情報提示制御装置および情報提示制御方法
【課題】周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で着信を通知する携帯電話端末を提供する。
【解決手段】携帯電話端末1は、無線を介して近距離に存在する周辺装置における通知種別を取得して、情報提示種別情報110を出力する近距離無線通信手段11と、情報提示種別情報110に基づいて情報提示種別を決定して、通知音を提示する情報提示装置へ情報提示種別指示210を出力する情報提示種別決定手段21と、を備えることにより、携帯電話端末1の近距離に存在する周辺装置を所持する利用者が、どのように着信を通知するよう設定しているかを判断し、携帯電話端末1における通知種別を決定するよう構成した。
【解決手段】携帯電話端末1は、無線を介して近距離に存在する周辺装置における通知種別を取得して、情報提示種別情報110を出力する近距離無線通信手段11と、情報提示種別情報110に基づいて情報提示種別を決定して、通知音を提示する情報提示装置へ情報提示種別指示210を出力する情報提示種別決定手段21と、を備えることにより、携帯電話端末1の近距離に存在する周辺装置を所持する利用者が、どのように着信を通知するよう設定しているかを判断し、携帯電話端末1における通知種別を決定するよう構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着信やアラーム等の各種情報を提示する装置を制御する情報提示制御装置に関し、特に携帯型電子機器に利用可能な情報提示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話のサービスエリアの拡充により、さまざまな場所や時間帯において携帯電話端末を用いて通信や通話を行うことが可能となってきている。しかしながら、利用者のおかれる状況によっては、携帯電話端末への着信が周囲に悪影響を及ぼす場合もある。たとえば、電車の車両内において着信通知音が大音量で鳴動するようなことがあれば、周囲の乗客の気分を害してしまうことにつながりかねない。
【0003】
このような課題に対処するため、着信の通知種別を周囲の状況に合わせて変更できる携帯電話端末が早くから商品化されてきた。たとえば、マナーモード機能を備えた携帯電話端末は、音、または振動のうちのいずれかの方法で着信を通知するかを利用者が周囲の状況に合わせて選択することができる。
【0004】
しかし、着信の通知種別を利用者が手動で切り替える従来の携帯電話端末は、利用者が周囲の状況の変化に合わせて切替え操作を逐一行う必要があるため操作が煩雑であった。また、切替え忘れにより利用者の意図に反して、着信通知音が大音量で鳴ってしまい、周囲に迷惑をかけてしまうおそれがあった。
【0005】
このような課題を解決するため、従来、周囲の状況に応じて自動的に着信の通知種別を変更する技術が提案されている。たとえば、特許文献1に開示された音量制御装置は、利用者の携帯電話端末の外部に近距離無線通信機能を搭載した他の携帯電話端末が存在することを検出し、自端末の着信通知音の音量を自動的に調節するものである。この発明によれば、周囲に携帯電話端末が存在することを検出した場合、利用者の周囲に携帯電話端末を所持する他の人が居ると判断し、利用者の所持する携帯電話端末の着信通知音の音量を自動的に小さくすることができるので、大音量の着信通知音によって周囲に迷惑がかかることを未然に防ぐことができる。
【特許文献1】特開2004−32394号公報(第12ページ、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の装置にあっては、たとえば、利用者の周囲に携帯電話端末を所持する人が多く存在するような雑踏の中を利用者が徒歩で移動している場合、自動的に着信通知音の音量が小さくなるので、着信通知音が喧騒にかき消されてしまい、利用者が着信に気付かないという不具合が生じるものであった。
【0007】
また、人が自分の近くで鳴動する着信通知音を受忍できるかどうかは、周囲の騒音の大きさ、時間帯、屋内であるか屋外であるか、などの環境条件によって左右されるだけでなく、人それぞれが持つ判断基準や、着信通知音を聞いたときにその人が「着信通知音が鳴るかもしれない」と予期していたかどうか、などの心理条件(以下、「心理的準備状態」と記載する)によっても変化することが知られている。しかしながら、上記従来の装置は、周囲の人の心理的準備状態に応じて適切な着信通知を行うことができないものであった。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することのできる情報提示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、本発明の情報提示制御装置は、情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御装置であって、無線を介して近距離に存在する周辺装置に設定されている情報提示種別を取得する近距離無線通信手段と、前記近距離無線通信手段の取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する情報提示種別決定手段と、を備えた構成を有する。
【0010】
この構成により、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【0011】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示種別を決定してから所定の時間が経過したことを条件に、前記情報提示種別の変更を許可する構成を有する。
【0012】
この構成により、情報提示装置の情報提示種別を第1の情報提示種別(例えば、無音通知)に設定した直後に、第2の情報提示種別(例えば、通常通知)に切り替わるといった不安定な動作を防ぐことができる。すなわち、周囲への影響が少ない情報提示種別に設定した状態を安定して維持することができる。
【0013】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示種別に応じて、前記所定の時間を変更する構成を有する。
【0014】
この構成により、周囲への影響が少ない情報提示種別に設定された状態を安定して維持することができ、また、周囲への影響が大きい情報提示種別に設定された状態を素早く変更することができる。従って、情報提示装置の通知動作によって周囲に迷惑をかけるおそれを軽減することができる。
【0015】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記近距離無線通信手段が、前記取得結果を記憶する記憶領域を有し、前記情報提示種別決定手段が、前記記憶領域を参照して、予め設定された時間以内に取得した前記取得結果に基づいて、前記情報提示種別を決定する構成を有する。
【0016】
この構成により、過去に検出し、後に近距離無線通信手段の通信圏外へ移動してしまった周辺装置からの取得結果を情報提示種別の決定するときに除外することができるので、周囲の人の現在の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【0017】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示装置に設定されている情報提示種別と異なる情報提示種別が設定されている前記周辺装置の装置数、または前記装置数の割合に基づいて、前記情報提示種別を決定する構成を有する。
【0018】
この構成により、周辺装置に設定されている情報提示種別の趨勢に合致していない場合に限り、情報提示装置の情報提示種別を変更することができるので、少数の周辺装置に設定されている情報提示種別に影響を受けて、情報提示装置の情報提示種別を頻繁に変更することを防止することができる。
【0019】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記近距離無線通信手段が、前記情報提示種別決定手段が決定した前記情報提示装置の情報提示種別を前記周辺装置へ無線を介して送信する構成を有する。
【0020】
この構成により、情報提示装置の情報提示種別を周囲に存在する周辺装置へ知らせることができるので、本発明の構成を有する他の周辺装置の情報提示種別を周囲の人の心理的準備状態に応じたものとすることができる。
【0021】
また本発明の情報提示制御方法は、情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御方法であって、無線を介して近距離に存在する周辺装置の情報提示種別を取得する第1のステップと、前記第1のステップの取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する第2のステップと、を有する。
【0022】
上記手順により、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の構成要素には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の概略構成図である。図1において、情報提示制御装置1は近距離無線通信手段11、情報提示種別決定手段21を備える。
【0025】
近距離無線通信手段11は、近距離に存在する周辺装置200と無線通信することにより、周辺装置200における情報提示種別を取得して情報提示種別情報110を出力する。情報提示種別決定手段21は、情報提示種別情報110に基づいて、情報提示種別を決定し、決定した情報提示種別を情報提示装置4に指示するための情報提示種別指示210を出力する。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態1における情報提示制御装置1を携帯電話端末100に設けたときの構成図である。図2において携帯電話端末100は、情報提示制御装置1、情報提示装置4、無線通信手段51、スピーカ52、マイク53、および計時手段70を備える。また、情報提示装置4は、通知制御手段40、バイブレータ42、音源モジュール43、通知用スピーカ44を備える。
【0027】
情報提示制御装置1における近距離無線通信手段11は、図1における情報提示種別情報110を含む取得結果情報111を出力する。また、情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111、および計時手段70が出力する時間情報701に基づいて、情報提示種別を決定し、通知種別指示211を出力するよう構成されている。
【0028】
情報提示装置4における通知制御手段40は、利用者に情報の通知を行うための指示である通知指示511が入力されたことに基づき、通知種別指示211が示す情報提示種別に従って、通知を行うためのデバイスであるバイブレータ42および音源モジュール43の動作をそれぞれ指示する振動指示402および鳴動指示403を出力する。通知制御手段40は、通知種別指示211の内容が「通知音=ON」の場合には鳴動指示403を出力し、「通知音=OFF」の場合には鳴動指示403を出力しない。
【0029】
バイブレータ42は、振動指示402に従って筐体に振動を与えることにより通知を行う。音源モジュール43は、鳴動指示403に従って通知音の波形信号である通知音信号431を出力する。通知用スピーカ44は、通知音信号431を空気振動に変換して放音する。
【0030】
無線通信手段51は、無線を介して他の電話端末(図示せず)との間で電話通信を行うことにより、送話信号531を通話相手の電話端末へ送出し、通話相手の電話端末に入力された音声信号を受信して受話信号512を出力する。また無線通信手段51は、他の電話端末から着信を受けたことを検出して通知指示511を出力する。
【0031】
マイク53は、利用者の音声を電気信号に変換して送話信号531を出力する。スピーカ52は、受話信号512を空気振動に変換して放音する。計時手段70は、時間の経過を計測し、計測結果を示す時間情報701を出力する。
【0032】
なお、本発明の実施の形態において「情報提示種別」とは、通知指示511に従って通知を行う際の通知種別を指す。また、ここでいう通知種別とは、通知音を鳴動して通知する「通常通知」、または消音して通知する「無音通知」のいずれかの種別を指す。
【0033】
図3は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の外観を示す図である。図3に示すとおり、携帯電話端末100は、上筐体および下筐体を有する折り畳み形状であり、上筐体に通知用スピーカ44、スピーカ52および近距離無線通信手段11のアンテナ部分が配置され、下筐体にマイク53が配置されている。なお、ここでは、折り畳み形状の携帯電話端末を例として説明するが、これに限定されるものではなく、ストレート形状の携帯電話端末や、上筐体と下筐体とが回転式、スライド式等の構成を有する携帯電話端末でもよい。
【0034】
ここで、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が無線通信を行う際の通信相手となる周辺装置200の構成について簡単に説明する。
【0035】
図4は、本発明の実施の形態1における周辺装置200の構成を示す図である。図4において周辺装置200は、第2の近距離無線通信手段11−2、第2の情報提示種別決定手段21−2、情報提示装置4、無線通信手段51、スピーカ52、マイク53および操作入力手段60から構成されている。なお、図2における携帯電話端末100と同様の構成については重複した説明となるため省略し、図2における携帯電話端末100と異なる構成について説明する。
【0036】
操作入力手段60は、利用者の操作入力を受け付けて操作入力信号601を出力する。
【0037】
第2の情報提示種別決定手段21−2は、着信を通知する際に「通常通知」とするか「無音通知」とするかを利用者が指示する設定操作を表す操作入力信号601に基づいて、通知種別を決定する。また、第2の情報提示種別決定手段21−2は、周辺装置200に備えられた情報提示装置4での通知種別を選択して、それぞれ「通知音=ON」、または「通知音=OFF」を通知種別指示211として出力する。
【0038】
第2の近距離無線通信手段11−2は、近距離に存在する携帯電話端末と無線通信し、周辺装置200における情報提示装置4での通知種別を示す通知種別情報121を携帯電話端末100へ送信する。
【0039】
なお、図4に示す周辺装置200における第2の近距離無線通信手段11−2は、たとえばBluetooth(登録商標)を用いて近距離通信を行う携帯電話端末等において既に公知である技術を用いて構成可能であるため、本明細書中に詳細な説明は記載しない。また、周辺装置200における操作入力手段60、第2の情報提示種別決定手段21−2は、利用者の手動操作に基づいて「通常通知」と「無音通知」のうちのいずれかの通知種別に設定することのできる従来の携帯電話端末に備わっている仕組みと同様であるので、本明細書中に詳細な説明は記載しない。
【0040】
以下、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の動作を説明する。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11の処理手順を示すフローチャートである。
【0042】
近距離無線通信手段11は、まず近距離に存在する周辺装置を探索する(ステップS101)。近距離無線通信手段11は、周辺装置を検出すると(ステップS102、YES)、次に、検出した周辺装置との無線通信の接続を確立する(ステップS111)。一方、近距離無線通信手段11は、周辺装置を検出しないと(ステップS102、NO)、周辺装置を検出しなかったことを示す情報「非検出」を取得結果情報111として出力し、周辺装置の探索(ステップS101)に戻る。
【0043】
近距離無線通信手段11は、検出した周辺装置との無線通信の接続を確立した後、周辺装置へ設定情報取得要求を送信することにより、周辺装置における通知種別を問い合わせる。設定情報取得要求は、近距離無線通信手段11が、コマンド「AT+CALM?」を周辺装置の第2の近距離無線通信手段11−2へ送信することにより行う。近距離無線通信手段11は、「無音通知(通知音=OFF)」を示す応答「+CALM: 1」または「通常通知(通知音=ON)」を示す応答「+CALM: 0」のいずれかを周辺装置から受信することにより周辺装置における通知種別を取得する(ステップS112)。
【0044】
次に、近距離無線通信手段11は、周辺装置から取得した通知種別を取得結果情報111として出力する(ステップS113)。さらに近距離無線通信手段11は、接続中の周辺装置との接続を解除し(ステップS117)、周辺装置の探索(ステップS101)に戻る。
【0045】
なお、図5のフローチャートにおける周辺装置の探索(ステップS101)、周辺装置との接続の確立(ステップS111)、周辺装置との接続の解除(ステップS117)の処理は、たとえばBluetooth(登録商標)における処理を用いて簡易に実行することが可能であるので、本明細書中での詳細な説明は省略する。
【0046】
図6は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の情報提示種別決定手段21の処理手順を示すフローチャートである。
【0047】
情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が出力する取得結果情報111を受け付けると、図6に示す処理を開始する。
【0048】
まず、情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111に基づいて周辺装置を検出したかどうかを判定する(ステップS201)。周辺装置を検出していない場合(ステップS201、NO)、すなわち取得結果情報111が「非検出」の場合にはステップS231へ進み、周辺装置を検出した場合(ステップS201、YES)、すなわち取得結果情報111が「通知音=ON」または「通知音=OFF」の場合にはステップS211へ進む。
【0049】
情報提示種別決定手段21は、周辺装置を検出した場合(ステップS201、YES)、取得結果情報111が示す通知種別が「通常通知」であるか「無音通知」であるかを判定し(ステップS211)、通常通知(「通知音=ON」)であればステップS221へ、無音通知(「通知音=OFF」)であればステップS241へ進む。
【0050】
取得結果情報111が示す通知種別が「無音通知」の場合(ステップS211、無音通知)、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を無音通知(「通知音=OFF」)とするよう決定し、ステップS242において計時手段70のタイムアウト時間Tsを例えば「60秒」にセットし、通知種別を「無音通知」としてからの経過時間の計測を開始するよう計時手段70へ指示する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS241で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して処理を終了する。
【0051】
一方、取得結果情報111が示す通知種別が「通常通知」の場合(ステップS211、通常通知)、ステップS221において情報提示種別決定手段21は、計時手段70から時間情報701を取得する。次に、情報提示種別決定手段21は、既に経過時間がタイムアウト時間Tsに達したかどうかを判定し(ステップS222)、タイムアウト時間Tsを経過した場合(ステップS222、YES)はステップS231へ進み、経過していない場合(ステップS222、NO)は処理を終了する。
【0052】
経過時間がタイムアウト時間Tsを経過した場合(ステップS222、YES)、または、周辺装置を検出していない場合(ステップS201、NO)、ステップS231において情報提示種別決定手段21は、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を通常通知(「通知音=ON」)とするよう決定する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS231で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して処理を終了する。
【0053】
図6に示すフローチャートに従って情報提示種別決定手段21が処理を実行すると、携帯電話端末100の近距離に通知種別を「無音通知」に設定された周辺装置が1台以上存在した場合(ステップS201、YES)に情報提示種別決定手段21はステップS241、S242およびS251の処理を実行することになり、情報提示装置4における通知種別を「無音通知」にするよう決定するので、携帯電話端末100は通知の際に通知音が鳴動しないように自動的に設定されることになる。
【0054】
また、携帯電話端末100の近距離に周辺装置が存在しない場合(ステップS201、NO)には、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を「通常通知」とするよう決定する(ステップS231)ので、携帯電話端末100は通知の際に通知音が鳴動するように自動的に設定されることになる。
【0055】
また、ステップS221およびS222に示すように、通知種別を「無音通知」と決定してから一定時間以上経過したことを条件として、「通常通知」への通知種別の変更を許可する手順を有することにより、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を、「無音通知」、すなわち周囲への影響が少ない通知種別に設定した状態を安定して維持することができる。たとえば、携帯電話端末100の近距離に「無音通知」に設定された周辺装置と、「通常通知」に設定された周辺装置との両方が存在する場合、「無音通知」に設定された周辺装置から取得した通知種別に基づいて携帯電話端末100における通知種別が「無音通知」に設定された直後に、「通常通知」に設定された周辺装置を検出して携帯電話端末100の通知種別が「通常通知」に切り替わるといった不安定な動作を防ぐことができる。
【0056】
なお、図5のステップS112が請求項7に記載の第1のステップに、図6のステップS211、S231、およびS241が同じく請求項7記載の第2のステップにそれぞれ相当する。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の利用状況の例を示した図である。図7は、携帯電話端末100を所持する利用者Uが電車に乗車しており、利用者Uの近距離に周辺装置200−1を所持する利用者U−1が居る状況を例として説明してある。以下、図7を中心にして、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の動作例を説明する。
【0058】
なお、初期状態において、携帯電話端末100における通知種別は「通常通知」に設定されているものとして説明を行う。また、利用者U−1は、周辺装置200−1の操作入力手段60(図4)の操作によって、周辺装置200−1における通知種別を「無音通知」に設定しており、着信があったときに消音状態で通知されるよう準備しているものとして説明を行う。
【0059】
まず、携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が、図5に示すフローチャートに従って処理を実行する。ステップS101において近距離無線通信手段11は周辺装置を探索し、周辺装置200−1を検出すると(ステップS102、YES)、周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2(図4)と接続を確立する(ステップS111)。
【0060】
ステップS112において近距離通信手段11がコマンド「AT+CALM?」を送信すると、周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2がこれを受け付ける。第2の近距離無線通信手段11−2は、通知種別情報121として「通知音=OFF」を取得するので、近距離無線通信手段11へ応答「+CALM: 1」を送信する(ステップS112)。さらに、近距離無線手段11は、応答「+CALM: 1」から周辺装置200−1における通知種別が「無音通知」であると判別し、ステップS113において取得結果情報111として「通知音=OFF」を出力する。
【0061】
最後に、近距離無線通信手段11は、ステップS117において周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2との接続を解除する。近距離無線通信手段11は、ステップS101、S102、S111〜S113およびS117の処理を繰り返すことにより、周辺装置200−1における通知種別を示す「通知音=OFF」を取得結果情報111として情報提示種別決定手段21へ繰り返し出力する。
【0062】
一方、情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が図5のステップS113において出力した取得結果情報111「通知音=OFF」を受け付けると、図6に示す処理を開始する。
【0063】
まず、ステップS201において情報提示種別決定手段21は、受け付けた取得結果情報111が「通知音=OFF」であるので周辺装置を検出したと判断するとともに(ステップS201、YES)、取得結果情報111が示す通知種別が「無音通知」であると判断し、ステップS241へ進む。
【0064】
ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4における通知種別を「無音通知」とするよう決定するとともに、タイムアウト時間Tsを60秒に設定する(ステップS242)。さらに、情報提示種別決定手段21は、ステップS241で決定した通知種別「無音通知」を通知種別指示211として通知制御手段40へ出力することにより、着信を通知する際に無音で通知するよう情報提示装置4における通知種別を変更する(ステップS251)。
【0065】
近距離無線通信手段11が取得結果情報111「通知音=OFF」を再度出力すると、情報提示種別決定手段21はステップS201、S211、S241、S242およびS251の処理を再度実行するが、携帯電話端末100の近距離に周辺装置200−1が存在する限り、情報提示装置4における通知種別は「無音通知」のまま保たれる。このため、携帯電話端末100に着信があっても通知用スピーカ44から通知音が放音されることはない。
【0066】
ここで、たとえば利用者Uが電車を下車することにより、携帯電話端末100と周辺装置200−1との距離が離れると、携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が周辺装置200−1を検出できなくなるので(図5、ステップS102、NO)、近距離無線通知手段11は取得結果情報111として「非検出」を出力する(ステップS121)。
【0067】
これを受けて情報提示種別決定手段12が図6の処理を実行すると、周辺装置を検出していないと判断し(ステップS201、NO)、ステップS231において情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS231決定した通知種別「通常通知」を通知種別指示211として出力してステップS201へ戻る。結果として、携帯電話端末100に着信があると通知用スピーカ44から通知音が放音されることになるが、既に利用者U−1は携帯電話端末100から離れた場所に居るので、スピーカ44が発する通知音が利用者U−1に迷惑をかけることはない。
【0068】
以上説明したとおり、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100においては、近距離無線通信手段11が近距離に存在する周辺装置200−1における通知種別を無線を介して取得した結果に基づいて、情報提示種別決定手段12が携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を決定する。これにより、周辺装置200−1の利用者U−1が設定した通知種別が「無音通知」である場合に、携帯電話端末100における通知種別を「無音通知」とすることができるので、携帯電話端末100の周囲にいる利用者U−1の心理的準備状態、すなわち「着信しても通知音は鳴動しないでほしい」という利用者U−1の期待に応じた通知種別で着信を通知することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本発明の実施の形態2は、既に説明した本発明の実施の形態1における近距離無線通信手段が、情報提示装置の情報提示種別を近距離に存在する周辺装置へ無線を介して送信する点に特徴がある。
【0069】
図8は、本発明の実施の形態2における情報提示制御装置1の概略構成図である。図8において、情報提示制御装置1は図1に示す本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の構成のうち、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示種別を示す第2の情報提示種別情報120を近距離無線通信手段11が無線を介して周辺装置200へ出力するよう構成されている。
【0070】
図9は、本発明の実施の形態2における情報提示制御装置1を携帯電話端末300に設けたときの構成図である。図9において携帯電話端末300は、図2に示す本発明の実施の形態2における携帯電話端末100の構成に加えて、表示手段41、操作入力手段60、指示履歴保持手段31を備える。また、通知制御手段40は、表示手段41へ表示指示401を出力するよう構成している。
【0071】
表示指示401は、情報提示装置4における通知種別に関する情報を表示するための指示である。表示手段41は、表示指示401に基づいて通知種別に関する情報を視認可能に提示する手段であり、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下「LCD」と記載)、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下「LED」と記載)、およびそれらハードウエアを駆動するためのドライバソフトウエア等で構成される。
【0072】
指示履歴保持手段31は、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示種別を記憶し、履歴として保持する手段である。
【0073】
図10は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の外観を示す図である。図10に示すとおり、携帯電話端末300は、上筐体および下筐体を有する折り畳み形状であり、上筐体に表示手段41、通知用スピーカ44、スピーカ52および近距離無線通信手段11のアンテナ部分が配置され、下筐体にマイク53および操作入力手段60が配置されている。
なお、ここでは例として、表示手段41は、文字や画像等を表示するディスプレイと、携帯電話端末300を折り畳んだ状態、すなわち利用者が操作入力手段60の操作入力を行わない場合においても利用者が表示状態を確認できるよう、筐体の端部に設けられているLEDとから構成されているものとする。
なお、また、ここでは、折り畳み形状の携帯電話端末を例として説明するが、これに限定されるものではなく、ストレート形状の携帯電話端末や、上筐体と下筐体とが回転式、スライド式等の構成を有する携帯電話端末でもよい。
【0074】
以下、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の動作を説明する。
図11は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の近距離無線通信手段11の処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理手順は、図5に示す実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11の処理手順に加えて、ステップS114〜S116、およびステップS122を備える。
【0075】
ステップS114において近距離無線通信手段11は、周辺装置に設定された通知種別の取得処理(ステップS112)の結果を示す取得結果情報111を記憶領域へ記憶する。情報提示種別決定手段21は、記憶領域を参照することにより、近距離無線通信手段11が取得した通知種別を含む取得結果情報111を取得するようにしている。
【0076】
ステップS115において近距離無線通信手段11は、近距離に存在する周辺装置(携帯電話端末100(図2)または別の携帯電話端末など)から設定情報取得要求を受信したかどうかにより処理を分岐し、受信した場合(ステップS115、YES)はステップS116へ、受信していない場合(ステップS115、NO)はステップS117へ進む。
【0077】
ステップS116において近距離無線通信手段11は、情報提示種別決定手段21から図8の第2の情報提示種別情報120に相当する第2の通知種別情報122を取得し、第2の通知種別情報122が「通知音=ON」の場合は応答「+CALM: 0」を、「通知音=OFF」の場合は応答「+CALM: 1」を周辺装置へ送信する。
【0078】
ステップS122において近距離無線通信手段11は、時間情報701に基づいて所定の時間(例えば、2秒間)、処理を休止することにより、携帯電話端末300の近距離に周辺装置が存在しない場合に周辺装置を探索する処理を頻繁に繰り返すことによる無駄な電力消費を抑制する。
【0079】
図12〜図14は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の情報提示種別決定手段21の処理手順を示すフローチャートである。図12は情報提示種別決定手段21の処理実行におけるメインルーチンを示す。また、図13、図14は、それぞれ図12のステップS321、S311において呼び出されるサブルーチンを示している。
【0080】
図12において、情報提示種別決定手段21は、操作入力手段60から操作入力信号601を受信することで処理を開始する。まず情報提示種別決定手段21は、操作入力信号601を受け付ける(ステップS301)。次に、情報提示種別決定手段21は、受け付けた操作入力信号601が、着信を通知する際に「通常通知」とするか「無音通知」とするかを設定する通知種別の設定操作であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、受け付けた操作入力信号601が、通知種別を設定する設定操作である場合(ステップS302、YES)にはステップS321へ、通知種別を設定する設定操作でなかった場合(ステップS302、NO)はステップS221へ進む。
【0081】
ステップS321において情報提示種別決定手段21は、操作入力信号601に基づいて提示種別を決定する処理を行う。
一方、ステップS221、S222およびS311において情報提示種別決定手段21は、タイムアウト時間Tsが既に経過したことを条件に(ステップS221〜S222)、取得結果情報111に基づいて通知種別を決定する処理を行う(ステップS311)。
【0082】
図13は、本発明の実施の形態2における情報提示種別決定手段21が操作入力信号601に基づいて通知種別を決定する処理手順を示すフローチャートである。
【0083】
ステップS401において、情報提示種別決定手段21は操作入力信号601の内容に基づいて処理を分岐し、操作入力信号601が通知種別を「通常通知」とする設定操作である場合はステップS231へ、操作入力信号601が通知種別を「無音通知」とする設定操作である場合はステップS241へ進む。
【0084】
ステップS231において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「30秒」にセットして(ステップS411)、ステップS251へ進む。一方、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「60秒」にセットして(ステップS421)、ステップS251へ進む。
ステップS251において情報提示種別決定手段21は、ステップS231またはステップS241で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して、ステップS431に進む。
【0085】
ステップS431において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわちステップS251以前の処理において情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0086】
図14は、本発明の実施の形態2における情報提示種別決定手段21が取得結果情報111に基づいて通知種別を決定する処理手順を示すフローチャートである。
【0087】
ステップS501において情報提示種別決定手段21は、図11のステップS114において近距離無線通信手段11が記憶領域へ記憶した取得結果情報111を参照し、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置のうち、現在時刻以前の所定時間以内(例えば、10秒以内)に検出した周辺装置の装置数を求め、この装置数が0より大きいかを判定することにより、近距離に現在周辺装置が存在するかどうかを判断する。
近距離に現在周辺装置が存在する場合は(ステップS501、YES)、ステップS502へ進み、近距離に現在周辺装置が存在しない場合は(ステップS501、NO)、ステップS231へ進む。
【0088】
ステップS502において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4に現在設定されている通知種別によって処理を分岐し、通知種別が「無音通知」の場合は(ステップS502、無音通知)、ステップS511へ、通知種別が「通常通知」の場合は(ステップS502、通常通知)ステップS521へ進む。
【0089】
ステップS511において情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が所定時間以内に検出した周辺装置のうち、情報提示種別が情報提示装置4における現在設定されている通知種別と異なっているもの、すなわち通知種別が「通常通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上であるかどうかで処理を分岐し、一定割合以上である場合(ステップS511、80%以上)はステップS512へ進み、一定割合に満たない場合(ステップS511、80%未満)はステップS301(図12)へ戻る。
【0090】
一方、ステップS521において情報提示種別決定手段21は、通知種別が「無音通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上であるかどうかで処理を分岐し、一定割合以上である場合(ステップS521、40%以上)はステップS241へ、一定割合に満たない場合(ステップS521、40%未満)はステップS301(図12)へ戻る。
【0091】
通知種別が「通常通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上である場合(ステップS511、80%以上)、ステップS512において情報提示種別決定手段21は、通知種別を「無音通知」から「通常通知」へ変更する旨を利用者に警告するよう、通知制御手段40へ通知種別指示211を出力する。このとき出力される通知種別指示211に基づき、通知制御手段40は、表示手段41、バイブレータ42へそれぞれ表示指示401、振動指示402を出力すると、表示手段41のLEDが赤色に点滅し、バイブレータ42が間欠的に振動する。
【0092】
次に、ステップS301−2において情報提示種別決定手段21は、通知種別の変更を中止するための操作が所定時間内に検出されたときは(ステップS513、YES)、タイムアウト時間Tsに60秒をセットした後(ステップS421)、ステップS301(図12)へ戻り、通知種別の変更を中止するための操作が所定時間内に検出されないときは(ステップS513、NO)、ステップS231へ進む。
【0093】
次に、ステップS231において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「2秒」にセットして(ステップS514)、ステップS251へ進む。
【0094】
一方、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「10秒」にセットして(ステップS522)、ステップS251へ進む。
【0095】
ステップS251において情報提示種別決定手段21が通知種別指示211を出力すると、通知制御手段40がこれを受け付け、着信があった際にバイブレータ42および音源モジュール43による通知を行うよう制御する。また、通知制御手段40は、通知種別指示211が「通知音=ON」の場合はLEDを赤色に、「通知音=OFF」の場合はLEDを緑色に点灯するよう、表示手段41へ表示指示401を出力することにより、利用者が表示手段41を見ることで現在の通知種別を確認できるようにする。
次に、ステップS431において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわちステップS231またはS241において情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0096】
図12のフローチャートに示すように、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定する手順(ステップS221、S222およびS311)に加えて、操作入力信号601に基づいて通知種別を決定する手順(ステップS321)を有する。上記手順によれば、利用者の判断で情報提示装置4の通知種別を選択することもできるので、近距離に存在する周辺装置における通知種別に基づいて決定した通知種別が最適でない状況におかれた場合であっても利用者による設定操作により適切に対処することができる。
【0097】
また、図13のフローチャートに示すように、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響が大きい通知種別とした際に設定するタイムアウト時間(ステップS411)を、通知種別を「無音通知」とした際に設定するタイムアウト時間(ステップS421)よりも短い時間としている。上記手順によれば、周囲への影響が小さい通知種別に設定された状態を安定して維持することができるとともに、周囲への影響が大きい通知種別に設定されている状態を状況に応じて素早く変更することができるので、情報提示装置4による通知動作により周囲に迷惑がかかるおそれを軽減することができる。
【0098】
また、手動設定処理(図13)において設定するタイムアウト時間(ステップS411、ステップS421)は、自動設定処理(図14)において設定するタイムアウト時間(ステップS514、ステップS522)よりも長い時間としている。上記手順によれば、利用者の設定操作に基づいて決定された通知種別が直後に自動的に変更されてしまうことなく一定時間維持されるよう動作するので、近距離に存在する周辺装置の利用者の判断よりも携帯電話端末300の利用者の判断を優先して、情報提示装置4における通知種別を維持することができる。
【0099】
また、ステップS431(図13、図14)において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわち情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録するよう動作する。上記手順によれば、情報提示装置4における通知種別がどのように変更されたかを後で参照することができるので、利用者の行動の大まかな履歴を後から確認するために携帯電話端末300を利用することができるようになり、利便性が向上する。
【0100】
また、図14において情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置のうち、直前の所定時間以内に検出した周辺装置における通知種別に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定している。上記手順によれば、過去に検出し、後に近距離無線通信手段11の通信圏外へ移動してしまった周辺装置の影響を情報提示装置4の通知種別の決定に際して除外することができるので、携帯電話端末300における通知種別を周囲の人の現在の心理的準備状態に応じた通知種別とすることができる。
【0101】
また、情報提示種別決定手段21は、ステップS511およびステップS521において、近距離に存在する周辺装置のうち、周辺装置における通知種別が情報提示装置4に現在設定されている通知種別と異なる周辺装置の装置数、さらには装置数の割合に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定している。上記手順によれば、情報提示装置4における通知種別が周辺装置における通知種別の趨勢に合致していない場合に限り、情報提示装置4の通知種別を変更することができるので、少数の周辺装置における通知種別に影響を受けて携帯電話端末300の情報提示装置4の通知種別が頻繁に変更されることが少なくなり、動作が安定する。
【0102】
また、ステップS511において通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響が大きい通知種別とするための処理(ステップS512、S301−2、S513、S231、S514)へ進むための条件(80%以上)は、ステップS521において通知種別を「無音通知」、すなわち周囲への影響が小さい通知種別とするための処理(ステップS241、S522)へ進むための条件(40%以上)よりも厳しいものとしている。上記手順によれば、情報提示種別決定手段21が情報提示装置4における通知種別を周囲への影響の小さい通知種別に決定する確率が高まるので、情報提示装置4が周囲への影響の大きい通知種別で着信を通知することにより周囲に迷惑をかけるおそれを軽減することができる。
【0103】
また、情報提示種別決定手段21はステップS512において、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響の大きい通知種別に変更する際に利用者に対して警告するよう動作する。上記手順により、情報提示種別決定手段21における通知種別の決定が周囲の状況にそぐわず、ふさわしくない着信通知が行われてしまうおそれがあることを利用者が事前に察知することができる。
【0104】
また、情報提示種別決定手段21はステップS513において、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響の大きい通知種別に変更する際に利用者の中止操作に基づいて通知種別の変更を中止するよう動作する。上記手順により、情報提示種別決定手段21における通知種別の決定が周囲の状況にそぐわないために、ふさわしくない情報提示が行われてしまう不都合を利用者の判断によって事前に回避することができる。
【0105】
また、情報提示種別決定手段21はステップS513において、利用者の中止操作が所定時間内に行われない場合は通知種別を自動的に変更するよう動作する。上記手順により、警告が行われる度に通知種別の変更を許可する操作を利用者が行う必要がなくなり、利便性が向上する。
【0106】
なお、図11記載のステップS112が請求項7に記載の第1のステップに、図14記載のステップS501、S502、S511、S521、S231、およびS241が同じく請求項7記載の第2のステップにそれぞれ相当する。
【0107】
図15は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の利用状況の例を示した図である。図15(a)は、携帯電話端末300を所持する利用者Uが電車に乗車しており、利用者Uの近距離に、図4に示す構成を有する周辺装置200−1、周辺装置200−2をそれぞれ所持する利用者U−1、利用者U−2が居る状況を例として説明してある。また、図15(b)は、図15(a)の状況に加えて、本発明の実施の形態2における別の携帯電話端末300−3を所持する利用者U−3が乗車してきて、利用者Uの近距離に居る状況を例として説明してある。
【0108】
以下、図15を中心にして、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の動作例を説明する。なお、初期状態において、携帯電話端末300および300−3における着信の通知種別は「通常通知」に設定されているものとして説明を行う。また、利用者U−1は、周辺装置200−1の通知種別を「無音通知」に、利用者U−2は、周辺装置200−2の通知種別を「通常通知」に、それぞれ設定しているものとして説明を行う。
【0109】
まず、携帯電話端末300の近距離無線通信手段11が、図11に示すフローチャートに従って処理を実行する。最初にステップS101において近距離無線通信手段11は、周辺装置を探索し、周辺装置200−1を検出したとすると(ステップS102、YES)、周辺装置200−1と接続を確立し(ステップS111)、周辺装置200−1に設定されている通知種別「無音通知」を取得する(ステップS112)。次に近距離無線通信手段11は、記憶領域に取得結果情報11を記録する(ステップS114)。
【0110】
図16は、近距離無線通信手段11が記憶領域に記録する取得結果情報111を保持する通知種別取得履歴表T311の内容を示す図である。
通知種別取得履歴表T311は、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置ごとのレコード(R3111−1〜R3113−4)から成り、各レコードは周辺装置を識別するための識別子を格納する周辺装置識別子フィールドF3111、周辺装置から取得した通知種別を格納する通知種別フィールドF3112、周辺装置から通知種別を取得した時刻を格納する通知種別取得時刻フィールドF3113から成る。
【0111】
近距離無線通信手段11が最初に周辺装置200−1を検出し、通知種別「無音通知」を取得した結果、通知種別取得履歴表T311の内容は、図16(a)に示す通知種別取得履歴表T311−1の状態となる。通知種別取得履歴表T311−1のレコードR3111−1は、近距離無線通信手段11が、周辺装置200−1を識別する周辺装置識別子「00001」で示される周辺装置200−1から、周辺装置200−1に設定されている通知種別「無音通知」を「7時35分20秒」に取得したことを表している。
【0112】
図11のステップS115において、近距離無線通信手段11は、設定情報取得要求を送信する周辺装置が近距離に存在しないため(ステップS115、NO)、ステップS117において周辺装置200−1との接続を解除する。
【0113】
次に、近距離無線通信手段11は、周辺装置200−2についても同様に処理を実行することにより、通知種別取得履歴表T311の内容は、図16(b)に示す通知種別取得履歴表T311−2の状態となる。通知種別取得履歴表T311−2のレコードR3112−2は、近距離無線通信手段11が、周辺装置200−2を識別する周辺装置識別子「00002」で示される周辺装置200−2から、周辺装置200−2に設定されている通知種別「通常通知」を「7時35分21秒」に取得したことを表している。
【0114】
一方、情報提示種別決定手段21は、図12に示すフローチャートに従って処理を実行すると、まず操作入力信号601を受け付ける(ステップS301)。次に、情報提示種別決定手段21は、受け付けた操作入力信号601が通知種別の設定操作であるか判断し(ステップS302)、通知種別の設定操作でないため(ステップS302、NO)、計時手段70から時間情報701を取得する(ステップS221)。ここで、時間情報701が示す現在時刻が「7時35分22秒」であり、前回タイムアウト時間Tsを設定して以後、タイムアウト時間Ts=2秒を既に経過しているものとすると(ステップS222、YES)、情報提示種別決定手段21は通知種別の自動設定処理(ステップS311)を実行する。
【0115】
続いて、情報提示種別決定手段21は、図14に示すフローチャートに従って処理を実行する。通知種別取得履歴表T311−2が保持する通知種別取得時刻(フィールドF3113)は、周辺装置200−1(レコードR3111−2)、周辺装置200−2(レコードR3112−2)いずれも現在時刻7時35分22秒以前の所定時間(10秒)以内であるため、周辺装置検出数は2となり(ステップS501、YES)、情報提示種別決定手段21はステップS502の処理へ進む。
【0116】
ステップS502において、携帯電話端末300における通知種別は「通常通知」であるので、情報提示種別決定手段21はステップS521へ進む。さらに、周辺装置200−1および周辺装置200−2の2台の周辺装置のうち、通知種別が「無音通知」となっているのは周辺装置200−1の1台であるので(ステップS521、40%以上)、情報提示種別決定手段21は携帯電話端末300の情報提示装置4における通知種別を「無音通知」とするよう決定する(ステップS241)。
【0117】
次に、情報提示種別決定手段21はタイムアウト時間Tsを10秒とした上で(ステップS522)、ステップS251において情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう通知種別指示211を出力する。その結果、情報提示装置4は、着信を通知する際に着信音を鳴動しない状態となる。
【0118】
さらに、ステップS431において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」と決定した旨を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0119】
図17は、指示履歴保持手段31が保持する通知種別指示履歴表T312の内容を示す図である。通知種別指示履歴表T312は、通知種別指示211ごとに、決定した通知種別を保持するレコード(レコードR3121〜R3122)から成る。また、通知種別指示履歴表T312の各レコードは、通知種別指示211を出力した時刻を示す通知種別指示時刻フィールドF3121、通知種別指示211の内容を示す通知種別フィールドF3122、通知種別が利用者の設定操作に基づいて決定された(「手動」)のか、取得結果情報111に基づいて決定された(「自動」)のかを示す理由フィールドF3123から成っている。
【0120】
図17(a)は、初期状態における通知種別指示履歴表T312−1の内容を、図17(b)は、情報提示種別決定手段21が指示履歴保持手段31に記録する処理(上記ステップS431)を実行した際の通知種別指示履歴表T312−2の内容をそれぞれ示している。通知種別指示履歴表T312−2においては、今回新たに記録された通知種別を示すレコードR3122が追加されている。
【0121】
次に、図15(b)に示すとおり、携帯電話端末300−3を所持した利用者U−3が乗車して、利用者Uの近距離に到達した場合の動作を説明する。
【0122】
まず、携帯電話端末300の近距離無線通信手段11が既に述べた処理と同様の処理を実行することにより、通知種別取得履歴表T311の内容は図16(c)に示すとおりとなる。通知種別取得履歴表T311−3においては、利用者U−3が所持する携帯電話端末300−3に対応するレコードR3113−3が新たに追加されている。
【0123】
携帯電話端末300の情報提示種別決定手段は、図14のフローチャートに示す処理のステップS502において、携帯電話端末300における通知種別が「無音通知」であるので、ステップS511の処理へ進む。ステップS511において、情報提示種別決定手段は、通知種別取得履歴表T311−3を参照し、通知種別「通常通知」が設定された周辺装置が周辺装置200−2および携帯電話端末300−3の2台であるので(ステップS511、80%未満)、通知種別を「通常通知」とする処理(ステップS512〜S514)を実行せず、情報提示装置4における通知種別は「無音通知」のまま維持する。
【0124】
また、図11のステップS115において、近距離無線通信手段11は、携帯電話端末300−3から送信された設定情報取得要求を受信すると(ステップS115、YES)、ステップS116において、近距離無線通信手段11は第2の通知種別情報122「通知音=OFF」に基づいて応答「+CALM: 1」を携帯電話端末300−3へ送信する。
【0125】
一方、携帯電話端末300−3においても携帯電話端末300と同様の処理が実行される。結果として携帯電話端末300−3における通知種別は「無音通知」となり、周辺装置200−1および携帯電話端末300における通知種別と同様の通知種別で着信を通知することができるようになる。
【0126】
図18は、指示履歴保持手段31に保持された通知種別の履歴の表示例を示す図である。情報提示種別決定手段21は、利用者からの表示操作を受け付けた操作入力手段60の出力である操作入力信号601に基づいて、通知種別指示履歴表T312の内容に従い、表示手段41へ内容を表示するための表示指示401を出力することにより、図18に示す表示が行われる。
【0127】
図18において、縦方向の軸は時刻を表し、「0:00」(表示D411)は0時00分、「6:00」(表示D412)は6時00分を表す。また、点描(表示D413)、黒色(表示D414)、白色(表示D415)、斜線(表示D416)の各矩形領域は、領域が示す時間帯に情報提示装置4の通知種別がそれぞれ「無音通知」、「通常通知」、「無音通知」、「通常通知」に設定されていたことを表している。このうち、点描(表示D413)、黒色(表示D414)の両領域は、通知種別指示履歴表T312の理由フィールドT3123が「手動」であった個所、すなわち利用者の手動操作に基づいて、携帯電話端末300の通知種別が決定・維持されていた時間帯を表す。一方、白色(表示D415)、斜線(D416)の各矩形領域は、通知種別指示履歴表T312の理由フィールドT3123が「自動」であった個所、すなわち近距離に存在する周辺装置の通知種別に基づいて、携帯電話端末300における通知種別が決定・維持されていた時間帯を表す。
【0128】
以上説明したように、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300においては、近距離無線通信手段11が近距離に存在する複数の周辺装置における通知種別を無線を介して取得し、特定の通知種別に設定された周辺装置の装置数に基づいて、情報提示種別決定手段12が携帯電話端末300の情報提示装置4の通知種別を決定することにより、携帯電話端末300の周囲の多くの利用者の心理的準備状態に応じた方法で着信を通知することができる。
【0129】
また、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300においては、近距離無線手段11が、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示装置4の通知種別を近距離に存在する周辺装置300−3へ無線を介して送信することにより、携帯電話端末300の周囲の利用者の心理的準備状態に応じた方法で着信を通知することができるとともに、周辺装置300−3の通知種別を周囲の利用者の心理的準備状態に応じたものとすることができる。
【0130】
なお、本発明の実施の形態において、情報提示種別は着信の通知種別であるとしたが、これに限るものではなく、情報を提示する際の提示種別であれば何であってもよく、たとえば、映像を提示する際の照度や輝度や色合い、音を提示する際の音量や周波数特性、音声を提示する際の言語や方言や丁寧さの度合い等であってもよい。
【0131】
なお、また、本発明の実施の形態において、通知種別は通知音を鳴動する「通常通知」、または通知音を鳴動しない「無音通知」であるとしたが、これに限るものではなく、通知音の音量、長さ、周波数特性、通知音の選曲やジャンル、通知音を出力する装置の選択、振動の有無やパターンの違い等であってもよい。
【0132】
なお、また、本発明の実施の形態2において、情報提示種別をLEDの色で示すとしたが、これに限るものではなく、背景画像やアイコンやテキストの種類、LEDやLCDやキーの表示の点滅状態等で示してもよい。また、近距離に存在する周辺装置における情報提示種別に基づいて情報提示種別を決定している場合と、利用者の設定操作に基づいて情報提示種別を決定している場合とで、表示手段における表示状態を変えるようにして、情報提示種別の決定理由を利用者が簡易に確認できるようにしてもよい。
【0133】
なお、また、本発明の実施の形態2において、情報提示種別の決定履歴を図18に示すように表示するとしたが、これに限るものではなく、たとえばスケジュール管理機能におけるスケジュールの表示と対応付けられた形態で情報提示種別の決定履歴を表示するようにすれば、利用者は自らの行動履歴をより好適に把握できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明の情報提示制御装置および情報提示制御方法は、情報提示装置が周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができるという効果を有し、周囲に不特定の人が居る環境で情報を提示する機能を有する電子機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の構成図
【図3】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の外観図
【図4】本発明の実施の形態における周辺装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の近距離無線通信手段の処理手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の利用状況の例を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における情報提示制御装置の概略構成図
【図9】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の構成図
【図10】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の外観図
【図11】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の近距離無線通信手段の処理手順を示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図13】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示方法決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図15】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の利用状況の例を示す図
【図16】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別取得履歴表の内容を示す図
【図17】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別指示履歴表の内容を示す図
【図18】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別指示履歴表の内容の表示例を示す図
【符号の説明】
【0136】
1 情報提示制御装置
4 情報提示装置
11、11−2 近距離無線通信手段
21、21−2 情報提示種別決定手段
31 指示履歴保持手段
40 通知制御手段
41 表示手段
42 バイブレータ
43 音源モジュール
44 通知用スピーカ
51 無線通信手段
52 スピーカ
53 マイク
60 操作入力手段
70 計時手段
100、300、300−3 携帯電話端末
110 情報提示種別情報
111 取得結果情報
120 第2の情報提示種別情報
121 通知種別情報
122 第2の通知種別情報
200、200−1、200−2 周辺装置
210 情報提示種別指示
211 通知種別指示
401 表示指示
402 振動指示
403 鳴動指示
431 通知音信号
511 通知指示
512 受話信号
531 送話信号
601 操作入力信号
701 時間情報
T311−1、T311−2、T311−3、T311−4 通知種別取得履歴表
T312−1、T312−2 通知種別指示履歴表
U、U−1、U−2、U−3 利用者
【技術分野】
【0001】
本発明は、着信やアラーム等の各種情報を提示する装置を制御する情報提示制御装置に関し、特に携帯型電子機器に利用可能な情報提示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話のサービスエリアの拡充により、さまざまな場所や時間帯において携帯電話端末を用いて通信や通話を行うことが可能となってきている。しかしながら、利用者のおかれる状況によっては、携帯電話端末への着信が周囲に悪影響を及ぼす場合もある。たとえば、電車の車両内において着信通知音が大音量で鳴動するようなことがあれば、周囲の乗客の気分を害してしまうことにつながりかねない。
【0003】
このような課題に対処するため、着信の通知種別を周囲の状況に合わせて変更できる携帯電話端末が早くから商品化されてきた。たとえば、マナーモード機能を備えた携帯電話端末は、音、または振動のうちのいずれかの方法で着信を通知するかを利用者が周囲の状況に合わせて選択することができる。
【0004】
しかし、着信の通知種別を利用者が手動で切り替える従来の携帯電話端末は、利用者が周囲の状況の変化に合わせて切替え操作を逐一行う必要があるため操作が煩雑であった。また、切替え忘れにより利用者の意図に反して、着信通知音が大音量で鳴ってしまい、周囲に迷惑をかけてしまうおそれがあった。
【0005】
このような課題を解決するため、従来、周囲の状況に応じて自動的に着信の通知種別を変更する技術が提案されている。たとえば、特許文献1に開示された音量制御装置は、利用者の携帯電話端末の外部に近距離無線通信機能を搭載した他の携帯電話端末が存在することを検出し、自端末の着信通知音の音量を自動的に調節するものである。この発明によれば、周囲に携帯電話端末が存在することを検出した場合、利用者の周囲に携帯電話端末を所持する他の人が居ると判断し、利用者の所持する携帯電話端末の着信通知音の音量を自動的に小さくすることができるので、大音量の着信通知音によって周囲に迷惑がかかることを未然に防ぐことができる。
【特許文献1】特開2004−32394号公報(第12ページ、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の装置にあっては、たとえば、利用者の周囲に携帯電話端末を所持する人が多く存在するような雑踏の中を利用者が徒歩で移動している場合、自動的に着信通知音の音量が小さくなるので、着信通知音が喧騒にかき消されてしまい、利用者が着信に気付かないという不具合が生じるものであった。
【0007】
また、人が自分の近くで鳴動する着信通知音を受忍できるかどうかは、周囲の騒音の大きさ、時間帯、屋内であるか屋外であるか、などの環境条件によって左右されるだけでなく、人それぞれが持つ判断基準や、着信通知音を聞いたときにその人が「着信通知音が鳴るかもしれない」と予期していたかどうか、などの心理条件(以下、「心理的準備状態」と記載する)によっても変化することが知られている。しかしながら、上記従来の装置は、周囲の人の心理的準備状態に応じて適切な着信通知を行うことができないものであった。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することのできる情報提示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、本発明の情報提示制御装置は、情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御装置であって、無線を介して近距離に存在する周辺装置に設定されている情報提示種別を取得する近距離無線通信手段と、前記近距離無線通信手段の取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する情報提示種別決定手段と、を備えた構成を有する。
【0010】
この構成により、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【0011】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示種別を決定してから所定の時間が経過したことを条件に、前記情報提示種別の変更を許可する構成を有する。
【0012】
この構成により、情報提示装置の情報提示種別を第1の情報提示種別(例えば、無音通知)に設定した直後に、第2の情報提示種別(例えば、通常通知)に切り替わるといった不安定な動作を防ぐことができる。すなわち、周囲への影響が少ない情報提示種別に設定した状態を安定して維持することができる。
【0013】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示種別に応じて、前記所定の時間を変更する構成を有する。
【0014】
この構成により、周囲への影響が少ない情報提示種別に設定された状態を安定して維持することができ、また、周囲への影響が大きい情報提示種別に設定された状態を素早く変更することができる。従って、情報提示装置の通知動作によって周囲に迷惑をかけるおそれを軽減することができる。
【0015】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記近距離無線通信手段が、前記取得結果を記憶する記憶領域を有し、前記情報提示種別決定手段が、前記記憶領域を参照して、予め設定された時間以内に取得した前記取得結果に基づいて、前記情報提示種別を決定する構成を有する。
【0016】
この構成により、過去に検出し、後に近距離無線通信手段の通信圏外へ移動してしまった周辺装置からの取得結果を情報提示種別の決定するときに除外することができるので、周囲の人の現在の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【0017】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記情報提示種別決定手段が、前記情報提示装置に設定されている情報提示種別と異なる情報提示種別が設定されている前記周辺装置の装置数、または前記装置数の割合に基づいて、前記情報提示種別を決定する構成を有する。
【0018】
この構成により、周辺装置に設定されている情報提示種別の趨勢に合致していない場合に限り、情報提示装置の情報提示種別を変更することができるので、少数の周辺装置に設定されている情報提示種別に影響を受けて、情報提示装置の情報提示種別を頻繁に変更することを防止することができる。
【0019】
また、本発明の情報提示制御装置は、前記近距離無線通信手段が、前記情報提示種別決定手段が決定した前記情報提示装置の情報提示種別を前記周辺装置へ無線を介して送信する構成を有する。
【0020】
この構成により、情報提示装置の情報提示種別を周囲に存在する周辺装置へ知らせることができるので、本発明の構成を有する他の周辺装置の情報提示種別を周囲の人の心理的準備状態に応じたものとすることができる。
【0021】
また本発明の情報提示制御方法は、情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御方法であって、無線を介して近距離に存在する周辺装置の情報提示種別を取得する第1のステップと、前記第1のステップの取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する第2のステップと、を有する。
【0022】
上記手順により、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、周囲の人が所持する周辺装置に設定されている情報提示種別に基づいて、情報提示装置の情報提示種別を選択することにより、周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の構成要素には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の概略構成図である。図1において、情報提示制御装置1は近距離無線通信手段11、情報提示種別決定手段21を備える。
【0025】
近距離無線通信手段11は、近距離に存在する周辺装置200と無線通信することにより、周辺装置200における情報提示種別を取得して情報提示種別情報110を出力する。情報提示種別決定手段21は、情報提示種別情報110に基づいて、情報提示種別を決定し、決定した情報提示種別を情報提示装置4に指示するための情報提示種別指示210を出力する。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態1における情報提示制御装置1を携帯電話端末100に設けたときの構成図である。図2において携帯電話端末100は、情報提示制御装置1、情報提示装置4、無線通信手段51、スピーカ52、マイク53、および計時手段70を備える。また、情報提示装置4は、通知制御手段40、バイブレータ42、音源モジュール43、通知用スピーカ44を備える。
【0027】
情報提示制御装置1における近距離無線通信手段11は、図1における情報提示種別情報110を含む取得結果情報111を出力する。また、情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111、および計時手段70が出力する時間情報701に基づいて、情報提示種別を決定し、通知種別指示211を出力するよう構成されている。
【0028】
情報提示装置4における通知制御手段40は、利用者に情報の通知を行うための指示である通知指示511が入力されたことに基づき、通知種別指示211が示す情報提示種別に従って、通知を行うためのデバイスであるバイブレータ42および音源モジュール43の動作をそれぞれ指示する振動指示402および鳴動指示403を出力する。通知制御手段40は、通知種別指示211の内容が「通知音=ON」の場合には鳴動指示403を出力し、「通知音=OFF」の場合には鳴動指示403を出力しない。
【0029】
バイブレータ42は、振動指示402に従って筐体に振動を与えることにより通知を行う。音源モジュール43は、鳴動指示403に従って通知音の波形信号である通知音信号431を出力する。通知用スピーカ44は、通知音信号431を空気振動に変換して放音する。
【0030】
無線通信手段51は、無線を介して他の電話端末(図示せず)との間で電話通信を行うことにより、送話信号531を通話相手の電話端末へ送出し、通話相手の電話端末に入力された音声信号を受信して受話信号512を出力する。また無線通信手段51は、他の電話端末から着信を受けたことを検出して通知指示511を出力する。
【0031】
マイク53は、利用者の音声を電気信号に変換して送話信号531を出力する。スピーカ52は、受話信号512を空気振動に変換して放音する。計時手段70は、時間の経過を計測し、計測結果を示す時間情報701を出力する。
【0032】
なお、本発明の実施の形態において「情報提示種別」とは、通知指示511に従って通知を行う際の通知種別を指す。また、ここでいう通知種別とは、通知音を鳴動して通知する「通常通知」、または消音して通知する「無音通知」のいずれかの種別を指す。
【0033】
図3は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の外観を示す図である。図3に示すとおり、携帯電話端末100は、上筐体および下筐体を有する折り畳み形状であり、上筐体に通知用スピーカ44、スピーカ52および近距離無線通信手段11のアンテナ部分が配置され、下筐体にマイク53が配置されている。なお、ここでは、折り畳み形状の携帯電話端末を例として説明するが、これに限定されるものではなく、ストレート形状の携帯電話端末や、上筐体と下筐体とが回転式、スライド式等の構成を有する携帯電話端末でもよい。
【0034】
ここで、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が無線通信を行う際の通信相手となる周辺装置200の構成について簡単に説明する。
【0035】
図4は、本発明の実施の形態1における周辺装置200の構成を示す図である。図4において周辺装置200は、第2の近距離無線通信手段11−2、第2の情報提示種別決定手段21−2、情報提示装置4、無線通信手段51、スピーカ52、マイク53および操作入力手段60から構成されている。なお、図2における携帯電話端末100と同様の構成については重複した説明となるため省略し、図2における携帯電話端末100と異なる構成について説明する。
【0036】
操作入力手段60は、利用者の操作入力を受け付けて操作入力信号601を出力する。
【0037】
第2の情報提示種別決定手段21−2は、着信を通知する際に「通常通知」とするか「無音通知」とするかを利用者が指示する設定操作を表す操作入力信号601に基づいて、通知種別を決定する。また、第2の情報提示種別決定手段21−2は、周辺装置200に備えられた情報提示装置4での通知種別を選択して、それぞれ「通知音=ON」、または「通知音=OFF」を通知種別指示211として出力する。
【0038】
第2の近距離無線通信手段11−2は、近距離に存在する携帯電話端末と無線通信し、周辺装置200における情報提示装置4での通知種別を示す通知種別情報121を携帯電話端末100へ送信する。
【0039】
なお、図4に示す周辺装置200における第2の近距離無線通信手段11−2は、たとえばBluetooth(登録商標)を用いて近距離通信を行う携帯電話端末等において既に公知である技術を用いて構成可能であるため、本明細書中に詳細な説明は記載しない。また、周辺装置200における操作入力手段60、第2の情報提示種別決定手段21−2は、利用者の手動操作に基づいて「通常通知」と「無音通知」のうちのいずれかの通知種別に設定することのできる従来の携帯電話端末に備わっている仕組みと同様であるので、本明細書中に詳細な説明は記載しない。
【0040】
以下、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の動作を説明する。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11の処理手順を示すフローチャートである。
【0042】
近距離無線通信手段11は、まず近距離に存在する周辺装置を探索する(ステップS101)。近距離無線通信手段11は、周辺装置を検出すると(ステップS102、YES)、次に、検出した周辺装置との無線通信の接続を確立する(ステップS111)。一方、近距離無線通信手段11は、周辺装置を検出しないと(ステップS102、NO)、周辺装置を検出しなかったことを示す情報「非検出」を取得結果情報111として出力し、周辺装置の探索(ステップS101)に戻る。
【0043】
近距離無線通信手段11は、検出した周辺装置との無線通信の接続を確立した後、周辺装置へ設定情報取得要求を送信することにより、周辺装置における通知種別を問い合わせる。設定情報取得要求は、近距離無線通信手段11が、コマンド「AT+CALM?」を周辺装置の第2の近距離無線通信手段11−2へ送信することにより行う。近距離無線通信手段11は、「無音通知(通知音=OFF)」を示す応答「+CALM: 1」または「通常通知(通知音=ON)」を示す応答「+CALM: 0」のいずれかを周辺装置から受信することにより周辺装置における通知種別を取得する(ステップS112)。
【0044】
次に、近距離無線通信手段11は、周辺装置から取得した通知種別を取得結果情報111として出力する(ステップS113)。さらに近距離無線通信手段11は、接続中の周辺装置との接続を解除し(ステップS117)、周辺装置の探索(ステップS101)に戻る。
【0045】
なお、図5のフローチャートにおける周辺装置の探索(ステップS101)、周辺装置との接続の確立(ステップS111)、周辺装置との接続の解除(ステップS117)の処理は、たとえばBluetooth(登録商標)における処理を用いて簡易に実行することが可能であるので、本明細書中での詳細な説明は省略する。
【0046】
図6は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の情報提示種別決定手段21の処理手順を示すフローチャートである。
【0047】
情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が出力する取得結果情報111を受け付けると、図6に示す処理を開始する。
【0048】
まず、情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111に基づいて周辺装置を検出したかどうかを判定する(ステップS201)。周辺装置を検出していない場合(ステップS201、NO)、すなわち取得結果情報111が「非検出」の場合にはステップS231へ進み、周辺装置を検出した場合(ステップS201、YES)、すなわち取得結果情報111が「通知音=ON」または「通知音=OFF」の場合にはステップS211へ進む。
【0049】
情報提示種別決定手段21は、周辺装置を検出した場合(ステップS201、YES)、取得結果情報111が示す通知種別が「通常通知」であるか「無音通知」であるかを判定し(ステップS211)、通常通知(「通知音=ON」)であればステップS221へ、無音通知(「通知音=OFF」)であればステップS241へ進む。
【0050】
取得結果情報111が示す通知種別が「無音通知」の場合(ステップS211、無音通知)、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を無音通知(「通知音=OFF」)とするよう決定し、ステップS242において計時手段70のタイムアウト時間Tsを例えば「60秒」にセットし、通知種別を「無音通知」としてからの経過時間の計測を開始するよう計時手段70へ指示する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS241で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して処理を終了する。
【0051】
一方、取得結果情報111が示す通知種別が「通常通知」の場合(ステップS211、通常通知)、ステップS221において情報提示種別決定手段21は、計時手段70から時間情報701を取得する。次に、情報提示種別決定手段21は、既に経過時間がタイムアウト時間Tsに達したかどうかを判定し(ステップS222)、タイムアウト時間Tsを経過した場合(ステップS222、YES)はステップS231へ進み、経過していない場合(ステップS222、NO)は処理を終了する。
【0052】
経過時間がタイムアウト時間Tsを経過した場合(ステップS222、YES)、または、周辺装置を検出していない場合(ステップS201、NO)、ステップS231において情報提示種別決定手段21は、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を通常通知(「通知音=ON」)とするよう決定する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS231で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して処理を終了する。
【0053】
図6に示すフローチャートに従って情報提示種別決定手段21が処理を実行すると、携帯電話端末100の近距離に通知種別を「無音通知」に設定された周辺装置が1台以上存在した場合(ステップS201、YES)に情報提示種別決定手段21はステップS241、S242およびS251の処理を実行することになり、情報提示装置4における通知種別を「無音通知」にするよう決定するので、携帯電話端末100は通知の際に通知音が鳴動しないように自動的に設定されることになる。
【0054】
また、携帯電話端末100の近距離に周辺装置が存在しない場合(ステップS201、NO)には、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を「通常通知」とするよう決定する(ステップS231)ので、携帯電話端末100は通知の際に通知音が鳴動するように自動的に設定されることになる。
【0055】
また、ステップS221およびS222に示すように、通知種別を「無音通知」と決定してから一定時間以上経過したことを条件として、「通常通知」への通知種別の変更を許可する手順を有することにより、携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を、「無音通知」、すなわち周囲への影響が少ない通知種別に設定した状態を安定して維持することができる。たとえば、携帯電話端末100の近距離に「無音通知」に設定された周辺装置と、「通常通知」に設定された周辺装置との両方が存在する場合、「無音通知」に設定された周辺装置から取得した通知種別に基づいて携帯電話端末100における通知種別が「無音通知」に設定された直後に、「通常通知」に設定された周辺装置を検出して携帯電話端末100の通知種別が「通常通知」に切り替わるといった不安定な動作を防ぐことができる。
【0056】
なお、図5のステップS112が請求項7に記載の第1のステップに、図6のステップS211、S231、およびS241が同じく請求項7記載の第2のステップにそれぞれ相当する。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の利用状況の例を示した図である。図7は、携帯電話端末100を所持する利用者Uが電車に乗車しており、利用者Uの近距離に周辺装置200−1を所持する利用者U−1が居る状況を例として説明してある。以下、図7を中心にして、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100の動作例を説明する。
【0058】
なお、初期状態において、携帯電話端末100における通知種別は「通常通知」に設定されているものとして説明を行う。また、利用者U−1は、周辺装置200−1の操作入力手段60(図4)の操作によって、周辺装置200−1における通知種別を「無音通知」に設定しており、着信があったときに消音状態で通知されるよう準備しているものとして説明を行う。
【0059】
まず、携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が、図5に示すフローチャートに従って処理を実行する。ステップS101において近距離無線通信手段11は周辺装置を探索し、周辺装置200−1を検出すると(ステップS102、YES)、周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2(図4)と接続を確立する(ステップS111)。
【0060】
ステップS112において近距離通信手段11がコマンド「AT+CALM?」を送信すると、周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2がこれを受け付ける。第2の近距離無線通信手段11−2は、通知種別情報121として「通知音=OFF」を取得するので、近距離無線通信手段11へ応答「+CALM: 1」を送信する(ステップS112)。さらに、近距離無線手段11は、応答「+CALM: 1」から周辺装置200−1における通知種別が「無音通知」であると判別し、ステップS113において取得結果情報111として「通知音=OFF」を出力する。
【0061】
最後に、近距離無線通信手段11は、ステップS117において周辺装置200−1の第2の近距離無線通信手段11−2との接続を解除する。近距離無線通信手段11は、ステップS101、S102、S111〜S113およびS117の処理を繰り返すことにより、周辺装置200−1における通知種別を示す「通知音=OFF」を取得結果情報111として情報提示種別決定手段21へ繰り返し出力する。
【0062】
一方、情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が図5のステップS113において出力した取得結果情報111「通知音=OFF」を受け付けると、図6に示す処理を開始する。
【0063】
まず、ステップS201において情報提示種別決定手段21は、受け付けた取得結果情報111が「通知音=OFF」であるので周辺装置を検出したと判断するとともに(ステップS201、YES)、取得結果情報111が示す通知種別が「無音通知」であると判断し、ステップS241へ進む。
【0064】
ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4における通知種別を「無音通知」とするよう決定するとともに、タイムアウト時間Tsを60秒に設定する(ステップS242)。さらに、情報提示種別決定手段21は、ステップS241で決定した通知種別「無音通知」を通知種別指示211として通知制御手段40へ出力することにより、着信を通知する際に無音で通知するよう情報提示装置4における通知種別を変更する(ステップS251)。
【0065】
近距離無線通信手段11が取得結果情報111「通知音=OFF」を再度出力すると、情報提示種別決定手段21はステップS201、S211、S241、S242およびS251の処理を再度実行するが、携帯電話端末100の近距離に周辺装置200−1が存在する限り、情報提示装置4における通知種別は「無音通知」のまま保たれる。このため、携帯電話端末100に着信があっても通知用スピーカ44から通知音が放音されることはない。
【0066】
ここで、たとえば利用者Uが電車を下車することにより、携帯電話端末100と周辺装置200−1との距離が離れると、携帯電話端末100の近距離無線通信手段11が周辺装置200−1を検出できなくなるので(図5、ステップS102、NO)、近距離無線通知手段11は取得結果情報111として「非検出」を出力する(ステップS121)。
【0067】
これを受けて情報提示種別決定手段12が図6の処理を実行すると、周辺装置を検出していないと判断し(ステップS201、NO)、ステップS231において情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定する。さらに、ステップS251において情報提示種別決定手段21はステップS231決定した通知種別「通常通知」を通知種別指示211として出力してステップS201へ戻る。結果として、携帯電話端末100に着信があると通知用スピーカ44から通知音が放音されることになるが、既に利用者U−1は携帯電話端末100から離れた場所に居るので、スピーカ44が発する通知音が利用者U−1に迷惑をかけることはない。
【0068】
以上説明したとおり、本発明の実施の形態1における携帯電話端末100においては、近距離無線通信手段11が近距離に存在する周辺装置200−1における通知種別を無線を介して取得した結果に基づいて、情報提示種別決定手段12が携帯電話端末100の情報提示装置4における通知種別を決定する。これにより、周辺装置200−1の利用者U−1が設定した通知種別が「無音通知」である場合に、携帯電話端末100における通知種別を「無音通知」とすることができるので、携帯電話端末100の周囲にいる利用者U−1の心理的準備状態、すなわち「着信しても通知音は鳴動しないでほしい」という利用者U−1の期待に応じた通知種別で着信を通知することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本発明の実施の形態2は、既に説明した本発明の実施の形態1における近距離無線通信手段が、情報提示装置の情報提示種別を近距離に存在する周辺装置へ無線を介して送信する点に特徴がある。
【0069】
図8は、本発明の実施の形態2における情報提示制御装置1の概略構成図である。図8において、情報提示制御装置1は図1に示す本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の構成のうち、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示種別を示す第2の情報提示種別情報120を近距離無線通信手段11が無線を介して周辺装置200へ出力するよう構成されている。
【0070】
図9は、本発明の実施の形態2における情報提示制御装置1を携帯電話端末300に設けたときの構成図である。図9において携帯電話端末300は、図2に示す本発明の実施の形態2における携帯電話端末100の構成に加えて、表示手段41、操作入力手段60、指示履歴保持手段31を備える。また、通知制御手段40は、表示手段41へ表示指示401を出力するよう構成している。
【0071】
表示指示401は、情報提示装置4における通知種別に関する情報を表示するための指示である。表示手段41は、表示指示401に基づいて通知種別に関する情報を視認可能に提示する手段であり、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下「LCD」と記載)、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下「LED」と記載)、およびそれらハードウエアを駆動するためのドライバソフトウエア等で構成される。
【0072】
指示履歴保持手段31は、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示種別を記憶し、履歴として保持する手段である。
【0073】
図10は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の外観を示す図である。図10に示すとおり、携帯電話端末300は、上筐体および下筐体を有する折り畳み形状であり、上筐体に表示手段41、通知用スピーカ44、スピーカ52および近距離無線通信手段11のアンテナ部分が配置され、下筐体にマイク53および操作入力手段60が配置されている。
なお、ここでは例として、表示手段41は、文字や画像等を表示するディスプレイと、携帯電話端末300を折り畳んだ状態、すなわち利用者が操作入力手段60の操作入力を行わない場合においても利用者が表示状態を確認できるよう、筐体の端部に設けられているLEDとから構成されているものとする。
なお、また、ここでは、折り畳み形状の携帯電話端末を例として説明するが、これに限定されるものではなく、ストレート形状の携帯電話端末や、上筐体と下筐体とが回転式、スライド式等の構成を有する携帯電話端末でもよい。
【0074】
以下、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の動作を説明する。
図11は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の近距離無線通信手段11の処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理手順は、図5に示す実施の形態1における携帯電話端末100の近距離無線通信手段11の処理手順に加えて、ステップS114〜S116、およびステップS122を備える。
【0075】
ステップS114において近距離無線通信手段11は、周辺装置に設定された通知種別の取得処理(ステップS112)の結果を示す取得結果情報111を記憶領域へ記憶する。情報提示種別決定手段21は、記憶領域を参照することにより、近距離無線通信手段11が取得した通知種別を含む取得結果情報111を取得するようにしている。
【0076】
ステップS115において近距離無線通信手段11は、近距離に存在する周辺装置(携帯電話端末100(図2)または別の携帯電話端末など)から設定情報取得要求を受信したかどうかにより処理を分岐し、受信した場合(ステップS115、YES)はステップS116へ、受信していない場合(ステップS115、NO)はステップS117へ進む。
【0077】
ステップS116において近距離無線通信手段11は、情報提示種別決定手段21から図8の第2の情報提示種別情報120に相当する第2の通知種別情報122を取得し、第2の通知種別情報122が「通知音=ON」の場合は応答「+CALM: 0」を、「通知音=OFF」の場合は応答「+CALM: 1」を周辺装置へ送信する。
【0078】
ステップS122において近距離無線通信手段11は、時間情報701に基づいて所定の時間(例えば、2秒間)、処理を休止することにより、携帯電話端末300の近距離に周辺装置が存在しない場合に周辺装置を探索する処理を頻繁に繰り返すことによる無駄な電力消費を抑制する。
【0079】
図12〜図14は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の情報提示種別決定手段21の処理手順を示すフローチャートである。図12は情報提示種別決定手段21の処理実行におけるメインルーチンを示す。また、図13、図14は、それぞれ図12のステップS321、S311において呼び出されるサブルーチンを示している。
【0080】
図12において、情報提示種別決定手段21は、操作入力手段60から操作入力信号601を受信することで処理を開始する。まず情報提示種別決定手段21は、操作入力信号601を受け付ける(ステップS301)。次に、情報提示種別決定手段21は、受け付けた操作入力信号601が、着信を通知する際に「通常通知」とするか「無音通知」とするかを設定する通知種別の設定操作であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、受け付けた操作入力信号601が、通知種別を設定する設定操作である場合(ステップS302、YES)にはステップS321へ、通知種別を設定する設定操作でなかった場合(ステップS302、NO)はステップS221へ進む。
【0081】
ステップS321において情報提示種別決定手段21は、操作入力信号601に基づいて提示種別を決定する処理を行う。
一方、ステップS221、S222およびS311において情報提示種別決定手段21は、タイムアウト時間Tsが既に経過したことを条件に(ステップS221〜S222)、取得結果情報111に基づいて通知種別を決定する処理を行う(ステップS311)。
【0082】
図13は、本発明の実施の形態2における情報提示種別決定手段21が操作入力信号601に基づいて通知種別を決定する処理手順を示すフローチャートである。
【0083】
ステップS401において、情報提示種別決定手段21は操作入力信号601の内容に基づいて処理を分岐し、操作入力信号601が通知種別を「通常通知」とする設定操作である場合はステップS231へ、操作入力信号601が通知種別を「無音通知」とする設定操作である場合はステップS241へ進む。
【0084】
ステップS231において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「30秒」にセットして(ステップS411)、ステップS251へ進む。一方、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「60秒」にセットして(ステップS421)、ステップS251へ進む。
ステップS251において情報提示種別決定手段21は、ステップS231またはステップS241で決定した通知種別を通知種別指示211として出力して、ステップS431に進む。
【0085】
ステップS431において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわちステップS251以前の処理において情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0086】
図14は、本発明の実施の形態2における情報提示種別決定手段21が取得結果情報111に基づいて通知種別を決定する処理手順を示すフローチャートである。
【0087】
ステップS501において情報提示種別決定手段21は、図11のステップS114において近距離無線通信手段11が記憶領域へ記憶した取得結果情報111を参照し、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置のうち、現在時刻以前の所定時間以内(例えば、10秒以内)に検出した周辺装置の装置数を求め、この装置数が0より大きいかを判定することにより、近距離に現在周辺装置が存在するかどうかを判断する。
近距離に現在周辺装置が存在する場合は(ステップS501、YES)、ステップS502へ進み、近距離に現在周辺装置が存在しない場合は(ステップS501、NO)、ステップS231へ進む。
【0088】
ステップS502において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4に現在設定されている通知種別によって処理を分岐し、通知種別が「無音通知」の場合は(ステップS502、無音通知)、ステップS511へ、通知種別が「通常通知」の場合は(ステップS502、通常通知)ステップS521へ進む。
【0089】
ステップS511において情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が所定時間以内に検出した周辺装置のうち、情報提示種別が情報提示装置4における現在設定されている通知種別と異なっているもの、すなわち通知種別が「通常通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上であるかどうかで処理を分岐し、一定割合以上である場合(ステップS511、80%以上)はステップS512へ進み、一定割合に満たない場合(ステップS511、80%未満)はステップS301(図12)へ戻る。
【0090】
一方、ステップS521において情報提示種別決定手段21は、通知種別が「無音通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上であるかどうかで処理を分岐し、一定割合以上である場合(ステップS521、40%以上)はステップS241へ、一定割合に満たない場合(ステップS521、40%未満)はステップS301(図12)へ戻る。
【0091】
通知種別が「通常通知」となっている周辺装置の装置数が全装置数に対して一定割合以上である場合(ステップS511、80%以上)、ステップS512において情報提示種別決定手段21は、通知種別を「無音通知」から「通常通知」へ変更する旨を利用者に警告するよう、通知制御手段40へ通知種別指示211を出力する。このとき出力される通知種別指示211に基づき、通知制御手段40は、表示手段41、バイブレータ42へそれぞれ表示指示401、振動指示402を出力すると、表示手段41のLEDが赤色に点滅し、バイブレータ42が間欠的に振動する。
【0092】
次に、ステップS301−2において情報提示種別決定手段21は、通知種別の変更を中止するための操作が所定時間内に検出されたときは(ステップS513、YES)、タイムアウト時間Tsに60秒をセットした後(ステップS421)、ステップS301(図12)へ戻り、通知種別の変更を中止するための操作が所定時間内に検出されないときは(ステップS513、NO)、ステップS231へ進む。
【0093】
次に、ステップS231において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「通常通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「2秒」にセットして(ステップS514)、ステップS251へ進む。
【0094】
一方、ステップS241において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう決定し、計時手段70のタイムアウト時間Tsを「10秒」にセットして(ステップS522)、ステップS251へ進む。
【0095】
ステップS251において情報提示種別決定手段21が通知種別指示211を出力すると、通知制御手段40がこれを受け付け、着信があった際にバイブレータ42および音源モジュール43による通知を行うよう制御する。また、通知制御手段40は、通知種別指示211が「通知音=ON」の場合はLEDを赤色に、「通知音=OFF」の場合はLEDを緑色に点灯するよう、表示手段41へ表示指示401を出力することにより、利用者が表示手段41を見ることで現在の通知種別を確認できるようにする。
次に、ステップS431において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわちステップS231またはS241において情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0096】
図12のフローチャートに示すように、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の情報提示種別決定手段21は、取得結果情報111に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定する手順(ステップS221、S222およびS311)に加えて、操作入力信号601に基づいて通知種別を決定する手順(ステップS321)を有する。上記手順によれば、利用者の判断で情報提示装置4の通知種別を選択することもできるので、近距離に存在する周辺装置における通知種別に基づいて決定した通知種別が最適でない状況におかれた場合であっても利用者による設定操作により適切に対処することができる。
【0097】
また、図13のフローチャートに示すように、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響が大きい通知種別とした際に設定するタイムアウト時間(ステップS411)を、通知種別を「無音通知」とした際に設定するタイムアウト時間(ステップS421)よりも短い時間としている。上記手順によれば、周囲への影響が小さい通知種別に設定された状態を安定して維持することができるとともに、周囲への影響が大きい通知種別に設定されている状態を状況に応じて素早く変更することができるので、情報提示装置4による通知動作により周囲に迷惑がかかるおそれを軽減することができる。
【0098】
また、手動設定処理(図13)において設定するタイムアウト時間(ステップS411、ステップS421)は、自動設定処理(図14)において設定するタイムアウト時間(ステップS514、ステップS522)よりも長い時間としている。上記手順によれば、利用者の設定操作に基づいて決定された通知種別が直後に自動的に変更されてしまうことなく一定時間維持されるよう動作するので、近距離に存在する周辺装置の利用者の判断よりも携帯電話端末300の利用者の判断を優先して、情報提示装置4における通知種別を維持することができる。
【0099】
また、ステップS431(図13、図14)において情報提示種別決定手段21は、ステップS251で出力した通知種別指示211の内容、すなわち情報提示種別決定手段21が決定した通知種別を指示履歴保持手段31へ記録するよう動作する。上記手順によれば、情報提示装置4における通知種別がどのように変更されたかを後で参照することができるので、利用者の行動の大まかな履歴を後から確認するために携帯電話端末300を利用することができるようになり、利便性が向上する。
【0100】
また、図14において情報提示種別決定手段21は、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置のうち、直前の所定時間以内に検出した周辺装置における通知種別に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定している。上記手順によれば、過去に検出し、後に近距離無線通信手段11の通信圏外へ移動してしまった周辺装置の影響を情報提示装置4の通知種別の決定に際して除外することができるので、携帯電話端末300における通知種別を周囲の人の現在の心理的準備状態に応じた通知種別とすることができる。
【0101】
また、情報提示種別決定手段21は、ステップS511およびステップS521において、近距離に存在する周辺装置のうち、周辺装置における通知種別が情報提示装置4に現在設定されている通知種別と異なる周辺装置の装置数、さらには装置数の割合に基づいて情報提示装置4の通知種別を決定している。上記手順によれば、情報提示装置4における通知種別が周辺装置における通知種別の趨勢に合致していない場合に限り、情報提示装置4の通知種別を変更することができるので、少数の周辺装置における通知種別に影響を受けて携帯電話端末300の情報提示装置4の通知種別が頻繁に変更されることが少なくなり、動作が安定する。
【0102】
また、ステップS511において通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響が大きい通知種別とするための処理(ステップS512、S301−2、S513、S231、S514)へ進むための条件(80%以上)は、ステップS521において通知種別を「無音通知」、すなわち周囲への影響が小さい通知種別とするための処理(ステップS241、S522)へ進むための条件(40%以上)よりも厳しいものとしている。上記手順によれば、情報提示種別決定手段21が情報提示装置4における通知種別を周囲への影響の小さい通知種別に決定する確率が高まるので、情報提示装置4が周囲への影響の大きい通知種別で着信を通知することにより周囲に迷惑をかけるおそれを軽減することができる。
【0103】
また、情報提示種別決定手段21はステップS512において、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響の大きい通知種別に変更する際に利用者に対して警告するよう動作する。上記手順により、情報提示種別決定手段21における通知種別の決定が周囲の状況にそぐわず、ふさわしくない着信通知が行われてしまうおそれがあることを利用者が事前に察知することができる。
【0104】
また、情報提示種別決定手段21はステップS513において、通知種別を「通常通知」、すなわち周囲への影響の大きい通知種別に変更する際に利用者の中止操作に基づいて通知種別の変更を中止するよう動作する。上記手順により、情報提示種別決定手段21における通知種別の決定が周囲の状況にそぐわないために、ふさわしくない情報提示が行われてしまう不都合を利用者の判断によって事前に回避することができる。
【0105】
また、情報提示種別決定手段21はステップS513において、利用者の中止操作が所定時間内に行われない場合は通知種別を自動的に変更するよう動作する。上記手順により、警告が行われる度に通知種別の変更を許可する操作を利用者が行う必要がなくなり、利便性が向上する。
【0106】
なお、図11記載のステップS112が請求項7に記載の第1のステップに、図14記載のステップS501、S502、S511、S521、S231、およびS241が同じく請求項7記載の第2のステップにそれぞれ相当する。
【0107】
図15は、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の利用状況の例を示した図である。図15(a)は、携帯電話端末300を所持する利用者Uが電車に乗車しており、利用者Uの近距離に、図4に示す構成を有する周辺装置200−1、周辺装置200−2をそれぞれ所持する利用者U−1、利用者U−2が居る状況を例として説明してある。また、図15(b)は、図15(a)の状況に加えて、本発明の実施の形態2における別の携帯電話端末300−3を所持する利用者U−3が乗車してきて、利用者Uの近距離に居る状況を例として説明してある。
【0108】
以下、図15を中心にして、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300の動作例を説明する。なお、初期状態において、携帯電話端末300および300−3における着信の通知種別は「通常通知」に設定されているものとして説明を行う。また、利用者U−1は、周辺装置200−1の通知種別を「無音通知」に、利用者U−2は、周辺装置200−2の通知種別を「通常通知」に、それぞれ設定しているものとして説明を行う。
【0109】
まず、携帯電話端末300の近距離無線通信手段11が、図11に示すフローチャートに従って処理を実行する。最初にステップS101において近距離無線通信手段11は、周辺装置を探索し、周辺装置200−1を検出したとすると(ステップS102、YES)、周辺装置200−1と接続を確立し(ステップS111)、周辺装置200−1に設定されている通知種別「無音通知」を取得する(ステップS112)。次に近距離無線通信手段11は、記憶領域に取得結果情報11を記録する(ステップS114)。
【0110】
図16は、近距離無線通信手段11が記憶領域に記録する取得結果情報111を保持する通知種別取得履歴表T311の内容を示す図である。
通知種別取得履歴表T311は、近距離無線通信手段11が検出した周辺装置ごとのレコード(R3111−1〜R3113−4)から成り、各レコードは周辺装置を識別するための識別子を格納する周辺装置識別子フィールドF3111、周辺装置から取得した通知種別を格納する通知種別フィールドF3112、周辺装置から通知種別を取得した時刻を格納する通知種別取得時刻フィールドF3113から成る。
【0111】
近距離無線通信手段11が最初に周辺装置200−1を検出し、通知種別「無音通知」を取得した結果、通知種別取得履歴表T311の内容は、図16(a)に示す通知種別取得履歴表T311−1の状態となる。通知種別取得履歴表T311−1のレコードR3111−1は、近距離無線通信手段11が、周辺装置200−1を識別する周辺装置識別子「00001」で示される周辺装置200−1から、周辺装置200−1に設定されている通知種別「無音通知」を「7時35分20秒」に取得したことを表している。
【0112】
図11のステップS115において、近距離無線通信手段11は、設定情報取得要求を送信する周辺装置が近距離に存在しないため(ステップS115、NO)、ステップS117において周辺装置200−1との接続を解除する。
【0113】
次に、近距離無線通信手段11は、周辺装置200−2についても同様に処理を実行することにより、通知種別取得履歴表T311の内容は、図16(b)に示す通知種別取得履歴表T311−2の状態となる。通知種別取得履歴表T311−2のレコードR3112−2は、近距離無線通信手段11が、周辺装置200−2を識別する周辺装置識別子「00002」で示される周辺装置200−2から、周辺装置200−2に設定されている通知種別「通常通知」を「7時35分21秒」に取得したことを表している。
【0114】
一方、情報提示種別決定手段21は、図12に示すフローチャートに従って処理を実行すると、まず操作入力信号601を受け付ける(ステップS301)。次に、情報提示種別決定手段21は、受け付けた操作入力信号601が通知種別の設定操作であるか判断し(ステップS302)、通知種別の設定操作でないため(ステップS302、NO)、計時手段70から時間情報701を取得する(ステップS221)。ここで、時間情報701が示す現在時刻が「7時35分22秒」であり、前回タイムアウト時間Tsを設定して以後、タイムアウト時間Ts=2秒を既に経過しているものとすると(ステップS222、YES)、情報提示種別決定手段21は通知種別の自動設定処理(ステップS311)を実行する。
【0115】
続いて、情報提示種別決定手段21は、図14に示すフローチャートに従って処理を実行する。通知種別取得履歴表T311−2が保持する通知種別取得時刻(フィールドF3113)は、周辺装置200−1(レコードR3111−2)、周辺装置200−2(レコードR3112−2)いずれも現在時刻7時35分22秒以前の所定時間(10秒)以内であるため、周辺装置検出数は2となり(ステップS501、YES)、情報提示種別決定手段21はステップS502の処理へ進む。
【0116】
ステップS502において、携帯電話端末300における通知種別は「通常通知」であるので、情報提示種別決定手段21はステップS521へ進む。さらに、周辺装置200−1および周辺装置200−2の2台の周辺装置のうち、通知種別が「無音通知」となっているのは周辺装置200−1の1台であるので(ステップS521、40%以上)、情報提示種別決定手段21は携帯電話端末300の情報提示装置4における通知種別を「無音通知」とするよう決定する(ステップS241)。
【0117】
次に、情報提示種別決定手段21はタイムアウト時間Tsを10秒とした上で(ステップS522)、ステップS251において情報提示装置4の通知種別を「無音通知」とするよう通知種別指示211を出力する。その結果、情報提示装置4は、着信を通知する際に着信音を鳴動しない状態となる。
【0118】
さらに、ステップS431において情報提示種別決定手段21は、情報提示装置4の通知種別を「無音通知」と決定した旨を指示履歴保持手段31へ記録する。
【0119】
図17は、指示履歴保持手段31が保持する通知種別指示履歴表T312の内容を示す図である。通知種別指示履歴表T312は、通知種別指示211ごとに、決定した通知種別を保持するレコード(レコードR3121〜R3122)から成る。また、通知種別指示履歴表T312の各レコードは、通知種別指示211を出力した時刻を示す通知種別指示時刻フィールドF3121、通知種別指示211の内容を示す通知種別フィールドF3122、通知種別が利用者の設定操作に基づいて決定された(「手動」)のか、取得結果情報111に基づいて決定された(「自動」)のかを示す理由フィールドF3123から成っている。
【0120】
図17(a)は、初期状態における通知種別指示履歴表T312−1の内容を、図17(b)は、情報提示種別決定手段21が指示履歴保持手段31に記録する処理(上記ステップS431)を実行した際の通知種別指示履歴表T312−2の内容をそれぞれ示している。通知種別指示履歴表T312−2においては、今回新たに記録された通知種別を示すレコードR3122が追加されている。
【0121】
次に、図15(b)に示すとおり、携帯電話端末300−3を所持した利用者U−3が乗車して、利用者Uの近距離に到達した場合の動作を説明する。
【0122】
まず、携帯電話端末300の近距離無線通信手段11が既に述べた処理と同様の処理を実行することにより、通知種別取得履歴表T311の内容は図16(c)に示すとおりとなる。通知種別取得履歴表T311−3においては、利用者U−3が所持する携帯電話端末300−3に対応するレコードR3113−3が新たに追加されている。
【0123】
携帯電話端末300の情報提示種別決定手段は、図14のフローチャートに示す処理のステップS502において、携帯電話端末300における通知種別が「無音通知」であるので、ステップS511の処理へ進む。ステップS511において、情報提示種別決定手段は、通知種別取得履歴表T311−3を参照し、通知種別「通常通知」が設定された周辺装置が周辺装置200−2および携帯電話端末300−3の2台であるので(ステップS511、80%未満)、通知種別を「通常通知」とする処理(ステップS512〜S514)を実行せず、情報提示装置4における通知種別は「無音通知」のまま維持する。
【0124】
また、図11のステップS115において、近距離無線通信手段11は、携帯電話端末300−3から送信された設定情報取得要求を受信すると(ステップS115、YES)、ステップS116において、近距離無線通信手段11は第2の通知種別情報122「通知音=OFF」に基づいて応答「+CALM: 1」を携帯電話端末300−3へ送信する。
【0125】
一方、携帯電話端末300−3においても携帯電話端末300と同様の処理が実行される。結果として携帯電話端末300−3における通知種別は「無音通知」となり、周辺装置200−1および携帯電話端末300における通知種別と同様の通知種別で着信を通知することができるようになる。
【0126】
図18は、指示履歴保持手段31に保持された通知種別の履歴の表示例を示す図である。情報提示種別決定手段21は、利用者からの表示操作を受け付けた操作入力手段60の出力である操作入力信号601に基づいて、通知種別指示履歴表T312の内容に従い、表示手段41へ内容を表示するための表示指示401を出力することにより、図18に示す表示が行われる。
【0127】
図18において、縦方向の軸は時刻を表し、「0:00」(表示D411)は0時00分、「6:00」(表示D412)は6時00分を表す。また、点描(表示D413)、黒色(表示D414)、白色(表示D415)、斜線(表示D416)の各矩形領域は、領域が示す時間帯に情報提示装置4の通知種別がそれぞれ「無音通知」、「通常通知」、「無音通知」、「通常通知」に設定されていたことを表している。このうち、点描(表示D413)、黒色(表示D414)の両領域は、通知種別指示履歴表T312の理由フィールドT3123が「手動」であった個所、すなわち利用者の手動操作に基づいて、携帯電話端末300の通知種別が決定・維持されていた時間帯を表す。一方、白色(表示D415)、斜線(D416)の各矩形領域は、通知種別指示履歴表T312の理由フィールドT3123が「自動」であった個所、すなわち近距離に存在する周辺装置の通知種別に基づいて、携帯電話端末300における通知種別が決定・維持されていた時間帯を表す。
【0128】
以上説明したように、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300においては、近距離無線通信手段11が近距離に存在する複数の周辺装置における通知種別を無線を介して取得し、特定の通知種別に設定された周辺装置の装置数に基づいて、情報提示種別決定手段12が携帯電話端末300の情報提示装置4の通知種別を決定することにより、携帯電話端末300の周囲の多くの利用者の心理的準備状態に応じた方法で着信を通知することができる。
【0129】
また、本発明の実施の形態2における携帯電話端末300においては、近距離無線手段11が、情報提示種別決定手段21が決定した情報提示装置4の通知種別を近距離に存在する周辺装置300−3へ無線を介して送信することにより、携帯電話端末300の周囲の利用者の心理的準備状態に応じた方法で着信を通知することができるとともに、周辺装置300−3の通知種別を周囲の利用者の心理的準備状態に応じたものとすることができる。
【0130】
なお、本発明の実施の形態において、情報提示種別は着信の通知種別であるとしたが、これに限るものではなく、情報を提示する際の提示種別であれば何であってもよく、たとえば、映像を提示する際の照度や輝度や色合い、音を提示する際の音量や周波数特性、音声を提示する際の言語や方言や丁寧さの度合い等であってもよい。
【0131】
なお、また、本発明の実施の形態において、通知種別は通知音を鳴動する「通常通知」、または通知音を鳴動しない「無音通知」であるとしたが、これに限るものではなく、通知音の音量、長さ、周波数特性、通知音の選曲やジャンル、通知音を出力する装置の選択、振動の有無やパターンの違い等であってもよい。
【0132】
なお、また、本発明の実施の形態2において、情報提示種別をLEDの色で示すとしたが、これに限るものではなく、背景画像やアイコンやテキストの種類、LEDやLCDやキーの表示の点滅状態等で示してもよい。また、近距離に存在する周辺装置における情報提示種別に基づいて情報提示種別を決定している場合と、利用者の設定操作に基づいて情報提示種別を決定している場合とで、表示手段における表示状態を変えるようにして、情報提示種別の決定理由を利用者が簡易に確認できるようにしてもよい。
【0133】
なお、また、本発明の実施の形態2において、情報提示種別の決定履歴を図18に示すように表示するとしたが、これに限るものではなく、たとえばスケジュール管理機能におけるスケジュールの表示と対応付けられた形態で情報提示種別の決定履歴を表示するようにすれば、利用者は自らの行動履歴をより好適に把握できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明の情報提示制御装置および情報提示制御方法は、情報提示装置が周囲の人の心理的準備状態に応じた方法で情報を提示することができるという効果を有し、周囲に不特定の人が居る環境で情報を提示する機能を有する電子機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の実施の形態1における情報提示制御装置の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の構成図
【図3】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の外観図
【図4】本発明の実施の形態における周辺装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の近距離無線通信手段の処理手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1における携帯電話端末の利用状況の例を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における情報提示制御装置の概略構成図
【図9】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の構成図
【図10】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の外観図
【図11】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の近距離無線通信手段の処理手順を示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図13】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示種別決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の情報提示方法決定手段の処理手順を示すフローチャート
【図15】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の利用状況の例を示す図
【図16】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別取得履歴表の内容を示す図
【図17】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別指示履歴表の内容を示す図
【図18】本発明の実施の形態2における携帯電話端末の通知種別指示履歴表の内容の表示例を示す図
【符号の説明】
【0136】
1 情報提示制御装置
4 情報提示装置
11、11−2 近距離無線通信手段
21、21−2 情報提示種別決定手段
31 指示履歴保持手段
40 通知制御手段
41 表示手段
42 バイブレータ
43 音源モジュール
44 通知用スピーカ
51 無線通信手段
52 スピーカ
53 マイク
60 操作入力手段
70 計時手段
100、300、300−3 携帯電話端末
110 情報提示種別情報
111 取得結果情報
120 第2の情報提示種別情報
121 通知種別情報
122 第2の通知種別情報
200、200−1、200−2 周辺装置
210 情報提示種別指示
211 通知種別指示
401 表示指示
402 振動指示
403 鳴動指示
431 通知音信号
511 通知指示
512 受話信号
531 送話信号
601 操作入力信号
701 時間情報
T311−1、T311−2、T311−3、T311−4 通知種別取得履歴表
T312−1、T312−2 通知種別指示履歴表
U、U−1、U−2、U−3 利用者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御装置であって、
無線を介して近距離に存在する周辺装置に設定されている情報提示種別を取得する近距離無線通信手段と、
前記近距離無線通信手段の取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する情報提示種別決定手段と、を有する情報提示制御装置。
【請求項2】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示種別を決定してから所定の時間が経過したことを条件に、前記情報提示種別の変更を許可することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項3】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示種別に応じて、前記所定の時間を変更することを特徴とする請求項2記載の情報提示制御装置。
【請求項4】
前記近距離無線通信手段は、前記取得結果を記憶する記憶領域を有し、
前記情報提示種別決定手段は、前記記憶領域を参照して、予め設定された時間以内に取得した前記取得結果に基づいて、前記情報提示種別を決定することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項5】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示装置に設定されている情報提示種別と異なる情報提示種別が設定されている前記周辺装置の装置数、または前記装置数の割合に基づいて、前記情報提示種別を決定することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項6】
前記近距離無線通信手段は、前記情報提示種別決定手段が決定した前記情報提示装置の情報提示種別を前記周辺装置へ無線を介して送信することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項7】
情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御方法であって、
無線を介して近距離に存在する周辺装置の情報提示種別を取得する第1のステップと、
前記第1のステップの取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する第2のステップと、を有する情報提示制御方法。
【請求項1】
情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御装置であって、
無線を介して近距離に存在する周辺装置に設定されている情報提示種別を取得する近距離無線通信手段と、
前記近距離無線通信手段の取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する情報提示種別決定手段と、を有する情報提示制御装置。
【請求項2】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示種別を決定してから所定の時間が経過したことを条件に、前記情報提示種別の変更を許可することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項3】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示種別に応じて、前記所定の時間を変更することを特徴とする請求項2記載の情報提示制御装置。
【請求項4】
前記近距離無線通信手段は、前記取得結果を記憶する記憶領域を有し、
前記情報提示種別決定手段は、前記記憶領域を参照して、予め設定された時間以内に取得した前記取得結果に基づいて、前記情報提示種別を決定することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項5】
前記情報提示種別決定手段は、前記情報提示装置に設定されている情報提示種別と異なる情報提示種別が設定されている前記周辺装置の装置数、または前記装置数の割合に基づいて、前記情報提示種別を決定することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項6】
前記近距離無線通信手段は、前記情報提示種別決定手段が決定した前記情報提示装置の情報提示種別を前記周辺装置へ無線を介して送信することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
【請求項7】
情報を提示する情報提示装置を制御する情報提示制御方法であって、
無線を介して近距離に存在する周辺装置の情報提示種別を取得する第1のステップと、
前記第1のステップの取得結果に基づいて、前記情報提示装置の情報提示種別を決定する第2のステップと、を有する情報提示制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−325158(P2007−325158A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155757(P2006−155757)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]