説明

多モード光ファイバ及びその利用

【課題】 高パワー光を出射する光ファイバレーザ等において使用することにより、励起光源の劣化や損傷の可能性を顕著に低下させることが可能な多モード光ファイバの提供。
【解決手段】 波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源との接続に用いられる多モード光ファイバであって、波長λにおける損失が波長λにおける損失よりも大きく、且つその差が0.1dB/m以上であることを特徴とする多モード光ファイバ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ増幅器、光ファイバレーザ装置、レーザモジュールなどの増幅用光ファイバとして用いる多モード光ファイバに関し、特に、高いパワーの光を伝送する光ファイバレーザなどに好適な多モード光ファイバとそれを用いた光ファイバカプラ、光ファイバモジュール、光ファイバ増幅器、光ファイバレーザ、レーザモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、希土類添加光ファイバを用いたファイバレーザが注目を集めている。
ファイバレーザに関しては、既に多くの提案が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の励起光源からの出力を効率よくクラッドポンピングファイバに接続する方法としては、例えば特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開平5−275792号公報
【特許文献2】特開平11−72629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような高いパワーの光を光ファイバを用いて伝送する場合、高いパワーを持った光が励起光源に入り、励起光源を劣化あるいは損傷させるという問題があった。図2〜図4は、従来の光ファイバレーザや光ファイバ増幅器などにおける励起光源の劣化、損傷の発生原理を説明する構成図である。これらの図中、符号11は励起光源、12は希土類添加光ファイバである。
図2は、前方励起の場合を示しており、この装置では複数の励起光源11からの励起光が希土類添加光ファイバ12の入射側から入射され、希土類添加光ファイバ12内の希土類元素イオンが励起され、入射側から信号光が入射されると、増幅された高パワー光が希土類添加光ファイバ12の出射側から出射されるように構成されている。
図3は、後方励起の場合を示しており、この装置では希土類添加光ファイバ12の出射側に複数の励起光源11を接続して励起光を入射しておき、希土類添加光ファイバ12の入射側から信号光が入射されると、増幅された高パワー光が希土類添加光ファイバ12の出射側から出射されるように構成されている。
図4は双方向励起の場合を示しており、この装置では希土類添加光ファイバ12の入射側と出射側のそれぞれに複数の励起光源11を接続して励起光を入射しておき、希土類添加光ファイバ12の入射側から信号光が入射されると、増幅された高パワー光が希土類添加光ファイバ12の出射側から出射されるように構成されている。
【0004】
前方励起の場合、図2に示すように、出射側の光ファイバの端面で反射した戻り光が、希土類添加光ファイバ12内で増幅されパワーが高くなった後、励起光源11に戻り、励起光源11を劣化、あるいは損傷させることがある。
また、後方励起の場合、図3に示すように、希土類添加光ファイバ12内で増幅されパワーが高くなった光が直接励起光源11に入り、励起光源11を劣化、あるいは損傷させることがある。
さらに図4に示す双方向励起の場合は、前記前方励起の場合と、後方励起の場合との双方に記した現象が起こり、やはり励起光源11を劣化、あるいは損傷させることがある。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされ、高パワー光を出射する光ファイバレーザ等において使用することにより、励起光源の劣化や損傷の可能性を顕著に低下させることが可能な多モード光ファイバの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源との接続に用いられる多モード光ファイバであって、波長λにおける損失が波長λにおける損失よりも大きく、且つその差が0.1dB/m以上であることを特徴とする多モード光ファイバを提供する。
【0007】
本発明の多モード光ファイバにおいて、コアとクラッドの少なくともいずれか一方に、ツリウム、サマリウム、イッテルビウム、エルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、プラセオジム、ホルミウム、コバルト、ニッケルからなる群から選択された少なくとも1種類の元素がドープされたものであることが好ましい。
【0008】
本発明の多モード光ファイバにおいて、コアとクラッドの少なくともいずれか一方に窒素が10ppm以上含まれていることが好ましい。
【0009】
本発明の多モード光ファイバにおいて、コアとクラッドの少なくともいずれか一方にOH基が100ppm以上含まれていることが好ましい。
【0010】
また本発明は、前述した本発明に係る多モード光ファイバを2本以上融着、延伸してなることを特徴とする光ファイバカプラを提供する。
【0011】
また本発明は、前述した本発明に係る1本以上の多モード光ファイバと、信号光伝送用のシングルモード光ファイバとを溶融、延伸してなることを特徴とする光ファイバカプラを提供する。
【0012】
また本発明は、波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバモジュールであって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に前述した本発明に係る多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバモジュールを提供する。
【0013】
この光ファイバモジュールにおいて、前記希土類添加光ファイバは、コア部とその周囲に設けられコア部よりも低屈折率の第1クラッド部と、該第1クラッド部の周囲に設けられ第1クラッド部よりも低屈折率の第2クラッド部を有してなるものであることが好ましい。
【0014】
また本発明は、波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバ増幅器であって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に前述した本発明に係る多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバ増幅器を提供する。
【0015】
また本発明は、波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバレーザであって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に前述した本発明に係る多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバレーザを提供する。
【0016】
また本発明は、波長λの信号光を増幅することが可能な波長λの光を発する、ピグテールファイバを有するレーザモジュールであって、前述した本発明に係る多モード光ファイバを該ピグテールファイバとして使用していることを特徴とするレーザモジュールを提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の多モード光ファイバを用いることによって、励起光のパワーを下げることなく、増幅された信号光が励起光源に戻り光として戻る場合のパワーを小さくすることができるので、励起光源の劣化や損傷の可能性を著しく低下させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る多モード光ファイバを用いた光ファイバレーザを例示する構成図である。本例による光ファイバレーザは、Ybなどの希土類元素がドープされた希土類添加光ファイバ23とその入射側に本発明の多モード光ファイバ22を介して接続された複数の励起光源21とを備え、希土類添加光ファイバ23の入射側から波長λ(例えば波長波長976nm)の励起光を入射し、該入射側から入射される波長λ(例えば波長1064nm)の信号光を前方励起によって増幅し、希土類添加光ファイバ23の出射側から高パワーのレーザ光を出射する構成になっている。
【0019】
前記希土類添加光ファイバ23としては、Ybなどの希土類元素がドープされたコア部と、その周囲に設けられコア部よりも低屈折率の第1クラッド部と、該第1クラッド部の周囲に設けられ第1クラッド部よりも低屈折率の第2クラッド部を有してなるダブルクラッドファイバを用いることが好ましい。この種のダブルクラッドファイバを用いる場合、光源(図示せず)より出射された波長λの信号光は、ダブルクラッドファイバのコア部に入射され、励起光源21から出射された波長λの励起光は多モード光ファイバ22を通って該ダブルクラッドファイバのクラッド部から入射され、コア部に送られることで、信号光が増幅される。増幅された信号光は、図示しないコリメータ等を介して高パワーレーザ光として出射される。
【0020】
前記励起光源21と前記希土類添加光ファイバ23とを結ぶ経路の一部または全部には、本発明に係る多モード光ファイバ22が用いられている。この多モード光ファイバ22は、信号光の波長λにおける損失が、励起光の波長λにおける損失よりも大きく、且つその差が0.1dB/m以上であることを特徴としている。
【0021】
本発明の好ましい実施形態において、多モード光ファイバ22は、信号光の波長λにおける損失が励起光の波長λにおける損失よりも大きくなるように、コアとクラッドの少なくともいずれか一方に、ツリウム、サマリウム、イッテルビウム、エルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、プラセオジム、ホルミウム、コバルト、ニッケルからなる群から選択された少なくとも1種類の元素がドープされているものが好ましい。前述した元素のドープ量は、信号光の波長λにおける損失が励起光の波長λにおける損失よりも0.1dB/m以上大きくなる最低値(ドープ量下限値)から、ドープ元素濃度に起因する励起光の損失が実用上問題となる直前の上限値(ドープ量上限値)までの範囲内で任意に設定することができる。
【0022】
この多モード光ファイバ22は、コアとクラッドの少なくともいずれか一方に窒素が10ppm以上含まれ、および/またはOH基が100ppm以上含まれていてもよい。
【0023】
この多モード光ファイバ22のより具体的な例として、コアにツリウムを10000質量ppmドープした多モード光ファイバが挙げられる。この多モード光ファイバの損失波長特性は図5に示す通りであり、波長976nmにおける損失は0.1dB/m程度であるのに対し、波長1064nmにおける損失は20dB/m以上となっている。
【0024】
本発明において、多モード光ファイバ22の信号光の波長λと励起光の波長λにおける損失の差が0.1dB/m以上あれば、戻り光減衰効果は得られるが、この損失の差が大きければ、より短い光ファイバで戻り光減衰効果を得ることができる。したがって、特に多くの励起光源21を使用する場合は、信号光の波長λと励起光の波長λにおける損失の差が大きい多モード光ファイバ22を用いる方が、装置全体の大きさを小型化できる面から有利である。本発明の多モード光ファイバ22において、信号光の波長λと励起光の波長λにおける損失の差は、好ましくは3dB/m以上、さらに好ましくは17dB/m以上あることが望ましい。
【0025】
前述したコアにツリウムを添加した多モード光ファイバ22を用い、信号光の波長λが1064nmであり、励起光の波長λが976nmである場合、図1に示す光ファイバレーザでは、それぞれの励起光源21から多モード光ファイバ22を通して希土類添加光ファイバ23へ波長976nmの励起光が伝送される。なお、多モード光ファイバ22と希土類添加光ファイバ23との接続は、例えば特開平11−72629号公報などに記載されている公知の方法などを用いて接続することができる。この多モード光ファイバ22は、波長976nmの励起光に対する損失が十分に小さいため、励起光は希土類添加光ファイバ23へ、大きくパワーが低下することなく伝送される。
【0026】
一方、希土類添加光ファイバ23で増幅される信号光の波長は1064nmであるため、励起光源への戻り光の波長は1064nmとなる。そして、前記多モード光ファイバ22は、波長1064nmの光に対する損失が大きいため、戻り光は励起光源21に到達する前に減衰され、そのパワーが大きく低下することになる。その結果、高いパワーの戻り光が励起光源21に到達することはなく、励起光源21が劣化あるいは損傷することを防ぐことが可能となる。
【0027】
なお、前述した例示は本発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されることなく、種々の修正や変更が可能である。前述した信号光、励起光の波長は、前述した例以外の場合でも、当業者が調整可能な範囲でドーパントの種類や濃度を適宜変えることで、同様の効果を得ることができる。
【0028】
また、本発明の多モード光ファイバは、前述した光ファイバレーザに限らず、増幅用の希土類添加光ファイバと励起光源とを備えた各種装置、例えば、光ファイバモジュール、光ファイバ増幅器、レーザモジュールなどにおいて、励起光源と希土類添加光ファイバとを結ぶ経路の一部又は全部に用いることができ、あるいはレーザモジュールのピグテールファイバとして使用することができる。本発明の多モード光ファイバを用いることで、これらモジュールなどにおいても、戻り光減衰効果によって励起光源の劣化や損傷を防ぎ、光源の長寿命化を図ることができる。
【0029】
さらに、本発明の多モード光ファイバは、2本以上の多モード光ファイバ同士、あるいは、本発明の多モード光ファイバと別の光ファイバとを融着、延伸して光ファイバカプラを作製することもできる。このようにして得られた光ファイバカプラは、励起光源と希土類添加光ファイバとを接続するための光ファイバカプラなどに用いることができ、前記例示と同様に戻り光減衰効果によって励起光源の劣化や損傷を防ぎ、光源の長寿命化を図ることができる。
【実施例】
【0030】
[実施例1]
図1に示した系を用い、信号光の波長を1064nm、励起光の波長を976nmとして、励起光源から希土類添加光ファイバまでの経路に用いる光ファイバを、本発明による多モード光ファイバを用いた場合と、従来の多モード光ファイバを使用した場合について、励起光源の劣化、あるいは損傷の様子を比較した。
本発明の多モード光ファイバとしては、コアにツリウムを10000質量ppmドープしたものを使用した。その損失波長特性は図5に示す通りである。また、従来の多モード光ファイバとしては、コアにツリウムをドープしていない以外は本発明の多モード光ファイバと等しいものを用いた。
それぞれ10の系(1つの系につき励起光源は6つ)を作製し、3ヶ月間の動作試験を行ったところ、本発明の光ファイバを用いた系では、励起光源の劣化、損傷は確認できなかったが、従来の光ファイバを用いた系では、励起光源の出力が半分以下に低下していたものが7つあり、その内の1つは、出力がほとんどゼロになっていた。
【0031】
[実施例2]
図1に示した系を用い、信号光の波長を1064nm、励起光の波長を915nmとして、励起光源から希土類添加光ファイバまでの経路に用いる光ファイバを、本発明の多モード光ファイバを用いた場合と、従来の多モード光ファイバを使用した場合について、励起光源の劣化、あるいは損傷の様子を比較した。
本発明の多モード光ファイバとしては、コアにツリウムを10000質量ppmドープしたものを使用した。その損失波長特性は図5に示す通りである。また、従来の多モード光ファイバとしては、コアにツリウムをドープしていない以外は本発明の多モード光ファイバと等しいものを用いた。
それぞれ10の系(1つの系につき励起光源は6つ)を作製し、3ヶ月間の動作試験を行ったところ、本発明の光ファイバを用いた系では、励起光源の劣化、損傷は確認できなかったが、従来の光ファイバを用いた系では、励起光源の出力が半分以下に低下していたものが7つあり、その内の1つは、出力がほとんどゼロになっていた。
【0032】
[実施例3]
表1に示す通り、ツリウムのドープ濃度を変えたNo.1〜4の多モード光ファイバを作製した。
【0033】
【表1】

【0034】
図1に示した系を用い、その効果を確認した。信号光の波長は1064nm、励起光の波長は976nmとした。
表1に示す通り、信号光の波長と、励起光の波長の損失の差によって、適宜使用する多モード光ファイバの長さを変えた。
それぞれの多モード光ファイバについて、実施例1と同様の動作試験を行ったところ、全ての多モード光ファイバについて実施例1と同様の結果が得られた。
【0035】
[実施例4]
コアにサマリウムを2000質量ppm添加した多モード光ファイバを用い、図1に示した系を用い、その効果を確認した。信号光の波長は1064nm、励起光の波長は976nmとした。この多モード光ファイバの損失波長特性を図6に示す。
この多モード光ファイバを用い、実施例1と同様の動作試験を行ったところ、実施例1と同様の効果が得られた。
【0036】
[実施例5]
コアにコバルトを100質量ppm添加した多モード光ファイバを用い、図1に示した系を用い、その効果を確認した。信号光の波長は1064nm、励起光の波長は915nmとした。この多モード光ファイバの損失波長特性を図7に示す。
この多モード光ファイバを用い、実施例1と同様の動作試験を行ったところ、実施例1と同様の効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る多モード光ファイバを用いた光ファイバレーザを示す構成図である。
【図2】従来装置における励起光源の劣化、損傷の発生原理を説明するであり、前方励起の場合を示す構成図である。
【図3】従来装置における励起光源の劣化、損傷の発生原理を説明するであり、後方励起の場合を示す構成図である。
【図4】従来装置における励起光源の劣化、損傷の発生原理を説明するであり、双方向励起の場合を示す構成図である。
【図5】本発明に係る実施例1で作製した多モード光ファイバの損失波長特性を示すグラフである。
【図6】本発明に係る実施例4で作製した多モード光ファイバの損失波長特性を示すグラフである。
【図7】本発明に係る実施例5で作製した多モード光ファイバの損失波長特性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0038】
21…励起光源、22…多モード光ファイバ、23…希土類添加光ファイバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源との接続に用いられる多モード光ファイバであって、波長λにおける損失が波長λにおける損失よりも大きく、且つその差が0.1dB/m以上であることを特徴とする多モード光ファイバ。
【請求項2】
コアとクラッドの少なくともいずれか一方に、ツリウム、サマリウム、イッテルビウム、エルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、プラセオジム、ホルミウム、コバルト、ニッケルからなる群から選択された少なくとも1種類の元素がドープされたことを特徴とする請求項1に記載の多モード光ファイバ。
【請求項3】
コアとクラッドの少なくともいずれか一方に窒素が10ppm以上含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多モード光ファイバ。
【請求項4】
コアとクラッドの少なくともいずれか一方にOH基が100ppm以上含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多モード光ファイバ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の多モード光ファイバを2本以上融着、延伸してなることを特徴とする光ファイバカプラ。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の1本以上の多モード光ファイバと、信号光伝送用のシングルモード光ファイバとを溶融、延伸してなることを特徴とする光ファイバカプラ。
【請求項7】
波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバモジュールであって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に請求項1〜4のいずれかに記載の多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバモジュール。
【請求項8】
前記希土類添加光ファイバは、コア部とその周囲に設けられコア部よりも低屈折率の第1クラッド部と、該第1クラッド部の周囲に設けられ第1クラッド部よりも低屈折率の第2クラッド部を有してなることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバモジュール。
【請求項9】
波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバ増幅器であって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に請求項1〜4のいずれかに記載の多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバ増幅器。
【請求項10】
波長λの信号光を増幅する媒体としての希土類元素を添加した希土類添加光ファイバと、該希土類添加光ファイバを励起する波長λの励起光源とを有する光ファイバレーザであって、前記希土類添加光ファイバと前記励起光源とを結ぶ経路の一部又は全部に請求項1〜4のいずれかに記載の多モード光ファイバを用いていることを特徴とする光ファイバレーザ。
【請求項11】
波長λの信号光を増幅することが可能な波長λの光を発する、ピグテールファイバを有するレーザモジュールであって、請求項1〜4のいずれかに記載の多モード光ファイバを該ピグテールファイバとして使用していることを特徴とするレーザモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−319219(P2006−319219A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−141896(P2005−141896)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】