携帯端末装置
【課題】簡易な操作によって通知時刻までの間の着信を拒否することが可能となる携帯端末装置を提供する。
【解決手段】アラームモードが起動されると、CPU100は、ユーザがテンキー部11等を用いて入力した時刻をアラーム時刻として設定する。さらに、アラーム時刻の設定の後に、ユーザがメインキー23等を用いて着信拒否を行う旨の入力を行うと、着信拒否の設定を行う。その後、CPU100は、着信拒否の設定に基づいて着信拒否の機能を実行する。着信拒否の実行中に着信があると、CPU100は、着信を拒否して電話番号などの着信履歴をメモリ106に保存する。そして、現在時刻がアラーム時刻に到達すると、スピーカ110からアラーム音を出力させ、これが完了すると、着信拒否の機能を解除する。
【解決手段】アラームモードが起動されると、CPU100は、ユーザがテンキー部11等を用いて入力した時刻をアラーム時刻として設定する。さらに、アラーム時刻の設定の後に、ユーザがメインキー23等を用いて着信拒否を行う旨の入力を行うと、着信拒否の設定を行う。その後、CPU100は、着信拒否の設定に基づいて着信拒否の機能を実行する。着信拒否の実行中に着信があると、CPU100は、着信を拒否して電話番号などの着信履歴をメモリ106に保存する。そして、現在時刻がアラーム時刻に到達すると、スピーカ110からアラーム音を出力させ、これが完了すると、着信拒否の機能を解除する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機には、アラーム機能が備えられている(たとえば、特許文献1)。かかるアラーム機能は、ユーザが予め設定した時刻が到来すると、アラーム音(ビープ音やメロディなど)や振動を発動させるものである。アラーム機能は、ビジネスや日常生活上の洋々な場面で使用され得る。たとえば、アラーム機能が目覚まし時計の代わりに用いられ、あるいは、会社での商談や会議において、その終わりの時刻を知らせるためにも用いられる。
【0003】
ところが、これら2つ使用形態において、設定時刻が到来するまでの間に電話や電子メールの着信があると、着信通知がなされてしまい、睡眠が乱されたり商談等への集中力が乱されたりするといった不都合が起こり得る。そこで、これらの使用形態においては、設定時刻までに電話や電子メールの着信があっても、着信通知がなされないようにすることが望まれる。
【0004】
携帯電話機には、従来から着信拒否の機能が備えられている(たとえば、特許文献2)。したがって、上記2つの使用形態では、アラーム機能とは別に、着信拒否機能を設定することにより、設定時刻前に着信通知がなされるといった事態を未然に回避することができる。
【特許文献1】特開2008−148205号公報
【特許文献2】特開平11−331368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の着信拒否機能を利用する場合には、アラーム機能を設定した後、さらに、着信拒否機能の設定を行わねばならず、ユーザに煩雑な設定操作を強要することとなってしまう。
【0006】
本発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、簡易な操作によってアラーム設定時刻までの間の着信を拒否することが可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯端末装置は、設定時刻の到来を報知する報知手段と、前記設定時刻を入力するときに着信拒否に関する入力を受け付ける設定入力手段と、前記設定入力手段によって受け付けられた前記着信拒否に関する入力に基づいて着信を拒否するかを決定する着信制御手段とを備えることを特徴とする。なお、本発明の携帯端末装置では、前記着信を、通話および電子メールの少なくとも何れか一方とすることができる。
【0008】
この構成によれば、ユーザは、アラーム機能を設定するときに着信拒否の設定が行えるので、簡易な操作にて設定時刻までの間の着信を拒否することが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が向上する。
【0009】
なお、本発明の携帯端末装置における着信拒否とは、通話(電話)の着信や電子メールの着信などの着信通知を基地局などから携帯端末装置が受け取った際に、その通知の受け取りをユーザに知らせるための、鳴動、振動、発光、その他の着信通知動作のうちの少なくとも1つの動作を行わないことをいう。
【0010】
また、本発明の携帯端末装置において、前記設定入力手段は、さらに着信拒否の開始時刻の入力を受け付ける構成とすることができる。この場合、前記着信制御手段は、前記開始時刻から前記設定時刻までの間の着信を拒否するような構成とされ得る。
【0011】
このような構成とすれば、アラーム設定後も着信拒否が不要な期間は着信を受けることが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が一層向上する。
【0012】
さらに、本発明の携帯端末装置は、前記設定入力手段によって着信拒否が設定された場合に例外的に着信を許可する条件を設定するための例外設定手段をさらに備える構成とすることができる。この場合、前記着信制御手段は、前記設定入力手段によって着信拒否の入力設定がなされた場合にも前記条件が満たされた着信を例外的に許可する。たとえば、前記条件は、着信相手に関する項目を含み得る。
【0013】
このような構成とすれば、着信拒否が設定されても、特定の着信相手等、許可条件を満たす着信については着信通知がなされるので、重要な相手からの電話等、重要な着信を逃がしてしまうのを防止することができる。
【0014】
さらに、本発明の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記設定時刻の到来時に通信中である場合、前記設定時刻が経過した旨を報知する出力を行うような構成とすることができる。
【0015】
このような構成とすれば、通話等が行われている間に設定時刻が過ぎてしまっても、設定時刻が経過した旨が通知されるので、設定時刻の到来がユーザにより見過ごされてしまうといった事態を未然に回避することができる。
【0016】
さらに、本発明の携帯端末装置は、拒否された着信の履歴を記憶する記憶手段を備えるような構成とすることができる。この場合、たとえば、着信があったことがモニタ画面等を介してユーザに報知される。
【0017】
このような構成すれば、ユーザは、着信拒否時に着信があった相手を履歴により確認することができる。
【0018】
さらに、本発明の携帯端末装置において、前記設定入力手段は、前記設定時刻の入力と着信拒否に関する入力を一連の操作として受け付けるような構成とすることができる。
【0019】
このような構成とすれば、ユーザは、アラーム機能を設定するときの一連の操作において着信拒否の設定を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上のとおり、本発明によれば、簡易な操作によってアラーム設定時刻までの間の着信を拒否することが可能な携帯端末装置を提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。図1は携帯電話機の外観構成を示す図であり、同図(a)は、第2キャビネット2が開放した状態の携帯電話機の正面図、同図(b)は同じ状態での側面図である。同図(c)は同図(b)のA−A´断面図である。
【0023】
携帯電話機は、第1キャビネット1と第2キャビネット2を備えている。第1キャビネット1には、テンキー部11が配されている。テンキー部11には、複数個の番号・文字入力キーや通話開始キー、通話終了キーなどが備えられている。テンキー部11の背後には、キーバックライト12が配されている。キーバックライト12は、光源となるLEDを備え、テンキー部11に光を供給する。これにより、ユーザは、周囲が暗くても各キーに付された表示を見ることができる。
【0024】
第2キャビネット2の正面側には、縦長の矩形状を有する液晶パネル21が配されており、その表示面が正面に臨んでいる。液晶パネル21の背後には、パネルバックライト22が配されている。パネルバックライト22は、光源となるLEDを備え、液晶パネル21に光を供給する。
【0025】
第2キャビネット2の正面側には、さらに、メインキー部23が配されている。メインキー部23には、各種の機能モード(カメラモード、メールモード、インターネットモード、電話帳モード、アラームモード等)を起動するためのモードキー、画面をスクロールしたりハイライトフォーカスを移動させたりするための移動キー、各種の決定動作を行うための決定キーなどが配されている。
【0026】
第2キャビネット2の内部には、カメラモジュール24が配されている。カメラモジュール24のレンズ窓(図示せず)は、第2キャビネット2の背面に臨んでおり、このレンズ窓から被写体の像がカメラモジュール24に取り込まれる。
【0027】
第2キャビネット2は、スライド機構部3によって、第1キャビネット1に対し図1のX軸方向にスライド可能に連結されている。図1(c)に示すように、スライド機構3は、ガイド板31とガイド溝32によって構成されている。ガイド板31は、第2キャビネット2の背面の左右両端部に設けられており、その下端に突条31aを有する。ガイド溝32は、第1キャビネット1の側面に、スライド方向(図1のX軸方向)に沿って形成されている。ガイド板31の突条31aは、ガイド溝32に係合されている。
【0028】
携帯電話機を閉じた状態では、図1(b)に一点鎖線で示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の上に略完全に重なっている。この状態(閉じた状態)では、第2キャビネット2の背後にテンキー部11の全てのキーが隠れた状態となる。第2キャビネット2は、ガイド板31がガイド溝32の終端位置に達するまでスライドする(開いた状態とする)ことができる。第2キャビネット2が完全に開くと、図1(a)に示すように、テンキー部11の全てのキーが外部に露出する。
【0029】
図2は、携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機は、上述した各構成要素の他、CPU100、映像エンコーダ101、マイク102、音声エンコーダ103、時計回路104、通信モジュール105、メモリ106、バックライト駆動回路107、映像デコーダ108、音声デコーダ109、スピーカ110を備えている。
【0030】
カメラモジュール24は、撮像レンズ24a、撮像素子24bなどから構成されている。撮像レンズ24aは、被写体の像を撮像素子24b上に結像させる。撮像素子24bは、例えばCCDからなり、取り込んだ画像に応じた撮像信号を生成し、映像エンコーダ101へ出力する。映像エンコーダ101は、撮像素子24bからの撮像信号を、CPU100が処理できるディジタルの撮像信号に変換してCPU100へ出力する。
【0031】
マイク102は、音声信号を電気信号に変換して音声エンコーダ103へ出力する。音声エンコーダ103は、マイク102からの音声信号を、CPU100が処理できるディジタルの音声信号に変換してCPU100へ出力する。時計回路104は、日時を計測してCPU100へ出力する。
【0032】
通信モジュール105は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などを無線信号に変換し、アンテナ105aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ105aを介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などに変換してCPU100へ出力する。
【0033】
メモリ106は、ROMおよびRAMを含む。メモリ106には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ106には、カメラモジュール24で撮影した画像データや通信モジュール105を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
【0034】
さらに、メモリ106には、後述するように、着信があったときに、受話操作(通話開始キーの操作)が行われないまま通信が切れた場合、あるいは着信拒否の機能が実行されて着信が拒否された場合に、電話番号、着信日時などの着信履歴が記憶される。
【0035】
バックライト駆動回路107は、CPU100からの制御信号に応じた電圧信号をパネルバックライト22、キーバックライト12に供給する。
【0036】
映像デコーダ108は、CPU100からの映像信号を液晶パネル21で表示できるアナログの映像信号に変換し、液晶パネル21に出力する。
【0037】
音声デコーダ109は、CPU100からの音声信号をスピーカ110で出力できるアナログの音声信号に変換し、スピーカ110に出力する。スピーカ110は、音声デコーダ109からの音声信号を音声として再生する。
【0038】
CPU100は、カメラモジュール24、マイク102、メインキー部23、テンキー部11など各部からの入力信号に基づいて、通信モジュール105、映像デコーダ108、音声デコーダ109などの各部に制御信号を出力することにより、種々の機能モードの処理を行う。
【0039】
CPU100は、アラームモードのためのキー操作が行われると、アラームモードを起動する。そして、このモードにおいて、ユーザの操作に基づいてアラーム機能を実行する。
【0040】
図3は、アラーム機能に関する処理フローである。図4は、アラーム機能を設定するときの入力画面の表示例を示す図である。なお、図4(a)には、本実施の形態の画面表示例が示されており、同図(b)、(c)には、それぞれ、後述する変更例1、変更例2の画面表示例が示されている。
【0041】
以下、図3および図4を参照してアラーム機能における処理動作を説明する。
【0042】
ユーザの操作によってアラーム機能のモードが起動されると、CPU100は、まず、アラーム設定の処理を行う(S101)。即ち、CPU100は、アラームを鳴らす時刻(以下、アラーム時刻という)を入力するための入力画面(図4(a)の画面1)を液晶パネル21に表示させる。そして、この入力画面上で、ユーザがテンキー部11等を用いて時刻の入力を行うと、入力された時刻をアラーム時刻に設定する。
【0043】
次に、CPU100は、着信拒否設定の処理を行う(S102)。即ち、CPU100は、着信拒否を行うか否かを選択するための入力画面(図4(a)の画面2)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがメインキー部23等を用いて着信拒否を行う旨の入力を行うと、着信拒否の設定を行う。
【0044】
なお、本発明の携帯端末装置の一実施形態の携帯電話機における着信拒否とは、通話(電話)の着信や電子メールの着信などの着信通知を基地局などから携帯端末装置が受け取った際に、その通知の受け取りをユーザに知らせるための、鳴動、振動、発光、その他の着信通知動作のうちの少なくとも1つの動作を行わないことをいう。
【0045】
こうして、上記の諸設定が行われると、CPU100は、着信拒否の設定が行われたか否かを判定する(S103)。そして、着信拒否の設定がなされていると判定すると(S103:YES)、着信拒否の機能を実行する(S104)。
【0046】
次に、CPU100は、時計回路104から入力される時刻情報に基づいて、現在時刻がアラーム時刻に到達したか否かを判定する(S105)。そして、アラーム時刻に到達したと判定すると(S105:YES)、アラーム通知を行う(S106)。即ち、スピーカ110からアラーム音(たとえば、ビープ音やメロディーなど)を出力させる。これにより、現在時刻がアラーム時刻に到達したことがユーザに知らされる。
【0047】
こうして、アラーム通知が完了すると、CPU100は、着信拒否の機能を解除する(S107)。
【0048】
一方、ステップS103において、着信拒否の設定がなされていないと判定すると(S103:NO)、CPU100は、着信拒否の機能を実行することなく、現在時刻がアラーム時刻に到達したか否かを判定する(S108)。そして、アラーム時刻に到達したと判定すると(S108:YES)、ステップS106同様、アラーム通知を行う(S109)。
【0049】
図5は、着信があったときの処理フローである。以下、同図を参照して処理動作を説明する。
【0050】
CPU100は、携帯電話機が起動している間、着信があったか否かを判定しており(S201)、着信があると(S201:YES)、着信拒否の機能が実行されているか否かを判定する(S202)。そして、着信拒否の機能が実行されていなければ(S202:NO)、着信通知を行う。即ち、スピーカ110から着信音(たとえば、ビープ音やメロディーなど)を出力させる。
【0051】
こうして、着信通知に気づいたユーザによって受話操作が行われると(S204:YES)、CPU100は通話処理を開始する(S206)。そして。ユーザの通話が終わり、ユーザによって通話の終了操作が行われると、通話処理を終了する(S207)。
【0052】
一方、ユーザが着信通知に気づかず、受話操作が行われないまま通信が停止すると(S208:YES)、CPU100は、このときの着信履歴として、電話番号、着信日時などをメモリ106に保存する(S209)。
【0053】
さて、着信があったときに(S201:YES)、アラーム機能フロー(図3)のステップS104において着信拒否の機能が実行されていると、CPU100は、ステップS202における判定をYESとして、当該着信を拒否する(S210)。そして、CPU100は、着信履歴として、当該着信の電話番号、着信日時などをメモリ106に保存する(S209)。
【0054】
なお、着信を拒否した場合には、たとえば、電話に出ることができない旨の音声を着信相手に対して自動送信するような構成とすることもできる。また、着信に対して受信操作を行わなかった場合と同様、着信があったことが液晶パネル21に表示される。
【0055】
以上、本実施の形態によれば、ユーザはアラーム機能を設定するときの一連の操作によって着信拒否の設定操作を行うことができるので、アラーム機能の設定とは別に着信拒否機能を設定する必要がない。よって、ユーザは、簡易な操作によってアラーム時刻までの間の着信を拒否することが可能となるので、ユーザの使い勝手が向上する。
【0056】
また、本実施の形態によれば、着信拒否時には着信履歴が保存されるので、ユーザは、着信があった相手を着信履歴により確認することができる。
【0057】
さらに、本実施の形態によれば、アラーム通知が終了すると自動的に着信拒否が解除されるため、アラーム通知後も着信拒否が継続されて着信が受け付けられなくなるという不都合が生じない。
【0058】
<変更例1>
図6は、変更例1に係るアラーム機能に関する処理フローであり、図7は、変更例1に係る着信があったときの処理フローである。
【0059】
本変更例では、着信拒否の機能が実行されていても、予め設定された相手の着信は例外的に受け付け、着信通知を行うよう構成されている(予め設定された相手の着信を例外的に受け付ける機能を、以下、「例外着信機能」という)。このため、図6の処理フローでは、図3の処理フローに対して、ステップS110の処理が追加されている。
【0060】
図6を参照して、CPU100は、S103で着新拒否の設定がされていると判定すると(S103:YES)、例外着信設定の処理を行う(S110)。即ち、CPU100は、着信を受け付ける相手(以下、「拒否例外者」という)を設定するための入力画面(図4(b)の画面3)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがメインキー部23等を用いて拒否例外者の登録を行うと、入力された相手を拒否例外者として設定し、拒否例外者を入力画面に表示する(図4(b)の画面4)。
【0061】
なお、拒否例外者の登録する方法として、たとえば、入力画面(図4(b)の画面3)において番号が選択されると電話帳モードが起動し、電話帳モードの画面上で相手が選択されると、その相手が拒否例外者として設定されるようにすることができる。また、入力画面(図4(b)の画面3)において番号が選択されると、相手を入力するための新たな入力画面が立ち上げられ、その入力画面上で電話番号、氏名などが入力されると、その相手が拒否例外者として設定されるようにすることもできる。
【0062】
図6でのステップS110の処理の追加に合わせて、図7の処理フローでは、図5の処理フローに対して、ステップS211の処理が追加されている。
【0063】
図7を参照して、図6の処理フローで拒否例外者が設定された状態において、着信拒否の機能が実行されている間に着信があると(S201:YES、S202:YES)、CPU100は、その着信相手が拒否例外者であるか否かを判定する(S211)。着信相手が拒否例外者でなければ(S211:NO)、着信を拒否して着信履歴をメモリ106に保存する(S210、S209)。
【0064】
一方、CPU100は、着信相手が拒否例外者であれば(S211:YES)、着信を受け付け、着信通知を行う(S203)。
【0065】
以上、本変更例の構成によれば、予め設定した着信例外者からの着信については、着信通知がなされるので、重要な着信に対して応答の機会を失ってしまうのを防止することができる。
【0066】
<変更例2>
図8は、変更例2に係るアラーム機能に関する処理フローである。本変更例では、さらに、着信拒否を開始する時刻(以下、拒否開始時刻という)を設定できるよう構成されている。また、リピート設定(毎日あるいは毎曜日の同時刻にアラーム通知を行う機能)がなされている場合は、着信拒否の設定が有効なままとなるよう構成されている。このため、図8の処理フローでは、図6の処理フローに対して、ステップS111からS114の処理が追加されている。
【0067】
図8を参照して、CPU100は、S103で着新拒否の設定がなされていると判定すると(S103:YES)、拒否開始時刻設定の処理を行う(S111)。即ち、CPU100は、拒否開始時刻を入力するための入力画面(図4(c)の画面3)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがテンキー部11等を用いて時刻の入力を行うと、入力された時刻を拒否開始時刻に設定する。なお、この入力画面において、ユーザは、今から着信拒否するか、開始する時刻を直接入力か、あるいは、アラーム通知時刻に対し何時間前から着信拒否を行うかを適宜選択して拒否開始時刻を入力することができる。
【0068】
その後、CPU100は、例外着信設定を行う(S110)。この処理は、変更例1で説明した通りである(図4(c)画面4、画面5)。
【0069】
次に、CPU100は、現在時刻が拒否開始時刻に到達したか否かを判定する(S112)。拒否開始時刻に到達していなければ(S112:NO)、CPU100は、着信拒否の機能を実行しない。これにより、拒否開始時刻に到達するまでの間に着信があれば着信通知がなされる。
【0070】
その後、現在時刻が拒否開始時刻に到達すると(S112:YES)、CPU100は、着信拒否の機能を実行する(S104)。こうして、アラーム通知が終了するまで着信が拒否される(S105〜S107)。
【0071】
さらに、アラーム通知がなされた後に着信拒否が解除されると(S106、S107)、CPU100は、リピート設定がなされているか否かを判定する。なお、リピート設定は、たとえば、ステップS101のアラーム設定処理で行われる。この場合、CPU100は、アラーム設定の入力画面にリピート設定のための表示を行わせ(図4(c)画面1)、ユーザの操作に基づいてリピート設定を行う。
【0072】
CPU100は、リピート設定がなされていないと判定すると(S113:NO)、今回のアラーム機能の処理を終了する。一方、リピート設定がされていると判定すると(S113:YES)、ステップS112の処理に戻る。これにより、たとえば、アラーム通知を毎日繰り返す内容のリピート設定がなされている場合には、次の日の拒否開始時刻に到達すると着信拒否の機能が実行され、アラーム時刻に到達するとアラーム通知がなされる。
【0073】
なお、着信拒否の設定がなされていない場合でも、(S103:NO)、リピート設定がなされているときには、このリピート設定に基づいてアラーム通知が繰り返される(S108、S109、S114)。
【0074】
以上、本変更例の構成によれば、着信拒否を開始する時刻を設定することができるので、着信拒否が不要な期間は着信を受けることが可能となる。たとえば、アラーム通知を目覚ましに利用する場合、実際に寝る時刻を拒否開始時刻にしておけば、アラーム時刻の設定から寝るまでの間は着信を受けることが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が一層向上する。
【0075】
また、本変更例の構成によれば、アラーム通知を繰り返し行う場合には、着信拒否の設定が有効なままとなるので、ユーザは、繰り返される度に着信拒否の設定を行う必要がなく、ユーザの使い勝がさらに向上する。
【0076】
なお、本変更例では、ステップS111からS114の処理を図6に示す変更例1の処理に適用したが、これらの処理を、図3に示す上記実施の形態の処理に適用することもできる。
【0077】
<変更例3>
図9は、変更例3に係るアラーム機能に関する処理フローである。
【0078】
上記変更例2の構成では、着信拒否時刻に到達するまでは着信が受け付けられるので、この間にユーザが相手からの電話を受ける場合が考えられる。また、ユーザ自ら電話をかける場合も考えられる。そして、ユーザが電話に夢中になるなどして、アラーム時刻に到達しても電話が終わらないことも考えられる。
【0079】
そこで、本変更例では、着信通知拒否前に開始された通話がアラーム時刻に到達するまでに終わらなかった場合に、アラーム時刻が過ぎたことを通知するよう構成されている。このため、図9の処理フローでは、図8の処理フローに対して、ステップS115からS118の処理が追加されている。
【0080】
図9を参照して、CPU100は、ステップS112において、現在時刻が拒否開始時刻に到達したと判定すると、現在、通信中であるか否かを判定する(S115)。ユーザにより通話が行われており、通信中である判定すると、CPU100は、その通信が終了したか否かを判定する(S116)。
【0081】
その後、ユーザによる通話が終了することにより、通信が終了したと判定すると(S116:YES)、CPU100は、現在時刻がアラーム時刻前であるか否かを判定し(S117)、アラーム時刻前であれば(S117:YES)、着信拒否の機能を実行する(S104)。
【0082】
一方、CPU100は、通信が終了したときに、アラーム時刻が経過していると判定すると(S117:NO)、アラーム時刻が経過した旨のメッセージ通知を行う(S118)。即ち、液晶パネル21の表示画面上に、アラーム時刻が経過している旨の表示を行わせる。
【0083】
以上、本変更例の構成によれば、ユーザが通話に夢中になっている間にアラーム時刻が過ぎてしまったような場合にも、通話が終わった後にその旨が通知されるので、ユーザは、アラーム時刻が過ぎたことを知ることができる。
【0084】
なお、本変更例では、ステップS115からS118の処理を図8に示す変更例2の処理に追加したが、変更例2のステップS111からS114の処理を図3に示す上記実施の形態の処理に適用する場合には、さらに、これらステップS115からS118の処理を追加することもできる。
【0085】
<変更例4>
図10は、変更例4に係るアラーム機能に関する処理フローである。
【0086】
変更例3では、着信拒否の機能が開始される前から着信拒否の機能が開始された後に亘って継続して電話(通信)がなされたときの処理(図9のS115→S116)であったが、上記実施の形態、変更例1、変更例2および変更例3の構成においては、いずれも、着信拒否が開始されてからアラーム時刻に到達するまでの間に、ユーザ自ら電話をかける場合が考えられる。また、変更例1から3の構成では、この間に、着信例外者からの電話を受ける場合が考えられる。そして、このような通話が、アラーム時刻後も継続される場合が考えられる。変更例3の処理(図9のS115)は、着信拒否開始前から継続する通話に対応するものであるため、このような通話(通信)には対応できない。
【0087】
そこで、本変更例では、着信通知拒否が開始された後に開始された通話がアラーム時刻に到達するまでに終わらなかった場合に、アラーム時刻が過ぎたことを通知するよう構成されている。図10の処理フローにおけるステップS119からS121は、図3、図6、図8および図9の何れの処理フローに対しても追加可能である。
【0088】
図10を参照して、CPU100は、ステップS105において、現在時刻がアラーム時刻に到達したと判定すると、現在、通信中であるか否かを判定する(S115)。そして、通信中でなければ、アラーム通知を行う(S106)。一方、ユーザにより通話が行われており、通信中である判定すると、CPU100は、その通信が終了したか否かを判定する(S120)。その後、ユーザによる通話が終了することにより、通信が終了したと判定すると(S120:YES)、アラーム時刻が経過している旨のメッセージ通知を行う(S121)。
【0089】
以上、本変更例の構成によれば、変更例3の構成と同様、ユーザが通話等に夢中になっている間にアラーム時刻が過ぎてしまった様な場合にも、通話が終わった後にその旨が通知されるので、ユーザは、アラーム時刻が過ぎたことを知ることができる。
【0090】
<その他>
本発明の実施形態は、上記以外にさらに種々の変更が可能である。
【0091】
たとえば、上記実施の形態等では、着信が電話による着信であるとして説明したが、電子メールによる着信とすることもできる。この場合、図5および図7において、通話に関する処理であるステップS204からステップ209の処理が、電子メールを受信する処理に置き換えられる。また、着信履歴として、電話番号に代えてメールアドレスが保存される。さらに、着信例外者の設定の際、メールアドレスが入力される。
【0092】
なお、電子メールの場合には、メール情報を受け取るだけであるため、必ずしも着信拒否する必要はない。よって、着信が電子メールの場合には、着信通知を行わないようにだけして、メール情報を受信するような構成とすることもできる。
【0093】
また、上記実施の形態等では、着信通知およびアラーム通知を音によるものとしたが、これに限らず、たとえば、音、振動装置による振動、発光器(LED)による光、および音、振動、光りの組み合わせの中から、ユーザが報知形態を任意に選択できる構成とすることもできる。
【0094】
さらに、変更例3および4では、アラーム時刻が経過している旨のメッセージを液晶パネル21に表示するようにしたが、これに限らず、たとえば、スピーカ110からの音声報知とすることもできる。
【0095】
さらに、本実施の形態等では、アラーム時刻を設定した後に、着信拒否の可否を設定する構成としているが、反対に、着信拒否の可否を設定した後に、アラーム時刻を設定する構成としても良い。この場合、たとえば、ユーザが、着信拒否有りのアラーム機能と着信拒否無しのアラーム機能を何れかを選択した後に、選択したアラーム機能においてアラーム時刻を選択するような構成とすることができる。
【0096】
さらに、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)等であっても良い。
【0097】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図
【図2】実施の形態に係る携帯電話機の全体構成を示すブロック図
【図3】実施の形態に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図4】実施の形態に係るアラーム機能を設定するときの入力画面の表示例を示す図
【図5】実施の形態に係る着信があったときの処理フロー
【図6】変更例1に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図7】変更例1に係る着信があったときの処理フロー
【図8】変更例2に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図9】変更例3に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図10】変更例4に係るアラーム機能に関する処理フロー
【符号の説明】
【0099】
11 テンキー部(設定入力手段)
23 メインキー部(設定入力手段)
100 CPU(報知手段、設定入力手段、着信制御手段、例外設定手段)
106 メモリ(記憶手段)
110 スピーカ(報知手段)
21 液晶パネル(報知手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機には、アラーム機能が備えられている(たとえば、特許文献1)。かかるアラーム機能は、ユーザが予め設定した時刻が到来すると、アラーム音(ビープ音やメロディなど)や振動を発動させるものである。アラーム機能は、ビジネスや日常生活上の洋々な場面で使用され得る。たとえば、アラーム機能が目覚まし時計の代わりに用いられ、あるいは、会社での商談や会議において、その終わりの時刻を知らせるためにも用いられる。
【0003】
ところが、これら2つ使用形態において、設定時刻が到来するまでの間に電話や電子メールの着信があると、着信通知がなされてしまい、睡眠が乱されたり商談等への集中力が乱されたりするといった不都合が起こり得る。そこで、これらの使用形態においては、設定時刻までに電話や電子メールの着信があっても、着信通知がなされないようにすることが望まれる。
【0004】
携帯電話機には、従来から着信拒否の機能が備えられている(たとえば、特許文献2)。したがって、上記2つの使用形態では、アラーム機能とは別に、着信拒否機能を設定することにより、設定時刻前に着信通知がなされるといった事態を未然に回避することができる。
【特許文献1】特開2008−148205号公報
【特許文献2】特開平11−331368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の着信拒否機能を利用する場合には、アラーム機能を設定した後、さらに、着信拒否機能の設定を行わねばならず、ユーザに煩雑な設定操作を強要することとなってしまう。
【0006】
本発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、簡易な操作によってアラーム設定時刻までの間の着信を拒否することが可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯端末装置は、設定時刻の到来を報知する報知手段と、前記設定時刻を入力するときに着信拒否に関する入力を受け付ける設定入力手段と、前記設定入力手段によって受け付けられた前記着信拒否に関する入力に基づいて着信を拒否するかを決定する着信制御手段とを備えることを特徴とする。なお、本発明の携帯端末装置では、前記着信を、通話および電子メールの少なくとも何れか一方とすることができる。
【0008】
この構成によれば、ユーザは、アラーム機能を設定するときに着信拒否の設定が行えるので、簡易な操作にて設定時刻までの間の着信を拒否することが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が向上する。
【0009】
なお、本発明の携帯端末装置における着信拒否とは、通話(電話)の着信や電子メールの着信などの着信通知を基地局などから携帯端末装置が受け取った際に、その通知の受け取りをユーザに知らせるための、鳴動、振動、発光、その他の着信通知動作のうちの少なくとも1つの動作を行わないことをいう。
【0010】
また、本発明の携帯端末装置において、前記設定入力手段は、さらに着信拒否の開始時刻の入力を受け付ける構成とすることができる。この場合、前記着信制御手段は、前記開始時刻から前記設定時刻までの間の着信を拒否するような構成とされ得る。
【0011】
このような構成とすれば、アラーム設定後も着信拒否が不要な期間は着信を受けることが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が一層向上する。
【0012】
さらに、本発明の携帯端末装置は、前記設定入力手段によって着信拒否が設定された場合に例外的に着信を許可する条件を設定するための例外設定手段をさらに備える構成とすることができる。この場合、前記着信制御手段は、前記設定入力手段によって着信拒否の入力設定がなされた場合にも前記条件が満たされた着信を例外的に許可する。たとえば、前記条件は、着信相手に関する項目を含み得る。
【0013】
このような構成とすれば、着信拒否が設定されても、特定の着信相手等、許可条件を満たす着信については着信通知がなされるので、重要な相手からの電話等、重要な着信を逃がしてしまうのを防止することができる。
【0014】
さらに、本発明の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記設定時刻の到来時に通信中である場合、前記設定時刻が経過した旨を報知する出力を行うような構成とすることができる。
【0015】
このような構成とすれば、通話等が行われている間に設定時刻が過ぎてしまっても、設定時刻が経過した旨が通知されるので、設定時刻の到来がユーザにより見過ごされてしまうといった事態を未然に回避することができる。
【0016】
さらに、本発明の携帯端末装置は、拒否された着信の履歴を記憶する記憶手段を備えるような構成とすることができる。この場合、たとえば、着信があったことがモニタ画面等を介してユーザに報知される。
【0017】
このような構成すれば、ユーザは、着信拒否時に着信があった相手を履歴により確認することができる。
【0018】
さらに、本発明の携帯端末装置において、前記設定入力手段は、前記設定時刻の入力と着信拒否に関する入力を一連の操作として受け付けるような構成とすることができる。
【0019】
このような構成とすれば、ユーザは、アラーム機能を設定するときの一連の操作において着信拒否の設定を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上のとおり、本発明によれば、簡易な操作によってアラーム設定時刻までの間の着信を拒否することが可能な携帯端末装置を提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。図1は携帯電話機の外観構成を示す図であり、同図(a)は、第2キャビネット2が開放した状態の携帯電話機の正面図、同図(b)は同じ状態での側面図である。同図(c)は同図(b)のA−A´断面図である。
【0023】
携帯電話機は、第1キャビネット1と第2キャビネット2を備えている。第1キャビネット1には、テンキー部11が配されている。テンキー部11には、複数個の番号・文字入力キーや通話開始キー、通話終了キーなどが備えられている。テンキー部11の背後には、キーバックライト12が配されている。キーバックライト12は、光源となるLEDを備え、テンキー部11に光を供給する。これにより、ユーザは、周囲が暗くても各キーに付された表示を見ることができる。
【0024】
第2キャビネット2の正面側には、縦長の矩形状を有する液晶パネル21が配されており、その表示面が正面に臨んでいる。液晶パネル21の背後には、パネルバックライト22が配されている。パネルバックライト22は、光源となるLEDを備え、液晶パネル21に光を供給する。
【0025】
第2キャビネット2の正面側には、さらに、メインキー部23が配されている。メインキー部23には、各種の機能モード(カメラモード、メールモード、インターネットモード、電話帳モード、アラームモード等)を起動するためのモードキー、画面をスクロールしたりハイライトフォーカスを移動させたりするための移動キー、各種の決定動作を行うための決定キーなどが配されている。
【0026】
第2キャビネット2の内部には、カメラモジュール24が配されている。カメラモジュール24のレンズ窓(図示せず)は、第2キャビネット2の背面に臨んでおり、このレンズ窓から被写体の像がカメラモジュール24に取り込まれる。
【0027】
第2キャビネット2は、スライド機構部3によって、第1キャビネット1に対し図1のX軸方向にスライド可能に連結されている。図1(c)に示すように、スライド機構3は、ガイド板31とガイド溝32によって構成されている。ガイド板31は、第2キャビネット2の背面の左右両端部に設けられており、その下端に突条31aを有する。ガイド溝32は、第1キャビネット1の側面に、スライド方向(図1のX軸方向)に沿って形成されている。ガイド板31の突条31aは、ガイド溝32に係合されている。
【0028】
携帯電話機を閉じた状態では、図1(b)に一点鎖線で示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の上に略完全に重なっている。この状態(閉じた状態)では、第2キャビネット2の背後にテンキー部11の全てのキーが隠れた状態となる。第2キャビネット2は、ガイド板31がガイド溝32の終端位置に達するまでスライドする(開いた状態とする)ことができる。第2キャビネット2が完全に開くと、図1(a)に示すように、テンキー部11の全てのキーが外部に露出する。
【0029】
図2は、携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機は、上述した各構成要素の他、CPU100、映像エンコーダ101、マイク102、音声エンコーダ103、時計回路104、通信モジュール105、メモリ106、バックライト駆動回路107、映像デコーダ108、音声デコーダ109、スピーカ110を備えている。
【0030】
カメラモジュール24は、撮像レンズ24a、撮像素子24bなどから構成されている。撮像レンズ24aは、被写体の像を撮像素子24b上に結像させる。撮像素子24bは、例えばCCDからなり、取り込んだ画像に応じた撮像信号を生成し、映像エンコーダ101へ出力する。映像エンコーダ101は、撮像素子24bからの撮像信号を、CPU100が処理できるディジタルの撮像信号に変換してCPU100へ出力する。
【0031】
マイク102は、音声信号を電気信号に変換して音声エンコーダ103へ出力する。音声エンコーダ103は、マイク102からの音声信号を、CPU100が処理できるディジタルの音声信号に変換してCPU100へ出力する。時計回路104は、日時を計測してCPU100へ出力する。
【0032】
通信モジュール105は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などを無線信号に変換し、アンテナ105aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ105aを介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などに変換してCPU100へ出力する。
【0033】
メモリ106は、ROMおよびRAMを含む。メモリ106には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ106には、カメラモジュール24で撮影した画像データや通信モジュール105を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
【0034】
さらに、メモリ106には、後述するように、着信があったときに、受話操作(通話開始キーの操作)が行われないまま通信が切れた場合、あるいは着信拒否の機能が実行されて着信が拒否された場合に、電話番号、着信日時などの着信履歴が記憶される。
【0035】
バックライト駆動回路107は、CPU100からの制御信号に応じた電圧信号をパネルバックライト22、キーバックライト12に供給する。
【0036】
映像デコーダ108は、CPU100からの映像信号を液晶パネル21で表示できるアナログの映像信号に変換し、液晶パネル21に出力する。
【0037】
音声デコーダ109は、CPU100からの音声信号をスピーカ110で出力できるアナログの音声信号に変換し、スピーカ110に出力する。スピーカ110は、音声デコーダ109からの音声信号を音声として再生する。
【0038】
CPU100は、カメラモジュール24、マイク102、メインキー部23、テンキー部11など各部からの入力信号に基づいて、通信モジュール105、映像デコーダ108、音声デコーダ109などの各部に制御信号を出力することにより、種々の機能モードの処理を行う。
【0039】
CPU100は、アラームモードのためのキー操作が行われると、アラームモードを起動する。そして、このモードにおいて、ユーザの操作に基づいてアラーム機能を実行する。
【0040】
図3は、アラーム機能に関する処理フローである。図4は、アラーム機能を設定するときの入力画面の表示例を示す図である。なお、図4(a)には、本実施の形態の画面表示例が示されており、同図(b)、(c)には、それぞれ、後述する変更例1、変更例2の画面表示例が示されている。
【0041】
以下、図3および図4を参照してアラーム機能における処理動作を説明する。
【0042】
ユーザの操作によってアラーム機能のモードが起動されると、CPU100は、まず、アラーム設定の処理を行う(S101)。即ち、CPU100は、アラームを鳴らす時刻(以下、アラーム時刻という)を入力するための入力画面(図4(a)の画面1)を液晶パネル21に表示させる。そして、この入力画面上で、ユーザがテンキー部11等を用いて時刻の入力を行うと、入力された時刻をアラーム時刻に設定する。
【0043】
次に、CPU100は、着信拒否設定の処理を行う(S102)。即ち、CPU100は、着信拒否を行うか否かを選択するための入力画面(図4(a)の画面2)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがメインキー部23等を用いて着信拒否を行う旨の入力を行うと、着信拒否の設定を行う。
【0044】
なお、本発明の携帯端末装置の一実施形態の携帯電話機における着信拒否とは、通話(電話)の着信や電子メールの着信などの着信通知を基地局などから携帯端末装置が受け取った際に、その通知の受け取りをユーザに知らせるための、鳴動、振動、発光、その他の着信通知動作のうちの少なくとも1つの動作を行わないことをいう。
【0045】
こうして、上記の諸設定が行われると、CPU100は、着信拒否の設定が行われたか否かを判定する(S103)。そして、着信拒否の設定がなされていると判定すると(S103:YES)、着信拒否の機能を実行する(S104)。
【0046】
次に、CPU100は、時計回路104から入力される時刻情報に基づいて、現在時刻がアラーム時刻に到達したか否かを判定する(S105)。そして、アラーム時刻に到達したと判定すると(S105:YES)、アラーム通知を行う(S106)。即ち、スピーカ110からアラーム音(たとえば、ビープ音やメロディーなど)を出力させる。これにより、現在時刻がアラーム時刻に到達したことがユーザに知らされる。
【0047】
こうして、アラーム通知が完了すると、CPU100は、着信拒否の機能を解除する(S107)。
【0048】
一方、ステップS103において、着信拒否の設定がなされていないと判定すると(S103:NO)、CPU100は、着信拒否の機能を実行することなく、現在時刻がアラーム時刻に到達したか否かを判定する(S108)。そして、アラーム時刻に到達したと判定すると(S108:YES)、ステップS106同様、アラーム通知を行う(S109)。
【0049】
図5は、着信があったときの処理フローである。以下、同図を参照して処理動作を説明する。
【0050】
CPU100は、携帯電話機が起動している間、着信があったか否かを判定しており(S201)、着信があると(S201:YES)、着信拒否の機能が実行されているか否かを判定する(S202)。そして、着信拒否の機能が実行されていなければ(S202:NO)、着信通知を行う。即ち、スピーカ110から着信音(たとえば、ビープ音やメロディーなど)を出力させる。
【0051】
こうして、着信通知に気づいたユーザによって受話操作が行われると(S204:YES)、CPU100は通話処理を開始する(S206)。そして。ユーザの通話が終わり、ユーザによって通話の終了操作が行われると、通話処理を終了する(S207)。
【0052】
一方、ユーザが着信通知に気づかず、受話操作が行われないまま通信が停止すると(S208:YES)、CPU100は、このときの着信履歴として、電話番号、着信日時などをメモリ106に保存する(S209)。
【0053】
さて、着信があったときに(S201:YES)、アラーム機能フロー(図3)のステップS104において着信拒否の機能が実行されていると、CPU100は、ステップS202における判定をYESとして、当該着信を拒否する(S210)。そして、CPU100は、着信履歴として、当該着信の電話番号、着信日時などをメモリ106に保存する(S209)。
【0054】
なお、着信を拒否した場合には、たとえば、電話に出ることができない旨の音声を着信相手に対して自動送信するような構成とすることもできる。また、着信に対して受信操作を行わなかった場合と同様、着信があったことが液晶パネル21に表示される。
【0055】
以上、本実施の形態によれば、ユーザはアラーム機能を設定するときの一連の操作によって着信拒否の設定操作を行うことができるので、アラーム機能の設定とは別に着信拒否機能を設定する必要がない。よって、ユーザは、簡易な操作によってアラーム時刻までの間の着信を拒否することが可能となるので、ユーザの使い勝手が向上する。
【0056】
また、本実施の形態によれば、着信拒否時には着信履歴が保存されるので、ユーザは、着信があった相手を着信履歴により確認することができる。
【0057】
さらに、本実施の形態によれば、アラーム通知が終了すると自動的に着信拒否が解除されるため、アラーム通知後も着信拒否が継続されて着信が受け付けられなくなるという不都合が生じない。
【0058】
<変更例1>
図6は、変更例1に係るアラーム機能に関する処理フローであり、図7は、変更例1に係る着信があったときの処理フローである。
【0059】
本変更例では、着信拒否の機能が実行されていても、予め設定された相手の着信は例外的に受け付け、着信通知を行うよう構成されている(予め設定された相手の着信を例外的に受け付ける機能を、以下、「例外着信機能」という)。このため、図6の処理フローでは、図3の処理フローに対して、ステップS110の処理が追加されている。
【0060】
図6を参照して、CPU100は、S103で着新拒否の設定がされていると判定すると(S103:YES)、例外着信設定の処理を行う(S110)。即ち、CPU100は、着信を受け付ける相手(以下、「拒否例外者」という)を設定するための入力画面(図4(b)の画面3)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがメインキー部23等を用いて拒否例外者の登録を行うと、入力された相手を拒否例外者として設定し、拒否例外者を入力画面に表示する(図4(b)の画面4)。
【0061】
なお、拒否例外者の登録する方法として、たとえば、入力画面(図4(b)の画面3)において番号が選択されると電話帳モードが起動し、電話帳モードの画面上で相手が選択されると、その相手が拒否例外者として設定されるようにすることができる。また、入力画面(図4(b)の画面3)において番号が選択されると、相手を入力するための新たな入力画面が立ち上げられ、その入力画面上で電話番号、氏名などが入力されると、その相手が拒否例外者として設定されるようにすることもできる。
【0062】
図6でのステップS110の処理の追加に合わせて、図7の処理フローでは、図5の処理フローに対して、ステップS211の処理が追加されている。
【0063】
図7を参照して、図6の処理フローで拒否例外者が設定された状態において、着信拒否の機能が実行されている間に着信があると(S201:YES、S202:YES)、CPU100は、その着信相手が拒否例外者であるか否かを判定する(S211)。着信相手が拒否例外者でなければ(S211:NO)、着信を拒否して着信履歴をメモリ106に保存する(S210、S209)。
【0064】
一方、CPU100は、着信相手が拒否例外者であれば(S211:YES)、着信を受け付け、着信通知を行う(S203)。
【0065】
以上、本変更例の構成によれば、予め設定した着信例外者からの着信については、着信通知がなされるので、重要な着信に対して応答の機会を失ってしまうのを防止することができる。
【0066】
<変更例2>
図8は、変更例2に係るアラーム機能に関する処理フローである。本変更例では、さらに、着信拒否を開始する時刻(以下、拒否開始時刻という)を設定できるよう構成されている。また、リピート設定(毎日あるいは毎曜日の同時刻にアラーム通知を行う機能)がなされている場合は、着信拒否の設定が有効なままとなるよう構成されている。このため、図8の処理フローでは、図6の処理フローに対して、ステップS111からS114の処理が追加されている。
【0067】
図8を参照して、CPU100は、S103で着新拒否の設定がなされていると判定すると(S103:YES)、拒否開始時刻設定の処理を行う(S111)。即ち、CPU100は、拒否開始時刻を入力するための入力画面(図4(c)の画面3)を液晶パネル21に表示させる。そして、ユーザがテンキー部11等を用いて時刻の入力を行うと、入力された時刻を拒否開始時刻に設定する。なお、この入力画面において、ユーザは、今から着信拒否するか、開始する時刻を直接入力か、あるいは、アラーム通知時刻に対し何時間前から着信拒否を行うかを適宜選択して拒否開始時刻を入力することができる。
【0068】
その後、CPU100は、例外着信設定を行う(S110)。この処理は、変更例1で説明した通りである(図4(c)画面4、画面5)。
【0069】
次に、CPU100は、現在時刻が拒否開始時刻に到達したか否かを判定する(S112)。拒否開始時刻に到達していなければ(S112:NO)、CPU100は、着信拒否の機能を実行しない。これにより、拒否開始時刻に到達するまでの間に着信があれば着信通知がなされる。
【0070】
その後、現在時刻が拒否開始時刻に到達すると(S112:YES)、CPU100は、着信拒否の機能を実行する(S104)。こうして、アラーム通知が終了するまで着信が拒否される(S105〜S107)。
【0071】
さらに、アラーム通知がなされた後に着信拒否が解除されると(S106、S107)、CPU100は、リピート設定がなされているか否かを判定する。なお、リピート設定は、たとえば、ステップS101のアラーム設定処理で行われる。この場合、CPU100は、アラーム設定の入力画面にリピート設定のための表示を行わせ(図4(c)画面1)、ユーザの操作に基づいてリピート設定を行う。
【0072】
CPU100は、リピート設定がなされていないと判定すると(S113:NO)、今回のアラーム機能の処理を終了する。一方、リピート設定がされていると判定すると(S113:YES)、ステップS112の処理に戻る。これにより、たとえば、アラーム通知を毎日繰り返す内容のリピート設定がなされている場合には、次の日の拒否開始時刻に到達すると着信拒否の機能が実行され、アラーム時刻に到達するとアラーム通知がなされる。
【0073】
なお、着信拒否の設定がなされていない場合でも、(S103:NO)、リピート設定がなされているときには、このリピート設定に基づいてアラーム通知が繰り返される(S108、S109、S114)。
【0074】
以上、本変更例の構成によれば、着信拒否を開始する時刻を設定することができるので、着信拒否が不要な期間は着信を受けることが可能となる。たとえば、アラーム通知を目覚ましに利用する場合、実際に寝る時刻を拒否開始時刻にしておけば、アラーム時刻の設定から寝るまでの間は着信を受けることが可能となる。よって、ユーザの使い勝手が一層向上する。
【0075】
また、本変更例の構成によれば、アラーム通知を繰り返し行う場合には、着信拒否の設定が有効なままとなるので、ユーザは、繰り返される度に着信拒否の設定を行う必要がなく、ユーザの使い勝がさらに向上する。
【0076】
なお、本変更例では、ステップS111からS114の処理を図6に示す変更例1の処理に適用したが、これらの処理を、図3に示す上記実施の形態の処理に適用することもできる。
【0077】
<変更例3>
図9は、変更例3に係るアラーム機能に関する処理フローである。
【0078】
上記変更例2の構成では、着信拒否時刻に到達するまでは着信が受け付けられるので、この間にユーザが相手からの電話を受ける場合が考えられる。また、ユーザ自ら電話をかける場合も考えられる。そして、ユーザが電話に夢中になるなどして、アラーム時刻に到達しても電話が終わらないことも考えられる。
【0079】
そこで、本変更例では、着信通知拒否前に開始された通話がアラーム時刻に到達するまでに終わらなかった場合に、アラーム時刻が過ぎたことを通知するよう構成されている。このため、図9の処理フローでは、図8の処理フローに対して、ステップS115からS118の処理が追加されている。
【0080】
図9を参照して、CPU100は、ステップS112において、現在時刻が拒否開始時刻に到達したと判定すると、現在、通信中であるか否かを判定する(S115)。ユーザにより通話が行われており、通信中である判定すると、CPU100は、その通信が終了したか否かを判定する(S116)。
【0081】
その後、ユーザによる通話が終了することにより、通信が終了したと判定すると(S116:YES)、CPU100は、現在時刻がアラーム時刻前であるか否かを判定し(S117)、アラーム時刻前であれば(S117:YES)、着信拒否の機能を実行する(S104)。
【0082】
一方、CPU100は、通信が終了したときに、アラーム時刻が経過していると判定すると(S117:NO)、アラーム時刻が経過した旨のメッセージ通知を行う(S118)。即ち、液晶パネル21の表示画面上に、アラーム時刻が経過している旨の表示を行わせる。
【0083】
以上、本変更例の構成によれば、ユーザが通話に夢中になっている間にアラーム時刻が過ぎてしまったような場合にも、通話が終わった後にその旨が通知されるので、ユーザは、アラーム時刻が過ぎたことを知ることができる。
【0084】
なお、本変更例では、ステップS115からS118の処理を図8に示す変更例2の処理に追加したが、変更例2のステップS111からS114の処理を図3に示す上記実施の形態の処理に適用する場合には、さらに、これらステップS115からS118の処理を追加することもできる。
【0085】
<変更例4>
図10は、変更例4に係るアラーム機能に関する処理フローである。
【0086】
変更例3では、着信拒否の機能が開始される前から着信拒否の機能が開始された後に亘って継続して電話(通信)がなされたときの処理(図9のS115→S116)であったが、上記実施の形態、変更例1、変更例2および変更例3の構成においては、いずれも、着信拒否が開始されてからアラーム時刻に到達するまでの間に、ユーザ自ら電話をかける場合が考えられる。また、変更例1から3の構成では、この間に、着信例外者からの電話を受ける場合が考えられる。そして、このような通話が、アラーム時刻後も継続される場合が考えられる。変更例3の処理(図9のS115)は、着信拒否開始前から継続する通話に対応するものであるため、このような通話(通信)には対応できない。
【0087】
そこで、本変更例では、着信通知拒否が開始された後に開始された通話がアラーム時刻に到達するまでに終わらなかった場合に、アラーム時刻が過ぎたことを通知するよう構成されている。図10の処理フローにおけるステップS119からS121は、図3、図6、図8および図9の何れの処理フローに対しても追加可能である。
【0088】
図10を参照して、CPU100は、ステップS105において、現在時刻がアラーム時刻に到達したと判定すると、現在、通信中であるか否かを判定する(S115)。そして、通信中でなければ、アラーム通知を行う(S106)。一方、ユーザにより通話が行われており、通信中である判定すると、CPU100は、その通信が終了したか否かを判定する(S120)。その後、ユーザによる通話が終了することにより、通信が終了したと判定すると(S120:YES)、アラーム時刻が経過している旨のメッセージ通知を行う(S121)。
【0089】
以上、本変更例の構成によれば、変更例3の構成と同様、ユーザが通話等に夢中になっている間にアラーム時刻が過ぎてしまった様な場合にも、通話が終わった後にその旨が通知されるので、ユーザは、アラーム時刻が過ぎたことを知ることができる。
【0090】
<その他>
本発明の実施形態は、上記以外にさらに種々の変更が可能である。
【0091】
たとえば、上記実施の形態等では、着信が電話による着信であるとして説明したが、電子メールによる着信とすることもできる。この場合、図5および図7において、通話に関する処理であるステップS204からステップ209の処理が、電子メールを受信する処理に置き換えられる。また、着信履歴として、電話番号に代えてメールアドレスが保存される。さらに、着信例外者の設定の際、メールアドレスが入力される。
【0092】
なお、電子メールの場合には、メール情報を受け取るだけであるため、必ずしも着信拒否する必要はない。よって、着信が電子メールの場合には、着信通知を行わないようにだけして、メール情報を受信するような構成とすることもできる。
【0093】
また、上記実施の形態等では、着信通知およびアラーム通知を音によるものとしたが、これに限らず、たとえば、音、振動装置による振動、発光器(LED)による光、および音、振動、光りの組み合わせの中から、ユーザが報知形態を任意に選択できる構成とすることもできる。
【0094】
さらに、変更例3および4では、アラーム時刻が経過している旨のメッセージを液晶パネル21に表示するようにしたが、これに限らず、たとえば、スピーカ110からの音声報知とすることもできる。
【0095】
さらに、本実施の形態等では、アラーム時刻を設定した後に、着信拒否の可否を設定する構成としているが、反対に、着信拒否の可否を設定した後に、アラーム時刻を設定する構成としても良い。この場合、たとえば、ユーザが、着信拒否有りのアラーム機能と着信拒否無しのアラーム機能を何れかを選択した後に、選択したアラーム機能においてアラーム時刻を選択するような構成とすることができる。
【0096】
さらに、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)等であっても良い。
【0097】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図
【図2】実施の形態に係る携帯電話機の全体構成を示すブロック図
【図3】実施の形態に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図4】実施の形態に係るアラーム機能を設定するときの入力画面の表示例を示す図
【図5】実施の形態に係る着信があったときの処理フロー
【図6】変更例1に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図7】変更例1に係る着信があったときの処理フロー
【図8】変更例2に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図9】変更例3に係るアラーム機能に関する処理フロー
【図10】変更例4に係るアラーム機能に関する処理フロー
【符号の説明】
【0099】
11 テンキー部(設定入力手段)
23 メインキー部(設定入力手段)
100 CPU(報知手段、設定入力手段、着信制御手段、例外設定手段)
106 メモリ(記憶手段)
110 スピーカ(報知手段)
21 液晶パネル(報知手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定時刻の到来を報知する報知手段と、
前記設定時刻を入力するときに着信拒否に関する入力を受け付ける設定入力手段と、
前記設定入力手段によって受け付けられた前記着信拒否に関する入力に基づいて着信を拒否するかを決定する着信制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記設定入力手段は、さらに着信拒否の開始時刻の入力を受け付け、
前記着信制御手段は、前記開始時刻から前記設定時刻までの間の着信を拒否する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記設定入力手段によって着信拒否が設定された場合に例外的に着信を許可する条件を設定するための例外設定手段をさらに備え、
前記着信制御手段は、前記設定入力手段によって着信拒否の入力設定がなされた場合にも前記条件が満たされた着信を例外的に許可する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記条件は、着信相手に関する項目を含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項において、
前記報知手段は、前記設定時刻の到来時に通信中である場合、前記設定時刻が経過した旨を報知する出力を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項において、
拒否された着信の履歴を記憶する記憶手段を備える、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一項において、
前記着信が、通話および電子メールの少なくとも何れか一方である、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一項において、
前記設定入力手段は、前記設定時刻の入力と着信拒否に関する入力を一連の操作として受け付ける、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項1】
設定時刻の到来を報知する報知手段と、
前記設定時刻を入力するときに着信拒否に関する入力を受け付ける設定入力手段と、
前記設定入力手段によって受け付けられた前記着信拒否に関する入力に基づいて着信を拒否するかを決定する着信制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記設定入力手段は、さらに着信拒否の開始時刻の入力を受け付け、
前記着信制御手段は、前記開始時刻から前記設定時刻までの間の着信を拒否する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記設定入力手段によって着信拒否が設定された場合に例外的に着信を許可する条件を設定するための例外設定手段をさらに備え、
前記着信制御手段は、前記設定入力手段によって着信拒否の入力設定がなされた場合にも前記条件が満たされた着信を例外的に許可する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記条件は、着信相手に関する項目を含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項において、
前記報知手段は、前記設定時刻の到来時に通信中である場合、前記設定時刻が経過した旨を報知する出力を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項において、
拒否された着信の履歴を記憶する記憶手段を備える、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一項において、
前記着信が、通話および電子メールの少なくとも何れか一方である、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一項において、
前記設定入力手段は、前記設定時刻の入力と着信拒否に関する入力を一連の操作として受け付ける、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−87600(P2010−87600A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251454(P2008−251454)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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