説明

新規な界面活性剤およびその用途

本発明は、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる新規な界面活性剤、この界面活性剤を洗浄成分として配合してなる洗浄剤組成物、およびこの界面活性剤を乳化成分として配合してなる乳化組成物である。好適には、アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸は、酸性または中性のα−アミノ酸で、アルカリはナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン、N−メチルタウリンナトリウムであり、また、N−C8−24アシルアミノ酸におけるアミノ酸は酸性または中性アミノ酸で、C8−24アシルはC12−18アシルである。本発明の界面活性剤により、泡立ち、泡質共に良好で、かつ使用後のきしみ感やつっぱり感がないような洗浄剤組成物や、乳化状態が良好な乳化組成物を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、新規な界面活性剤およびその用途に関し、より詳しくは、新規な界面活性剤を用いた洗浄剤組成物および乳化組成物に関する。
【背景技術】
従来、泡立ちや泡質を向上させる目的で、洗顔料、ボディーシャンプー、シャンプー等の洗浄剤に石鹸が多く用いられてきた。このうち、最も多く用いられてきたのは、脂肪酸のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩石鹸であるが、これらは、コストが安いうえ、泡立ちが良く、泡質もクリーミーであるという長所を有している反面、シャンプーとして使用した場合にはきしみ感があり、また、洗顔料として使用した場合には使用後につっぱり感を有する等の欠点があった。
このような問題に対し、特開平9−157688号公報には、脂肪酸のN−メチルタウリンアルカリ金属塩またはN−メチルタウリン有機アルカリ塩を必須成分として配合した洗浄剤組成物が提案されている。
しかし、この洗浄剤組成物では、使用後にはきしみ感やつっぱり感が依然として残っているという問題があった。
本発明は上記の課題を解決しようとするものであり、その目的は、泡立ち、泡質共に良好で、かつ使用後のきしみ感やつっぱり感がないような洗浄剤組成物を提供することにある。
【発明の開示】
本発明者らは、上記課題に対し鋭意研究を重ねた結果、N−C8−24アシルアミノ酸と特定の塩基(即ち、アミノ酸アルカリ)とを混合して得られる新規な界面活性剤を洗浄成分として使用した洗浄剤組成物が、泡立ち、泡質共に良好で、使用後にはきしみ感やつっぱり感がないことを見出し、また、当該界面活性剤を乳化成分して使用した乳化組成物においては、乳化状態が良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる界面活性剤である。
アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸の好適な実施態様として、酸性アミノ酸および中性アミノ酸から選択される少なくとも1つが好ましく、またα−アミノ酸から選択される少なくとも1つが好ましい。より好ましくは、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸およびグリシルグリシンから選択される少なくとも1つであり、特に好ましくは、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、グルタミン酸およびグリシルグリシンから選択される少なくとも1つである。
アミノ酸アルカリにおけるアルカリの好適な実施態様として、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミンおよびN−メチルタウリンナトリウムから選択される少なくとも1つが好ましい。
N−C8−24アシルアミノ酸におけるC8−24アシルの好適な実施態様として、C12−18アシルが好ましく、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オレオイル、ヤシ油脂肪酸アシル、パーム油脂肪酸アシル、パーム核油脂肪酸アシル、牛脂脂肪酸アシルおよび硬化牛脂脂肪酸アシルから選択される少なくとも1つがより好ましい。
N−C8−24アシルアミノ酸におけるアミノ酸の好適な実施態様として、酸性アミノ酸および中性アミノ酸から選択される少なくとも1つが好ましく、グルタミン酸、アスパラギン酸、サルコシン、アラニン、グリシン、β−アラニン、N−メチル−β−アラニンおよびグルタミンから選択される少なくとも1つがより好ましい。
本発明はまた、洗浄成分として、上記界面活性剤を含有してなる洗浄剤組成物であり、上記界面活性剤の含有量は、3〜50重量%が好ましい。
本発明はさらに、乳化成分として、上記界面活性剤を含有してなる乳化組成物であり、上記界面活性剤の含有量は、0.1〜5重量%が好ましい。
発明を実施するための最良形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の界面活性剤は、弱酸性のN−C8−24アシルアミノ酸と弱塩基性のアミノ酸アルカリとを混合して中和したものであり、どのような塩形成が行なわれているのか定かではないが、N−C8−24アシルアミノ酸のアミノ酸アルカリ塩、即ち、N−C8−24アシルアミノ酸中のカルボキシル基由来のアニオンと、アミノ酸アルカリ中のアミノ基由来のオニウムとが会合して、イオン対を形成しているかもしれないとも考えられる。
<N−C8−24アシルアミノ酸>
本発明において、「N−C8−24アシルアミノ酸」における「C8−24アシル」とは、炭素数8〜24の、直鎖状または分岐鎖状で、飽和または不飽和のアシル(即ち、炭素数8〜24脂肪酸由来のアシル)であり、炭素数は12〜18であることが好ましい。「C8−24アシル」の好適な具体例としては、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル等の飽和脂肪酸由来のアシル;オレオイル等の不飽和脂肪酸由来のアシル;これらの混合物であるヤシ油脂肪酸アシル、パーム油脂肪酸アシル、パーム核油脂肪酸アシル、牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等が挙げられる。
本発明において、「N−C8−24アシルアミノ酸」における「アミノ酸」には、α−アミノ酸だけでなく、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸等や、N−アルキル置換(好ましくは炭素数1〜4)アミノ酸も包含される。この「アミノ酸」は、酸性アミノ酸および中性アミノ酸が好ましく、具体的には、グルタミン酸、アスパラギン酸、サルコシン、アラニン、グリシン、β−アラニン、N−メチル−β−アラニン、グルタミン等が挙げられる。なお、アミノ酸のどんな立体異性体(例えば、α−アミノ酸の場合、d体、l体、dl体のいずれも)も、この「アミノ酸」に包含される。
本発明における「N−C8−24アシルアミノ酸」の好適な具体例としては、N−ラウロイルグルタミン酸、N−ミリストイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン酸、N−ステアロイルグルタミン酸、N−イソステアロイルグルタミン酸、N−オレオイルグルタミン酸、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、N−パーム油脂肪酸アシルグルタミン酸、N−パーム核油脂肪酸アシルグルタミン酸、N−牛脂脂肪酸アシルグルタミン酸、N−硬化牛脂脂肪酸アシルグルタミン酸;
N−ラウロイルアスパラギン酸、N−ミリストイルアスパラギン酸、N−パルミトイルアスパラギン酸、N−ステアロイルアスパラギン酸、N−イソステアロイルアスパラギン酸、N−オレオイルアスパラギン酸、N−ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−パーム油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−パーム核油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−牛脂脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−硬化牛脂脂肪酸アシルアスパラギン酸;
N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−ステアロイルサルコシン、N−イソステアロイルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−ヤシ油脂肪酸アシルサルコシン、N−パーム油脂肪酸アシルサルコシン、N−パーム核油脂肪酸アシルサルコシン、N−牛脂脂肪酸アシルサルコシン、N−硬化牛脂脂肪酸アシルサルコシン;
N−ラウロイルアラニン、N−ミリストイルアラニン、N−パルミトイルアラニン、N−ステアロイルアラニン、N−イソステアロイルアラニン、N−オレオイルアラニン、N−ヤシ油脂肪酸アシルアラニン、N−パーム油脂肪酸アシルアラニン、N−パーム核油脂肪酸アシルアラニン、N−牛脂脂肪酸アシルアラニン、N−硬化牛脂脂肪酸アシルアラニン;
N−ラウロイルグリシン、N−ミリストイルグリシン、N−パルミトイルグリシン、N−ステアロイルグリシン、N−イソステアロイルグリシン、N−オレオイルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、N−パーム油脂肪酸アシルグリシン、N−パーム核油脂肪酸アシルグリシン、N−牛脂脂肪酸アシルグリシン、N−硬化牛脂脂肪酸アシルグリシン;
N−ラウロイル−β−アラニン、N−ミリストイル−β−アラニン、N−パルミトイル−β−アラニン、N−ステアロイル−β−アラニン、N−イソステアロイル−β−アラニン、N−オレオイル−β−アラニン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−β−アラニン、N−パーム油脂肪酸アシル−β−アラニン、N−パーム核油脂肪酸アシル−β−アラニン、N−牛脂脂肪酸アシル−β−アラニン、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−β−アラニン;
N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン、N−パルミトイル−N−メチル−β−アラニン、N−ステアロイル−N−メチル−β−アラニン、N−イソステアロイル−N−メチル−β−アラニン、N−オレオイル−N−メチル−β−アラニン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン、N−パーム油脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン、N−パーム核油脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン、N−牛脂脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン;
N−ラウロイルグルタミン、N−ミリストイルグルタミン、N−パルミトイルグルタミン、N−ステアロイルグルタミン、N−イソステアロイルグルタミン、N−オレオイルグルタミン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン、N−パーム油脂肪酸アシルグルタミン、N−パーム核油脂肪酸アシルグルタミン、N−牛脂脂肪酸アシルグルタミン、N−硬化牛脂脂肪酸アシルグルタミン;
が挙げられ、これらの中でも、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、N−ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミンが特に好適である。
<アミノ酸アルカリ>
本発明において、「アミノ酸アルカリ」では、アミノ酸中のカルボキシル基由来のアニオンとアルカリ由来のカチオンとがイオン対を形成している。
本発明において、「アミノ酸アルカリ」における「アミノ酸」には、α−アミノ酸だけでなく、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸等や、N−アルキル置換(好ましくは炭素数1〜4)アミノ酸、並びに、これらのアミノ酸2〜5個からなるオリゴペプチドも包含される。具体的には、例えば、グリシン、サルコシン、トリメチルグリシン、アラニン、β−アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グリシルグリシン、グリシルグリシルグリシン、グリシルプロリン等が挙げられる。なお、アミノ酸のどんな立体異性体(例えば、α−アミノ酸の場合、d体、l体およびdl体のいずれも)も、この「アミノ酸」に包含される。
本発明においては、この「アミノ酸」は、酸性アミノ酸および中性アミノ酸が好ましく、またα−アミノ酸が好ましい。この「アミノ酸」の好適な具体例としては、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、グリシルグリシンが挙げられ、中でも、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、グルタミン酸、グリシルグリシンが特に好適である。これらのアミノ酸は、本発明の界面活性剤を洗浄成分として使用した時の泡立ちが特に良好である。
本発明において、「アミノ酸アルカリ」における「アルカリ」には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;エタノールアミン(モノ体、ジ体、トリ体を含む)、塩基性アミノ酸(リジン、アルギニン、ヒスチジン等)、N−メチルタウリンナトリウム、N−メチルタウリンカリウム、タウリンナトリウム、タウリンカリウム等の有機アミンが包含される。「アルカリ」の好適な具体例としては、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン、N−メチルタウリンナトリウムが挙げられる。
なお、アミノ酸が、グルタミン酸やアスパラギン酸のように2つのカルボキシル基を有するアミノ酸の場合には、これら2当量に対して、アルカリは1.2〜2当量、特に1.5〜2当量(即ち、これら1モルに対して、アルカリは1.2〜2モル、特に1.5〜2モル)であることが好ましい。
本発明における「アミノ酸アルカリ」の好適な具体例としては、グリシンナトリウム、トリメチルグリシンナトリウム、アラニンナトリウム、セリンナトリウム、プロリンナトリウム、ヒドロキシプロリンナトリウム、グルタミンナトリウム、グルタミン酸ナトリウム(ナトリウムが1.2〜2当量)、アスパラギンナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム(ナトリウムが1.2〜2当量)、グリシルグリシンナトリウム、グリシンカリウム、グリシントリエタノールアミン、グリシンN−メチルタウリンナトリウム、グルタミン酸カリウム(カリウムが1.2〜2当量)、グルタミン酸トリエタノールアミン(トリエタノールアミンが1.2〜2当量)、グルタミン酸N−メチルタウリンナトリウム(N−メチルタウリンナトリウムが1.2〜2当量)、グリシルグリシンカリウム等が挙げられ、中でも、グルタミン酸ナトリウム(ナトリウムが1.2〜2当量)、グルタミン酸N−メチルタウリンナトリウム(N−メチルタウリンナトリウムが1.2〜2当量)、グリシンナトリウム、アラニンナトリウム、セリンナトリウム、トリメチルグリシンナトリウム、グリシルグリシンナトリウムが特に好適である。
<界面活性剤>
N−C8−24アシルアミノ酸に対するアミノ酸アルカリの量は、N−C8−24アシルアミノ酸1当量に対して、1.0〜1.6当量、特に1.0〜1.4当量であることが好ましい。但し、N−C8−24アシルアミノ酸が、N−C8−24アシルグルタミン酸やN−C8−24アシルアスパラギン酸のような2つのカルボキシル基を有するN−C8−24アシルアミノ酸である場合には、これら2当量に対して、アミノ酸アルカリは1.3〜2.3当量、特に1.4〜2.0当量であることが好ましい。
N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる本発明の界面活性剤の好適な具体例としては、上記の「N−C8−24アシルアミノ酸」の好適な具体例と上記の「アミノ酸アルカリ」の好適な具体例とを種々組み合わせ、混合して中和したものが挙げられ、これらの中でも、
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸とグルタミン酸ナトリウムとを混合して得られたもの(グルタミン酸ナトリウム:1.3〜2.3当量、グルタミン酸ナトリウム中のナトリウム:1.2〜2当量);
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸とセリンナトリウムとを混合して得られたもの(セリンナトリウム:1.3〜2.3当量);
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸とアラニンナトリウムとを混合して得られたもの(アラニンナトリウム:1.3〜2.3当量);
N−ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸とグルタミン酸ナトリウムとを混合して得られたもの(グルタミン酸ナトリウム:1.3〜2.3当量、グルタミン酸ナトリウム中のナトリウム:1.2〜2当量);
N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンとグリシンナトリウムとを混合して得られたもの(グリシンナトリウム:1.0〜1.6当量);
N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニンとグルタミン酸ナトリウムとを混合して得られたもの(グルタミン酸ナトリウム:1.0〜1.6当量、グルタミン酸ナトリウム中のナトリウム:1.2〜2当量);
が特に好適である。
本発明の界面活性剤は、N−C8−24アシルアミノ酸にアミノ酸アルカリ水溶液を攪拌しながら添加することにより、あるいは、アミノ酸アルカリ水溶液にN−C8−24アシルアミノ酸を攪拌しながら添加することにより、調製することができる。このように調製された本発明の界面活性剤は水溶液のままで、例えば、洗浄成分や乳化成分として使用することができる。
上記の調製においては、N−C8−24アシルアミノ酸は弱酸で、アミノ酸アルカリは弱塩基であるため、中和するには、アミノ酸アルカリを理論量よりも若干過剰に使用するのがよく、その使用量は、使用するN−C8−24アシルアミノ酸やアミノ酸アルカリの種類により異なるが、N−C8−24アシルアミノ酸1モルに対して、1.0〜1.6モル、特に1.0〜1.4モルであることが好ましい。なお、N−C8−24アシルグルタミン酸やN−C8−24アシルアスパラギン酸の場合には、これら1モルに対するアミノ酸アルカリの使用量は1.3〜2.3モル、特に1.4〜2.0モルが好ましい。アミノ酸アルカリの使用量が多すぎると、調製された界面活性剤のpHが高くなりすぎて、洗浄成分として使用した時に、泡立ちが劣るおそれがあり、好ましくない。なお、上記の調製時の温度は、50〜80℃が好適である。
このように調製された本発明の界面活性剤は、5〜9、好ましくは6〜8のpHを有し、泡立ちが良好である。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄成分として、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる上記界面活性剤(好ましく水溶液で)を含有してなるものである。ここで、この界面活性剤は、単独でもあるいは2種以上が含有されていてもよい。
本発明においては、その含有量は、上記界面活性剤の種類により異なるが、組成物中、好ましくは3〜50重量%である。この含有量が3重量%未満であると、泡立ちが劣り、逆に、50重量%を超えると、溶解性が劣り、好ましくない。なお、上記含有量は、洗浄剤組成物の形態により好適な範囲は異なり、例えば、液状の場合、3〜40重量%、固形状の場合、10〜50重量%がより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、必須成分である上記界面活性剤に加えて、必要に応じて、洗浄剤組成物に通常配合される添加剤を含有してもよい。例えば、脂肪酸塩(石鹸)、N−長鎖アシルアミノ酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン界面活性剤;イミダゾリン系両性界面活性剤、ベタイン系両性界面活性剤等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、マルチトールヒドロキシ脂肪族エーテル等の非イオン界面活性剤;トリメチルアルキルアンモニウムクロライド等のカチオン界面活性剤;グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ショ糖、ソルビット、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿剤;エデト酸塩等のキレート剤;センブリ、シャクヤク、イリス、スギナ、アロエ、カミツレ、ユーカリ油、グリシルリチン酸ジカリウム等の植物抽出成分;トラネキサム酸、アルブチン等の薬剤;香料;色素;防腐剤等が挙げられる。
洗浄成分として上記界面活性剤が含有されてなる本発明の洗浄剤組成物は、例えば、シャンプーとして使用した場合にはきしみ感がなく、洗顔料として使用した場合には使用後につっぱり感もないというものである。加えて、従来の脂肪酸のナトリウム塩、N−アシルアミノ酸のナトリウム塩と比較して、泡立ち、泡質共にさらに良好である。
本発明の洗浄剤組成物は、固形状、液状、クリーム状、泡状、粉末状等の従来公知のどんな形態でも使用することができ、また、シャンプーやボディーシャンプー;洗顔料;台所用洗剤、衣料用洗剤等の従来公知のどんな用途にも適用可能である。
本発明の洗浄剤組成物は、従来公知の方法により調製することができる。例えば、本発明の洗浄剤組成物を液状洗浄剤の形態に製造するには、通常の製造方法が採用される。即ち、予めN−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して得た上記界面活性剤と、その他の成分や水、アルコール等の溶媒とを混合し、50〜70℃程度で加熱溶解することにより、液状洗浄剤が得られる。なお、この製造工程中に、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して、上記界面活性剤を調製してもよい。
また、本発明の洗浄剤組成物を固形状洗浄剤の形態に製造するには、通常の製造方法が採用される。即ち、予めN−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して得た上記界面活性剤と、その他の成分を60〜80℃程度で混合し、通常の枠練り法により石鹸膠を得て、これを用いて、通常の成形工程、熟成工程(必要に応じて)、整型工程を行なうことにより、固形状洗浄剤が得られる。なお、上記の石鹸膠を得る工程中に、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して、上記界面活性剤を調製してもよい。
本発明の乳化組成物は、乳化成分として、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる上記界面活性剤(好ましくは水溶液で)を含有してなるものである。ここで、この界面活性剤は、単独でもあるいは2種以上が含有されていてもよい。
本発明においては、その含有量は、上記界面活性剤の種類により異なるが、組組成物中、好ましくは0.1〜5重量%である。この含有量が多すぎたり少なすぎたりすると、組成物の乳化が不充分となるおそれがあり、好ましくない。
本発明の乳化組成物は、必須成分である上記界面活性剤、乳化組成物に通常配合される油性成分(液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等)および水に加えて、必要に応じて、乳化組成物に通常配合される界面活性剤(アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤(親油性、親水性)、カチオン界面活性剤)や、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、保湿剤、粉末成分、水溶性高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類(単糖、オリゴ等、多糖)、アミノ酸、有機アミン、pH調整剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、防腐剤、消炎剤、美白剤、各種抽出物、賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤等が挙げられる。
乳化成分として上記界面活性剤が含有されてなる本発明の乳化組成物は、乳化状態は良好である。
本発明の乳化組成物は、クリーム状、液状、ジェル状等の従来公知のどんな形態でも使用することができ、また、例えば、化粧用(クリーム、乳液、美容液)、医薬用、医薬部外品用、食品用等の従来公知のどんな用途にも適用可能である。
本発明の乳化組成物は、従来公知の方法により調製することができる。例えば、本発明の乳化組成物をクリーム状の形態に製造するには、通常の製造方法が採用される。即ち、予めN−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して得た上記界面活性剤、油性成分、水性成分、その他添加剤等とを50〜70℃程度で加熱しながら混合、乳化(ホモミキサー等を使用)させることにより、クリーム状乳化組成物が得られる。なお、この製造工程中に、N−C8−2アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリ水溶液とを混合して、上記界面活性剤を調製してもよい。
本発明の界面活性剤は、洗浄剤や乳化剤以外にも、従来公知の界面活性剤の用途、例えば、精練剤、起泡剤、消泡剤、乳化破壊剤、分散剤、浸透剤、湿潤剤、溶化剤、艶出剤、艶消剤、平滑剤、滑止剤、柔軟剤、染料固着剤、均染剤、緩染剤、抜染剤、防水剤、防炎剤、静電気帯電防止剤、浮遊選鉱剤、防錆剤、防蝕剤、殺菌剤等として使用することも期待できる。
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
アミノ酸アルカリ水溶液の調製
表1に示す所定量のアミノ酸、アルカリ水溶液およびイオン交換水を使用し、イオン交換水にアミノ酸を添加し、攪拌下70℃で、アルカリ水溶液を添加することにより、試料1〜7のアミノ酸アルカリ水溶液を調製した。

【実施例1〜7】
表2に示す所定量のN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、アミノ酸アルカリ水溶液およびイオン交換水を使用し、イオン交換水にN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸を添加し、攪拌下60℃で、アミノ酸アルカリ水溶液を添加することにより、実施例1〜7の界面活性剤(30%水溶液、表2、表3では「N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸−アミノ酸アルカリ」として表記)を調製した。

実施例1〜7で調製された界面活性剤について、泡立ち、使用性(さっぱり感およびしっとり感)および安定性について評価した。また、比較例1〜2の界面活性剤として、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム塩(30%水溶液)およびN−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム塩(30%水溶液)についても同様に評価を行なった。その結果を表3に示す。

<評価方法>
1.泡立ち
サンプルの1%水溶液を炭素カルシウム70ppmの人工硬水により調製し、これを40℃で所定回転数のミキサーにより一定時間攪拌し、発生した泡の量を測定した。この測定した泡の量から以下の基準により泡立ちを判断した。
◎:2200ml以上
○:2000ml以上2200ml未満
△:1800ml以上2000ml未満
×:1800ml未満。
2.使用性(さっぱり感およびしっとり感)
女性パネラー(20〜30才代)20名により、通常の洗顔時の態様でサンプルを手に取り、泡立てて洗顔し、洗顔後の状態から以下の基準により、さっぱり感および5分後および12時間後のしっとり感を判断した。
さっぱり感
◎:さっぱり感が極めて高いとき
○:さっぱり感が得られたとき
△:さっぱり感が普通のとき
×:べたつき感があるとき
しっとり感
◎:しっとり感が極めて高いとき
○:しっとり感が得られたとき
△:しっとり感が普通のとき
×:つっぱり感があるとき。
3.安定性
各サンプルを37℃で4週間保存した。保存後の各サンプルについて、−5℃で4週間保存したサンプルを標準品として、専門のパネラー5名により、変色の度合いから以下の基準により安定性を判断した。
◎:標準品と比較して全く変化なし
○:標準品と比較して僅かに差異が認められる(問題なし)
△:標準品と比較して差異が認められる(問題あり)
×:標準品と比較して著しく差異が認められる(問題あり)。
表3より、実施例1〜7の界面活性剤はいずれも、泡立ちが良好であり、使用後にはさっぱり感が得られ、また12時間後であってもしっとり感が得られた。さらには安定性も良好であった。
これに対し、比較例1〜2の界面活性剤はいずれも、泡立ちがやや劣り、また使用後12時間後ではつっぱり感があった。
以下に、本発明の界面活性剤を用いた製剤の実施例を示すが、N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる界面活性剤は、「N−C8−24アシルアミノ酸−アミノ酸アルカリ」と表記する。
実施例8(シャンプーの調製)
重量%
ラウリルアミノ酢酸ベタイン(30%液) 10
ラウリル硫酸ナトリウム(30%液) 10
ラウリン酸モノエタノールアミン 5
エチレングリコール脂肪酸エステル 1.5
プロピレングリコール 3
エデト酸塩 0.1
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸−グリシンナトリウム
(30%液)(グリシンナトリウム:1.5当量) 20
真珠タンパクエキス 0.1
精製水 残部
合計 100
上記成分を70℃で均一に溶解後、攪拌しながら35℃まで冷却して、シャンプーを得た。このシャンプーは毛髪、頭皮への刺激が少なく、泡立ちがよく、洗い上がりはしなやかであった。
実施例9(ボディーシャンプーの調製)
重量%
N−ラウロイルグリシンカリウム 5
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(30%液) 15
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸−セリンナトリウム
(30%液)(セリンナトリウム:1.4当量) 5
N−ミリストイルグルタミン酸−グルタミン酸ナトリウム
(30%液)(グルタミン酸ナトリウム:1.6当量)
(グルタミン酸ナトリウム中のナトリウム:2.0当量) 3
1,3−ブチレングリコール 10
エデト酸塩 0.1
ラウリン酸ジエタノールアミン 3
グリセリン 5
精製水 残部
合計 100
上記成分を75℃で均一に溶解後、攪拌しながら35℃まで冷却して、ボディーシャンプーを得た。このボディーシャンプーは泡立ちがよく、洗い上がりはさっぱりして、またとてもしっとりしていた。
実施例10(液体洗顔料の調製)
重量%
ラウリルイミダゾリニウムベタイン(30%液) 10
N−ラウロイルアスパラギン酸−アラニンナトリウム
(30%液)(アラニンナトリウム:1.5当量) 3
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸−アラニンナトリウム
(30%液)(アラニンナトリウム:1.5当量) 15
エチレングリコール脂肪酸エステル 2
プロピレングリコール 10
エデト酸塩 0.1
香料 0.3
精製水 残部
合計 100
上記成分を70℃で均一に溶解後、攪拌しながら35℃まで冷却して、液体洗顔料を得た。この液体洗顔料は泡立ちがよく、洗い上がりはしっとりしていた。
実施例11(クリーム状洗顔料の調製)
重量%
グリセリン 18
ソルビット液(70%) 5
ポリエチレングリコール1500 9
N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム 25
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸 12.81
グリシンナトリウム 7.8
イオン交換水 10
ジステアリン酸エチレングリコール 2
ステアリン酸モノグリセリド 1
イソステアリン酸モノグリセリド 1
N−ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム 5
ポリエチレン末 3
カミツレエキス 0.1
クエン酸 3
香料 0.5
イオン交換水 残部
合計 100
グリセリン、ソルビット液、ポリエチレングリコール1500、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウムおよびN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸を75℃で溶解後、これに、予めグリシンナトリウムおよびイオン交換水を均一に溶解した溶液を加え、中和した。その後、これに、ジステアリン酸エチレングリコール、ステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、N−ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム、ポリエチレン末、カミツレエキス、クエン酸、香料および残りのイオン交換水を加えて溶解し、石鹸溶液を得た。この石鹸溶液を攪拌しながら40℃まで冷却して、クリーム状洗顔料を得た。このクリーム状洗顔料は泡立ちがよく、洗顔後の洗い上がりはさっぱりして、またしっとりとしていた。皮膚への刺激はなかった。
実施例12(泡状洗顔料の調製)
重量%
グリセリン 5
ジプロピレングリコール 10
1,3−ブチレングリコール 3
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸 2.6
ミリスチン酸ナトリウム 1
グルタミン酸 1.8
苛性ソーダ(40%) 2.5
イオン交換水 5
ラウリルアミノ酢酸ベタイン(30%液) 3.5
エデト酸塩 0.2
ユーカリ油 0.05
イオン交換水 残部
合計 100
グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸およびミリスチン酸ナトリウムを75℃で溶解後、これに、予めグルタミン酸、苛性ソーダおよびイオン交換水を均一に溶解した溶液を加え、中和した。その後、これに、ラウリルアミノ酢酸ベタイン、エデト酸塩、ユーカリ油および残りのイオン交換水を加えて溶解し、石鹸溶液を得た。この石鹸溶液を攪拌しながら40℃まで冷却して液状の洗顔料を得、これを所定のポンプフォーマー容器に充填した。この泡状洗顔料は泡立ちがよく、洗顔後の洗い上がりはさっぱりして、またしっとりとしていた。皮膚への刺激はなかった。
実施例13(白色固型石鹸の調製)
重量%
ヤシ油脂肪酸アルキルイセチオン酸ナトリウム 40
N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸−グリシンナトリウム
(グリシンナトリウム:1.4当量) 10
ステアリン酸 30
ベヘニルアルコール 10
イオン交換水 10
合計 100
上記成分を80℃で溶融混合し、所定の鋳型に流し込み、室温で5時間放置した後、鋳型から取り出し、白色固型石鹸を得た。この白色固型石鹸は、泡立ちがよく、洗い上がりはしっとりし、また低刺激であった。
実施例14(乳液の調製)
重量%
セトステアリルアルコール 3
硬化パーム油 2
ミネラルオイル 4
N−ステアロイルグルタミン酸−グルタミン酸ナトリウム
(グルタミン酸ナトリウム:1.7当量)
(グルタミン酸ナトリウム中のナトリウム:2.0当量) 2
ステアリン酸ナトリウム 1
メチルパラベン 0.1
グリセリン 5
1,3−ブチレングリコール 8
イオン交換水 残部
合計 100
イオン交換水、グリセリン、1,3−ブチレングリコールおよびメチルパラベンを70℃で混合溶解し、これに、N−ステアロイルグルタミン酸−グルタミン酸ナトリウムおよびステアリン酸ナトリウムを加えて溶解した。次いで、これに、セトステアリルアルコール、硬化パーム油およびミネラルオイルを予め混合して70℃で均一に溶解したものを加えて、ホモミキサーを用いて乳化した後、室温まで冷却して、乳液を得た。この乳液は、しっとりし、すべすべの使用感であった。
以上の説明から明らかなように、N−C8−24アシルアミノ酸と特定の塩基(即ち、アミノ酸アルカリ)とを混合して得られる本発明の新規な界面活性剤を、洗浄成分として使用した洗浄剤組成物は、泡立ち、泡質共に良好で、使用後にはきしみ感やつっぱり感がないものであり、また、乳化成分として使用した乳化組成物では乳化状態が良好であることがわかる。
【産業上の利用可能性】
本発明の界面活性剤は、特に、シャンプー、ボディーシャンプー、洗顔料等の洗浄剤組成物の洗浄成分として、また、例えば、化粧用のクリーム、乳液、美容液等の乳化組成物の乳化成分として、非常に有用である。
本出願は、日本で平成15年1月7日に出願された特願2003−000889号を優先権の基礎とするものであり、その出願に記載された内容は本明細書に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−C8−24アシルアミノ酸とアミノ酸アルカリとを混合して得られる界面活性剤。
【請求項2】
アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸が、酸性アミノ酸および中性アミノ酸から選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項3】
アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸が、α−アミノ酸から選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項4】
アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸が、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸およびグリシルグリシンから選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項5】
アミノ酸アルカリにおけるアミノ酸が、グリシン、トリメチルグリシン、アラニン、セリン、グルタミン酸およびグリシルグリシンから選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項6】
アミノ酸アルカリにおけるアルカリが、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミンおよびN−メチルタウリンナトリウムから選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項7】
N−C8−24アシルアミノ酸におけるC8−24アシルが、C12−18アシルである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項8】
N−C8−24アシルアミノ酸におけるC8−24アシルが、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オレオイル、ヤシ油脂肪酸アシル、パーム油脂肪酸アシル、パーム核油脂肪酸アシル、牛脂脂肪酸アシルおよび硬化牛脂脂肪酸アシルから選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項9】
N−C8−24アシルアミノ酸におけるアミノ酸が、酸性アミノ酸および中性アミノ酸から選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項10】
N−C8−24アシルアミノ酸におけるアミノ酸が、グルタミン酸、アスパラギン酸、サルコシン、アラニン、グリシン、β−アラニン、N−メチル−β−アラニンおよびグルタミンから選択される少なくとも1つである、請求の範囲第1項記載の界面活性剤。
【請求項11】
洗浄成分として、請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の界面活性剤を含有してなる洗浄剤組成物。
【請求項12】
界面活性剤の含有量が3〜50重量%である、請求の範囲第11項記載の洗浄剤組成物。
【請求項13】
乳化成分として、請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の界面活性剤を含有してなる乳化組成物。
【請求項14】
界面活性剤の含有量が0.1〜5重量%である、請求の範囲第13項記載の乳化組成物。

【国際公開番号】WO2004/061060
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【発行日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564571(P2004−564571)
【国際出願番号】PCT/JP2003/017078
【国際出願日】平成15年12月26日(2003.12.26)
【出願人】(593170702)株式会社ピーアンドピーエフ (27)
【Fターム(参考)】