説明

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びにそれを用いたレジスト膜及びパターン形成方法

【課題】特に露光光源として電子線、X線又はEUV光を用いるリソグラフィーにおいて、感度、高解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネス、ドライエッチング耐性を同時に満足する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物並びにそれを用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供する。
【解決手段】カチオンを有するカチオン性繰り返し単位(A)、
前記カチオンとイオン対を形成するアニオンを有し、かつ活性光線又は放射線の照射により前記カチオンから解離して酸を発生するアニオン性繰り返し単位(B)、及び
酸の作用により分解してアルカリ可溶性基を発生する繰り返し単位(C)を有する樹脂(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
カチオンを有するカチオン性繰り返し単位(A)、
前記カチオンとイオン対を形成するアニオンを有し、かつ活性光線又は放射線の照射により前記カチオンから解離して酸を発生するアニオン性繰り返し単位(B)、及び
酸の作用により分解してアルカリ可溶性基を発生する繰り返し単位(C)を有する樹脂(P)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項2】
前記カチオン性繰り返し単位(A)が下記一般式(A1)又は(A2)で表されるカチオン性繰り返し単位である、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化1】

上記一般式(A1)中、
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
Aは2価の連結基を表す。
a1、Ra2及びRa3は、各々独立に、1価の置換基を表す。Ra1が複数ある場合には、同じであっても異なっていてもよく、複数のRa1が互いに結合して環を形成していてもよい。Ra2が複数ある場合には、同じであっても異なっていてもよく、複数のRa2が互いに結合して環を形成していてもよい。Ra3が複数ある場合には、同じであっても異なっていてもよく、複数のRa3が互いに結合して環を形成していてもよい。Ra1、Ra2及びRa3のうちの2つが共同して環を形成してもよい。
n1は0〜4の整数を表す。
n2及びn3は、各々独立に0〜5の整数を表す。
上記一般式(A2)中、
’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
A’は2価の連結基を表す。
a1’及びRa2’は、各々独立に、1価の置換基を表す。Ra1’が複数ある場合には、同じであっても異なっていてもよく、複数のRa1’が互いに結合して環を形成していてもよい。Ra2’が複数ある場合には、同じであっても異なっていてもよく、複数のRa2’が互いに結合して環を形成していてもよい。Ra1’及びRa2’が共同して環を形成してもよい。
n1’は0〜4の整数を表す。
n2’は0〜5の整数を表す。
【請求項3】
前記カチオン性繰り返し単位(A)が前記一般式(A1)で表されるカチオン性繰り返し単位であり、前記一般式(A1)で表されるカチオン性繰り返し単位が下記一般式(A3)で表されるカチオン性繰り返し単位である、請求項2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化2】

一般式(A3)中、
1a〜R12aは、各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表し、互いに結合して環を形成していてもよい。
Zは、単結合又は2価の連結基である。R及びAは、それぞれ、一般式(A1)におけるR及びAと同義である。
【請求項4】
前記アニオン性繰り返し単位(B)が、下記一般式(I)又は(II)で表されるアニオン性繰り返し単位である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化3】

一般式(I)中、
11、R12及びR13は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
11、X12及びX13は、各々独立に、単結合、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−NR−、2価の窒素含有非芳香族複素環基、又は、これらのうち2つ以上を組み合わせた基を表す。Rは水素原子又はアルキル基を表す。
Arは、2価の芳香環基又は2価の芳香環基とアルキレン基とを組み合わせた基を表す。X11が単結合である場合、R12はArと環を形成していてもよい。
11及びL12は、各々独立に、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、2価の芳香環基、又はこれらの2以上を組み合わせた基を表す。
は、前記カチオン性繰り返し単位(A)のカチオンとイオン対を形成するアニオン部位であって、活性光線又は放射線の照射により前記カチオンから解離して、スルホン酸基、イミド酸基又はメチド酸基となる部位を表す。
一般式(II)中、
21、R22及びR23は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
21は、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−NR−、2価の窒素含有非芳香族複素環基、又はこれらのうち2つ以上を組み合わせた基を表す。Rは水素原子又はアルキル基を表す。
21は、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基又はこれらの2以上を組み合わせた基を表す。
Arは、2価の芳香環基又は2価の芳香環基とアルキレン基とを組み合わせた基を表す。
22及びX23は、各々独立に、単結合、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−NR−、2価の窒素含有非芳香族複素環基、又はこれらのうち2つ以上を組み合わせた基を表す。Rは水素原子又はアルキル基を表す。
22は、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、2価の芳香環基、又はこれらの2以上を組み合わせた基を表す。
は、前記カチオン性繰り返し単位(A)のカチオンとイオン対を形成するアニオン部位であり、活性光線又は放射線の照射により前記カチオンから解離して、スルホン酸基、イミド酸基又はメチド酸基となる部位を表す。
【請求項5】
前記樹脂(P)が、下記一般式(VID)で表される繰り返し単位を更に含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性組成物。
【化4】

上記一般式中、R01、R02及びR03は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
03が、アルキレン基を表し、X又はAr01と結合して主鎖の−C−C−鎖と共に5員若しくは6員環を形成していても良い。
Ar01は、芳香環基を表す。
n01は、1〜4の整数を表す。
Xは、単結合又は2価の連結基を表す。
【請求項6】
前記繰り返し単位(C)が、下記一般式(V)で表される繰り返し単位である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化5】

一般式(V)において、
51、R52及びR53は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
52はLと結合して環を形成していてもよく、その場合のR52はアルキレン基を表わす。
は、単結合又は2価の連結基を表し、R52と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
54はアルキル基を表し、R55及びR56は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又は1価の芳香環基を表す。R55及びR56は互いに結合して環を形成してもよい。但し、R55とR56とが同時に水素原子であることはない。
【請求項7】
前記樹脂(P)が、ラクトン構造を有する繰り返し単位を更に含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項8】
電子線、X線又はEUV光により露光される請求項1〜7のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて、膜を形成し、露光、現像する工程を有するパターン形成方法。

【公開番号】特開2012−48075(P2012−48075A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191553(P2010−191553)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】