説明

多層プリント配線板およびその製造方法

【課題】両面に平坦度の要求されるCSP(チップサイズパッケージ)を実装できる薄型の多層フレキシブルプリント配線板、およびその配線板を安価かつ安定的に製造する方法を提供する。
【解決手段】可撓性絶縁ベース材の少なくとも一面に配線パターンを有するフレキシブルプリント配線板を複数積層してなる多層プリント配線板において、多層プリント配線板の最外層にある部品実装用のランド15aを含む配線パターン間に、補強パターン16aをそなえた多層プリント配線板、およびその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層プリント配線板およびその製造方法に関し、特に可撓性ケーブル部を有する薄型の多層フレキシブルプリント配線板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、部品点数の削減や小型化、薄型化の要求から、各種電子部品を実装する実装基板部と可撓性ケーブル部とを一体化した多層フレキシブルプリント配線板が、携帯電話などの小型電子機器用途を中心に広く普及している(特許文献1参照)。そして、最近、この多層フレキシブルプリント配線板に対する薄型化の要求がさらに高まり、4層で300μm程度の厚みとなることもある。
【0003】
しかしながら、上述の薄型の多層フレキシブルプリント配線板に電子部品の高密度表面実装を行うには、配線板自体の剛性が低いため、部品実装工程、すなわちクリーム半田印刷工程、部品搭載工程、リフロー工程中に製品毎の専用のリフロー治具と呼ばれる厚さ2mm程度のアルミ等の金属板に固定する必要があり、実装工程の煩雑さ、治具コストが問題となっている(特許文献2参照)。
【0004】
また、4〜6層程度の多層フレキシブルプリント配線板においても、その両面に平坦度の要求されるCSP(チップサイズパッケージ)を実装することがあり、片面にCSPを実装した際のリフロー等の熱履歴で基板が反り易く、反対面の平坦度が確保できず、実装工程の歩留まり低下を招いている。これに対しては、リフロー治具を用いても、配線板自体の剛性が足りないため、従来の方法では解決が困難である。
【0005】
これらのことから、薄型の多層フレキシブルプリント配線板に対し、簡便に電子部品を実装し得る方法の出現が望まれている。
【0006】
図3は、従来の多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図であって、まず図3(1)に示すように、ポリイミド等の可撓性絶縁ベース材1の両面に配線パターン2,3を有し、ビアフィルめっきで充填した有底ビアホール4により層間接続した両面フレキシブルプリント配線板を用意する。
【0007】
さらに、その両面に例えば12μm厚のポリイミドフィルム5上に厚さ15μmのアクリル・エポキシ等の接着材6を有する、所謂、カバーレイ7を張り合わせ、ここまでの工程で多層フレキシブルプリント配線板のケーブル部およびコア配線板となるフィルドビア構造を有する両面コア配線板8を得る。
【0008】
次に図3(2)に示すように、ポリイミド等の絶縁ベース材9の片面に厚さ12μmの銅箔10を有する、所謂、片面銅張積層板11を用意する。ビルドアップ層となる片面銅張積層板11を両面コア配線板8にビルドアップするための接着材12と片面銅張積層板11を予め型抜きして位置合わせを行い、接着材12を介して片面銅張積層板11と両面コア配線板8とを真空プレス等で積層する。ここまでの工程で、多層配線基材13を得る。
【0009】
次いで図3(3)に示すように、片面銅張積層板11の銅箔10の面にレーザ加工の際のコンフォーマルマスクを通常のフォトファブリケーション手法により形成し、これを用いてレーザ加工を行い、直径100〜150μm程度の導通用孔を形成する。さらに、電解めっきにより層間接続をとるための前処理として、デスミア処理、導電化処理を行う。
【0010】
続いて、導通用孔を有する多層配線基材に15〜25μm程度の電解めっきを行い、ビアホール19を形成し、層間導通をとる。ここまでの工程で、層間導通の完了した多層配線基材を得る。
【0011】
次に、CSPなどの表面実装部品を搭載するビアホールランド19aを含む配線等をフォトファブリケーション手法により形成する。次に、ソルダーレジスト層17を形成する。必要に応じて、配線端子部表面に半田めっき、ニッケルめっき、金めっき等の表面処理を施したり、ケーブル部の外層側へのシールド層を銀ペースト、シールドフィルム等を用いて形成する。そして、外形加工を行うことで、ケーブル部を有する多層フレキシブルプリント配線板20を得る。
【0012】
この例のような基板厚さ300μm程度の薄型の多層フレキシブルプリント配線板の両面にCSPを実装する場合、片面にCSPを実装した際のリフロー等の熱履歴で配線板が反り易く、反対面の平坦度が確保できず、実装工程の歩留まり低下を招いている。これは、リフロー治具を用いても配線板自体の剛性が足りないため、従来の方法では解決が困難である。
【0013】
これに類似した課題に対する実装方法として、多層プリント配線板のリフロー時の熱変形を抑える方法がある(特許文献3参照)。これは、多層プリント配線板の外側の層ほど絶縁樹脂層を厚くし、多層プリント配線板の剛性を向上させて熱変形を防止できるとしている。しかしながら、多層フレキシブルプリント配線板に要求されている、薄型化と相反するため、問題の解決には至らない。
【特許文献1】特開2004-200260号公報
【特許文献2】特公平7-60934号公報
【特許文献3】特許第3750832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述した薄型の多層フレキシブルプリント配線板に高密度表面実装を行う際、この種の多層フレキシブルプリント配線板は、配線板自体の剛性が低いため、部品実装工程、すなわち、クリーム半田印刷工程、部品搭載工程、リフロー工程中に製品毎の専用のリフロー治具と呼ばれる、厚さ2mm程度のアルミ等の金属板に固定する必要があり、実装工程の煩雑さ、治具コストが問題となっている。
【0015】
また、4〜6層程度の多層フレキシブルプリント配線板においても、その両面に平坦度の要求されるCSP(チップサイズパッケージ)を実装することがあり、片面にCSPを実装した際のリフロー等の熱履歴で配線板が反り易く、反対面の平坦度が確保できず、実装工程の歩留まり低下を招いている。これは、リフロー治具を用いても、配線板自体の剛性が足りないため、従来の方法では解決が困難である。
【0016】
本発明は、上述の点を考慮してなされたもので、両面に平坦度の要求されるCSPを実装できる薄型の多層フレキシブルプリント配線板、およびその配線板を安価かつ安定的に製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的達成のため、本願では、次の各発明を提供する。
【0018】
第1の発明は、
可撓性絶縁ベース材の少なくとも一面に配線パターンを有するフレキシブルプリント配線板を複数積層してなる多層プリント配線板において、
前記多層プリント配線板の最外層にある部品実装用のランドを含む配線パターン間に、補強パターンをそなえた
ことを特徴とする多層プリント配線板、
である。
【0019】
また、第2の発明は、
多層プリント配線板の製造方法において、
a) 可撓性絶縁ベース材の少なくとも一面に配線パターンを有する内層のコア配線板を製造する工程、
b) 外層ビルドアップ層用の可撓性銅張積層板を前記内層コア配線板に接着材を介し、積層する工程、
c) 前記多層配線基材の導通用孔形成部位に導通用孔を形成する工程、
d) 前記導通用孔を用いて層間接続を行う工程、
e) 前記多層配線基材の最外層に部品実装用のランドを含む配線パターンと、該配線パターンの間に配される補強パターンとを形成する工程、および
f) 前記補強パターンにソルダーレジスト層を形成する工程、
をそなえることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0020】
これらの特徴により、本発明は次のような効果を奏する。
【0021】
すなわち、多層プリント配線板において、前記多層プリント配線板の最外層の部品実装用のランドと電気的に独立した金属製の補強パターンを有するから、多層プリント配線板を構成する材料のうち、最も高い曲げ弾性の銅などの金属を厚付けし、構造的にも配線板全体の曲げ弾性が最も高くなる配線板の最外層の部品実装部となるビアホールランドの周りに配置することで、薄型の多層フレキシブルプリント配線板でも剛性が確保でき、CSPの両面実装工程においても片面にCSPを実装した際のリフロー等の熱履歴で配線板が反ることなく、反対面の平坦度が確保でき、安定な実装工程を容易に構築できる。
【0022】
この結果、本発明によれば、従来困難であった、両面に平坦度の要求されるCSPを実装できる薄型の多層フレキシブルプリント配線板を安価かつ安定的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図1A−図1Dおよび図2を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0024】
図1Aないし図1Cは、本発明による多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図であって、まず、図1A(1)に示すように、ポリイミド等の可撓性絶縁ベース材1の両面に配線パターン2,3を有し、ビアフィルめっきで充填した有底ビアホール4により層間接続した両面フレキシブルプリント配線板を用意する。
【0025】
さらに、その両面に、例えば12μm厚のポリイミドフィルム5上に厚さ15μmのアクリル・エポキシ等の接着材6を有する、所謂、カバーレイ7を張り合わせ、ここまでの工程で多層プリント配線板のケーブル部およびコア配線板となるフィルドビア構造を有する両面コア配線板8を得る。
【0026】
この実施例1のように、ビアフィルめっきを適用した両面コア配線板の場合には、通常のビアホールめっきのように配線層にめっきを厚付けする必要がなく、コア配線板の配線層厚みを薄くすることができるため、配線の微細化が可能である。さらに、この後のビルドアップ層との接着に用いる接着材については、厚みが薄いもので充填可能であるため、流れ出し量が少なくなることや、ビルドアップ層との層間接続距離自体が短くなることのため、ビルドアップ層のめっき厚が同じ場合には、相対的に接続信頼性が向上するという効果もある。
【0027】
フィルドビア構造の形成法としては、本実施例に示したビアフィルめっきのみならず、めっき法やエッチング加工により形成した金属製の導電性突起、導電性ペースト・インキ等を印刷して形成した導電性突起などによるものも適用可能である。
【0028】
加えて、コア配線板がフィルドビア構造を有することで、後の工程でビルドアップした際に、フィルドビア上にスタックする構造をとることが可能で、高密度化に有利である。また、高速信号伝送時の接続部の反射を低減させる効果も期待できる。
【0029】
次に図1A(2)に示すように、ポリイミド等の可撓性絶縁ベース材9の片面に厚さ12μmの銅箔10を有する、所謂、片面可撓性銅張積層板11を用意する。絶縁ベース材9の材質はポリイミドに限定されるわけではなく、用途に応じ、使い分けることができる。
【0030】
さらに、低線熱膨張材料として、シリカ等のフィラーを30重量%程度含有させたエポキシ材や、高速信号伝送時の誘電体損失を低減させる必要があるような、アプリケーションにおいては、低誘電正接材料として液晶ポリマー等をベースとした片面銅張積層板を用いることができる。また、片面可撓性銅張積層板を両面可撓性銅張積層板に変更することもできる。
【0031】
次に、ビルドアップ層となる片面可撓性銅張積層板11を両面コア配線板8にビルドアップするための接着材12および片面可撓性銅張積層板11を予め型抜きして位置合わせし、接着材12を介して片面可撓性銅張積層板11および両面コア配線板8を真空プレス等で積層する。接着材12としては、ローフロータイプのボンディングシート等の流れ出しの少ないものが好ましい。接着材12の厚さは、充填性および平坦性を考慮しても、15〜20μmの薄いものが選択できる。ここまでの工程で、多層配線基材13を得る。
【0032】
ここで、片面可撓性銅張積層板に代えて両面可撓性銅張積層板をビルドアップ層として積層する場合は、コア配線板に対向する面を、予め通常のフォトファブリケーション手法によるエッチング手法により配線パターンを形成した後、型抜きして位置合わせを行い、接着材を介して両面可撓性銅張積層板と両面コア配線板とを真空プレス等で積層する。
【0033】
次に図1A(3)に示すように、片面可撓性銅張積層板11の銅箔10の面に、レーザ加工の際のコンフォーマルマスクを通常のフォトファブリケーション手法により形成し、これを用いてレーザ加工を行い、直径100〜150μm程度の導通用孔14を形成する。
【0034】
さらに、電解めっきにより層間接続をとるためのデスミア処理、導電化処理を行う。この一連の処理により、銅箔10および導通用孔底部に位置する銅面を約2μm程度エッチング処理する。これにより、処理後の銅箔10の厚さは約10μmとなる。
【0035】
次に図1B(4)に示すように、導通用孔14を有する多層配線基材13に40〜50μm程度の電解めっきを行い、ビアホール15を形成して層間導通をとる。ここまでの工程で、層間導通の完了した多層配線基材を得る。次に、ビアホールランド15aと外層の補強パターンベース部16とを、通常のフォトファブリケーション手法によるエッチング手法により形成する。この際、カバーフィルム5の上に析出しためっき層があれば、これも同時に除去される。
【0036】
図1B(5)は、図1B(4)の平面図であり、図1B(5)のA−A’断面が図1A(4)に相当する。図1B(5)に示すように、部品実装部となるビアホールランド15aの周りの補強パターンベース部16aが、電気的にも物理的にも分離された状態となる。
【0037】
次に図1C(6)に示すように、補強パターンベース部16aにさらにめっきを厚付けして補強効果を高める。この実施例1では、ビアホールランド15a上などの補強パターンが不要な箇所に対し、厚み40μm程度のめっきレジストを形成し、補強パターンベース部16aに約30μm厚の電解銅めっきを施して選択的に厚付けを行い、補強パターンベース部16bを形成した。これにより、部品実装部となるビアホールランド15aの周りに、銅厚み約80〜90μm程度の外層の補強パターン16が連続的に配置される。
【0038】
なお、補強パターン16が存在する箇所の配線板の厚みが、補強パターンのない箇所より厚くなるものの、補強パターンの存在する箇所は基本的に部品搭載箇所であり、実装される部品高さよりも薄いことから、部品実装後の実質的な厚み増加を引き起こすことはない。なお、CSPを実装する場合でも、補強パターン厚みよりCSPの半田ボール径の方が大きいので、実装上の障害となることはない。
【0039】
図1C(7)は、図1C(6)の平面図であり、図1C(7)のB−B’断面が図1C(6)に相当する。この配線板を構成する材料のうち、最も高い曲げ弾性の銅を厚付けし、構造的にも多層プリント配線板全体の曲げ弾性が最も高くなる多層プリント配線板の最外層の部品実装部となるビアホールランドの周りに配置することで、薄型の多層フレキシブルプリント配線板においても剛性が確保できる。
【0040】
尚、ビアホールのピッチと銅厚みによっては、図1B(4)に示した工程であるビアホールとビアホールランドを上述のエッチング手法で形成することが困難になる場合がある。その場合には、セミアディティブ手法、部分めっき手法などを採用することが可能であり、このときには銅箔10はシード層となるため、予め薄い銅箔を用いるか、めっきの前処理等でのエッチングにより5μm以下に薄くしておくことが好ましい。
【0041】
また、別の方法としては、通常のフォトファブリケーション手法によるエッチング手法を行った後に、銅エッチングが不足した箇所に対し、UV-YAGレーザ等によるリペア、トリミング等の工程を組み合わせてもよい。これらの手法を単独あるいは組み合わせて用いることで、ビアホールのピッチが狭まり、ビアホールランドと補強パターンとのギャップが狭くなる場合においても対応可能である。
【0042】
次に図1D(8)に示すように、ソルダーレジスト層を形成する。部品実装面に連続的に形成された補強パターン16を電着リードとすることで、電着ポリイミド等の電着樹脂を適用可能であり、これを用いることでソルダーレジスト層17が位置ズレすることなく形成できる。
【0043】
必要に応じて、部品実装用ランドやコネクタ等の端子表面に、半田めっき、ニッケルめっき、金めっき等の表面処理を施し、ケーブルの外層側へのシールド層を銀ペースト、シールドフィルム等を用いて形成する。そして、外形加工を行うことで、ケーブル部を有する多層フレキシブルプリント配線板18を得る。
【0044】
図1D(9)は、図1D(8)の平面図であり、図1D(9)のC−C’断面が図1D(8)に相当する。0.5mmピッチ以下の狭ピッチCSP搭載部などの、ソルダーレジスト層の位置精度が厳しい箇所に対しては特に有効であり、配線板の伸縮ばらつきなどに左右されることなく、ソルダーレジスト層の形成工程の歩留まりを安定させる効果もある。フォトソルダーレジストを電着レジストと組み合わせることも可能であり、この場合は双方のレジストのキュア温度等を考慮し、プロセス順序を決定するとよい。
【0045】
本発明が対象とする、厚さが300μm程度である薄型の多層フレキシブルプリント配線板の両面にCSPを実装する場合、配線板を構成する材料のうち、最も高い曲げ弾性の銅を厚付けし、構造的にも配線板全体の曲げ弾性が最も高くなる配線板の最外層の部品実装部となるビアホールランドの周りに配置することで、配線板の剛性が確保できる。このため、CSPの両面実装工程においても、片面にCSPを実装した際のリフロー等の熱履歴で配線板が反ることなく、反対面の平坦度が確保でき、安定な実装工程を容易に構築できる。
【0046】
図2は、本発明の別の実施例の概念的平面図および断面構成図であって、図1では、補強パターンベース部16aと補強パターントップ部16bが略同形となっていたのに対し、図2では、補強パターンベース部16aの上に部分的に補強パターントップ部16bが形成されている。
【0047】
配線パターン部のみにめっきレジストを被覆した場合、補強パターンの側面にもめっきが付着してしまう場合が有り得、その対策が必要である。例えば微細パターンをセミアディティブ手法で形成するなどパターンギャップが狭いときに、補強パターン側面にめっきが付かないようにしたい場合は、補強パターンベース部と配線パターンとの間のギャップにテンティングするようにめっきレジストを被覆することができるので、部品実装部の配線が微細化されている場合に好適である。また、高精度にソルダーレジスト層17を形成するためには、電着ポリイミド等の電着手法で形成すればさらに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の実施例1における多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図。
【図1B】本発明の実施例1における多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図。
【図1C】本発明の実施例1における多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図。
【図1D】本発明の実施例1における多層プリント配線板の製造方法を示す概念的断面構成による工程図。
【図2】本発明の実施例2における多層プリント配線板の概念的断面構成図および平面図。
【図3】従来工法による多層プリント配線板の製造方法の概念的断面構成による工程図。
【符号の説明】
【0049】
1 可撓性絶縁ベース材
2 配線パターン
3 配線パターン
4 ビアフィルめっきで充填した有底ビアホール
5 ポリイミドフィルム
6 接着材
7 カバーレイ
8 両面コア配線板
9 絶縁ベース材
10 銅箔
11 片面可撓性銅張積層板
12 接着材
13 多層配線基材
14 導通用孔
15 ビアホール
15a ビアホールランド
16 補強パターン
16a 補強パターンベース部
16b 補強パターントップ部
17 ソルダーレジスト層
18 本発明による多層フレキシブルプリント配線板
19 ビアホール
19a ビアホールランド
20 従来工法による多層フレキシブルプリント配線板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性絶縁ベース材の少なくとも一面に配線パターンを有するフレキシブルプリント配線板を複数積層してなる多層プリント配線板において、
前記多層プリント配線板の最外層にある部品実装用のランドを含む配線パターン間に、補強パターンをそなえた
ことを特徴とする多層プリント配線板。
【請求項2】
請求項1記載の多層プリント配線板において、
前記補強パターンが、前記配線パターン間の補強パターンベース部と、この補強パターンベース部上に選択的に厚付けされている補強パターントップ部とにより構成されることを特徴とする多層プリント配線板。
【請求項3】
多層プリント配線板の製造方法において、
a) 可撓性絶縁ベース材の少なくとも一面に配線パターンを有する内層のコア配線板を製造する工程、
b) 外層ビルドアップ層用の可撓性銅張積層板を前記内層コア配線板に接着材を介し、積層する工程、
c) 前記多層配線基材の導通用孔形成部位に導通用孔を形成する工程、
d) 前記導通用孔を用いて層間接続を行う工程、
e) 前記多層配線基材の最外層に部品実装用のランドを含む配線パターンと、該配線パターンの間に配される補強パターンとを形成する工程、および
f) 前記補強パターンにソルダーレジスト層を形成する工程、
をそなえることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項4】
請求項3記載の多層プリント配線板の製造方法において、
e) 前記多層配線基材の最外層に部品実装用のランドを含む配線パターンと、該配線パターン間に配される補強パターンとを形成する工程、が次の手順からなることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
e1) 前記多層配線基材の最外層に、部品実装用のランドを含む配線パターンと該配線パターンの間に配される補強パターンベース部を形成する。
e2) 前記補強パターンベース部上に、選択的に補強パターントップ部を電解めっきにより形成する。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−141033(P2008−141033A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−326633(P2006−326633)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【出願人】(000230249)日本メクトロン株式会社 (216)
【Fターム(参考)】