扁平錠剤の供給装置
【課題】錠剤に過剰な負荷をかけることなく、直立状態に姿勢制御して連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことが出来る扁平錠剤の供給装置の提供。
【解決手段】傘状円盤11の上面に供給された扁平錠剤tを、該傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜によってこの傘状円盤11の外周に沿って形成された円形溝13内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させ、直立状態で連続的に供給する。
【解決手段】傘状円盤11の上面に供給された扁平錠剤tを、該傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜によってこの傘状円盤11の外周に沿って形成された円形溝13内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させ、直立状態で連続的に供給する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、錠剤の外観検査装置などにおいて、ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して、搬送機構部などに連続的に供給する扁平錠剤の供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、錠剤に異物の付着や汚れ、欠けや割れ等の変形、或いは印刷不良などの欠陥が生じていないかを検査する外観検査は、外観検査装置を用いて自動的に行われている。
【0003】
従来、扁平形状の錠剤(以下、「扁平錠剤」という)を外観検査装置により自動検査する場合には、ランダムに供給される扁平錠剤を所定の形態に整列させて搬送し、その搬送中に扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態、厚さ方向を上下にした平伏状態、表裏反転した平伏状態に順次姿勢変換すると共に、各姿勢で扁平錠剤を撮影し、表面画像、裏面画像及び側面画像を取り込み、得られた画像を画像処理して外観不良の有無を検出する方法が、一般に採用されている。なお、通常の扁平錠剤に表裏の別はないが、本明細書では、最初に撮影される面を「表面」、後に撮影される面を「裏面」という。
【0004】
従来、このような外観検査装置としては、複数の搬送ドラムを用い、搬送ドラムの外周面に扁平錠剤を吸引保持し搬送ドラム間で受け渡しを行いながら、扁平錠剤を搬送すると共に姿勢変換を行い、その搬送途中の扁平錠剤を撮影して各姿勢での画像を取り込み、外観検査を行う装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、循環回転する無端ベルト上に、扁平錠剤を載置して搬送し、撮影を行って、外観検査を行う装置も種々提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
【0005】
この場合、ドラム搬送、ベルト搬送のいずれの場合も、錠剤を一定の姿勢に姿勢制御して、所定の速度で連続的に供給する必要があり、その供給手段としても種々の方法が提案されている。しかしながら、いずれの方法も機構が複雑であったり、供給不良の発生により供給率が悪かったり、供給時、特に姿勢制御を行う際に錠剤を破損しやすい、などといった問題があり、これらの課題を解決し得る扁平錠剤の供給装置の開発が望まれる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−33392号公報
【特許文献2】特開2004−138429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、姿勢制御して連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる扁平錠剤の供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、第1の発明として、ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して一列に整列させ、連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、所定速度で回転する傘状円盤と、該傘状円盤の外周面下端縁部に沿って突設されたリング状のフランジと、上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、該カバーの内側で上記円形溝と連通し、該円径溝の接線方向に沿って上記周壁を貫通する錠剤供給口とを具備してなり、上記傘状円盤上にランダムに供給された錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記フランジ上に直立させ、該傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を一列に整列した状態で連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置を提供する。
【0009】
この第1の発明にかかる供給装置は、上記のように、傘状円盤の上面に供給された扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜によってこの傘状円盤の外周に沿って形成された円形溝内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤を直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、扁平錠剤にほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、扁平錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。
【0010】
しかも、必要とされる動的部品は、上記傘状円盤だけであり、その動作も単純な回転運動であり、更に姿勢制御及び整列操作時の扁平錠剤の動作も上記傘状円盤上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0011】
なお、この第1発明にかかる供給装置は、円形の扁平錠剤だけではなく、楕円形や長楕円形などの所謂異形錠剤にも提供することができる。この場合、特に制限されるものではないが、楕円形や長楕円形などの異形錠剤に用いる場合には、錠剤の寸法や形態に応じて、上記円形溝上に、上記カバーの上流側近傍に存して回転ブラシを配設し、該回転ブラシによって、上記円形溝から突出した扁平錠剤を円形溝から除去し、又は強制的に円形溝内に挿入するように構成することが好ましい。これにより、このような異形錠剤でも供給不良の発生などを生じることなく、より確実かつスムーズに安定供給することができる。
【0012】
また、本発明は、第2の発明として、ランダムに供給される円形の扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、所定速度で連続的又は間欠的に回転する傘状円盤と、該傘状円盤の外周面に等間隔ずつ離間して櫛歯状に突設された多数の仕切突片と、上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、上記円形溝の下面を閉塞する底壁と、上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、該カバーの内側で、上記底壁に形成され上記円形溝と連通する錠剤供給口とを具備してなり、上記傘状円盤上にランダムに供給された円形の扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記仕切突片間に形成された錠剤ポケット内に扁平錠剤を直立状態で収容保持し、傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置を提供する。
【0013】
この第2発明にかかる供給装置は、円形の扁平錠剤を連続供給するものであり、上記第1発明の場合と同様に、傘状円盤の上面に供給された扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜によってこの傘状円盤の外周に沿って形成された円形溝内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤を直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、上記第1発明の場合と同様に、扁平錠剤にほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、扁平錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。しかも、この第2発明でも、必要とされる動的部品は単純な連続又は間欠的な回転運動をする上記傘状円盤だけであり、姿勢制御及び整列操作時の扁平錠剤の動作も上記傘状円盤上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0014】
ここで、この第2発明では、上記円形溝内に導入された円形の扁平錠剤は、傘状円盤の外周面に櫛歯状に突設された仕切突片の間に形成された錠剤ポケット内に収容保持され、この状態で円周軌道状を搬送されるようになっている。このように、この第2発明では、円形の扁平錠剤が直立状態で錠剤ポケット内に保持されるようになっているため、適宜な手段によりこの円形扁平錠剤を錠剤ポケット内で自転させて撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むことができる。
【0015】
例えば、後述する実施例のように、上記カバー内の所定位置に、所定速度で回転するローラを上記底壁の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバーに撮影窓を形成し、上記錠剤ポケット内に保持されて搬送される扁平錠剤を、上記ローラ上で自転させると共に、この自転する扁平錠剤を上記撮影窓を通して撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むように構成することができる。
【0016】
これにより、円形の扁平錠剤の表面、裏面、及び側面を撮影して、外観不良の有無を判定する外観検査装置の錠剤供給部とする場合に、錠剤の供給時に錠剤供給部で、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むことができ、外観検査装置の簡素化や小型化に大きく寄与することができる。
【0017】
更に、後述する実施例のように、上記傘状円盤の外周面に、上記各錠剤ポケットに対応して貫通孔を設け、かつ上記周壁の一部に上記ローラ配設箇所と上記錠剤供給口配設箇所との間に存して錠剤排出窓を設けると共に、該錠剤排出窓に対向して上記傘状円盤の内側に圧空噴射ノズルを配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤に上記圧空噴射ノズルから圧空を噴射して、該不良錠剤を上記錠剤排出窓を通して外部に排出するように構成することもできる。これにより、錠剤の供給時に側面に外観不良を有する錠剤を錠剤供給部で排除することができ、更に外観検査装置の簡素化や小型化が可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の扁平錠剤の供給装置は、上述のように、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、直立状態に姿勢制御して連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態及び実施例】
【0019】
以下、実施例を示し、本発明の扁平錠剤の供給装置をより具体的に説明する。
[第1実施例]
図1,2は、第1の発明にかかる供給装置1を錠剤供給部として用いた外観検査装置を示すものであり、この外観検査装置は、長楕円形状の扁平錠剤(以下、「異形錠剤t」という)に対し、その表面、裏面及び側面全周の外観検査を施し、外観不良を有する不良錠剤と外観不良を有しない良品錠剤とを分別して回収するものである。
【0020】
この外観検査装置は、供給装置1から短径方向を上下にした直立状態で整列供給された異形錠剤tを、搬送ベルト31上に直立姿勢のまま載置して一対のガイド壁4,4でガイドしながら搬送し、その搬送途中でガイド壁4,4に設けられた撮影窓41,42を通してカメラ51,52でそれぞれ表面、裏面の画像を取り込み、更に上方からカメラ53で側面の半周分の画像を得、更に両ガイド壁4,4間が広くなった錠剤転倒部43で転倒ローラ45により異形錠剤tを転倒させて、撮影窓44を通してカメラ54で側面の残りの半周分の画像を得、これらの画像を図示しない良否判定部で画像処理して外観不良の有無を判定し、その判定結果に基づいて、不良錠剤は圧空噴射ノズル45から圧空を噴射して不良錠剤シュート61へと排出回収され、良品錠剤はそのまま搬送ベルト31の端部から良品排出シュート62を通して排出され回収される。
【0021】
なお、上記錠剤転倒部43での錠剤tの転倒操作は、図6の通りである。即ち、錠剤転倒部43は、両ガイド壁4,4間の幅が部分的に広くなっていると共に、一方のガイド壁4,4の高さが部分的に低くなっており、この低くなった部分から略逆傘状の転倒ローラ45が両ガイド壁4,4間に挿入された状態になっており、両ガイド壁4,4間を直立状態で搬送されてくる異形錠剤tが、上記転倒ローラ45に当接して横転するようになっている。この場合、転倒ローラ45は搬送方向と同方向に搬送速度と同等又はやや速い速度で回転しており、これにより異形錠剤tはほとんど向きを変えることなく、真横に横転するようになっている。また、上記搬送ベルト31は、図2及び図6(B)に示されているように、複数のプレートを多数連結して無端ベルト状に形成したものである。
【0022】
上記錠剤供給部を構成する第1発明の一実施例にかかる供給装置1は、図1〜3に示されているように、一定速度で回転する傘状円盤11と該傘状円盤11の外周に沿って配置固定された周壁12とを具備している。
【0023】
上記傘状円盤11は、図3,4に示されているように、外周面がほぼ垂直に切立っていると共に、外周面下端縁部に沿ってリング状のフランジ111が突設されており、また上記外周面には、周方向に沿って掻出し溝112が全周に亘ってリング状に形成されている。そして、この傘状円盤11は、図示しない、駆動機構によって図3中の矢印方向に一定速度で連続回転するようになっている。
【0024】
この傘状円盤11の外周面と上記周壁12の内面との間には、異形錠剤tが直立姿勢で進入可能な幅を有する円形溝13が全周に亘って形成されており、上記フランジ111がこの円形溝13の底壁を形成している。
【0025】
上記周壁12の内周面には、約半周に亘って上記円形溝13の上方を覆うように円弧状のカバー121が突設されており、図4(C)に示されているように、このカバー121の下面、周壁12の内周面、傘状円盤11の外周面及びフランジ111の上面により囲まれた空間部(円形溝13)に異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態でちょうど収容されるようになっている。
【0026】
上記周壁12の一部には、図3,5に示されているように、上記円形溝13の接線方向に沿って周壁12を貫通する錠剤供給口122が形成されており、この錠剤供給口122は、その内側開口が上記カバー121内において上記円形溝13と連通していると共に、外側開口は、図3,図5(E)に示されているように、上記一対のガイド壁4,4間に連通している。更に、周壁12の内周面には、この錠剤供給口122の開口縁部から回転方向(図3中の矢印方向)下流側に存して、爪状に形成された薄肉板状の掻出し突片123が突設されており、この掻出し突片123の先端部が上記掻出し溝112内に挿入されて、上記円形溝13内を流れる異形錠剤tがこの掻出し突片123にガイドされて上記錠剤供給口122へと導かれるようになっている。
【0027】
更に、図3に示されているように、上記円形溝13上には、上記カバー121の上流側近傍に存して回転ブラシ131が配設されており、モータ132に駆動されて傘状円盤11の回転方向とは逆方向に所定速度で回転するようになっており、この回転ブラシ131によって上記円形溝13から突出した異形錠剤が円形溝13から除去され、又は強制的に円形溝13内に挿入されるようになっている。つまり、異形錠剤tが長径を上下にした状態で一部が上記円形溝13から大きく突出した状態となっている場合には、上記回転ブラシ131によってこの異形錠剤が円形溝13から除去され、一方、斜めに傾いた状態で異形錠剤tの一部が少しだけ上記円形溝13から突出した状態となっている場合には、この突出部分が上記回転ブラシ131によって円形溝13内に強制的に挿入され、異形錠剤が短径方向を上下にした直立状態で確実に円形溝13内に収容されるようになっている。
【0028】
なお、図1中7は、異形錠剤tを投入するためのホッパー、71はこのホッパー7内の異形錠剤tを上記傘状円盤11上に落下させる供給シュートである。
【0029】
次に、この供給装置による異形錠剤の供給動作について説明する。
ホッパー7に投入された異形錠剤tは、上記供給シュート71を通して、上記傘状円盤11上に連続的に落下し、このランダムに供給された異形錠剤tは、傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜により、平伏状態で外側へと移動し、図4(A)に示されているように、上記円形溝13内へと進入して短径方向を上下にした直立状態で上記フランジ111上に載置された状態となる。この状態で、傘状円盤11の回転により図3中の矢印方向に搬送され、図4(B)に示されているように、上記回転ブラシ131の下を通過して、図4(C)に示されているように、カバー121の内側に進入する。
【0030】
ここで、上述のように、上記回転ブラシ131の下を通過する際、上記円形溝13から突出した状態の異形錠剤は、この回転ブラシ131によって円形溝13から除去され、又は円形溝13内に強制的に挿入され、全ての異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態でカバー121の内側へと搬送されて行く。
【0031】
このように、カバー121の内側に進入した異形錠剤tは、傘状円盤11の回転によって更に搬送され、図5(D),(E)に示されているように、上記掻出し突片123により周壁12に設けられた上記錠剤供給口122へと導かれ、この錠剤供給口122を通って、上記両ガイド壁4,4間の上記搬送ベルト31上に直立状態のまま載置され、搬送される。そして、この動作が連続的に繰り返され、異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態で、一列に整列して連続的に上記搬送ベルト31上に供給され、上述のように外観検査が行われる。
【0032】
このように、この第1実施例の供給装置1は、傘状円盤11の上面に供給された異形錠剤(扁平錠剤)tを、該傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜によってこの傘状円盤11の外周に沿って形成された円形溝13内に導入し、これによりランダムに供給された異形錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させ、連続的に供給するものである。従って、異形錠剤tにほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、異形錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。
【0033】
しかも、用いられている主な動的部品は、上記傘状円盤11だけであり、その動作も単純な回転運動であり、更に姿勢制御及び整列操作時の異形錠剤tの動作も上記傘状円盤11上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝13に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0034】
なお、上記第1実施例では、扁平錠剤として長楕円形状の異形錠剤を供給するようにしたが、同様の装置によって円形の扁平錠剤も良好に供給することができ、この場合には、上記回転ブラシ131を省略しても、ほとんど不都合を生じることはない。
【0035】
[第2実施例]
図7,8は、第2の発明にかかる供給装置2を錠剤供給部として用いた外観検査装置を示すものであり、この外観検査装置は、円形の扁平錠剤(以下、「円形錠剤t」という)に対し、その表面、裏面及び側面全周の外観検査を施し、外観不良を有する不良錠剤と外観不良を有しない良品錠剤とを分別して回収するものである。以下、この第2実施例の外観検査装置について説明するが、上記第1実施例の装置と同一の構成については、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0036】
この外観検査装置は、供給装置2から径方向を上下にした直立状態で供給された円形錠剤tを、搬送ベルト32上に直立姿勢のまま載置して一対のガイド壁4,4でガイドしながら搬送し、その搬送途中でガイド壁4,4に設けられた撮影窓41,42を通してカメラ51,52でそれぞれ表面、裏面の画像を取り込み、これらの画像を図示しない良否判定部で画像処理して外観不良の有無を判定し、その判定結果に基づいて、不良錠剤は圧空噴射ノズル45から圧空を噴射して不良錠剤シュート61へと排出回収され、良品錠剤はそのまま搬送ベルト31の端部から良品排出シュート62を通して排出され回収される。
【0037】
ここで、上記搬送ベルト32は、図8に示されているように、多数のローラを連結して無端ベルト状に形成したものであり、円形錠剤tは直立姿勢のまま2つのローラ間に跨るように保持され、搬送されるようになっている。
【0038】
また、この外観検査装置では、円形錠剤tの側面全周の画像が供給装置2内でカメラ53により撮影され、取り込まれた画像が図示しない良否判定部により画像処理されて良否判定が行われ、その判定結果に基づいて不良錠剤が供給装置2から排除されるようになっており、上記搬送ベルト32上に供給される全ての円形錠剤tは、側面には外観不良を有さないものである。
【0039】
上記錠剤供給部を構成する第2発明の一実施例にかかる供給装置2は、図7〜9に示されているように、一定速度で間欠回転する傘状円盤21と該傘状円盤21の外周に沿って配置固定された周壁22とを具備している。
【0040】
上記傘状円盤21は、図9,11に示されているように、外周面がほぼ垂直に切立っていると共に、この外周面に等間隔ずつ離間して小壁状の仕切突片211が櫛歯状に突設されており、また上記外周面には、特に図示していないが、上記仕切突片211の間にそれぞれ後述する圧空が通過する小孔が設けられている。そして、図11に示されているように、この傘状円盤11は、中空に形成されていると共に、図示しない、駆動機構によって図9中の矢印方向に一定速度で連続回転するようになっている。なお、上記仕切突片211は、ここでは小壁状に形成されているが、他の形状であってもよく例えば小棒状の突片としてもよい。
【0041】
この傘状円盤22の外周面と上記周壁22の内面との間には、円形錠剤tが直立姿勢で進入可能な幅を有する円形溝23が全周に亘って形成されており、この円形溝23内が上記仕切突片211により多数に仕切られて、各仕切突片211間に円形錠剤tを保持する錠剤ポケット231が形成されている(図9参照)。更に、これら傘状円盤21及び周壁22の下方には、図11に示されているように、底板(底壁)232が配置固定されており、この底板232の周縁部によって上記円形溝23の下面が閉塞されている。
【0042】
ここで、上記底板232は、図10に示したように、円形板状のものであり、その周縁部の一部に後述するローラ235が配設されるローラ用切欠233が形成されていると共に、このローラ用切欠233から90度下流側に変位した位置に錠剤排出用の錠剤排出用切欠234が形成されている。
【0043】
そして、図9,11に示されているように、上記ローラ用切欠233の形成箇所には、外周面がゴムなどの弾性材料により形成されたローラ235が下側から配置されており、このローラ235の表面の一部が底板232の上面に露出した状態となっており、図11(A)に示されているように、円形溝23内を流れる円形錠剤tがこのローラ235上に乗り上げるようになっている。そして、図11(A)に示されているように、モータ236によりフリクションローラ237を介して上記ローラ235が所定速度で回転するようになっており、このローラ235上に載置された円形錠剤tが直立姿勢のまま自転するようになっている。
【0044】
また、上記錠剤排出用切欠234は、図9及び図11(C)に示されているように、円形溝23の下面に錠剤供給口234を形成しており、この錠剤供給口234を通して円形錠剤tが下方へと排出されるようになっている。そして、この錠剤供給口234の下方には上記搬送ベルト32が配設され、この搬送ベルト32上に配置された上記一対のガイド壁4,4がこの錠剤供給口234を挟むように配置されている。これにより、上記錠剤供給口234から排出された円形錠剤tは直立姿勢のまま上記両ガイド壁4,4間に落下して搬送ベルト32上に載置され、両ガイド壁4,4にガイドされて直立姿勢のまま搬送されるようになっている。
【0045】
上記周壁22の内周面には、図9に示されているように、約半周に亘って上記円形溝23の上方を覆うように円弧状のカバー221が突設されており、図11に示されているように、このカバー221の下面、周壁22の内周面、傘状円盤21の外周面及び底板232の上面により囲まれた空間部(円形溝13)に円形錠剤tが径方向を上下にした直立状態でちょうど収容されるようになっている。そして、このカバー221の内側に上記ローラ235の配設箇所及び上記錠剤供給口234が配置されている。この場合、図11(A)及び図9に示されているように、上記ローラ235が配設されている箇所には、該ローラの直上位置に存して上記カバー221に撮影窓222が形成されており、供給装置2の上方に配設されたカメラ53(図8参照)により、この撮影窓222を通して上記ローラ235上で自転する円形錠剤tの側面を撮影するようになっている。
【0046】
更に、上記カバー221内の上記ローラ235の配設位置と上記錠剤供給口234の形成箇所との間には、図9及び図11(B)に示されているように、周壁の内外を貫通した錠剤排出窓223が形成されていると共に、この錠剤排出窓223と対向して上記傘状円盤21の内側に圧空噴射ノズル224が配設されており、この圧空噴射ノズル224から傘状円盤21の外周面に形成された上記小孔を通して円形溝23内の円形錠剤tに向けて随時圧空が噴射されるようになっており、これにより側面に外観不良を有する錠剤t´を上記錠剤排出窓223を通して排出除去するようになっている。なお、図中225は、排出された不良錠剤を回収缶などに回収するための回収シュートである。
【0047】
次に、この供給装置による円形錠剤の供給動作について説明する。
ホッパー7に投入された円形錠剤tは、上記供給シュート71を通して、上記傘状円盤21上に連続的に落下し、このランダムに供給された円形錠剤tは、傘状円盤21の間欠回転による遠心力と該傘状円盤21上面の傾斜により、平伏状態で外側へと移動し、上記円形溝13内へと進入して径方向を上下にした直立状態で上記仕切突片211間に形成された錠剤ポケット231内に収容され、上記底板232上に載置された状態となる。この状態で、傘状円盤21の間欠回転により、上記錠剤保持ポケット231内に保持された状態で上記底板232上を転がりながら図9中の矢印方向に搬送され、カバー221の内側に進入する。
【0048】
このように、カバー221の内側に進入した異形錠剤tは、傘状円盤21の間欠回転によって更に搬送され、図11(A)に示されているように、錠剤ポケット231内に保持されたままの状態で上記ローラ235上に乗り上げた状態となり、この状態で間欠的に停止している間、ローラ235の回転により直立状態のまま所定速度で自転する。そして、上記カメラ53によって、この自転する円形錠剤tが上記撮影窓222を通して上方から撮影され、該円形錠剤tの側面全周の画像が取り込まれる。取り込まれた画像は図示しない良否判定部により即座に画像処理され外観不良の有無が判定される。
【0049】
このローラ235上を通過した円形錠剤tは、次に上記錠剤排出窓223の配設箇所を通過するが、このとき上記良否判定部により外観不良有りと判定された不良錠剤t´については、図11(B)に示されているように、上記圧空噴射ノズル224からこの不良錠剤t´に圧空が噴射され、この不良錠剤t´が上記錠剤排出窓223を通して外部に排出除去され、回収シュート225を通して回収缶などに回収される。
【0050】
一方、上記良否判定部により外観不良なしと判定された円形錠剤tは、上記錠剤排出窓223の配設箇所を通過して、上記錠剤供給口234の配設箇所に搬送され、該錠剤供給口234を通って下方へと排出され、上述のように、上記両ガイド壁4,4間に落下して搬送ベルト32上に載置され、両ガイド壁4,4にガイドされて直立姿勢のまま搬送される。この動作が連続的に繰り返され、側面に外観不良を有しない円形錠剤tが径方向を上下にした直立状態で、連続的に上記搬送ベルト32上に供給され、上述のように外観検査が行われる。
【0051】
このように、この第2実施例の供給装置は、円形の扁平錠剤tを連続供給するものであり、上記第1実施例の場合と同様に、傘状円盤21の上面に供給された円形錠剤tを、該傘状円盤21の回転による遠心力と該傘状円盤21上面の傾斜によってこの傘状円盤21の外周に沿って形成された円形溝23内に導入し、これによりランダムに供給された円形錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、上記第1実施例の場合と同様に、円形錠剤tにほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、円形錠剤tを破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。しかも、この第2実施例でも、必要とされる主な動的部品は単純な間欠回転運動をする上記傘状円盤21だけであり、姿勢制御及び整列操作時の円形錠剤の動作も上記傘状円盤21上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝23に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0052】
また、この第2実施例では、上記円形溝23内に導入された円形錠剤tは、傘状円盤21の外周面に櫛歯状に突設された仕切突片211の間に形成された錠剤ポケット内に収容保持され、この状態で円周軌道状を搬送されるようになっており、この円形錠剤tを錠剤ポケット231内で自転させて撮影し、円形錠剤tの側面全面の画像を取り込むように構成されている。
【0053】
即ち、上記のように、カバー221内の所定位置に、所定速度で回転するローラ235を上記底板232の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバー221に撮影窓222を形成し、上記錠剤ポケット231内に保持されて搬送される円形錠剤tを、上記ローラ235上で自転させると共に、この自転する円形錠剤tを上記撮影窓222を通して撮影することにより、円形錠剤tの側面全面の画像を取り込むようになっている。これにより、円形錠剤tの供給時に錠剤供給部で、側面全面の画像を取り込むことができ、後の搬送中に側面を撮影するセクションを設ける必要が無く、外観検査装置の簡素化や小型化を図ることができる。
【0054】
更に、この第2実施例では、上記傘状円盤21の外周面に、上記各錠剤ポケット231に対応して貫通孔(図示せず)を設け、かつ上記周壁22の一部に錠剤排出窓223を設けると共に、該錠剤排出窓223に対向して上記傘状円盤21の内側に圧空噴射ノズル224を配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤t´に上記圧空噴射ノズル224から圧空を噴射して、該不良錠剤t´を上記錠剤排出窓223を通して外部に排出するようになっている。これにより、錠剤tの供給時に側面に外観不良を有する錠剤を錠剤供給部で排除することができ、搬送ベルト32による搬送部に側面検査セクションを設ける必要が無く、外観検査装置を簡素化、小型化することができるものである。
【0055】
以上のように、上記第1,第2両実施例の供給装置によれば、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、確実に姿勢制御して所定の姿勢で扁平錠剤を連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる。
更に、上記第2実施例の供給装置によれば、錠剤の供給時に該供給装置によって円形錠剤の側面全周の外観検査を行うことができ、側面外観不良を有する不良錠剤を供給時に排除することができ、外観検査装置を簡素化、小型化に大きく寄与し得るものである。
【0056】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、各部の構成や形状、配置、組み合わせ、更に供給対象の扁平錠剤の形状などは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の発明の一実施例(第1実施例)にかかる供給装置を用いた外観検査装置を示す概略平面図である。
【図2】同外観検査装置を示す概略側面図である。
【図3】同供給装置を示す平面図である。
【図4】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図3のA−A線、B−B線、C−C線に沿った断面を示す部分拡大断面図である。
【図5】(D)は図3のD−D線に沿った部分拡大断面図、(E)は(D)と同様の部分を示す一部を断面とした拡大平面図である。
【図6】同外観検査装置の錠剤転倒部を示すもので、(A)は拡大平面図、(B)は一部を断面とした拡大側面図である。
【図7】第2の発明の一実施例(第2実施例)にかかる供給装置を用いた外観検査装置を示す概略平面図である。
【図8】同外観検査装置を示す概略側面図である。
【図9】同供給装置を示す平面図である。
【図10】同供給装置を構成する底板(底壁)示す平面図である。
【図11】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図9のA−A線、B−B線、C−C線に沿った断面を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 供給装置(第1発明)
11 傘状円盤
111 フランジ
112 掻出し溝
12 周壁
121 カバー
122 錠剤供給口
123 掻出し突片
13 円形溝
131 回転ブラシ
2 供給装置(第2発明)
21 傘状円盤
211 仕切突片
22 周壁
221 カバー
222 撮影窓
223 錠剤排出窓
224 圧空噴射ノズル
23 円形溝
231 錠剤ポケット
232 底板(底壁)
234 錠剤供給口(錠剤排出用切欠)
235 ローラ
t 異形錠剤(扁平錠剤)、円形錠剤(扁平錠剤)
t´ 不良錠剤
【技術分野】
【0001】
本発明は、錠剤の外観検査装置などにおいて、ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して、搬送機構部などに連続的に供給する扁平錠剤の供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、錠剤に異物の付着や汚れ、欠けや割れ等の変形、或いは印刷不良などの欠陥が生じていないかを検査する外観検査は、外観検査装置を用いて自動的に行われている。
【0003】
従来、扁平形状の錠剤(以下、「扁平錠剤」という)を外観検査装置により自動検査する場合には、ランダムに供給される扁平錠剤を所定の形態に整列させて搬送し、その搬送中に扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態、厚さ方向を上下にした平伏状態、表裏反転した平伏状態に順次姿勢変換すると共に、各姿勢で扁平錠剤を撮影し、表面画像、裏面画像及び側面画像を取り込み、得られた画像を画像処理して外観不良の有無を検出する方法が、一般に採用されている。なお、通常の扁平錠剤に表裏の別はないが、本明細書では、最初に撮影される面を「表面」、後に撮影される面を「裏面」という。
【0004】
従来、このような外観検査装置としては、複数の搬送ドラムを用い、搬送ドラムの外周面に扁平錠剤を吸引保持し搬送ドラム間で受け渡しを行いながら、扁平錠剤を搬送すると共に姿勢変換を行い、その搬送途中の扁平錠剤を撮影して各姿勢での画像を取り込み、外観検査を行う装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、循環回転する無端ベルト上に、扁平錠剤を載置して搬送し、撮影を行って、外観検査を行う装置も種々提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
【0005】
この場合、ドラム搬送、ベルト搬送のいずれの場合も、錠剤を一定の姿勢に姿勢制御して、所定の速度で連続的に供給する必要があり、その供給手段としても種々の方法が提案されている。しかしながら、いずれの方法も機構が複雑であったり、供給不良の発生により供給率が悪かったり、供給時、特に姿勢制御を行う際に錠剤を破損しやすい、などといった問題があり、これらの課題を解決し得る扁平錠剤の供給装置の開発が望まれる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−33392号公報
【特許文献2】特開2004−138429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、姿勢制御して連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる扁平錠剤の供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、第1の発明として、ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して一列に整列させ、連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、所定速度で回転する傘状円盤と、該傘状円盤の外周面下端縁部に沿って突設されたリング状のフランジと、上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、該カバーの内側で上記円形溝と連通し、該円径溝の接線方向に沿って上記周壁を貫通する錠剤供給口とを具備してなり、上記傘状円盤上にランダムに供給された錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記フランジ上に直立させ、該傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を一列に整列した状態で連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置を提供する。
【0009】
この第1の発明にかかる供給装置は、上記のように、傘状円盤の上面に供給された扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜によってこの傘状円盤の外周に沿って形成された円形溝内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤を直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、扁平錠剤にほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、扁平錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。
【0010】
しかも、必要とされる動的部品は、上記傘状円盤だけであり、その動作も単純な回転運動であり、更に姿勢制御及び整列操作時の扁平錠剤の動作も上記傘状円盤上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0011】
なお、この第1発明にかかる供給装置は、円形の扁平錠剤だけではなく、楕円形や長楕円形などの所謂異形錠剤にも提供することができる。この場合、特に制限されるものではないが、楕円形や長楕円形などの異形錠剤に用いる場合には、錠剤の寸法や形態に応じて、上記円形溝上に、上記カバーの上流側近傍に存して回転ブラシを配設し、該回転ブラシによって、上記円形溝から突出した扁平錠剤を円形溝から除去し、又は強制的に円形溝内に挿入するように構成することが好ましい。これにより、このような異形錠剤でも供給不良の発生などを生じることなく、より確実かつスムーズに安定供給することができる。
【0012】
また、本発明は、第2の発明として、ランダムに供給される円形の扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、所定速度で連続的又は間欠的に回転する傘状円盤と、該傘状円盤の外周面に等間隔ずつ離間して櫛歯状に突設された多数の仕切突片と、上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、上記円形溝の下面を閉塞する底壁と、上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、該カバーの内側で、上記底壁に形成され上記円形溝と連通する錠剤供給口とを具備してなり、上記傘状円盤上にランダムに供給された円形の扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記仕切突片間に形成された錠剤ポケット内に扁平錠剤を直立状態で収容保持し、傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置を提供する。
【0013】
この第2発明にかかる供給装置は、円形の扁平錠剤を連続供給するものであり、上記第1発明の場合と同様に、傘状円盤の上面に供給された扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜によってこの傘状円盤の外周に沿って形成された円形溝内に導入し、これによりランダムに供給された扁平錠剤を直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、上記第1発明の場合と同様に、扁平錠剤にほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、扁平錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。しかも、この第2発明でも、必要とされる動的部品は単純な連続又は間欠的な回転運動をする上記傘状円盤だけであり、姿勢制御及び整列操作時の扁平錠剤の動作も上記傘状円盤上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0014】
ここで、この第2発明では、上記円形溝内に導入された円形の扁平錠剤は、傘状円盤の外周面に櫛歯状に突設された仕切突片の間に形成された錠剤ポケット内に収容保持され、この状態で円周軌道状を搬送されるようになっている。このように、この第2発明では、円形の扁平錠剤が直立状態で錠剤ポケット内に保持されるようになっているため、適宜な手段によりこの円形扁平錠剤を錠剤ポケット内で自転させて撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むことができる。
【0015】
例えば、後述する実施例のように、上記カバー内の所定位置に、所定速度で回転するローラを上記底壁の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバーに撮影窓を形成し、上記錠剤ポケット内に保持されて搬送される扁平錠剤を、上記ローラ上で自転させると共に、この自転する扁平錠剤を上記撮影窓を通して撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むように構成することができる。
【0016】
これにより、円形の扁平錠剤の表面、裏面、及び側面を撮影して、外観不良の有無を判定する外観検査装置の錠剤供給部とする場合に、錠剤の供給時に錠剤供給部で、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むことができ、外観検査装置の簡素化や小型化に大きく寄与することができる。
【0017】
更に、後述する実施例のように、上記傘状円盤の外周面に、上記各錠剤ポケットに対応して貫通孔を設け、かつ上記周壁の一部に上記ローラ配設箇所と上記錠剤供給口配設箇所との間に存して錠剤排出窓を設けると共に、該錠剤排出窓に対向して上記傘状円盤の内側に圧空噴射ノズルを配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤に上記圧空噴射ノズルから圧空を噴射して、該不良錠剤を上記錠剤排出窓を通して外部に排出するように構成することもできる。これにより、錠剤の供給時に側面に外観不良を有する錠剤を錠剤供給部で排除することができ、更に外観検査装置の簡素化や小型化が可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の扁平錠剤の供給装置は、上述のように、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、直立状態に姿勢制御して連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態及び実施例】
【0019】
以下、実施例を示し、本発明の扁平錠剤の供給装置をより具体的に説明する。
[第1実施例]
図1,2は、第1の発明にかかる供給装置1を錠剤供給部として用いた外観検査装置を示すものであり、この外観検査装置は、長楕円形状の扁平錠剤(以下、「異形錠剤t」という)に対し、その表面、裏面及び側面全周の外観検査を施し、外観不良を有する不良錠剤と外観不良を有しない良品錠剤とを分別して回収するものである。
【0020】
この外観検査装置は、供給装置1から短径方向を上下にした直立状態で整列供給された異形錠剤tを、搬送ベルト31上に直立姿勢のまま載置して一対のガイド壁4,4でガイドしながら搬送し、その搬送途中でガイド壁4,4に設けられた撮影窓41,42を通してカメラ51,52でそれぞれ表面、裏面の画像を取り込み、更に上方からカメラ53で側面の半周分の画像を得、更に両ガイド壁4,4間が広くなった錠剤転倒部43で転倒ローラ45により異形錠剤tを転倒させて、撮影窓44を通してカメラ54で側面の残りの半周分の画像を得、これらの画像を図示しない良否判定部で画像処理して外観不良の有無を判定し、その判定結果に基づいて、不良錠剤は圧空噴射ノズル45から圧空を噴射して不良錠剤シュート61へと排出回収され、良品錠剤はそのまま搬送ベルト31の端部から良品排出シュート62を通して排出され回収される。
【0021】
なお、上記錠剤転倒部43での錠剤tの転倒操作は、図6の通りである。即ち、錠剤転倒部43は、両ガイド壁4,4間の幅が部分的に広くなっていると共に、一方のガイド壁4,4の高さが部分的に低くなっており、この低くなった部分から略逆傘状の転倒ローラ45が両ガイド壁4,4間に挿入された状態になっており、両ガイド壁4,4間を直立状態で搬送されてくる異形錠剤tが、上記転倒ローラ45に当接して横転するようになっている。この場合、転倒ローラ45は搬送方向と同方向に搬送速度と同等又はやや速い速度で回転しており、これにより異形錠剤tはほとんど向きを変えることなく、真横に横転するようになっている。また、上記搬送ベルト31は、図2及び図6(B)に示されているように、複数のプレートを多数連結して無端ベルト状に形成したものである。
【0022】
上記錠剤供給部を構成する第1発明の一実施例にかかる供給装置1は、図1〜3に示されているように、一定速度で回転する傘状円盤11と該傘状円盤11の外周に沿って配置固定された周壁12とを具備している。
【0023】
上記傘状円盤11は、図3,4に示されているように、外周面がほぼ垂直に切立っていると共に、外周面下端縁部に沿ってリング状のフランジ111が突設されており、また上記外周面には、周方向に沿って掻出し溝112が全周に亘ってリング状に形成されている。そして、この傘状円盤11は、図示しない、駆動機構によって図3中の矢印方向に一定速度で連続回転するようになっている。
【0024】
この傘状円盤11の外周面と上記周壁12の内面との間には、異形錠剤tが直立姿勢で進入可能な幅を有する円形溝13が全周に亘って形成されており、上記フランジ111がこの円形溝13の底壁を形成している。
【0025】
上記周壁12の内周面には、約半周に亘って上記円形溝13の上方を覆うように円弧状のカバー121が突設されており、図4(C)に示されているように、このカバー121の下面、周壁12の内周面、傘状円盤11の外周面及びフランジ111の上面により囲まれた空間部(円形溝13)に異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態でちょうど収容されるようになっている。
【0026】
上記周壁12の一部には、図3,5に示されているように、上記円形溝13の接線方向に沿って周壁12を貫通する錠剤供給口122が形成されており、この錠剤供給口122は、その内側開口が上記カバー121内において上記円形溝13と連通していると共に、外側開口は、図3,図5(E)に示されているように、上記一対のガイド壁4,4間に連通している。更に、周壁12の内周面には、この錠剤供給口122の開口縁部から回転方向(図3中の矢印方向)下流側に存して、爪状に形成された薄肉板状の掻出し突片123が突設されており、この掻出し突片123の先端部が上記掻出し溝112内に挿入されて、上記円形溝13内を流れる異形錠剤tがこの掻出し突片123にガイドされて上記錠剤供給口122へと導かれるようになっている。
【0027】
更に、図3に示されているように、上記円形溝13上には、上記カバー121の上流側近傍に存して回転ブラシ131が配設されており、モータ132に駆動されて傘状円盤11の回転方向とは逆方向に所定速度で回転するようになっており、この回転ブラシ131によって上記円形溝13から突出した異形錠剤が円形溝13から除去され、又は強制的に円形溝13内に挿入されるようになっている。つまり、異形錠剤tが長径を上下にした状態で一部が上記円形溝13から大きく突出した状態となっている場合には、上記回転ブラシ131によってこの異形錠剤が円形溝13から除去され、一方、斜めに傾いた状態で異形錠剤tの一部が少しだけ上記円形溝13から突出した状態となっている場合には、この突出部分が上記回転ブラシ131によって円形溝13内に強制的に挿入され、異形錠剤が短径方向を上下にした直立状態で確実に円形溝13内に収容されるようになっている。
【0028】
なお、図1中7は、異形錠剤tを投入するためのホッパー、71はこのホッパー7内の異形錠剤tを上記傘状円盤11上に落下させる供給シュートである。
【0029】
次に、この供給装置による異形錠剤の供給動作について説明する。
ホッパー7に投入された異形錠剤tは、上記供給シュート71を通して、上記傘状円盤11上に連続的に落下し、このランダムに供給された異形錠剤tは、傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜により、平伏状態で外側へと移動し、図4(A)に示されているように、上記円形溝13内へと進入して短径方向を上下にした直立状態で上記フランジ111上に載置された状態となる。この状態で、傘状円盤11の回転により図3中の矢印方向に搬送され、図4(B)に示されているように、上記回転ブラシ131の下を通過して、図4(C)に示されているように、カバー121の内側に進入する。
【0030】
ここで、上述のように、上記回転ブラシ131の下を通過する際、上記円形溝13から突出した状態の異形錠剤は、この回転ブラシ131によって円形溝13から除去され、又は円形溝13内に強制的に挿入され、全ての異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態でカバー121の内側へと搬送されて行く。
【0031】
このように、カバー121の内側に進入した異形錠剤tは、傘状円盤11の回転によって更に搬送され、図5(D),(E)に示されているように、上記掻出し突片123により周壁12に設けられた上記錠剤供給口122へと導かれ、この錠剤供給口122を通って、上記両ガイド壁4,4間の上記搬送ベルト31上に直立状態のまま載置され、搬送される。そして、この動作が連続的に繰り返され、異形錠剤tが短径方向を上下にした直立状態で、一列に整列して連続的に上記搬送ベルト31上に供給され、上述のように外観検査が行われる。
【0032】
このように、この第1実施例の供給装置1は、傘状円盤11の上面に供給された異形錠剤(扁平錠剤)tを、該傘状円盤11の回転による遠心力と該傘状円盤11上面の傾斜によってこの傘状円盤11の外周に沿って形成された円形溝13内に導入し、これによりランダムに供給された異形錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させ、連続的に供給するものである。従って、異形錠剤tにほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、異形錠剤を破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。
【0033】
しかも、用いられている主な動的部品は、上記傘状円盤11だけであり、その動作も単純な回転運動であり、更に姿勢制御及び整列操作時の異形錠剤tの動作も上記傘状円盤11上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝13に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0034】
なお、上記第1実施例では、扁平錠剤として長楕円形状の異形錠剤を供給するようにしたが、同様の装置によって円形の扁平錠剤も良好に供給することができ、この場合には、上記回転ブラシ131を省略しても、ほとんど不都合を生じることはない。
【0035】
[第2実施例]
図7,8は、第2の発明にかかる供給装置2を錠剤供給部として用いた外観検査装置を示すものであり、この外観検査装置は、円形の扁平錠剤(以下、「円形錠剤t」という)に対し、その表面、裏面及び側面全周の外観検査を施し、外観不良を有する不良錠剤と外観不良を有しない良品錠剤とを分別して回収するものである。以下、この第2実施例の外観検査装置について説明するが、上記第1実施例の装置と同一の構成については、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0036】
この外観検査装置は、供給装置2から径方向を上下にした直立状態で供給された円形錠剤tを、搬送ベルト32上に直立姿勢のまま載置して一対のガイド壁4,4でガイドしながら搬送し、その搬送途中でガイド壁4,4に設けられた撮影窓41,42を通してカメラ51,52でそれぞれ表面、裏面の画像を取り込み、これらの画像を図示しない良否判定部で画像処理して外観不良の有無を判定し、その判定結果に基づいて、不良錠剤は圧空噴射ノズル45から圧空を噴射して不良錠剤シュート61へと排出回収され、良品錠剤はそのまま搬送ベルト31の端部から良品排出シュート62を通して排出され回収される。
【0037】
ここで、上記搬送ベルト32は、図8に示されているように、多数のローラを連結して無端ベルト状に形成したものであり、円形錠剤tは直立姿勢のまま2つのローラ間に跨るように保持され、搬送されるようになっている。
【0038】
また、この外観検査装置では、円形錠剤tの側面全周の画像が供給装置2内でカメラ53により撮影され、取り込まれた画像が図示しない良否判定部により画像処理されて良否判定が行われ、その判定結果に基づいて不良錠剤が供給装置2から排除されるようになっており、上記搬送ベルト32上に供給される全ての円形錠剤tは、側面には外観不良を有さないものである。
【0039】
上記錠剤供給部を構成する第2発明の一実施例にかかる供給装置2は、図7〜9に示されているように、一定速度で間欠回転する傘状円盤21と該傘状円盤21の外周に沿って配置固定された周壁22とを具備している。
【0040】
上記傘状円盤21は、図9,11に示されているように、外周面がほぼ垂直に切立っていると共に、この外周面に等間隔ずつ離間して小壁状の仕切突片211が櫛歯状に突設されており、また上記外周面には、特に図示していないが、上記仕切突片211の間にそれぞれ後述する圧空が通過する小孔が設けられている。そして、図11に示されているように、この傘状円盤11は、中空に形成されていると共に、図示しない、駆動機構によって図9中の矢印方向に一定速度で連続回転するようになっている。なお、上記仕切突片211は、ここでは小壁状に形成されているが、他の形状であってもよく例えば小棒状の突片としてもよい。
【0041】
この傘状円盤22の外周面と上記周壁22の内面との間には、円形錠剤tが直立姿勢で進入可能な幅を有する円形溝23が全周に亘って形成されており、この円形溝23内が上記仕切突片211により多数に仕切られて、各仕切突片211間に円形錠剤tを保持する錠剤ポケット231が形成されている(図9参照)。更に、これら傘状円盤21及び周壁22の下方には、図11に示されているように、底板(底壁)232が配置固定されており、この底板232の周縁部によって上記円形溝23の下面が閉塞されている。
【0042】
ここで、上記底板232は、図10に示したように、円形板状のものであり、その周縁部の一部に後述するローラ235が配設されるローラ用切欠233が形成されていると共に、このローラ用切欠233から90度下流側に変位した位置に錠剤排出用の錠剤排出用切欠234が形成されている。
【0043】
そして、図9,11に示されているように、上記ローラ用切欠233の形成箇所には、外周面がゴムなどの弾性材料により形成されたローラ235が下側から配置されており、このローラ235の表面の一部が底板232の上面に露出した状態となっており、図11(A)に示されているように、円形溝23内を流れる円形錠剤tがこのローラ235上に乗り上げるようになっている。そして、図11(A)に示されているように、モータ236によりフリクションローラ237を介して上記ローラ235が所定速度で回転するようになっており、このローラ235上に載置された円形錠剤tが直立姿勢のまま自転するようになっている。
【0044】
また、上記錠剤排出用切欠234は、図9及び図11(C)に示されているように、円形溝23の下面に錠剤供給口234を形成しており、この錠剤供給口234を通して円形錠剤tが下方へと排出されるようになっている。そして、この錠剤供給口234の下方には上記搬送ベルト32が配設され、この搬送ベルト32上に配置された上記一対のガイド壁4,4がこの錠剤供給口234を挟むように配置されている。これにより、上記錠剤供給口234から排出された円形錠剤tは直立姿勢のまま上記両ガイド壁4,4間に落下して搬送ベルト32上に載置され、両ガイド壁4,4にガイドされて直立姿勢のまま搬送されるようになっている。
【0045】
上記周壁22の内周面には、図9に示されているように、約半周に亘って上記円形溝23の上方を覆うように円弧状のカバー221が突設されており、図11に示されているように、このカバー221の下面、周壁22の内周面、傘状円盤21の外周面及び底板232の上面により囲まれた空間部(円形溝13)に円形錠剤tが径方向を上下にした直立状態でちょうど収容されるようになっている。そして、このカバー221の内側に上記ローラ235の配設箇所及び上記錠剤供給口234が配置されている。この場合、図11(A)及び図9に示されているように、上記ローラ235が配設されている箇所には、該ローラの直上位置に存して上記カバー221に撮影窓222が形成されており、供給装置2の上方に配設されたカメラ53(図8参照)により、この撮影窓222を通して上記ローラ235上で自転する円形錠剤tの側面を撮影するようになっている。
【0046】
更に、上記カバー221内の上記ローラ235の配設位置と上記錠剤供給口234の形成箇所との間には、図9及び図11(B)に示されているように、周壁の内外を貫通した錠剤排出窓223が形成されていると共に、この錠剤排出窓223と対向して上記傘状円盤21の内側に圧空噴射ノズル224が配設されており、この圧空噴射ノズル224から傘状円盤21の外周面に形成された上記小孔を通して円形溝23内の円形錠剤tに向けて随時圧空が噴射されるようになっており、これにより側面に外観不良を有する錠剤t´を上記錠剤排出窓223を通して排出除去するようになっている。なお、図中225は、排出された不良錠剤を回収缶などに回収するための回収シュートである。
【0047】
次に、この供給装置による円形錠剤の供給動作について説明する。
ホッパー7に投入された円形錠剤tは、上記供給シュート71を通して、上記傘状円盤21上に連続的に落下し、このランダムに供給された円形錠剤tは、傘状円盤21の間欠回転による遠心力と該傘状円盤21上面の傾斜により、平伏状態で外側へと移動し、上記円形溝13内へと進入して径方向を上下にした直立状態で上記仕切突片211間に形成された錠剤ポケット231内に収容され、上記底板232上に載置された状態となる。この状態で、傘状円盤21の間欠回転により、上記錠剤保持ポケット231内に保持された状態で上記底板232上を転がりながら図9中の矢印方向に搬送され、カバー221の内側に進入する。
【0048】
このように、カバー221の内側に進入した異形錠剤tは、傘状円盤21の間欠回転によって更に搬送され、図11(A)に示されているように、錠剤ポケット231内に保持されたままの状態で上記ローラ235上に乗り上げた状態となり、この状態で間欠的に停止している間、ローラ235の回転により直立状態のまま所定速度で自転する。そして、上記カメラ53によって、この自転する円形錠剤tが上記撮影窓222を通して上方から撮影され、該円形錠剤tの側面全周の画像が取り込まれる。取り込まれた画像は図示しない良否判定部により即座に画像処理され外観不良の有無が判定される。
【0049】
このローラ235上を通過した円形錠剤tは、次に上記錠剤排出窓223の配設箇所を通過するが、このとき上記良否判定部により外観不良有りと判定された不良錠剤t´については、図11(B)に示されているように、上記圧空噴射ノズル224からこの不良錠剤t´に圧空が噴射され、この不良錠剤t´が上記錠剤排出窓223を通して外部に排出除去され、回収シュート225を通して回収缶などに回収される。
【0050】
一方、上記良否判定部により外観不良なしと判定された円形錠剤tは、上記錠剤排出窓223の配設箇所を通過して、上記錠剤供給口234の配設箇所に搬送され、該錠剤供給口234を通って下方へと排出され、上述のように、上記両ガイド壁4,4間に落下して搬送ベルト32上に載置され、両ガイド壁4,4にガイドされて直立姿勢のまま搬送される。この動作が連続的に繰り返され、側面に外観不良を有しない円形錠剤tが径方向を上下にした直立状態で、連続的に上記搬送ベルト32上に供給され、上述のように外観検査が行われる。
【0051】
このように、この第2実施例の供給装置は、円形の扁平錠剤tを連続供給するものであり、上記第1実施例の場合と同様に、傘状円盤21の上面に供給された円形錠剤tを、該傘状円盤21の回転による遠心力と該傘状円盤21上面の傾斜によってこの傘状円盤21の外周に沿って形成された円形溝23内に導入し、これによりランダムに供給された円形錠剤tを直立状態で円形軌道に沿って一列に整列させるものである。従って、上記第1実施例の場合と同様に、円形錠剤tにほとんど負荷をかけることなく、遠心力と自重によってスムーズに姿勢制御と整列操作を行うことができ、円形錠剤tを破損等の不都合を生じることなく安定的に供給することができ、信頼性の高い錠剤供給を行うことができるものである。しかも、この第2実施例でも、必要とされる主な動的部品は単純な間欠回転運動をする上記傘状円盤21だけであり、姿勢制御及び整列操作時の円形錠剤の動作も上記傘状円盤21上面の斜面を滑り降りてその外周に形成された円形溝23に落ち込むだけのきわめて単純な動作であり、単純な機構で安定的な錠剤供給を行うことができるものである。
【0052】
また、この第2実施例では、上記円形溝23内に導入された円形錠剤tは、傘状円盤21の外周面に櫛歯状に突設された仕切突片211の間に形成された錠剤ポケット内に収容保持され、この状態で円周軌道状を搬送されるようになっており、この円形錠剤tを錠剤ポケット231内で自転させて撮影し、円形錠剤tの側面全面の画像を取り込むように構成されている。
【0053】
即ち、上記のように、カバー221内の所定位置に、所定速度で回転するローラ235を上記底板232の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバー221に撮影窓222を形成し、上記錠剤ポケット231内に保持されて搬送される円形錠剤tを、上記ローラ235上で自転させると共に、この自転する円形錠剤tを上記撮影窓222を通して撮影することにより、円形錠剤tの側面全面の画像を取り込むようになっている。これにより、円形錠剤tの供給時に錠剤供給部で、側面全面の画像を取り込むことができ、後の搬送中に側面を撮影するセクションを設ける必要が無く、外観検査装置の簡素化や小型化を図ることができる。
【0054】
更に、この第2実施例では、上記傘状円盤21の外周面に、上記各錠剤ポケット231に対応して貫通孔(図示せず)を設け、かつ上記周壁22の一部に錠剤排出窓223を設けると共に、該錠剤排出窓223に対向して上記傘状円盤21の内側に圧空噴射ノズル224を配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤t´に上記圧空噴射ノズル224から圧空を噴射して、該不良錠剤t´を上記錠剤排出窓223を通して外部に排出するようになっている。これにより、錠剤tの供給時に側面に外観不良を有する錠剤を錠剤供給部で排除することができ、搬送ベルト32による搬送部に側面検査セクションを設ける必要が無く、外観検査装置を簡素化、小型化することができるものである。
【0055】
以上のように、上記第1,第2両実施例の供給装置によれば、錠剤に過剰な負荷をかけることなく、確実に姿勢制御して所定の姿勢で扁平錠剤を連続供給することができ、かつ比較的単純な機構で供給不良の発生率を可及的に低くして、信頼性の高い錠剤の連続供給を行うことができる。
更に、上記第2実施例の供給装置によれば、錠剤の供給時に該供給装置によって円形錠剤の側面全周の外観検査を行うことができ、側面外観不良を有する不良錠剤を供給時に排除することができ、外観検査装置を簡素化、小型化に大きく寄与し得るものである。
【0056】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、各部の構成や形状、配置、組み合わせ、更に供給対象の扁平錠剤の形状などは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の発明の一実施例(第1実施例)にかかる供給装置を用いた外観検査装置を示す概略平面図である。
【図2】同外観検査装置を示す概略側面図である。
【図3】同供給装置を示す平面図である。
【図4】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図3のA−A線、B−B線、C−C線に沿った断面を示す部分拡大断面図である。
【図5】(D)は図3のD−D線に沿った部分拡大断面図、(E)は(D)と同様の部分を示す一部を断面とした拡大平面図である。
【図6】同外観検査装置の錠剤転倒部を示すもので、(A)は拡大平面図、(B)は一部を断面とした拡大側面図である。
【図7】第2の発明の一実施例(第2実施例)にかかる供給装置を用いた外観検査装置を示す概略平面図である。
【図8】同外観検査装置を示す概略側面図である。
【図9】同供給装置を示す平面図である。
【図10】同供給装置を構成する底板(底壁)示す平面図である。
【図11】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図9のA−A線、B−B線、C−C線に沿った断面を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 供給装置(第1発明)
11 傘状円盤
111 フランジ
112 掻出し溝
12 周壁
121 カバー
122 錠剤供給口
123 掻出し突片
13 円形溝
131 回転ブラシ
2 供給装置(第2発明)
21 傘状円盤
211 仕切突片
22 周壁
221 カバー
222 撮影窓
223 錠剤排出窓
224 圧空噴射ノズル
23 円形溝
231 錠剤ポケット
232 底板(底壁)
234 錠剤供給口(錠剤排出用切欠)
235 ローラ
t 異形錠剤(扁平錠剤)、円形錠剤(扁平錠剤)
t´ 不良錠剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して一列に整列させ、連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
所定速度で回転する傘状円盤と、
該傘状円盤の外周面下端縁部に沿って突設されたリング状のフランジと、
上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、
該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、
上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、
該カバーの内側で上記円形溝と連通し、該円径溝の接線方向に沿って上記周壁を貫通する錠剤供給口とを具備してなり、
上記傘状円盤上にランダムに供給された錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記フランジ上に直立させ、該傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を一列に整列した状態で連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置。
【請求項2】
上記傘状円盤の外周面に周方向に沿って掻出し溝が形成されていると共に、上記周壁内面から突設された掻出し突片の先端部が、該掻出し溝内に挿入されており、該掻出し突片が上記円形溝内の扁平錠剤を確実に上記錠剤供給口へと導くように構成された請求項1記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項3】
上記円形溝上に、上記カバーの上流側近傍に存して回転ブラシが配設されており、該回転ブラシによって、上記円形溝から突出した扁平錠剤が円形溝から除去され、又は強制的に円形溝内に挿入されるように構成された請求項1又は2記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項4】
ランダムに供給される円形の扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
所定速度で連続的又は間欠的に回転する傘状円盤と、
該傘状円盤の外周面に等間隔ずつ離間して櫛歯状に突設された多数の仕切突片と、
上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、
該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、
上記円形溝の下面を閉塞する底壁と、
上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、
該カバーの内側で、上記底壁に形成され上記円形溝と連通する錠剤供給口とを具備してなり、
上記傘状円盤上にランダムに供給された円形の扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記仕切突片間に形成された錠剤ポケット内に扁平錠剤を直立状態で収容保持し、傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置。
【請求項5】
扁平錠剤の表面、裏面、及び側面を撮影して、外観不良の有無を判定する外観検査装置の搬送部へと、円形の扁平錠剤を連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
上記カバー内の所定位置に、所定速度で回転するローラを上記底壁の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバーに撮影窓を形成し、上記錠剤ポケット内に保持されて搬送される扁平錠剤が、上記ローラ上で自転すると共に、この自転する扁平錠剤を上記撮影窓を通して撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むように構成した請求項4記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項6】
上記傘状円盤の外周面に、上記各錠剤ポケットに対応して貫通孔を設け、かつ上記周壁の一部に上記ローラ配設箇所と上記錠剤供給口配設箇所との間に存して錠剤排出窓を設けると共に、該錠剤排出窓に対向して上記傘状円盤の内側に圧空噴射ノズルを配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤に上記圧空噴射ノズルから圧空を噴射して、該不良錠剤を上記錠剤排出窓を通して外部に排出するように構成した請求項5記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項1】
ランダムに供給される扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して一列に整列させ、連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
所定速度で回転する傘状円盤と、
該傘状円盤の外周面下端縁部に沿って突設されたリング状のフランジと、
上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、
該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、
上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、
該カバーの内側で上記円形溝と連通し、該円径溝の接線方向に沿って上記周壁を貫通する錠剤供給口とを具備してなり、
上記傘状円盤上にランダムに供給された錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記フランジ上に直立させ、該傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を一列に整列した状態で連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置。
【請求項2】
上記傘状円盤の外周面に周方向に沿って掻出し溝が形成されていると共に、上記周壁内面から突設された掻出し突片の先端部が、該掻出し溝内に挿入されており、該掻出し突片が上記円形溝内の扁平錠剤を確実に上記錠剤供給口へと導くように構成された請求項1記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項3】
上記円形溝上に、上記カバーの上流側近傍に存して回転ブラシが配設されており、該回転ブラシによって、上記円形溝から突出した扁平錠剤が円形溝から除去され、又は強制的に円形溝内に挿入されるように構成された請求項1又は2記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項4】
ランダムに供給される円形の扁平錠剤を、径方向を上下にした直立状態に姿勢制御して連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
所定速度で連続的又は間欠的に回転する傘状円盤と、
該傘状円盤の外周面に等間隔ずつ離間して櫛歯状に突設された多数の仕切突片と、
上記傘状円盤の外周に沿って配置固定された周壁と、
該周壁の内周面と上記傘状円盤の外周面との間に形成された円形溝と、
上記円形溝の下面を閉塞する底壁と、
上記周壁内周面の所定範囲に上記円形溝の上方を覆うように形成されたカバーと、
該カバーの内側で、上記底壁に形成され上記円形溝と連通する錠剤供給口とを具備してなり、
上記傘状円盤上にランダムに供給された円形の扁平錠剤を、該傘状円盤の回転による遠心力と該傘状円盤上面の傾斜により、上記円形溝へと導入して上記仕切突片間に形成された錠剤ポケット内に扁平錠剤を直立状態で収容保持し、傘状円盤の回転によって上記カバーの内側へと搬送し、上記錠剤供給口から直立状態の扁平錠剤を連続的に吐出するように構成したことを特徴とする扁平錠剤の供給装置。
【請求項5】
扁平錠剤の表面、裏面、及び側面を撮影して、外観不良の有無を判定する外観検査装置の搬送部へと、円形の扁平錠剤を連続的に供給する扁平錠剤の供給装置であり、
上記カバー内の所定位置に、所定速度で回転するローラを上記底壁の上面に露出させた状態に配設すると共に、その上方に存してカバーに撮影窓を形成し、上記錠剤ポケット内に保持されて搬送される扁平錠剤が、上記ローラ上で自転すると共に、この自転する扁平錠剤を上記撮影窓を通して撮影することにより、円形扁平錠剤の側面全面の画像を取り込むように構成した請求項4記載の扁平錠剤の供給装置。
【請求項6】
上記傘状円盤の外周面に、上記各錠剤ポケットに対応して貫通孔を設け、かつ上記周壁の一部に上記ローラ配設箇所と上記錠剤供給口配設箇所との間に存して錠剤排出窓を設けると共に、該錠剤排出窓に対向して上記傘状円盤の内側に圧空噴射ノズルを配設し、取り込んだ側面画像から外観不良が検出された場合に、かかる不良錠剤に上記圧空噴射ノズルから圧空を噴射して、該不良錠剤を上記錠剤排出窓を通して外部に排出するように構成した請求項5記載の扁平錠剤の供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−321587(P2006−321587A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144333(P2005−144333)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(502263938)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(502263938)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]