接続構造、回路構成体、および回路基板
【課題】 リフロー処理を施したときのメッキ層の流れ出しを回避可能な接続構造、回路構成体、および回路基板を提供することにある。
【解決手段】 接続部29Aの周囲にはメッキ層29が除去された露出部28が設けられているから、リフロー工程においてクリームはんだSのみならず接続部29Aを構成するメッキ成分までもが融解してしまた場合でも、この露出部28を超えて開口部26、27の外側領域までメッキ層29やクリームはんだSが到達しない限り、接続不良等の障害が生じることはない。このように、露出部28が緩衝地帯となって融けたクリームはんだSが開口部26、27の外側領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良を回避できる。また、全面メッキされたバスバー基板22を使用して不要な部分のみをサンドブラストで削る方法によれば、簡易な方法で、高い位置精度で必要な領域に接続部29Aおよび露出部28を形成することができる。
【解決手段】 接続部29Aの周囲にはメッキ層29が除去された露出部28が設けられているから、リフロー工程においてクリームはんだSのみならず接続部29Aを構成するメッキ成分までもが融解してしまた場合でも、この露出部28を超えて開口部26、27の外側領域までメッキ層29やクリームはんだSが到達しない限り、接続不良等の障害が生じることはない。このように、露出部28が緩衝地帯となって融けたクリームはんだSが開口部26、27の外側領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良を回避できる。また、全面メッキされたバスバー基板22を使用して不要な部分のみをサンドブラストで削る方法によれば、簡易な方法で、高い位置精度で必要な領域に接続部29Aおよび露出部28を形成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続構造、回路構成体、および回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載電源から各種電装品へ電力を分配するために、回路基板の一方の面に形成された回路パターンにスイッチング素子等の電子部品が実装されると共に、回路基板の他方の面には、スイッチング素子と電気的に接続されて電力回路を構成するバスバーが絶縁層を介して接着された回路構成体を、防水用のケース内に収容した電気接続箱が用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
上記のスイッチング素子には、回路パターン及び制御素子から構成される制御回路に接続される制御用端子と、電力回路と接続される電力用端子とが設けられている。このうち電力用端子はバスバーに接続されている。すなわち、回路基板には開口部が設けられており、この開口部の底部にバスバーが露出している。この露出面には、端子との導通を確保するためにメッキが施されている。そして、この開口部内に電力用端子が挿通されて、バスバーとはんだ付けされる。このはんだ付けは、リフローはんだ付けによって行なわれることが一般的である。
【特許文献1】特開2003−164039公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では環境への配慮から、Sn−Pb共晶はんだから、鉛を用いない鉛フリーはんだのSn−Agはんだを使用することが多くなっている。このSn−Agはんだの融点は約220℃であり、従来のSn−Pb共晶はんだの融点(180℃〜190℃)よりも高くなっている。このため、鉛フリーはんだを使用して電子部品を実装する場合には、リフロー処理の温度を220℃〜230℃と、従来の鉛入りはんだを使用した場合よりも高温とせざるを得ない。はんだの濡れ性を改善するためにバスバーはすずメッキを施しているが、このスズメッキの融点は232℃のため、リフロー時に溶融するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、リフロー処理を施したときのはんだの流れ出しを回避可能な接続構造、および回路構成体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係る接続構造は、平面状の端子接続領域に電子部品を実装する接続構造において、前記端子接続領域には、前記電子部品の端子をはんだ付けするための接続部と、前記接続部の周囲を囲うように形成されて前記端子接続領域に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、バスバーと、前記バスバーにはんだ付けにより実装された電子部品とを備えた回路構成体において、前記バスバーにおいて前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、少なくとも一面側に導電路が形成された回路基板と、前記回路基板の一面側に実装された電子部品と、前記回路基板の他面側に設けられたバスバーとを備えるとともに、前記回路基板には厚み方向に貫通する開口部が形成され、前記バスバーの表面においてこの開口部内に臨む端子接続領域に前記電子部品の端子がはんだ付けされた回路構成体であって、前記端子接続領域には前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3に記載の回路構成体であって、前記流れ規制部が、前記バスバーの表面に設けられた前記メッキ層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の回路構成体であって、前記メッキ層が線状に除去されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4に記載の回路構成体であって、前記メッキ層が格子状に除去されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の回路構成体であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5または請求項6に記載の回路構成体であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
【0010】
請求項9の発明は、少なくとも一面側にはんだ付けにより実装される電子部品を備えた回路基板において、前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記回路基板の面上に形成された銅箔層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9に記載の回路基板であって、前記流れ規制部が、前記回路基板の表面に設けられた銅箔層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10に記載の回路基板であって、前記銅箔層が線状に除去されていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項10に記載の回路基板であって、前記銅箔層が格子状に除去されていることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項11または請求項12に記載の回路基板であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項11または請求項12に記載の回路基板であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、請求項2、請求項3および請求項9の発明によれば、リフロー時にメッキ層が融解したとしても、流れ規制部によってはんだが隣接領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良等を回避できる。
【0012】
請求項4〜請求項8、および請求項10〜請求項14の発明によれば、メッキ層が線状または格子状に除去されている。このような構成の流れ規制部は、例えばレーザ等によって簡易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態の電気接続箱1は、回路構成体20をケース10内に収容したものである。
この電気接続箱1のケース10は、ロアケース11と、このロアケース11の上方から組み付けられるアッパーケース13とからなる(図1参照)。
【0014】
ロアケース11は、合成樹脂等の絶縁材料により形成された枠体12を備えている。この枠体12は、回路構成体20の周縁にほぼ沿った枠状に形成されており、その内側に回路構成体20をほぼ緊密に嵌めることができるようになっている。この枠体12には、詳細に図示はしないが、回路構成体20に設けられる電子部品から発生する熱を放熱するための放熱板が取り付けられている。
【0015】
アッパーケース13は、合成樹脂により全体として下面側が開口した浅皿容器状に形成され、回路構成体20の上方を覆いつつロアケース11に組み付けられる。アッパーケース13の前後両面には開口が設けられており、各開口を塞ぐようにしてPCBコネクタ14及びヒューズボックス15が装着される。
【0016】
アッパーケース13の前端に組み付けられるPCBコネクタ14は、合成樹脂により前面に開口した横長形状に形成されている。このPCBコネクタ14内には、回路構成体20と接続された外部端子38が臨んでいる。また、アッパーケース13の後端側に組み付けられるヒューズボックス15は、合成樹脂製であって、アッパーケース13の後面側を全長にわたって覆うとともに、その上半分がアッパーケース13の天井面よりも上方に突出する大きさの横長形状に形成されている。このヒューズボックス15内には、後述のバスバー基板22に設けられたバスバー端子22Aが収容されている。このヒューズボックス15においてアッパーケース13の上方に突出した領域には、アッパーコネクタ16が前方から組み付けられており、ここには相手コネクタ(図示せず)が前面側から嵌合されるようになっている。
【0017】
このケース10に収容される回路構成体20は、図2に示すように、制御回路基板21と、この制御回路基板21の下面側に配されるバスバー基板22とを備えている。制御回路基板21は、図2に示すように、全体として長方形の板状をなすとともに、その左前端側の角を落したような外形形状に形成され、その上面側には図示しない導体パターンが形成されている。
【0018】
この制御回路基板21の下面側には、絶縁性を有する薄い接着シート23を介してバスバー基板22が貼り付けられている。バスバー基板22は、導電性に優れた金属板を打ち抜いて形成されたものであって、電力回路となる導電路をなす複数のバスバー24が並列して制御回路基板21とほぼ整合した外形形状をなしている。このバスバー基板22の後縁からは複数本のバスバー端子22Aが左右に並んで突設されており、また前端部には外部端子38が例えば溶着により接続されている。
【0019】
この回路構成体20の上面側には、電子部品(例えば半導体スイッチング素子31、機械式リレースイッチ35)が実装されている(図4、図5を併せて参照)。電子部品のうち半導体スイッチング素子31は、ハウジング32と、このハウジング32に設けられた複数の端子33とを備えている。複数の端子33のうち、ドレイン端子(電力用端子)33Aはハウジング32の下面側に全面にわたって設けられている。また、ソース端子(電力用端子)33B及びゲート端子(制御用端子)33Cはハウジング32の側面から突出されて下方へクランク状に折り曲げられ、その先端部が制御回路基板21またはバスバー基板22の表面に沿うように配されている。
【0020】
一方、機械式リレースイッチ35は、ハウジング36と、このハウジング36に接続された複数本の端子37とを備えている(図4、図6を併せて参照)。これらの端子には、バスバー基板22と接続されて電力回路を制御する電力用端子37Aと、制御回路基板21と接続されて機械式リレースイッチ35の駆動を制御する制御用端子37Bとがある。各端子37はハウジング36の底部から突出して下方に延出された後、直角に外方に曲げられ、その先端部が制御回路基板21またはバスバー基板22の表面に沿うように配されている。
【0021】
これらの電子部品の端子33、37は、以下に説明するように、制御回路基板21の導体パターン上に設けられたランド部25、またはバスバー基板22にはんだ付けにより接続される。
【0022】
制御回路基板21において、電子部品の端子33、37のうちバスバー基板22上に接続される電力用端子33A、33B、37Bに対応する位置には、対応する各端子33A、33B、37Bを挿通可能な開口部26、27が板厚方向に貫通形成されており、この開口部26、27からはバスバー基板22が露出している。
【0023】
これらの開口部26、27のうち半導体スイッチング素子31の電力用端子33A、33Bに対応する素子用開口部26は、半導体スイッチング素子31の上方から見た外形形状よりも一回り大きな矩形状の大孔部26Aと、その一辺に設けられてソース端子33Bを挿通可能な矩形状の小孔部26Bとが連結された形状をなしており、バスバー基板22と積層された際に、ドレイン端子33Aが接続されるバスバー24とソース端子33Bが接続されるバスバー24とに跨るようにして設けられている。各バスバー24の面上においてこれらの素子用開口部26内に臨む端子接続領域Rには、この素子用開口部26の周縁部からそれよりもやや内側位置までの領域を残して、その内側領域にメッキ層29による接続部29Aが形成されている。そして、この接続部29A上に、ドレイン端子33Aおよびソース端子33BがはんだSによって接続されている。接続部29Aの周囲に環状に形成されたバスバー基板22の露出部分は、その内側のはんだSが融けて素子用開口部26の外部領域に流れ出すのを規制する露出部28とされている。一方、ゲート端子33Cは、制御回路基板21上に設けられたランド部25にはんだ付けにより接続されている。
【0024】
一方、機械式リレースイッチ35の電力用端子37Aを接続するためのリレー用開口部27は、各機械式リレースイッチ35の設置領域において各電力用端子37Aに対応する位置に矩形状に形成されている。そして、各バスバー24の面上においてこれらのリレー用開口部27内に臨む端子接続領域Rには、上記の素子用開口部26と同様に、リレー用開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの領域をバスバー24が露出する露出部28として残して、その内側領域にメッキ層29による接続部29Aが形成されている。そして、この接続部29A上に、電力用端子37AがはんだSによって接続されている。
【0025】
次に、この電気接続箱1の製造の手順について、図5および図6を参照しつつ説明する。図5には半導体スイッチング素子31の実装工程を、図6には機械式リレースイッチ35の実装工程を示す。
【0026】
まず、表面にスズを含有するメッキを施した金属板をプレス加工で打ち抜くことによりバスバー基板22を形成する(図5Aおよび図5B;バスバー基板形成工程)。なお、詳細には図示しないが、打ち抜きの時点では、バスバー基板22を構成する各バスバー24がばらばらにならないよう、各バスバー24間およびバスバー24とこれを取り囲む外枠とが連結片により連結された状態となっている。
【0027】
次に、このバスバー基板22のメッキ層29上にマスク(図示せず)を積層して、露出部28となる領域以外の領域をマスクした状態で、周知のサンドブラスト法またはレーザによりメッキ層29を除去する(図5Bおよび図6B;除去工程)。メッキ層29が除去された領域はバスバー基板22が露出した露出部28となり、その内側のメッキ層29が残された領域は電子部品の端子33、37が接続される接続部29Aとなる。その後、マスクを剥離する。
【0028】
次に、制御回路基板21を接着シート23を介してバスバー基板22のメッキ層29が設けられた面側に貼り付ける(図5Cおよび図6C;接着工程)。なお、この接着シート23には、制御回路基板21の開口部26、27に整合する位置に厚さ方向に貫通する貫通孔23Aが設けられており、この貫通孔23Aは開口部26、27よりも一回り小さく形成されている。したがって、接着シート23がバスバー基板22上に積層された状態では、貫通孔23Aの孔縁部が露出部28を囲うメッキ層29から内側へはみ出して下側へ曲げられ、メッキ層29の内周面29Bが接着シート23の孔縁部によって覆われた状態となる。このことによっても、接続部29Aを構成するメッキ層29およびクリームはんだSとその外側のメッキ層29Aとの短絡が規制されている。
また、この接着工程と併せて、次の部品実装の工程に差し支えない範囲でバスバー端子22Aの曲げ加工を行なっても良い。
【0029】
次に、制御回路基板21上に電子部品を実装する。まず、制御回路基板21のランド部25上、および開口部26、27内の接続部29A上に例えばスクリーン印刷によりクリームはんだSを塗布する(図5および図6D;はんだ付着工程)。このクリームはんだSとしては鉛フリータイプのものを使用する。そして、半導体スイッチング素子31を、素子用開口部26において大孔部26A内に形成した接続部29A上にドレイン端子33Aが、小孔部26B内に形成した接続部29A上にソース端子33Bが、そして制御回路基板21上のランド部25上にゲート端子33Cが整合するように位置合わせして、制御回路基板21上に載置する(図5E)。また、機械式リレースイッチ35を、リレー用開口部27内の接続部29A上に電力用端子37Aが、制御回路基板21上のランド部25上に制御用端子37Bが整合するように位置合わせして、制御回路基板21上に載置する(図6E)。この状態で、図示しないリフロー炉内に回路構成体20を設置し、はんだ溶融温度まで加熱を行い、その後冷却を行なうことにより、各端子33、37をはんだ付けする(図5Fおよび図6F;リフロー工程)。
【0030】
このとき、はんだとスズの溶融温度が極めて近いために、リフロー時にクリームはんだSのみならず接続部29Aを構成するメッキ成分までもが融解してしまい、クリームはんだSが周辺領域に流れ出して接続不良等を引き起こすおそれがある。しかし、接続部29Aの周囲にはメッキ層29が除去された露出部28が設けられているから、この露出部28を超えて開口部26、27の外側領域までメッキ層29やクリームはんだSが到達しない限り、接続不良等の障害が生じることはない。このように、露出部28が緩衝地帯となって、開口部26、27の外側領域までクリームはんだSが流れ出すことを規制しているのである。
【0031】
電子部品の実装が完了したら、バスバー端子22Aの曲げ加工や各バスバー24同士およびバスバー24と枠体との切り離しを行なって、回路構成体20が完成する。最後に、この回路構成体20をケース10内に収容し、PCBコネクタ14及びヒューズボックス15を組み付けることで、電気接続箱1が完成する。
【0032】
以上のように本実施形態によれば、リフロー工程においてクリームはんだSの下層の接続部29Aを構成するメッキ成分が融解したとしても、露出部28が緩衝地帯となってクリームはんだSが開口部26、27の外側領域に流れ出すことを防止できる。これにより、接続不良を回避できる。
また、全面メッキされたバスバー基板22を使用して不要な部分のみを削る方法によれば、簡易な方法で、高い位置精度で必要な領域にメッキ層29および露出部28を形成することができる。
【0033】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図7および図8を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の回路構成体40は、第1実施形態と同様に制御回路基板21の裏面側にバスバー基板41が貼り付けられたものであり、その制御回路基板21側の面には、詳細には図示しないが、第1実施形態と同様の電子部品が実装されている。
【0034】
制御回路基板21には、第1実施形態と同様に開口部27が形成されている。各開口部27は、各電子部品の設置領域において各電力用端子に対応する位置にそれぞれ矩形状に形成されている。一方、バスバー基板41の表面にはメッキが施されており、制御回路基板21の開口部27からはこのメッキ層42が臨んでいる。このメッキ層42は、開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの環状の領域が縞状に削られることにより疎化されており、それよりも内側の領域は、メッキ層42が全面残された接続部42Aとされている。そして、この接続部42A上に、電子部品の電力用端子がはんだ付けされている。接続部42Aの周囲に形成された環状の疎化部分は、その内側のはんだSが融けて開口部27の外部領域に流れ出すのを規制する流れ規制部42Bとされている。なお、電子部品の制御用端子は、詳細には図示しないが、第1実施形態と同様に制御回路基板21上に設けられたランド部にはんだ付けにより接続されている。
【0035】
このような回路構成体40を製造するためには、まず、第1実施形態と同様に、表面にメッキを施した金属板をプレス加工で打ち抜くことによりバスバー基板41を形成する。次に、このバスバー基板41のメッキ層42上にマスク(図示せず)を積層して、接続部42Aとなる領域をマスクした状態で、レーザによってメッキ層42の表面を走査することにより、縞状にメッキ層42を除去する(図7参照)。その後、マスクを剥離する。
【0036】
次に、第1実施形態と同様に制御回路基板21を接着シートを介してバスバー基板41に貼り付ける。このとき、開口部27内に臨むバスバー基板41表面において、開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの環状の領域はメッキ層42が疎化された流れ規制部42Bとされ、それよりも内側の領域は、メッキ層42が全面残された接続部42Aとされている。
【0037】
続いて、第1実施形態と同様に接続部42A上にクリームはんだSを塗布し、リフローはんだ付けにより電子部品を実装する。このとき、接続部42Aの周囲にはメッキ層42が疎化された流れ規制部42Bが設けられており、この流れ規制部42Bが緩衝地帯となって、開口部27の外側領域までクリームはんだSが流れ出すことを防止している。
【0038】
以上のように本実施形態によっても、リフロー工程において接続部42Aを構成するメッキ成分が融解したとしても、流れ規制部42Bが緩衝地帯となってクリームはんだSが開口部27の外側領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良等を回避できる。
【0039】
<他の実施形態>
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0040】
(1)上記各実施形態によれば、電子部品は半導体スイッチング素子31、機械式リレースイッチ35であったが、他の電子部品をはんだ付けにより実装する場合であっても本発明の流れ防止部を適用できる。
【0041】
(2)上記各実施形態によれば、流れ規制部はメッキ層を除去または疎化することにより形成されていたが、流れ規制部の構成は上記実施形態の限りではなく、例えば、接続部の周囲にこの接続部を取り囲むように形成された規制壁部であっても良い。規制壁部を設ける方法には特に制限はなく、例えばバスバー基板22において接続部29Aの周囲を打ち出して突条部51Aを形成することによって設けてもよく(図9A)、金属等により別体に形成した板部材51Bを接着、または溶接することによって設けてもよく(図9B)、壁部材51Cをバスバー基板22に叩き込んで固定することにより設けても良い(図9C)。
【0042】
(3)上記各実施形態においては、メッキ層29、42において接続部29A、42Aとなる領域の周囲をサンドブラストまたはレーザにより削ることによって流れ規制部を形成したが、例えばエッチングによりメッキ層において接続部となる領域の周囲を削り取ることによって流れ規制部を形成しても構わない。
【0043】
(4)上記各実施形態では、メッキ層29、42はスズを含むメッキ層であったが、メッキ層の成分にはとくに制限はなく、バスバー基板に通常に用いられているものであれば構わない。また、メッキ層は、異なる成分を含む層が複数積層されたものであっても良い。この場合、流れ規制部を形成するために、メッキ層を形成する複数の層の全てを削っても良く、表面側の一部の層のみを削っても良い。
【0044】
(5)第1実施形態では、除去工程において、露出部28となる領域のメッキ層のみを除去したが、接続部29Aとなる領域以外の領域の全てを除去しても良い。
【0045】
(6)第2実施形態では、流れ規制部42Bは、バスバー基板41のメッキ層42を、接続部42Aの形成領域を残して縞状に削ることにより疎化して形成されたが、このとき、縞の方向については特に制限はなく、例えば図10に示すように、メッキ層52をバスバー基板51の辺に対して平行方向に沿う縞状に削っても良い。また、図11、図12に示すバスバー基板53、55のように、メッキ層54、56を格子状に削っても良い。このとき、例えば格子を形成する縦線および横線の方向がバスバー基板53、55の辺に対して平行方向(図11)でもよく、斜め方向(図12)でも良い。
【0046】
(7)上記実施形態では、バスバー基板22と制御回路基板21とを積層した回路構成体20に電子部品が実装されたが、例えば、制御回路基板を備えず、バスバー基板とその上に実装された電子部品のみを備えるものも本発明に含まれる。また、上記実施形態では複数のバスバーが並列して形成されたバスバー基板を使用したが、例えばただ1本のバスバー上に電気部品が実装されたものも本発明に含まれる。
【0047】
(8)上記実施形態では、バスバー基板22と制御回路基板21とを積層した回路構成体20に電子部品が実装されたが、例えば、バスバー基板を備えず、制御回路基板とこの制御回路基板上実装された電子部品のみを備えるものも本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第1実施形態の電気接続箱の斜視図
【図2】回路構成体の斜視図
【図3】バスバー基板の部分拡大上面図
【図4】回路構成体の部分拡大上面図
【図5】半導体スイッチング素子の実装工程を示す部分拡大断面図
【図6】機械式リレースイッチの実装工程を示す部分拡大断面図
【図7】第2実施形態のバスバー基板の部分拡大上面図
【図8】バスバー基板を接着した制御回路基板の部分拡大上面図
【図9】他の実施形態における流れ規制部が形成されたバスバー基板を示す部分拡大断面図
【図10】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−1
【図11】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−2
【図12】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−3
【符号の説明】
【0049】
20、40…回路構成体
21…制御回路基板
22、41…バスバー基板
26、27…開口部
28…露出部(流れ規制部)
29、42…メッキ層
31…半導体スイッチング素子(電子部品)
33、37…端子
35…機械式リレースイッチ(電子部品)
29A、42A…接続部
42B…流れ規制部
R…端子接続領域
S…クリームはんだ(はんだ)
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続構造、回路構成体、および回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載電源から各種電装品へ電力を分配するために、回路基板の一方の面に形成された回路パターンにスイッチング素子等の電子部品が実装されると共に、回路基板の他方の面には、スイッチング素子と電気的に接続されて電力回路を構成するバスバーが絶縁層を介して接着された回路構成体を、防水用のケース内に収容した電気接続箱が用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
上記のスイッチング素子には、回路パターン及び制御素子から構成される制御回路に接続される制御用端子と、電力回路と接続される電力用端子とが設けられている。このうち電力用端子はバスバーに接続されている。すなわち、回路基板には開口部が設けられており、この開口部の底部にバスバーが露出している。この露出面には、端子との導通を確保するためにメッキが施されている。そして、この開口部内に電力用端子が挿通されて、バスバーとはんだ付けされる。このはんだ付けは、リフローはんだ付けによって行なわれることが一般的である。
【特許文献1】特開2003−164039公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では環境への配慮から、Sn−Pb共晶はんだから、鉛を用いない鉛フリーはんだのSn−Agはんだを使用することが多くなっている。このSn−Agはんだの融点は約220℃であり、従来のSn−Pb共晶はんだの融点(180℃〜190℃)よりも高くなっている。このため、鉛フリーはんだを使用して電子部品を実装する場合には、リフロー処理の温度を220℃〜230℃と、従来の鉛入りはんだを使用した場合よりも高温とせざるを得ない。はんだの濡れ性を改善するためにバスバーはすずメッキを施しているが、このスズメッキの融点は232℃のため、リフロー時に溶融するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、リフロー処理を施したときのはんだの流れ出しを回避可能な接続構造、および回路構成体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係る接続構造は、平面状の端子接続領域に電子部品を実装する接続構造において、前記端子接続領域には、前記電子部品の端子をはんだ付けするための接続部と、前記接続部の周囲を囲うように形成されて前記端子接続領域に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、バスバーと、前記バスバーにはんだ付けにより実装された電子部品とを備えた回路構成体において、前記バスバーにおいて前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、少なくとも一面側に導電路が形成された回路基板と、前記回路基板の一面側に実装された電子部品と、前記回路基板の他面側に設けられたバスバーとを備えるとともに、前記回路基板には厚み方向に貫通する開口部が形成され、前記バスバーの表面においてこの開口部内に臨む端子接続領域に前記電子部品の端子がはんだ付けされた回路構成体であって、前記端子接続領域には前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3に記載の回路構成体であって、前記流れ規制部が、前記バスバーの表面に設けられた前記メッキ層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の回路構成体であって、前記メッキ層が線状に除去されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4に記載の回路構成体であって、前記メッキ層が格子状に除去されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の回路構成体であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5または請求項6に記載の回路構成体であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
【0010】
請求項9の発明は、少なくとも一面側にはんだ付けにより実装される電子部品を備えた回路基板において、前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記回路基板の面上に形成された銅箔層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9に記載の回路基板であって、前記流れ規制部が、前記回路基板の表面に設けられた銅箔層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10に記載の回路基板であって、前記銅箔層が線状に除去されていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項10に記載の回路基板であって、前記銅箔層が格子状に除去されていることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項11または請求項12に記載の回路基板であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項11または請求項12に記載の回路基板であって、前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、請求項2、請求項3および請求項9の発明によれば、リフロー時にメッキ層が融解したとしても、流れ規制部によってはんだが隣接領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良等を回避できる。
【0012】
請求項4〜請求項8、および請求項10〜請求項14の発明によれば、メッキ層が線状または格子状に除去されている。このような構成の流れ規制部は、例えばレーザ等によって簡易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態の電気接続箱1は、回路構成体20をケース10内に収容したものである。
この電気接続箱1のケース10は、ロアケース11と、このロアケース11の上方から組み付けられるアッパーケース13とからなる(図1参照)。
【0014】
ロアケース11は、合成樹脂等の絶縁材料により形成された枠体12を備えている。この枠体12は、回路構成体20の周縁にほぼ沿った枠状に形成されており、その内側に回路構成体20をほぼ緊密に嵌めることができるようになっている。この枠体12には、詳細に図示はしないが、回路構成体20に設けられる電子部品から発生する熱を放熱するための放熱板が取り付けられている。
【0015】
アッパーケース13は、合成樹脂により全体として下面側が開口した浅皿容器状に形成され、回路構成体20の上方を覆いつつロアケース11に組み付けられる。アッパーケース13の前後両面には開口が設けられており、各開口を塞ぐようにしてPCBコネクタ14及びヒューズボックス15が装着される。
【0016】
アッパーケース13の前端に組み付けられるPCBコネクタ14は、合成樹脂により前面に開口した横長形状に形成されている。このPCBコネクタ14内には、回路構成体20と接続された外部端子38が臨んでいる。また、アッパーケース13の後端側に組み付けられるヒューズボックス15は、合成樹脂製であって、アッパーケース13の後面側を全長にわたって覆うとともに、その上半分がアッパーケース13の天井面よりも上方に突出する大きさの横長形状に形成されている。このヒューズボックス15内には、後述のバスバー基板22に設けられたバスバー端子22Aが収容されている。このヒューズボックス15においてアッパーケース13の上方に突出した領域には、アッパーコネクタ16が前方から組み付けられており、ここには相手コネクタ(図示せず)が前面側から嵌合されるようになっている。
【0017】
このケース10に収容される回路構成体20は、図2に示すように、制御回路基板21と、この制御回路基板21の下面側に配されるバスバー基板22とを備えている。制御回路基板21は、図2に示すように、全体として長方形の板状をなすとともに、その左前端側の角を落したような外形形状に形成され、その上面側には図示しない導体パターンが形成されている。
【0018】
この制御回路基板21の下面側には、絶縁性を有する薄い接着シート23を介してバスバー基板22が貼り付けられている。バスバー基板22は、導電性に優れた金属板を打ち抜いて形成されたものであって、電力回路となる導電路をなす複数のバスバー24が並列して制御回路基板21とほぼ整合した外形形状をなしている。このバスバー基板22の後縁からは複数本のバスバー端子22Aが左右に並んで突設されており、また前端部には外部端子38が例えば溶着により接続されている。
【0019】
この回路構成体20の上面側には、電子部品(例えば半導体スイッチング素子31、機械式リレースイッチ35)が実装されている(図4、図5を併せて参照)。電子部品のうち半導体スイッチング素子31は、ハウジング32と、このハウジング32に設けられた複数の端子33とを備えている。複数の端子33のうち、ドレイン端子(電力用端子)33Aはハウジング32の下面側に全面にわたって設けられている。また、ソース端子(電力用端子)33B及びゲート端子(制御用端子)33Cはハウジング32の側面から突出されて下方へクランク状に折り曲げられ、その先端部が制御回路基板21またはバスバー基板22の表面に沿うように配されている。
【0020】
一方、機械式リレースイッチ35は、ハウジング36と、このハウジング36に接続された複数本の端子37とを備えている(図4、図6を併せて参照)。これらの端子には、バスバー基板22と接続されて電力回路を制御する電力用端子37Aと、制御回路基板21と接続されて機械式リレースイッチ35の駆動を制御する制御用端子37Bとがある。各端子37はハウジング36の底部から突出して下方に延出された後、直角に外方に曲げられ、その先端部が制御回路基板21またはバスバー基板22の表面に沿うように配されている。
【0021】
これらの電子部品の端子33、37は、以下に説明するように、制御回路基板21の導体パターン上に設けられたランド部25、またはバスバー基板22にはんだ付けにより接続される。
【0022】
制御回路基板21において、電子部品の端子33、37のうちバスバー基板22上に接続される電力用端子33A、33B、37Bに対応する位置には、対応する各端子33A、33B、37Bを挿通可能な開口部26、27が板厚方向に貫通形成されており、この開口部26、27からはバスバー基板22が露出している。
【0023】
これらの開口部26、27のうち半導体スイッチング素子31の電力用端子33A、33Bに対応する素子用開口部26は、半導体スイッチング素子31の上方から見た外形形状よりも一回り大きな矩形状の大孔部26Aと、その一辺に設けられてソース端子33Bを挿通可能な矩形状の小孔部26Bとが連結された形状をなしており、バスバー基板22と積層された際に、ドレイン端子33Aが接続されるバスバー24とソース端子33Bが接続されるバスバー24とに跨るようにして設けられている。各バスバー24の面上においてこれらの素子用開口部26内に臨む端子接続領域Rには、この素子用開口部26の周縁部からそれよりもやや内側位置までの領域を残して、その内側領域にメッキ層29による接続部29Aが形成されている。そして、この接続部29A上に、ドレイン端子33Aおよびソース端子33BがはんだSによって接続されている。接続部29Aの周囲に環状に形成されたバスバー基板22の露出部分は、その内側のはんだSが融けて素子用開口部26の外部領域に流れ出すのを規制する露出部28とされている。一方、ゲート端子33Cは、制御回路基板21上に設けられたランド部25にはんだ付けにより接続されている。
【0024】
一方、機械式リレースイッチ35の電力用端子37Aを接続するためのリレー用開口部27は、各機械式リレースイッチ35の設置領域において各電力用端子37Aに対応する位置に矩形状に形成されている。そして、各バスバー24の面上においてこれらのリレー用開口部27内に臨む端子接続領域Rには、上記の素子用開口部26と同様に、リレー用開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの領域をバスバー24が露出する露出部28として残して、その内側領域にメッキ層29による接続部29Aが形成されている。そして、この接続部29A上に、電力用端子37AがはんだSによって接続されている。
【0025】
次に、この電気接続箱1の製造の手順について、図5および図6を参照しつつ説明する。図5には半導体スイッチング素子31の実装工程を、図6には機械式リレースイッチ35の実装工程を示す。
【0026】
まず、表面にスズを含有するメッキを施した金属板をプレス加工で打ち抜くことによりバスバー基板22を形成する(図5Aおよび図5B;バスバー基板形成工程)。なお、詳細には図示しないが、打ち抜きの時点では、バスバー基板22を構成する各バスバー24がばらばらにならないよう、各バスバー24間およびバスバー24とこれを取り囲む外枠とが連結片により連結された状態となっている。
【0027】
次に、このバスバー基板22のメッキ層29上にマスク(図示せず)を積層して、露出部28となる領域以外の領域をマスクした状態で、周知のサンドブラスト法またはレーザによりメッキ層29を除去する(図5Bおよび図6B;除去工程)。メッキ層29が除去された領域はバスバー基板22が露出した露出部28となり、その内側のメッキ層29が残された領域は電子部品の端子33、37が接続される接続部29Aとなる。その後、マスクを剥離する。
【0028】
次に、制御回路基板21を接着シート23を介してバスバー基板22のメッキ層29が設けられた面側に貼り付ける(図5Cおよび図6C;接着工程)。なお、この接着シート23には、制御回路基板21の開口部26、27に整合する位置に厚さ方向に貫通する貫通孔23Aが設けられており、この貫通孔23Aは開口部26、27よりも一回り小さく形成されている。したがって、接着シート23がバスバー基板22上に積層された状態では、貫通孔23Aの孔縁部が露出部28を囲うメッキ層29から内側へはみ出して下側へ曲げられ、メッキ層29の内周面29Bが接着シート23の孔縁部によって覆われた状態となる。このことによっても、接続部29Aを構成するメッキ層29およびクリームはんだSとその外側のメッキ層29Aとの短絡が規制されている。
また、この接着工程と併せて、次の部品実装の工程に差し支えない範囲でバスバー端子22Aの曲げ加工を行なっても良い。
【0029】
次に、制御回路基板21上に電子部品を実装する。まず、制御回路基板21のランド部25上、および開口部26、27内の接続部29A上に例えばスクリーン印刷によりクリームはんだSを塗布する(図5および図6D;はんだ付着工程)。このクリームはんだSとしては鉛フリータイプのものを使用する。そして、半導体スイッチング素子31を、素子用開口部26において大孔部26A内に形成した接続部29A上にドレイン端子33Aが、小孔部26B内に形成した接続部29A上にソース端子33Bが、そして制御回路基板21上のランド部25上にゲート端子33Cが整合するように位置合わせして、制御回路基板21上に載置する(図5E)。また、機械式リレースイッチ35を、リレー用開口部27内の接続部29A上に電力用端子37Aが、制御回路基板21上のランド部25上に制御用端子37Bが整合するように位置合わせして、制御回路基板21上に載置する(図6E)。この状態で、図示しないリフロー炉内に回路構成体20を設置し、はんだ溶融温度まで加熱を行い、その後冷却を行なうことにより、各端子33、37をはんだ付けする(図5Fおよび図6F;リフロー工程)。
【0030】
このとき、はんだとスズの溶融温度が極めて近いために、リフロー時にクリームはんだSのみならず接続部29Aを構成するメッキ成分までもが融解してしまい、クリームはんだSが周辺領域に流れ出して接続不良等を引き起こすおそれがある。しかし、接続部29Aの周囲にはメッキ層29が除去された露出部28が設けられているから、この露出部28を超えて開口部26、27の外側領域までメッキ層29やクリームはんだSが到達しない限り、接続不良等の障害が生じることはない。このように、露出部28が緩衝地帯となって、開口部26、27の外側領域までクリームはんだSが流れ出すことを規制しているのである。
【0031】
電子部品の実装が完了したら、バスバー端子22Aの曲げ加工や各バスバー24同士およびバスバー24と枠体との切り離しを行なって、回路構成体20が完成する。最後に、この回路構成体20をケース10内に収容し、PCBコネクタ14及びヒューズボックス15を組み付けることで、電気接続箱1が完成する。
【0032】
以上のように本実施形態によれば、リフロー工程においてクリームはんだSの下層の接続部29Aを構成するメッキ成分が融解したとしても、露出部28が緩衝地帯となってクリームはんだSが開口部26、27の外側領域に流れ出すことを防止できる。これにより、接続不良を回避できる。
また、全面メッキされたバスバー基板22を使用して不要な部分のみを削る方法によれば、簡易な方法で、高い位置精度で必要な領域にメッキ層29および露出部28を形成することができる。
【0033】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図7および図8を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の回路構成体40は、第1実施形態と同様に制御回路基板21の裏面側にバスバー基板41が貼り付けられたものであり、その制御回路基板21側の面には、詳細には図示しないが、第1実施形態と同様の電子部品が実装されている。
【0034】
制御回路基板21には、第1実施形態と同様に開口部27が形成されている。各開口部27は、各電子部品の設置領域において各電力用端子に対応する位置にそれぞれ矩形状に形成されている。一方、バスバー基板41の表面にはメッキが施されており、制御回路基板21の開口部27からはこのメッキ層42が臨んでいる。このメッキ層42は、開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの環状の領域が縞状に削られることにより疎化されており、それよりも内側の領域は、メッキ層42が全面残された接続部42Aとされている。そして、この接続部42A上に、電子部品の電力用端子がはんだ付けされている。接続部42Aの周囲に形成された環状の疎化部分は、その内側のはんだSが融けて開口部27の外部領域に流れ出すのを規制する流れ規制部42Bとされている。なお、電子部品の制御用端子は、詳細には図示しないが、第1実施形態と同様に制御回路基板21上に設けられたランド部にはんだ付けにより接続されている。
【0035】
このような回路構成体40を製造するためには、まず、第1実施形態と同様に、表面にメッキを施した金属板をプレス加工で打ち抜くことによりバスバー基板41を形成する。次に、このバスバー基板41のメッキ層42上にマスク(図示せず)を積層して、接続部42Aとなる領域をマスクした状態で、レーザによってメッキ層42の表面を走査することにより、縞状にメッキ層42を除去する(図7参照)。その後、マスクを剥離する。
【0036】
次に、第1実施形態と同様に制御回路基板21を接着シートを介してバスバー基板41に貼り付ける。このとき、開口部27内に臨むバスバー基板41表面において、開口部27の周縁部からそれよりもやや内側位置までの環状の領域はメッキ層42が疎化された流れ規制部42Bとされ、それよりも内側の領域は、メッキ層42が全面残された接続部42Aとされている。
【0037】
続いて、第1実施形態と同様に接続部42A上にクリームはんだSを塗布し、リフローはんだ付けにより電子部品を実装する。このとき、接続部42Aの周囲にはメッキ層42が疎化された流れ規制部42Bが設けられており、この流れ規制部42Bが緩衝地帯となって、開口部27の外側領域までクリームはんだSが流れ出すことを防止している。
【0038】
以上のように本実施形態によっても、リフロー工程において接続部42Aを構成するメッキ成分が融解したとしても、流れ規制部42Bが緩衝地帯となってクリームはんだSが開口部27の外側領域に流れ出すことを防止できるから、接続不良等を回避できる。
【0039】
<他の実施形態>
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0040】
(1)上記各実施形態によれば、電子部品は半導体スイッチング素子31、機械式リレースイッチ35であったが、他の電子部品をはんだ付けにより実装する場合であっても本発明の流れ防止部を適用できる。
【0041】
(2)上記各実施形態によれば、流れ規制部はメッキ層を除去または疎化することにより形成されていたが、流れ規制部の構成は上記実施形態の限りではなく、例えば、接続部の周囲にこの接続部を取り囲むように形成された規制壁部であっても良い。規制壁部を設ける方法には特に制限はなく、例えばバスバー基板22において接続部29Aの周囲を打ち出して突条部51Aを形成することによって設けてもよく(図9A)、金属等により別体に形成した板部材51Bを接着、または溶接することによって設けてもよく(図9B)、壁部材51Cをバスバー基板22に叩き込んで固定することにより設けても良い(図9C)。
【0042】
(3)上記各実施形態においては、メッキ層29、42において接続部29A、42Aとなる領域の周囲をサンドブラストまたはレーザにより削ることによって流れ規制部を形成したが、例えばエッチングによりメッキ層において接続部となる領域の周囲を削り取ることによって流れ規制部を形成しても構わない。
【0043】
(4)上記各実施形態では、メッキ層29、42はスズを含むメッキ層であったが、メッキ層の成分にはとくに制限はなく、バスバー基板に通常に用いられているものであれば構わない。また、メッキ層は、異なる成分を含む層が複数積層されたものであっても良い。この場合、流れ規制部を形成するために、メッキ層を形成する複数の層の全てを削っても良く、表面側の一部の層のみを削っても良い。
【0044】
(5)第1実施形態では、除去工程において、露出部28となる領域のメッキ層のみを除去したが、接続部29Aとなる領域以外の領域の全てを除去しても良い。
【0045】
(6)第2実施形態では、流れ規制部42Bは、バスバー基板41のメッキ層42を、接続部42Aの形成領域を残して縞状に削ることにより疎化して形成されたが、このとき、縞の方向については特に制限はなく、例えば図10に示すように、メッキ層52をバスバー基板51の辺に対して平行方向に沿う縞状に削っても良い。また、図11、図12に示すバスバー基板53、55のように、メッキ層54、56を格子状に削っても良い。このとき、例えば格子を形成する縦線および横線の方向がバスバー基板53、55の辺に対して平行方向(図11)でもよく、斜め方向(図12)でも良い。
【0046】
(7)上記実施形態では、バスバー基板22と制御回路基板21とを積層した回路構成体20に電子部品が実装されたが、例えば、制御回路基板を備えず、バスバー基板とその上に実装された電子部品のみを備えるものも本発明に含まれる。また、上記実施形態では複数のバスバーが並列して形成されたバスバー基板を使用したが、例えばただ1本のバスバー上に電気部品が実装されたものも本発明に含まれる。
【0047】
(8)上記実施形態では、バスバー基板22と制御回路基板21とを積層した回路構成体20に電子部品が実装されたが、例えば、バスバー基板を備えず、制御回路基板とこの制御回路基板上実装された電子部品のみを備えるものも本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第1実施形態の電気接続箱の斜視図
【図2】回路構成体の斜視図
【図3】バスバー基板の部分拡大上面図
【図4】回路構成体の部分拡大上面図
【図5】半導体スイッチング素子の実装工程を示す部分拡大断面図
【図6】機械式リレースイッチの実装工程を示す部分拡大断面図
【図7】第2実施形態のバスバー基板の部分拡大上面図
【図8】バスバー基板を接着した制御回路基板の部分拡大上面図
【図9】他の実施形態における流れ規制部が形成されたバスバー基板を示す部分拡大断面図
【図10】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−1
【図11】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−2
【図12】他の実施形態におけるバスバー基板の部分拡大上面図−3
【符号の説明】
【0049】
20、40…回路構成体
21…制御回路基板
22、41…バスバー基板
26、27…開口部
28…露出部(流れ規制部)
29、42…メッキ層
31…半導体スイッチング素子(電子部品)
33、37…端子
35…機械式リレースイッチ(電子部品)
29A、42A…接続部
42B…流れ規制部
R…端子接続領域
S…クリームはんだ(はんだ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面状の端子接続領域に電子部品を実装する接続構造において、
前記端子接続領域には、前記電子部品の端子をはんだ付けするための接続部と、前記接続部の周囲を囲うように形成されて前記端子接続領域に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする接続構造。
【請求項2】
バスバーと、前記バスバーにはんだ付けにより実装された電子部品とを備えた回路構成体において、
前記バスバーにおいて前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項3】
少なくとも一面側に導電路が形成された回路基板と、前記回路基板の一面側に実装された電子部品と、前記回路基板の他面側に設けられたバスバーとを備えるとともに、
前記回路基板には厚み方向に貫通する開口部が形成され、前記バスバーの表面においてこの開口部内に臨む端子接続領域に前記電子部品の端子がはんだ付けされた回路構成体であって、
前記端子接続領域には前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項4】
前記流れ規制部が、前記バスバーの表面に設けられた前記メッキ層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記メッキ層が線状に除去されていることを特徴とする請求項4に記載の回路構成体。
【請求項6】
前記メッキ層が格子状に除去されていることを特徴とする請求項4に記載の回路構成体。
【請求項7】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項8】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項9】
少なくとも一面側にはんだ付けにより実装される電子部品を備えた回路基板において、
前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記回路基板の面上に形成された銅箔層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路基板。
【請求項10】
前記流れ規制部が、前記回路基板の表面に設けられた銅箔層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記銅箔層が線状に除去されていることを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
【請求項12】
前記銅箔層が格子状に除去されていることを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
【請求項13】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の回路基板。
【請求項14】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の回路基板。
【請求項1】
平面状の端子接続領域に電子部品を実装する接続構造において、
前記端子接続領域には、前記電子部品の端子をはんだ付けするための接続部と、前記接続部の周囲を囲うように形成されて前記端子接続領域に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする接続構造。
【請求項2】
バスバーと、前記バスバーにはんだ付けにより実装された電子部品とを備えた回路構成体において、
前記バスバーにおいて前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項3】
少なくとも一面側に導電路が形成された回路基板と、前記回路基板の一面側に実装された電子部品と、前記回路基板の他面側に設けられたバスバーとを備えるとともに、
前記回路基板には厚み方向に貫通する開口部が形成され、前記バスバーの表面においてこの開口部内に臨む端子接続領域に前記電子部品の端子がはんだ付けされた回路構成体であって、
前記端子接続領域には前記バスバーの面上に形成されたメッキ層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に付着したはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項4】
前記流れ規制部が、前記バスバーの表面に設けられた前記メッキ層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記メッキ層が線状に除去されていることを特徴とする請求項4に記載の回路構成体。
【請求項6】
前記メッキ層が格子状に除去されていることを特徴とする請求項4に記載の回路構成体。
【請求項7】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項8】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記メッキ層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項9】
少なくとも一面側にはんだ付けにより実装される電子部品を備えた回路基板において、
前記電子部品の端子が接続される端子接続領域には、前記回路基板の面上に形成された銅箔層からなる接続部と、この接続部の周囲を囲うように形成されて前記接続部に塗布されたはんだの前記端子接続領域外への流れを規制する流れ規制部とが設けられていることを特徴とする回路基板。
【請求項10】
前記流れ規制部が、前記回路基板の表面に設けられた銅箔層の一部または全部を除去して形成されることを特徴とする請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記銅箔層が線状に除去されていることを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
【請求項12】
前記銅箔層が格子状に除去されていることを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
【請求項13】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して平行方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の回路基板。
【請求項14】
前記接続部が矩形状に形成されており、前記銅箔層が前記接続部の外縁を構成する辺に対して傾いた方向を向く線状または格子状に除去されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の回路基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−88021(P2007−88021A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−271836(P2005−271836)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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