説明

悪臭を減少させた低分子量のカチオン性ポリガラクトマンナン

悪臭を減少させた組成物であって、本組成物は、下限5,000、および、上限200,000を有する重量平均分子量(Mw)を有し、10%水溶液の光透過率が光の波長600nmで80%より大きく、タンパク質含量が多糖類の1.0重量%未満であり、および、ポリマー10%水溶液中のトリメチルアミン含量が25ppm未満の、少なくとも1種のカチオン性ポリガラクトマンナン、または、カチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体で構成される。この組成物は、ポリマーをポリマーの分子量を減少させる試薬で処理すること、水不溶性の固体材料を除去すること、および、トリメチルアミン(TMA)およびその他のアミン、および、低分子量成分などの臭い成分を水相から除去し、家庭用ケア、パーソナルケアまたはペットケア製品のような機能性を有する系で用いた場合、酸性、中性またはアルカリ性pH値で、悪臭を減少させた、または、悪臭がないポリマーを生産することによって製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年8月31日付けで出願された米国仮出願番号60/605,556の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、ポリガラクトマンナン組成物、より具体的には、水に分散されると比較的透明な溶液を形成することができるグアールガム組成物、酸性、中性またはアルカリ性pH値で認識可能なアミン臭を有さない、パーソナルケア、家庭用、工業用および業務用組成物におけるこのポリガラクトマンナン組成物の使用、および、このポリガラクトマンナン組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
通常は酸性または中性pH値で調合されるシャンプーおよびボディ洗剤のようなパーソナルクレンジング製品において、低分子量および高分子量のカチオン性ガラクトマンナンポリマーはコンディショナーとして用いられている。加工の結果として、カチオン性グアールのような数種のカチオン性ガラクトマンナンポリマーのサンプルには明らかなアミン臭がある。酸性および中性pH値では、トリメチルアミン(TMA)のようなアミンに特徴的な、はっきりとした好ましくない「生臭い」悪臭はない。これは、酸性または中性pH値では、ほとんどのアミンが、不揮発性の塩の形態で水相に存在するためと予想される。その結果として、低分子量または高分子量のカチオン性ガラクトマンナン、または、カチオン性グアールポリマーの悪臭が少ないタイプの改良型について、重要な必要性は認められてこなかった。しかしながら、アルカリ性pH値で調合されたパーソナルクレンジング製品、および、界面活性剤や織物用コンディショナーのような家庭用製品にカチオン性グアールのような数種のカチオン性ガラクトマンナンポリマーを含ませると、アミンに特徴的な許容できない悪臭が発生する。
【0003】
パーソナルケア、家庭用、工業用および業務用製品において、最終産物において機能を発揮するカチオン性多糖類およびその他のポリマーが広く用いられており、このようなポリマーは、パーソナルケア、家庭用、業務用および工業用組成物において、化学的および生理学的に活性な成分のレオロジー、有効性、定着、見た目の良さ、および、運搬を強化するためのゲル化剤、結合剤、増粘剤、安定剤、乳化剤、拡散および定着の補助剤、ならびにキャリアーとして多岐にわたり使用されている。上記製品が適用される基材は、用途に応じて皮膚、毛髪または織物の基材であり得る。
【0004】
カチオン性多糖類は、ヘアケア製品で用いられ、毛髪にコンディショニングを付与することができる。スキンケア製品において、上記ポリマーは、皮膚にコンディショニング作用を付与することができる。界面活性剤および織物用柔軟剤の配合物に包含される場合、上記ポリマーは、コンディショニング、柔軟剤、抗摩滅および帯電防止特性を織物に付与することができる。
【0005】
シャンプーおよびコンディショナー用途におけるコンディショニング性能を測定するために用いられる典型的な試験方法としては、湿った、および、乾燥状態での櫛通り易さの測定がある。市販のカチオン性コンディショニング用ポリマーは、湿った毛髪に櫛を通した際に生じる、湿った状態でのコーミング力を、ポリマーを含まないシャンプーに比べて30%〜80%減少させることが報告されている。これらの用途における様々なカチオン性ポリマーの性能は、しかしながら、配合物中で優れた光学的な透明度を有しながら、湿った状態、および、乾燥した状態でのコーミング力の減少の優れたバランスを達成することにおいて様々である。EP1501873A1は、パーソナルケア、家庭用および織物用洗剤配合物において、優れた光学的な透明度を有するカチオン性ガラクトマンナンポリマーの上記必要性を扱っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
市場において、それでもなお、アルカリ性pH値で認識可能なアミン臭を有さずに優れたコンディショニング性能を有する、透明なパーソナルケア、家庭用配合物、業務用および工業用配合物を実現することができる、広範な界面活性剤の適合性を有するカチオン性ガラクトマンナンコンディショニング用ポリマーが必要である。
【0007】
さらに、市場において、ポリガラクトマンナン組成物からアミンおよびその他の望ましくない低分子量成分を除去する工程も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の要約
本発明は、下限5,000、および、上限200,000を有する重量平均分子量(Mw)を有し、10%水溶液の光透過率が波長600nmで80%より大きく、タンパク質含量がポリマーの1.0重量%未満であり、さらに、ポリマー10%水溶液中のトリメチルアミンのレベルが25ppm未満の、少なくとも1種のカチオン性ポリガラクトマンナン、または、カチオン性の誘導体化されたガラクトマンナンポリマーの組成物を対象とする。
【0009】
この組成物は、場合により、少なくとも0.01ミリ当量/グラムのアルデヒド官能基含量、および/または、ポリガラクトマンナン1グラムあたり50ppm未満のホウ素含量を有していてもよい。
【0010】
本発明はさらに、上述の組成物の製造方法を対象とし、本方法は、a)カチオン性ガラクトマンナンポリマー、または、誘導体化したカチオン性ガラクトマンナンポリマーの少なくとも1種と、水溶性の色物質(color bodies)や水不溶性の材料で構成される反応物本体中のガラクトマンナンポリマーの重量平均分子量(Mw)を200,000未満に減少させる試薬との少なくとも1種を反応させる工程、b)水不溶性の固体材料を除去すること、および、c)トリメチルアミン(TMA)などの臭い成分、および、低分子量成分を除去するか、または、減少させる工程を適用し、本発明の本カチオン性ポリガラクトマンナン組成物を生産する工程を含む。
【0011】
本発明はさらに、上述のカチオン性ポリガラクトマンナン組成物、および、場合により少なくとも1種の活性なパーソナルケア、家庭用ケアまたはペットケア成分のいずれかを含む、パーソナルケア製品、家庭用ケア製品およびペットケア製品の機能性を有する系の組成物を対象とする。
【0012】
発明の詳細な説明
意外なことに、悪臭を減少させたカチオン性ガラクトマンナンポリマー組成物は、カチオン性ガラクトマンナンポリマーの水溶液中のアミン含量(例えばトリメチルアミン含量)を減少させる様々な方法を適用することによって生産することができることが見出された。さらに、アルカリ性pH値で、本発明の悪臭を減少させたカチオン性ガラクトマンナンポリマー組成物を包含するパーソナルケアおよび家庭用製品中の悪臭が有意に減少することことも見出された。
【0013】
加えて、本発明のポリマーは、その他の特性を有していてもよく、例えば、パーソナルケアおよび家庭用製品において、各種の界面活性剤システムにわたり、さらに各種のポリマー濃度にわたり、透明な配合物を実現する能力が挙げられる。また、本発明のポリマーは、パーソナルケア製品およびその他の界面活性剤ベースの製品(例えば家庭用製品)中で、高い透明度でコンディショニング作用を実現することもできる。
【0014】
本発明によれば、本発明のポリマーは、酸性、中性またはアルカリ性pH値で調合されても、本発明のポリマーが、10重量%未満のレベル、好ましくは5重量%未満のレベル、より好ましくは1重量%未満のレベルで配合物に包含される場合、パーソナルケア、家庭用またはその他の製品に悪臭または認識可能なアミン臭を付与しない。
【0015】
本発明によれば、本発明で用いることができるポリマーは、下限5,000、好ましくは20,000、より好ましくは35,000、および、最も好ましくは50,000を有する重量平均分子量(Mw)を有するカチオン性ガラクトマンナンポリマー、または、カチオン性の誘導体化されたガラクトマンナンポリマーを含む。これらのポリマーのMwの上限は、200,000未満、好ましくは100,000、より好ましくは70,000未満である。本発明のポリガラクトマンナンの例は、グアール、ローカストビーン、アメリカサイカチ(honey locus)、および、ゴウシュウアオギリ(flame tree)であり、本ポリガラクトマンナンの好ましい源はグアールガムである。本発明で用いられる好ましいポリガラクトマンナンの出発原料は、カチオン性置換基で誘導体化されたグアールのフラワー、グアール粉末、グアールのフレーク、グアールガム、または、グアールのスプリットである。
【0016】
本発明の好ましいポリマーは、カチオン性ポリガラクトマンナンポリマーである。本ポリガラクトマンナンに存在するカチオン性官能基の量は、置換基のモル数で示すことができる。本発明で用いられる用語「置換度」は、モル置換度と同等であり、すなわち、ポリガラクトマンナンゴム中の無水糖1単位あたりの官能基のモルの平均数である。カチオン性官能基は、これらのポリマー上に、DSの下限レベルが0.01、好ましくは約0.1、より好ましくは0.2で存在していてもよい。DS上限は、一般的に、約3.0、好ましくは約2.0、より好ましくは1.0である。モル置換度に加えて、本発明のポリマーにおけるカチオンの電荷を、電荷密度として定量することができる。モル置換度は、多種多様な方法によって電荷密度に変換することができる。カチオン性ポリマーの電荷密度を計算する好ましい方法は、ポリマーに存在する第四アンモニウム基の当量を具体的に定量する方法を用いることである。0.18のカチオンのモル置換度のレベルを有する出発原料は、以下の方程式によれば0.95ミリ当量/グラム(meq/g)の電荷密度を有することが決定されている:
【0017】
【数1】

【0018】
電荷密度は、ポリマー上に存在する正味の正または負電荷を定量するあらゆる方法で測定することができる。電荷密度は、標準的な積算のNMR技術を用いて、ポリマー主鎖に結合した第四アンモニウム基のモル数を測定することによって決定することができる。この方法を用いて、本発明のポリマーに関する電荷密度を決定した。
【0019】
ポリガラクトマンナンまたは誘導体化されたポリガラクトマンナンのカチオン性官能基は、数種の方法でそれらに付加することができる。例えば、出発原料は、ポリガラクトマンナンまたは誘導体化されたポリガラクトマンナンに存在する反応性の水素イオンと反応させることができる基を含む第三アミノ化合物または第四アンモニウム化合物と十分な時間、十分な温度で反応させて、カチオン性官能基を出発原料に付加添加することができる。この十分な時間は、反応物本体中の成分と、反応が起こっている温度に依存する。
【0020】
本発明のカチオン化剤は、ポリガラクトマンナンのヒドロキシ基との置換反応によって、電気的に正の製品を製造することができる化合物と定義されるが、このタイプに限定されない。多糖類に存在する反応性の水素と反応することができる基を含む、第三アミノ化合物または様々な第四アンモニウム化合物を用いることができ、例えば、2−ジアルキルアミノエチル塩化物、および、第四アンモニウム化合物、例えば3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム塩化物が挙げられる。好ましい例としては、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩、および、3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、例えばグリシジルトリメチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリエチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリプロピル塩化アンモニウム、グリシジルエチルジメチルアンモニウム塩化物、グリシジルジエチルメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;および、第四アンモニウム化合物、例えばイミダゾリン環を含む化合物のハロゲン化物が挙げられる。
【0021】
非イオン性置換基、すなわちヒドロキシアルキル(ここで、アルキルは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐状の炭化水素成分を示し、例えば、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルである)を用いたカチオン性ポリガラクトマンナンのその他の誘導体化、または、アニオン性置換基(例えばカルボキシメチル基)も選択することができる。これらの任意の置換基は、ポリガラクトマンナン分子に連結しており、この連結は、ポリガラクトマンナン分子と、(1)ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基またはヒドロキシブチル基を得るための、アルキレン酸化物(例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン、ブチレン酸化物)、または、(2)ポリガラクトマンナン上にカルボキシメチル基を得るためのシクロメチル酢酸のような試薬との反応によって形成される。この反応は、ポリガラクトマンナンが「スプリット」、「フラワー」またはその他のあらゆる物理的な形態である場合に、起こすことができる。誘導体化されたポリガラクトマンナンを製造する方法は、当業界周知である。
【0022】
本発明によれば、本カチオン性ポリガラクトマンナン、または、誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナン組成物は、低い粘度と低い重量平均分子量(Mw)を有することに加えて、10%水溶液の光透過率が波長600nmで80%より大きい、好ましくは90%より大きい、より好ましくは95%より大きい。
【0023】
本発明によれば、本カチオン性ポリガラクトマンナン、または、誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナン組成物は、当業者既知のいずれかの方法で測定した場合、10%水溶液中、25ppm未満、好ましくは7ppm未満、最も好ましくは5ppm未満のトリメチルアミン含量を有する。トリメチルアミンを測定するために用いられる方法の例としては、ガスクロマトグラフィー(GC)、マススペクトロメトリー、繊維吸着剤を用いた固相抽出法、および、それらの組み合わせが挙げられる。
【0024】
本発明によれば、低分子量のポリガラクトマンナンは、低いタンパク質含量を有する。窒素の比率の定量化によって、または、比色技術の使用(M.M.Bradford,Anal.Biochem.,1976,72,248〜254)によって測定すると、従来のポリガラクトマンナンゴムは約3%のタンパク質含量を有していることがあるが、本発明のポリガラクトマンナン組成物は、ブラッドフォード法で測定すると、1%未満、好ましくは0.5%未満のタンパク質含量を有する。
【0025】
誘導体化の前にグアールを架橋するために、ホウ酸塩が一般的に使用される。これらのホウ酸塩は、一般的に、水で洗浄した後でさえも、カチオン性ポリガラクトマンナン製品に強く結合したままである。また、本発明のカチオン性ポリガラクトマンナンポリマーのトリメチルのアミン含量を減少させるのに用いられる処理工程で、ホウ酸塩はポリマーから容易に除去され、より高い純度のカチオン性ポリガラクトマンナンを生産することができる。本発明において、本ポリガラクトマンナンのホウ素含量は、ポリガラクトマンナン1グラムあたり50ppm未満、好ましくは30ppm未満、より好ましくは10ppm未満である。
【0026】
本発明によれば、ポリガラクトマンナンの分子量は、上記の工程で記載されたように、数種の様々な方法で減少させることができ、このような工程としては、例えば(1)多糖類の加水分解酵素、細菌または菌類が直接用いられる生化学的な方法、(2)(a)酸(b)アルカリを用いた、または(c)酸化剤(すなわち過酸化水素)の使用による化学的な方法、(3)高速撹拌やせん断機を用いた物理的な方法、(4)熱的な方法が挙げられ、または、(5)必要に応じて、分子量を所定の範囲内に収めるために、適切な精製法用いることもできる。使用可能な精製法の例は、ろ過であり、ろ過助剤、限外ろ過、逆浸透膜、選択的比重遠心分離、および、クロマトグラフィーを用いることができる。
【0027】
本発明によれば、酸化試薬を単独で、または、生化学的な試薬などのその他の試薬と組み合わせて用いて、分子量を減少させたり、または、酸化された官能基を導入したりすることができる。最適な結果を得るためには、全面的に、または、その他の試薬の代わりに、工程に酸化試薬を導入することが必要である。
【0028】
酸化剤としては、ポリマー構造に酸素原子を取り込ませる試薬であれば、どのようなものでもよい。また、いくつかの酸化試薬は、ポリマーの分子量を減少させるように作用することもできる。このような二つの機能を有する酸化剤の例は、過酸化物、過酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、および、酸素である。分子量を減少させないが、アルデヒド官能基を導入する生化学的な酸化剤の例は、オキシダーゼである。本発明において有用なオキシダーゼの具体的な例は、ガラクトースオキシダーゼ、および、当業者既知のその他の生化学的な酸化剤である。
【0029】
本カチオン性ポリガラクトマンナン、または、本カチオン性ポリガラクトマンナン組成物の誘導体を生産するための汎用の好ましい方法は、以下の通りである:
(a)少量の本カチオン性ポリガラクトマンナンまたは誘導体と、酸化試薬、または、加水分解試薬および酸化試薬の組み合わせとを、水の存在下で、十分な時間反応させ、ポリマーの粘度と分子量を減少させること;
(b)望ましい結果と反応パラメーターに応じてポリマーおよび酸化剤を数回に分けて添加して、追加量の上記ポリマーおよび酸化試薬を添加すること;
(c)反応を停止させ、水溶性の色物質や水不溶性の材料を含み、さらに水を組成物総量の約50〜95重量%の濃度含む組成物の、流動性のある水性分散液を回収すること;
(d)この水性分散液から水不溶性の材料を除去して、本発明の組成物の透明な水溶液を生産すること。水不溶性の材料を除去するためには、遠心分離、および、ろ過法のような従来の手段が用いられる;および、
(e)水相中のトリメチルアミン(TMA)およびその他のアミン、ならびに低分子量成分などの臭い成分を除去し、本発明のカチオン性ポリガラクトマンナン組成物を生産すること。
【0030】
場合により、この方法は、本発明の組成物の無色透明な水溶液を生産するために、水溶性の色物質を除去する追加の工程を含んでいてもよい。色物質を除去するのに使用可能な試薬および材料の例としては、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、活性炭、および、分子篩が挙げられる。
【0031】
本発明において加水分解試薬と酸化試薬との組み合わせを用いる場合、酸化試薬を工程(b)で用い、加水分解試薬を工程(a)で用いると予想される。このような試薬を代替的に使用することは、全工程にわたり用いることができる。他の実施形態において、全ての加水分解試薬とポリマーを回分式で反応容器に添加して、望ましい粘度になるまで反応を継続する。加水分解試薬が酵素である場合、その酵素は、反応の最後に熱によって不活性化される。その後、反応物本体を、従来の方法によって透明化して、透明な溶液にする。この透明な溶液に、酸化試薬を添加して、最終産物として望ましい粘度および分子量になるまで反応させる。
【0032】
あるいは、バッチ法で、標準的な撹拌器具を用いて十分に混合できるようなポリガラクトマンナン固体の含量で、反応の初期段階に、試薬(二つの機能を有するか、または、加水分解試薬と酸化試薬との組み合わせのいずれか)を1回で添加して反応を行ってもよい。このバッチ法において、試薬の組み合わせが用いられる場合、初期段階に、酸化試薬をポリマーと共に添加してもよく、さらに、望ましい結果を達成するために、工程中のその後の予め決められた時間に加水分解試薬を添加してもよい。反応を望ましいpH範囲に維持するのに用いられる中和のための酸は、どのような酸でもよく、例えば、塩酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸などが挙げられる。
【0033】
あるいは、酸化剤との反応の最後に水性分散液ではなく湿った固体が得られるように、水を添加しないで、または、少量の水の存在下で、固形分が多い状態で酸化試薬との反応を行ってもよい。この場合、この湿った固体を続いて十分な水と混合して、水不溶性の材料を除去するための流動性のある水性分散液を生産する。
【0034】
本発明によれば、本発明のカチオン性ガラクトマンナンポリマーの臭い成分を除去する工程において有用な方法の例としては、窒素を用いたスパージング、蒸留、吸着、イオン交換、および、膜を用いた透析ろ過、または、それらの組み合わせが挙げられる。窒素を用いたスパージングは、大気圧で、または、真空を利用して行うことができる。一般的に蒸留を用いることができるが、臭い成分がこのような低いレベル(100ppm未満)の場合、抽出溶媒として水を用いる抽出蒸留がより有効であると予想される。塩基性の悪臭を引き起こす成分を除去するために、アルミナ、シリカ、または、固体酸、例えばシリカ−アルミナもしくは酸性ゼオライトのような吸着剤を用いることができる。あるいは、酸性または塩基性化合物のいずれかを「取り除く(scavenge)」ために、ポリスチレンベースのイオン交換樹脂も同様に用いることができる。化学的特徴に関係なく、低分子量の不純物を除去するためには、膜も用いることができる。例えば、低分子量のカチオン性ガラクトマンナンポリマーを透析ろ過するために、ナノろ過膜を用いることができる。透析ろ過とは、添加された水で膜を通過させて低分子量の化合物を洗浄する方法である。膜を通過させて洗浄する成分と、保持される成分は、膜の孔径に依存する。この透析ろ過工程において、不純物除去のレベルは、用いられる洗浄する水の体積に応じて高くなる。この膜は、様々な形状で格納することができ、例えば、中空繊維、らせん状に巻いた形状、または、プレート、および、フレームの形状が挙げられる。
【0035】
本発明はさらに、パーソナルケア製品、家庭用ケア製品およびペットケア製品のような機能性を有する系における本発明のポリガラクトマンナン組成物の使用を対象とする。その他の機能性を有する系としては工業用および業務用製品が挙げられ、例えば液体石鹸のようなハンドおよびボディ用の消毒用品も本発明で用いることができる。上述の機能性を有する系は、場合により、少なくとも1種のその他の活性なパーソナルケア、家庭用ケアまたはペットケア成分をそれぞれ含んでいてもよい。毛髪ディタングラー液、ゲルまたはスプレーのようなある特定のシステムでは、ポリガラクトマンナンは皮膚および毛髪に親和性を有するため、ポリガラクトマンナンそのものが活性成分として作用することができる。本発明の機能性を有する系は、水中油型または油中水型の、乳濁液、または、溶液、または、スラリーであり得る。
【0036】
本発明によれば、本発明のポリマー組成物に包含することができるパーソナルケア製品の例としては、クレンジング、および、コンディショニング製品が挙げられ、例えば2−イン−1シャンプー、3−イン−1シャンプー、シャンプー、コンディショナー、シャワーゲル、液体石鹸、ボディ洗剤調合物、スタイリング製品、髭剃り用ジェル/クリーム、ボディクリーナー、および、固形石鹸である。
【0037】
本発明によれば、パーソナルケア活性成分は、使用者の体に数々の利点を付与しなければならない。パーソナルケア製品としては、ヘアケア、スキンケア、日焼けケア、および、口腔ケア製品が挙げられる。本発明に係るパーソナルケア製品に適切に含ませることが可能な物質の例は、以下の通りである:
1)香料、これは、芳香剤や消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、芳香がするという反応を起こすことに加えて、体の悪臭を減少させることもできる;
2)皮膚用冷却剤、例えばメントール、酢酸メンチル、メンチルピロリドンカルボキシラートN−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、およびその他のメントール誘導体、これは、皮膚上で冷たいと感じるタイプの触覚的応答を引き起こす;
3)皮膚軟化薬、例えばミリスチン酸イソプロピル、シリコーン材料、ミネラルオイル、および、植物油、これは、皮膚の潤滑性を高める形態で触覚的応答を引き起こす;
4)香料以外の消臭剤、これは、皮膚表面のミクロフローラ、特に体の悪臭の発生に関与するミクロフローラの量を減少または排除するように機能する。香料以外の消臭剤の前駆物質を用いてもよい;
5)制汗剤活性物質、これは、皮膚表面での発汗現象を減少または排除するように機能する;
6)保湿剤、これは、湿気を加えること、または、皮膚からの蒸発を防ぐことのいずれかによって皮膚の湿り気を保つ;
7)クレンジング剤、これは、皮膚から汚れや油を除去する;
8)日焼け止め活性成分、これは、UVおよびその他の太陽からの有害な光線からの皮膚および毛髪を保護する。本発明において、治療上有効な量は、通常、組成物の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%と予想される;
9)ヘアートリートメント剤、これは、毛髪をコンディショニングし、毛髪をきれいにし、毛髪のもつれをほぐし、スタイリング剤、ボリュームナイジングし光沢を増す物質、ふけ防止剤、毛髪成長促進剤、毛髪用染料および色素、毛髪用香料、ヘアリラクサー、毛髪の脱色剤、ヘアモイスチャライザー、毛髪のオイルトリートメント剤、および、縮れ防止剤として作用する;
10)口腔ケア剤、例えば歯みがき剤、および、マウスウォッシュ、これは、歯と歯茎をきれいにし、白色化し、脱臭し、保護する;
11)義歯接着剤、これは、義歯への接着特性を付与する;
12)髭剃り用品、例えばクリーム、ゲルおよびローション、ならびに、かみそり刃を潤滑させるストリップ;
13)ティッシュペーパー製品、例えば保湿ティッシュまたはクレンジングティッシュ;
14)化粧品、例えばファンデーションパウダー、リップスティック、および、アイケア;
15)織物製品、例えば保湿またはクレンジング用拭き取り繊維;および、
16)ネイルケア製品。
【0038】
本発明によれば、家庭用ケアおよびペットケアの活性成分は、使用者またはペットに数々の利点を付与しなければならない。家庭用およびペットケア製品の例としては、食器洗い用洗浄剤、織物用柔軟剤、帯電防止製品、ペット用シャンプー、脱臭スプレー、および、昆虫忌避製品が挙げられる。本発明に従って適切に含ませることができる活性物質の例は、以下の通りである:
1)香料、これは、芳香剤や消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、芳香がするという反応を起こすことに加えて、悪臭を減少させることもできる;
2)昆虫忌避剤、これは、特定の領域から、または、皮膚への攻撃から昆虫を締め出すように機能する;
3)気泡発生剤、例えば界面活性剤、これは、泡または泡立ちを生成する;
4)ペット脱臭剤、例えばピレトリン、これは、ペットの悪臭を減少させる;
5)ペット用シャンプー剤および活性物質、これは、汚れ、外来の材料および微生物を皮膚および毛髪表面から除去するように機能する;
6)工業グレードの固形石鹸、シャワージェルおよび液体石鹸の活性物質、これは、微生物、汚れ、グリースおよびオイルを皮膚から除去し、皮膚を衛生的にし、皮膚をコンディショニングする;
7)多目的洗浄剤、これは、台所、浴室、公共施設のような領域における表面から、汚れ、オイル、グリース、微生物を除去する;
8)消毒成分、これは、家または公共施設で微生物を殺す、または、その増殖を防ぐ;
9)敷物および室内装飾材料用クリーニングの活性物質、これは、汚れや異物粒子を表面から浮き上がらせて除去し、また、柔軟性と香料を運搬する;
10)ランドリー用柔軟剤の活性物質、これは、静電気を減少させ、織物の感触を柔らかくする;
11)ランドリー用界面活性成分、これは、汚れ、オイル、グリース、しみを除去し、微生物を殺し、物質が再び付着しないようにする;
12)食器洗い用界面活性剤、これは、汚れ、食品、微生物を除去する;
13)便器クリーニング剤、これは、汚れを除去し、微生物を殺し、脱臭する;
14)ランドリープレスポット用活性物質、これは、衣服からしみを除去するのに役立つ;
15)織物用サイズ剤、これは、織物の外観を向上させる;
17)車用クリーニング活性物質、これは、車や器具から汚れ、グリースなどを除去する;
18)平滑剤、これは、部品間の摩擦を減少させる;および、
19)織物用の物質、例えば粉塵を回収する物質、および、洗浄剤。
【0039】
パーソナルケアおよび家庭用活性成分の上記リストは、単なる例であり、使用可能な活性成分の全リストではない。これらのタイプの製品で用いられるその他の成分は、当業界で周知である。従来用いられる上記成分に加えて、本発明に係る組成物は、場合により、着色剤、防腐剤、抗酸化剤、栄養サプリメント、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤(例えば、NaCl、NHCl、KCl、NaSO,脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコールポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールポリエチレングリコールエーテル、コカミドモノエタノールアミド、コカミドジエタノールアミド、コカミドプロピルベタイン、クレイ、シリカ、セルロース系ポリマー、および、キサンタン)、懸濁化剤s(例えば、クレイ、シリカ、および、キサンタン)、1〜6個の炭素を有するアルコール、脂肪または脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、医薬品、フレーバー、香料、リジュビネイティング試薬、および、それらの混合物のような成分を含んでいてもよい。
【0040】
本発明によれば、本発明のカチオン性ポリガラクトマンナンまたはそれらの誘導体と混合して用いることができる機能性ポリマーの例としては、水溶性ポリマー、例えばアニオン性、疎水性修飾した、両性アクリル酸コポリマー、ビニルピロリドンホモポリマー;カチオン性、疎水性修飾した、両性ビニルピロリドンコポリマー;非イオン性、カチオン性、アニオン性および両性セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、および、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロース;アクリルアミドホモポリマー、および、カチオン性、両性および疎水性修飾したアクリルアミドコポリマー、ポリエチレングリコールポリマーおよびコポリマー、疎水性修飾したポリエーテル、疎水性修飾したポリエーテルアセタール、疎水性修飾したポリオール、および、ポリエーテルウレタンなどのポリマー(会合性ポリマーと称される)、疎水性修飾したセルロース系ポリマー、酸化ポリエチレン−酸化プロピレンコポリマー、および、非イオン性、アニオン性、疎水性修飾した、両性およびカチオン性多糖類、例えばキサンタン、キトサン、カルボキシメチルグアール、アルギン酸塩、ヒドロキシプロピルグアール、カルボキシメチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、グアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物が挙げられる。
【0041】
本発明によれば、使用可能なシリコーン材料は、具体的には、本組成物中で不溶性のポリオルガノシロキサンであり、ポリマー、オリゴマー、油、ワックス、樹脂またはゴムの形態が可能である。
【0042】
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの“Chemistry and Technology of Silicones”(1968)アカデミック・プレス(Academic Press)でより詳細に定義される。これらは、揮発性であってもよいし、または、揮発性でなくてもよい。
【0043】
上記シリコーンが揮発性の場合、より具体的には、60℃〜260℃の沸点を有するものから選択され、より具体的には:
(i)3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状シリコーン。これらは、例えば、具体的にはユニオン・カーバイド(Union Carbide)から「ボラタイルシリコーン(Volatile Silicone)7207」という名称で、または、ローヌプーラン(Rhone Poulenc)から「シルビオーネ(Silbione)70045V2」という名称で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、ユニオン・カーバイドから名称「ボラタイルシリコーン7158」で販売されており、および、ローヌプーランから「シルビオーネ70045V5」で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、および、それらの混合物が挙げられる。
【0044】
また、環状シリコーンとオルガノシリコーン化合物との混合物も挙げられ、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、および、テトラトリメチルシリルペンタエリトリトールの混合物(50/50)、および、オクタメチルシクロテトラシロキサン、および、オキシ1,1’ビス(2,2,2’,2’,3,3’ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンの混合物である;
(ii)2〜9個のケイ素原子を有し、さらに、25℃で5×10−6/秒未満、または、それに等しい粘度を有する、直鎖状の揮発性シリコーン。例えば、具体的には東レ・シリコーン社(Toray Silicone Company)から「SH200」という名称で販売されているデカメチルテトラシロキサンである。また、この種類に属するシリコーンは、Cosmetics and Toiletries,第91巻,Jan.76,第2732頁,ToddおよびByersの“Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”で公開された記事でも説明されている。
【0045】
好ましくは、オルガノ官能基で改変された非揮発性シリコーン、より具体的には ポリアリールシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンゴムおよび樹脂、ポリオルガノシロキサン、および、それらの混合物が用いられる。
【0046】
本発明によれば、使用可能なシリコーンポリマーおよび樹脂は、具体的には、200,000〜1,000,000の高い数平均分子量を有するポリジオルガノシロキサンであり、溶媒中で、単独で、または、混合物として用いられる。この溶媒は、揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)オイル、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)オイル、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカンおよびトリデカン、または、それらの混合物から選択することができる。
【0047】
これらのシリコーンポリマーおよび樹脂の例は、以下の通りである:
ポリジメチルシロキサン、
ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンゴム、
ポリジメチルシロキサン/ジフェニルメチルシロキサン、
ポリジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン、および、
ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン。
【0048】
本発明に従って用いることができるより具体的な製品は、以下のような混合物である:
(a)鎖の末端がヒドロキシル化されたポリジメチルシロキサン(CTFAの辞書での学術名によればジメチコノールと称される)、および、環状ポリジメチルシロキサン(CTFAの辞書での学術名によればシクロメチコンと称される)から形成された混合物であり、例えばダウ・コーニング社(Dow Corning Company)から販売されている製品Q21401;
(b)環状シリコーンとともにポリジメチルシロキサンゴムから形成された混合物であり、例えばゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)製の製品SF1214シリコーンフルイド(Silicone Fluid);この製品は、500,000の数平均分子量を有するジメチコンに相当するSF30ゴムであり、デカメチルシクロペンタシロキサンに相当するSF1202シリコーンフルイドオイル(Silicone Fluid oil)に溶解させてある;および、
(c)粘度が異なる2種のPDMSから形成された混合物、より具体的にはPDMSゴムとPDMSオイルから形成された混合物であり、例えばゼネラル・エレクトリック社製の製品SF1236である。製品SF1236は、上記で定義された20m/秒の粘度を有するSE30ゴムと、5×10−6/秒の粘度を有するSF96オイルとの混合物である。好ましくは、この製品は、15%のSE30ゴム、および、85%のSF96オイルを含む。
【0049】
パーソナルケアおよび家庭用製品中のこれらのシリコーン材料は、毛髪、皮膚および織物表面のコンディショニング剤として機能する。その他のタイプのコンディショニング剤としては、炭化水素油、例えばミネラルオイル、および、グリセロールの脂肪酸エステル、および、パンテノールおよびその誘導体、例えばパンテニルエチルエーテル、パンテニルヒドロキシプロピルステアルジモニウム塩化物、および、パントテン酸が挙げられる。
【0050】
本発明のより詳細な理解のために、以下の実施例を参照することができるが、これは、本発明のさらなる説明を目的としており、限定的な意味で解釈されるものではない。特に他の指定がない限り、全ての部およびパーセンテージは重量による。
【実施例】
【0051】
以下の実施例で、トリメチルアミン(TMA)のレベルを、2種の異なる方法を用いて測定した。方法1の検出限界は、7ppmと確認された。低分子量のカチオン性グアール製品中のより低いレベルのTMAを測定するために、第二の方法(方法2)を開発した。「ppm」は、100万分の1を意味する。「ppb」は、10億分率を意味する。特に他の規定がない限り、全ての部およびパーセンテージは重量による。
【0052】
標準的な方法および手法
表2、3および4に示される全ての実施例において、方法1および/または方法2を用いてTMAレベルを解析した。
【0053】
方法1:ヘッドスペースGCによる低分子量のカチオン性グアール中のトリメチルアミン
ヘッドスペース用バイアルに〜0.5gの低分子量のカチオン性グアール溶液を秤量して入れ、次に5mlのトリス緩衝液(pH〜8.5)を添加することによって、サンプルを製造した。このバイアルを、〜40℃で15分間平衡化した後、ガスクロマトグラフィー(GC)注入口に注入し、水素炎イオン化検出法(FID)を用いて定量した。等量の緩衝液中で外部標準を用いて較正を行った。検出限界は〜7ppmであった。
【0054】
方法2:ヘッドスペースSPME/GC/FIDによる低分子量のカチオン性グアール中のトリメチルアミン
この方法を用いて、カチオン性グアールポリマー溶液中のトリメチルアミン(TMA)を決定した。ヘッドスペース用バイアル中で、緩衝液を用いてサンプルをpH8.5に調節し、TMAを、固相微量抽出(SPME)用ファイバーで抽出した。ガスクロマトグラフィー(GC)注入口中で、このファイバーからTMAを脱離させ、水素炎イオン化検出法(FID)を用いて定量した。外部標準を用いて較正を行った。結果は、μg/g(ppm)で2桁の有効数字まで報告した。
【0055】
装置
(1)ガスクロマトグラフは、アジレント(Agilent)6890Aであり、これは、水素炎イオン化検出器(FID)、スプリット/スプリットレス注入装置、0.75mmのID SPMEライナー(レステック(Restek)のカタログ番号21110)、マーリン(Merlin)のマイクロシールGCインレットシール(Microseal GC inletseal)(アルドリッチ(Aldrich)のカタログ番号22581−U)、ゲステル(Gerstel)のMPS−2SPMEオートサンプラー、および、アジレントのDB−ワックスカラム(Wax column)、30m×0.53mm×1.0μm(VWRのカタログ番号21512−352)を備えている。
(2)SPMEファイバーアセンブリは、自動ホルダー用、灰色の50/30μmのDVB/Carboxen/PDMSステーブルフレックス(StableFlex)である(アルドリッチのカタログ番号57329−U)。
【0056】
試薬
(1)トリメチルアミン塩酸塩(TMA・HCl)、試薬グレード(98%)、CAS番号593−81−7(アルドリッチのカタログ番号T72761)。
(2)水、試薬グレード、CAS番号7732−185(VWRのカタログ番号365−4)。
(3)トリス緩衝液(VWRのカタログ番号JTX171−5)。
(4)o−リン酸、85%(VWRのカタログ番号EM−552−3)。
(5)トリス緩衝溶液(pH8.5)は、トリス緩衝液10.8gを試薬グレードの水500mLに添加し、次に、高濃度リン酸を用いてpH8.5に滴定することによって製造した。
【0057】
較正
(1)25mLのメスフラスコに約40mgのTMA・HClを秤量して、重量0.0001gレベルの概数にすることによって、較正用ストック溶液を製造した。この溶液の体積を試薬グレードの水で所定量にして、よく混合した。方程式(1)を用いて、この溶液中のTMAの濃度をμg/mLとして計算した。
(2)0.25mLのストック溶液を25mLのメスフラスコにピペットで入れ、試薬グレードの水で所定体積にして、よく混合することによって、希釈した較正用ストック溶液を製造した。
(3)以下の量の希釈したストック溶液を10mLのメスフラスコにピペットで入れ、試薬グレードの水で所定体積にし、検量用標準を製造した。方程式(2)を用いて、各標準中のTMAの正確なレベルを計算した。
【0058】
【表1】

【0059】
(4)pH8.5トリス緩衝液1mlを10mLのヘッドスペース用バイアルにピペットで入れ、そのバイアルに1mLの標準番号1をピペットで入れた。即座にバイアルの上でヘッドスペースのふたを折り曲げた。
(5)残りの3種の標準についても、工程(4)を繰り返した。
(6)MPS−2オートサンプラー、および、アジレント6890AGC/FIDに関して列挙したパラメーターを用いて、4種の標準を解析した。
(7)エクセル(Excel)ソフトウェアを用いて、x値として濃度、および、y値として領域を用いて、4種の標準の傾きとy切片を計算した。ケミステーション(ChemStation)が利用可能の場合、これをエクセルの代わりに用いて、検量線を決定することができる。
【0060】
手順
(1)以下の表1で規定されたサンプルの体積を、10mLのメスフラスコにピペットで入れた。重さを、0.0001gレベルの概数にした。このサンプルを試薬グレードの水で所定体積にし、よく混合した。1mLのサンプル溶液を10mLのヘッドスペース用バイアルにピペットで入れた。
【0061】
【表2】

【0062】
(2)pH8.5のトリス緩衝溶液1mLをバイアルにピペットで入れ、即座にバイアルの上でヘッドスペースのふたを折り曲げた。バイアルを穏やかに回して混合した。
(3)MPS−2オートサンプラー、および、アジレント6890AGC/FIDに関して列挙したパラメーターを用いて、サンプルを解析した。
(4)方程式(3)を用いて、または、アジレント・ケミステーションに関して列挙したパラメーターに従ってケミステーションを用いて、TMAレベルを計算した。サンプル領域が検量線の範囲外にある場合、サンプルを水で適宜希釈し、再度試行した。
【0063】
ゲステルMPS−2のパラメーター
サイクル SPME
シリンジ ファイバー
プレインキュベート時間 00:05:00時間:分:秒
インキュベート温度 35.0℃
かきまぜ機の速度 不使用
かきまぜ機オンの時間 0秒
かきまぜ機オフの時間 0秒
バイアルの深度 22.0mm
抽出時間 00:10:00時間:分:秒
脱離 GC注入装置の方向
注入の深度 54.0mm
脱離時間 00:05:00時間:分:秒
ファイバーのベークアウト 00:00:00時間:分:秒
GC運転時間 00:20:00時間:分:秒
アジレント6890Aガスクロマトグラフの運転条件
注入 手動
オーブンの初期温度 50℃
初期時間 0.00分
速度 20.00℃/分
最終温度 230℃
平衡時間 0.50分間
注入口(スプリット/スプリットレス)モード スプリットレス
温度 270℃
圧力 4.00psi
ガスのタイプ ヘリウム
検出器(FID)の温度 250℃
補給ガス ヘリウム
複合流 20.0mL/分
アジレント・ケミステーションパラメーター
較正表 外部標準(%)を計算
基準 ピーク領域
曲線のタイプ 直線状
起点 無視
重量 等量
標準の量 ng/μL(μg/mL)
シーケンステーブル サンプル量(g)
乗数 .01
希釈率 手順の章の表1に記載
計算
【0064】
【数2】

【0065】
【数3】

【0066】
【数4】

【0067】
前駆物質:実施例1および2
以下の手順を用いて、本発明に関する前駆物質を製造した。
以下の成分を、1000ガロンのガラスを内張りした反応器に添加した。反応器に、水、過酸化物およびリンゴ酸を撹拌しながら添加した。この混合物に、カチオン性グアールと水酸化ナトリウムを添加した。この混合物を、反応混合物のサンプルの粘度が望ましい粘度に達するまで、温度85℃に加熱した。この時点で、メタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。この反応生成物に、アジピン酸とフェノキセトール(Phenoxetol(R))製品を添加し、反応器からこの反応生成物を取り出した。
【0068】
水:390ガロンの水(初期)+350ガロンの水(供給量/スラリー)
カチオン性グアール:800ポンド(88〜91%TS)
過酸化物:45.2ポンド(35%)
NaOH:35〜40ポンド(25%)
リンゴ酸:20.8〜25ポンド(スラリーを添加する間に添加)
メタ重亜硫酸ナトリウム(SMBS):17〜23ポンド+必要に応じて添加
アジピン酸:4.5ポンド(終了時)
フェノキセトール:36.8ポンド。
【0069】
次に、この反応スラリーをろ過工程で処理し、水不溶性の材料を半透膜のフィルタープレスを用いて除去した。
表2で示されるように、方法1を用いて、実施例1の製品中のトリメチルアミン(TMA)のレベルは、67ppmと測定された。実施例2の製品中のTMAのレベルは、64ppmと測定された。この製品に、13.5ポンドの量のニパセプト(Nipasept(R))ナトリウムをリンゴ酸のアリコートを用いて添加し、pH値を中性に戻した。
【0070】
臭い成分または低分子量成分を製品から減少させる、または、それらを除去するために実施例で用いられた手法は、実施例3〜13で説明する。
実施例3〜6
吸着剤を用いて、実施例1および2の前駆物質から悪臭成分を除去した。
【0071】
4オンスのボトルに〜100グラムの低分子量のカチオン性グアール(LMWCG)を添加し、続いて各処理の間に5〜20グラムの吸着剤を添加することによって、実施例3〜6を製造した。活性炭処理の前に、LMWCGのpHを5%NaOH水溶液を用いてpH8.5に調節した。吸着剤/LMWCGスラリーを、磁気撹拌棒で、400rpmで約8時間撹拌した。次に、このボトルを、30回転/分の回転式振盪機に1時間置いた。ボトルの内容物を静置し、固体吸着剤から液体をデカントすることによって、吸着剤処理したLMWCG溶液をサンプリングした。ダウエックス(Dowex)G−26で処理したLMWCG溶液を、磁器製のブフナー漏斗を通過させてろ過した。1オンスのアリコートのpHを5%NaOH水溶液を用いてpH8に調節した。その他のアリコートのpHを5%NaOHを用いてpH6に調節した。
【0072】
表2、実施例3〜6で示した吸着剤処理に関して、トリメチルアミンのレベルは、未処理LMWCG溶液中のトリメチルアミン67ppmから、活性炭処理したLMWCGでは59ppmに減少し、さらに、ダウエックスG−26(カチオン交換樹脂)、および、ゼオライト(タイプH,ZSM−5)処理したLMWCGでは7ppm未満に減少した。
【0073】
実施例7
低分子量のカチオン性グアールのゼオライトを用いた連続的なカラム処理を、262gのデグサ(Degussa)ZSM−5タイプHゼオライトの8分の1インチの押し出し成形ペレットを充填した内径1.3インチのガラス製カラムを用いて行った。実施例1の低分子量のカチオン性グアール製品の10重量%水溶液を、20g/分の速度でポンプで送り、カラムを通過させた。総量1150gの製品を回収し、これは、方法2での測定により2.5ppmのTMAレベルを含んでいた。
【0074】
実施例8
低分子量のカチオン性グアール溶液の連続的なカラム処理を、186g(乾燥重量)のローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)のアンバーリスト(Amberlyst(R))15イオン交換樹脂ビーズ(直径0.029インチ)を充填した内径1.3インチのガラス製カラムを用いて行った。実施例1に記載の方法に従って製造された低分子量のカチオン性グアールの10重量%水溶液を、18g/分の速度でポンプで送り、カラムを通過させた。総量1000gの製品を回収し、これは、方法2での測定により1.4ppmのTMAレベルを含んでいた。
【0075】
実施例9および10
実施例1に記載の手順に従って製造した低分子量のカチオン性グアール製品を、孔径200ダルトンを有するニュー・ロジックVSEP(New Logic VSEP)(振動セパレーター)に圧力200〜300psig、温度25〜45℃で通過させて透析ろ過した。希釈用の水は、酸性(リンゴ酸)であり、また塩(NaCl)を含む。回収された製品の保持液には、方法2で測定したところ、0.64ppm(実施例9)、および、6.5ppm(実施例10)のレベルのトリメチルアミンが含まれていた。
【0076】
ポリマーサンプルをDI(脱イオン)水中の4%HNOで希釈することによって測定したところ、実施例1に記載の未処理ポリマーと比較して、製品の保持液中のホウ素の減少したレベルが測定された。希釈したサンプルを誘導結合プラズマ原子発光分析で解析した。
【0077】
実施例11
以下の手順を用いて、低分子量のカチオン性グアール溶液からのTMAの除去をリキセル(Liqui−Cel(R))中空繊維膜の接触器を用いて実証した。リキセル(R)、および、セルガード(Celgard(R))は、ヘキスト・セラネーゼ社(Hoechst Celanese Corp)の登録商標である。
【0078】
容器中で低分子量のカチオン性グアール溶液を撹拌しながら60℃に加熱し、pHを塩基で9に調節した。カチオン性グアール溶液を接触器のシェル側に流し、同時に、フィード圧力を20psiまたはそれ未満に維持した。窒素ガスを接触器のチューブ側に流し、N圧力を20psiまたはそれ未満に維持した。カチオン性グアールを、連続的に再循環させて加熱した容器に戻した。N流を接触器に一度通過させ、排気した。この工程を5時間まで継続させた。次に、製品を25℃に冷却し、pHをリンゴ酸で6に調節した。
【0079】
実施例12
表2、実施例12で示されるように、低分子量のカチオン性グアール水溶液の、窒素を用いたスパージングにより、製品中のTMAのレベルを減少させた。撹拌したフラスコ中で、カチオン性グアール水溶液を60℃に加熱し、pHを8.5に調節し、窒素を用いたスパージングをこの温度で2時間行った。この工程を用いたところ、製品中のTMAのレベルは、67ppmから16ppmに減少した。
【0080】
実施例13
過酸化物の酸化工程の代わりに、酵素と過酸化物とを併用した処理を用いてカチオン性ガラクトマンナンポリマーの分子量を減少させると、低分子量のカチオン性ガラクトマンナンポリマー水溶液中のアミン臭のレベルとTMAのレベルが有意に減少することが発見された。また、表2、実施例13に示されるGCヘッドスペース解析からも、酵素と過酸化物とを併用した処理(実施例13)を用いて製造されたカチオン性ガラクトマンナンポリマー水溶液中のTMAレベルが、過酸化物での処理(実施例1)と比較して減少していることが示される。
【0081】
【表3】

【0082】
実施例3〜13に示される解析を、表2の実施例1および2と比較すると、これらの後処理で処理したカチオン性グアール水溶液中のトリメチルアミン(TMA)のレベルが減少していることが示される。
【0083】
本発明によれば、好ましい方法において、分子量を減少させる工程は、水性媒体中で行われ、それにより分散液が得られ、この分散液から水不溶性の固体を除去し、表2の実施例3〜12に示された方法のいずれか1つを適用することによって、透明な悪臭を減少させた本発明のガラクトマンナンポリマー組成物の溶液が生成する。場合により、水溶性の色物質を除去することによって、無色透明の悪臭を減少させた、カチオン性ガラクトマンナンポリマー、または、誘導体化したカチオン性ガラクトマンナンポリマーの水溶液を得ることができる。場合により、得られたカチオン性ガラクトマンナンポリマー、または、誘導体化したカチオン性ガラクトマンナンポリマーはまた、溶液から乾燥状態で回収してもよい。
【0084】
実施例14〜16
以下の実施例で、本発明の悪臭を減少させたカチオン性ポリガラクトマンナンサンプルを含むパーソナルケア組成物に、悪臭がするという感覚が少ないということが実証され、その結果を表3および4で報告する。以下の手順で、表3で用いられたシャンプー配合物の製造手順を説明する。
【0085】
手順:コンディショニングシャンプー
本発明の低分子量のカチオン性グアール、未処理カチオン性グアールを含むシャンプー配合物、または、カチオン性グアール溶液を水で置き換えたコントロールシャンプーを製造した。カチオン性グアール水溶液を、それらの総固体含量に応じて調節し、それに従って水の量を調節した。各配合物につき2種のサンプルを作製し、一方のサンプルをpH5.5〜6.0に調節し、もう一方のサンプルをpH8.0〜8.5に調節した。
【0086】
【表4】

【0087】
A部−混合容器に脱イオン水を入れ、HECを混合しながら添加し、この混合物を10分間撹拌して分散させた。この混合物のpHを、1.0%NaOH溶液で8.0〜8.5に調節した。次に、この混合物を30分間撹拌し、次に、pHを8.0〜8.5に再度調節し、この混合物をさらに30分間撹拌し続けた。
【0088】
B部−混合しながら、SLES、CAPB、メチルグルセス−20、DMDMヒダントインの順にA部に添加した。90分間混合した。
C部−A部およびB部にアクアキャット(AquaCat)または水を混合しながら添加し、15分間混合した。
【0089】
pH5.5〜6.0のシャンプー X33768−76A−1、−76B−1、−76C−1
シャンプーを5.0%クエン酸溶液でpH5.5〜6.0に調節し、15分間混合した。
【0090】
pH8.0〜8.5のシャンプー X33768−76A−2、−76B−2、−76C−2
シャンプーを1.0%NaOH溶液でpH8.0〜8.5に調節し、15分間混合した。
【0091】
【表5】

【0092】
【表6】

【0093】
悪臭の審査員に各サンプルを開けさせ、ヘッドスペースを悪臭に関して15秒間評価させた。表3に記載の結果で示されたように、予想通りに、pH5.5〜6.0で調合されたシャンプーでは、審査員のうちただ1人が、64ppmのTMAレベルが測定された実施例2の未処理ポリマーを用いて調合されたシャンプーでわずかなアミン臭を検出した。
【0094】
pH8.0〜8.5で調合されたシャンプーでは、審査員全員が、64ppmのTMAレベルが測定された実施例2の未処理ポリマーを用いて調合されたシャンプーでアミンの生臭い、または不快な悪臭を検出した。審査員のうち誰も、6.5ppmのTMAレベルが測定された実施例10の本発明のポリマーを用いて調合されたシャンプーで、アミンの生臭い、または不快な悪臭を検出しなかった。
【0095】
実施例17〜19
本発明の低分子量のカチオン性グアール、未処理カチオン性グアールを含むボディ洗剤配合物、または、カチオン性グアール溶液を水で置き換えたコントロールを製造した。カチオン性グアール水溶液を、それらの総固体含量に応じて調節し、それに従って水の量を調節した。各配合物につき2種のサンプルを作製し、一方のサンプルをpH5.5〜6.0に調節し、もう一方のサンプルをpH8.0〜8.5に調節した。以下で、手順およびボディ洗剤配合物を説明する。
【0096】
手順:pH5.5〜6.0のボディ洗剤
大量のボディ洗剤配合物を製造し、そこに様々なカチオン性グアールポリマー溶液を添加するために水の量の5.0%を供給した。0.40%活性のカチオン性グアールを含むボディ洗剤を、5.0ppw(重量部)のカチオン性グアール水溶液を95ppwのボディ洗剤のストック溶液に添加することによって製造した。実施例2の未処理の低分子量カチオン性グアール、実施例10の本発明の処理されたカチオン性グアールポリマー、または、カチオン性グアール溶液を水で置き換えたコントロールボディ洗剤のいずれかを含む3種のボディ洗剤配合物を製造した。
【0097】
ポリマーの投入量を、それらの総固体含量に応じて調節し、それに従って水の量を調節した。各配合物につき2種のサンプルを作製し、一方のサンプルをpH5.5〜6.0に調節し、もう一方のサンプルをpH8.0〜8.5に調節した。
【0098】
【表7】

【0099】
A部−混合容器に脱イオン水を入れ、HECを混合しながら添加し、この混合物を10分間撹拌して分散させた。この混合物のpHを、1.0%NaOH溶液で8.0〜8.5に調節した。この混合物をさらに30分間撹拌した;次に、この混合物のpHを8.0〜8.5に再度調節した;および、この混合物をさらに30分間混合し続けた。
【0100】
B部−混合しながら、SLES、CAPB、メチルグルセス−20、DMDMヒダントインの順番にA部に添加した。90分間混合した。
【0101】
【表8】

【0102】
カチオン性グアール溶液および/または水を、ボディ洗剤のストック溶液と混合しながら添加し、15分間を混合した。このサンプルを5.0%クエン酸でpH5.5〜6.0に調節し、さらに15分間混合した。
【0103】
【表9】

【0104】
カチオン性グアール溶液および/または水を、ボディ洗剤のストック溶液と混合しながら添加し、15分間混合した。このサンプルを、1.0%NaOH溶液でpH8.0〜8.5に調節し、さらに15分間混合した。
【0105】
【表10】

【0106】
悪臭の審査員に各サンプルを開けさせ、ヘッドスペースを悪臭に関して15秒間評価させた。表4に記載の結果で示されたように、予想通りに、pH5.5〜6.0で調合されたボディ洗剤において、アミンの生臭い、または不快な悪臭を検出した審査員はおらず、64ppmのTMAレベルが測定された実施例2の未処理ポリマーを用いて調合された実施例19のボディ洗剤でさえも同様であった。
【0107】
pH8.0〜8.5で調合されたボディ洗剤では、審査員全員が、64ppmのTMAレベルが測定された実施例2の未処理ポリマーを用いて調合された実施例19のボディ洗剤でアミンの生臭い、または不快な悪臭を検出した。6.5ppmのTMAレベルが測定された実施例10の本発明のポリマーを用いて調合された実施例18のボディ洗剤でアミンの生臭い、または不快な悪臭を検出したのは、審査員のうちただ1人であった。
【0108】
表3および4に記載の結果をあわせると、実施例10の本発明の処理されたポリマーを含むパーソナルケア配合物は、アルカリ性pH値で、実施例2の未処理ポリマーを含むパーソナルケア製品よりも悪臭が有意に減少していることが示される。
【0109】
また、悪臭が減少した本発明の低分子量のカチオン性グアールポリマーのサンプルも、アルカリ性pH値で調合されたシャンプー配合物、ボディ洗剤配合物、および、その他のパーソナルケア製品において悪臭の減少を示す。このような悪臭が減少した製品における悪臭が少ない特性は、アルカリ性pH値で調合される家庭用製品およびペットケア製品でも同様に期待される。
【0110】
特定の実施形態に関して本発明を説明するが、本発明はそれらに限定されないことに加えて、本発明の本質および範囲から逸脱することなく多くの変化や改変が可能であると理解されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下限5,000、および、上限200,000を有する重量平均分子量(Mw)を有し、10%水溶液の光透過率が光の波長600nmで80%より大きく、タンパク質含量が多糖類の1.0重量%未満であり、ポリマー10%水溶液中のトリメチルアミン含量が25ppm未満である、少なくとも1種のカチオン性ポリガラクトマンナン、または、カチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体を含む、悪臭を減少させた組成物。
【請求項2】
前記組成物は、少なくとも0.01ミリ当量/グラムのアルデヒド官能基含量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は、ポリガラクトマンナン1グラムあたり100ppm未満のホウ素含量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、下限約0.01、および、上限約3.0のカチオン置換度(DS)を有する、「請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記カチオン置換度(DS)は、0.1カチオンDSの下限の量を有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記カチオン置換度(DS)は、0.2カチオンDSの下限の量を有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記カチオン置換度(DS)は、約2.0の上限を有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン置換度(DS)は、約1.0の上限を有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
前記誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナンにおける誘導体の成分は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルヒドロキシアルキル、および、カルボキシメチルからなる群より選択され、ここで、該アルキルは、1〜22個の炭素を含む炭素鎖を有し、該ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシブチルからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリガラクトマンナンは、グアール、ローカストビーン、アメリカサイカチ、および、ゴウシュウアオギリ(flame tree)からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記カチオン性成分は、第四アンモニウム化合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記第四アンモニウム化合物は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム臭化物、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム臭化物;グリシジルトリメチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリエチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリプロピルアンモニウム塩化物、グリシジルエチルジメチルアンモニウム塩化物、グリシジルジエチルメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピル塩化アンモニウム、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;および、イミダゾリン環を含む化合物のハロゲン化物からなる群より選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記光透過率は、90%より大きい、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記光透過率は、95%より大きい、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物中のタンパク質含量は、多糖類の約0.5重量%未満である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記Mwは、20,000の下限を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記Mwは、35,000の下限を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記Mwは、50,000の下限を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記Mwは、100,000の上限を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記Mwは、70,000の上限を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
着色剤、防腐剤、抗酸化剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪もしくは脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、懸濁化剤、および、それらの混合物からなる群より選択される構成要素をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
前記機能性ポリマーは、アニオン性、疎水性修飾した、両性アクリル酸コポリマー、ビニルピロリドンホモポリマーおよびコポリマー、カチオン性ビニルピロリドンコポリマー、非イオン性、カチオン性、アニオン性および両性セルロース系ポリマー、アクリルアミドホモポリマー、カチオン性、アニオン性、両性および疎水性修飾したアクリルアミドコポリマー、ポリエチレングリコールポリマーおよびコポリマー、疎水性修飾したポリエーテル、疎水性修飾したポリエーテルアセタール、疎水性修飾したポリエーテルウレタン、会合性ポリマー、疎水性修飾したセルロース系ポリマー、酸化ポリエチレン−酸化プロピレンコポリマー、および、非イオン性、アニオン性、疎水性修飾した、両性およびカチオン性多糖類、キトサン、ならびに、それらの混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記非イオン性、カチオン性、アニオン性および両性セルロース系ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、疎水性修飾したカルボキシメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性の疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース、疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース、疎水性修飾したヒドロキシプロピルセルロース、カチオン性の疎水性修飾したヒドロキシプロピルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、および、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記非イオン性、アニオン性、疎水化修飾した、両性およびカチオン性多糖類は、カルボキシメチルグアール、アルギン酸塩、ヒドロキシプロピルグアール、疎水性修飾したグアール、カルボキシメチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、グアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物からなる群より選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項25】
前記増粘剤は、NaCl、NHCl、KCl、NaSO、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコールポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールポリエチレングリコールエーテル、コカミドプロピルベタイン、クレイ、シリカ、セルロース系ポリマー、キサンタン、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の組成物。
【請求項26】
前記シリコーン材料は、シクロシロキサン、直鎖状シロキサン、シロキサン構造中にポリオール、アミノまたはその他の官能基を有するシロキサン構造、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
前記その他の官能基は、場合により、C〜C27アルキル基、置換または非置換のアミン基、チオール基、アルコキシル化した基、ヒドロキシル基、アシルオキシアルキル基を含む、ポリエチレンオキシ基および/またはポリプロピレンオキシ基からなる群より選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記シリコーン材料は、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の組成物。
【請求項29】
前記ポリアルキルシロキサンは、ポリジメチルシロキサン、鎖の末端がヒドロキシル化されたポリジメチルシロキサン、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記界面活性剤は、アニオン性、両性、または、非イオン性である、請求項21に記載の組成物。
【請求項31】
(a)カチオン性ポリガラクトマンナン、または、誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナンの少なくとも1種と、水溶性の色物質や水不溶性の材料で構成されるMwを200,000未満に減少させる試薬の少なくとも1種とを反応させること、(b)水不溶性の材料を除去すること、および、c)臭い成分を除去して、請求項1に記載の組成物を生産すること(ここで、該臭い成分としては、トリメチルアミン(TMA)およびその他のアミン、ならびに、水相中の低分子量成分が挙げられる)、を含む方法。
【請求項32】
前記本カチオン性ポリガラクトマンナン、または、誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナンを、水性媒体中で前記試薬で処理して、水相と、処理されたポリガラクトマンナンの固相とで構成される水性分散液を生産し、該分散液から前記水不溶性の固体材料を除去して固相を除去し、水相から、トリメチルアミン(TMA)およびその他のアミン、ならびに、低分子量成分などの臭い成分を除去し、請求項1に記載の組成物の透明な溶液を生産する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記試薬は、過酸化物、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、酸素、および、生化学的な酸化剤からなる群より選択される酸化試薬である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記過酸化物は、過酸化水素である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記生化学的な酸化試薬は、オキシゲナーゼである、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記オキシゲナーゼは、ガラクトースオキシダーゼである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記試薬は、加水分解試薬をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記加水分解試薬は、加水分解酵素からなる群より選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記加水分解酵素は、ヘミセルラーゼからなる群より選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記ヘミセルラーゼは、マンナナーゼである、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記加水分解試薬は、有機酸または無機酸である、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記水溶性の色物質を除去することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項43】
前記水溶性の色物質を除去して、無色透明の水溶液を生産することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項44】
前記水溶性の色物質は、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、または、亜塩素酸ナトリウムの添加によって除去される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記水溶性の色物質は、活性炭の添加、それに続く分離工程によって除去される、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記水溶性の色物質は、分子篩の添加、それに続く分離工程によって除去される、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記誘導体化されたポリガラクトマンナンを、水溶液から乾燥状態で回収することをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項48】
前記本カチオン性ポリガラクトマンナン、または、誘導体化されたカチオン性ポリガラクトマンナンは、粉末、フラワーまたはスプリットの形態である、請求項31に記載の方法。
【請求項49】
前記臭い成分の除去工程は、窒素を用いたスパージング、蒸留、吸着、イオン交換、および、膜を用いた透析ろ過からなる群より選択される工程を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項50】
前記膜を用いた透析ろ過は、中空繊維、らせん状に巻いた形状、および、プレート、および、フレームからなる群より選択される形状のナノろ過膜を用いる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記吸着工程は、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、および、酸性ゼオライトからなる群より選択される吸着剤を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記イオン交換工程は、ポリスチレンベースのイオン交換樹脂を用いる、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記窒素を用いたスパージングは、大気圧で行われるか、または、真空を利用して行われる、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
前記蒸留工程は、一般的な蒸留、または、抽出溶媒として水を用いる抽出蒸留を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項55】
請求項1に記載の組成物を含む、パーソナルケア製品、家庭用製品およびペットケア製品からなる群より選択される機能性を有する系を含む組成物。
【請求項56】
請求項1に記載の組成物は、10重量%未満の量で前記機能性を有する系に包含される、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
請求項1に記載の組成物は、5重量%未満の量で前記機能性を有する系に包含される、請求項55に記載の組成物。
【請求項58】
請求項1に記載の組成物は、1重量%未満の量で前記機能性を有する系に包含される、請求項55に記載の組成物。
【請求項59】
前記機能性を有する系は、酸性pHを有する、請求項55に記載の組成物。
【請求項60】
前記機能性を有する系は、中性pHを有する、請求項55に記載の組成物。
【請求項61】
前記機能性を有する系は、アルカリ性pHを有する、請求項55に記載の組成物。
【請求項62】
前記機能性を有する系は、家庭用ケアまたはペットケア製品である、請求項55に記載の組成物。
【請求項63】
少なくとも1種の活性な家庭用ケアまたはペットケア成分をさらに含む、請求項62に記載の家庭用ケアまたはペットケア製品の組成物。
【請求項64】
前記活性な家庭用成分は、昆虫忌避剤、ペット用脱臭剤、ペット用シャンプーの活性物質、工業グレードの固形石鹸、および、液体石鹸の活性物質、食器洗い石鹸の活性物質、多目的クリーナー、消毒剤、敷物および室内装飾材料クリーニングの活性物質、ランドリー用柔軟剤の活性物質、ランドリー用洗浄剤の活性物質、便器クリーニング剤、織物用サイズ剤、集塵剤、再付着防止剤、織物用クリーニング剤、および、平滑剤からなる群より選択される、請求項63に記載の家庭用ケアまたはペットケア製品の組成物。
【請求項65】
前記組成物はさらに、着色剤、防腐剤、抗酸化剤、漂白剤、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪もしくは脂肪族化合物、油、界面活性剤、芳香剤、懸濁化剤、シリコーン材料、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加成分も含む、請求項62に記載の家庭用ケアまたはペットケア製品の組成物。
【請求項66】
前記機能性を有する系は、請求項1に記載の組成物を含むパーソナルケア製品である、請求項55に記載の組成物。
【請求項67】
少なくとも1種の活性なパーソナルケア成分をさらに含む、請求項66に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項68】
前記活性なパーソナルケア成分は、香料、皮膚用冷却剤、皮膚軟化薬、消臭剤、制汗活性物質、保湿剤、クレンジング剤、日焼け止め活性物質、ヘアートリートメント剤、口腔ケア剤、義歯接着剤、髭剃り用活性物質、化粧品、および、ネイルケア活性物質からなる群より選択される、請求項67に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項69】
前記組成物は、ヘアケア、スキンケア、日焼けケア、ネイルケア、および、口腔ケアからなる群より選択される製品である、請求項66に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項70】
前記製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、および、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤を含むヘアケア製品である、請求項69に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項71】
前記製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、ならびに、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤を含むスキンケア製品である、請求項69に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項72】
前記製品は、5重量%以下の請求項1に記載の組成物を含み、さらに、95%より大きい光透過率を有する、ヘアケア製品またはスキンケア製品である、請求項69に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項73】
前記組成物はさらに、着色剤、防腐剤、抗酸化剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪もしくは脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、フレーバー、芳香剤、医薬品、リジュビネイティング剤、懸濁化剤、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加成分も含む、請求項66に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項74】
前記機能性を有する系は、水中油型または油中水型乳濁液である、請求項55に記載の組成物。
【請求項75】
水を組成物総量の50〜95重量%の量でさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項76】
安定化殺生剤、香料、フレーバー、着色剤、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項75に記載の組成物。

【公表番号】特表2008−511722(P2008−511722A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529920(P2007−529920)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/028608
【国際公開番号】WO2006/026113
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(591020249)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】HERCULES INCORPORATED
【Fターム(参考)】