説明

感光体カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

【課題】帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短く形成しても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる感光体カートリッジ、および、その感光体カートリッジを備えるプロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
ドラムカートリッジ22では、前後方向において、帯電ワイヤ16の右端部(鉤状部121とリングフック91との係合部分)と、第1ワイヤ側電気接点76の上下方向中央部分とを結ぶ線分L1との間隔を、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63上下方向中央部分とを結ぶ線分L2との間隔よりも短く形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置、および、その画像形成装置に装着される感光体カートリッジおよびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のカラープリンタに装着されるプロセスカートリッジとして、例えば、感光ドラムと、スコロトロン型帯電器と、感光ドラムおよびスコロトロン型帯電器を支持するドラムフレームとを備えるプロセスカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなスコロトロン型帯電器は、帯電ワイヤと、グリッドと、帯電ワイヤと別体として設けられ、帯電ワイヤに電圧を印加するためのワイヤ電極と、グリッドと一体として設けられ、グリッドに電圧を印加するためのグリッド電極とを備えている。
【0003】
そして、そのようなプロセスカートリッジでは、装置本体に装着された状態において、ドラムフレームから露出する、ワイヤ電極のワイヤ側本体接続部およびグリッド電極のグリッド側本体接続部が、装置本体に設けられる本体電極とそれぞれ接触することで、帯電ワイヤおよびグリッドに電圧が印加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−157316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、ワイヤ側本体接続部はグリッド側本体接続部と比べて高電圧が印加されるので、ワイヤ側本体接続部とグリッド側本体接続部とを近傍に配置すると、ワイヤ側本体接続部からグリッド側本体接続部に電流がリークする場合がある。
【0006】
そのため、特許文献1に記載のプロセスカートリッジでは、ワイヤ電極を延設し、帯電ワイヤとワイヤ側本体接続部との間隔を所定距離離間させることで、グリッド側本体接続部とワイヤ側本体接続部との絶縁距離を確保している。
【0007】
しかし、帯電ワイヤとワイヤ側本体接続部との間隔は、それらを接続するワイヤ電極に高電圧が印加されることから、短く形成されることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明の目的は、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短く形成しても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる感光体カートリッジ、および、その感光体カートリッジを備えるプロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記目的を達成するために、本発明の感光体カートリッジは、フレームと、前記フレームに回転可能に設けられる感光体と、前記感光体の軸線方向に沿って配置される帯電ワイヤ、および、前記帯電ワイヤと前記感光体との間に配置されるグリッドを備え、前記フレームに支持される帯電器と、前記帯電ワイヤと電気的に接続されるとともに、前記フレームに支持され、前記フレームから露出するワイヤ側電気接点を有するワイヤ電極と、前記グリッドと電気的に接続されるとともに、前記フレームに支持され、前記フレームから露出するグリッド側電気接点を有するグリッド電極と、を備えている。
【0010】
また、前記軸線方向から見て、前記軸線方向と直交する方向において、前記帯電ワイヤと前記ワイヤ側電気接点との間隔が、前記帯電ワイヤと前記グリッド側電気接点との間隔よりも短く形成されている。
【0011】
このような構成によれば、高電圧が印加される帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、帯電ワイヤとグリッド側電気接点との間隔が、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔よりも長く形成されているので、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を確保することができる。つまり、帯電ワイヤと比べて低電圧が印加されるグリッドとグリッド側電気接点との間隔を長く形成して、帯電ワイヤとグリッド側電気接点との間隔を離間することで、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を確保することができる。
【0012】
従って、本発明の感光体カートリッジは、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる。
(2)また、前記軸線方向に投影したときに、前記帯電ワイヤと前記ワイヤ側電気接点とを結ぶ線分と、前記帯電ワイヤと前記グリッド側電気接点とを結ぶ線分とが形成する角度が、90度以上180度以下であってもよい。
【0013】
このような構成によれば、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を、確実に確保することができる。
(3)また、前記グリッド電極は、前記グリッドと別部材として設けられていてもよい。
【0014】
このような構成によれば、グリッド電極がグリッドと一体として形成される場合と比較して、グリッドとグリッド側電気接点とを容易に離間して配置することができる。
【0015】
そのため、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を、確実に確保することができる。
(4)また、前記グリッド電極は、前記グリッドを前記軸線方向に沿って付勢する、導電性の付勢部材を備えていてもよい。
【0016】
このような構成によれば、付勢部材により、グリッドが感光体の軸線方向に沿って付勢される。
【0017】
そのため、付勢力により、グリッドがフレームに圧接されて、グリッドのガタつきが抑制されるとともに、グリッドを感光体に対して精度よく位置決めできる。そのため、感光体の帯電不良を防止することができる。
(5)また、前記グリッドには、前記付勢部材と係合する係合部が設けられていてもよい。
【0018】
このような構成によれば、付勢部材と係合部とが係合するので、付勢部材および係合部を介して、グリッド電極とグリッドとが電気的に接続される。
【0019】
そのため、グリッドを感光体に対して精度よく位置決することができながら、グリッド電極とグリッドとを確実に電気的に接続することができる。
(6)また、前記グリッドは、前記帯電ワイヤと前記感光体との間に配置される線条部と、前記線条部を支持する枠部とを備えていてもよく、前記係合部は、前記枠部の前記軸線方向端部から、前記軸線方向に沿って突出する突出部であってもよい。この場合、前記付勢部材は、前記突出部が設けられる前記枠部の前記軸線方向端部を付勢するように配置されている。
【0020】
このような構成によれば、付勢部材は、枠部における感光体の軸線方向端部を、感光体の軸線方向に沿って付勢するので、その付勢力が精度よくグリッドに作用する。
【0021】
そのため、グリッドのガタつきが抑制されるとともに、グリッドを感光体に対して精度よく位置決めできる。
(7)また、前記フレームは、被嵌合部を有し、前記枠部には、前記被嵌合部と嵌合することで、前記軸線方向における、前記フレームに対する前記グリッドの相対移動を規制する規制突部が設けられ、前記規制突部は、前記線条部から前記帯電ワイヤに向かう方向に突出するように形成されていてもよい。
【0022】
このような構成によれば、被嵌合部に規制突部が嵌合することで、感光体の軸線方向における、フレームに対するグリッドの相対移動が規制される。そのため、グリッドを感光体に対して精度良く位置決めできる。
(8)また、前記フレームは、前記感光体に対する前記グリッドの相対配置を位置決めする位置決め突部を備えていてもよい。この場合、前記位置決め突部は、前記枠部の前記感光体側の表面を支持する。
【0023】
このような構成によれば、グリッドの最も感光体の近傍に位置する表面が、位置決め突部により支持される。
【0024】
そのため、簡易な構成でありながら、グリッドと感光体との間隔を精度よく設定できるので、感光体に対する前記グリッドの位置決め精度の向上をはかることができる。
(9)また、前記フレームは、前記付勢部材を収容する収容部と、前記グリッド側電気接点を保持する保持部とを備え、前記グリッド電極は、前記付勢部材と前記グリッド側電気接点とを連結する導電性の腕部を備え、前記付勢部材は、前記収容部に収容され、前記係合部と係合した状態において、回動可能なばね部材であり、前記グリッド側電気接点は、前記付勢部材が回動されることで前記腕部とともに回動し、前記保持部に保持されていてもよい。
【0025】
このような構成によれば、グリッド電極をフレームに円滑に装着でき、付勢部材およびグリッド側電気接点を所定の位置に配置することができる。
(10)また、前記グリッド側電気接点は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置される第1グリッド側電気接点および第2グリッド側電気接点を備えていてもよい。
【0026】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、感光体カートリッジを備えるプロセスカートリッジが、装置本体に装着された状態において、本体側第2電気接点とグリッド側電気接点とを確実に接触させることができ、本体側第2電気接点とグリッド側電気接点との接続信頼性の向上を図ることができる。
(11)また、前記ワイヤ側電気接点は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置される第1ワイヤ側電気接点および第2ワイヤ側電気接点を備えていてもよい。
【0027】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、感光体カートリッジを備えるプロセスカートリッジが、装置本体に装着された状態において、本体側第1電気接点とワイヤ側電気接点とを確実に接触させることができ、本体側第1電気接点とワイヤ側電気接点との接続信頼性の向上を図ることができる。
(12)本発明のプロセスカートリッジは、上記に記載の感光体カートリッジと、前記感光体カートリッジに着脱可能であり、前記感光体カートリッジに装着された状態において、前記感光体に対向配置される現像剤担持体を備える現像カートリッジと、を備えている。
【0028】
このような構成によれば、高電圧が印加される帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を確保することができる。
【0029】
つまり、本発明の感光体カートリッジは、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる。
(13)本発明の画像形成装置は、上記に記載のプロセスカートリッジと、前記プロセスカートリッジが着脱可能であり、本体側第1電気接点と本体側第2電気接点とを備える装置本体と、を備えている。
【0030】
また、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された状態において、前記本体側第1電気接点と前記ワイヤ側電気接点とが接触し、前記本体側第1電気接点と前記帯電ワイヤとが電気的に接続されるとともに、前記本体側第2電気接点と前記グリッド側電気接点とが接触し、前記本体側第2電気接点と前記グリッドとが電気的に接続される。
【0031】
このような構成によれば、高電圧が印加される帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点とグリッド側電気接点との絶縁距離を確保することができる。
【0032】
そのため、プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された状態において、本体側第1電気接点とワイヤ側電気接点とが接触し、本体側第1電気接点と帯電ワイヤとが電気的に接続されるとともに、本体側第2電気接点とグリッド側電気接点とが接触し、本体側第2電気接点とグリッドとが電気的に接続されても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる。
【0033】
従って、本発明の画像形成装置は、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の感光体カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置では、帯電ワイヤとワイヤ側電気接点との間隔を短くしても、ワイヤ側電気接点からグリッド側電気接点への電流のリークを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態のプリンタを示す側断面図である。
【図2】本発明の感光体カートリッジの一実施形態の右上側から見た斜視図である。
【図3】図2に示す上フレームの平面図である。
【図4】図3に示す上フレームの右端部の拡大図である。
【図5】図3に示す上フレームの左端部の拡大図である。
【図6】図3に示す上フレームの右側面図である。
【図7】図3に示す上フレーム(グリッドを保持していない状態)の右下側から見た斜視図である。
【図8】図3に示すグリッドおよびグリッド電極の右上側から見た斜視図である。
【図9】図8に示すばね部材の左端部と突出部との拡大図であって、(a)は、ばね部材が収容部に収容される前の状態、(b)は、ばね部材が収容部に収容された状態を示す。
【図10】図3に示す上フレームの右上側から見た斜視図である。
【図11】図3に示す上フレーム(グリッドを保持する状態)の右下側から見た斜視図である。
【図12】本発明の感光体カートリッジの他の実施形態(被押圧面が傾斜している態様)におけるばね部材の左端部と突出部との拡大図であって、(a)は、ばね部材が収容部に収容される前の状態、(b)は、ばね部材が収容部に収容された状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
1.プリンタ
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、ダイレクトタンデムタイプのカラープリンタである。
【0037】
なお、プリンタ1およびドラムカートリッジ22(後述)に関し、方向について言及する場合には、それぞれ水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、各図に示した矢印方向を基準とする。また、左右方向と幅方向とは、同一方向である。
【0038】
すなわち、プリンタ1に関する上下前後方向と、ドラムカートリッジ22(後述)に関する上下前後方向とは相異なり、ドラムカートリッジ22は、その前側がプリンタ1の前上側、その後側がプリンタ1の後下側となるように、プリンタ1に装着されている。
【0039】
プリンタ1は、装置本体の一例としての本体ケーシング2を備え、その本体ケーシング2内には、感光体の一例としての4つの感光ドラム3が、前後方向に沿って並列配置されている。4つの感光ドラム3は、トナー像(後述)の各色(ブラック、イエロー、マゼンタまたはシアン)に対応して設けられている。
【0040】
各感光ドラム3には、帯電器の一例としてのスコロトロン型帯電器4、LEDユニット5および現像剤担持体の一例としての現像ローラ6が対向配置されている。
【0041】
感光ドラム3は、その表面がスコロトロン型帯電器4によって一様に帯電された後、LEDユニット5によって露光される。これにより、各感光ドラム3の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像ローラ6に担持されるトナーによって可視像化され、感光ドラム3の表面上にトナー像が形成される。
【0042】
用紙Pは、本体ケーシング2内の給紙カセット7に収容されている。給紙カセット7に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、搬送ベルト8に給紙される。
【0043】
搬送ベルト8は、各感光ドラム3と、それらに対向する転写ローラ9との間に配置されている。各感光ドラム3の表面上のトナー像は、転写ローラ9に印加された転写バイアスによって、搬送ベルト8に搬送された用紙P上に転写され、順次重ね合わされる。
【0044】
4色のトナー像が転写された用紙Pは、定着部10に搬送される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着部10で熱定着される。その後、用紙Pは、各種ローラにより、排紙トレイ11に排紙される。
2.プロセスカートリッジ
プリンタ1は、各色(ブラック、イエロー、マゼンタまたはシアン)に対応して、4つのプロセスカートリッジ21を備えている。
【0045】
各プロセスカートリッジ21は、本体ケーシング2内に着脱自在に装着されており、前後方向に沿って、並列配置されている。
【0046】
すなわち、本体ケーシング2の上壁には、トップカバー50が開閉自在に設けられており、トップカバー50の開放により、各プロセスカートリッジ21を、本体ケーシング2内に着脱させることができる。
【0047】
プロセスカートリッジ21は、本体ケーシング2に着脱自在に装着される、感光体カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ22と、ドラムカートリッジ22に着脱自在に装着される現像カートリッジ23とを備えている。
(1)現像カートリッジ
現像カートリッジ23は、現像筐体30を備えている。現像筐体30は、上記した現像ローラ6や、供給ローラ13、層厚規制ブレード14およびアジテータ12を備えている。
(2)ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジ22は、図2に示すように、フレームの一例としてのドラムフレーム24を備えている。ドラムフレーム24は、下フレーム40と、下フレーム40に組み合わされる上フレーム41とから形成されている。
(2−1)下フレーム
下フレーム40は、前側部分の現像カートリッジ収容部26と、後側部分のドラム支持部25とを備えている。
【0048】
現像カートリッジ収容部26は、現像カートリッジ23が着脱自在に装着されるように、幅方向に間隔を隔てて対向配置される1対の前側側壁31と、それら前側側壁31の前側部分間に架設される前壁32とを備えている。
【0049】
1対の前側側壁31は、その後側部分が前後方向に延びるように形成され、その前側部分が、後側部分の前端部から前方へ向かうに従って斜め上方へ延びるように形成されている。
【0050】
前壁32は、1対の前側側壁31の前側部分の下端部に沿って、前方へ向かうに従って斜め上方へ傾斜するように、形成されている。
【0051】
ドラム支持部25は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される1対の後側側壁27と、それら後側側壁27の後側部分間に架設される後壁29とを備えている。
【0052】
1対の後側側壁27は、その前側部分が、前側側壁31の後端部から後方へ延びるように形成され、その後側部分が、前側部分の後端部から後方へ向かうに従って斜め上方へ延びるように形成されている。
【0053】
1対の後側側壁27には、相対向する受部42がそれぞれ形成されている。
【0054】
受部42は、1対の後側側壁27の上端縁における前後方向中央部分において、下方に向かって窪む半円弧形状に形成されている。
【0055】
後壁29は、1対の後側側壁27の後側部分の下端部に沿って、後方へ向かうに従って斜め上方へ傾斜するように形成されている。
【0056】
また、ドラム支持部25は、感光ドラム3と、ドラムクリーニングローラ15とを備えている(図1参照)。
【0057】
感光ドラム3は、左右方向に長手の略円筒形状に形成されている。そして、感光ドラム3は、下側から露出されるように、その左右両端部が受部42に回転可能に支持されている。
【0058】
ドラムクリーニングローラ15は、左右方向に長手の略円筒形状に形成され、感光ドラム3の後側において、感光ドラム3と対向して接触するように配置されている(図1参照)。そして、ドラムクリーニングローラ15の左右両端部が、1対の後側側壁27に回転可能に支持されている。
(2−2)上フレーム
上フレーム41は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される1対の上フレーム側壁33と、それら上フレーム側壁33の上端部を連結する上壁28とを備えている。
【0059】
1対の上フレーム側壁33は、略平板形状に形成され、その前側部分には、下フレーム40と上フレーム41とが組み合わされたとき(後述)に、受部42と対応する半円弧部39が形成されている。また、上フレーム側壁33の後側部分は、前側部分の上側部分から連続して後側に延びる側面視略矩形状に形成されている。
【0060】
半円弧部39は、1対の上フレーム側壁33の前側部分の下端縁において、上方に向かって窪む半円弧形状に形成されている。
【0061】
上壁28は、図3に示すように、左右方向に延びる平面視略矩形状に形成され、電極収容部47と、第1ワイヤ保持部85と、第2ワイヤ保持部86と、グリッド保持部87とを備えている。
【0062】
電極収容部47は、図4に示すように、上壁28の右端部に設けられ、上壁28の上面から側面視略コ字状に窪み(図6参照)、かつ、上壁28の右端面から平面視略矩形状に窪むことにより形成されている。
【0063】
電極収容部47には、前後方向中央部分に隔壁52が設けられている。
【0064】
隔壁52は、左右方向に沿って形成され、電極収容部47の上面から上方に向かって突出する側面視略矩形状に形成されている。
【0065】
そして、電極収容部47は、隔壁52より後側空間が、グリッド電極35(後述)を収容するグリッド電極収容部48として区画され、隔壁52よりの前側空間が、ワイヤ電極36(後述)を収容するワイヤ電極収容部49として区画されている。
【0066】
グリッド電極収容部48は、ばね部材60(後述)を収容する収容部72と、収容部72の後方に配置され、腕部61が通過する溝部116と、溝部116に設けられ、屈曲部62(後述)を保持する保持部73とを備えている。
【0067】
収容部72は、隔壁52を前壁とする略ボックス形状に形成され、上方が開放されている。
【0068】
また、収容部72は、図6に示すように、その左側壁に、突出部54(後述)の通過を許容する、側面視略矩形状の開口127が形成され、その後壁の右側部分が、腕部61(後述)の通過を許容するように切欠かれている(図4参照)。
【0069】
溝部116は、収容部72の後側に配置され、グリッド電極収容部48の上壁28の上面から側面視略コ字状に下方に窪むように形成されている。
【0070】
保持部73は、溝部116の上面から上方に突出するように形成されており、その上側部分が保持部分117として形成されている。
【0071】
保持部分117は、側面視略矩形状に形成され、突条部74を備えている。
【0072】
突条部74は、側面視略矩形状に形成され、図4および図6に示すように、保持部分117の上面および右面の前後方向中央部分からそれぞれ、上方および右方に突出するように形成されている。
【0073】
ワイヤ電極収容部49は、図4に示すように、ばね部67(後述)を収容するばね収容部78と、ばね収容部78の前右側に配置され、屈曲部68(後述)を保持する保持部79とを備えている。
【0074】
ばね収容部78は、図6に示すように、ワイヤ電極収容部49の前左側部分において(図4参照)、ワイヤ電極収容部49の上壁28の上面から突出し、前方に向かって屈曲する側面視略L字状に形成されている。
【0075】
保持部79は、ばね収容部78の前側に配置され、支持部119と、保持部分120とを備えている。
【0076】
支持部119は、図4に示すように、左右方向に沿う略平板形状に形成され、ワイヤ電極収容部49の上壁28の上面から上方に突出するように設けられている。
【0077】
保持部分120は、側面視略矩形状に形成され、支持部119の右端面上側部分から連続して右方へ突出するように形成されている。また、保持部分120は、突条部80を備えている。
【0078】
突条部80は、側面視略矩形状に形成され、上面、右面および下面の前後方向中央部分から、それぞれ上方、右方および下方に突出するように形成されている。
【0079】
そして、ワイヤ電極収容部49におけるばね収容部78よりも後側の空間は、ワイヤ係合室89として区画されている。ワイヤ係合室89は、左右方向に連通されている。
【0080】
第1ワイヤ保持部85は、ワイヤ係合室89の左端部から連続して設けられている。第1ワイヤ保持部85は、平面視略矩形状に形成され、その前後方向中央部分には、図6に示すように、左右方向に沿って、側面視略V字状に窪む右側窪部112が形成されている。
【0081】
第2ワイヤ保持部86は、図3に示すように、上壁28の左端部に設けられ、上壁28の上面から側面視略コ字状に窪むことにより形成され、左右方向に連通されている(図10参照)。
【0082】
第2ワイヤ保持部86は、図5に示すように、グリッド規制部124と、ワイヤ係止部92とを備えている。
【0083】
グリッド規制部124は、第2ワイヤ保持部86の右端面に設けられ、その右端面から右方に突出する略平板形状に形成されている。
【0084】
ワイヤ係止部92は、第2ワイヤ保持部86の上面における左右方向中央部分に設けられている。ワイヤ係止部92は、図10に示すように、平面視略矩形状に形成され、その前後方向中央部分には、左右方向に沿って、側面視略V字状に窪む左側窪部113が形成されている。
【0085】
また、ワイヤ係止部92は、ワイヤ係止部92の左側窪部113と、第1ワイヤ保持部85の右側窪部112とが、左右方向に投影したときに一致するように配置されている。
【0086】
グリッド保持部87は、図3に示すように、第1ワイヤ保持部85と第2ワイヤ保持部86との間に設けられている。
【0087】
グリッド保持部87は、図7に示すように、前後方向に互いに間隔を隔てて対向配置される1対のグリッド支持壁94を備えている。
【0088】
1対のグリッド支持壁94は、左右方向に延びる略平板形状に形成され、上壁28の下面から下方へ延びるように形成されている。1対のグリッド支持壁94の前後方向における間隔は、第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86の前後方向長さよりも長く形成されている。そして、1対のグリッド支持壁94は、左右方向に投影したときに、第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86が、各グリッド支持壁94の間に位置するように配置されている。
【0089】
各グリッド支持壁94は、縁部105と、位置決め突部100と、位置決め壁103とを備えている。
【0090】
各縁部105は、各グリッド支持壁94の上端部に沿って設けられ、各グリッド支持壁94の対向方向(前後方向)内方へ延びるように形成されている。そして、各縁部105の前後方向内側縁の間は、開口部104として区画されている。
【0091】
また、各縁部105には、その左端部に、グリッド17(後述)の規制突部123(後述)に対応するように、被嵌合部93が形成されている。
【0092】
被嵌合部93は、図5に示すように、被嵌合穴110と、被嵌合穴110の周端部から突出する凸部115とを備えている。
【0093】
被嵌合穴110は、平面視略矩形状に形成され、各縁部105を上下方向に貫通するように形成されている。凸部115は、各被嵌合穴110の前後方向外側端縁における左右方向中央部分から、前後方向内方に向かって突出する平面視略矩形状に形成されている。
【0094】
位置決め突部100は、図7に示すように、各グリッド支持壁94の左右両端部に設けられている。
【0095】
位置決め突部100は、側面視略矩形状に形成され、各グリッド支持壁94の下端部において、前後方向内側面から、前後方向内方へ向かって突出形成されている。
【0096】
また、位置決め壁103は、各グリッド支持壁94の左端部に設けられている。
【0097】
位置決め壁103は、各グリッド支持壁94の左端部に沿って設けられ、各グリッド支持壁94の左端部から前後方向内方へ延びるように、それぞれ形成されている。
【0098】
そして、位置決め壁103と、左側の位置決め突部100とは、直交するように配置されており、位置決め壁103と第2ワイヤ保持部86とは連結されている。
【0099】
また、各グリッド支持壁94には、前後方向内側面に係合溝101が形成されている。
【0100】
係合溝101は、各グリッド支持壁94の左右方向中央部分に設けられ、平面視略コ字状に窪み上下方向に延びる下側部分と、側面視略コ字状に窪み、下側部分の上端部から連続して左方に延びる上側部分とから形成されている。
【0101】
また、上フレーム41は、図3に示すように、スコロトロン型帯電器4と、グリッド電極35と、ワイヤ電極36と、電極カバー37(図2参照)とを備えている。
(2−3)スコロトロン型帯電器
スコロトロン型帯電器4は、帯電ワイヤ16と、グリッド17とを備えている。
【0102】
帯電ワイヤ16は、ワイヤ90と、そのワイヤ90の左右両端部にそれぞれ設けられる2つのリングフック91とを備えている。
【0103】
ワイヤ90は、例えば、タングステンワイヤから形成されている。
【0104】
2つのリングフック91は、左右方向外側部分が略円環形状に形成され、左右方向内側部分が略矩形状に形成されている(図4参照)。
【0105】
グリッド17は、図8に示すように、枠部95と、枠部95に支持される線条部96とを一体的に備えている。
【0106】
枠部95は、上方に開放される側面視略コ字状に形成され、前後方向に互いに間隔を隔てて対向する1対の側板97と、各側板97の右端部において、それらの下端部間を前後方向に架設する右底板98と、各側板97の左端部において、それらの下端部間を前後方向に架設する左底板99とを一体的に備えている。
【0107】
1対の側板97は、左右方向に延びる略平板形状に形成され、その上端部には、規制突部123および突部109がそれぞれ形成されている。
【0108】
規制突部123は、各側板97の左側部分において、各側板97の上端部から上方に向かって突出するように、相対向して形成されている。各規制突部123の遊端部は、1対の側板97の対向方向(前後方向)内方に向けて、それぞれ屈曲している。
【0109】
突部109は、各側板97の左右方向中央部分において、各側板97の上端部から、それぞれ1対の側板97の対向方向(前後方向)外方にむかって突出するように形成されている。
【0110】
また、1対の側板97のうち、後側の側板97には、突出部54が設けられている。
【0111】
突出部54は、図9に示すように、被押圧部111と、係合部102とから形成されている。
【0112】
被押圧部111は、後側の側板97の右端部から連続して、右方へ突出する側面視略矩形状に形成されている。
【0113】
係合部102は、被押圧部111の右端部における上下方向中央部分から、右方へ突出する側面視略矩形状に形成されている。
【0114】
また、被押圧部111の右端部において、係合部102よりも上側および下側の部分が、被押圧面114としてそれぞれ形成されている。2つの被押圧面114は、上下方向に沿うように形成されている。
【0115】
右底板98および左底板99は、図8に示すように、略平板形状に形成されている。左底板99の左右方向長さは、右底板98の左右方向長さよりも短く形成されている。
【0116】
線条部96は、右底板98と左底板99との間に設けられ、前後方向に間隔を隔てて配置され、左右方向に沿う複数の線状部材から形成されている。
【0117】
そして、スコロトロン型帯電器4は、図3に示すように、帯電ワイヤ16が、第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86に保持されるとともに、図11に示すように、グリッド17がグリッド保持部87に保持されることにより、上フレーム41に支持されている。
(2−3−1)スコロトロン型帯電器の組み付け
次に、スコロトロン型帯電器4の上フレーム41に対する組み付けについて説明する。
【0118】
スコロトロン型帯電器4を上フレーム41に組み付けるには、まず、グリッド17をグリッド保持部87に組み付ける。
【0119】
グリッド17をグリッド保持部87に組み付けるには、まず、グリッド17の右底板98が、右側の位置決め突部100の上方を、左側から右側に向けて通過するように、グリッド17をグリッド保持部87に斜めに挿入する。
【0120】
次いで、グリッド17を、右底板98を支点として、正面視時計方向に回動させる。
【0121】
そうすると、グリッド17の突部109が、係合溝101に下側から挿通され、係合溝101の上側部分に到達する(図7参照)。
【0122】
このとき、規制突部123は、その上端部が凸部115の下端部と、上下方向において対向接触する。
【0123】
次いで、グリッド17をグリッド支持壁94に対して、左方に移動させる。
【0124】
そうすると、図11に示すように、右底板98および左底板99の前後方向両端部が、各位置決め突部100の上側に配置され、左底板99の左端部が、第2ワイヤ保持部86のグリッド規制部124と位置決め突部100との間に挟まれる(図5参照)。また、突部109が、係合溝101の上側部分の左端部に到達し、係合溝101の上面に支持される。
【0125】
このとき、規制突部123は、図5に示すように、凸部115を乗り越えて、被嵌合穴110に挿通される。これによって、規制突部123が被嵌合穴110における凸部115の左側に配置され、規制突部123と凸部115とが係合することで、上フレーム41に対する右方へのグリッド17の相対移動が規制される。
【0126】
以上によって、グリッド17がグリッド保持部87に組み付けられる。
【0127】
このとき、グリッド17の突出部54は、図6に示すように、開口127を介して、収容部72内に配置されている。
【0128】
次いで、図3に示すように、帯電ワイヤ16を第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86に組み付ける。なお、帯電ワイヤ16は、後述するワイヤ電極36の組み付け後に組み付けてもよい。
【0129】
帯電ワイヤ16を第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86に組み付けるには、まず、帯電ワイヤ16の左端部を、第2ワイヤ保持部86に保持させる。
【0130】
詳しくは、図5に示すように、左側のリングフック91がワイヤ係止部92の左側に位置するように、ワイヤ90の左端部を上側から左側窪部113に挿通する。
【0131】
そうすると、帯電ワイヤ16が、ワイヤ電極36のばね部67により右方へ引っ張られたとき(後述)に、左側のリングフック91がワイヤ係止部92の左端部と当接して、帯電ワイヤ16の右方への移動が規制される。これにより、帯電ワイヤ16の左端部が、第2ワイヤ保持部86に保持される。
【0132】
次いで、帯電ワイヤ16の右端部を、第1ワイヤ保持部85に保持させる。
【0133】
詳しくは、図4に示すように、右側の側のリングフック91がワイヤ係合室89に配置されるように、ワイヤ90の右端部を上側から右側窪部112に挿通する。これにより、帯電ワイヤ16の右端部が、第1ワイヤ保持部85に保持される。
【0134】
そうすると、図3に示すように、帯電ワイヤ16が上フレーム41において、左右方向に沿って配置される。
【0135】
以上によって、帯電ワイヤ16が、第1ワイヤ保持部85および第2ワイヤ保持部86に組み付けられる。このとき、グリッド17の線条部96と帯電ワイヤ16のワイヤ90とは、上下方向に間隔を隔てて対向配置されている(図1参照)。
(2−4)グリッド電極
グリッド電極35は、図4に示すように、付勢部材の一例としてのばね部材60と、腕部61と、屈曲部62とが、1本の導電性の線状部材から形成されている。つまり、グリッド電極35は、グリッド17と別部材として設けられている。
【0136】
ばね部材60は、左右方向に延びる空心コイルばね形状に形成されている。ばね部材60は、図9(a)に示すように、その左端部において、下側に線状部材の一端が位置するように形成されており、下側左端部が上側左端部よりも僅かに左側に位置している。
【0137】
腕部61は、図4および図6に示すように、ばね部材60の右端部から後方へ延びるように形成された後、右下方へ延びるように形成されている。
【0138】
屈曲部62は、図4に示すように、腕部61の右端部から連続して形成されており、グリッド側電気接点の一例としての第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64と、連結部分65とを備えている。
【0139】
第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64は、図6に示すように、それぞれ上下方向に沿って形成され、互いに並列配置されている。
【0140】
そして、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64の上端部が、図4に示すように、連結部分65により連結されている。
【0141】
連結部分65は、平面視略U字状に形成され、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64の上端部から左方へ屈曲するように形成されている。
【0142】
そして、腕部61と屈曲部62とは、腕部61の右端部と第1グリッド側電気接点63の下端部とが連結されることにより連続している。すなわち、腕部61は、ばね部材60と、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64とを連結している。
【0143】
そして、グリッド電極35は、グリッド電極収容部48に収容されて、上フレーム41に支持されている。
(2−4−1)グリッド電極の組み付け
次に、グリッド電極35のグリッド電極収容部48に対する組み付けについて説明する。
【0144】
グリッド電極35をグリッド電極収容部48に組み付けるには、図10に示すように、まず、ばね部材60を収容部72に収容する。
【0145】
ばね部材60を収容部72に収容するには、グリッド17の係合部102がばね部材60と係合するように(図8参照)、ばね部材60を右上方から収容部72に挿入する。
【0146】
このとき、ばね部材60は、図8に示すように、その軸線方向が左右方向と一致するように配置される。
【0147】
また、図9(b)に示すように、各被押圧面114は、ばね部材60の左端部における上下両端部と当接されている。これにより、グリッド17とグリッド電極35とは電気的に接続されている。そして、ばね部材60は、その左端部下側に線状部材の一端が位置するように形成されているので、図示しないが、僅かに上方に盛り上がるように撓んでいる。
【0148】
そうすると、ばね部材60の付勢力が、各被押圧面114を介して、枠部95に作用する。すなわち、グリッド17がばね部材60により左右方向に沿って付勢される。
【0149】
また、ばね部材60は、僅かに上方に盛り上がるように撓んでいるので、枠部95を左右方向に付勢するとともに、枠部95(側板97)を図9(b)において矢印で示す方向X(左下方)に向けて付勢する。すなわち、グリッド17が、ばね部材60によりグリッド支持壁94の位置決め突部100に向けて付勢される。
【0150】
これにより、図11に示すように、グリッド17が上フレーム41に対して左方に付勢され、両側板97の左端部が位置決め壁103に、左底板99が位置決め突部100に、それぞれ圧接される。
【0151】
また、図5に示すように、グリッド17の各規制突部123の左端部が、被嵌合穴110の左端部と当接し、上フレーム41に対する左方へのグリッド17の相対移動が規制される。これにより、グリッド17が上フレーム41に対して左右方向に位置決めされる。
【0152】
また、右側板98および左底板99の下面における前後両端部は、各位置決め突部100の上側に配置され、各位置決め突部100に支持される。そのため、グリッド17が上フレーム41に対して上下方向に位置決めされる。
【0153】
すなわち、グリッド17は、上フレーム41に対して、左右方向および上下方向に位置決めされており、下フレーム40と上フレーム41とが組み合わされたとき(後述)に、下フレーム40に支持される感光ドラム3との相対配置が位置決めされている。
【0154】
これにより、ばね部材60が収容部72に収容される。
【0155】
次いで、屈曲部62を保持部73に保持させる。
【0156】
屈曲部62を保持部73に保持させるには、図10で示すように、係合部102と係合した状態のばね部材60を回動させることにより、屈曲部62を腕部61とともに回動させて、屈曲部62を保持部分117に保持させる。
【0157】
このとき、保持部分117の突条部74が、第1グリッド側電気接点63と第2グリッド側電気接点64との間、および、連結部75間に配置されている(図4参照)。そのため、屈曲部62は、保持部73に対する前後方向および左右方向の相対移動が規制されている。
【0158】
これにより、屈曲部62が保持部73に保持される。換言すれば、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64は、保持部73に保持されている。
【0159】
以上により、グリッド電極35がグリッド電極収容部48に組み付けられる。
(2−5)ワイヤ電極
ワイヤ電極36は、図4に示すように、ばね部67と、ワイヤ接続部66と、腕部69と、屈曲部68とが、1本の導電性の線状部材から形成されている。
【0160】
ばね部67は、図6に示すように、上下方向に延びる空心コイルばね形状に形成されている。
【0161】
ワイヤ接続部66は、ばね部67の前側下端部から連続して、後方へ延びるように形成され、その後端部が、上方に屈曲する鉤状の鉤状部121として形成されている。
【0162】
腕部69は、ばね部67の後側上端部から連続して、前下側に向かって延びるように形成された後、右方へ延びるように形成されている(図4参照)。
【0163】
屈曲部68は、腕部69の右端部から連続して形成され、ワイヤ側電気接点の一例としての第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77と、連結部分81とを備えている(図4参照)。
【0164】
第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77は、それぞれ上下方向に沿って形成され、互いに並列配置されている。
【0165】
そして、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77の上端部が、連結部分81により連結されている。
【0166】
連結部分81は、図4に示すように、平面視略U字状に形成され、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77の上端部から左方へ屈曲するように形成されている。そして、腕部69と屈曲部68とは、腕部61の右端部と第1ワイヤ側電気接点76の下端部とが連結されることにより、連続している。
【0167】
そして、ワイヤ電極36は、ワイヤ電極収容部49に収容されて、上フレーム41に支持されている。
(2−5−1)ワイヤ電極の組み付け
次に、ワイヤ電極36のワイヤ電極収容部49に対する組み付けについて説明する。
【0168】
ワイヤ電極36をワイヤ電極収容部49に組み付けるには、図6に示すように、ワイヤ接続部66がワイヤ係合室89内に配置され、ばね部67がばね収容部78の前側に配置され、屈曲部68が保持部79に保持されるように、ワイヤ電極収容部49に対して、右側からワイヤ電極36をワイヤ電極収容部49に挿入する。
【0169】
このとき、保持部分120の突条部80が、第1ワイヤ側電気接点76と第1ワイヤ側電気接点77との間、および、連結部分81間に配置されている(図4参照)。そのため、屈曲部68は、保持部79に対する前後方向および左右方向の相対移動が規制されている。
【0170】
以上により、ワイヤ電極36がワイヤ電極収容部49に収容される。
【0171】
そして、ワイヤ係合室89内において、ワイヤ接続部66の鉤状部121と、帯電ワイヤ16の右側のリングフック91とを係合させる。これにより、帯電ワイヤ16とワイヤ電極36とは電気的に接続される。
【0172】
そうすると、ばね部67の付勢力により、帯電ワイヤ16が右方へ引っ張られる。上記したように帯電ワイヤ16の左端部が、ワイヤ係止部92により右方への移動が規制されるように、第1ワイヤ保持部85に保持されているので、帯電ワイヤ16は、第1ワイヤ保持部85と第2ワイヤ保持部86との間に、左右方向に沿って張り渡される。
【0173】
このとき、図6に示すように、右方から見て、前後方向において、帯電ワイヤ16の右端部(鉤状部121とリングフック91との係合部分)と第1ワイヤ側電気接点76との間隔が、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63との間隔よりも短く形成されている。
【0174】
具体的には、右方から見て、前後方向において、帯電ワイヤ16の右端部と第1ワイヤ側電気接点76の上下方向中央部分とを結ぶ線分L1の長さが、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63の上下方向中央部分とを結ぶ線分L2の長さよりも短く形成されている。
【0175】
また、左右方向に投影したときに、線分L1と線分L2とが形成する角度θが、90度以上180度以下、具体的には、177度に形成されている。
(2−6)電極カバー
電極カバー37は、図2に示すように、上フレーム41に着脱可能に設けられている。電極カバー37は、正面視略L字状の平板形状に形成され、上フレーム41に装着されたときに、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64と対応する部分に第1開口部82が形成され、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77と対応する部分に第2開口部83が形成されている。
【0176】
第1開口部82および第2開口部83は、側面視略矩形状に形成され、左右方向に貫通して形成されている。
(2−6−1)電極カバーの装着
電極カバー37を上フレーム41に装着するには、グリッド電極収容部48およびワイヤ電極収容部49を被覆するように、電極カバー37を上側から上壁28に装着する。
【0177】
これにより、図2に示すように、電極カバー37が上フレーム41に装着される。
【0178】
そうすると、第1開口部82から、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64が露出され、第2開口部83から第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77が露出される。
(2−7)ドラムカートリッジの組み立て
次に、ドラムカートリッジ22の組み立てについて説明する。
【0179】
ドラムカートリッジ22を組み立てるには、上記した下フレーム40と上フレーム41とを組み合わせる。具体的には、下フレーム40のドラム支持部25を被覆するように、上側から上フレーム41を下フレーム40に組み合わせる。このとき、下フレーム40の各受部42と上フレーム41の各半円弧部39とは、側面視略略円形状に形成される。
【0180】
また、図1に示すように、グリッド17の線条部96は、感光ドラム3と帯電ワイヤ16との間に配置されている。つまり、位置決め突部100は、枠部95の感光ドラム3側の表面を支持している。
【0181】
以上によって、下フレーム40と上フレーム41とが組み合わされて、ドラムカートリッジ22が組み立てられる。
【0182】
このとき、上フレーム41は下フレーム40に対して位置決めされており、上フレーム41に位置決めされるグリッド17と、下フレーム40に支持される感光ドラム3とは、上フレーム41および下フレーム40を介して、位置決めされている。
(3)本体ケーシングに対するプロセスカートリッジの装着
プロセスカートリッジ21を本体ケーシング2に装着するには、トップカバー50を開放して、対応する位置にプロセスカートリッジ21を上側から挿入する。
【0183】
そして、プロセスカートリッジ21を所定位置まで挿入させた後、トップカバー50を閉鎖させる。
【0184】
以上により、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ21の装着が完了する。
【0185】
このとき、図2に示すように、本体ケーシング2に設けられる本体側第1電気接点129と、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77とが、接触して電気的に接続される。また、本体ケーシング2に設けられる本体側第2電気接点130と、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64とが、接触して電気的に接続される。
3.作用効果
(1)このドラムカートリッジ22によれば、図6に示すように、前後方向において、帯電ワイヤ16の右端部(鉤状部121とリングフック91との係合部分)と、第1ワイヤ側電気接点76の上下方向中央部分とを結ぶ線分L1の長さが、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63の上下方向中央部分とを結ぶ線分L2の長さよりも短く形成されている。
【0186】
そのため、第1ワイヤ側電気接点76と第1グリッド側電気接点63との絶縁距離を確保することができる。つまり、グリッド17の右端部(ばね部材60と係合部102との係合部分)と第1グリッド側電気接点63との間隔を長く形成して、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63とを離間することで、第1ワイヤ側電気接点76と第1グリッド側電気接点63との絶縁距離を確保することができる。
【0187】
従って、ドラムカートリッジ22は、帯電ワイヤ16の右端部と第1ワイヤ側電気接点76との間隔を短くしても、第1ワイヤ側電気接点76から第1グリッド側電気接点63への電流のリークを防止することができる。
【0188】
なお、第1ワイヤ側電気接点76と第1グリッド側電気接点63との間隔よりも長い間隔が設けられる、第1ワイヤ側電気接点76と第2グリッド側電気接点64、第2ワイヤ側電気接点77と第1グリッド側電気接点63、および、第2ワイヤ側電気接点77と第2グリッド側電気接点64についても、電流のリークを防止することができる。
(2)また、左右方向に投影したときに、帯電ワイヤ16の右端部と第1ワイヤ側電気接点76の上下方向中央部分とを結ぶ線分L1と、帯電ワイヤ16の右端部と第1グリッド側電気接点63の上下方向中央部分とを結ぶ線分L2とが形成する角度θが、90度以上180度以下、具体的には、177度に形成されている。
【0189】
そのため、第1ワイヤ側電気接点76と第1グリッド側電気接点63との絶縁距離を、確実に確保することができる。
(3)また、グリッド電極35は、グリッド17と別部材として設けられている。
【0190】
そのため、グリッド17と第1グリッド側電気接点63とを容易に離間して配置することができる。その結果、第1ワイヤ側電気接点76と第1グリッド側電気接点63との絶縁距離を、確実に確保することができる。
(4)また、グリッド電極35は、ばね部材60を備えている。
【0191】
ばね部材60は、導電性の線状部材から左右方向に延びる空心コイル形状に形成されており、グリッド17の後側の側板97の右端部を左右方向に沿って付勢する。
【0192】
そのため、ばね部材60の付勢力により、グリッド17の左端部が位置決め壁103に圧接されて、グリッド17のガタつきが抑制されるとともに、グリッド17を上フレーム41に対して位置決めできる。
【0193】
その結果、上フレーム41と下フレーム40とを組み合わせたときに、グリッド17と感光ドラム3との位置決め精度の向上を図ることができる。
(5)また、グリッド17には、その後側の側板97の右端面に係合部102が設けられている。そして、係合部102とばね部材60とは係合する。
【0194】
そのため、グリッド電極35とグリッド17とは、係合部102を介して、電気的に接続される。つまり、グリッド電極35とグリッド17との接続信頼性の向上を図ることができる。
(6)また、上フレーム41のグリッド保持部87の縁部105には、被嵌合部93が設けられている。被嵌合部93は、被嵌合穴110と凸部115とを備えている。
【0195】
また、グリッド17の枠部95の上端部には、規制突部123が設けられている。そして、規制突部123は、図5に示すように、グリッド17がグリッド保持部87に保持されたときに、被嵌合穴110に挿通される。そうすると、規制突部123の右端部が凸部115の左端部と係合することで、グリッド17の上フレーム41に対する右方への相対移動が規制され、規制突部123の左端部が被嵌合穴110の左端部と当接することで、
グリッド17の上フレーム41に対する左方への相対移動が規制される。
【0196】
つまり、上フレーム41に対するグリッド17の左右方向の相対移動が規制できる。
【0197】
その結果、上フレーム41と下フレーム40とを組み合わせたときに、グリッド17と感光ドラム3との位置決め精度の向上を図ることができる。
(7)また、上フレーム41のグリッド支持壁94は、その左右両端部における下端部に位置決め突部100を備えている。そして、各位置決め突部100は、グリッド17がグリッド保持部87に保持されたときに、右底板98および左底板99の下面を支持する。つまり、位置決め突部100は、枠部95の最も感光ドラム3の近傍に位置する表面を支持する。
【0198】
そのため、簡易な構成でありながら、グリッド17の線条部96と感光ドラム3との間隔を精度よく設定できるので、感光ドラム3に対するグリッド17の位置決め精度の向上を図ることができる。
(8)また、上フレーム41は、収容部72と保持部73とを備え、グリッド電極35は、ばね部材60と第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64とを連結し、それらと一体として形成される導電性の腕部61を備えている。
【0199】
そして、ばね部材60は、収容部72に収容された状態で回動可能であり、ばね部材60の回動に伴ない、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64とが保持部73に保持される。
【0200】
そのため、グリッド電極35を上フレーム41に組み付ける作業の円滑化を図ることができ、ばね部材60および第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64を所定の位置に配置することができる。
(9)また、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置されている。
【0201】
そのため、簡易な構成でありながら、プロセスカートリッジ21が、本体ケーシング2
に装着された状態において、本体側第2電気接点130と、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64とを確実に接触させることができ、本体側第2電気接点130と、第1グリッド側電気接点63および第2グリッド側電気接点64との接続信頼性の向上を図ることができる。
(10)また、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置されている。
【0202】
そのため、簡易な構成でありながら、プロセスカートリッジ21が、本体ケーシング2
に装着された状態において、本体側第1電気接点129と、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77とを確実に接触させることができ、本体側第1電気接点129と、第1ワイヤ側電気接点76および第2ワイヤ側電気接点77との接続信頼性の向上を図ることができる。
(11)プロセスカートリッジ21およびプリンタ1は、ドラムカートリッジ22を備えている。
【0203】
そのため、帯電ワイヤ16の右端部と第1ワイヤ側電気接点76との間隔、具体的には、帯電ワイヤ16の右端部と第1ワイヤ側電気接点76の上下方向中央部分とを結ぶ線分L1の長さを短くしても、第1ワイヤ側電気接点76から第1グリッド側電気接点63への電流のリークを防止することができる。
4.変形例
また、上記したドラムカートリッジ22では、グリッド17における2つの被押圧面114が上下方向に沿ってそれぞれ形成されていたが、図12に示すように、2つの被押圧面114が、上方へ向かうに従って左方へ傾斜するように形成されていてもよい。
【0204】
この変形例では、ばね部材60が、図12(b)に示すように、収容部72に収容された状態において、被押圧面114の傾斜により、側板97を図12(b)において矢印で示す方向X(左下方)に向けて付勢する。つまり、グリッド17が、グリッド支持壁94の位置決め突部100に向けて付勢される。
【0205】
そのため、上記の実施形態と比較して、グリッド17を上フレーム41に対してより精度よく位置決めできる。
【符号の説明】
【0206】
1 プリンタ
2 本体ケーシング
3 感光ドラム
4 スコロトロン型帯電器
6 現像ローラ
16 帯電ワイヤ
17 グリッド
21 プロセスカートリッジ
22 ドラムカートリッジ
13 供給ローラ
16 ゴムローラ
21 プロセスカートリッジ
22 ドラムカートリッジ
23 現像カートリッジ
24 ドラムフレーム
35 グリッド電極
36 ワイヤ電極
60 ばね部材
61 腕部
63 第1グリッド側電気接点
64 第2グリッド側電気接点
72 収容部
73 保持部
76 第1ワイヤ側電気接点
77 第2ワイヤ側電気接点
93 被嵌合部
95 枠部
96 線条部
102 係合部
129 本体側第1電気接点
130 本体側第2電気接点
L1 帯電ワイヤと第1ワイヤ側電気接点とを結ぶ線分
L2 帯電ワイヤと第1グリッド側電気接点とを結ぶ線分
θ 線分L1と線分L2とが形成する角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに回転可能に設けられる感光体と、
前記感光体の軸線方向に沿って配置される帯電ワイヤ、および、前記帯電ワイヤと前記感光体との間に配置されるグリッドを備え、前記フレームに支持される帯電器と、
前記帯電ワイヤと電気的に接続されるとともに、前記フレームに支持され、前記フレームから露出するワイヤ側電気接点を有するワイヤ電極と、
前記グリッドと電気的に接続されるとともに、前記フレームに支持され、前記フレームから露出するグリッド側電気接点を有するグリッド電極と、を備え、
前記軸線方向から見て、前記軸線方向と直交する方向において、前記帯電ワイヤと前記ワイヤ側電気接点との間隔が、前記帯電ワイヤと前記グリッド側電気接点との間隔よりも短いことを特徴とする、感光体カートリッジ。
【請求項2】
前記軸線方向に投影したときに、前記帯電ワイヤと前記ワイヤ側電気接点とを結ぶ線分と、前記帯電ワイヤと前記グリッド側電気接点とを結ぶ線分とが形成する角度が、90度以上180度以下であることを特徴とする、請求項1に記載の感光体カートリッジ。
【請求項3】
前記グリッド電極は、前記グリッドと別部材として設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の感光体カートリッジ。
【請求項4】
前記グリッド電極は、前記グリッドを前記軸線方向に沿って付勢する、導電性の付勢部材を備えることを特徴とする、請求項3に記載の感光体カートリッジ。
【請求項5】
前記グリッドには、前記付勢部材と係合する係合部が設けられることを特徴とする、請求項4に記載の感光体カートリッジ。
【請求項6】
前記グリッドは、前記帯電ワイヤと前記感光体との間に配置される線条部と、前記線条部を支持する枠部とを備え、
前記係合部は、前記枠部の前記軸線方向端部から、前記軸線方向に沿って突出する突出部であり、
前記付勢部材は、前記突出部が設けられる前記枠部の前記軸線方向端部を付勢するように配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の感光体カートリッジ。
【請求項7】
前記フレームは、被嵌合部を有し、
前記枠部には、前記被嵌合部と嵌合することで、前記軸線方向における、前記フレームに対する前記グリッドの相対移動を規制する規制突部が設けられ、
前記規制突部は、前記線条部から前記帯電ワイヤに向かう方向に突出するように形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の感光体カートリッジ。
【請求項8】
前記フレームは、前記感光体に対する前記グリッドの相対配置を位置決めする位置決め突部を備え、
前記位置決め突部は、前記枠部の前記感光体側の表面を支持することを特徴とする、請求項6または7に記載の感光体カートリッジ。
【請求項9】
前記フレームは、前記付勢部材を収容する収容部と、前記グリッド側電気接点を保持する保持部とを備え、
前記グリッド電極は、前記付勢部材と前記グリッド側電気接点とを連結する導電性の腕部を備え、
前記付勢部材は、前記収容部に収容され、前記係合部と係合した状態において、回動可能なばね部材であり、
前記グリッド側電気接点は、前記付勢部材が回動されることで前記腕部とともに回動し、前記保持部に保持されていることを特徴とする、請求項5ないし8のいずれか一項に記載の感光体カートリッジ。
【請求項10】
前記グリッド側電気接点は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置される第1グリッド側電気接点および第2グリッド側電気接点を備えることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の感光体カートリッジ。
【請求項11】
前記ワイヤ側電気接点は、それぞれ導電性の線状部材であり、並列配置される第1ワイヤ側電気接点および第2ワイヤ側電気接点を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の感光体カートリッジ。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の感光体カートリッジと、
前記感光体カートリッジに着脱可能であり、前記感光体カートリッジに装着された状態において、前記感光体に対向配置される現像剤担持体を備える現像カートリッジと、を備えることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項13】
請求項12に記載のプロセスカートリッジと、
前記プロセスカートリッジが着脱可能であり、本体側第1電気接点と本体側第2電気接点とを備える装置本体と、を備え、
前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された状態において、前記本体側第1電気接点と前記ワイヤ側電気接点とが接触し、前記本体側第1電気接点と前記帯電ワイヤとが電気的に接続されるとともに、前記本体側第2電気接点と前記グリッド側電気接点とが接触し、前記本体側第2電気接点と前記グリッドとが電気的に接続されることを特徴とする、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−54050(P2013−54050A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190029(P2011−190029)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】