説明

情報処理装置、画像表示方法、及びプログラム

【課題】画像の一部を非表示にする際の利便性を向上させる情報処理装置、画像表示方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】CPU11は、マスク情報(領域情報、形状情報、色情報)に基づいてビデオコントローラ15に指示をして、画像表示装置2の画面上でマスク領域内の内容を非表示にするためのマスク処理を施させる。ビデオコントローラ15は、この指示を受けると、液晶ディスプレイ16に表示すべき画像に対して、領域情報に基づく領域内に形状情報に基づく形状のマスク領域を設定するとともにこのマスク領域内を色情報に基づく色で塗り潰す処理を施し、処理後の画像を画像表示装置2に表示させる。一方、液晶ディスプレイ16には、マスク処理を施す前の画像を継続して表示させる。この結果、画像表示装置2には、液晶ディスプレイ16と同一の画像が、マスク領域がマスクされた状態で表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に画像を表示させる情報処理装置、画像表示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置(第1の画像表示装置)が接続された(或いは、これを一体的に備えた)情報処理装置に、プロジェクタのように大画面表示が可能な外部の画像表示装置(第2の画像表示装置)をさらに接続し、情報処理装置が出力する画像を多くの聴衆に示す際に、第2の画像表示装置についてのみ画像の一部を非表示にしたい場合がある。例えば、問題文とその回答とを含んだ原稿を表示する際に、第2の画像表示装置でのみ回答を非表示にできれば、第2の画像表示装置を見ている聴衆には問題文のみが提示され、説明者のみが第1の画像表示装置によって回答を参照することが可能となる。また、プレゼンテーション等を行う際に、説明者のみが参照できるメモを説明資料中に含ませておくことも可能となる。
【0003】
特許文献1には、表示する画像の一部に装飾効果画像を重畳することが可能な投写型表示装置(プロジェクタ)が提案されている。この投写型表示装置を第2の画像表示装置として情報処理装置に接続すれば、投写型表示装置から投写される画像の一部を装飾効果画像によって非表示にすることが可能となる。
【0004】
【特許文献1】国際公開第99/40563号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の投写型表示装置では、装飾効果画像を重畳すべき位置を、投写型表示装置によって表示される画像を見ながら設定する必要があるため、その操作(重畳位置の設定)を行っているときに、非表示にすべき部位を聴衆に見られてしまうという問題を有している。また、投写型表示装置を遠隔操作するためのリモコンに搭載されたポインティングデバイスによって重畳位置を設定する構成であるため、マウス等のように普段使い慣れたポインティングデバイスを用いる場合に比べて操作性が悪く、素早い操作が困難であるという問題も有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係る情報処理装置は、第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させる画像情報出力部と、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定部と、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定部で設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理部と、を備え、前記画像情報出力部は、前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させることを特徴とする。
【0008】
この情報処理装置によれば、マスク処理を施した画像情報を第2の画像表示装置に対してのみ出力するため、第2の画像表示装置でマスクされている領域を第1の画像表示装置によって参照することが可能となる。また、マスクすべき領域を設定させる領域設定部が情報処理装置に備わっているため、第2の画像表示装置の画像の表示を停止させること等により、第1の画像表示装置にのみ画像を表示させて領域を設定することも可能となる。このため、第2の画像表示装置を見ている者に、マスクすべき領域を見られてしまう事態を抑制することが可能となり、利便性が向上する。なお、第1の画像表示装置は、情報処理装置に一体的に備わっている構成であってもよいし、外部に備わる構成であってもよい。
【0009】
[適用例2]上記適用例に係る情報処理装置において、前記第2の画像表示装置による前記画像の表示を停止させる表示停止部をさらに備えることが望ましい。
【0010】
この情報処理装置によれば、第2の画像表示装置による画像の表示を停止させる表示停止部を備えているため、表示停止部によって第2の画像表示装置の表示を事前に停止させてからマスクすべき領域を設定することにより、マスクすべき領域が第2の画像表示装置で表示されてしまうことを防ぐことができる。また、領域を設定するための操作、及び第2の画像表示装置の表示を停止させるための操作を情報処理装置のみで行うことが可能となるため、操作が容易になる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に係る情報処理装置において、前記領域設定部は、前記表示停止部が前記第2の画像表示装置による前記画像の表示を停止させているときにのみ、前記一部の領域を設定させることが望ましい。
【0012】
この情報処理装置によれば、表示停止部が第2の画像表示装置による画像の表示を停止させているときにのみ、領域設定部が一部の領域を設定させるため、マスクすべき領域を設定する際に、マスクすべき領域を見られてしまう事態をさらに抑制することが可能となる。
【0013】
[適用例4]上記適用例に係る情報処理装置において、前記一部の領域の形状を指定させるマスク形状指定部をさらに備え、前記マスク処理部は、前記マスク形状指定部で指定された形状の領域をマスクすることが望ましい。
【0014】
この情報処理装置によれば、マスクすべき領域の形状を指定できるため、画像内におけるマスクの対象(マスクすべき文字や図形等)のレイアウトに応じたマスクが可能となる。このため、例えば、文字や図形が密に配置されている画像であっても、不要な部位までマスクしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に係る情報処理装置において、マスク色を指定させるマスク色指定部をさらに備え、前記マスク処理部は、前記マスク色指定部で指定されたマスク色で前記一部の領域をマスクすることが望ましい。
【0016】
この情報処理装置によれば、マスク色を指定できるため、画像の配色(背景色等)に応じたマスクが可能となる。このため、例えば、マスク色を画像の背景色に一致させれば、マスクした状態か否かをユーザに意識させずに済む。
【0017】
[適用例6]上記適用例に係る情報処理装置において、前記画像情報出力部は、前記第2の画像表示装置にネットワークを介して前記画像情報を出力することが望ましい。
【0018】
この情報処理装置によれば、画像情報出力部が第2の画像表示装置にネットワークを介して画像情報を出力する構成であるため、映像ケーブルを介して出力する構成に比べ、情報処理装置及び第2の画像表示装置の配置が映像ケーブルの長さによって制限されることがなくなり、各装置のレイアウトの自由度が高まる。
【0019】
[適用例7]上記適用例に係る情報処理装置において、前記ネットワークは無線ネットワークであることが望ましい。
【0020】
この情報処理装置によれば、画像情報出力部が第2の画像表示装置に無線ネットワークを介して画像情報を出力する構成であるため、情報処理装置と第2の画像表示装置とのケーブル接続が不要となり、各装置のレイアウトの自由度がさらに高まる。
【0021】
[適用例8]本適用例に係る画像表示方法は、第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させる情報処理装置の画像表示方法であって、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定ステップと、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定ステップで設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理ステップと、前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させるマスク画像表示ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0022】
この画像表示方法によれば、マスク処理を施した画像情報を第2の画像表示装置に対してのみ出力するため、第2の画像表示装置でマスクされている領域を第1の画像表示装置によって参照することが可能となる。また、マスクすべき領域の設定を情報処理装置によって行わせるため、第2の画像表示装置の画像の表示を停止させること等により、第1の画像表示装置にのみ画像を表示させて領域を設定することも可能となる。このため、第2の画像表示装置を見ている者に、マスクすべき領域を見られてしまう事態を抑制することが可能となり、利便性が向上する。
【0023】
[適用例9]本適用例に係るプログラムは、第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させるコンピュータに、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定ステップと、前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定ステップで設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理ステップと、前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させるマスク画像表示ステップと、を実行させる。
【0024】
このプログラムによれば、マスク処理を施した画像情報を第2の画像表示装置に対してのみ出力するため、第2の画像表示装置でマスクされている領域を第1の画像表示装置によって参照することが可能となる。また、マスクすべき領域の設定をコンピュータによって行わせるため、第2の画像表示装置の画像の表示を停止させること等により、第1の画像表示装置にのみ画像を表示させて領域を設定することも可能となる。このため、第2の画像表示装置を見ている者に、マスクすべき領域を見られてしまう事態を抑制することが可能となり、利便性が向上する。
【0025】
また、上記形態及び上記適用例は、前記プログラムを前記コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体等の態様で構成することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコード等の符号が印刷された印刷物、前記コンピュータの内部記憶装置(RAMやROM等のメモリ)、及び外部記憶装置等、前記コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の情報処理装置であるパーソナルコンピュータ(以降、単に「コンピュータ」ともいう。)について説明する。
図1は、本実施形態のコンピュータを示す斜視図である。
図1に示すように、コンピュータ1は、ノート型のパーソナルコンピュータであり、画像表示装置である液晶ディスプレイ16、入力装置であるキーボード20、及びポインティングデバイスであるタッチパッド21を一体的に備えて構成されている。また、コンピュータ1には、各種インターフェイスが備えられており、外付け(外部)の画像表示装置2や外付けのマウス30を接続可能になっている。なお、プレゼンテーションを行う場合のように、表示する画像を多くの聴衆に示す場合には、大画面での画像表示が可能な画像表示装置2(例えば、プロジェクタ)が映像ケーブル3を介して接続される。
【0027】
図2は、コンピュータ1の回路構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コンピュータ1は、CPU(Central Processing Unit)11、2つのブリッジ回路(ノースブリッジ12、及びサウスブリッジ13)、RAM(Random Access Memory)14、ビデオコントローラ15、液晶ディスプレイ16、ハードディスクドライブ17、光ディスクドライブ18、BIOS(Basic Input/Output System)が書き込まれたBIOS−ROM(Read Only Memory)19、キーボード20、タッチパッド21等を備えている。
【0028】
CPU11は、BIOS−ROM19に書き込まれたBIOS、或いはRAM14に読み出された各種プログラムに従って動作することにより、コンピュータ1の動作を統括制御する。
【0029】
ノースブリッジ12は、CPU11とサウスブリッジ13との間のブリッジ処理、RAM14の制御、及びビデオコントローラ15の制御等を行う。RAM14は、DRAM(Dynamic RAM)で構成され、ハードディスクドライブ17から読み出されたOS(Operating System)やアプリケーションプログラム等を記憶する。また、RAM14は、プログラム実行中における各種データの一時記憶等に用いられる。
【0030】
ビデオコントローラ15は、液晶ディスプレイ16に対する画像表示を制御する。ビデオコントローラ15は、VRAM(Video RAM)50を備えており、OSやアプリケーションプログラムを実行するCPU11の指示に基づいて、VRAM50上にフレーム(画面)単位で順次画像情報を生成し、生成した画像情報を液晶ディスプレイ16に出力して、液晶ディスプレイ16の画面16a(図1参照)上に画像情報に基づく画像を表示させる。なお、本明細書では、画像を表示させるべくVRAM50上に画像情報を生成することを、「画像を描画する」とも表現する。
【0031】
また、ビデオコントローラ15は、画像出力端子15aを介して外部の画像表示装置2にも画像情報を出力可能になっており、液晶ディスプレイ16の画面16a上に表示される画像を、画像表示装置2の画面(プロジェクタの場合には投写面)2a(図1参照)上にも表示させることができる。さらに、ビデオコントローラ15は、液晶ディスプレイ16と画像表示装置2とに異なる画像情報を出力することにより、それぞれに異なる画像を表示させることも可能になっている。このとき、ビデオコントローラ15は、VRAM50のメモリ空間を2つの領域(第1の画像領域51及び第2の画像領域52)に区分し、液晶ディスプレイ16に出力すべき画像情報を第1の画像領域51上に、画像表示装置2に出力すべき画像情報を第2の画像領域52上に生成する。
【0032】
サウスブリッジ13には、各種インターフェイス回路が内蔵されており、ハードディスクドライブ17、光ディスクドライブ18、BIOS−ROM19、キーボード20、タッチパッド21等が接続されている。ハードディスクドライブ17は、インストールされたOSやアプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する。光ディスクドライブ18は、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクからのデータの読み出しや、光ディスクへのデータの書き込みを行う。
【0033】
BIOS−ROM19には、BIOSが格納されている。BIOSは、コンピュータ1の起動時にCPU11によって読み出されて各種初期化処理やOSの起動を行うプログラムとともに、ビデオコントローラ15、ハードディスクドライブ17、キーボード20等の入出力デバイスを制御するプログラムを含んでおり、これら入出力デバイスに対する基本的な入出力制御をOSやアプリケーションプログラムに提供する。OSやアプリケーションプログラムを実行するCPU11は、直接、或いはBIOSを介してこれらの入出力デバイスとの入出力を行うことができる。
【0034】
キーボード20は、キー操作によって文字や制御コード等を入力するための入力装置であり、タッチパッド21は、液晶ディスプレイ16等に表示されるポインタP(図1参照)の移動操作やクリック操作等を行うためのポインティングデバイスである。キーボード20及びタッチパッド21は、ユーザによってなされた操作に基づく操作信号をサウスブリッジ13に出力し、サウスブリッジ13は、この操作信号をノースブリッジ12を介してCPU11に伝達する。
【0035】
また、サウスブリッジ13は、図示しないUSB(Universal Serial Bus)インターフェイスを備えており、USB端子13aを介して外部の入出力装置と接続可能になっている。このUSB端子13aに、外付けのポインティングデバイスであるマウス30を接続すれば、ユーザは、内蔵するタッチパッド21の代わりにマウス30を用いて各種操作を行うことが可能となる。
【0036】
次に、コンピュータ1の動作について説明する。
コンピュータ1に電源が投入されると、CPU11は、BIOS−ROM19に記憶されているBIOSに従ってブート処理を行い、ハードディスクドライブ17に記憶されているOSを起動し(RAM14に読み込み)、OSに従った動作を開始する。そしてCPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして液晶ディスプレイ16の画面16aに所定の画像(初期画面)を表示させる。
【0037】
本実施形態のコンピュータ1に採用されているOSは、GUI(Graphical User Interface)を備えたものであり、ユーザは、キーボード20の他に、タッチパッド21やマウス30等のポインティングデバイスを操作することによってコンピュータ1に各種指示を与えることが可能になっている。
【0038】
OSが起動すると、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、液晶ディスプレイ16に表示されている画像上にポインタPを重畳表示させる。OSには、タッチパッド21やマウス30と通信を行うためのデバイスドライバが含まれており、CPU11は、このデバイスドライバによってタッチパッド21やマウス30になされた移動操作やクリック操作を検出することができる。そして、タッチパッド21やマウス30に対して移動操作がなされると、CPU11は、ポインタPを重畳させる位置を、ユーザの移動操作に応じて変更させることにより、ポインタPを移動させる。
【0039】
OSの起動が完了すると、コンピュータ1は、アプリケーションプログラムの起動が可能な状態となり、ユーザは、キーボード20、タッチパッド21、或いはマウス30等を操作して所望のアプリケーションプログラムの起動を指示することができる。アプリケーションプログラムの起動が指示されると、CPU11は、指示されたアプリケーションプログラムをハードディスクドライブ17からRAM14に読み込んで、このアプリケーションプログラムに従った動作を開始する。本実施形態のハードディスクドライブ17には、アプリケーションプログラムとして、文書を作成するためのワードプロセッサや、プレゼンテーション用のスライドの作成や表示を行うためのプレゼンテーションソフトウェアの他に、マスクユーティリティMUが記憶(インストール)されている。マスクユーティリティMUは、常駐型のアプリケーションプログラムであり、外部の画像表示装置2に表示させる画像の一部をマスクして非表示にする機能(マスク機能)を有している。
【0040】
図3は、マスクユーティリティMUに基づくCPU11の動作を説明するためのフローチャートであり、図4(a)、(b)は、液晶ディスプレイ16の画面16a及び外部の画像表示装置2の画面2aを示す説明図である。マスクユーティリティMUの起動が指示されると、CPU11は、ハードディスクドライブ17からマスクユーティリティMUをRAM14に読み出し、図3に示すフローに従って動作する。
【0041】
図3に示すように、ステップS101では、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、VRAM50上の第2の画像領域52に黒色の無地画像を描画させ、外部の画像表示装置2の画面2a全体に黒色の無地画像を表示させる(図4(a)参照)。なお、画面全体に黒色の無地画像が表示される状態を、本明細書では「画像ミュート状態」と呼ぶ。この画像ミュート状態は、マスク機能によってマスクすべき領域を設定する際に、その様子が画像表示装置2に表示されることを防ぐためのものであり、黒色の無地画像に限られず、他の色の無地画像であってもよいし、文字列やロゴ等を含んだ所定の画像を表示させるようにしてもよい。また、画像ミュート状態とする代わりに、画像出力端子15aからの画像情報の出力を停止させる態様にすることもできる。
【0042】
続いて、ステップS102では、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、マスク機能を利用するためのツールバーW1(図5参照)をVRAM50上の第1の画像領域51に描画させて、液晶ディスプレイ16の画面16a内にこのツールバーW1を表示させる(図4(a)参照)。
【0043】
その後、ユーザは、所望のアプリケーションプログラムを起動させてファイルを開く操作等を行うことにより、液晶ディスプレイ16の画面16a上に所望の画像W2を表示させることができる(図4(b)参照)。なお、画像W2を表示させるための操作は、マスクユーティリティMUを起動する前に行うようにしてもよい。また、ツールバーW1は、常に最前面に表示される設定がなされており、ツールバーW1を表示させた後に画像W2を全画面で表示させた場合でも、ツールバーW1が画像W2に隠れることはない。
【0044】
図5は、ツールバーW1の詳細を示す説明図である。
図5に示すように、ツールバーW1は、タイトル「マスクユーティリティ」が表記されたタイトルバーT1を有し、その下には複数のボタンが配列されている。ツールバーW1が備えるボタンには、画像表示装置2に対して画像ミュート状態とこれを解除した状態(以降、「画像ミュート解除状態」という。)とを切り替えるための表示ボタンB1、マスクすべき領域を設定するためのマスク領域設定ボタンB2、マスクを解除するためのマスク解除ボタンB3、マスクすべき領域の形状を指定するためのマスク形状指定ボタンB4、マスクの色(マスク色)を指定するためのマスク色指定ボタンB5がある。また、タイトルバーT1の右端には、マスクユーティリティMUを終了させるための終了ボタンB6が配置されている。ユーザは、ポインティングデバイス(タッチパッド21又はマウス30)によって所望のボタンをクリック操作すること、即ち所望のボタン上にポインタPを位置させた後にクリック操作を行うことにより、各ボタンに割り当てられた動作をCPU11に行わせることができる。
【0045】
図3に戻って、ステップS103では、CPU11は、ツールバーW1に備わるボタンのいずれかがクリック操作されたか否かを判断する。そして、いずれかのボタンがクリック操作された場合にはステップS104に移行し、いずれのボタンもクリック操作されていない場合には、ステップS103を繰り返す。
【0046】
いずれかのボタンがクリック操作されてステップS104に移行した場合には、CPU11は、クリック操作されたボタンが終了ボタンB6であるか否かを判断する。そして、終了ボタンB6がクリック操作された場合には、CPU11は、RAM14上から、マスクユーティリティMUで利用されていた領域を開放して、プログラム(マスクユーティリティMU)を終了させる。一方、終了ボタンB6以外のボタンがクリック操作された場合には、ステップS105に移行する。
【0047】
ステップS105に移行した場合には、CPU11は、クリック操作されたボタンに応じた各種処理(サブルーチン)を実行し、その後、当該フロー(メインルーチン)のステップS103に戻る。ここで、ユーザは、マスク領域設定ボタンB2をクリック操作して、その後でポインティングデバイスによってドラッグ操作を行うことにより、マスクすべき領域を設定することができる。
【0048】
図6は、ツールバーW1に備わるマスク領域設定ボタンB2がクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャートであり、図7は、液晶ディスプレイ16の画面16a及び外部の画像表示装置2の画面2aを示す説明図である。ユーザによりマスク領域設定ボタンB2がクリック操作されると、CPU11は、図6に示すフローに従った処理を行う。なお、マスクすべき領域が画像表示装置2に表示されることがないよう、マスク領域設定ボタンB2は、画像表示装置2が画像ミュート状態のときにのみ有効となり、画像ミュート解除状態、即ち画像表示装置2に画像が表示されている状態では、領域の設定ができないようになっている。
【0049】
図6に示すように、ステップS111では、CPU11は、ポインティングデバイスのドラッグ操作によって矩形の領域が設定されたか否かを判断する。そして、領域が設定された場合にはステップS112に移行し、領域が設定されていない場合には、ステップS111を繰り返す。
【0050】
領域が設定されてステップS112に移行した場合には、CPU11は、設定された領域の位置及び大きさを表す領域情報とともに、マスクすべき領域の形状を表す形状情報、及びマスク色を表す色情報を含んだマスク情報をRAM14に記憶する。なお、領域情報としては、例えば、液晶ディスプレイ16の画面16aの左上の角を原点として、設定された領域の左上の角及び右下の角の座標等を用いることができる。また、後述するように、マスクすべき領域の形状やマスク色は、ユーザにより事前に指定可能になっており、ここでは、領域の形状として矩形が指定され、マスク色として黒が指定されているものとする。
【0051】
続いて、ステップS113では、CPU11は、設定された領域、即ちRAM14に記憶されているマスク情報に基づく領域(以降、「マスク領域M」という。)を液晶ディスプレイ16の画面16a上で強調表示させるべく、ビデオコントローラ15に画像情報の加工(強調表示処理)を行わせ、加工後の画像情報を液晶ディスプレイ16に出力させる。この結果、液晶ディスプレイ16の画面16a上には、設定されたマスク領域Mが強調されて表示される(図7参照)。なお、マスク領域Mを強調するためには、例えば、マスク領域Mを線で囲んだり、マスク領域M内の配色を変更したりする加工を施せばよい。
【0052】
上記の処理の後、CPU11は、メインルーチンに復帰して、ステップS103以降を実行する。その後、ユーザは、ツールバーW1に備わる表示ボタンB1をクリック操作することにより、液晶ディスプレイ16に表示されている画像W2を、マスク領域Mがマスクされた状態で画像表示装置2に表示させることができる。
【0053】
図8は、ツールバーW1に備わる表示ボタンB1がクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャートであり、図9(a)、(b)は、液晶ディスプレイ16の画面16a及び外部の画像表示装置2の画面2aを示す説明図である。ユーザにより表示ボタンB1がクリック操作されると、CPU11は、図8に示すフローに従った処理を行う。
【0054】
図8に示すように、ステップS121では、CPU11は、外部の画像表示装置2が画像ミュート状態にあるか否かを判断する。そして、画像ミュート状態である場合にはステップS122に移行し、画像ミュート状態でない場合にはステップS126に移行する。
【0055】
画像ミュート状態で表示ボタンB1がクリック操作されてステップS122に移行した場合には、CPU11は、RAM14上にマスク情報が記憶されているか否かを判断する。そして、マスク情報が記憶されている場合にはステップS123に移行し、マスク情報が記憶されていない場合にはステップS125に移行する。
【0056】
RAM14上にマスク情報が記憶されていてステップS123に移行した場合には、CPU11は、RAM14からマスク情報を読み出す。そして、ステップS124では、CPU11は、読み出したマスク情報(領域情報、形状情報、色情報)に基づいてビデオコントローラ15に指示をして、外部の画像表示装置2の画面2a上でマスク領域M内の内容を非表示にするためのマスク処理を施させる。ビデオコントローラ15は、この指示を受けると、VRAM50の第1の画像領域51に描画すべき画像、即ち液晶ディスプレイ16に出力すべき画像情報に対して、領域情報に基づく領域内に形状情報に基づく形状のマスク領域Mを設定するとともにこのマスク領域M内を色情報に基づく色で塗り潰す処理を施し、処理後の画像を第2の画像領域52上に描画する。一方、第1の画像領域51上には、マスク処理を施す前の画像を継続して描画する。この結果、画像表示装置2の画像ミュート状態は解除され、画像表示装置2には、液晶ディスプレイ16と同一の画像W2が、マスク領域Mがマスクされた状態で表示される(図9(a)参照)。その後、CPU11は、メインルーチンに復帰して、ステップS103以降を実行する。
【0057】
一方、ステップS122においてRAM14上にマスク情報が記憶されておらずステップS125に移行した場合、例えば、ユーザがマスク領域Mを設定せずに表示ボタンB1をクリック操作した場合には、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、VRAM50の第1の画像領域51に描画すべき画像を、第1の画像領域51及び第2の画像領域52の双方に描画させる。この結果、外部の画像表示装置2の画像ミュート状態は解除され、液晶ディスプレイ16及び画像表示装置2の双方に同一の画像W2が表示される(図9(b)参照)。その後、CPU11は、メインルーチンに復帰して、ステップS103以降を実行する。
【0058】
また、ステップS121において画像表示装置2が画像ミュート状態でなくステップS126に移行した場合、即ち画像ミュート解除状態で表示ボタンB1がクリック操作された場合には、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、VRAM50上の第2の画像領域52に黒色の無地画像を描画させ、外部の画像表示装置2を画像ミュート状態に移行させる。その後、CPU11は、メインルーチンに復帰して、ステップS103以降を実行する。
【0059】
ツールバーW1の表示ボタンB1がクリック操作されると、CPU11は上記のように動作するため、画像表示装置2は、表示ボタンB1がクリック操作される度に画像ミュート解除状態と画像ミュート状態とを交互に繰り返すことになる。そして、画像ミュート解除状態に切り替わる際に、RAM14上にマスク情報が記憶されている場合には、画像表示装置2は、マスク情報に基づく領域(マスク領域M)をマスクした状態で画像を表示する。
【0060】
なお、マスク領域Mは1画面に1つに限られず、マスク領域設定ボタンB2によるマスク領域Mの設定を複数回行うことにより、1画面内に複数のマスク領域Mを設定することも可能である(図10参照)。この場合、RAM14上には複数のマスク情報が記憶され、画像ミュート解除状態では、これら複数のマスク情報に基づいてマスク処理がなされる。
【0061】
また、ユーザは、ツールバーW1に備わるマスク解除ボタンB3をクリック操作することによって、既存のマスク領域Mのマスクを解除することが可能になっており、マスク領域Mが複数存在する場合には、その中から所望のマスク領域Mを指定して、そのマスク領域Mのマスクを解除することができる。
【0062】
図11は、ツールバーW1に備わるマスク解除ボタンB3がクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャートである。ユーザによりマスク解除ボタンB3がクリック操作されると、CPU11は、図11に示すフローに従った処理を行う。
【0063】
図11に示すように、ステップS131では、CPU11は、ポインティングデバイスによるクリック操作によって、液晶ディスプレイ16の画面16a上に存在するマスク領域Mが指定されたか否か、即ち既存のマスク領域MにポインタPを合わせた状態でクリック操作がなされたか否かを判断する。そして、クリック操作によってマスク領域Mが指定された場合には、ステップS132に移行し、指定されていない場合には、ステップS131を繰り返す。
【0064】
既存のマスク領域Mが指定されてステップS132に移行した場合には、CPU11は、指定されたマスク領域Mのマスク情報をRAM14から消去する。
【0065】
そして、ステップS133では、CPU11は、液晶ディスプレイ16上でこのマスク領域Mに施されていた強調表示処理をビデオコントローラ15に解除させる。具体的には、ステップS132でRAM14からマスク情報を消去することによってRAM14上にマスク情報が1つも存在しなくなった場合には、CPU11は、液晶ディスプレイ16上での強調表示をすべて解除させる。一方、ステップS132でRAM14からマスク情報を消去した後も他のマスク情報がRAM14上に存在している場合には、存在するマスク情報に基づく領域についてのみ改めて強調表示させる。これにより、指定されたマスク領域Mの強調表示が解除される。
【0066】
続くステップS134では、CPU11は、外部の画像表示装置2上でこのマスク領域Mに施されていたマスクをビデオコントローラ15に解除させる。具体的には、ステップS132でRAM14からマスク情報を消去することによってRAM14上にマスク情報が1つも存在しなくなった場合には、CPU11は、画像表示装置2上でのマスクをすべて解除させる。一方、ステップS132でRAM14からマスク情報を消去した後も他のマスク情報がRAM14上に存在している場合には、存在するマスク情報に基づく領域についてのみ改めてマスク処理を行わせる。これにより、指定されたマスク領域Mのマスクが解除される。
【0067】
この結果、画像表示装置2の画面2a上のマスクが解除された領域には、液晶ディスプレイ16に表示される内容と同一の内容が表示される。例えば、図9(a)に示すように、画面16a,2a内に1つのマスク領域Mが存在する場合において、マスク解除ボタンB3がクリック操作された後にこのマスク領域Mが指定されると、液晶ディスプレイ16と画像表示装置2の双方には、強調表示処理やマスク処理が施されていない同一の画像W2が表示される(図9(b)参照)。その後、CPU11は、メインルーチンに復帰して、ステップS103以降を実行する。
【0068】
また、フローチャートの図示は省略するが、ユーザは、ツールバーW1に備わるマスク形状指定ボタンB4をクリック操作することにより、マスク領域Mの形状を矩形以外の他の形状に変更することも可能になっている。マスク形状指定ボタンB4がクリック操作されると、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、複数の形状(例えば、円形、長円形、角部が円弧状の矩形等)の中から1つを選択可能なリスト(図示せず)を液晶ディスプレイ16に表示させる。ユーザがリストの中から所望の形状をクリック操作によって選択すると、CPU11は、これ以降、新たなマスク領域Mが設定される際には、選択された形状に対応する形状情報をマスク情報に付加する。そして、ビデオコントローラ15は、この形状情報に基づく形状のマスク領域Mに対してマスク処理を施す(図12参照)。なお、マスク領域Mの形状として矩形が選択された場合には、マスク領域Mは、ドラッグ操作によって設定された矩形の領域と同一となる。一方、矩形以外の形状が選択された場合には、マスク領域Mは、ドラッグ操作によって設定された矩形の領域に内接するように定められる。
【0069】
さらに、ユーザは、ツールバーW1に備わるマスク色指定ボタンB5をクリック操作することにより、マスク色を黒以外の他の色に変更することも可能になっている。マスク色指定ボタンB5がクリック操作されると、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、複数の色の中から1つを選択可能なリスト(図示せず)を液晶ディスプレイ16に表示させる。ユーザがリストの中から所望の色をクリック操作によって選択すると、CPU11は、これ以降、新たにマスク領域Mが設定される際には、選択された色に対応する色情報をマスク情報に付加する。そして、ビデオコントローラ15は、この色情報に基づく色でマスク領域Mを塗り潰す。ここで、マスク色を画像W2の背景色と同一色に指定すると、画像表示装置2の画面を見る聴衆に対してマスク領域Mの存在を意識させずに済むようになる(図13参照)。
【0070】
以上説明したように、本実施形態のコンピュータ1によれば、以下の効果を得ることができる。
【0071】
(1)本実施形態のコンピュータ1によれば、外部の画像表示装置2に表示される画像についてのみマスク処理を施すため、画像表示装置2でマスクされているマスク領域M内の内容を液晶ディスプレイ16によって参照することが可能となる。
【0072】
(2)本実施形態のコンピュータ1によれば、マスク領域Mを設定する機能がコンピュータ1に備わっており、液晶ディスプレイ16にのみ画像を表示させた状態でマスク領域Mを設定することができるため、画像表示装置2を見ている聴衆にマスクすべき領域(隠したい内容)を見られてしまう事態を抑制すること可能となる。
【0073】
(3)本実施形態のコンピュータ1によれば、表示ボタンB1をクリック操作することによって画像表示装置2を画像ミュート状態にすることができるため、マスク領域Mを設定するための操作、及び画像表示装置2を画像ミュート状態にするための操作をコンピュータ1(ポインティングデバイス)のみで行うことが可能となり、操作が容易になる。つまり、コンピュータ1でマスク領域Mを設定する前に、マスクすべき領域が画像表示装置2の画面2aに表示されてしまうことを防ぐための操作(例えば、電源をオフにする操作や、画面2aを非表示するための操作等)を画像表示装置2に対して行う必要がなくなる。
【0074】
(4)本実施形態のコンピュータ1によれば、画像表示装置2が画像ミュート状態の場合にのみマスク領域Mが設定可能になるため、画像表示装置2を見ている聴衆にマスクすべき領域を見られてしまう事態をさらに抑制することができる。
【0075】
(5)本実施形態のコンピュータ1によれば、使い慣れたポインティングデバイスによってマスク領域Mを設定することができるため、画像表示装置2でマスク領域Mを設定する構成に比べて容易に領域設定を行うことが可能となる。
【0076】
(6)本実施形態のコンピュータ1によれば、マスク形状指定ボタンB4をクリック操作することによってマスクすべき領域の形状を指定できるため、画像内におけるマスクの対象(マスクすべき文字や図形等)のレイアウトに応じたマスクが可能となる。このため、例えば、文字や図形が密に配置されている画像であっても、不要な部位までマスクしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0077】
(7)本実施形態のコンピュータ1によれば、マスク色指定ボタンB5をクリック操作することによってマスク色を指定できるため、画像の配色(背景色等)に応じたマスクが可能となる。このため、例えば、マスク色を画像の背景色に一致させれば、マスクした状態か否かをユーザに意識させずに済む。
【0078】
(8)本実施形態のコンピュータ1によれば、マスク領域Mを液晶ディスプレイ16の画面16a上で強調表示させるようにしているため、ユーザは、液晶ディスプレイ16の画面16aを見るだけで、マスク領域Mを容易に認識することが可能となる。
【0079】
(9)本実施形態のコンピュータ1によれば、画像の中の所望の領域を、画像を表示する際にマスクすることができるため、マスクを施したファイル等を事前に準備しておく必要がない。また、修正ができないファイル(読み取り専用のファイル)であっても、所望の位置をマスクして表示することが容易になる。
【0080】
なお、本実施形態では、液晶ディスプレイ16が第1の画像表示装置に相当し、外部の画像表示装置2が第2の画像表示装置に相当する。また、液晶ディスプレイ16及び画像表示装置2に画像情報を出力するビデオコントローラ15及び画像出力端子15aが画像情報出力部に相当する。また、ツールバーW1のマスク領域設定ボタンB2がクリック操作されて、図6に示すフローを実行する際のCPU11、ビデオコントローラ15、液晶ディスプレイ16、及びポインティングデバイス(タッチパッド21及びマウス30)が領域設定部に相当する。また、ステップS124(図8参照)を実行してマスク処理を行う際のCPU11及びビデオコントローラ15がマスク処理部に相当する。また、ステップS101(図3参照)及びステップS126(図8参照)を実行して画像表示装置2を画像ミュート状態に移行させる際のCPU11及びビデオコントローラ15が表示停止部に相当する。また、マスク形状指定ボタンB4がクリック操作された際のCPU11及びビデオコントローラ15がマスク形状指定部に相当し、マスク色指定ボタンB5がクリック操作された際のCPU11及びビデオコントローラ15がマスク色指定部に相当する。
【0081】
また、コンピュータ1のソフトウェア構成は、上記に限定されない。例えば、マスクユーティリティMUが有するマスク機能を、プレゼンテーションソフトウェアやワードプロセッサ等のアプリケーションプログラムに包含させるようにすることも可能である。
【0082】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態のコンピュータについて説明する。
図14は、本実施形態のコンピュータを示す斜視図であり、図15は、本実施形態のコンピュータの回路構成を示すブロック図である。
図14に示すように、本実施形態のコンピュータ1は、外部の画像表示装置2との間で映像ケーブル3による接続がなされておらず、無線通信によって画像情報を供給するようになっている。
【0083】
また、図15に示すように、本実施形態のコンピュータ1のサウスブリッジ13には、外部の装置との間で無線LAN(Local Area Network)によるネットワーク通信を行うための無線LANデバイス22が接続されており、コンピュータ1は、同じく無線LANによるネットワーク通信が可能な画像表示装置2に対して、無線LANによって画像情報を供給(送信)する。また、ハードディスクドライブ17には、画像表示装置2と無線LAN接続を行って画像情報の供給を行うためのアプリケーションプログラム(無線LAN接続ツールCT)が記憶されている。上記以外の回路構成については、前記第1実施形態と共通である。
【0084】
OSが起動した状態のコンピュータ1に対して、ユーザが無線LAN接続ツールCTの起動を指示すると、CPU11は、ハードディスクドライブ17に記憶されている無線LAN接続ツールCTをRAM14に読み出して、このプログラムに従って動作する。
【0085】
図16〜図20は、無線LAN接続ツールCTに基づく動作を説明するための説明図であり、このうち、図16〜図18は、液晶ディスプレイ16に表示される各種画像を示す図、図19(a)、(b)及び図20(a)、(b)は、液晶ディスプレイ16の画面16a及び外部の画像表示装置2の画面2aを示す図である。
無線LAN接続ツールCTが起動すると、CPU11は、液晶ディスプレイ16の画面16a上にモード選択ウィンドウW3(図16参照)を表示させて無線LANのアクセスモードをユーザに選択させる。
【0086】
図16に示すように、モード選択ウィンドウW3では、アクセスポイントを介して複数の画像表示装置2と接続が可能な「インフラストラクチャモード」と、アクセスポイントを介さずに1対1で通信を行う「アドホックモード」とが選択可能になっており、ユーザは、モード選択ウィンドウW3に備わるラジオボタンRBをクリック操作することによっていずれか1つのアクセスモードを選択することができる。
【0087】
ユーザによりアクセスモードが選択され、モード選択ウィンドウW3に備わるOKボタンB7がクリック操作されると、CPU11は、無線LANデバイス22によりブロードキャストを行って、無線LAN接続が可能な画像表示装置2を検索する。その後、CPU11は、この検索結果を含んだ接続ウィンドウW4(図17参照)を液晶ディスプレイ16の画面16a上に表示させる。
【0088】
図17に示すように、接続ウィンドウW4には、検索された画像表示装置2のリストDLが表示されており、このリストDLには、各画像表示装置2のステータス、装置名、IPアドレスが含まれている。またリストDLには、検索された画像表示装置2毎にチェックボックスCBが付されており、ユーザは、このチェックボックスCBをクリック操作することによって接続対象とすべき画像表示装置2を指定することができる。なお、アクセスモードにアドホックモードが選択されている場合には、ユーザは、1台の画像表示装置2のみを指定可能であり、アクセスモードにインフラストラクチャモードが選択されている場合には、ユーザは、複数台の画像表示装置2を指定することができる。接続ウィンドウW4に右下には、接続ボタンB8が備えられており、ユーザは、接続すべき画像表示装置2を指定した後で接続ボタンB8をクリック操作することにより、指定した画像表示装置2との無線LAN接続を行うことができる。
【0089】
ユーザにより接続ボタンB8がクリック操作されると、CPU11は、指定された画像表示装置2との無線LAN接続を実行する。具体的には、CPU11は、指定された画像表示装置2に対して、無線LANデバイス22から接続要求コマンドを送信する。画像表示装置2がこの接続要求コマンドに応答して、接続を許可する接続応答コマンドをコンピュータ1に送信し、コンピュータ1の無線LANデバイス22がこれを受信すると、コンピュータ1と画像表示装置2との無線LAN接続が確立する。
【0090】
無線LAN接続が確立すると、CPU11は、ビデオコントローラ15に指示をして、液晶ディスプレイ16の画面16a上から接続ウィンドウW4を消去させるとともに、液晶ディスプレイ16の画面16a上にツールバーW5(図18、図19(a)参照)を表示させる。
【0091】
図18に示すように、液晶ディスプレイ16に表示されるツールバーW5は、タイトル「無線LAN接続ツール」が表記されたタイトルバーT2を有し、その下には複数のボタンが配列されている。ツールバーW5が備えるボタンには、無線LAN接続を切断するための切断ボタンB10、及び無線LANに関わる設定を行うための設定ボタンB11に加えて、前記第1実施形態のツールバーW1と同様の5つのボタン、即ち表示ボタンB1、マスク領域設定ボタンB2、マスク解除ボタンB3、マスク形状指定ボタンB4、マスク色指定ボタンB5がある。
【0092】
液晶ディスプレイ16の画面16a上にツールバーW5を表示させた後、CPU11は、画像表示装置2に対して、無線LANによる画像情報の供給を開始する。これ以降、CPU11は、ビデオコントローラ15が液晶ディスプレイ16に表示させる画像を順次キャプチャし、この画像を画像情報として無線LANデバイス22から画像表示装置2に送信する。この結果、図19(a)に示すように、画像表示装置2は、コンピュータ1から送信される画像情報に応じた画像の表示を開始し、その画面2aには、液晶ディスプレイ16の画面16aに表示される画像と略同一の画像が表示される。ただし、無線LAN接続ツールCTは、ツールバーW5を含まない画像をキャプチャするようになっており、画像表示装置2の画面2aには、ツールバーW5は表示されない。
【0093】
この状態で、ユーザは、所望のアプリケーションプログラムを起動させてファイルを開く操作等を行うことにより、液晶ディスプレイ16の画面16a上に所望の画像を表示させることができる。そして、ツールバーW5に備わるボタンをクリック操作することによって、前記第1実施形態と同様、画像表示装置2に表示される画像の一部をマスクしたり、マスクを解除したりするための処理等(図6、図8、図11参照)をCPU11に行わせることができる。
【0094】
また、前記第1実施形態と同様、マスク領域Mを設定する際にマスクすべき領域が画像表示装置2に表示されることがないよう、マスク領域設定ボタンB2は、画像表示装置2が画像ミュート状態のときにのみ有効となり、画像ミュート解除状態、即ち画像表示装置2に画像が表示されている状態では、領域の設定ができないようになっている。ただし、本実施形態では、無線LAN接続が確立すると、画像ミュート解除状態、即ち液晶ディスプレイ16の画面16aに表示されている画像が画像表示装置2の画面2aにも表示される状態になるため、マスク領域Mを設定する際には、事前に表示ボタンB1をクリック操作して、画像表示装置2を事前に画像ミュート状態に移行させておく必要がある(図19(b)参照)。本実施形態では、画像ミュート解除状態で表示ボタンB1がクリック操作されると、CPU11は、キャプチャした画像の代わりに、黒色の無地画像を表す画像情報を無線LANデバイス22から送信することによって、画像表示装置2を画像ミュート状態に移行させる。
【0095】
そして、図20(a)に示すように、画像表示装置2が画像ミュート状態に移行した後、ユーザが液晶ディスプレイ16に所望の画像W2を表示させ、さらに、マスク領域設定ボタンB2のクリック操作、及びその後のドラッグ操作によってマスク領域Mを設定すると、CPU11は、前記第1実施形態と同様、液晶ディスプレイ16の画面16a上でマスク領域Mを強調表示させるとともに、マスク情報をRAM14に記憶する。その後、画像ミュート状態を解除すべく表示ボタンB1がクリック操作されると、CPU11は、RAM14に記憶されているマスク情報に基づいて、キャプチャした画像にマスク処理を施す。本実施形態では、CPU11がRAM14をワークエリアとしてマスク領域Mを塗り潰す処理を行うようになっており、処理後の画像情報は無線LANデバイス22から画像表示装置2に送信される。この結果、図20(b)に示すように、画像表示装置2の画面2aには、液晶ディスプレイ16と同一の画像W2が、マスク領域Mがマスクされた状態で表示される。
【0096】
なお、前記第1実施形態と同様、画像W2を表示させるための操作は、無線LAN接続ツールCTを起動する前に行うようにしてもよい。また、ツールバーW5は、常に最前面に表示される設定がなされており、ツールバーW5を表示させた後に画像W2を全画面で表示させた場合でも、ツールバーW5が画像W2に隠れることはない。
【0097】
以上説明したように、本実施形態のコンピュータ1によれば、前記第1実施形態の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
【0098】
(1)本実施形態のコンピュータ1によれば、外部の画像表示装置2に対して無線ネットワーク(無線LAN)を介して画像情報を出力する構成であるため、コンピュータ1と画像表示装置2とのケーブル接続が不要となり、レイアウトの自由度が高まる。
【0099】
なお、本実施形態では、液晶ディスプレイ16及び画像表示装置2にそれぞれ画像情報を出力するビデオコントローラ15及び無線LANデバイス22が画像情報出力部に相当する。また、マスク処理を行う際のCPU11がマスク処理部に相当し、画像表示装置2を画像ミュート状態に移行させる際のCPU11及び無線LANデバイス22が表示停止部に相当する。
【0100】
また、本実施形態では、無線ネットワークを介して画像情報を出力する構成を示しているが、有線ネットワークを介して出力する構成にすることも可能である。この場合でも、映像ケーブル3を介して画像情報を出力する構成に比べれば、コンピュータ1及び画像表示装置2の配置が映像ケーブル3の長さによって制限されることがなくなり、レイアウトの自由度が高まる。
【0101】
また、コンピュータ1のソフトウェア構成は、上記に限定されない。例えば、本実施形態では、画像表示装置2と無線LAN接続を行って画像情報の供給を行うためのアプリケーションプログラム(無線LAN接続ツールCT)にマスク機能が包含された構成を示しているが、それぞれを別個のアプリケーションプログラムとすることも可能である。
【0102】
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0103】
前記実施形態では、外部の画像表示装置2が画像ミュート状態のときにのみマスク領域Mの設定が可能となる構成を示しているが、この態様に限定されず、画像ミュート状態か画像ミュート解除状態かに拘わらずマスク領域Mを設定できるようにしてもよい。
【0104】
前記実施形態では、コンピュータ1が、画像表示装置2を画像ミュート状態に移行させるための機能を有した構成になっているが、必ずしもコンピュータ1にこの機能を備える必要はない。ただし、この場合には、コンピュータ1でマスク領域Mを設定する前に、マスクすべき領域が画像表示装置2の画面2aに表示されてしまうことを防ぐための操作(例えば、電源をオフにする操作や、画面2aを非表示するための操作等)を画像表示装置2に対して行う必要がある。
【0105】
前記実施形態では、情報処理装置の例として、画像表示装置(液晶ディスプレイ16)、入力装置(キーボード20)、ポインティングデバイス(タッチパッド21)を一体的に備えたノート型のパーソナルコンピュータについて説明したが、情報処理装置は、ノート型のパーソナルコンピュータに限定されない。例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータのように、画像表示装置、入力装置、ポインティングデバイスの全部又は一部を外付けで備える構成の情報処理装置(コンピュータ)であってもよい。
【0106】
前記実施形態では、外部の画像表示装置2としてプロジェクタを用いた例を示したが、透過型のスクリーンを一体的に備えたリアプロジェクタ、或いは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を用いることも可能である。
【0107】
前記実施形態では、ポインティングデバイスとしてタッチパッド21及びマウス30を用いた例を示したが、トラックボールやジョイスティック、ペンタブレット等、他のポインティングデバイスを用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】第1実施形態のコンピュータを示す斜視図。
【図2】第1実施形態のコンピュータの回路構成を示すブロック図。
【図3】マスクユーティリティに基づくCPUの動作を説明するためのフローチャート。
【図4】(a)、(b)は、液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図5】第1実施形態のツールバーの詳細を示す説明図。
【図6】マスク領域設定ボタンがクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャート。
【図7】液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図8】表示ボタンがクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャート。
【図9】(a)、(b)は、液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図10】液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図11】マスク解除ボタンがクリック操作された場合に実行されるサブルーチンのフローチャート。
【図12】液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図13】液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図14】第2実施形態のコンピュータを示す斜視図。
【図15】第2実施形態のコンピュータの回路構成を示すブロック図。
【図16】第2実施形態において液晶ディスプレイに表示されるモード選択ウィンドウを示す説明図。
【図17】第2実施形態において液晶ディスプレイに表示される接続ウィンドウを示す説明図。
【図18】第2実施形態において液晶ディスプレイに表示されるツールバーを示す説明図。
【図19】(a)、(b)は、液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【図20】(a)、(b)は、液晶ディスプレイ及び外部の画像表示装置の画面を示す説明図。
【符号の説明】
【0109】
1…コンピュータ、2…画像表示装置、11…CPU、12…ノースブリッジ、13…サウスブリッジ、13a…USB端子、14…RAM、15…ビデオコントローラ、15a…画像出力端子、16…液晶ディスプレイ、17…ハードディスクドライブ、18…光ディスクドライブ、19…BIOS−ROM、20…キーボード、21…タッチパッド、30…マウス、50…VRAM、51…第1の画像領域、52…第2の画像領域、MU…マスクユーティリティ、M…マスク領域、W1…ツールバー、B1…表示ボタン、B2…マスク領域設定ボタン、B3…マスク解除ボタン、B4…マスク形状指定ボタン、B5…マスク色指定ボタン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させる画像情報出力部と、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定部と、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定部で設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理部と、
を備え、
前記画像情報出力部は、前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第2の画像表示装置による前記画像の表示を停止させる表示停止部をさらに備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記領域設定部は、前記表示停止部が前記第2の画像表示装置による前記画像の表示を停止させているときにのみ、前記一部の領域を設定させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記一部の領域の形状を指定させるマスク形状指定部をさらに備え、
前記マスク処理部は、前記マスク形状指定部で指定された形状の領域をマスクすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
マスク色を指定させるマスク色指定部をさらに備え、
前記マスク処理部は、前記マスク色指定部で指定されたマスク色で前記一部の領域をマスクすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記画像情報出力部は、前記第2の画像表示装置にネットワークを介して前記画像情報を出力することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置であって、
前記ネットワークは無線ネットワークであることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させる情報処理装置の画像表示方法であって、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定ステップと、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定ステップで設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理ステップと、
前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させるマスク画像表示ステップと、
を備えたことを特徴とする画像表示方法。
【請求項9】
第1の画像表示装置、及び外部に備わる第2の画像表示装置に画像情報を出力して画像を表示させるコンピュータに、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像の中から一部の領域を設定させる領域設定ステップと、
前記第1の画像表示装置に表示される前記画像と略同一の画像を表す画像情報に対して、前記領域設定ステップで設定された前記一部の領域をマスクするためのマスク処理を施すマスク処理ステップと、
前記マスク処理が施された画像情報を前記第2の画像表示装置に出力して、前記一部の領域がマスクされた画像を前記第2の画像表示装置に表示させるマスク画像表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−175396(P2009−175396A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13434(P2008−13434)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】