説明

合成樹脂材料を処理する方法及び装置

本発明は、押出すべき合成樹脂材料の第1圧力(P)を、合成樹脂材料が、凝集する、及び/又は、軟化するが、まだ溶融していない、又は、特にまだすっかり溶融はしていない、及び/又は、溶融体として均質な状態にはまだなっていない、少なくとも1個のスクリュ(2)の供給領域(EB)内、及び/又はハウジング(1)の溶融領域(A)内の少なくとも1箇所で測定する、スクリュ型押出機(S)に関する。本発明によれば、押出機(S)への材料供給、及び/又は充填量が、測定された第1圧力(P)の関数として、測定され又は制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提要件事項部に記載する装置及び請求項7の前提要件事項部に記載する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4,500,481号明細書により、合成樹脂材料を処理する押出機が、知られている。こうした押出機は、その前段にスクリュを設けて、押出機に供給される合成樹脂材料の加熱を行うとともに、その充填量を制御する。供給される合成樹脂材料は、加熱により押出をより均一化するが、充填量は、圧力測定信号に応じて制御されてはいない。
【0003】
合成樹脂材料からなる再溶融体又は生産廃棄物を再利用する過程で、被処理材料が、押出機の充填口を通過する際、嵩密度は、大幅に変動する範囲が、広い。例えば、ボトル用PET製の粉砕材料の場合、嵩密度は、200kg/mと600kg/mの間で変化し、PET製フォイルの場合、嵩密度は、20kg/mと300kg/mの間で変動する。
【0004】
例えば、押出機が、その前段に、カッター付きコンパクター、貯蔵部、反応器又は前処理ユニットを備えても、嵩密度は、押出機のスクリュの充填が、均一化するように、常に、均一化されるとは限られない。スクリュの形状、又は押出段階に関しては、スクリュの嵩密度又は達成される充填比率は、極めて重要なパラメータである。多くの場合、スクリュの充填比率を所定の嵩密度に制御して、良好な押出結果を得ることは極めて困難である。しかしながら、嵩密度が変化又は変動しても、スクリュの充填比率を一定にし、スクリュが所定の回転数のままで又はスクリュが所望の寸法のままで、例えば、均一性が高いスループット等の良好な押出結果を得ることは著しく困難であり、溶融温度、良好な均一化性能、及びスクリュにおける圧力の安定な上昇が、低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
商業的な見地からは、合成樹脂材料を処理するプロセスにおいて、スクリュ径が、比較的小である高速押出機を用いることが、必要であり、技術的観点から実施は可能である。こうした押出機を用いると、スクリュ径が小でも(小型押出機でも)、スループット量が大きくなり、より効率的な押出機が、構成される。処理すべき合成樹脂材料は、多くの場合、流動し易い粒状で押出機に供給されるわけではないので、押出機のスクリュに対する合成樹脂材料の供給をできるだけ均一にする対策を取ることが有効である。
【0006】
こうした高速のスクリュの場合、極めて重要なことは、スクリュが、不十分に充填されると、押出すべき合成樹脂材料は、熱的に又は熱酸化的に過負荷な状態になるので、押出すべき合成樹脂材料は、充分な量で供給されることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの課題は、請求項1の特徴要件事項部に記載した構成を持つ、冒頭に記載したタイプの方法に関する本発明により解決される。
【0008】
本発明によれば、冒頭に記載したタイプの押出機は、請求項10の特徴要件事項部に記載した構成を持つことを特徴とする。
【0009】
本発明による方法によれば、スクリュのハウジングの又は押出機のスクリュの供給領域での嵩密度又は充填比率は、スクリュの充填比率が、処理されるべき合成樹脂材料が溶融状態にある範囲で、一定になる程度に、一定化されることが示された。第1圧力信号の測定位置を適切化することにより、正確な測定状態を得ることができる。
【0010】
本発明によれば、測定した圧力信号を、適切に評価することにより、合成樹脂材料の供給及び/又は充填量を、互いに別個に制御し、又は互いにこれらを調節し合うことができる。本発明によれば、種々の合成樹脂材料を、スクリュのタイプ又は寸法に関して大きな制限を課すことなく、処理できる。こうして、品質を異にし、組成を異にする合成樹脂材料を、特に、測定圧力に応じて、少なくとも1個のスクリュの回転数を制御又は調節することにより、迅速かつ効率的に押出機で溶融し押し出すことができる。
【0011】
さらに、充填量とともに、本発明による方法は、供給される合成樹脂材料の嵩密度、細流挙動(trickling behavior)、流動挙動及び充填圧力KSWに余裕をもたらす。
【0012】
好ましくは、第1圧力信号を、請求項3に記載した技術的特徴に従って測定する。この圧力測定信号により、スクリュの充填状態又は充填比率について、正確な数値が得られる。溶融された合成樹脂材料の温度又は圧力に実質的な変動を生じさせることなく、スクリュのハウジングの充填量を調節又は変えて、圧力の降下又は上昇を補償するのに十分な時間がもたらされる。この圧力信号を用いて、スクリュの回転数を制御してもよい。すなわち、圧力が降下していると判断したら、スクリュの回転数を下げることができる。特に、充填の増加とスクリュの回転数の低下とを組み合わせることにより、とりわけ、合成樹脂材料を、十分に破砕、予備圧縮又は予備処理しておくと、溶融された合成樹脂材料の押出が、より一定化する。
【0013】
好ましくは、スクリュのコア径が、一定である、スクリュの取り入れ領域内のハウジングの一領域で、又は、少なくとも1箇所で、第2信号を測定し、及び/又は、合成樹脂材料が、そのビカー温度(Tc)±(Tcの15%)に対応する温度を有する、ハウジングの領域内で又は箇所で、第2信号を測定し、必要に応じて適切に計量した後、第2信号を、特に、充填量の急速な変化に対応するように、第1圧力測定信号とリンクさせ、第1及び第2圧力測定信号の双方を用いて、押出機の充填を制御し、及び/又は、スクリュの回転数を制御するように構成する。このようにして、第2圧力測定信号が、得られることによって、充填を、より正確に行うことができる。この場合、再利用のために押出機に供給される合成樹脂材料、特に、合成樹脂廃棄物が、第1圧力測定信号及び必要により第2圧力信号に応じて、カッター付きコンパクター若しくは反応器、又は貯蔵容器から、量調節可能に供給され、及び/又は、押出前に、顔料、混合剤、フィラー、繊維、軟化剤及び/又は漂白剤を添加すること、又は、スクリュの充填量及び/又は回転数を、第1及び必要により第2圧力測定信号に応じて調節することによって、ハウジング内で、充填比率及び/又は嵩密度が、一定になり又は一定に設定され、及び/又は、圧力が、低下した場合には、充填量を増大し、及び/又は、押出機の回転数を減少させることが、好ましい。このようにすると、多様な範囲の用途に適用でき、押出機のハウジングの充填が、不均一になっても、迅速に、検知でき補償できる。
【0014】
圧力測定信号を検出し、又は観測する場所の数は、任意である。第1又は第2圧力測定値を得るには、種々のセンサが、利用でき、それぞれのセンサにより出力される各測定値は、平均化又は重み付けしてリンクされてもよい。とりわけ、圧力測定信号を評価する制御ユニットも設けて、押出機の充填ユニット、及び/又は押出機のスクリュの駆動ユニットを、制御する。請求項8に記載した技術的特徴が、これに対応しており、好ましい態様である。
【0015】
本発明の方法によれば、押出前に、顔料、混合剤、フィラー、繊維、軟化剤及び/又は漂白剤を添加することが容易になる。
【0016】
さらに、合成樹脂材料が、どのような形であるかを問わない。合成樹脂材料は、例えば、カッター付きコンパクター又は反応器から押出機に供給される、合成樹脂材料の切断片、合成樹脂材料のフォイル、合成樹脂材料の片、粒状の合成樹脂材料、又は、既に処理済み合成樹脂材料でもよい。
【0017】
構成を簡便化し、頑丈化し、操業の安全化を図るには、押出機が、貯蔵所、カッター付きコンパクター、反応器等の、合成樹脂材料用送込みユニットを、前段に備えること、又、制御ユニットにより制御される充填ユニットを、送込みユニットと押出機との間に設けることが好ましい。
【0018】
押出機の充填ユニットとしては、供給スクリュ又は区画室を備えた車輪型弁体(cellular wheel sluice)を設けることができ、こうすると、充填ユニットの送り出し量を、特に、測定した第1圧力に応じて、これらの回転数を制御又は変更することにより、制御ユニットを用いて変更できる。こうした送込みユニットと押出機との間に設けられる充填ユニットは、押出機への合成樹脂材料の供給を制御できるユニットである。この制御をどのように行うかは、必ずしも重要ではない。制御は、制御ユニットにより発せられる制御信号に適切に感応し、スクリュのハウジングの充填が、比較的迅速に増加または減少できるようにする必要がある。対応して、スクリュの駆動部も、制御ユニットにより発せられる制御信号に迅速に応答する必要がある。正確な制御を行うためには、圧力が低下したと判断した場合、充填量を増すこと、及び/又は、押出機の回転数を下げることが好ましい。
【0019】
以下、本発明を、適切に取り付けた種々のユニットを備えた押出機を表示した添付図面を用いながら、詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による方法及び押出機を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ハウジング1内には、スクリュ2が、回転自在に支持されている。スクリュ2は、符号5で示す螺旋部を備え、これに対応してスクリュ深さGを有する。押出ハウジング1内には、充填口11が、形成され、押出すべき合成樹脂材料が、ここを通るように、概略的に示す充填ユニット13を介して送り込まれる。充填ユニット13は、貯蔵所、カッター付きコンパクター、反応器等の送込みユニット14から、合成樹脂材料を充填口に送り込む。合成樹脂材料は、送込みユニット14から充填ユニット13に、さらに、充填ユニット13から充填口11に、どのような形でも供給してよい。好ましくは、充填ユニット13の合成樹脂材料取出し口は、充填口11に直接取り付ける。
【0022】
ハウジング1の内壁には、スクリュ2の供給領域EBに、圧力センサ6及び7が、設けられ、これらにより、圧力測定信号P及びPが、収集又は獲得され、制御ユニット4に送られる。これらの圧力信号に応じて、制御ユニット4により、スクリュ2の回転数制御を行うスクリュ用駆動ユニット15、及び/又は、充填口11を通って運び込まれる合成樹脂材料の量を調節する充填ユニット13を制御する。
【0023】
圧力センサ6及び7は、供給領域EB内に、又はハウジング1の内壁面12に設けられて、充填ユニット13から取り出された合成樹脂材料により加えられる圧力又は、ハウジング1の内壁12に押し付けられる合成樹脂材料の圧力を測定する。
【0024】
合成樹脂材料が、凝集する若しくは軟化するが、溶融していない、又は、特にまだすっかり溶融はしていない、又は、溶融体として均質な状態にはまだなっていない、少なくとも1箇所で、又はハウジング1の領域Aで、すなわち、好ましくは、溶融領域Aの始点で、第1圧力Pを測定する。このように、第1圧力Pは、スクリュ2のコア径Dが、増大し始める、すなわち、スクリュ2のスクリュ深さGが、減少し始める、ハウジング1の領域Aで測定される。
【0025】
好ましくは、別の箇所、又は、スクリュ2のコア径Dが一定である、ハウジング1の領域E内に、少なくとも1個の第2圧力測定ユニット7を設ける。
【0026】
実際に、合成樹脂材料の温度が、ビカー温度(Tc)±(Tcの15%)により表される範囲内にある箇所又はハウジング1の領域E内で、第2圧力Pが測定されることが好ましいことが示された。
【0027】
圧力測定ユニットとして、雰囲気温度及び圧力急上昇に耐え得るセンサ、特に、圧電式装置、圧電制限式装置(piezorestrictive system)、又は抵抗線歪みゲージを用いた装置を、使用する。
【0028】
測定された第1圧力信号Pにより、スクリュ2の供給領域A内に供給された合成樹脂材料が、既に、適切な粘度に、すなわち、すっかりではないが、ほぼ溶融し、又はまだすっかりは均質化していない状態に達したか否かを判断する。この領域における圧力の測定により、スクリュ2の供給領域EBとスクリュ2自体の充填比率に関して、正確な信号情報がもたらされる。このようにして、溶融領域A内にある圧力測定ユニット6の信号を、充填ユニット13又はスクリュ2の駆動部15の制御に不可欠な信号として利用する。
【0029】
補助的に、変動する嵩密度又は充填比率に関して、比較的迅速に変化する第2圧力信号Pを利用して、制御ユニット4内で第1圧力信号Pとリンクさせてもよい。
【0030】
好ましくは、制御ユニット4は、充填ユニット13又は駆動部15を制御する、PID制御器等の制御器である。
【0031】
正確な制御のためには、特に、ポリオレフィン類の押出には、好ましくは、第1圧力信号Pは、スクリュ2のスクリュ深さGが、減少し始める箇所から、L=(1乃至16)×D、特に、L=(4乃至10)×Dの範囲において測定し、及び/又は、第2圧力信号Pは、充填口11の下流端9から、L=(0.1乃至10)×D、特に、L=(0.5乃至5)×Dの範囲において測定し、又は、ポリアミン類のようにエネルギ量が高い部分的に結晶化した材料の押出中は、第1圧力信号Pは、充填口11の下流端9から、L=(1乃至20)×D、特に、L=(5乃至15)xDの範囲において測定する。
【0032】
長さLは、充填口11の下流端9を基準として測定する。この範囲に、圧力制御ユニット7を設けると、スクリュの螺旋部5を通じて運び込まれる合成樹脂材料の充填が、具合よく均一化することが示された。これは、測定される信号により、スクリュのハウジング1の充填が、過度状態に向かっているのか過少状態に向かっているのか認識可能であるためである。圧力測定ユニットは、これに応じた位置に設ける。
【0033】
特に、第2圧力信号Pは、タイムリーな分析に利用され、スクリュ2の供給領域内での充填比率が、不十分である場合に必要となる緊急対策を取ることができる。第2圧力信号Pは、供給された合成樹脂材料の嵩密度における変動を、この圧力測定ユニットにより適切かつ迅速に検出できるので、不均一な充填に関する信号を迅速に発する。
【0034】
充填ユニット13は、どんなタイプのものでもよい。充填ユニット13は、閉塞ユニット、特にアクチュエータ又はモータにより調節可能なスライダ8、又は、調節自在なカバーを備え、これにより、充填ユニット13又は充填スリーブの断面積が、添付図面に例示的に示すように、制御ユニット4から送られる圧力信号P及びPに応じて変化できる構成にするとよい。
【0035】
押出機Sの充填ユニット13として、供給スクリュ又は区画室を備えた車輪型弁体(cellular wheel sluice)を設け、充填ユニットの送り込み量が、制御ユニット4を介して回転数を制御又は変更することによって変更可能になっている構成にするとよい。
【0036】
充填ユニット13から合成樹脂材料を正確に取り出すには、スライダが、制御可能な形式であるなら、スライダの位置を、電子式経路測定又はスライダ位置の電子式測定により測定して、開口度合いを正確に調節する。このことは、開閉度合いを適切にモニターし制御できる車輪型弁体にも当て嵌まる。
【0037】
測定された圧力信号P及びPは、フィルタリング等の適切な前処理をしてから、制御ユニット4又はPID制御器に送るとよい。
【0038】
本発明による方法を用いると、スクリュが、より均一に、しかも、常に、充分に高い充填比率で充填されるので、合成樹脂材料の充填若しくはスループット、又は、従来型の押出機を通じての合成樹脂材料の押出が、従来のスループットと比べて増大することが示された。こうして、スクリュの回転数が、増加し、押出機のスループットが、向上する。本発明による方法は、フレーク状で送り込まれる比較的清浄な合成樹脂材料の製造に特に適している。
【0039】
原理上、多軸スクリュを備えた押出機、又は二重スクリュ式押出機に、本発明を用いることも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出すべき合成樹脂材料の第1圧力(P)を、合成樹脂材料が、凝集する、及び/又は、軟化するが、まだ溶融していない、又は、まだすっかり溶融はしていない、及び/又は、均質な溶融体にはまだなっていない、少なくとも1個のスクリュ(2)の供給領域(EB)内、及び/又はハウジング(1)の溶融領域(A)内の少なくとも1箇所で測定する、スクリュ押出機(S)により合成樹脂材料を押し出す方法において、前記測定された第1圧力(P)に応じて、前記押出機(S)に供給される合成樹脂材料、及び/又は、その充填量を、制御又は調節することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記測定された第1圧力(P)に応じて、少なくとも1個のスクリュ(2)の回転数を制御又は調節することを特徴とする請求項1に記載した方法。
【請求項3】
前記第1圧力(P)を、前記スクリュ(2)のコア径(D)が、増大し始める、及び/又は、前記スクリュ(2)の螺旋深さ(G)が、減少し始める、前記ハウジング(1)の領域(A)内で測定することを特徴とする請求項1又は2に記載した方法。
【請求項4】
前記スクリュ(2)のコア径(D)が、一定である、前記スクリュ(2)の供給領域(E)内の前記ハウジング(1)の領域で、又は、少なくとも1箇所で、第2信号(P)を測定し、及び/又は、前記合成樹脂材料が、そのビカー温度(Tc)±(Tcの15%)に対応する温度を有する、前記ハウジング(1)の領域(E)内で又は箇所で、前記第2信号(P)を測定し、必要に応じて適切な計量後、特に、前記充填量の急速な変化に対応するように、前記第2信号(P)を必要に応じて、前記第1圧力測定信号(P)とリンクさせ、前記第1及び第2圧力測定信号の双方を用いて、前記スクリュ押出機(S)の充填を制御し、及び/又は、前記スクリュ(2)の回転数を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載した方法。
【請求項5】
前記押出すべき合成樹脂材料により加えられる前記圧力(P、P)を、前記ハウジング(1)の内壁で測定するのに当たり、前記圧力(P、P)を、前記ハウジングの内壁面(12)又はその近傍領域で測定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載した方法。
【請求項6】
前記押出機(S)に再利用のために供給される合成樹脂材料、特に合成樹脂材料の廃棄物を、前記第1圧力信号(P)及び必要により第2圧力信号(P)に応じて、カッター付きコンパクター若しくは反応器、又は貯蔵容器から、量制御可能に供給し、及び/又は、押出前に、顔料、混合剤、フィラー、繊維、軟化剤及び/又は漂白剤を添加することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載した方法。
【請求項7】
前記スクリュ(2)の充填量及び/又は回転数を、第1及び必要により第2圧力測定信号(P、P)に応じて調節することによって、前記ハウジング(1)内で、充填比率及び/又は嵩密度が、一定になり又は一定に設定され、及び/又は、前記圧力(P、P)が、低下したことが検知される場合には、充填量を増大し、及び/又は、前記押出機(S)の回転数を減少させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載した方法。
【請求項8】
前記第1圧力測定信号(P)を、必要に応じてレギュレータを介して、制御ユニット(4)に送り、これにより、充填ユニット(13)、制御アクチュエータ又は調節自在なモータ(3)を制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載した方法。
【請求項9】
特に、ポリオレフィン類の押出の場合、前記第1測定信号(P)を、前記スクリュ(2)のスクリュ深さ(G)が、減少し始める箇所から、L=(1乃至16)×D、好ましくは、L=(4乃至10)×Dの範囲において測定し、及び/又は、第2測定信号Pを、充填口(11)の下流端(9)から、L=(0.1乃至10)×D、特に、L=(0.5乃至5)×Dの距離範囲において測定し、又は、ポリアミン類のようにエネルギ量が高い部分的に結晶化した材料の押出中は、前記第1圧力測定信号(P)を、前記充填口(11)の前記下流端(9)から、L=(1乃至20)×D、特に、L=(5乃至15)xDの距離又は範囲において測定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載した方法。
【請求項10】
ハウジング(1)内で回転する少なくとも1個のスクリュ(2)を備え、特に、上方から又は側部から前記ハウジング内に取り込まれる供給材料用の充填口(11)を備え、特に、請求項1乃至9のいずれか1に記載の方法を実施する、合成樹脂材料用押出機であって、前記ハウジング(1)内に供給される合成樹脂材料により加えられる第1圧力(P)を測定するために、少なくとも1個の圧力測定ユニット(6、7)が、前記スクリュ(2)の供給領域(EB)内に設けられ、第1圧力測定ユニット(6)は、前記合成樹脂材料が、凝集する、及び/又は、軟化するが、まだ溶融していない、又は、特にまだすっかり溶融はしていない、及び/又は、溶融体として均質な状態にはまだなっていない、箇所で又は前記ハウジング(1)の領域(A)内に設けられ、前記圧力測定信号は、制御ユニット(4)に送られる押出機において、前記圧力測定信号(P)に応じて、前記制御ユニット(4)が、前記押出機の充填ユニット(13)又は前記スクリュ(2)の充填量を調節することを特徴とする押出機。
【請求項11】
前記第1圧力測定ユニット(6)は、前記スクリュ(2)のコア径(D)が、増大し始める、及び/又は、前記スクリュ(2)の螺旋深さ(G)が、減少し始める、前記スクリュ(2)の領域(A)内に設けられることを特徴とする、請求項10に記載した押出機。
【請求項12】
少なくとも1個の第2圧力測定ユニットが、前記スクリュ(2)のコア径(D)が、一定である、前記充填口(11)の下流であって前記ハウジング(1)の領域(E)内に又は箇所で、及び/又は、前記合成樹脂材料が、そのビカー温度(Tc)±(Tcの15%)に対応する温度を有する、領域(E)内で又は箇所で設けられることを特徴とする、請求項10又は11に記載した押出機。
【請求項13】
前記圧力測定ユニット(6又は7)は、前記ハウジング(1)の前記領域又は内壁面(12)に設けられ、及び/又は、前記圧力測定装置(6又は7)は、制御ユニット(4)に接続されることにより、前記押出機(S)に設けた充填ユニット(12)及び必要に応じて前記スクリュ(2)に設けた駆動ユニット(15)を制御できるようにし、及び/又は、前記圧力測定ユニット(6又は7)の圧力測定信号(P又はP)が、前記駆動ユニット(15)又は前記押出機のスクリュ(2)のモータに取り付けられた制御ユニット(4)に送られて、前記駆動ユニット(15)又は前記モータの回転を調節することを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか1に記載した押出機。
【請求項14】
特に、ポリアミド類のようにエネルギ量が高い部分的に結晶化した材料を押出すためには、第1圧力測定ユニット(6)は、前記充填口(11)の下流端(9)から、L=(1乃至20)×D、特に、L=(5乃至15)xDの距離範囲に設けられ、又は、特に、ポリオレフィン類を押出すためには、第1圧力測定ユニット(6)は、前記充填口(11)の下流端から、L=(1乃至16)×D、好ましくは、L=(4乃至10)×Dの距離範囲に設けられ、及び/又は、第2圧力測定ユニット(7)は、前記充填口(11)の下流端(9)から、L=(0.1乃至10)×D、特に、L=(0.5乃至5)×Dの距離範囲に設けられることを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか1に記載した押出機。
【請求項15】
前記押出機(S)は、貯蔵所、カッター付きコンパクター、反応器等の、合成樹脂材料用送込みユニット(14)を前段に備え、前記送込みユニット(14)と前記押出機(S)との間には、前記制御器(4)により制御される前記充填ユニット(13)が、設けられ、及び/又は、前記充填ユニット(13)は、閉塞ユニット、特にアクチュエータ若しくはモータ(3)により調節可能なスライダ(8)、又は、調節自在なカバーを備え、これにより、前記充填ユニット(13)又は充填スリーブの断面積が、制御ユニット(4)から送られる圧力信号に応じて変化できるようにされ、及び/又は、供給スクリュ又は区画室を備えた車輪型弁体が、前記押出機(S)の前記充填ユニット(13)として設けられ、前記充填ユニットの送り込み量が、前記制御ユニット(4)を介して回転数を制御又は変更することによって変更可能になっており、及び/又は、前記充填ユニット(13)の材料送り込みラインが、前記スクリュ(2)の前記ハウジング(1)の前記充填ユニット(11)に直接取り付けられることを特徴とする、請求項10乃至14のいずれか1に記載した押出機。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2011−500373(P2011−500373A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530218(P2010−530218)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【国際出願番号】PCT/AT2008/000385
【国際公開番号】WO2009/052541
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(503433958)エレマ エンジニアリング リサイクリング マシネン ウント アンラーゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトフング (27)
【Fターム(参考)】