感光性樹脂印刷原版の露光装置およびこれを用いた露光方法
【課題】品質問題を生じさせることなく短時間で感光性樹脂印刷原版を露光台に取り付けあるいは取り外すことができ、感光性樹脂印刷原版の反りを防止し、露光ムラを生じさせない露光装置およびこれを用いた露方法を提供する。
【解決手段】露光台1には感光性樹脂印刷原版2を貼り付けるための部材、例えば粘着シート3あるいは吸盤シート4が両面テープ、接着剤、ネジなどで貼り付けられている。粘着シート3の材質は、シリコーン、塩化ビニール、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
【解決手段】露光台1には感光性樹脂印刷原版2を貼り付けるための部材、例えば粘着シート3あるいは吸盤シート4が両面テープ、接着剤、ネジなどで貼り付けられている。粘着シート3の材質は、シリコーン、塩化ビニール、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は感光性樹脂印刷版原版の露光装置およびこれを用いた露光方法に関するものである。より詳しくは、コンピューター上のデジタルデータが直接出力された感光性樹脂印刷原版の露光装置およびこれを用いた露光方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
感光性樹脂組成物を印刷用版材として使用することは一般的に行われ、樹脂凸版、平版、凹版、フレキソ版印刷の各分野において主流となっている。
【0003】
このような印刷版材は、塩化ビニールやポリプロピレンなどのプラスチックフィルムやガラス板など活性光線を透過させるシートや板(以後密着シートと称する)を用いて原画フィルムと感光性樹脂印刷原版を減圧密着させ、原画フィルムを通して活性光線で露光することにより、感光性樹脂層中に溶剤で除去できる部分と除去できない部分を形成することで印刷画像を形成し、印刷版材として使用するものである。
【0004】
最近では、コンピューターの進歩に伴い、コンピューター上で処理された情報を感光性樹脂印刷原版上に直接出力し、原画フィルムの作製工程を必要とせずに凸版印刷版を得る、いわゆるCTP(computer to plate)方式が実用化されている。このCTP方式は、デジタルデータより画像マスクを感光性樹脂上に形成し、その後、活性光線、多くの場合では紫外線を画像マスク側から全面露光することによって、画像マスクの非被覆部のみ選択的に感光性樹脂層を硬化させるものである。このCTP方式の利点は、上述した原画フィルムの製造工程が不要となること、原画フィルムの現像廃液の処理が不要で環境衛生的に好ましいことに加え、密着シートで原画フィルムを密着させる際の異物混入がなくなること、シャープな構造のレリーフが得られることなどが挙げられる。
【0005】
しかしながら、密着シートを使用しないため、感光性樹脂印刷原版の反りによって、露光時に感光性樹脂層の硬化ムラが発生するという課題があった。感光性樹脂印刷原版の反りは主に、感光性樹脂印刷原版固有の反りと、感光性樹脂層の露光された際の硬化収縮による反りが挙げられる。感光性樹脂印刷原版固有の反りとは、例えば支持体に巻き癖がついており、そのために感光性樹脂印刷原版全体が反っていることや、感光性樹脂層内の残存溶媒量の変化による反りが挙げられる。
【0006】
原版による改良については、感光性樹脂組成の変更による反りの低減方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらの方法では、感光性樹脂層の露光収縮による反りには効果が期待できるが、上述の感光性樹脂印刷原版固有の反りには効果がないため、どのような原版を用いても反りを防止できる装置面での改良が求められていた。
【特許文献1】特開2003−195493号公報(第2頁)
【特許文献2】特開2003−207882号公報(第2頁)
【特許文献3】特開2004−309783号公報(第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記従来の課題を解決しようとするものであり、品質問題を生じさせることなく短時間で感光性樹脂印刷原版を露光台に取り付けあるいは取り外すことができ、感光性樹脂印刷原版の反りを防止し、露光ムラを生じさせない露光装置およびこれを用いた露光方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(1)少なくとも支持体(A)、露光により架橋する感光性樹脂層(B)、赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層(C)を有する感光性樹脂印刷原版を露光台に装着し、該感光性樹脂印刷原版に活性光線を照射する露光装置であって、該感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有することを特徴とする露光装置。
(2)前記反り防止機構が、露光台に粘着性、または吸着性をもたせたものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(3)前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有するものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(4)前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有するものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(5)感光性樹脂印刷原版がフレキソ版あるいは樹脂凸版であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の露光装置。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の露光装置を用いたことを特徴とする露光方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、品質問題を生じさせることなく短時間で感光性樹脂印刷原版を露光台に取り付けあるいは取り外すことができ、感光性樹脂印刷原版の反りを防止し、露光ムラのない印刷版を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
本発明の感光性樹脂印刷原版の露光装置について図を用いて説明するが、本発明は例示した構造を有する露光装置に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に粘着性、あるいは吸着性をもたせた露光装置の一例を示す概略構成図である。図1においては、露光台1には感光性樹脂印刷原版2を貼り付けるための部材、例えば粘着シート3あるいは吸盤シート4が両面テープ、接着剤、ネジなどで貼り付けられている。粘着シート3あるいは吸盤シート4は、露光台1の全面を覆う必要はなく、感光性樹脂印刷原版2の反りが防止できる程度に少なくとも一部分に配設されていればよい。粘着シート3の材質は、シリコーン、塩化ビニール、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられるが、粘着性を有するものであればこれらに限定されるものではない。粘着力は0.05N/cm以上10N/cm以下が望ましい。さらに望ましくは、0.1N/cm以上5N/cm以下である。なお、粘着力は、粘着シートに2cm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼り、バネばかりで引っ張ったときのPETフィルムの剥離力を粘着シートの粘着力として測定したものである。
【0013】
図2は、感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸盤シートを例示する側面概略図である。吸盤シート4は、例えば、図2に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやステンレス板などの支持体12の上に吸盤11を取り付けたものである。吸盤11は支持体12の全面に設けることが好ましいが、限定サイズの感光性樹脂印刷原版2を使うのであれば、感光性樹脂印刷原版2の辺の外周部に相当する場所のみに吸盤11を配設してもよい。また、吸盤シート4は支持体12と吸盤11とが一体成形加工されたものであってもよい。
【0014】
図3は、感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸着性をもたせた他の一例を示す概略図である。図3の露光装置においては露光台1に減圧孔5が開けられており、その減圧孔5はチューブ6を経由して減圧ポンプ7につながっている。減圧ポンプ7を作動させることにより減圧孔5は減圧状態になり、感光性樹脂印刷原版2を露光台1に吸着させておくことができる。感光性樹脂印刷原版2によってふさがれていない孔は、PETフィルムなどでふさいでおくことが好ましい。図4は、図3における減圧孔を開閉するための機構の一例を示す概略図である。図4においては、スプリング9で保持された栓8を減圧孔5の下の減圧されたチャンバー10内に設け、感光性樹脂印刷原版2が置かれていない部分は、栓8が減圧孔5をふさぎ、感光性樹脂印刷原版2が置かれた場所は感光性樹脂印刷原版2によって栓8が押し下げられ減圧孔5が開くという仕組みにしておけば、ふさがれていない孔をPETフィルムなどでふさぐ必要はない。栓8の形状は逆T字形、球形、円錐形などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0015】
図5〜図9は、感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有している露光装置の一例を示す概略構成図である。図5においては、露光台1には磁性シート13が両面テープで貼り付けられている。この上に感光性樹脂印刷原版2を置き、辺を覆うように磁性ストリップ14を貼り付けることで感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。磁性シート13と磁性ストリップ14の少なくとも一方は磁力を発するマグネットである。磁性ストリップ14は鉄やマグネットを使用することが一般的であるが磁性体であればよい。磁性ストリップ14のサイズは幅20〜100mm×必要長×0.05〜3mm厚のものが好ましい。幅が20mm以上の磁性ストリップ14を用いることで感光性樹脂印刷原版2を押さえつけるのに十分な効果が得られ、幅が100mm以下のものを用いることで、露光台1上の有効露光面積が著しく減少する不具合が生じることがない。厚みが0.05mm以上の磁性ストリップ14を用いることで取扱いが容易になり、厚み3mm以下のものを用いることで、磁性ストリップを露光台に対して安定して水平に置くことができるため、十分な押さえつける効果が得られる。磁性シート13は露光台1の全面を覆う必要はなく、磁性ストリップ14で感光性樹脂印刷原版2を押さえられる程度に少なくとも一部分に配設されていればよい。露光台1が鉄などの磁性体であればこれを磁性シートとして代用することができる。
【0016】
図6は、露光台1にバー17が設けられており、フック16付きの伸縮性ストリップ15をバー17に引っ掛けることで感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。バー17は露光台の4辺全てに設けられていてもよい。またバー17は露光台1の周辺部に取り付けることも可能である。図7に示すように、バー17の代わりにフック16を引っ掛けられるようなリング18を設けてもよい。フック16はバー17やリング18に引っ掛けるのに十分な強度があれば、材質や形状は特に定めるものではない。伸縮性ストリップ15は、3%以上の伸縮性を有するものが好ましい。このような材料として、例えば、ポリウレタンなどの伸縮性弾性繊維を織り込んだ織物などを1〜10層を積層させたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。また伸縮性ストリップのサイズは、幅20〜100mm×必要長が望ましい。
【0017】
図8(A)は、露光台1に蝶番21を介して取り付けられた枠20に、移動押さえ板19を具備した露光装置である。移動押さえ板19は感光性樹脂印刷原版2のサイズに応じて枠20上をスライドすることができる。図8(B)、(C)の側面図で示すように、枠20には溝26が備わっており、開口部が狭い構造となっている。溝26には溝内を自由に動かせるストッパー27が入っており、ストッパー27にはネジ28が付いている。ネジ28を緩めることにより移動押さえ板19がスライド可能となり、ネジ28を締めることにより移動押さえ板19が枠20上に固定される。枠20は蝶番21で開閉することができ、枠20を閉めたときに移動押さえ板19で感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。枠ロック22は枠20が開かないようにおさえるためのものである。
【0018】
図9(A)〜(C)は、露光台1にクランプ23あるいはスリット24が設けられたものである。クランプ方式については、クランプ23のつまみを押し下げてはさみ部で感光性樹脂印刷原版を挟んで固定する方式である。はさみ部の幅は10mm以上100mm以下が望ましい。スリット方式については、スリット24に感光性樹脂印刷原版を差し込む方式である。スリットと露光台のすきまは、使用する版厚の+0.05mm以上5mm以下が望ましい。スリットの幅は10mm以上100mm以下が望ましい。感光性樹脂印刷原版2のサイズが限定されている場合には、これらの押さえ方法も実用的である。またクランプ方式とスリット方式を同時に採用することも可能である。
【0019】
図10は、露光台1に感光性樹脂印刷原版2を係止するピン25をはめ込むための穴が開けられているものである。図11に示すように、感光性樹脂印刷原版2のエッジにもあらかじめピン穴を開けておき、係止ピン25で感光性樹脂印刷原版2を露光台1に固定するものである。あるいは、図12に示すように、露光台1に係止ピン25が固定されており、その係止ピンにエッジに穴を開けた感光性樹脂印刷原版2をはめ込むようにしたものである。
【0020】
ここで述べている感光性樹脂印刷原版としては、フレキソ版あるいは樹脂凸版が挙げられる。具体的にはフレキソ版として、東洋紡績(株)製の「コスモライト」(登録商標)、デュポン社製の「サイレル」(登録商標)、フリント社製の「ナイロフレックス」(登録商標)、旭化成社製の「AWP」(登録商標)などが挙げられる。樹脂凸版としては東レ(株)製の「トレリーフ」(登録商標)、東洋紡績(株)製の「プリンタイト」(登録商標)、フリント社製の「ナイロプリント」(登録商標)などが挙げられる。
【0021】
また、感光性樹脂印刷原版の支持体には、PETフィルムやアクリル板などの樹脂フィルムあるいは樹脂板や、鉄、アルミなどの金属板を主に用いることかできる。感光性樹脂層には、フレキソ版であれば、樹脂としてブタジエンゴムやスチレンゴムのようなエラストマー性バインダーが使用されており、樹脂凸版であれば、ナイロンやポリビニールアルコールなどの樹脂が使用される。赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層は、水溶性あるいは水分散性のバインダーに、カーボンブラックのような紫外光を遮断する機能を有し、赤外線を吸収する物質を混合したものである。
【実施例】
【0022】
以下に実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
【0023】
(実施例1)
図1に示す感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有する露光装置を次の方法で準備した。富士フイルムグラフィックシステムズ(株)販売のバッチ式製版装置「FTW350LII」は、露光ユニット、現像ユニット、乾燥・後露光ユニット、操作・電装部からなっている。露光ユニットは露光ランプと露光台からなる。露光ランプとして、350nm付近にピーク波長を持つ“CLEO Performance”40W(Philips Lighting B.V.製)を用いた。その露光ユニットの露光台全面に、住友スリーエム(株)販売の両面テープ「ST−416P」を貼り、その上に三菱樹脂(株)販売の粘着シート“ヒシマット クリーン”(粘着力は0.2N/cm)を貼り付けた。次いで、基板、感光性樹脂層、感熱マスク層およびカバーフィルムを層構成として含む感光性樹脂印刷原版、富士“トレリーフ”(登録商標)DWF95DT(富士フイルムグラフィックシステムズ(株)販売)からカバーフィルムを剥がした後、レーザー描画セッター“CDI Spark”(エスコグラフィックス(株)販売)の描画ドラムに取り付け、印刷版に20cm×20cmのベタ絵柄を1.75J/cm2で描画した。印刷版をレーザー描画セッターから取り外し、ベタ絵柄が中央に位置するように30cm×30cmに断裁した後、カバーフィルムとは反対側の基板側が粘着シート“ヒシマット”と接するように、黒色の感熱マスク層が上面にくるように、DWF95DTを貼り付けた。この貼り付けの際に、手で版面全体を“ヒシマット”に押しつけただけであり、粘着テープのような消耗材は使用せず、ごく短時間で貼り付けることができた。その後8分間露光を行った。
【0024】
上記露光済みの版材を、FLW350LIIの現像ユニットに備え付けられた洗い出しブラシによって現像処理した。その結果、中央のベタ絵柄および版の4辺の端から1〜2mmの部分が硬化しているのみで、その他の部分は均一に現像できた。版の4辺の端は、側面から紫外光が入射したため意図せず光硬化したものであるが、版の端1〜2mm程度の部分は印刷に用いず、通常切断除去されるので、実用上問題なかった。
【0025】
(比較例1)
実施例1において、露光台に粘着シート“ヒシマット”を貼り付けず、露光台の上にレーザー描画を行った感光性樹脂印刷原版DWF95DTをそのまま置いて、実施例1と同様に紫外光露光したところ、印刷原版が硬化収縮により、感光性樹脂層側にカールし、版の両端が上方に浮いた状態となっていた。次いで実施例1と同様に現像処理したところ、版の両端から20〜40mmの部分が意図せずして光硬化していた。これは版の両端が浮いた状態で露光されたため、版の側面からの光硬化が著しく進んだためである。版の端から40mmの位置で意図しない硬化部分ができるのは、印刷版としての品質上重要な問題である。
【0026】
(実施例2)
比較例1において、図5に示す磁性ストリップで版の4辺を押さえた以外は、全て同様にして露光および現像処理したところ、版の端1〜2mmの部分で一部意図しない光硬化された部分が発生していたが、磁性ストリップで遮蔽されたほとんどの部分では、意図しない硬化部分は発生していなかった。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に粘着性、あるいは吸着性をもたせた露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1における吸盤シートを例示する側面概略図である。
【図3】本発明の感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸着性をもたせた他の一例を示す概略図である。
【図4】図3における減圧孔を開閉するための機構の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有している露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図6】押さえ部材の他の一例を示す概略構成図である。
【図7】押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図8】(A)〜(C)は押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図9】(A)〜(C)は押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図10】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有している露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】本発明のピンを有している露光装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図12】本発明のピンを有している露光装置のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0028】
1:露光台
2:感光性樹脂印刷原版
3:粘着シート
4:吸盤シート
5:減圧孔
6:チューブ
7:減圧ポンプ
8:栓
9:スプリング
10:チャンバー
11:吸盤
12:支持体
13:磁性シート
14:磁性ストリップ
15:伸縮性ストリップ
16:フック
17:バー
18:リング
19:移動押さえ板
20:枠
21:蝶番
22:枠ロック
23:クランプ
24:スリット
25:係止ピン
26:溝
27:ストッパー
28:ネジ
【技術分野】
【0001】
本発明は感光性樹脂印刷版原版の露光装置およびこれを用いた露光方法に関するものである。より詳しくは、コンピューター上のデジタルデータが直接出力された感光性樹脂印刷原版の露光装置およびこれを用いた露光方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
感光性樹脂組成物を印刷用版材として使用することは一般的に行われ、樹脂凸版、平版、凹版、フレキソ版印刷の各分野において主流となっている。
【0003】
このような印刷版材は、塩化ビニールやポリプロピレンなどのプラスチックフィルムやガラス板など活性光線を透過させるシートや板(以後密着シートと称する)を用いて原画フィルムと感光性樹脂印刷原版を減圧密着させ、原画フィルムを通して活性光線で露光することにより、感光性樹脂層中に溶剤で除去できる部分と除去できない部分を形成することで印刷画像を形成し、印刷版材として使用するものである。
【0004】
最近では、コンピューターの進歩に伴い、コンピューター上で処理された情報を感光性樹脂印刷原版上に直接出力し、原画フィルムの作製工程を必要とせずに凸版印刷版を得る、いわゆるCTP(computer to plate)方式が実用化されている。このCTP方式は、デジタルデータより画像マスクを感光性樹脂上に形成し、その後、活性光線、多くの場合では紫外線を画像マスク側から全面露光することによって、画像マスクの非被覆部のみ選択的に感光性樹脂層を硬化させるものである。このCTP方式の利点は、上述した原画フィルムの製造工程が不要となること、原画フィルムの現像廃液の処理が不要で環境衛生的に好ましいことに加え、密着シートで原画フィルムを密着させる際の異物混入がなくなること、シャープな構造のレリーフが得られることなどが挙げられる。
【0005】
しかしながら、密着シートを使用しないため、感光性樹脂印刷原版の反りによって、露光時に感光性樹脂層の硬化ムラが発生するという課題があった。感光性樹脂印刷原版の反りは主に、感光性樹脂印刷原版固有の反りと、感光性樹脂層の露光された際の硬化収縮による反りが挙げられる。感光性樹脂印刷原版固有の反りとは、例えば支持体に巻き癖がついており、そのために感光性樹脂印刷原版全体が反っていることや、感光性樹脂層内の残存溶媒量の変化による反りが挙げられる。
【0006】
原版による改良については、感光性樹脂組成の変更による反りの低減方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらの方法では、感光性樹脂層の露光収縮による反りには効果が期待できるが、上述の感光性樹脂印刷原版固有の反りには効果がないため、どのような原版を用いても反りを防止できる装置面での改良が求められていた。
【特許文献1】特開2003−195493号公報(第2頁)
【特許文献2】特開2003−207882号公報(第2頁)
【特許文献3】特開2004−309783号公報(第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記従来の課題を解決しようとするものであり、品質問題を生じさせることなく短時間で感光性樹脂印刷原版を露光台に取り付けあるいは取り外すことができ、感光性樹脂印刷原版の反りを防止し、露光ムラを生じさせない露光装置およびこれを用いた露光方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(1)少なくとも支持体(A)、露光により架橋する感光性樹脂層(B)、赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層(C)を有する感光性樹脂印刷原版を露光台に装着し、該感光性樹脂印刷原版に活性光線を照射する露光装置であって、該感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有することを特徴とする露光装置。
(2)前記反り防止機構が、露光台に粘着性、または吸着性をもたせたものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(3)前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有するものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(4)前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有するものであることを特徴とする前記(1)に記載の露光装置。
(5)感光性樹脂印刷原版がフレキソ版あるいは樹脂凸版であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の露光装置。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の露光装置を用いたことを特徴とする露光方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、品質問題を生じさせることなく短時間で感光性樹脂印刷原版を露光台に取り付けあるいは取り外すことができ、感光性樹脂印刷原版の反りを防止し、露光ムラのない印刷版を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
本発明の感光性樹脂印刷原版の露光装置について図を用いて説明するが、本発明は例示した構造を有する露光装置に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に粘着性、あるいは吸着性をもたせた露光装置の一例を示す概略構成図である。図1においては、露光台1には感光性樹脂印刷原版2を貼り付けるための部材、例えば粘着シート3あるいは吸盤シート4が両面テープ、接着剤、ネジなどで貼り付けられている。粘着シート3あるいは吸盤シート4は、露光台1の全面を覆う必要はなく、感光性樹脂印刷原版2の反りが防止できる程度に少なくとも一部分に配設されていればよい。粘着シート3の材質は、シリコーン、塩化ビニール、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられるが、粘着性を有するものであればこれらに限定されるものではない。粘着力は0.05N/cm以上10N/cm以下が望ましい。さらに望ましくは、0.1N/cm以上5N/cm以下である。なお、粘着力は、粘着シートに2cm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼り、バネばかりで引っ張ったときのPETフィルムの剥離力を粘着シートの粘着力として測定したものである。
【0013】
図2は、感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸盤シートを例示する側面概略図である。吸盤シート4は、例えば、図2に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやステンレス板などの支持体12の上に吸盤11を取り付けたものである。吸盤11は支持体12の全面に設けることが好ましいが、限定サイズの感光性樹脂印刷原版2を使うのであれば、感光性樹脂印刷原版2の辺の外周部に相当する場所のみに吸盤11を配設してもよい。また、吸盤シート4は支持体12と吸盤11とが一体成形加工されたものであってもよい。
【0014】
図3は、感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸着性をもたせた他の一例を示す概略図である。図3の露光装置においては露光台1に減圧孔5が開けられており、その減圧孔5はチューブ6を経由して減圧ポンプ7につながっている。減圧ポンプ7を作動させることにより減圧孔5は減圧状態になり、感光性樹脂印刷原版2を露光台1に吸着させておくことができる。感光性樹脂印刷原版2によってふさがれていない孔は、PETフィルムなどでふさいでおくことが好ましい。図4は、図3における減圧孔を開閉するための機構の一例を示す概略図である。図4においては、スプリング9で保持された栓8を減圧孔5の下の減圧されたチャンバー10内に設け、感光性樹脂印刷原版2が置かれていない部分は、栓8が減圧孔5をふさぎ、感光性樹脂印刷原版2が置かれた場所は感光性樹脂印刷原版2によって栓8が押し下げられ減圧孔5が開くという仕組みにしておけば、ふさがれていない孔をPETフィルムなどでふさぐ必要はない。栓8の形状は逆T字形、球形、円錐形などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0015】
図5〜図9は、感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有している露光装置の一例を示す概略構成図である。図5においては、露光台1には磁性シート13が両面テープで貼り付けられている。この上に感光性樹脂印刷原版2を置き、辺を覆うように磁性ストリップ14を貼り付けることで感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。磁性シート13と磁性ストリップ14の少なくとも一方は磁力を発するマグネットである。磁性ストリップ14は鉄やマグネットを使用することが一般的であるが磁性体であればよい。磁性ストリップ14のサイズは幅20〜100mm×必要長×0.05〜3mm厚のものが好ましい。幅が20mm以上の磁性ストリップ14を用いることで感光性樹脂印刷原版2を押さえつけるのに十分な効果が得られ、幅が100mm以下のものを用いることで、露光台1上の有効露光面積が著しく減少する不具合が生じることがない。厚みが0.05mm以上の磁性ストリップ14を用いることで取扱いが容易になり、厚み3mm以下のものを用いることで、磁性ストリップを露光台に対して安定して水平に置くことができるため、十分な押さえつける効果が得られる。磁性シート13は露光台1の全面を覆う必要はなく、磁性ストリップ14で感光性樹脂印刷原版2を押さえられる程度に少なくとも一部分に配設されていればよい。露光台1が鉄などの磁性体であればこれを磁性シートとして代用することができる。
【0016】
図6は、露光台1にバー17が設けられており、フック16付きの伸縮性ストリップ15をバー17に引っ掛けることで感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。バー17は露光台の4辺全てに設けられていてもよい。またバー17は露光台1の周辺部に取り付けることも可能である。図7に示すように、バー17の代わりにフック16を引っ掛けられるようなリング18を設けてもよい。フック16はバー17やリング18に引っ掛けるのに十分な強度があれば、材質や形状は特に定めるものではない。伸縮性ストリップ15は、3%以上の伸縮性を有するものが好ましい。このような材料として、例えば、ポリウレタンなどの伸縮性弾性繊維を織り込んだ織物などを1〜10層を積層させたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。また伸縮性ストリップのサイズは、幅20〜100mm×必要長が望ましい。
【0017】
図8(A)は、露光台1に蝶番21を介して取り付けられた枠20に、移動押さえ板19を具備した露光装置である。移動押さえ板19は感光性樹脂印刷原版2のサイズに応じて枠20上をスライドすることができる。図8(B)、(C)の側面図で示すように、枠20には溝26が備わっており、開口部が狭い構造となっている。溝26には溝内を自由に動かせるストッパー27が入っており、ストッパー27にはネジ28が付いている。ネジ28を緩めることにより移動押さえ板19がスライド可能となり、ネジ28を締めることにより移動押さえ板19が枠20上に固定される。枠20は蝶番21で開閉することができ、枠20を閉めたときに移動押さえ板19で感光性樹脂印刷原版2を押さえるものである。枠ロック22は枠20が開かないようにおさえるためのものである。
【0018】
図9(A)〜(C)は、露光台1にクランプ23あるいはスリット24が設けられたものである。クランプ方式については、クランプ23のつまみを押し下げてはさみ部で感光性樹脂印刷原版を挟んで固定する方式である。はさみ部の幅は10mm以上100mm以下が望ましい。スリット方式については、スリット24に感光性樹脂印刷原版を差し込む方式である。スリットと露光台のすきまは、使用する版厚の+0.05mm以上5mm以下が望ましい。スリットの幅は10mm以上100mm以下が望ましい。感光性樹脂印刷原版2のサイズが限定されている場合には、これらの押さえ方法も実用的である。またクランプ方式とスリット方式を同時に採用することも可能である。
【0019】
図10は、露光台1に感光性樹脂印刷原版2を係止するピン25をはめ込むための穴が開けられているものである。図11に示すように、感光性樹脂印刷原版2のエッジにもあらかじめピン穴を開けておき、係止ピン25で感光性樹脂印刷原版2を露光台1に固定するものである。あるいは、図12に示すように、露光台1に係止ピン25が固定されており、その係止ピンにエッジに穴を開けた感光性樹脂印刷原版2をはめ込むようにしたものである。
【0020】
ここで述べている感光性樹脂印刷原版としては、フレキソ版あるいは樹脂凸版が挙げられる。具体的にはフレキソ版として、東洋紡績(株)製の「コスモライト」(登録商標)、デュポン社製の「サイレル」(登録商標)、フリント社製の「ナイロフレックス」(登録商標)、旭化成社製の「AWP」(登録商標)などが挙げられる。樹脂凸版としては東レ(株)製の「トレリーフ」(登録商標)、東洋紡績(株)製の「プリンタイト」(登録商標)、フリント社製の「ナイロプリント」(登録商標)などが挙げられる。
【0021】
また、感光性樹脂印刷原版の支持体には、PETフィルムやアクリル板などの樹脂フィルムあるいは樹脂板や、鉄、アルミなどの金属板を主に用いることかできる。感光性樹脂層には、フレキソ版であれば、樹脂としてブタジエンゴムやスチレンゴムのようなエラストマー性バインダーが使用されており、樹脂凸版であれば、ナイロンやポリビニールアルコールなどの樹脂が使用される。赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層は、水溶性あるいは水分散性のバインダーに、カーボンブラックのような紫外光を遮断する機能を有し、赤外線を吸収する物質を混合したものである。
【実施例】
【0022】
以下に実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
【0023】
(実施例1)
図1に示す感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有する露光装置を次の方法で準備した。富士フイルムグラフィックシステムズ(株)販売のバッチ式製版装置「FTW350LII」は、露光ユニット、現像ユニット、乾燥・後露光ユニット、操作・電装部からなっている。露光ユニットは露光ランプと露光台からなる。露光ランプとして、350nm付近にピーク波長を持つ“CLEO Performance”40W(Philips Lighting B.V.製)を用いた。その露光ユニットの露光台全面に、住友スリーエム(株)販売の両面テープ「ST−416P」を貼り、その上に三菱樹脂(株)販売の粘着シート“ヒシマット クリーン”(粘着力は0.2N/cm)を貼り付けた。次いで、基板、感光性樹脂層、感熱マスク層およびカバーフィルムを層構成として含む感光性樹脂印刷原版、富士“トレリーフ”(登録商標)DWF95DT(富士フイルムグラフィックシステムズ(株)販売)からカバーフィルムを剥がした後、レーザー描画セッター“CDI Spark”(エスコグラフィックス(株)販売)の描画ドラムに取り付け、印刷版に20cm×20cmのベタ絵柄を1.75J/cm2で描画した。印刷版をレーザー描画セッターから取り外し、ベタ絵柄が中央に位置するように30cm×30cmに断裁した後、カバーフィルムとは反対側の基板側が粘着シート“ヒシマット”と接するように、黒色の感熱マスク層が上面にくるように、DWF95DTを貼り付けた。この貼り付けの際に、手で版面全体を“ヒシマット”に押しつけただけであり、粘着テープのような消耗材は使用せず、ごく短時間で貼り付けることができた。その後8分間露光を行った。
【0024】
上記露光済みの版材を、FLW350LIIの現像ユニットに備え付けられた洗い出しブラシによって現像処理した。その結果、中央のベタ絵柄および版の4辺の端から1〜2mmの部分が硬化しているのみで、その他の部分は均一に現像できた。版の4辺の端は、側面から紫外光が入射したため意図せず光硬化したものであるが、版の端1〜2mm程度の部分は印刷に用いず、通常切断除去されるので、実用上問題なかった。
【0025】
(比較例1)
実施例1において、露光台に粘着シート“ヒシマット”を貼り付けず、露光台の上にレーザー描画を行った感光性樹脂印刷原版DWF95DTをそのまま置いて、実施例1と同様に紫外光露光したところ、印刷原版が硬化収縮により、感光性樹脂層側にカールし、版の両端が上方に浮いた状態となっていた。次いで実施例1と同様に現像処理したところ、版の両端から20〜40mmの部分が意図せずして光硬化していた。これは版の両端が浮いた状態で露光されたため、版の側面からの光硬化が著しく進んだためである。版の端から40mmの位置で意図しない硬化部分ができるのは、印刷版としての品質上重要な問題である。
【0026】
(実施例2)
比較例1において、図5に示す磁性ストリップで版の4辺を押さえた以外は、全て同様にして露光および現像処理したところ、版の端1〜2mmの部分で一部意図しない光硬化された部分が発生していたが、磁性ストリップで遮蔽されたほとんどの部分では、意図しない硬化部分は発生していなかった。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に粘着性、あるいは吸着性をもたせた露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1における吸盤シートを例示する側面概略図である。
【図3】本発明の感光性樹脂印刷原版を貼り付けるための部材として、吸着性をもたせた他の一例を示す概略図である。
【図4】図3における減圧孔を開閉するための機構の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有している露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図6】押さえ部材の他の一例を示す概略構成図である。
【図7】押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図8】(A)〜(C)は押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図9】(A)〜(C)は押さえ部材のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【図10】本発明の感光性樹脂印刷原版の反り防止機構として、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有している露光装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】本発明のピンを有している露光装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図12】本発明のピンを有している露光装置のさらに他の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0028】
1:露光台
2:感光性樹脂印刷原版
3:粘着シート
4:吸盤シート
5:減圧孔
6:チューブ
7:減圧ポンプ
8:栓
9:スプリング
10:チャンバー
11:吸盤
12:支持体
13:磁性シート
14:磁性ストリップ
15:伸縮性ストリップ
16:フック
17:バー
18:リング
19:移動押さえ板
20:枠
21:蝶番
22:枠ロック
23:クランプ
24:スリット
25:係止ピン
26:溝
27:ストッパー
28:ネジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも支持体(A)、露光により架橋する感光性樹脂層(B)、赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層(C)を有する感光性樹脂印刷原版を露光台に装着し、該感光性樹脂印刷原版に活性光線を照射する露光装置であって、該感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有することを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記反り防止機構が、露光台に粘着性、または吸着性をもたせたものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項4】
前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項5】
感光性樹脂印刷原版がフレキソ版あるいは樹脂凸版であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の露光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の露光装置を用いたことを特徴とする露光方法。
【請求項1】
少なくとも支持体(A)、露光により架橋する感光性樹脂層(B)、赤外線吸収物質を含有する感熱マスク層(C)を有する感光性樹脂印刷原版を露光台に装着し、該感光性樹脂印刷原版に活性光線を照射する露光装置であって、該感光性樹脂印刷原版の反り防止機構を有することを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記反り防止機構が、露光台に粘着性、または吸着性をもたせたものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を押さえるための押さえ部材を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項4】
前記反り防止機構が、露光台に感光性樹脂印刷原版の辺の少なくとも一部を留めるためのピンを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項5】
感光性樹脂印刷原版がフレキソ版あるいは樹脂凸版であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の露光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の露光装置を用いたことを特徴とする露光方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−249757(P2008−249757A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87178(P2007−87178)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
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