説明

基板搬送台車及びそれを用いた基板の受け取り、搬送、投入方法

【課題】装置払い出しポートでの基板搬送台車による基板の受け取り、搬送、投入を最小限の作業面積で効率よく行うための基板搬送台車及びそれを用いた基板の受け取り、搬送、投入方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも複数個の車輪61を有する支持台10と、前記支持台10上に垂直に設けたスタンド20と、基板を保持するハンドアーム30と、ハンドアーム30を保持するハンドアーム保持部40と、ハンドアーム30に設けられた吸着パッドにて基板を真空吸引するための真空吸引ユニット50と、を備えている基板搬送台車であって、基板がハンドアーム30に垂直に保持された状態の基板搬送台車で、基板の受け取り、搬送、投入を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー液晶表示装置及びカラープラズマディスプレイ等に使用する大型のガラス基板及び工程途中のガラス基板を搬送するための基板搬送台車及びそれを用いた基板の受け取り、搬送、投入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー液晶表示装置及びカラープラズマディスプレイ等の表示パネル用のカラーフィルタ基板を作製する際、製造ラインの各工程は自動化されており、製造ラインの各工程では、搬送コンベア/搬送ロボット/基板搬送台車等でガラス基板及び工程途中のガラス基板が搬送されている。
【0003】
従来は、生産ユニットをインラインで接合し、生産ユニット間を搬送コンベア、搬送ロボットでガラス基板(以下、基板と称す)の受け渡しを行っていた。
しかしながら、最近では、生産効率向上、生産コスト削減を図るため、基板の大型化が進んでいる。基板の大型化に伴い生産設備も大型化が進み、生産工場の必要面積が増大している。
【0004】
基板の大型化により、生産ユニットをインラインで接合できなくなり、生産ユニットがいくつかに分断され、その間は、基板搬送台車で基板の受け取り、搬送、投入を行わなければならなくなっている。
【0005】
金型を搬送する搬送台車が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、平坦なシャシーと、シャシーに直立に設けた支柱と、前記支柱に沿って垂直方向に移動可能な枠部材と、前記枠部材を前記シャシーと平行に伸長する基板と前記基板を前記支柱に移動可能に取り付ける腕部と、から構成された金型搬送台車であり、成形機への金型交換、搬送を効率良く行おうというものである。
【0006】
図15(a)は、一般的な基板搬送台車の一例を示す基板搬送台車300の模式構成図であり、図15(b)は、基板搬送台車300を用いて、基板361をハンドアームに載置しようとしている状態を示す模式構成図である。
基板搬送台車300は、支持台310と、支持台310上に垂直に設けたスタンド320と、基板を保持するハンドアーム330と、複数個の車輪341とから構成さており、ハンドアーム330はスタンド320に沿って上下に移動できるようになっている。
【0007】
装置払い出しポートのステージ351の載荷ピン352上に載置された基板361を基板搬送台車300のハンドアーム330に受け取り、搬送する事例について説明する。
まず、基板搬送台車300のハンドアーム330がステージ351の載荷ピン352上の基板361の端部に達するまで基板搬送台車300を移動し、ハンドアーム330を載荷ピン352より高く持ち上げることにより、ハンドアーム330上に基板361を載置する。
さらに、基板搬送台車300をステージ351の手前まで戻すことにより、基板搬送台車300のハンドアーム330に載置された基板361を基板搬送台車300で搬送できる状態になる。
【0008】
上記基板搬送台車300のハンドアーム330の長さは、基板サイズの幅、もしくは長さと同じ長さになっているため、基板搬送台車300のハンドアーム330が基板361の下まで行って、また戻るような動作で基板361の受け取り、搬送できる状態になるに
は、基板払い出しポート周辺の基板搬送台車300の作業面積は、回転動作等を考慮すると、基板サイズの1.5から2倍前後のスペースが必要になってくる。
基板サイズが大型化している現状で、基板搬送台車300で基板の受け取り、搬送、投入のために、上記のようなスペースを取られることは、生産工場での生産設備を有効に、効率よく配置する上では問題である。
【特許文献1】特開平4−33730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、装置払い出しポートでの基板搬送台車による基板の受け取り、搬送、投入を最小限の作業面積で効率よく行うための基板搬送台車及びそれを用いた基板の受け取り、搬送、投入方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、少なくとも複数個の車輪61を有する支持台10と、前記支持台10上に垂直に設けたスタンド20と、基板を保持するハンドアーム30と、ハンドアーム30を保持するハンドアーム保持部40と、ハンドアーム30に設けられた吸着パッドにて基板を真空吸引するための真空吸引ユニット50と、を備えていることを特徴とする基板搬送台車としたものである。
【0011】
また、請求項2においては、前記ハンドアーム保持部40は、前記ハンドアーム30を垂直から水平、もしくは水平から垂直に90度回転できる回転機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の基板搬送台車としたものである。
【0012】
また、請求項3においては、前記スタンド20は、前記ハンドアーム保持部40を上下に移動できる上下移動機構を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の基板搬送台車としたものである。
【0013】
さらにまた、請求項4においては、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板搬送台車を用いて、少なくとも以下の工程を具備していることを特徴とする基板の受け取り、搬送、投入方法としたものである。
(a)ハンドアーム30が垂直状態の基板搬送台車100を装置払い出しポート200aの固定ガイドに接続、固定する工程。
(b)スタンド20の上下移動機構にてハンドアーム30を上方向に移動して、ハンドアーム保持部40が装置払い出しポート200aのステージ211とほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部40の回転機構にてハンドアーム30を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム30を装置払い出しポート200aのステージ211上にセットする工程。
(c)装置ロボット等にて基板71を装置払い出しポート200aの載荷ピン212上に載置する工程。
(d)装置払い出しポート200aの載荷ピン212を下降し、基板71をハンドアーム30に載置し、真空吸引ユニット50をオンにすることにより、ハンドアーム30に設けられた吸着パッドにて基板71をハンドアーム30に保持する工程。
(e)ハンドアーム保持部40の回転機構にて基板71が保持されたハンドアーム30を水平状態から垂直方向に90度回転して、基板71が保持されたハンドアーム30を垂直状態にし、スタンド20の上下移動機構にて、ハンドアーム保持部40をスタンド30の所定の位置に移動する工程。
(f)基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100と装置払い出しポート200aの固定ガイドとの接続、固定を解除し、基板71がハンドアー
ム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100aで基板71を搬送する工程。
(g)基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100aを装置払い出しポート200bの固定ガイドに接続、固定する工程。
(h)スタンド20の上下移動機構にてハンドアーム30を上方向に移動して、ハンドアーム保持部40が装置払い出しポート200bのステージ211とほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部40の回転機構にてハンドアーム30を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム30を装置払い出しポート200bのステージ211上にセットする工程。
(i)真空吸引ユニット50をオフにすることにより、ハンドアーム30上の基板71の保持を解除して、装置払い出しポート200bのステージ211に設けられた載荷ピン212を上昇させ、基板71を載荷ピン212上に載置する工程。
(j)装置払い出しポート200bの載荷ピン212上に載置された基板71を装置ロボット等にて処理工程に投入する工程。
(k)ハンドアーム保持部40の回転機構にてハンドアーム30を水平状態から垂直方向に90度回転し、ハンドアーム30を垂直状態にした状態で、スタンド20の上下移動機構にてハンドアーム30を下方向に移動して、ハンドアーム保持部40をスタンド20の所定の位置に移動する工程。
(l)基板搬送台車と装置払い出しポート(200b)の固定ガイドとの接続、固定を解除し、ハンドアーム30が垂直に保持された初期状態の基板搬送台車100とする工程。
【発明の効果】
【0014】
本発明の基板搬送台車は、ハンドアーム保持部の回転機構にて基板を保持するハンドアームを垂直状態と、水平状態にできるので、装置払い出しポートからの基板受け取りと投入は水平状態で行い、装置払い出しポートからの基板受け取りと投入が終了した後の基板搬送台車の搬送移動では、ハンドアームを垂直状態にして基板搬送台車を移動するので、装置払い出しポート周辺での基板搬送台車の作業スペースはほぼ基板搬送台車の面積があれば、基板の受け取り、搬送、投入が可能となり、生産工場での生産設備を有効に、効率よく配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
図1(a)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式上面図を、図1(b)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式側面図を、図2(a)は、ハンドアームが水平状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式上面図を、図2(b)は、ハンドアームが水平状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式側面図を、それぞれ示す。
本発明の基板搬送台車は、複数個の車輪61を有する支持台10と、支持台10上に垂直に設けたスタンド20と、基板を保持するハンドアーム30と、ハンドアーム30を保持するハンドアーム保持部40と、ハンドアーム30に設けられた吸着パッドにて基板を真空吸引するための真空吸引ユニット50と、から構成されている。
【0016】
請求項2に係るハンドアーム保持部40は、ハンドアーム30を垂直から水平、もしくは水平から垂直に90度回転できる回転機構(特に、図示せず)を有している。
回転機構としては、油圧、もしくは空圧シリンダー、ボールねじ等を用いた回転機構が使用できる。
【0017】
請求項3に係るスタンド20は、ハンドアーム保持部40を上下に移動できる上下移動機構(特に、図示せず)を有しており、ハンドアーム30の高さ調整するためのものである。
上下移動機構としては、油圧、もしくは空圧シリンダー、ボールねじ等を用いた上下移動
機構が使用できる。
【0018】
ハンドアーム30には、基板をハンドアーム30に保持するための吸着パッドが設けられており、吸引ユニット50をオン、オフすることにより、ハンドアーム30への基板の保持と、保持の解除を容易に行うことができる。
【0019】
以下、本発明の基板搬送台車100を用いた基板の受け取り、搬送、投入方法について説明する。
図3(a)及び(b)〜図14(a)及び(b)は、本発明の基板搬送台車100を用いた基板の受け取り、搬送、投入方法を工程順に示す模式上面図及び模式側面図である。
まず、ハンドアーム30が垂直状態の基板搬送台車100を装置払い出しポート200aの固定ガイド(特に、図示せず)に接続、固定する(図3(a)及び(b)参照)。
ここで、装置払い出しポート200aのステージ221には押し出された載荷ピン212が設けられている。
【0020】
次に、スタンド20の上下移動機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を上方向に移動して、ハンドアーム保持部40が装置払い出しポート200aのステージ211とほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部40の回転機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム30を装置払い出しポート200aのステージ211上にセットする(図4(a)及び(b)参照)。
【0021】
次に、装置ロボット等にて基板71を装置払い出しポート200aの載荷ピン212上に載置する(図5(a)及び(b)参照)。
ここで、基板71は、未処理基板、処理工程中の基板のいずれでも良く、生産設備の処理工程によって適宜設定できる。
【0022】
次に、装置払い出しポート200aの載荷ピン212を下降し、基板71をハンドアーム30に載置し、真空吸引ユニット50をオンにすることにより、ハンドアーム30に設けられた吸着パッド(特に、図示せず)にて基板71をハンドアーム30に保持する(図6(a)及び(b)参照)。
ここで、真空吸引ユニット50としては、ロータリーポンプ等が使用できる。
【0023】
次に、ハンドアーム保持部40の回転機構(特に、図示せず)にて基板71が保持されたハンドアーム30を水平状態から垂直方向に90度回転して、基板71が保持されたハンドアーム30を垂直状態にし、スタンド20の上下移動機構(特に、図示せず)にて、ハンドアーム保持部40をスタンド20の所定の位置に移動する(図7(a)及び(b)参照)。
【0024】
次に、基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100と装置払い出しポート200aの固定ガイド(特に、図示せず)との接続、固定を解除し、基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100aで基板71を所定の場所まで搬送する(図8(a)及び(b)参照)。
【0025】
次に、基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100aを別の装置払い出しポート200bの固定ガイド(特に、図示せず)に接続、固定する(図9(a)及び(b)参照)。
【0026】
次に、スタンド20の上下移動機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を上方向に移動して、ハンドアーム保持部40が装置払い出しポート200bのステージ211と
ほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部40の回転機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム30を装置払い出しポート200bのステージ211上にセットする(図10(a)及び(b)参照)。
【0027】
次に、真空吸引ユニット50をオフにすることにより、ハンドアーム30上の基板71の保持を解除して、装置払い出しポート200bのステージ211に設けられた載荷ピン212を上昇させ、基板71を載荷ピン212上に載置する(図11(a)及び(b)参照)。
【0028】
次に、装置払い出しポート200bの載荷ピン212上に載置された基板71を装置ロボット等にて処理工程に投入する(図12(a)及び(b)参照)。
ここで、基板71がハンドアーム30にて垂直に保持された状態の基板搬送台車100aから装置払い出しポート200bを介して基板71は次の処理工程に投入される。
【0029】
次に、ハンドアーム保持部40の回転機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を水平状態から垂直方向に90度回転し、ハンドアーム30を垂直状態にした状態で、スタンド20の上下移動機構(特に、図示せず)にてハンドアーム30を下方向に移動して、ハンドアーム保持部40をスタンド20の所定の位置に移動する(図13(a)及び(b)参照)
最後に、基板搬送台車と装置払い出しポート200bの固定ガイドとの接続、固定を解除し、ハンドアーム30が垂直に保持された初期状態の基板搬送台車100とする(図14(a)及び(b)参照)。
【0030】
以上の工程で、本発明の基板搬送台車による最小の面積での装置払い出しポートからの基板の受け取り、搬送及び装置払い出しポートへの基板投入が可能とる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(a)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式側面図である。
【図2】(a)は、ハンドアームが水平状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアームが水平状態の本発明の基板搬送台車の一実施例を示す模式側面図である。
【図3】(a)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車100を装置払い出しポート200aに接続固定している状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアームが垂直状態の本発明の基板搬送台車100を装置払い出しポート200aに接続固定している状態を示す模式側面図である。
【図4】(a)は、ハンドアーム保持部40にてハンドアーム30を垂直から水平状態にしている状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム保持部40にてハンドアーム30を垂直から水平状態にしている状態を示す模式側面図である。
【図5】(a)は、装置ロボットにて基板71をステージ211の載荷ピン212に載置している状態を示す模式上面図である。(b)は、装置ロボットにて基板71をステージ211の載荷ピン212に載置している状態を示す模式側面図である。
【図6】(a)は、ハンドアーム30に基板71を保持している状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム30に基板71を保持している状態を示す模式側面図である。
【図7】(a)は、ハンドアーム保持部40にて基板71が保持されたハンドアーム30を水平から垂直状態にしている状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム保持部40にて基板71が保持されたハンドアーム30を水平から垂直状態にしている状態を示す模式側面図である。
【図8】(a)は、基板71が保持されたハンドアーム30が垂直状態になっている基板搬送台車100aを示す模式上面図である。(b)は、基板71が保持されたハンドアーム30が垂直状態になっている基板搬送台車100aを示す模式側面図である。
【図9】(a)は、基板71が保持されたハンドアーム30が垂直状態の基板搬送台車100aを装置払い出しポート200bに接続固定している状態を示す模式上面図である。(b)は、基板71が保持されたハンドアーム30が垂直状態の基板搬送台車100aを装置払い出しポート200bに接続固定している状態を示す模式側面図である。
【図10】(a)は、ハンドアーム保持部40にて基板71が保持されたハンドアーム30を垂直から水平状態にしている状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム保持部40にて基板71が保持されたハンドアーム30を垂直から水平状態にしている状態を示す模式側面図である。
【図11】(a)は、ハンドアーム30上の基板71をステージ211の載荷ピン212に載置している状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム30上の基板71をステージ211の載荷ピン212に載置している状態を示す模式側面図である。
【図12】(a)は、装置ロボットにてステージ211の載荷ピン212上の基板71を処理工程に投入している状態を示す模式上面図である。(b)は、装置ロボットにてステージ211の載荷ピン212上の基板71を処理工程に投入している状態を示す模式側面図である。
【図13】(a)は、ハンドアーム保持部40にてハンドアーム30を水平から垂直状態にしている状態を示す模式上面図である。(b)は、ハンドアーム保持部40にてハンドアーム30を水平から垂直状態にしている状態を示す模式側面図である。
【図14】(a)は、基板搬送台車と装置払い出しポート200bの固定ガイドとの接続、固定を解除し、ハンドアーム30が垂直に保持された初期状態の基板搬送台車100を示す模式上面図である。(b)は、基板搬送台車と装置払い出しポート200bの固定ガイドとの接続、固定を解除し、ハンドアーム30が垂直に保持された初期状態の基板搬送台車100を示す模式側面図である。
【図15】(a)は、従来の基板搬送台車の一例を示す模式上面図である。(b)は、従来の基板搬送台車を用いて装置払い出しポートの基板361を受け取りにいっている状態を示す模式側面図である。
【符号の説明】
【0032】
10、310……支持台
20、320……スタンド
30、330……ハンドアーム
40……ハンドアーム保持部
50……真空吸引ユニット
61、341……車輪
71、361……基板
100、100a、300……基板搬送台車
200a、200b……装置払い出しポート
211、351……ステージ
212、352……載荷ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも複数個の車輪(61)を有する支持台(10)と、前記支持台(10)上に垂直に設けたスタンド(20)と、基板を載置するハンドアーム(30)と、ハンドアーム(30)を保持するハンドアーム保持部(40)と、ハンドアーム(30)に設けられた吸着パッドにて基板を真空吸引するための真空吸引ユニット(50)と、を備えていることを特徴とする基板搬送台車。
【請求項2】
前記ハンドアーム保持部(40)は、前記ハンドアーム(30)を垂直から水平、もしくは水平から垂直に90度回転できる回転機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の基板搬送台車。
【請求項3】
前記スタンド(20)は、前記ハンドアーム保持部(40)を上下に移動できる上下移動機構を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の基板搬送台車。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板搬送台車を用いて、少なくとも以下の工程を具備していることを特徴とする基板の受け取り、搬送、投入方法。
(a)ハンドアーム(30)が垂直状態の基板搬送台車(100)を装置払い出しポート(200a)の固定ガイドに接続、固定する工程。
(b)スタンド(20)の上下移動機構にてハンドアーム(30)を上方向に移動して、ハンドアーム保持部(40)が装置払い出しポート(200a)のステージ(211)とほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部(40)の回転機構にてハンドアーム(30)を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム(30)を装置払い出しポート(200a)のステージ(211)上にセットする工程。
(c)装置ロボット等にて基板(71)を装置払い出しポート(200a)の載荷ピン(212)上に載置する工程。
(d)装置払い出しポート(200a)のステージ(211)の載荷ピン(212)を下降して基板(71)をハンドアーム(30)に載置し、真空吸引ユニット(50)をオンにすることにより、ハンドアーム(30)に設けられた吸着パッドにて基板(71)をハンドアーム(30)に保持する工程。
(e)ハンドアーム保持部(40)の回転機構にて基板(71)が保持されたハンドアーム(30)を水平状態から垂直方向に90度回転して、基板(71)が保持されたハンドアーム(30)を垂直状態にし、スタンド(20)の上下移動機構にて、ハンドアーム保持部(40)をスタンド(20)の所定の位置に移動する工程。
(f)基板(71)がハンドアーム(30)にて垂直に保持された状態の基板搬送台車(100)と装置払い出しポート(200a)の固定ガイドとの接続、固定を解除し、基板(71)がハンドアーム(30)にて垂直に保持された状態の基板搬送台車(100a)で基板(71)を搬送する工程。
(g)基板(71)がハンドアーム(30)にて垂直に保持された状態の基板搬送台車(100a)を装置払い出しポート(200b)の固定ガイドに接続、固定する工程。
(h)スタンド(20)の上下移動機構にてハンドアーム(30)を上方向に移動して、ハンドアーム保持部(40)が装置払い出しポート(200b)のステージ(211)とほぼ同じ高さの位置になったところで停止し、ハンドアーム保持部(40)の回転機構にてハンドアーム(30)を垂直状態から水平方向に90度回転し、水平状態のハンドアーム(30)を装置払い出しポート(200b)のステージ(211)上にセットする工程。
(i)真空吸引ユニット(50)をオフにすることにより、ハンドアーム(30)の基板(71)の保持を解除して、装置払い出しポート(200b)のステージ(211)に設けられた載荷ピン(212)を上昇させ、基板(71)を載荷ピン(212)上に載置す
る工程。
(j)装置払い出しポート(200b)の載荷ピン(212)上に載置された基板(71)を装置ロボット等にて処理工程に投入する工程。
(k)ハンドアーム保持部(40)の回転機構にてハンドアーム(30)を水平状態から垂直方向に90度回転し、ハンドアーム(30)を垂直状態にした状態で、スタンド(20)の上下移動機構にてハンドアーム(30)を下方向に移動して、ハンドアーム保持部(40)をスタンド(20)の所定の位置に移動する工程。
(l)基板搬送台車(100)と装置払い出しポート(200b)の固定ガイドとの接続、固定を解除し、ハンドアーム(30)が垂直に保持された初期状態の基板搬送台車(100)とする工程。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2009−71117(P2009−71117A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−239151(P2007−239151)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】