説明

撮影装置

【課題】リードスクリューの上にキャリッジの歯が乗り上げたときにより確実に復旧を図ることができる撮影装置を提供する。
【解決手段】リードスクリューLSのネジ山にレンズの保持移動部であるキャリッジのネジ山が乗り上げたときには、表示によりユーザに対してバリアを閉じる方向に操作する様に指示する。この指示を受けたユーザにバリアのスライド操作を行なわせることによりバリア11が備えるラック110,111をズームモータ1041とフォーカスモータ1051との双方のモータ軸に在るピニオンギアPG1,PG2に螺合させ強制的にリードスクリューLSを回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影光学系で被写体光を捉えて撮影を行なう撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮影装置にはズームレンズやフォーカスレンズを駆動するための駆動装置が備えられているものが多い。この駆動装置の構成を図1に示す。
【0003】
図1は、ズームレンズやフォーカスレンズを駆動する駆動装置2の構成の一例を示す図である。図1(a)には、駆動装置2の全体の構成が示されており、図1(b)には、キャリッジ200とリードスクリュー22の螺合状態が示されている。
【0004】
なお、図1の例では図の上下方向が光軸になる。
【0005】
図1(a)、図1(b)を参照して駆動装置2の構成を説明する。
【0006】
図1に示す駆動装置2にはレンズLを駆動するためのステッピングモータ21が備えられている。そのステッピングモータ21から下方に向けてステッピングモータ21の回転を受けて回転するリードスクリュー22が延びて配設されている。また、そのリードスクリュー22が延びている方向に並行にレンズ保持枠20が移動するときにレンズ保持枠を光軸方向に正しく案内するためのガイド棒23,24が2本設けられている。
【0007】
一方レンズ保持枠20には、上記リードスクリュー22に螺合する保持移動部(以降においてはキャリッジということもある)200と、上記2本のガイド棒23,24に対応する位置に、それらの2本のガイド棒23,24それぞれが貫通する貫通穴201とフォーク202とがそれぞれ設けられている。そのキャリッジ200には、リードスクリュー22を両側から弾力的に挟み込む、コの字型の挟持部200a(図1(b)参照)が備えられていてそのコの字型の挟持部200aの一方の側にリードスクリュー22のネジに螺合するネジ200Sが設けられている。
【0008】
このコの字型の挟持部200aがリードスクリュー22に挟み込まれる様にして配設されると、上記リードスクリュー22に設けられているネジにキャリッジ200が備える挟持部のネジ200Sが螺合され、さらにレンズ保持枠20が備える貫通穴201とフォーク202に2本のガイド棒23,24それぞれが貫通する様にして配設されると、図1(a)に示すレンズ駆動装置2になる。
【0009】
図1(a)に示す構成であると、リードスクリュー22の回転とともに、レンズ保持枠20の姿勢が正しく保たれたまま光軸方向にレンズLが移動する。
【0010】
しかしながら、図1に示す駆動装置2が搭載されている撮影装置をユーザが誤って落としてしまう場合もある。その場合には落下の衝撃により稀にリードスクリュー22に設けられているネジの山の上にキャリッジ側のネジ200Sの山が乗り上げてしまってリードスクリュー22が回らなくなってしまうことがある(図1(b)参照)。
【0011】
そこで、特許文献1ではリードスクリュー22が回らなくなった状態をレンズの移動を検知する検知手段により検知しその検知手段がリードスクリューの回転異常等を検知した場合には、ステッピングモータ21を通常よりも高いトルクで駆動したり、ステッピングモータ21の回転速度を時間の経過とともに可変にしてリードスクリューに衝撃を与えたりすることによってリードスクリューのネジ山の上に乗り上げた状態のキャリッジのネジ山を元の通りにリードスクリューに螺合させて復旧を図る技術が提案されている。
【0012】
しかし、図2の様な駆動装置に用いられるモータはレンズを動かすことができる程度の小さなトルクしか元々持っていないことが多く、通常よりも高いトルクで駆動しようとしてもあまり高いトルクにならずリードスクリューにあまり効果的な衝撃を与えることができないことがある。またモータの回転数を可変にしたとしてもあまり大きな可変範囲が得られずに効果的な衝撃をリードスクリューに与えることができないこともある。
【特許文献1】特開2004−151300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記事情に鑑み、リードスクリューのネジ山の上にキャリッジ側のネジ山が乗り上げたときにより確実に復旧を図ることができる撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成する本発明の撮影装置は、撮影光学系で被写体光を捉えて撮影を行なう撮影装置において、
所定の光軸方向に延びるリードスクリュー、およびそのリードスクリューを回転させる駆動モータを有する駆動部と、
上記撮影光学系の少なくとも一つの光学部材を保持するとともに、上記リードスクリューに螺合しそのリードスクリューの回転に応じて光軸方向に移動する保持移動部と、
上記撮影光学系の前面を開放自在に覆うとともに、閉動作に伴って上記駆動モータを機械的に回転駆動するバリアとを備えたことを特徴とする。
【0015】
上記本発明の撮影装置によれば、この撮影装置を誤って落としてしまって上記リードスクリューのネジ山の上に上記保持移動部つまりキャリッジ側のネジ山が乗り上げてしまってリードスクリューが回転しなくなったときには上記バリアを用いることによって外部から相対的に高いトルクで上記駆動モータを機械的に回転駆動することによってリードスクリューを回転させることができる。
【0016】
そうすると上記保持移動部(キャリッジ)側のネジ山がリードスクリューのネジ山に乗り上げた状態にあってもリードスクリューが強制的に回動されるため、ほぼ確実にリードスクリューと保持移動部とが元のとおりに螺合する。
【0017】
以上説明した様にリードスクリューのネジ山の上にキャリッジ側のネジ山が乗り上げたとしてもほぼ確実に復旧を図ることができる撮影装置が実現する。
【0018】
ここで、上記撮影光学系が、ピント調整用のフォーカスレンズを含み、上記保持移動部が、そのフォーカスレンズを保持するものであっても良く、また上記撮影光学系が、焦点距離調整用のズームレンズを含み、上記保持移動部が、そのズームレンズを保持するものであっても良い。
【0019】
ここで上記駆動モータがパルス信号の入力を受けて回転するステッピングモータであった場合には上記バリアの閉動作時にそのステッピングモータの回転のさせ方によっては、ステッピングモータが備えるステータ側の励磁用のコイルとロータ側の磁極との位置関係が崩れてしまうことがある。
【0020】
そこで上記駆動モータが、パルス信号の入力を受けて回転するステッピングモータであった場合には、上記バリアは、そのバリアの閉動作時に、その駆動モータを、上記パルス信号を構成する励磁パターン1周期分の回転角だけ回転させるものであることが好ましい。
【0021】
周知の通りステッピングモータは、1パルスあたりの回転角が定められていて、例えば1パルスあたりの回転角度を90度とすると2パルスで180度、3パルスで270度、4パルスで360度という風に回転する。もしも4パルス分の回転角と同一の回転角だけ回転させる移動距離だけバリアが移動するものであると、ステッピングモータのロータが一回転して元の位置に戻る(つまり一周期分の回転角度回転する)ので、その後ステッピングモータを駆動しようとしたときには乗り上げた状態が起こる前と同じところから再駆動することができる。
【0022】
ここで上記バリアが、手動操作で開閉されるバリアであり、
上記駆動部の駆動により上記保持移動部が正常に動作しているか否かを検出する検出手段と、
上記検出手段により異常動作を検出した場合に上記バリアを閉じるように促すメッセージを表示する表示手段とを備えたものであることが好ましい。
【0023】
そうすると上記駆動部の駆動により上記保持移動部(キャリッジ)が正常に動作していないことが検出手段で検出された場合に上記表示手段によって上記バリアを閉じるように促すメッセージがユーザに向けて表示されるので、そのメッセージにしたがってユーザに上記バリアを手動操作で閉じさせればモータにかなり高いトルクで回転力が加えられリードスクリューが回転してリードスクリューと保持移動部とが元のとおりに螺合する。
【0024】
また、上記バリアを開閉させるバリア開閉モータを備え、
上記バリアが、そのバリアの閉動作に伴って、上記駆動モータを摩擦部材を介して回転駆動するものであることが好ましい。
【0025】
上記バリアが上記バリア開閉モータにより開閉されるものである場合には、ギアの連結などを用いると螺合がしっくりとしないことがあるので、上記駆動モータを摩擦部材を介して回転駆動すると良い。
【0026】
さらに、上記バリアを開閉させるバリア開閉モータと上記駆動部の駆動により上記保持移動部が正常に動作しているか否かを検出する検出手段とを備え、
上記バリア開閉モータは、上記検出手段により異常動作を検出した場合に上記バリアを閉じるように回転するものであることが好ましい。
【0027】
そうすると上記検出手段によって上記保持移動部が正常に動作していないことが検出された場合に上記バリア開閉モータが上記バリアを閉じるように自動的に回転してその回転によりリードスクリューと保持移動部とを元の通りに螺合させることができる。
【0028】
このため、ユーザは、この撮影装置を拾った後電源スイッチ等を再投入する操作を行なうことですぐに撮影を再開することができる。
【発明の効果】
【0029】
以上説明した様に、リードスクリューのネジ山にキャリッジのネジ山が乗り上げたとしても確実に復旧を図ることができる撮影装置が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
図2、図3は、本発明の一実施形態である撮影装置を示す図である。
【0032】
図2には、撮影装置を斜め上方から見た斜視図が示されており、図3には撮影装置を斜め後方から見た斜視図が示されている。
【0033】
図2に示す撮影装置1にはスライド操作される、電源スイッチと兼用のバリア11が設けられている。このバリア11が開方向に駆動されると、電源から電力が供給され動作状態になると同時に撮影光学系の中の対物レンズ10が表面に露出して図2に示す撮影スタンバイ状態になる。この図2の状態にあるときにバリア11が、図2中の矢印が示す閉じ方向に駆動されると、電源からの電力供給が遮断され非動作状態になると同時に対物レンズ10がそのバリア11により覆われて保護され携帯するのに適した形になる。
【0034】
また図3に示す様にボディ背面には、表示画面13が備えられており、上記バリア11が開方向にスライド操作され対物レンズが露出すると、その対物レンズ10が捉えている画像がその表示画面上に表示される。なお表示画面13の横には、ズームスイッチ14や十字キー15などの操作子が備えられており、ボディ上面にはレリーズボタン12が備えられている。
【0035】
本実施形態では撮影装置2のボディのスリム化を図るためにこの撮影装置2の内部に、対物レンズを経由して入射してきた被写体光をその対物レンズの光軸と直交する第2の光軸方向(図1に示す撮影装置の高さ方向)に反射する反射部材を備えた屈曲光学系が備えられている。その屈曲光学系内の第2の光軸の側にはピント調整用のフォーカスレンズと焦点距離調節用のズームレンズとの双方が配備されているので、この撮影装置の内部には図1で説明した駆動装置がズームレンズ用とフォーカスレンズ用との2系統備えられている。
【0036】
図4は、撮影装置内のフォーカスモータ1041とズームモータ1051とを抜き出してそれぞれの配設位置を示した図である。
【0037】
図4に示す様に、フォーカスモータ1041とズームモータ1051はそれぞれ撮影装置内部の上方と下方に配設され、各モータそれぞれからは、フォーカスレンズを保持するレンズ保持枠が備えるキャリッジが螺合するリードスクリューと、ズームレンズを保持するレンズ保持枠が備えるキャリッジが螺合するリードスクリューが縦方向に延びて配設されている。つまり図1に示す駆動装置が2つ対向する様にして内部に配設されている訳である。
【0038】
そこで、図2、図3に示したバリア11に、閉動作に伴って上記2つのモータそれぞれのモータ軸に設けられているピニオンギアを機械的に回転駆動することができるラック110a、110bを設けて、強制的にリードスクリューを回転させることができる様にしている。本実施形態では、バリア11が、バリアの閉動作時に、ステッピングモータの、パルス信号を構成する励磁パターン一周期分の回転角と同一の回転角だけロータを回転させる移動距離分、移動する構成になっている。
【0039】
ステッピングモータは、例えば1パルスあたり90度動くものであると、2パルスで180度、3パルスで270度、4パルスで360度という風に回転する。もしも一周期つまり4パルス分の回転角度だけ回転させる移動距離をバリアが移動するものであると、ステッピングモータのロータがラックによって強制的に360度回動されほぼ元の位置に戻る。このようにしておくと、ステッピングモータ内の磁石の位置と励磁コイルの位置関係が正常に保たれるので復旧後すぐに撮影スタンバイ状態になる。
【0040】
図5は、撮影装置内部の構成を示すブロック図である。
【0041】
ここで、図5を参照して撮影装置1の内部の構成をまず説明し、その後、どのようにしてキャリッジのリードスクリュへの乗り上げ状態を検知して、どのようにユーザにスライド操作を行なわせるかを説明する。
【0042】
まず撮影装置1の内部の構成を簡単に説明する。
【0043】
なお、図5には、屈曲光学系や絞りや撮像素子などをまとめて撮像部と記載してある。また、ズームスイッチ14やレリーズボタン12等の操作子をまとめて操作部と記載してある。さらに、ズームレンズのホームポジションを検出するホームポジションセンサ(HPセンサ)であるホトインタラプタ(PI)とフォーカスレンズのホームポジションを検出するHPセンサであるPIとをまとめてHPセンサPI103と記載してある。
【0044】
図5に示す様にこの撮影装置1の動作は統括的に制御部100によって制御されている。操作部110からこの制御部100に操作信号が供給されてくると、制御部100内のプログラムメモリ内のプログラムの手順にしたがってこの撮影装置1の動作が制御される。
【0045】
まず、バリア11がスライド操作され電源からの電力がこの撮影装置に供給され動作状態になったら、制御部100は撮像部120内の撮像素子に指示して所定の間隔ごとに画像データを生成させては出力させる。その画像データを受けて制御部100は表示部130に指示して所定の間隔ごとに画像を切り替えて表示させることによって、あたかも屈曲光学系が捉えている被写体が動いているかの様に表示画面13上に表示させる。
【0046】
このときに制御部100は、ドライバ104に指示してフォーカスモータ1041を駆動させフォーカスレンズを常に合焦位置に駆動することによりピントのあった被写体を撮像素子に結像させている。このときにはフォーカスレンズの位置が分からないと合焦位置にフォーカスレンズを配置することができないので、ホームポジションセンサ(HPセンサ)であるフォトインタラプタ(PI)103を横切らせることによりホームポジションを検出してから合焦位置にフォーカスレンズを配置している。
【0047】
また、制御部100は、ズームスイッチ14が操作されたときにもドライバ105に指示してズームモータ1051を回転させズームレンズの位置を一旦ホームポジションセンサを横切らせることにより検出してズームスイッチが操作されている時間に応じた焦点距離になる様にズームレンズを移動させ焦点距離を変化させ被写体を結像させている。
【0048】
こうしてピントのあった、所定のズーム倍率の画像が表示画面上に表示されているときにレリーズボタンが押されたら、撮像素子で画像データが生成され画像処理部で画像処理が行なわれた画像データが記録部に記録される。
【0049】
ここで、この撮影装置1を誤って落としてしまって図1(b)に示す様にキャリッジのネジ山がリードスクリューのネジ山の上に乗り上げてしまった場合の処理を説明する。
【0050】
制御部100は、HPセンサPI103によるホームポジションの検知が所定の時間内に行なわれないときには、タイムオーバが起きたことをもって乗り上げた状態が発生したと判定して表示画面13上に‘レンズバリアを閉じて下さい’という文字を表示させる(図3参照)。
【0051】
この表示を見てユーザによってバリア11が閉じ方向にスライド操作されたら、そのときにバリア11のピニオンギア110により強制的にモータ軸が回動されリードスクリューが回るので乗り上げていたキャリッジ側のネジ山がリードスクリューのネジ山から谷の部分に入り込みリードスクリューのネジとキャリッジのネジが正常に螺合する様になる。このバリア11が閉じ方向にスライド操作されたときにモータ軸に与えられるトルクは、かなり大きなものになるので、ほぼ確実に乗り上げ状態から元の螺合状態に復帰する。
【0052】
ところで、バリアの中には電動式のものもある。
【0053】
図6は、第2の実施形態を説明する図である。
【0054】
図6には、バリア開閉モータ30により開閉されるバリアに設けられた摩擦部材と駆動モータ側の連結部材とが示されている。
【0055】
図6に示す様にバリア開閉モータ30がバリア31を開閉させる場合には、第1の実施形態と同様にバリアにラックを設けてモータ軸に在るピニオンギアに螺合させる構成にすると、バリア31がバリア開閉モータ30に駆動され自動開閉するものであるためにバリア側のラックとピニオンギアとの間の螺合状態がしっくりといかずにうまく螺合しないというトラブルが発生する恐れがある。
【0056】
そこで、バリア開閉モータ30により開閉されるバリアの場合には、いくつかの連結部材311を追加してモータ3041に相対的に大きなトルクを加えることができる様にするとともに摩擦部材31a、311aを双方に設けてそれらの摩擦部材31a,311aを介して駆動モータ3041を機械的に回転させることによりリードスクリュー32を回転させる構成にすると良い。
【0057】
以上説明した様に、リードスクリューのネジ山にキャリッジのネジ山が乗り上げたとしても確実に復旧を図ることができる撮影装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】レンズ駆動装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態である撮影装置を正面から見た背面図である。
【図3】本発明の一実施形態である撮影装置を背面から見た背面図である。
【図4】撮影装置内のフォーカスモータ1041とズームモータ1051とを抜き出してそれぞれの配設位置を示した図である。
【図5】撮影装置内部の構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態を説明する図である。
【符号の説明】
【0059】
1 撮影装置
10 対物レンズ
11 バリア
12 レリーズボタン
13 表示画面
14 ズームスイッチ
15 十字キー
100 制御部
101 画像処理部
102 記録部
103 HPセンサPI
104 105 ドライバ
1041 フォーカスモータ
1051 ズームモータ
110 操作部
120 撮像部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影光学系で被写体光を捉えて撮影を行なう撮影装置において、
所定の光軸方向に延びるリードスクリュー、および該リードスクリューを回転させる駆動モータを有する駆動部と、
前記撮影光学系の少なくとも一つの光学部材を保持するとともに、前記リードスクリューに螺合し該リードスクリューの回転に応じて光軸方向に移動する保持移動部と、
前記撮影光学系の前面を開放自在に覆うとともに、閉動作に伴って前記駆動モータを機械的に回転駆動するバリアとを備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
前記撮影光学系が、ピント調整用のフォーカスレンズを含み、前記保持移動部が、該フォーカスレンズを保持するものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
【請求項3】
前記撮影光学系が、焦点距離調整用のズームレンズを含み、前記保持移動部が、該ズームレンズを保持するものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
【請求項4】
前記駆動モータが、パルス信号の入力を受けて回転するステッピングモータであり、前記バリアは、該バリアの閉動作時に、該駆動モータを、前記パルス信号を構成する励磁パターン1周期分の回転角と同一の回転角だけ回転させるものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
【請求項5】
前記バリアが、手動操作で開閉されるバリアであり、
前記駆動部の駆動により前記保持移動部が正常に動作しているか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段により異常動作を検出した場合に前記バリアを閉じるように促すメッセージを表示する表示手段とを備えたものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
【請求項6】
前記バリアを開閉させるバリア開閉モータを備え、
前記バリアが、該バリアの閉動作に伴って、前記駆動モータを摩擦部材を介して回転駆動するものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
【請求項7】
前記バリアを開閉させるバリア開閉モータと前記駆動部の駆動により前記保持移動部が正常に動作しているか否かを検出する検出手段とを備え、
前記バリア開閉モータは、前記検出手段により異常動作を検出した場合に前記バリアを閉じるように回転するものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−20803(P2008−20803A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−194134(P2006−194134)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】