説明

半導体記憶装置及びその製造方法

【課題】電極に挟み込まれる強誘電体膜を特性のばらつきなく形成することのできる半導体記憶装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、半導体基板Sと、半導体基板S上に形成された一対のソース/ドレイン拡散層11を有するセルトランジスタTと、セルトランジスタTに接続された強誘電体キャパシタCとを備える。セルトランジスタT及び強誘電体キャパシタCにより1つのメモリセルが構成される。強誘電体キャパシタCは、半導体基板Sの表面に垂直な方向を長手方向として延びる電極31と、電極31の側面に接するように設けられた強誘電体膜32と、半導体基板Sの表面に垂直な方向を長手方向として延び且つ電極31との間に強誘電体膜32を挟み込むように設けられた電極31とを備える。強誘電体膜32は、有機材料により構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体記憶装置及びその製造方法に関し、特に強誘電体キャパシタを用いた半導体記憶装置(FeRAM:Ferroelectric Random Access Memory)及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、強誘電体膜を電極で挟み込むことによりキャパシタを形成し、この強誘電体キャパシタを記憶素子として半導体記憶装置を形成する構成が知られている。強誘電体キャパシタは、情報書き込み後に電圧の印加を止めても分極が維持されるため、不揮発性の半導体記憶装置を構成することができる。この強誘電体キャパシタは、下部電極、強誘電体層及び上部電極を順に積層した後、エッチングすることにより形成される。
【0003】
しかし、強誘電体キャパシタを用いた不揮発性半導体記憶装置において、積層された電極と強誘電体膜との接触面積は、微細化の進展により縮小化される。この接触面積がある一定の大きさよりも小さくなると、強誘電体キャパシタから得られる信号量が急激に減少するため、高集積化が非常に困難である。
【0004】
そこで、U字型の下部電極の上に強誘電体膜及び上部電極を形成した強誘電体キャパシタ及びその製造方法が提案されている(特許文献1参照)。このような強誘電体キャパシタを用いることにより、電極と強誘電体膜との接触面積を増大させ、信号量を増やすことが可能である。しかし、従来の強誘電体キャパシタの製造方法では、電極となる金属膜の加工や、金属膜上への強誘電体膜の堆積に高コストで技術的難易度も高いプロセスを用いる必要があり、正確に特性のばらつきの小さい強誘電体キャパシタを形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−251550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、電極に挟み込まれる強誘電体膜を特性のばらつきなく形成することのできる半導体記憶装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る半導体記憶装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタと、前記セルトランジスタに接続された強誘電体キャパシタとを備え、前記セルトランジスタ及び前記強誘電体キャパシタにより1つのメモリセルを構成し、前記強誘電体キャパシタは、前記半導体基板の表面に垂直な方向を長手方向として延びる第1の電極と、前記第1の電極の側面に接するように設けられた強誘電体膜と、前記半導体基板の表面に垂直な方向を長手方向として延び且つ前記第1の電極との間に前記強誘電体膜を挟み込むように設けられた第2の電極とを備え、前記強誘電体膜は、有機材料により構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様に係る半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタを形成する工程と、前記セルトランジスタ上を含む前記半導体基板上に第1の層間絶縁膜、ストッパー膜、及び第2の層間絶縁膜を堆積する工程と、前記第1の層間絶縁膜、前記ストッパー膜、及び前記第2の層間絶縁膜を貫通して前記ソース/ドレイン拡散層にそれぞれ接続する複数の電極を形成する工程と、前記電極間の前記第2の層間絶縁膜を前記ストッパー膜に至るまで除去する工程と、前記電極間に挟み込まれるように有機材料からなる強誘電体膜を埋め込んで強誘電体キャパシタを形成する工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の別態様に係る半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタを形成する工程と、一対の前記ソース/ドレイン拡散層の一方に接続され動作時に所定の電圧が印加されるビット線を形成する工程と、前記セルトランジスタ上を含む前記半導体基板上に第1の層間絶縁膜、ストッパー膜、及び第2の層間絶縁膜を堆積する工程と、前記第1の層間絶縁膜、前記ストッパー膜、及び前記第2の層間絶縁膜を貫通して一対の前記ソース/ドレイン拡散層の他方に接続する第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極の側面に接する前記第2の層間絶縁膜を前記ストッパー膜に至るまで除去する工程と、前記第1の電極の側面に接するように有機材料からなる強誘電体膜を埋め込む工程と、前記第1の電極との間に前記強誘電体膜を挟み込むように第2の電極を形成して強誘電体キャパシタを形成する工程と、前記第2の電極に接続され動作時に所定の電圧が印加されるプレート線を形成する工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電極に挟み込まれる強誘電体膜を特性のばらつきなく形成することのできる半導体記憶装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す平面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す平面図である。
【図7】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例を示す平面図である。
【図9】第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例を示す平面図である。
【図10】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す回路図である。
【図11】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す断面図である。
【図12】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す平面図である。
【図13】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図14】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図15】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図16】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す平面図である。
【図17】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す断面図である。
【図18】第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例を示す平面図である。
【図19】その他の例に係る半導体記憶装置を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る半導体記憶装置の実施の形態について説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの構成を示す回路図である。
図1に示すように、半導体記憶装置のメモリセルアレイは、1つのセルトランジスタTと1つのキャパシタCとを並列に接続してなるメモリセルMを有する。キャパシタCは、後述するように強誘電体膜を金属膜で挟み込んだ強誘電体キャパシタである。このメモリセルMが複数個(図1では8個)直列に接続されてメモリセルアレイが構成されている。本実施の形態の半導体記憶装置は、TC並列ユニット直列接続型の強誘電体メモリである。
【0014】
セルトランジスタTのゲートには、それぞれワード線WLが接続されている。直列接続された複数のメモリセルMの一方の端部は、選択トランジスタSTを介してビット線BLに接続されている。選択トランジスタSTのゲートには、選択線BSが接続されている。また、複数のメモリセルMの他方の端部はプレート線PLに接続されている。
【0015】
このTC並列ユニット直列接続型の強誘電体メモリの動作について簡単に説明する。待機状態においては、全ワード線WLは“H”状態にされ、各セルトランジスタTはオン状態に設定される。また、選択線BSは“L”状態にされ、選択トランジスタSTはオフ状態に設定される。そして、プレート線PLには接地電圧(例えば0V)が印加される。この待機状態においては、各メモリセルMの強誘電体キャパシタCの両端は短絡された状態を保ち、強誘電体キャパシタCには電圧がかからない。
【0016】
動作状態においては、選択メモリセルMに接続されたワード線WLを“L”状態として、選択メモリセルMのセルトランジスタTをオフ状態に設定する。また、選択線BSを“H”状態にして、選択トランジスタSTをオン状態に設定する。また、ビット線BLには接地電圧(例えば0V)を印加する。この状態でプレート線PLに所定の電圧を印加すると、この所定電圧が選択メモリセルMの強誘電体キャパシタCに印加される。その結果、強誘電体キャパシタCの分極に基づく信号がビット線BLに流れる。
【0017】
(半導体記憶装置の構成)
図2は、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す断面図である。
図2に示すように、半導体基板S上に不純物を拡散することによりソース/ドレイン拡散層11が形成されている。隣接した二つのソース/ドレイン拡散層11の間の半導体基板S上には、ゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が形成されている。このソース/ドレイン拡散層11、ゲート絶縁膜12、ゲート電極13によりセルトランジスタTが構成される。ゲート電極13は、図2の紙面に垂直な方向に延長して、半導体記憶装置のワード線WLとして機能する。
【0018】
セルトランジスタT上を含む半導体基板S上には、例えばシリコン酸化膜(SiO)からなる第1の層間絶縁膜21が形成されている。第1の層間絶縁膜21上には、例えばシリコン窒化膜(SiN)からなるストッパー膜22が半導体基板Sの表面に略平行に形成されている。ストッパー膜22は、酸化アルミニウム膜(Al)等であってもよい。第1の層間絶縁膜21及びストッパー膜22を貫通してセルトランジスタTのソース/ドレイン拡散層11に達するように第1のコンタクトホール24が形成されている。この第1のコンタクトホール24が、例えばタングステン(W)で埋め込まれることにより、電極31が形成されている。電極31は、窒化チタン(TiN)とタングステン(W)の積層膜等であってもよい。ソース/ドレイン拡散層11上に形成された電極31は、半導体基板Sの表面にほぼ垂直な方向(図2のZ方向)を長手方向として、1000nm程度の高さまで延長して形成される。電極31間には例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF:PolyVinylidene DiFluoride)からなる強誘電体膜32が形成されている。2つの電極31と、その間に挟み込まれた強誘電体膜32により強誘電体キャパシタCが構成される。
【0019】
強誘電体膜32は、PVDF以外の有機強誘電体材料、例えばP(VDF−TrFE)(フッ化ビニリデンと3フッ化エチレンの共重合体)、P(VDF−TeFE)(フッ化ビニリデンと4フッ化エチレンの共重合体)により形成されていてもよい。強誘電体膜32は、強誘電体キャパシタCの面積を増加させるため、縦横比率(アスペクト比)が1〜500程度となるように形成することができる。ここで、強誘電体膜の埋め込み性能を考慮に入れると、強誘電体膜の縦横比率(アスペクト比)は1〜200程度とすることが望ましい。
【0020】
電極31及び強誘電体膜32上に、例えば酸化アルミニウム(Al)からなるバリア膜33及び必要な配線層(図示せず)を堆積して、強誘電体メモリのメモリセルアレイが構成される。バリア膜33は、シリコン窒化膜(SiN)等であってもよい。
【0021】
(効果)
本実施の形態における半導体記憶装置は、半導体基板Sの表面にほぼ垂直に形成された電極31間を埋め込むように、PVDF等の有機材料からなる強誘電体膜32が形成されている。強誘電体キャパシタの面積を増加させる場合、半導体基板Sに垂直な方向に電極31及び強誘電体膜32を延長すればよい。この構造によれば、セルアレイ面積を増大させることなくキャパシタ面積を増大させ、強誘電体キャパシタCの信号量を増大させることができる。
【0022】
(半導体記憶装置の製造方法)
次に、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。図3〜図7は第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す工程図である。図4及び図6は半導体記憶装置の製造方法を示す平面図であり、図3及び図5はそれぞれ図4及び図6のI−I’線、II−II’線断面図である。図7は、図5の後に実施される工程を示す断面図である。なお、図4及び図6の平面図には、理解の容易のためゲート電極13の形状も図示している。
【0023】
まず、図3に示すように、半導体基板S上に例えば熱酸化によりゲート絶縁膜12となるシリコン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜上に例えばポリシリコンを堆積してパターニングすることによりゲート電極13を形成する。ゲート電極13をマスクとして不純物を半導体基板Sに拡散させることにより、ソース/ドレイン拡散層11を形成する。セルトランジスタTが形成された領域を含む半導体基板S上に第1の層間絶縁膜21を例えばLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により堆積した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)で平坦化する。その後、平坦化した第1の層間絶縁膜21の上にシリコン窒化膜(SiN)又は酸化アルミニウム膜(Al)を約30nm堆積し、ストッパー膜22を形成する。さらに、このストッパー膜22の上に例えばシリコン酸化膜(SiO)からなる第2の層間絶縁膜23を約5000Å堆積する。
【0024】
この第2の層間絶縁膜23、ストッパー膜22、及び第1の層間絶縁膜21を貫通してセルトランジスタTのソース/ドレイン領域11に達するように第1のコンタクトホール24を形成する。この第1のコンタクトホール24をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)により、例えばタングステン(W)で埋め込む。タングステン(W)と窒化チタン(TiN)の積層膜で第1のコンタクトホール24を埋め込んでもよい。その後、CMPで平坦化することにより電極31を形成する。ここで、第1の層間絶縁膜21及び第2の層間絶縁膜23は、シリコン酸化膜により形成されているため、精度よく加工することができる。そのため、電極31を埋め込むための第1のコンタクトホール24は、半導体基板Sの表面にほぼ垂直(88度程度)の開口部として形成することができる。
【0025】
図4に示すように、ゲート電極13はY方向に延長して、複数のセルトランジスタTに共通のワード線WLとして形成されている。電極31は、各ワード線WLの間に柱状に形成され、半導体基板S上にマトリクス状に設けられている。この柱状の電極31が、第2の層間絶縁膜で埋め込まれている。
【0026】
続いて、図5及び図6に示すように、第2の層間絶縁膜23上の所定領域及び電極31上にフォトレジストPRを堆積してパターニングを行う。次に、RIE(Reactive Ion Etching)によりX方向に隣り合う電極31間の第2の層間絶縁膜23をストッパー膜22に達するまで除去して、第2のコンタクトホール25を形成する。ここで、図6に示すように第2のコンタクトホール25はX方向に隣り合う電極31間の距離よりも大きな径を有するコンタクトホールとして形成することができる。このように形成すれば、多少の位置あわせずれが生じたとしても、電極31のX方向側面に第2の層間絶縁膜23が残存することを防ぐことができる。
【0027】
次に、図7に示すように、フォトレジストPRを除去した後、塗布法を用いて第2のコンタクトホール25を埋め込むようにPVDFを堆積させる。その後、摂氏約200度の加熱処理を経て、エッチバック法又はその他の平坦化処理を行う。これにより、各電極31間に設けられた強誘電体膜32を形成することができる。
【0028】
この後、多層工程のダメージを防止するための第3の層間絶縁膜33を堆積する。そして、シリコン酸化膜を形成するとともに、その他の配線層を上層に形成する。これにより、図2に示す第1の実施の形態に係る半導体記憶装置を形成することができる。ここで、強誘電体膜32の特性を劣化させないため、多層配線および強誘電体キャパシタC上の層間絶縁膜は低温(摂氏300度以下)工程で形成することが望ましい。
【0029】
(効果)
本実施の形態の半導体記憶装置の製造方法では、強誘電体膜32としてPVDF等の有機材料を用いるとともに、これらの材料を塗布法を用いて第2のコンタクトホール25内に埋め込んでいる。塗布法は、他の堆積方法(例えばCVD法)よりも埋め込み性能が良く、第2のコンタクトホール25内に隙間なく埋め込むことができる。さらに、上記の製造方法では、加工の容易なシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜を貫通して電極31を形成した後、層間絶縁膜を除去して第2のコンタクトホール25を形成している。このように第2のコンタクトホール25を形成すると、高いアスペクト比のホールが形成できるとともに第2のコンタクトホール25の側面を半導体基板Sの表面にほぼ垂直にすることができる。この第2のコンタクトホール25内に埋め込まれる強誘電体膜32と電極31とからなる強誘電体キャパシタCは、強誘電体膜32の膜厚が均一に保たれ、特性がばらつくことがない。
【0030】
強誘電体キャパシタの製造方法としては、他の方法も考えられる。例えば、膜厚を厚く形成したPZT(Pb(Zr,Ti1−x)O)膜(強誘電体膜)にコンタクトホールを形成して、このコンタクトホール内にイリジウム等の金属膜(電極)を埋め込む方法が考えられる。しかし、膜厚の厚いPZT膜はRIE加工が困難であるため、PZT膜に半導体基板に垂直なコンタクトホールを形成することが難しく、強誘電体膜の膜厚を均一にすることができない。その結果、この製造方法では強誘電体膜の特性がばらつくおそれがある。また、コンタクトホール内にイリジウムをCVD等を用いて埋め込む工程は、高コストで技術的難易度も高く容易に強誘電体キャパシタを製造することができない。
さらに他の製造方法としては、膜厚を厚く形成したイリジウム膜にコンタクトホールを形成して、このコンタクトホール内にPZT等の強誘電体材料を埋め込む方法が考えられる。しかし、膜厚の厚いイリジウム膜はRIE加工が困難であるため、半導体基板に垂直なコンタクトホールを形成することが難しい。また、コンタクトホール内にPZT膜をCVD等を用いて埋め込む場合、PZT膜の埋め込み性能が悪く隙間ができる可能性がある。その結果、この製造方法でも強誘電体膜の特性がばらつくおそれがある。
これに対し、本実施の形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、上述のように強誘電体膜32に欠陥が生じることがなく、電極31に挟み込まれる強誘電体膜32を特性のばらつきなく形成することができる。
【0031】
(半導体記憶装置の製造方法の他の例)
次に、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例について説明する。図8及び図9は第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例を示す平面図である。ここで、製造方法の他の例において、図3及び図4に示す工程までは、先の実施の形態と同様である。本例は、第2のコンタクトホール25を形成する領域が前述の実施の形態と異なる。
【0032】
図3及び図4に示すように、電極31を形成した後、フォトレジストPRを堆積して、パターニングを行う。本例においては、図8に示すように、Y方向に並ぶ複数の電極31ごとに、Y方向を長手方向とする第2のコンタクトホール25を形成する。また、更に別の例として、図9に示すように、マトリクス状に並ぶ複数の電極31の周囲の第2の層間絶縁膜23を全て除去し、この除去領域の全体を第2のコンタクトホール25とすることができる。この後、第2のコンタクトホール25を埋め込むように強誘電体膜32を堆積する。以降の工程は、前述の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0033】
(効果)
本例の半導体記憶装置の製造方法でも、強誘電体膜32としてPVDF等の有機材料を用いるとともに、これらの材料を塗布法を用いて第2のコンタクトホール25内に埋め込んでいる。塗布法は、埋め込むコンタクトホールのアスペクト比が大きいと埋め込み性能が悪くなることがある。しかし、本例では、図8及び図9に示すように、第2のコンタクトホール25の開口面積が、図6に示される第2のコンタクトホール25の開口面積よりも大きい。このように第2のコンタクトホール25を形成することにより、強誘電体膜32を塗布法で埋め込む際に、埋め込み性能をよくすることができる。図8に示す例では、ワード線WLと平行に第2のコンタクトホール25を形成したが、この第2のコンタクトホール25の長さ、幅は適宜調節することができる。本例の半導体記憶装置の製造方法によっても、強誘電体膜32に欠陥が生じることがなく、電極31に挟み込まれる強誘電体膜32を特性のばらつきなく形成することができる。
【0034】
[第2の実施の形態]
図10は、第2の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの構成を示す回路図である。
図10に示すように、半導体記憶装置のメモリセルアレイは、1つのセルトランジスタTと1つの強誘電体キャパシタCとを直列に接続してなるDRAM類似の構造を有するメモリセルMを備える。強誘電体キャパシタCは、第1の実施の形態と同様に強誘電体膜を金属膜で挟み込んだ強誘電体キャパシタである。このメモリセルMが複数個(図10ではn個)配列されてメモリセルアレイが構成されている。本実施の形態の半導体記憶装置は、各メモリセルMが独立に制御される強誘電体メモリである。
【0035】
セルトランジスタTのゲートには、それぞれワード線WLが接続されている。複数のメモリセルMのセルトランジスタT側の端部は、ビット線BLに共通に接続されている。また、複数のメモリセルMの強誘電体キャパシタ側の端部はそれぞれプレート線PLに接続されている。
【0036】
この強誘電体メモリの動作について簡単に説明する。待機状態においては、全ワード線WLは“L”状態にされ、各セルトランジスタTはオフ状態に設定される。また、プレート線PLには接地電圧(例えば0V)が印加される。この待機状態においては、各メモリセルMの強誘電体キャパシタCには電圧がかからない。
【0037】
動作状態においては、選択メモリセルMに接続されたワード線WLを“H”状態として、選択メモリセルMのセルトランジスタTをオン状態に設定する。また、ビット線BLには接地電圧(例えば0V)を印加する。この状態でプレート線PLに所定の電圧を印加すると、この所定電圧が選択メモリセルMの強誘電体キャパシタCに印加される。その結果、強誘電体キャパシタCの分極に基づく信号がビット線BLに流れる。
【0038】
(半導体記憶装置の構成)
図11及び図12は、第2の実施の形態に係る半導体記憶装置を示す断面図及び平面図である。図11は、図12のIII−III’線断面図である。なお、図12には、理解の容易のため、ソース/ドレイン拡散層11、ゲート電極13及びビット線BLの形状も図示している。
図11に示すように、半導体基板S上に不純物を拡散することによりソース/ドレイン拡散層11が形成されている。隣接した二つのソース/ドレイン拡散層11の間の半導体基板S上には、ゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が形成されている。このソース/ドレイン拡散層11、ゲート絶縁膜12、ゲート電極13によりセルトランジスタTが構成される。ゲート電極13は、図12に示すY方向に延長して、複数のセルトランジスタTに共通のワード線WLとして形成されている。1つのセルトランジスタTのソース/ドレイン拡散層11の一方には、ビット線コンタクト14を介してビット線BLが接続されている。ここで、図12に示すように、ソース/ドレイン拡散層11はY方向に広がり、ビット線コンタクト14及びビット線BLはIII−III’線上には形成されていない。しかし、図11には理解の容易のため、ビット線コンタクト14及びビット線BLを図面に記載している。
【0039】
図11に示すように、セルトランジスタT上を含む半導体基板S上には、例えばシリコン酸化膜(SiO)からなる第1の層間絶縁膜21Aが形成されている。第1の層間絶縁膜21A上の所定領域にビット線BLが形成され、その上にさらに第1の層間絶縁膜21Bが形成される。第1の層間絶縁膜21B上には、例えばシリコン窒化膜(SiN)からなるストッパー膜22が半導体基板Sの表面に略平行に形成されている。ストッパー膜22は、酸化アルミニウム膜(Al)等であってもよい。第1の層間絶縁膜21及びストッパー膜22を貫通して、1つのセルトランジスタTのソース/ドレイン拡散層11のうちビット線BLに接続されていない方に達するように、第1のコンタクトホール24が形成されている。この第1のコンタクトホール24が、例えばタングステン(W)で埋め込まれることにより、電極31が形成されている。電極31は、窒化チタン(TiN)とタングステン(W)の積層膜等であってもよい。ソース/ドレイン拡散層11上に形成された電極31は、半導体基板Sの表面にほぼ垂直な方向(図11のZ方向)を長手方向として、1000nm程度の高さまで延長して形成される。電極31の一方の側面に接するように第2のコンタクトホール25が形成されている。第2のコンタクトホール25が例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF:PolyVinylidene DiFluoride)により埋め込まれることにより、強誘電体膜32が形成されている。この強誘電体膜32を挟み込むように電極34が設けられている。電極31及び電極34と、その間に挟み込まれた強誘電体膜32により強誘電体キャパシタCが構成される。電極31及び電極34との間は、第2の層間絶縁膜23により分離されている。
【0040】
電極31及び強誘電体膜32上に、例えば酸化アルミニウム(Al)からなるバリア膜33が堆積されている。バリア膜33は、シリコン窒化膜(SiN)等であってもよい。電極34は、このバリア膜33を貫通して、バリア膜上に設けられたプレート線PLに接続される。プレート線PLは、図12に示すようにY方向に延長し、複数の電極34に共通に接続される。このように強誘電体メモリのメモリセルアレイが構成されている。
【0041】
(効果)
本実施の形態における半導体記憶装置も、半導体基板Sにほぼ垂直に形成された電極31及び電極34の間を埋め込むようにPVDF等の有機材料からなる強誘電体膜32が形成されている。強誘電体キャパシタの面積を増加させる場合、半導体基板Sに垂直な方向に電極31、電極34及び強誘電体膜32を延長すればよい。この構造によれば、セルアレイ面積を増大させることなくキャパシタ面積を増大させ、強誘電体キャパシタCの信号量を増大させることができる。
【0042】
(半導体記憶装置の製造方法)
次に、第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。図13〜図17は第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す工程図である。図13及び図14は半導体記憶装置の製造方法を示す断面図であり、図16は半導体記憶装置の製造方法を示す平面図である。図15は、図16のIV−IV’線断面図である。図17は、図15及び図16の後に実施される工程を示す断面図である。
【0043】
まず、図13に示すように、半導体基板S上に例えば熱酸化によりゲート絶縁膜12となるシリコン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜上に例えばポリシリコンを堆積してパターニングすることによりゲート電極13を形成する。ゲート電極13をマスクとして不純物を半導体基板Sに拡散させることにより、ソース/ドレイン拡散層11を形成する。セルトランジスタTが形成された領域を含む半導体基板S上に第1の層間絶縁膜21Aを例えばLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により堆積した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)で平坦化する。第1の層間絶縁膜21Aを貫通して、1つのセルトランジスタTのソース/ドレイン拡散層11の一方に達するようにビット線コンタクト14を形成する。その後、金属膜を堆積して所定の形状に加工することによりビット線BLを形成する。ビット線BL及び第1の層間絶縁膜21A上に、シリコン窒化膜(SiN)又は酸化アルミニウム膜(Al)を約30nm堆積し、ストッパー膜22を形成する。
【0044】
続いて、図14に示すように、ストッパー膜22の上に例えばシリコン酸化膜(SiO)からなる第2の層間絶縁膜23を約5000Å堆積する。この第2の層間絶縁膜23、ストッパー膜22、及び第1の層間絶縁膜21A、21Bを貫通してセルトランジスタTのうちビット線BLに接続されていない方に達するように、第1のコンタクトホール24を形成する。この第1のコンタクトホール24をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)により、例えばタングステン(W)で埋め込む。タングステン(W)と窒化チタン(TiN)の積層膜で第1のコンタクトホール24を埋め込んでもよい。その後、CMPで平坦化することにより電極31を形成する。ここで、第1の層間絶縁膜21A、21B及び第2の層間絶縁膜23は、シリコン酸化膜により形成されているため、精度よく加工することができる。そのため、電極31を埋め込むための第1のコンタクトホール24は、半導体基板Sの表面にほぼ垂直(88度程度)の開口部として形成することができる。
【0045】
次に、図15及び図16に示すように、第2の層間絶縁膜23上の所定領域及び電極31上にフォトレジストPRを堆積してパターニングを行う。次に、RIE(Reactive Ion Etching)により、電極31の少なくとも1つの側面に接する第2の層間絶縁膜23をストッパー膜22に達するまで除去して、第2のコンタクトホール25を形成する。ここで、第1の実施の形態と同様に、図16に示す第2のコンタクトホール25の径を大きく設定することができる。このように第2のコンタクトホール25を形成すれば、多少の位置あわせずれが生じたとしても、電極31の側面に第2の層間絶縁膜23が残存することを防ぐことができる。
【0046】
そして、図17に示すように、フォトレジストPRを除去した後、塗布法を用いて第2のコンタクトホール25を埋め込むようにPVDFを堆積させる。その後、摂氏約200度の加熱処理を経て、エッチバック法又はその他の平坦化処理を行う。これにより、電極31の側面に設けられた強誘電体膜32を形成することができる。
【0047】
この後、多層工程のダメージを防止するための第3の層間絶縁膜33を堆積する。電極31との間に強誘電体膜32を挟みこむとともに、第3の層間絶縁膜33及び第2の層間絶縁膜23を貫通してストッパー膜22に達する電極34をMOCVDにより形成する。そして、その他のプレート線PLを含む配線層を上層に形成する。これにより、図11に示す第2の実施の形態に係る半導体記憶装置を形成することができる。ここで、強誘電体膜32の特性を劣化させないため、多層配線および強誘電体キャパシタC上の層間絶縁膜は低温(摂氏300度以下)工程で形成することが望ましい。
【0048】
(効果)
本実施の形態の半導体記憶装置の製造方法でも、強誘電体膜32としてPVDF等の有機材料を用いるとともに、これらの材料を塗布法を用いて第2のコンタクトホール内に埋め込んでいる。塗布法は、他の堆積方法(例えばCVD法)よりも埋め込み性能が良く、第2のコンタクトホール25内に隙間なく埋め込むことができる。本実施の形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、強誘電体膜32に欠陥が生じることがなく、電極31に挟み込まれる強誘電体膜32を特性のばらつきなく形成することができる。
【0049】
(半導体記憶装置の製造方法の他の例)
次に、第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例について説明する。図18は第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の製造方法の他の例を示す平面図である。ここで、製造方法の他の例において、図14に示す工程までは、先の実施の形態と同様である。本例は、第2のコンタクトホール25を形成する領域が前述の実施の形態と異なる。
【0050】
図14に示すように、電極31を形成した後、フォトレジストPRを堆積して、パターニングを行う。本例においては、図18に示すように、Y方向に並ぶ複数の電極31ごとに、Y方向を長手方向とする第2のコンタクトホール25を形成する。この後、第2のコンタクトホール25を埋め込むように強誘電体膜32を堆積する。以降の工程は、前述の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0051】
(効果)
本例の半導体記憶装置の製造方法では、図18に示すように、第2のコンタクトホール25の開口面積が、図16に示される第2のコンタクトホール25の開口面積よりも大きい。このように第2のコンタクトホール25を形成することにより、強誘電体膜32を塗布法で埋め込む際に、埋め込み性能をよくすることができる。図18に示す例では、ワード線WLと平行に第2のコンタクトホール25を形成したが、この第2のコンタクトホール25の長さ、幅は適宜調節することができる。本例の半導体記憶装置の製造方法によっても、強誘電体膜32に欠陥が生じることがなく、電極31に挟み込まれる強誘電体膜32を特性のばらつきなく形成することができる。
【0052】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加等が可能である。例えば、本発明の実施の形態において、強誘電体膜を電極で挟み込んだ強誘電体キャパシタを有する強誘電体メモリとして説明した。しかし、電極間に埋め込む材料は、有機材料を用いた抵抗変化材とすることもできる。この場合、図19に示すように、セルトランジスタTと可変抵抗素子VRとが並列に接続されたメモリセルMを複数個直列に接続した抵抗変化メモリを形成することが可能である。
【0053】
部材の組成や、製造方法も実施の形態で述べた例に限定されるものではない。例えば、電極31、34はCVDを用いて形成したが、これはALD(Atomic Layer Deposition)を用いて形成してもよい。また、電極としては、窒化チタン(TiN)、タングステン(W)、窒化タングステン(W)、酸化イリジウム(IrO、例えばIrO)、SrRuO、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、酸化ルテニウム(RuO)、プラチナ(Pt)等を用いることができる。そして、ストッパー膜22、バリア膜33としては、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム膜(Al、例えばAl)、酸化チタン膜(Ti、例えばTiO)、酸化ジルコニウム膜(ZrO、例えばZrO)、SiAl等を用いることができる。
【符号の説明】
【0054】
M・・・メモリセル、 T・・・セルトランジスタ、 C・・・強誘電体キャパシタ、 BL・・・ビット線、 WL・・・ワード線、 PL・・・プレート線、 ST・・・選択トランジスタ、 BS・・・選択線、 S・・・半導体基板、 PR・・・フォトレジスト、 11・・・ソース/ドレイン拡散層、 12・・・ゲート絶縁膜、 13・・・ゲート電極、 14・・・ビット線コンタクト、 21・・・第1の層間絶縁膜、 22・・・ストッパー膜、 23・・・第2の層間絶縁膜、 24・・・第1のコンタクトホール、 25・・・第2のコンタクトホール、 31・・・電極、 32・・・強誘電体膜、 33・・・バリア膜、 34・・・電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタと、
前記セルトランジスタに接続された強誘電体キャパシタとを備え、
前記セルトランジスタ及び前記強誘電体キャパシタにより1つのメモリセルを構成し、
前記強誘電体キャパシタは、
前記半導体基板の表面に垂直な方向を長手方向として延びる第1の電極と、
前記第1の電極の側面に接するように設けられた強誘電体膜と、
前記半導体基板の表面に垂直な方向を長手方向として延び且つ前記第1の電極との間に前記強誘電体膜を挟み込むように設けられた第2の電極とを備え、
前記強誘電体膜は、有機材料により構成されている
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1の電極は、前記セルトランジスタの前記ソース/ドレイン拡散層の一方に接続され、
前記第2の電極は、前記セルトランジスタの前記ソース/ドレイン拡散層の他方に接続され、
1つの前記セルトランジスタ及び1つの前記強誘電体キャパシタが並列に接続されて1つのメモリセルを構成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第1の電極は、前記セルトランジスタの前記ソース/ドレイン拡散層の一方に接続され、
前記第2の電極は、動作時に所定の電圧が印加されるプレート線に接続され、
1つの前記セルトランジスタ及び1つの前記強誘電体キャパシタが直列に接続されて1つのメモリセルを構成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記有機材料は、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと3フッ化エチレンの共重合体、又はフッ化ビニリデンと4フッ化エチレンの共重合体のいずれかである
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
半導体基板上に一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタを形成する工程と、
前記セルトランジスタ上を含む前記半導体基板上に第1の層間絶縁膜、ストッパー膜、及び第2の層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記第1の層間絶縁膜、前記ストッパー膜、及び前記第2の層間絶縁膜を貫通して前記ソース/ドレイン拡散層にそれぞれ接続する複数の電極を形成する工程と、
前記電極間の前記第2の層間絶縁膜を前記ストッパー膜に至るまで除去する工程と、
前記電極間に挟み込まれるように有機材料からなる強誘電体膜を埋め込んで強誘電体キャパシタを形成する工程とを備える
ことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
【請求項6】
半導体基板上に一対のソース/ドレイン拡散層を有するセルトランジスタを形成する工程と、
一対の前記ソース/ドレイン拡散層の一方に接続され動作時に所定の電圧が印加されるビット線を形成する工程と、
前記セルトランジスタ上を含む前記半導体基板上に第1の層間絶縁膜、ストッパー膜、及び第2の層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記第1の層間絶縁膜、前記ストッパー膜、及び前記第2の層間絶縁膜を貫通して一対の前記ソース/ドレイン拡散層の他方に接続する第1の電極を形成する工程と、
前記第1の電極の側面に接する前記第2の層間絶縁膜を前記ストッパー膜に至るまで除去する工程と、
前記第1の電極の側面に接するように有機材料からなる強誘電体膜を埋め込む工程と、
前記第1の電極との間に前記強誘電体膜を挟み込むように第2の電極を形成して強誘電体キャパシタを形成する工程と、
前記第2の電極に接続され動作時に所定の電圧が印加されるプレート線を形成する工程とを備える
ことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
【請求項7】
前記強誘電体膜は、塗布法により埋め込まれる
ことを特徴とする請求項5又は6記載の半導体記憶装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−142181(P2011−142181A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1440(P2010−1440)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】