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情報提示装置
説明

情報提示装置

【課題】 ユーザの都合を予め反映させた移動パターンをユーザに提示することができる情報提示装置を提供すること。
【解決手段】 情報提示装置10の電子制御ユニット11は、ユーザによって入力された行動予定を実現するための移動パターンを複数取得(探索)する。そして、ユニット11は、前記取得(探索)した複数の移動パターンに従って移動するときの所要時間を、ユーザが設定したアワーレートを用いて金額に変換し、この変換した金額とともに移動パターンをユーザに提示する。これにより、ユーザは自身の都合が反映されて提示される移動パターンから任意の移動パターンを容易に選択することができる。さらに、ユニット11は、ユーザによって選択された移動パターンによって発生する対価金額と選択されなかった他の移動パターンによって発生する対価金額との差額を見かけ上の預金額として記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの目的を実現し得る移動パターンのうち、特に、ユーザの都合に合わせた移動パターンを提示する情報提示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、下記特許文献1に示されているような総合経路案内装置は知られている。この従来の総合経路案内装置は、出発地と目的地とが入力されると、道路地図情報及び路線地図情報をそれぞれ取得し、これらの道路地図情報及び路線地図情報をもとに公共交通機関を利用して移動する場合と自家用車を利用して移動する場合とについて出発地から目的地までの移動経路を作成して表示するようになっている。これにより、従来の走行経路案内装置によれば、電車やバス等の公共交通機関を利用して移動する場合の経路案内と、自家用車を利用して移動する場合の経路案内とを一括的に行うことができるようになっている。
【0003】
また、従来から、例えば、下記特許文献2に示されているようなナビゲーション装置も知られている。この従来のナビゲーション装置は、走行距離差等を条件として一次検索された複数の経路を前提として、運転者の走行環境についての好みを指向に合致した最適経路を選択して最終検索結果とするようになっている。この従来のナビゲーション装置においては、運転者の好みの指向は予め設定されるようになっており、最適経路の選択については複数の指向と複数の道路側因子を配列したマトリックス形式の分類表であって各指向別に各道路側因子が各指向の走行環境の実現に関与する度合に応じた値の評価点を各道路側因子に付与したマクロ分類表を有するようになっている。そして、この従来のナビゲーション装置では、一次検索結果の複数の経路毎に、各経路が有する道路側因子についての登録された指向に対応する評価点をマクロ分類表から読み出し、評価点の大小を基準に比較することによって最終経路を選択して最終検索結果とするようになっている。これにより、ナビゲーション装置が搭載される車両を運転する運転者の個々人の走行環境についての好みに合致した経路探索及び経路誘導を行うことができるようになっている。
【0004】
さらに、従来から、例えば、下記特許文献3に示されているような経路探索方法及びその装置も知られている。この従来の経路探索方法及びその装置は、経路選択の特性が反映された経路コストを演算するための要因に掛かる係数を実走行経路の選択確率から求めて最小コスト経路を探索するようになっている。これにより、運転者の経路選択特性を抽出し、求められた係数により経路探索ができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−315076号公報
【特許文献2】特開平10−185604号公報
【特許文献3】特開2000−283780号公報
【発明の概要】
【0006】
ところで、上記特許文献1に示された従来の総合経路案内装置においては、ユーザが公共交通機関を利用して移動する場合と自家用車を利用して移動する場合とにおける移動経路が作成されるものの、出発地から目的地まで移動することができる経路が羅列的に複数提示される。また、上記特許文献2に示されたナビゲーション装置や上記特許文献3に示された経路探索方法及びその装置においては、単に、走行距離差や所要時間等といった画一的な運転者の好み、あるいは、経路コストを基準に経路探索及び経路誘導を行うことを考慮したものである。
【0007】
このように、上記特許文献1〜3に示された従来の装置においては、公共交通機関を利用する場合、自家用車を利用する場合、走行距離差を考慮する場合、所要時間、走行距離、右左折回数等に基づいて算出される経路コストを考慮する場合といった予め設定された探索基準に基づいて経路を複数探索し、これらの複数の探索経路のうちから一つの探索経路をユーザに選択させるものである。すなわち、上記特許文献1〜3に示された従来の装置においては、ユーザ自らが、提示された複数の探索経路、言い換えれば、ユーザの採り得る移動パターンから自身の都合(例えば、時間に余裕があるとか出費を少なくしたいとか)に合わせて選択する必要があり、利便性に優れているとは言えない部分があった。
【0008】
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、ユーザの都合を予め反映させた移動パターンをユーザに提示することができる情報提示装置を提供することにある。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、情報提示装置が、アワーレート取得手段、目的取得手段、移動パターン取得手段、変換手段及び提示手段を備えたことにある。前記アワーレート取得手段は、ユーザ自身の行動に伴う単位時間当たりのコスト(金額)を表すアワーレートを取得する。前記目的取得手段は、ユーザが希望する移動を伴う目的(例えば、目的地までの移動や買い物に出かける等)を取得する。前記移動パターン取得手段は、前記目的取得手段によって取得されたユーザの目的を実現し得る複数の移動パターンを取得する。前記変換手段は、前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンに関し、それぞれの移動パターンに従って移動する場合の所要時間を、前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換する。前記提示手段は、前記変換手段によって変換された金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示する。
【0010】
これによれば、ユーザが自身のアワーレートを設定する、すなわち、現状において時間をどの程度重視するかという自身の都合を設定することにより、ユーザが希望する目的を実現する複数の移動パターンを、ユーザの都合を良好に反映させて提示することができる。したがって、ユーザは、例えば、提示された移動パターンを選択する際には、既に自身の都合が反映された移動パターンが提示されているため、何れを移動パターンを選択しても自身の都合にあった移動(行動)が可能となり、利便性を向上させることができる。
【0011】
また、この場合、情報提示装置は、さらに、料金計算手段を備えることができる。前記料金計算手段は、前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンに関し、それぞれの移動パターンに従って移動する場合に同移動に伴って発生する料金(例えば、交通費や燃料代等)を計算する。そして、この場合、前記提示手段は、前記変換手段によって変換された金額に対して前記料金計算手段によって計算された料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示することができる。
【0012】
これによれば、上述したアワーレートを反映した移動パターンにおいて、さらに、移動に伴って必然的に発生する料金をも考慮した対価金額とともに移動パターンを提示することができるため、ユーザの都合をより的確に反映することができる。したがって、ユーザは、自身が希望するより適切な移動パターンを極めて容易に選択することができる。
【0013】
また、この場合、情報提示装置は、選択パターン取得手段と、記憶手段とを備えることができる。前記選択パターン取得手段は、前記提示手段によって前記対価金額とともに提示された前記複数の移動パターンのうち、ユーザによって選択された移動パターンを取得する。前記記憶手段は、前記提示手段によって提示された複数の移動パターンのうち、前記選択パターン取得手段によって取得された移動パターンの前記対価金額と、前記選択パターン取得手段によって取得されない他の移動パターンの前記対価金額との差額を計算し、同差額を見かけ上の預金額として増減可能に記憶する。これによれば、ユーザが自身の都合を反映させた移動パターンを選択し、この選択した移動パターンに従って効率よく移動(行動)することによって、見かけ上の預金額を増額することができる。そして、この場合には、前記記憶手段に記憶された見かけ上の預金額を、例えば、少なくともユーザの要求に従って表示可能に記憶することができるため、ユーザが記憶された見かけ上の預金額を確認することにより、ユーザに対して常に効率よく移動することを意識させることができ、その結果、ユーザは、例えば、費用対効果の高い移動(行動)が採れるようになる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記移動パターン取得手段が、バッテリを有する充電式車両を利用してユーザの目的を実現し得る複数の移動パターンを取得するものであり、前記変換手段が、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な充電時間を前記所要時間に加え、この充電時間を加えた所要時間を前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換することにある。
【0015】
この場合、前記充電式車両のバッテリは、例えば、ユーザの自宅に設置された充電スタンド及び公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して充電可能であるとよい。
【0016】
そして、これらの場合、前記充電式車両のバッテリに充電されている充電量を取得する充電量取得手段と、前記充電量取得手段によって取得された前記充電量に基づき、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な時間を算出する充電時間計算手段と、前記充電量取得手段によって取得された充電量と前記充電時間計算手段によって計算された時間とに基づいて、充電式車両のバッテリを充電するために必要な料金を算出する充電料金計算手段とを備え、前記提示手段は、前記変換手段によって変換された金額に対して、少なくとも前記充電料金計算手段によって計算された充電に必要な料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示するとよい。
【0017】
これらによれば、ユーザが、所謂、電気自動車を利用して移動する場合に必要となる充電時間や充電に必要な料金をも考慮した移動パターンを選択することができる。具体的に、時間的に余裕がある場合には、例えば、目的地に移動する際に自宅にて通常の充電スタンドを利用して充電してから移動する移動パターンを提示することが可能であり、時間的に余裕がない場合には、例えば、公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して急速に充電してから移動する移動パターンを提示することが可能となる。したがって、電気自動車を利用する場合であっても、アワーレートを設定する、言い換えれば、時間を重視するか否かという自身の都合を設定することにより、ユーザの都合に合わせた移動パターンを適切に提示することができる。
【0018】
さらに、本発明の他の特徴は、前記バッテリを有する充電式車両は、燃料を用いる内燃機関による駆動力によっても走行可能な車両であり、前記変換手段は、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な充電時間または前記燃料を補給するために必要な補給時間を前記所要時間に加え、この充電時間または補給時間を加えた所要時間を前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換することにある。
【0019】
この場合、前記充電式車両のバッテリに充電されている充電量を取得する充電量取得手段と、前記充電量取得手段によって取得された前記充電量に基づき、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な時間を算出する充電時間計算手段と、前記充電量取得手段によって取得された充電量と前記充電時間計算手段によって計算された時間とに基づいて、充電式車両のバッテリを充電するために必要な料金を算出する充電料金計算手段と、前記充電式車両の燃料残量を取得する燃料残量取得手段と、前記燃料残量取得手段によって取得された前記燃料残量に基づき、必要な燃料補給量を算出する燃料補給量計算手段と、前記燃料補給量計算手段によって計算された燃料補給量に基づいて、燃料を補給するために必要な料金を算出する燃料料金計算手段とを備え、前記提示手段は、前記変換手段によって変換された金額に対して、少なくとも前記充電料金計算手段によって計算された充電に必要な料金または前記燃料料金計算手段によって計算された燃料を補給するために必要な料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示するとよい。
【0020】
これらによれば、ユーザが、所謂、プラグインハイブリッド車両を利用して移動する場合に必要となる充電時間及び燃料の補給時間や、充電及び燃料を補給する際に必要な料金をも考慮した移動パターンを選択することができる。具体的に、時間的に余裕がある場合には、例えば、目的地に移動する際に自宅にて通常の充電スタンドを利用して充電してから移動する移動パターンを提示することが可能であり、時間的に余裕がない場合には、例えば、公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して急速に充電してから移動する移動パターンやガソリンスタンドを経由して燃料を補給してから移動する移動パターンを提示することが可能となる。したがって、プラグインハイブリッド車両を利用する場合であっても、アワーレートを設定する、言い換えれば、時間を重視するか否かという自身の都合を設定することにより、ユーザの都合に合わせた移動パターンを適切に提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る情報提示装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1の電子制御ユニットが実行する情報提示プログラムのフローチャートである。
【図3】ユーザが高速道路を利用して目的地まで移動する状況での移動パターンを提示する場合を説明するためのフローチャートである。
【図4】ユーザが買い物をする状況での移動パターンを提示する場合を説明するためのフローチャートである。
【図5】ユーザが移動に利用する電気自動車(プラグインハイブリッド車両)の主要な部分の構成を示す概略図である。
【図6】ユーザが電気自動車(EV車両)を利用して目的地まで移動する状況での移動パターンを提示する場合を説明するためのフローチャートである。
【図7】ユーザがプラグインハイブリッド車両(PHV車両)を利用して目的地まで移動する状況での移動パターンを提示する場合を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係る情報提示装置10(以下、単に「本装置10」とも称呼する。)について図面を参照しながら説明する。
【0023】
本装置10は、ユーザの目的、例えば、目的地までの移動や買い物等に対してこの目的を実現し得る複数の移動パターンを取得し、この複数の移動パターンに対してユーザが自ら設定した自身の単位時間当たりのコスト(金額)を表すアワーレートを考慮することにより、ユーザの都合を反映した(都合に合わせた)移動パターンを提示するものである。さらに、本装置10は、提示した移動パターンのうち、ユーザが選択した移動パターンに従って移動することによって発生する金額と、ユーザが選択しなかった他の移動パターンに従って移動したと仮定したときに発生する金額との差額を見かけ上の預金(以下、「つもり預金」と称呼する。)として記憶するものである。
【0024】
このため、本装置10は、図1に概略的に示すように、互いに通信可能に接続された電子制御ユニット11、入力ユニット12、液晶表示ユニット13、通信ユニット14、記憶ユニット15を必要最小限の構成として備えている。したがって、ユーザの目的(用途)に応じて本装置10の構成を適宜変更することは可能であり、例えば、図1に示すように、本装置10がナビゲーションユニット16及び各種センサ17を備えるように構成して実施することも可能である。
【0025】
電子制御ユニット11は、CPU、ROM、RAM等を主要構成部品とするマイクロコンピュータであり、後述するプログラムを含む各種プログラムを実行することにより、本装置10の作動を統括的に制御する。ここで、電子制御ユニット11には、例えば、各種センサ17等を電気的に接続する周知のインターフェースが設けられており、各種センサ17が設けられた場合には電子制御ユニット11は各種センサ17によって検出された検出値を取得できるようになっている。入力ユニット12は、液晶表示ユニット13の近傍に設けられた操作スイッチ、液晶表示ユニット13内に組み込まれて表示パネルのタッチ操作を検出するパネルタッチスイッチ等からなり、ユーザによる各種入力を可能とするものである。液晶表示ユニット13は、文字、図形等を表示パネル上に表示するものである。
【0026】
通信ユニット14は、図示を省略するが、例えば、インターネット網を介して各種情報を提供する外部のセンタに設けられたサーバコンピュータと無線または有線通信を可能とするものである。記憶ユニット15は、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶媒体及び同記憶媒体のドライブ装置を含むものであり、電子制御ユニット11が本装置10の作動を統括的に制御するにあたって必要なプログラム及びデータを予め記憶しているとともに、上述した「つもり預金」の金額を増減して更新可能に記憶するものである。
【0027】
また、本装置10は、上述したように、ユーザの目的(用途)に応じて、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17を備えることができる。ナビゲーションユニット16は、例えば、記憶ユニット15に予め記憶された各種データ(具体的には、経路探索に必要な地図データや道路データ等)を利用して所定のプログラムを実行することにより、ユーザによって指定された目的地までの経路を複数探索し、選択された経路を案内するものである。各種センサ17は、電子制御ユニット11がユーザの採り得る移動パターンを提示するために必要なデータ(検出値)を取得するものであり、例えば、本装置10がナビゲーションユニット16を備えている場合には本装置10の現在地を検出するために必要なセンサとしてGPS(Global Positioning System)信号検出センサを少なくとも備えるように構成されるものである。なお、各種センサ17としては、必要に応じて、例えば、ユーザが充電式車両(具体的には、電気自動車(EV車両)やプラグインハイブリッド車両(PHV車両)等)を利用する場合にはこの車両に搭載されたバッテリの充電状態すなわちバッテリに充電されている電力量を表すバッテリ残量(以下、「SOC」(State Of Charge)とも称呼する。)を検出する充電状態検出センサや、燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料残量センサを備えて構成することも可能である。
【0028】
ここで、本装置10は、ユーザの都合に合わせた複数の移動パターンを提示することができればよいため、例えば、ユーザが車両を利用して移動することを目的として本装置10を利用する場合には、本装置10を車両に搭載するあるいは車両に搭載されている情報端末装置を本装置10として利用することができる。このように車両において本装置10を利用する場合には、例えば、車両の車室内における運転席近傍に本装置10を配置するとよい。これにより、本装置10は、運転者を含む乗員すなわちユーザに対して、適切に複数の移動パターンを提示することができる。また、ユーザが所有する携帯情報端末(例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン等)を本装置10として利用することもできる。
【0029】
次に、本装置10の作動について、まず、図2を参照しながら概略を説明する。ユーザが所定の手順に従って本装置10を起動させると、電子制御ユニット11は、図2に示す情報提示プログラムの実行をステップS10にて開始する。そして、電子制御ユニット11は、続くステップS11にて、ユーザに自身のアワーレートXを入力するように促す。具体的には、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に、例えば、「設定するアワーレートを入力してください。」等のメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従い、入力ユニット12を利用して自身のアワーレートXを入力して設定する。なお、ユーザは、自身の都合に合わせてアワーレートを自由に設定することができるため、設定されるアワーレートがユーザの都合(より具体的には、時間に関する都合)を表すともいえる。このように、アワーレートが入力されて設定されると、電子制御ユニット11は、ステップS12に進む。
【0030】
ステップS12においては、電子制御ユニット11は、ユーザに移動を伴う目的としての行動予定を入力するように促す。具体的には、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に、例えば、「これからの行動予定を入力してください。」等のメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従い、入力ユニット12を利用してこれからの行動予定を入力する。なお、このように入力される行動予定については、例えば、目的地までの移動や買い物等の予め設定された項目を選択した後に具体的な目的地や買い物の内容等を入力したり、ユーザによって全く自由に入力された語句からユーザの行動予定を解釈したりすることができる。このように、これからの行動予定が入力されると、電子制御ユニット11は、ステップS13に進む。
【0031】
ステップS13においては、電子制御ユニット11は、前記ステップS12にて入力されたユーザの行動予定を実現し得る複数の移動パターンを取得(探索)する。すなわち、電子制御ユニット11は、記憶ユニット15に記憶されている各種データや通信ユニット14を介して外部のセンタと通信して取得した各種データ等を用いて、ユーザの行動予定を実現し得る移動パターンを複数取得(探索)する。具体的に、ユーザの行動予定として目的地までの移動が入力されている場合には、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を利用して、ユーザの現在地(あるいは、車両で移動する場合には車両の現在地)から目的地までの経路を複数探索する。また、ユーザの行動予定として買い物が入力されている場合には、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信し、ユーザが希望する商品が販売されている店舗を少なくとも一つは特定し、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を利用してユーザの現在地(あるいは、車両で移動する場合には車両の現在地)から特定した店舗までの複数の経路を探索する。
【0032】
そして、電子制御ユニット11は、探索した複数の経路について、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信し、探索したそれぞれの経路に関する各種情報、例えば、目的地まで公共交通機関を利用して移動する経路であれば運行状況や時刻表情報、運賃情報等を取得し、目的地まで車両(具体的に、自家用車)を利用して移動する経路であれば道路の渋滞情報等を取得する。そして、電子制御ユニット11は、探索した経路のそれぞれについて、前記取得した各種情報を用いて、現在地から目的地まで移動するとき、あるいは、買い物をするときの所要時間Tを算出する。また、電子制御ユニット11は、移動に伴って発生する料金として、現在地から目的地まで移動するとき、あるいは、商品を購入するときの使用金額Y、自家用車を利用する場合には移動によって消費される燃料の金額M(以下、燃料消費金額Mと称呼する。)を算出する。このように所要時間T、使用金額Y及び燃料消費金額Mを算出すると、電子制御ユニット11は、ステップS14に進む。
【0033】
なお、理解を容易とするために、以下の説明においては、図2に示すように、前記ステップS13におけるステップ処理により、行動予定を実現し得る移動パターンすなわちユーザの移動方法として3つのパターン(探索経路)A,B,Cが取得(探索)されるものとし、各パターン(探索経路)A,B,Cについての所要時間T、使用金額Y及び燃料消費金額Mを、それぞれ、所要時間Ta,Tb,Tc、使用金額Ya,Yb,Yc及び燃料消費金額Ma,Mb,Mcとする。
【0034】
ステップS14においては、電子制御ユニット11は、前記ステップS11にてユーザによって入力された単位時間当たりのコスト(金額)を表すことによってユーザの都合を表すアワーレートXを用い、前記ステップS13にて取得(探索)した3つのパターン(探索経路)A,B,Cについて、ユーザがそれぞれパターンに従って移動した場合の対価金額としての予想対価金額Za,Zb,Zcを計算する。具体的に説明すると、電子制御ユニット11は、パターンA,B,Cについて、設定されたアワーレートXと所要時間Ta,Tb,Tcとを互いに乗算することにより、各パターンA,B,Cに従って移動するときに必要となる時間をお金(金額)に変換する。そして、電子制御ユニット11は、時間を変換した金額に対して使用金額Ya,Yb,Ycを加算するとともに、自家用車を利用する場合にはさらに燃料消費金額Ma,Mb,Mcを加算することによって、予想対価金額Za,Zb,Zcを計算する。そして、電子制御ユニット11は、各パターンA,B,Cについて予想対価金額Za,Zb,Zcを計算すると、ステップS15に進む。
【0035】
ステップS15においては、電子制御ユニット11は、前記ステップS13にて取得(探索)した3つ移動パターンA,B,Cについて、それぞれの所要時間Ta,Tb,Tc、使用金額Ya,Yb,Yc及び燃料消費金額Ma,Mb,Mcとともに前記ステップS14にて計算した予想対価金額Za,Zb,Zcを液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示し、ユーザが自身の都合に合わせて採り得る移動パターンを提示する。そして、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に、例えば、「どの移動パターンを選択しますか?」等のメッセージを表示させ、ユーザに対して、提示した各移動パターンA,B,Cのうちから任意の移動パターンを選択するように促す。ユーザにおいては、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、提示された移動パターンA,B,Cのうちから任意の移動パターンを1つ選択する。このように、移動パターンが選択されると、電子制御ユニット11はステップS16に進む。
【0036】
ステップS16においては、電子制御ユニット11は、前記ステップS15にてユーザによって選択された移動パターンの予想対価金額Zと、選択されなかった移動パターンの予想対価金額Zとの差額を計算し、この計算した差額、言い換えれば、ユーザが効率よく移動することによって得られた対価である「つもり預金」を記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶する。ここで、記憶ユニット15に記憶された「つもり預金」は、ユーザによる表示要求があったときにいつでも液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示させることができる。このように表示される「つもり預金」を確認することによって、ユーザは適切な移動を採ることに伴うお得感を実感することができたり、ユーザに対してより効率のよいすなわちより費用対効果の高い移動を心がけるように奨励することもできる。
【0037】
ここで、記憶ユニット15に「つもり預金」を記憶するときには、単に累積された金額のみを記憶することに加えて、例えば、どのような移動パターンを選択したのかすなわち選択した移動パターンの履歴情報を関連付けて記憶することもできる。このように「つもり預金」に関連付けた履歴情報を加えることにより、ユーザはどのような移動を採ることによってどの程度「つもり預金」が増減するのか、言い換えれば、どの程度の費用対効果が得られるのかを容易に把握することができる。また、「つもり預金」の記憶に関しては、本装置10の記憶ユニット15に限定されるものではなく、例えば、インターネット網上に設けられてユーザがアクセス可能なサーバコンピュータの所定記憶位置に記憶してもよいし、さらに、サーバコンピュータに記憶する「つもり預金」を対外的に公開する(他人と共有する)ようにしてもよい。
【0038】
次に、以下に説明するより具体的な状況(1)〜(4)を想定して、本装置10の作動を説明する。
【0039】
(1)ユーザの行動予定が自家用車を利用して目的地まで移動する場合
このような状況としては、図3に示すように、例えば、ユーザが高速道路を利用して目的地まで移動する状況を例示的に想定することができる。このような状況においては目的地までの間にて渋滞が発生する可能性があり、この場合、ユーザが時間的に余裕があれば目的地まで高速道路を利用して移動することも可能であるが、ユーザに時間的な余裕がなければ発生した渋滞を回避して目的地まで移動することが好ましい。以下、このような状況において、本装置10がユーザに移動パターン(探索経路)を提示する場合を具体的に説明する。なお、この場合、ユーザは、自身が携帯する携帯電話やスマートフォンを本装置10として利用したり、車両に搭載された情報端末装置を本装置10として利用することができる。また、この場合、本装置10はナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を備えているものとする。
【0040】
具体的に説明すると、ユーザが本装置10を所定の手順に従って起動させると、本装置10の電子制御ユニット11は上述したように情報提示プログラムの実行を開始する。これにより、ユーザは、図3に示すように、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、自身のアワーレートとして、本例では1000円を入力する。続いて、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、これからの行動予定として、高速道路を利用して静岡県裾野市から愛知県名古屋市まで移動することを入力する。
【0041】
このように、ユーザによってアワーレート及び行動予定が入力されると、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17を利用して、車両の現在地(すなわち裾野市)から目的地(すなわち名古屋市)まで高速道路を利用して移動する移動パターンとしての探索経路を複数取得(探索)する。例えば、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16を利用して、裾野インターから東名高速道路を利用して名古屋インターまで走行する経路を探索する。このとき、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信し、裾野インターと名古屋インターとの間における交通情報を取得する。そして、取得した交通情報に基づき、例えば、音羽蒲郡インターと岡崎インターとの間に渋滞が発生しており、この区間を通過するために1時間を要するとの情報が得られた場合、電子制御ユニット11はこの渋滞区間を回避する経路を探索する。
【0042】
すなわち、電子制御ユニット11は、図3に示すように、渋滞の発生している音羽蒲郡インターと岡崎インターとの間は国道1号線を利用する経路を探索する。したがって、本例においては、電子制御ユニット11は、ユーザの行動予定を実現し得る移動パターンとして、東名高速道路のみを利用して裾野インターから名古屋インターまで移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「探索経路1」と称呼する。)し、渋滞を回避するために東名高速道路と国道1号線とを利用して裾野インターから名古屋インターまで移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「探索経路2」と称呼する。)する。
【0043】
続いて、電子制御ユニット11は、探索経路1と探索経路2とについて、それぞれ、周知の方法に従って所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額Mを計算する。具体的に、本例においては、図3に示すように、探索経路1については、所要時間Tが4時間であり、使用金額Yが高速料金として5250円であり、燃料消費金額Mが2000円とされている。一方、探索経路2については、渋滞を回避するために所要時間Tが3.5時間となるものの、一旦国道1号線を利用した後再び高速道路を利用するために使用金額Yが5400円であり、燃料消費金額Mが2000円とされている。なお、燃料消費金額Mについては、移動距離を予想燃費により除算し燃料単価を乗算することによって計算される。
【0044】
次に、電子制御ユニット11は、ユーザによって入力されたアワーレート(=1000円/時間)を用いて、探索経路1と探索経路2の予想対価金額Zを計算する。具体的に、本例においては、図3に示すように、探索経路1の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=4時間)とを乗算した4000円に使用金額Yとしての5250円及び燃料消費金額Mとしての2000円を加算することにより11250円と計算される。一方、探索経路2の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=3.5時間)とを乗算した3500円に使用金額Yとして5400円及び燃料消費金額Mとして2000円を加算することにより10900円と計算される。
【0045】
そして、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に各探索経路1,2の経路情報(すなわち、東名高速道路のみを利用するのか、渋滞回避のため国道を利用するのか等)を表示するとともに、各探索経路1,2についての所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを表示し、探索経路1,2のうちユーザにどちらかの経路を選択するように促す。このとき、ユーザは、例えば、時間に余裕があり、できればあまりお金をかけずに名古屋市まで移動したいと考える場合には、探索経路1を利用して移動する移動パターンを選択することができる。一方、ユーザは、時間に余裕がなく、早く名古屋市まで移動したいと考える場合には、探索経路2を利用して移動する移動パターンを選択することができる。
【0046】
このように、ユーザが、自身の都合や状況に合わせて探索経路1または探索経路2を利用する移動パターンを選択すると、電子制御ユニット11は、探索経路1の予想対価金額Zと探索経路2の予想対価金額Zとの差額すなわち「つもり預金」を計算する。本例においては、探索経路1の予想対価金額Zが11250円であり、探索経路2の予想対価金額Zが10900円であるため、ユーザが探索経路2を利用して移動する移動パターンを選択した場合には、差額である350円が「つもり預金」として加算されて記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶される。
【0047】
ここで、「つもり預金」について説明しておく。本例において、ユーザが探索経路2を選択したとすると、使用金額Yが増加するものの、所要時間Tが0.5時間短縮される。すなわち、ユーザは、裾野市から名古屋市まで移動するという行動において、探索経路2を選択することによって0.5時間早く移動することができ、この0.5時間分だけ移動という行動以外の行動を採ることができる。したがって、同じ地点間を移動するという行動を取る場合であっても、効率よく移動することによって他の行動が可能となり、その分だけユーザは得するようになる。そして、本例においては、ユーザが見かけ上得をした分(時間)を金額350円という見える形に換算(換金)して記憶しておくことにより、ユーザはその金額を確認することによって自己満足を得ることができるとともに今後も効率よく行動しようと促される。
【0048】
なお、「つもり預金」に関し、本例においてユーザが探索経路1を選択した場合には、差額である350円が消費(減額)されるようになる。すなわち、ユーザが探索経路1を選択して移動した場合には、探索経路2を選択した場合に比して、0.5時間分の自身のアワーレート分が消費されることになる。言い換えれば、移動する行動において0.5時間分だけ無駄に時間を消費することになるため、電子制御ユニット11は、これまでユーザの行動によって蓄積されてきた「つもり預金」から差額350円を減額し、同減額した「つもり預金」を記憶ユニット15の所定記憶位置に更新して記憶する。
【0049】
したがって、本装置10においては、ユーザによって設定される自身のアワーレートの金額が大きいほど、言い換えれば、ユーザが時間を重視するほど、効率よく移動することによって増額される「つもり預金」の金額が大きくなるものの、効率よく移動しないことによって減額される「つもり預金」の金額が大きくなる。一方、ユーザによって設定される自身のアワーレートの金額が小さいほど、言い換えれば、ユーザが時間を重視しなければ、効率よく移動しても増額される「つもり預金」の金額は小さくなり、また、効率よく移動しないことによって減額される「つもり預金」の金額も小さくなる。
【0050】
(2)ユーザの行動予定が買い物に出かけることである場合
このような状況としては、図4に示すように、例えば、ユーザが店舗Oまで往復して商品Kを購入する状況を例示的に想定することができる。このような状況においては、店舗Oまで往復する際に自家用車を利用するか公共交通機関を利用するかを考慮することが好ましい。以下、このような状況において、本装置10がユーザに移動パターンを提示する場合を具体的に説明する。なお、この場合、ユーザは、自身が携帯する自身が携帯する携帯電話やスマートフォンを本装置10として利用したり、車両に搭載された情報端末装置を本装置10として利用することができる。また、この場合、本装置10はナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を備えているものとする。
【0051】
具体的に説明すると、ユーザが本装置10を所定の手順に従って起動させると、本装置10の電子制御ユニット11は上述したように情報提示プログラムの実行を開始する。これにより、ユーザは、図4に示すように、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、自身のアワーレートとして、本例では700円を入力する。続いて、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、これからの行動予定として、店舗Oにて商品Kを購入することを入力する。
【0052】
このように、ユーザによってアワーレート及び行動予定が入力されると、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信して店舗Oにて商品Kが販売されているか否かを確認する。また、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17を利用して、ユーザ(すなわち、本装置10)の現在地から探索した店舗Oまで移動して商品Kを購入するための移動パターンとしての探索経路を複数取得する。このとき、本例においては、理解を容易とするために、店舗Oが駅前に存在するものとし、電子制御ユニット11は、ユーザが自家用車を利用して店舗Oまで移動する経路(以下、自家用車利用経路と称呼する。)と、公共交通機関を利用して店舗Oまで移動する経路(以下、公共交通機関利用経路と称呼する。)を取得する。そして、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信し、例えば、自家用車利用経路における交通情報を取得したり、公共交通機関利用経路における運行状況情報や運行時刻情報、運賃情報等を取得する。
【0053】
続いて、電子制御ユニット11は、自家用車利用経路と公共交通機関利用経路とについて、それぞれの所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額Mを計算する。具体的に本例においては、図4に示すように、自家用車利用経路については、自宅から店舗Oまでの往復時間及び買い物時間を合わせた所要時間Tが1.5時間であり、使用金額Yが商品Kの代金及び駐車料金として2500円であり、燃料消費金額Mが300円とされている。一方、公共交通機関利用経路については、自宅から店舗Oまでの往復時間及び買い物時間を合わせた所要時間Tが2.5時間であり、使用金額Yが商品Kの代金及び運賃(バス代と電車代)として2400円とされている。なお、公共交通機関利用経路によって移動した場合には、燃料消費金額Mが0円となることは言うまでもない。
【0054】
次に、電子制御ユニット11は、ユーザによって入力されたアワーレート(=700円/時間)を用いて、自家用車利用経路と公共交通機関利用経路の予想対価金額Zを計算する。具体的に、本例においては、図4に示すように、自家用車利用経路の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=1.5時間)とを乗算した1050円に使用金額Yとしての2500円及び燃料消費金額Mとして300円を加算することにより3850円と計算される。一方、公共交通機関利用経路の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=2.5時間)とを乗算した1750円に使用金額Yとして2400円を加算することにより4150円と計算される。
【0055】
そして、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に自家用車利用経路と公共交通機関利用経路の経路情報(すなわち、店舗Oまでの走行経路と、バスの発車時刻やバス代、電車の発車時刻や電車代等)を表示するとともに、各経路についての所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを表示し、自家用車利用経路と公共交通機関利用経路のうちユーザにどちらかの経路を選択するように促す。このとき、ユーザは、例えば、時間に余裕がある場合には、公共交通機関利用経路を利用して商品Kを購入する移動パターンを選択することができる。一方、ユーザは、時間に余裕がない場合には、自家用車利用経路を使用して商品Kを購入する移動パターンを選択することができる。
【0056】
このように、ユーザが、自身の都合や状況に合わせて自家用車利用経路または公共交通機関利用経路を利用する移動パターンを選択すると、電子制御ユニット11は、自家用車利用経路の予想対価金額Zと公共交通機関利用経路の予想対価金額Zとの差額である「つもり預金」を計算する。本例においては、自家用車利用経路の予想対価金額Zが3850円であり、公共交通機関利用経路の予想対価金額Zが4150円であるため、ユーザが自家用車利用経路を利用する移動パターンを選択した場合には、差額である250円が「つもり預金」として記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶される。
【0057】
(3)ユーザの行動予定が電気自動車(EV車両)を利用して目的地まで移動する場合
次に、ユーザが自家用車としてEV車両を所有しており、このEV車両を利用して目的地まで移動する場合を具体的に想定して説明する。なお、EV車両の詳細な構成自体については、本発明に直接関係しないため、以下に簡単に説明しておく。
【0058】
EV車両20は、図5に示すように、大容量のバッテリ21を搭載している。EV車両20に搭載されたバッテリ21は、インレット22を介して、自宅に設置された充電スタンド(図示省略)または公共の場所に設置された急速充電スタンド(図示省略)に電気的に接続されて、充電されるようになっている。ここで、一般的に自宅に設置される充電スタンドは100Vの電圧によりバッテリ21を充電するものであり、公共の場所に設置される急速充電スタンドはより高圧(例えば、200V)の電圧によりバッテリ21を急速充電するものである。
【0059】
そして、EV車両20に搭載されるバッテリ21には、充電状態(SOC)を検出する充電量取得手段としての充電状態検出センサ23が組み付けられている。なお、充電状態検出センサ23は、図1にて破線により示すように、本装置10の電子制御ユニット11に周知のインターフェースを介して接続されるようになっている。このようなEV車両20は、バッテリ21に充電された電力を利用して電動モータを駆動させることにより走行するようになっている。
【0060】
そして、このようなEV車両20を利用してユーザが目的地まで移動する状況においては、図6に示すように、自宅で予めEV車両20のバッテリ21を充電して目的地に出発する場合と、出発後目的地に到着するまでの間にEV車両20のバッテリ21に充電する場合とを例示的に想定することができる。このような状況においては、自宅に設置された充電スタンドを利用して充電する場合と、公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して充電する場合とで、自宅から目的地に到着するまでに必要な所要時間Tや燃料消費金額M(すなわち充電に必要な充電料金)が異なる状況が生じる可能性がある。以下、このような状況において、本装置10がユーザに移動パターン(探索経路)を提示する場合を具体的に説明する。なお、この場合においても、ユーザは、自身が携帯する携帯電話やスマートフォンを本装置10として利用したり、EV車両20に搭載された図示省略の情報端末装置を本装置10として利用することができる。また、この場合、本装置10はナビゲーションユニット16と各種センサ17としてGPS信号検出センサ及び図1にて破線により示すように電子制御ユニット11に電気的に接続される充電状態検出センサ23とを備えているものとする。
【0061】
具体的に説明すると、ユーザが本装置10を所定の手順に従って起動させると、本装置10の電子制御ユニット11は上述したように情報提示プログラムの実行を開始する。これにより、ユーザは、図6に示すように、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、自身のアワーレートとして、本例では2000円を入力する。続いて、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、これからの行動予定として、自宅からユーザの所望する目的地まで移動することを入力する。なお、以下の説明を理解容易とするために、本例においては、設定される目的地として、バッテリ21が満充電されたときにEV車両20が走行することができる距離以内の地点が設定されるものとする。
【0062】
このように、ユーザによってアワーレート及び行動予定が入力されると、電子制御ユニット11は、まず、周知のインターフェースを介して電気的に接続された充電状態検出センサ23から現在バッテリ21に充電されている充電量すなわちSOCを表す情報を取得し、例えば、EV車両20の走行可能距離を周知の方法により推定する。そして、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を利用して、車両の現在地(すなわち自宅)から所望の目的地まで移動する移動パターンとしての探索経路を複数取得(探索)する。このとき、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信することによって得られた地図データ、あるいは、記憶ユニット15に予め記憶されている地図データに基づいて、自宅と目的地との間に存在する急速充電スタンドの設置位置を取得する。
【0063】
これにより、電子制御ユニット11は、推定したEV車両20の走行可能距離に基づき、少なくとも自宅から最も近くに設置された急速充電スタンドまでEV車両20が走行可能であれば、電子制御ユニット11は、図6に示すように、最寄りの急速充電スタンドを経由する経路を探索する。すなわち、本例においては、電子制御ユニット11は、ユーザの行動予定を実現し得る移動パターンとして、自宅にてバッテリ21を例えば満充電した後に目的地まで直接的に移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「直行経路」と称呼する。)し、自宅をすぐに出発し最寄りの急速充電スタンドを経由してバッテリ21を例えば満充電した後に目的地まで移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「経由経路」と称呼する。)する。
【0064】
続いて、電子制御ユニット11は、直行経路と経由経路とについて、それぞれの所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額Mを計算する。具体的に、本例においては、図6に示すように、直行経路については、自宅から目的地までの運転時間(2時間)と自宅での充電時間(1時間)との合計である所要時間Tが3時間であり、使用金額Yが高速料金として1000円であり、燃料消費金額Mが充電料金として1200円とされている。一方、経由経路については、自宅から目的地までの運転時間(2時間)と急速充電スタンドによる充電時間(0.5時間)との合計である所要時間Tが2.5時間であり、使用金額Yが高速料金として1000円であり、燃料消費金額Mが充電料金として2000円とされている。
【0065】
ここで、電子制御ユニット11は、燃料消費金額Mを計算する際には、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信することによって得られた充電スタンド及び急速充電スタンドにおける単位時間当たりの充電料金を表す充電料金データ、あるいは、記憶ユニット15に予め記憶されている充電料金データを取得する。また、電子制御ユニット11は、充電状態検出センサ23によって検出されたSOCを用いてバッテリ21を満充電とするために必要な充電時間を計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は充電時間計算手段として機能する。そして、電子制御ユニット11は、取得した充電料金データと計算した充電時間とを乗算することによって燃料消費金額Mを計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は充電料金計算手段として機能する。
【0066】
次に、電子制御ユニット11は、ユーザによって入力されたアワーレート(=2000円/時間)を用いて、直行経路と経由経路の予想対価金額Zを計算する。具体的に、本例においては、図6に示すように、直行経路の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=3時間)とを乗算した6000円に使用金額Yとしての1000円及び燃料消費金額Mとしての1200を加算することにより8200円と計算される。一方、経由経路の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=2.5時間)とを乗算した5000円に使用金額Yとしての1000円及び燃料消費金額Mとして2000円を加算することにより8000円と計算される。
【0067】
そして、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に直行経路及び経由経路の経路情報(すなわち、自宅にてバッテリ21を充電して目的地まで直行する経路か、途中で急速充電スタンドを利用して充電して目的地まで移動する経路か等)を表示するとともに、各経路についての所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを表示し、直行経路及び経由経路のうちユーザにどちらかの経路を選択するように促す。このとき、ユーザは、例えば、時間に余裕がある場合には、出発前に自宅でバッテリ21に充電してから目的地に移動する移動パターンを選択することができる。一方、ユーザは、早く目的地まで移動したいと考える場合には、取り敢えず自宅を出発し途中で急速充電スタンドを利用して充電して目的地に移動する移動パターンを選択することができる。
【0068】
このように、ユーザが、自身の都合や状況に合わせて直行経路または経由経路を利用する移動パターンを選択すると、電子制御ユニット11は、直行経路の予想対価金額Zと経由経路の予想対価金額Zとの差額である「つもり預金」を計算する。本例においては、直行経路の予想対価金額Zが8200円であり、経由経路の予想対価金額Zが8000円であるため、ユーザが経由経路を利用して移動する移動パターンを選択した場合には、差額である200円が「つもり預金」として記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶される。
【0069】
ここで、本例における「つもり預金」に関し、ユーザが経由経路を選択したとすると、燃料消費金額Mすなわち充電料金が2000円となり、直行経路における燃料消費金額M(充電料金の1200円)に比して増加するものの、所要時間Tのうちの充電時間が0.5時間短縮されるためアワーレートに基づく金額が1000円分減額される。したがって、この場合、ユーザが経由経路を選択することによって、燃料消費金額M(充電料金)としては800円分損するものの、0.5時間分だけ他の移動が行えることになって見かけ上アワーレートに基づく1000円分だけ得をする。すなわち、ユーザは、経由経路を選択して急速充電スタンドを利用することにより、「つもり預金」である200円分だけ得をするとも言うことができる。
【0070】
(4)ユーザの行動予定がプラグインハイブリッド車両(PHV車両)を利用して目的地まで移動する場合
次に、ユーザが自家用車としてPHV車両を所有しており、このPHV車両を利用して目的地まで移動する場合を具体的に想定して説明する。PHV車両は、周知の通り、燃料を用いた内燃機関による駆動力と電力を用いた電動モータによる駆動力とを利用して走行するハイブリッド車両に設けられた大容量のバッテリに充電スタンドから充電することができる車両である。したがって、このようなPHV車両は、内燃機関による駆動力を利用して走行できる点を除いて、上述したEV車両20と同様の構成を有している。このため、以下の説明においては、PHV車両も、図5に示したEV車両20と同様に、大容量のバッテリ21、インレット22及び充電状態検出センサ23を備えているものとし、PHV車両に関する説明を省略する。なお、PHV車両においては、燃料タンクが設けられているため、図1にて破線により示すように、電子制御ユニット11に電気的に接続されて燃料の残量を検出する燃料残量取得手段としての燃料残量検出センサ24が設けられている。
【0071】
PHV車両を利用してユーザが目的地まで移動する状況を想定するにあたり、例えば、ガソリン等の燃料が十分に搭載されている状態では内燃機関を作動させることによって目的地までPHV車両を走行させることができる。したがって、この場合には、上述した「(1)ユーザの行動予定が自家用車を利用して目的地まで移動する場合」と同様にユーザに対して移動パターンを提示することができる。また、例えば、燃料の搭載量が少なくてもバッテリ21のSOCが大きい状態ではEV車両20と同様にPHV車両を目的地まで走行させることができる。したがって、この場合には、上述した「(3)ユーザの行動予定が電気自動車(EV車両)を利用して目的地まで移動する場合」と同様にユーザに対して移動パターンを提示することができる。
【0072】
これに対して、燃料の搭載量が少なくかつバッテリ21のSOCが小さい状態を想定すると、図7に示すように、例えば、自宅で予めPHV車両のバッテリ21を充電してEVモードのみで目的地まで移動する場合と、ハイブリッドモード(HVモード)により出発後目的地に到着するまでの間に公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して充電して目的地までEVモードにより移動する場合と、HVモードにより出発後目的地に到着するまでの間にPHV車両の燃料を補給して目的地まで内燃機関のみにより移動する場合とを例示的に想定することができる。なお、この場合、目的地に到着するまでにバッテリ21の充電及び燃料の補給を行って目的地までHVモードにより移動する場合が容易に想定されるが、この想定される場合は所謂PHV車両の当然の使用態様であるため、その説明を省略する。
【0073】
そして、このような状況においては、自宅に設置された充電スタンドを利用して充電する場合、公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して充電する場合、及び、燃料を補給する場合で、自宅から目的地に到着するまでに必要な所要時間Tや燃料消費金額M(すなわち充電料金や燃料代)が異なる状況が生じる可能性がある。以下、このような状況において、本装置10がユーザに移動パターン(探索経路)を提示する場合を具体的に説明する。なお、この場合においても、ユーザは、自身が携帯する携帯電話やスマートフォンを本装置10として利用したり、PHV車両に搭載された図示省略の情報端末装置を本装置10として利用することができる。また、この場合、本装置10はナビゲーションユニット16と各種センサ17としてGPS信号検出センサ及び電子制御ユニット11に電気的に接続される充電状態検出センサ23及び燃料残量検出センサ24とを備えているものとする。
【0074】
具体的に説明すると、ユーザが本装置10を所定の手順に従って起動させると、本装置10の電子制御ユニット11は上述したように情報提示プログラムの実行を開始する。これにより、ユーザは、図7に示すように、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、自身のアワーレートとして、本例では2000円を入力する。続いて、ユーザは、液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示されたメッセージに従って、これからの行動予定として、自宅からユーザの所望する目的地まで移動することを入力する。なお、以下の説明を理解容易とするために、本例においては、設定される目的地として、バッテリ21が満充電されたときにPHV車両がEVモードにより走行することができる距離以内の地点が設定されるものとする。
【0075】
このように、ユーザによってアワーレート及び行動予定が入力されると、電子制御ユニット11は、まず、周知のインターフェースを介して電気的に接続された充電状態検出センサ23から現在バッテリ21に充電されているSOCを表す情報を取得し、例えば、PHV車両のEVモードのみでの走行可能距離を推定する。また、電子制御ユニット11は、周知のインターフェースを介して電気的に接続された燃料残量検出センサ24から現在の燃料の残量を表す情報を取得し、例えば、PHV車両の内燃機関のみでの走行可能距離を周知の方法により推定する。そして、電子制御ユニット11は、ナビゲーションユニット16及び各種センサ17(GPS信号検出センサ)を利用して、車両の現在地(すなわち自宅)から所望の目的地まで移動する移動パターンとしての探索経路を複数取得(探索)する。このとき、電子制御ユニット11は、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信することによって得られた地図データ、あるいは、記憶ユニット15に予め記憶されている地図データに基づいて、自宅と目的地との間に存在する急速充電スタンド及びガソリンスタンドの設置位置を取得する。
【0076】
これにより、電子制御ユニット11は、推定したPHV車両の走行可能距離に基づき、少なくとも自宅から最も近くに設置された急速充電スタンドまたはガソリンスタンドまでPHV車両が走行可能であれば、電子制御ユニット11は、図7に示すように、最寄りの急速充電スタンドまたはガソリンスタンドを経由する経路を探索する。すなわち、本例においては、電子制御ユニット11は、ユーザの行動予定を実現し得る移動パターンとして、自宅にてバッテリ21を例えば満充電した後に目的地まで直接的に移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「直行経路」と称呼する。)し、自宅をすぐに出発し最寄りの急速充電スタンドを経由してバッテリ21を例えば満充電した後に目的地まで移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「経由経路1」と称呼する。)し、自宅をすぐに出発し最寄りのガソリンスタンドを経由して燃料を補給した後に目的地まで移動する経路を探索(以下、この探索した経路を「経由経路2」と称呼する。)する。
【0077】
続いて、電子制御ユニット11は、直行経路、経由経路1及び経由経路2について、それぞれの所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額Mを計算する。具体的に、本例においては、図7に示すように、直行経路については、自宅から目的地までの運転時間(2時間)と自宅での充電時間(1時間)との合計である所要時間Tが3時間であり、使用金額Yが高速料金として1000円であり、燃料消費金額Mが充電料金として1200円とされている。また、経由経路1については、自宅から目的地までの運転時間(2時間)と急速充電スタンドによる充電時間(0.5時間)との合計である所要時間Tが2.5時間であり、使用金額Yが高速料金として1000円であり、燃料消費金額Mが充電料金として2000円とされている。さらに、経由経路2については、自宅から目的地までの運転時間(2時間)とガソリンスタンドによる燃料の補給時間(0.25時間)との合計である所要時間Tが2.25時間であり、使用金額Yが高速料金として1000円であり、燃料消費金額Mが燃料代として3000円とされている。
【0078】
ここで、電子制御ユニット11は、充電に関する燃料消費金額Mを計算する際には、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信することによって得られた充電スタンド及び急速充電スタンドにおける単位時間当たりの充電料金を表す充電料金データ、あるいは、記憶ユニット15に予め記憶されている充電料金データを取得する。また、電子制御ユニット11は、充電状態検出センサ23によって検出されたSOCを用いてバッテリ21を満充電とするために必要な充電時間を計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は充電時間計算手段として機能する。そして、電子制御ユニット11は、取得した充電料金データと計算した充電時間とを乗算することによって燃料消費金額Mを計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は充電料金計算手段として機能する。
【0079】
また、電子制御ユニット11は、燃料補給に関する燃料消費金額Mを計算する際には、通信ユニット14を介して外部のセンタと通信することによって得られた燃料単価を表す燃料単価データ、あるいは、記憶ユニット15に予め記憶されている燃料単価データを取得する。また、電子制御ユニット11は、燃料残量検出センサ24によって検出された燃料残量を用いて燃料タンクを満タンとするために必要な燃料補給量を計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は燃料補給量計算手段として機能する。そして、電子制御ユニット11は、取得した燃料単価データと計算した燃料補給量とを乗算することによって燃料消費金額Mを計算する。すなわち、この場合、電子制御ユニット11は燃料料金計算手段として機能する。
【0080】
次に、電子制御ユニット11は、ユーザによって入力されたアワーレート(=2000円/時間)を用いて、直行経路、経由経路1及び経由経路2の予想対価金額Zを計算する。具体的に、本例においては、図7に示すように、直行経路の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=3時間)とを乗算した6000円に使用金額Yとしての1000円及び燃料消費金額Mとしての1200を加算することにより8200円と計算される。また、経由経路2の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=2.5時間)とを乗算した5000円に使用金額Yとしての1000円及び燃料消費金額Mとして2000円を加算することにより8000円と計算される。さらに、経由経路3の予想対価金額Zは、アワーレートと所要時間T(=2.25時間)とを乗算した4500円に使用金額Yとしての1000円及び燃料消費金額Mとして3000円を加算することにより8500円と計算される。
【0081】
そして、電子制御ユニット11は、液晶表示ユニット13の表示パネル上に直行経路、経由経路1及び経由経路2の経路情報(すなわち、自宅にてバッテリ21を充電して目的地まで直行する経路か、途中で急速充電スタンドを利用して充電して目的地まで移動する経路か、あるいは、途中でガソリンスタンドにて燃料を補給して目的地まで移動する経路か等)を表示するとともに、各経路についての所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを表示し、直行経路、経由経路1及び経由経路2のうちユーザにどれかの経路を選択するように促す。このとき、ユーザは、例えば、時間に余裕がある場合には、出発前に自宅でバッテリ21に充電してから目的地に移動する移動パターンを選択することができる。また、ユーザは、比較的早く目的地まで移動したいと考える場合には、取り敢えず自宅を出発し途中で急速充電スタンドを利用して充電して目的地に移動する移動パターンを選択することができる。さらに、ユーザは、お金がかかってもとにかく早く目的地まで移動したいと考える場合には、取り敢えず自宅を出発し途中でガソリンスタンドにて燃料を補給して目的地に移動する移動パターンを選択することができる。
【0082】
このように、ユーザが、自身の都合や状況に合わせて直行経路、経由経路1または経由経路2を利用する移動パターンを選択すると、電子制御ユニット11は、直行経路の予想対価金額Zと経由経路1の予想対価金額Zと経由経路2の予想対価金額Zとの差額である「つもり預金」を計算する。本例においては、直行経路の予想対価金額Zが8200円であり、経由経路1の予想対価金額Zが8000円であり、経由経路2の予想対価金額Zが8500円であるため、ユーザが経由経路1を利用して移動する移動パターンを選択した場合には、直行経路との差額である200円及び経由経路2との差額である500円が「つもり預金」として記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶される。一方、本例において、ユーザが経由経路2を利用して移動する移動パターンを選択した場合には、直行経路との差額である300円及び経由経路1との差額である500円分の「つもり預金」が消費されたとして、これまでに蓄積されて記憶ユニット15の所定記憶位置に記憶されていた「つもり預金」から減額される。
【0083】
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ユーザがアワーレートを入力することにより、本装置10はユーザの都合を反映した移動パターンを提示することができる。すなわち、ユーザは設定するアワーレートを高く設定することによって移動にかかる金額が高くても時間を短縮することを重視する移動パターンを要求することになり、アワーチャージを低く設定することによって時間短縮よりも移動にかかる金額を安くすることを重視する移動パターンを要求することになる。これにより、ユーザは、提示されたどのパターンを選択しても、ユーザの都合が既に反映されたものであるため、極めて容易に選択することができる。
【0084】
また、ユーザが自身の都合を反映させた移動パターンに従って効率よく移動(行動)することによって、「つもり預金」を増額することができる。そして、ユーザが記憶された「つもり預金」を確認することにより、ユーザに対して常に効率よく移動することを意識させることができ、その結果、ユーザは、例えば、費用対効果の高い移動(行動)が採れるようになる。
【0085】
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0086】
例えば、上記実施形態においては、ユーザによって操作される本装置10が移動パターン(すなわち移動経路等)を算出し、ユーザによって設定されたアワーレートを用いてユーザの都合に合わせた移動パターンを提示するように実施した。すなわち、上記実施形態においては、本装置10側でユーザに提示する移動パターンを取得するように実施した。
【0087】
これに対し、例えば、ユーザが利用可能(操作可能)な情報端末装置と通信可能なセンタ(サーバコンピュータ)がユーザの都合に合わせた移動パターンを取得(探索)し、前記情報端末を利用してユーザに提示するように実施することも可能である。この場合、具体的には、ユーザが情報端末装置を利用して、センタ(サーバコンピュータ)に対してユーザのアワーレート及びこれからの行動予定を送信する。センタ(サーバコンピュータ)においては、送信されたユーザのアワーレート及び行動予定に基づいて、上記実施形態における本装置10と同様にして、移動パターンとしての探索経路を探索するとともに、所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを算出し、これら各情報を情報端末装置に送信する。これにより、ユーザは、情報端末装置に提示された移動パターンから任意の移動パターンを選択することができる。したがって、上記実施形態と同様の効果が期待できる。さらに、ユーザによって移動パターンが選択されることにより、センタ(サーバコンピュータ)が「つもり預金」の金額を計算し所定の記憶位置に記憶することにより、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
【0088】
また、上記実施形態においては、本装置10がユーザに対してアワーレートを入力するように促すように実施した。すなわち、上記実施形態においては、ユーザがアワーレートを入力することを前提として実施した。この場合、本装置10がアワーレートに関わらす、例えば、従来からのナビゲーション装置と同様に、距離優先や時間優先などといった経路を探索可能であれば、「距離優先」、「時間優先」、「アワーレート優先」等の探索条件切替スイッチ(切り替えボタン)を設けて実施することも可能である。このように切替スイッチ(切り替えボタン)を設けることにより、ユーザは状況に応じて容易に探索条件を切り替えることができて、好適である。
【0089】
さらに、上記実施形態においては、電子制御ユニット11が液晶表示ユニット13の表示パネル上に、移動パターンとしての複数の探索経路とともにそれぞれの所要時間T、使用金額Y、燃料消費金額M及び予想対価金額Zを表示するように実施した。この場合、電子制御ユニット11が、移動パターンとしての複数の探索経路とともに、単に、所要時間Tに対してアワーレートXを乗算して変換した金額を簡易的に液晶表示ユニット13の表示パネル上に表示するように実施することも可能である。これによっても、ユーザは自身の都合に合った移動パターンを選択することが可能となる。
【符号の説明】
【0090】
10…情報提示装置、11…電子制御ユニット、12…入力ユニット、13…液晶表示ユニット、14…通信ユニット、15…記憶ユニット、16…ナビゲーションユニット、17…各種センサ、20…EV車両、21…バッテリ、22…インレット、23…充電状態検出センサ、24…燃料残量検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ自身の行動に伴う単位時間当たりのコストを表すアワーレートを取得するアワーレート取得手段と、
ユーザが希望する移動を伴う目的を取得する目的取得手段と、
前記目的取得手段によって取得されたユーザの目的を実現し得る複数の移動パターンを取得する移動パターン取得手段と、
前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンに関し、それぞれの移動パターンに従って移動する場合の所要時間を、前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換する変換手段と、
前記変換手段によって変換された金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示する提示手段とを備えたことを特徴とする情報提示装置。
【請求項2】
請求項1に記載した情報提示装置において、さらに、
前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンに関し、それぞれの移動パターンに従って移動する場合に同移動に伴って発生する料金を計算する料金計算手段を備え、
前記提示手段は、
前記変換手段によって変換された金額に対して前記料金計算手段によって計算された料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示することを特徴とする情報提示装置。
【請求項3】
請求項2に記載した情報提示装置において、さらに、
前記提示手段によって前記対価金額とともに提示された前記複数の移動パターンのうち、ユーザによって選択された移動パターンを取得する選択パターン取得手段と、
前記提示手段によって提示された複数の移動パターンのうち、前記選択パターン取得手段によって取得された移動パターンの前記対価金額と、前記選択パターン取得手段によって取得されない他の移動パターンの前記対価金額との差額を計算し、同差額を見かけ上の預金額として増減可能に記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする情報提示装置。
【請求項4】
請求項3に記載した情報提示装置において、
前記記憶手段に記憶された見かけ上の預金額は、
少なくともユーザの要求に従って表示可能に記憶されることを特徴とする情報提示装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか一つに記載した情報提示装置において、
前記移動パターン取得手段は、
バッテリを有する充電式車両を利用してユーザの目的を実現し得る複数の移動パターンを取得するものであり、
前記変換手段は、
前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な充電時間を前記所要時間に加え、この充電時間を加えた所要時間を前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換することを特徴とする情報提示装置。
【請求項6】
請求項5に記載した情報提示装置において、
前記充電式車両のバッテリは、
ユーザの自宅に設置された充電スタンド及び公共の場所に設置された急速充電スタンドを利用して充電可能であることを特徴とする情報提示装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載した情報提示装置において、さらに、
前記充電式車両のバッテリに充電されている充電量を取得する充電量取得手段と、
前記充電量取得手段によって取得された前記充電量に基づき、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な時間を算出する充電時間計算手段と、
前記充電量取得手段によって取得された充電量と前記充電時間計算手段によって計算された時間とに基づいて、充電式車両のバッテリを充電するために必要な料金を算出する充電料金計算手段とを備え、
前記提示手段は、
前記変換手段によって変換された金額に対して、少なくとも前記充電料金計算手段によって計算された充電に必要な料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示することを特徴とする情報提示装置。
【請求項8】
請求項5に記載した情報提示装置において、
前記バッテリを有する充電式車両は、燃料を用いる内燃機関による駆動力によっても走行可能な車両であり、
前記変換手段は、
前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な充電時間または前記燃料を補給するために必要な補給時間を前記所要時間に加え、この充電時間または補給時間を加えた所要時間を前記アワーレート取得手段によって取得されたユーザのアワーレートを用いて金額に変換することを特徴とする情報提示装置。
【請求項9】
請求項8に記載した情報提示装置において、さらに、
前記充電式車両のバッテリに充電されている充電量を取得する充電量取得手段と、
前記充電量取得手段によって取得された前記充電量に基づき、前記充電式車両のバッテリを充電するために必要な時間を算出する充電時間計算手段と、
前記充電量取得手段によって取得された充電量と前記充電時間計算手段によって計算された時間とに基づいて、充電式車両のバッテリを充電するために必要な料金を算出する充電料金計算手段と、
前記充電式車両の燃料残量を取得する燃料残量取得手段と、
前記燃料残量取得手段によって取得された前記燃料残量に基づき、必要な燃料補給量を算出する燃料補給量計算手段と、
前記燃料補給量計算手段によって計算された燃料補給量に基づいて、燃料を補給するために必要な料金を算出する燃料料金計算手段とを備え、
前記提示手段は、
前記変換手段によって変換された金額に対して、少なくとも前記充電料金計算手段によって計算された充電に必要な料金または前記燃料料金計算手段によって計算された燃料を補給するために必要な料金を加算して計算される対価金額とともに前記移動パターン取得手段によって取得された前記複数の移動パターンをユーザに提示することを特徴とする情報提示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−163461(P2012−163461A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24564(P2011−24564)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】