説明

放射状フランジ側エンコーダを持つ車輪軸受装置

本発明は、車輪軸受装置(1)に関し、この車輪軸受装置(1)によりボス(6)が、ボス(6)の回転軸線(1a)の周りに回転可能に、少なくとも1つの回転しない外レース(18)内に支持され、車輪軸受装置(1)が少なくとも1つの密封装置(3,4,27)及びエンコーダ(9,21,22)を持ち、密封装置(3,4,27)が車輪軸受装置(1)の側でボス側において固定しており、放射状フランジ(2)がボス(6)から半径方向に出ており、エンコーダ(9,21,22)が密封装置(3,4,27)と作用結合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪軸受装置によりボスが、ボスの回転軸線の周りに回転可能に、少なくとも1つの回転しない外レース内に支持され、車輪軸受装置がエンコーダを持ち、エンコーダが車輪軸受装置の側でボス側において固定しており、放射状フランジがボスから半径方向に出ており、エンコーダが密封装置と作用結合しているものに関する。
【背景技術】
【0002】
このような車輪軸受装置は米国特許第4,864,231号明細書に記載されている。ボスの放射状フランジには、車輪が一般にピンで取付けられている。この場合放射状フランジはボスと一体に形成されている。
【0003】
車輪軸受は、一般に2列以上の転動体を持つ転がり軸受である。ボス上に選択的に、転動体列用の転動路を持つ内レースが固定している。選択的に2列以上の転動体の少なくとも1つの転動路が、ボスの材料へ直接加工されている。車輪軸受は1つ以上の外レースを持ち、この外レースに転動体列用の内側転動路が形成されている。外レースは車輪保持体内に固定しているか、外レースは基礎となっている従来技術におけるように車輪保持体自身である。車輪保持体は、例えば車輪保持体を車両側に取付けるための複数の取付け穴を持つフランジを備えている。ボス従って車輪は、車輪軸受内で車輪保持体に対して回転するように支持されている。
【0004】
車輪軸受は、一般に2つの密封片により、外部の環境の影響に対して密封されている。密封片の1つは、車輪軸受及びエンコーダを保護し、同時にエンコーダと密封するように作用結合している。そのため密封片は、外レースに固定している覆い板の形の密封素子を持っている。覆い板にある密封リップは、エンコーダに密封するように当接している。
【0005】
センサ装置はしばしば車輪フランジの側に設けられている。なぜならば、センサ装置の接続導線を通すため継手蓋と車輪保持体との間の車両側空間は僅かであり、センサ装置はこの側で一部極端な汚れを受けるからである。車輪軸受を密封し同時にセンサ装置を保護するための費用は、従って比較的高い。接続導線は、継手蓋からの泥又は氷の集積により危険にさらされる。
【0006】
これに反しセンサ装置のために、車輪の側から、密封片、エンコーダ及びセンサ自体用の僅かな空間しか利用できない。車輪フランジから軸線方向に突出する車輪の取付けピンの頭部又はねじ端部は、構造空間へ邪魔するように入り込み、外乱信号によってもセンサ装置の信号に影響を及ぼす。
【0007】
エンコーダは圧力ばめにより直接ボス上に固定し、これと共にセンサに対して回転する。センサ装置に属するセンサは、米国特許第4,864,231号明細書による装置では、車輪保持体の穴に収容され、穴を通って車輪軸受の内部へ入り込んでいる。外レースにあるセンサの取付け座は別個に製造され、密封され、従って余分は費用を生じる。センサの取付けの際、修理及び保守の際にも、穴へのセンサの導入の際、汚物粒子が転がり軸受の内部へ達するという、危険がある。車輪軸受の外部にある公知の密封装置の密封リップは、一般に環境の影響に直接さらされており、早期に故障する。汚れ及び湿気が密封片へ徐々に入り込み、転がり軸受へ侵入する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の課題は、前述した欠点を回避する車輪軸受装置を提供することである。特にエンコーダを統合した簡単かつ安価な密封装置を提供する。更に密封装置及びエンコーダのため、放射状フランジ側に充分な構造空間を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴部分及び独立請求項によれば、次のようにすることによって解決される。
即ち車輪軸受装置が、放射状フランジに近い方にある車輪軸受装置の側に、間隙密封片において、エンコーダと密封素子との間に作用結合部が存在する。間隙密封片は、回転軸線を取巻いてエンコーダと密封装置の密封素子との間にある少なくとも1つの密封間隙によって形成されているか、
又はボス側で固定しているエンコーダが外レースの環部分を、半径方向外側において無接触で包囲するか、
又はその代わりに前記の特徴が組合わされている。
【0010】
このような車輪軸受装置により車輪軸受の車輪側密封片のための付加的な構造空間が与えられている。エンコーダは、密封片により充分保護されている。センサは、車輪軸受の内部から空間的に分離して設けられている。軸受装置及び特に密封装置は、特に覆い板及びセンサが担体と共に冷間変形される板部材であると、安価に製造される。エンコーダ及びセンサは、センサ信号へ及ぼされる車輪ピンの有害な影響を充分除去されて設けられている。エンコーダの有効面(センサと交信する符号化部分)は、車輪軸受の端面と放射状フランジとの間の軸線方向構造空間の寸法に関係なく自由に気ままに形成することができる。信号の質が改善されている。従って軸線方向の構造空間は、本発明による密封装置の構成のために、充分な密封作用をもって利用可能である。
【0011】
本発明は、エラストマ中に磁化された粒子を含むパルス発生器のようなすべての考えられる磁化された(交互の極性の)パルス発生器の使用に、又は板から成るパルス発生環のように磁化されるエンコーダの使用に適している。選択的にプラスチックから成る保護スリーブは、なるべく非磁性材料から成る保護板である。エンコーダは、枠石又は他の硬い粒子に対して保護されている。しぶき又は環境からの強磁性粒子は、保護スリーブによって阻止される。
【0012】
間隙密封片の間隙の寸法は1mmより小さいか、又は最大で1mmに等しい。保護スリーブの適当な向き及び密封間隙の位置は、間隙を経て密封片の内部へ侵入する液体が間隙から滴下するか、運転中に回転するエンコーダの所で遠心力により間隙を通って外部へ送り出されるのを確実にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明のそれ以外の構成及び実施例が以下に説明される。
【0014】
図1及び2は、放射状フランジ2及び車輪保持体5を持つ車輪軸受装置1を示している。放射状フランジ2はボス6と一体に形成され、回転軸線1aの周りに回転可能に車輪保持体5に支持されている。車輪軸受は、2列の転動体10、1つの内レース又は2つの内レース、2つの転動路12,13、及び2つの転動路14,15を持つ車輪保持体5の形の外レース18から形成されている。転動路12は内レース11に形成され、転動路13は直接ボス6に形成されている。放射状フランジ2を持つボス6は、2列の転動体10を介して車輪保持体5に回転可能に支持されている。図示しない車輪は、車輪ピン16により車輪フランジ2に取付けられている。
【0015】
車輪軸受装置1は、更に非磁性板から成る保護スリーブ7、弾性密封片8及びエンコーダ9を有する密封装置27を持っている。エンコーダ9は少なくとも1つのセンサ17に対向している。エンコーダ9とセンサ17は保護スリーブ7により互いに分離されている。
【0016】
エンコーダ9は、図1aに単独部分として一部を示され、板から冷間形成されかつカラー9cを持つ担体9b及び信号発生のためセンサ17と交信する符号化部分9aから成る部材である。符号化部分9aは、この場合交番信号のため波形に構造化されて、周方向に先端9eと谷底9fが同じピッチで互いに交代するようになっている。
【0017】
図3に示すように、密封装置3がエンコーダ21を持ち、このエンコーダのセンサ17と交信する符号化部分21aが、窓状切欠き21bを持つ中空円筒部分であるようにすることも考えられる。切欠き21bは周方向に同じ寸法の橋絡片21cにより互いに分離され、かつ互いに同じピッチで設けられている。
【0018】
その代わりに図4は、信号発生のためセンサ17と交信する符号化部分22aが大体において多極に磁化可能な添加物を含むエラストマから成る物体であるエンコーダ22を示している。
【0019】
エンコーダ9は、担体9bにあるカラー9cを内レース11上に圧力ばめすることによって、ボス側で固定している。センサ17の信号発生のために重要なエンコーダ9の符号化部分9aは、担体9bから、放射状フランジ2から車輪担体5の軸線方向に離れるように延び、その環部分5aを包囲している。その際エンコーダ9は、交信する符号化部分9aにより、外レース18又は車輪保持体5の環部分5aを無接触で包囲している。
【0020】
この場合車輪ピン16の突出部16aは車輪ピン16の頭部であり、放射状フランジ2から軸線方向に突出している。交信する符号化部分9aは、突出部16aから半径方向に離れており、軸線方向に突出していない。突出部16aとボス6との半径方向距離は、符号化部分9aの半径方向に最も外側の縁とボス6との半径方向距離より大きい。
【0021】
保護スリーブ7は板から鉢状に冷間形成され、かつ非磁性である。保護スリーブの半径方向外側にある第1の中空円筒状部分7aは、環境の影響に対して外側からエンコーダ9を覆っている。第1の部分7aと一体に形成される第2の中空円筒状部分7bは、外レース18の環部分5a上に固定しているので、保護スリーブ7は、外レース18と共に、車輪軸受の作動中に回転しない。密封素子として機能する第1の部分7aとエンコーダ9の軸線方向端部にあって周方向に延びる縁9dとの間(図1a、図2)、中断されない周面の外側輪郭21dと第1の部分7aとの間(図3)及びエラストマ体の円筒状周面の外側輪郭22bと第1の部分7aとの間(図4)にある密封間隙19により、間隙密封片20が形成されている。密封間隙19の半径方向寸法はなるべく0.5mmである。
【0022】
密封装置3及び27は、選択的に、保護スリーブ7と放射状フランジ2との間に軸線方向に形成されている密封間隙23を有する別の間隙密封片24を持っている。図4による密封装置4の保護スリーブ7には、この場合密封リップ26を持つ弾性密封片25が固定している。密封リップ26は放射状フランジ2に密封するように当接している。
【0023】
作用結合部において外側から内側への順序で、軸受側で間隙密封片20が間隙密封片24又は密封片25に続いている。それからこの順序で間隙密封片20に、図1及び2による密封装置27にある密封片8と、密封装置3及び4にある密封片28が続いている。密封片8及び28はそれぞれ2つの密封リップ29及び密封リップ30又は31を持っている。密封片8,28はそれぞれ円板部分32に固定している。円板部分32は保護スリーブ7と一体に形成されている。密封リップ29は、軸線方向にそれぞれエンコーダ9又は21,22の担体9b又は33へ向かって予荷重をかけられている。密封装置27の密封リップ30は、半径方向に内レース11へ向かって予荷重をかけられて、車輪軸受を外方へ密封している。密封リップ31は、半径方向に直接ボス6へ密封するように当接して、車輪軸受を内方へ密封している。
【0024】
エンコーダ21,22は、担体33にあるカラー33aの圧力ばめにより、直接ボス6上に固定している。センサ17の信号発生のために重要なエンコーダ21又は22の符号化部分21a又は22aは、担体33から、放射状フランジ2から軸線方向に離れるように延びて、更新する符号化部分21a又は22aにより、外レース18又は車輪保持体5の部分5aを無接触で包囲している。
【0025】
図5〜7は、間隙密封片20に対する前密封片を持つ車輪軸受装置1にある密封装置を示している。前密封片は、エンコーダ9,21又は22の変形体にある少なくとも1つの密封リップ34により形成されている。密封リップ34は、保護スリーブ7に密封するように当接している。図5による密封装置では、密封リップは、加硫等により担体9b又は33に別々に取付けられている。図6による構成では、密封リップ34は、符号化部分21aの切欠き21bも満たすエラストマ材料の本体35と一体に形成されている。図7には、エラストマから成りかつ磁性材料を混合されているエンコーダ22が示され、密封リップ34はエラストマから成る符号化部分22aと一体に形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】 車輪軸受装置の実施例の全体図を、回転軸線に沿って切断した図で示す。
【図1a】 図1による車輪軸受装置の車輪フランジ側密封装置のエンコーダの一部を示す。
【図2】 車輪軸受装置の放射状フランジ側密封装置の一部を回転軸線に沿って切断した図で示す。
【図3】 放射状フランジ側密封装置の一部を回転軸線に沿って切断した図で示す。
【図4】 放射状フランジ側密封装置の一部を回転軸線に沿って切断した図で示し、しかもエンコーダは密封素子の別の構成で示す。
【図5】 間隙密封片に対して前密封片を持つ車輪軸受装置にある別の密封装置を示す。
【図6】 間隙密封片に対して前密封片を持つ車輪軸受装置にある別の密封装置を示す。
【図7】 間隙密封片に対して前密封片を持つ車輪軸受装置にある別の密封装置を示す。
【符号の説明】
【0027】
1 車輪軸受装置
1a 回転軸線
2 放射状フランジ
3 密封装置
4 密封装置
5 車輪保持体
5a 環部分
6 ボス
7 保護スリーブ
7a 第1の部分
7b 第2の部分
8 密封片
9 エンコーダ
9a 符号化部分
9b 担体
9c カラー
9d 縁
9e 先端
9f 谷底
10 転動体
11 内レース
12 転動路
13 転動路
14 転動路
15 転動路
16 車輪ピン
16a突出部
17 センサ
18 外レース
19 密封間隙
20 間隙密封片
21 エンコーダ
21a符号化部分
21b切欠き
21c橋絡片
21d外側輪郭
22 エンコーダ
22a符号化部分
22b外側輪郭
23 密封間隙
24 間隙密封片
25 密封片
26 密封リップ
27 密封装置
28 密封片
29 密封リップ
30 密封リップ
31 密封リップ
32 円板部分
33 担体
33aカラー
34 密封リップ
35 本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪軸受装置(1)によりボス(6)が、ボス(6)の回転軸線(1a)の周りに回転可能に、少なくとも1つの回転しない外レース(18)内に支持され、車輪軸受装置(1)が少なくとも1つの密封装置(3,4,27)及びエンコーダ(9,21,22)を持ち、密封装置(3,4,27)が車輪軸受装置(1)の側でボス側において固定しており、放射状フランジ(2)がボス(6)から半径方向に出ており、エンコーダ(9,21,22)が密封装置(3,4,27)と作用結合しているものにおいて、作用結合部が、エンコーダ(9,21,22)と密封装置(3,4,27)の密封素子との間にある少なくとも1つの第1の間隙密封片(20)であり、この間隙密封片(20)が、回転軸線(1a)を取巻く第1の密封間隙(19)を持っていることを特徴とする、車輪軸受装置。
【請求項2】
密封間隙(19)が1mmより小さいことを特徴とする、請求項1に記載の車輪軸受装置。
【請求項3】
密封素子が外レース(18)に固定していることを特徴とする、請求項1に記載の車輪軸受装置。
【請求項4】
密封素子が、エンコーダ(9,21,22)の半径方向外側を無接触で包囲する保護スリーブ(7)であり、保護スリーブ(7)とエンコーダ(9,21,22)との間の最小自由間隔が、回転軸線(1a)を取巻く第1の密封間隙(19)に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の車輪軸受装置。
【請求項5】
作用結合部が、少なくとも間隙密封片(20)、及び保護スリーブ(7)と少なくとも1つの第1の密封リップ(29)との密封接触部であり、車輪軸受装置(1)が、作用結合部においてまず放射状フランジ側において、エンコーダ(9,21,22)と密封装置(3,4,27)との間で、少なくとも第1の密封間隙(19)により半径方向外方に環境の影響に対して密封され、それから次に作用結合部にある密封間隙(19)に続く第1の密封リップ(29)により密封されていることを特徴とする、請求項4に記載の車輪軸受装置。
【請求項6】
第1の密封リップ(29)が、エンコーダ(9,21,22)の円板状担体(9b,33)に密封するように当接し、円板状担体(9b,33)がボス側で固定していることを特徴とする、請求項5に記載の車輪軸受装置。
【請求項7】
保護スリーブ(7)が、エンコーダ(9,21,22)を半径方向外側で無接触で包囲する第1の中空円筒状部分(7a)から形成され、この第1の中空円筒状部分(7a)が第2の中空円筒状部分(7b)と一体に結合され、第2の部分(7b)が、半径方向外側を少なくとも部分的にエンコーダ(9,21,22)により無接触で包囲されていることを特徴とする、請求項4に記載の車輪軸受装置。
【請求項8】
第2の部分(7b)から円板部分(32)が回転軸線(1a)の方へ曲げられ、円板部分(32)に、少なくとも1つの第1の弾性密封リップ(29)を持つ弾性密封片(8,28)が固定しており、第1の密封リップ(29)がエンコーダ(9,21,22)の円板状担体(33)に密封するように当接し、円板状担体(33)がボス側で固定していることを特徴とする、請求項7に記載の車輪軸受装置。
【請求項9】
密封片(8,28)が少なくとも2つの第1の密封リップ(29)を持っていることを特徴とする、請求項8に記載の車輪軸受装置。
【請求項10】
密封片(8,28)が第2の密封リップ(30,31)を持ち、第2の密封リップ(30,31)が回転軸線(1a)の方へ密封するように予荷重をかけられていることを特徴とする、請求項8に記載の車輪軸受装置。
【請求項11】
第2の密封リップ(30)が半径方向に車輪軸受装置の内レース(11)に密封するように当接していることを特徴とする、請求項10に記載の車輪軸受装置。
【請求項12】
第2の密封リップ(31)が半径方向にボス(6)の表面に密封するように当接していることを特徴とする、請求項10に記載の車輪軸受装置。
【請求項13】
保護スリーブ(7)と車輪フランジ(2)との密封する作用結合部であることを特徴とする、請求項4に記載の車輪軸受装置。
【請求項14】
密封する作用結合部が保護スリーブ(7)と車輪フランジ(2)との間の少なくとも1つの第2の密封間隙(23)を持つ第2の間隙密封片(24)により形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の車輪軸受装置。
【請求項15】
保護スリーブ(7)に少なくとも1つの弾性的な第3の密封リップ(26)が固定しており、第3の密封リップ(26)が車輪フランジ(2)に密封するように当接していることを特徴とする、請求項5に記載の車輪軸受装置。
【請求項16】
ボス側に固定してエンコーダ(9,21,22)が、外レース(18)の環部分の半径方向外側を無接触で包囲していることを特徴とする、請求項1または4に記載の車輪軸受装置。
【請求項17】
車輪軸受装置により少なくとも1つのボス(6)が、ボス(6)の回転軸線(1a)の周りに回転可能に、少なくとも1つの回転しない外レース(18)内に支持され、車輪軸受装置がエンコーダ(9,21,22)を持ち、エンコーダ(9,21,22)が車輪軸受装置(1)の側でボス側において固定しており、車輪フランジ(2)がボス(6)から半径方向に出ているものにおいて、ボス側に固定したエンコーダ(9,21,22)が、外レース(18)の環部分(5a)の半径方向外側を無接触で包囲していることを特徴とする、車輪軸受装置。
【請求項18】
エンコーダ(9,21,22)が、車輪フランジ(2)の方向から軸線方向に、従って回転軸線(1a)と同じ方向に環部分(5a)を包囲していることを特徴とする、請求項17に記載の車輪軸受装置。
【請求項19】
エンコーダ(9,21,22)がボス側でエンコーダ(9,21,22)の担体(9b,33)により固定しており、担体(9b,33)が、回転軸線(1a)から半径方向に向けられて、車輪フランジ(2)と外レース(18)との間に延びていることを特徴とする、請求項18に記載の車輪軸受装置。
【請求項20】
ボス(6)上に、車輪軸受装置(1)の少なくとも1つの内レース(11)が固定していることを特徴とする、請求項17に記載の車輪軸受装置。
【請求項21】
エンコーダ(9)が内レース(11)に結合されていることを特徴とする、請求項17に記載の車輪軸受装置。
【請求項22】
ボス(6)に、車輪軸受装置(1)の少なくとも1列の転動体(10)用の少なくとも1つの転動路(12)が直接形成されていることを特徴とする、請求項17に記載の車輪軸受装置。
【請求項23】
エンコーダ(21,22)がボス(6)の表面に結合されていることを特徴とする、請求項20又は22に記載の車輪軸受装置。
【請求項24】
車輪フランジ(2)から、取付けピン(16)の突出部(16a)が、車輪軸受装置に近い方にある車輪フランジ(2)の側で軸線方向に突出しているものにおいて、少なくとも1つのセンサ(17)と交信するエンコーダ(9,21,22)の符号化部分(9a,21a,22a)が、突出部(16a)に対して半径方向に離れており、突出部(16a)から軸線方向に突出していないことを特徴とする、請求項17に記載の車輪軸受装置。
【請求項25】
半径方向に回転軸線(1a)に最も近い所にある突出部(16a)が、エンコーダ(9,21,22)が半径方向に回転軸線(1a)から最も大きく突出するより、回転軸線(1a)から大きく離れていることを特徴とする、請求項24に記載の車輪軸受装置。
【請求項26】
エンコーダ(9,21,22)が保護スリーブ(7)により半径方向外側を無接触で包囲されていることを特徴とする、請求項24に記載の車輪軸受装置。
【請求項27】
保護スリーブ(7)が外レース(18)に固定していることを特徴とする、請求項24に記載の車輪軸受装置。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−512629(P2008−512629A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534993(P2007−534993)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【国際出願番号】PCT/DE2005/001427
【国際公開番号】WO2006/026950
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(506420843)シエフレル・コマンデイトゲゼルシヤフト (80)
【Fターム(参考)】