説明

少なくとも2つの電極に給電するための電源装置

本発明は、少なくとも2つの電極(20、21)と、励起対象のガス(24)を収容する空間とを有する構造(2)に対してエネルギーを供給する電源装置(1)に関するものであり、指定された周波数の交流電圧(V(t))を2つの電極に対して給電するべく、上記電源装置には、電圧源(10)と、該電圧源に接続されてかつ上記構造にリンクされたインダクタンス(41、42)とが備え付けられている。本発明による電源装置は、構造(2)およびインダクタンス(42)から構成されたシステムの共振周波数fRに、上記交流電圧の上記周波数を原則的に固定化させるための共振手段を有することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、少なくとも2つの電極とガスを収容する空間とを含む構造に対して、エネルギー供給を構成するための電源装置に関するものである。この電源装置は、所定の周波数で周期的に変化する電圧を2つの電極に供給する電圧源と、この電圧源に接続され、かつ上記構造に接続されるインダクタとを有している。
【0002】
尚、本発明については、平面型ランプの光源用電源の例において更に詳しく説明するが、本発明は、少なくとも2つの電極と励起対象のガスとを含む構造に対して、ガスをイオン化する電界を電極間に生成させるためのエネルギーを電極に供給するのに必要な上記構造用の任意の電源に関係し得るものである。
【背景技術】
【0003】
平面型ランプは、一般に、背面投射型のスクリーン装置の製品に使用されている。該ランプは、互いにわずかに離隔した状態で保持されている2つのガラス基板を包含し、一般にこの離隔距離は数ミリメートル未満であり、かつ、低圧状態でガスを封入するべく密封シールされる。このガス中において、電気放電が、一般に紫外線領域における放射線を生成し、この放射線は蛍光体物質を励起し、この励起された蛍光体物質から可視光が放出される。
【0004】
標準的な平面型ランプの構造においては、1枚のガラス基板は、陰極と陽極とが互いに組み合う円錐形の形状からなる主に銀を材料としたスクリーン印刷された2つの塗膜を、同一面上に持っている。この面は、プラズマガスを収容する空間に向けられる。別のガラス基板は、不連続に配置されたスペーサおよびあるいは周辺のフレームによって、第1の基板(塗膜のある上記基板)からある程度の距離に保持される。同一平面にあると考えられる放電(電界)は、陽極と陰極との間で生成され、すなわちガラス基板の中心となる表面の方向に生成され、この放電により周囲のプラズマガスが励起される。
【0005】
上記電極は、ガラス基板の近傍でのイオン照射による電極材料の損失を防止するため、誘電体を塗膜することと電流を容量的に制限することとによって保護されている。また、ガスが収容されている空間に向いているガラス基板の面の少なくとも1つは、蛍光体材料の塗膜を有しており、これが、ガスのイオン化によって励起され、結果的に光を放出することになる。
【0006】
しかしながら、このような構造においては、電極に給電する電気的コネクタは、ガスが封入された密閉筐体を貫通しなければならず、この結果、複雑な接続システムが必要とされる。
【0007】
この接続問題に対する1つの解決策が、まったく異なる平面型ランプ構造を開示する仏国特許出願第02/10020号(FR02/10020)明細書に記述されている。この場合は、電極は、もはや筐体の内部には無く同一平面にも配置されておらず、外部に配置されて、電極表面を横断する電界を生成するように構成されている。
【0008】
例えば、各々の電極は、ガスの存在箇所とは反対側のガラス基板の外部の表面上に、したがって2つの分離した平面上に配置される。また、電極の少なくとも1つは半透明の導電性要素であり、この電極を支持する平面は、平面型ランプの照明面を形成している。
【0009】
この結果、筐体の外側に電極を配置することにより、一方においては、電気的接続が円滑に実行され、かつ、他方においては、ガラス基板は、電極に対してガスのイオン照射に対する容量面での保護の役目を果たすことになる。
【0010】
また、上記明細書に記載の構造は、装飾用、ディスプレイ用および/または建築用の観点から、斬新な選択ができるような平面型の照明用構成要素として提案されている。
【0011】
しかし、上記の特許出願明細書(FR02/10020)は、電極に給電する手段については、記述していない。
【0012】
使用可能な1つの装置は、例えば、米国特許第5,604,410号(US5,604,410)明細書に開示されているものである。この電源装置は、パルス列の形態の電圧、すなわち周期的に、特定の一定期間にわたって実質的にゼロに降下するような電圧を供給する電圧源を有している。また、この装置は、電圧源に接続された電圧増幅器と、この電圧増幅器に接続されている一次巻線と、かつ電極に給電するべく、電極に接続されている二次巻線とを有する変圧器とを更に含んでいる。
【0013】
この米国特許の装置に供給を要する電力量は、1m2に近いまたはこれを上回る面積を有するような特別なランプ用で、過大に給電するものとなり、かつ過大なサイズの電源装置が必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、電力消費量を制限することが可能であり、あらゆるタイプの構造に給電するのに適した電極用の電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このために、本発明は、少なくとも2つの電極と励起対象のガスを収容する空間とを含む構造に対して、エネルギーを供給するための電源装置を提案し、
上記電源装置は、任意の周波数の周期的な電圧を2つの電極に供給するべく、電圧源と、該電圧源に接続され、かつ上記構造に接続されたインダクタとを有する電源装置で、
上記周波数を、上記構造と上記インダクタから構成されたシステムの共振周波数fRに、前記周波数を実質的に固定化するための共振手段と呼ばれるものを含んでいる。
【0016】
この結果、共振作用により、電力消費量が節減される。
【0017】
本発明による装置は、例えば、任意の平面型ランプの構造(任意の電極構成を有するもの)および任意の容量を有する構造に使用することが可能である。共振周波数fRは、インダクタンスと構造の容量によって規定される。
【0018】
上記までに説明した平面型ランプの構成および仏国特許出願第02/10020号(FR02/10020)明細書で開示されている平面型ランプの構成においては、構造の容量はガラス基板である誘電体の容量によって主に決定される。
【0019】
例えば、このような平面型ランプの寸法は、100mm×100mmまたは1000mm×1000mmであり、すなわち、容量は、それぞれ、約30pFまたは3000pFである。
【0020】
本発明による電源装置は、低圧または大気圧プラズマCVDプロセスを使用する表面処理および/または蒸着にも同様に使用可能である。
【0021】
低圧プラズマCVDプロセスは、離隔され、かつ、誘電体の障壁を形成する2つの誘電体の各々に付随している2つの電極の少なくとも間で、ガスが充填された密封シール構造内で処理すべき表面を配置する段階を有している。
【0022】
大気圧プラズマCVDまたは大気圧プラズマ化学気相成長法(Atmospheric-Pressure Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)プロセスにおいては、離隔され、かつ、誘電体の障壁を形成する2つの誘電体の各々に付随している2つの電極の少なくとも間で、ガスを収容するオープンな構造内に処理対象の表面を配置する段階を有している。大気圧プラズマエンハンスの技術については、Journal of Physics D:Applied Physics.28(1995年)の1661〜1669頁に記述されている。
【0023】
構造は、例えば、平面型であるか、円筒形状型(円筒形電極をカバーする誘電体の障壁を有する)であるか、あるいは、ハイブリッド型である。
【0024】
誘電体の障壁(付随する電極を有するもの)の1つは、処理対象の表面を支持することが可能であり、これは、もう1つの誘電体の障壁に対向するべく、平行に延長されることになる。
【0025】
これらの誘電体障壁は、アルミナ層であるか、またはガラス基板であってよい。
【0026】
処理対象の表面は、例えば、ガラス基板やプラスチックなどの誘電体であってよく、この上部に、太陽光からの保護膜や電磁シールドなどの保護用塗膜または機能的な塗膜を得るため、あるいはこの表面の特性を変更するべく、1つまたは複数の層を蒸着させることが望ましい。例えば、TiO2またはSiO2層などを蒸着することも可能である。
【0027】
共振周波数fRは、本装置のインダクタと構造の容量によって規定され、この容量は、2つの誘電体障壁の容量、ガスの容量(これは、ガスの高さに特に依存)および、恐らくは、処理対象の誘電体の容量によって決定される。この結果、合計容量は、150pF〜1000pFの間の広いレンジにおいて変化可能である。
【0028】
また、例えば、平面型ランプの場合には、電力は、所望の照明レベルとランプのサイズに応じて、10W〜200Wの間であってよい。従って、本発明の電源装置の電子部品は、大電力に対する耐性の観点で選択されることになる。
【0029】
本発明の第1の実施例においては、上記インダクタは、上記電極の1つに接続されており、上記共振手段は、
第1のスイッチは、上記電圧源と上記インダクタとの間に配置されており、第2のスイッチは、上記第1のスイッチと上記電極の他方(21)とに接続されているような第1および第2のスイッチ、および
上記周波数を固定化するために、上記構造を通過する電流のイメージを計測する手段に接続され、上記スイッチを制御するための手段とを有している。
【0030】
この場合、共振は第一のタイプである。
【0031】
この第1の実施例においては、構造の供給電圧は、少なくとも部分的に正弦波であってよい。
【0032】
低い勾配を有するような信号波形は、瞬間的なエネルギー消費量を節減することが可能である。
【0033】
この理由は、パルスの形態の電圧は、正弦波電圧の微分係数を上回るような微分係数dV/dtを有するためである。電流i(=C*dV/dt)を得るには、この微分係数にランプの誘電体の容量を乗算するが、これは、誘電体の面積および厚さに依存しており、ランプの寸法が大きい場合には、この容量は無視できない。これに加えて、このようなパルスタイプの電圧によれば、電流iが急速に非常に大きな値に到達し、この結果、電力レベルが非常に大きなものになり、このため、エネルギーの節減に反することになる。
【0034】
この第1の実施例においては、本装置は、電圧を断ち切る手段を含むことが可能であり、この場合には、電圧は、任意の瞬間にゼロ交差する代わりに、特定の選択された期間にわたってゼロに留まることになる。この結果、プラズマを励起させる際に、構造に対してシーケンシャルに給電することによって、エネルギー消費量が節減される。
【0035】
この第の1実施例においては、共振手段は、複数の共振周波数において動作する能力を有するものであってよい。
【0036】
この方法で、本発明の電源装置を、どのような構造の平面型ランプ、すなわちあらゆる寸法(誘電体容量)のものに対して、または既定の寸法範囲のものに対しても適用できる装置として提供できる。この装置は、電圧信号の周期に対して自動的に適合させることができる。
【0037】
本発明の有効な第2の実施例においては、電源装置は、一次巻線と上記インダクタを形成する二次巻線とを備えた変圧器を含み、一次巻線は、電圧源に接続され、二次巻線は、2つの電極に接続されており、
共振手段は、電圧源から変圧器の一次巻線に至る経路内に配置されたスイッチと、周期Tで該スイッチを開閉するべく、該スイッチに接続された制御システムと、を包含し、
持続時間dtにわたって閉成される前記スイッチの閉成は、
前記構造を流れる電流がゼロ交差するとき、
前記電圧が閾値電圧(V1、−V1)と交差するとき、
光レベルが閾値と交差するとき、
前記構造を流れる前記電流が閾値電流と交差するとき、からなる各瞬間の中の1つの選択肢によってトリガされる。
【0038】
この場合、共振は、第二のタイプであり、インテリジェントシステムによるスイッチの開閉が可能である。
【0039】
持続時間dt内において、構造は、エネルギー源(外付けの電圧源)から電圧が供給される。スイッチが閉じられている際に、変圧器の二次巻線はエネルギーを保存し、誘電体に対応するコンデンサは充電されることになる。
【0040】
更には、スイッチが開成の状態にあるとき、外付けのエネルギー源、すなわち、電圧源からの電圧の供給は遮断される。しかし、一方で、構造内では、内部源とも呼称可能なエネルギー源によって電圧供給が継続される。この内部源とは、充電されたエネルギーを放電する誘電体のコンデンサと、周波数fRにおいて発振することによってそのエネルギーを回復する変圧器の二次巻線と、から構成される閉じた給電回路を意味する。
【0041】
この方法で、電圧源すなわち電力幹線から抽出してくるエネルギーが、従来技術の電源装置を使用した場合の必要量と比較して低減されており、エネルギーを節約する成果が得られる。
【0042】
更に正確には、構造を流れる電流のゼロ交差において、誘電体のコンデンサおよび変圧器から構成されるシステムから供給されるエネルギーが使い果たされ、一方で、新しいエネルギーが、外部の供給源すなわち電圧源から供給される。
【0043】
同様に、供給電圧が、例えば、ランプ内の放電のトリガに必要な電圧に対応した閾値電圧と交差した場合に、ランプは、外部の供給源、すなわち電圧源から供給される新しいエネルギーによって光を放出することになる。
【0044】
この閾値電圧は、事前に設定するかまたは操作者によって設定するかが可能であり、あるいは時間と共に調節することも可能である。
【0045】
従来技術においては、パルス列の周期、電圧の振幅および電圧がゼロになるまでの時間は、電極の形状および電極からガスを分離している誘電体のタイプと厚さに依存するパラメータである。従って、各々のタイプのランプ構成、各装置に適合した電圧および給電時間に関係する特性に対応させた分離型の電源装置を製造する必要がある。
【0046】
従って、上記のような電源装置の場合、多数の異なる種類の電源装置を製造する必要がある。各々の電源は、特定の1つのタイプの平面型ランプに適合させるために、ランプの寸法、ガスとその収納容積および必要な供給電力に応じた異なる特性を有する電源装置を製造することになる。
【0047】
現在、様々なランプが大量生産されており、それぞれのタイプのランプごとに、1つの特定の装置を設計することを想定するのは、製造コストが過大となり、結果的に、ランプの価格が消費者にとって過大なものとなることから、上記のような想定は困難である。
【0048】
しかしながら、この第2の装置の場合には、この電源装置により、あらゆる構造、すなわち、あらゆる寸法(誘電体の容量)に対応する電源装置が提供され、この電源装置は、電圧信号の周期を自動的に適合することができ、そのサイズも小さくなる。
【0049】
プラズマエンハンスCVD構造の場合、1つまたは両方の誘電体の汚れ、処理対象のガラス基板の特性またはサイズの変化、および誘電体のサイズまたは形状の変化により、結果的に構造の容量が変化することになるが、この第2の実施例においては、上記の変化が自動的に考慮される。
【0050】
1つの特徴のとして、本発明の電源装置は、構造に流れる電流のイメージを制御システムに配信する電流計測の手段を含むことが可能であり、この電流のゼロ交差においてトリガされる周期Tでスイッチを閉成させる。
【0051】
別の特徴として、本発明の電源装置は、電圧を計測する手段を含むことが可能であり、この手段は制御システムに接続されており、上記電圧が上記閾値の電圧を交差したときにトリガされる周期Tでスイッチを閉成させる。
【0052】
好ましくは、スイッチが閉じられる時間の持続時間は、構造に供給されるエネルギーに応じて調節可能である。
【0053】
スイッチが閉じられている時間内において、電圧の突然の変動は、ランプを点灯させるのに十分なランプ用パルス電流を得ることを可能にする。この突然の変動の強度と方向は、スイッチの閉成のためにトリガされる瞬間と、スイッチの閉成状態の持続時間dtと、に応じて選択される。
【0054】
この電圧の突然の変動は、例えば、電圧の振幅を増大させることによって結果を得ることが可能であり、例として、電圧が正の(または、負の)閾値の電圧値に到達したときに、正の(または、負の)電圧の傾斜(ramp)を新規に生成することで可能となる。
【0055】
また、この電圧の突然の変動は、任意の正の閾値電圧から対応する負の値に通過させることで結果を得ることが可能である。
【0056】
電圧の突然の変動は、例えば、実質的に一定の振幅のDC電圧を持続時間dtにわたって一次巻線に印加し、この後でこのDC電圧をカットオフすることによって、持続時間dtのパルスを形成することが可能である。
【0057】
好ましくは、良好な充電フローのために、電圧はゼロを中心に対称であってよい。
【0058】
また、周波数はシステムによって変化し、例えば、10kHz〜数MHzの間で変化する。
【0059】
好ましくは、周波数(従って、実質的には共振周波数)は、10〜300kHzの間であり、良好な放電のためには、好ましくは、40〜50kHzの間である。
【0060】
インダクタンス値(変圧器が存在する場合は、二次巻線のインダクタンスが該当)は、共振周波数が上記の有利なレンジ内におさまるように、例えば、構造の容量に応じて選択されることになる。
【0061】
本発明により、このような電源装置を、平面型ランプを形成する構造の少なくとも2つの電極に対して給電するのに有効に使用することが可能となる。
【0062】
また、本発明は、
少なくとも2つの電極とガスを収容する空間とを含む構造と、
先程規定した電源装置とを有する集合体も提案する。
【0063】
構造は、それぞれ2つの対向する電極に付随して、かつ空間を生成するべく離隔した2つの誘電体を含むことができる。
【0064】
有効な一実施例においては、構造は、背面投射システム用の平面型ランプ、あるいは、建築用、装飾用および/または表示照明用の平面型ランプを形成している。
【0065】
別の実施例においては、構造は、大気圧または低圧プラズマCVDプロセス用の蒸着システムの一部を形成している。
【0066】
以下、添付の図面との関連で、本発明について更に詳細に説明することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
図1は、第1の実施例における構造2の少なくとも2つの電極20、21に対して、電気的エネルギーを供給可能な本発明による電源装置1を示している。
【0068】
構造2は、電極20、21と、および特定の距離だけ離隔して互いに対向する2つの誘電体要素22、23と、この誘電体要素の各々の上部には電極の1つが配置されるが、さらに2つの誘電体要素を分離する空間内に収容された少なくとも1つのガス24と、を有している。この構造の例において、電極20、21は、ガスと対向する面22b、23bとは反対側にある誘電体要素の外側の面22a、23aに付随している。各々の誘電体要素は、結合している電極の面積に応じた容量を有している。
【0069】
上記構造は、例えば、平面型ランプを構成することが可能である。従って、この場合は、構造は密封シールとされる。
【0070】
上記構造は、誘電体要素22、23として、スペーサによって数ミリメートル未満の空間を残して互いに離隔した状態で保持され、ガラス原料から製造されたフレームによって互いにシールされた2つのガラス基板を有している。ガラスシートの外部面は、電極20、21によってカバーされており、少なくとも1つのガラス基板の内部面は、蛍光体材料によって塗膜されている。
【0071】
2つのガラス基板の間の空間を充填しているガス24は、一般に、大気圧の数十パーセント程度の低圧状態にあり、例えば、キセノン、あるいはキセノン/ネオンの混合物から構成されている。最後に、電極20、21は、既知の方法により、導電性の層から形成されている。
【0072】
なお、この平面型ランプの構成の更なる詳細については、仏国特許出願第02/10020号(FR02/10020)明細書を参照されたい。
【0073】
上記構造2の電極20および21は、柔軟性のある先端がくさび状の細いコネクタ30および31によって、それぞれ、電源装置1に接続されている。
【0074】
また、上記構造2は、低圧プラズマCVD表面処理および/または蒸着システムの一部を構成することも可能である。この場合には、誘電体要素22、23は、例えば、2つのアルミナ要素(例えば、0.5mm±0.1mm)によって形成され、これらは、互いに対向し(例えば、5または6mmだけ離隔している)、また一方で、対向する面の反対側の面上の1つには、例えば、導電性層から構成された電極20または21を保持している。
【0075】
上記電極に付随している上記誘電体要素は、低圧状態のガス24が封入されている密封シールの筐体内に封入される。
【0076】
また、構造2は、大気圧プラズマCVD表面処理および/または蒸着システムの一部を構成することも可能であり、この場合には、構造は、オープン状態にある。
【0077】
一例を挙げれば、260℃の温度に加熱された清浄なガラスの上でTiO2層が蒸着される。ヘリウム(He)と酸素(O2)から構成されるガス混合物が導入される。
【0078】
有機金属蒸気を搬送するために、有機金属の先駆物質、すなわち四塩化チタニウム(TiCl4)が、加熱されたバブラ(bubbler)内に注ぎ込まれ、搬送用ガス(He)がバブラ内に注入される。均衡状態において、合計圧力を1013mbar±50mbarに維持される。
【0079】
電源装置1は、電圧源10と、該電圧源10と2つの電極20、21との間を接続する変圧器40と、該電圧源10と変圧器40との間を接続する電子タイプのスイッチ50とを有し、このスイッチ50は、変圧器に対してエネルギーを供給または供給停止するべく開閉するためのものである。さらに、電源装置1は、開閉する能力を有するスイッチ50を制御するシステム60と、変圧器と構造2との間にあって該構造2の経路内の電流を計測する手段70とを有している。
【0080】
電圧源10は、上流にある電力幹線に接続されており、この電力幹線は、周波数50Hzで単相220ボルトの電圧を供給する。この電圧源には、既知の方法に従って、上流端から下流端に向かって、EMC(電磁適合性)フィルタブロック11と整流器ブロック12とを包含している。EMCフィルタブロック11は、電力線の電圧をフィルタリングし、雑音を除去するのに使用する。整流器ブロック12は、実質的に一定の振幅のDC電圧を給電するのに使用されるが、本発明の構成においてはDC電圧が負側に選択されることがあるので、この電圧源内に包含される電子部品を保護する意味も含まれている。
【0081】
変圧器40は、電圧源の整流器ブロック12に接続されている一次巻線41と、二次巻線42とを有しており、この二次巻線の端子43、44は、それぞれ、コネクタ30および31を介して電極20、21に接続されている。
【0082】
電圧源10と変圧器40との間を接続するスイッチ50は、制御システム60の手段により、シーケンシャルに変圧器に給電する目的で使用される。この制御システム60は、T=1/(2fR)となるように、スイッチ50のスイッチング周期Tを生成する。なお、fRは、構造2と変圧器40の二次巻線42から構成されたシステムの共振周波数である。
【0083】
共振周波数fRは、変圧器40の出力インダクタンスと構造2の容量によって規定され。なお、構造の容量は、誘電体22と23すなわちガラス基板の容量によって主に決定される。
【0084】
各周期T=1/(2fR)でスイッチを閉じることは、構造2に対して外部の供給源(電圧源10)から正確な周期で電圧を供給することを可能にする。この周期は、構造が動作するための電圧を必要とするときであり、例えば、平面型ランプの場合は、ランプをターンオフする準備が整ったときである。従って、本発明の構造は、電力幹線のような外部電源からの継続的な給電を必要としないため、エネルギーの節約が可能である。
【0085】
上記周期がシステムの周波数に依存しているという事実により、スイッチの閉成時期が最適化されるので、上記構造が外部の電圧供給をさらに必要としない場合は、導電状態を予測によって生成する必要はない。
【0086】
共振周波数fRは、構造2の特性(すなわち、誘電体の特性、誘電体間の距離、誘電体の厚さ、および電極の表面および特性)と、変圧器の出力インダクタンスと、によって決定され、この周波数は、例えば、40〜50kHzの間で選択される。
【0087】
プラズマCVD構造の場合には、例えば、蒸着の反応速度を低減し、かつ、相対的に大きな安定性を得るべく、相対的に低い共振周波数を選択することが可能である。
【0088】
スイッチ50は、持続時間dtにわたって閉成状態に留まり、すなわちこの時間にわたって導電状態となり、また、ランプから光が放出され、すなわちこの持続時間がランプの照明時間となる。この持続時間dtが長いほど、ランプの光エネルギーも大きくなる。有利なことには、この持続時間dtは、ランプの輝度を微細に制御するべく、手動で調節することが可能である。
【0089】
電流を計測する手段70は、変圧器の二次巻線と構造2の間に配置され、構造2を流れる電流のイメージを制御システム60に配信する。この結果、電流のゼロ交差により、スイッチ50が自動的に閉じることができる。
【0090】
次に、本発明の装置について図2との関連で説明する。この図の中では、構造2に対して給電する一例として、平面型ランプを点灯させるための電源について説明する。
【0091】
図2は、変圧器の二次巻線の端子間の電圧V(t)すなわちランプの端子間の電圧、ランプ内の電流i(t)、およびランプから供給される光エネルギーL(t)を、時間の関数として示している。
【0092】
時間t1において、電流i(t)は、0に等しく、電圧V(t)は、V0に等しい。スイッチ50は、閉成状態にあるので、電圧源10の電圧が変圧器の一次巻線41に給電される導電状態にある。
【0093】
変圧器の一次巻線に供給された電圧が、二次巻線内において変換され、次いで、これが、ランプすなわち2つの電極20および21に給電される。V(t)の振幅、すなわちV0は、ガスをイオン化するのに必要な電圧に等しいか、または必要な電圧を上回っている。
【0094】
平面型ランプの場合には、V(t)の振幅は、例えば、300V〜3kVの間であってよく、通常は、1〜2kV程度である。
【0095】
また、持続時間dtにわたって発生している導電状態は、変圧器の二次巻線内にエネルギーを保存し、このエネルギーは、スイッチの導電状態の持続時間dtに比例しており、かつ、2つの誘電体22、23に対応するコンデンサをエネルギーで充電することができる。
【0096】
また、この持続時間dt内においては、ガスがイオン化されるため、一方では、パルス電流i(t)がランプを通じて流れ、他方では、ランプが点灯する。点灯のときは、光エネルギーL(t)のピークP1によって示されている。
【0097】
持続時間dt=t2−t1の後で、製造者またはユーザーによって設定される瞬間t2において、V(t)は−V0に等しくなる。
【0098】
制御システム60がスイッチ50を開成する。この結果、変圧器の一次巻線への給電が停止し、次いで、変圧器の二次巻線内に保存されていたエネルギーと、誘電体に対応するコンデンサ内に保存されていたエネルギーとが、構造2と変圧器の二次巻線42によって形成されるシステムの共振周波数fRで発振する正弦波供給電圧V(t)として、ランプに戻され、構造2を流れる電流i(t)として継続させることが可能である。
【0099】
供給電圧V(t)のゼロ交差の近傍において、すなわち、瞬間t3において、V(t)の振幅に等しい誘電体要素の端子間の電圧が、ガスに対して逆に印加され、ランプを再度点灯(光エネルギーL(t)のピークP2の時点)させるべく、ガスを再度イオン化させる。
【0100】
電圧V(t)は、時間t1+Tまで変化を継続する。なお、T=1/(2fR)であり、Tは電流i(t)のゼロ交差の検出する周期に対応している。この結果、もはや、ガスは十分にはイオン化されないため、ランプは点灯しない。
【0101】
ランプを再度点灯させるには、電流のゼロ交差を検出した瞬間t1+Tにおいて、スイッチを再度閉成させる必要がある。このため、制御システム60がスイッチ50を再度閉成させ、この結果、新しい周期のdt内において、変圧器およびランプのための新しい給電が確保され、誘電体からの新しい電荷により新しいイオン化と新しい照明(新しいピークP1)が結果として得られる。
【0102】
スイッチ50を開閉するこれらの動作は、ランプの電極に対して給電するべき所望の時間にわたって、すなわちランプの所望の照明時間にわたって反復される。
【0103】
従って、制御システム60は、電流を計測することにより、構造の電極に対して再給電するべき瞬間の正確な制御を可能にしている。この結果、特定のインピーダンス特性を有する任意の構造2に対して接続可能であり、本発明の電源装置1は、スイッチ50が開成した後で電流がゼロと交差すると、即座にスイッチを再度自動的に閉成する。この瞬間は、1/(2fR)に等しいスイッチ周期Tに対応しており、fRは、構造2および変圧器40の二次巻線42から構成されたシステムの共振周波数である。
【0104】
この第1の実施例の変形においては、本発明の電源装置1は、V(t)=V0のときに自動的にスイッチ50を閉成するようにトリガする。トリガ時の閾値電圧V0は、手段70を置換するような適切な手段によって計測され、このトリガ時の瞬間は、1/(2fR)に等しいスイッチ周期Tに対応している。
【0105】
第1の実施例の変形に関連して、図3は、構造の端子間の電圧たとえば平面型ランプの電圧、ランプ内の電流、およびランプから供給される光エネルギーを、時間の関数として示している。
【0106】
電圧V(t)を計測する手段が、電流を計測する手段70を置換している。
【0107】
時間t1において、ランプの端子間の電圧はV1である。これは、スイッチング用の第1の閾値電圧に対応しており、スイッチ50は、電圧源10からの電圧を変圧器の一次巻線に供給するべく導電状態となるように閉成状態にあり、この結果、正の電圧が供給される。
【0108】
この変圧器の一次巻線に供給された電圧は、二次巻線内において変換され、次いで、これが、ランプ、すなわち、2つの電極20および21に供給される。
【0109】
また、持続時間dtにわたって発生する導電状態は、変圧器の二次巻線内にエネルギーを保存させ、このエネルギーは、スイッチの導電状態時間dtに比例しており、かつ2つの誘電体22、23に対応するコンデンサをこのエネルギーで充電させることができる。
【0110】
また、この持続時間dt内においては、ガスがイオン化されるため、一方においては、パルス電流i(t)がランプを通じて流れ、他方においては、ランプが点灯する。点灯のときは、光エネルギーL(t)のピークP1によって示されている。
【0111】
瞬間t2において、すなわち持続時間dt=t2−t1の終了時点で、この瞬間は、製造者またはユーザーによって設定されるが、ランプの端子間の電圧V(t)はV2に等しくなる。この電圧は、ガスのイオン化に必要な電圧と等しいか、または上回っているときである。次いで、制御システム60がスイッチ50を開成する。
【0112】
この結果、変圧器の一次巻線への給電が停止し、次いで、変圧器の二次巻線内に保存されているエネルギーと、誘電体に対応するコンデンサ内に保存されているエネルギーとが、ランプ2と変圧器の二次巻線42によって形成されたシステムの共振周波数fRで発振する正弦波供給電圧V(t)として、ランプに戻され、ランプを流れる電流i(t)として継続させることが可能である。
【0113】
電圧V(t)は、時間t3まで充電を継続させる。なお、時間t3は、スイッチングのための第2の閾値電圧−V1に対応している。次いで、電圧源10からの電圧を変圧器の一次巻線に供給するべく導電状態となるように、スイッチ50を閉成状態にしておき、負電圧が供給されるようにする。
【0114】
この変圧器の一次巻線に供給された電圧が、二次巻線内において変換され、次いで、これが、ランプすなわち電極20および21に供給される。
【0115】
また、持続時間dt=t4−t3にわたって発生する導電状態は、変圧器の二次巻線内にエネルギーを保存させ、このエネルギーは、スイッチの導電状態時間dtに比例しており、かつ2つの誘電体22、23に対応するコンデンサをこのエネルギーで充電させることができる。
【0116】
まだ、この持続時間dt内においては、ガスがイオン化されるため、一方においては、パルス電流i(t)がランプを通じて流れ、他方においてはランプが点灯する。点灯時が光エネルギーL(t)のピークP2によって示されている。
【0117】
瞬間t4において、すなわち時間dtの終了時点において、この瞬間は、製造者またはユーザーによって設定されるが、ランプの端子間の電圧V(t)は、−V2に等しくなる。次いで、制御システムがスイッチ50を開成する。
【0118】
再度、変圧器の一次巻線に対する給電が停止される。次いで、変圧器の二次巻線内に保存されているエネルギーと、誘電体に対応するコンデンサ内に保存されているエネルギーとが、ランプ2および変圧器の二次巻線42から構成されたシステムの共振周波数fRで発振する正弦波供給電圧V(t)として、ランプに戻され、ランプを流れる電流i(t)として継続させることが可能である。
【0119】
電圧V(t)は、時間t1+Tまで充電を継続する。ランプを再度点灯させることを確実にするために、上記時間の瞬間t1+Tにおいて、再度スイッチ50を閉成させる必要がある。このため、制御システム60は、再度スイッチ50を閉成し、この結果、新しい期間dt内において、変圧器ための新しい給電が確保され、結果的に、ランプにために誘電体からの新しい電荷により新しいイオン化と新しい照明(新しいピークP1)がもたらされる。
【0120】
同様に、V(t)の負の部分内においても、瞬間t3+Tにおいて、再度スイッチ50を閉成させる必要がある。
【0121】
スイッチ50を開閉するこれらの動作は、ランプの電極に対して給電するべき所望の時間にわたって、すなわちランプの所望の照明時間にわたって反復される。
【0122】
従って、閾値電圧V1(または、代替として−V1)を計測することで、制御システム60は、構造の電極に対して再給電すべき瞬間を正確に制御することを可能にしている。
【0123】
また、特定のインピーダンス特性を有する任意の構造2に対して接続することが可能であり、電源装置1は、スイッチ50が開成した後、V1の値または−V1の値のいずれかに到達すると、即座に上記スイッチを再度自動的に閉成させることになる。
【0124】
周期Tは、閾値電圧V1(または、−V1)と振幅V2(または、−V2)とに依存している。V1=V2の場合は、完全な正弦波とT=1/fRが得られる。V1=V2/2の場合は、T=0.75/fRが得られる。
【0125】
図4は、第2の実施例として、構造2の少なくとも2つの電極20、21に対して、電気エネルギーが供給可能な本発明による電源装置1’を示している。
【0126】
図1との関連で説明した要素に類似した機能を果たす要素には、同一の参照符号が付与されており、以下においては、再度の詳細な説明を省略することとする。
【0127】
電源装置1’は、電圧源10と、1つの電極20および電圧源10に接続されているインダクタ40’と、共振手段とを有している。
上記共振手段は、
電圧源10とインダクタ40’の間に配置された電子タイプの第1のスイッチ50aと、
第1のスイッチともう1つの電極21とに接続された電子タイプの第2のスイッチ50bと、
これらのスイッチを制御する手段60’とを含む。
スイッチを制御する手段60’は、実質的に共振周波数fRにおいて構造2の供給電圧の周波数を固定化するために、構造2を流れる電流のイメージを計測する手段70’に接続される。また、計測する手段70’は、第2のスイッチ50bともう1つの電極21との間に配置される。
【0128】
この結果、構造用の供給電圧の周期は、周期T=1/fRの正弦波と等しくなる。従って、電源装置1’は、給電対象である構造2と第一の共振タイプにある信号を配信し、これにより、電力消費量を節減させることが可能である。
【0129】
構造2の任意の合計容量値に対しては、放電時を最適にする共振周波数を得ることができるインダクタ40’を選択することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の第1の実施例における平面型ランプを例とする給電対象の構造と関連する電源装置を示す図である。
【図2】第1の実施例による平面型ランプの構造における端子間電圧、ランプ内の電流、およびランプから放出される光エネルギーを時間の関数として示す図である。
【図3】第1の実施の代替例による平面型ランプの構造における端子間電圧、ランプ内の電流、およびランプから放出される光エネルギーを時間の関数として示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例における平面型ランプを例とする給電対象の構造と関連する電源装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの電極(20、21)と励起対象のガス(24)を収容する空間とを含む構造(2)に対して、エネルギーを供給するための電源装置(1、1’)であって、
任意の周波数の周期的電圧(V(t))を前記2つの電極に供給するべく、電圧源(10)と、該電圧源(10)に接続されかつ前記構造に接続されるインダクタ(41、42,40’)と、を有する前記電源装置において、
前記周波数を、前記構造(2)と前記インダクタ(40’、42)から構成されるシステムの共振周波数fRに実質的に固定化するためのいわゆる共振手段を含んでいることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記インダクタ(40’)は、前記電極の1つ(20)に接続されており、
前記共振手段は、
第1のスイッチ(50a)が、前記電圧源(10)と前記インダクタ(40’)との間に配置され、第2のスイッチが、前記第1のスイッチと前記電極の他方(21)とを接続するように配置された第1および第2のスイッチ(50a、50b)と、
前記周期的電圧の周波数を固定化するために、前記構造を通過する電流のイメージを計測する手段(70’)に接続され、前記スイッチを制御するための手段(60’)と、を有することを特徴とする請求項1記載の電源装置(1’)。
【請求項3】
前記周期的電圧は、少なくとも部分的に正弦波であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電源装置(1、1’)。
【請求項4】
前記周期的電圧を断ち切る手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項5】
前記共振手段は、複数の共振周波数において動作することができることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電源装置(1、1’)。
【請求項6】
前記電源装置は、一次巻線(41)と前記インダクタを形成する二次巻線(42)とを備えた変圧器(40)を含み、前記一次巻線は前記電圧源(10)に接続され、前記二次巻線は前記2つの電極(20、21)に接続されており、
前記共振手段は、周期Tで前記スイッチを開閉するべく、前記電圧源(10)から前記変圧器の前記一次巻線(41)に至る経路内に配置されたスイッチ(50)と、前記スイッチ(50)に接続された制御システム(60)とを包含し、
持続時間dtにわたって閉成される前記スイッチの閉成は、
前記構造を流れる電流がゼロ交差するとき、
前記電圧が閾値電圧(V1、−V1)と交差するとき、
光レベルが閾値と交差するとき、および
前記構造を流れる前記電流が閾値電流と交差するとき、である各瞬間の中の1つの選択肢によってトリガされることを特徴とする請求項1記載の電源装置(1’)。
【請求項7】
前記構造を流れる前記電流のイメージを前記制御システム(60)に配信するべく、前記電流を計測する手段(70)を含み、前記周期Tにおける前記スイッチの閉成は、前記電流のゼロ交差においてトリガされることを特徴とする請求項6記載の電源装置。
【請求項8】
前記電圧を計測する手段を含み、該手段は前記制御システムに接続されており、前記周期Tにおける前記スイッチの閉成は、前記電圧が前記閾値電圧(V1、−V1)と交差する際にトリガされることを特徴とする請求項6記載の電源装置。
【請求項9】
前記スイッチ(50)が閉成している間の前記持続時間(dt)は、前記構造(2)に供給すべきエネルギーに応じて調節可能であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項10】
前記周波数は、10〜300kHzの間であり、好ましくは、40〜50kHzの間であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項11】
平面型ランプを形成する構造の少なくとも2つの電極に給電するための請求項1〜10のいずれか一項に記載の電源装置の使用方法。
【請求項12】
少なくとも2つの電極(20、21)とガス(24)を収容する空間とを含む構造(2)と、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の電源装置の前記電源装置(1、1’)と、を有する集合体。
【請求項13】
前記構造(2)は、2つの対向する電極のそれぞれに付随していると共に前記空間を形成するべく離隔している2つの誘電体(22、23)を含むことを特徴とする請求項12記載の集合体。
【請求項14】
前記構造は、背面投射システム用の平面型ランプ、あるいは、建築用、装飾用および/または表示照明用の平面型ランプを形成することを特徴とする請求項12または13のいずれかに記載の集合体。
【請求項15】
前記構造は、プラズマCVDプロセス用の蒸着システムの一部を形成することを特徴とする請求項12または13のいずれかに記載の集合体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−528478(P2006−528478A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520866(P2006−520866)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001971
【国際公開番号】WO2005/011336
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】