説明

塗布方法及び塗布装置

【課題】2個以上のインクジェットへッドを用い、塗布液をノズル吐出口から液滴として吐出し塗布を行う塗布方法において、液滴塗布による薄膜形成時の膜厚の均一化を達成し、また、各ヘッド間の繋ぎ部において発生する塗布のタイミングラグによる膜厚不良を改善した塗布方法、また塗布装置を提供する。
【解決手段】連続する被塗布体上10に、塗布液を、2個以上のインクジェットヘッド211ー215を使用してノズル吐出口から液滴として射出して塗布を行う際に、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機Fにより発せられる振幅を伝播させることにより塗布膜厚を均一化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗布液をノズル吐出口から液滴として吐出するインクジェットへッドを用いた塗布装置を使用し被塗布体表面に塗布液を塗布して塗膜面を形成する塗布方法、塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
塗布後の塗膜面は、乾燥工程においてその端部の境界部が空気と接触するため、空気と接触しない他の部分に比べ、溶液中の溶剤及び水分の揮発性が高まり、空気と接触しない他の部分に比べ乾燥が速くなることから、乾燥が遅い塗膜面端部近傍の溶液が塗膜面端部に向け流動し、塗膜面端部の固形分濃度が上がり塗膜面端部の厚膜化、更には塗膜面端部金部の固形分濃度が下がり、塗膜面端部近傍の薄膜化現象を引き起こし、端部の膜厚不良が発生することが一般的に知られている。
【0003】
ヘッドを複数個千鳥配列させて広幅塗布を行う際、各ヘッド間の繋ぎ部においては塗布タイミングラグが起こるため、前記膜厚不良が更に顕著に発生する。
【0004】
従来インクジェットヘッドを使った薄膜形成時の膜厚の均一化として、隣接するドットの大きさを変えて噴射するドットの順序を制御させて薄膜を形成する手段(特許文献1)や、複数の大きさの液滴を基板上に塗布し、液滴の大きさに合わせた固有振動数に基づく周波数で基板を振動させて薄膜を形成する手段(特許文献2)等が文献として開示されている。
【0005】
しかしながら、従来の塗布手段では、上記のヘッド間の繋ぎ部分の均一化は前記のタイミングラグのために充分ではなく、また前記の方法は、ドットや液滴の大きさを変えるためにインクジェットヘッドの各ノズルを制御しなければならず、またドットの噴射順序の制御や液滴の大きさに合わせた周波数の制御を行う必要があり、制御が複雑になるといった問題があった。
【0006】
また、従来の薄膜形成手段は、所定サイズの基板にのみ適応される技術であり、連続搬送される被塗布体に対しては有用な手段ではなかった。
【0007】
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、インクジェット塗布法を使用して、被塗布体上に薄膜を形成する塗布装置において、塗布制御を複雑化することなく、かつ、連続搬送する被塗布体上にも幅広の膜厚が均一化された薄膜塗布が可能な塗布装置を提供することである。
【特許文献1】特開2005−721号公報
【特許文献2】特開2005−131497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、2個以上のインクジェットへッドを用い、塗布液をノズル吐出口から液滴として吐出し塗布を行う塗布方法において、液滴塗布による薄膜形成時の膜厚の均一化を達成することにあり、また、各ヘッド間の繋ぎ部において発生する塗布のタイミングラグによる膜厚不良を改善した塗布方法、また塗布装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記課題は以下の手段により達成される。
【0010】
1.連続する被塗布体上に、塗布液を、2個以上のインクジェットヘッドを使用してノズル吐出口から液滴として射出して塗布を行う塗布方法であって、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機により発せられる振幅を伝播させることを特徴とする塗布方法。
【0011】
2.前記2個以上のインクジェットヘッドが千鳥配列されていることを特徴とする前記1に記載の塗布方法。
【0012】
3.前記1または2に記載の塗布方法であって、前記振幅を塗布液の粘度及び表面張力と、被塗布体表面エネルギーで表される塗布液の濡れ性と、インクジェットヘッドから吐出される液滴の大きさ、から選ばれる振幅数により制御することを特徴とする塗布方法。
【0013】
4.前記1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法であって、前記被塗布体がプラスチックフィルムであることを特徴とする塗布方法。
【0014】
5.塗布液をノズル吐出口から液滴として射出するインクジェットヘッドを2個以上配設させ、2個以上のインクジェットヘッドを千鳥配列させてなり、支持手段により支持された被塗布体上に前記塗布液を塗布し塗膜面を形成する塗布装置において、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機により発せられた振幅を伝播させる手段を設けたことを特徴とする塗布装置。
【0015】
6.前記5に記載の塗布装置において、前記振幅を塗布液の粘度及び表面張力と、被塗布体表面エネルギーで表される塗布液の濡れ性と、インクジェットヘッドから吐出される液滴の大きさ、より選ばれる振幅数にて制御されることを特徴とする塗布装置。
【0016】
7.前記支持手段が、吸着方式により被塗布体を支持することを特徴とする前記5または6に記載の塗布装置。
【0017】
8.前記被塗布体がプラスチックフィルムであることを特徴とする前記5〜7のいずれか1項に記載の塗布装置。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、2つ以上のインクジェットヘッドを用いて、塗布液をノズル吐出口から液滴として被塗布体表面に吐出し塗布を行うことで、均一な塗膜面を形成することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0020】
連続搬送する長尺状の支持体を支持するバックロールに巻回され支持された前記支持体の支持体上に2個以上のインクジェットヘッドのノズル吐出口より塗布液の液滴を吐出して塗布を行う液滴吐出方式の塗布において、特にインクジェットヘッドを複数個千鳥配列させて広幅塗布を行う際、各ヘッド間の繋ぎ部においては膜厚不良が発生しやすい。
【0021】
液滴吐出方式の塗布後の塗膜面は、乾燥工程において、その端部(境界部)が空気と接触が多いため、空気と接触が少ない他の部分に比べ、塗布液中の溶剤及び水分の揮発性が高まり、空気と接触が少ない他の部分に比べ乾燥が速くなる。このことから、乾燥が遅い塗膜面端部近傍の溶液が塗膜面端部に向け流動し、塗膜面端部の固形分濃度が上がって塗膜面端部の厚膜化、更には塗膜面端部金部の固形分濃度が下がり、塗膜面端部近傍の薄膜化現象を引き起こし、端部の膜厚不良が発生することが一般的に知られている。
【0022】
配列された複数のインクジェットヘッド間ではインクジェットヘッド間での吐出のタイミングラグが起こるため、先にインクジェットヘッドから吐出された塗布液の端部においては、この現象が起こりやすく、この塗布されたインクジェットヘッド間の繋ぎ部において膜厚ムラ(甚だしい場合スジムラ)となってあらわれる。
【0023】
本発明は、このような2個以上のインクジェットヘッドを使用して塗布を行う液滴吐出方式の塗布方法において、このような膜厚ムラを、塗布開始時に、被塗布体上に塗布された、インクジェットヘッド間の繋ぎ部に対し、超音波発振機により発せられた振幅を伝播させる、即ち超音波発生手段を設け、起動させることで解消したものである。
【0024】
以下、図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明の塗布方法及びこれを実施するための装置の構成を示す模式図である。
【0026】
ロール状に巻かれた長尺状の支持体10は、図示しない駆動手段により巻き出しロール10Aから矢印X方向に繰り出され搬送される。
【0027】
長尺状の支持体10はバックロール12に巻回され支持されながら搬送され、インクジェットユニット20のインクジェットヘッドより塗布液のインクが吐出され支持体10に塗布される。
【0028】
インクジェットユニット20は、この場合5つのインクジェットヘッド211、212、213、214および215をそれぞれ保持する第1〜5のステージ21〜25、インクタンク27、ヘッド駆動部26を含み構成される。インクジェットヘッド211〜215は一般的に知られているインクジェットヘッドを用いることができる。
【0029】
また、インクジェトヘッド近傍、インクジェットヘッド間の繋ぎ部には、塗布開始と同時に塗布された複数のインクジェットヘッド間の繋ぎ部の塗布部に対し振幅を伝播させるよう超音波発振機の振動子Fが配設されている。101は超音波発振機電源(駆動)部である。
【0030】
支持体10はバックロール12に支持されながら矢印X方向に搬送される。インクジェットヘッド211〜215はそれぞれ所定の長さを有するヘッドで、支持体10を挟みバックロール12に対向する位置に配設される。インクはインクジェットヘッド211〜215のノズルより前記バックロールの略回転中心方向に吐出され支持体10に塗布される。インクジェットヘッドの配設位置は支持体10を挟みバックロール12に対向する位置であればよい。
【0031】
後述のように、複数配置されたインクジェットヘッド間の繋ぎ部に配設された超音波発振機(振動子)Fは、ノズルから塗布液が吐出されると共に、繋ぎ部における液滴塗布部に振幅を伝播させるよう超音波を発する。
【0032】
図2に、複数のインクジェットヘッドの配置の概略構成の一例をノズル吐出口正面側からみた概略図で示す。図2に示す例では、インクジェットヘッドを5個とし、千鳥配置とし、5個のインクジェットヘッド211、212、213、314、215を組み合わせて所定の長さのインクジェットヘッドを構成している。各インクジェットヘッドの塗布の繋ぎ目は各インクジェットヘッドのノズル211Aと212A、212Aと213A、213Aと214A、また214Aと215Aとが重なるように配置される。
【0033】
インクジェットヘッド213は基台に固定され、インクジェットヘッド211、212、214、215はそれぞれ、基台に移動可能に接合されており、マイクロメータm2によって千鳥状に配設された複数の吐出ヘッドの各ノズル間を結ぶ線分方向(矢印y4方向)に移動させることができ、各インクジェットヘッドのノズル吐出口が等間隔で繋がるように調整可能となっている。
【0034】
超音波発振機の振動子S1〜S4は、この例では、千鳥配列された各インクジェットヘッドのノズル211Aと212A、212Aと213A、213Aと214A、また214Aと215A間の位置に配設され、塗布液の各ノズルからの吐出が開始されると同時に、超音波を、前記各ノズル間の繋ぎ部の吐出部分に振幅を伝播させるよう発振する。
【0035】
これにより、吐出された液滴は、超音波の振幅数による振動を受け、支持体上に着弾した塗布液液滴を平坦化し膜厚を均一化することが出来る。
【0036】
図2において、例えば、支持体10が紙面下部から上部に向かって搬送される場合(X方向)、支持体上には、インクジェットヘッド212及び214からの塗布液液滴が先に吐出されるため、繋ぎ部においては、インクジェットヘッド211、213、315からの吐出がなく、塗膜面端部の固形分濃度が上がって塗膜面端部の厚膜化する現象が起こりやすいが、吐出され、支持体上に着弾した液滴は、超音波による振動を受け直ちに平坦化することや、インクジェットヘッド211、213、315からの吐出後これと混合して後にも平坦化しやすいとで、このような現象が防止される。
【0037】
超音波発振機による、前記振幅数、また、振幅の大きさは、塗布液の粘度及び表面張力と、被塗布体表面エネルギーで表される塗布液の濡れ性と、インクジェットヘッドから吐出される液滴の大きさ、から選ばれる振幅数等により制御することができる。
【0038】
液滴吐出により支持体上に着弾した微少液滴は、その表面張力によって表面形状は球面の一部となる。超音波発振機の制御装置によってこれらの液滴に振動を付与すると、液滴の大きさ(液滴直径)、粘度、表面張力、接触角(支持体上における接触角=被塗布体表面エネルギー)、弾性係数等により決まる固有振動数で振動(共振)する。
【0039】
インクジェットヘッドによって連続的に塗布液を吐出する場合は、支持体の表面エネルギー、また、液滴の物性は同一であるので、固有振動数(振動特性)は、ほぼ液滴の直径のみで決まってくる。
【0040】
f=C(σ/R3・ρ)1/2
f:周波数、C:常数、σ:表面張力、ρ:密度、R:液滴半径
尚、超音波発振機Sはインクジェットヘッド基台においてアラインメントの不具合発生を回避するため、超音波の振幅による振動の影響を最小にするように配設されることが好ましい。このため、図2には示されていないが、インクジェットヘッド基台とは別の基台に超音波発振機の振動子は配設される。
【0041】
塗膜が形成された支持体10は乾燥部50で塗膜の乾燥が行われ、巻き取りロール10Bに巻き取られる。
【0042】
図3は、図2のインクジェットヘッドの配置において、インクジェットヘッドと超音波発振機により発せられる振幅を伝播させる手段(振動子)の配置を示す概略側面図である。インクジェットヘッド及び搬送される支持体とこれを支持する支持手段であるバックロールと共に示している。
【0043】
超音波発振機からの振幅を伝播させる手段である振動子F1〜F4が、211と212間、212と213間、213と214間及び214と215間にそれぞれ配設されている(図2)。図ではXの方向に支持体が搬送され塗布されるので、インクジェットヘッド212及び214による塗布液の吐出が先行するので、インクジェットヘッド212及び214による塗布液の吐出による塗布と同時に超音波発振機を起動させ超音波振幅を液滴の着弾部に照射する。
【0044】
また、機構の詳細は省くが、各インクジェットヘッドは、各ヘッドによる塗布液の着弾点の調整を行い千鳥配列した各インクジェットヘッドからの液滴の吐出が均一に行われるようインクジェトヘッドの位置微調整機構を備えている。
【0045】
インクジェットヘッド211、212、213、214及び215各インクジェットヘッドは、ヘッド毎に独立したステージに配設されており、配設位置、方向が異なるのみで、機構は同一なため、説明はインクジェットヘッド211のステージ21についてのみとする。
【0046】
即ち、ステージ21には、マイクロメータm1及びm2また、m3が備え構成され、各マイクロメータのノブを回転することによりヘッドをスライド部材上で移動させことができ、これにより各ヘッドの位置、角度等調整可能である。
【0047】
マイクロメータm1はインクジェットヘッド211を、ステージ対し前記バックロールに支持された前記支持体上の前記ノズル近傍を接点とする接線S1に対して略垂直方向(矢印y1方向)に移動させる。
【0048】
また、マイクロメータm2はインクジェットヘッド211をステージ対し前記支持体の幅方向(矢印y2方向)に移動させる。これにより、インクジェットヘッド211を前記支持体の幅方向(矢印y2方向)に移動させ、各ヘッド間のノズル間調製を行うことができる。
【0049】
マイクロメータm3はインクジェットヘッド211を、前記バックロール略円周方向(矢印y3方向)に移動させることができる。
【0050】
また、インクジェットヘッド基台24全体を、千鳥状に配設された複数の吐出ヘッドの各ノズル間を結ぶ線分の略中心を通る前記バックロールの法線が前記支持体と交差する点を接点とする接線S2に対して、略垂直方向(矢印y4方向)に移動させるマイクロメータm4、各インクジェットヘッド211、212、213、214及び215を一括して前記接線S2に対し、略平行方向(矢印y5方向)に移動させるマイクロメータm5等が備えられている。
【0051】
本発明に係わる超音波発振機の振動子F1〜F4は、ヘッド間の連結部に設置され、インクジェットヘッドから液滴が吐出され支持体上に着弾する近傍領域に前記振幅を伝播させるものである。もともと超音波の伝播においては、その振幅、振動を受ける領域はピンポイントではないので、インク着弾点となる領域にこれを及ぼす範囲に振動子の配設位置を決めればよい。
【0052】
超音波発振機により発せられる振幅を伝播する手段は塗布液の吐出時に振幅を伝播させる状態にあればよく、吐出と同時或いは吐出前に起動させた状態であってもよい。
【0053】
また、上記の例では、各インクジェットヘッドの繋ぎ部分にF1〜F4と配設したが、必ずしも、厳密に配設位置を決める必要はなく、各インクジェットヘッドの繋ぎ部分における液滴の着弾点領域に超音波の振幅を伝播出来る位置であれば、限定されない。
【0054】
従って、超音波振動子をライン状として塗布幅(インクジェット基台幅)全体にわたって、着弾点領域全体に超音波振幅を照射してもよい。
【0055】
また、図示しないが、バックロール等の支持手段は、超音波による振幅の影響を最小限にして支持体(被塗布体)を支持手段に密着させるため、吸着方式或いは吸引方式等の支持手段を備え、支持体を支持手段に密着支持することが好ましい。これにより支持体搬送を安定なものとして塗布ムラの発生を低減する。
【0056】
連続搬送する長尺状の支持体としてはポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロール、ポリエーテルスルホン等の可撓性のあるプラスチックフィルムであることが好ましく、これらロール状支持体に連続的に均一な塗布を行うことができる。
【0057】
以上の例で示されたように、連続搬送する(ロール状)支持体上に、塗布液を、2個以上のインクジェットヘッドを使用してノズル吐出口から液滴として射出して塗布を行う塗布方法において、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機により発せられる振幅を伝播させることで、支持体幅方向に複数配設されたインクジェットヘッド間の繋ぎ部において吐出された液滴の着弾点領域において発生する塗布膜の不均一を回避して、繋ぎ部の塗膜の膜厚のばらつき、塗布ムラの発生の恐れのない塗布方法、塗布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係わる塗布装置の構成を示す模式図である。
【図2】複数のインクジェットヘッドの配置の概略構成の一例をノズル吐出口正面側からみた概略図である。
【図3】インクジェットヘッドと振幅を伝播させる手段の配置を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 塗布装置
10 支持体
12 バックロール
20 インクジェットユニット
211、212、213、214、215 インクジェットヘッド
211A、212A、213A、214A、215A ノズル
26 ヘッド駆動部
27 インクタンク
50 乾燥部
m1、m2、m3、m4、m5 マイクロメータ
101 超音波発振機電源(駆動)部
F1、F2、F3、F4 振動子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続する被塗布体上に、塗布液を、2個以上のインクジェットヘッドを使用してノズル吐出口から液滴として射出して塗布を行う塗布方法であって、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機により発せられる振幅を伝播させることを特徴とする塗布方法。
【請求項2】
前記2個以上のインクジェットヘッドが千鳥配列されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の塗布方法であって、前記振幅を塗布液の粘度及び表面張力と、被塗布体表面エネルギーで表される塗布液の濡れ性と、インクジェットヘッドから吐出される液滴の大きさ、から選ばれる振幅数により制御することを特徴とする塗布方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法であって、前記被塗布体がプラスチックフィルムであることを特徴とする塗布方法。
【請求項5】
塗布液をノズル吐出口から液滴として射出するインクジェットヘッドを2個以上配設させ、2個以上のインクジェットヘッドを千鳥配列させてなり、支持手段により支持された被塗布体上に前記塗布液を塗布し塗膜面を形成する塗布装置において、塗布開始と同時に塗布されたヘッド間の繋ぎ部に対し超音波発振機により発せられた振幅を伝播させる手段を設けたことを特徴とする塗布装置。
【請求項6】
請求項5に記載の塗布装置において、前記振幅を塗布液の粘度及び表面張力と、被塗布体表面エネルギーで表される塗布液の濡れ性と、インクジェットヘッドから吐出される液滴の大きさ、より選ばれる振幅数にて制御されることを特徴とする塗布装置。
【請求項7】
前記支持手段が、吸着方式により被塗布体を支持することを特徴とする請求項5または6に記載の塗布装置。
【請求項8】
前記被塗布体がプラスチックフィルムであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−142612(P2008−142612A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−331707(P2006−331707)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】