説明

情報管理システム及び管理装置及び管理プログラム

【課題】ある区域を撮像して監視し、その区域にて特定の事象が発生したことを信憑性の高い情報として記録する。
【解決手段】撮像部201は、倉庫内の特定の区画等を時系列に撮像して画像を生成する。認証コード取得部202は、撮像部201が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、倉庫内の特定の区画等に置かれた品物の在庫量の変化があったかどうかを判定する。認証コード取得部202は、分析した変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを認証装置に発行させて当該認証コードを取得する。情報管理部203は、認証コード取得部202があったと判定した在庫量の変化の量を記録したデータと、認証コード取得部202が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を品物の在庫量の変化があった時刻として示す情報とを対応付けて記憶装置252に保管する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム及び管理装置及び管理プログラムに関するものである。本発明は、特に、監視カメラを用いて動産・債権担保融資(ABL)のためのモニタリングを行う手法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、モニタカメラの撮像信号をデジタル処理し、倉庫内の分画された格納番地ごとの商品在庫を判定する装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
写真の撮影時刻や撮影位置を認証するサービスとして、COCO−DATES(登録商標)が提供されている(例えば、非特許文献1参照)。このサービスは、認証したい時刻における気象画像(雲の形)と認証したい位置におけるGPS(Global・Positioning・System)衛星からの測位情報(緯度・経度)とを組み合わせてハッシュ関数によりコード化することで、時刻及び位置を認証する認証コードを発行するものである。
【0004】
動産・債権担保融資(ABL)では、担保力のある不動産を保有していない中小企業等であっても、動産(例えば、在庫、機械設備、農畜産物)や債権(例えば、売掛金)等の資産を担保として資金融資を受けることができる。動産や債権等は内容が日々変動するものであるため、融資元の金融機関等は担保資産の内容を頻繁にモニタリングしなければならないが、担当者が直接現地を訪問してモニタリングを行うのでは非常に手間がかかる。そこで、モニタリングを効率化するシステムとして、COCO−DATES(登録商標)を利用する動産・債権担保融資モニタリング・システムが開発された(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
動産・債権担保融資モニタリング・システムでは、例えば、債務者は携帯電話機で担保資産の写真を撮影する。このとき、債務者は携帯電話機でCOCO−DATES(登録商標)を利用して写真の撮影時刻及び撮影位置を認証する認証コードを取得する。そして、認証コードを付加した写真を金融機関の担当者に送信する。担当者は写真を受信すると、COCO−DATES(登録商標)を利用して写真の撮影時刻及び撮影位置を確認し、写真が不正に撮影されたものでないかチェックする。その上で写真を見て担保資産の現況を判断することにより、現地調査に出向かなくともモニタリングを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−194411号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】「位置時間証明情報提供サービス COCO−DATES」、三菱電機株式会社、インターネット<URL:http://www.mitsubishielectric.co.jp/coco−dates/>
【非特許文献2】「技術論文 2009年1月発表 動産・債権担保融資モニタリング・システム | MDIS」、平成21年1月、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社、インターネット<URL:http://www.mdis.co.jp/company/techpaper/2009/0901_ablms.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
動産・債権担保融資(ABL)のためのモニタリングでは、担保資産の内容を金融機関の担当者が定期的にチェックするが、動産や債権等は内容が日々変動するため、モニタリングの頻度が十分でないという課題があった。また、どれくらい変動したかを人間が見て判断しているため、定性的な判断になっているという課題があった。従来のモニタカメラを用いて商品在庫を判定する装置では、過去の商品在庫に関する情報の信憑性が十分でないという課題があった。
【0009】
本発明は、例えば、ある区域を撮像して監視し、その区域にて特定の事象が発生したことを信憑性の高い情報として記録することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の態様に係る情報管理システムは、
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像部と、前記撮像部が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得部と、前記認証コード取得部が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得部が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理部とを有する管理装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
前記管理装置の認証コード取得部は、前記特定の事象として前記所定の区域に置かれた品物の在庫量の変化があったかどうかを前記処理装置により判定し、
前記管理装置の情報管理部は、前記事象情報として前記認証コード取得部があったと判定した在庫量の変化の量を記録したデータを前記記憶装置に保管することを特徴とする。
【0012】
前記管理装置の認証コード取得部は、前記特定の事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードの発行を前記認証装置へ要求して前記認証装置から発行された認証コードを取得し、当該変化後の画像を当該認証コードとともに前記認証装置へ送信し、
前記認証装置は、前記管理装置から送信された画像と認証コードとを受信し、当該画像を受信した時刻と当該認証コードによって認証される時刻との差が予め定められた制限時間以下である場合、当該画像と当該認証コードによって認証される時刻を示す認証時刻情報とを当該認証コードに対応付けてデータベースに保管し、当該認証コードによる問い合わせが入力された場合、当該認証コードに対応付けて前記データベースに保管した画像と当該認証コードの認証時刻情報とを出力することを特徴とする。
【0013】
前記認証装置は、現在時刻を示す認証時刻情報と現在時刻にしか得られない一意の特定情報とを合成したデータのハッシュ値を認証コードとして発行することを特徴とする。
【0014】
認証コードは、さらに、当該認証コードによって認証される時刻における前記管理装置の位置を認証するものであることを特徴とする。
【0015】
本発明の一の態様に係る管理装置は、
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と通信を行う管理装置であって、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像部と、
前記撮像部が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得部と、
前記認証コード取得部が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得部が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理部とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の一の態様に係る管理プログラムは、
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と通信を行う管理プログラムであって、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像処理と、
前記撮像処理が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得処理と、
前記認証コード取得処理が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得処理が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一の態様によれば、ある区域を撮像して監視し、その区域にて特定の事象が発生したことを信憑性の高い情報として記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態1に係る情報管理システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る管理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0020】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る情報管理システム100の構成を示す図である。
【0021】
図1において、情報管理システム100は、管理装置200、認証装置300、ユーザ端末400を備える。
【0022】
管理装置200と認証装置300とユーザ端末400とは、互いにインターネット等のネットワーク101を介して通信する。管理装置200、認証装置300、ユーザ端末400は、それぞれ複数存在していても構わない。
【0023】
管理装置200は、例えばサーバコンピュータであり、監視カメラ102とLAN(Local・Area・Network)等で接続されている。監視カメラ102は、例えば、ある倉庫の内部に設置され、その倉庫内の特定の区画(所定の区域の一例)に保管されている箱詰めの冷凍エビ等の品物を常時撮影する。監視カメラ102は、複数設置されていても構わない。管理装置200は、監視カメラ102により常時あるいは定期的に撮影される映像を、LAN等を介して監視カメラ102から取得して蓄積する。管理装置200は、映像を取得する度に、既に蓄積した映像と新たに取得した映像に対して画像処理を施し(例えば、前回取得した映像と今回取得した映像との差分を抽出して分析する)、品物の在庫の変化量を算出して時系列に事象情報として記録する。これによって、その品物の在庫状況を把握できる。監視カメラ102が複数設置されている場合には、管理装置200は、監視カメラ102ごとに同様の動作を行い、各監視カメラ102により撮影される品物の在庫の変化量を算出して時系列に事象情報として記録する。
【0024】
認証装置300は、例えばサーバコンピュータであり、データベース301を備えている。なお、データベース301は認証装置300の外部に設置されていてもよく、その場合、認証装置300は、データベース301とLANやVPN(Virtual・Private・Network)等で接続される。認証装置300は、例えば、管理装置200からの要求に応じて、管理装置200に対し、現在時刻を認証する認証コードを発行する。そして、認証装置300は、発行した認証コードに対応するデータを管理装置200に送信させる。認証装置300は、そのデータを、ネットワーク101を介して管理装置200から受信し、認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。これによって、そのデータが存在していた時刻を認証することができる。
【0025】
本実施の形態では、管理装置200は、品物の在庫の変化量を算出した際に、変化量が0でなかった場合、即ち、品物の在庫量の変化を検出した場合、認証装置300から認証コードを取得する。具体的には、まず、管理装置200は、ネットワーク101を介して認証装置300に対し、認証コードの発行を要求する。認証装置300は、管理装置200からの要求を受け付けると、現在時刻を示す認証時刻情報と現在時刻にしか得られない一意の特定情報とを合成して合成データを生成する。認証時刻情報としては、例えば、内蔵時計から得られる現在の時刻データ、あるいは、NICT(情報通信研究機構)の時刻サーバ等から得られる国家標準時のデータを用いることができる。特定情報としては、例えば、気象庁や日本気象協会のサーバ等から得られる、現在時刻における気象衛星画像(雲の画像)のデータを用いることができる。認証装置300は、このようなデータを合成した合成データのハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値を認証コードとして、ネットワーク101を介して管理装置200に送信する。このとき、認証装置300は、認証時刻情報と特定情報とを認証コードに対応付けてメモリ等の記憶媒体に記憶しておく。管理装置200は、認証装置300から送信された認証コードを受信すると、当該受信時点から予め定められた制限時間(例えば、1分)以内に、監視カメラ102から取得した映像(静止画像)を、認証装置300から受信した認証コードとともに、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。認証装置300は、管理装置200から送信された映像と認証コードを受信すると、受信した認証コードに対応する認証時刻情報を記憶媒体から読み取り、読み取った認証時刻情報が示す時刻と管理装置200から映像を受信した時刻との差を計算する。認証装置300は、計算した差が上記制限時間以下である場合、管理装置200から受信した映像は正規の映像であると判断し、この映像と記憶媒体から読み取った認証時刻情報を、管理装置200から受信した認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。これによって、認証コードにより映像の撮影時刻を認証することができる。
【0026】
なお、管理装置200が認証装置300に送信する映像は、管理装置200が品物の在庫量の変化を検出した映像(直前に監視カメラ102から取得した映像)であってもよいし、管理装置200が品物の在庫量の変化を検出した後に監視カメラ102から取得した映像であってもよいが、管理装置200が品物の在庫量の変化を検出した後、さらに、認証装置300から認証コードを受信した後に監視カメラ102から取得した映像に制限することが望ましい。つまり、管理装置200が、認証装置300から認証コードを受信した後に監視カメラ102により撮影され監視カメラ102から取得した映像しか認証装置300に送信できないようにすることが望ましい。このような制限を設けることで、認証コードによる映像の撮影時刻の証明力を向上させることができる。さらに、管理装置200が、認証装置300から認証コードを受信した時点から上記制限時間が経過するまでの間に監視カメラ102により撮影され監視カメラ102から取得した映像しか認証装置300に送信できないようにしてもよい。こうすることで、認証コードによる映像の撮影時刻の証明力をより一層向上させることができる。
【0027】
管理装置200は、品物の在庫量に変化があったこと(変化量)を示す事象情報、その変化があった時点において監視カメラ102により撮影された映像、その映像の撮影時刻、その撮影時刻を認証する認証コード等を対応付けて記録する。そして、管理装置200は、記録した事象情報に基づき、品物の在庫量の推移等をビジュアル化したグラフを作成する。また、管理装置200は、記録した事象情報、その事象情報から作成したグラフ、その事象情報に対応する映像、撮影時刻、認証コード等を載せた報告書を定期的に作成する。
【0028】
ユーザ端末400は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)や携帯通信端末である。ユーザ端末400は、管理装置200が作成するグラフ、あるいは、管理装置200が定期的に作成する報告書を、ネットワーク101を介して管理装置200から受信する。そして、ユーザ端末400は、受信したグラフや報告書を画面に表示したり、印刷したりする。これによって、ユーザは品物の在庫状況や在庫量の推移等を確認することができる。
【0029】
本実施の形態では、ユーザ端末400は、管理装置200から受信した報告書に載っている認証コードによりネットワーク101を介して認証装置300に問い合わせを行い、その認証コードに対応する映像や認証時刻情報を取得する。具体的には、ユーザ端末400は、管理装置200から報告書を受信すると、受信した報告書に載っている映像、撮影時刻、認証コード等を読み取る。そして、ユーザ端末400は、読み取った認証コードを、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。認証装置300は、ユーザ端末400から送信された認証コードを受信し、受信した認証コードに対応する映像と認証時刻情報をデータベース301から抽出する。そして、認証装置300は、抽出した映像と認証時刻情報を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に返信する。ユーザ端末400は、認証装置300から返信された映像と認証時刻情報を受信して画面に表示する。これによって、ユーザは報告書に載っている映像が改竄されていないかどうか、報告書に載っている撮影時刻が正しいかどうかを確認することができる。
【0030】
情報管理システム100は、例えば、動産・債権担保融資(ABL)に活用することができる。従来、ABLのためのモニタリングでは、担保資産の内容を金融機関の担当者が定期的にチェックしているが、動産や債権等は内容が日々変動するため、モニタリングの頻度が十分でなかった。これに対し、情報管理システム100において、ABLで担保にされた集合動産を監視カメラ102により常時撮影することで、集合動産の在庫状況を24時間365日監視することが可能となる。また、従来は、動産や債権等の内容がどれくらい変動したかを人間が見て判断しているため、定性的な判断になっていた。これに対し、情報管理システム100において、集合動産の在庫の変化量を算出して時系列に記録することで、定量的な情報を得ることができる。また、従来、ABLのためのモニタリングの報告書は、手書きにより作成されていたが、情報管理システム100では、報告書を自動的に作成することができる。
【0031】
本実施の形態の変形例として、監視カメラ102は、ある店舗の内部に設置され、その店舗内の陳列棚(所定の区域の一例)に並べられている時計等の品物を常時撮影するようにしてもよい。この例においても、管理装置200は、監視カメラ102から取得した映像に対して画像処理を施し、品物の数等の変化量を算出して時系列に記録する。
【0032】
また、本実施の形態の変形例として、監視カメラ102は、ある工場における製品の製造・加工ライン(所定の区域の一例)ごとに設置され、各監視カメラ102が、それぞれのラインで扱われる品物(例えば、原材料、仕掛品、半製品、完成品)を常時撮影するようにしてもよい。この例においても、管理装置200は、各監視カメラ102から取得した映像に対して画像処理を施し、各ラインで扱われる品物の数等の変化量を算出して時系列に記録する。
【0033】
また、本実施の形態の変形例として、認証装置300は、管理装置200から送信された映像と認証コードを受信すると、受信した認証コードに対応する認証時刻情報だけでなく、同じ認証コードに対応する特定情報も記憶媒体から読み取るようにしてもよい。この例において、認証装置300は、読み取った認証時刻情報が示す時刻と管理装置200から映像を受信した時刻との差が上記制限時間以下である場合、管理装置200から受信した映像と記憶媒体から読み取った認証時刻情報だけでなく、記憶媒体から読み取った特定情報も、管理装置200から受信した認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。認証装置300は、ユーザ端末400から送信された認証コードを受信すると、受信した認証コードに対応する映像と認証時刻情報と特定情報をデータベース301から抽出する。そして、認証装置300は、抽出した映像と認証時刻情報と特定情報を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に返信する。ユーザ端末400は、認証装置300から返信された映像と認証時刻情報と特定情報を受信して画面に表示する。これによって、ユーザは報告書に載っている撮影時刻が正しいかどうかを、より確実に検証することができる。
【0034】
また、本実施の形態の変形例として、管理装置200は、ABLの融資先(中小企業等)の売掛債権情報を蓄積し、この売掛債権情報をユーザ端末400に送信するようにしてもよい。この例において、ユーザ端末400は、管理装置200が作成するグラフや報告書とともに、管理装置200が蓄積する売掛債権情報を、ネットワーク101を介して管理装置200から受信する。そして、ユーザ端末400は、受信したグラフや報告書とともに売掛債権情報を画面に表示したり、印刷したりする。これによって、ユーザ(融資元の金融機関等の担当者)は売掛債権情報と品物の在庫の変化量とを比較して、融資先における実際の運営状況を把握することができる。
【0035】
図2は、管理装置200の構成を示すブロック図である。
【0036】
図2において、管理装置200は、撮像部201、認証コード取得部202、情報管理部203を有する。管理装置200の各部の動作については後述する。
【0037】
管理装置200は、処理装置251、記憶装置252、入力装置253、出力装置254等のハードウェアを具備する。ハードウェアは管理装置200の各部によって利用される。例えば、処理装置251は、管理装置200の各部でデータや情報の演算、加工、読み取り、書き込み等を行うために利用される。記憶装置252は、そのデータや情報を記憶するために利用される。また、入力装置253は、そのデータや情報を入力するために、出力装置254は、そのデータや情報を出力するために利用される。
【0038】
図3は、管理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0039】
図3において、管理装置200は、コンピュータであり、LCD901(Liquid・Crystal・Display)、キーボード902(K/B)、マウス903、FDD904(Flexible・Disk・Drive)、CDD905(Compact・Disc・Drive)、プリンタ906といったハードウェアデバイスを備えている。これらのハードウェアデバイスはケーブルや信号線で接続されている。LCD901の代わりに、CRT(Cathode・Ray・Tube)、あるいは、その他の表示装置が用いられてもよい。マウス903の代わりに、タッチパネル、タッチパッド、トラックボール、ペンタブレット、あるいは、その他のポインティングデバイスが用いられてもよい。
【0040】
管理装置200は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit)を備えている。CPU911は、処理装置251の一例である。CPU911は、バス912を介してROM913(Read・Only・Memory)、RAM914(Random・Access・Memory)、通信ボード915、LCD901、キーボード902、マウス903、FDD904、CDD905、プリンタ906、HDD920(Hard・Disk・Drive)と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。HDD920の代わりに、フラッシュメモリ、光ディスク装置、メモリカードリーダライタ又はその他の記憶媒体が用いられてもよい。
【0041】
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、HDD920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置252の一例である。通信ボード915、キーボード902、マウス903、FDD904、CDD905は、入力装置253の一例である。また、通信ボード915、LCD901、プリンタ906は、出力装置254の一例である。
【0042】
通信ボード915は、LAN等に接続されている。通信ボード915は、LANに限らず、IP(Internet・Protocol)−VPN、広域LAN、ATM(Asynchronous・Transfer・Mode)ネットワークといったWAN(Wide・Area・Network)、あるいは、インターネットに接続されていても構わない。LAN、WAN、インターネットは、ネットワーク101の一例である。
【0043】
HDD920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。プログラム群923には、本実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが含まれている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。ファイル群924には、本実施の形態の説明において、「〜データ」、「〜情報」、「〜ID(識別子)」、「〜フラグ」、「〜結果」として説明するデータや情報や信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」や「〜テーブル」の各項目として含まれている。「〜ファイル」や「〜データベース」や「〜テーブル」は、RAM914やHDD920等の記憶媒体に記憶される。RAM914やHDD920等の記憶媒体に記憶されたデータや情報や信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出、検索、参照、比較、演算、計算、制御、出力、印刷、表示といったCPU911の処理(動作)に用いられる。抽出、検索、参照、比較、演算、計算、制御、出力、印刷、表示といったCPU911の処理中、データや情報や信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
【0044】
本実施の形態の説明において用いるブロック図やフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。データや信号は、RAM914等のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク(FD)、CDD905のコンパクトディスク(CD)、HDD920の磁気ディスク、光ディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)、あるいは、その他の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912、信号線、ケーブル、あるいは、その他の伝送媒体により伝送される。
【0045】
本実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜工程」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。即ち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、「〜部」として説明するものは、ソフトウェアのみ、あるいは、素子、デバイス、基板、配線といったハードウェアのみで実現されていても構わない。あるいは、「〜部」として説明するものは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、あるいは、ソフトウェアとハードウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されていても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。即ち、プログラムは、本実施の形態の説明で述べる「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、プログラムは、本実施の形態の説明で述べる「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0046】
図4は、管理装置200の動作(本実施の形態に係る管理方法、本実施の形態に係る管理プログラムの処理手順)を示すフローチャートである。
【0047】
図4において、ステップS101〜S104の処理は、定期的(例えば、5分ごと、30分ごと、1時間ごと、あるいは、1日ごと)に繰り返し実行されるものとする。例えば5分ごとに実行されるとした場合、「前回」の処理等から5分経過後に「今回」の処理等が実施されていることになる。
【0048】
ステップS101(撮像処理)において、撮像部201は、監視カメラ102により撮影される倉庫内の特定の区画の映像を、LAN等を介して監視カメラ102から取得して記憶装置252に時系列データとして蓄積する。
【0049】
上記のように、ステップS101では、撮像部201は、所定の区域(倉庫内の特定の区画等)を時系列に撮像して画像(映像)を生成する。
【0050】
ステップS102(認証コード取得処理の一部)において、認証コード取得部202は、撮像部201が監視カメラ102から今回取得した映像(監視カメラ102により今回撮影された映像)と、記憶装置252に蓄積された時系列データに含まれる、撮像部201が監視カメラ102から前回取得した映像(監視カメラ102により前回撮影された映像)との差分を画像処理により抽出する。認証コード取得部202は、抽出した差分を処理装置251により分析して、上記区画に置かれた品物の在庫の変化量を算出する。認証コード取得部202は、算出した変化量が0であるか否かを処理装置251により判定する。
【0051】
上記のように、ステップS102では、認証コード取得部202は、撮像部201が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、所定の区域(倉庫内の特定の区画等)にて特定の事象が発生したか否かを処理装置251により判定する。具体的には、認証コード取得部202は、特定の事象として所定の区域に置かれた品物の在庫量の変化があったかどうかを処理装置251により判定する。なお、認証コード取得部202は、これ以外にも、特定の事象として、例えば、所定の区域にいる人の数の変化があったかどうか、所定の区域において温度が変化したかどうか等を判定してもよい。
【0052】
ステップS102において認証コード取得部202が算出した変化量が0であった場合(在庫量の変化がないと判定した場合)、ステップS101に戻る。一方、ステップS102において認証コード取得部202が算出した変化量が0でなかった場合(在庫量の変化があると判定した場合)、ステップS103に進む。
【0053】
ステップS103(認証コード取得処理の一部)において、認証コード取得部202は、ネットワーク101を介して認証装置300に対し、認証コードの発行を要求する要求データを送信する。認証装置300は、ネットワーク101を介して認証コード取得部202が送信した要求データを受信する。認証装置300は、受信した要求データに応じて、現在時刻を示す認証時刻情報と現在時刻にしか得られない一意の特定情報とを合成して合成データを生成する。認証装置300は、生成した合成データのハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値を認証コードとして、ネットワーク101を介して管理装置200に送信するとともに、認証時刻情報と特定情報とを認証コードに対応付けて記憶媒体に記憶する。認証コード取得部202は、ネットワーク101を介して認証装置300が送信した認証コードを受信する。認証コード取得部202は、認証コードを受信した時点から予め定められた制限時間(例えば、1分)以内に、ステップS101において撮像部201が取得した映像(静止画像)を、認証装置300から受信した認証コードとともに、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。あるいは、認証コード取得部202は、ステップS101と同様の処理を実行させ、撮像部201が新たに取得した映像(静止画像)を、認証装置300から受信した認証コードとともに、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。前述したように、撮像部201が新たに取得した映像は、認証コード取得部202が認証装置300から認証コードを受信した後に監視カメラ102により撮影された映像であることが望ましく、さらに、認証コード取得部202が認証装置300から認証コードを受信した時点から上記制限時間が経過するまでの間に監視カメラ102により撮影された映像であることがより望ましい。認証装置300は、ネットワーク101を介して認証コード取得部202が送信した映像と認証コードとを受信する。認証装置300は、受信した認証コードに対応する認証時刻情報(及び特定情報)を記憶媒体から読み取り、読み取った認証時刻情報が示す時刻と認証コード取得部202が送信した映像を受信した時刻との差を計算する。認証装置300は、計算した差が上記制限時間以下である場合、認証コード取得部202が送信した映像は正規の映像であると判断し、当該映像と記憶媒体から読み取った認証時刻情報(及び特定情報)を、認証コード取得部202が送信した認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。
【0054】
上記のように、ステップS103では、認証コード取得部202は、変化後の画像(ステップS101において撮像部201が取得した映像等でもよいが、望ましくは、認証装置300から認証コードを受信した時点から制限時間が経過するまでの間に監視カメラ102により撮影された映像等)の撮像時刻を認証する認証コードを認証装置300に発行させて当該認証コードを取得する。具体的には、認証コード取得部202は、変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードの発行を認証装置300へ要求して認証装置300から発行された認証コードを取得し、当該変化後の画像を当該認証コードとともに認証装置300へ送信する。認証装置300は、認証コード取得部202から送信された画像と認証コードとを受信し、当該画像を受信した時刻と当該認証コードによって認証される時刻との差が予め定められた制限時間以下である場合、当該画像と当該認証コードによって認証される時刻を示す認証時刻情報とを当該認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。
【0055】
ステップS104(情報保管処理)において、情報管理部203は、事象情報として、ステップS102において認証コード取得部202が算出した在庫の変化量を記録したデータを記憶装置252に保管する。また、情報管理部203は、この事象情報、ステップS103において認証コード取得部202が認証装置300に送信した映像、この映像の撮影時刻、ステップS103において認証コード取得部202が認証装置300から取得した認証コード等を対応付けて記憶装置252に保管する。このとき、情報管理部203は、記憶装置252に保管する映像の撮影時刻について、例えば、撮像部201が当該映像とともに監視カメラ102から当該映像の撮影時刻を示す情報を取得するのであれば、この情報を参照する。あるいは、認証コード取得部202が認証装置300から認証コードに対応する認証時刻情報を取得するのであれば、この認証時刻情報を参照する。あるいは、情報管理部203は、撮像部201が当該映像を監視カメラ102から取得した時刻を当該映像の撮影時刻として扱ってもよい。情報管理部203は、記憶装置252に保管した事象情報に基づき、品物の在庫量の推移等をビジュアル化したグラフを処理装置251により作成する。情報管理部203は、記憶装置252に保管している事象情報、この事象情報から作成したグラフ、この事象情報に対応付けて記憶装置252に保管している映像、撮影時刻、認証コード等を載せた報告書(電子文書)を定期的に処理装置251により作成する。情報管理部203は、ユーザ端末400から要求があれば、作成したグラフや報告書を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に送信する。前述したように、ユーザ端末400は、管理装置200から受信した報告書に載っている映像、撮影時刻、認証コード等を読み取る。ユーザ端末400は、読み取った認証コードを、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。認証装置300は、ユーザ端末400から送信された認証コードを受信し、受信した認証コードに対応する映像と認証時刻情報(及び特定情報)をデータベース301から抽出する。そして、認証装置300は、抽出した映像と認証時刻情報(及び特定情報)を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に返信する。ユーザ端末400は、認証装置300から返信された映像と認証時刻情報(及び特定情報)を受信して画面に表示する。
【0056】
上記のように、ステップS104では、情報管理部203は、認証コード取得部202が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、認証コード取得部202が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻(映像の撮影時刻)として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置252に保管する。具体的には、情報管理部203は、事象情報として認証コード取得部202があったと判定した在庫量の変化の量を記録したデータを記憶装置252に保管する。認証装置300は、認証コードによる問い合わせが入力された場合、当該認証コードに対応付けてデータベース301に保管した画像と当該認証コードの認証時刻情報とを出力する。
【0057】
以上のように、本実施の形態によれば、倉庫内の特定の区画等を撮像して監視し、そこに置かれた品物の在庫量の変化等があったことを信憑性の高い情報として記録することが可能となる。
【0058】
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
【0059】
認証装置300が発行する認証コードは、実施の形態1では、現在時刻を認証するものであったが、本実施の形態では、それだけでなく、さらに、当該認証コードによって認証される時刻における管理装置200の位置を認証するものである。
【0060】
図4を用いて、本実施の形態に係る管理装置200の動作(本実施の形態に係る管理方法、本実施の形態に係る管理プログラムの処理手順)について説明する。
【0061】
ステップS101(撮像処理)及びステップS102(認証コード取得処理の一部)については実施の形態1のものと同様である。
【0062】
ステップS103(認証コード取得処理の一部)において、認証コード取得部202は、ネットワーク101を介して認証装置300に対し、認証コードの発行を要求する要求データとともに、管理装置200の現在位置を示す位置情報を送信する。認証コード取得部202は、位置情報を、例えばGPS(Global・Positioning・System)受信機を用いてGPS衛星から取得する。この場合、位置情報は、具体的には測位情報(緯度・経度を示す情報)である。認証装置300は、ネットワーク101を介して認証コード取得部202が送信した要求データと位置情報とを受信する。認証装置300は、受信した要求データに応じて、受信した位置情報と現在時刻を示す認証時刻情報と現在時刻にしか得られない一意の特定情報とを合成して合成データを生成する。認証装置300は、生成した合成データのハッシュ値を算出し、算出したハッシュ値を認証コードとして、ネットワーク101を介して管理装置200に送信するとともに、位置情報と認証時刻情報と特定情報とを認証コードに対応付けて記憶媒体に記憶する。認証コード取得部202は、ネットワーク101を介して認証装置300が送信した認証コードを受信する。認証コード取得部202は、実施の形態1と同様に、認証コードを受信した時点から予め定められた制限時間(例えば、1分)以内に、映像と認証コードとを、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。認証装置300は、ネットワーク101を介して認証コード取得部202が送信した映像と認証コードとを受信する。認証装置300は、受信した認証コードに対応する位置情報及び認証時刻情報(及び特定情報)を記憶媒体から読み取り、読み取った認証時刻情報が示す時刻と認証コード取得部202が送信した映像を受信した時刻との差を計算する。認証装置300は、計算した差が上記制限時間以下である場合、認証コード取得部202が送信した映像は正規の映像であると判断し、当該映像と記憶媒体から読み取った位置情報及び認証時刻情報(及び特定情報)を、認証コード取得部202が送信した認証コードに対応付けてデータベース301に保管する。
【0063】
ステップS104(情報保管処理)において、情報管理部203は、実施の形態1と同様に、事象情報として、ステップS102において認証コード取得部202が算出した在庫の変化量を記録したデータを記憶装置252に保管する。また、情報管理部203は、この事象情報、ステップS103において認証コード取得部202が認証装置300に送信した位置情報が示す緯度・経度、ステップS103において認証コード取得部202が認証装置300に送信した映像、この映像の撮影時刻、ステップS103において認証コード取得部202が認証装置300から取得した認証コード等を対応付けて記憶装置252に保管する。情報管理部203は、記憶装置252に保管した事象情報に基づき、品物の在庫量の推移等をビジュアル化したグラフを処理装置251により作成する。情報管理部203は、記憶装置252に保管している事象情報、この事象情報から作成したグラフ、この事象情報に対応付けて記憶装置252に保管している緯度・経度、映像、撮影時刻、認証コード等を載せた報告書(電子文書)を定期的に処理装置251により作成する。情報管理部203は、ユーザ端末400から要求があれば、作成したグラフや報告書を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に送信する。前述したように、ユーザ端末400は、管理装置200から受信した報告書に載っている緯度・経度、映像、撮影時刻、認証コード等を読み取る。ユーザ端末400は、読み取った認証コードを、ネットワーク101を介して認証装置300に送信する。認証装置300は、ユーザ端末400から送信された認証コードを受信し、受信した認証コードに対応する映像と位置情報及び認証時刻情報(及び特定情報)をデータベース301から抽出する。そして、認証装置300は、抽出した映像と位置情報及び認証時刻情報(及び特定情報)を、ネットワーク101を介してユーザ端末400に返信する。ユーザ端末400は、認証装置300から返信された映像と位置情報及び認証時刻情報(及び特定情報)を受信して画面に表示する。これによって、ユーザは報告書に載っている撮影時刻が正しいかどうかだけでなく、撮影位置(実際には管理装置200の位置)が正しいかどうかを、確実に検証することができる。
【0064】
なお、位置情報は、管理装置200の位置を示すものでなく、監視カメラ102の位置を示すものであってもよい(例えば、監視カメラ102にGPS受信機を設置しておき、管理装置200は、このGPS受信機がGPS衛星から受信する測位情報を取得する)。この場合、ユーザは実際の撮影位置を検証することができる。
【符号の説明】
【0065】
100 情報管理システム、101 ネットワーク、102 監視カメラ、200 管理装置、201 撮像部、202 認証コード取得部、203 情報管理部、251 処理装置、252 記憶装置、253 入力装置、254 出力装置、300 認証装置、301 データベース、400 ユーザ端末、901 LCD、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 HDD、921 オペレーティングシステム、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像部と、前記撮像部が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得部と、前記認証コード取得部が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得部が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理部とを有する管理装置とを備えることを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記管理装置の認証コード取得部は、前記特定の事象として前記所定の区域に置かれた品物の在庫量の変化があったかどうかを前記処理装置により判定し、
前記管理装置の情報管理部は、前記事象情報として前記認証コード取得部があったと判定した在庫量の変化の量を記録したデータを前記記憶装置に保管することを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記管理装置の認証コード取得部は、前記特定の事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードの発行を前記認証装置へ要求して前記認証装置から発行された認証コードを取得し、当該変化後の画像を当該認証コードとともに前記認証装置へ送信し、
前記認証装置は、前記管理装置から送信された画像と認証コードとを受信し、当該画像を受信した時刻と当該認証コードによって認証される時刻との差が予め定められた制限時間以下である場合、当該画像と当該認証コードによって認証される時刻を示す認証時刻情報とを当該認証コードに対応付けてデータベースに保管し、当該認証コードによる問い合わせが入力された場合、当該認証コードに対応付けて前記データベースに保管した画像と当該認証コードの認証時刻情報とを出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記認証装置は、現在時刻を示す認証時刻情報と現在時刻にしか得られない一意の特定情報とを合成したデータのハッシュ値を認証コードとして発行することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項5】
認証コードは、さらに、当該認証コードによって認証される時刻における前記管理装置の位置を認証するものであることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項6】
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と通信を行う管理装置であって、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像部と、
前記撮像部が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得部と、
前記認証コード取得部が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得部が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理部とを有することを特徴とする管理装置。
【請求項7】
現在時刻を認証する認証コードを発行する認証装置と通信を行う管理プログラムであって、
所定の区域を時系列に撮像して画像を生成する撮像処理と、
前記撮像処理が生成する画像の変化を分析し、当該分析結果に基づき、前記所定の区域にて特定の事象が発生したか否かを処理装置により判定し、当該事象が発生したと判定した場合、当該変化後の画像の撮像時刻を認証する認証コードを前記認証装置に発行させて当該認証コードを取得する認証コード取得処理と、
前記認証コード取得処理が発生したと判定した事象を記録した事象情報と、前記認証コード取得処理が取得した認証コードと、当該認証コードによって認証される時刻を当該事象の発生時刻として示す発生時刻情報とを対応付けて記憶装置に保管する情報管理処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−61586(P2011−61586A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−210251(P2009−210251)
【出願日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(394013002)三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】