説明

幅測定装置

【課題】安価でかつ信頼性の高い幅測定機能を有し、被測定物体の幅を高精度に測定することができる幅測定装置を提供する。
【解決手段】被測定物体1の上方より外側に配置され、その一方側にスリット状光を照射する光源2aと、そのスリット状光を撮像する一方側2次元撮像部4aと、被測定物体1の一端部28aの幅方向座標を演算する一端部幅方向座標演算部7aと、一端部高さ方向座標演算部8aと、一端部位置演算部9aと、被測定物体1の上方より外側でかつ光源2aと反対側に配置され、その他方側にスリット状光を照射する光源2bと、そのスリット状光を撮像する他方側2次元撮像部4bと、他端部28bの幅方向座標を演算する他端部幅方向座標演算部7bと、他端部高さ方向座標演算部8bと、他端部位置演算部9bと、一端部28aおよび他端部28bの空間位置に基づいて、被測定物体1の幅を演算する幅演算部10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動する被測定物体(帯状体または直方体)の幅を測定する幅測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被測定物体の幅を測定する従来の幅測定装置として、例えば、特許文献1,2に記載の装置が知られている。これの装置では、鋼板や板材等の被測定物体の下方に下部光源を設ける一方、上方両側にCCDカメラやリニアセンサ等の2次元測定カメラを配置し、その2次元測定カメラが板材のエッジ位置を撮影して、鋼板や板材等の被測定物体が上下動しても誤差をキャンセル等して、被測定物体の幅を正確に測定する。
【0003】
なお、測定対象物の幅などの寸法を光学的に測定する幅測定装置において、測定対象物の形状やノイズ等の外乱の有無にかかわらず測定対象物のエッジ位置を高精度に検出する装置(例えば、特許文献3参照。)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−257792号公報
【特許文献2】特開平05−296729号公報
【特許文献3】特開平08−061921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1,2に記載の従来の幅測定装置では、被測定物体の下方に下部光源を配置しているので、被測定物体が搬送されるときに下部光源上に異物が落下したり、粉塵が堆積するおそれがあり、これが外乱要因となって被測定物体の端部位置を正確に測定できない、という問題があった。
【0006】
また、落下し異物や堆積した粉塵を除去するため、落下下部光源の表面の清掃を頻繁に行わなければならず、幅測定装置の性能維持に手間がかかる、という問題を生じていた。
【0007】
また、被測定物体の下部には、被測定物体を搬送するための搬送ロール等の機械が配置されているため、下部光源を配置するスペースを確保するための改造が必要になる、という問題があった。
【0008】
また、前記特許文献2に記載の従来の幅測定装置では、リニアセンサ等の2次元測定カメラが被測定物体1の上方の異なる位置から、被測定物体1の同じ領域を撮像するように構成されているので、同じ領域を撮像するための光軸調整が必要であり、調整が困難である、という問題があった。
【0009】
なお、前記特許文献3に記載の従来の幅測定装置では、光電変換器により被測定物体の幅方向両端部のエッジを検出して被測定物体の幅を測定するものの、光源を設ける位置等については言及されていない。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、安価でかつ信頼性の高い幅測定機能を有し、被測定物体の幅を高精度に測定することができる幅測定装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するため、第1発明に係る幅測定装置は、被測定物体の上方より外側に配置され、被測定物体の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体の幅方向における一方側端部に照射する一方側スリット状光光源と、前記被測定物体の上方に配置され、前記一方側スリット状光光源によって前記被測定物体の表面上に照射された前記スリット状光を撮像する一方側2次元撮像部と、前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の幅方向座標を演算する一端部幅方向座標演算部と、前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の高さ方向座標を演算する一端部高さ方向座標演算部と、前記一端部幅方向座標演算部が演算した前記一方側端部の幅方向座標と、前記一端部高さ方向座標演算部が演算した前記一方側端部の高さ方向座標とに基づいて、前記一方側端部の空間位置を演算する一端部位置演算部と、前記被測定物体の上方より外側でかつ前記一方側スリット状光光源に対し前記被測定物体の幅方向の反対側に配置され、前記被測定物体の幅方向に平行なスリット状光を、前記被測定物体の幅方向における前記一方側端部の反対側となる他方側端部に照射する他方側スリット状光光源と、前記被測定物体の上方に配置され、前記他方側スリット状光光源によって前記被測定物体の表面上に照射された前記スリット状光を撮像する他方側2次元撮像部と、前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の幅方向座標を演算する他端部幅方向座標演算部と、前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の高さ方向座標を演算する他端部高さ方向座標演算部と、前記他端部幅方向座標演算部が演算した前記他方側端部の幅方向座標と、前記他端部高さ方向座標演算部が演算した前記他方側端部の高さ方向座標とに基づいて、前記他方側端部の空間位置を演算する他端部位置演算部と、前記一端部位置演算部が演算した前記一方側端部の空間位置と、前記他端部位置演算部が演算した前記他方側端部の空間位置とに基づいて、前記被測定物体の幅を演算する幅演算部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、第2発明に係る幅測定装置は、前記幅測定装置において、前記一端部幅方向座標演算部は、それぞれ、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、前記一方側幅方向輝度分布積算器で得られた前記幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する一方側幅方向輝度分布微分演算器と、前記一方側幅方向輝度分布微分演算器で得られた前記幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する一方側幅方向輝度微分分布重心演算器とを備え、前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の幅方向座標を演算し、前記一端部高さ方向座標演算部は、前記一方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、前記一方側高さ方向輝度分布積算器で得られた前記高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する一方側高さ方向輝度分布重心演算器とを備え、前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の高さ方向座標を演算する一方、前記他端部幅方向座標演算部は、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、前記他方側幅方向輝度分布積算器で得られた前記幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する他方側幅方向輝度分布微分演算器と、前記他方側幅方向輝度分布微分演算器で得られた前記幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する他方側幅方向輝度微分分布重心演算器とを備え、前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の幅方向座標を演算し、前記他端部高さ方向座標演算部は、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、前記他方側高さ方向輝度分布積算器で得られた前記高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する他方側一方側高さ方向輝度分布重心演算器とを備え、前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の高さ方向座標を演算する、ことを特徴とする。
【0013】
また、第3の発明に係る幅測定装置は、さらに、前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における端部近傍の部分領域を演算領域として設定する一方側演算領域設定部と、前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における端部近傍の部分領域を演算領域として設定する他方側演算領域設定部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、第4の発明に係る幅測定装置は、前記幅測定装置において、前記一方側演算領域設定部は、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、前記一方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記一端部幅方向座標演算部に対し設定する一方側幅方向演算領域設定器と、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を、前記一方側幅方向演算領域設定器によって設定された幅方向の演算領域において積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、前記一方側高さ方向輝度分布積算器で積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記一端部高さ方向座標演算部に対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器と、を備える一方、前記他方側演算領域設定部は、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、前記他方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記他端部幅方向座標演算部に対し設定する他方側幅方向演算領域設定器と、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を、前記他方側幅方向演算領域設定器によって設定された幅方向の演算領域において積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、前記他方側高さ方向輝度分布積算器で積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記他端部高さ方向座標演算部に対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器と、を備える、ことを特徴とする。
【0015】
また、第5の発明に係る幅測定装置は、前記幅測定装置において、前記一方側演算領域設定器は、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果に基づいて幅方向の積算領域を指定する一方側幅方向積算領域指定器と、前記一方側幅方向積算領域指定器によって指定された積算領域に基づいて、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、前記一方側高さ方向輝度分布積算器で積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記一端部高さ方向座標演算部に対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器と、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における幅方向の輝度分布を、前記一方側高さ方向演算領域設定器によって設定された高さ方向の演算領域において積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、前記一方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記一端部幅方向座標演算部に対し設定する一方側幅方向演算領域設定器とを備える一方、前記他方側演算領域設定器は、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果に基づいて幅方向の積算領域を指定する他方側幅方向積算領域指定器と、前記他方側幅方向積算領域指定器によって指定された積算領域に基づいて、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、前記他方側高さ方向輝度分布積算器で積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記他端部高さ方向座標演算部に対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器と、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における幅方向の輝度分布を、前記他方側高さ方向演算領域設定器によって設定された高さ方向の演算領域において積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、前記他方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記他端部幅方向座標演算部に対し設定する他方側幅方向演算領域設定器とを備える、ことを特徴とする。
【0016】
また、第6の発明に係る幅測定装置は、前記幅測定装置において、さらに、前記一方側2次元撮像部または前記他方側2次元撮像部のいずれか一方の後段に、前記一方側2次元撮像部または前記他方側2次元撮像部が撮像した前記スリット状光の像の幅方向座標を変換する座標変換器を有する、ことを特徴とする。
【0017】
また、第7の発明に係る幅測定装置は、前記幅測定装置において、前記一方側2次元撮像部と、前記他方側2次元撮像部とを上下逆に取り付ける、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る幅測定装置は、被測定物体の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体の幅方向における一方側端部に照射する一方側スリット状光光源と、被測定物体の表面上のスリット状光を撮像する撮像部とを備え、下部光源を有しないので、下部光源上に異物が落下したり、粉塵が堆積したりして、これが外乱要因となって被測定物体の幅を測定できないという誤測定や測定不能状態が発生しない。さらに、下部光源の表面の清掃を行う必要がないので、幅測定装置の性能を維持することが容易になる。また、下部光源を配置するスペースを確保する改造の必要が無い。また、被測定物体の上方に設けた一方側2次元撮像部と他方側2次元撮像部とは、被測定物体の幅方向におけるそれぞれ一方側または他方側を撮像するようにしたので、光軸調整などが不要となり、調整が容易になると共に、装置構成が簡素化され安価になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施の形態1の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【図2】(a),(b)、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における被測定物体の搬送方向におけるスリット状光光源と2次元撮像部の配置関係を示す長さ方向側面図、幅方向側面図である。
【図3】(a),(b)、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における一方側2次元撮像部から出力される一方側2次元撮像結果の一例、他方側2次元撮像部から出力される他方側2次元撮像結果の一例を示す説明図である。
【図4】(a)〜(d)、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における被測定物体の一端部の空間位置演算のための説明図である。
【図5】(a)〜(d)、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における被測定物体の他端部の空間位置演算のための説明図である。
【図6】実施の形態2の幅測定装置における一端部幅方向座標演算部および他端部幅方向座標演算部と、一端部高さ方向座標演算部および他端部高さ方向座標演算部の詳細構成例を示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態3の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【図8】実施の形態3の幅測定装置における一方側演算領域設定部と、他方側演算領域設定部とが設定する演算領域の一例を示す説明図である。
【図9】(a)〜(d)、それぞれ、図4(a)〜(d)に示す実施の形態1の幅測定装置における一端部の空間位置演算のための説明図に、この実施の形態3により演算領域を設定した一例を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態4の幅測定装置の構成の内、一方側演算領域設定部および他方側演算領域設定部の詳細構成例を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態5の幅測定装置の構成の内、一方側演算領域設定部および他方側演算領域設定部の詳細構成例を示す構成図である。
【図12】この発明の実施の形態6の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【図13】(a),(b)、それぞれ、実施の形態6の座標変換器において座標変換された一方側2次元画像結果の座標変換結果の例と、座標変換を行っていない他方側2次元画像結果5bの例とを示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態7の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態1.
図1に示すように、本実施の形態1の幅測定装置は、被測定物体1の幅方向の中心に対して一方側の端部(以下、一端部という。)28aの空間位置を演算すると共に、他方側の端部(以下、他端部という。)28bの空間位置を演算して、被測定物体1の幅を測定するものである。
【0021】
つまり、実施の形態1の幅測定装置は、まず、被測定物体1の上部より外側に配置され、被測定物体1の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体1の幅方向の一端部28aに照射する一方側スリット状光光源2aと、被測定物体1の上方に配置され、一方側スリット状光光源2aによって被測定物体1の表面上に照射されたスリット状光を撮像する一方側2次元撮像部4aと、一方側2次元撮像部4aによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの幅方向座標を演算する一端部幅方向座標演算部7aと、一方側2次元撮像部4aによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの高さ方向座標を演算する一端部高さ方向座標演算部8aと、一端部幅方向座標演算部7aが演算した一端部28aの幅方向座標と、一端部高さ方向座標演算部8aが演算した一端部28aの高さ方向座標とに基づいて、被測定物体1の一端部28aの空間位置を演算する一端部位置演算部9aと、を有する。
【0022】
また、実施の形態1の幅測定装置は、被測定物体1の上部より外側でかつ一方側スリット状光光源2aに対し被測定物体1の幅方向の反対側に配置され、被測定物体1の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体1の幅方向における被測定物体1の一端部28aの反対側となる他端部28bに照射する他方側スリット状光光源2bと、被測定物体1の上方に配置され、他方側スリット状光光源2bによって被測定物体1の表面上に照射されたスリット状光を撮像する他方側2次元撮像部4bと、他方側2次元撮像部4bによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの幅方向座標を演算する他端部幅方向座標演算部7bと、他方側2次元撮像部4bによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの高さ方向座標を演算する他端部高さ方向座標演算部8bと、他端部幅方向座標演算部7bが演算した他端部28bの幅方向座標と、他端部高さ方向座標演算部8bが演算した他端部28bの高さ方向座標とに基づいて、他端部28bの空間位置を演算する他端部位置演算部9bと、一端部位置演算部9aが演算した一端部28aの空間位置と、他端部位置演算部9bが演算した他端部28bの空間位置とに基づいて、被測定物体1の幅を演算する幅演算部10と、を備える。
【0023】
ここで、図1に示す実施の形態1の幅測定装置の動作の概要を説明する。
【0024】
まず、図1に示すように、本実施の形態1の幅測定装置では、一方側スリット状光光源2aは、被測定物体1の上部より外側に配置され、被測定物体1の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体1の幅方向の一端部28a上に照射する。
【0025】
一方側2次元撮像部4aは、被測定物体1の上方に配置され、被測定物体1の表面上の一方側撮像領域3aを撮像しており、一方側スリット状光光源2aから一方側撮像領域3aに照射されたスリット状光を撮像して、一方側2次元撮像結果5aを出力する。
【0026】
一方側2次元撮像部4aから出力された一方側2次元撮像結果5aは、一端部幅方向座標演算部7aで、被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの幅方向座標が演算され、一端部高さ方向座標演算部8aで、被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの高さ方向座標が演算され、さらに、一端部位置演算器9aで、一端部幅方向座標演算部7aが演算した被測定物体1の一端部28aの幅方向座標と、一端部高さ方向座標演算部8aが演算した被測定物体1の一端部28aの高さ方向座標とから一端部28aの空間位置、例えば、空間座標が演算される。
【0027】
一方、他方側スリット状光光源2bは、被測定物体1の上部より外側で、一方側スリット状光光源2aの反対側に配置され、被測定物体1の幅方向に平行なスリット状光を、一方側スリット状光光源2aの反対側の他端部28b上に照射する。
【0028】
他方側2次元撮像部4bは、被測定物体1の上方に配置され、被測定物体1の表面上の一方側撮像領域3aとは反対側の他方側撮像領域3bを撮像しており、他方側スリット状光光源2bから他方側撮像領域3bに照射されたスリット状光を撮像して、他方側2次元撮像結果5bを出力する。
【0029】
他方側2次元撮像部4bから出力された他方側2次元撮像結果5bは、他端部幅方向座標演算器7bで、被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの幅方向座標が演算され、他端部高さ方向座標演算部8bで、被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの高さ方向座標が演算され、さらに、他端部位置演算部9bで、他端部幅方向座標演算器7bが演算した被測定物体1の他端部28bの幅方向座標と、他端部高さ方向座標演算部8bが演算した被測定物体1の他端部28bの高さ方向座標とから他端部28bの空間位置、例えば、空間座標が演算される。
【0030】
そして、幅演算部10が、一端部位置演算部9aが演算した被測定物体1の一端部28aの空間位置と、反対側の他端部位置演算部9bが演算した被測定物体1の他端部28bの空間位置とに基づいて、被測定物体1の幅を演算する。
【0031】
図2(a)は、この発明の実施の形態1の幅測定装置における被測定物体1の搬送方向におけるスリット状光光源と2次元撮像部の配置関係を示す長さ方向側面図である。図2(b)は、この発明の実施の形態1の幅測定装置における被測定物体1の幅方向におけるスリット状光光源と2次元撮像部の配置関係を示す幅方向側面図である。
【0032】
一方側スリット状光光源2aは、図2(b)に示ように、被測定物体1の中心より一方側の上方であって、被測定物体1の幅方向外側に配置され、被測定物体1の主に一方側撮像領域3a上に照射する。一方側2次元撮像部4aは、図2(a)に示ように、一方側スリット状光光源2aと被測定物体1の搬送方向に所定の角度を有して配置され、被測定物体1の一方側撮像領域3a内に照射されたスリット状光を撮像する。
【0033】
これに対し、他方側スリット状光光源2bは、図2(b)に示ように、被測定物体1の中心より他方側の上方であって、被測定物体1の幅方向外側で,かつ、一方側スリット状光光源2aとは反対側に配置され、被測定物体1の主に他方側撮像領域3b上に照射する。他方側2次元撮像部4bは、図2(a)に示ように、他方側スリット状光光源2bと被測定物体1の搬送方向に所定の角度を有して配置され、被測定物体1の他方側撮像領域3b内に照射されたスリット状光を撮像する。
【0034】
図3(a)は、実施の形態1の幅測定装置における一方側2次元撮像部4aから出力される一方側2次元撮像結果5aの一例を示す説明図である。また、図3(b)は、実施の形態1の幅測定装置における他方側2次元撮像部4bから出力される他方側2次元撮像結果5bの一例を示す説明図である。
【0035】
図3(a)において、一方側2次元撮像結果5aの例では、例えば、横軸方向にm個の画素が配列され、縦軸方向にn個の画素が配列されている。横方向m個の画素の配列は、被測定物体1上の一方側撮像領域3aにおいて、被測定物体1の幅方向座標の撮像結果の一例を示す。また、縦方向のn個の画素の配列は、被測定物体1の高さ方向座標の撮像結果の一例を示す。
【0036】
図3(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの座標は、一方側2次元撮像結果5aの右下端座標(横軸座標、縦軸座標)を(0,0)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の左下端座標を(m,0)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の右上端座標を(0,n)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の左上端座標を(m,n)とすると、
(0,0)=(Wa0,Ha0)
(m,0)=(−Wamax,Ha0)
(0,n)=(Wa0,Hamax)
(m,n)=(−Wamax,Hamax)
で示される。
【0037】
これらの座標は、一方側2次元撮像部4aが、一方側撮像領域3aにて撮像した一方側2次元撮像結果5aの座標である。
【0038】
なお、図3(a)において、11aは、一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光の像(以下、スリット状光像という。)を示し、12aは、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部、すなわち被測定物体1の一端部28aを示している。また、破線11amaxは、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHamaxにある場合における一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像を示し、破線11a0は、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHa0にある場合における一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像を示す。
【0039】
ここで、一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像11aの一端部12aは、一方側2次元撮像結果5a内の横方向すなわち被測定物体1の幅方向の座標−Waを示すことになる。従って、スリット状光像11aの一端部12aの座標、すなわち被測定物体1の一端部28aの座標は、(−Wa,Ha)で示される。
【0040】
また、図3(b)に示す他方側2次元撮像部4bが撮像した他方側2次元撮像結果5bの例は、横軸方向にm個の画素が配列され、縦軸方向にn個の画素が配列されている例について示している。横方向m個の画素の配列は、被測定物体1上の他方側撮像領域3bにおいて、被測定物体1の幅方向座標の撮像結果の一例である。また、縦方向のn個の画素の配列は、被測定物体1の高さ方向座標の撮像結果の一例である。
【0041】
他方側2次元撮像結果5bの座標は、他方側2次元撮像結果5bの右下端座標(横軸座標、縦軸座標)を(0,0)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の左下端座標を(m,0)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の右上端座標を(0,n)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の左上端座標を(m,n)とすると、
(0,0)=(+Wbmax,Hb0)
(m,0)=(Wb0,Hb0)
(0,n)=(+Wbmax,Hbmax)
(m,n)=(Wb0,Hbmax)
で示される。
【0042】
これらの座標は、他方側2次元撮像部4bが、他方側撮像領域3bにて撮像した他方側2次元撮像結果5bの座標である。
【0043】
なお、図3(b)において、11bは、他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像を示し、12bは、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの他端部28bを示している。また、破線11bmaxは、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHbmaxにある場合における他方側スリット状光光源2bが照射したスリット状光像を示し、破線11b0は、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHb0にある場合における一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像を示す。
【0044】
ここで、他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像11bの他端部12bは、他方側2次元撮像結果5b内の横方向すなわち被測定物体1の幅方向の座標+Wbを示すことになる。従って、像11bの一端部12aの座標は、(+Wb,Hb)で示される。
【0045】
図4(a)〜(d)は、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における被測定物体1の一端部28aの空間位置演算のための説明図である。
【0046】
図4(a)は、一方側2次元撮像部4aが撮像した一方側2次元撮像結果5aの例であり、図3(a)と同じである。
【0047】
図4(a)において、一方側2次元撮像結果5aの例は、横軸方向にm個の画素が配列され、縦軸方向にn個の画素が配列されている。一方側2次元撮像結果5aの横方向m個の画素の配列は、被測定物体1上の一方側撮像領域3aにおいて、被測定物体1の一方側2次元撮像結果5aの幅方向座標となる。また、一方側2次元撮像結果5aの縦方向のn個の画素の配列は、被測定物体1の一方側2次元撮像結果5aの高さ方向座標となる。
【0048】
一方側2次元撮像結果5aの座標は、一方側2次元撮像結果5aの右下端座標(横軸座標、縦軸座標)を(0,0)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の左下端座標を(m,0)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の右上端座標を(0,n)とし、一方側2次元撮像結果5aの座標上の左上端座標を(m,n)とすると、前述したように、
(0,0)=(Wa0,Ha0)
(m,0)=(−Wamax,Ha0)
(0,n)=(Wa0,Hamax)
(m,n)=(−Wamax,Hamax)
で示される。
【0049】
なお、図4(a)において、図3(a)と同様に、11aは、一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像を示し、12aは、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部、すなわち被測定物体1の一端部28aを示している。また、破線11amaxは、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHamaxにある場合における一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像を示し、破線11a0は、被測定物体1の上面が、図2(a)中のHa0にある場合における一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像を示す。従って、スリット状光像11aの一端部12aの座標は、(−Wa,Ha)で示される。
【0050】
図4(b)は、図4(a)に示す一方側2次元撮像部4aが撮像した一方側2次元撮像結果5aの幅方向の輝度レベルの例を示している。
【0051】
つまり、図4(b)は、図4(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を、高さ方向に積算した例を示している。図4(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルを示す。
【0052】
図4(c)は、図4(a)に示す一方側2次元撮像部4aが撮像した一方側2次元撮像結果5aの高さ方向の輝度レベルの例を示している。
【0053】
つまり、図4(c)において、図4(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を、幅方向に積算した例を示している。図4(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルを示す。
【0054】
図4(d)は、図4(b)に示す一方側2次元撮像結果5aの幅方向の輝度レベルを、横軸方向に微分した例である。
【0055】
図4(d)において、横軸は、図4(b)に示す一方側2次元撮像結果5aの幅方向の輝度レベルを横軸方向に微分した幅方向座標、縦軸は、図4(b)に示す一方側2次元撮像結果5aの幅方向の輝度レベルを、横軸方向に微分したレベルを示す。
【0056】
図5(a)〜(e)は、それぞれ、実施の形態1の幅測定装置における被測定物体1の他端部28bの空間位置演算のための説明図である。
【0057】
図5(a)において、他方側2次元撮像結果5bの例は、横軸方向にm個の画素が配列され、縦軸方向にn個の画素が配列されている例について示す。他方側2次元撮像結果5bの横方向m個の画素の配列は、被測定物体1上の他方側撮像領域において、被測定物体1の他方側2次元撮像結果5bの幅方向座標となる。また、他方側2次元撮像結果5bの縦方向のn個の画素の配列は、被測定物体1の他方側2次元撮像結果5bの高さ方向座標となる。
【0058】
他方側2次元撮像結果5bの座標は、他方側2次元撮像結果5bの右下端座標(横軸座標、縦軸座標)を(0,0)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の左下端座標を(m,0)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の右上端座標を(0,n)とし、他方側2次元撮像結果5bの座標上の左上端座標を(m,n)とすると、前述したように、
(0,0)=(+Wbmax,Hb0)
(m,0)=(Wb0,Hb0)
(0,n)=(+Wbmax,Hbmax)
(m,n)=(Wb0,Hbmax)
で示される。
【0059】
なお、図3(b)と同様に、図5(a)において、11bは、他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像を示し、12bは、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの他端部28bを示し、破線11bmaxは、被測定物体1の上面が、図2(b)中のHbmaxにある場合における一方側スリット状光光源2bが照射したスリット状光像を示し、破線11b0は、被測定物体1の上面が、図2(b)中のHb0にある場合における一方側スリット状光光源2bが照射したスリット状光像11bを示す。なお、像11bの他端部12bの座標は、(+Wb,Hb)で示される。
【0060】
図5(b)は、図5(a)に示す他方側2次元撮像部4bが撮像した他方側2次元撮像結果5bの幅方向の輝度レベルの例を示している。
【0061】
つまり、図5(b)は、図5(a)に示す他方側2次元撮像部4bが他方側2次元撮像結果5bの輝度分布を、高さ方向に積算した例を示している。図5(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルを示す。
【0062】
図5(c)は、図5(a)に示す他方側2次元撮像部4bが撮像した他方側2次元撮像結果5bの高さ方向の輝度レベルの例を示している。
【0063】
つまり、図5(c)において、図5(a)に示す他方側2次元撮像結果5bの輝度分布を、幅方向に積算した例を示している。図5(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルを示す。
【0064】
図5(d)は、図5(b)に示す他方側2次元撮像結果5bの幅方向の輝度レベルを、横軸方向に微分した例である。
【0065】
図5(d)において、横軸は、図5(b)に示す他方側2次元撮像結果5bの幅方向の輝度レベルを横軸方向に微分した幅方向座標、縦軸は、その幅方向の輝度レベルを、横軸方向に微分したレベルを示す。
【0066】
図5(e)は、図5(b)に示す他方側2次元撮像結果5bの幅方向の輝度レベルを横軸方向に微分した幅方向座標の輝度微分値を、極性反転器29b(図6参照。)により縦方向にプラスマイナスの極性を反転した例である。
【0067】
〈実施の形態1の幅測定装置の詳細動作〉
次に、実施の形態1の幅測定装置の詳細動作について説明する。
【0068】
まず、被測定物体1が搬送方向に移動すると、被測定物体1は、一方側スリット状光光源2aおよび他方側スリット状光光源2bから、それぞれ、スリット状光を照射される。
【0069】
一方側スリット状光光源2aおよび他方側スリット状光光源2bから被測定物体1にスリット状光が照射されると、一方側2次元撮像部4aおよび他方側2次元撮像部4bは、それぞれ、被測定物体1に照射されたスリット状光の反射光を撮像し、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bを得る。この一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bは、被測定物体1が所定距離搬送毎に得られ、この撮像結果毎に各演算部の処理を経て、幅測定結果が得られる。
【0070】
このようにして得られた一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bは、それぞれ、図3(a)中の一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像11aと、図3(b)中の他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像11bとなる。つまり、被測定物体1の一端部28aは、一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像11aの一端部12aで表される一方、他端部28bは、他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像11bの他端部12bで表されることになる。
【0071】
ここで、実施の形態1の幅測定装置の一方側2次元撮像部4aおよび他方側2次元撮像部4bは、図2(b)に示すように、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bとして、被測定物体1の表面上のスリット状光像のみを撮像し、被測定物体1の側面上のスリット像を撮像しない。
【0072】
また、図2(a)および図2(b)に示すように、一方側スリット状光光源2aおよび他方側スリット状光光源2bが、被測定物体1の上方より両外側に配置され、外側からスリット状光を被測定物体1に照射する一方、一方側2次元撮像部4aおよび他方側2次元撮像部4bは、被測定物体1の上方に配置されていて、被測定物体1の側面上のスリット像を撮像しない位置に設けられている。
【0073】
従って、一端部幅方向座標演算部7a、一端部高さ方向座標演算部8a、他端部幅方向座標演算部7b、他端部高さ方向座標演算部8bは、それぞれ、図3(a)中の一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像11a、または図3(b)中の他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像11bから、被測定物体1の側面の像に影響されることなく、スリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの幅方向座標および高さ方向座標、スリット状光像11bにおける他端部12b、すなわち被測定物体1の他端部28bの幅方向座標および高さ方向座標を正確に検出できるので、幅測定の信頼性が向上するという効果がある。
【0074】
〈一端部幅方向座標演算部7aの算出動作の一例〉
次に、一端部幅方向座標演算部7aが、一方側2次元撮像結果5aを入力して、被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標−Waを算出する動作について、図4(a)および図4(b)を参照して説明する。
【0075】
一端部幅方向座標演算部7aは、被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの幅方向座標−Waを、例えば、一方側2次元撮像結果5aの被測定物体1の高さ方向に積算することにより算出する。
【0076】
すなわち、一端部幅方向座標演算部7aは、一方側2次元撮像結果5aの幅方向座標において、(m,0)から(0,0)を、横軸方向を1行目として、(m,1)から(0,1)を、横軸方向を2行目として、(m,i)から(0,i)を、横軸方向をi行目として、さらに、(m,n)から(0,n)を、横軸方向をn行目として、縦軸の0からn行目までを積算する。
【0077】
従って、一端部幅方向座標演算部7aによる(m,(0からnまでの輝度積算))から(0,(0からnまでの輝度積算))の結果は、図4(b)に示すようになる。なお、図4(b)は、前述したように、図4(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した例を示す図である。図4(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0078】
ここで、一端部幅方向座標演算部7aは、被測定物体1の一端部28aの幅方向座標演算方法の一例として、図4(b)の横軸方向を左から右方向にサーチしていく時、定められた所定の閾値SLwを初めて越えた交点座標をSLwpとして、このSLwpを一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aの座標−Waとして演算する。
【0079】
一端部幅方向座標演算部7aは、このような演算方法によって、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの幅方向座標を算出する。
【0080】
ここで、一端部高さ方向座標演算部8aは、閾値SLwとして、例えば、図4(b)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLwとして設定する。
【0081】
〈一端部高さ方向座標演算部8aの算出動作の一例〉
次に、一端部高さ方向座標演算部8aが、一方側2次元撮像結果5aを入力して、被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12aの高さ方向座標Haを算出する動作について、図4(a)および図4(c)を参照して説明する。
【0082】
一端部高さ方向座標演算部8aは、被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの高さ方向座標Haを、例えば、一方側2次元撮像結果5aの被測定物体1の幅方向に積算することにより算出する。
【0083】
すなわち、一端部高さ方向座標演算部8aは、一方側2次元撮像結果5aの高さ方向座標において、(0,0)から(0,n)を、縦軸方向を1列目として、(1,0)から(1,n)を、縦軸方向を2列目として、(j,0)から(j,n)を、縦軸方向をj列目として、さらに、(m,0)から(m,n)を、縦軸方向をn列目として、横軸の0からm列目までを積算する。
【0084】
従って、一端部高さ方向座標演算部8aによる((0からmまでの輝度積算),0)から((0からmまでの輝度積算),n)の結果は、図4(c)に示すようになる。なお、図4(c)は、前述したように、図4(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した例の図である。図4(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0085】
ここで、一端部高さ方向座標演算部8aは、被測定物体1の一端部28aの高さ方向座標演算方法の一例として、図4(c)の縦軸方向にサーチし、定められた所定の閾値SLhを越えた交点座標をSLhp1とSLhp2として検出し、このSLhp1とSLhp2の平均値を、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aの高さ座標Haとして演算する。
【0086】
一端部高さ方向座標演算部8aは、このような演算方法によって、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの高さ方向座標を算出する。
【0087】
ここで、閾値SLhの設定方法は、例えば、図4(c)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLHとして設定する。
【0088】
〈一端部位置演算器9aの算出動作の一例〉
次に、一端部位置演算器9aは、一端部幅方向座標演算部7aが算出した被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標−Waと、一方側高さ方向標演算器8aが算出した被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12aの高さ方向座標Haとから、被測定物体1の一端部28aの空間位置を演算する。
【0089】
すなわち、一端部位置演算器9aは、一方側2次元撮像結果5a中のスリット状光像11aの一端部12aから得られた幅方向座標−Waと、高さ方向座標Haとから、被測定物体1の一端部28aの空間位置を求める。
【0090】
図2(a)において、一方側スリット状光光源2aが照射されている被測定物体1上表面は、その被測定物体1の厚さや搬送時の振動によって、高さが変動する。この高さ変動は、図2(a)中のHa0からHamaxまで変動する。図3(a)に示す一方側2次元撮像結果5aにおいて、この高さ変動の高さが高さHa0のとき破線11a0として得られ、高さ変動の高さが高さHaのとき実線11aとして得られ、高さ変動の高さが高さHamaxのとき破線11amaxとして得られる。この時の一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aは、図3(a)に示すように変化する。
【0091】
そのため、一端部位置演算器9aは、一端部高さ方向座標演算部8aから得られた高さHa0からHamaxの変化を、所定の変化テーブルによって、被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標を補正する。
【0092】
なお、他端部幅方向座標演算器7b、他端部高さ方向座標演算部8b、他端部位置演算部9bも、一端部幅方向座標演算部7a、一端部高さ方向座標演算部8a、一端部位置演算器9aと同様にして、他方側2次元撮像結果5bから他端部28bの幅方向座標を補正する。
【0093】
そして、幅演算部10は、一端部位置演算部9aが演算した被測定物体1の一端部28aの幅方向座標と、これとは反対側の他端部位置演算部9bが演算した被測定物体1の他端部28bの幅方向座標とから、被測定物体1の幅を演算する。
【0094】
従って、実施の形態1に係る幅測定装置によれば、図3(a)中の一方側スリット状光光源2aが被測定物体1上に照射したスリット状光像11aと、図3(b)中の他方側スリット状光光源2bが被測定物体1上に照射したスリット状光像11bとから、被測定物体1の側面の像に影響されることなく、一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aおよびスリット状光像11bの他端部12bを正確に検出できるので、被測定物体1の幅を測定信頼性が向上する。
【0095】
また、実施の形態1に係る幅測定装置は、被測定物体1の幅方向に平行なスリット状光を、被測定物体1の幅方向の一端部28aおよび他端部28bとに照射する一方側スリット状光光源2aおよび他方側スリット状光光源2bと、被測定物体1の表面上に照射されたスリット状光を撮像する一方側2次元撮像部4aおよび他方側2次元撮像部4bとを備え、下部光源を有しないので、下部光源上に異物が落下したり、粉塵が堆積したりして、これが外乱要因となって被測定物体11の幅を測定できないという誤測定や測定不能状態を防止することができる。
【0096】
また、実施の形態1に係る幅測定装置では、下部光源の表面の清掃を行う必要がないので、幅測定装置の性能を維持することが容易になる。
【0097】
また、実施の形態1に係る幅測定装置は、下部光源を配置するスペースを確保する改造の必要も無くなる。
【0098】
また、実施の形態1に係る幅測定装置は、被測定物体1の上方に、2台の一方側2次元撮像部4aおよび他方側2次元撮像部4bを配置し、それぞれ、被測定物体1の幅方向の一端部28aまたは他端部28bを撮像するようにしたので、同一領域を撮像する場合の光軸調整が不要となり、調整が容易となると共に、装置構成が簡素化され安価になる。
【0099】
実施の形態2.
実施の形態2の幅測定装置は、図1等に示す実施の形態1の幅測定装置の構成を示す図1の内、一端部幅方向座標演算部7aおよび他端部幅方向座標演算部7bと、一端部高さ方向座標演算部8aおよび他端部高さ方向座標演算部8bの構成を、詳細に示したことを特徴とする。
【0100】
図6は、実施の形態2の幅測定装置における一端部幅方向座標演算部7aおよび他端部幅方向座標演算部7bと、一端部高さ方向座標演算部8aおよび他端部高さ方向座標演算部8bの詳細構成例を示す構成図である。
【0101】
図6において、実施の形態2の幅測定装置における一端部幅方向座標演算部7aは、一方側2次元撮像部4aによって撮像された一方側2次元撮像結果5aにおいて、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器18aと、一方側幅方向輝度分布積算器18aで得られた幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する一方側幅方向輝度分布微分演算器19aと、一方側幅方向輝度分布微分演算器19aで得られた幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する一方側幅方向輝度微分分布重心演算器20aとを備え、被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの幅方向座標を演算する。また、一端部高さ方向座標演算部8aは、一方側2次元撮像部4aによって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する一方側高さ方向輝度分布積算器21aと、一方側高さ方向輝度分布積算器21aで得られた高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する一方側高さ方向輝度分布重心演算器22aとを備え、被測定物体1上のスリット状光像11aにおける一端部12aの高さ方向座標を演算する。
【0102】
同様に、実施の形態2の幅測定装置における他端部幅方向座標演算部7bは、他方側2次元撮像部4bによって撮像された他方側2次元撮像結果5bにおいて、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器18bと、他方側幅方向輝度分布積算器18bで得られた幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する他方側幅方向輝度分布微分演算器19bと、他方側幅方向輝度分布微分演算器19bで得られた幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する他端部方向輝度微分分布重心演算器20bとを備え、被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの幅方向座標を演算する。また、他端部高さ方向座標演算部8bは、他方側2次元撮像部4bによって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する他方側高さ方向輝度分布積算器21bと、他方側高さ方向輝度分布積算器21bで得られた高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する他方側高さ方向輝度分布重心演算器22bと、他方側高さ方向輝度分布重心演算器22bで得られた高さ方向の輝度分布の重心の極性を変換する極性変換器29bとを備え、被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12bの高さ方向座標を演算する。
【0103】
〈実施の形態2の幅測定装置における一端部幅方向座標演算部7aの動作〉
次に、実施の形態2の幅測定装置における一端部幅方向座標演算部7aが、例えば、図4(a)に示すような一方側2次元撮像結果5aを入力して、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標−Waを演算で算出する動作について、図4(a)、図4(b)および図4(d)を参照して説明する。
【0104】
例えば、一方側幅方向輝度分布積算器18aは、一方側2次元撮像結果5aに含まれるスリット状光像11aの幅方向の輝度分布を、高さ方向に積算する。
【0105】
すなわち、一方側幅方向輝度分布積算器18aは、一方側2次元撮像結果5aの座標において、(m,0)から(0,0)を、横軸方向を1行目として、(m,1)から(0,1)を、横軸方向を2行目として、(m,i)から(0,i)を、横軸方向をi行目として、さらに、(m,n)から(0,n)を、横軸方向をn行目として、縦軸の0からn行目までを積算する。
【0106】
従って、一方側幅方向輝度分布積算器18aによって積算された(m,(0からnまでの輝度積算))から(0, (0からnまでの輝度積算))の結果は、図4(b)に示すようになる。図4(a)は、前述したように、一方側2次元撮像結果5aに含まれるスリット状光像11aの幅方向の輝度分布を、高さ方向に積算した例を示したものである。図4(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0107】
次に、一方側幅方向輝度分布微分演算器19aは、一方側幅方向輝度分布積算器18aによって積算された、図4(b)に示すような横軸が幅方向座標、縦軸が輝度レベルの積算値を、横軸の幅方向に微分演算処理を行う。一方側幅方向輝度分布微分演算器19aの微分演算結果の例が図4(d)である。図4(d)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベル積算値の微分値である。
【0108】
次に、一方側幅方向輝度微分分布重心演算器20aは、一方側幅方向輝度分布微分演算器19aによって演算された、縦軸が輝度レベル積算値の微分値の幅方向座標における微分値の重心演算を行う。
【0109】
ここで、一方側幅方向輝度微分分布重心演算器20aにおける重心演算は、例えば、横軸mから0の任意の座標をiとし、この任意の座標iのときの輝度レベル積算値の微分値をBiとし、そのときの重心座標をWaとすると、下式(1)で演算される。
【0110】
Wa=(Σ(Bi×i))/(ΣBi) ・・・(1)
〈実施の形態2の幅測定装置における一端部高さ方向座標演算部8aの動作〉
次に、実施の形態2の幅測定装置における一端部高さ方向座標演算部8aが、図4(a)に示すような一方側2次元撮像結果5aを入力して、一方側高さ方向輝度分布積算器21aおよび一方側高さ方向輝度分布重心演算器22aにおいて、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの高さ方向座標Haを演算で算出する動作について、図4(a)および図4(c)を参照して説明する。
【0111】
一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、例えば、一方側2次元撮像結果5aに含まれる一端部28aの高さ方向輝度分布を、被測定物体11の幅方向に積算する。
【0112】
すなわち、一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、一方側2次元撮像結果5aの座標において、(0,0)から(0,n)を、縦軸方向を1列目として、(1,0)から(1,n)を、縦軸方向を2列目として、(j,0)から(j,n)を、縦軸方向をj列目として、さらに、(m,0)から(m,n)を、縦軸方向をn列目として、横軸の0からm列目までを積算する。
【0113】
従って、((0からmまでの輝度積算),0)から((0からmまでの輝度積算),n)の結果は、図4(c)に示すようになる。図4(c)は、図4(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した例である。図4(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0114】
次に、一方側高さ方向輝度分布重心演算器22aは、横軸方向も輝度レベル積算値、縦軸方向に高さ方向座標の重心演算を行う。
【0115】
ここで、一方側高さ方向輝度分布重心演算器22aにおける重心演算は、縦軸nから0の任意の座標をjとし、この任意の座標jのときの輝度レベル積算値をBjとし、そのときの重心座標をHaとすると、下式(2)で演算される。
【0116】
Ha=(Σ(Bj×j))/(ΣBj) ・・・(2)
なお、他端部幅方向座標演算部7bにおける他方側幅方向輝度分布積算器18b、他方側幅方向輝度分布微分演算器19b、他端部方向輝度微分分布重心演算器20b、他端部高さ方向座標演算部8bにおける他方側高さ方向輝度分布積算器21bおよび他方側高さ方向輝度分布重心演算器22bも、それぞれ、他方側2次元撮像結果5bを入力して、一端部幅方向座標演算部7aにおける一方側幅方向輝度分布積算器18a、一方側幅方向輝度分布微分演算器19a、一方側幅方向輝度微分分布重心演算器20a、一端部高さ方向座標演算部8aにおける一方側高さ方向輝度分布積算器21aおよび一方側高さ方向輝度分布重心演算器22aと同様に演算を行う。
【0117】
そして、実施の形態2の幅測定装置では、一方側2次元撮像結果5aと異なり、他方側2次元撮像結果5bでは、図6に示すように、他端部高さ方向座標演算部8bにおける極性変換器29bが、図5(d)に示すような他方側幅方向輝度分布微分演算器19bの演算結果である幅方向の輝度分布微分値輝度分布微値の極性を、図5(e)に示すように反転する極性逆転演算処理を行う。
【0118】
従って、実施の形態2の幅測定装置は、実施の形態1の幅測定装置と同様の効果が得られると共に、さらに、図6に示すように、一端部幅方向座標演算部7a、他端部幅方向座標演算部7bに、それぞれ、一方側幅方向輝度微分分布重心演算器20a、他方側幅方向輝度微分分布重心演算器20bを備えるので、撮像結果の幅方向画素数のm個よりも高い分解能で幅方向座標を検出することができる。
【0119】
また、実施の形態2の幅測定装置では、図6に示すように、一端部高さ方向座標演算部8a、他端部高さ方向座標演算部8bに、それぞれ、一方側高さ方向輝度分布重心演算器22a、他方側高さ方向輝度分布重心演算器22bを備えるので、撮像結果の高さ方向画素数のn個よりも高い分解能で高さ座標を検出することができる。
【0120】
従って、実施の形態2の幅測定装置によれば、実施の形態1の幅測定装置よりも、被測定物体1の幅を高精度で測定することができる。
【0121】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【0122】
図7から明らかなように、実施の形態3の幅測定装置は、図1に示す実施の形態1の幅測定装置の構成に対し、一方側演算領域設定部6aと、他方側演算領域設定部6bとを追加して構成されている。
【0123】
ここで、一方側演算領域設定部6aは、一方側2次元撮像部4aによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11aの一端部12a近傍の部分領域を演算領域として設定するものである。
【0124】
また、他方側演算領域設定部6bは、他方側2次元撮像部4bによって撮像された被測定物体1上のスリット状光像11bにおける他端部12b近傍の部分領域を演算領域として設定するものである。なお、図7に示す実施の形態3の幅測定装置の構成のうち、一方側演算領域設定部6aと、他方側演算領域設定部6b以外の構成は、図1に示す実施の形態1の幅測定装置の構成と同じであるので、説明を省略する。
【0125】
図8は、実施の形態3の幅測定装置における一方側演算領域設定部6aと、他方側演算領域設定部6bとが設定する演算領域の一例を示す説明図である。
【0126】
図8(a)において、13aは、一方側演算領域設定部6aが一方側2次元撮像結果5aに設定する演算領域、13bは、他方側演算領域設定部6bが他方側2次元撮像結果5bに設定する演算領域である。
【0127】
図9(a)〜(d)は、それぞれ、図4(a)〜(d)に示す実施の形態1の幅測定装置における被測定物体1の一端部28aの空間位置演算のための説明図での空間位置演算のための説明図に、この実施の形態3により演算領域を設定した一例を示す説明図である。
【0128】
図9(a)〜(c)において、16aは、一方側2次元撮像結果5aに設定する演算領域13aの幅方向演算領域、17aは、一方側2次元撮像結果5aに設定する演算領域13aの高さ方向演算領域である。
【0129】
つまり、実施の形態3の幅測定装置では、一方側演算領域設定部6aは、図9(a)〜(c)に示すように、一方側2次元撮像結果5aにおける演算領域13aの幅方向演算領域16aを限定して一端部幅方向座標演算部7aに出力する一方、一方側2次元撮像結果5aにおける演算領域13aの高さ方向演算領域17aを限定して一端部高さ方向座標演算部8aに出力して、一端部幅方向座標演算部7aおよび一端部高さ方向座標演算部8aにおける演算領域を限定する。
【0130】
なお、図示はしないが、他方側演算領域設定部6bも、一方側演算領域設定部6aと同様に、他方側2次元撮像結果5bにおける演算領域の幅方向演算領域を限定してた他端部幅方向座標演算部7bに出力する一方、他方側2次元撮像結果における演算領域の高さ方向演算領域を限定して他端部高さ方向座標演算部8bに出力して、他端部幅方向座標演算部7bおよび他端部高さ方向座標演算部8bにおける演算領域を限定する。
【0131】
従って、実施の形態3に係る幅測定装置は、図1に示す実施の形態1の幅測定装置の構成に対し、さらに、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bにおける演算領域を限定する一方側演算領域設定部6aと、他方側演算領域設定部6bとを設けたため、実施の形態1の幅測定装置と同様の効果が得られると共に、一端部幅方向座標演算部7aおよび一端部高さ方向座標演算部8aの演算領域、および他端部幅方向座標演算部7bおよび他端部高さ方向座標演算部8bの演算領域を限定することが可能となり、被測定物体1の幅を高速に算出することができる。
【0132】
特に、被測定物体11は搬送方向に移動し、この被測定物体11が所定距離搬送毎に一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bが得られるので、被測定物体11の搬送速度が速い場合には、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bの処理を高速にかつ効率的に処理演算する必要があるが、実施の形態3に係る幅測定装置では、一方側演算領域設定部6aと他方側演算領域設定部6bとによって演算領域を設定することによって、処理演算領域を限定するが可能となり、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5b毎の演算処理時間を高効率に実行することができ、被測定物体11が高速に搬送される場合に有効となる。
【0133】
実施の形態4.
実施の形態4の幅測定装置は、実施の形態3の幅測定装置における一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの構成を、詳細に示したものである。
【0134】
図10は、この発明の実施の形態4の幅測定装置の構成の内、一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの詳細構成例を示す構成図である。
【0135】
図10において、この実施の形態4の一方側演算領域設定部6aは、一方側2次元撮像部4aによって撮像された画像である一方側2次元撮像結果5aにおいて、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器18aと、一方側幅方向輝度分布積算器18aによって得られた幅方向の輝度分布に基づいて、幅方向の演算領域を一端部幅方向座標演算部7aに対し設定する一方側幅方向演算領域設定器23aと、一方側2次元撮像部4aによって撮像された画像における高さ方向の輝度分布を、一方側幅方向演算領域設定器23aによって設定された幅方向の演算領域において積算する一方側高さ方向輝度分布積算器21aと、一方側高さ方向輝度分布積算器21aで積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を一端部高さ方向座標演算部8aに対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器24aと、を備える。
【0136】
同様に、他方側演算領域設定部6bは、他方側2次元撮像部4bによって撮像された画像である他方側2次元撮像結果5bにおいて、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器18bと、他方側幅方向輝度分布積算器18bによって得られた幅方向の輝度分布に基づいて、幅方向の演算領域を他端部幅方向座標演算部7bに対し設定する他方側幅方向演算領域設定器23bと、他方側2次元撮像部4bによって撮像された画像における高さ方向の輝度分布を、他方側幅方向演算領域設定器23bによって設定された幅方向の演算領域において積算する他方側高さ方向輝度分布積算器21bと、他方側高さ方向輝度分布積算器21bで積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を他端部高さ方向座標演算部8bに対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器24bと、を備える。
【0137】
なお、実施の形態4の幅測定装置において、一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6b以外の構成は、実施の形態3の幅測定装置と同様であるので、説明を省略する。
【0138】
〈実施の形態4の幅測定装置の動作〉
次に、実施の形態4の幅測定装置における一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの動作について説明する。
【0139】
ここで、実施の形態4の一方側演算領域設定部6aが図9(a)に示す一方側2次元撮像結果5aを入力して、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標−Waを含む高さ方向演算領域を算出する動作は、図9(a)、図9(b)、および図10を参照して説明する。また、実施の形態4の一方側演算領域設定部6aが、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの高さ方向座標Haを含む幅方向演算領域を算出する動作は、図9(a)、図9(c)および図10を参照して説明する。
【0140】
まず、一方側演算領域設定部6aでは、一方側幅方向輝度分布積算器18aが、一方側2次元撮像結果5aの座標において、(m,0)から(0,0)を、横軸方向を1行目として、(m,1)から(0,1)を、横軸方向を2行目として、(m,i)から(0,i)を、横軸方向をi行目として、さらに、(m,n)から(0,n)を、横軸方向をn行目として、縦軸の0からn行目までを積算する。
【0141】
従って、(m,(0からnまでの輝度積算))から(0, (0からnまでの輝度積算))の結果は、前述した図9(b)に示すようになる。なお、図9(a)は、一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を、高さ方向に積算した例である。図9(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0142】
次に、図9(b)に、図9(a)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した例を示す。図9(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0143】
ここで、幅方向演算領域設定器23aにおける被測定物体1の一端部28aの幅方向演算領域設定方法の一例を説明する。
【0144】
つまり、幅方向演算領域設定器23aは、図9(b)の横軸方向を左から右方向にサーチしていく時、定められた所定の閾値SLwを初めて越えた交点座標をSLwpとして、このSLwpを一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの座標−Waとして演算する。
【0145】
幅方向演算領域設定器23aは、このような演算方法によって、被測定物体1の一端部28aの座標−Waを含む所定の領域として,演算領域13aの幅方向演算領域16a(図9(b)参照。)を設定する。
【0146】
例えば、幅方向演算領域設定器23aは、演算領域を、座標−Waを含む、−(Wa+s)から−(Wa−t)とし、前記被測定物体11の高さ方向の積算領域を配列として、下式(3)の通りとする。
【0147】
−(Wa+s)=u、−(Wa−t)=v ・・・(3)
なお、幅方向演算領域設定器23aは、閾値SLwの設定方法として、例えば、図4(b)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLwとして設定する。
【0148】
次に、一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、幅方向演算領域設定器23aによって設定された一端部28aの幅方向演算領域において、一方側2次元撮像結果5aに含まれる被測定物体11の高さ方向に積算する。例えば、演算領域の設定値を−(Wa+s)から−(Wa−t)とし、前記被測定物体11の高さ方向の積算領域を、配列として下式(4)とする。
【0149】
−(Wa+s)=u、−(Wa−t)=v ・・・(4)
そして、一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、(v,0)から(v,n)を、縦軸方向を1列目として、この1列目から(u,0)から(u,n)を、縦軸方向を(u−v)列目として、横軸のvからu列目までの(u−v)列を積算する。
【0150】
従って、((vからuまでの輝度積算),0)から((vからuまでの輝度積算),n)の結果は、前述した図9(c)に示すようになる。図9(c)は、図9(a)に示す一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した例を示す。図9(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0151】
次に、高さ方向演算領域設定器24aは、被測定物体1の一端部28aの幅方向演算領域設定方法として、例えば、図9(c)の縦軸を高さ方向座標で、横軸を輝度レベルであって、−(Wa+s)から−(Wa−t)の積算値において、図9(c)の縦軸方向にサーチし、定められた所定の閾値SLhを越えた交点座標をSLhp1とSLhp2して、このSLhp1とSLhp2の平均値を一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aの高さ座標Haとして演算する。
【0152】
そして、高さ方向演算領域設定器24aは、スリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの座標Haを含む所定の領域を、演算領域13aの高さ方向演算領域17aとして設定する。つまり、高さ方向演算領域設定器24aは、例えば、座標Haを含む(Ha−p)から(Ha+o)までを、演算領域13aの高さ方向演算領域17aとして設定する。
【0153】
なお、高さ方向演算領域設定器24aは、閾値SLhの設定方法として、例えば、図4(c)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLhとして設定する。
【0154】
このように、一方側演算領域設定部6aにおける一方側幅方向輝度分布積算器18a、幅方向演算領域設定器23a、一方側高さ方向輝度分布積算器21a、高さ方向演算領域設定器24aは、スリット状光像11aの一端部12a、すなわち被測定物体1の一端部28aの座標Haを含む所定の領域として、演算領域13aの幅方向演算領域16aおよび高さ方向演算領域17aを演算し、それぞれ、一端部幅方向座標演算部7aまたは一端部高さ方向座標演算部8aへ出力する。
【0155】
なお、他方側演算領域設定部6bにおける一方側幅方向輝度分布積算器18ab、幅方向演算領域設定器23b、高さ方向輝度分布積算器21b、高さ方向演算領域設定器24bも同様に演算を行って、他端部28bの座標Hbを含む所定の領域を、演算領域13bの幅方向演算領域16bおよび高さ方向演算領域17bとして演算して、それぞれ、他端部幅方向座標演算器7bまたは他端部高さ方向座標演算部8b8aへ出力する。
【0156】
従って、実施の形態4に係る幅測定装置は、実施の形態3の幅測定装置と同様が得られると共に、一方側演算領域設定部6aと他方側演算領域設定部6bとにおいて、それぞれ、一方側幅方向輝度分布積算器18a、他方側幅方向輝度分布積算器18b、一方側幅方向演算領域設定器23a、他方側幅方向演算領域設定器23b、一方側高さ方向輝度分布積算器21a、他方側高さ方向輝度分布積算器21b、一方側高さ方向演算領域設定器24a、他方側高さ方向演算領域設定器24bを備えることで、演算領域を限定することができ、その結果、被測定物体1の幅を高速に測定することができる。
【0157】
特に、被測定物体11は搬送方向に移動し、この被測定物体11から所定距離搬送毎に一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bが得られるので、被測定物体11の搬送速度が速い場合には、一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bの処理を高速にかつ効率的に処理演算する必要があるが、実施の形態4に係る幅測定装置によれば、演算領域を設定して、処理演算領域を限定することにより、撮像結果毎の演算処理時間を高効率に実行することができ、被測定物体11が高速に搬送される場合にも測定することができる。
【0158】
実施の形態5.
実施の形態5の幅測定装置は、実施の形態3の幅測定装置における一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの構成を、詳細に示したものである。
【0159】
図11は、この発明の実施の形態5の幅測定装置の構成の内、一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの詳細構成例を示す構成図である。
【0160】
図11において、実施の形態5の一方側演算領域設定器6aは、一方側2次元撮像部4aによって撮像された画像である一方側2次元結果5aに基づいて幅方向の積算領域を指定する幅方向積算領域指定器25aと、幅方向積算領域指定器25aによって指定された積算領域に基づいて、一方側2次元撮像部4aによって撮像された画像における高さ方向の輝度分布を積算する一方側高さ方向輝度分布積算器21aと、一方側高さ方向輝度分布積算器21aで積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を一端部高さ方向座標演算部8aに対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器24aと、一方側2次元撮像部4aによって撮像された画像における幅方向の輝度分布を、一方側高さ方向演算領域設定器24aによって設定された高さ方向の演算領域において積算する一方側幅方向輝度分布積算器18aと、一方側幅方向輝度分布積算器18aによって得られた幅方向の輝度分布に基づいて、幅方向の演算領域を一端部幅方向座標演算部7aに対し設定する一方側幅方向演算領域設定器23aとを備える。
【0161】
同様に、他方側演算領域設定器6bは、他方側2次元撮像部4bによって撮像された画像である他方側2次元結果5bに基づいて幅方向の積算領域を指定する幅方向積算領域指定器25aと、幅方向積算領域指定器25aによって指定された積算領域に基づいて、他方側2次元撮像部4bによって撮像された画像における高さ方向の輝度分布を積算する他方側高さ方向輝度分布積算器21bと、他方側高さ方向輝度分布積算器21bで積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を他端部高さ方向座標演算部8bに対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器24bと、他方側2次元撮像部4bによって撮像された画像における幅方向の輝度分布を、他方側高さ方向演算領域設定器24bによって設定された高さ方向の演算領域において積算する他方側幅方向輝度分布積算器18bと、他方側幅方向輝度分布積算器18bによって得られた幅方向の輝度分布に基づいて、幅方向の演算領域を他端部幅方向座標演算部7bに対し設定する他方側幅方向演算領域設定器23bとを備える。
【0162】
〈実施の形態5の幅測定装置の動作〉
次に、実施の形態5の幅測定装置における一方側演算領域設定部6aおよび他方側演算領域設定部6bの動作について説明する。
【0163】
ここで、実施の形態5の一方側演算領域設定部6aが図9(a)に示す一方側2次元撮像結果5aを入力して、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの幅方向座標−Waを含む高さ方向演算領域を算出する動作は、図9(a)、図9(b)、および図11を参照して説明する。また、実施の形態5の一方側演算領域設定部6aが、被測定物体11上のスリット状光像11aの一端部12aの高さ方向座標Haを含む幅方向演算領域を算出する動作は、図9(a)、図9(c)および図11を参照して説明する。
【0164】
まず、幅方向積算領域指定器25aは、例えば、幅方向指定演算領域の設定値を(Wa0+x)から(Wa0+y)とし、被測定物体11の幅方向の積算領域を配列として下式(5)とする。
【0165】
(Wa0+x)=f、(Wa0+y)=g ・・・(5)
ここで、幅方向指定領域内に被測定物体11上のスリット状の像が存在することが望ましく、一般に、xはゼロに近いことが望ましい。
【0166】
一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、幅方向積算領域指定器25aの幅方向指定領域に従って、一方側2次元撮像結果5aに含まれる被測定物体11の一端部28aの高さ方向輝度分布を、幅方向に積算する。すなわち、一方側高さ方向輝度分布積算器21aは、(f,0)から(f,n)を、縦軸方向を1列目として、前記列目から(g,0)から(g,n)を、縦軸方向を(g−f)列目として、横軸のfからg列目までの(g−f)列を積算する。
【0167】
従って、((fからgまでの輝度積算),0)から((fからgまでの輝度積算),n)の結果は、図9(c)に示すようになる。図9(c)は、図9(a)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した例を示す。図9(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0168】
次に、高さ方向演算領域設定器24aは、被測定物体1の一端部28aの幅方向演算領域設定方法として、例えば、図9(c)の縦軸を高さ方向座標で、横軸を輝度レベルとして、(Wa0+x)から(Wa0+y)の積算値において、図9(c)の縦軸方向にサーチし、定められた所定の閾値SLhを越えた交点座標をSLhp1とSLhp2して、このSLhp1とSLhp2の平均値を一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aの高さ座標Haとして演算する。そして、高さ方向演算領域設定器24aは、被測定物体1の一端部28aの座標Haを含む所定の領域として、演算領域13aの幅方向演算領域16aおよび高さ方向演算領域17aを算出して、一端部高さ方向座標演算部8aおよび一方側幅方向輝度分布積算器18aへ出力する。
【0169】
例えば、高さ方向演算領域設定器24aは、座標Haを含む、(Ha−p)から(Ha+o)までを、一端部高さ方向座標演算部8aおよび一方側幅方向輝度分布積算器18aへ出力して設定する。
【0170】
なお、閾値SLhの設定方法は、例えば、図4(c)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLhとして設定する。
【0171】
次に、一方側幅方向輝度分布積算器18aは、高さ方向演算領域設定器24aによって設定された演算領域において、例えば、高さ方向演算領域の設定値を(Ha−p)から(Ha+o)とし、被測定物体11の高さ方向の積算領域を、下式(6)の配列とする。
【0172】
(Ha−p)=q、(Ha+o)=r ・・・(6)
そして、一方側幅方向輝度分布積算器18aは、高さ方向演算領域設定器24aによって設定された演算領域設定値に従って、一方側2次元撮像結果5aに含まれる被測定物体11の幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する。すなわち、一方側幅方向輝度分布積算器18aは、例えは、(m,q)から(0,q)を、縦軸方向を1行目として、この1行目から(m,r)から(0,r)を、縦軸方向を(r−q)行目として、横軸のqからr列目までの(r−q)行を積算する。
【0173】
従って、(m,(qからrまでの輝度積算))から(0,(qからrまでの輝度積算))の結果は、図9(c)に示すようになる。図9(c)は、図9(a)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を幅方向に積算した例を示す。図9(c)において、縦軸は高さ方向座標、横軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0174】
次に、図9(b)に、図9(a)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した例を示す。図9(b)において、横軸は幅方向座標、縦軸は輝度レベルの積算値を示す。
【0175】
次に、一方側幅方向演算領域設定器23aは、被測定物体1の一端部28aの幅方向演算領域設定方法の一例として、図9(b)の横軸方向を左から右方向にサーチしていく時、定められた所定の閾値SLwを初めて越えた交点座標をSLwpとして、このSLwpを一方側スリット状光光源2aが照射したスリット状光像11aの一端部12aの座標−Waとして演算する。
【0176】
ここで、一方側幅方向演算領域設定器23aにおける閾値SLwの設定方法は、例えば、図4(b)の一方側2次元撮像結果5aの輝度分布を高さ方向に積算した輝度レベルの最大値を求めて、この最大値の例えば50%を閾値SLwとして設定する。
【0177】
一方側幅方向演算領域設定器23aは、このような演算方法によって、被測定物体1の一端部28aの座標−Waを含む所定の領域として、演算領域13aの幅方向演算領域16aおよび高さ方向演算領域17aを設定する。
【0178】
例えば、一方側幅方向演算領域設定器23aは、演算領域13aを、座標−Waを含む、−(Wa+s)から−(Wa−t)とし、被測定物体11の高さ方向の積算領域を配列として下式(7)とする。
【0179】
−(Wa+s)=u、−(Wa−t)=v ・・・(7)
なお、他方側演算領域設定部6bにおける幅方向積算領域指定器25b、他方側高さ方向輝度分布積算器21b、高さ方向演算領域設定器24b、他方側幅方向輝度分布積算器18b、他方側幅方向演算領域設定器23bも、一方側演算領域設定部6aにおける幅方向積算領域指定器25a、一方側高さ方向輝度分布積算器21a、高さ方向演算領域設定器24a、一方側幅方向輝度分布積算器18a、一方側幅方向演算領域設定器23aと同様に、他方側2次元撮像結果5bを入力して演算を行う。
【0180】
従って、実施の形態5に係る幅測定装置は、実施の形態3の幅測定装置と同様の効果が得られると共に、一方側演算領域設定部6aと、他方側演算領域設定部6bとにおいて、幅方向積算領域指定器25a、一方側高さ方向輝度分布積算器21a、高さ方向演算領域設定器24a、一方側幅方向輝度分布積算器18a、一方側幅方向演算領域設定器23a、幅方向積算領域指定器25b、他方側高さ方向輝度分布積算器21b、高さ方向演算領域設定器24b、他方側幅方向輝度分布積算器18b、他方側幅方向演算領域設定器23bを備えることで、演算領域を限定することができ、演算領域を限定することによって、被測定物体1の幅を高速に測定することができる。
【0181】
また、実施の形態5に係る幅測定装置は、演算領域の設定精度を向上することができるので、より演算領域を狭い領域で正確に限定することができる。
【0182】
また、実施の形態5に係る幅測定装置は、被測定物体11は搬送方向に移動し、この被測定物体11が所定距離搬送毎に一方側2次元撮像結果5aおよび他方側2次元撮像結果5bが得られる。従って、被測定物体11の搬送速度が速い場合には、一方側2次元撮像結果5aの処理を高速にかつ効率的に処理演算する必要がある。
【0183】
また、実施の形態5に係る幅測定装置は、前記の演算領域を設定することによって、処理演算領域を限定することにより、撮像結果毎の演算処理時間を高効率に実行することができ、被測定物体11が高速に搬送される場合にも測定することができる。
【0184】
実施の形態6.
図12は、この発明の実施の形態6の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【0185】
実施の形態6の幅測定装置は、図12に示すように、図1に示す実施の形態1の幅測定装置に対し、一端部幅方向座標演算部7aと一端部高さ方向座標演算部8aの前段に、一方側2次元撮像結果5aの座標を変換する座標変換器15aを設けたことを特徴とするもので、それ以外の構成は、図1に示す実施の形態1の幅測定装置と同じである。従って、図1に示す実施の形態1の幅測定装置の構成と同じ構成には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0186】
図13(a),(b)は、それぞれ、実施の形態6の座標変換器15aにおいて座標変換された一方側2次元画像結果5aの座標変換結果の例と、座標変換を行っていない他方側2次元画像結果5bの例とを示す説明図である。
【0187】
つまり、図3(a)に示す座標変換を行っていない一方側2次元画像結果5aの例と、図13(a)に示す座標変換器15aによって座標変換された一方側2次元画像結果5aの例とを比較すると明らかだが、座標変換器15aにより一方側2次元画像結果5aの幅方向座標の極性が切替わっている。なお、他端部幅方向座標演算部7bと他端部高さ方向座標演算部8bの前段に、他方側2次元撮像結果5bの座標を変換する座標変換器15aを設けていないので、図13(b)に示す他方側2次元画像結果5bは、図3(b)と同じである。
【0188】
このように、座標変換器15aを設けると、図13(a),(b)それぞれに示す座標変換された一方側2次元画像結果5aの座標変換結果の例と、座標変換を行っていない他方側2次元画像結果5bの例との極性が同一になり、それ以外は、実施の形態1の幅測定装置と同様である。
【0189】
従って、実施の形態6の幅測定装置によっても、実施の形態1の幅測定装置と同様の効果が得られる。
【0190】
実施の形態7.
図14は、この発明の実施の形態7の幅測定装置全体の構成例を示す構成図である。
【0191】
図13に示す実施の形態6の幅測定装置では、一端部幅方向座標演算部7aと一端部高さ方向座標演算部8aの前段に、一方側2次元撮像結果5aの座標を変換する座標変換器15aを設けて、一方側2次元画像結果5aの幅方向座標の極性を逆転処理するように説明したが、図14に示す実施の形態7の幅測定装置では、座標変換器15aを設けずに、図14に示すように、一方側2次元撮像部4aの取り付け部14aと、他方側2次元撮像部4bの取り付け部14bとを上下反対にして取り付けて、一方側2次元画像結果5aの幅方向座標の極性を逆転処理する。
【0192】
このように一方側2次元撮像部4aと他方側2次元撮像部4bの取り付け位置を上下逆にすることによっても、一方側2次元画像結果5aの幅方向座標と、他方側2次元画像結果5bの幅方向座標の極性が、実施の形態6と同様に、同一になり、それ以外は、実施の形態1の幅測定装置と同様である。
【0193】
従って、実施の形態7の幅測定装置によっても、実施の形態6の幅測定装置と同様に、実施の形態1の幅測定装置と同様の効果が得られる。
【0194】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0195】
1 被測定物体
2a 一方側スリット状光光源
2b 他方側スリット状光光源
3a 一方側撮像領域
3b 他方側撮像領域
4a 一方側2次元撮像部
4b 他方側2次元撮像部
5a 一方側2次元撮像結果
5b 他方側2次元撮像結果
6a 一方側演算領域設定部
6b 他方側演算領域設定部
7a 一端部幅方向座標演算部
7b 他端部幅方向座標演算部
8a 一端部高さ方向座標演算部
8b 他端部高さ方向座標演算部
9a 一端部位置演算部
9b 他端部位置演算部
10 幅演算部
18a 一方側幅方向輝度分布積算器
18b 他方側幅方向輝度分布積算器
19a 一方側幅方向輝度分布微分演算器
19b 他方側幅方向輝度分布微分演算器
20a 一方側幅方向輝度微分分布重心演算器
20b 他方側幅方向輝度微分分布重心演算器
21a 一方側高さ方向輝度分布積算器
21b 他方側高さ方向輝度分布積算器
22a 一方側高さ方向輝度分布重心演算器
22b 他方側高さ方向輝度分布重心演算器
23a 一方側幅方向演算領域設定器
23b 他方側幅方向演算領域設定器
24a 一方側高さ方向演算領域設定器
24b 他方側高さ方向演算領域設定器
25a 一方側幅方向積算領域指定器
25b 他方側幅方向積算領域指定器
29b 極性反転演算器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物体の上方より外側に配置され、被測定物体の幅方向に平行なスリット状光を被測定物体の幅方向における一方側端部に照射する一方側スリット状光光源と、
前記被測定物体の上方に配置され、前記一方側スリット状光光源によって前記被測定物体の表面上に照射された前記スリット状光を撮像する一方側2次元撮像部と、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の幅方向座標を演算する一端部幅方向座標演算部と、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の高さ方向座標を演算する一端部高さ方向座標演算部と、
前記一端部幅方向座標演算部が演算した前記一方側端部の幅方向座標と、前記一端部高さ方向座標演算部が演算した前記一方側端部の高さ方向座標とに基づいて、前記一方側端部の空間位置を演算する一端部位置演算部と、
前記被測定物体の上方より外側でかつ前記一方側スリット状光光源に対し前記被測定物体の幅方向の反対側に配置され、前記被測定物体の幅方向に平行なスリット状光を、前記被測定物体の幅方向における前記一方側端部の反対側となる他方側端部に照射する他方側スリット状光光源と、
前記被測定物体の上方に配置され、前記他方側スリット状光光源によって前記被測定物体の表面上に照射された前記スリット状光を撮像する他方側2次元撮像部と、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の幅方向座標を演算する他端部幅方向座標演算部と、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の高さ方向座標を演算する他端部高さ方向座標演算部と、
前記他端部幅方向座標演算部が演算した前記他方側端部の幅方向座標と、前記他端部高さ方向座標演算部が演算した前記他方側端部の高さ方向座標とに基づいて、前記他方側端部の空間位置を演算する他端部位置演算部と、
前記一端部位置演算部が演算した前記一方側端部の空間位置と、前記他端部位置演算部が演算した前記他方側端部の空間位置とに基づいて、前記被測定物体の幅を演算する幅演算部と、
を備えることを特徴とする幅測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の幅測定装置において、
前記一端部幅方向座標演算部は、それぞれ、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、
前記一方側幅方向輝度分布積算器で得られた前記幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する一方側幅方向輝度分布微分演算器と、
前記一方側幅方向輝度分布微分演算器で得られた前記幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する一方側幅方向輝度微分分布重心演算器とを備え、
前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の幅方向座標を演算し、
前記一端部高さ方向座標演算部は、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記一方側高さ方向輝度分布積算器で得られた前記高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する一方側高さ方向輝度分布重心演算器とを備え、
前記被測定物体上のスリット状光の像における前記一方側端部の高さ方向座標を演算する一方、
前記他端部幅方向座標演算部は、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、
前記他方側幅方向輝度分布積算器で得られた前記幅方向の輝度分布を幅方向に微分演算する他方側幅方向輝度分布微分演算器と、
前記他方側幅方向輝度分布微分演算器で得られた前記幅方向の輝度分布微分値から幅方向の輝度分布の重心を演算する他方側幅方向輝度微分分布重心演算器とを備え、
前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の幅方向座標を演算し、
前記他端部高さ方向座標演算部は、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、高さ方向の輝度分布を幅方向に積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記他方側高さ方向輝度分布積算器で得られた前記高さ方向の輝度分布から高さ方向の輝度分布の重心を演算する他方側一方側高さ方向輝度分布重心演算器とを備え、
前記被測定物体上のスリット状光の像における前記他方側端部の高さ方向座標を演算する、
ことを特徴とする幅測定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の幅測定装置において、
さらに、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における端部近傍の部分領域を演算領域として設定する一方側演算領域設定部と、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された前記被測定物体上のスリット状光の像における端部近傍の部分領域を演算領域として設定する他方側演算領域設定部と、
を備えることを特徴とする幅測定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の幅測定装置において、
前記一方側演算領域設定部は、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、
前記一方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記一端部幅方向座標演算部に対し設定する一方側幅方向演算領域設定器と、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を、前記一方側幅方向演算領域設定器によって設定された幅方向の演算領域において積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記一方側高さ方向輝度分布積算器で積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記一端部高さ方向座標演算部に対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器と、を備える一方、
前記他方側演算領域設定部は、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果において、幅方向の輝度分布を高さ方向に積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、
前記他方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記他端部幅方向座標演算部に対し設定する他方側幅方向演算領域設定器と、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を、前記他方側幅方向演算領域設定器によって設定された幅方向の演算領域において積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記他方側高さ方向輝度分布積算器で積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記他端部高さ方向座標演算部に対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器とを備える、
ことを特徴とする幅測定装置。
【請求項5】
請求項3に記載の幅測定装置において、
前記一方側演算領域設定器は、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果に基づいて幅方向の積算領域を指定する一方側幅方向積算領域指定器と、
前記一方側幅方向積算領域指定器によって指定された積算領域に基づいて、前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を積算する一方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記一方側高さ方向輝度分布積算器で積算された一方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記一端部高さ方向座標演算部に対し設定する一方側高さ方向演算領域設定器と、
前記一方側2次元撮像部によって撮像された一方側2次元撮像結果における幅方向の輝度分布を、前記一方側高さ方向演算領域設定器によって設定された高さ方向の演算領域において積算する一方側幅方向輝度分布積算器と、
前記一方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記一端部幅方向座標演算部に対し設定する一方側幅方向演算領域設定器とを備える一方、
前記他方側演算領域設定器は、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果に基づいて幅方向の積算領域を指定する他方側幅方向積算領域指定器と、
前記他方側幅方向積算領域指定器によって指定された積算領域に基づいて、前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における高さ方向の輝度分布を積算する他方側高さ方向輝度分布積算器と、
前記他方側高さ方向輝度分布積算器で積算された他方側の高さ方向の輝度分布に基づいて、高さ方向の演算領域を、前記他端部高さ方向座標演算部に対し設定する他方側高さ方向演算領域設定器と、
前記他方側2次元撮像部によって撮像された他方側2次元撮像結果における幅方向の輝度分布を、前記他方側高さ方向演算領域設定器によって設定された高さ方向の演算領域において積算する他方側幅方向輝度分布積算器と、
前記他方側幅方向輝度分布積算器によって得られた前記幅方向の輝度分布をもとに幅方向の演算領域を、前記他端部幅方向座標演算部に対し設定する他方側幅方向演算領域設定器とを備える、
ことを特徴とする幅測定装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか一の請求項に記載の幅測定装置において、
さらに、
前記一方側2次元撮像部または前記他方側2次元撮像部のいずれか一方の後段に、
前記一方側2次元撮像部または前記他方側2次元撮像部が撮像した前記スリット状光の像の幅方向座標を変換する座標変換器を有する、
ことを特徴とする幅測定装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項5のいずれか一の請求項に記載の幅測定装置において、
前記一方側2次元撮像部と、前記他方側2次元撮像部とを上下逆に取り付ける、
ことを特徴とする幅測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−15361(P2013−15361A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147140(P2011−147140)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】