説明

投射表示装置の色補正方法

【課題】 スクリーンからの反射光を検出してスクリーンの色補正処理を行う機能を有する画像投射装置で、スクリーン色および外光の影響による色補正の両者に最適な色補正機能を実現する。
【解決手段】 スクリーンからの反射光を検出するセンサと外光センサとを用いることで、スクリーンの色を正確に判別し、色補正モードを切り替えてを最適化する。スクリーンが着色している場合には、輝度ができるだけ低下しないようにRGBゲインやガンマなどの輝度補正テーブル(1D−LUT)にて色補正する。また、スクリーンが白色の場合には、周辺環境光の影響を補正するための色補正テーブル(3D−LUT)と輝度補正テーブル(1D−LUT)にてより正確に色補正することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーンからの反射光を検出して色調補正処理を行う機能を有する画像投射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会議でのプレゼンテーションや家庭用の動画コンテンツ表示を用途として、簡便に大画面を投影表示できる液晶プロジェクタが普及している。液晶プロジェクタは様々な照明環境下で使用されるが、実際の投射環境照明に応じた色再現をするのが望ましい。
【0003】
他方で、国際照明委員会(CIE)が発行する色順応モデルであるCIECAM02(CAM;Colour Appearance Model)等がカラーマッチング技術用途で開発されており、これらの技術を応用して液晶プロジェクタの照明環境等を考慮した色再現が可能となりつつある。
【0004】
この様な視覚順応を考慮した色再現を液晶プロジェクタに適用する場合、その視環境情報として照明光(環境光)に関する情報を取得する必要がある。このような照明光を測定する既存技術としては、例えば回折格子を用いた分光計測器や、カラーフィルターを用いたカラーセンサ等がある。さらに、照明光を正しく測定する為には、これらのセンサの前面に積分球や拡散板を設置する必要がある。
【0005】
上記の様な機材を具備すれば正確に照明光を測定できるが、製品コストの観点からは好ましくない。もし、自動スクリーン色補正の為のスクリーン色測定センサ(壁色センサ)を搭載していれば、この壁色センサを利用して照明光を測定することが望ましい。
【0006】
壁色センサを利用して照明光を測定する例として、特許文献1では、白、黒などの複数のキャリブレーション用の画像を投射し、壁色センサから前記キャリブレーション用画像投射時の色情報を得て、入力画像の色情報と投影面上の投影画像の色情報とから色の見えを一致させる色変換を生成し、前記色変換に基づいて前記入力画像の色を変換し、プロジェクタへ出力する補正色を得ている。
【0007】
また、特許文献2では、通常画像の画像情報の入力がないと判定された場合、即ち同期信号が入力されていないと判定された場合に、キャリブレーション画像を発生させて、スクリーンの色補正用の三次元ルックアップテーブル(3D−LUT)と、スクリーンの輝度補正用の一次元ルックアップテーブル(1D−LUT)とを一回の無信号検出動作毎に更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−323610号公報
【特許文献2】特許第3755593号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示された方法では、予めキャリブレーション用の画像を測定して、スクリーンの色補正と周辺環境光による影響の補正との双方を実現する色変換特性を得る。ところが、主たる色補正対象がスクリーン色補正なのか周辺環境光によるものなのかを区別して補正値を算出処理してない。キャリブレーション用の画像を投射し、スクリーンの色補正と周辺環境光による影響の補正との双方を同時に実現する色変換LUTを生成している。このため、例えば、ある色の補正は良くても輝度が低下する色補正となってしまう問題がある。
【0010】
また、特許文献2の方法では、投影面の色補正用の3D−LUT生成ステップと、投影面の明るさ補正用の1D−LUT生成ステップとの間に、同期信号の遮断が必要であり、双方のステップの処理を行うには多大な時間を要する。さらに、投影面の色補正と投影面の明るさ補正の何れを優先して行うか規定されていないため、3D−LUTを生成して周辺環境光による影響の補正した後、1D−LUTを生成してスクリーンの輝度補正を行うと、先に行った周辺環境光による影響を補正した色作りが崩れてしまう。
【0011】
本発明の画像表示装置では上記の問題を解決するために、
スクリーンの色を正確に判別する手段を用いてスクリーン色補正、外光補正の各色補正モードに最適な色補正を行うことで精度向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の投射画像表示装置では上記の問題を解決するために、
請求項1に記載の発明によれば、
スクリーンの反射光を検出し、その結果に応じて映像の諸特性を変化させて表示色の色補正機能を有する投射表示装置において、
スクリーンの反射光から異なる波長領域を検出する第一のカラーセンサ手段と、
前記カラーセンサー手段にて基準となるスクリーン反射光を検出した値を保存する基準値保存手段と、
投射光以外の光から異なる波長領域を検出する第二のカラーセンサ手段と、
前記カラーセンサー手段にて基準となる外光を検出した値を保存する基準値保存手段と、
前記第一および第二のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算することでスクリーン色が所定の色範囲内であることを判別する手段を有し、
所定の色範囲内と範囲外の場合とで異なる色補正機能を実行することを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、
第一項記載の投射表示装置において、
スクリーン色が所定の色範囲内が白色近傍であることを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、
第一項記載の投射表示装置において、
スクリーン色が所定の色範囲内の場合には、第一および第二のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算して色補正を実行することを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、
第一項記載の投射表示装置において、
スクリーン色が所定の色範囲外の場合には、第一のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算し、複数の色のゲインを補正することを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、
第一項記載の投射表示装置において、
第一および第二のカラーセンサ手段を切り替えにより1つのカラーセンサで行うことを
特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、
第3項記載の投射表示装置において、
3色の色変換を3次元のルックアップテーブルを用いることを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
請求項7に記載の発明によれば、
第4項記載の投射表示装置において、
各色毎の色変換を1次元のルックアップテーブルを用いることを特徴とする投射表示装置の色補正方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像表示装置によれば、外光およびスクリーンの反射光を検出するセンサーなどで、スクリーン色を正確に判別し、スクリーン色補正優先、外光補正優先など最適な色補正モードに切り替えて色補正するので補正精度を向上する効果がある。
【0014】
例えば、スクリーンが着色している場合には、輝度ができるだけ低下しないように輝度補正テーブル(1D−LUT)にて色補正する。
【0015】
また、スクリーンが白色の場合には、周辺環境光の影響を補正するための色補正テーブル(3D−LUT)と輝度補正テーブル(1D−LUT)にてより正確に色補正することができる。
【0016】
スクリーンの色を正確に判別することで、壁色補正、外光補正の各色モードに最適な色補正を行い、スクリーン色条件により輝度を上げたり、精度向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の画像処理装置の構成図
【図2】本発明の色補正の全体フローチャート
【図3】本発明のスクリーン色を特定する例1の図
【図4】本発明のスクリーン色を特定する例2の図
【図5】本発明のスクリーン色を特定する例3の図
【図6】本発明の外光を考慮しないスクリーン色補正例
【図7】本発明の外光を考慮した色補正例のシーケンス図
【図8】センサの分光感度を示す図
【図9】外光カラーセンサ基準値テーブル例を示す図
【図10】スクリーンカラーセンサ基準値テーブル例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施例1]
本発明を適用する画像表示装置の構成を図1に示す。
【0019】
図1は画像表示装置の実施形態において主要な構成要素を表した図である。
【0020】
まず、各機能と画像及び制御の流れを説明する。
【0021】
不図示のパーソナルコンピュータ(PC)、DVDプレーヤ、テレビチューナ等の画像供給装置からの入力映像信号を、入力信号として入力信号処理101が受け取る。入力信号がアナログ信号の場合は、入力信号処理101内部のアナログ/ディジタル変換器でディジタル信号に変換され、ディジタル信号の場合は、ディジタル信号として切替器125を経由し、メニュー画面などを表示するOSD124を通り、色補正部102に送られる。
【0022】
色補正部102内では、不図示の解像度変換部で、映像信号を赤色用、緑色用、青色用の液晶などからなる表示素子107に適した解像度に変換する。解像度を変換した映像信号に対して色補正部102で色の補正、及び輝度の補正を施す。
【0023】
色補正部102の、1D−LUT記憶部104には、主に輝度補正用情報の一部として、ガンマテーブルおよびカラーバランステーブルなどが記憶されている。
【0024】
また、3D−LUT記憶部103には、主に色補正用情報の一部として、色域補正テーブルおよび6色を独立して輝度、彩度、明るさを補正するテーブルなどが記憶されている。
【0025】
さらに、液晶表示素子駆動回路105で、液晶表示素子107の駆動に必要な倍速変換、VTガンマ補正等を行い、液晶表示素子駆動信号を生成する。
【0026】
ビデオ信号によって変調された液晶表示素子107は、高圧水銀ランプを含む照明光学系106から発せられた光束を受け、液晶表示素子駆動回路105からの液晶表示素子駆動信号による制御に基づいた光束を投射レンズ108に送る。
【0027】
投射レンズ108では、ズームレンズなどでズーム動作を行い、液晶表示素子107からの光束を投射光としてスクリーン110に投射する。
【0028】
一方、色補正のキヤリブレーションが開始されると、制御手段118の指示にしたがってPCなどの入力信号の代わりに基準画像出力手段112から色補正に必要な基準画像が、切替器125を経由し、メニュー画面などを表示するOSD124を通り、色補正部102に送られスクリーンに投射される。
【0029】
前記基準画像が投射されスクリーンからの反射光をスクリーンカラーセンサ111が検出し、RGB/XYZ値として画像比較演算部123に送られる。
【0030】
画像比較演算部123では、あらかじめ工場出荷時などに設定記憶されたスクリーンセンサ基準値121と、投射している画像情報134とを比較演算手段116で比較演算され、色補正部102への色補正値を得る。
【0031】
次に、制御手段118の指示にしたがい、前記色補正値を補正値記憶手段115に記憶し、補正値更新判定手段115にて色補正部102の補正データを更新することで、色補正のキヤリブレーションが行われる。
【0032】
次にスクリーンとセンサについて説明する。
【0033】
会議室などに設置されたスクリーン110は、前記投射光と共に外光照明109や窓などから入射する太陽光などの外光によって同時に照らされており、色や輝度に影響を受ける。
【0034】
さらにスクリーン110そのものも、理想的な白に対して多少の色の幅を有している。
【0035】
一見白く見えるスクリーンも、微妙に異なる場合もあり、スクリーンの素材によっては、青かったり、黄色かったりし、白でない場合もある。
【0036】
また、スクリーン110は、極端な場合には黒板であったり、淡い青やピンク、黄色などのカラーパーティションなどの場合もある。
【0037】
これらの影響を考慮した色補正をするためには、特許文献2(特許第3755593号明細書)に示すようにスクリーンカラーセンサ111によりスクリーンに投射されている基準画像の色を検出し、色補正が必要となる。
【0038】
スクリーンカラーセンサ111と外光カラーセンサ130は、例えばCCDカメラのような2次元のRGB色センサからなり、スクリーン上の投射エリア全体を検出し、RGB値またはXYZ値として画像比較演算部123の比較演算手段116に送られる。
【0039】
XYZ値は、CIEによる色の規格の一種でXYZ値をRGB値に変換可能である。
【0040】
Y値は、輝度を示す値となる。すなわち、投写された基準となる画像のXYZ値を求めることで、画像の色と輝度を求めることができる。
【0041】
同様に、スクリーン上の色特性に影響を与えている外光照明109の外光特性を検出するために、外光カラーセンサ130を用い、外光比較部131でセンサ基準値と比較されてRGB値またはXYZ値として画像比較演算部123の比較演算手段116に送られる。
【0042】
外光比較部131では外光に対応するスクリーンからの反射光の基準値と、黒投射時の反射光とその基準値を比較することでスクリーンが着色している否かを判別する。
【0043】
スクリーンカラーセンサ111と外光カラーセンサ130の分光特性例を図8に示す。
【0044】
センサは、不図示の3つの色センサ9(Rセンサ,GセンサおよびBセンサ)からなり、R,G,Bのそれぞれの波長領域に感度を有する。
【0045】
スクリーンカラーセンサ111は、プロジェクタから投射された光のスクリーン(投射面)110での反射光のみを検出できるように配置されている。
【0046】
外光カラーセンサ130は、外光照明からの光のみを検出できるように配置されている。
【0047】
ここで、図9、図10に外光カラーセンサーとスクリーンカラーセンサの基準値テーブルを示す。条件パラメータは、投射する基準画像、基準スクリーン、基準外光に対する各センサの測定値を基準値テーブルとして不揮発メモリなどに工場調整やプリセット値としてあらかじめ記憶しておく。
【0048】
外光を外光カラーセンサー130で検出し、外光センサ基準値と比較することで外光を特定し、同時に画像比較演算部123へ検出値を送る。
【0049】
画像比較演算部123では、スクリーンカラーセンサ111の検出値とその基準値、外光カラーセンサー130の検出値とその基準値によりスクリーンの色を正確に判別する。
【0050】
これらの検出結果から、スクリーンが白か否かを判定し、スクリーン色補正をするか、外光補正を考慮して色補正するのかなど、最適な補正手段に切り替えるので色補正精度を向上する効果がある。
【0051】
例えば、スクリーンが着色している場合には、輝度ができるだけ低下しないようにR,G,Bゲインのみの輝度補正テーブル(1D−LUT)にて色補正する。
【0052】
また、スクリーンが白色の場合には、周辺環境光の影響を補正するための色補正テーブル(3D−LUT)と輝度補正テーブル(1D−LUT)にてより正確に色補正することができる。
【0053】
スクリーンの色を正確に判別することで、スクリーン色補正、外光補正の各色モードに最適な色補正を行い、スクリーン色条件により輝度を上げたり、精度向上することができる。
【0054】
図2に本発明の色補正の全体フローチャートを示す。
【0055】
ステップS1にてスクリーンが着色しているか否かを特定し、ステップS2にてスクリーンが白か否かで分岐する。
【0056】
スクリーンが白の場合は、ステップS3で外光を考慮しないRGBゲインやRGBガンマカーブのみの輝度がなるべく低下しない色補正(輝度補正1D−LUT)を行う。
【0057】
スクリーンが白以外の場合は、外光の影響を考慮しスクリーン色補正も同時に、高精度の色補正(輝度補正1D−LUTと色補正3D−LUT)をする。
【0058】
図3、図4に本発明のスクリーン色を特定する例1、例2を示す。
【0059】
表示装置のメニュー操作により、使用者がスクリーンの色を選択することで間違いのない正確なスクリーンの色を特定し、最適な色補正ができる。
【0060】
図3の例1では、スクリーン色を白とそれ以外に分類している。
【0061】
図4の例2では、スクリーン色を白、黄色、緑色、ピンク色、青色に分類している。
【0062】
図5に本発明のスクリーン色を特定する例3を示す。
【0063】
ステップS501では、工場調整などで、必要な条件下における各センサ基準値を不揮発メモリに記憶する。
【0064】
条件の例は、投射基準画像、基準スクリーンで色や反射率、基準外光となる。
【0065】
投射基準画像は、具体的には白(グレイ100%、黒グレイ0%、グレイ50%、)、黄色、緑色、ピンク色、青色などがあげられる。
【0066】
基準スクリーンは、パーティションのような着色したものや、黒板、反射率のことなるものがあげられる。
【0067】
基準外光は、白熱電球、蛍光灯で各種色温度の異なるものがある。
【0068】
ステップS502にて外光を検出し、ステップS503で外光に対する反射光の基準値を読みだす。ステップS504で黒投射することで外光がスクリーンに反射した反射光を検出する。
【0069】
ステップS505でこれらの検出結果から最終的にスクリーン色として白としての許容範囲内か否かを判断しステップS506、S507で特定する。
【0070】
図5に本発明の本発明の外光を考慮しないスクリーン色補正例を示す。
【0071】
表1に示すようなLUT変換テーブルに従ってRGBの各色のゲインを調整する。
【0072】
【表1】

【0073】
演算テーブルもシンプルなので高速に色補正が実行でき、例えば投射輝度が最低限となるような色補正にすることができる。
【0074】
図7に本発明の外光を考慮した色補正例のシーケンス図を示す。
【0075】
外光がスクリーンへ影響している場合で、かつ、スクリーンも着色している場合にも対応できるように、外光センサとスクリーンセンサの両方の値を、基準画像を投射しながら検出する。詳細なセンサ検出と色補正値を比較演算する。これらの動作により、輝度補正値1D−LUT、色補正値3D−LUTの補正値を求め色補正部に更新設定するため、より高精度な色補正が可能となる。
【0076】
また、図1の例では、スクリーンセンサと外光カラーセンサを独立して説明したが、2つのセンサを1つにして、検出対象を外光とスクリーンとで切り替えて構成することも可能である。
【0077】
以上説明してきたように、スクリーンが着色しているか否かを、外光センサやメニュー操作などで正確に設定することで、スクリーン色補正に最適な補正や、外光を考慮した色補正など最適な色補正モードに切り替えて色補正するため補正精度を向上する効果がある。
【0078】
スクリーンが着色していれば、RGBゲイン調整のみの簡単でなるべく輝度低下の少ない信号処理とすることができる。
【0079】
また、白スクリーンであることが検出できれば、外光を考慮した、できるだけ正確な色補正値3D−LUTや輝度補正値1D−LUTを演算し更新することができ補正精度を向上する効果がある。
【0080】
スクリーンの色を正確に判別することで、スクリーン色補正、外光を考慮した色補正の各色モードに最適な色補正を行い、スクリーン色条件により輝度を上げたり、色補正の精度を向上することができる。
【符号の説明】
【0081】
101 入力信号処理
色補正部
3D−LUT記憶部
1D−LUT記憶部
105 表示素子駆動回路
106 照明光学系
107 表示素子
108 投射レンズ
109 外光照明
110 スクリーン
111 スクリーンカラーセンサー
112 基準画像出力手段
補正更新判定手段
補正値記憶手段
比較演算手段
制御手段(CPU)
プログラムメモリ
スクリーンセンサー基準値記憶手段
画像比較演算部
切替器
130 外光カラーセンサー
131 外光比較部
132 外光センサ基準値記憶手段
133 比較手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーンの反射光を検出し、その結果に応じて映像の特性を変化させて表示色の色補正機能を有する投射表示装置において、
スクリーンの反射光から異なる波長領域を検出する第一のカラーセンサ手段と、
前記カラーセンサー手段にて基準となるスクリーン反射光を検出した値を保存する基準値保存手段と、
投射光以外の光から異なる波長領域を検出する第二のカラーセンサ手段と、
前記カラーセンサー手段にて基準となる外光を検出した値を保存する基準値保存手段と、
前記第一および第二のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算することでスクリーン色が所定の色範囲内であることを判別する手段を有し、
所定の色範囲内と範囲外の場合とで異なる色補正機能を実行することを特徴とする投射表示装置の色補正方法。
【請求項2】
スクリーン色が所定の色範囲内が白色近傍であることを特徴とする請求項1に記載の投射表示装置の色補正方法。
【請求項3】
スクリーン色が所定の色範囲内の場合には、第一および第二のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算して色補正を実行することを特徴とする請求項1に記載の投射表示装置の色補正方法。
【請求項4】
スクリーン色が所定の色範囲外の場合には、第一のカラーセンサの計測値と基準値とを比較演算し、複数の色のゲインを補正することを特徴とする請求項1に記載の投射表示装置の色補正方法。
【請求項5】
第一および第二のカラーセンサ手段を切り替えにより1つのカラーセンサで行うことを
特徴とする請求項1に記載の投射表示装置の色補正方法。
【請求項6】
第3項記載の投射表示装置において、
3色の色変換を3次元のルックアップテーブルを用いることを特徴とする請求項3に記載の投射表示装置の色補正方法。
【請求項7】
各色毎の色変換を1次元のルックアップテーブルを用いることを特徴とする請求項4に記載の投射表示装置の色補正方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−248910(P2012−248910A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116428(P2011−116428)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】