説明

操作レバーのグリップ

【課題】グリップの弾性変形によって係止部を被係止部に係止させて抜け止めする場合に、寸法誤差による組付性の悪化を抑制しつつ軽量化を図る。
【解決手段】グリップ10は、係止部34を備えている弾性変形可能な樹脂(ポリ塩化ビニル)製のインナー部材26と、そのインナー部材26の外周側を被覆するように設けられたインナー部材26よりも硬質で比重が小さい樹脂(ポリプロピレン)製のアウター部材28とによって構成されているため、操作レバー本体12に嵌合する際には多少の寸法誤差であればインナー部材26の弾性変形によって係止部34が係止爪(被係止部)30を乗り越えることが可能で、操作レバー本体12に対して容易に組み付けることができる。また、インナー部材26の外周側には比重が小さいアウター部材28が設けられているため、全体をインナー部材26と同じポリ塩化ビニルで一体に構成する場合に比較して軽量化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は操作レバーに係り、特に、操作レバー本体の先端部に嵌合されて一体的に装着されるグリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーキングブレーキ用操作レバー等の操作レバーのグリップの一種に、筒形状を成していて操作レバー本体の先端部の外周側に嵌合されるとともに、その筒形状の内周面にはその操作レバー本体の被係止部に係止される係止部が設けられており、その操作レバー本体に嵌合される際に弾性変形によってその係止部が被係止部を乗り越えるとともに、組付位置において弾性復帰してその係止部が被係止部に係止されることにより抜け止めされ、その操作レバー本体に一体的に装着されるグリップが知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、ポリ塩化ビニル(PVC)製のグリップが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−7563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記ポリ塩化ビニルは比較的比重が大きい(1.4程度)ため、グリップの重量が大きくなるという問題があった。これに対し、例えばポリプロピレン(PP)は比重が0.9程度と小さいが、ポリ塩化ビニルに比べて硬質であるため、弾性変形を伴ってグリップを操作レバー本体に嵌合する際の組付作業が僅かな寸法誤差によって困難になる可能性があった。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、グリップの弾性変形によって係止部を被係止部に係止させて抜け止めする場合に、寸法誤差による組付性の悪化を抑制しつつ軽量化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、第1発明は、筒形状を成していて操作レバー本体の先端部の外周側に嵌合されるとともに、その筒形状の内周面にはその操作レバー本体の被係止部に係止される係止部が設けられており、その操作レバー本体に嵌合される際に弾性変形によってその係止部がその被係止部を乗り越えるとともに、組付位置において弾性復帰してその係止部がその被係止部に係止されることにより抜け止めされ、その操作レバー本体に一体的に装着されるグリップにおいて、(a) 前記係止部を備えているとともに、前記操作レバー本体の外周側に密着するように嵌合される弾性変形可能な樹脂製のインナー部材と、(b) そのインナー部材の外周側を被覆するように設けられるとともに、そのインナー部材よりも硬質で比重が小さい樹脂製のアウター部材と、を有することを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明の操作レバーのグリップにおいて、前記インナー部材はポリ塩化ビニル製で、前記アウター部材はポリプロピレン製であることを特徴とする。
【0008】
第3発明は、第1発明または第2発明の操作レバーのグリップにおいて、前記インナー部材には、前記係止部を除く部分に部分的に内外周面に貫通する貫通穴が設けられており、その貫通穴により前記アウター部材と前記操作レバー本体との間に空隙が形成されることを特徴とする。
【0009】
第4発明は、第3発明の操作レバーのグリップにおいて、前記貫通穴は、前記インナー部材の長手方向において相対的に前記操作レバー本体の基端側に位置する側が大きな面積を占めるように設けられていることを特徴とする。すなわち、インナー部材の長手方向の中央で先端側と基端側とに分けた場合、先端側よりも基端側の方が貫通穴の面積が大きくなるように設けられれば良い。
【発明の効果】
【0010】
このような操作レバーのグリップにおいては、係止部を備えている弾性変形可能な樹脂製のインナー部材と、そのインナー部材の外周側を被覆するように設けられたインナー部材よりも硬質で比重が小さい樹脂製のアウター部材とによって構成されているため、操作レバー本体に嵌合する際には多少の寸法誤差であればインナー部材の弾性変形によって係止部が被係止部を乗り越えることが可能で、グリップを操作レバー本体に対して容易に組み付けることができる。また、そのインナー部材の外周側には比重が小さいアウター部材が設けられているため、全体をポリ塩化ビニル等の軟質の樹脂材料で構成する場合に比較して軽量化を図ることができる。更に、インナー部材については複数種類(例えば車種等)の操作レバーに共通で用いる一方、アウター部材については種類毎(例えば車種毎)に意匠形状を変更することにより、部品の共通化によるコストダウンを図ることができる。
【0011】
第2発明では、インナー部材がポリ塩化ビニル製であるため、そのインナー部材の弾性変形によって寸法誤差に拘らず組付性が良好に維持される一方、アウター部材は比重が小さい(0.9程度)ポリプロピレン製であるため、グリップ全体を比重が1.4程度のポリ塩化ビニルで構成する場合に比較して軽量に構成できる。
【0012】
第3発明では、インナー部材の係止部を除く部分に部分的に貫通穴が設けられ、アウター部材と操作レバー本体との間に空隙が形成されるため、係止部による組付強度を維持しつつ更なる軽量化や材料コストの低減を図ることができる。また、一般に操作レバーの操作は先端側を把持して操作される場合が多いが、第4発明では、上記貫通穴が操作レバー本体の基端側に位置する側が大きな面積を占めるように設けられているため、操作性への影響をできるだけ抑制しつつ空隙による軽量化、材料コストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例であるグリップが装着されたパーキングブレーキ用の操作レバーを説明する図で、(a) は車両の左側から見た側面図、(b) はグリップが設けられた先端部分を拡大して示す断面図である。
【図2】何れも図1の操作レバーの断面図で、(a) は図1(b) におけるIIA −IIA 矢視部分の断面図、(b) は図1(b) におけるIIB −IIB 矢視部分の断面図、(c) は図1(b) におけるIIC −IIC 矢視部分の断面図、(d) は図1(b) におけるIID −IID 矢視部分の断面図である。
【図3】図1の実施例において操作レバー本体にグリップが装着される前の状態を示す図で、(a) はグリップの断面図、(b) は操作レバー本体の先端部分の断面図であり、何れも図1(b) に対応する。
【図4】本発明の他の実施例を説明する図で、図3の(a) に対応するグリップの断面図である。
【図5】図4のグリップが操作レバー本体に装着された状態の断面図で、図1(b) の4箇所の矢視部分に対応する断面図であり、(a) はIIA −IIA 矢視部分の断面図、(b) はIIB −IIB 矢視部分の断面図、(c) はIIC −IIC 矢視部分の断面図、(d) はIID −IID 矢視部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、例えば運転席横のセンターコンソール部分に配設されてパーキングブレーキの非作動時に先端把持部が略水平な姿勢とされるパーキングブレーキ用の操作レバーに好適に適用されるが、運転席前方のインストルメントパネル下部等に把持部が上向きとなる姿勢で略垂直に配設されるパーキングブレーキ用の操作レバーや、シフトレバー等の車両用の他の操作レバー、或いは車両用以外の操作レバーにも適用され得る。操作レバー本体の先端部(グリップが装着される部分)は、例えば金属の筒体等によって構成されるが、中実の厚板材などであっても良い。グリップは、操作レバー本体の先端を塞ぐように有底筒形状とすることもできるが、軸方向の両端が開口している筒形状で操作レバーの先端側が開口していても良い。
【0015】
係止部が設けられるインナー部材はアウター部材よりも軟質で比重が大きい樹脂製で、例えばポリ塩化ビニル(PVC)が好適に用いられるが、熱可塑性エラストマー(TPE)等の他の樹脂材料を採用することもできる。アウター部材としては、例えばポリプロピレン(PP)が好適に用いられるが、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)等の他の樹脂材料を採用することもできる。両者の組合せに関しては、例えばPVC製インナー部材×PP製アウター部材、PVC製インナー部材×ABS製アウター部材、PVC製インナー部材×PA製アウター部材、PVC製インナー部材×PS製アウター部材、TPE製インナー部材×PP製アウター部材、TPE製インナー部材×ABS製アウター部材、TPE製インナー部材×PA製アウター部材、などが適当である。
【0016】
アウター部材は、成形と同時にインナー部材に溶着等により一体的に固着されるようにすることもできるが、インナー部材に設けられた切欠等にアウター部材の合成樹脂材料が回り込んで硬化することにより、固着されることなくインナー部材に離脱不能に結合されるようにすることもできる。インナー部材とアウター部材とを別体に成形した後に接着剤等で一体的に固着しても良いし、可能であればインナー部材に続いて2色成形(ダブルモールド)でアウター部材を成形するようにしても良い。
【0017】
インナー部材の筒形状は、操作レバー本体の先端部形状に応じて設定され、例えば断面が円形或いは楕円形等の円筒形状が一般的であるが、断面四角形等の角筒形状とすることも可能である。インナー部材は、例えば内周面が略全面に亘って操作レバー本体の外周面に密着するようにその操作レバー本体の先端部に嵌合されるが、操作レバー本体とインナー部材とが部分的に密着するだけでも差し支えない。
【0018】
操作レバー本体に設けられる被係止部は、グリップを操作レバー本体に嵌合する際に係止部が容易に被係止部に乗り上げることができるように、嵌合方向の前側に傾斜部を有する鋸歯のような係止爪が適当で、例えば金属製の操作レバー本体をU字形乃至はコの字形に切断して外側へ曲げ起こすなどして外側へ斜めに突き出す被係止部(係止爪)を設けることができる。係止部は、その係止爪の先端に係止されるようにインナー部材の内周側へ突き出す係合突起などが適当である。被係止部として単に凹所や係合穴を設け、インナー部材の内周面に設けられた係合突起がそれ等の凹所や係合穴内に嵌まり込んで係止されるものでも良いなど、種々の態様が可能である。
【0019】
第3発明では、インナー部材に貫通穴が設けられることによりアウター部材と操作レバーとの間に空隙が形成されるようになっており、第4発明では、インナー部材の長手方向において相対的に操作レバー本体の基端側に位置する側が大きな面積を占めるように貫通穴が設けられるが、この貫通穴の数や形状は操作レバーの操作性を損なわないように適宜定められる。第1発明、第2発明ではこのような貫通穴は必ずしも必要ない。
【実施例1】
【0020】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるグリップ10が操作レバー本体12に装着されたパーキングブレーキ用の操作レバー14を説明する図で、(a) は操作レバー14を車両左側から見た側面図、(b) はグリップ10が設けられた先端部分を拡大して示す断面図である。また、図2は、何れも図1の操作レバー14の断面図で、(a) は図1(b) におけるIIA −IIA 矢視部分の断面図、(b) は図1(b) におけるIIB −IIB 矢視部分の断面図、(c) は図1(b) におけるIIC −IIC 矢視部分の断面図、(d) は図1(b) におけるIID −IID 矢視部分の断面図である。また、図3は、図1の実施例において操作レバー本体12にグリップ10が装着される前の状態を示す図で、(a) はグリップ10の断面図、(b) は操作レバー本体12の先端部分の断面図である。
【0021】
この操作レバー14は運転席横のセンターコンソール部分に配設されるもので、操作レバー本体12は、基端部16が支持部材(セクタなど)18によって略水平な支持軸20の軸心まわりに回動可能に支持されているとともに、円筒形状の先端部22にグリップ10が嵌合されて一体的に装着されることにより、運転者によって把持される把持部24が構成されている。そして、パーキングブレーキの非作動時には、図1の(a) に示すように把持部24が車両の前方側(図の左方向)へ略水平に突き出す原位置に保持される一方、運転者により把持部24(グリップ10)が把持されて上方へ引き起こされ、支持軸20の右まわりに回動操作されることにより、図示しないブレーキケーブルを引張してパーキングブレーキを作動させる。また、操作レバー本体12の先端には、パーキングブレーキを解除する際に押込み操作されるレリーズノブ25が円筒形状のグリップ10の先端から突き出すように配設されるとともに、操作レバー本体12の内部には、ブレーキの作動状態を維持するためのポールやラチェット、その作動を解除するためのレリーズロッド等が配設されている。操作レバー本体12は、金属板材を丸めたり金属パイプを用いたりして構成されていて、先端部22は円筒形状を成している。
【0022】
グリップ10は、円筒形状のインナー部材26の外周側に、そのインナー部材26を被覆する円筒形状のアウター部材28が一体的に設けられたもので、操作レバー本体12の先端部22の外周側に嵌合されて一体的に装着されている。インナー部材26は、弾性変形可能な比較的軟質の樹脂であるポリ塩化ビニルによって構成されており、アウター部材28は、インナー部材26よりも硬質で比重が小さいポリプロピレンにて構成されている。これ等のインナー部材26およびアウター部材28は、例えばインナー部材26を成形した後に2色成形(ダブルモールド)でアウター部材28を成形することにより、成形と同時に両者を所定の接合強度で一体的に固着することができる。
【0023】
上記グリップ10が装着される操作レバー本体12の先端部22の上下の2箇所には、図3の(b) から明らかなように、長手方向に沿ってそれぞれ3つずつ計6つの係止爪30が設けられている。この係止爪30は被係止部に相当するもので、何れも円筒形状の内外に貫通するようにU字形乃至はコの字形に切断して、その内側を片持ち状に略平行に曲げ起こしたもので、グリップ10に嵌合される嵌合方向の先端側(操作レバー本体12の先端側;図3(b) における左側)で操作レバー本体12に接続されているとともに、その接続部分はグリップ10を嵌合する際に容易に乗り上げることができるように鋸歯状に傾斜させられている。一方、グリップ10のインナー部材26の内周面には、上記係止爪30が嵌め入れられる凹所32がその係止爪30に対応する計6箇所にそれぞれ設けられている。そして、これ等の凹所32の各々の嵌合方向前側(図3(a) における右側)の壁を構成するように内周側へ突き出している突出部分が係止部34であり、グリップ10が操作レバー本体12の先端部22に嵌合される際に、係止部34を含むインナー部材26の弾性変形によって係止部34が係止爪30を乗り越えるとともに、図1に示す組付位置において各係止爪30が凹所32内に収容されるようにインナー部材26が弾性復帰することにより、6つの係止部34がそれぞれ係止爪30の先端に係止されてグリップ10が抜け止めされる。
【0024】
このように、本実施例のグリップ10においては、係止部34を備えている弾性変形可能な樹脂(ポリ塩化ビニル)製のインナー部材26と、そのインナー部材26の外周側を被覆するように設けられたインナー部材26よりも硬質で比重が小さい樹脂(ポリプロピレン)製のアウター部材28とによって構成されているため、操作レバー本体12の先端部22に嵌合する際には多少の寸法誤差であればインナー部材26の弾性変形によって係止部34が係止爪30を乗り越えることが可能で、グリップ10を操作レバー本体12に対して容易に組み付けることができる。
【0025】
また、上記インナー部材26の外周側には比重が小さいアウター部材28が設けられているため、全体をインナー部材26と同じポリ塩化ビニルで一体に構成する場合に比較して軽量化を図ることができる。
【0026】
また、インナー部材26については複数の車種に共通で用いる一方、アウター部材28については車種毎に意匠形状を変更することにより、部品の共通化によるコストダウンを図ることができる。
【実施例2】
【0027】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0028】
図4および図5のグリップ40は、前記グリップ10に比較してインナー部材26に一対の貫通穴42が設けられ、その貫通穴42によってアウター部材28の内周面と操作レバー本体12の外周面との間に空隙44が形成されている点が相違する。貫通穴42は、前記凹所32や係止部34が設けられた上下の側壁を除く部分、すなわち左右の両側壁部分に内外周面に貫通するように設けられている。また、グリップ40の長手方向に長い長穴で、インナー部材26の長手方向において相対的に操作レバー本体12の基端側に位置する側(図4の右側)が大きな面積を占めるように、その基端側に偏って設けられている。なお、図4は、図3の(a) に対応する断面図である。また、図5は、グリップ40が操作レバー本体12に装着された状態の断面図で、図1(b) の4箇所の矢視部分に対応する断面図であり、(a) はIIA −IIA 矢視部分の断面図、(b) はIIB −IIB 矢視部分の断面図、(c) はIIC −IIC 矢視部分の断面図、(d) はIID −IID 矢視部分の断面図である。
【0029】
このようなグリップ40においても、前記実施例と同様の効果が得られる。加えて、インナー部材26の凹所32や係止部34を除く左右の両側壁部分に貫通穴42が設けられ、アウター部材28と操作レバー本体12との間に空隙44が形成されるため、係止部34と係止爪30とによる組付強度を維持しつつ更なる軽量化や材料コストの低減を図ることができる。また、一般に操作レバー14の操作は先端側を把持して操作される場合が多いが、上記貫通穴42は操作レバー本体12の基端側に位置する側が大きな面積を占めるように設けられているため、操作性への影響をできるだけ抑制しつつ空隙44による軽量化、材料コストの低減が可能である。
【0030】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0031】
10、40:グリップ 12:操作レバー本体 14:操作レバー 22:先端部 26:インナー部材 28:アウター部材 30:係止爪(被係止部) 34:係止部 42:貫通穴 44:空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒形状を成していて操作レバー本体の先端部の外周側に嵌合されるとともに、該筒形状の内周面には該操作レバー本体の被係止部に係止される係止部が設けられており、該操作レバー本体に嵌合される際に弾性変形によって該係止部が該被係止部を乗り越えるとともに、組付位置において弾性復帰して該係止部が該被係止部に係止されることにより抜け止めされ、該操作レバー本体に一体的に装着されるグリップにおいて、
前記係止部を備えているとともに、前記操作レバー本体の外周側に密着するように嵌合される弾性変形可能な樹脂製のインナー部材と、
該インナー部材の外周側を被覆するように設けられるとともに、該インナー部材よりも硬質で比重が小さい樹脂製のアウター部材と、
を有することを特徴とする操作レバーのグリップ。
【請求項2】
前記インナー部材はポリ塩化ビニル製で、前記アウター部材はポリプロピレン製である
ことを特徴とする請求項1に記載の操作レバーのグリップ。
【請求項3】
前記インナー部材には、前記係止部を除く部分に部分的に内外周面に貫通する貫通穴が設けられており、該貫通穴により前記アウター部材と前記操作レバー本体との間に空隙が形成される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の操作レバーのグリップ。
【請求項4】
前記貫通穴は、前記インナー部材の長手方向において相対的に前記操作レバー本体の基端側に位置する側が大きな面積を占めるように設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の操作レバーのグリップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−226559(P2012−226559A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93649(P2011−93649)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000241496)豊田鉄工株式会社 (104)
【Fターム(参考)】