説明

多方向映写式モアレ干渉計及びこれを用いた検査方法

【課題】多方向からパターン照明を検査対象物に照射する多方向映写式モアレ干渉計及びこれを用いた検査方法を提供する。
【解決手段】この干渉計は、検査対象物(1)をX、Y方向に移動させるX−Yステージ(10)と、X−Yステージに位置した検査対象物(1)で反射されるパターン映像を撮影する結像部(110)と、パターン照明を照射受けて光経路を変更させて照射する第1回転鏡部(120)並びに第2回転鏡部(130)と、第1並びに第2回転鏡部から夫々照射されるパターン照明を検査対象物に照射する多数の第1並びに第2固定鏡部(140,150、160,170)と、第1及び第2回転鏡部(120,130)にパターン照明を照射させるパターン照明を発生する第1パターン照明発生部(180)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多方向映写式モアレ干渉計及びこれを用いた検査方法に係るもので、より詳しくは検査対象物の多様な形状による複雑な陰領域を除去することができるように多方向からパターン照明を検査対象物に照射することができる多方向映写式モアレ干渉計及びこれを用いた検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の映写式モアレ干渉計を添付された図面を用いて以下に説明する。図9に示されたように従来のモアレ干渉計は両方向パターン照明を発生する多数個の照射部(projector)(3)と一つの結像部(4)から構成される。
【0003】
多数個の照射部(3)は結像部(4)の一側と他側にそれぞれ斜めに設置され、照明源(3b)と多数個の照射レンズ(3c、3d)とからなる照明部(3a)、格子素子(3e)、格子移送機構(3f)及び照射レンズ(3g)で構成されパターン照明を発生する。パターン照明は照明部(3a)の照明源(3b)で発生された照明が多数個の照射レンズ(3c、3d)を透過した後、格子素子(3e)に形成された格子縞によって形成されて、格子縞によるパターン照明は照射レンズ(3g)を透過しX−Yテーブル(table)(2)に安着された検査対象物(1)に両方向で照射される。X−Yテーブル(2)はテーブル移送機構(2a)によって駆動され検査対象物(1)をX軸やY軸方向に移送させることになる。
【0004】
結像部(4)はCCD(Charge Coupled Device)カメラ(4a)、結像レンズ(4b)及びフィルタ(filter)(4c)で構成され検査対象物(1)で反射されるパターン照明によるパターン映像を撮影する。結像部(4)の下側にはまた円形ランプ(lamp)(5)が設けられ、円形ランプ(5)は検査対象物(1)の特異形状の撮影の際照明源として使用される。結像部(4)は検査対象物(1)をX−Yテーブル(2)に位置させた状態で検査対象物(1)の3次元形状を検査するためにN-バケットアルゴリズム(bucket algorithm)を適用する場合に格子移送機構(3f)によって格子素子(3e)をN回移送させながらN個の映像を撮影する。N個の映像が撮影され得られると制御装置(図示せず)はこれを用いて位相情報を得て、多数個の照射部(3)でそれぞれの位相情報が得られるとノイズの除去された統合位相地図を算出した後、これを用いて検査対象物(1)の高さ地図及び3次元形状を検査する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来のような映写式モアレ干渉計は多数個の照射部を検査対象物を基準として互いに対向するように設けた状態でそれぞれ照明を照射して検査対象物を検査する場合にその形状が非常に複雑な検査対象物の検査の際、影領域が不完全に除去されるので検査対象物を正確に検査することができない問題点がある。
【0006】
本発明の目的は前記のような問題点を解決するためのもので、検査対象物の多様な形状による複雑な陰領域を除去することができるように多方向でパターン照明を検査対象物に照射することができる多方向映写式モアレ干渉計及びこれを用いた検査方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的はパターン照明の投射方向を回転鏡部を用いて自在に変更して検査対象物に照射させることができるようにして多数個の格子素子を一つの格子板に設けた後、格子板を移送制御することによって多方向映写式モアレ干渉計をコンパクト(compact)に構成することができ、製造原価を低減することができる多方向映写式モアレ干渉計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するための本発明の多方向映写式モアレ干渉計は多数個のステージ移送機構によって移動可能に設けられ検査対象物をX、Y方向に移動させるX−Yステージと、X−Yステージの上側に設けられX−Yステージに位置した検査対象物で反射されるパターン映像を撮影する結像部と、結像部の一側に設けられパターン照明を照射受けて光経路を変更させて照射する第1回転鏡部と、結像部の他側に設けられパターン照明を照射受けて光経路を変更させて照射する第2回転鏡部と、第1回転鏡部の一側にそれぞれ設けられ第1回転鏡部から照射されるパターン照明を検査対象物に照射する多数個の第1固定鏡部と、第2回転鏡部の他側にそれぞれ設けられ第2回転鏡部から照射されるパターン照明を検査対象物に照射する多数個の第2固定鏡部と、第1及び第2回転鏡部にパターン照明を照射させることができるように設置されパターン照明を発生する第1パターン照明発生部と、を具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の多方向映写式モアレ干渉計を用いた多方向映写式モアレ検査方法は、第1及び第2回転鏡部の回転鏡の回転角度を調整して第5照明源をオンさせて結像部で検査対象物の2次元検査を実施した後X−Yステージによって検査対象物を定位置に移送させる工程と、検査対象物が定位置に移送されると第1乃至第4照明源のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程と、選択された照明源がオンになったか否かを中央制御部で確認する工程と、選択された照明源がオンになったら格子板を移送させて選択された照明源に対応される格子素子を1/Nピッチずつ移送させる工程と、格子素子が移送されると結像部で検査対象物から反射されるパターン映像を撮影する工程と、パターン映像を得る間格子素子がN番目ピッチ移送であるか否かを中央制御部で確認する工程と、格子素子がN番目ピッチ移送されるとそれぞれの移送で撮影されたパターン映像を用いて位相地図を得る工程と、位相地図が得られると第1乃至第4位相地図が得られたか否かを中央制御部で確認する工程と、第1乃至第4位相地図が得られたら中央制御部は得られた第1乃至第4位相地図を用いてノイズが除去された統合位相地図を算出した後統合位相地図を用いて統合高さ地図を算出して検査対象物の3次元形状を検査する工程と、で具備されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の多方向映写式モアレ干渉計及び検査方法は検査対象物の多様な形状による複雑な影領域を除去することができて、パターン照明の投射方向を回転鏡部を用いて自在に変更して検査対象物に照射させることができるようにして多数個の格子素子を一つの格子板に設けた後、格子板を移送制御することによって多方向映写式モアレ干渉計をコンパクトに構成することができて製造原価を低減することができる利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の実施形態
以下、本発明の多方向映写式モアレ干渉計の第1の実施形態を添付された図面を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明の多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した斜視図である。示されたように本発明の多方向映写式モアレ干渉計はX−Yステージ(10)、結像部(110)、第1回転鏡部(120)、第2回転鏡部(130)、多数個の第1固定鏡部(140,150)、多数個の第2固定鏡部(160,170)及び第1パターン照明発生部(180)から構成されて検査対象物(1)に様々な方向即ち、多方向からパターン照明を照射して検査するもので、夫々の構成を以下に順次説明する。
【0013】
X−Yステージ(10)は検査対象物(1)をX、Y方向に移動させるために多数個のステージ移送機構(11,12)によって移動可能に設けられる。
【0014】
結像部(110)はX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)で反射されるパターン映像を撮影するためにX−Yステージ(10)の上側に設けられ、カメラ(111)、結像レンズ(112)及び第1フィルタ(113)で構成されて、結像部(110)のそれぞれの構成を以下に説明する。
【0015】
カメラ(111)はパターン映像を撮影するためにCCDカメラまたはCMOSカメラのうちいずれか一つが適用される。結像レンズ(112)は検査対象物(1)で反射されるパターン映像を結像させるためにカメラ(111)の下側に設けられる。第1フィルタ(113)は検査対象物(1)で反射されるパターン映像を濾過して透過させるために結像レンズ(112)の下側に設けられ、第1フィルタ(113)は周波数フィルタ、カラーフィルタや光強度調節フィルタのうちいずれか一つが適用される。また、結像部(110)は検査対象物(1)の2次元検査のための照明を発生する第5照明源(114)が下側にさらに具備され設置され、第5照明源(114)は多数個の発光ダイオード又はドーム状の多層円形ランプのうちいずれか一つでなる。
【0016】
第1回転鏡部(120)は結像部(110)の一側に設けられパターン照明を照射受けて光経路を変更させ照射して、第2回転鏡部(130)は結像部(110)の他側に設けられパターン照明を照射受けて光経路を変更させ照射する。即ち、検査対象物(1)に照射されるパターン照明の入射角を変更して照射する。光経路を変更させ照射する第1及び第2回転鏡部(120,130)は図3に示されたようにそれぞれ回転鏡(123,133)の一端が互いに垂直方向に対向するように複層に配設される多数個の回転鏡素子(120a,130a)で構成されパターン照明を多方向で検査対象物(1)に照射する。
【0017】
多数個の回転鏡素子(120a,130a)はそれぞれ鏡回転機構(121,131)、ホルダ(122,132)及び回転鏡(123,133)で構成されて、夫々の構成を以下に説明する。鏡回転機構(121,131)はモータが適用されることができて、図3に示されたように結像部(110)の一側と他側にそれぞれ設けられ、ホルダ(holder)(122,132)は鏡回転機構(121,131)の上側に回転可能に設けられる。回転鏡(123,133)は鏡回転機構(121,131)によってホルダ(122,132)に支持された状態で回転されるようにホルダ(122,132)に設置される。
【0018】
多数個の第1固定鏡部(140,150)は第1回転鏡部(120)の一側にそれぞれ設けられ第1回転鏡部(120)から照射されるパターン照明を検査対象物(1)に照射して、多数個の第2固定鏡部(160,170)は第2回転鏡部(130)の他側にそれぞれ設けられ第2回転鏡部(130)から照射されるパターン照明を検査対象物(1)に照射させる。
【0019】
検査対象物(1)にパターン照明を照射する多数個の第1及び第2固定鏡部(140,150,160,170)は図1に示されたようにそれぞれ第2フィルタ(141,151,161,171)及び固定鏡(142,152,162,172)で構成される。第2フィルタ(141,151,161,171)は第1及び第2回転鏡部(120,130)から夫々照射されるパターン照明を照射受けて濾過させ照射して、固定鏡(142,152,162,172)はそれぞれ第1及び第2回転鏡部(120,130)からそれぞれ照射されるパターン照明を照射受けることができるように第2フィルタ(141,151,161,171)に斜めに設けられ、パターン照明を第2フィルタ(141,151,161,171)に照射する。検査対象物(1)にパターン照明の照射の際第2フィルタ(141,151,161,171)はパターン照明を濾過させ照射するためにそれぞれ周波数フィルタ、カラーフィルタ、偏光フィルタ、光強度調節フィルタのうちいずれか一つが適用される。
【0020】
第1パターン照明発生部(180)は発生されたパターン照明を第1及び第2回転鏡部(120,130)に照射させることができるように設置される。即ち、第1パターン照明発生部(180)は第1及び第2回転鏡部(120,130)の回転鏡(123,133)にパターン照明を照射するために第1及び第2回転鏡部(120,130)のそれぞれの前側に位置されるように設けられる。パターン照明を発生する第1パターン照明発生部(180)は図2に示されたようにそれぞれ第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)、第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)、格子板(183)、格子板移送機構(184)及び第1乃至第4照射レンズ(185a,185b,185c,185d)で構成されて、それぞれの構成を以下に説明する。
【0021】
第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)は照明を発生して、格子板(183)は第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)の一側にそれぞれ設けられる。格子板(183)は第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)の一側に設置され第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)からそれぞれ照明が照射されるとこれをパターン照明で発生させ照射する第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)が設置される。ここで、格子板(183)に設置された第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)はそれぞれ格子(図示せず)又は液晶素子(liquid crystal device)(図示せず)が適用されることができる。
【0022】
格子板移送機構(184)は格子板(183)を垂直方向に移送させ第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)を移送させるために格子板(183)の一側に設けられ、LMガイド(184a)、LMレール(184b)及び直線移送機構(184c)で構成される。LMガイド(184a)は格子板(183)に設けられ、LMレール(184b)はLMガイド(184a)をガイドすることができるように設置される。直線移送機構(184c)はLMガイド(184a)をLMレール(184b)に沿って移送されるように駆動させ格子板(183)を移送させる。格子板(183)を移送させる直線移送機構(184c)はボールスクリュー、リニアモータやPZT移送機構のうちいずれか一つが適用される。直線移送機構(184c)をPZT移送機構とする場合に本発明では格子板(183)をPZT移送機構に直接設置することができる。
【0023】
第1乃至第4照射レンズ(185a,185b,185c,185d)は第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)から照射されるパターン照明を照射するために格子板(183)の一側に第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)にそれぞれ対応されるように設けられる。
【0024】
前記の構成を有する本発明の多方向映写式モアレ干渉計を制御するために回路構成がさらに具備され、本発明の多方向映写式モアレ干渉計の回路構成は図4に示されたように映像獲得部(210)、モジュール制御部(220)及び中央制御部(230)で構成される。図4は本発明の多方向映写式モアレ干渉計の構成をブロックで示した図として、図1に示した多方向映写式モアレ干渉計を概略的に示した図である。即ち、図4は図1に示した第1回転鏡部(120)、第2回転鏡部(130)、多数個の第1固定鏡部(140,150)、多数個の第2固定鏡部(160,170)及び第1パターン照明発生部(180)を用いて検査対象物(1)に結像部(110)を基準に多方向からパターン照明を照射することが可能であることを示すために図1に示した多方向映写式モアレ干渉計を概略的に示した図である。
【0025】
図4に示したように、映像獲得部(210)は結像部(110)で撮影されたパターン映像を受信し伝送して、モジュール制御部(220)はX−Yステージ(10)と第1及び第2回転鏡部(120,130)と第1パターン照明発生部(180)をそれぞれ制御して第1パターン照明発生部(180)でパターン照明を発生させて、第1及び第2回転鏡部(120,130)からパターン照明が第1及び第2固定鏡部(140,150,160,170)にそれぞれ照射されるように回転制御してX−Yステージ(10)によって移送される検査対象物(1)にパターン照明を照射する。
【0026】
検査対象物(1)にパターン照明を照射することを駆動するモジュール制御部(220)はテーブル制御器(221)、照明制御器(222)、格子制御器(223)及び回転鏡制御器(224)で構成されて、その構成を以下に説明する。
【0027】
テーブル制御器(221)は中央制御部(230)の制御によって多数個のステージ移送機構(11,12)を駆動させX−Yステージ(10)をX、Y方向に移送させて、照明制御器(222)は中央制御部(230)の制御によって第1パターン照明発生部(180)を駆動させパターン照明を発生させるか又は結像部(110)に含まれる第5照明源(114)を駆動させ2次元検査のための照明を発生させる。格子制御器(223)は中央制御部(230)の制御によって第1パターン照明発生部(180)に含まれる格子板移送機構(184)を駆動させ第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d)が設けられる格子板(183)を移送させて、回転鏡制御器(224)は中央制御部(230)の制御によって第1及び第2回転鏡部(120,130)を駆動させ第1パターン照明発生部(180)で照射されるパターン照明を照射受けて光経路を変更させ照射させる。
【0028】
モジュール制御部(220)の駆動によってパターン照明の光経路が変更された後、検査対象物(1)に照射され反射されるパターン映像が結像部(110)によって撮影された後映像獲得部(210)を通じて出力されるとこれを中央制御部(230)で伝送受ける。中央制御部(230)はモジュール制御部(220)を制御してX−Yステージ(10)によって移送される検査対象物(1)にパターン照明を照射して、反射されるパターン映像が結像部(110)で撮影され映像獲得部(210)で伝送されるとパターン映像から位相地図を得て、これを用いて 検査対象物(1)の高さを算出し検査対象物(1)の3次元形状を検査することになる。
【0029】
第2の実施形態
本発明の第2の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計を添付された図面を参照して以下に説明する。
【0030】
図5A及び図5Bに示されたように本発明の第2の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計はX−Yステージ(10)、結像部(110)、第1直接反射鏡(240)、第2直接反射鏡(250)、第2パターン照明発生部(260)、第1パターン照明ケース(270)、第1パターン照明昇降部(280)及びパターン照明回転部(290)で具備されて、その構成を以下に順次に説明する。
【0031】
X−Yステージ(10)及び結像部(110)の構成は本発明の第1の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用されるX−Yステージ(10)及び結像部(110)と同一であり、結像部(110)は結像部ケース(110a)が外側に設置されることを示した。
【0032】
第1直接反射鏡(240)はX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の一側にパターン照明を照射してパターン映像が結像部(110)に反射されるようにするために結像部(110)の一側に斜めに設置される。第2直接反射鏡(250)はX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の他側にパターン照明を照射してパターン映像が結像部(110)に反射されるようにするために結像部(110)の他側に第1直接反射鏡(240)より下側に斜めに設置される。 第2パターン照明発生部(260)は第1及び第2直接反射鏡(240,250)にパターン照明を発生して照射するために第1及び第2直接反射鏡(240,250)の一側に設けられ、第1パターン照明ケース(270)は一字状になされて、 第1及び第2直接反射鏡(240,250)と第2パターン照明発生部(260)が内側に設置される。
【0033】
第1パターン照明昇降部(280)は結像部(110)の結像部ケース(110a)に設けられ第1パターン照明ケース(270)を垂直方向に移送させるために移送ガイド(281)、移動部材(282)及び移送機構(283)で構成される。 移送ガイド(281)は結像部ケース(110a)に設けられ、移動部材(282)は移送ガイド(281)に設けられ移送ガイド(281)に沿って垂直方向に移送されるように設置され、移送機構(283)は第1パターン照明ケース(270)に設けられ第1パターン照明ケース(270)を垂直方向に移送させるための駆動力を提供して、移送機構(283)は第1パターン照明昇降部(280)を制御するパターン照明昇降制御部(図示せず)によって制御され第1パターン照明ケース(270)を垂直方向に移送させ検査対象物(1)によって焦点距離を調整することになる。
【0034】
パターン照明回転部(290)は一側に第1パターン照明ケース(270)が設置され他側は第1パターン照明昇降部(280)に設置されて、検査対象物(1)に第2パターン照明発生部(260)から照射されるパターン照明を多方向に照射するために図5Bに示した矢印方向に第1パターン照明ケース(270)を回転させるために回転部材(291)、回転力伝達部材(292)及びモータ(293)で構成される。回転部材(291)はブッシング(bushing)のように内側に空部材が適用され内側は第1パターン照明昇降部(280)に設置され、外側は第1パターン照明ケース(270)が設置される。回転力伝達部材(292)はモータ(293)で発生された回転力を回転部材(291)に伝達するためにギアやベルト等で構成されて、モータ(293)は第1パターン照明ケース(270)を回転させ検査対象物(1)を様々な方向から検査できるようにするためにパターン照明回転制御部(図示せず)によって制御される。
【0035】
第3の実施形態
本発明の第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計を添付された図面を参照して以下に説明する。
【0036】
図6A及び図6Bに示されたように本発明の第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計はX−Yステージ(10)、結像部(110)、第1直接反射鏡(240)、第2直接反射鏡(250)、第2パターン照明発生部(260)、第3直接反射鏡(300)、第4直接反射鏡(310)、第3パターン照明発生部(320)、第2パターン照明ケース(330)及び第2パターン照明昇降部(340)で構成され、夫々の構成を以下に順次説明する。
【0037】
本発明の第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計でX−Yステージ(10)、結像部(110)、第1直接反射鏡(240)、第2直接反射鏡(250)及び第2パターン照明発生部(260)の構成は本発明の第2の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計の構成と同一なので詳細な説明は省略する。ただし、本発明の第3の実施形態の多方向映写式モアレ干渉計は一方向で検査対象物(1)の一側にパターン照明を照射する第1直接反射鏡(240)、一方向で検査対象物(1)の他側にパターン照明を照射する第2直接反射鏡(250)及び第2パターン照明発生部(260)を回転させずに検査対象物(1)を多方向、即ち、様々な方向から検査するために第3直接反射鏡(300)、第4直接反射鏡(310)、第3パターン照明発生部(320)、第2パターン照明ケース(330)及び第2パターン照明昇降部(340)がさらに具備される。
【0038】
第3直接反射鏡(300)は他方向からX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の一側にパターン照明を照射してパターン映像が結像部(110)に反射されるようにするために第1直接反射鏡(240)と同一な高さに第1直接反射鏡(240)と直交されるように設置される。第4直接反射鏡(310)は他方向からX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の他側にパターン照明を照射してパターン映像が結像部(110)に反射されるようにするために第2直接反射鏡(250)と同一な高さに第2直接反射鏡(250)と直交されるように設置される。このように第3及び第4直接反射鏡(300,310)は他方向からX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の一側と他側にパターン照明を照射して、第1及び第2直接反射鏡(240,250)は一方向でX−Yステージ(10)に位置した検査対象物(1)の一側と他側にパターン照明を照射することで第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)によって多方向から検査対象物(1)にパターン照明を照射することができる。ここで、他方向は検査対象物(1)を基準として一方向と別の方向、例えば一方向と直交される方向を示す。第3パターン照明発生部(320)は第3及び第4直接反射鏡(300,310)にパターン照明を発生するために第3及び第4直接反射鏡(300,310)の一側に設置される。第2パターン照明ケース(330)は十字状となされて第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)と第2及び第3パターン照明発生部(260,320)が内側に設置される。
【0039】
第2パターン照明昇降部(340)は結像部(110)の結像部ケース(110a)に設置され第2パターン照明ケース(330)を垂直方向に移送させるために移送ガイド(341)、移動部材(342)及び移送機構(343)で構成され、夫々の構成及び作用は第1パターン照明昇降部(280)の移送ガイド(281)、移動部材(282)及び移送機構(283)と同一なので詳細な説明は省略する。ただし、移動部材(342)は一側に第2パターン照明ケース(330)が設置され他側は移送ガイド(341)に設置され、移送ガイド(341)に沿って垂直方向に移送される。
【0040】
本発明の第2及び第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用される 第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)は夫々図5Aに示した第1及び第2直接反射鏡(240,250)のように固定設置されるか、図6 Aに示した第1及び第2直接反射鏡(240,250)のように回転させパターン照明の光経路を変更、即ち、検査対象物(1)に照射されるパターン照明の入射角を調整することができるようにする。
【0041】
パターン照明の入射角を調整するために第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)は図6Aで点線で示された第1直接反射鏡(240)のように鏡回転機構(410)とホルダ(420)がさらに具備され設置される。図6Aに示した楕円内の点線で示された第1直接反射鏡(240)は図6Aに第2パターン照明ケース(330)の内側に設置された第1直接反射鏡(240)をK方向から見たもので、鏡回転機構(410)とホルダ(420)の構成をより容易に説明するために図示した。第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)に具備される鏡回転機構(410)は第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)を回転させるための回転力を発生して、ホルダ(420)は鏡回転機構(410)に設置され第1乃至第4直接反射鏡(240,250,300,310)を支持する。
【0042】
本発明の第2及び第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用される 第2及び第3パターン照明発生部(260,320)は夫々のパターン照明を発生して照射するために図7に示されたように夫々第1及び第2照明源(181a,180b)、第1及び第2格子素子(182a,182b)、格子板(183a)、格子板移送機構(184)及び第1及び第2照射レンズ(185a,185b)で構成され、それぞれは本発明の第1の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用される第1パターン照明発生部(180:図2に示す)の構成及び作用と同一なので詳細な説明は省略する。ただし、第1及び第2照射レンズ(185a,185b)で照射されるパターン照明は夫々第1直接反射鏡(240)及び第2直接反射鏡(250)に照射されるか又は第3直接反射鏡(300)及び第4直接反射鏡(310)に照射される。かつ、格子板(183a)は二つの1及び第2格子素子(182a,182b)が設置される反面、本発明の第1の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用される格子板(183:図2に示す)は第1乃至第4格子素子(182a,182b,182c,182d:図2に示す)が設置される点が相違する。
【0043】
本発明の第2及び第3の実施形態による多方向映写式モアレ干渉計に適用される冷却部(350)は図6Aに示されたように第2及び第3パターン照明発生部(260,320)の第1及び第2照明源(181a,181b)で発生された熱を除去するために第2及び第3パターン照明発生部(260,320)の一側にさらに具備され設置されることができて、冷却部(350)は第2及び第3パターン照明発生部(260,320)で発生された熱を除去するために冷却ファン、熱電素子及びヒートシンク(hit sink)部材のうちいずれか一つが適用される。
【0044】
前記の構成を有する本発明の多方向映写式モアレ干渉計を用いた多方向映写式モアレ検査方法を添付された図1、図4及び図8を参照して以下に説明する。
【0045】
本発明の多方向映写式モアレ干渉計を用いた検査方法は、まず、第1及び第2回転鏡部(120,130)の回転鏡(123,133)の回転角度を調整して第5照明源(114)をオン(on)させて結像部(110)で検査対象物(1)の2次元検査を実施した後X−Yステージ(10)によって検査対象物(1)を定位置に移送させる(S110)。
【0046】
検査対象物(1)を定位置に移送させる工程(S110)はパターン照明を多方向から検査対象物(1)に照射するために第1及び第2回転鏡部(120,130)の回転鏡(123,133)を回転させて調整して初期設定する(S111)。回転鏡(123,133)の初期設定が完了されると第5照明源(114)をオンさせた(S112)後、結像部(110)で撮影して検査対象物(1)の特異形状を検査する(S113)。検査対象物(1)の特異形状を検査する2次元検査が完了されると検査対象物(1)を定位置に移送させる(S114)。
【0047】
検査対象物(1)が定位置に移送されると第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)のうちいずれか一つの照明源をオンさせる(S120)。選択された照明源がオンされたか否かを中央制御部(230)で確認する(S130)。例えば、照明源のオン/オフの順を第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)の順に設定すると中央制御部(230)はまず第1照明源(181a)がオンになったかを確認する。
【0048】
選択された照明源がオンになったか中央制御部(230)で確認する工程(S130)は第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程(S120)で第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)が夫々順次に選択されオン/オフされたかを確認して、選択された照明源がオンにならなかったら第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程(S120)にリターン(return)する。逆に、選択された照明源がオンになったら格子板(183)を移送させて選択された照明源に対応される格子素子を1/Nピッチずつ移送させる(S140)。例えば、第1照明源(181a)がオンになるとこれに対応する第1格子素子(182a)を1/Nピッチずつ移送させる。
【0049】
格子素子が移送されると結像部(110)で検査対象物(1)から反射されるパターン映像を撮影する(S150)。パターン映像を得る間格子素子がN番目ピッチ移送であるかを中央制御部(230)で確認する(S160)。N番目ピッチ移送を確認することは検査対象物(1)の3次元検査の際N―バケットアルゴリズムを用いるためであり、格子素子がN番目ピッチ移送であるかを中央制御部(230)で確認する工程(S160)は格子素子のN番目ピッチ移送が完了されないと選択された照明源に対応する格子素子を1/Nピッチずつ移送させる工程(S140)にリターンする。逆に、格子素子がN番目ピッチ移送されると夫々の移送で撮影されたパターン映像を用いて位相地図を得る(S170)。
【0050】
位相地図が得られると第1乃至第4位相地図が得られたかを中央制御部(230)で確認する(S180)。例えば、中央制御部(230)は第1照明源(181a)及び第1格子素子(182a)によるパターン映像を撮影して位相地図が得られるとこれを第1位相地図で貯蔵して、この後、第1照明源(181a)をオフ(off)させた後第2乃至第4照明源(181b,181c,181d)を順次にオン/オフさせながらそれぞれによる第2乃至第4位相地図を得て検査対象物(1)の多方向にパターン照明を照射させた後反射されるパターン映像を撮影して第1乃至第4位相地図を得てその結果を確認する。ここで、第1乃至第4位相地図が得られたかを中央制御部(230)で確認する工程(S180)は位相地図を得る工程(S170)で得られる位相地図が第4位相地図まで獲得されないと第1乃至第4位相地図を得るために第1乃至第4照明源(181a,181b,181c,181d)のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程(S120)にリターンする。逆に、第1乃至第4位相地図が得られたら中央制御部(230)は得た第1乃至第4位相地図を用いてノイズが除去された統合位相地図を算出した後、統合位相地図を用いて統合高さ地図を算出して検査対象物(1)の3次元形状を検査する(S190)。
【0051】
検査対象物(1)を3次元検査する工程(S190)はまず、第1乃至第4位相地図が得られると中央制御部(230)は得られた第1乃至第4位相地図を用いてノイズが除去された統合位相地図を算出する(S191)。統合位相地図が算出されると中央制御部(230)は統合位相地図を用いて統合高さ地図を算出して(S192)、統合高さ地図が算出されると中央制御部(230)はこれを用いて検査対象物(1)の3次元検査を実施する。
【0052】
産業上の利用可能性
本発明の多方向映写式モアレ干渉計は検査対象物の3次元形状を測定する分野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施例による多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した斜視図。
【図2】図1に示した第1パターン照明発生部の構成を詳細に示した斜視図。
【図3】図1に示した第1及び第2回転鏡部の詳細な構成を示した斜視図。
【図4】本発明の多方向映写式モアレ干渉計の構成をブロックで示した図。
【図5A】本発明の第2実施例による多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した図。
【図5B】本発明の第2実施例による多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した図。
【図6A】本発明の第3実施例による多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した図。
【図6B】本発明の第3実施例による多方向映写式モアレ干渉計の構成を示した図。
【図7】図5A及び図6Aに示した第2及び第3パターン照明発生部の構成を詳細に示した斜視図。
【図8】本発明の多方向映写式モアレ干渉計を用いた検査方法を示した流れ図。
【図9】従来の映写式モアレ干渉計の構成図。
【符号の説明】
【0054】
10:X−Yステージ
110:結像部
120,130:第1及び第2回転鏡部
120a,130a:回転鏡素子
121,131:鏡回転機構
122,132:ホルダ
123,133:回転鏡
140,150,160,170:第1及び第2固定鏡部
141,151,161,171:第2フィルタ
142,152,162,172:固定鏡
180:第1パターン照明発生部
181a,181b,181c,181d:第1乃至第4照明源
182a,182b,182c,182d:第1乃至第4格子素子
183:格子板
184:格子板移送機構
210:映像獲得部
220:モジュール制御部
230:中央制御部
240:第1直接反射鏡
250:第2直接反射鏡
260:第2パターン照明発生部
270:第1パターン照明ケース
280:第1パターン照明昇降部
290:パターン照明回転部
300:第3直接反射鏡
310:第4直接反射鏡
320:第3パターン照明発生部
330:第2パターン照明ケース
340:第2パターン照明昇降部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数個のステージ移送機構によって移動可能に設けられ検査対象物をX、Y方向に移動させるX−Yステージと、
前記X−Yステージの上側に設けられX−Yステージに位置した検査対象物で反射されるパターン映像を撮影する結像部と、
前記結像部に設けられパターン照明を照射受けて光経路を変更させて照射する第1及び第2回転鏡部と、
前記第1及び第2回転鏡部にそれぞれ設けられ?第1及び第2回転鏡部から照射されるパターン照明を検査対象物に照射する複数個の第1及び第2固定鏡部と、
前記第1及び第2回転鏡部にパターン照明を照射させることができるように設置されパターン照明を発生する第1パターン照明発生部と、から構成されて、
前記第1及び第2回転鏡部は、各々回転鏡の一端が互いに垂直方向に対向するように複層に配列される回転鏡素子を備えて、前記回転鏡素子はそれぞれ鏡回転機構と、前記鏡回転機構の上側に回転可能に設置されるホルダと、前記ホルダに設置され前記鏡回転機構によって前記ホルダに支持された状態で回転される回転鏡と、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項2】
請求項1において、前記結像部は、パターン映像を撮影するカメラと、
前記カメラの下側に設けられ検査対象物で反射されるパターン映像を結像させる結像レンズと、
前記結像レンズの下側に設けられ検査対象物で反射されるパターン映像を濾過して透過させる第1フィルタを具備し、
前記カメラは、CCDカメラとCMOSカメラとのうちいずれか一つが適用され、また、前記第1フィルタは、周波数フィルタ、カラーフィルタ、光強度調節フィルタのうちいずれか一つが適用されることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項3】
請求項1において、前記結像部は、検査対象物の2次元検査のための照明を発生する第5照明源をさらに具備して、前記第5照明源は複数個の発光ダイオードとドーム状の多層円形ランプとのうちいずれか一つでなされることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項4】
請求項1において、前記第1及び第2固定鏡部は、それぞれ前記第1及び第2回転鏡部から照射されるパターン照明を照射受けて濾過して照射する第2フィルタと、
前記第1及び第2回転鏡部からそれぞれ照射されるパターン照明を照射受けることができるように前記第2フィルタに斜めに設けられパターン照明を第2フィルタに照射する固定鏡を具備し、
前記第2フィルタは、それぞれ周波数フィルタ、カラーフィルタ、偏光フィルタ、光強度調節フィルタのうちいずれか一つが適用されることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項5】
請求項1において、前記第1パターン照明発生部は、照明を発生する第1乃至第4照明源と、
前記第1乃至第4照明源の一側に設けられ第1乃至第4照明源からそれぞれ照明が発生して照射されると、これをパターン照明で発生して照射する第1乃至第4格子素子が設置される格子板と、
前記第1乃至第4格子素子を垂直方向に移送させるために前記格子板の一側に設置され格子板を垂直方向に移送させる格子板移送機構と、
前記格子板の一側に設けられ前記第1乃至第4格子素子からパターン照明が照射されるとこれを照射する第1乃至第4照射レンズと、からなることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項6】
請求項5において、前記第1乃至第4格子素子は、それぞれ格子及び液晶素子のうちいずれか一つであることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項7】
請求項5において、前記格子板移送機構は、前記格子板に設置されるLMガイドと、
前記LMガイドをガイドするLMレールと、
前記LMガイドを前記LMレールに沿って移送するように駆動させ前記格子板を移送させる直線移送機構とを具備し、
前記直線移送機構は、ボールスクリュー、リニアモータ、PZT(Piezo electric)移送機構のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項8】
請求項1において、前記多方向映写式モアレ干渉計は、
結像部で撮影されたパターン映像を受信し伝送する映像獲得部と、
X−Yステージと第1及び第2回転鏡部と第1パターン照明発生部をそれぞれ制御して第1パターン照明発生部でパターン照明を発生させて、第1及び第2回転鏡部でパターン照明が多数個の第1及び第2固定鏡部にそれぞれ照射されるように回転制御してX−Yステージによって移送される検査対象物にパターン照明を照射するモジュール制御部と、
前記モジュール制御部を制御してX−Yステージによって移送される検査対象物にパターン照明を照射し反射されるパターン映像が結像部で撮影され映像獲得部で伝送されるとパターン映像から位相地図を得て、これを用いて検査対象物の高さを算出し検査対象物の3次元形状を検査する中央制御部とをさらに含むことを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項9】
請求項8において、前記モジュール制御部は、中央制御部の制御によって複数個のステージ移送機構を駆動させX−YステージをX、Y方向に移送させるテーブル制御器と、
前記中央制御部の制御によって前記第1パターン照明発生部を駆動させパターン照明を発生させるか又は前記結像部に含まれる第5照明源を駆動させ2次元検査のための照明を発生させる照明制御器と、
前記中央制御部の制御によって前記第1パターン照明発生部に含まれる格子板移送機構を駆動させ多数個の第1乃至第4格子素子が設けられる格子板を移送させる格子制御器と、
前記中央制御部の制御によって前記第1及び第2回転鏡部を駆動させ前記第1パターン照明発生部から照射されるパターン照明を照射受けて光経路を変更させ照射する回転鏡制御器と、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項10】
複数個のステージ移送機構によって移動可能に設けられ検査対象物をX、Y方向に移動させるX−Yステージと、
前記X−Yステージの上側に設けられ外側に結像部ケースが設けられX−Yステージに位置した検査対象物で反射されるパターン映像を撮影する結像部と、
前記結像部の一側に斜めに設けられ前記X−Yステージに位置した検査対象物の一側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第1直接反射鏡と、
前記結像部の他側に前記第1直接反射鏡より下側に斜めに設置され、前記X−Yステージに位置した検査対象物の他側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第2直接反射鏡と、
前記第1及び第2直接反射鏡の一側に設けられ、第1及び第2直接反射鏡にパターン照明を発生して照射する第2パターン照明発生部と、
前記第1及び第2直接反射鏡と前記第2パターン照明発生部が内側に設置される第1パターン照明ケースと、
前記結像部の結像部ケースに設けられ前記第1パターン照明ケースを垂直方向に移送させる第1パターン照明昇降部と、
前記第1パターン照明ケースが一側に設置され、他側は前記第1パターン照明昇降部に設置されて、検査対象物に前記第2パターン照明発生部から照射されるパターン照明を多方向に照射するために第1パターン照明ケースを回転させるパターン照明回転部と、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項11】
複数個のステージ移送機構によって移動可能に設けられ検査対象物をX、Y方向に移動させるX−Yステージと、
前記X−Yステージの上側に設置され外側に結像部ケースが設置されX−Yステージに位置した検査対象物で反射されるパターン映像を撮影する結像部と、
前記結像部の一側に斜めに設けられ一方向から前記X−Yステージに位置した検査対象物の一側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第1直接反射鏡と
前記結像部の他側に前記第1直接反射鏡より下側に斜めに設置され、一方向から前記X−Yステージに位置した検査対象物の他側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第2直接反射鏡と、
前記第1直接反射鏡と同一な高さに位置して、第1直接反射鏡と直交されるように設置され他方向から前記X−Yステージに位置した検査対象物の一側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第3直接反射鏡と、
前記第2直接反射鏡と同一な高さに位置して、第2直接反射鏡と直交されるように設置され他方向から前記X−Yステージに位置した検査対象物の他側にパターン照明を照射してパターン映像が前記結像部に反射されるようにする第4直接反射鏡と
前記第1及び第2直接反射鏡の一側に設けられ、第1及び第2直接反射鏡にパターン照明を発生して照射する第2パターン照明発生部と、
前記第3及び第4直接反射鏡の一側に設けられ、第3及び第4直接反射鏡にパターン照明を発生して照射する第3パターン照明発生部と
前記第1乃至第4直接反射鏡と前記第2及び第3パターン照明発生部が内側に設置される第2パターン照明ケースと、
前記結像部の結像部ケースに設けられ前記第2パターン照明ケースを垂直方向に移送させる第2パターン照明昇降部と、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項12】
請求項11において、前記第1乃至第4直接反射鏡は、夫々前記第1乃至第4直接反射鏡を回転させ光経路を変更して照射するための鏡回転機構とホルダとをさらに具備され設置され、前記鏡回転機構は、前記第1乃至第4直接反射鏡を回転させるための回転力を発生し、前記ホルダは、鏡回転機構に設置され第1乃至第4直接反射鏡を支持することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項13】
請求項11において、前記第2及び第3パターン照明発生部は、夫々照明を発生する第1及び第2照明源と、
前記第1及び第2照明源の一側に夫々設置され複数個の第1及び第2照明源から照明が照射されるとこれをパターン照明で発生させ照射する第1及び第2格子素子が設置される格子板と、
前記第1及び第2格子素子を垂直方向に移送させるために前記格子板に設置され格子板を垂直方向に移送させる格子板移送機構と、
前記格子板に設けられ前記第1及び第2格子素子からパターン照明が照射されると、これを照射する第1及び第2照射レンズと、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項14】
請求項11において、前記第2及び第3パターン照明発生部は、夫々の一側に発生された熱を冷却させるための冷却部をさらに備え、前記冷却部は、冷却ファン、熱電素子、ヒートシンク部材のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする多方向映写式モアレ干渉計。
【請求項15】
第1及び第2回転鏡部の回転鏡の回転角度を調整して第5照明源をオンさせて結像部で検査対象物の2次元検査を実施した後X−Yステージによって検査対象物を定位置に移送させる工程と、
前記検査対象物が定位置に移送されると第1乃至第4照明源のうちいずれか一つの照明をオンさせる工程と、
前記選択された照明源がオンになったか否かを中央制御部で確認する工程と、
前記選択された照明源がオンになったら格子板を移送させて選択された照明源に対応される格子素子を1/Nピッチずつ移送させる工程と、
前記格子素子が移送されると結像部で検査対象物から反射されるパターン映像を撮影する工程と、
前記パターン映像を得る間格子素子がN番目ピッチ移送であるか否かを中央制御部で確認する工程と、
前記格子素子がN番目ピッチ移送されるとそれぞれの移送で撮影されたパターン映像を用いて位相地図を得る工程と、
前記位相地図が得られると第1乃至第4位相地図が得られたか否かを中央制御部で確認する工程と、
前記第1乃至第4位相地図が得られると中央制御部は得られた第1乃至第4位相地図を用いてノイズが除去された統合位相地図を算出した後統合位相地図を用いて統合高さ地図を算出して検査対象物の3次元形状を検査する工程と、を具備することを特徴とする多方向映写式モアレ検査方法。
【請求項16】
請求項15において、前記選択された照明源がオンになったか中央制御部で確認する工程は、前記第1乃至第4照明源のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程で第1乃至第4照明源が夫々順次に選択されオン/オフされたかを確認して、選択された照明源がオンにならなかったら第1乃至第4照明源のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程にリターンすることを特徴とする多方向映写式モアレ検査方法。
【請求項17】
請求項15において、前記格子素子がN番目ピッチ移送であるかを中央制御部で確認する工程は、格子素子のN番目ピッチ移送が完了されないと前記選択された照明源に対応する格子素子を1/Nピッチずつ移送させる工程にリターンすることを特徴とする多方向映写式モアレ検査方法。
【請求項18】
請求項15において、前記第1乃至第4位相地図が得られたかを中央制御部で確認する工程は、前記位相地図を得る工程で得られる位相地図が第4位相地図まで獲得されないと第1乃至第4位相地図を得るために前記第1乃至第4照明源のうちいずれか一つの照明源をオンさせる工程にリターンすることを特徴とする多方向映写式モアレ検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−281543(P2008−281543A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−292986(P2007−292986)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(506414749)コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド (37)
【Fターム(参考)】