説明

携帯電話機

【課題】国際ローミングサービスを利用している携帯電話機において現地時刻を自動的に通知する。
【解決手段】制御部111は、時刻を計時し、音声合成部109を介して現地時刻を表す音声データを合成する。現地時刻を表す音声データを、送受信部102を介して発呼側電話機へ音声通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機に関し、特に、国際ローミング可能な携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、携帯電話機の国際ローミングサービスの利用が増加してきている。国際ローミングサービスとは、海外でも現地の事業者の設備を使用して通話などのサービスを受けることができることをいう。国内でも海外でも使用できる携帯電話機が普及してくるにつれて、国際ローミングサービスの利用が増加してくるものと考えられる。
また、従来の携帯電話機には、留守番電話機能が備わっており(特許文献1参照)、国際ローミングサービス利用時でも使用することができる。この留守番電話機能によって、着呼側ユーザは、電話を受けることができない状況で電話がかかってきたときであっても、着呼側ユーザが折り返し電話をかける前に、発呼側ユーザの電話の用件を知ることができる。また、発呼側ユーザにとっても、着呼側ユーザと通話ができなかったとしても、留守番電話機能によって、緊急性の高い用件などの存在を着呼側ユーザに伝えることができれば、着呼側ユーザから早期に折り返し電話をしてもらえることを期待できるなどの利点がある。
【特許文献1】特開2004−320315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、海外で国際ローミングサービスを利用している携帯電話機において、留守番電話機能を用いると、次のような課題がある。
すなわち、国内の発信者は、受信者が海外にいることを知っていれば問題はないが、受信者が海外にいることを知らないで電話する場合がある。この場合、国内の発信者は、受信者が海外にいるとは知らず国内にいるものと思い、留守番電話機能によって、緊急性の高い用件の存在を録音し、早期の折り返し電話を求めることがある。しかし、受信者は、実際には海外におり、また海外と国内との間で時差が存在するため、受信者が夜間のため睡眠中の状態で電話に出られない状況であれば、国内の発信者が受信者からの早期の折り返し電話を期待しても、受信者が睡眠中で電話に出られないため、発信者の期待通りにはならない場合がある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決する合理的手段を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、自機が所在している地域の現地時刻を取得する取得手段と、着呼があった場合に、前記取得手段によって取得された現地時刻を発呼側電話機へ通知する通知手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
これにより、着呼があった場合に、電話を受けることができないときであっても、発呼側ユーザに現地時刻を伝えることができる。その結果、発呼側ユーザは、着呼側ユーザの所在する地域の現地時刻と、着呼側ユーザが時差のある海外にいることを認識した上で、留守録メッセージの録音を行うなどの対応をとることが可能となる。それゆえに、留守録メッセージによって着呼側ユーザに緊急の用件を伝えたにもかかわらず折り返しの電話に待ち焦がれるといった事態を防止することができる。
【0007】
また、前記通知手段は、前記取得手段により取得された現地時刻を音声により表した音
声データを合成する音声合成部と、前記音声合成部によって合成された音声データを発呼側電話機へ通知する音声通知部とを含むこととしてもよい。
これにより、発呼側電話機と着呼側電話機が呼接続されていれば、音声によって現地時刻を発呼側電話機へ通知することが可能となる。特に、着呼側電話機のローミング先の通信事業者が電子メールやSMS(Short Message Service)などのデータ通信のローミングに対応していない場合に有用である。
【0008】
また、前記取得手段は、時刻を計時する時刻計時部と、前記時刻計時部により計時されている時刻と自機が所在している地域の現地時刻との差分に相当する時差値を記憶する記憶部と、前記時刻計時部によって計時される時刻から前記記憶部が記憶する時差値に基づいて現地時刻を算出する時刻算出部とを含むこととしてもよい。
これにより、携帯電話機に記憶されている時刻を用いて現地時刻を通知することができる。
【0009】
また、前記取得手段は、計時機能を有する無線基地局から自機の所在している地域の現地時刻を受信することにより前記取得を行うこととしてもよい。
これにより、ユーザが特に携帯電話機を操作して現地時刻になるよう時計を調整することなく、現地時刻を発呼側電話機に通知することが可能となる。
また、前記携帯電話機は、さらに、各地域の基準地域との時差を、地域を識別する地域識別用情報と対応づけて予め記憶している時差記憶手段と、自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段と、前記位置取得手段によって取得された地域識別情報と同一の地域を示す地域識別用情報と対応づけて記憶されている時差を前記時差記憶手段から取得する時差取得手段とを備え、前記取得手段は、基準地域の時刻を計時する時刻計時部と、前記時刻計時部によって計時される時刻から前記時差取得手段によって取得された時差に基づいて現地時刻を算出する時刻算出部とを含むこととしてもよい。
【0010】
これにより、自機が所在している位置がわかれば、自機が所在している地域の現地時刻を知ることが可能となるので、ユーザが特に携帯電話機を操作して現地時刻になるよう時計を調整することなく、現地時刻を発呼側電話機に通知することが可能となる。
また、前記携帯電話機は、さらに、自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段を備え、前記通知手段は、前記位置取得手段によって取得された地域識別情報を、現地時刻とともに、発呼側電話機へ通知することとしてもよい。
【0011】
これにより、発呼側電話機のユーザは、着呼側電話機の所在している地域の現地時刻と所在している地域名を知ることができるので、現地時刻のみを知る場合に比べて、より柔軟な対応が可能となる。
また、前記携帯電話機は、さらに、現地時刻を通知することを許可するか否かを電話番号と対応づけて予め記憶している番号記憶手段と、発呼側電話機の電話番号を取得する番号取得手段と、前記番号取得手段によって取得した電話番号と、前記番号記憶手段によって現地時刻を通知することを許可しないように記憶されている電話番号と、が一致するときに、前記通知手段によって発呼側電話機へとなされる現地時刻の通知を抑止する通知抑止手段とを備えることとしてもよい。
【0012】
これにより、通話相手に応じて現地時刻を通知するか否かを決定することができ、現地時刻の通知を望まない相手に対して現地時刻を知らせることを防止することができる。
また、前記携帯電話機は、さらに、電話番号と、現地時刻を通知するのに用いられる言語と、を対応づけて予め記憶している言語記憶手段と、発呼側電話機の電話番号を取得する番号取得手段とを備え、前記音声合成部は、前記番号取得手段によって取得した電話番号と、前記言語記憶手段によって記憶されている電話番号と、が一致するときに、前記言語記憶手段によって電話番号と対応づけて記憶されている言語で表現された音声データを
合成することとしてもよい。
【0013】
これにより、通話相手に応じて通知する言語を決定することができ、特定の言語で現地時刻を通知したい相手に対しては、適切な言語で通知することが可能となる。
また、前記携帯電話機は、さらに、地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、発呼側電話機の所在している位置を示す情報を無線基地局から受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を前記範囲記憶手段から読み出し発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報として取得する地域取得手段と、地域識別情報と、現地時刻を通知するのに用いられる言語と、を対応づけて予め記憶している言語記憶手段とを備え、前記音声合成部は、前記地域取得手段によって取得した発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と、前記言語記憶手段によって記憶されている地域識別情報と、が一致するときに、前記言語記憶手段によって地域識別情報と対応づけて記憶されている言語で表現された音声データを合成することとしてもよい。
【0014】
これにより、発呼側電話機の所在する国に応じた言語で現地時刻を通知することができ、通話相手に応じて適切な言語で現地時刻を通知することが可能となる。
また、前記携帯電話機は、さらに、地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、発呼側電話機の所在している位置を示す情報を無線基地局から受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を前記範囲記憶手段から読み出し発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報として取得する地域取得手段と、自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段と、地域間の時差を地域識別情報と対応づけて予め記憶している地域間時差記憶手段と、前記地域取得手段によって取得された発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と、前記位置取得手段によって取得された自機の所在している地域を示す地域識別情報をもとに、発呼側電話機の所在している地域と自機の所在している地域との間の時差を前記地域間時差記憶手段から取得する時差取得手段とを備え、前記通知手段は、前記時差取得手段によって取得された時差を、現地時刻とともに、発呼側電話機へ通知することとしてもよい。
【0015】
これにより、発呼側電話機のユーザは、着呼側電話機の所在している地域の現地時刻に加えて、発呼側電話機の所在している地域と着呼側電話機の所在している地域との時差を知ることができるので、現地時刻のみを知る場合に比べてより柔軟な対応が可能となる。
また、着呼側電話機と発呼側電話機とからなる電話システムであって、前記着呼側電話機は、自機が所在している地域を示す地域識別情報を取得する第1位置取得手段と、着呼があった場合に、前記第1位置取得手段によって取得した自機が所在している地域を示す地域識別情報を発呼側電話機へ通知する通知手段とを備え、前記発呼側電話機は、地域間の時差を地域識別情報と対応づけて予め記憶している地域間時差記憶手段と、自機が所在している地域を示す地域識別情報を取得する第2位置取得手段と、前記通知手段によって通知された着呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された着呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と前記第2位置取得手段によって取得された自機が所在している地域を示す地域識別情報をもとに、着呼側電話機の所在している地域と自機の所在している地域との間の時差を前記地域間時差記憶手段から取得する時差取得手段と、自機が所在している地域の現地時刻を取得する取得手段と、前記時差取得手段によって取得された時差と、前記取得手段によって取得された自機の所在している地域の現地時刻とから、着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を計算し出力する時刻出力手段とを備えることとしてもよい。
【0016】
これにより、着呼側電話機のユーザは、現地時刻を通知することなく、着呼側電話機の所在している地域名を発呼側電話機に通知することで、発呼側電話機の側で時差を計算させ、発呼側電話機に着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を知らせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
〔実施の形態1〕
<構成>
図1は、本発明に係る携帯電話機の機能ブロック図である。
本発明に係る携帯電話機は、アンテナ101と、送受信部102と、変復調部103と、記憶部104と、操作部105と、表示部106と、音声入力部107と、音声出力部108と、音声合成部109と、位置情報取得部110と、制御部111とを備える。
【0018】
アンテナ101は、例えば、伸縮性のあるロッドアンテナが用いられる。
送受信部102は、アンテナ101を介して通信データの送受信を行う。通信データとは、音声、文字、画像、制御情報などをいう。
変復調部103は、制御部111から入力された通信データを変調して送受信部102へ出力する。また、送受信部102から入力された通信データを復調して制御部111へ出力する。
【0019】
記憶部104は、画像、テキストデータなどを記憶する。また、地域名とその地域の位置的範囲とを対応づけて記憶する。
操作部105は、通話開始キー、通話終了キー、テンキーなどからなり、ユーザの操作を受付ける。受付けた操作の内容を、入力信号として制御部111に出力する。
表示部106は、液晶パネル、有機ELなどによって実現され、制御部111から受け取った信号に基づいて、メニュー、現在時刻、通話相手の電話番号などを表示する。
【0020】
音声入力部107は、マイクであり、入力された音声を制御部111へ出力する。
音声出力部108は、スピーカであり、制御部111から入力された音声信号をもとに、通話音声や録音メッセージなどを再生する。
音声合成部109は、ROM(Read Only Memory)を備え、地域名を表す音声データと、0から59までの数字を表す音声データと、定型文を表す音声データを記憶しており、制御部111から入力された文字データをもとに音声データを合成する。
【0021】
位置情報取得部110は、無線基地局から受信する位置情報や、GPS測位機能によって得られた位置情報を取得する。また、取得した位置情報に対応づけて記憶されている地域名を、制御部111を介して記憶部104から読み出すことで自機が所在している地域名を取得する。
制御部111は、携帯電話機の各部を制御する機能を有し、CPU( Central Processing Unit )、ROM、RAM( Random Access Memory )などからなり、ROMに格納されているプログラムにしたがって、基地局との通信、着信時の処理、留守録メッセージの再生などの制御を行う。
【0022】
また、制御部111は、時刻を計時する計時機構を有する。計時機構は、ある時点での時刻を記憶するメモリと、一定時間ごとにメモリ内の時刻を加算するカウンタとからなる。
<動作>
本発明の実施の形態1に係る携帯電話機について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0023】
図7は、制御部111が行う制御のうち着信処理を示すフローチャートである。
制御部111は、着信があると(S71)、留守番電話機能が有効となっているかどうかを判断し(S72)、相手側電話機と回線を接続する(S73)。続いて、自身の有する計時機構によって計時し、計時した時刻を文字データとする処理を行う(S74)。次に、位置情報取得部により位置情報を取得し、自機の所在している地域を判定する(S75)。そして、現在時刻と自機の所在する地域の地域名とを含む文字メッセージを構築する(S76)。文字メッセージを構築したら、音声合成部109を介して文字メッセージを音声合成し、相手側電話機へ音声送信し(S77)、その後、回線を切断する(S78)。
【0024】
なお、留守番電話機能が有効となっていない場合は(S72:N)、通常の応答処理を行う(S79)。
ステップ76、ステップ77において、制御部111が、現地時刻を計時し、現地時刻を通知するときの動作について補足説明する。
制御部111は、自身の有する計時機構によって計時されている時刻を読み出し、読み出した時刻を現地時刻とする。
【0025】
現地時刻が得られたら、音声合成部109へ、現地時刻を表す音声データを合成するよう指示するために、時刻を表す文字データを生成し(S74)、音声合成部109へ出力する。
音声合成部109は、あらかじめ数字の0から59までを表す音声データを記憶している。音声合成部109が制御部111から時刻を表す文字データを受信すると、文字データに基づいて音声データを合成する(S76)。例えば、音声合成部109が、「〜時」を示す「ジ」、「〜分」を示す「フン」、「2」を示す「ニ」、「5」を示す「ゴ」という音声データを記憶していて、制御部111から「2時5分」を示す文字データが入力されると、音声合成部109は、「2時5分」を示す「ニジ、ゴフン」という音声データを合成する。音声データを合成すると、制御部111は、音声データを音声合成部109から受取り、送受信部102を介して相手側電話機へ通話音声と同様に送信する(S77)。
【0026】
現地時刻のデータ生成・送出と並行して、制御部111は、位置情報取得部110により取得(S75)した自機の所在する地域を表す音声データを合成する指示をするために、自機の所在する地域を表す文字データを生成し(S76)、音声合成部109へ出力する。
音声合成部109は、地域名を表す音声データを予め記憶している。例えば、地域名がスペインであれば、スペインを表す「スペイン」という音声データを記憶していて、制御部111から地域名スペインを表す文字データが入力されると、音声合成部109は「スペイン」という音声データを合成する。音声データを合成すると、制御部111は、音声データを音声合成部109から受取り、送受信部102を介して相手側電話機へ通話音声と同様の通信態様で送信する(S77)。相手側電話機へ通知する音声データは、例えば、留守番電話機能においては、「・・・ただいま電話に出ることができません。現地時刻は2時5分です。滞在国はスペインです。ご用件のある方は、メッセージをどうぞ。・・・」などとして相手側電話機へ通知される。
【0027】
このようにして、発信側は、受信者の所在する地域名と現地時刻を音声データで得られるため、発明の効果で記載したように、相手の状況を認識して適格なメッセージを送出するなどの対応が可能となる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明に係る携帯電話機の別の実施の形態2について説明する。
【0028】
実施の形態2は、通話相手に応じて現地時刻を通知するか否かを決定する点と、通話相手に応じて現地時刻を通知する言語を決定する点に特徴がある。
以下、〔実施の形態1〕との相違点に主眼を置きつつ説明する。
<構成>
記憶部104は、図2に示す通知許可・通知言語リスト20を記憶している。
【0029】
通知許可・通知言語リスト20は、現地時刻を通知することを許可するか否かを、電話番号と対応付けて記憶しており、また、通知に使用する言語も、電話番号と対応付けて記憶している。図2の通知許可・通知言語リスト20を簡単に説明すると、通知許可・通知言語リスト20には、記憶部104が記憶する位置を示す番地21と、名前22と、電話番号23と、時刻通知許可フラグ24と、言語25が記憶されている。
【0030】
名前22は、個人名に限らず電話番号を保有する会社や団体等の名称も含まれる。
電話番号23は、数字の組み合わせからなる。
時刻通知許可フラグ24は、時刻通知許可を示す「可」または時刻通知を許可しない「否」からなる。「可」のときは、電話番号にある電話番号に対して現地時刻を通知することを許可し、「否」のときは許可しない。
【0031】
言語25は、現地時刻を通知するのに使用する言語である。
上記の他に、記憶部104は、「番号非通知」「番号通知不可能」「通知許可・通知言語リスト20にない番号」についても、ユーザ設定情報として記憶している。
音声合成部109は、音声データを合成する際に、複数の言語を指定して音声データを合成することができる。具体的には、音声合成部109は、定型文と、数字と、地域名について各言語ごとに音声データをもっており、音声データを合成する際に、合成に使用する言語の指定があると、その言語に対応した音声データを読み出すことで音声データを合成する。
<動作>
実施の形態2に係る携帯電話機は、着信があった場合に、留守番電話機能が有効になっていると、まず、制御部111によって、図3に示すフローチャートにしたがって、現地時刻を通知するか否かを決定する。現地時刻を通知する場合は、制御部111は、図4に示すフローチャートにしたがって、現地時刻を通知する言語を決定する。現地時刻の通知を許可し、さらに通知に使用する言語も決定されると、制御部111は、現地時刻を計時する。さらに、音声合成部109へ、現地時刻を表す音声データを、図4に示すフローチャートにしたがって決定された言語を使用して合成するよう指示するために、時刻を表す文字データを生成し、音声合成部109へ出力する。音声合成部109が音声データを合成すると、制御部111は、音声データを音声合成部109から受取り、送受信部102を介して相手側電話機へ通話音声と同様に送信する。例えば、留守番電話機能において日本語を用いて音声データを合成した場合は、「・・現地時刻は2時5分です。・・」などとして相手側電話機へ通知されるが、英語を用いて音声データを合成した場合は、「・・It's 2:05.・・」などとして相手側電話機へ通知される。
【0032】
なお、制御部111が現地時刻を計時するときの動作及び現地時刻を通知するときの動作については〔実施の形態1〕と同一であるため説明を省略する。
以下、通話相手に応じて現地時刻を通知するか否かを決定するときの処理について、図3を参照しながら説明する。その次に、通話相手に応じて現地時刻を通知する言語を決定するときの動作について、図4を参照しながら説明する。
【0033】
図3を参照して、通話相手に応じて現時遅刻を通知するか否かを決定する処理を説明する。制御部111は、変復調部103から入力されたデータに電話番号を示すデータがあるか否かを判定する(S31)。
電話番号の通知ありと判定した場合(S31:Y)、その電話番号が通知許可・通知言語リスト20にある電話番号23と一致するか否かを判定し(S32)、通知許可・通知言語リスト20にある電話番号23と一致する場合は(S32:Y)、時刻通知許可フラグ24を参照し、通知を許可しない番号か否かを判断する(S33)。
【0034】
時刻通知許可フラグ24が「否」となっている場合は(S33:Y)、時刻通知不許可と決定し(S35)、「可」となっている場合は(S33:N)、時刻通知許可と決定する(S36)。
なお、番号非通知または番号通知不可能(S31:N)、番号通知はあるが通知許可・通知言語リスト20にない電話番号に対しては(S32:N)、制御部111は、予め記憶部104に記憶させておいたユーザ設定があるか否かを判断する(S34)。記憶部104にユーザ設定がないと判断した場合は(S34:Y)、時刻通知許可と決定することとしている(S36)が、時刻通知不許可と決定することとしてもよい。
【0035】
一方、記憶部104にユーザ設定が記憶されていると判断した場合は(S34:N)、ユーザ設定に従って通知の可否を決定する。
次に、通話相手に応じて現地時刻を通知する言語を決定する処理を、図4を参照して説明する。
制御部111は、変復調部103から入力されたデータに電話番号を示すデータがあるか否かを判定し(S41)、電話番号の通知ありと判定した場合は(S41:Y)、その電話番号が通知許可・通知言語リスト20にある電話番号23と一致するか否かを判定する(S42)。通知許可・通知言語リスト20にある電話番号23と一致する場合は(S42:Y)、言語25を参照して、言語25にある言語を、現地時刻を通知する言語と決定する(S44)。
【0036】
他方、番号非通知または番号通知不可能(S41:N)、番号通知はあるが通知許可・通知言語リスト20にない電話番号に対しては(S42:N)、制御部111は、予め記憶部104に記憶させておいたユーザ設定があるか否かを判断する(S43)。記憶部104にユーザ設定がないと判断した場合は(S43:Y)、現地時刻を通知する言語の設定がないと判定し、音声合成部109が使用可能な何れかの言語を、現地時刻を通知する言語と決定する(S45)。記憶部104にユーザ設定が記憶されていると判断した場合は(S43:N)、ユーザ設定に従って通知に使用する言語を決定する(S46)。
【0037】
なお、「番号非通知」「番号通知不可能」「通知許可・通知言語リスト20にない電話番号」からの電話のように、通話相手を特定できない場合は、上述した図3および図4の説明にあるように、記憶部104に記憶されているユーザ設定にしたがって、現時時刻の通知を許可するか否かということと、時刻の通知に使用する言語を決定する。
〔実施の形態3〕
次に、本発明に係る別の実施の形態3について説明する。
【0038】
実施の形態3は、通話相手の国名に応じて時刻を通知するのに使用する言語を決定するという点に特徴がある。
以下、実施の形態1との相違点に主眼を置きつつ説明する。
<構成>
記憶部104は、図5に示す対応言語リスト50を記憶している。
【0039】
対応言語リスト50は、時刻を通知するのに使用する言語を、国名と対応付けて記憶している。図5の対応言語リスト50について簡単に説明すると、対応言語リスト50には、記憶部104に記憶する位置を示す番地51と、国名52と、言語53が記憶される。
国名52は、国の名前を示しているが、国の名前に限らず、地域名も含まれる。
言語53は、現地時刻を通知するのに使用する言語である。
【0040】
音声合成部109は、音声データを合成する際に、複数の言語を指定して音声データを合成することができる。具体的には、音声合成部109は、定型文と、数字と、地域名について各言語ごとに音声データをもっており、音声データを合成する際に、合成に使用する言語の指定があると、その言語に対応した音声データを読み出すことで音声データを合成する。
<動作>
実施の形態3に係る携帯電話機は、着信があった場合に、留守番電話機能が有効になっていると、まず、制御部111によって、図6に示すフローチャートにしたがって、現地時刻を通知するのに使用する言語を決定する。通知に使用する言語が決定されると、制御部111は、現地時刻を計時する。現地時刻を計時すると、図6に示すフローチャートにしたがって決定された言語を使用して現地時刻を表す音声データを合成するよう音声合成部109へ指示するための、時刻を表す文字データを生成する。文字データを生成すると、音声合成部109へ出力する。音声合成部109が音声データを合成すると、音声データを音声合成部109から受取り、送受信部102を介して相手側電話機へ通話音声と同様の通信態様で送信する。
【0041】
なお、制御部111が現地時刻を計時するときの動作及び現地時刻を通知するときの動作については〔実施の形態1〕と同一であるため説明を省略する。
以下、通話相手の国名に応じて時刻を通知するのに使用する言語を決定するときの処理について、図6を参照しながら説明する。
図6を参照して、制御部111は、変復調部103から入力されたデータに発呼側の所在する地域を示す情報が含まれているか判定し、含まれていれば、発呼側電話機の所在する地域を判定する(S61)。ここで、発呼側の所在する地域を判定するためには、送受信部102が、発呼側電話機のGPS測位機能により測位された発呼側電話機の位置を表す位置情報を無線基地局から受信し、制御部111が、その位置情報と対応づけて記憶されている地域名を記憶部104から読み出すことで発呼側電話機の所在する地域名を判定する、という処理で実現できる。なお、ここでいう地域名とは、国名も含まれる。
【0042】
次に、制御部111は、制御部111が判定した発呼側電話機の所在する地域名が対応言語リスト50にある国名と一致するか否かを判定する(S62)。
対応言語リスト50にある国名と一致する場合は(S62:Y)、対応言語リスト50にある言語53を参照して現地時刻を通知する言語を決定する(S63)。対応言語リスト50にある国名と一致しない場合、または通話相手の所在する国が判定不可能である場合は(S62:N)、通知する言語の設定がないと判定し、音声合成部109が使用可能な何れかの言語を、現地時刻を通知する言語と決定する(S64)。
<補足>
以上のように、発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の実施の形態は、これらの形態に限られない。例えば、下記列挙の形態での実施ができる。
(1)上記実施の形態においては、着呼側電話機から発呼側電話機へ、着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を通知することとしているが、これに限らず、着呼側電話機から発呼側電話機へ、着呼側電話機の所在する地域を表すデータを送信することとする。この方法によっても、発呼側電話機は、着呼側電話機の所在する地域を示す位置情報をもとに、発呼側の地域と着呼側の地域の時差を求めて、この時差と発呼側電話機の所在する地域の現地時刻から、着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を求めることができる。発呼側の地域と着呼側の地域との時差を求めるためには、発呼側電話機の記憶部に、地域間の時差を地域名と対応づけて記憶させておき、受信した着呼側電話機の所在する地域を表すデータと位置情報取得部により取得した自機の所在する地域名をもとに、記憶部に記憶させておいた地域間の時差を読み出すことで発呼側の地域と着呼側の地域との時差を求めること
ができる。
(2)上記実施の形態においては、発呼側電話機へ、着呼側電話機の所在する地域の現地時刻や所在する地域名を通知することとしているが、通知する内容は、これらに限られず、発呼側電話機と着呼側電話機のそれぞれが所在する地域の時差を通知することもできる。時差を通知することによっても、発呼側電話機は、時差と、自機の所在する地域の時刻から着呼側電話機の現地時刻を知ることができる。
【0043】
時差を通知するためには、時差を求める必要がある。時差を求めるには、各地域間の時差を記憶部104が記憶し、発呼側電話機の所在する地域と、着呼側電話機の所在する地域が判明すればよい。発呼側電話機の所在する地域を知る方法は、既に〔実施の形態3〕で説明したので省略する。また、自機の所在する地域を知る方法は、位置情報取得部110により可能である。発呼側電話機と着呼側電話機の所在している地域が判明すれば、制御部111が、発呼側電話機と着呼側電話機の所在している地域間の時差を記憶部104が記憶している各地域間の時差から取得することで、時差を求めることができる。このようにして求められた時差を、制御部111が送受信部102を介して送信すれば、発呼側電話機へ時差を通知することができる。
(3)上記実施の形態においては、現地時刻を計時するときの動作は、制御部111の備える計時機構によって計時されている時刻をそのまま現地時刻としているが、これに限らず、記憶部104に、制御部111の備える計時機構によって計時されている時刻と現地時刻との差分を示す時差値を記憶させておき、制御部111の備える計時機構によって計時されている時刻と記憶部104に記憶されている時差値から現地時刻を計時することもできる。
【0044】
このようにすると、制御部111の備える計時機構によって計時されている時刻を変更しなくても、時差値を変更することで現時時刻を計時することができる。
(4)上記実施の形態においては、現地時刻を計時するときの動作は、制御部111の備える計時機構によって計時することとしているが、計時する方法は、これらに限られず、計時機能を有する無線基地局から時刻を受信し、受信した時刻を現地時刻として計時することとしてもよい。
【0045】
また、自機が所在している地域名をもとに現地時刻を計時することも可能である。具体的な方法について説明する。
制御部111の計時機構に、任意の地域の時刻を記憶させておく。任意の地域を基準地域といい、基準地域の時刻を基準時刻という。
記憶部104には、位置情報と地域名とが対応づけて記憶されているのに加えて、地域名と基準地域との時差が、地域名と対応づけて記憶されている。
【0046】
制御部111は、位置情報取得部110により、自機が所在している地域を示す位置情報を取得する。位置情報を取得する方法は、無線基地局から基地局の位置情報を受信し、受信した位置情報を自機の位置情報とする方法と、GPS測位機能を使用して自機の所在している位置を取得する方法がある。
次に、記憶部104から、自機が所在している位置に対応づけて記憶されている地域名を読み出す。読み出した地域名と基準地域との時差を記憶部104から読み出すことで、基準地域との時差を求める。記憶部104から読み出した基準地域との時差と、制御部111の計時機構に計時されている基準時刻から、自機が所在している地域の現地時刻を計算によって求め、求められた時刻を現地時刻とする。
(5)上記〔実施の形態3〕においては、発呼側電話機の所在している地域を示す情報を取得するのに、発呼側電話機のGPS測位機能によって測位された位置情報をもとに発呼側電話機の所在する地域を示す情報を取得することとしているが、他に、発呼側電話機の無線基地局の位置を表す位置情報からも、発呼側電話機の所在する地域を示す情報を取得
することができる。
(6)上記〔実施の形態1〕においては、音声データによって着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を通知することとしているが、本発明においては、現地時刻を通知する方法は、音声データに限らないことは勿論のことである。音声データの他に、文字情報として画面に表示することによっても、また、アイコンなどの画像の表示や、電子メールなどによっても通知することができる。
(7)上記実施の形態においては、留守番電話機能が有効となっているときに現地時刻を通知することとしているが、留守番電話機能に限らず、電話に出られないときに通話開始を保留する応答保留時や、電話に出られないときに通話開始を拒否する着信拒否時においても現地時刻を通知することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、携帯電話機において利用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施の形態に係る携帯電話機の機能ブロック図である。
【図2】現地時刻の通知の可否および通知に使用する言語を電話番号と対応づけて記憶する通知許可・通知言語リストを示す図である。
【図3】通話相手に応じて現地時刻を通知するか否かを決定する処理を示すフローチャートである。
【図4】通話相手に応じて現地時刻を通知する言語を決定する処理を示すフローチャートである。
【図5】時刻を通知するのに使用する言語を、国名と対応付けて記憶している対応言語リストを示す図である。
【図6】通話相手の国名に応じて時刻を通知するのに使用する言語を決定する処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る携帯電話機の行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
101 アンテナ
102 送受信部
103 変復調部
104 記憶部
105 操作部
106 表示部
107 音声入力部
108 音声出力部
109 音声合成部
110 位置情報取得部
111 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自機が所在している地域の現地時刻を取得する取得手段と、
着呼があった場合に、前記取得手段によって取得された現地時刻を発呼側電話機へ通知する通知手段とを備える
ことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記通知手段は、
前記取得手段により取得された現地時刻を音声により表した音声データを合成する音声合成部と、
前記音声合成部によって合成された音声データを発呼側電話機へ通知する音声通知部とを含む
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記取得手段は、
時刻を計時する時刻計時部と、
前記時刻計時部により計時されている時刻と自機が所在している地域の現地時刻との差分に相当する時差値を記憶する記憶部と、
前記時刻計時部によって計時される時刻から前記記憶部が記憶する時差値に基づいて現地時刻を算出する時刻算出部とを含む
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記取得手段は、
計時機能を有する無線基地局から自機の所在している地域の現地時刻を受信することにより前記取得を行う
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記携帯電話機は、さらに、
各地域の基準地域との時差を、地域を識別する地域識別用情報と対応づけて予め記憶している時差記憶手段と、
自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段によって取得された地域識別情報と同一の地域を示す地域識別用情報と対応づけて記憶されている時差を前記時差記憶手段から取得する時差取得手段とを備え、
前記取得手段は、
基準地域の時刻を計時する時刻計時部と、
前記時刻計時部によって計時される時刻から前記時差取得手段によって取得された時差に基づいて現地時刻を算出する時刻算出部とを含む
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記携帯電話機は、さらに、
自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段を備え、
前記通知手段は、
前記位置取得手段によって取得された地域識別情報を、現地時刻とともに、発呼側電話機へ通知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項7】
前記携帯電話機は、さらに、
地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、
自機の所在している位置を、GPS測位機能によって取得するGPS測位手段とを備え、
前記位置取得手段は、
前記GPS測位手段によって取得した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を、前記範囲記憶手段から読み出すことで地域識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項5または請求項6いずれか記載の携帯電話機。
【請求項8】
前記携帯電話機は、さらに、
地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、
無線基地局の所在する位置を発信する無線基地局から無線基地局の所在する位置を受信する位置受信手段とを備え、
前記位置取得手段は、
前記位置受信手段によって受信した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を、前記範囲記憶手段から読み出すことで地域識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項5または請求項6いずれか記載の携帯電話機。
【請求項9】
前記携帯電話機は、さらに、
現地時刻を通知することを許可するか否かを電話番号と対応づけて予め記憶している番号記憶手段と、
発呼側電話機の電話番号を取得する番号取得手段と、
前記番号取得手段によって取得した電話番号と、前記番号記憶手段によって現地時刻を通知することを許可しないように記憶されている電話番号と、が一致するときに、前記通知手段によって発呼側電話機へとなされる現地時刻の通知を抑止する通知抑止手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項10】
前記携帯電話機は、さらに、
電話番号と、現地時刻を通知するのに用いられる言語と、を対応づけて予め記憶している言語記憶手段と、
発呼側電話機の電話番号を取得する番号取得手段とを備え、
前記音声合成部は、
前記番号取得手段によって取得した電話番号と、前記言語記憶手段によって記憶されている電話番号と、が一致するときに、前記言語記憶手段によって電話番号と対応づけて記憶されている言語で表現された音声データを合成する
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項11】
前記携帯電話機は、さらに、
地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、
発呼側電話機の所在している位置を示す情報を無線基地局から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を前記範囲記憶手段から読み出し発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報として取得する地域取得手段と、
地域識別情報と、現地時刻を通知するのに用いられる言語と、を対応づけて予め記憶している言語記憶手段とを備え、
前記音声合成部は、
前記地域取得手段によって取得した発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と、前記言語記憶手段によって記憶されている地域識別情報と、が一致するときに、前
記言語記憶手段によって地域識別情報と対応づけて記憶されている言語で表現された音声データを合成する
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項12】
前記携帯電話機は、さらに、
地域を識別する地域識別情報とその地域の位置的範囲を示す範囲情報とを対応づけて予め記憶している範囲記憶手段と、
発呼側電話機の所在している位置を示す情報を無線基地局から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した位置を含む範囲を示す範囲情報と対応づけて記憶されている地域識別情報を前記範囲記憶手段から読み出し発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報として取得する地域取得手段と、
自機の所在している地域を示す地域識別情報を取得する位置取得手段と、
地域間の時差を地域識別情報と対応づけて予め記憶している地域間時差記憶手段と、
前記地域取得手段によって取得された発呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と、前記位置取得手段によって取得された自機の所在している地域を示す地域識別情報をもとに、発呼側電話機の所在している地域と自機の所在している地域との間の時差を前記地域間時差記憶手段から取得する時差取得手段とを備え、
前記通知手段は、
前記時差取得手段によって取得された時差を、現地時刻とともに、発呼側電話機へ通知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項13】
着呼側電話機と発呼側電話機とからなる電話システムであって、
前記着呼側電話機は、
自機が所在している地域を示す地域識別情報を取得する第1位置取得手段と、
着呼があった場合に、前記第1位置取得手段によって取得した自機が所在している地域を示す地域識別情報を発呼側電話機へ通知する通知手段とを備え、
前記発呼側電話機は、
地域間の時差を地域識別情報と対応づけて予め記憶している地域間時差記憶手段と、
自機が所在している地域を示す地域識別情報を取得する第2位置取得手段と、
前記通知手段によって通知された着呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された着呼側電話機の所在している地域を示す地域識別情報と前記第2位置取得手段によって取得された自機が所在している地域を示す地域識別情報をもとに、着呼側電話機の所在している地域と自機の所在している地域との間の時差を前記地域間時差記憶手段から取得する時差取得手段と、
自機が所在している地域の現地時刻を取得する取得手段と、
前記時差取得手段によって取得された時差と、前記取得手段によって取得された自機の所在している地域の現地時刻とから、着呼側電話機の所在する地域の現地時刻を計算し出力する時刻出力手段とを備える
ことを特徴とする電話システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−217268(P2006−217268A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−27921(P2005−27921)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】