説明

基板洗浄方法、基板洗浄装置、プログラム、および記録媒体

【課題】被処理基板から均一にパーティクルを高い除去効率で除去することができる基板洗浄方法を提供する。
【解決手段】基板洗浄方法は、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備えている。超音波を発生させる工程の少なくとも一期間、洗浄槽内に洗浄液が供給される。前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板を洗浄液に浸漬するとともに洗浄液に超音波を発生させて、被処理基板に付着したパーティクル(汚れ等)を除去する基板洗浄方法および基板洗浄装置に係り、とりわけ、被処理基板の全面からパーティクルを高い除去効率で除去することができる基板洗浄方法および基板洗浄装置に関する。
【0002】
また、本発明は、被処理基板の全面からパーティクルを高い除去効率で除去する被処理基板の洗浄方法を実行するためのプログラムおよび当該プログラムを記憶したプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
保持部材に保持させた状態で被処理基板を洗浄液に浸漬させるとともに洗浄液に超音波を発生させて被処理基板を洗浄する方法、いわゆる超音波洗浄(メガソニック処理とも呼ぶ)が、既知である。そして、超音波洗浄において、洗浄効率を高めるための種々の研究がなされてきた(例えば、特許文献1および特許文献2)。
【特許文献1】特開10−109072号公報
【特許文献2】特開2005−296868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、洗浄槽の下方から超音波が照射される。このため、被処理基板の板面において、洗浄槽の下方側に配置されていた部分と、洗浄槽の上方側に配置されていた部分とでは、パーティクル除去効率が異なってしまうという問題がある。すなわち、パーティクルの除去効率が低下している領域が被処理基板中に発生してしまう虞がある。
【0005】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、被処理基板から均一にパーティクルを高い除去効率で除去することができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、被処理基板の全面からパーティクルを高い除去効率で除去する被処理基板の洗浄方法を実行するためのプログラムおよび当該プログラムを記録したプログラム記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による第1の基板洗浄方法は、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする。
【0008】
本発明による第1の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給し、当該工程中に、前記複数の吐出部材のうちの洗浄液の供給に用いられる吐出部材は変更されるようにしてもよい。
【0009】
本発明による第2の基板洗浄方法は、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給することを特徴とする。
【0010】
本発明による第2の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの洗浄液の供給に用いられる吐出部材は、変更されるようにしてもよい。
【0011】
本発明による第1または第2の基板洗浄方法において、少なくとも一つの吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量が変化するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明による第1または第2の基板洗浄方法において、少なくとも一つの吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度は変化するようにしてもよい。
【0013】
さらに、本発明による第1または第2の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記洗浄液とともに気泡を供給する少なくとも一つの吐出部材のうちの、少なくとも一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化するようにしてもよい。あるいは、本発明による第1または第2の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記洗浄液とともに気泡を供給する少なくとも一つの吐出部材のうちの、少なくとも一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化するようにしてもよい。
【0014】
さらに、本発明による第1または第2の基板洗浄方法において、前記複数の吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量とは異なるようにしてもよい。
【0015】
さらに、本発明による第1または第2の基板洗浄方法において、前記複数の吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度とは異なるようにしてもよい。
【0016】
さらに、本発明による第1または第2の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも二つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記少なくとも二つの吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡が混入した洗浄液を吐出する前記少なくとも二つの吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量とは異なるようにしてもよい。あるいは、本発明による第1または第2の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも二つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記少なくとも二つの吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡が混入した洗浄液を吐出する前記少なくとも二つの吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数とは異なるようにしてもよい。
【0017】
ところで、本発明による第1の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄液を吐出する吐出部材は垂直方向において移動するようにしてもよい。
【0018】
この場合、前記吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量は変化するようにしてもよい。また、前記吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度は変化するようにしてもよい。さらに、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記吐出部材を用いて洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化するようにしてもよい。あるいは、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記吐出部材を用いて洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化するようにしてもよい。
【0019】
本発明による第3の基板洗浄方法は、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする。
【0020】
本発明による第3の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給し、当該工程中に、前記複数の気泡吐出部材のうちの気泡の供給に用いられる気泡吐出部材は変更されるようにしてもよい。
【0021】
本発明による第4の基板洗浄方法は、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給することを特徴とする。
【0022】
本発明による第4の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の気泡吐出部材のうちの気泡の供給に用いられる吐出部材は、変更されるようにしてもよい。
【0023】
本発明による第3または第4の基板洗浄方法において、少なくとも一つの気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化するようにしてもよい。
【0024】
また、本発明による第3または第4の基板洗浄方法において、少なくとも一つの気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化するようにしてもよい。
【0025】
さらに、本発明による第3または第4の基板洗浄方法において、前記複数の気泡吐出部材のうちの一つの気泡吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量と、当該一つの気泡吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡を吐出する前記複数の気泡吐出部材のうちの少なくとも一つの他の気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量とは異なるようにしてもよい。あるいは、本発明による第3または第4の基板洗浄方法において、前記複数の気泡吐出部材のうちの一つの気泡吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給個数と、当該一つの気泡吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡を吐出する前記複数の気泡吐出部材のうちの少なくとも一つの他の気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数とは異なるようにしてもよい。
【0026】
ところで、本発明による第3の基板洗浄方法の前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、気泡を吐出する気泡吐出部材が垂直方向において移動するようにしてもよい。この場合、前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化するようにしてもよい。また、前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数が変化するようにしてもよい。
【0027】
本発明による第1の基板洗浄装置は、洗浄液を貯留する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、互いに異なる垂直方向位置に配置され、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する複数の吐出部材と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
本発明による第1の基板洗浄装置が、前記複数の吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、前記洗浄液供給装置と前記複数の吐出部材との間に設けられた流路切換機構であって、前記洗浄液供給装置と各吐出部材との間の接続を開閉する流路切換機構と、をさらに備えるようにしてもよい。
【0029】
また、本発明による第1の基板洗浄装置において、前記流路切換機構が、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄液供給装置と各吐出部材との間の接続状態を変更し、前記複数の吐出部材のうちの前記洗浄槽内に洗浄液を吐出している吐出部材を変更するようになされていてもよい。
【0030】
さらに、本発明による第1の基板洗浄装置が、前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた流量調整機構であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量を増減させる流量調整機構をさらに備え、前記流量調整機構が、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給されるようになる洗浄液の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていてもよい。
【0031】
さらに、本発明による第1の基板洗浄装置が、前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた溶存ガス濃度調整装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を増減させる溶存ガス濃度調整装置をさらに備え、前記溶存ガス濃度調整装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給されるようになる洗浄液の溶存ガス濃度を変化させるようになされていてもよい。
【0032】
さらに、本発明による第1の基板洗浄装置が、前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた気泡混入装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置をさらに備え、前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給されるようになる気泡の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていてもよい。あるいは、本発明による第1の基板洗浄装置が、前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた気泡混入装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置をさらに備え、前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給されるようになる気泡の単位時間あたりの供給個数を変化させるようになされていてもよい。
【0033】
本発明による第2の基板洗浄装置は、洗浄液を貯留する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、垂直方向に移動可能であり、前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する吐出部材と、を備えたことを特徴とする。
【0034】
本発明による第2の基板洗浄装置において、前記吐出部材が、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間に、垂直方向に移動するようになされていてもよい。
【0035】
本発明による第1または第2の基板洗浄装置が、前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた溶存ガス濃度調整装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を増減させる溶存ガス濃度調整装置と、をさらに備え、前記溶存ガス濃度調整装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を変化させるようになされていてもよい。
【0036】
または、本発明による第1または第2の基板洗浄装置が、前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた気泡混入装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置と、をさらに備え、前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給される気泡の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていてもよい。あるいは、本発明による第1または第2の基板洗浄装置が、前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた気泡混入装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置と、をさらに備え、前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給される気泡の単位時間あたりの供給個数を変化させるようになされていてもよい。
【0037】
本発明による第3の基板洗浄装置は、洗浄液を貯留する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、互いに異なる垂直方向位置に配置され、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出する複数の気泡吐出部材と、を備えたことを特徴とする。
【0038】
また、本発明による第3の基板洗浄装置において、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記複数の気泡吐出部材のうちの前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出している吐出部材が変更されるようになされていてもよい。
【0039】
本発明による第4の基板洗浄装置は、洗浄液を貯留する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、垂直方向に移動可能であり、前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出する気泡吐出部材と、を備えたことを特徴とする。
【0040】
本発明による第4の基板洗浄装置において、前記気泡吐出部材は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間に、垂直方向に移動するようになされていてもよい。
【0041】
本発明による第1のプログラムは、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化する、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0042】
本発明による第2のプログラムは、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給する、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0043】
本発明による第3のプログラムは、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0044】
本発明による第4のプログラムは、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給することを特徴とする、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0045】
本発明による第1の記録媒体は、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化する、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0046】
本発明による第2の記録媒体は、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給する、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0047】
本発明による第3の記録媒体は、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする、被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【0048】
本発明による第4の記録媒体は、基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給する、を備えた被処理基板の処理方法を基板処理装置に実施させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
本発明によれば、被処理基板からパーティクルをより均一に除去することができるようになる。また、被処理基板全体としてのパーティクル除去効率を高めることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、図面を参照して本発明による一実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態においては、本発明による基板洗浄装置を半導体ウエハの洗浄装置に適用した例を説明する。ただし、本発明による基板洗浄装置は、半導体ウエハの洗浄への適用に限られるものではなく、広く基板の洗浄に適用することができる。
【0051】
図1乃至図6は本発明による基板洗浄方法、基板洗浄装置、プログラム、および記録媒体の一実施の形態を示す図である。このうち図1は基板洗浄装置の概略構成を示す図であり、図2は図1のII−II線に沿った基板洗浄装置の断面図であり、図3は超音波発生装置の作動状態と洗浄槽内に供給される洗浄液の流量および濃度の変動との関係を説明するための図であり、図4乃至図6は洗浄液中における超音波の伝播態様を説明するための図である。
【0052】
図1に示すように、本実施の形態における基板洗浄装置10は、洗浄槽(DIP槽)12と、洗浄槽12に接続され洗浄槽12内に洗浄液を供給する洗浄液供給設備40と、被処理ウエハ(被処理基板)Wを保持する保持部材(ウエハボートとも呼ぶ)20と、洗浄槽12内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置30と、洗浄液供給設備40および超音波発生装置30に接続された制御装置18と、を備えている。このような基板洗浄装置10は、洗浄槽12内に貯留された洗浄液に被処理ウエハWを浸漬した状態で洗浄液に超音波を発生させることにより、被処理ウエハWを超音波洗浄する装置である。
【0053】
まず、洗浄液供給設備40について詳述する。図1に示すように、洗浄液供給設備40は、洗浄槽12に取り付けられ洗浄槽12内に洗浄液を吐出する複数の吐出部材51,52,53と、洗浄液を蓄えた洗浄液源45と、洗浄液源45に蓄えられた洗浄液を吐出部材51,52,53に向けて送り出す洗浄液供給装置46と、を備えている。本実施の形態においては、図1に示すように、洗浄槽12の側壁の異なる三つの垂直方向位置に、第1乃至第3の吐出部材51,52,53が取り付けられている。また、洗浄液供給装置46と吐出部材51,52,53との間には流路切換機構60が設けられており、この流路切換機構60を介して、洗浄液供給装置46から送り込まれてくる洗浄液が各吐出部材51,52,53に分配されるようになる。以下、洗浄液供給設備40の各構成要素について詳述する。
【0054】
まず、洗浄液源45および洗浄液供給装置46について詳述する。洗浄液源45は、例えば洗浄液を貯留するタンク等、公知の貯留設備等から構成され得る。本実施の形態において、洗浄液源45は、純水(DIW)を洗浄液として蓄えている。一方、洗浄液供給装置46は、例えばポンプ等、公知の設備や機器等から構成され得る。より具体的な例として、洗浄液供給装置46として、エア圧力を調節することによって吐出量を調節し得るエア駆動式のベローズポンプを用いることができる。図1に示すように、洗浄液源45と洗浄液供給装置46との間は、連結管44にて連結されている。また、連結管44は、さらに、流路切換機構60まで延びている。
【0055】
ところで、上述したように、洗浄液供給設備40は制御装置18に接続されており、洗浄液供給装置46は制御装置18によって制御されるようになっている。具体的には、洗浄液供給装置46の駆動および停止、洗浄液供給装置46の駆動時における洗浄液の供給流量等が、制御装置18によって制御されるようになっている。なお、洗浄液供給装置46がエア駆動式のベローズポンプの場合にはエア圧力を制御することにより、洗浄液供給装置46がエア駆動式のベローズポンプ以外の場合には、例えば入力となる電力量を制御することにより、洗浄液供給装置46の駆動時におけるポンプの吐出量を調節することができる。
【0056】
図1に示すように、本実施の形態において、流路切換機構60は、三つのバルブ61,62,63を含んでいる。各バルブ61,62,63には、それぞれ第1乃至第3の供給管41,42,43が連結されている。そして、各バルブ61,62,63は、連結管44と、当該バルブに連結された供給管41,42,43と、の接続状態を開閉するようになっている。流路切換機構60は、制御装置18に接続されている。各バルブ61,62,63は制御装置18からの信号に基づいて開閉し、これにより、第1乃至第3の供給管41,42,43が、それぞれ、連結管44と接続され、または、遮断されるようになる。
【0057】
なお、このような流路切換機構60の構成は、単なる例示に過ぎず、連結管44から供給される洗浄液を第1乃至第3の供給管41,42,43に分配し得る公知の設備や機器等を用いることができる。
【0058】
図1に示すように、流路切換機構60から延び出た第1乃至第3の供給管41,42,43は、それぞれ、上述した第1乃至第3の吐出部材51,52,53に連結されている。図1に示すように、第1の吐出部材51は、洗浄槽12の側壁の最下方に取り付けられ、洗浄槽12の側壁の最下方から洗浄槽12内に洗浄液を吐出するようになっている。また、第2の吐出部材52は、洗浄槽12の側壁において第1吐出部材51の配置位置よりも上方となる位置に取り付けられ、第1吐出部材51よりも垂直方向における上方の位置から洗浄液を吐出するようになっている。さらに、第3の吐出部材53は、洗浄槽12の側壁において第2吐出部材52の配置位置よりも上方となる位置に取り付けられ、第1吐出部材51および第2吐出部材52よりも垂直方向における上方の位置から洗浄液を吐出するようになっている。なお、図1に示すように、第1の吐出部材51から吐出された洗浄液は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの下方領域の周囲に供給されるようになる。また、図1に示すように、第2の吐出部材52から吐出された洗浄液は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの中央領域の周囲に供給されるようなる。さらに、図1に示すように、第3の吐出部材53から吐出された洗浄液は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの上方領域の周囲に供給されるようになる。
【0059】
図2には、洗浄槽12の断面視における、第3吐出部材53が図示されている。なお、本実施の形態において、第1乃至第3の吐出部材51,52,53は垂直方向における配置位置が異なるだけであり、図2に示された第3吐出部材53は、第1吐出部材51および第2吐出部材52と同一の構成となっている。
【0060】
本実施の形態においては、図1および図2に示すように、各吐出部材51,52,53は、洗浄槽12の対向する側壁に沿って設けられた一対の洗浄用ノズルから構成されている。洗浄用ノズルは洗浄槽12の壁面を水平方向に沿って細長状に延びる筒状の部材として形成されている。各吐出部材51,52,53をなす一対の洗浄ノズルは、垂直方向において同一位置に配置されている(図1参照)。各筒状部材には、その長手方向に沿い一定の間隔を空けて配置された多数の吐出口51a,52a,53aが設けられている。吐出口51a,52a,53aの配置位置は、後述するように、保持部材20によって保持された被処理ウエハWの配置位置に基づき、決定されている。
【0061】
ただし、このような各吐出部材51,52,53の構成は、単なる例示に過ぎず、公知の部材等を用いることができる。
【0062】
図1に示すように、洗浄液供給設備40は、第1乃至第3の吐出部材51,52,53と流路切換機構60との間にそれぞれ設けられた第1乃至第3の流量調整機構66,67,68をさらに備えている。第1流量調整機構66は、第1吐出部材51と流路切換機構60との間を連結する第1供給管41に取り付けられている。第1流量調整機構66は、第1供給管41を流れる洗浄液の供給量を調整し得るようになっている。また、第2流量調整機構67は、第2吐出部材52と流路切換機構60との間を連結する第2供給管42に取り付けられている。第2流量調整機構67は、第2供給管42を流れる洗浄液の供給量を調整し得るようになっている。さらに、第3流量調整機構68は、第3吐出部材53と流路切換機構60との間を連結する第3供給管43に取り付けられている。第3流量調整機構68は、第3供給管43を流れる洗浄液の供給量を調整し得るようになっている。このような第1乃至第3の流量調整機構66,67,68は、フローメータ等の公知の設備や機器等を用いて構成され得る。
【0063】
各流量調整機構66,67,68は制御装置18からの信号に基づいて動作し、これにより、第1乃至第3の吐出部材51,52,53から洗浄槽12内に吐出される洗浄液の単位時間当たりの供給量が調整されるようになっている。
【0064】
また、図1に示すように、洗浄液供給設備40は、流路切換機構60と洗浄液供給装置46との間に設けられ、連結管44内を流れる純水に薬剤を供給する薬剤供給装置75をさらに備えている。本実施の形態において、薬剤供給装置75は、連結管44に取り付けられたミキシングバルブ78と、ミキシングバルブ78に接続され、当該ミキシングバルブ78に薬剤を供給するようになされた第1薬剤供給源76および第2薬剤供給源77と、を有している。
【0065】
本実施の形態においては、一例として、第1薬剤供給源76から過酸化水素が供給され、第2薬剤供給源77からアンモニアが供給されるようになっている。したがって、第1薬剤供給源76および第2薬剤供給源77から連結管44内に過酸化水素およびアンモニアを供給し、連結管44内の純水とこれらの過酸化水素およびアンモニアとを混合することによって、洗浄槽12内にアンモニア過水SC1(NHOH/H/HO)を供給することができる。
【0066】
なお、薬剤供給装置75は、制御装置18に接続され、制御装置18からの信号に基づいて薬剤を連結管44内に供給するようになっている。
【0067】
さらに、図1に示すように、洗浄液供給設備40は、流路切換機構60と洗浄液供給装置46との間に設けられ、洗浄液供給装置46から洗浄槽12内へ供給される洗浄液の溶存ガス濃度を増減させる溶存ガス濃度調整装置70を、さらに備えている。溶存ガス濃度調整装置70は連結管44に連結されており、連結管44内を流れる洗浄液の溶存ガス濃度を調整し得るようになっている。ここで、溶存ガス濃度は、洗浄液中に溶解した気体の濃度である。このような溶存ガス濃度は、市販されている溶存ガス濃度測定器、例えばOrbisphere Laboratories社製のModel 3610 analyzerにより、測定することができる。
【0068】
溶存ガス濃度調整装置70は、洗浄液を脱気する脱気装置71や、洗浄液中に所定のガスを溶解させる溶解装置72等から構成される。
【0069】
ここで、脱気装置71は、連結管44内を流れる洗浄液を脱気させる装置である。脱気装置71としては、膜脱気や真空脱気等の原理を用いた種々の公知の脱気装置を採用することができる。そして、脱気装置71の出力と、各出力で洗浄液から脱気させることができるガスの量の程度(つまり、各出力における溶存濃度の低下量)と、の関係を予め把握しておき、当該把握された関係に基づき目標とする脱気量に応じて脱気装置71の出力を決定し、当該出力で脱気装置71を稼働させることにより、連結管44内を流れる洗浄液の溶存ガス濃度を所望の値まで低下させることが可能となる。
【0070】
また、溶解装置72は、気体源72aに接続され、気体源72aから供給される気体を、連結管44内を流れる洗浄液に溶解させる装置である。溶解装置72としては、脱気装置71と同様に、種々の公知の溶解装置を用いることができる。また、溶解装置72の出力と、各出力で洗浄液に溶解させることができるガス量の程度(つまり、各出力における溶存濃度の上昇量)と、の関係を予め把握しておき、当該把握された関係に基づき溶解装置72の出力を決定し、当該出力で溶解装置72を稼働させることにより、連結管44内を流れる洗浄液の溶存ガス濃度を所望の値まで上昇させることが可能となる。
【0071】
本実施の形態においては、図1に示すように、溶存ガス濃度調整装置70は、脱気装置71と、脱気装置71の下流側に設けられた溶解装置72と、を有している。したがって、脱気装置71によって連結管44内の洗浄液の溶存ガス濃度を0%とし、その後、溶解装置72によって溶存ガス濃度を調節することにより、気体源72aから供給される所望の気体のみが、所望の溶存ガス濃度で溶存している洗浄液を得ることができる。ここで、気体源72に蓄えられる気体として、空気等、好ましくは不活性ガス、さらに好ましくは窒素を用いることができる。
【0072】
ただし、このような溶存ガス濃度調整装置70は単なる例示に過ぎず、種々の態様に変更することができる。例えば、溶存ガス濃度調整装置70が脱気装置71のみを有するようにしてもよいし、溶解装置72のみを有するようにしてもよい。
【0073】
なお、溶存ガス濃度調整装置70は、制御装置18に接続され、制御装置18からの信号に基づいて洗浄液の溶存ガス濃度を調整するようになっている。
【0074】
さらに、図1に二点鎖線で示すように、洗浄液供給設備40が、連結管44を加熱および/または冷却することにより、連結管44内を流れる洗浄液の温度を調節する温調装置47を備えるようにしてもよい。温調装置47としては、種々の公知の加熱機構や冷却機構を用いることができる。なお、図1に示す例において、温調装置47は連結管44に取り付けられている例を示したが、これに限られず、いずれかのまたはすべての供給管41,42,43に温調装置47を設け、当該供給管内を流れる洗浄液の温度を調節し得るようにしてもよい。
【0075】
次に、洗浄液供給設備40から洗浄液を受ける洗浄槽12について説明する。洗浄槽12は、図1および図2に示すように略直方体の輪郭を有している。洗浄槽12には、後述するようにウエハWを出し入れするための上方開口12aが形成されている。また、洗浄槽12の底面には、貯留した洗浄液を排出するための排出管13が開閉可能に設けられている。
【0076】
また、図1に示すように、洗浄槽12の上方開口12aを取り囲むようにして、外槽15が設けられている。この外槽15は、洗浄槽12の上方開口12aからあふれ出た洗浄液を回収するようになっている。また、洗浄槽12と同様に、外槽15にも回収した洗浄液を排出するための排出管16が開閉可能に設けられている。
【0077】
このような洗浄槽12および外槽15は、例えば、耐薬品性に富んだ石英等を用いて形成される。また、洗浄槽12および外槽15の排出管13,16から排出された洗浄液は、そのまま廃棄されてもよいし、フィルタ等を介して洗浄槽12内に再度供給されるようにしてもよい。外槽15に回収された洗浄液を再利用する場合、例えば、図1に二点鎖線で示すように、外槽15と洗浄液源45とに接続された循環用配管16aを設けるようにすればよい。
【0078】
次に、ウエハWを保持する保持部材20について説明する。図1および図2に示すように、保持部材20は、略水平方向に延びる4本の棒状部材22と、4本の棒状部材22を片側から片持支持する基部24と、を有している。棒状保持部材22は、一度に洗浄処理される複数のウエハW、例えば50枚のウエハWを下方から支持するようになっている。このため、各棒状部材22には、その長手方向に沿い一定間隔を空けて配列された溝(図示せず)が形成されている。ウエハ20は、この溝に係合し、各ウエハWの板面が棒状部材の延びる方向と略直交するようにして、すなわち、各ウエハWの板面が垂直方向に沿うようにして、保持部材20によって保持されるようになる(図1参照)。
【0079】
ところで、図2から理解できるように、上述した各吐出部材51,52,53の吐出口51a,52a,53aの配置ピッチは、保持部材20に保持されたウエハWの配置ピッチと略同一となっている。また、上述した各吐出部材51,52,53の多数の吐出口51a,52a,53aは、保持部材20に保持されたウエハW間に洗浄液を吐出することができるよう、配列されている。
【0080】
一方、保持部材20の基部24は、図示しない昇降機構に連結されている。この昇降機構によってウエハWを保持した保持部材20を降下させることにより、洗浄槽12に貯留された洗浄液中にウエハWを浸漬することができる。なお、昇降機構は制御装置18に接続されており、制御装置18によって洗浄液へのウエハWの浸漬が制御されるようになっている。
【0081】
次に、超音波発生装置30について説明する。図1に示すように、超音波発生装置30は、洗浄槽12の底部外面に取り付けられた振動子38と、振動子38を駆動するための高周波駆動電源32と、高周波駆動電源32に接続された超音波発振器34と、を有している。本実施の形態においては、複数の振動子38が設けられており、各振動子38が洗浄槽12の底部外面を部分的に占めるよう配列されている。また、図1に示すように、超音波発生装置30は超音波発振器34および各振動子38に接続された駆動切換機構36をさらに有している。この駆動切換機構36によって、複数の振動子38を全体駆動することと、一つまたは二以上の振動子38を個別的に駆動することと、のいずれもが可能となっている。
【0082】
振動子38が駆動されて振動すると、洗浄槽12の底部を介し、洗浄槽12内に貯留された洗浄液に超音波が伝播し、これにより、洗浄槽12内の洗浄液に超音波が発生させられる。なお、超音波発生装置30は制御装置18に接続されており、制御装置18によって洗浄液への超音波の付与が制御されるようになっている。
【0083】
次に、制御装置18について説明する。上述したように、制御装置18は、基板洗浄装置10の各構成要素に接続され、各構成要素の動作を制御するようになっている。本実施の形態において、制御装置18はコンピュータを含み、このコンピュータが記録媒体19に予め記憶されたプログラムを実行することによって、基板洗浄装置10を用いた被処理ウエハWの洗浄が実行されるようになっている。
【0084】
次に、主に図3乃至図6を用い、このような構成からなる基板洗浄装置10を用いたウエハWの洗浄方法の一例について説明する。
【0085】
まず、制御装置18からの信号によって洗浄液供給装置46が駆動され、純水が洗浄液として連結管44内に送り込まれる。また、溶存ガス濃度調整装置70は、制御装置18からの信号に基づき、連結管44内を流れる洗浄液の濃度を所定の濃度に調節する。さらに、制御装置18からの信号に基づき、薬剤供給装置75の第1薬剤供給源76から過酸化水素が連結管44内に供給され、第2薬剤供給源77からアンモニアが連結管44内に供給される。この結果、例えば、気体として窒素のみが飽和濃度で溶解した薬液SC1が、洗浄液として、流路切換機構60へと送り込まれていく。
【0086】
この際、制御装置18は、予め設定されたプログラムに従い、洗浄液供給装置46の出力を制御し、流路切換機構60に送り込まれる洗浄液の単位時間あたりの供給流量を調整している。また、各薬剤供給源76,77から連結管44内へ供給される薬剤の供給量も、連結管44を流れる洗浄液(純水)の供給流量に基づき、制御装置18によって制御されるようになっている。
【0087】
ところで、このとき、流路切換機構60は、第1乃至第3の供給管41,42,43のすべてを連結管44と連通した状態にしている。したがって、図3に示すように、所定の溶存ガス濃度cで所定の気体(例として、窒素)が溶解している洗浄液が、第1乃至第3の吐出部材51,52,53を介して洗浄槽12内に供給される。
【0088】
以上のようにして、図3の時間t1(単位は、例えば分)のときに、洗浄槽12が所定の溶存ガス濃度がc(単位は、例えばppm)である洗浄液(SC1)によって満たされるようになる。
【0089】
次に、制御装置18は保持部材20に連結された昇降機構(図示せず)を駆動する。これにより、所定枚(例えば50枚)の被処理ウエハWを保持した保持部材20が降下して、洗浄槽12内の洗浄液中に被処理ウエハWが浸漬される。
【0090】
その後、制御装置18は、超音波発生装置30を作動させ、洗浄槽12内の洗浄液に超音波を発生させる。これにより、洗浄槽12内に浸漬しているウエハWは超音波洗浄(メガソニック処理)されることになり、ウエハWの表面に付着しているパーティクル(汚れ等)が除去されることになる。
【0091】
本実施の形態においては、図3に示すよう、この超音波洗浄工程中に、洗浄液供給装置40から洗浄槽12内へ洗浄液(薬液)が供給(補充)され続ける。ただしこの間、制御装置18は、予め設定されたプログラムに従い、洗浄液の供給に用いる吐出部材51,52,53を変更し、洗浄槽12内において洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させる。図3に示すように、本実施の形態においては、時間t1から時間t2まで、最下方に配置された第1吐出部材51から洗浄液が吐出され、図4に示すように、洗浄槽12内に配置されたウエハWの下方領域の周囲に洗浄液が補給される。次に、時間t2から時間t3まで、第1吐出部材51と第3吐出部材53との間に配置された第2吐出部材52から洗浄液が吐出され、図5に示すように、洗浄槽12内に配置されたウエハWの中央領域の周囲に洗浄液が補給される。最後に、時間t3から時間t4まで、最上方に配置された第3吐出部材53から洗浄液が吐出され、図6に示すように、洗浄槽12内に配置されたウエハWの上方領域の周囲に洗浄液が補給される。
【0092】
なお、各吐出部材51,52,53から洗浄液が吐出される際、図1および図2に示すように、洗浄液は、保持部材20に保持された2枚のウエハWの間に向け、所定の角度で斜め上方に吐出される。また、各吐出部材51,52,53から洗浄液が吐出され続けると、ウエハWから除去されたパーティクルとともに洗浄液が洗浄槽12からあふれ出るようになる。洗浄槽12からあふれ出た洗浄液は外槽15へ回収される。上述したように、回収された洗浄液は、そのまま廃棄されてもよいし、循環用配管16aを介して、洗浄液源45まで戻されて再利用されてもよい。
【0093】
図3に示すように、このような洗浄液供給装置40により洗浄槽12内に洗浄液を供給しながら、超音波発生装置30により洗浄槽12内の洗浄液に超音波を発生させる工程は、時間t1から時間t4までの間に渡って、例えば10分間継続する。
【0094】
すなわち、本実施の形態によれば、ウエハWに超音波洗浄を施している間、洗浄槽内において洗浄液を吐出する位置、言い換えれば、洗浄液を吐出する吐出部材51,52,53(さらに厳密には、洗浄液を吐出する吐出部材51,52,53の吐出口51a,52a,53a)の配置位置が、垂直方向において変化する。この結果、ウエハWを収容した洗浄槽12内において洗浄液が補給される位置が、垂直方向において変更されるようになる。このような方法によれば、被処理ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるとともに、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。
【0095】
このようにパーティクルを高い除去効率でむらなく均一に除去することが可能となるメカニズムは明らかではないが、以下に、主に図4乃至図6を用い、その一要因と考えられ得るメカニズムについて説明する。ただし、本件発明は以下のメカニズムの限定されるものではない。
【0096】
超音波洗浄においては、超音波が洗浄液中を伝播することによって洗浄液中に圧力変動(圧力振動)が生じる。そして、この圧力変動によって洗浄液中の気体分子が破裂し、この破裂した際の衝撃波(キャビテーション)が、ウエハWに付着したパーティクルをウエハから引き剥がす(除去する)主要因の一つであると考えられている。したがって、洗浄液中の溶存ガス濃度が高ければ、超音波が伝播する領域において強い衝撃波を引き超し、当該衝撃波により高除去効率でパーティクルをウエハWから除去することができる、と推定される。
【0097】
したがって、図4に示すように、第1吐出部材51によって洗浄槽12の下方から洗浄液を供給した場合、洗浄槽12内に配置されたウエハWの板面の下方領域においては、常に所定の溶存ガス濃度を有した洗浄液が供給される。この結果、時間t1から時間t2までの間、ウエハWの板面の下方領域において衝撃波(キャビテーション)が高密度で発生し、ウエハWの板面の下方領域から高い除去効率でパーティクルが除去される。
【0098】
その一方で、上述した特許文献1(特開平10−109072号公報)でも言及されているように、洗浄液中に溶解した気体は超音波を吸収するように作用する、と考えられている。また、洗浄液中に溶存した気体分子は、超音波の発生により負圧となる部分に集まり気泡(バブル)を形成する。この現象は洗浄液中の溶存ガス濃度が高い場合に顕著であり、形成された気泡は、とりわけ高い超音波吸収作用を有している、と考えられている。
【0099】
このため、図4に示すように、ウエハWの板面の下方領域において超音波は著しく減衰し、この結果、超音波はウエハWの板面の中央領域付近において、洗浄作用を引き起こすことができない程度まで減衰し得る。したがって、超音波が減衰している中央領域および上方領域において、ウエハWの板面から高い除去効率でパーティクルを除去することはできない。
【0100】
これらのことから、時間t1から時間t2までの間において、ウエハWの板面の下方領域においてパーティクルが高い除去効率で除去される。
【0101】
また、洗浄槽12内の圧力変動により、洗浄液中に溶解した気体分子が集合して気泡を形成すると、当該気泡はさらに大きく成長していき、やがて、洗浄液面へと浮上するようになる。したがって、新たな洗浄液を洗浄槽12内に供給(補充)することなく超音波を発生させ続けた場合、洗浄槽12内の洗浄液の溶存ガス濃度は低下していくものと、推定される。とりわけ、このような気泡の形成および成長は、強い圧力振動が生じ得るとともに気泡の移動基点側となる洗浄槽12の下方側の洗浄液にて、より促進され得る。
【0102】
このため、時間t2から時間t3までの間において、洗浄槽12内の下方領域において洗浄液の溶存ガス濃度が低下していくものと考えられる。このため、ウエハWの板面の下方領域から高い除去効率でパーティクルを除去することができなくなるものの、図5に示すように、超音波は減衰することなく、ウエハWの板面の中央領域に対応する部分まで到達し得る。そして、ウエハWの板面の中央領域には、第2吐出部材52から所定の溶存ガス濃度の洗浄液が補給され続けているので、ウエハWの板面の中央領域から高い除去効率でパーティクルを除去することができる。
【0103】
一方、ウエハWの板面の中央領域の周囲に供給される洗浄液には、所定の溶存ガス濃度で気体が溶解している。したがって、洗浄槽12内の下方から上方へ向けて伝播する洗浄液は、ウエハWの板面の中央領域の周囲で減衰するようになる。このため、ウエハWの板面の中央領域よりも上方の領域においては、パーティクルを効果的に除去することが不可能となり得る。
【0104】
これらのことから、時間t2から時間t3までの間において、ウエハWの板面の中央領域においてパーティクルが高い除去効率で除去される。
【0105】
また、時間t3から時間t4の間においては、ウエハWの板面の下方領域だけでなく中央領域に対応する部分においても洗浄液の溶存ガス濃度が低下する。このため、ウエハWの板面の下方領域および中央領域から高い除去効率でパーティクルを除去することができなくなるものの、図6に示すように、超音波は減衰することなく、ウエハWの板面の上方領域に対応する部分まで到達する。また、超音波は洗浄液の液面まで伝播するとともに、液面で反射されて洗浄槽12内に広がる。そして、ウエハWの板面の上方領域には、第3吐出部材53から所定の溶存ガス濃度の洗浄液が補給され続けているので、ウエハWの板面の中央領域から高い除去効率でパーティクルを除去することができるようになる。
【0106】
これらのことから、時間t3から時間t4までの間において、ウエハWの板面の上方領域においてパーティクルが高い除去効率で除去される。
【0107】
すなわち、本実施の形態によれば、超音波洗浄中、洗浄槽12内において洗浄液が供給される位置を変化させることにより、被処理ウエハW内においてパーティクルが除去されやすい領域の位置を変化させるようにしている。言い換えれば、洗浄槽12内において洗浄液が供給される位置を変化させることにより、それまで、パーティクルを十分に除去することができていなかった部分から、パーティクルを高い除去効率で除去するようにしている。この結果、被処理ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるとともに、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。
【0108】
図3に示すように、時間t4に達すると、制御装置18からの信号に基づき超音波発生装置30による超音波の照射が停止し、薬液を用いてウエハWを超音波洗浄する工程が終了する。
【0109】
薬液を用いてウエハWを超音波洗浄する工程が終了すると、被処理ウエハWから洗浄液としての薬液を濯ぎ落とすための濯ぎ洗浄が行われる。具体的には、まず、排出管13,16から洗浄槽12内の洗浄液(薬液)および外槽15内の洗浄液(薬液)が排出される。なお、上述したように、排出された洗浄液はそのまま廃棄されてもよいし、再利用するために回収されるようにしてもよい。
【0110】
その後、連結管44から洗浄液が再度供給される。ただし、この工程において、薬剤供給装置75の第1薬剤供給源76および第2薬剤供給源77から連結管44に薬剤は供給されない。このため、洗浄槽12内に供給される洗浄液は純水である。なお、この際に用いられる吐出部材51,52,53は特に限定されない。
【0111】
この工程においては、以上のようにして洗浄槽12内が洗浄液(純水)で満たされた後も、さらに、洗浄液(純水)が洗浄槽12内に供給される。そして、洗浄槽12の上方開口12aから洗浄液(純水)があふれ出し、溢れ出した洗浄液(純水)が外槽15に回収されていく。このようにして、ウエハWの濯ぎ洗浄工程が実施される。なお、外槽15に回収された洗浄液(純水)は、比抵抗値に応じてそのまま廃棄されてもよいし、図示しないタンク等に回収されて再利用されてもよい。
【0112】
ウエハWに対する濯ぎ洗浄が終了すると、保持部材20部材が上昇し、ウエハが洗浄槽12内から搬出される。以上のようにして被処理ウエハWに対する一連の洗浄工程が終了する。
【0113】
以上のような実施の形態によれば、超音波洗浄中、洗浄槽12内に洗浄液を供給する吐出部材51,52,53が変更され、これにより、洗浄槽12内において洗浄液が供給される位置が変化する。これにより、ウエハWの板面の周囲における洗浄液の溶存ガス濃度分布が変化することになる。このようにウエハWの板面の周囲における洗浄液の溶存ガス濃度分布が変化すれば、ウエハWの板面におけるパーティクルが除去されやすい位置も変化する。したがって、ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるようになる。また、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。
【0114】
ところで、上述のように、基板洗浄装置10はコンピュータを含む制御装置18を備えている。この制御装置18により、基板洗浄装置10の各構成要素が動作させられ、被処理ウエハWの洗浄が実行されるようになっている。そして、基板洗浄装置10を用いたウエハWの洗浄を実施するために、制御装置18のコンピュータによって実行されるプログラムも本件の対象である。また、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体19も、本件の対象である。ここで、記録媒体19とは、フロッピーディスク(フレキシブルディスク)やハードディスクドライブ等の単体として認識することができるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークも含む。
【0115】
なお、上述した実施の形態に関し、本発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。以下、いくつかの変形例を説明する。また、以下に説明する複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
【0116】
(変形例1)
上述した実施の形態においては、図3に示すように、まず、第1の吐出部材51から洗浄液が吐出され、次に、第2の吐出部材52から洗浄液が吐出され、最後に、第3の吐出部材53から洗浄液が吐出されるようにしたが、これに限られない。例えば、上述した実施の形態における順番と逆の順番で、各吐出部材51,52,53から洗浄液が吐出されるようにしてもよい。
【0117】
また、上述した実施の形態においては、各吐出部材51,52,53から、連続する一期間だけ、洗浄液が吐出される例を示したが、これに限定されない。いずれかの吐出部材51,52,53から、二回以上の期間にわけて、洗浄液が吐出されるようにしてもよい。例えば、図3に示す時間t1からt4までのサイクルを2回繰り返すようにしてもよい。(変形例2)
上述した実施の形態において、洗浄液供給設備40が、垂直方向における配置位置がそれぞれことなる三つの吐出部材51,52,53を有している例を示したが、これに限られない。処理されるべきウエハWの大きさ等、種々の条件に応じて、吐出部材の数量や配置位置を変更することができる。
【0118】
(変形例3)
上述した実施の形態において、洗浄槽12内への洗浄液の吐出位置を垂直方向において変化させ、具体的には、洗浄液を吐出する吐出部材を異なる垂直方向位置に配置された別の吐出部材に変更することにより、洗浄槽12内における洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させるようにした例を示したが、これに限られない。複数の吐出部材51,52,53のうちの洗浄液の吐出に用いられる吐出部材を変更することに加え、各吐出部材51,52,53の吐出方向を変更するようにしてもよいし、各吐出部材51,52,53を垂直方向に移動させるようにしてもよい。また、吐出部材が吐出方向を変更する場合、あるいは、吐出部材が垂直方向に移動する場合には、二つ以上の吐出部材を異なる垂直方向位置に配置する必要はない。つまり、吐出部材が吐出方向を変更する場合、あるいは、吐出部材が垂直方向に移動する場合には、一つの吐出部材により、洗浄槽12内における洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させることができる。図7に、このような変形例を示す。
【0119】
図7に示す例において、基板洗浄装置10の洗浄液供給設備40は、洗浄槽12内に配置される被処理ウエハWを挟むようにして配置された一対の吐出部材54を備えている。一対の吐出部材54は、同一の垂直方向位置に配置されるよう、異なる支持部材55によって支持されている。このような吐出部材54は、上述した実施の形態の第1乃至第3の吐出部材51,52,53と同様に構成され得る。支持部材55は、制御装置18に接続された図示しない駆動機構に連結されている。この駆動機構は、制御装置18からの信号に基づき、支持部材55を吐出部材54とともに垂直方向に移動させるようになっている。この例においては、連結管44が支持部材55を介して吐出部材54に接続されている。したがって、吐出部材54は垂直方向に移動しながら洗浄槽12内に洗浄液を供給することができる。これにより、超音波洗浄中に、洗浄槽12内における洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させることができる。
【0120】
なお、図7において、図1乃至図6に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0121】
ところで、図7に示す例において、例えば支持部材55に対して吐出部材54を傾斜させることにより、吐出部材54による洗浄液の吐出方向が変化するようにしてもよい。さらには、図7に示す例において、支持部材55が洗浄槽12に対して相対移動することなく、支持部材55に対して吐出部材54を傾斜させて吐出部材54による洗浄液の吐出方向を変化させることのみによって、洗浄槽12内における洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させるようにすることもできる。
【0122】
(変形例4)
上述した実施の形態において、洗浄槽12内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度が一定となっている例を示したが(図3参照)、これに限られず、洗浄槽12内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を変化させるようにしてもよい。なお、洗浄槽12内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度の変更は、上述したように、溶存ガス濃度調整装置70の脱気装置71や溶解装置72の出力を変化させることにより、実現することができる。このような変形の一例を、図8に示す。
【0123】
図8に実線で示す例によれば、洗浄液の溶存ガス濃度が階段状に変化している。また、この例によれば、一つの吐出部材から吐出される洗浄液の溶存ガス濃度が変化するとともに、異なる吐出部材から吐出される洗浄液の間でも、溶存ガス濃度が異なるようになっている。この例によれば、超音波がいくらか減衰してしまう洗浄槽12内の上方に、溶存ガス濃度が高くなっている洗浄液が供給される。したがって、ウエハWの板面の上方領域でのパーティクル除去効率と、ウエハWの板面の下方領域でのパーティクル除去効率と、の相違をさらに抑制することを期待することができる。
【0124】
また、図8に二点鎖線で示す例によれば、洗浄液の溶存ガス濃度が連続的に変化している。この例によれば、一つの吐出部材から吐出される洗浄液の溶存ガス濃度が連続的に変化するとともに、異なる吐出部材から吐出される洗浄液の間で溶存ガス濃度が異なるようになっている。このように連続的に溶存ガス濃度が変化することにより、ウエハWの板面からさらにむらなくパーティクルを除去することを期待することができる。
【0125】
(変形例5)
上述した実施の形態において、流路切換機構60と洗浄液源45とを連結する連結管44に溶存ガス濃度調整装置70が設けられている例を示したが、これに限られない。連結管44に溶存ガス濃度調整装置70を設けることに代え、あるいは、連結管44に溶存ガス濃度調整装置70を設けることに加え、第1乃至第3の吐出部材51,52,53と流路切換機構60とをそれぞれ連結する第1乃至第3の供給管41,42,43のいずれかまたはすべてに溶存ガス濃度調整装置を設けるようにしてもよい。このような例を図9に示す。
【0126】
図9に示す例において、供給管44に上流側溶存ガス濃度調整装置70が設けられている。また、第1供給管41に第1の下流側溶存ガス濃度調整装置70aが設けられ、第2供給管42に第2の下流側溶存ガス濃度調整装置70bが設けられ、第3供給管42に第3の下流側溶存ガス濃度調整装置70cが設けられている。このような基板洗浄装置10によれば、各吐出部材51,52,53から吐出される洗浄液の溶存ガス濃度を個別に調整することができる。このため、異なる溶存ガス濃度を有した洗浄液を、別の吐出部材から同時に吐出させることができる。この場合には、超音波洗浄中に、洗浄液の吐出に用いられる吐出部材51,52,53を変更しなくとも、さらには、すべての吐出部材51,52,53から同一量の洗浄液が常にでているようにしても、ウエハWの板面の周囲における溶存ガス濃度分布を変化させることができる。
【0127】
なお、図9において、図1乃至図6に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0128】
ところで、図9に示す例において、上述したように、上流側溶存ガス濃度調整装置70によっても洗浄液の溶存ガス濃度を調整することができるため、いずれか一つの下流側溶存ガス濃度調整装置70a,70b,70cを省いてもよい。また、各溶存ガス濃度調整装置70,70a,70b,70cの構成は、特に限定されず、上述したような脱気装置71や溶解装置72を適宜組み合わせて用いることができる。例えば、図9に示す例において、上流側溶存ガス濃度調整装置70が脱気装置71のみから構成され、第1乃至第3の下流側溶存ガス濃度調整装置70a,70b,70cがそれぞれ溶解装置72のみから構成されるようにしてもよい。
【0129】
(変形例6)
上述した実施の形態において、洗浄槽12内に供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量が一定となっている例を示したが(図3参照)、これに限られず、洗浄槽12内に供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量を変化させるようにしてもよい。なお、上述したように、洗浄液供給装置46を用いることによって、各吐出部材51,52,53から吐出される洗浄液の単位時間あたりの供給量をまとめて増減させることができる。また、各流量調整機構66,67,68を用いることによって、対応する各吐出部材51,52,53から吐出される洗浄液の単位時間あたりの供給量を個別に増減させることができる。このような変形の一例を、図8に示す。
【0130】
図8に実線で示す例によれば、各吐出部材51,52,53からの洗浄液の吐出が開始される際、および、各吐出部材51,52,53からの洗浄液の吐出が開始される際に、各吐出部材51,52,53から吐出される洗浄液の単位時間あたりの供給量が連続的になめらかに変化するようになっている。また、超音波洗浄中に、二つ以上の吐出部材51,52,53から同時に洗浄液が吐出されている期間も存在している。そして、一つの吐出部材から吐出される洗浄液の単位時間当たりの供給量が変化するとともに、二つ以上の異なる吐出部材から同時に吐出される洗浄液の間で、単位時間あたりの供給量が異なっている。
【0131】
このような変形例によれば、洗浄液の吐出が開始する際および停止する際、単位時間あたりの供給量の変化が急激でないので、洗浄液の吐出によって被処理ウエハWが振動してしまう等の不具合を回避しやすくなる。
【0132】
また、図8における時間ta2から時間tb2までの間、第1吐出部材51から吐出される洗浄液の単位時間あたりの供給量はしだいに減少し、同時に、第2吐出部材52から吐出される洗浄液の単位時間あたりの供給量はしだいに増大する。このため、時間ta2から時間tb2までの間での、洗浄槽12内における洗浄液が供給される位置の移行をよりなめらかにすることができる。同様に、図8における時間ta3から時間tb3までの間の間における、第2吐出部材52による洗浄液の供給から、第3吐出部材53による洗浄液の供給への移行にともなう、洗浄槽12内における洗浄液が供給される位置の移行をよりなめらかにすることができる。このことから、ウエハWの板面からさにむらなくパーティクルを除去することを期待することができる。
【0133】
また、この例において、第3吐出部材53から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量を、第2吐出部材52から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量よりも多くし、さらに、第2吐出部材52から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量を、第1吐出部材51から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量よりも多くなるよう、さらに変形してもよい。この場合、超音波がいくらか減衰してしまう洗浄槽12内の上方に、ガスが溶解した洗浄液が大量に供給されるようになる。したがって、ウエハWの板面の上方領域でのパーティクル除去効率と、ウエハWの板面の中央領域でのパーティクル除去効率と、ウエハWの板面の下方領域でのパーティクル除去効率と、の相違をさらに抑制することを期待することができる。
【0134】
さらに別の例として、最下方に配置された第1吐出部材51から、洗浄液が常に供給され続けるようにしてもよい。図8に二点鎖線で示す例においては、時間t2の経過後においても、第1吐出部材51から少量の洗浄液が供給され続けている。すなわち、この例では、異なる単位時間当たりの供給量で、すべての吐出部材51,52,53から同時に洗浄液が洗浄槽12内に供給される期間(時間ta3から時間tb3まで)が生じる。
【0135】
このような変形例によれば、最下方に配置された第1吐出部材51から、常に、洗浄液が供給され続けているので、洗浄槽12内に下方から上方に向けた流れが生じる。このため、ウエハWから除去されたパーティクルを洗浄槽12内の洗浄液の液面まで浮かび上がらせて、外槽15に溢れ出させることを促進することができる。この場合、いったんウエハWから除去されたパーティクルがウエハWへ再付着をしてしまうことを回避することが可能となる。
【0136】
(変形例7)
上述した実施の形態において、第1吐出部材51と流路切換機構60との間を連結する第1供給管41に第1流量調整機構66が設けられ、第2吐出部材52と流路切換機構60との間を連結する第2供給管42に第2流量調整機構67が設けられ、第3吐出部材53と流路切換機構60との間を連結する第3供給管43に第3流量調整機構68が設けられ、各供給管41,42,43内を流れる洗浄液の単位時間あたりの供給量を個別に調整することができる例を示したが、これに限られない。上述したように、洗浄液供給装置46の出力を調整することによっても洗浄液の単位時間あたりの供給量を調整することができるため、いずれか一つの流量調整機構を省いてもよい。また、図3に示すように、異なる吐出部材51,52,53から吐出される洗浄液の間で、単位時間あたりの供給量を相違させる必要がなければ、すべての流量調整機構66,67,68を省くこともできる。
【0137】
(変形例8)
上述した実施の形態において、ウエハWを超音波洗浄する工程において、常に、いずれかの吐出部材51,52,53から洗浄液が洗浄槽12内に供給されている例を示したが、これに限られない。ウエハWを超音波洗浄する工程が、洗浄槽12内に洗浄液を供給しながら、洗浄槽12内の洗浄液に超音波を発生させる工程だけでなく、洗浄槽12内への洗浄液の供給を停止した状態で、洗浄槽12内の洗浄液に超音波を発生させる工程をさらに含むようにしてもよい。
【0138】
(変形例9)
上述した実施の形態において、洗浄液としてSC1を用いて被処理ウエハWを超音波洗浄する例を示したが、これに限られない。洗浄液としてその他の薬液を用い、被処理ウエハWを超音波洗浄するようにしてもよい。また、洗浄液として純水を用いて被処理ウエハWを超音波洗浄するようにしてもよい。洗浄液として純水を用いて被処理ウエハWを超音波洗浄する場合、上述した濯ぎ洗浄を省くことも可能である。
【0139】
(変形例10)
上述した実施の形態において、純水(洗浄水)を用いた薬液(洗浄水)の濯ぎ洗浄中に、超音波発生装置30が停止して当該洗浄液(洗浄水)中に超音波を発生させない例を示したが、これに限られない。薬液(洗浄液)の濯ぎ洗浄中に、超音波発生装置30を用いて洗浄槽12内の洗浄液(純水)に超音波を発生させ、これにより、ウエハWの濯ぎ洗浄を促進させるとともに、パーティクル(汚れ)をさらに除去し続けるようにしてもよい。この場合、薬液を用いた超音波洗浄方法と同様の方法で、純水を用いたウエハWの超音波洗浄を行うことができる。
【0140】
(変形例11)
ところで、上述した特許文献2(特開2005−296868号公報)でも言及されているように、洗浄槽12内の洗浄液中に気体が気泡の状態で混入していることも、ウエハWからパーティクルを除去することに有利である。気泡は気体分子が集合したものとも考えられ得る。このため、集合して気泡をなす気体分子は、洗浄液中の圧力変動に起因して、強烈な衝撃波(キャビテーション)を引き超す。また、上述したように、気泡は、気体分子と同様に、洗浄液中を伝播する超音波を吸収してしまう。この現象は、気体分子がより集合しているほど、より強く顕在化する。すなわち、洗浄液中の気泡は、超音波洗浄中に、洗浄液中に溶解した気体と同様に作用するものと考えられる。
【0141】
したがって、上述した実施の形態では、洗浄槽12内に供給される洗浄液に気体が溶解している例を示したが、これに限られず、洗浄槽12内に供給される洗浄液に気体が気泡の状態で混入していてもよい。このような変形の例を図10および図11に示す。
【0142】
なお、このような例においては、洗浄液の溶存ガス濃度が0ppmとなるようにしてもよいし、所定の値となるようにしてもよい。
【0143】
(変形例11−1)
図10に示す基板洗浄装置10においては、流路切換機構60と洗浄液源45との間を連結する供給管44に、供給管44内を流れる洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置80が取り付けられている。気泡混入装置80は、供給管44に接続され供給管44内に気泡を吐出する気泡吐出部材81と、気体を蓄えた気体源83と、気体源83に蓄えられた気体を気泡吐出部材81に向けて送り出す気体供給装置82と、を有している。このような気泡混入装置80は、制御装置18と接続され、制御装置18によって制御されるようになっている。具体的には、気泡混入装置80は、制御装置18からの信号に基づき、予め設定された供給量(単位は、例えばl/min)で気泡吐出部材81を介して洗浄槽12内に気体を供給する。
【0144】
ここで、気体供給装置82としては、コンプレッサー等の公知の機構や機器等を用いることができる。また、気体源83に蓄えられる気体として、空気等、好ましくは不活性ガス、さらに好ましくは窒素を用いることができる。一方、気泡吐出部材81は、例えば、供給管44内に配置される細長状の筒状部材からなるノズルであって、微細な多数の孔を吐出口として有するノズルから構成され得る。気体供給装置82から送り込まれてきた所定流量の気体は、気泡吐出部材81の吐出口を介して供給管44内に吐出される際に細かく分割され、供給管44内を流れる洗浄液中に気泡として混入する。また、気泡吐出部材81および気体供給装置82を組み合わせた装置として、いわゆる公知のバブラーを用いることもできる。
【0145】
このような基板洗浄装置10を用いてウエハWを洗浄する場合、例えば図3に示すようにして、洗浄槽12内に洗浄液を供給する吐出部材51,52,53を超音波洗浄工程中に変更することにより、洗浄槽12内において洗浄液が供給される位置が変化する。これにともない、超音波洗浄工程中に、ウエハWの板面の周囲における洗浄液中に混入した気泡の密度分布が変化することになる。このようにウエハWの板面の周囲における気泡密度分布が変化すれば、ウエハWの板面におけるパーティクルが除去されやすい位置も変化する。したがって、ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるようになる。また、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。
【0146】
ところで、大きな気泡は、超音波洗浄工程中にパーティクルの除去に寄与しない一方で、洗浄液中を伝播する超音波を大きく減衰させてしまう、と考えられている。そこで、図10に示す基板洗浄装置10は、気泡混入装置80の下流側の供給管44内に配置されたフィルタ84をさらに有している。気泡混入装置80によって気泡が混入された洗浄液は、供給管44内に配置されたフィルタ84を通過する。そして、大きな気泡は、このフィルタ84によって捕捉されるとともに分割され、より細かな気泡として洗浄槽12内に供給されるようになる。
【0147】
また、超音波洗浄工程中に、各吐出部材51,52,53から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は、一定であってもよいし、あるいは、上述した(変形例4)において洗浄液の溶存ガス濃度を変更したのと同様に、変更するようにしてもよい。ここで、気泡の単位時間あたりの供給量は、気体供給装置82から供給される単位時間あたりの気体の体積として測定され得る。
【0148】
また、上述したように、気泡の粒径によって、当該気泡の超音波吸収作用の程度や洗浄作用の程度が変化するものと推定される。したがって、気泡の単位時間あたりの供給量ではなく、気体供給装置82から供給される単位時間あたり気泡の供給個数を基準に、基板洗浄装置10を制御するようにしてもよい。具体的には、超音波洗浄工程中に、各吐出部材51,52,53から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数が一定となるように、あるいは、気泡の単位時間あたりの供給個数が変化するようにして、ウエハWを超音波洗浄してもよい。ここで、このような気泡の個数は、市販されている液中パーティクルカウンタ、例えばOrbisphere Laboratories社製のModel 3610 analyzerにより、測定することができる。
【0149】
なお、図10において、図1乃至図9に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0150】
(変形例11−2)
図11に示す例において、基板洗浄装置10は、各吐出部材51,52,53と流路切換機構60との間に配置された気泡混入装置80aを備えている。図11に示す例において、気泡混入装置80aは、第1吐出部材51と流路切換機構60との間を連結する第1供給管41に取り付けられた第1気泡吐出部材81aと、第2吐出部材52と流路切換機構60との間を連結する第2供給管42に取り付けられた第2気泡吐出部材81bと、第3吐出部材53と流路切換機構60との間を連結する第3供給管43に取り付けられた第3気泡吐出部材81cと、を有している。また、第1気泡吐出部材81aに第1気体供給装置82aが接続され、第2気泡吐出部材81bには第2気体供給装置82bが接続され、第3気泡吐出部材81cには第3気体供給装置82cが接続されている。さらに、第1乃至第3の気体供給装置82a,82b,82cは、気体源83に接続されている。さらに、第1供給管41の気泡混入装置80aよりも下流側(洗浄槽12側)に、第1フィルタ84aが設けられ、第2供給管42の気泡混入装置80aよりも下流側(洗浄槽12側)に、第2フィルタ84bが設けられ、第3供給管43の気泡混入装置80aよりも下流側(洗浄槽12側)に、第3フィルタ84cが設けられている。
【0151】
ここで、第1乃至第3の気泡吐出部材81a,81b,81cは、上述した(変形例11−1)における気泡吐出部材81と同様に構成することができる。また、第1乃至第3の気体供給装置82a,82b,82cは、上述した(変形例11−1)における気体供給装置82と同様に構成することができる。さらに、第1乃至第3のフィルタ84a,84b,84cは、上述した(変形例11−1)におけるフィルタ84と同様に構成することができる。
【0152】
このような基板洗浄装置10によれば、各気泡吐出部材81a,81b,81cから吐出される洗浄液に混入された気泡の単位時間あたりの供給量や供給個数等を個別に調整することができる。このため、異なる密度で気泡が混入した洗浄液を、別の吐出部材から同時に吐出させることができる。
【0153】
なお、図11において、図1乃至図10に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0154】
(変形例12)
また、(変形例11)において、洗浄槽12内に送り込まれる洗浄液中に気泡を混入させ、第1乃至第3の吐出部材51,52,53を介し、洗浄液とともに気泡を洗浄槽12内に供給する例を示したが、これに限られない。洗浄液とは別途の経路で、洗浄槽12内に気泡が供給されるようにしてもよい。この場合、洗浄槽12内における気泡が供給される垂直方向位置を変化させることができれば、ウエハWの板面の周囲における洗浄液中に混入した気泡の密度分布が変化するようになる。このように、超音波洗浄工程中に、ウエハWの板面の周囲における気泡密度分布が変化すれば、ウエハWの板面におけるパーティクルが除去されやすい位置も変化する。したがって、ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるようになる。また、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。このような変形の例を図12乃至14に示す。
【0155】
(変形例12−1)
まず、図12および図13を用いて、一つの変形例について説明する。なお、図12および図13において、図1乃至図11に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0156】
図12に示す例において、基板洗浄装置10は、洗浄槽12に接続され洗浄槽12内に気体を気泡の状態で供給する気泡供給設備90を備えている。図12に示すように、気泡供給装置90は、洗浄槽12に取り付けられ洗浄槽12内に気泡を吐出する複数の気泡吐出部材91,92,93と、気体を蓄えた気体源83と、気体源83に蓄えられた気体を各気泡吐出部材91,92,93に向けて送り出す気体供給装置82a,82b,82cと、を備えている。本例においては、洗浄槽12の側壁の異なる三つの垂直方向位置に、第1乃至第3の気泡吐出部材91,92,93が取り付けられている。
【0157】
ここで、気体供給装置82a,82b,82cとしては、コンプレッサー等の公知の機構や機器を用いることができる。また、気体源83に蓄えられる気体として、空気等、好ましくは不活性ガス、さらに好ましくは窒素を用いることができる。一方、気泡吐出部材91,92,93は、例えば、洗浄槽12内に配置される細長状の筒状部材からなるノズルであって、微細な多数の孔を吐出口として有するノズルから構成され得る。すなわち、気泡吐出部材91,92,93は、図1乃至図6を用いて説明した実施の形態における、第1乃至第3吐出部材51,52,53、とりわけ吐出口51a,52a,53aの開口径を微小にした第1乃至第3吐出部材51,52,53と略同一に構成することができる。また、気泡吐出部材91,92,93および気体供給装置82を組み合わせた装置として、いわゆる公知のバブラーを用いることもできる。
【0158】
このような気泡供給設備90によれば、気体供給装置82a,82b,82cから送り込まれてきた所定流量の気体が、気泡吐出部材91,92,93の吐出口を介して洗浄槽12内に吐出される際に細かく分割され、気泡として洗浄槽12内の洗浄液に混入する。
【0159】
図12に示すように、気体源83から延び出た第1乃至第3の供給管88a,88b,88cは、それぞれ、上述した第1乃至第3の気泡吐出部材91,92,93に連結されている。図12に示すように、第1の気泡吐出部材91は、洗浄槽12の側壁の下方に取り付けられ、洗浄槽12の側壁の下方から洗浄槽12内に気泡を吐出するようになっている。また、第2の気泡吐出部材92は、洗浄槽12の側壁において第1気泡吐出部材91の配置位置よりも上方となる位置に取り付けられ、第1気泡吐出部材91よりも垂直方向における上方の位置から気泡を吐出するようになっている。さらに、第3の気泡吐出部材93は、洗浄槽12の側壁において第2気泡吐出部材92の配置位置よりも上方となる位置に取り付けられ、第1気泡吐出部材91および第2気泡吐出部材92よりも垂直方向における上方の位置から気泡を吐出するようになっている。なお、図12に示すように、第1の気泡吐出部材91から吐出された気泡は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの下方領域に向けて吐出されるようになる。また、図12に示すように、第2の気泡吐出部材92から吐出された気泡は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの中央領域に向けて吐出されるようなる。さらに、図1に示すように、第3の気泡吐出部材93から吐出された気泡は、主に、洗浄槽12内に配置されたウエハWの上方領域に向けて吐出されるようになる。
【0160】
このような気泡供給設備90は、制御装置18と接続され、制御装置18によって制御されるようになっている。具体的には、気泡供給設備90は、制御装置18からの信号に基づき、予め設定された供給量(単位は、例えばl/min)や供給個数で気泡吐出部材91,92,93を介して洗浄槽12内に気泡を供給する。この際、気体供給装置82a,82b,82cを個別に制御して、各気泡吐出部材91,92,93を介して洗浄槽12内に供給される気泡の単位時間あたりの供給量や供給個数を個別に変化させることもできる。
【0161】
一方、図示する例において、洗浄液供給設備40は、洗浄槽12の最下方に取り付けられ、洗浄槽12の側壁の最下方から洗浄槽12内に洗浄液を吐出する吐出部材56を備えている。吐出部材56には、供給管44が直接接続されている。この吐出部材56は、図1乃至図6を用いて説明した実施の形態における、第1乃至第3吐出部材51,52,53と同一に構成され得る。
【0162】
このような基板洗浄装置10を用いてウエハWを洗浄する場合、例えば図13に示すようにして、気泡吐出部材91,92,93のうちの、洗浄槽12内の洗浄液中に気泡を吐出する気泡吐出部材を、超音波洗浄工程中に変更することができる。図13に示す例においては、時間t1から時間t2まで、最下方に配置された第1気泡吐出部材91から気泡が吐出され、洗浄槽12内に配置されたウエハWの下方領域の周囲に気泡が供給される。次に、時間t2から時間t3まで、第1気泡吐出部材91と第3気泡吐出部材93との間に配置された第2気泡吐出部材92から洗浄液が吐出され、洗浄槽12内に配置されたウエハWの中央領域の周囲に気泡が供給される。最後に、時間t3から時間t4まで、最上方に配置された第3気泡吐出部材93から洗浄液が吐出され、洗浄槽12内に配置されたウエハWの上方領域の周囲に気泡が供給される。
【0163】
なお、超音波洗浄工程中、洗浄液供給設備40により、洗浄槽12内に洗浄液が補給されていてもよいし、補給されていなくてもよい。洗浄液が補給される場合、図1乃至図6を参照しながら説明した実施の形態と同様に、洗浄液は、保持部材20に保持された2枚のウエハWの間に向け斜め上方に吐出される(特に図2参照)。また、吐出部材56から洗浄液が吐出され続けると、洗浄槽12から洗浄液があふれ出るようになる。洗浄槽12からあふれ出た洗浄液は外槽15へ回収される。上述したように、回収された洗浄液は、そのまま廃棄されてもよいし、循環用配管16aを介して、洗浄液源45まで戻されて再利用されてもよい。
【0164】
このような基板洗浄方法によれば、洗浄槽12内において気泡が供給される位置が変化する。これにともない、超音波洗浄工程中に、ウエハWの板面の周囲における洗浄液中に混入した気泡の密度分布が変化することになる。このようにウエハWの板面の周囲における気泡密度分布が変化すれば、ウエハWの板面におけるパーティクルが除去されやすい位置も変化する。したがって、ウエハWからパーティクルをより均一に除去することができるようになる。また、ウエハW全体としてのパーティクル除去効率を高めることも可能となる。
【0165】
なお、図13に示す例での気泡の供給方法は単なる例示であって、これに限定されない。上述した実施の形態およびその変形例において説明した各吐出部材51,52,53からの洗浄液の供給方法と同様に、気泡の供給方法も適宜変更することができる。例えば、一つの気泡吐出部材から吐出される単位時間あたりの気泡の供給量(l/min)または供給個数(個/min)が変化するようにしてもよい。また、同時に二つの気泡吐出部材から気泡が供給されるようにしてもよい。さらに、異なる気泡吐出部材から吐出される気泡の単位時間あたりの供給量(l/min)または供給個数(個/min)が異なるようにしてもよい。
【0166】
(変形例12−2)
次に、図14を用いて別の変形例について説明する。なお、図14において、図1乃至図13に示す上述した実施の形態およびその変形例の対応する部分と、同一に構成し得る部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
【0167】
上述の(変形例12−1)において、洗浄槽12内への気泡の吐出位置を垂直方向において変化させ、具体的には、気泡を吐出する気泡吐出部材91,92,93を異なる垂直方向位置に配置された別の吐出部材に変更することにより、洗浄槽12内における気泡が供給される垂直方向位置を変化させるようにした例を示したが、これに限られない。複数の気泡吐出部材91,92,93のうちの気泡の吐出に用いられる気泡吐出部材を変更することに加え、各気泡吐出部材91,92,93の吐出方向を変更するようにしてもよいし、各気泡吐出部材91,92,93を垂直方向に移動させるようにしてもよい。また、気泡吐出部材が吐出方向を変更する場合、あるいは、気泡吐出部材が垂直方向に移動する場合には、二つ以上の気泡吐出部材を異なる垂直方向位置に配置する必要はない。つまり、気泡吐出部材が吐出方向を変更する場合、あるいは、気泡吐出部材が垂直方向に移動する場合には、一つの気泡吐出部材により、洗浄槽12内における気泡が供給される垂直方向位置を変化させることができる。
【0168】
図14に示す例において、基板洗浄装置10は、洗浄槽12内に配置される被処理ウエハWを挟むようにして配置された一対の気泡吐出部材94を備えている。一対の気泡吐出部材94は、同一の垂直方向位置に配置されるよう、異なる支持部材85によって支持されている。このような気泡吐出部材94は、上述した(変形例12−1)の第1乃至第3の気泡吐出部材91,92,93と同様に構成され得る。支持部材85は、制御装置18に接続された図示しない駆動機構に連結されている。駆動機構は、制御装置18からの信号に基づき、支持部材85を吐出部材94とともに垂直方向に移動させるようになっている。
【0169】
この例においては、気体源83および気体供給装置82に連通された供給管88が、支持部材85を介して気泡吐出部材94に接続されている。したがって、気泡吐出部材94は、気体供給装置82から送り込まれる気体を、垂直方向に移動しながら洗浄槽12内の洗浄液中に気泡を供給することができる。これにより、超音波洗浄中に、洗浄槽12内における気泡が供給される垂直方向位置を変化させることができる。
【0170】
また、図14に示す例において、例えば支持部材85に対して気泡吐出部材94を傾斜させることにより、気泡吐出部材94による洗浄液の吐出方向が変化するようにしてもよい。さらには、図14に示す例において、支持部材85が洗浄槽12に対して相対移動することなく、支持部材55に対して気泡吐出部材94を傾斜させて吐出部材54による洗浄液の吐出方向を変化させることのみによって、洗浄槽12内における洗浄液が供給される垂直方向位置を変化させるようにすることもできる。
【0171】
(その他の変形例)
なお、以上の説明においては、本発明による基板洗浄方法、基板洗浄装置、プログラム、および記録媒体を、ウエハWの洗浄処理に適用した例を示しているが、これに限られず、LCD基板やCD基板等の洗浄処理に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】図1は、本発明による基板洗浄装置の一実施の形態の概略構成を示す図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図3は、本発明による基板洗浄方法の一実施の形態を説明するための図である。
【図4】図4は、洗浄液中における超音波の伝播態様を説明するための図である。
【図5】図5は、洗浄液中における超音波の伝播態様を説明するための図である。
【図6】図6は、洗浄液中における超音波の伝播態様を説明するための図である。
【図7】図7は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置の変形例を示す図である。
【図8】図8は、図3に対応する図であって、基板洗浄方法の変形例を説明するための図である。
【図9】図9は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置の他の変形例を示す図である。
【図10】図10は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置のさらに他の変形例を示す図である。
【図11】図11は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置のさらに他の変形例を示す図である。
【図12】図12は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置のさらに他の変形例を示す図である。
【図13】図13は、図3に対応する図であって、基板洗浄方法のさらに他の変形例を説明するための図である。
【図14】図14は、図1に対応する図であって、基板洗浄装置のさらに他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0173】
10 基板洗浄装置
12 洗浄槽
18 制御装置
19 記録媒体
30 超音波発生装置
40 洗浄液供給設備
45 液体源
46 洗浄液供給装置
51,52,53,54,56 吐出部材
60 流路切換機構
66,67,68 流量調整機構
70,70a,70b,70c 溶存ガス濃度調整装置
75 薬液供給装置
80,80a 気泡混入装置
81,81a,81b,81c 気泡吐出部材
82,82a,82b,82c 気体供給装置
83 気体源
84,84a,84b,84c フィルタ
90 気泡供給設備
91,92,93,94 気泡吐出部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項2】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給し、当該工程中に、前記複数の吐出部材のうちの洗浄液の供給に用いられる吐出部材は変更されることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄方法。
【請求項3】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄液を吐出する吐出部材は垂直方向において移動することを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に基板洗浄方法。
【請求項4】
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給することを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項5】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの洗浄液の供給に用いられる吐出部材は、変更されることを特徴とする請求項4に記載の基板洗浄方法。
【請求項6】
少なくとも一つの吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項2,4および5のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項7】
少なくとも一つの吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度は変化することを特徴とする請求項2,4,5および6のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項8】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記洗浄液とともに気泡を供給する少なくとも一つの吐出部材のうちの、少なくとも一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項2,4,5,6および7のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項9】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記洗浄液とともに気泡を供給する少なくとも一つの吐出部材のうちの、少なくとも一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化することを特徴とする請求項2,4,5,6および7のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項10】
前記複数の吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量とは異なることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8および9のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項11】
前記複数の吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する前記複数の吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度とは異なることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8,9および10のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項12】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも二つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記少なくとも二つの吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡が混入した洗浄液を吐出する前記少なくとも二つの吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量とは異なることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8,9,10および11のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項13】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の吐出部材のうちの少なくとも二つの吐出部材を用い、洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記少なくとも二つの吐出部材のうちの一つの吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数と、当該一つの吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡が混入した洗浄液を吐出する前記少なくとも二つの吐出部材のうちの少なくとも一つの他の吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数とは異なることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8,9,10および11のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項14】
前記吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項3に記載の基板洗浄方法。
【請求項15】
前記吐出部材から供給される洗浄液の溶存ガス濃度は変化することを特徴とする請求項3および14のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項16】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記吐出部材を用いて洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項3,14および15のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項17】
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記吐出部材を用いて洗浄液とともに気泡が前記洗浄槽内に供給され、
前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化することを特徴とする請求項3,14および15のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項18】
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項19】
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給し、当該工程中に、前記複数の気泡吐出部材のうちの気泡の供給に用いられる気泡吐出部材は変更されることを特徴とする請求項18に記載の基板洗浄方法。
【請求項20】
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、気泡を吐出する気泡吐出部材は垂直方向において移動することを特徴とすることを特徴とする請求項18または19に基板洗浄方法。
【請求項21】
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給することを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項22】
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、前記複数の気泡吐出部材のうちの気泡の供給に用いられる吐出部材は、変更されることを特徴とする請求項21に記載の基板洗浄方法。
【請求項23】
少なくとも一つの気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項19,21および22のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項24】
少なくとも一つの気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化することを特徴とする請求項19,21および22のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項25】
前記複数の気泡吐出部材のうちの一つの気泡吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量と、当該一つの気泡吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡を吐出する前記複数の気泡吐出部材のうちの少なくとも一つの他の気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量とは異なることを特徴とする請求項19,21,22,23および24のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項26】
前記複数の気泡吐出部材のうちの一つの気泡吐出部材から供給される洗浄液の単位時間あたりの供給個数と、当該一つの気泡吐出部材とは異なる垂直方向位置から気泡を吐出する前記複数の気泡吐出部材のうちの少なくとも一つの他の気泡吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数とは異なることを特徴とする請求項19,21,22,23および24のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
【請求項27】
前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給量は変化することを特徴とする請求項20に記載の基板洗浄方法。
【請求項28】
前記吐出部材から供給される気泡の単位時間あたりの供給個数は変化することを特徴とする請求項20に記載の基板洗浄方法。
【請求項29】
洗浄液を貯留する洗浄槽と、
前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、
互いに異なる垂直方向位置に配置され、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する複数の吐出部材と、を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項30】
前記複数の吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、
前記洗浄液供給装置と前記複数の吐出部材との間に設けられた流路切換機構であって、前記洗浄液供給装置と各吐出部材との間の接続を開閉する流路切換機構と、をさらに備えたことを特徴とする請求項29に記載の基板洗浄装置。
【請求項31】
前記流路切換機構は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄液供給装置と各吐出部材との間の接続状態を変更し、前記複数の吐出部材のうちの前記洗浄槽内に洗浄液を吐出している吐出部材を変更するようになされていることを特徴とする請求項30に記載の基板洗浄装置。
【請求項32】
前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた流量調整機構であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の単位時間あたりの供給量を増減させる流量調整機構をさらに備え、
前記流量調整機構は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給されるようになる洗浄液の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていることを特徴とする請求項30および31のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項33】
前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた溶存ガス濃度調整装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を増減させる溶存ガス濃度調整装置をさらに備え、
前記溶存ガス濃度調整装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給されるようになる洗浄液の溶存ガス濃度を変化させるようになされていることを特徴とする請求項30乃至32のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項34】
前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた気泡混入装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置をさらに備え、
前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給されるようになる気泡の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていることを特徴とする請求項30乃至33のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項35】
前記吐出部材と前記流路切換機構との間に設けられた気泡混入装置であって、当該吐出部材から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置をさらに備え、
前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、当該吐出部材から前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給されるようになる気泡の単位時間あたりの供給個数を変化させるようになされていることを特徴とする請求項30乃至33のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項36】
洗浄液を貯留する洗浄槽と、
前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、
垂直方向に移動可能であり、前記洗浄槽内に洗浄液を吐出する吐出部材と、を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項37】
前記吐出部材は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間に、垂直方向に移動するようになされていることを特徴とする請求項36に記載の基板洗浄装置。
【請求項38】
前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、
前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた溶存ガス濃度調整装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を増減させる溶存ガス濃度調整装置と、をさらに備え、
前記溶存ガス濃度調整装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に供給される洗浄液の溶存ガス濃度を変化させるようになされていることを特徴とする請求項29乃至37のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項39】
前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、
前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた気泡混入装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置と、をさらに備え、
前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給される気泡の単位時間あたりの供給量を変化させるようになされていることを特徴とする請求項29乃至38のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項40】
前記吐出部材と連結され、前記吐出部材に洗浄液を送り込む洗浄液供給装置と、
前記洗浄槽と前記洗浄液供給装置との間に設けられた気泡混入装置であって、前記洗浄液供給装置から前記洗浄槽内に供給される洗浄液中に気泡を混入させる気泡混入装置と、をさらに備え、
前記気泡混入装置は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記洗浄槽内に洗浄液とともに供給される気泡の単位時間あたりの供給個数を変化させるようになされていることを特徴とする請求項29乃至38のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項41】
洗浄液を貯留する洗浄槽と、
前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、
互いに異なる垂直方向位置に配置され、互いに異なる垂直方向位置から前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出する複数の気泡吐出部材と、を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項42】
前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間、前記複数の気泡吐出部材のうちの前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出している吐出部材が変更されるようになされていることを特徴とする請求項41に記載の基板洗浄装置。
【請求項43】
洗浄液を貯留する洗浄槽と、
前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる超音波発生装置と、
垂直方向に移動可能であり、前記洗浄槽内の洗浄液中に気泡を吐出する気泡吐出部材と、を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項44】
前記気泡吐出部材は、前記超音波発生装置が前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させている間に、垂直方向に移動するようになされていることを特徴とする請求項43に記載の基板洗浄装置。
【請求項45】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化する、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とするプログラム。
【請求項46】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給する、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とするプログラム。
【請求項47】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とするプログラム。
【請求項48】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給することを特徴とする、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とするプログラム。
【請求項49】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における洗浄液が供給される垂直方向位置は変化する、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とする記録媒体。
【請求項50】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に洗浄液を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から洗浄液を吐出する複数の吐出部材を用いて前記洗浄槽内に洗浄液を供給する、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とする記録媒体。
【請求項51】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、洗浄槽内における気泡が供給される垂直方向位置は変化することを特徴とする、被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とする記録媒体。
【請求項52】
基板処理装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムが前記コンピュータによって実行されることにより、
洗浄槽内に貯留される洗浄液内に被処理基板を浸漬する工程と、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら、前記洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程と、を備え、
前記洗浄槽内に気泡を供給しながら洗浄槽内の洗浄液に超音波を発生させる工程において、互いに異なる垂直方向位置から気泡を吐出する複数の気泡吐出部材を用いて前記洗浄槽内に気泡を供給する、を備えた被処理基板の処理方法を
基板処理装置に実施させることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−311631(P2007−311631A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140377(P2006−140377)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】