説明

撮像装置および料金収受システム

【課題】フロントガラス角度の異なる車両に対しても、太陽光等によるフロントガラスの反射光の影響を低減して、車両内の運転者などの人物を高画質な動画として撮像できる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラを設け、車両のフロントガラス角度および車両位置を測定し、測定したフロントガラス角度および車両位置に基づき、複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、高速道路等の有料道路の料金所において、当該有料道路を利用する車両に対し通行料金の収受処理を自動的に行なうETC(ETC:登録商標)システム(ノンストップ自動料金収受システム)と称される料金収受システムにおいて、料金収受車線を走行する車両内の運転者などの人物の顔画像をフロントガラス越しに動画として撮像する撮像装置、および、この撮像装置を用いた料金収受システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ETCシステムにおいて、走行する車両内の運転者など人物をフロントガラス越しに撮像する方法として、ストロボ光など強い光を走行する車両の前部に照射して、車両内の運転者を撮像するとともに、画面の下側に位置するナンバプレートをも同時に撮像するものが公知である(たとえば、特許文献1、2参照)。
【0003】
また、車両全体を撮像する配光特性の照明光と、車両のフロントガラス周辺を撮像する配光特性の照明光とを切換えて撮像し、フロントガラスからの反射光による画像の飽和を低減する方法が開示されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0004】
さらに、ガラス反射成分を弱めた画像を取得する方法として、センサに4方向の偏光フィルタを1画素ごとに角度を変えて設置し、同時に4方向の偏光画像を撮像できるイメージセンサを用いる方法が公知であり、偏光の方向を調整することで、フロントガラスからの反射光の成分を弱くすることが知られている(たとえば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭57−67916号公報
【特許文献2】特開平11−316405号公報
【特許文献3】特開2002−152560号公報
【特許文献4】特開2007−86720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2のように、ストロボ光など強い光を照射して車両内の運転者をフロントガラス越しに撮像する場合には、フロントガラスに反射することでカメラで捕らえた画像では飽和している場合がある。また、太陽光が存在する時間での撮像では、太陽光よりも強い光を照射することが必要となる。
【0007】
また、特許文献3のように、配光特性を複数用いて車両内の運転者をフロントガラス越しに撮像する方法では、照明手段が複数必要となり、コストおよび規模が大きくなるという問題がある。
【0008】
さらに、特許文献4のように、偏光フィルタを利用して撮像する方法では、車両のフロントガラスの取付け角度によって、太陽光や雲などの映り込みの低減効果は様々であり、カメラの設置位置や偏光フィルタの偏光角(回転角度)の設定方法が確立されていない。
【0009】
そこで、本発明は、フロントガラス角度の異なる車両に対しても、太陽光等によるフロントガラスの反射光の影響を低減して、車両内の運転者などの人物を高画質な動画として撮像できる撮像装置および料金収受システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の撮像装置は、道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の位置を測定する車両位置測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度および前記車両位置測定手段により測定された車両位置に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段とを具備している。
【0011】
また、本発明の撮像装置は、道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段とを具備している。
【0012】
また、本発明の料金収受システムは、有料道路の料金所において、当該料金所の道路に進入してくる車両に搭載された車載器との間で無線通信を行なうことにより当該車両に対する通行料金の収受処理を行なうとともに、当該道路を走行する車両内の人物の画像をフロントガラス越しに動画として撮像する料金収受システムにおいて、前記道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の位置を測定する車両位置測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度および前記車両位置測定手段により測定された車両位置に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、このカメラ選択手段により取得された動画を処理する画像処理手段とを具備している。
【0013】
また、本発明の料金収受システムは、有料道路の料金所において、当該料金所の道路に進入してくる車両に搭載された車載器との間で無線通信を行なうことにより当該車両に対する通行料金の収受処理を行なうとともに、当該道路を走行する車両内の人物の画像をフロントガラス越しに動画として撮像する料金収受システムにおいて、前記道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、このカメラ選択手段により取得された動画を処理する画像処理手段とを具備している。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、フロントガラス角度の異なる車両に対しても、太陽光等によるフロントガラスの反射光の影響を低減して、車両内の運転者などの人物を高画質な動画として撮像できる撮像装置および料金収受システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明が適用されるETCシステムと称される料金収受システムの構成を概略的に示す模式図。
【図2】撮像装置の適用例を説明する模式図。
【図3】第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図4】第1の実施の形態に係る各機器の配置状態を模式的に示すもので、(a)図は側面図、(b)図は上面図。
【図5】フロントガラス角度測定によるフロントガラス角度の具体的な測定方法を説明する図。
【図6】偏光撮像部における偏光撮像の原理を説明する模式図。
【図7】第1の実施の形態に係るカメラ選択テーブルを説明する模式図。
【図8】第1の実施の形態に係る動作を説明するフローチャート。
【図9】第2の実施の形態に係るカメラ選択テーブルを説明する模式図。
【図10】第2の実施の形態に係る動作を説明するフローチャート。
【図11】第3の実施の形態に係る撮像装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図12】第3の実施の形態に係る各機器の配置状態を模式的に示すもので、(a)図は側面図、(b)図は上面図。
【図13】第3の実施の形態に係るカメラ選択テーブルを説明する模式図。
【図14】第3の実施の形態に係る動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明が適用されるETCシステム(ノンストップ自動料金収受システム)と称される料金収受システムの構成を模式的に示すものである。なお、図1の例では、説明を簡単にするため1つの料金収受車線(道路)を示しているが、料金収受車線の種類および数はこれに限定されるものではなく、一般に複数の車線が設けられている場合が多い。
【0017】
図1において、たとえば、有料道路の料金所における道路(料金収受車線)11の側部には、その入口側から順次、進入してくる車両12を検知するとともに車種判別を行なう車両検知・車種判別装置51、路側無線装置52、車両12の運転者に対し課金情報や発進/停止などの案内を行なう路側表示器53、および、車両12に対し発進/停止制御を行なう発進制御装置(ゲート)54がそれぞれ設置されていて、これらは車線制御装置55にそれぞれ接続されている。車線制御装置55は、通信回線を介して上位装置(ホストコンピュータ)56に接続されている。
【0018】
路側無線装置52は、外部の無線機器との間で通信を行なうための路側アンテナ57を備えていて、車両12に搭載された車載器58との間で狭域無線通信(DSRC)を利用した無線通信によりデータの送受信を行なうもので、車載器58から送信される車載器情報等を取得し、車線制御装置55に送るようになっている。
車線制御装置55は、全体的な制御を行なうとともに、路側無線装置52から送られる車載器情報に基づき料金収受処理等を行なうようになっている。
【0019】
また、道路11の側部で発進制御装置54よりも上流側には、以下に説明する撮像装置が設置されている。この撮像装置は、図2に示すように、道路11を走行する車両12内の運転者の顔画像をフロントガラス13越しにカメラ14で動画として撮像するものである。
【0020】
図3は、第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を概略的に示すものである。この撮像装置は、道路11を走行する車両12のフロントガラス13の角度を測定するフロントガラス角度測定手段としてのフロントガラス角度測定部21、道路11上に設定された撮像エリア内を走行する車両12の位置を測定する車両位置測定手段としての車両位置測定部22、道路11の撮像エリア内を走行する車両12の少なくともフロントガラス13部分を含む画像を動画として撮像する複数のカメラからなる偏光撮像部23、フロントガラス角度測定部21により測定されたフロントガラス角度および車両位置測定部22により測定された車両位置に基づき、偏光撮像部23内の複数のカメラの中から車両12のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段としてのカメラ選択部24、および、これらを通信可能に接続するデータバスおよびアドレスバス25により構成されている。
データバスおよびアドレスバス25には、撮像装置の外部に設けられた画像処理手段としての録画装置(たとえば、ハードディスク記録装置等)26が接続されている。録画装置26は、撮像された動画を例えば通行履歴情報として記録するものである。
【0021】
図4は、撮像装置の各機器の配置状態を模式的に示している。道路11上には、図示矢印a方向に走行する車両12を撮像する撮像エリアEが設定されていて、その撮像エリアEの手前に設定されたライン27の近傍にフロントガラス角度測定部21が配設されている。
【0022】
車両12の走行方向aに対する撮像エリアEの前方で、道路11の一方の側部(たとえば、車両12の走行方向aに対して右側部)には、車両位置測定部22が配設されている。この車両位置測定部22は、所定の高さを有するポール(支持部材)28上に設置されている。
【0023】
車両12の走行方向aに対する車両位置測定部22の前方で、道路11の一方の側部(たとえば、車両12の走行方向aに対して右側部)には、偏光撮像部23が配設されている。この偏光撮像部23は、後で詳細を説明するようにそれぞれが偏光フィルタ15a,15b,15cを装着した3つのカメラ14a,14b,14cを有していて、それぞれ路面に対して高さが異なるようにポール(支持部材)29に設置されている。
なお、以下、カメラ14aを単にカメラ1、カメラ14bを単にカメラ2、カメラ14cを単にカメラ3、と略称することもある。
【0024】
以下、各部について詳細に説明する。
フロントガラス角度測定部21は、たとえば、走行する車両12をその側面からカメラで撮像することによりフロントガラス13の角度を測定するものである。以下、カメラを用いたフロントガラス角度の測定の具体的な方法を説明する。道路11の側部に設置したカメラで真横から車両12を撮像すると、図5(a)に示すような画像が得られる。この得られた撮像画像を原画として以下のような画像処理を行なう。
【0025】
まず、図5(a)の原画に対し適切な閾値を用いて2値化処理を行なうことにより、図5(b)に示すような2値化画像を得る。次に、得られた図5(b)の2値化画像に対しエッジ検出処理を行なうことにより、図5(c)に示すようなエッジ検出画像を得る。次に、得られた図5(c)のエッジ検出画像において、車両12のフロントガラス13の位置と考えられる一定のエリア31内で、一定の長さ32を持ったエッジ(線)13aを検出し、その線13aの水平線33に対する角度θaを計算することにより、フロントガラス角度を測定する。
【0026】
なお、フロントガラス角度の測定方法は、上述したカメラを用いた測定方法に限らず、たとえば、公知のレーザレーダを用いても実現可能である。すなわち、レーザユニットからのレーザ光を車両12の側面に照射し、当該レーザ光が車両12の側面に反射して戻ってくるまでの往復時間を測定することにより、車両12までの距離を求め、そのレーザユニットを2次元的にスキャンすることにより、車両12の形状を計測する。次に、計測した車両12の形状から、たとえば、フロントガラス位置と考えられる一定のエリア内で、一定の長さを持った線を検出し、その線の水平線に対する角度を計算することにより、フロントガラス角度を測定する。
【0027】
車両位置測定部22は、たとえば、公知のレーザレーダを用いて実現可能である。すなわち、レーザユニットからのレーザ光を走行してくる車両12の前面に照射し、当該レーザ光が車両12の前面に反射して戻ってくるまでの往復時間を測定することにより、車両12までの距離を求め、この求めた距離により車両12の位置を測定する。
【0028】
なお、車両12の位置測定方法は、上述したレーザレーダによる測定方法に限らず、たとえば、ミリ波レーダや超音波を用いても3次元的に位置を測定できることは周知であり、これらの方法でも実現可能である。
【0029】
偏光撮像部23は、たとえば、図4に示したように、それぞれが偏光フィルタ15a,15b,15cを撮像面側に装着した3つのカメラ(たとえば、ビデオカメラ)14a,14b,14c、および、これら3つのカメラ14a,14b,14cを切換えるカメラ切換部(図示しない)からなり、それぞれのカメラ14a,14b,14cは、特定の車両位置における特定のフロントガラス角度に対して、フロントガラス13からの反射光を理論上零(0)にするように設置、調整される。
【0030】
以下、具体的にカメラ構成の1つについて図6を用いて偏光撮像の原理を説明する。カメラ14の最適配置には2つの条件がある。第1の条件は、車両12のフロントガラス13に対する入射光θがブリュースタ角となることである。一般に知られるように、ガラスのような光学的に滑らかな物質においては、ブリュースタ角と呼ばれる角度にて光が入射した場合、その反射光のうち入射面16上を振動するP波の振幅は0となり、S波のみが反射される。第2の条件として、カメラ14側に装着する偏光フィルタ15の偏光角(回転角)ΦをS波の通過がないように調整する。これによって、S波は遮断され、反射光は偏光フィルタ15を透過しない。
【0031】
なお、図6において、符号17はフロントガラス13に反射する(映り込む)太陽や雲などの反射物体を示している。
【0032】
このように、カメラ14の位置と偏光フィルタ15の偏光角を調整することにより、特定のフロントガラス角度の特定の車両位置における反射光の振幅を理論上0にすることが可能である。
【0033】
本実施の形態においては、異なるフロントガラス角度θ、θ、θを特定車両位置Lに置いてそれぞれ最適化した、それぞれが偏光フィルタ15a,15b,15cを撮像面側に装着した3つのカメラ14a,14b,14cから構成する。これらのカメラ14a,14b,14cに対し、図示しないカメラ切換部がカメラ選択部24からのカメラ選択信号に基づき1つのカメラを選択し、動画を出力する。
【0034】
なお、たとえば、録画装置26が入力画像切換機能を持つ場合、カメラ選択信号を直接、録画装置26に送ることで、カメラ14a,14b,14cからの入力画像を切換えることも可能である。
【0035】
また、偏光フィルタ15a,15b,15cは、直線偏光フィルタだけではなく、円偏光フィルタも含むものとする。機能的には直線偏光フィルタでも満たすことが可能であるが、カメラの種類によっては受光素子直前に偏光特性を持つフィルタが入っている場合があり、その場合、円偏光フィルタを使用したほうが有利となる。
【0036】
カメラ選択部24は、たとえば、プログラムやカメラ選択テーブルを格納するメモリとプログラムを実行するCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)からなり、フロントガラス角度測定部21で測定されたフロントガラス角度と車両位置測定部22で測定された車両位置とを入力とし、図7に示すようなカメラ選択テーブルを用いて最適なカメラの選択信号を出力するものである。
【0037】
以下、最適なカメラの選択方法について具体的に説明する。カメラ選択テーブルは、たとえば、図7に示すように、任意のフロントガラス角度θと撮像エリアE内の任意の車両位置Lに対する最適カメラを示している。図7の例では、フロントガラス角度θおよび車両位置Lを連続的に表示しているが、実際のカメラ選択テーブルではある分解能で構築する。たとえば、フロントガラス角度θは5度ごと、車両位置Lは50cmごととする。本カメラ選択テーブルは、あらかじめカメラ選択部24内のROM(リード・オンリ・メモリ)に書込まれているものであり、作成の仕方は以下のように行なわれる。
【0038】
図4に示したように、路面に対して高さの異なる3つのカメラ14a,14b,14cを考える。それぞれのカメラ14a,14b,14cの視野範囲は撮像エリアE全体を含むものとする。カメラ14a,14b,14cは、フロントガラス角度θ、θ、θに対し、それぞれ撮像エリアEの中央部Lの車両位置に対して、偏光撮像部23にて述べたように幾何的に最適化したものとする。任意のフロントガラス角度と車両位置に対して、カメラ14a,14b,14cのどれが最適かについては、偏光撮像部23で述べた幾何的な最適条件に、どのカメラで撮影した場合が一番近いかという指標を用いて判定できる。なお、複数のフロントガラス角度の車両12に対して車両位置を変えた実験を行なうことにより、作成する方法も考えられる。
【0039】
このようにして、カメラ選択テーブルを用いて求めた最適なカメラの選択信号は、たとえば、2ビットを使用し、3つのカメラ14a,14b,14cに対して、0(カメラ1)、1(カメラ2)、2(カメラ3)、3(出力なし)を割り当て、偏光撮像部23へ送られる。
【0040】
次に、上記のような構成において、図8に示すフローチャートを参照して動作を説明する。
図4に示したように、あらかじめ定められた撮像エリアE内にて車両12に搭乗する人物(運転者)の顔画像を動画としてフロントガラス越しに撮像し、それを例えば通行履歴情報として録画する場合を考える。
【0041】
車両位置測定部22が、走行する車両12が撮像エリアEの手前にあるライン27に到着したことを測定すると(ステップS1)、同じく撮像エリアEの手前にあるフロントガラス角度測定部21は、当該車両12のフロントガラス13の角度θを測定し(ステップS2)、たとえば、角度θという測定結果が得られたとする。
【0042】
すると、カメラ選択部24は、図7のようなカメラ選択テーブルにしたがって最適なカメラの選択を開始する(ステップS3)。図7によると、フロントガラス角度θにおける撮像エリア開始位置Lでの最適なカメラはカメラ1(カメラ14a)である(ステップS4)。
【0043】
車両位置測定部22は、走行する車両12の位置の測定を開始し(ステップS5)、車両12が撮像エリア開始位置Lに到着したか否かを測定し続ける(ステップS6)。車両12が撮像エリア開始位置Lに到着したことを測定すると、すなわち当該車両12が撮像エリアEに進入した場合、カメラ選択部24は偏光撮像部23内のカメラ1を選択する信号を発生し、これにより偏光撮像部23はカメラ1を選択し、車両12に搭乗する人物(運転者)の顔画像を動画としてフロントガラス越しに撮像する(ステップS7)。カメラ1により撮像された動画は録画装置26に送られ、録画が開始される。
【0044】
車両位置測定部22は、走行する車両12の位置の測定を続行し(ステップS8)、車両12が位置Lに到着したことを測定すると(ステップS9)、この場合、車両12はまだ撮像エリアEを退出していないので(ステップS10)、ステップS3に戻り、カメラ選択部24は再び最適カメラの選択を開始する。図7によると、フロントガラス角度θにおける車両位置Lでの最適なカメラはカメラ2(カメラ14b)である(ステップS4)。
【0045】
以降、前述したステップS5〜S10の処理と同様の処理(ステップS11〜S16)を行なうことにより、カメラ2により撮像された動画の録画が行なわれる。
また、ステップS4でカメラ3(カメラ14c)が選択された場合、以降、前述したステップS5〜S10の処理と同様の処理(ステップS17〜S22)を行なうことにより、カメラ3により撮像された動画の録画が行なわれる。
【0046】
その後、車両位置測定部22が、当該車両12が撮像エリア終了位置Lを通過したのを測定すると(ステップS10,S16,S22)、すなわち当該車両12が撮像エリアEを退出した場合、当該動画撮像処理を終了する。
【0047】
以上説明した動作により、常時、最適なカメラにて撮像することになり、フロントガラス角度の異なる車両に対しても、太陽光等によるフロントガラスの反射光の影響を低減して、車両内の運転者の顔画像を高画質な動画として撮像することができる。
【0048】
次に、第2の実施の形態に係る撮像装置について説明する。
なお、第2の実施の形態に係る撮像装置の構成は前述した第1の実施の形態(図3)とほぼ同じであるので図示は省略するが、カメラ選択部24の処理内容が異なるため、その部分のみについて述べる。
【0049】
カメラ選択部24は、第1の実施の形態においては、複数のカメラの中から最適なカメラを必ず選択するが、録画するメモリやハードディスクの容量を減らす等の目的で、動画の特に有効な部分のみを録画や画像処理したい場合がある。その場合、たとえば、図9に示すようなカメラ選択テーブルを用いて、車両位置とカメラの組合わせが最適値に近い部分を選択することにより、実現することが可能である。
【0050】
図9によれば、たとえば、フロントガラス角度がθ4の場合、車両位置L1〜L2までの範囲のみをカメラ1の撮像エリアとすることにより、カメラの切換え周辺のやや反射光の強い動画を後段に流さないようにすることができる。
また、図9のカメラ選択テーブルを参照すると、フロントガラス角度がθ6の場合、動画の撮像機会が1つの車両でカメラ2とカメラ3の2回あることも第2の実施の形態の特徴である。
【0051】
以下、図10に示すフローチャートを参照して動作を説明する。
車両位置測定部22が、車両12が撮像エリアEの手前にあるライン27に到着したことを測定すると(ステップS31)、同じく撮像エリアEの手前にあるフロントガラス角度測定装置21は、当該車両12のフロントガラス13の角度を測定し(ステップS32)、たとえば、角度θという測定結果が得られたとする。
【0052】
すると、カメラ選択部24は、図9のようなカメラ選択テーブルにしたがって最適カメラの選択を開始する(ステップS33)。図9によると、フロントガラス角度θの場合、撮像エリアは車両位置L1〜L2の範囲で、最適なカメラはカメラ1(カメラ14a)である(ステップS34)。
【0053】
車両位置測定部22は、車両12の位置の測定を開始し(ステップS35)、車両12が位置L1に到着したか否かを測定し続ける(ステップS36)。車両12が位置L1に到着したことを測定すると、カメラ選択部24は偏光撮像部23内のカメラ1を選択する信号を発生し、これにより偏光撮像部23はカメラ1を選択し、車両12に搭乗する人物(運転者)の顔画像を動画としてフロントガラス越しに撮像する(ステップS37)。カメラ1により撮像された動画は録画装置26に送られ、録画が開始される。
【0054】
車両位置測定部22は、車両12の位置の測定を続行し(ステップS38)、車両12が位置L2を通過したことを測定すると(ステップS39)、この場合、車両12はまだ撮像エリアEを退出していないので(ステップS40)、ステップS33に戻り、カメラ選択部24は再び最適カメラの選択を開始する(ステップS34)。
【0055】
なお、ステップS34でカメラ2(カメラ14b)が選択された場合、以降、前述したステップS35〜S40の処理と同様の処理(ステップS41〜S46)を行なうことにより、カメラ2により撮像された動画の録画が行なわれる。
また、ステップS34でカメラ3(カメラ14c)が選択された場合、以降、前述したステップS35〜S40の処理と同様の処理(ステップS47〜S52)を行なうことにより、カメラ3により撮像された動画の録画が行なわれる。
【0056】
その後、車両位置測定部22が、当該車両12が撮像エリア終了位置Lを通過したのを測定すると(ステップS40,S46,S52)、すなわち当該車両12が撮像エリアEを退出した場合、当該動画撮像処理を終了する。
【0057】
以上説明した動作により、第1の実施の形態と同様な作用効果の外に、良好な動画が得られる範囲のみ動画を取得することができ、録画装置26における記録媒体(ハードディスク等)の低容量化が可能となる。
【0058】
次に、第3の実施の形態に係る撮像装置について説明する。
なお、前述した第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0059】
図11は、第3の実施の形態に係る撮像装置の構成を模式的に示すものである。この撮像装置は、道路11を走行する車両12のフロントガラス13の角度を測定するフロントガラス角度測定手段および道路11上に設定される撮像エリア内に進入する車両12を検知する車両位置検知手段としての車両測定部41、偏光撮像部23、フロントガラス角度測定部21により測定されたフロントガラス角度に基づき、偏光撮像部23内の複数のカメラの中から車両12のフロントガラス角度に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段としてのカメラ選択部42、撮像エリアを設定する時間を測定する時間測定部43、および、これらを通信可能に接続するデータバスおよびアドレスバス25により構成されている。
【0060】
図12は、各機器の配置状態を模式的に示している。道路11上には、図示矢印a方向に走行する車両12を撮像する撮像エリアEが設定されていて、その撮像エリア終了位置Lは時間測定部43のタイマにより設定される。撮像エリア開始位置Lの近傍には車両測定部41が配設されている。
【0061】
以下、各部について詳細に説明する。
車両測定部41は、走行する車両12のフロントガラス角度の測定と通過検知の2つの機能を持ち、フロントガラス角度の測定機能は前述した第1の実施の形態で用いたフロントガラス角度測定部21と同様の構成を有し、車両通過検知機能は前述した第1の実施の形態で用いた車両位置測定部22と同様の構成を有している。
【0062】
なお、フロントガラス角度の測定機能および車両通過検知機能の両方を前述した第1の実施の形態で用いた車両位置測定部22と同様の構成で実現することも可能である。すなわち、レーザユニットからのレーザ光を車両12の側面に照射し、当該レーザ光が車両12の側面に反射して戻ってくるまでの往復時間を測定することにより、車両12までの距離を求め、そのレーザユニットを2次元的にスキャンすることにより、車両12の形状を計測できるので、計測した車両12の形状からフロントガラスの角度が測定可能であり、車両12の側面からの距離測定により車両12が通過したことを検知可能である。
【0063】
カメラ選択部42は、前述した第1の実施の形態のカメラ選択部24に類似しているが、車両12の位置情報を使用しないことが異なっている。
すなわち、カメラ選択部42は、たとえば、プログラムやカメラ選択テーブルを格納するメモリとプログラムを実行するCPUからなり、車両測定部41で測定されたフロントガラス角度を入力とし、図13に示すようなカメラ選択テーブルを用いて最適なカメラの選択信号を出力する。第3の実施の形態では、第1の実施の形態(図7)と比較して、カメラの切換えが車両位置によらないことが特徴である。
【0064】
以下、最適なカメラの選択方法について具体的に説明する。カメラ選択テーブルは、たとえば、図13に示すように、任意のフロントガラス角度θと撮像エリアE内の任意の車両位置Lに対する最適カメラを示している。図13の例では、フロントガラス角度θおよび車両位置Lを連続的に表示しているが、実際のカメラ選択テーブルではある分解能で構築する。たとえば、フロントガラス角度θは5度ごと、車両位置Lは50cmごととする。本カメラ選択テーブルは、あらかじめカメラ選択部42内のROMに書込まれているものであり、作成の仕方は以下のように行なわれる。
【0065】
図12に示したように、路面に対して高さの異なる3つのカメラ14a,14b,14cを考える。それぞれのカメラ14a,14b,14cの視野範囲は撮像エリアE全体を含むものとする。カメラ14a,14b,14cは、フロントガラス角度θ、θ、θに対し、それぞれ撮像エリアEの中央部Lの車両位置に対して、偏光撮像部23にて述べたように幾何的に最適化したものとする。任意のフロントガラス角度に対して、カメラ1〜3のどれが最適かについては、たとえば、撮像エリアEの中央部Lにおいて、偏光撮像部23で述べた幾何的な最適条件に、どのカメラで撮影した場合が一番近いかという指標を用いて判定できる。
なお、複数のフロントガラス角度の車両12に対して車両位置を撮像エリアEの中央部Lに配置した実験を行なうことにより、作成する方法も考えられる。
【0066】
このようにして、カメラ選択テーブルを用いて求めた最適なカメラの選択信号は、たとえば、2ビットを使用し、3つのカメラ14a,14b,14cに対して、0(カメラ1)、1(カメラ2)、2(カメラ3)、3(出力なし)を割り当て、偏光撮像部23へ送られる。
【0067】
時間測定部43は、たとえば、プログラムを格納するメモリとプログラムを実行するCPUとからなり、一定時間が過ぎると信号の極性が変わるようなプログラムを実行することで実現可能である。具体的に説明すれば、カメラの撮像開始に同期した信号などによって、上記したようなソフトタイマを起動して“1”レベルの撮像許可信号を出力し、あらかじめ決められた時間が経過した後、“0”レベルの撮像禁止信号を出力することにより、撮像エリアEの設定を行なうことが可能である。
【0068】
次に、上記のような構成において、図14に示すフローチャートを参照して動作を説明する。
車両測定部41が、車両12が撮像エリア開始位置Lに到着したことを検知すると(ステップS61)、当該車両12のフロントガラス13の角度を測定し(ステップS62)、たとえば、角度θという測定結果が得られたとする。
【0069】
すると、カメラ選択部42は、図13のようなカメラ選択テーブルにしたがって最適カメラの選択を開始する(ステップS63)。図13によると、フロントガラス角度θにおける最適なカメラはカメラ1(カメラ14a)である(ステップS64)。
【0070】
カメラ選択部42は、偏光撮像部23内のカメラ1を選択する信号を発生し、これにより偏光撮像部23はカメラ1を選択し、車両12に搭乗する人物(運転者)の顔画像を動画としてフロントガラス越しに撮像する(ステップS65)。カメラ1により撮像された動画は録画装置26に送られ、録画が開始される。
【0071】
また、カメラ1による撮像開始と同時に、その撮像開始に同期した信号を時間測定部43へ送ることにより、時間測定部43のタイマを起動し(ステップS65)、あらかじめタイマに設定される一定時間が経過すると(ステップS66)、撮像禁止信号を偏光撮像部23および録画装置26へ送ることにより、撮像および録画処理を終了する。
【0072】
なお、ステップS64でカメラ2(カメラ14b)が選択された場合、以降、前述したステップS65〜S66の処理と同様の処理(ステップS67〜S68)を行なうことにより、カメラ2により撮像された動画の録画が行なわれる。
また、ステップS64でカメラ3(カメラ14c)が選択された場合、以降、前述したステップS65〜S66の処理と同様の処理(ステップS69〜S70)を行なうことにより、カメラ3により撮像された動画の録画が行なわれる。
【0073】
以上説明した動作により、第1の実施の形態と同様な作用効果が期待できる。
【0074】
なお、上記第3の実施の形態では、タイマを利用して録画を効率的に行なう手法を説明したが、継続的に録画を行なう場合は時間測定部43を省き、車両12を検知した後、次の車両12が来るまで同じカメラにて撮像し続けるという構成も可能である。
【0075】
また、前記実施の形態では、偏光撮像部23として3つのカメラを配置して説明を行なったが、満たすべきフロントガラス角度の範囲があらかじめ判っている場合は、より少ない数のカメラで実施することが可能である。
【0076】
また、カメラや偏光フィルタの性能により、カメラが3つよりも少なくてすむ場合や、多くする必要がある場合がある。
さらに、前記実施の形態では、カメラからの画像を選択し録画したが、人物の顔画像を切り出して認識するなどの画像処理を後段の構成として設けてもよい。この場合も、最適なカメラを選択することによって、画像処理の負荷が低減できるという効果がある。
【符号の説明】
【0077】
11…道路、12…車両、13…フロントガラス、14,14a,14b,14c…カメラ、15,15a,15b,15c…偏光フィルタ、16…入射面、21…フロントガラス角度測定部(フロントガラス角度測定手段)、22…車両位置測定部(車両位置測定手段)、23…偏光撮像部、24…カメラ選択部(カメラ選択手段)、26…録画装置(画像処理手段)、41…車両測定部(フロントガラス角度測定手段、車両位置検知手段)、42…カメラ選択部(カメラ選択手段)、43…時間測定部、E…撮像エリア、51…車両検知・車種判別装置、52…路側無線装置、54…発進制御装置(ゲート)、55…車線制御装置、56…上位装置(ホストコンピュータ)、57…路側アンテナ57、58…車載器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の位置を測定する車両位置測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、
前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度および前記車両位置測定手段により測定された車両位置に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記カメラ選択手段は、選択した最適なカメラからあらかじめ定められた所定の車両位置範囲のみ動画を取得することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、
前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
有料道路の料金所において、当該料金所の道路に進入してくる車両に搭載された車載器との間で無線通信を行なうことにより当該車両に対する通行料金の収受処理を行なうとともに、当該道路を走行する車両内の人物の画像をフロントガラス越しに動画として撮像する料金収受システムにおいて、
前記道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の位置を測定する車両位置測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、
前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度および前記車両位置測定手段により測定された車両位置に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度と車両位置に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、
このカメラ選択手段により取得された動画を処理する画像処理手段と、
を具備したことを特徴とする料金収受システム。
【請求項5】
有料道路の料金所において、当該料金所の道路に進入してくる車両に搭載された車載器との間で無線通信を行なうことにより当該車両に対する通行料金の収受処理を行なうとともに、当該道路を走行する車両内の人物の画像をフロントガラス越しに動画として撮像する料金収受システムにおいて、
前記道路を走行する車両が当該道路上に設定された撮像エリア内に進入する前、当該道路を走行する車両のフロントガラスの角度を測定するフロントガラス角度測定手段と、
前記道路の撮像エリア内を走行する車両の少なくともフロントガラス部分を含む画像を動画として撮像するもので、前記撮像エリア内の任意の車両位置における任意の角度のフロントガラスからの反射光を最小に抑えるために、設置位置および撮像面側に装着する偏光フィルタの偏光角を最適化した複数のカメラと、
前記フロントガラス角度測定手段により測定されたフロントガラス角度に基づき、前記複数のカメラの中から車両のフロントガラス角度に対して最適なカメラを選択し、この選択したカメラから動画を取得するカメラ選択手段と、
このカメラ選択手段により取得された動画を処理する画像処理手段と、
を具備したことを特徴とする料金収受システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−165004(P2011−165004A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28112(P2010−28112)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】