説明

基板の処理装置及び処理方法

【課題】この発明は立位状態で搬送される基板を処理液によって均一に処理することができるようにした処理装置を提供することにある。
【解決手段】基板を処理液によって処理する処理装置において、
基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、この搬送手段によって立位状態で搬送される基板に処理液を噴射するエッチング処理部18とを有し、
エッチング処理部は、基板の板面に処理液を噴射する複数のノズル21a〜21dを有し、これら複数のノズルは基板の高さ方向に所定間隔で、かつ高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも基板の搬送方向後方に位置するよう配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板を処理液によって処理する場合に好適する基板の処理装置及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングし、エッチング後にレジストを除去するなどの一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液などの処理液によって基板を処理する工程、さらに処理液としての洗浄液によって洗浄する工程などがあり、洗浄後には基板に付着残留した洗浄液を除去する乾燥工程が必要となる。
【0005】
従来、基板に対して上述した一連の処理を行う場合、上記基板は軸線を水平にして配置された搬送ローラによって水平な状態でそれぞれの処理チャンバに順次搬送し、そこで処理液によって処理したり、圧縮気体を噴射して乾燥処理するようにしている。
【0006】
ところで、最近では液晶表示装置に用いられるガラス製の基板が大型化及び薄型化する傾向にある。そのため、基板を水平搬送すると、搬送ローラ間における基板の撓みが大きくなるため、各処理チャンバでの処理が基板の板面全体にわたって均一に行えなくなるということが生じる。
【0007】
基板が大型化すると、その基板を搬送する搬送ローラが設けられた搬送軸が長尺化する。しかも、基板が大型化することで、基板上に供給される処理液が増大し、基板上の処理液の量に応じて上記搬送軸に加わる荷重が大きくなるから、それらのことによって搬送軸の撓みが増大する。そのため、基板は搬送軸が撓むことによっても撓みが生じ、均一な処理が行えなくなるということがある。
【0008】
そこで、処理液によって基板を処理する際、上記基板が処理液の重量によって撓むのを防止するため、基板を所定の角度、たとえば70度程度の角度で起立させて搬送するということが考えられている。基板を起立させた立位状態で搬送すれば、処理液は基板の板面に溜まらず、上方から下方へ円滑に流れるから、処理液の重量によって基板が撓むのを防止することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
立位状態の基板に処理液を供給する場合、たとえば基板の上下方向の複数箇所からそれぞれノズルによって処理液を供給するということが考えられる。しかしながら、処理液を複数のノズルによって基板の板面に単に供給するだけでは、基板の上部に供給された処理液が基板の上部を処理した後、基板の下部に供給された処理液に混合して反応性が劣化するから、基板の下部の処理が上部に比べて劣るということがある。しかも、基板の上部と下部とを流れる処理液の速度は、高さの違いによって異なるから、その速度差によって基板の上部と下部とが均一に処理されないなどのことが生じる。
【0010】
この発明は、基板を立位状態で搬送して処理液で処理する場合、この基板を全体にわたってほぼ均一に処理することができるようにした基板の処理装置及び処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板に処理液を噴射する処理部とを有し、
上記処理部は、上記基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルを有し、これら複数のノズルは上記基板の高さ方向に所定間隔で、かつ高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも上記基板の搬送方向後方に位置するよう配置されていることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0012】
上記基板の搬送方向において隣り合うノズルは、それぞれのノズルから噴射されて基板の板面に沿って流れる処理液の領域が重ならない間隔に設定されていることが好ましい。
【0013】
高さ方向上方に位置するノズルは、下方に位置するノズルよりも、処理液の噴射量が大きく設定されることが好ましい。
【0014】
上記ノズルは、噴射される処理液が放物線を描くよう噴射方向を斜め上方に向けるとともに、処理液は放物線の頂点の部分が基板の板面に当たる位置に配置されていることが好ましい。
【0015】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿うとともに、高さ方向上方から下方にゆくにつれて次第にピッチが大きくなるよう配置されていることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0016】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿って所定間隔で配置されるとともに、高さ方向上方に位置するノズルに供給される処理液の圧力が下方に位置するノズルに供給される処理液の圧力よりも高く設定されることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0017】
この発明は、基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿って所定間隔で配置されるとともに、高さ方向上方に位置するノズルに供給される処理液の流量が下方に位置するノズルに供給される処理液の流量よりも大きく設定されることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0018】
この発明は、複数のノズルを基板の高さ方向に沿って配置し、これらノズルから処理液を噴射して基板を処理する処理方法において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送工程と、
立位状態で搬送される基板に複数のノズルから処理液を噴射するとともに、各ノズルから噴射されて基板の板面に沿って流れ落ちるそれぞれの処理液の領域が重ならないようにする噴射工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法にある。
【0019】
この発明は、複数のノズルを基板の高さ方向に沿って配置し、これらノズルから処理液を噴射して基板を処理する処理方法において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送工程と、
立位状態で搬送される基板に上記複数のノズルから処理液を噴射するとともに、上記基板の高さ方向上部に位置するノズルに供給される処理液を下部に位置するノズルに供給される処理液よりも圧力と流量のうちの少なくとも一方を大きくして供給する噴射工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法にある。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、各ノズルから基板に噴射される処理液を混合させずに基板の上部から下部へ流すことができるため、それぞれのノズルから噴射された処理液に他のノズルから噴射された処理液が混合して反応性が劣化するということがない。そのため、立位状態で搬送される基板を複数のノズルから噴射される処理液によってほぼ均一に処理することが可能となる。
【0021】
この発明によれば、立位状態で搬送される基板の上部と下部とに処理液をほぼ均等に噴射することができるから、基板の上部と下部とをほぼ均一に処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の第1の形態に係る処理装置の概略的構成を示す斜視図。
【図2】エッチング処理部のノズルの配置状態を示す側面図。
【図3】エッチング処理部のノズルの配置状態を示す正面図。
【図4】基板の搬送速度と、ノズルの高さ位置とに応じて異なる基板の下端部でのエッチング液の基板の搬送方向に移動する距離を示したグラフ。
【図5】エッチング液の供給高さに対し、基板下部でのエッチング液の速度と、エッチング液が基板の下部に到達するまでの時間との関係を示したグラフ。
【図6】基板の搬送速度が2000m/secのときの各ノズルから噴射されたエッチング液が流れる領域を示した図。
【図7】基板の搬送速度が4000m/secのときの各ノズルから噴射されたエッチング液が流れる領域を示した図。
【図8】基板の搬送速度が6000m/secのときの各ノズルから噴射されたエッチング液が流れる領域を示した図。
【図9】この発明の第2の実施の形態を示す基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図10】この発明の第3の実施の形態を示す基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図11】この発明の第4の実施の形態を示す基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図12】この発明の第5の実施の形態の基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図13】図12に示す基板とノズルの関係を示す正面図。
【図14】この発明の第6の実施の形態を示す基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図15】この発明の第7の実施の形態を示す基板とノズルとの関係を示す側面図。
【図16】ノズルから放物線を描いて噴射される処理液と基板との関係を示す説明図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しながらこの発明の一実施の形態を説明する。
【0024】
図1乃至図8はこの発明の第1の実施の形態を示す。図1に示す処理装置は基台1を備えている。この基台1の上面の長手方向一端部には幅方向に離間してローダ部2とアンローダ部3とが設けられている。ローダ部2とアンローダ部3とは矩形板状の受け部材4を有し、この受け部材4は下端部を支点として矢印で示す基台1の幅方向に沿って揺動駆動可能となっている。
【0025】
ローダ部2とアンローダ部3との一側面(ローダ部2のみ図示)の下端部には複数の下部受けローラ5が所定間隔で設けられ、上端部には複数の上部受けローラ6が所定間隔で設けられている。下部受けローラ5は図示しない駆動源によって回転駆動されるようになっている。
【0026】
上記ローダ部2には未処理の基板Wが図示しない供給部から立位状態で供給される。ローダ部2に供給された基板Wは下端が下部受けローラ5に係合支持され、上端が上部受けローラ6に係合支持される。そして、未処理の基板Wは下部受けローラ5が所定方向に回転駆動されることで、後述する処理ステーションに供給される。
【0027】
上記処理ステーションで処理された基板Wは上記アンローダ部3に搬出される。アンローダ部3に搬出された基板Wは下端が下部受けローラ5に係合支持され、上端が上部受けローラ6に係合支持される。
【0028】
上記基台1のローダ部2とアンローダ部3を除く部分は鎖線で示すカバー7によって覆われている。このカバー7内には、基台1の長手方向に沿って処理ステーションとしての固定ステーション8と、同じく処理ステーションとしての回転ステーション9とが順次一列に設けられている。
【0029】
上記固定ステーション8と回転ステーション9との一側面と他側面にはそれぞれ搬送手段10が設けられている。この搬送手段10は各ステーション8,9の下端部に幅方向に沿って所定間隔で設けられた駆動ローラ13を有する。この駆動ローラ13は駆動源12によって回転駆動される。各駆動ローラ13の上方にはそれぞれ上下方向に沿って所定間隔で設けられた複数、この実施の形態では3つの受けローラ14が設けられている。
【0030】
上記駆動ローラ13は、詳細は図示しないが外周面にV溝が形成されているとともに回転軸線を水平にして設けられ、上記受けローラ14は回転軸線を垂直にして設けられている。
【0031】
上下方向に位置する3つの受けローラ14はそれぞれ各ステーション8,9の側面に突設された取付け部材15の先端部に設けられている。上下方向に沿って設けられた3つの受けローラ14は上方に行くにつれてステーション8,9の側面からの突出距離が小さくなるよう設定されている。
【0032】
それによって、上記ローダ部2から上記固定ステーション8の一側面に供給される基板Wは、下端が駆動ローラ13のV溝に係合し、一側面が上記受けローラ14に支持されることで、上端が下端よりも各ステーション8,9の側面側に所定の角度で傾斜した状態で上記駆動ローラ13によって搬送される。
【0033】
上下方向に位置する3つの受けローラ14は、下端が駆動ローラ13に支持された基板Wをたとえば70〜85度の角度で傾斜させて保持するよう、各ステーション8,9の側面からの突出距離が設定されている。基板Wを70〜85度の角度で傾斜させると、傾斜方向と逆方向に倒れることなく安定した状態で搬送することが可能となる。しかも、基板Wは、水平に搬送される場合のように自重によって撓むのが防止される。この実施の形態では、上記基板Wは75度の角度で傾斜して搬送されるようになっている。
【0034】
上記ローダ部2から固定ステーション8の一側面の搬送手段10に基板Wを供給する場合、ローダ部2の受け部材4を固定ステーション8に保持される基板Wの傾斜角度と同じ角度で傾斜させることで、ローダ部2から固定ステーション8の一側面に基板Wを円滑に受け渡すことができる。
【0035】
同様に、固定ステーション8の他側面からアンローダ部3に基板Wを搬出する場合、このアンローダ部3の受け部材4を基板Wと同じ角度で傾斜させておけば、上記固定ステーション8の他側面から上記アンローダ部3へ基板Wを円滑に受け渡すことができる。
【0036】
上記固定ステーション8の一側面には、処理手段としてそれぞれブラシ洗浄部17、処理部としてのエッチング処理部18及び純水洗浄部19が順次設けられ、上記回転ステーション9の一側面と他側面とにはそれぞれ処理手段としての乾燥処理部20(一方のみ図示)が設けられている。
【0037】
上記ブラシ洗浄部17は、詳細は図示しないが無端状をなし、基板Wの上下方向に沿って無端走行する一対のベルトがブラシ面を対向させて配置されている。そして、これら一対のベルトのブラシ面間に上記基板Wが搬送されることで、基板Wの一対の板面、つまり表面と裏面とがブラシ洗浄されるようになっている。
【0038】
上記ブラシ洗浄部17でブラシ洗浄された基板Wの表面と裏面のうち、表面は上記エッチング処理部18でエッチング処理される。このエッチング処理部18は図2と図3に示すように複数のノズル、この実施の形態では第1乃至第4のノズル21a〜21dを有する。
【0039】
第1乃至第4のノズル21a〜21dは、高さ方向に所定間隔で配置されているとともに、基板Wの搬送方向に対し、上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも図3に矢印で示す基板Wの搬送方向後方に位置するよう配置されている。それによって、複数のノズル21a〜21dを結ぶ直線Lは、基板Wの搬送方向に対して角度θで傾斜している。
【0040】
第1乃至第4のノズル21a〜21dの高さ方向の間隔は基板Wの高さ寸法に応じて設定され、基板Wの搬送方向に沿う配置、つまり基板Wの搬送方向において隣り合うノズルの間隔は基板Wの搬送速度によって設定される。
【0041】
たとえば、基板Wの高さ寸法が1800mmの場合、第1のノズル21aの高さhは、図3に示すように1800mmの高さ位置に配置され、第2のノズル21bの高さhは1350mm、第3のノズル21cの高さhは900mm、第4のノズル21dの高さhは450mmに設定される。
【0042】
図2に示すように、第1乃至第4のノズル21a〜21dはそれぞれ主供給管22から分岐された4つの分岐管23に接続されている。各分岐管23には流量制御弁24が設けられている。それによって、第1乃至第4のノズル21a〜21dからはそれぞれの流量制御弁24の設定に基く流量で基板Wの表面に向けて処理液としてのエッチング液を噴射することができるようになっている。なお、上記主供給管22には開閉制御弁25が設けられ、この開閉制御弁25が開放されることで、エッチング液が各分岐管23に供給される。
【0043】
基板Wの搬送方向に沿うノズル間隔は、各ノズル21a〜21dから基板Wの板面に噴射されたエッチング液が基板Wの搬送速度に応じて基板Wの板面に沿って流れる領域がそれぞれ重ならないように設定される。
【0044】
図4は基板Wの搬送速度が2000mm/min、4000mm/min及び6000mm/minのときに上記各高さ位置に配置された第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されたエッチング液が基板Wの板面を流れる領域を実験によって求めたグラフである。同図において、曲線X〜Xは基板Wの搬送速度が2000mm/min、曲線Y〜Yは4000mm/min、曲線Z〜Zは6000mm/minの場合である。
【0045】
たとえば、高さが1800mmの位置に配置された第1のノズル21aから噴射されるエッチング液は、基板Wの搬送速度が2000mm/minのときには、曲線Xで示すように第1のノズル21aから噴射されたエッチング液は垂直方向下方から基板Wの搬送方向に約20mmずれた領域の範囲を流れる。搬送速度が4000mm/minのときには、曲線Yで示すように垂直方向下方から基板Wの搬送方向に約40mmずれた領域の範囲を流れる。搬送速度が6000mm/minのときには、曲線Zで示すように垂直方向下方から基板Wの搬送方向に約60mmずれた領域の範囲を流れる。
【0046】
図6乃至図8は、図4に示す実験に基いて、基板Wの搬送速度が2000mm/min、4000mm/min及び6000mm/minの場合に、第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されて基板Wの板面を流れるエッチング液の領域がそれぞれ重ならないように、上記第1乃至第4のノズル21a〜21dの配置状態及び各ノズルから噴射されて基板Wの板面に沿って流れるエッチング液の領域を示している。
【0047】
図5において、曲線Aは第1乃至第4のノズル21a〜21dから基板Wの板面に噴射されて下方へ流れたエッチング液の基板Wの下端部における速度を示しており、曲線Bは各ノズル21a〜21dから基板Wの板面に噴射されたエッチング液が基板Wの下端部に到達するまでの時間を示している。
【0048】
このグラフから分かるように、基板Wの高い位置から噴射されたエッチング液は、低い位置から噴射されたエッチング液よりも、下端部に到達するまでの時間は長くなるが、基板Wの下端部での速度は低い位置から噴射されたエッチング液よりも速くなっていることが分かる。
【0049】
たとえば、高さ900mmの位置の第3のノズル21cから噴射されたエッチング液が下端部に到達するまでの時間は0.44secであるから、高さが2倍の1800mmの位置にある第1のノズル21aから噴射されたエッチング液が下端部に到達するまでの計算上の時間はその2倍の0.88secであるが、実測値は0.62secであった。つまり、基板Wの下端部においては、高い位置から落下するエッチング液は低い位置から落下するエッチング液よりも加速度が大きくなるため、図5に示すような測定結果が得られる。
【0050】
上記純水洗浄部19は、上記エッチング処理部18でエッチングされた基板Wの板面を純水によって洗浄する。純水洗浄部19の構造の詳細は図示しないが、たとえば基板Wの搬送方向に対して所定の角度で傾斜して形成された複数のスリット状のノズルから基板Wの表裏両面の全体にわたって純水をほぼ均一に噴射できるようになっている。それによって、上記エッチング処理部18でエッチング処理されることで残留したエッチング液が上記純水洗浄部19を通過することで洗い流される。
【0051】
上記乾燥処理部20は、上記純水洗浄部19で洗浄処理された基板Wに付着残留する純水を除去する。乾燥処理部20は不活性ガスなどの清浄な圧縮気体を比較的高い圧力で噴射するエアナイフから構成されており、搬送される基板Wの表裏両面に圧縮気体を噴射することで、上記純水洗浄部19で洗浄処理されることでその板面に付着残留した純水を除去するようになっている。
【0052】
基板Wが乾燥処理部20で乾燥処理されると、この乾燥処理部20が設けられた回転ステーション9が180度回転し、乾燥処理した基板Wをアンローダ部3側に向ける。その状態で、基板Wはアンローダ部3に向かって搬送され、搬送手段10から上記アンローダ部3に受け渡される。
【0053】
上記構成の処理装置によれば、基板Wが搬送手段10によって所定方向に搬送され、ブラシ洗浄部17で洗浄された後、エッチング処理部18に到達すると、ここで基板Wの表面はエッチング処理される。基板Wをエッチング処理する場合、エッチング処理部18の第1乃至第4のノズル21a〜21dは、図6乃至図8に示すように基板Wの高さ寸法と搬送速度に応じて配置されている。
【0054】
つまり、第1乃至第4のノズル21a〜21dからそれぞれ基板Wの板面に噴射されて下方に向かって流れる、エッチング液の各領域が重なることがないよう、上記第1乃至第4のノズル21a〜21dの間隔が基板Wの搬送速度に応じて設定されている。
【0055】
たとえば、基板Wが6000mm/sec搬送速度で搬送される場合、図8に示すように第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されたエッチング液が下方に向かって流れる領域を、第1乃至第4の領域をR〜Rとすると、これらの各領域R〜Rは基板Wの上下方向全長にわたって隣り合う他の領域に重なり合うことがない。
【0056】
そのため、基板Wの第1の領域Rをエッチングしたエッチング液は第2の領域Rをエッチングしたエッチング液に混じり合うことがなく、同様に第3、第4の領域R、Rをエッチング処理したエッチング液に他の領域をエッチング処理したエッチング液が混じり合うことがない。
【0057】
たとえば、第1の領域Rをエッチング処理したエッチング液が第2の領域Rをエッチング処理したエッチング液に混合すると、エッチング液の反応性が劣化するということがある。しかしながら、上述したように第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されたエッチング液は混じり合うことなくそれぞれの領域R〜Rを流れる。
【0058】
そのため、基板Wは各ノズル21a〜21dから噴射されるエッチング液による領域R〜Rが反応性が劣化していないエッチング液によってエッチング処理されるから、そのエッチング処理を基板Wの表面全体にわたって均一に行うことができる。
【0059】
図8に示すように、基板Wの高さ方向を、第1乃至第4のノズル21a〜21dの配置高さに応じて第1乃至第4の高さ部分H〜Hに分けると、第1の高さ部分Hは第1の領域Rを流れるエッチング液だけによってエッチングされるが、第2の高さ部分Hは第1、第2の領域R、Rを流れるエッチング液によってエッチングされる。同様に、第3の高さ部分Hは第1乃至第3の領域R〜Rを流れるエッチング液によってエッチングされ、第4の高さ部分Hは第1乃至第4の領域を流れるエッチング液によってエッチングされる。
【0060】
各高さ部分H〜Hがエッチング液によってエッチングされる面積を図8に斜線で示す。第4の高さ部分Hは第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されたエッチング液によってエッチングされることになるから最大となり、その部分の面積を“1”とすると、第1のノズルからのエッチング液だけによってエッチングされる第1の高さ部分Hの面積は0.016となる。同様に第2の高さ部分は0.125、第3の高さ部分は0.422となる。
【0061】
第4の高さ部分Hに流れるエッチング液の流量を“1”とすると、第1乃至第3の高さ部分H〜Hには上述した面積比の逆数に応じた流量となるよう、各第1乃至第4のノズル21a〜21dから噴射されるエッチング液の流量を設定する。
【0062】
たとえば、第4の高さ部分Hと第1の高さ部分Hとの面積比は1:0.016であるから、流量比はその逆数である、1:62.5になるよう、第1のノズル21aからのエッチング液の供給量を設定する。同様に、第4の高さ部分Hと第2の高さ部分Hとの流量比は1:8.0、第4の高さ部分Hと第3の高さ部分Hとの流量比は1:2.4に設定する。
【0063】
このように、各ノズルからのエッチング液の供給量を面積比の逆数に応じて設定すれば、基板Wの各高さ部分がエッチング液から受ける単位時間当たりのエッチング処理量(処理面積×エッチング液量)はほぼ同じになるから、このことによっても基板Wの表面を全体にわたってほぼ均一にエッチング処理することができる。
【0064】
図9はこの発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は、立位状態で搬送される基板Wの高さ方向に沿って複数のノズル、たとえば5つのノズル21が基板Wの上方から下方に沿って一列に配置されている。複数のノズル21は、基板Wの高さ方向上方から下方に行くにしたがって、これらノズル21のピッチP〜Pが次第に大きくなるよう設定されている。
なお、ノズル21が接続された各分岐管23には第1の実施の形態と同様、流量制御弁24が設けられ、主供給管22には開閉制御弁25が設けられている。
【0065】
ノズル21から基板Wの高さ方向上部に噴射供給されるエッチング液は、下部に噴射供給されるエッチング液よりも下方へ落下する速度が大きい。そのため、複数のノズル21を基板Wの高さ方向に沿って等間隔で配置したのでは、基板Wの上部が受ける単位時間当たりのエッチング処理量が下部よりも小さくなる。
【0066】
しかしながら、上述したように複数のノズル21の配置ピッチを、基板Wの下部よりも上部で密にしたから、基板Wの高さ方向全長にわたって基板Wが受ける単位時間当たりのエッチング処理量をほぼ同じにすることができる。それによって、基板Wのエッチング処理を全体にわたって均一に行うことが可能となる。
【0067】
図10はこの発明の第3の実施の形態を示す。この実施の形態は、立位状態で搬送される基板Wの高さ方向に沿って複数のノズル、たとえば4つのノズル21をほぼ等間隔で配置する。各ノズル21は、第1の実施の形態と同様、分岐管23を介して主供給管22に接続されている。
【0068】
各分岐管23にはそれぞれ圧力設定弁31が設けられ、その圧力設定弁31によって各ノズル21から噴射されるエッチング液の圧力を設定することができるようになっている。この実施の形態では、高さ方向上方に位置するノズル21に供給されるエッチング液の圧力が下方に位置するノズル21への供給圧量よりも高くなるよう設定されている。
【0069】
それによって、立位状態で搬送される基板Wの高さ方向上部には、下部よりも多くのエッチング液を供給することができるから、基板Wの高さ方向全長にわたってほぼ均一なエッチングを行うことが可能となる。
【0070】
図10に示す第3の実施の形態において、各分岐管23には圧力設定弁31に代わり流量調整弁を設けるようにしてもよい。それによって、各ノズル21から噴射されるエッチング液の流量を調整することができる。たとえば、各流量調整弁によって、高さ方向上方に位置するノズル21に供給されるエッチング液の量を下方に位置するノズル21へ供給される量よりも多くなるよう設定する。
【0071】
それによって、立位状態で搬送される基板Wの高さ方向上部には、下部に比べて多量のエッチング液を供給することができるから、基板Wの上部に供給されたエッチング液が下部に供給されたエッチング液よりも下方へ流れる速度が速くても、基板Wの高さ方向全長をほぼ均一にエッチングすることが可能となる。
【0072】
図11はこの発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態は第1の実施の形態と類似するが、基板Wに対して第1乃至第6の6つのノズル21a〜21fによって処理液を噴射供給するようにしている。
【0073】
第1、第2のノズル21a,21bは第1のヘッダ管35aに設けられ、第3、第4のノズル21c,21dは第2のヘッダ管35bに設けられ、第5、第6のノズル21e,21fは第3のヘッダ管35cに設けられている。各ヘッダ管35a〜35cはそれぞれ流量制御弁24が設けられた分岐管23を介して開閉制御弁25が設けられた主供給管22に接続されている。
【0074】
第1のヘッダ管35aが最上段に配置され、第2のヘッダ管35bが中段、第3のヘッダ管35cが下段に配置されている。それによって、第1のノズル21aが最も高い位置にあり、第2乃至第6のノズル21b〜21fが順次高さを低くして配置されている。さらに、第1乃至第6のノズル21a〜21fは、上記第1の実施の形態と同様、高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも基板Wの搬送方向後方に位置するよう配置されている。
【0075】
このように、第1乃至第3の各ヘッダ管35a〜35cに2つのノズルを設けたことで、各ヘッダ管35a〜35cに設けられた2つのノズルの口径が同じであれば、処理液を同じ流量で噴射することができる。1つのヘッダ管に設けられた2つのノズルから噴射される処理液の流量を変えたい場合には、2つのノズルの口径を変えるようにすればよい。3つのヘッダ管35a〜35cに供給される処理液の流量は、各分岐管23に設けられた流量制御弁24によって調整することができる。
【0076】
したがって、このような構成であっても、6つのノズル21a〜21fから噴射される処理液の量を、高さ方向上方に位置するノズルを下方に位置するノズルよりも大きくなるよう設定することが可能である。
【0077】
図12と図13はこの発明の第5の実施の形態を示す。上記各実施の形態ではノズルとしてフラットタイプやコーンタイプなどの処理液の噴射断面積が円形状のノズルを例に挙げたが、この実施の形態では処理液を直線状に噴射するスリットタイプのノズルが用いられている。
【0078】
この第5の実施の形態では、スリットタイプの第1乃至第5の5つのノズル121a〜121eが基板Wの高さ方向に所定間隔で、しかも高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも基板Wの搬送方向後方に位置するように配置されている。各ノズル121a〜121eは処理液の噴射方向を鉛直方向下方に向けて配置されている。
【0079】
スリットタイプのノズル121a〜121eを用いることで、基板Wの全面に処理液を均一に、しかも迅速に噴射することが可能となるから、処理液による処理を板面全体にわたって均一に行なうことが可能となる。
【0080】
また、スリットタイプのノズルは、処理液を霧状にして噴射しないため、ミストの発生が少ない。そのため、薬液処理後に純水を噴射する場合、純水のミストが基板Wの純水がまだ噴射されていない部分に付着し、薬液による反応が他の部分と相違するのを防止できる。その結果、基板W全体を薬液によって均一に処理することが可能となる。
【0081】
この実施の形態において、各ノズル121a〜121eへの処理液の供給は、第1の実施の形態と同様、主供給管22に開閉制御弁25を設け、この主供給管22から5つの分岐管23を分岐し、各分岐管23を、それぞれ流量制御弁24を介して各ノズル121a〜121eに接続して行なわれる。したがって、各ノズル121a〜121eへの処理液の供給量は、各流量制御弁24の開度を調整することで制御することができる。
【0082】
図14はこの発明の第6の実施の形態を示す。この実施の形態はスリットタイプの5つのノズル121a〜121eを用いる点では第5の実施の形態と同じであるが、各ノズルはスリット面を所定の角度で傾斜して搬送される基板Wの板面に対してほぼ平行にして配置されている。つまり、処理液の噴射方向を基板Wの板面に対して直交する方向に向けて配置されているという点で第5の実施の形態と異なる。
【0083】
なお、この第6の実施の形態において、第1乃至第6のノズル121a〜121eは、上記第5の実施の形態と同様、高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも基板Wの搬送方向後方に位置するよう配置されている。
【0084】
このような構成においても、第5の実施の形態と同様、基板Wの全面に処理液を均一に、しかも迅速に噴射することが可能となるから、処理液による処理を板面全体にわたって均一に行なうことが可能となる。
【0085】
図15と図16はこの発明の第7の実施の形態である。この第7の実施の形態は、図14に示す第6の実施の形態の変形例である。すなわち、ノズルにはスリットタイプの5つのノズル121a〜121eが用いられている。各ノズル121a〜121eは、基板Wの高さ方向に所定間隔で、しかも高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも基板Wの搬送方向後方に位置するように配置されている。
【0086】
各ノズル121a〜121eは、図5に矢印で示すようにスリットから噴射される処理液が放物線Pを描くよう、噴射方向を上方に向けて配置されている。さらに、図16に示すように各ノズル121a〜121eは、スリットから噴射された処理液の放物線Pの頂点Tの部分が基板Wの板面に当たるように配置されている。
【0087】
このように、基板Wの板面に対して各ノズル121a〜121eを配置すると、処理液は基板Wの板面に流速が0に近い緩やかな状態で接触してその板面を下方へ流れる。そのため、処理液が基板Wの板面で跳ね返るのが防止される。
【0088】
たとえば、処理液として薬液などによって処理された基板を処理液としての純水でリンス処理するような場合、純水が基板Wの板面に強く当たって跳ね返ると、薬液を含む純水が基板Wのまだリンス処理され邸内部分に付着し、その部分が薬液が希釈されてその部分の反応が他の部分と相違し、基板Wの処理状態が不均一になることがある。
【0089】
しかしながら、各ノズル121a〜121eからリンス液を放物線状に噴射し、その放物線の頂点Tの部分を基板Wの板面に接触させるようにしたことで、リンス液が基板Wの板面で跳ね返るということがほとんどない。そのため、薬液を含むリンス液が基板Wのすでにリンス処理された部分に付着して反応するということがないから、リンス処理時に基板Wの処理状態にむらが生じるのを防止できる。
【0090】
なお、この第7の実施の形態において、処理液としてはリンス液に限られず、薬液であってもよい。薬液を用いた場合、リンス液を用いた場合と同様、薬液が基板Wの板面で跳ね返って他の部分に付着することがないから、薬液による基板Wの処理が不均一になるのを防止できる。
また、ノズルとしてはスリットタイプに限られず、フラットタイプやコーンタイプなど他のタイプのノズルであってもよい。
【0091】
この発明は上記各実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。たとえば、処理部において基板に供給される処理液としてはエッチング液に限定されず、基板を処理する他の薬液、たとえば現像液、剥離液、過酸化水素水、アンモニア水などであってもよい。また、この発明は、純水洗浄部にも適用することが可能であり、その場合ノズルから純水を供給することで、基板のリンス処理を全面にわたって均一に行うことができる。
【符号の説明】
【0092】
10…搬送手段、18…エッチング処理部、19…純水洗浄部、20乾燥処理部、21a〜21d…ノズル、W…基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板に処理液を噴射する処理部とを有し、
上記処理部は、上記基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルを有し、これら複数のノズルは上記基板の高さ方向に所定間隔で、かつ高さ方向上方に位置するノズルが下方に位置するノズルよりも上記基板の搬送方向後方に位置するよう配置されていることを特徴とする基板の処理装置。
【請求項2】
上記基板の搬送方向において隣り合うノズルは、それぞれのノズルから噴射されて基板の板面に沿って流れる処理液の領域が重ならない間隔に設定されていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項3】
高さ方向上方に位置するノズルは、下方に位置するノズルよりも、処理液の噴射量が大きく設定されることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項4】
上記ノズルは、噴射される処理液が放物線を描くよう噴射方向を斜め上方に向けるとともに、処理液は放物線の頂点の部分が基板の板面に当たる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項5】
基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿うとともに、高さ方向上方から下方にゆくにつれて次第にピッチが大きくなるよう配置されていることを特徴とする基板の処理装置。
【請求項6】
基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿って所定間隔で配置されるとともに、高さ方向上方に位置するノズルに供給される処理液の圧力が下方に位置するノズルに供給される処理液の圧力よりも高く設定されることを特徴とする基板の処理装置。
【請求項7】
基板を処理液によって処理する処理装置において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって立位状態で搬送される基板の板面に処理液を噴射する複数のノズルとを有し、
上記複数のノズルは、上記基板の高さ方向に沿って所定間隔で配置されるとともに、高さ方向上方に位置するノズルに供給される処理液の流量が下方に位置するノズルに供給される処理液の流量よりも大きく設定されることを特徴とする基板の処理装置。
【請求項8】
複数のノズルを基板の高さ方向に沿って配置し、これらノズルから処理液を噴射して基板を処理する処理方法において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送工程と、
立位状態で搬送される基板に複数のノズルから処理液を噴射するとともに、各ノズルから噴射されて基板の板面に沿って流れ落ちるそれぞれの処理液の領域が重ならないようにする噴射工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法。
【請求項9】
複数のノズルを基板の高さ方向に沿って配置し、これらノズルから処理液を噴射して基板を処理する処理方法において、
上記基板を立位状態で所定方向に搬送する搬送工程と、
立位状態で搬送される基板に上記複数のノズルから処理液を噴射するとともに、上記基板の高さ方向上部に位置するノズルに供給される処理液を下部に位置するノズルに供給される処理液よりも圧力と流量のうちの少なくとも一方を大きくして供給する噴射工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2010−34583(P2010−34583A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−254142(P2009−254142)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【分割の表示】特願2004−191134(P2004−191134)の分割
【原出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】