように本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0044】
1…半導体装置
10…半導体素子
20…封止材
30…第1の外部電極
40…第2の外部電極
50…犠牲金属体
100…塩水
101…カソード電極
102…アノード電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アノード電極とカソード電極を有する半導体素子と、
前記半導体素子を被覆する封止材と、
前記カソード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が前記封止材の外部に露出する第1の外部電極と、
前記アノード電極と電気的に接続され、少なくとも一部が前記封止材の外部に露出する第2の外部電極と、
前記第1の外部電極と直接に接触して、又は前記第1の外部電極と塩水により電気的に接続され得るようにして前記封止材の外部に配置された、前記第1の外部電極を構成するいずれの金属よりもイオン化傾向の大きい金属が含まれる犠牲金属体と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1の外部電極が前記封止材の外部に露出するピン形状の引き出し部を有し、
前記犠牲金属体が前記引き出し部を包囲するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記犠牲金属体が、前記第1の外部電極と前記封止材との接続部分に接して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記犠牲金属体が、前記第1の外部電極と前記半導体素子との接続部分の周囲を囲んで配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−4860(P2013−4860A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136365(P2011−136365)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【Fターム(参考)】