説明

撮像装置及び操作装置

【課題】押しボタン機能とタッチスイッチ機能を備え、操作性に優れた操作装置を提供する。
【解決手段】撮像装置の背面に設けられたタッチスクリーンの透明基板12に開口が設けられ、シャッタレリーズボタンとしての押しボタン16が設けられる。押しボタン16の周囲には透明電極14が形成されてタッチスイッチを構成し、押しボタン16の下部には電極20が形成されて押しボタンスイッチを構成する。押しボタン16のタッチ操作によりタッチスイッチがONして測光が行われ、押しボタン16の押下操作により押しボタンスイッチがONして撮影が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置の操作装置に関し、特にタッチスイッチを用いた操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置や携帯電話その他の機器において、操作装置として押しボタンやスライドスイッチ、タッチスイッチ等が用いられている。例えば、デジタルカメラのシャッタスイッチには2段階の押し込み操作可能な押しボタンが設けられ、1段目の押し操作(S1)で被写体に対する測光及び合焦(フォーカス合わせ)を行い、2段目の押し操作(S2)で被写体像を撮影する。また、タッチスクリーンでは、撮影中あるいは撮影済みの画像をスクリーンに表示するとともに、スクリーンにタッチ操作することで各種操作を行う。
【0003】
下記の特許文献1には、電動ブラインドの操作装置が開示されている。電動ブラインドの上昇ボタンと下降ボタンに、スラットの昇降動作と角度調節操作を行うための押しボタンスイッチ機能とタッチスイッチ機能を設け、上昇ボタンでスラットの引き上げ操作とスラットの一方向への回転操作を行い、下降ボタンでスラットの下降操作とスラットの他方向への回転操作を行うことが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、スイッチ装置が開示されている。操作子に対する第1の操作を検出するロックスイッチと、操作子に対する第2の操作を検出する静電容量式タッチスイッチを設け、第1の操作を検出した場合と第2の操作を検出した場合とで出力時間を異ならせて出力信号を出力することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−91803号公報
【特許文献2】特開2009−16207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
押しボタンスイッチとタッチスイッチをともに設けることは、スイッチの操作性を向上させる観点からは有効であるが、押しボタンスイッチの構造とタッチスイッチの構造が併存することになるからその分だけ機構が複雑化し、コスト増加やスイッチスペースの増加を招くことになる。特に、デジタルカメラや携帯電話、携帯情報端末等の携帯機器においては、低コストとともに省スペース化が求められており、これらの要求を満足させつつスイッチ機能を高度化する必要がある。
【0007】
本発明の目的は、押しボタン機能とタッチスイッチ機能を備え、操作性に優れた操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、撮像装置の操作装置であって、基板と、前記基板に設けられた開口に挿入される押しボタンと、前記基板面であって前記押しボタンの周囲に設けられた複数の電極を有し、前記押しボタンのタッチ操作を検出するタッチスイッチと、前記押しボタンの押下操作により閉成する押しボタンスイッチとを備え、前記基板は、前記撮像装置の備えるタッチスクリーンを構成する基板と同一であり、かつ、前記電極は、前記タッチスクリーンを構成する電極が前記基板に形成される面と同一面に形成されることを特徴とする。
【0009】
本発明の1つの実施形態では、前記基板と前記電極との間に、前記押しボタンを被覆するようなフィルムが形成される。
【0010】
また、本発明の1つの実施形態では、前記押しボタンは、シャッタレリーズボタンであり、前記タッチスイッチのONにより前記撮像装置の測光及び合焦が実行され、前記押しボタンスイッチのONにより被写体の撮影が実行される。
【0011】
また、本発明は、撮像装置であって、基板及び第1の電極を有するタッチスクリーンと、前記基板に設けられた開口に挿入されるシャッタレリーズボタンと、前記基板面のうち前記第1の電極が形成された面であって前記シャッタレリーズボタンの周囲に形成された複数の第2の電極を有し、前記シャッタレリーズボタンのタッチ操作を検出するタッチスイッチと、前記シャッタレリーズボタンの押下操作により閉成する押しボタンスイッチとを備え、前記タッチスイッチのONにより前記撮像装置の測光及び合焦が実行され、前記押しボタンスイッチのONにより被写体の撮影が実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、押しボタン機能とタッチスイッチ機能を備え、操作性に優れた操作装置を得ることができる。また、操作装置におけるタッチスイッチ機能を実現するための透明基板はタッチスクリーンを構成する透明基板と同一であるので、製造コストを効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】実施形態の操作装置の模式的断面図である。
【図1B】実施形態の操作装置の模式的断面図である。
【図1C】実施形態の操作装置の模式的断面図である。
【図2】実施形態の操作装置の模式的平面図である。
【図3】他の実施形態の操作装置の模式的断面図である。
【図4】他の実施形態の操作装置の模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1A〜図1Cに、本実施形態におけるデジタルカメラの模式的断面図を示す。本実施形態のデジタルカメラは、正面に撮像レンズを備え、背面にスクリーンや各種操作スイッチを備える。スクリーンはタッチスクリーンであり、撮影中の画像や撮影済みの画像が表示される。また、タッチスイッチとして各種コマンドが表示される。デジタルカメラの基本的な構成は公知であるが、簡単に説明すると以下のとおりである。
【0016】
すなわち、デジタルカメラは、フォーカスレンズやズームレンズ、シャッタ、絞りを含む光学系を備え、被写体像をCMOSやCCD等のイメージセンサに結像する。イメージセンサは、受光部、アナログゲイン、A/D変換器、タイミングジェネレータが一つのチップ内に集積されて構成される。光学系とイメージセンサとの間には、赤外カットフィルタや光学ローパスフィルタが配置される。また、イメージセンサには、マイクロレンズアレイ及びベイヤー配列のカラーフィルタが設けられる。アナログゲインは、AGC(オートゲインコントローラ)を含み、画像信号を増幅して出力する。AGCのゲインは、タイミングジェネレータで制御される。AD変換器は、アナログ電圧信号をデジタル信号に変換して出力する。
【0017】
また、デジタルカメラは、画像処理回路を備える。画像処理回路は、ゲイン補正(ホワイトバランス感度設定)、ガンマ補正、同時化処理、RGB−YC変換処理、ノイズ低減処理、輪郭補正、JPEG圧縮の各処理を実行する。ゲイン補正では、RGB各信号から算出されたゲイン補正係数でゲインを補正するものである。ゲイン補正係数の算出方法としては、タングステン、蛍光灯、晴天等のゲイン補正係数を予め設定しておき、ユーザが手動で切り替える方法、RGB信号各々の平均値を算出し、各平均値が等しくなるようにゲイン補正係数を算出する方法、RGB信号各々のヒストグラムを算出し、ヒストグラムより照明光源色を予測してゲイン補正係数を算出する方法等がある。ガンマ補正では、CIS出力をディスプレイの入出力特性に合わせる。同時化処理では、ベイヤー配列のイメージセンサから出力された画像信号をR信号、G信号、B信号に分離し、それぞれの色信号において周囲画素信号を用いて空いている画素信号を補間する。同時化処理では、隣接画素値の加算平均で空いている画素を補間する。RGB−YC変換処理では、RGB信号から輝度信号Y及び色差信号Cr、Cb信号を生成する。輪郭補正では、光学ローパスフィルタ等によるMTF低下やCCDの開口の影響によるMTFの低下を修正し、あるいは画像のシャープネスを上げて濃淡にメリハリをつける。ノイズ低減処理では、平滑化処理やメディアンフィルタによる孤立点除去を行う。JPEG圧縮では、画像データを8×8のブロックに分割し、DCT、量子化、ハフマン符号化を順次行って画像データを圧縮する。画像処理回路で画像処理して得られた画像信号は、スクリーンに出力されて表示され、あるいはメモリカードに出力されて記憶される。メモリカードはSDカードその他のフラッシュメモリを用いることができる。
【0018】
また、デジタルカメラは、AE/AF制御回路を備える。AE/AF制御回路は、AE及びAFを実行する。AEに関しては、画像信号の加重平均値(平均輝度レベル)を算出し、信号平均値と基準値を比較して露光値を決定する。測光方法(平均輝度レベルを求めるアルゴリズム)には、中央重点測光やスポット測光、多分割測光等がある。AFに関しては、コントラスト検出方法やTTL位相差検出方法等がある。AE/AF制御回路は、決定した露光値に基づいてタイミングジェネレータに制御信号を出力し、タイミングジェネレータは制御信号に基づいてアナログフロントエンド(AFE)のゲインを制御し、露光時間を制御する。また、光学系のフォーカスや絞りを制御する。
【0019】
本実施形態のデジタルカメラは、以上のような基本構成を備えつつ、背面のタッチスクリーンの近傍にシャッタレリーズボタンを備える。ユーザは、デジタルカメラの正面に設けられたレンズを被写体に向けつつ、背面のシャッタレリーズボタンを操作することでフォーカスを合わせ、被写体を撮影する。本実施形態におけるシャッタレリーズボタンは、押しボタンスイッチ機能とタッチスイッチ機能をともに備えるように構成される。
【0020】
図1Aにおいて、液晶表示装置10がデジタルカメラの背面の所定位置に設けられる。液晶表示装置10の構成及び駆動回路は周知であるからその説明は省略する。液晶表示装置10には、撮影しようとする画像あるいは既に撮影されメモリカードに記憶された画像が読み出されて表示される。液晶表示装置10の上面、すなわちデジタルカメラの背面側には基板、本実施形態では透明基板12が配置され、さらに透明基板12の上面には電極、本実施形態では透明電極14が所定のパターンで形成される。液晶表示装置10、透明基板12、透明電極14がデジタルカメラ背面のタッチスクリーンを構成する。タッチスクリーンの方式には、抵抗膜式、静電容量式、超音波式、光学式等があり、いずれの方式を用いてもよいが、本実施形態では静電容量式を用いる。静電容量式には、さらにマトリクス状に電極(センサワイヤ)を設け、タッチされた場合の電極間の静電容量の変化を検出する投影型静電容量方式と、透明な導電膜と四隅の電極で構成され、四隅の電極に同じ位相の電圧をかけてタッチされた場合の四隅から流れた電流量の比率を算出する表面型静電容量方式があるが、本実施形態では、投影型静電容量方式を用いる。そして、マトリクス状に電極を設けるのではなく、透明基板12の一つの面(デジタルカメラの背面側)に導電性材料からなる複数の透明電極14を所定形状(例えば三角形状)で2次元配置し、三角形状の電極の面積を透明基板12の位置に応じて連続的に変化させる。図2に、デジタルカメラの模式的平面図を示す。複数の三角形状の透明電極14が、その斜辺が互いに対向するように隣接して形成される。三角形状の透明電極14を図のように平面図において上下2つの群14a、14bに分けると、2つの群14aと14bとが互いに鋸歯状に噛み合うように配置されるということができる。複数の三角形状の透明電極14のそれぞれは、ユーザのタッチ位置を高精度で検出するために、できるだけ小さく形成するのが好ましい。複数の三角形状の透明電極14は、互いに電気的に絶縁されており、それぞれの透明電極14には配線が接続される。三角形状の透明電極14の面積は連続的に変化しているから、ユーザがスクリーンにタッチすると、そのタッチ位置における電極面積に応じて電極間の静電容量が一義的に変化し、タッチされた部位の2次元位置を検出することができる。もちろん、このような電極構造は一例にすぎず、任意の電極構造を用いることができる。
【0021】
再び図1Aに戻り、液晶表示装置10及び透明基板12の下部に、回路基板18が設けられる、回路基板18上には電極20が形成され、電極20を囲うようにドーム型トグルばね22が設けられる。また、タッチスクリーンを構成する透明基板12のうち、電極20及びトグルばね22の上部に対応する位置には開口が設けられ、この開口にシャッタレリーズボタンとしての押しボタン16が設けられる。押しボタン16は、透明基板12の開口に挿入される。押しボタン16の下部には凸部が設けられ、凸部の下端はドーム型トグルばね22から所定距離だけ離間するようにばね24で上方に付勢される。また、透明基板12上であって押しボタン16の周囲には、タッチスクリーンを構成する所定パターンの透明電極14とは別のパターンの透明電極14が設けられる。タッチスクリーンを構成するそれぞれ透明電極14に接続される配線、及び押しボタン16の周囲に形成されるそれぞれの透明電極14に接続される配線は、いずれも回路基板に接続される。回路基板には信号処理用のICが搭載されており、信号処理用ICは、タッチスクリーンの透明電極14の静電容量の変化を検出するとともに、押しボタン16周囲の透明電極14の静電容量の変化を検出する。すなわち、タッチスクリーンのタッチ操作を検出する回路基板と、押しボタン16のタッチ操作を検出する回路基板は共通である。
【0022】
図1Aは、ユーザが押しボタン16を操作していない状態を示しており、押しボタン16下部の凸部あるいはロッドの下端はドーム型トグルばね22に接触しておらず、電極20にも接触していない。したがって、信号処理用ICは、透明電極14の静電容量の変化を検出せず、かつ電極20の接触も検出せず、押しボタン16のスイッチ、すなわちタッチスイッチと押しボタンスイッチはいずれもOFFのままである。
【0023】
図1Bは、図1Aの状態からユーザが押しボタン16に軽く触れた(タッチした)状態を示す。ユーザが押しボタン16に軽く触れると、ユーザの指は透明基板12上であって押しボタン16の周囲に設けられた透明電極14に触れる。ユーザの指が透明電極14に触れることで、タッチスイッチがONされる。より詳細には、押しボタン16の周囲には、図2の平面図に示すようにリング状の2つの透明電極パターンが同心円状に形成されており、ユーザの指がこれらの透明電極パターンに触れると2つの透明電極パターン間に静電容量変化が生じる。この静電容量変化を検出することで、タッチスイッチのON信号が出力される。このとき、押しボタン16の凸部下端はドーム型トグルばね22に当接するものの、トグルばね22はドーム形状をそのまま維持するため電極20と接触せず、押しボタン16の押しボタンスイッチはOFFのままである。
【0024】
図1Cは、図1Bの状態からユーザがさらに押しボタン16を押下操作した状態を示す。ユーザの指は透明電極14に接触し続けるためタッチスイッチはONのままである。一方、押しボタン16がさらに深く押されるため、押しボタン16の凸部下端がトグルばね22を押し下げ、トグルばね22を下方に変形させる。このトグルばね22の変形により、トグルばね22が電極20に接触し、押しボタン16の押しボタンスイッチのON信号が出力される。また、トグルばね22が変形する際に、ユーザはトグルばね22の変形に伴うクリック感を感じる。このクリック感により、ユーザが押しボタンスイッチがONされたことを確実に感じることができる。一般に、タッチスイッチのみではユーザの操作感が薄く、スイッチがONされたか否かを実感することが困難である。押しボタンスイッチのクリック感を出すことで、ユーザは被写体を撮影できたことを実感できる。
【0025】
なお、図1Cの状態からユーザが指を離すと、ばね24の弾性力により押しボタン16は上方に押し上げられ、トグルばね22は初期のドーム形状に復帰して電極20との接触状態が解除される。
【0026】
以上のように、押しボタン16は押しボタンスイッチ機能と、タッチスイッチ機能をともに備え、押しボタン16のタッチ操作でタッチスイッチのON信号が出力され、押しボタン16の2段目の押下操作で押しボタンスイッチのON信号が出力される。従って、タッチスイッチのON信号をS1信号として測光及び合焦を行い、押しボタンスイッチのON信号をS2信号として撮影を行うことができる。しかも、本実施形態では、タッチスクリーンを構成する透明基板12をそのまま用いて押しボタン16の周囲に押しボタン16のタッチスイッチ機能を構成するための透明基板及び透明電極14を実現しているので、構成の簡易化、部品点数の削減を図り、コスト増加を抑制することができる。カメラにおいて、単にシャッタボタンにセンサスイッチを設け、ユーザがシャッタボタンに軽く触れたことを検出して測光及び表示回路を動作させることも考えられるが、シャッタボタン専用のセンサスイッチを設ける必要があることからコスト増加を招く。本実施形態では、タッチスクリーンを構成するための透明基板12をそのまま用い、かつ、タッチスクリーンを構成する透明電極14と同様に透明基板12の同一面に透明電極14を形成してシャッタレリーズボタンのタッチスイッチ機能を実現しているので、従来に比べて製造コストを抑制できる。
【0027】
本実施形態では、透明基板12上に透明電極14を形成しているが、透明基板12上に透明フィルムを形成し、この透明フィルム上に透明電極14を形成してもよい。
【0028】
図3及び図4に、他の実施形態におけるデジタルカメラの模式的断面図及び平面図を示す。図1Aと異なる点は、透明基板12上に フレキシブルな透明フィルム26が形成され、押しボタン16は透明フィルム26によって被覆される点、及び透明電極14は透明フィルム26上に形成される点である。透明フィルム26により透明基板12及び押しボタン16が保護される。特に、押しボタン16は透明基板12に設けられた開口に挿入されており、開口部と押しボタン16との隙間から異物が混入するおそれがあるが、透明フィルム26で押しボタン16を被覆することで、異物混入を防止できる。ユーザが押しボタン16を半押しすると、ユーザの指が透明電極14に触れ、タッチスイッチのON信号が出力される。ユーザが押しボタン16をさらに全押しすると、押しボタン16下部の凸部あるいはロッドがドーム型トグルばね22に当設し、トグルばね22を変形させて電極20に接触し、押しボタンスイッチのON信号が出力される。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0030】
例えば、本実施形態では、押しボタン16をシャッタレリーズボタンとしているが、押しボタン16を他の機能を有するボタンとしてもよく、タッチスイッチのON信号と押しボタンスイッチのON信号とで異なる動作を行う任意のボタンに適用できる。
【0031】
また、本実施形態では、撮像装置としてデジタルカメラを例にとり説明したが、撮像機能を有する携帯電話、携帯情報端末、あるいはビデオカメラにも同様に適用することができる。
【0032】
また、本実施形態では、トグルばね22及び電極20で押しボタンスイッチを実現しているが、これに限定されるものではなく、押しボタン16の押下操作により閉成(ON)する任意のスイッチ構造を用いることができる。
【0033】
また、本実施形態では、デジタルカメラの背面に設けられたタッチスクリーンと押しボタン16は異なる位置にあるものとして説明したが、タッチスクリーンの一部に押しボタン16が形成されていてもよい。
【0034】
また、本実施形態では、透明基板12上に透明電極14を形成しているが、透明電極は一般に抵抗率が高いので透明の必要でない部分については別の金属を蒸着やメッキで付加する等して抵抗率を下げても良い。透明フィルム26についても同様であり、必要でない部分は非透明であってもよい。
【0035】
さらに、本実施形態では、透明基板12の上面、すなわち透明基板12の表側に電極を形成しているが、透明基板12の下面、すなわち透明基板12の裏側に電極を形成してもよい。具体的には、透明基板12の厚さを薄くしつつ、タッチスクリーンの電極と押しボタンの電極を透明基板12の下面(あるいは裏面)に形成する。基板の裏面に電極を形成することで、電極を保護することができる。
【符号の説明】
【0036】
10 液晶表示装置、12 透明基板、14 透明電極、16 押しボタン、18 回路基板、20 電極、22 ドーム型トグルばね、24 ばね、26 透明フィルム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置の操作装置であって、
基板と、
前記基板に設けられた開口に挿入される押しボタンと、
前記基板面であって前記押しボタンの周囲に設けられた複数の電極を有し、前記押しボタンのタッチ操作を検出するタッチスイッチと、
前記押しボタンの押下操作により閉成する押しボタンスイッチと、
を備え、前記基板は、前記撮像装置の備えるタッチスクリーンを構成する基板と同一であり、かつ、前記電極は、前記タッチスクリーンを構成する電極が前記基板に形成される面と同一面に形成される
ことを特徴とする撮像装置の操作装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、さらに、
前記基板と前記電極との間に、前記押しボタンを被覆するようなフィルムが形成される
ことを特徴とする撮像装置の操作装置。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかに記載の装置において、
前記押しボタンは、シャッタレリーズボタンであり、
前記タッチスイッチのONにより前記撮像装置の測光及び合焦が実行され、前記押しボタンスイッチのONにより被写体の撮影が実行される
ことを特徴とする撮像装置の操作装置。
【請求項4】
撮像装置であって、
基板及び第1の電極を有するタッチスクリーンと、
前記基板に設けられた開口に挿入されるシャッタレリーズボタンと、
前記基板面のうち前記第1の電極が形成された面であって前記シャッタレリーズボタンの周囲に形成された複数の第2の電極を有し、前記シャッタレリーズボタンのタッチ操作を検出するタッチスイッチと、
前記シャッタレリーズボタンの押下操作により閉成する押しボタンスイッチと、
を備え、前記タッチスイッチのONにより前記撮像装置の測光及び合焦が実行され、前記押しボタンスイッチのONにより被写体の撮影が実行される
ことを特徴とする撮像装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−118061(P2011−118061A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−273843(P2009−273843)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】