説明

折畳み式携帯端末

【課題】表示部が、第1の筺体に支持機構を介して、縦長状態と横長状態とに切換操作自在に支持された折畳み式携帯端末において、縦長状態及び横長状態にある表示部のぐらつきをなくす。
【解決手段】液晶表示部2が縦長状態にあるとき及び横長状態にあるときに、液晶表示部2と第1の筐体3とを磁力により保持する。例えば、第1の筐体3に筐体側第1磁石31を設け、液晶表示部2に表示部側第1及び第2磁石33,34をそれぞれ設ける。液晶表示部2が縦長状態にあるときに、筐体側第1磁石31と表示部側第1磁石33とが重なり合う位置になり、液晶表示部2が横長状態にあるときに、筐体側第1磁石31と表示部側第2磁石34とが重なり合う位置になるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部が、第1の筺体に支持機構を介して、縦長状態と横長状態とに切換操作自在に支持された折畳み式携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、特許文献1に示すように、折畳み式携帯電話機において、通話するときには折畳んだ携帯電話機を開いて通話し、TV視聴するには表示部を縦長状態から横長状態に切り換えて視聴するものが知られている。このように構成することにより、表示部に最も大きなテレビ画像を表示させた状態でTV視聴が可能になる。
【0003】
縦長状態から横長状態への切り換えは、TV画面の表示部を手で縦長状態から横長状態に回転し始め、ある程度回転すれば手を加えなくてもバネの力で切り換えるようにし、反対に横長状態から縦長状態への切り換えは、TV画面の表示部を手で横長状態から縦長状態に回転し始め、ある程度回転すれば手を加えなくてもバネの力で自然に切り換えるようにしている。
【0004】
ところで、特許文献2には、磁石を利用した携帯無線機が開示されている。この携帯無線機の上部筐体は、下部筐体の上部にヒンジ部により回転可能に連結されている。上部筐体及び下部筐体には各々磁石が内設され、筐体を閉じた際には、上部筐体及び下部筐体が磁力により引き合い、互いに回転しないように固定される。ヒンジ部内部には、筐体を閉じた状態で筐体が開く方向に磁力が働くように、軸を中心に同じ極性同士(N極とN極、S極とS極)が互いに向き合った磁石が配設されている。スライドボタンを操作すると、磁石を保持している連結具がスライドし、磁石による吸引力が磁石による開く力より小さくなり、上部筐体が回動して携帯無線機が開くように構成されている。このことで、使用者が携帯無線機を片手で簡単に開くことができるようになっている。
【特許文献1】特開2006−211576号公報
【特許文献2】特開平7−202787号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の折畳み式携帯端末は、最初TV画面の表示部を手で縦長状態から横長状態に回転し始め、ある程度回転すれば手を加えなくてもバネの力で自然に切り換えるバネとして、捩りコイルバネが使用されている。TV画面の表示部を縦長状態から横長状態に回転する際、捩りコイルバネは、縦長状態と横長状態においてバネの力が最も弱くなり、縦長状態と横長状態の中間点で最も強くなる。そのため縦長状態と横長状態において表示部の安定感が悪くなる。すなわち、指で表示部を触るとグラグラ感を感じ、品質の低下を招くという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、表示部が、第1の筺体に支持機構を介して、縦長状態と横長状態とに切換操作自在に支持された折畳み式携帯端末において、縦長状態及び横長状態にある表示部のぐらつきをなくすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、表示部と第1の筐体とを磁力により保持されるようにした。
【0008】
具体的には、第1の発明では、
表面に表示部が設けられた第1の筺体と、
表面に操作部を有する第2の筺体と、
上記第1の筺体と第2の筺体とを折畳み開閉自在に連結するヒンジ部を備え、
上記表示部が、上記第1の筺体に支持機構を介して、縦長状態と横長状態とに切換操作自在に支持された折畳み式携帯端末を対象とする。
【0009】
上記折畳み式携帯端末は、
上記表示部が縦長状態にあるとき、及び横長状態にあるときに、該表示部と上記第1の筐体とが磁力により保持されるように構成されている。
【0010】
上記の構成によると、表示部が縦長状態にあるとき、及び横長状態にあるときに、表示部と第1の筐体とが磁力により保持されるので、ユーザは表示部のぐらつき感を感じず、商品性が向上する。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2磁石がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときに、筐体側磁石と表示部側第1磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときに、筐体側磁石と表示部側第2磁石とが重なり合う位置になるように構成されている。
【0012】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1磁石とが重なり合い、また、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2磁石とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、磁石が引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0013】
第3の発明では、第2の発明において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成されている。
【0014】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。
【0015】
第4の発明では、第2又は第3の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている。
【0016】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1磁石とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石で表示部のぐらつきが防止される。
【0017】
第5の発明では、第2又は第3の発明において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている。
【0018】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1磁石とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石で表示部のぐらつきが防止される。
【0019】
第6の発明では、第2乃至第5のいずれか1つの発明において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2磁石は、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0020】
上記の構成によると、筐体側磁石、表示部側第1及び第2磁石又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0021】
第7の発明では、第6の発明において、
上記筐体側磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0022】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0023】
第8の発明では、第7の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0024】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0025】
第9の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側強磁性体が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2磁石がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、筐体側強磁性体と表示部側第1磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、筐体側強磁性体と表示部側第2磁石とが重なり合う位置になるように構成されている。
【0026】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側強磁性体と表示部側第1磁石とが重なり合い、また、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側第2磁石とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、強磁性体と磁石とが引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0027】
第10の発明では、第9の発明において、
上記筐体側強磁性体は、鉄で構成され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成されている。
【0028】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。また、鉄と永久磁石とは堅固にくっつくので、表示部のぐらつきが減少する。
【0029】
第11の発明では、第9又は第10の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている。
【0030】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側強磁性体と表示部側第1磁石とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側第2磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0031】
第12の発明では、第9又は第10の発明において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている。
【0032】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側強磁性体と表示部側第1磁石とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側第2磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0033】
第13の発明では、第9乃至第12のいずれか1つの発明において、
上記筐体側強磁性体、表示部側第1及び第2磁石は、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0034】
上記の構成によると、筐体側強磁性体、表示部側第1及び第2磁石又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0035】
第14の発明では、第13の発明において、
上記筐体側強磁性体は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0036】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0037】
第15の発明では、第14の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0038】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0039】
第16の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2強磁性体がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、筐体側磁石と表示部側第1強磁性体とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、筐体側磁石と表示部側第2強磁性体とが重なり合う位置になるように構成されている。
【0040】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1強磁性体とが重なり合い、また、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2強磁性体とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、磁石が引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0041】
第17の発明では、第16の発明において、
上記筐体側磁石は、永久磁石で構成され、
上記表示部側第1及び第2強磁性体は、鉄で構成されている。
【0042】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。また、鉄と永久磁石とは堅固にくっつくので、表示部のぐらつきが減少する。
【0043】
第18の発明では、第16又は第17の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている。
【0044】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1強磁性体とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2強磁性体とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0045】
第19の発明では、第16又は第17の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている。
【0046】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側第1強磁性体とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側第2強磁性体とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0047】
第20の発明では、第16乃至第19のいずれか1つの発明において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2強磁性体は、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0048】
上記の構成によると、筐体側磁石、表示部側第1及び第2強磁性体又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0049】
第21の発明では、第20の発明において、
上記筐体側磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2強磁性体は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0050】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0051】
第22の発明では、第21の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0052】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0053】
第23の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側第1及び第2磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側磁石が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側第2磁石と表示部側磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側第1磁石と表示部側磁石とが重なり合う位置になる。
【0054】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2磁石と表示部側磁石とが重なり合い、また、横長状態で筐体側磁石と表示部側磁石とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、磁石が引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0055】
第24の発明では、第23の発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石と表示部側磁石とは、永久磁石で構成されている。
【0056】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。
【0057】
第25の発明では、第23又は第24の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0058】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2磁石と表示部側磁石とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石で表示部のぐらつきが防止される。
【0059】
第26の発明では、第23又は第24の発明において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0060】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2磁石と表示部側磁石とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側磁石と表示部側磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石で表示部のぐらつきが防止される。
【0061】
第27の発明では、第23乃至第26のいずれか1つの発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石と表示部側磁石とは、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0062】
上記の構成によると、筐体側第1及び第2磁石と表示部側磁石又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0063】
第28の発明では、第27の発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0064】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0065】
第29の発明では、第28の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0066】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0067】
第30の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側強磁性体と筐体側第2強磁性体とが設けられ、
上記表示部には、表示部側磁石が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側第2強磁性体と表示部側磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側強磁性体と表示部側磁石とが重なり合う位置になる。
【0068】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2強磁性体と表示部側磁石とが重なり合い、また、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側磁石とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、強磁性体と磁石とが引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0069】
第31の発明では、第30の発明において、
上記筐体側強磁性体と筐体側第2強磁性体とは、鉄で構成され、
上記表示部側磁石は、永久磁石で構成されている。
【0070】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。また、鉄と永久磁石とは堅固にくっつくので、表示部のぐらつきが減少する。
【0071】
第32の発明では、第30又は第31の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0072】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2強磁性体と表示部側磁石とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0073】
第33の発明では、第30又は第31の発明において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0074】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側第2強磁性体と表示部側磁石とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側強磁性体と表示部側磁石とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0075】
第34の発明では、第30乃至第33のいずれか1つの発明において、
上記筐体側第1及び第2強磁性体と、表示部側磁石とは、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0076】
上記の構成によると、筐体側第1及び第2強磁性体、表示部側磁石又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0077】
第35の発明では、第30の発明において、
上記筐体側第1及び第2強磁性体は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0078】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0079】
第36の発明では、第35の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0080】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0081】
第37の発明では、第1の発明において、
上記第1の筐体には、筐体側第1及び第2磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側強磁性体が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側磁石と表示部側強磁性体とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側第2磁石と表示部側強磁性体とが重なり合う位置になる。
【0082】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側強磁性体とが重なり合い、また、横長状態で筐体側第2磁石と表示部側強磁性体とが重なり合うので、縦長状態及び横長状態において、磁石が引き合い、表示部のぐらつきが減少する。
【0083】
第38の発明では、第37の発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成され、
上記表示部側強磁性体は、鉄で構成されている。
【0084】
上記の構成によると、電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低い。また、鉄と永久磁石とは堅固にくっつくので、表示部のぐらつきが減少する。
【0085】
第39の発明では、第37又は第38の発明において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側強磁性体は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0086】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側強磁性体とが重なり合い、表示部が時計回りに回転すると、横長状態で筐体側第2磁石と表示部側強磁性体とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0087】
第40の発明では、第37又は第38の発明において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側強磁性体は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0088】
上記の構成によると、縦長状態で筐体側磁石と表示部側強磁性体とが重なり合い、表示部が反時計回りに回転すると、横長状態で筐体側第2磁石と表示部側強磁性体とが重なり合うので、最小限の数の磁石及び強磁性体で表示部のぐらつきが防止される。
【0089】
第41の発明では、第37乃至第40のいずれか1つの発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石、表示部側強磁性体は、外周の一部が弾性部材で覆われている。
【0090】
上記の構成によると、筐体側磁石、表示部側第1及び第2強磁性体又は折畳み式携帯端末の輸送時に衝撃を減少できる。
【0091】
第42の発明では、第41の発明において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側強磁性体は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている。
【0092】
上記の構成によると、組立が容易でかつ落下等により抜けがたい。
【0093】
第43の発明では、第42の発明において、
上記弾性部材は、ゴムとする。
【0094】
上記の構成によると、成形が容易で製造コストが安い。
【0095】
第44の発明では、第1乃至第43のいずれか1つの発明において、
上記支持機構は、第1の筐体に設けられ左右方向に延びる中凸状に湾曲した曲線状の左右方向ガイド溝と、第1の筐体に設けられ上下方向に延びる上下方向ガイド溝と、表示部の背面に設けられ上記左右方向ガイド溝にスライド自在に係合する第1ガイドピンと、表示部の背面に設けられ上記上下方向ガイド溝にスライド自在に係合する第2ガイドピンとを備えている。
【0096】
上記の構成によると、切換操作の際には、表示部は、支持機構により、表示部の第1ガイドピンが左右方向ガイド溝に係合した状態で中間で最も上方に位置するように左右方向にスライド移動するのと同時に、表示部の第2ガイドピンが上下方向ガイド溝に係合した状態で上下方向にスライド移動する。この支持機構によって表示部がヒンジ部や第1の筐体の下端の膨出部などに接触しないように移動規制されながら、縦長状態又は横長状態に切り換えられる。
【0097】
第45の発明では、第44の発明において、
上記第1の筐体は、上記ヒンジ部の一部を構成する成型品よりなる第1の筐体本体と、該第1の筐体本体に固定され、上記左右方向ガイド溝と上下方向ガイド溝とが形成された板金よりなるガイドプレートとを備えている。
【0098】
上記の構成によると、また、第1の筐体本体を成型品で構成することにより、複雑な形状や外観の一部を構成することも可能となる。ガイドプレートを板金で構成することにより、耐摩耗性の向上や薄型化が可能となる。
【0099】
第46の発明では、第45の発明において、
上記第1の筐体は、マグネシウム合金の成型品よりなるものとする。
【0100】
上記の構成によると、マグネシウム合金であれば、磁界に悪影響を与えず、軽量で剛性も高いので、薄型化が可能である。
【0101】
第47の発明では、第44乃至第46のいずれか1つの発明において、
上記支持機構には、表示部が縦長状態又は横長状態となるように付勢する付勢部材が設けられ、該付勢部材は表示部の回転の中間点で最も圧縮されるように配置されている。
【0102】
上記の構成によると、表示部の回転の中間点で付勢部材の力が最も蓄えられ、この中間点を超えることで、縦長状態から横長状態へ若しくは横長状態から縦長状態への切換が弾性部材によってアシストされる。一方、縦長状態及び横長状態では、付勢部材の付勢力が弱いため、表示部がふらつき易いが、本発明によれば、表示部と第1の筐体とが磁力により保持されるので、ユーザは表示部のぐらつき感を感じず、商品性が向上する。
【0103】
第48の発明では、第47の発明において、
上記付勢部材は、ねじりコイルバネとする。
【0104】
上記の構成によると、簡単かつ壊れにくい構成により、付勢部材が実現される。
【0105】
第49の発明では、第46乃至第48のいずれか1つの発明において、
上記表示部は、樹脂製キャビネットに覆われている。
【0106】
上記の構成によると、樹脂製キャビネットであれば、磁界に悪影響を与えず、凹部等を容易に形成することができる。
【0107】
第50の発明では、第1乃至第49のいずれか1つの発明において、
携帯通信機器は、携帯電話機とする。
【0108】
上記の構成によると、表示部のぐらつかない品質の高い携帯電話機が得られる。
【発明の効果】
【0109】
以上説明したように、本発明によれば、表示部と第1の筐体とを磁力により保持するようにしたことにより、縦長状態と横長状態とのそれぞれにおいて、表示部のぐらつきが減少するので、商品性の高い、操作し易い折畳み式携帯端末を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0110】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0111】
図1は、折畳み状態にある本発明の実施形態にかかる折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。図2は、開いた状態で液晶表示部が縦長状態における折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。図3は、液晶表示部を縦長状態又は横長状態に切り換える途中の折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。図4は、開いた状態で液晶表示部が横長状態のとき折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。
【0112】
本実施形態の折畳み式携帯端末としての折畳み式携帯電話機1は、表面に表示部としての液晶表示部2が設けられた第1の筐体3と、表面に操作部4を有する第2の筐体5と、これら第1の筐体3と第2の筐体5とを折畳み開閉自在に連結するヒンジ部6とを備えている。このことで、折畳み式携帯電話機1は、図1に示す折畳み状態又は図2乃至図4に示す開き状態の2通りの状態に切換可能となっている。
【0113】
上記第2の筐体5の操作部4には、複数の操作キー7が設けられている。この操作キー7は、折畳み式携帯電話機1全体を縦長に持ったときにキー入力できるように配置され、かつその表面に表示が付されている。この操作キー7を操作することで、折畳み式携帯電話機1の多数の機能が利用されるようになっている。また、第2の筐体5には、会話用のマイク部9が設けられている。
【0114】
上記液晶表示部2及び操作部4は、第1の筐体3を第2の筐体5に対して折畳み状態から開いたときに現出するように構成されている。したがって、この折畳み式携帯電話機1では、液晶表示部2が縦長状態と横長状態とのいずれにおいても、ユーザは液晶表示部2の液晶ディスプレイ2aを見ながら同じ縦状態の配置の操作部4の操作キー7を操作できるようになっている。
【0115】
上記液晶表示部2は、縦長状態における下端部が直線状に形成され、液晶表示部2の表面の大部分を占めるように、矩形状の液晶ディスプレイ2aが樹脂製キャビネットの内部に設けられている。液晶表示部2が縦長状態における上端側に会話用のスピーカ部8が設けられている。なお、液晶表示部2の各角部は下端側コーナー部2bを含め、デザイン上又は安全上の観点等から丸面取りされている。なお、この液晶表示部2の背面上側には、時間などが表示される背面液晶11が設けられ、折畳み状態において時間などが見られるようになっている。
【0116】
図5は、開いた状態で液晶表示部が縦長状態における折畳み式携帯電話機を背面側から見た斜視図である。図6は、図5の分解斜視図である。図7は、カム機構を背面側から見た斜視図である。図8は、カム機構を表面側から見た斜視図である。図9は、縦長状態のカム機構及びその周辺を示す正面図である。
【0117】
図5〜図9に示すように、上記第1の筐体3には、略矩形板状の液晶表示部2を縦長状態又は横長状態に切換操作可能に支持する支持機構としてのカム機構10が設けられている。第1の筐体3は、下端部両側に上記ヒンジ部6の軸部6aが挿通されるボス部3aが形成された第1の筐体本体3bと、この第1の筐体本体3bを覆う矩形皿状の背面カバー3cと、後述するガイドプレート16とを備えている。
【0118】
上記第1の筐体本体3bは、マグネシウム合金であれば、磁界に悪影響を与えず、軽量で剛性も高いので、薄型化が可能である。第1の筐体本体3bには、カム用開口3dが開口されている。
【0119】
上記カム機構10は、第1の筐体3に設けられ左右方向に延びかつ中凸状に湾曲した曲線状の左右方向ガイド溝12と、第1の筐体3に設けられ上下方向に延びる直線状の上下方向ガイド溝14と、液晶表示部2の背面に設けられ上記左右方向ガイド溝12にスライド自在に係合する第1ガイドピン13と、液晶表示部2の背面に設けられ上記上下方向ガイド溝14にスライド自在に係合する第2ガイドピン15とを備えている。
【0120】
すなわち、上記左右方向ガイド溝12と上下方向ガイド溝14とは、上記第1の筐体本体3bに固定されるガイドプレート16に形成されている。ガイドプレート16は、ステンレス鋼などの板金で構成されている。左右方向ガイド溝12は、中凸状に湾曲した曲線状開口で構成され、折畳み式携帯電話機1を背面から見たときに、その中心部が第1の筐体3の右側にオフセットして配置されている。上下方向ガイド溝14は、左右方向ガイド溝12の中凸形状の最上部近傍の上側に垂直に設けられた直線状開口の周縁部よりなる。両ガイド溝12,14の液晶表示部2と反対側の面の開口周縁には、その他の部分よりも低くなった段差部12a,14aが形成されている。このガイドプレート16は、第1の筐体3の厚さ方向中間部に位置するように、その貫通孔16aにビス17(図9に示す)を挿通して締結するなどにより、第1の筐体本体3bに固定されている。このように、従来の液晶表示部に対して垂直に設けた支持軸に相当する第2ガイドピン15は、折畳み式携帯電話機1の背面から見て第1の筐体3右上側に位置するようにオフセットして設けられている。
【0121】
一方、上記液晶表示部2の背面には、金属製のリンク部材18が装着されている。このリンク部材18は、液晶表示部2の背面に締結又は位置決めするための貫通孔18aが設けられた板状の取付部18bと、この取付部18bから側面視L字状に連続する先端部18cとを有している。上記第1ガイドピン13は、リンク部材18の一端側、すなわち、取付部18bの先端に第1の筐体3側へ垂直に延びるように設けられている。上記第2ガイドピン15は、上記リンク部材18の他端側、すなわち、先端部18cの端部に第1の筐体3側へ垂直に延びるように設けられている。これらのガイドピン13,15の先端に円形のスライド部13a,15aが形成されている。このスライド部13a,15aが上記段差部12a,14a上をそれぞれ摺動するようになっている。このことで、ガイドピン13,15がガイド溝12,14から抜け止めされ、液晶表示部2が第1の筐体3から外れないようにスライド自在に係合するようになっている。
【0122】
上記ガイドプレート16の下側には、バネ固定ピン19が液晶表示部2側へ垂直に延びるように設けられている。このバネ固定ピン19には、付勢部材としてのねじりコイルバネ20が固定されている。このねじりコイルバネ20の両端部20a,20bはリング状に形成され、その一端20aが上記第1ガイドピン13の外周に回転可能に嵌められ、他端20bがバネ固定ピン19外周に回転可能に嵌められている。このことで、ねじりコイルバネ20は、バネ固定ピン19を中心に左右に揺動可能に支持され、その弾性力により、液晶表示部2が縦長状態から横長状態となるのを付勢し、かつ縦長状態から横長状態となるのを付勢するように配置されている。具体的には、図10のように第1ガイドピン13がバネ固定ピン19に最も近付いたとき(第2ガイドピン15が上下方向ガイド溝14の上端に位置したとき)の近傍において、ねじりコイルバネ20は最大たわみ角となり、そこから第1ガイドピン13が左右いずれかの方向にずれることで、液晶表示部2が縦長状態又は横長状態となるように付勢するようになっている。
【0123】
上記左右方向ガイド溝12と上下方向ガイド溝14と第1ガイドピン13と第2ガイドピン15とねじりコイルバネ20とは、ユニット組立可能に構成され、このユニット組立されたカム機構10は、ガイドプレート16を第1の筐体本体3bに取り付けることで、第1の筐体3に取り付けられるようになっている。このカム機構10の可動部であるガイドピン13,15及びねじりコイルバネ20は、上記第1の筐体のカム用開口3d内を移動するようになっている。
【0124】
信号線21は、一端が液晶ディスプレイ2aの背面に接続され、他端がボス部3aを通って第2の筐体5側の基板(図示せず)に接続されることで、液晶表示部2と第2の筐体5とを電気的に接続するようになっている。第1の筐体本体3bにガイドプレート16が固定された状態で、上方が開口され、信号線配線用開口23が形成されている。第1の筐体本体3bの背面側には、信号線21が収容される信号線配線用凹溝24がカム用開口3d側からヒンジ部6側へ伸びるように形成されている。信号線21は、液晶表示部2が縦長状態又は横長状態に切り換えられる際にも、カム機構10の動きを阻害しないように信号線配線用凹溝24に収納されている。
【0125】
図14は、筐体側第1磁石の斜視図である。図15は、液晶側第1磁石の斜視図である。
【0126】
第1の筐体本体3bの略下端部中央の表面側には、筐体側凹部36が設けられ、この筐体側凹部36に筐体側第1磁石31(筐体側磁石)が嵌め込まれている。第1の筐体本体3bは、マグネシウム合金の成型品であるので、その成形は容易である。液晶表示部2の略下端中央部裏面側には、表示部側凹部37が設けられ、この表示部側凹部37に表示部側第1磁石33が嵌め込まれている。液晶表示部2の略左端中央部裏面側にも、表示部側凹部37が設けられ、この表示部側凹部37に表示部側第2磁石34が設けられている。これらの表示部側凹部37は、液晶表示部2の樹脂製キャビネットに容易に成形できる。
【0127】
このように構成することで、液晶表示部2の縦長状態で筐体側第1磁石31と表示部側第1磁石33とが重なり合うように、また、液晶表示部2が横長状態にあるときに筐体側第1磁石31と表示部側第2磁石34とが重なり合うように配置されている。筐体側第1磁石31、表示部側第1磁石33及び表示部側第2磁石34はいずれも永久磁石よりなる。電気を利用する磁石に比べ、バッテリ消耗に有利でかつ製造コストが低いというメリットがある。筐体側第1磁石31、表示部側第1磁石33及び表示部側第2磁石34は、それぞれ中央部に弾性部材としてのゴムバンド35が巻かれている。このため、詳しくは図示しないが、筐体側凹部36及び表示部側凹部37の内面に突起を設け、筐体側第1磁石31、表示部側第1磁石33及び表示部側第2磁石34を押し込むようにすれば、組立作業が容易である。筐体側第1磁石31、表示部側第1磁石33及び表示部側第2磁石34は、互いに引き合うような力が働くようにSN極が配置されている。
【0128】
−作用−
次に、本実施形態にかかる折畳み式携帯電話機1の作動について図面を用いて説明する。図10は、折畳み式携帯電話機1の開いた状態で、表示部が縦長状態から横長状態に切換わる途中で、磁石の取付位置を示す分解斜視図を示す。図11は、切換過程のカム機構及びその周辺を示す正面図である。図12は、折畳み式携帯電話機1の開いた状態で、液晶表示部2が横長状態に切換わった状態にあり、磁石の取付位置を示す分解斜視図である。図13は、横長状態のカム機構及びその周辺を示す正面図である。
【0129】
まず、図1に示すように、折畳み式携帯電話機1を使用しないとき、又は待機状態のときなどは、第1の筐体3と第2の筐体5とが閉じられて折畳み状態にある。
【0130】
そして、図2に示すように、第1の筐体3と第2の筐体5とを開くと、液晶表示部2と操作部4とが現出する。通常の通話時やメール送受信時などには、液晶表示部2を縦長状態とし、操作部4でキー入力しながら使用する。このとき、図9に示すように、ねじりコイルバネ20は開いた状態にあり、力の弱い状態になっている。液晶表示部2は左右にぐらつき易い状態となっているため、筐体側第1磁石31と表示部側第1磁石33の互いに引き合う力により、左右のぐらつき防止が防止される。
【0131】
一方、地上デジタルテレビ放送の視聴や英文でメールを作成したり読んだりするときなど横長画像を見たいときには、ユーザが液晶表示部2を回転させ縦長状態から横長状態に切り換える。
【0132】
まず、ユーザは液晶表示部2をねじりコイルバネ20の付勢力に抗して表面から見て時計回りに回転させて、下端側コーナー部2bを図3に示す位置まで移動させる。このとき、図11に示すように、折畳み式携帯電話機1の背面から見て上下方向ガイド溝14の下端にあった第2ガイドピン15が上端に移動し、左右方向ガイド溝12の左端にあった第1ガイドピン13が中間点に移動する。筐体側第1磁石31と、表示部側第1磁石33又は表示部側第2磁石34とは重なり合わず、磁石の引き合う力は働かない状態にある。捩りねじりコイルバネ20は、開き角が狭まってバネの力が強くなった状態にある。
【0133】
次いで、ねじりコイルバネ20の最大たわみ角を超えると、その付勢力によって液晶表示部2がアシストされながら、図4に示す横長状態に切り換えられる。このとき、図13に示すように、折畳み式携帯電話機1の背面から見て上下方向ガイド溝14の上端にあった第2ガイドピン15が下端に移動し、左右方向ガイド溝12の中央にあった第1ガイドピン13が右端に移動する。
【0134】
このように、カム機構10により、液晶表示部2の第1ガイドピン13が左右方向ガイド溝12内を中間で最も上方に位置するように左右方向にスライド移動するのと同時に、液晶表示部2の第2ガイドピン15が上下方向ガイド溝14内を上下方向にスライド移動する。
【0135】
図16に、下端側コーナー部2bの面取りした円弧の中心r1がカム機構10による移動規制により、描いた軌跡Rを示す。このとき、下端側コーナー部2bは丸面取りされているので、その丸面取りした部分の切換時の最下端部は、ヒンジ部6との間に一定の隙間Sを保った直線状の軌跡L1でもって移動するように案内支持される。このため、液晶表示部2がこの軌跡L1よりも下側へ移動することはないので、従来のように液晶表示部2の下端をその支持軸を中心とした半径に沿って丸めなくても、液晶表示部2がヒンジ部6に接触することはない。また、図6等に示すように、信号線21は、信号線配線用凹溝24に確実に収納されているので、他の部材に絡んで液晶表示部2の切換を妨げることはない。
【0136】
図4に示す横長状態でも、上記液晶表示部2の左右方向中央部は、第1の筐体3の略左右方向中央に位置している。そして、液晶ディスプレイ2aに横長画像が大きく表示されるように設定して、操作部4でキー入力しながら、テレビからクイズ番組に参加したり、テレビショッピングや銀行振り込みなどをテレビを通じて利用したりする。このとき捩りねじりコイルバネ20は開き角度が最も開いた状態となってバネ強度が弱くなった状態になっている。しかし、このとき、筐体側第1磁石31と表示部側第2磁石34とが一致した位置にくる。これにより磁石の引き合う力により左右のぐらつきが防止される。
【0137】
また、使用後は、上記とは反対に、液晶表示部2の右側の上記下端側コーナー部2bをねじりコイルバネ20の付勢力に抗するように、表面から見て反時計回りに回動させ、ねじりコイルバネ20がその最大たわみ角を超えると、その付勢力によって液晶表示部2がアシストされながら、縦長状態に戻る。
【0138】
そして、第1の筐体3と第2の筐体5とを折り畳んで待機状態とする。
【0139】
−実施形態1の効果−
したがって、本実施形態によると、液晶表示部2と第1の筐体3とを磁力により保持するようにしたことにより、縦長状態と横長状態とのそれぞれにおいて、液晶表示部2のぐらつきが減少するので、商品性の高い、操作し易い折畳み式携帯電話機1を得ることができる。
【0140】
−実施形態1の変形例−
上記実施形態では、筐体側第1磁石31と表示部側第1磁石33と表示部側第2磁石34というようにいずれも磁石で構成したが、例えば、筐体側第1磁石31を筐体側強磁性体として表示部側第1磁石33又は表示部側第2磁石34と引き合うようにしてもよい。強磁性体としては鉄が適している。また、表示部側第1磁石33と表示部側第2磁石34とをそれぞれ、表示部側第1及び第2強磁性体として、筐体側第1磁石31と引き合うようにしてもよい。これらの場合でも、液晶表示部2と第1の筐体3とを磁力により保持するようにしたことにより、縦長状態と横長状態とのそれぞれにおいて、液晶表示部2のぐらつきが減少する。
(実施形態2)
図17〜図19は本発明の実施形態2を示し、磁石の構成が異なる点で上記実施形態1と異なる。なお、以下の各実施形態では、図1〜図16と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0141】
図17は、実施形態2にかかる携帯電話機の図6相当図である。図18は、実施形態2にかかる携帯電話機の図8相当図である。図19は、実施形態2にかかる携帯電話機の図10相当図である。上記実施形態1と同様、液晶表示部2は、正面から見て時計回りに回転自在に構成されている。
【0142】
すなわち、第1の筐体2には、筐体側第1磁石31と筐体側第2磁石32とが設けられ、液晶表示部2には、表示部側第1磁石33が設けられている。具体的には、筐体側第1磁石31は、第1の筐体2の正面から見て略下部中央に配置され、筐体側第2磁石は、第1の筐体2の正面から見て略右側面上部に配置されている。表示部側第1磁石33(液晶側磁石)は、縦長状態にある液晶表示部2の正面から見て略下部中央に配置されている。
【0143】
このように配置することで、液晶表示部2が縦長状態にあるときには、筐体側第2磁石と表示部側第1磁石33とが重なり合う位置になり、液晶表示部2が横長状態にあるときには、上記筐体側第1磁石と表示部側第1磁石33とが重なり合う位置になる。
【0144】
図17に示すように、液晶表示部2が縦長状態では、捩りねじりコイルバネ20開き角度は、最も開いた状態にありバネの力が弱くなっているが、筐体側第2磁石32と表示部側第2磁石34とは合致した位置にあり、互いに引き合う力により、縦長状態のぐらつきが小さくなる。
【0145】
図18に示すように、縦長状態から横長状態へ回転させているときには、捩りねじりコイルバネ20は、開き角が狭まってバネの力が強くなった状態になっている。筐体側第1磁石31又は筐体側第2磁石32と、表示部側第2磁石34は合致せず磁石の引き合う力は働かない。
【0146】
図19に示すように、液晶表示部2が縦長状態から横長状態に切り換わると、捩りねじりコイルバネ20は開き角度が最も開いた状態となってバネ強度が弱くなった状態になっているが、筐体側第1磁石31と表示部側第2磁石34とが一致した位置にくる。これにより磁石の引き合う力により左右のぐらつき防止をすることができる。
【0147】
−実施形態2の変形例−
上記実施形態では、筐体側第1磁石31と筐体側第2磁石32と表示部側第1磁石33というようにいずれも磁石で構成したが、例えば、筐体側第1磁石31と筐体側第2磁石32とをそれぞれ筐体側第1及び第2強磁性体として表示部側第1磁石33と引き合うようにしてもよい。また、表示部側第1磁石33を表示部側第1強磁性体として、筐体側第1磁石31と筐体側第2磁石32と引き合うようにしてもよい。これらの場合でも、液晶表示部2と第1の筐体3とを磁力により保持するようにしたことにより、縦長状態と横長状態とのそれぞれにおいて、液晶表示部2のぐらつきが減少する。
【0148】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0149】
すなわち、上記実施形態では、カム機構10は、液晶表示部2を表面から見て時計回りに縦長状態から横長状態に切り換えているが、反時計回りに切り換えるようにしてもよい。この場合には、上記実施形態で説明したガイド溝、磁石、強磁性体等の配置を左右反対に配置すれば、同様の作用効果が得られる。
【0150】
上記実施形態では、第1の筐体本体3bを金属成型品で構成したが、樹脂成型品で構成してもよい。このことで、磁界に悪影響を与えず、また、軽量で彩色容易な第1の筐体本体が得られ、折畳み式携帯電話機1を軽量で外観のよいものとすることができる。強化繊維プラスチックなどで成型すれば、剛性の高い第1の筐体本体の実現も可能であり、薄型化も容易である。
【0151】
また、左右方向ガイド溝12及び上下方向ガイド溝14の形状は、上記実施形態にとらわれない。例えば、上下方向ガイド溝は、上記実施形態のようにヒンジ部6の軸方向に対して略直交する方向に伸ばすものとしてもよいが、図20に示すようにヒンジ部6の軸方向に対して傾斜する方向に伸ばすものものとしてもよく、湾曲する曲線形状を有するものとしてもよい。この場合でも、丸面取りされた下端側コーナー部2bの最下端部は、ヒンジ部6との間に一定の隙間Sを保った直線状の軌跡L2でもって移動するように案内支持される。このように、左右方向ガイド溝12及び上下方向ガイド溝14の最適な形状を選択することで、要求される液晶表示部2の動きを容易に達成することができる。
【0152】
上記実施形態では、カム機構10によって、液晶表示部2を、その下端側コーナー部2bがヒンジ部6に沿った直線状の軌跡L1でもって移動するように案内支持しているが、曲線的な軌跡でもって移動するようにしてもよい。この場合には、左右方向ガイド溝12の形状で液晶表示部2の下端側コーナー部2bの軌跡を調整すればよい。このことで、第1の筐体3の下端部におけるヒンジ部6との間の膨出部にカメラなどを設けることも可能となり、この場合にも膨出部に液晶表示部2の下端側コーナー部2bが接触するのを防ぐことができる。
【0153】
上記実施形態では、左右方向ガイド溝12を1つのみ設けたが、2つ設けてもよい。この場合には、上下方向ガイド溝14の上方にさらに傾斜のきつい中凸状の第2の左右方向ガイド溝を設け、この第2の左右方向ガイド溝内にリンク部材18に設けた第2の第1ガイドピンを移動させればよい。このようにすることで、さらに、液晶表示部2を滑らかに切換操作可能かつ液晶表示部2を第1の筐体3から引き離そうとする力に対しても対抗しうるように堅固に支持することができる。
【0154】
上記実施形態では、上記左右方向ガイド溝12と上下方向ガイド溝14と第1ガイドピン13と第2ガイドピン15とをユニット組立しているが、ユニット組立しなくても、左右方向ガイド溝12と上下方向ガイド溝14とを第1の筐体3のガイドプレート16に一体に設け、第1ガイドピン13と第2ガイドピン15とを液晶表示部2背面に一体に設け、かしめ、締結等により、後付でスライド部13a,15aを設けてもよい。
【0155】
上記実施形態では、ねじりコイルバネ20によって、液晶表示部2を縦長状態と横長状態とのいずれの状態に切り換えるときでも付勢するように配置しているが、縦長状態又は横長状態になるときのみを優先して付勢するようにしてもよい。
【0156】
上記実施形態では、液晶表示部2の縦長状態及び横長状態における左右方向中央部を第1の筐体3の略左右方向中央に位置させているが、左右のいずれかにオフセットさせてもよい。
【0157】
上記実施形態では、表示部としての液晶表示部2は液晶ディスプレイ2aを有しているとしたが、有機ELディスプレイを有していてもよい。
【0158】
上記実施形態では、携帯端末は、携帯電話機としたが、PC、モバイルツール、電子辞書、電卓、複写機等であってもよい。また、PHS、PDAなどの携帯通信機器であってもよい。
【0159】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】折畳み状態にある本発明の実施形態にかかる折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。
【図2】開いた状態で液晶表示部が縦長状態における折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。
【図3】液晶表示部を縦長状態又は横長状態に切り換える途中の折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。
【図4】開いた状態で液晶表示部が横長状態のとき折畳み式携帯電話機を示す斜視図である。
【図5】開いた状態で液晶表示部が縦長状態における折畳み式携帯電話機を背面側から見た斜視図である。
【図6】図5の分解斜視図である。
【図7】カム機構を背面側から見た斜視図である。
【図8】カム機構を表面側から見た斜視図である。
【図9】縦長状態のカム機構及びその周辺を示す正面図である。
【図10】液晶表示部を縦長状態又は横長状態に切り換える途中の折畳み式携帯電話機を背面から見た分解斜視図である。
【図11】切換過程のカム機構及びその周辺を示す正面図である。
【図12】開いた状態で液晶表示部が横長状態のとき折畳み式携帯電話機を背面から見た分解斜視図である。
【図13】横長状態のカム機構及びその周辺を示す正面図である。
【図14】筐体側第1磁石の斜視図である。
【図15】液晶側第1磁石の斜視図である。
【図16】第1の筐体の下端側コーナー部の軌跡を示す説明図である。
【図17】実施形態2にかかる携帯電話機の図6相当図である。
【図18】実施形態2にかかる携帯電話機の図8相当図である。
【図19】実施形態2にかかる携帯電話機の図10相当図である。
【図20】その他の実施形態にかかる図16相当図である。
【符号の説明】
【0161】
1 折畳み式携帯電話機(折畳み式携帯端末)
2 液晶表示部(表示部)
3 第1の筐体
5 第2の筐体
6 ヒンジ部
10 カム機構(支持機構)
31 筐体側第1磁石
32 筐体側第2磁石
33 表示部側第1磁石
34 表示部側第2磁石
35 ゴムバンド(弾性部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に表示部が設けられた第1の筺体と、
表面に操作部を有する第2の筺体と、
上記第1の筺体と第2の筺体とを折畳み開閉自在に連結するヒンジ部を備え、
上記表示部が、上記第1の筺体に支持機構を介して、縦長状態と横長状態とに切換操作自在に支持された折畳み式携帯端末であって、
上記表示部が縦長状態にあるとき、及び横長状態にあるときに、該表示部と上記第1の筐体とが磁力により保持されるように構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2磁石がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときに、筐体側磁石と表示部側第1磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときに、筐体側磁石と表示部側第2磁石とが重なり合う位置になるように構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項3】
請求項2に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項5】
請求項2又は3に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2磁石は、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項7】
請求項6に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項8】
請求項7に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項9】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側強磁性体が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2磁石がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、筐体側強磁性体と表示部側第1磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、筐体側強磁性体と表示部側第2磁石とが重なり合う位置になるように構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項10】
請求項9に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側強磁性体は、鉄で構成され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項12】
請求項9又は10に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2磁石は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側強磁性体、表示部側第1及び第2磁石は、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項14】
請求項13に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側強磁性体は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項15】
請求項14に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項16】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側第1及び第2強磁性体がそれぞれ設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、筐体側磁石と表示部側第1強磁性体とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、筐体側磁石と表示部側第2強磁性体とが重なり合う位置になるように構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項17】
請求項16に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石は、永久磁石で構成され、
上記表示部側第1及び第2強磁性体は、鉄で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略右側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項19】
請求項16又は17に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第1強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略下部中央に配置され、
上記表示部側第2強磁性体は、縦長状態の表示部の正面から見て略左側面中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項20】
請求項16乃至19のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石、表示部側第1及び第2強磁性体は、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項21】
請求項20に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側第1及び第2強磁性体は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項22】
請求項21に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項23】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側第1及び第2磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側磁石が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側第2磁石と表示部側磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側第1磁石と表示部側磁石とが重なり合う位置になる
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項24】
請求項23に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石と表示部側磁石とは、永久磁石で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項25】
請求項23又は24に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項26】
請求項23又は24に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項27】
請求項23乃至26のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石と表示部側磁石とは、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項28】
請求項27に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項29】
請求項28に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項30】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側第1強磁性体と筐体側第2強磁性体とが設けられ、
上記表示部には、表示部側磁石が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側第2強磁性体と表示部側磁石とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側第1強磁性体と表示部側磁石とが重なり合う位置になる
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項31】
請求項30に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1強磁性体と筐体側第2強磁性体とは、鉄で構成され、
上記表示部側磁石は、永久磁石で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項32】
請求項30又は31に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項33】
請求項30又は31に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側第1強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2強磁性体は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側磁石は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項34】
請求項30乃至33のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2強磁性体と、表示部側磁石とは、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項35】
請求項34に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2強磁性体は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側磁石は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項36】
請求項35に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項37】
請求項1に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体には、筐体側第1及び第2磁石が設けられ、
上記表示部には、表示部側強磁性体が設けられ、
上記表示部が縦長状態にあるときには、上記筐体側磁石と表示部側強磁性体とが重なり合う位置になり、
上記表示部が横長状態にあるときには、上記筐体側第2磁石と表示部側強磁性体とが重なり合う位置になる
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項38】
請求項37に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、永久磁石で構成され、
上記表示部側強磁性体は、鉄で構成されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項39】
請求項37又は38に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略右側面上部に配置され、
上記表示部側強磁性体は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項40】
請求項37又は38に記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、正面から見て反時計回りに回転自在に構成され、
上記筐体側磁石は、第1の筐体の正面から見て略下部中央に配置され、
上記筐体側第2磁石は、第1の筐体の正面から見て略左側面上部に配置され、
上記表示部側強磁性体は、縦長状態にある表示部の正面から見て略下部中央に配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項41】
請求項37乃至40のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石、表示部側強磁性体は、外周の一部が弾性部材で覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項42】
請求項41に記載の折畳み式携帯端末において、
上記筐体側第1及び第2磁石は、上記第1の筺体に設けた筐体側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入され、
上記表示部側強磁性体は、上記表示部に設けた表示部側凹部に上記弾性部材を圧入するように挿入されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項43】
請求項42に記載の折畳み式携帯端末において、
上記弾性部材は、ゴムである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項44】
請求項1乃至43のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記支持機構は、第1の筐体に設けられ左右方向に延びる中凸状に湾曲した曲線状の左右方向ガイド溝と、第1の筐体に設けられ上下方向に延びる上下方向ガイド溝と、表示部の背面に設けられ上記左右方向ガイド溝にスライド自在に係合する第1ガイドピンと、表示部の背面に設けられ上記上下方向ガイド溝にスライド自在に係合する第2ガイドピンとを備えている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項45】
請求項44に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体は、上記ヒンジ部の一部を構成する成型品よりなる第1の筐体本体と、該第1の筐体本体に固定され、上記左右方向ガイド溝と上下方向ガイド溝とが形成された板金よりなるガイドプレートとを備えている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項46】
請求項45に記載の折畳み式携帯端末において、
上記第1の筐体本体は、マグネシウム合金の成型品よりなる
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項47】
請求項44乃至46のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記支持機構には、表示部が縦長状態又は横長状態となるように付勢する付勢部材が設けられ、該付勢部材は表示部の回転の中間点で最も圧縮されるように配置されている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項48】
請求項47に記載の折畳み式携帯端末において、
上記付勢部材は、ねじりコイルバネである
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項49】
請求項46乃至48のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末において、
上記表示部は、樹脂製キャビネットに覆われている
ことを特徴とする折畳み式携帯端末。
【請求項50】
携帯通信機器は、携帯電話機である
ことを特徴とする請求項1乃至49のいずれか1つに記載の折畳み式携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−211447(P2008−211447A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−45291(P2007−45291)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】