説明

基板用容器貯蔵システム

本発明は、貯蔵システム及び貯蔵システムの作動方法に関する。貯蔵システムは、処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い位置に位置決めされた貯蔵システム組立体を有する。貯蔵システムは、基板用の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵する。貯蔵システム組立体は、複数の貯蔵棚を含み、複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有する。複数の貯蔵棚の各々は、チェーンに結合されて水平方向移動可能であり、レールに結合されて1つ又は2つ以上の位置まで案内される。モータが、チェーンを移動させる駆動スプロケットに結合され、複数の貯蔵棚の各々が、レールに沿って1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動する。レールは、直線状の少なくとも幾つかの直線部分と、幾つかの非直線部分を有し、直線部分及び非直線部分は、ループをなして配置される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
半導体ウェーハ用容器を半導体製造設備(fab;ファブ)内に貯蔵するいくつかの方法がある。大型の集中型ストッカは、ウェーハが処理のために必要とされるまでウェーハ用容器を貯蔵することができ、ウェーハ用容器を入力ポートのところで自動式材料ハンドリングシステム(AMHS)と呼ばれている移送システムから受取る。一般に、AMHSは、工場内の任意のコンピュータ制御システムであり、加工物を、作業ステーション同士の間で及び作業ステーションと貯蔵ステーションとの間で移動させる。ファブ内において、AMHSは、ウェーハ用容器及び空の容器を、プロセス機器、計測機器、及びストッカとの間で移動させる。ウェーハのための処理が必要とされるとき、ウェーハは、ロボット機構(ストッカロボット)によってこれらの貯蔵棚からこれらの容器内に取出され、ストッカに設けられている出力ポートに送られ、AMHSによって持上げられ、所望の処理ステーションに配送される。ストッカロボットは、典型的には、静止貯蔵棚の壁の間に広いスペースを必要とする。このスペースにより、ストッカロボット及びその容器ペイロードの動作隙間及び移動を考慮に入れると必要である。また、人間のオペレータが容器を手作業でストッカに配送したりこれから取出したりすることができる1つ又は2つ以上のポートが設けられる場合がある。
【0002】
容器の貯蔵分布状態を良好にするため、小型ストッカがファブの処理ベイ内に配置される場合があり、容器は、かかる処理ベイ内において、容器に関する次の処理ステーションの近くに貯蔵できるので、これら容器に関する次の処理作業が必要な場合、容器の配送時間が減少すると共に容器の移動距離が短くなる。また、小型ストッカを分布して配置することにより、大型ストッカのところでのAMHS交通渋滞及び大型ストッカのところでの単一ストッカロボットの処理量の制約の問題が軽減されるが、小型ストッカの分布状態及び使用には欠点がある。小型ストッカは、大型ストッカの構成要素を依然として有し、かかる要素は、ストッカロボット及びその動作隙間スペース、制御装置及び入力/出力ポートを含む。この重複により、分布して配置された小型ストッカは、貯蔵場所の全体数が同じである場合、大型ストッカよりもコスト高になる。ファブの中には、半導体を処理し、測定し又は取扱う機器(「ツール」)の平行な通路(「ベイ」)を備えた構造のものがある。また、多数の小型ストッカがツールに隣接した各ベイ内に配置された場合、小型ストッカの貯蔵密度の減少及びストッカ及びツールの周りに必要な接近隙間に起因して、ファブの貯蔵要件のために用いられるフロアスペースの増大が生じる。フロアスペースは、ファブ内において極めて貴重であり、その理由は、かかるフロアスペースは、製品を製造する処理ツールのために用いられ、従って、貯蔵機能のためのフロアスペースの使用を最小にすることが望ましいからである。
【0003】
したがって、簡単且つ安価であり、最小のフロアスペースを用いる一方で、処理ツールの近くで容器の高密度貯蔵を可能にする容器貯蔵システムが要望されている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一観点は、容器を水平方向面内に貯蔵するコンパクト且つ簡単なシステムである。容器は、ループ状に循環可能な貯蔵棚の上に貯蔵される。
【0005】
本発明の別の観点は、フロアスペースを利用しない貯蔵システムを提供することにある。このシステムは、床設置型設備及びツールの上方に設置可能である。場合によっては、ツールの幾つかの部分は、貯蔵システムの上方にあるが、貯蔵システムは、依然としてツールの主機能部分の上方に位置することになろう。例えば、ツールが1つ又は2つ以上のロードポートである場合、貯蔵システムは、ツールのある構成要素が貯蔵システムの上方に位置する場合であっても、依然としてツールの「上方」に配置されることになろう。「上方」という用語は、一般に、ツール、例えばツールの機能部分の高さよりも高い高さにあると理解すべきである。このように、貯蔵システムは、貯蔵システムがツールよりも高い高さ位置にある限り、ツールの真上に位置する(例えば、整列する)かツールの真上には位置しない(例えば、整列しない)かのいずれであってもよい。本明細書で用いられる「高さ」という用語は、基準面に対して測定されるのがよい。「基準面」は、1つの実施形態では、部屋、例えばクリーンルーム、工場又は実験室のフロアである。
【0006】
本発明の別の観点は、床設置型施設及びツールへの接近を邪魔しない貯蔵システムを提供することにある。このシステムは、ツール相互間に設置可能であるが、保守及び作業のためのツールの側部への妨げられない状態での接近を可能にするツール上方の高さに設置可能である。
【0007】
本発明の別の観点は、ストッカロボットに必要な広い隙間スペースをなくしたことにより従来のストッカよりも高い容器貯蔵密度を有する貯蔵システムを提供することにある。
【0008】
本発明の別の観点は、ファブのAMHSと相互作用することができる貯蔵システムを提供することにある。
【0009】
本発明の別の観点は、貯蔵容器に高速で接近する貯蔵システムを提供することにある。
【0010】
本発明の別の観点は、貯蔵容器への接近の際の遅延を減少させ且つAMHSへの融通性のある相互作用を提供することができるアクティブポートを備えた貯蔵システムを提供することにある。
【0011】
本発明の別の観点は、アクティブポートが引込められているときに、オーバーヘッド移送車(OHT)を介して、下方に位置するロードポートへの妨げのない接近を行うアクティブポートを備えた貯蔵システムを提供する。
【0012】
本発明の別の観点は、多数のレベル又は高さに位置する複数の貯蔵棚を備えた貯蔵システムを提供することにある。各レベルの貯蔵システムは、貯蔵棚をループに沿って循環させ、1つ又は2つ以上のアクティブポートを有する。
【0013】
本発明のさらに別の観点は、ツールによって使用される容器の局所的な貯蔵を行うために、ツールの上方に設置することができる貯蔵システムを提供することにある。
【0014】
本発明のさらに別の観点は、AMHSの助けなしに、容器を貯蔵システムとツールの間で搬送するアクティブポート、及びホイスト又は他の機構を用いる貯蔵システムを提供することにある。
【0015】
本発明のさらに別の観点は、容器を貯蔵システムとツールとの間で移送するアクティブポート及びホイスト又はその他の機構を用いると共に、AMHSが容器をツールに配送し且つそれから取出すことが依然としてできる貯蔵システムを提供することにある。
【0016】
さらに別の実施形態では、1つの貯蔵システムが開示される。この貯蔵システムは、処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い高さに位置決めされた貯蔵システム組立体を有する。貯蔵システムは、ツールによって処理される前又は処理された後の基板用の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵するように構成される。貯蔵システム組立体は、フレーム及びフレームに結合されたベースプレートを含む。ベースプレートは、駆動プーリ、アイドラープーリ、ベルト、軌道、及びモータを有する。貯蔵システム組立体はさらに、複数の貯蔵棚を含み、複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有し、ベルトに結合されて移動可能であり、軌道に結合されて1つ又は2つ以上の位置に案内される。モータは、ベルトを移動させるように駆動プーリに結合され、複数の貯蔵棚の各々は、軌道に沿って1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動する。軌道は、少なくとも幾つかの直線部分と、幾つかの非直線部分を有し、直線部分及び非直線部分は、ベースプレートの上方でループをなすように配置される。
【0017】
さらに別の観点では、1つの貯蔵システムは、貯蔵システム組立体のフレームに連結されたアクティブポート組立体を有する。アクティブポート組立体は、軌道に沿う位置のうちの1つに位置決めされたポートプレートを有する。アクティブポート組立体はさらに、フレームの外側の延長位置及びフレームの内側の引込み位置を定める水平方向移動組立体を含む。アクティブポート組立体はまた、垂直方向移動組立体を含む。垂直方向移動組立体は、ポート特徴部を備えたポートプレートに結合され、上位置及び下位置を定める。水平方向移動組立体は、垂直方向移動組立体に結合され、引込み位置では、ポートプレートは、下位置にあるときの棚プレートのうちの1つの下に配置され、引込み位置にあるポートプレートは、それが下位置にあるとき、棚プレートのうちの1つの下方に配置され、引込み位置にあるポートプレートは、それが上位置にあるとき、棚プレートのうちの1つの上方に配置される。
【0018】
さらに別の観点では、1つの貯蔵システムが開示される。この貯蔵システムは、処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い高さに位置決めされた貯蔵システム組立体を有する。貯蔵システムは、基板用の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵するように構成される。貯蔵システム組立体は、複数の貯蔵棚を含み、複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有し、ベルトに結合されて水平方向移動可能であり、レールに結合されて1つ又は2つ以上の位置に案内される。また、貯蔵システム組立体は、ベルトを移動させるように駆動プーリに結合されたモータをさらに含み、複数の貯蔵棚の各々は、レールに沿って1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動する。レールは、少なくとも幾つかの直線部分と、幾つかの非直線部分を有し、直線部分及び非直線部分は、ループをなすように配置される。
【0019】
1つの選択的な形態では、貯蔵システムはさらに、アクティブポート組立体を有し、アクティブポート組立体は、レールに沿う位置のうちの1つに位置決めされたポートプレートを含む。アクティブポート組立体はさらに、(i)フレームの外側の延長位置及びフレームの内側の引込み位置を定める水平方向移動組立体と、(ii)ポート特徴部を備えたポートプレートに結合された垂直方向移動組立体を含み、垂直方向移動組立体は、上位置及び下位置を定め、水平方向移動組立体は、垂直方向移動組立体に結合される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】アクティブポートを含む本発明の平面図である。
【図2】湾曲した案内レールと支持台車の平面図である。
【図3】レールと支持台車の側面図である。
【図4】アクティブポートなしの本発明の平面図である。
【図5】アクティブポートなしの本発明の別の図である。
【図6】オーバーヘッド移送(OHT)型のAMHSに設置された本発明の図である。
【図7】アクティブポートを引込めた貯蔵棚の側面図である。
【図8】アクティブポート機構の1つの位置を示す図である。
【図9】アクティブポート機構の別の位置を示す図である。
【図10】アクティブポート機構の別の位置を示す図である。
【図11】アクティブポート機構の別の位置を示す図である。
【図12】アクティブポートを含む本発明の図である。
【図13】アクティブポートを含む本発明の側面図である。
【図14】移送ホイストとアクティブポートを含む本発明の図である。
【図15】移送ホイストとアクティブポートを含む本発明の側面図である。
【図16】本発明の移送ホイストの図である。
【図17】本発明の移送ホイストの別の図である。
【図18】多数の貯蔵レベルを有する本発明の別の図である。
【図19A】アクティブポートとOHTの形態を示す本発明の平面図である。
【図19B】アクティブポートとOHTの形態を示す本発明の平面図である。
【図20A】AMHSを備えた本発明の形態の側面図である。
【図20B】AMHSを備えた本発明の形態の側面図である。
【図20C】AMHSを備えた本発明の形態の側面図である。
【図21A】AMHSを備えた本発明の側面図である。
【図21B】AMHSを備えた本発明の側面図である。
【図21C】AMHSを備えた本発明の側面図である。
【図22A】従来のストッカによって使用されるフロアスペースの平面図である。
【図22B】本発明の貯蔵システムによって使用されるフロアスペースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態の説明は、ファブ内における半導体ウェーハの貯蔵のためのFOUP(フロント開放式統一ポッド)の使用に関するが、本発明は、FOUP及び/又は半導体製造に限定されない。本発明の説明の目的上、他の実施例は、ウェーハ容器(壁付き又は壁なし)、基板容器(壁付き又は壁なし)、カセット、フラットパネルディスプレイカセット、SMIFポッド(標準機械式インターフェースポッド)、レチクルポッド、又は基板を支持する任意の構造体を含み、構造体は、単一の基板を支持するか、多数の基板を支持するかに関わらず、包囲容器内に位置しているか、外部環境に対して開かれているかに関わらない。
【0022】
本発明の1つの実施形態を図1に示す。貯蔵システム100は、6つの可動貯蔵棚110a〜110fを有している。各貯蔵棚は、駆動チェーン111のリンクに取付けられた垂直方向ピンを介して駆動チェーン111に連結されている。垂直方向ピンは、貯蔵棚組立体の下面に設けられたスロットと係合又は嵌合し、スロットは、チェーン移動方向に対して垂直に差し向けられ、垂直方向ピンが拘束されることなしに回転し且つ摺動することを可能にするのに十分大きい。貯蔵棚の水平方向移動は、レール112によって案内され、レール112は、棚組立体の下の支持台車に係合している。レール112は、真直ぐな部分112aと湾曲した部分112bを有している。駆動チェーン111が移動するとき、駆動チェーン111は、スロット内での垂直方向ピンのスロットとの係合又は嵌合によって貯蔵棚を引き、レール及び支持台車は、貯蔵棚を、レール112の真直ぐな部分112aと湾曲した部分112bからなる長円形形態を1周する拘束経路上に保つ。軌道の形態は、「長円形」である必要はなく、多くの形態が可能であることを理解すべきである。1つの実施形態では、ループを定める形態であればどのような形態でもよく、ループは、幾つかの直線部分と幾つかの非直線部分を有する。したがって、長円形の例示形態は、1つの例に過ぎない。
【0023】
貯蔵棚と駆動チェーンを係合又は嵌合させる他の方法がある。例えば、孔又はスロットを備えた金属板ブラケットを駆動チェーンに締結してもよい。ブラケットの孔又はスロットは、貯蔵棚に設けられた固定ピン又は他の特徴部に係合又は嵌合する。任意その他の形式の係合又は嵌合ハードウェアが許容されるが、かかる係合又は嵌合ハードウェアが、駆動チェーンと貯蔵棚との間の十分な自由度を提供し、且つ、貯蔵棚を駆動チェーンで引くことができることを条件とする。
【0024】
この実施形態は、駆動手段としてスプロケット及び駆動チェーンを用いているが、他の駆動構成要素が市販されており、変形例としてこれらを用いてもよい。変形例の駆動装置は、限定するわけではないが、タイミングベルト及びプーリ、プラスチックチェーン及びスプロケット、又はスチールベルト及びプーリを含む。プーリは、プラスチックディスクであってもよく、ベルトは、プラスチックベルト、ゴムベルト、滑らかなベルト、リブ付きベルト、ペブル付きベルト、連続ベルト、部分化ベルト等であってもよい。さらに別の実施形態では、ベルト及びプーリは、ベースプレート129の下方に配置されてもよいし、埃を減らすために別の部屋の中に配置されてもよい。
【0025】
図1の貯蔵システムは、貯蔵棚をループ内で移動させる。ループは、貯蔵棚のための連続案内経路であり、貯蔵棚は、任意の方向に繰返し移動される。例えば、貯蔵棚110aが図1に示す位置からスタートし、駆動スプロケットを反時計回り方向に回転させると、貯蔵棚110aは、貯蔵棚110b〜110fとして示す位置を通り、最後に、図示のように元のスタート位置に戻る。この場合、全ての貯蔵棚が同じ方向にいっせいに移動することになり、全ての貯蔵棚が同時に移動しなければならない。1つの貯蔵棚は、ループ内の全ての貯蔵棚が移動することなしに、移動することはできない。図1に示すループは、長円形に近いが、ループは、任意の形状のものであってよく、両方向に移動するループを有していてもよい。
【0026】
モータ113は、タイミングベルト(図示せず)を介して駆動スプロケット114を回転させ、タイミングベルトは、モータ113を駆動スプロケット114の横に取付けることを可能にする。変形例として、モータは、ギヤヘッドを有してもよいし、駆動スプロケットの中心に直接結合されてもよい。モータを駆動スプロケットに結合する他の方法が当該技術において知られており、それを変形例として用いてもよい。この実施形態では、モータ113は、光学式エンコーダ等の位置測定装置によるフィードバックなしに、所望の位置に動くステップモータであるが、回転エンコーダ付きのブラシレスDCサーボモータ等の他の種類のモータを用いてもよい。ステップモータは、その電気的位相の所定数の小さい増分によって、所望の位置まで動く。このように、ステップモータは、位置測定装置によるフィードバックなしに、所定位置まで正確に動く。ブラシレスDCサーボモータは、運動の軌跡を制御し且つ所望の位置で停止するために、光学式回転エンコーダ等のフィードバック装置を用いる。
【0027】
駆動チェーン111は、駆動スプロケット114とアイドラースプロケット115の両方に巻かれている。ベースプレート129は、システム構成要素を取付けるための支持構造体である。駆動スプロケット114及びアイドラースプロケット115は、その中心にベアリング組立体を有し、このベアリング組立体は、スプロケット114、115を自由に回転できるようにベースプレート129に連結する。モータ113は、モータマウント116と一緒にベースプレートに連結されている。
【0028】
ベースプレート129は、連続中実プレートとして示されているが、システム構成要素を支持することができる任意の平板構造体を意味する。例えば、ベースプレートは、多数のプレートで作られていてもよいし、折り曲げられた金属板で作られていてもよいし、フレームによって支持された金属板で作られていてもよいし、フレーム部材の格子構造体で作られていてもよい。ベースプレートは、ファブのクリーンルーム内の垂直方向空気流を許す実質的な空き領域を有するのがよい。
【0029】
モータ113は、制御回路(図示せず)に電気的に接続されている。この実施形態では、制御回路は、ステップモータ用アンプ及びマイクロプロセッサ搭載コントローラである。ステップモータ用アンプは、モータワイヤに接続され、マイクロプロセッサ搭載コントローラからの制御信号に応答して、モータを回転させる駆動電力を供給する。マイクロプロセッサ搭載コントローラは、モータの運動軌跡及び位置を制御する一連のプログラム指示を実行し、外部システムと相互作用し、外部システムは、例えば、ファブ制御システム、ツール制御システム、貯蔵棚を移動させるべきであるかどうか及び貯蔵棚を移動させる仕方を決定するオペレータインターフェースである。
【0030】
モータを制御する他の変形例の制御回路、例えば、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、モータアンプを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)、マイクロプロセッサと一体形モータ駆動回路を備えたカスタム設計埋め込み制御PC基板を用いてもよい。
【0031】
別の変形例は、2つのコントローラを有し、一方のコントローラは、それ自体のプログラムシーケンスで、モータを制御し、他方のコントローラは、それ自体のプログラムシーケンスで、外部システムと相互作用する。2つのコントローラは、その作動をシリアル又はパラレルの通信ラインを介して統合させる。任意の数の別々のコントローラに分けられた制御部を有することが可能であるが、単一のプログラムシーケンスを実行する1つのマイクロプロセッサ搭載コントローラを有することが、貯蔵システム全体を制御する最も簡単なやり方である。
【0032】
制御回路は、種々の方法を用いて、外部システムと相互作用することができる。例えば、制御回路は、ストッカインターフェースのためのSEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)のE88標準に準拠したイーサネット(登録商標)を用いて、ファブ制御ネットワークと通信可能である。変形例として、制御回路は、イーサネット(登録商標)又はRS232タイプのシリアル通信を用いて、ファブ又はツール制御システムと通信可能である。制御回路は、1組のパラレル信号ラインを介して、外部システムとも通信可能である。ファブに用いられる通信の種類は、様々であり、本発明は、制御アーキテクチャ又はファブの要望に応じて、種々の形式を具体化することができた。
【0033】
図1はまた、引込み位置にあるアクティブポート117、118を示す。アクティブポート117、118は、FOUPを貯蔵棚に載せること又はFOUPを貯蔵棚から下ろすことの何れかに用いられる機構である。アクティブポートは、引込み位置又は延長位置まで水平方向に移動することができる。アクティブポートはまた、ポートプレート119を上位置又は下位置まで垂直方向に移動させることができる。下位置に且つ引込み位置にあるポートプレート119は、貯蔵棚110の移動を可能にし、その理由は、ポートプレート119が棚プレート120の下方に且つ支持プレート121の上方に位置するからである。図7は、ポートプレート119が下位置に且つ引込み位置にあるときの、ポートプレート119と貯蔵棚110との間の垂直方向隙間を示す。この垂直方向隙間は、破線によって示され、C字形の空間120aを定める。図1は、貯蔵棚がその停止位置のうちの1つにあるときの、引込んだポートプレート119と貯蔵棚110との間の隙間を示す。この隙間により、ポートプレート119が、FOUPを貯蔵棚から持上げたりFOUPを貯蔵棚の上に置いたりするために、ポートプレート119の停止位置から垂直方向に移動することを可能にする。
【0034】
図1は、2つのアクティブポート117、118を示しているが、貯蔵システムの寸法及びAMHSの形態に応じて、任意の数を用いることができる。アクティブポート117、118は、貯蔵システムの任意の側に配置される。図19A及び図19Bは、アクティブポート117、118及びOHT車(オーバーヘッド移動車)の異なる形態の平面図である。図19Aは、アクティブポート117,118を備えた貯蔵システム100を示す。アクティブポート118は、貯蔵システムの端部に位置し、OHT車131bを支持するOHTレール132bと整列するのに対し、アクティブポート117は、貯蔵システムの側部に位置し、OHT車131aを支持するOHTレール132aと整列している。図19Bは、アクティブポート117,118,153,154を備えた貯蔵システム100を示す。図19Bでは、アクティブポート117,118は、OHTレール132a及びOHT車131aと整列し、アクティブポート153,154は、貯蔵システムの反対側で、OHTレール132b及びOHT車131bと整列している。
【0035】
図1及び図7は、FOUPの位置を合わせてそれを保持するために用いられるピン(例えば、特徴部)を示す。棚ピン122は、FOUPの底面に設けられた相手側特徴部(例えば、スロット)に係合して、FOUPが棚プレートの上に載っている間、FOUPを正確に位置決めし且つ支持する。ポートピン123は、FOUPの底面に設けられた同じ相手側特徴部(例えば、スロット)に係合し、FOUPがポートプレート上に載っている間、FOUPを正確に位置決めし且つ支持する。スロットは、両方のピン122,123が容器ベースの底部に係合又は嵌合することを可能にする。一方、ピン122,123は、図示のように、3つの箇所の各々において、互いに近接して位置決めされている(図1における貯蔵棚110bの貯蔵棚120及びポートプレート119参照)。停止位置において、アクティブポートのところのFOUPは、ポートプレート119を上位置まで上昇させることによって、棚ピンからポートピンに移送されるそれぞれの支持部を有する。
【0036】
FOUPは、ピンとの係合のための特徴部を底プレートに有するように設計されているけれども、容器を棚プレート又はポートプレートの上に正確に保持するために、他の特徴部を用いてもよい。例えば、ポートプレート又は棚プレートの上に設けられた隆起特徴部が、容器の底部の外縁を拘束してもよいし、容器の底面に設けられた凹み領域に係合してもよい。かくして、ピンでないその他の保持特徴部を用いてもよいことを理解すべきである。保持特徴部は、容器を連結してもよいし、把持してもよいし、結合してもよいし、嵌合又は係合してもよいし、保持してもよい。また、容器は、FOUPである必要はなく、容器は、開いていてもよいし、閉じられていてもよいし、部分的に閉じられ/開いていてもよく、容器はまた、任意の寸法又は形式の基板を保持することができる。ポート特徴部及びプレート特徴部は、特許請求の範囲に記載されているように、ピンを含む任意形式の保持特徴部を包含する。ポート特徴部がピンであれば、そのピンを、本明細書においてポートピンとして参照し、プレート特徴部がピンであれば、そのピンを、本明細書においてプレートピンとして参照する。
【0037】
図8、図9、図10及び図11は、アクティブポート組立体119aによって移動させたときのポートプレート119の4つの位置を示す。アクティブポート組立体119aは、分かりやすくするために、ベースプレート129から取外された状態で示されている。図8では、ポートプレート119は、引込められ、下引込み位置にある。図9では、ポートプレート119は、垂直方向移動組立体119a−2によって上位置まで上昇させられており、例えば、FOUPを貯蔵棚から取出す。垂直方向移動は、多くの仕方で達成される。一例を挙げると、垂直方向移動は、垂直方向空気圧シリンダ124の作動によって達成され、垂直方向リニアベアリング125によって案内される。アクティブポートベース126が貯蔵システム内に設置されるとき、アクティブポートベース126は、ベースプレート129に取付けられる。また、図示のように、ポートプレート119は、貯蔵棚の周りに嵌合するのに十分な開口部119bを有している。1つの実施形態では、この開口部119bは、一方の側に空間を構成し、ポートプレートピン123は、開口部119bの両端部のところと開口部における空間に対する反対側のところに依然として配置される。図10では、水平方向移動組立体119a−1を用いて、上位置にあるポートプレート119が、延長位置まで水平方向に移動させられている。一例を挙げると、水平方向移動組立体119a−1は、水平方向空気圧シリンダ127の作動部を含み、水平方向リニアベアリング128によって案内される。図10では、水平方向空気圧シリンダの本体は、アクティブポートベース126の下に位置しているのでこれを見ることができず、シリンダのアクチュエータロッドだけを見ることができる。図11では、ポートプレート119は、下位置まで移動させられており、その状態において、ポートプレート119は、移動中の貯蔵棚又はFOUPとの衝突の心配なしに、引込み位置まで移動する準備ができている。
【0038】
この実施形態では、アクティブポートの垂直方向直線移動及び水平方向直線移動は、空気圧シリンダを用いて達成されるが、変形例として、当該技術において知られている他の駆動手段を用いてもよく、かかる駆動手段は、例えば、電気モータにより駆動されるボールねじ又はリードねじである。他の変形例の駆動手段は、平歯車が取付けられた電気モータによって駆動されるラック歯車である。
【0039】
アクティブポート117,118の作動は、モータ113の作動と統合される。この実施形態では、アクティブポートは、モータ113の作動を制御するのに用いられる制御回路と同一の制御回路によって制御されるが、制御回路の多くの異なる形態が存在する。1つの変形例は、1つ又は2つ以上のマイクロプロセッサ搭載コントローラによって制御されるアクティブポートを有し、マイクロプロセッサ搭載コントローラは、機能を統合させるために、モータ制御回路とパラレル又はシリアルの信号を介して通信する。
【0040】
図4及び図5は、FOUP130が貯蔵棚の各々の上に載せられた貯蔵システムを示す。貯蔵棚の間隔は、貯蔵棚及びFOUPが貯蔵システム100を1周移動するように定められた間隔であり、貯蔵棚及びFOUPは、それらがコーナー部で回るときに互いに衝突しない。6つの貯蔵棚を図4及び図5に示すが、システムの長さを延長することによって、更なる貯蔵棚及びFOUPを収容してもよい。空間の最も効率的な使用法は、レールの湾曲した部分112bを変更しないで残し、レールの真直ぐな部分112aの長さを、ベースプレート129及び駆動チェーン111と一緒に延長することであるが、両端部のところのレールの湾曲した部分112bの半径をスプロケット114,115の直径と一緒に増大させることによって、貯蔵棚を取付ける駆動チェーンの長さを延長してもよい。いずれかの方法又は両方の方法の組合せによって、駆動チェーンの長さを増大させると、より多くの貯蔵棚を最小の間隔で取付けることが可能である。
【0041】
図6は、OHT車(オーバーヘッド移動車)131を示し、FOUP130が、貯蔵システムの空の貯蔵棚110a上に整列し、OHT車131は、ファブ内のツールよりも上方の高さに配置されている。OHT車131は、それを支持するOHTレール132を用いて、FOUPをストッカ、貯蔵システム、及びツールの間で移動させることができる。OHT車131は、把持機構を用いて、FOUPトップハンドル133を介してFOUPを把持し、ファブの周りをツールよりも上方の高さで移動する。FOUPは、ストッカ、貯蔵システム又はツールのところで、ホイストを用いることによって下降又は上昇させられる。他の5つの貯蔵棚110b〜110fは、その上に貯蔵されたFOUPを有し、貯蔵棚110aは、空いている。OHT車131は、OHTレール132に沿って移動し、停止している貯蔵棚110aと整列した位置で停止する。
【0042】
この位置で、OHT車131は、FOUPを貯蔵棚110aの上に下降させる。FOUPを貯蔵棚110aの上に下降させた後、OHT車131は、そのホイストを引込めて別の場所に移動するか、別のFOUPを貯蔵システムから持上げる。別のFOUPを持上げるために、OHT車131は、所望のFOUPがOHT車131の下の整列位置に移動されるまで待機し、ホイストを用いて把持部を下降させ、FOUPトップハンドルを把持し、FOUPを上昇させ、次の場所まで前進する。持上げのための新しいFOUPの位置決めは、極めて迅速であり、その理由は、単一のモータの作動を必要とするに過ぎないからである。貯蔵システム制御回路は、モータをいずれかの方向に駆動して、FOUPをOHT車の下の整列位置まで移動させると共に、結果的に最小の移動距離になる方向を最小の遅延で選択する。
【0043】
図12及び図13は、ツール135の上方に設けられた本発明を示し、本発明は、ツールによって処理されるように予定されたFOUPのための局所的な貯蔵を行う。貯蔵システム100の貯蔵システム組立体100bは、フレーム100cを含むように示されている。フレーム100cは、それがツールの組立体200(図13参照)の表面に取付けられる限り、構造的構成要素と非構造的構成要素を有する。組立体200は、ツールの一部分だけを含んでもよいし、追加の構成要素、例えば、パネル、電子部品、スクリーン、フレーム、ダクト、ベント、フィルタ、軌道、空気圧機器、回路、設備接続部、フレームスタビライザ、電気コネクタ、通信コネクタを含んでいてもよい。かくして、貯蔵システム組立体100bをツールの上方に配置することは、貯蔵システム組立体100bをツールの部品又はツールに連結された構成要素に配置し又は連結することを含む。また一例として図13に示すことは、OHT車131が、アクティブポートプレート119及びツールロードポート134aのツール棚の上方に整列していることである。ツール棚は、OHT車131のための下ろし箇所又は持上げ箇所であり、アクティブポートプレート119も、OHT車131のための下ろし箇所又は持上げ箇所であり、その理由は、ツール棚もアクティブポートプレートも、容器を受取り又は供給するように構成された領域(例えば、容器ロード領域)内で整列するからである。
【0044】
OHT車131は、アクティブポート117、アクティブポート118、又は任意のツールロードポート134a,134b,134cと整列するまで、OHTレール132に沿って移動する。OHT車131は、FOUPを空のアクティブポート117の上に載せる適所にあり、アクティブポート117を引込め、FOUPを空の貯蔵棚110a上に下降させるが、他のFOUP移送法も可能である。例えば、全てのアクティブポートが引込んでいれば、OHT車131は、そのFOUPをロードポート134a,134b,134cのうちの1つに移送する。
【0045】
別の例は、FOUPを支持しないでアクティブポート117の位置に到達したOHT車を有する。アクティブポート117は、FOUPを貯蔵棚から持上げ、それを延長位置まで移動さ、延長位置において、FOUPをOHTグリッパによって把持してOHT車まで持上げる。アクティブポート117を引込めた後、OHT車は、FOUPをロードポート134a,134b,134cのうちの1つに下降させる。
【0046】
FOUPからのウェーハを処理している間、貯蔵システムは、空のFOUPを貯蔵するのに使用されてもよい。これにより、より大きいバッチのウェーハを制限された数のツールロードポートで同時に処理することを可能にする。この場合、アクティブポートが引込んでいれば、OHT車は、空のFOUPをロードポートのうちの1つ、例えばロードポート134aからOHT車まで持上げ、アクティブポート、例えばアクティブポート117を延長させ、次いで、空のFOUPをアクティブポートの上に下降させ、その後、アクティブポートは、引込み、空のFOUPを、アクティブポートと整列した空の貯蔵棚の上に下降させる。
【0047】
図12及び図13では、アクティブポートを備えた貯蔵システムが、ツールの上方に設置されるが、貯蔵システムは、ツールの上方にある必要はない。貯蔵システムがOHT車の経路に沿う任意の場所に配置されていれば、OHT車は、アクティブポートを用いて、貯蔵システムに貯蔵されているFOUPに接近することができ、その要件は、アクティブポートを延長させたときにOHT車のホイストがアクティブポートと整列することができることだけである。
【0048】
図14及び図15は、ホイストが、OHT車の助けなしに、FOUPを貯蔵システムとツールの間で移送することができる本発明の実施形態を示す。移送ホイスト136は、移送ホイストグリッパ140が移送ホイストフレーム142内に引込められた状態で示されている。移送ホイスト136はまた、アクティブポートプレート119上方に整列してもよいし、ロードポート棚のうちの1つ又は2つ以上の上方に整列してもよい。この実施形態では、移送ホイストは、アクティブポートが延長されているときにアクティブポートが延長されている領域と同じ領域(例えば、容器ロード領域)の中に延び、この領域には、ロードポート棚が配置されている。これにより、移送ホイスト136を用いる効率的な移送を可能にする。互いに整列した移送ホイスト136、アクティブポートプレート119、及びロードポート棚134a−1の例を図15に示す。
【0049】
一例を挙げると、移送ホイスト136は、ホイスト用リニア駆動装置137に沿って横方向に移動することができる。横方向の移動の程度は、アクティブポート117,118及びロードポート134a,134b,134cの上方に整列される位置を含む。ホイスト用リニア駆動装置137内のリニア駆動手段は、当該技術において知られている任意の方法である。例えば、リニア駆動手段は、ラック歯車と平歯車付きの電気モータであってもよいし、水平方向ボールねじと電気モータによって駆動されるボールナットであってもよい。片持ち式支持体138は、1つ又は2つ以上のリニアベアリングによって案内され、リニア駆動手段の可動部分に連結される。リニアベアリング及び片持ち式支持体は、満杯のFOUPをさらに載せた状態の移送ホイスト136を適当な水平方向面内に保つのに十分剛性でなければならない。ホイスト用リニア駆動装置内の可撓性ケーブル組立体により、電力及び通信配線が貯蔵システムとその制御回路と移送ホイストの制御回路との間で接続されることを可能にする。
【0050】
OHT車131は、FOUPを両方のアクティブポート及び全てのロードポートから及びそれらに移送することができるが、OHT車は、FOUPをロードポートから及びそれに移送する必要はない。移送ホイストは、ツールからの要求に応じて、OHT車の到達を待つことなしに、FOUPを貯蔵システムからロードポートに移送することができる。OHT車は、ツールによって処理すべきFOUPの在庫を維持するために、ツールロードポートの状態とは無関係に、FOUPを貯蔵システムに配送することができる。OHT車は、処理済みのFOUPをツールロードポート又は貯蔵システムのいずれかから持上げることができる。1つの場合、ロードポートが新たなFOUPに対する処理を開始する必要がなければ、処理済みFOUPを除去するのにOHT車が利用可能になるまで、処理済みFOUPは、ロードポート上で待機してもよい。処理済みFOUPを載せたロードポートが新たなFOUPに対する処理を開始する必要がある別の場合、処理済みFOUPをアクティブポートまで移送ホイストで移動させてもよく、アクティブポートは、処理済みFOUPを空の貯蔵棚の上に載せ、次いで、移送ホイストを用いて、新たなFOUPを貯蔵棚からアクティブポートに、そして空けられたばかりのロードポートに移動させる。
【0051】
図16及び図17は、搬送ホイスト136の設計上の詳細を示す。一般に、搬送ホイストは、OHT車に設けられたホイスト機構と多くの同じ特徴部を有し、FOUP把持機構を下方位置と上方位置との間で移動させるベルトを引込める。ホイストフレーム142は、電気モータを収容し、電気モータは、ベルト駆動プーリ147を回転させ、移送ホイストベルト141を移送ホイストフレーム142内に引込める。引込められたベルトは、連続的な巻付けトルクを付与するベルト巻付けプーリ148に巻付けられる。移送ホイストベルト141は、移送ホイストグリッパ140に連結され、従って、移送ホイストベルト141を移送ホイストフレーム142内に引込めると、結果として、移送ホイストグリッパ140を垂直方向に移動させる。移送ホイストグリッパ140は、FOUPトップハンドル133の周囲を包囲し、次いで、グリッパラッチ146を作動させ、グリッパラッチ146をFOUPトップハンドルの下縁部の下に位置決めする。グリッパラッチ146の支持があれば、FOUPを、それが載っている支持面から持上げることができる。移送ホイストフレーム142と移送ホイストグリッパ140との間の電力伝達及び通信は、移送ホイストベルト内に埋込まれた電線によって行われる。変形例として、移送ホイストグリッパは、電池式であってもよく、電池の充電は、移送ホイストグリッパ140を移送ホイストフレーム142まで上昇させたときに電気接点を介して達成される。電池式グリッパの場合、通信は、無線周波伝送又は光ビーム伝送(可視光又は赤外線)による無線式である。
【0052】
図16は、ホイスト用リニア駆動装置組立体137の追加の詳細を示す。プレート170は、水平方向駆動モータ169とホイストリニアレール165を支持する。リニアレールベアリング166は、ボールナットマウント171と一緒に片持ち式支持体138に取付けられている。ボールねじ167が、駆動モータ169のシャフトに取付けられ、このボールねじは、ボールナットマウント171によって保持されているボールナット168を貫通している。駆動モータシャフトを回転させると、ボールナット168及びボールナットマウント171が、ホイストリニアレール165及びリニアレールベアリング166の上で摺動するので、ボールナット168及びボールナットマウント171は、片持ち式支持体138及び移送ホイスト136を横方向に押す。分かりやすくするために、電力及び制御信号をホイストに供給するケーブルを図示さしていない。
【0053】
変形例の構成要素が、ホイスト用リニア駆動装置組立体に用いられてもよい。例えば、回転モータ169を、リニアモータに置き換えてもよく、リニアモータは、プレート170の上に取付けられた永久磁石と、摺動する片持ち式支持体138のブロックに取付けられた巻線組立体を有する。変形例として、ボールねじ及びボールナットを、リードねじ及びナットに置き換えてもよいし、リニアベアリングを1対の平行な案内シャフトと管状ベアリングに置き換えてもよい。
【0054】
図2及び図3は、ベアリング組立体の詳細を示し、ベアリング組立体は、貯蔵棚を案内し且つ支持する。いくつかの会社、例えば、THK株式会社及びビショップ・ワイズカーバー社は、真直ぐなレール又は軌道と湾曲したレール又は軌道の組合せに沿って移動を支援するのに使用することができるベアリング/レールシステムを提供している。THK株式会社は、「直曲ガイドHMG」と称する製品を提供し、ビショップ・ワイズカーバー社は、湾曲した部分及び真直ぐな部分を備えた「PRTトラックシステム」を提供している。湾曲したレール部分と真直ぐなレール部分との間を移動する幾つかの方法が当該技術において知られており、図2及び図3はその1例に過ぎない。支持プレート121が、貯蔵棚を支持する。各支持プレート121は、ピン及びローラプレートベアリング145によって、2つのローラプレート144の各々に連結されている。ローラプレート144は、ローラプレートベアリング145を中心に自由に回動することができ、各ローラプレート144には、2つのローラ143が取付けられており、ローラの各々は、ベアリングを中心として回転することができる。2つのローラは、それらがレールを両側から挟む横方向力を付与するように、互いに間隔をおいて配置されている。支持台車が湾曲したレールに沿って移動するとき、ローラプレート144は、妨げられない移動を可能にするために回動することができる。レールは、ループを完成させる軌道が設けられる限り、いくつかの構造的形態をとることができる。
【0055】
図18は、垂直方向に積重ねられた2つのレベルの貯蔵ループを有する貯蔵システムを示す。上レベルの貯蔵ループ149は、アクティブポート117a,118aを有している。下レベルの貯蔵ループ150は、アクティブポート117b,118bを有している。図18は、延長されているアクティブポート117bの上に載せる準備ができているFOUP130を示す。アクティブポート117bの上にあるアクティブポート117aは、OHT車131がアクティブポート117bへのFOUPの妨げられない配送を行うために、引込められなければならないが、アクティブポート118a又は118bは、延長されていてもよく、例えば、OHT車によって持上げられる準備ができているFOUPを有している。この種類の多レベル貯蔵システムは、異なる箇所及び量の貯蔵棚を有する2つ以上のレベルを有するのがよい。図18は、天井に取付けられたOHTの真下に設けられた貯蔵システム100を示し、貯蔵システムは、任意の高さに配置される。貯蔵システム100は、床に設置された構造体によって支持されてもよいし、天井構造体によって支持されてもよいし、AMHS構造体によって支持されてもよいし、これらの組合せによって支持されてもよい。貯蔵システムはまた、ツール又はその他のファブ設備特徴部の構造体によって支持されてもよい。
【0056】
図20A、図20B及び図20Cは、アクティブポートを有する貯蔵システムの単純化された側面図であり、かかる貯蔵システムが、種々の基本的な種類のAMHSを用いて、
FOUPを移送する仕方を示す。矢印は、移送中におけるFOUPの経路を示す。図20Aは、貯蔵システムの横側に配置されたAMHS151を示す。この種類のAMHSは、内蔵された移送装置を有し、この移送装置は、FOUPを延長されたアクティブポート117の上に載せ、次いで、アクティブポート117は、引込んで、FOUPを貯蔵棚110に移送する。図20Bは、FOUPをアクティブポート117の上に下降させるAMHS155(例えば、OHT)を示し、次いで、アクティブポート117は、引込んで、FOUPを貯蔵棚110に移送する。図20Cは、貯蔵システムの横側に設けられ且つ一体の移送装置を有していないAMHS156を示す。この種類のAMHSは、外部移送装置152を必要とし、外部装置152は、FOUPをAMHS156から持上げ、それをアクティブポート117に移動させ、次いで、アクティブポート117のところで、FOUPを貯蔵棚110に移動させる。
【0057】
図21A、図21B及び図21Cは、アクティブポートなしの貯蔵システムの単純化された側面図であり、かかる貯蔵システムが、種々の基本的な種類のAMHSを用いて、FOUPを移送する仕方を示す。矢印は、移送中におけるFOUPの経路を示す。図21Aは、貯蔵システムの横側に配置されたAMHS151を示す。この種類のAMHSは、内蔵された移送装置を有し、この移送装置は、FOUPを貯蔵棚110の上に直接載せることができる。図21Bは、FOUPを貯蔵棚110の上に直接下降させるAMHS155(例えば、OHT)を示す。図21Cは、貯蔵システムの横側に設けられ且つ一体の移送装置を有していないAMHS156を示す。この種類のAMHSは、外部移送装置152を必要とし、外部移送装置152は、FOUPをAMHS156から持上げ、それを貯蔵棚110まで直接移動させる。
【0058】
図22A及び図22Bは、従来のストッカ及び本発明の貯蔵システムが使用するフロアスペースの比較を示す単純化された平面図である。これら図は各々、貯蔵位置の1つのレベルを示しており、従来のストッカ157又は貯蔵システム100が、多レベルの図示のFOUP配置を有している。図22Aでは、従来のストッカ157が、10個のFOUP130を有し、5つのFOUPが2列で配置されている。FOUPの2つの列は、ストッカロボット隙間スペース161によって分離され、ストッカロボット隙間スペース161は、貯蔵済みのFOUPへの接近のためにストッカロボット158を水平方向に移動させるのに必要である。ストッカロボット158は、ストッカロボットアーム160を各貯蔵レベルと整列させるように垂直方向に移動させる垂直方向支柱部159を有している。ストッカロボット端部スペース162は、垂直方向支柱部159が貯蔵レベルの最も左側のFOUPに接近するときに必要である。ストッカロボット隙間スペース161は、ロボットアームを隙間スペース161の両側の貯蔵位置の間で180°回転させるときにFOUPとロボットアームの一部を収容するのに十分広くなければならない。これに対して、図22Bに示す本発明の設計による貯蔵システム100は、10個のFOUP130の貯蔵のために、従来のストッカよりもずっと少ないフロア面積しか必要としない。貯蔵システム100は、ストッカロボットを必要としないため、図22Aの隙間スペース161及び端部スペース162は省略され、その結果、従来のストッカよりもずっと高密度の配置になる。
【0059】
図22A及び図22Bはまた、本発明の貯蔵システム100の向上した移動効率を示す。FOUPを図22Aの貯蔵場所163から取出すために、ストッカロボット158は、最初、貯蔵場所と整列するように水平方向に移動しなければならず、次いで、ストッカロボットアーム160内のモータは、アームをFOUPの下に延長させ、アームをFOUPと一緒に持上げ、アームとFOUPを引込め、次いで、ストッカロボットは、所望の行き先ポートまで水平方向に移動する。図22Bでは、本発明の貯蔵システム100は、位置164のところにあるFOUPの棚を3つ又は4つの位置分移動させるまで、全てのFOUPを同時に移動させる単一のモータを作動させるだけでよく、例えば、従来のストッカがFOUPの取出しに用いた時間の数分の1しか用いない。
【0060】
理解すべきことは、半導体ウェーハ容器を貯蔵したりそれに接近したりする上述した機構及び方法は、例示の目的だけのものであり、本発明は、それによって限定されないことである。上述した機構及び方法の利点が達成されることは、当業者には明らかである。また、種々の設計変更例、適用例及び変形実施形態が、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及び精神内に含まれることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵システムであって、
処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い高さに位置決めされた貯蔵システム組立体を有し、前記貯蔵システムは、前記ツールによって処理される前又は処理された後の基板用の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵するように構成され、
前記貯蔵システム組立体は、
(a)フレームと、
(b)前記フレームに結合されたベースプレートと、を含み、前記ベースプレートは、駆動プーリ、アイドラープーリ、ベルト、軌道、及びモータを有し、
(c)さらに、複数の貯蔵棚を含み、前記複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有し、前記ベルトに結合されて移動可能であり、前記軌道に結合されて1つ又は2つ以上の位置まで案内され、
前記モータは、前記ベルトを移動させるように前記駆動プーリに結合され、前記複数の貯蔵棚の各々は、前記軌道に沿って前記1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動し、前記軌道は、少なくとも幾つかの直線部分と幾つかの非直線部分を有し、前記直線部分及び非直線部分は、前記ベースプレートの上方でループをなすように配置される、貯蔵システム。
【請求項2】
(d)さらに、前記貯蔵システム組立体のフレームに連結されたアクティブポート組立体を有し、前記アクティブポート組立体は、前記軌道に沿う位置のうちの1つに位置決めされたポートプレートを有し、前記アクティブポート組立体は、
(i)前記フレームの外側の延長位置及び前記フレームの内側の引込み位置を定める水平方向移動組立体と、
(ii)ポート特徴部を備えた前記ポートプレートに結合された垂直方向移動組立体と、を含み、前記垂直方向移動組立体は、上位置及び下位置を定め、前記水平方向移動組立体は、前記垂直方向移動組立体に結合され、
引込み位置にある前記ポートプレートは、それが下位置にあるとき、前記棚プレートのうちの1つの下方に位置し、
引込み位置にある前記ポートプレートは、それが上位置にあるとき、前記棚プレートのうちの1つの上方に位置する、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項3】
引込み位置に且つ上位置にある前記ポートプレートは、前記棚プレートの棚特徴部の上にあった容器を、前記ポートプレートのポート特徴部の上に持上げる、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項4】
引込み位置に且つ下位置にある前記ポートプレートは、前記1つ又は2つ以上の位置への前記軌道に沿う前記貯蔵棚の妨げられない移動を可能にする、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項5】
前記貯蔵棚の各々は、C字形空間を含み、前記C字形空間は、前記ポートプレートが引込み位置に且つ下位置にあるときの前記ポートプレート用の場所を提供し、前記ポートプレートが引込み位置に且つ下位置にあるとき、前記ポート特徴部は、前記プレート特徴部よりも下のレベルに維持される、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項6】
前記ポートプレートは、その一方の側に開口部を有し、前記開口部は、前記棚プレートの寸法よりも大きく、前記ポートピンと前記棚ピンは、容器のベースのスロット箇所への係合を可能にするように互いに近接している、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項7】
前記ベルトは、リンク付きチェーン又は成形ベルトの一方であり、前記駆動プーリ及び前記アイドラープーリは、スプロケット又はディスクの一方である、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項8】
前記駆動プーリ及び前記アイドラープーリは、スプロケットであり、前記ベルトは、チェーンであり、前記貯蔵棚の各々は、前記貯蔵棚の各々が一緒に移動する設定位置で前記チェーンに結合される、請求項7に記載の貯蔵システム。
【請求項9】
前記貯蔵システム組立体のフレームは、前記ツールの組立体のフレームにその上方で結合され、前記ツールは、少なくとも1つのロードポートであり、前記少なくとも1つロードポートは、1つ又は2つ以上の基板処理ツールと相互作用する、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項10】
前記ツールは、ロードポート棚を備えたロードポートを有し、前記ロードポート棚は、前記ロードポートから遠ざかるように延びて容器ロード領域内に入り、延長位置にある前記ポートプレートは、前記容器ロード領域内に配置され、
延長位置にある前記ポートプレートは、整列した向き又は整列していない向きの一方において前記ロードポート棚の上方に位置する、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項11】
さらに、前記貯蔵システム組立体のフレームの上方に配置された移送ホイストを有し、前記ポートプレートが延長位置に且つ前記ロードポート棚の方向にあるとき、前記移送ホイストは、前記ポートプレートの方向に前記貯蔵システム組立体から遠ざかるように延び、前記移送ホイストは、
(i)容器を、延長位置にある前記ポートプレートから持上げ又はそれに置くように、又は、
(ii)容器を前記ロードポート棚から持上げ又はそれに置くように、又は、
(iii)容器を、延長位置にある前記ポートプレートと前記ロードポート棚から持上げ又はそれらに置くように構成される、請求項10に記載の貯蔵システム。
【請求項12】
さらに、延長位置にある前記ポートプレートの上方に且つ前記ロードポート棚の上方に位置する前記移送ホイストを水平方向に移動させるリニア駆動装置を有する、請求項11に記載の貯蔵システム。
【請求項13】
前記貯蔵システム組立体は、オーバーヘッド移送車の下方に位置決めされる、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項14】
前記オーバーヘッド移送車の経路は、容器を前記貯蔵棚の1つから直接配送し又は取出すことが可能である、請求項13に記載の貯蔵システム。
【請求項15】
前記貯蔵システム組立体は、オーバーヘッド移送車の下方に位置決めされる、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項16】
前記オーバーヘッド移送車の経路は、容器を前記貯蔵棚のうちの1つ、延長位置にあるポートプレート、引込み位置に且つ上位置にある前記ポートプレート、又は、前記ツールの棚から直接配送し又は取出すことが可能である、請求項13に記載の貯蔵システム。
【請求項17】
2つ以上のアクティブポート組立体が、前記フレームに連結され、前記軌道に沿う異なる位置に位置決めされる、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項18】
前記アクティブポート組立体の各々は、前記フレームの同じ側に又は異なる側に位置決めされる、請求項17に記載の貯蔵システム。
【請求項19】
1つ又は2つ以上のオーバーヘッド移送車が、1つ又は2つ以上のアクティブポート組立体と相互作用し、前記1つ又は2つ以上のアクティブポート組立体は、前記フレームの同じ側に又は異なる側に配置される、請求項18に記載の貯蔵システム。
【請求項20】
前記貯蔵棚は、前記軌道に取付けられたローラ、又は、前記軌道に取付けられたベアリングを有する、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項21】
2つ又は3つ以上の貯蔵システム組立体が、前記ツールの上に積重ねられ、各貯蔵システム組立体の各々は、レベルを有する、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項22】
貯蔵システムであって、
処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い高さに位置決めされた貯蔵システム組立体を有し、前記貯蔵システムは、基板用の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵するように構成され、
前記貯蔵システム組立体は、
(a)複数の貯蔵棚を含み、前記複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有し、ベルトに結合されて水平方向移動可能であり、レールに結合されて1つ又は2つ以上の位置まで案内され、
(b)さらに、前記ベルトを移動させるように駆動プーリに結合されたモータを含み、前記複数の貯蔵棚の各々は、前記レールに沿って前記1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動し、前記レールは、少なくとも幾つかの直線部分と幾つかの非直線部分を有し、前記直線部分及び非直線部分は、ループをなすように配置される、貯蔵システム。
【請求項23】
前記ベルトは、リンク付きチェーン又は成形ベルトの一方であり、前記駆動プーリは、スプロケット又はディスクの一方である、請求項22に記載の貯蔵システム。
【請求項24】
貯蔵システムであって、
処理すべき基板を取扱うために用いられるツールの高さよりも高い高さに位置決めされた貯蔵システム組立体を有し、前記貯蔵システムは、基板の1つ又は2つ以上の容器を局所的に貯蔵するように構成され、
前記貯蔵システム組立体は、
(a)複数の貯蔵棚を含み、前記複数の貯蔵棚の各々は、容器を支持する棚特徴部を備えた棚プレートを有し、ベルトに結合されて水平方向移動可能であり、軌道に結合されて1つ又は2つ以上の位置まで案内され、
(b)さらに、前記ベルトを移動させるように駆動プーリに結合されたモータを含み、前記複数の貯蔵棚の各々は、前記レールに沿って前記1つ又は2つ以上の位置まで一緒に移動し、前記レールは、少なくとも幾つかの直線部分と幾つかの非直線部分を有し、前記直線部分及び非直線部分は、ループをなすように配置され、
(c)前記レールに沿う位置のうちの1つに位置決めされたポートプレートを有するアクティブポート組立体を含み、前記アクティブポート組立体は、
(i)延長位置と引込み位置を定める水平方向移動組立体と、
(ii)ポート特徴部を備えた前記ポートプレートに結合された垂直方向移動組立体と、を含み、前記垂直方向移動組立体は、前記垂直方向移動組立体は、上位置と下位置を定め、前記水平方向移動組立体は、前記垂直方向移動組立体に結合される、貯蔵システム。
【請求項25】
前記ベルトは、リンク付きチェーン又は成形ベルトの一方であり、前記駆動プーリは、スプロケット又はディスクの一方である、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項26】
引込み位置にある前記ポートプレートは、それが下位置にあるとき、前記棚プレートのうちの1つの下方に位置し、
引込み位置にある前記ポートプレートは、それが上位置にあるとき、前記棚プレートのうちの1つの上方に位置する、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項27】
引込み位置に且つ上位置にある前記ポートプレートは、前記棚プレートの棚特徴部の上にあった容器を、前記ポートプレートのポート特徴部の上に持上げる、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項28】
引込み位置に且つ下位置にある前記ポートプレートは、前記1つ又は2つ以上の位置への前記レールに沿う前記貯蔵棚の妨げられない移動を可能にする、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項29】
前記貯蔵棚の各々は、C字形空間を含み、前記C字形空間は、前記ポートプレートが引込み位置に且つ下位置にあるときの前記ポートプレート用の場所を提供し、前記ポートプレートが引込み位置に且つ下位置にあるとき、前記ポート特徴部は、前記プレート特徴部よりも下のレベルに維持される、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項30】
前記ポートプレートは、その一方の側に開口部を有し、前記開口部は、前記棚プレートの寸法よりも大きく、前記ポート特徴部と前記棚特徴部は、容器のベースのスロット箇所への係合を可能にするように互いに近接している、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項31】
前記貯蔵システム組立体は、前記ツールの組立体のフレームにその上方で結合され、前記ツールは、少なくとも1つのロードポートであり、前記少なくとも1つロードポートは、1つ又は2つ以上の基板処理ツールと相互作用する、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項32】
前記ツールは、ロードポート棚を備えたロードポートを有し、前記ロードポート棚は、前記ロードポートから遠ざかるように延びて容器ロード領域内に入り、延長位置にある前記ポートプレートは、前記容器ロード領域内に配置され、
延長位置にある前記ポートプレートは、整列した向き又は整列していない向きの一方において前記ロードポート棚の上方に位置する、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項33】
さらに、前記貯蔵システム組立体の上方に配置された移送ホイストを有し、前記ポートプレートが延長位置に且つ前記ロードポート棚の方向にあるとき、前記移送ホイストは、前記ポートプレートの方向に前記貯蔵システム組立体から遠ざかるように延び、前記移送ホイストは、
(i)容器を、延長位置にある前記ポートプレートから持上げ又はそれに置くように、又は、
(ii)容器を前記ロードポート棚から持上げ又はそれに置くように、又は、
(iii)容器を、延長位置にある前記ポートプレートと前記ロードポート棚から持上げ又はそれらに置くように構成される、請求項32に記載の貯蔵システム。
【請求項34】
さらに、延長位置にある前記ポートプレートの上方に且つ前記ロードポート棚の上方に位置する前記移送ホイストを水平方向に移動させるリニア駆動装置を有する、請求項33に記載の貯蔵システム。
【請求項35】
前記貯蔵システム組立体は、オーバーヘッド移送車の下方に位置決めされる、請求項33に記載の貯蔵システム。
【請求項36】
前記オーバーヘッド移送車の経路は、容器を前記貯蔵棚の1つから直接配送し又は取出すことが可能である、請求項35に記載の貯蔵システム。
【請求項37】
2つ以上のアクティブポート組立体が、前記貯蔵システム組立体に連結され、前記軌道に沿う異なる位置に位置決めされる、請求項24に記載の貯蔵システム。
【請求項38】
前記アクティブポート組立体の各々は、前記フレームの同じ側に又は異なる側に位置決めされる、請求項37に記載の貯蔵システム。
【請求項39】
1つ又は2つ以上のオーバーヘッド移送車が、1つ又は2つ以上のアクティブポート組立体と相互作用し、前記1つ又は2つ以上のアクティブポート組立体は、前記貯蔵システム組立体の同じ側に又は異なる側に配置される、請求項37に記載の貯蔵システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図22A】
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【図22B】
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【公表番号】特表2012−527774(P2012−527774A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511918(P2012−511918)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/035018
【国際公開番号】WO2010/135202
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(510242325)クロッシング オートメーション インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】