説明

新規一級アミン

本発明は、新規一級アミン誘導体および医薬組成物の製造における活性成分としてのその使用に関連する。また、本発明は、化合物の製造のための方法、これらの化合物の1つまたは複数を含む医薬組成物および特にレニンの阻害剤としてのこれらの使用を含む関連した側面に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Merk & Co., Inc.、アクテリオンファーマシューティカルズリミテッドおよびアクテリオンリミテッド間の共同研究合意の範囲内で行われた活動の結果としてなされた。本合意は、2003年12月4日に発効された。
【0002】
本発明は、式(I)の新規化合物に関連する。また、本発明は、該化合物の製造のための方法、式(I)の1つまたは複数の化合物を含む医薬組成物、並びに特に心血管イベントおよび腎機能不全におけるレニン阻害剤としてのこれらの使用を含む関連した側面に関する。
【背景技術】
【0003】
レニン-アンジオテンシン系(RAS)において、生物学的に活性なアンジオテンシンII(Ang II)は、2段階機構によって産生される。高度に特異的な酵素レニンは、アンジオテンシノーゲンを切断してアンジオテンシンI(Ang I)とし、次いでこれをそれほど特異的ではないアンジオテンシン変換酵素(ACE)によってさらにAng IIにプロセスする。AngIIは、AT1およびAT2と呼ばれる少なくとも2つの受容体サブタイプに対して作用することが知られている。AT1は、Ang IIの既知の機能のほとんどを伝達するようであるが、AT2の役割は、いまだ不明である。
【0004】
RASの調整は、心臓血管疾患の治療において主な進歩を意味する。ACE阻害剤およびAT1遮断薬は、高血圧症を治療するために承認されている(非特許文献1;非特許文献2)。加えて、ACE阻害剤は、腎保護のために(非特許文献3;非特許文献4)、鬱血性心不全(非特許文献5;非特許文献6)および心筋梗塞(非特許文献7)の予防に使用されている。
【0005】
レニン阻害剤を開発する理論的根拠は、レニンの特異性である(非特許文献8)。レニンに対する既知の唯一の基質は、アンジオテンシノーゲンであり、これはレニンによってのみプロセスされ得る(生理学的条件下で)。対照的に、ACEは、Ang Iの他にブラジキニンも切断することができ、セリンプロテアーゼのキマーゼによってバイパスされ得る(非特許文献9)。したがって、患者において、ACEを阻害することにより、ブラジキニン蓄積を引き起こし、咳(5〜20%)および致命的となる可能性のある血管神経性浮腫(0.1〜0.2%)を生じさせる(非特許文献10)。ACE阻害剤は、キマーゼを阻害しない。したがって、ACE阻害剤で治療した患者でも、Ang IIの形成が依然として起こり得る。一方、AT1受容体の遮断(たとえば、ロサルタンによる)は、AT1受容体の遮断によってその濃度が有意に増大されたAng IIに対して、その他のAT受容体サブタイプ(たとえば、AT2)を過剰露出させる。要約すると、レニン阻害剤は、RASを遮断する際の有効性に関して、また安全の側面において、ACE阻害剤およびAT1遮断薬とは異なる薬学的プロフィールを示すことが予想される。
【0006】
レニン阻害剤は、これらのペプチド模倣特性のために経口活性が不十分であるので(非特許文献13)、限られた臨床経験(非特許文献11;非特許文献12)が得られただけである。いくつかの化合物の臨床開発は、この問題と共に製品の高価格を理由として中止されている。4キラル中心を含む1つの化合物のみが、臨床試験に入っている(非特許文献14;非特許文献15)。したがって、優れた経口生物学的利用能および長い作用期間をもつレニン阻害剤が必要とされる。最近、高いインビトロ活性を示す最初の非ペプチドレニン阻害剤が記述されている(非特許文献16;特許文献1;非特許文献17)。しかし、これらの化合物の開発状況は不明である。
【特許文献1】国際公開第97/09311号パンフレット
【非特許文献1】GWaeber B. et al., “The renin-angiotensin system: role in experimental and human hypertension”, in Birkenhager W. H., Reid J. L. (eds): Hypertension, Amsterdam, Elsevier Science Publishing Co, 1986, 489-519
【非特許文献2】Weber M. A., Am. J. Hypertens., 1992, 5, 247S
【非特許文献3】Rosenberg M. E. et al., Kidney International, 1994, 45, 403
【非特許文献4】Breyer J. A. et al., Kidney International, 1994, 45, S156
【非特許文献5】Vaughan D. E. et al., Cardiovasc. Res., 1994, 28, 159
【非特許文献6】Fouad-Tarazi F. et al., Am. J. Med., 1988, 84 (Suppl. 3A), 83
【非特許文献7】Pfeffer M. A. et al., N. Engl. J. Med., 1992, 327, 669
【非特許文献8】Kleinert H. D., Cardiovasc. Drugs, 1995, 9, 645
【非特許文献9】Husain A., J. Hypertens., 1993, 11, 1155
【非特許文献10】Israili Z. H. et al., Annals of Internal Medicine, 1992, 117, 234
【非特許文献11】Azizi M. et al., J. Hypertens., 1994, 12, 419
【非特許文献12】Neutel J. M. et al., Am. Heart, 1991, 122, 1094
【非特許文献13】Kleinert H. D., Cardiovasc. Drugs, 1995, 9, 645
【非特許文献14】Rahuel J. et al., Chem. Biol., 2000, 7, 493
【非特許文献15】Mealy N. E., Drugs of the Future, 2001, 26, 1139
【非特許文献16】Oefner C. et al., Chem. Biol., 1999, 6, 127
【非特許文献17】Marki H. P. et al., Il Farmaco, 2001, 56, 21
【発明の開示】
【0007】
本発明は、非ペプチド性の性質で、低分子量のレニン阻害剤に関する。長期作用を有し、かつ組織レニン-キマーゼ系が活性化されて、腎臓、心臓、および血管の再造形、アテローム性動脈硬化症、並びにおそらく再狭窄などの病態生理学的に変化した局所機能を引き起こす可能性のある血圧調節の範囲を越えた徴候において活性な、式(I)の経口活性レニン阻害剤を記述する。そして、本発明は、これらの式(I)の非ペプチド性レニン阻害剤を記述する。
【0008】
特に、本発明は、式(I)の新規化合物およびその塩に関する:
【0009】
【化1】

【0010】
式中、
Xは、CH、NまたはN+-O-を表し;
Wは、特に:
【0011】
【化2】


などのパラ-置換されたピリジニルまたはチアゾリルを表し;
Vは、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2-A-、-CH2-A-CH2-、-A-CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、-A-CH2CH2CH2-、-CH2-A-CH2CH2-、-CH2CH2-A-CH2-、-CH2CH2CH2-A-、-A-CH2CH2-B-(好ましい)、-CH2CH2CH2CH2CH2-、-A-CH2CH2CH2CH2-、-CH2-A-CH2CH2CH2-、-CH2CH2-A-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-A-CH2-、-CH2CH2CH2CH2-A-、-A-CH2CH2CH2-B-、-CH2-A-CH2CH2-B-、-A-CH2CH2-B-CH2-、-A-CH2CH2CH2-B-CH2-、-CH2-A-CH2CH2CH2-B-、-O-CH2-Q-を表し、式中Qは、式(I)の基Uまたは好ましくは式
【0012】
【化3】


のピロリジニルに結合され:
Uは、非置換のアリール、特にフェニル;一、二、三または四置換されたアリール(特に、一、二、三または四置換されたフェニル)であって、置換基が独立してC1-7-アルキル(特に、メチルなど)、-CF3、ハロゲンおよびヒドロキシ-C1-7アルキル(特に、CH2CH(OH)-など)からなる群より選択されるアリール;または独立して窒素、酸素および硫黄から選択される2つのヘテロ原子をもつ5員のヘテロアリール(好ましくはピラゾリルまたはイソキサゾリル)であって、前記ヘテロアリールラジカルが任意に一、二または三置換されており、該置換基(substitutents)が独立してC1-7-アルキル、C1-7-アルコキシ、-CF3、-OCF3およびハロゲンからなる群より選択されるヘテロアリールを表し;
Qは、独立してOおよびNから選択される2つまたは3つのヘテロ原子をもつ5員のヘテロアリールを表し;
AおよびBは、互いに独立して-O-または-S-、特に-O-を表し;
R1は、C1-7-アルキルまたはシクロアルキル、好ましくは特にシクロプロピルなどのシクロアルキルを表し;
R2は、ハロゲンまたはC1-7アルキル、好ましくはクロロまたはメチルを表し;
R3は、水素、ハロゲン(特にクロロなど)、C1-7-アルキル(特にメチルなど)、C1-7-アルコキシまたは-CF3を表し;および、
R4は、水素;C1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-、特にCH3-O-(CH2)1,2-CH2-;CF3-O-(CH2)0-4-CH2-;R'2N-(CH2)0-4-CH2-であって、式中R'は、水素、C1-7-アルキル(任意に、しかし好ましくは1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル-C1-7-アルキル(任意に、しかし好ましくは1〜3個のフッ素によって置換される)および-C(=O)-R''(式中、R''は、独立してC1-4-アルキル、C1-4-アルコキシ、-CF3、-CH2-CF3またはシクロプロピルである)からなる群より選択されるR'2N-(CH2)0-4-CH2-;またはR5-C(=O)-(O)0-1-(CH2)0-4-(式中、R5は、C1-4-アルキル、C1-4-アルコキシまたはシクロプロピルである);式中R'およびは、好ましくは両方が同時に水素を表さない;を表す。
【0013】
特に明記しない限り、先におよび以下に使用した一般的用語は、好ましくは、本開示内において、以下の意味を有する:
化合物、塩、医薬組成物、疾患などについて複数形が使用されるときは、これは、また、単一の化合物、塩なども意味することが意図される
式(I)の化合物に対するいずれの言及も、適切かつ好都合なように、式(I)の化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)もいうことが理解されるはずである。
【0014】
C1-7-アルキルという用語は、単独またはその他の基と組み合わせて、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子(すなわちC1-4-アルキル)をもつ飽和した、直鎖または分枝鎖基を意味する。C1-7-アルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチルがある。メチル、エチルおよびイソプロピル基、特にメチルおよびエチル基が好ましい。
【0015】
C1-7-アルコキシという用語は、単独またはその他の基と組み合わせて、式中RがC1-7-アルキル基であるR-O-基をいう。C1-7-アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ-プロポキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシおよびtert-ブトキシである。
【0016】
ヒドロキシ-C1-7-アルキルという用語は、単独またはその他の基と組み合わせて、式中RがC1-7-アルキル基であるHO-R 基をいう。ヒドロキシ-C1-7-アルキル基の例は、HO-CH2-、HO-CH2CH2-、HO-CH2CH2CH2-およびCH3CH(OH)-である。
【0017】
ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素または臭素を意味する。本発明のより好ましい態様において、ハロゲンという用語は、フッ素または塩素を意味する。
【0018】
シクロアルキルという用語は、単独またはその他の基と組み合わせて、3〜7炭素原子をもつ飽和した環状炭化水素環構造、すなわちシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル、好ましくはシクロプロピルを意味する
アリールという用語は、単独またはその他の基と組み合わせて、フェニル、ナフチルまたはインダニル基、好ましくはフェニル基を意味する。
【0019】
薬学的に許容される塩という表現には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、亜リン酸、亜硝酸、クエン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、安息香酸、マンデル酸、ケイ皮酸、パルモ酸(palmoic acid)、ステアリン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、コハク酸、トリフルオロ酢酸および生きた生物に対して非中毒性であるその他のような無機酸または有機酸のいずれかとの塩、または式(I)の化合物の性質が酸性である場合、アルカリまたはアルカリ土類塩基、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムその他のような無機塩基との塩も包含する。薬学的に許容される塩のその他の例については、"Salt selection for basic drugs", Int. J. Pharm. (1986), 33, 201-217を参照することができる。
【0020】
式(I)の化合物は、不斉炭素原子を含んでいてもよい。二重結合または環の置換基は、他に示されない限り、cis(=Z-)またはtrans(=E-)型で存在してよい。したがって、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、または好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は、それ自体公知の様式で、たとえばカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、HPLCまたは結晶化によって分離することができる。
【0021】
また、本発明の化合物は、酸素(ヒドロキシル縮合)、硫黄(スフフィドリル(sulfydryl)縮合)および/または窒素などの1つまたは複数の部位を介してニトロソ化された式(I)のニトロソ化された化合物を含む。本発明のニトロソ化された化合物は、当業者に公知の従来法を使用して製造することができる。たとえば、化合物をニトロソ化するための公知の方法は、米国特許第5,380,758号、5,703,073号、5,994,294号、6,242,432号および6,218,417号;国際公開第98/19672号;並びにOaeら、Org. Prep. Proc. Int., 15(3):165-198(1983)に記述されている。
【0022】
本発明の好ましい態様は、
式中、
Xは、CHまたはNを表し;および、
R4は、水素;C1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-;CF3-O-(CH2)0-4-CH2-;またはR'2N-(CH2)0-4-CH2-であって、式中R'は、独立して水素、C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル-C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)および-C(=O)-R''(式中、R''は、C1-4-アルキル、-CF3,-CH2-CF3またはシクロプロピルである)からなる群より選択される)を表す、化合物またはこのような化合物の塩に関する。
【0023】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、XがCHまたはN+-O-を表す化合物に関する。
【0024】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、AおよびBの両方が-O-を表す化合物に関する。
【0025】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、R1がシクロプロピルを表す化合物に関する。
【0026】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Wが
【0027】
【化4】


を表す化合物に関する。
【0028】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Vが-O-CH2CH2-O-、-CH2-CH2-O-(式中、-CH2-CH2-O-の-CH2部分は、式(I)の基W、-O-CH2-Q-または
【0029】
【化5】


に結合されている)を表す、化合物に関する。
【0030】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Vが-O-CH2CH2-O-または-O-CH2-Q-を表す化合物に関する。
【0031】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、V-Wが:
【0032】
【化6】


を表す化合物に関する。
【0033】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Uが
【0034】
【化7】


を表す化合物に関する。
【0035】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Uが
【0036】
【化8】


を表す化合物に関する。
【0037】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Qがイソキサゾリルまたはオキサジアゾリルを表す化合物に関する。
【0038】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、Qがイソキサゾリル、特に以下の通りに式(I)の残りの分子に結合されたイソキサゾリルを表す化合物に関する:
【0039】
【化9】



【0040】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、R2がClを表し、かつR3が水素を表す化合物に関する。
【0041】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、R4がCH3-O -(CH2)2-3-またはCH3-C(=O)-NH-CH2-CH2-を表す化合物に関する。
【0042】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、R4が-CH2CH2CH2-O-CH3または-CH2CH2-O-CH3を表す化合物に関する。
【0043】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、R4が-CH2CH2-O-CH3を表す化合物に関する。
【0044】
本発明の好ましい態様は、式(I)の化合物であって、部分
【0045】
【化10】


が以下の可能なのもの:
【0046】
【化11】


の1つを表す化合物に関する。
【0047】
特に好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、式中
XがCHまたはNを表し;
Wがパラ置換されたピリジニルまたはチアゾリルを表し;
Vが-O-CH2CH2-O-または式:
【0048】
【化12】


のピロリジニルを表し:
Uが二、三または四置換されたフェニル(式中、置換基は、独立してC1-7-アルキル、ハロゲンおよびヒドロキシ-C1-7アルキルからなる群より選択される)を表し;
R1は、シクロプロピルを表し;
R2は、ハロゲンまたはC1-7アルキルを表し;
R3は、水素、ハロゲンまたはC1-7アルキルを表し;および、
R4は、水素またはC1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-を表す化合物に関連する。
【0049】
また、本発明は、式(I)または式(I)の好ましい態様について定義したとおりの置換基および記号の1つまたは複数の意味が、上記の所与の好ましい態様について定義したものなどの、本明細書で定義したようなこれらの好ましい意味に置き換えられている、式(I)の化合物に関する。
【0050】
本発明の非常に好ましい態様は、以下からなる群より選択される式(I)の化合物およびこれらの化合物の塩に関する:
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-(2-{2-[2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-エトキシ}-チアゾール-5-イルメチル)-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(R)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(S)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび、
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド。
【0051】
さらに本発明の好ましい態様は、以下からなる群より選択される式(I)の化合物に関連する:
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド。
【0052】
式(I)の化合物は、高血圧症、鬱血性心不全、肺性高血圧、腎機能不全、腎虚血、腎不全、腎線維症、心不全、心肥大、心臓線維症、心筋虚血症、心筋症、糸球体腎炎、腎疝痛、腎症、脈管障害および神経障害などの糖尿病によって生じる合併症、緑内障、眼内圧上昇、アテローム性動脈硬化症、血管形成術後の再狭窄、血管もしくは心臓外科手術後の合併症、勃起障害、高アルドステロン症、肺線維症、強皮症、不安症、認知障害、免疫抑制剤での治療の合併症、並びにレニン-アンジオテンシン系に関連があるその他の疾患などの、または関連した疾患の治療および/または予防のために有用である。
【0053】
式(I)の化合物は、特に高血圧症、鬱血性心不全、肺性高血圧、腎機能不全、腎虚血、腎不全、腎線維症、心不全、心肥大、心臓線維症、心筋虚血症、心筋症、腎症、脈管障害および神経障害などの糖尿病によって生じる合併症の治療および/または予防のために有用である。
【0054】
一つの態様において、本発明は、レニン-アンジオテンシン系の調節不全と関連する疾患の治療または予防のための方法に、特に上述の疾患の治療または予防のための方法に関し、前記方法は、式(I)の化合物の薬学的に活性な量を患者に対して投与することを含む。
【0055】
本発明のさらなる側面は、式(I)の化合物と薬学的に許容される担体材料とを含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、上述の疾患の治療および/または予防のために使用してもよい。医薬組成物は、経腸、非経口、または局所的投与のために使用することができる。たとえば、これらはたとえば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル、溶液、乳剤、もしくは懸濁液の形態で経口的に、たとえば坐薬の形態で直腸に、たとえば注射溶液もしくは輸液の形態で非経口的に、またはたとえば軟膏、クリームもしくは油の形態で局所的に投与することができる。
【0056】
本発明は、上述の疾患の治療および/または予防のための医薬組成物の製造のための、式(I)の化合物の使用にも関する。
【0057】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者によく知られた様式で(たとえばMark Gibson, Editor, Pharmaceutical Preformulation and Formulation, IHS Health Group, Englewood, CO, USA, 2001; Remington, The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, Philadelphia College of Pharmacy and Scienceを参照されたい)、記述された式(I)の化合物またはこれらの薬学的に許容される塩を、任意に、ガレノスの投与形態中に、適切な無毒の不活性な薬学的に許容される固体または液体のキャリア材料および必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、その他の治療的に有益な物質と組み合わせることによって遂行することができる。
【0058】
また、式(I)の化合物または上述の医薬組成物は、ACE-阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤、アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、エンドセリン受容体アンタゴニスト、血管拡張薬、カルシウム拮抗薬、カリウム活性化因子、利尿剤、交感神経抑制薬、β-アドレナリン作動性アンタゴニスト、α-アドレナリン作動性アンタゴニストおよび/またはアルドステロンアンタゴニスト、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型阻害剤、可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化因子および/または上述の疾患の予防または治療のために有益なその他の薬剤などのその他の薬理活性化合物との組み合わせた使用に有用である。
【0059】
また、本発明は、インビボにおいて式(I)の化合物それ自体に変換する式(I)の化合物のプロドラッグに関する。したがって、式(I)の化合物についてのいずれもの言及も、適切かつ好都合な限り、式(I)の化合物の対応するプロドラッグをもいうことが理解される。
【0060】
式(I)の化合物は、下記に概説した方法によって、実施例に記述した方法によって、または類似の方法によって製造することができる。
【0061】
U、VおよびWが式(I)について定義したとおりであるA型のアリールブロミドまたはヘテロアリールブロミドは、スキーム1に記載されているように、B型の対応するアルデヒドに変換することができる。Knoevenhagel縮合により、C型の化合物を得る。二重結合の還元により、D型の化合物を得る。アミドカップリングにより、E型の化合物を得て、ニトリルの最終的な還元により、式(I)の化合物を導く。
【0062】
スキーム1
【0063】
【化13】

【0064】
時には、U-V-W-Br断片を製造することができず、従ってまたは、その後の化学のために適していない。この場合、F型の断片Va-W-Br(式中、Vaは、V-置換基の前駆体を表す)を、スキーム2に記載されているように、製造することができる。次いで、Va-置換基は、合成に沿って修飾することができる。スキーム1に記載されているのと同じ化学により、それぞれG、H、JおよびK型の化合物を導く。U-V-W-断片の完成により、E型の化合物を導く。
【0065】
スキーム2
【0066】
【化14】

【0067】
また、K型の化合物も、スキーム3に表したように、L型の化合物に還元させることができる。保護基PGでの保護により、M型の化合物を導く。U-V-W断片の完成により、N型の化合物を生じる。最終的な脱保護により、式(I)の化合物を導く。
【0068】
スキーム3
【0069】
【化15】

【0070】
A型またはF型の化合物を製造するために使用されるU-V-W-またはVa -W-断片は、別々に製造しなければならない。いくつかのこのような置換基の製造は、特許出願国際公開第2003/093267号、国際公開第2004/002957、国際公開第2004/096769号、国際公開第2004/096803号、国際公開第2004/096799号および国際公開第2004/096366号に記述されている。さもなければ、ピロリジン置換基を、スキーム4に記載されているように、銅-またはパラジウム-触媒カップリングによって、芳香環に付着することができる。一定の環境下では、遷移金属は、この反応を触媒するために必要とされない。PG'が適切な保護基を表す保護されたピロリジン誘導体は、X'がNを表すF型の化合物に変換されるであろう。式(I)のWがチアゾリルを表す場合、同様に、同じ化学を適用することができる。
【0071】
スキーム4
【0072】
【化16】

【0073】
Vが-O-CH2-Q-を表す場合、イソキサゾリル部分は、環化付加によって製造される。この環化付加は、K型の化合物におけるW-Va-断片上で実現して、スキーム2に記載されているように、E型の化合物を導くことができる。さもなければ、環化付加は、例えばスキーム5に記述したように、別々に行うことができる。たいてい市販されているアルデヒドでのF型の化合物上の環化付加により、A型の化合物を導く。もちろん、アルデヒド部分をW-Va-断片上で構築することもでき、U-CCH形態の化合物を構築して、環化付加後に別のイソキサゾリル部分得ることもできる。同じ原理を使用して、文献に記述された方法論を使用し、オキサジアゾリル部分を製造することができる。
【0074】
スキーム5
【0075】
【化17】

【0076】
また、ヒドロキシメチルイソキサゾール(スキーム6)は、スキーム3において言及したアルデヒドおよびプロパルギルアルコールから製造することができる。X''が典型的には-OH、-Brまたは-Iを表すフェニルまたはヘテロアリール誘導体に対するカップリングにより、A型の化合物を導く。
【0077】
スキーム6
【0078】
【化18】

【0079】
このようなアミドカップリングのために使用されるアミンは、実施例(下記参照)において具体的に記述したように、別々に製造しなければならない。
【0080】
エナンチオマー的に純粋な化合物は、たとえばキラル固体支持体を使用する対応するラセミ化合物のクロマトグラフ分離によって、常に得ることができる。
【0081】
以下の実施例は、本発明を多くの詳細に例証するために役に立つ。しかし、これらは、いかなる様式でもその範囲を限定することは意図されない。
【0082】
実験部分
略語(本明細書に使用されるもの):
AcOH 酢酸
ADDP アゾジカルボキシルジピペリジド
Ang アンジオテンシン
aq. 水溶液
Boc tert-ブチロキシカルボニル
BSA ウシ血清アルブミン
Bu ブチル
BuLi n-ブチルリチウム
Cy シクロヘキシル
DBA ジベンジリデンアセトン
DDQ 2,3-ジクロロ-5,6ジシアノ-1,4-ベンゾキノン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-N,N-ジメチルアミノピリジン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppp 1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン
EDC・HCl エチル-N,N-ジメチルアミノプロピルカルボジイミドハイドロクロライド
EIA 酵素免疫測定法
ELSD 蒸発光散乱検出
eq. 当量
Es エレクトロスプレー
ES+ エレクトロスプレー、陽イオン化
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FC フラッシュクロマトグラフィー
h 時間
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェイト
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾル
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LC-MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
Me メチル
MeOH メタノール
min 分
MS 質量分析
org. 有機
p パラ
PG 保護基
rt 室温
sat. 飽和
sol. 溶液
TBAF 4-n-ブチルアンモニウムフルオライド
TBME tert-ブチルジメチルエーテル
TBDMS tert-ブチルジメチルシリル
tBu tert-ブチル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
tR 数分で与えられる保持時間(LC-MSまたはHPLCにおいて)
UV 紫外
Vis 見える
xantphos 4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
HPLC-またはLC-MS-条件(他に示されていない場合):
分析用:Agilent TechnologiesからのZorbax 59 SB Aquaカラム、4.6×50mm。溶出剤:A:アセトニトリル;B:H2O + 0.5% TFA。勾配:2分にわたって90% B→5% B。流速:1mL/分。検出: UV/Vis+MS。
【0083】
調整用:Agilent TechnologiesからのZorbax SB Aquaカラム、20×500mm。溶出剤:A:アセトニトリル;B:H2O + 0.05% 水酸化アンモニウム(25%水溶液)。勾配:6分にわたって80% B→10% B。流速:40mL/分。検出:UV + MSまたはUV + ELSD。
【0084】
キラル分析用:
a)Regis Whelkカラム、4.6×250mm、10μm。溶出剤A:EtOH + 0.05% Et3N。溶出剤B:ヘキサン。流速1mL/分。
【0085】
b)ChiralPak AD、4.6×、250mm、5μm。溶出剤A:EtOH + 0.05% Et3N。溶出剤B:ヘキサン。流速1mL/分。
【0086】
c)ChiralCel OD、4.6×250mm、10μm。溶出剤A:EtOH + 0.1% Et3N。溶出剤B:ヘキサン。流速0.8mL/分。
【0087】
キラル製造用:
a)Regis Whelk 01カラム、50×250mm および100mL/分の流速。溶出剤A:EtOH + 0.05% Et3N。溶出剤B:ヘキサン。
【0088】
b)ChiralCel OD、20μm、50mm×250mm、流速100mL/分。溶出剤A:EtOH + 0.1% Et3N。溶出剤B:ヘキサン。
【0089】
Mitsunobuカップリングのための一般的条件(一般的手順A)
所望のフェノール(0.12mmol)中の所望のアルコール(0.1mmol)、ADDP(0.2mmol)およびトルエン(2mL)中のPBu3(0.4mmol)の混合物を0℃にて製造した。混合物を室温にて2時間、還流にて3時間、次いで再び室温にて一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、残渣をHPLCによって精製した。
【0090】
Boc-保護基の切断のための一般的条件(一般的手順B)
HCl(4Mジオキサン溶液、1mL)を0℃にて出発材料のCH2Cl2(1mL)溶液に添加した。混合物を0℃にて1時間撹拌し、1M NaOH水溶液(4mL)を添加した。混合物をIsolute(登録商標)で濾過し、有機層を減圧下で蒸発させた。HPLCによる粗製の精製により、表題化合物を得た。
【0091】
2-ブロモ-5-クロロ-ピリジン-カルバルデヒド
ジイソプロピルアミン(20.9mL、148mmol)の乾燥THF(350mL)中の攪拌溶液に、-5℃にてBuLi(1.6Mヘキサン溶液、89.5mL、143mmol)を滴状に添加して、生じる溶液を-5℃にて30分間撹拌した。溶液を-70℃に冷却させて、2-ブロモ-5-クロロピリジン(25.0g、130mmol)のTHF(100mL)溶液を、内部温度が-65℃を上回らないように、15分にわたって-70℃にて滴状に添加した。混合物を-70℃にて30分間撹拌した。DMF(10.52mL、136mmol)を、内部温度が-70℃を上回らないように、20分にわたって滴状に添加した。オレンジ混合物を-70℃にて40分間撹拌した。混合物を室温に暖めて、水(200mL)および1M NaOH水溶液(50mL)の混合物に注いだ。混合物をEtOAc(2×)で抽出して、合わせた有機抽出物を1M NaOH水溶液(2×)で洗浄し戻した。有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:9→1:8→1:6→1:4→1:2→1:1)による粗製品の精製により、表題化合物(21.55g、72%)を得た。LC-MS:tR =0.74min;ES+:295.01。
【0092】
2-ブロモ-5-クロロ-4-ジメトキシメチル-ピリジン
2-ブロモ-5-クロロ-ピリジン-4-カルバルデヒド(43.9g、199mmol)のMeOH(800mL)溶液に、トリメチルオルトホルマート(65.3mL、597mmol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物(1.90g、10.0mmol)を室温にて連続的に添加した。次いで、この反応混合物を還流まで3時間加熱した。混合物を室温に冷却させて、減圧下で濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解して、この混合物を10% K2CO3水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。高真空下で乾燥により、表題化合物(51.7g、97%)を得た。LC-MS:tR =0.92min;ES+:309.06。
【0093】
5-クロロ-4-ジメトキシメチル-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン
Mg(911mg、37.5mmol)の、およびヨウ素(1結晶)の乾燥THF(30mL)中の懸濁液に総量の5%の1-ブロモ-3-メトキシプロパン(4.59g、30.0mmol)を滴状に添加した。混合物を、グリニヤール形成が始まるまで、熱銃の助けを借りて還流まで加熱した。残りの1-ブロモ-3-メトキシプロパンをゆっくり添加し、一方で、発熱反応が進行した。添加の終了後、反応混合物を還流下で20分間撹拌して、室温に冷却させた。このグリニヤール溶液(1M THF溶液、23.5mL、23.5mmol)を2-ブロモ-5-クロロ-4-ジメトキシメチル-ピリジン(2.50g、9.38mmol)およびNi(dppp)Cl2(495mg、0.938mmol)のTHF(50mL)中の混合物に0℃にて滴下した。反応混合物を室温にて30分間撹拌して、次いで還流まで2時間加熱した。混合物を室温に冷却させて、EtOAcで溶解した。この混合物を、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(1:1ヘプタンEtOAc/ヘプタン)による残渣の精製により、表題化合物(1.51g、62%)を得た。LC-MS:tR =0.80min;ES+:260.15。
【0094】
5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-カルバルデヒド
5-クロロ-4-ジメトキシメチル-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン(25.5g、98.2mmol)を1M HCl水溶液(500mL)に溶解して、混合物を80℃まで2時間加熱した。混合物を室温に冷却させ、EtOAcを添加した。混合物を、0℃に冷却して、pH = 10に達するまで、2.5M NaOH水溶液で塩基性化した。層を分離して、有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。高真空下で残渣を乾燥させ、粗製表題化合物(98.1mmol、99%)を得て、これを精製することなくさらに使用した。LC-MS:tR =0.62min;ES+:246.12。
【0095】
[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-シクロプロピル-アミン
5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-カルバルデヒド(21.0g、98.2mmol)およびシクロプロピルアミン(13.8mL、196mmol)のMeOH(450mL)中の混合物を一晩室温にて撹拌した。NaBH4(4.83g、128mmol)を0℃にて添加して、混合物を室温にて一晩撹拌した。氷を添加して、混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOAcに溶解して、この混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。水層を、EtOAcで抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:5→1:4→1:3→1:1→3:1→EtOAc)による粗製品の精製により、表題化合物(11.8g)および[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチレン]-シクロプロピル-アミン(10.7g)を得た。この反応していないイミンをMeOH(20mL)に溶解して、この溶液を0℃に冷却した。NaBH4(3.20g、84.6mmol)を添加して、混合物を室温にて一晩撹拌した。NaBH4(3.20g、84.6mmol)を再び添加して、混合物を3日間撹拌した。氷を反応混合物に添加して、混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOAcに溶解して、生じる混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。水相をEtOAcで抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(1:3 1:2 EtOAc/ヘプタン1:1 EtOAc)による粗製品の精製により、表題化合物(9.4g)を得た。表題化合物の画分を共に混合した(21.2g、85%)。LC-MS:tR =0.55min;ES+:296.16。
【0096】
5-ブロモ-2-クロロ-N-シクロプロピルベンズアミド
磁気攪拌棒を備えた炎乾燥した250mLの丸底フラスコ内に、およびN2下で、5-ブロモ-2-クロロ安息香酸(10.0g、42.5mmol)およびDMF(3.9mL、51.0mmol)のトルエン(80mL)溶液を添加した。溶液を0℃に冷却して、塩化オキサリル(4.4mL、51.0mmol)を1時間にわたって滴状に添加した。生じる混合物を2時間0℃にて撹拌し、次いで揮発性物質を除去した。生じる粗製反応混合物を、CH2Cl2(100mL)に溶解して、氷浴中で0℃に冷却した。
シクロプロピルアミン(4.5mL、63.7mmol)を1時間にわたって滴状に添加し、続いてDIPEA(11.8mL、85.0mmol)を添加した。生じる溶液を室温にて16時間撹拌した。反応混合物を、1M HCl水溶液(600mL)を含む1Lの分液漏斗に注いだ。混合物をCH2Cl2(6×250mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させた、濾過して、減圧下で濃縮した。生成物をヘキサン/CH2Cl2から結晶化して、濾過によって単離し、表題化合物(8.24g、71%)を得た。
【0097】
N-(5-ブロモ-2-クロロベンジル)シクロプロピルアミン
5-ブロモ-2-クロロ-N-シクロプロピルベンズアミド(12.0g、43.7mmol)のTHF(100mL)溶液を、磁気攪拌棒を備え、およびN2下の250mLの丸底フラスコに置いた。溶液をBH3・Me2S(13.1mL、131mmol)の滴状添加で処理して、生じる懸濁液を室温にて1時間撹拌した。混合物を還流まで1時間加熱し、室温に冷却して、1M HCl水溶液(25mL)を滴状添加することでゆっくりとクエンチした。懸濁液を再び1時間還流させ、室温に冷却して、1M NaOH水溶液でpH = 10〜11に塩基性化した。混合物を、1M NaOH水溶液(350mL)を含む500mLの分液漏斗に注いだ。混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させた、濾過して、減圧下で濃縮した。粗製アミンは、次の工程に直接使用した。
【0098】
シクロプロピルアミンで置換されたベンズアルデヒドの還元アミノ化のための一般的手順:
【0099】
【化19】

【0100】
置換されたベンズアルデヒド(17.8mmol、1.0当量)、シクロプロピルアミン(3.13mL、44.5mmol、2.5当量)およびナトリウムシアノボロハイドライド(1.34g、21.4mmol、1.2当量)のMeOH(100mL)溶液を、氷AcOH(3.06mL、53.4mmol、3.0当量)の滴状添加で処理した。生じる溶液を、室温にて16時間一晩撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液の滴状添加でクエンチして、減圧下で濃縮してMeOHを除去した。粗製残渣を、飽和NaHCO3水溶液(150mL)を含む250mLの分液漏斗に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FCによる精製により、ベンズアミン生成物を得た。
【0101】
シクロプロピルベンズアミンのBoc-保護のための一般的手順:
【0102】
【化20】

【0103】
シクロプロピルベンズアミン(43.7mmol、1.0当量)のCH2Cl2(50mL)および1M NaOH水溶液(50mL)の二相性混合物中の溶液を、Boc2O(15.1mL、65.6mmol、1.5当量)で処理した。混合物を勢いよく室温にて16時間撹拌した。混合物をH2O(300mL)を含む500mLの分液漏斗に注偽、CH2Cl2(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FCによる精製により、Boc保護されたアミンを得た。
【0104】
Boc保護されたシクロプロピルベンズアミンのアリル化のための一般的手順:
【0105】
【化21】

【0106】
炎乾燥させた丸底フラスコまたはSchlenkチューブ内に、N2下で、Pd[PCy3]2(0.05当量)、CsF(2.0当量)および対応するアリールブロミド(1.0当量)を添加した。塩化アリールが出発材料として使用される場合、((Pd[PtBu3]Br)2の二量体(0.025当量)をPd[PCy3]2触媒の代わりに使用した。フラスコを減圧(0.1mm Hg)下で空にして、N2で埋め戻した(3回、繰り返した)。生じる固体をTHF無水物またはジオキサン(0.15M溶液)に溶解して、トリ-n-ブチルアリルスズ(1.5当量)を添加して、生じる混合物を、TLCにより出発材料の完全な消費を示すまで8〜16時間還流させた。反応混合物を室温に冷却して、焼結ガラス漏斗上のシリカゲルのパッドを通して濾過し、Et2Oで洗浄する。濾液を濃縮して、FCによって精製し、対応するアリルベンズアミド誘導体を得た。
【0107】
アリルベンズアミンのヒドロホウ素化反応/酸化のための一般的手順:
【0108】
【化22】

【0109】
磁気攪拌棒を備えた炎乾燥丸底フラスコに、アリルベンズアミン(1.0当量)およびTHF無水物(0.3Mの溶液)を添加した。溶液を0℃に冷却して、BH3・Me2S(1.1当量)を20分にわたって滴状に添加した。溶液を、0℃にて1時間撹拌し、次いで室温に温めて、さらに2時間撹拌した。溶液を0℃に冷却して、1M NaOH水溶液を滴状に添加し(注意 発熱反応)、続いて30%のH2O2水溶液を滴状添加した。混合物、室温に温め、2時間撹拌した。混合物をH2Oを含む分液漏斗に注ぎ、Et2O(3回)で抽出した。合わせた有機層を鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FCによる精製により、所望のアルコール生成物を得た。
【0110】
アリルベンズアミンの酸化的開裂/還元のための一般的手順:
【0111】
【化23】

【0112】
アリルベンズアミン(1.0当量)のCH2Cl2(0.4Mの溶液)に溶液を-78℃に冷却して、O3ガスを、ガス分散チューブを使用して溶液に導入した。オゾンガスを、TLCによって出発材料の全てが消費されることが決定されるまで導入して、反応混合物は、わずかな青い色を維持した。反応を-78℃にて20分間撹拌し、次いでEtOH(0.5Mの溶液)およびNaBH4(2.5当量)を添加した。混合物を室温に一晩(16時間)温めた。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(5mL)の滴状添加でクエンチして、飽和NH4Cl水溶液を含む分液漏斗に注いだ。混合物をEt2O(3回)で抽出した。合わせた有機層を、鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FCによる精製により、所望のアルコールを得た。
【0113】
ヨウ化メチルでの芳香族一級アルコールのエーテル化のための一般的手順:
【0114】
【化24】

【0115】
第一級アルコール(1.0当量)のTHF(0.25Mの溶液)中の懸濁液を0℃に冷却して、NaH(60%油中、2.0当量)で処理した。生じる混合物を、0℃にて30分間、次いで室温にてさらに30分間撹拌した。懸濁液を0℃に再冷却し、次いでMeI(8.0当量)を一回分で添加した。反応混合物を、0℃にて30分間、室温にて30分間撹拌し、次いでTLCによって出発材料の全てが消費されたことが決定されるまで、還流まで4時間加熱した。冷却した反応混合物を飽和NH4Clの水溶液滴状添加でクエンチして、飽和NH4Cl水溶液を含む分液漏斗に注ぎ、びEtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層を鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FCによる精製により、ジメチルエーテルを得た。
【0116】
Boc保護されたシクロプロピルベンズアミンの脱保護のための一般的手順:
【0117】
【化25】

【0118】
Boc保護されたシクロプロピルベンズアミン(1.0当量)のCH2Cl2(0.1〜0.5M溶液)溶液に、4M HClのジオキサン(5.0当量)を添加した。生じる混合物を、TLCにより出発材料の完全な変換を示すまで、室温にて8〜16時間撹拌した。反応を1M NaOH水溶液を含む分液漏斗に注ぎ、CH2Cl2(3回)で抽出した。FCによる精製により、対応する遊離アミンを得た。
【0119】
2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシメチルフェノール
BH3(1M THF溶液、250mL、250mmol)を0℃にて3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ安息香酸(20g、96.6mmol)の冷却したTHF(200mL)溶液に滴下した。生じる混合物を、0℃にて15分間、次いで室温にて13時間撹拌した。乳状の混合物を0℃に冷却して、MeOH(150mL)、次いで水(100mL)を滴状に添加した。混合物を0℃にて15分間、次いで室温にて5時間さらに撹拌した。次いで、混合物を減圧下で部分的に濃縮した。EtOAc(200mL)および水(50mL)を残渣に添加して、相を振盪して、分離した。水相をEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機抽出物を、鹹水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FC(CH2Cl2/CH3OH、100:1)による精製により、わずかにベージュの固体(17.86g、96%)として表題化合物を導いた。LC-MS:tR =0.69min。
【0120】
3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド
2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシメチルフェノール(3.56g、18.4mmol)をジオキサンに溶解して、DDQ(4.19g、18.4mmol)を添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をCH2Cl2で希釈して、混合物を濾過した。濾液をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。EtOAcからの結晶化により、表題化合物(0.77g、22%)を得た。LC-MS:tR =0.82min。
【0121】
(rac.)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェノール
3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(1.635g、8.56mmol)のEt2O(30mL)溶液を-78℃に冷却した。MeMgBr(3M Et2O溶液、7.15mL、21.5mmol)を18分にわたって冷却した反応混合物に滴下した。Et2O(20mL)をMeMgBrの添加の間に再び添加した。撹拌を-78℃にて1時間続け、次いで反応混合物を、1時間にわたって室温まで暖めた。混合物を0℃に冷却して、飽和NH4Cl水溶液(10mL)を滴状に添加した。混合物を室温まで暖めて、さらなる飽和NH4Cl水溶液(35mL)および水(35mL)を添加した。次いで、相を分離して、水相をEt2Oで抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を鹹水(50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。FC(EtOAc/ヘプタン、1:1)による精製により、表題化合物(1.68g、95%)を得た。LC-MS:tR =0.74min。
【0122】
(rac.)-2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)-5-[1-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-1,3-ジクロロベンゼン
(rac.)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェノール(100mg、0.483mmol)のDMF(5.5mL)溶液にTBDMS-Cl(175mg、1.16mmol)およびイミダゾール(145mg、2.42mmol)を添加した。溶液を室温にて一晩撹拌した。溶液を0℃に冷却して、飽和NH4Cl水溶液を添加した。混合物をヘプタン/Et2O(1/1、4×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2)による精製により、表題化合物を得た(188mg(90%)。
【0123】
(rac.)-4-[1-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-2,6-ジクロロフェノール
(rac.)-2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)-5-[1-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-1,3-ジクロロベンゼン(188mg、0.432mmol)およびCs2CO3(76.2mg、0.126mmol)のDMF(0.50mL)および水(50μL)溶液を室温にて一晩撹拌した。Et2O(75mL)を添加した。溶液を鹹水で洗浄して、MgSO4上で乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2)による精製により、表題化合物(122mg、88%)を得た。LC-MS:tR =1.15min。
【0124】
2,6-ジクロロ-3,4-ジメチルフェノール
3,4-ジメチルフェノール(3.00g、24.6mmol)のCH2Cl2(5mL)溶液に、SO2Cl2(4.98mL、61.3mmol)を添加した。生じる溶液を50℃まで4時間加熱した。混合物を氷水に注いだ。CH2Cl2(200mL)を添加して、層を分離して、有機層を水で、次いで飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:4)による精製により、表題化合物(1.17g、25%)を得た。
【0125】
2-[2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシ]チアゾール
NaH(油中の50%懸濁液、2.98g、62.1mmol)をヘキサンに懸濁し、ヘキサンで2回洗浄した。次いで、THF(20mL)を、続いて2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エタノール(McDougal、P. G.、Rico、J. G.、Oh、Y。I.、Condon、B. D.、J. Org. Chem.、1986、51、3388、9.49g、53.8mmol)のTHF(30mL)溶液を30分にわたって添加した(McDougal、P. G., Rico、J. G., Oh、Y. I., Condon、B. D., J. Org. Chem.、1986、51、3388、9.49g 53.8mmol)。次いで、混合物を室温にて2時間撹拌した次いで、2-ブロモチアゾール(6.79g、41.4mmol)を滴状に添加し、次いで反応混合物を還流にて20時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液を慎重に添加して、産物をEt2O(3x)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(Et2O/ヘキサン5:95)による残渣の精製により、表題化合物(3.80g、35%)を得た。
【0126】
(S)-1-チアゾール-2-イル-ピロリジン-3-オール
2,5-ジブロモチアゾール(15.0g、59.9mmol)、(S)-3-ヒドロキシピロリジン(6.00mL、71.9mmol)およびDIPEA(13.3mL、77.9mmol)のジオキサン(875mL)中の混合物を80℃にて17時間撹拌した。溶媒を、減圧下で除去した。飽和NaHCO3水溶液を添加して、混合物をCH2Cl2(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製標記生成物(12.2g)を精製することなく次の反応に使用した。LC-MS:tR =0.54min;ES+:249.06。
【0127】
(S)-2-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール
(S)-1-チアゾール-2-イル-ピロリジン-3-オール(12.2g、48.9mmol)、TBDMS-Cl(8.84g、58.7mmol)およびイミダゾール(8.30g、122mmol)のDMF(150mL)中の混合物を室温にて30分間撹拌した。水(150mL)を添加して、混合物をヘプタン(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(ヘプタン/EtOAc 14:1→13:1→12:1→10:1)による残渣の精製により、表題化合物(11.3g、2工程上で52%)を得た。LC-MS:tR =1.10min;ES+:363.14。
【0128】
2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アセトアミド
HATU(6.51g、17.1mmol)をシアノ-酢酸(1.46g、17.1mmol)、シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アミン(2,3-ジメチル-ベンズアルデヒドおよびシクロプロピルアミンから還元アミノ化によって製造される;3.00g、17.1mmol)およびDIPEA(5.86mL、34.2mmol)のDMF(15mL)溶液を0℃にて添加した。混合物を0℃にて1.5時間撹拌し、EtOAcで希釈した。生じる混合物を、1M HCl(2×)および飽和NaHCO3(1×)水溶液で洗浄した。合わせた水相をEtOAc(1×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FCによる残渣の精製(EtOAc/ヘプタン、1:3→1:2→1:1)により、表題化合物(3.36g、81%)を得た。LC-MS:tR =0.93min;ES+:243.22。
【0129】
2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-アセトアミド
HATU(4.47g、11.8mmolをシアノ-酢酸(1.00g、11.8mmol)、シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-アミン(2,3-ジクロロ-ベンズアルデヒドおよびシクロプロピルアミンから還元アミノ化によって製造される;2.54g、11.8mmol)およびDIPEA(4.03mL、23.5mmol)のDMF(10mL)溶液に0℃にて添加した。混合物を、0℃にて1時間および室温にて1.5時間撹拌した。EtOAcを添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)および飽和NaHCO3(1×)水溶液で洗浄した。合わせた水相は、EtOAc(1×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:1)による粗製品の精製により、表題化合物(2.58g、78%)を得た。LC-MS:tR =0.94min;ES+:324.09。
【0130】
(E)-3-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アクリルアミド
2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アセトアミド(3.36g、13.9mmol)、化合物B1(3.99g、13.9mmol)およびピリジン(5滴)のトルエン(100mL)中の混合物を120℃まで2日間加熱した。混合物を室温に冷却させて、減圧下で蒸発させた。残渣を、高真空下で乾燥させた。生じる黄色の結晶をヘプタンで倍散させて、濾過した。高真空下でこれらの結晶を乾燥させることにより、表題化合物(4.86g、69%)を得た。LC-MS:tR =1.21min;ES+:512.37。
【0131】
(E)-(S)-3-{2-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-アクリルアミド
2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-アセトアミド(2.13g、7.52mmol)、化合物B2(2.35g、7.52mmol)およびピリジン(5滴)のトルエン(100mL)中の混合物を120℃まで2日間加熱した。混合物を室温に冷却させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣を高真空下で乾燥させて、EtOAcおよびヘプタンの混合物に溶解した。溶媒を減圧下で除去して、生じる固体をヘプタンで倍散させた。高真空下で固体を乾燥させることにより、表題化合物(3.76g、86%)を得た。LC-MS:tR =1.24min;ES+:577.02。
【0132】
(rac.)-2-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アセトアミド
(E)-3-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アクリルアミド(4.17g、8.15mmol)をMeOH(50ml)に懸濁して、透明な溶液が得られるまで(約80ml)THFを添加した。混合物を0℃まで冷却し、CeCl3・7H2O(6.20g、16.3mmol)を添加した。NaBH4(1.61g、40.7mmol)を部分的に慎重に添加した。混合物を0℃にて30分間撹拌し、CH2Cl2(100mL)を添加した。1M NaOH水溶液を添加して、混合物を10分間効率的に撹拌した。相は分離して、水相をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機抽出物を鹹水で洗浄して、MgSO4上で乾燥させて、濾過して、溶媒を減圧下で除去した。高真空下で残渣を乾燥させることにより、表題粗製化合物(4.47g、定量的)を得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =1.20min;ES+:514.43。
【0133】
(2R)-3-{2-[(3S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(2S)-3-{2-[(3S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドの混合物
(E)-(S)-3-{2-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-アクリルアミド(4.35g、7.53mmol)をMeOH(65ml)に懸濁して、透明な溶液が得られるまで(約30ml)THFを添加した。混合物を0℃まで冷却し、CeCl3・7H2O(5.70g、15.1mmol)を添加した。NaBH4(2.97g、75.3mmol)を部分的に慎重に添加した。混合物を、0℃にて2時間撹拌した。CH2Cl2(300mL)、MeOH(15mL)および1M NaOH水溶液(200mL)を添加して、混合物を2時間効率的に撹拌した。相を分離して、有機層を1M NaOH水溶液および鹹水で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。高真空下で残渣を乾燥させることにより、粗製表題化合物混合物(4.50g、定量的収率)を得て、っこれをさらに精製するこなく使用した。LC-MS:tR =1.01min;ES+:579.20。
【0134】
2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エタノール
ガス飛沫カウンタおよび効率的な冷却装置を備えた三首フラスコにおいて、2,6-ジクロロ-p-クレゾール(20.0g、113mmol)、[1,3]ジオキソラン-2-オン(9.95g、113mmol)およびイミダゾール(115mg、1.70mmol)の混合物を160℃まで25時間加熱した。混合物を室温に冷却させた。FC(Et2O/ヘプタン1:1)による精製により、表題化合物(18.7g、75%)を得た。LC-MS:tR =0.88min。
【0135】
(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-ピロリジン-3-オール
2,5-ジブロモピリジン(4.00g、16.4mmol)および(R)-ピロリジン-3-オール(1.11g、12.6mmol)をトルエンに溶解した。tBuONa(1.87g、18.9mmol)、Pd2(dba)3(231mg、0.252mmol)およびxantphos(451mg、0.756mmol)を添加して、混合物を窒素で脱ガスした。混合物を95℃にて4時間撹拌し、室温に冷却させた。EtOAcを添加して、混合物を水(2×)で洗浄した。合わせた有機層を、EtOAc(1×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(1% Et3Nを含むMeOH/CH2Cl2 1:30)による粗製品の精製により、表題化合物(2.57g、84%)を得た。LC-MS:tR =0.44min;ES+:243.07。
【0136】
(R)-5-ブロモ-2-[3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン(A1)
化合物F1(3.38g、13.9mmol)、2,6-ジクロロ-p-クレゾール(3.69g、20.9mmol)、ADDP(5.26g、20.9mmol)およびPBu3(85%、10.3mL、35.4mmol)のトルエン(200mL)中の混合物を還流まで2時間加熱した。混合物を室温に冷却させて、ヘプタンで希釈した。ヘプタンで洗浄して、混合物を濾過して、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣をCH2Cl2で希釈して、この混合物を1M NaOH水溶液(2×)で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FCによる残渣の精製(CH2Cl2/ヘプタン4:1→CH2Cl2)により、表題化合物(5.46g、98%)を得た。LC-MS:tR =0.91min;ES+:403.00。
【0137】
5-ブロモ-2-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン(A2)
2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エタノール(18.6g、84mmol)のTHF(360mL)溶液を0℃に冷却した。NaH(油中の約55%、6.60g、約153mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間室温にて撹拌した。2,5-ジブロムピリジン(18.0g、76.3mmol)のTHF(60mL)溶液を滴状に添加して、混合物を90分間還流まで加熱した。混合物を室温に冷却させ、氷を慎重に添加した。溶媒を減圧下で部分的に除去して、残渣をEtOAcで希釈した。この混合物を、飽和NH4Cl水溶液で洗浄した。水層を、EtOAc(2×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物を鹹水で洗浄して、MgSO4上で乾燥させて、濾過して、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン3:97)による粗製品の精製により、表題化合物(22.7g、79%)を得た。LC-MS:tR =1.13min;ES+:378.08。
【0138】
(S)-5-ブロモ-2-[3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン(A3)
(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-ピロリジン-3-オール(2.56g、10.5mmol)、2,6-ジクロロ-p-クレゾール(3.88g、21.1mmol)、ADDP(4.07g、15.8mmol)およびPBu3(85%、9.17mL、26.8mmol)のトルエン(150mL)中の混合物を80℃にて1時間撹拌した。混合物を室温に冷却させて、ヘプタンで希釈した。沈殿物を徹底的にヘプタンで洗浄して、濾液を減圧下で蒸発した。残渣をCH2Cl2で希釈して、生じる混合物を1M NaOH水溶液(2×)で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:7)による粗製品の精製により、表題化合物(2.88g、68%)を得た。LC-MS:tR =0.93min;ES+:402.89。
【0139】
2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-カルバルデヒド(B1)
BuLi(9.95mL、15.6mmol)を-78℃にて2-[2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エトキシ]チアゾール(4.00g、15.4mmol)のTHF(25mL)溶液に添加した。DMF(1.29mL、16.7mmol)を添加して、混合物を4時間撹拌し、一方で、室温まで暖めて、水を添加して、混合物をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を鹹水(1×)で洗浄して、MgSO4上で乾燥させて、濾過して、溶媒を減圧下で除去した。高真空下で残渣を乾燥させることにより、粗製表題化合物(4.35g、98%)を得て、これを精製することなくさらに使用した。LC-MS:tR =1.08min;ES+:288.22。
【0140】
(S)-2-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-カルバルデヒド(B2)
BuLi(1.6M ヘキサン溶液、2.27mL、3.63mmol)を(S)-2-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール(1.00g、3.52mmol)のTHF(6.00mL)溶液に-78℃にて添加した。混合物を-78℃にて10分間撹拌し、DMF(0.294mL、3.81mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、一方で室温まで暖めた。水を添加して、混合物をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製表題化合物(1.10g、定量的収率)を、さらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =1.08min;ES+:313.18。
【0141】
(R)-6-[3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-カルバルデヒド(B3)
BuLi(1.6M ヘキサン、9.80mL、16.3mmol)を-78℃にて化合物A1(5.46g、13.6mmol)のTHF(280ml)溶液に添加した。混合物を-78℃にて20分間撹拌して、DMF(1.57mL、20.3mmol)を添加した。混合物を-78℃にて2.5時間撹拌して、飽和NH4Cl水溶液(120mL)を添加した。混合物を室温まで暖めて、TBME(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:4 2:3)による粗製品の精製により、表題化合物(2.97g、62%)を得た。LC-MS:tR =0.89min;ES+:351.12。
【0142】
6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-カルバルデヒド(B4)
BuLi(1.6M ヘキサン、9.53mL、15.3mmol)を-78℃にて化合物A2(5.00g、13.3mmol)のTHF(280mL)溶液に添加した。混合物を-78℃にて1時間撹拌して、DMF(1.54mL、19.9mmol)を添加した。混合物を-78℃にて2.5時間撹拌して、DMF(1.00mL、12.9mmol)を再び添加した。室温まで暖めると共に、混合物を一晩撹拌した。飽和NH4Cl(水溶液120mL)を添加して、混合物をTBME(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(1:4 EtOAc/ヘプタン)による粗製品の精製により、表題化合物(1.94g、45%)を得た。LC-MS:tR =1.06min;ES+:326.02。
【0143】
(S)-6-[3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-カルバルデヒド(B5)
BuLi(1.6M ヘキサン、5.15mL、8.24mmol)を-78℃にて化合物A3(2.88g、7.16mmol)のTHF(150ml)溶液に添加した。混合物を-78℃にて10分間撹拌して、DMF(0.832mL、10.7mmol)を添加した。混合物を-78℃にて2.5時間撹拌して、飽和NH4Cl水溶液(120mL)を添加した。混合物を室温まで暖めて、TBME(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(EtOAc/ヘプタン1:4 2:3)による粗製品の精製により、表題化合物(1.55g、61%)を得た。LC-MS:tR =0.90min;ES+:351.14。
【0144】
(E)-2-シアノ-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-アクリル酸(C1)
化合物B3(2.97g、8.46mmol)およびシアノ酢酸(719mg、8.46mmol)をトルエン(85ml)に溶解して、ピペリジン(20滴)を添加した。混合物を還流まで4時間加熱して、室温に冷却させた。撹拌を止めて、結晶を一晩ゆっくりと形成させた。結晶化を0℃にて続けた。結晶を濾過して、冷却ヘプタンで洗浄した。二回目の収集は、CH2Cl2/ヘプタンから母液からほとんど得られなかった。両収集物を高真空下で乾燥させることにより、表題化合物(4.06g、95%)を得た。LC-MS:tR =0.93min;ES+:418.09。
【0145】
(E)-2-シアノ-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-アクリル酸(C2)
化合物B4(3.40g、10.4mmol)、シアノ酢酸(887mg、10.4mmol)およびピペリジン(20drops)のトルエン(96mL)中の混合物を還流まで3時間加熱した。混合物を室温に冷却させ、一方で、生成物が沈殿した。濾過し、冷却ヘプタンで洗浄して、この沈殿物を乾燥させ、表題化合物(4.01g、98%)を得た。LC-MS:tR =1.03min;ES+:393.07。
【0146】
(E)-2-シアノ-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-アクリル酸(C3)
化合物B5(1.55g、4.40mmol)およびシアノ酢酸(374mg、4.40mmol)をトルエン(40ml)に溶解して、ピペリジン(20滴)を添加した。混合物を還流まで一晩加熱して、室温に冷却させた。溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/AcOH=20:0.5:0.05)による粗製品の精製により、表題化合物(1.24g、67%)を得た。LC-MS:tR =0.94min;ES+:418.14。
【0147】
(R)-2-シアノ-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオン酸および(S)-2-シアノ-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオン酸の混合物(D1)
化合物C1(3.32g、7.94mmol)をMeOH(156ml)に溶解して、水(78ml)およびNaHCO3(567mg、5.56mmol)を添加した。混合物を0℃まで冷却し、NaBH4(1.80g、47.7mmol)を30分にわたって部分的に添加した。混合物を室温に温め、pH=4に達するまで1M HCl水溶液を添加した。溶媒を減圧下で部分的に除去して、残渣をCH2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。高真空下での乾燥により、粗製表題化合物混合物(2.10g、63%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =0.80min;ES+:420.10。
【0148】
(rac.)-2-シアノ-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオン酸(D2)
NaHCO3(599mg、7.13mmol)および水(100mL)を化合物C2(4.01g、10.9mmol)のMeOH(200ml)溶液に添加した。混合物を0℃まで冷却し、NaBH4(2.31g、61.1mmol)を添加した。混合物を0℃にて75分間および室温にて4.5時間撹拌した。1M HCl水溶液をpH 4に添加して、溶媒を減圧下で部分的に除去した。水残渣をCH2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。トルエンとの溶媒の共沸除去により、粗製表題化合物(2.60g、65%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =0.97min;ES+:395.09。
【0149】
(R)-2-シアノ-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオン酸および(S)-2-シアノ-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオン酸の混合物(D3)
化合物C3(1.24g、2.95mmol)をMeOH(100ml)に溶解して、水(37ml)およびNaHCO3(322mg、3.84mmol)を添加した。混合物を0℃まで冷却し、NaBH4(1.78g、45.2mmol)を4時間にわたって部分的に添加した。混合物を室温に温め、pH=4に達するまで1M HCl水溶液を添加した。溶媒を減圧下で部分的に除去して、残渣をCH2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。高真空下での乾燥により、粗製表題化合物混合物(1.18g、95%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =0.78min;ES+:420.10。
【0150】
(R)-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドの混合物(E1)
化合物D1(700mg、1.67mmol)、DMAP(50.8mg、0.416mmol)、HOBt(270mg、2.00mmol)、DIPEA(1.14mL、6.66mmol)およびEDC・HCl(798mg、4.16mmol)のCH2Cl2(35mL)中の混合物を室温にて75分間撹拌した。[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-シクロプロピル-アミン(634mg、2.50mmol)を添加して、混合物を3日間撹拌した。混合物をCHCl3で溶解して、生じる混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水層をCHCl3で抽出し戻して、合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(0.1% Et3Nを含むMeOH/CH2Cl21:99)による粗製品の精製により、表題化合物混合物(436mg、40%)を得た。LC-MS:tR =0.98min;ES+:656.96。
【0151】
(R)-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドの混合物(E2)
化合物D1(700mg、1.67mmol)、DMAP(50.8mg、0.416mmol)、HOBt(270mg、2.00mmol)、DIPEA(1.14mL、6.66mmol)およびEDC・HCl(798mg、4.16mmol)のCH2Cl2(35mL)中の混合物を室温にて45分間撹拌した。[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-シクロプロピル-アミン(637mg、2.50mmol)を添加して、混合物を3日間撹拌した。CHCl3を添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水相をCHCl3で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 20:0.4:0.04)による残渣の精製により、表題化合物混合物(796mg、73%)を得た。LC-MS:tR =0.91min;ES+:657.97。
【0152】
(rac.)-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド(E3)
化合物D2(600mg、1.52mmol)、DMAP(46.4mg、0.380mmol)、HOBt(246mg、1.82mmol)、DIPEA(1.04mL、6.07mmol)およびEDC・HCl(727mg、3.08mmol)のCH2Cl2(26mL)中の混合物を室温にて45分間撹拌した。[2-クロロ-5-(3-メトキシ-エチル)-ベンジル]-シクロプロピル-アミン(546mg、2.28mmol)を添加して、混合物を3日間撹拌した。CHCl3を添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水相をCHCl3で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 25:0.2:0.05)による残渣の精製により、表題化合物(550mg、59%)を得た。LC-MS:tR =1.19min;ES+:616.46。
【0153】
(rac.)-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド(E4)
化合物D2(800mg、2.02mmol)、DMAP(61.8mg、0.506mmol)、HOBt(328mg、2.43mmol)、DIPEA(1.39mL、8.10mmol)およびEDC・HCl(970mg、5.10mmol)のCH2Cl2(35mL)中の混合物を室温にて45分間撹拌した。[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-シクロプロピル-アミン(771mg、3.04mmol)を添加して混合物を3日間撹拌した。CHCl3を添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水相をCHCl3で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 25:0.2:0.02)による残渣の精製により、表題化合物(860mg、67%)を得た。LC-MS:tR =1.09min;ES+:630.35。
【0154】
(R)-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドの混合物(E5)
化合物D1(350mg、0.833mmol)、DMAP(25.4mg、0.208mmol)、HOBt(135mg、1.00mmol)、DIPEA(0.570mL、3.33mmol)およびEDC・HCl(399mg、2.08mmol)のCH2Cl2(18mL)中の混合物を室温にて45分間撹拌した。[2-クロロ-5-(3-メトキシ-エチル)-ベンジル]-シクロプロピル-アミン(300mg、1.25mmol)を添加して、混合物を3日間撹拌した。CHCl3を添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水相をCHCl3で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 20:0.3:0.05)による残渣の精製により、表題化合物混合物(461mg、86%)を得た。LC-MS:tR =0.99min;ES+:642.93。
【0155】
(rac.)-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド(E6)
化合物D2(800mg、2.02mmol)、DMAP(61.8mg、0.506mmol)、HOBt(328mg、2.43mmol)、DIPEA(1.39mL、8.10mmol)およびEDC・HCl(970mg、5.10mmol)のCH2Cl2(35mL)中の混合物を室温にて45分間撹拌した。[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-シクロプロピル-アミン(515mg、2.02mmol)を添加して、混合物を3日間撹拌した。CHCl3を添加して、混合物を1M HCl水溶液(2×)で洗浄した。合わせた水相をCHCl3で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 20:0.3:0.02)による残渣の精製により、表題化合物(680mg、53%)を得た。LC-MS:tR =1.11min;ES+:632.97。
【0156】
(R)-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-2-シアノ-N-シクロプロピル-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドの混合物(E7)
化合物D3(540mg、1.29mmol)、DMAP(39.2mg、0.321mmol)、HOBt(208mg、1.54mmol)、EDC・HCl(616mg、3.21mmol)およびDIPEA(1.10mL、6.43mmol)のCH2Cl2(27mL)中の混合物を45分間室温にて撹拌した。[5-クロロ-2-(3-メトキシ-エチル)-ピリジン-4-イルメチル]-シクロプロピル-アミン(532mg、1.93mmol)を添加して、混合物を一晩撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M HCl水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=20:0.3:0.05)による粗製品の精製により、表題化合物混合物(483mg、59%)を得た。LC-MS:tR =0.99min;ES+:641.16。
【0157】
(S)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-ピロリジン-3-オール(F1)
2,5-ジブロモピリジン(28.6g、121mmol)および(S)-3-ヒドロキシピロリジン(10.0g、115mmol)の乾燥トルエン(150mL)中の混合物を還流下で20時間撹拌した。混合物を室温に冷却させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAcで溶解して、生じる混合物を10% K2CO3水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で濃縮した。FCによる残渣の精製(CH2Cl2/MeOH、99:1→98:2→97:3→96:4→95:5→94:6→93:7)により、表題化合物(15.39g、55%)を得た。LC-MS:tR =0.45min;ES+:245.11。
【0158】
(rac.)-3-アミノ-2-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド(L1)
(rac.)-2-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-アセトアミド(4.19g、8.15mmol)およびCoCl2(108mg、0.815mmol)のMeOH(90mL)中の混合物を0℃まで冷却し、NaBH4(1.28g、32.6mmol)を部分的に添加した。混合物を0℃にて30分撹拌し、NaBH4(642mg、16.3mmol)を再び添加した。混合物を0℃にて30分撹拌し、NaBH4(642mg、16.3mmoを再び添加した。混合物を0℃にて2時間撹拌し、NaBH4(642mg、16.3mmol)およびMeOH(30mL)を添加した。混合物を0℃にて2時間撹拌し、セライト上で濾過した。濾液を減圧下で蒸発させて、残渣をCH2Cl2と1M NaOH水溶液との間で分けた。有機層をNa2SO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。高真空下で残渣を乾燥させることにより、粗製表題化合物(4.18g、99%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。LC-MS:tR =0.95min;ES+:518.46。
【0159】
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドの混合物(L2)
(R)-3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(S)-3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-シアノ-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミド(3.66g、6.31mmol)およびCoCl2(83.6mg、0.631mmol)のMeOH(50mL)中)の混合物を0℃まで冷却し、NaBH4(746mg、18.9mmol)を部分的に添加した。混合物を0℃にて6時間の合計時間撹拌し、NaBH4(498mg、12.6mmol)を2時間毎に添加した。最後の添加後、混合物を室温にて1時間撹拌して、セライト上で濾過した。濾液を、減圧下で減少させ、をCH2Cl2と1M NaOH水溶液との間で分けた。有機層をNa2SO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(MeOH/CH2Cl21:15)による粗製品の精製により、表題化合物混合物(1.71g、46%)を得た。LC-MS:tR =0.79min;ES+:583.31。
【0160】
(rac.)-{3-{2-[2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル(M1)
Boc2O(2.70g、12.1mmol)を0℃にて化合物L1(4.18g、8.07mmol)およびDIPEA(2.82mL、16.1mmol)のCH2Cl2(150mL)溶液に添加した。混合物を3日間撹拌し、一方で、室温まで暖め、混合物を0℃まで冷却して、1M HCl水溶液(2×)およびNaHCO3水溶液(1×)で洗浄した。合わせた水相をCH2Cl2(1×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(MeOH/CH2Cl21:66)による粗製品の精製により、表題化合物(2.14g、43%)を得た。LC-MS:tR =1.20min;ES+:618.56。
【0161】
(rac.)-{2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-3-[2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-チアゾール-5-イル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル(M2)
TBAF(1M THF溶液、6.90mL;6.90mmol)を化合物M1(2.14g、3.46mmol)のTHF(50ml)溶液に0℃にて添加した。混合物を、0℃にて60分間撹拌し、飽和NH4Cl水溶液を添加した。混合物をEt2O(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FCによる粗製の精製(MeOH/CH2Cl21:45→1:40→1:35)により、表題化合物(1.18g、68%)を得た。LC-MS:tR =0.95min;ES+:504.44。
【0162】
(R)-{3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび(S)-{3-{2-[(S)-3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(M3)
Boc2O(979mg、4.39mmol)を0℃にて化合物L2(1.71g、2.93mmol)およびDIPEA(1.02mL、5.86mmol)のCH2Cl2(50mL)溶液に添加した。混合物を一晩撹拌し、一方で、室温まで暖め、氷を添加して、混合物を冷却1M HCl水溶液(2×)および飽和NaHCO3水溶液(1×)で洗浄した。合わせた水層をCH2Cl2(1×)で抽出し戻した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(1:19 MeOH/CH2Cl2)による粗製品の精製により、表題化合物混合物(1.85g、93%)を得た。LC-MS:tR =1.03min;ES+:683.37。
【0163】
(R)-{2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-[2-((S)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび(S)-{2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-[2-((S)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(M4)
TBAF(1M THF溶液、5.4mL;5.4mmol)を化合物M3(1.85g、2.71mmol)のTHF(40mL)溶液に0℃にて添加した。混合物を0℃にて60分間撹拌し、飽和NH4Cl水溶液を添加した。混合物をEt2O(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FCによる粗製の精製(MeOH/CH2Cl21:45→1:40→1:35)により、表題化合物混合物(1.48g、96%)を得た。LC-MS:tR =0.85min;ES+:569.37。
【0164】
(rac.)-(2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N1)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2,6-ジクロロ-p-クレゾールから。LC-MS:tR =1.20min;ES+:662.36。
【0165】
(rac.)-{3-{2-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N2)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2-クロロ-3,6-ジフルオロフェノールから。LC-MS:tR =1.13min;ES+:650.41。
【0166】
(rac.)-(2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[2-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N3)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2,6-ジクロロフェノールから。LC-MS:tR =1.17min;ES+:648.33。
【0167】
(rac.)-(2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[2-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N4)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2,6-ジクロロ-3,4-ジメチルフェノールから。LC-MS:tR =1.22min;ES+:676.39。
【0168】
(rac.)-{3-{2-[2-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N5)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2-クロロ-6-フルオロ-3-メチルフェノールから。LC-MS:tR =1.18min;ES+:646.40。
【0169】
(rac.)-(R*)-{3-[2-(2-{(R*)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-エトキシ)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび(rac.)-(R*)-{3-[2-(2-{(S*)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-エトキシ)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N6)
一般的手順Aに従って、化合物M2および(rac.)-4-[1-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-2,6-ジクロロフェノールから。LC-MS:tR =1.31min;ES+:808.47。
【0170】
(rac.)-{3-{2-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N7)
一般的手順Aに従って、化合物M2および3-クロロ-2,6-ジフルオロフェノールから。LC-MS:tR =1.16min;ES+:650.39。
【0171】
(rac.)-(2-[シクロプロピル-(2,3-ジメチル-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(N8)
一般的手順Aに従って、化合物M2および2,6-ジクロロ-4-フルオロフェノールから。LC-MS:tR =1.18min;ES+:666.38。
【0172】
((R)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび((S)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N9)
一般的手順Aに従って、化合物M4および2,6-ジクロロ-p-クレゾールから。LC-MS:tR =1.04min;ES+:729.18。
【0173】
((R)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび((S)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N10)
一般的手順Aに従って、化合物M4および2,6-ジクロロフェノールから。LC-MS:tR =1.02min;ES+:715.28。
【0174】
((R)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび((S)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N11)
一般的手順Aに従って、化合物M4および2,6-ジクロロ-3,4-ジメチルフェノールから。LC-MS:tR =1.06min;ES+:741.37。
【0175】
{(R)-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび{(S)-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N12)
一般的手順Aに従って、化合物M4および2-クロロ-6-フルオロ-3-メチルフェノールから。LC-MS:tR =1.02min;ES+:713.32。
【0176】
{(R)-3-[2-((R)-3-{(R)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル、{(R)-3-[2-((R)-3-{(S)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル、{(S)-3-[2-((R)-3-{(R)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル,および{(S)-3-[2-((R)-3-{(S)-4-[1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-エチル]-2,6-ジクロロ-フェノキシ}-ピロリジン-1-イル)-チアゾール-5-イル]-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N13)
一般的手順Aに従って、化合物M4および(rac.)-4-[1-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-2,6-ジクロロフェノールから。LC-MS:tR =1.15min;ES+:873.44。
【0177】
{(R)-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび{(S)-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N14)
一般的手順Aに従って、化合物M4および3-クロロ-2,6-ジフルオロフェノールから。LC-MS:tR =1.01min;ES+:717.35。
【0178】
((R)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび((S)-2-[シクロプロピル-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-カルバモイル]-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルの混合物(N15)
一般的手順Aに従って、化合物M4および2,6-ジクロロ-4-フルオロフェノールから。LC-MS:tR =1.02min;ES+:733.32。
【実施例】
【0179】
実施例1
(rac.)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N1から。LC-MS:tR =0.94min;ES+:562.33。
【0180】
実施例2
(rac.)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N2から。LC-MS:tR =0.89min;ES+:550.30。
【0181】
実施例3
(rac.)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N3から。LC-MS:tR =0.92min;ES+:550.26。
【0182】
実施例4
(rac.)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N4から。LC-MS:tR =0.97min;ES+:576.32。
【0183】
実施例5
(rac.)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N5から。LC-MS:tR =0.92min;ES+:546.26。
【0184】
実施例6
(rac.)-(R*)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-(2-{2-[2,6-ジクロロ-4-((R*)-1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-エトキシ}-チアゾール-5-イルメチル)-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(rac.)-(R*)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-(2-{2-[2,6-ジクロロ-4-((S*)-1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-エトキシ}-チアゾール-5-イルメチル)-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N6から。LC-MS:tR =0.87min;ES+:592.31。
【0185】
実施例7
(rac.)-3-アミノ-2-{2-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N7から。LC-MS:tR =0.92min;ES+:550.25.
実施例8
(rac.)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド
一般的手順Bに従って、化合物N8から。LC-MS:tR =0.93min;ES+:566.36。
【0186】
実施例9
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N9から。LC-MS:tR =0.84min;ES+:629.18。
【0187】
実施例10
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N10から。LC-MS:tR =0.82min;ES+:613.19。
【0188】
実施例11
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N11から。LC-MS:tR =0.86min;ES+:643.09。
【0189】
実施例12
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N12から。LC-MS:tR =0.82min;ES+:611.21。
【0190】
実施例13
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(R)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(R)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(S)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド,および(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(S)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N13から。LC-MS:tR =0.78min;ES+:659.23。
【0191】
実施例14
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミドの混合物
一般的手順Bに従って、化合物N14から。LC-MS:tR =0.82min;ES+:617.24。
【0192】
実施例15
物(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドおよび(S)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミドの混合
一般的手順Bに従って、化合物N15から。LC-MS:tR =0.83min;ES+:633.22。
【0193】
実施例16
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(17.3mg、0.133mmol)を0℃にて化合物E1(436mg、0.665mmol)のMeOH(8.00mL)に溶液に加した。NaBH4(101mg、2.66mmol)を部分的に添加した。混合物を90分間撹拌して、CH2Cl2および1M NaOH水溶液を添加した。混合物をセライトを通して濾過して、相を分離した。有機相を1M NaOH水溶液、水および鹹水で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(0.1% Et3Nを含むMeOH/CH2Cl21:20)による粗製品の精製により、その対応する(S、R)-ジアステレオ異性体と混合した表題化合物を得た(241mg、55%)。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、30分にわたって0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン25:75〜0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン70:30の勾配)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物を得た。LC-MS:tR =0.98min;ES+:656.22。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =25.9min。
【0194】
実施例17
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(41.9mg、0.323mmol)を化合物E2(796mg、1.21mmol)のMeOH(13ml)溶液に添加した。NaBH4(183mg、4.85mmol)を部分的に添加して、混合物を0℃にて4時間撹拌した。混合物をCH2Cl2および1M NaOH水溶液で希釈した。混合物をセライト上で濾過して、相を分離した。有機層を1M NaOH水溶液で洗浄して、鹹水をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N 25:1.0:0.1)による残渣の精製により、その対応する(S、R)-ジアステレオ異性体と共に混合した表題化合物を得た。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、30分にわたって0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン25:75〜0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン70:30の勾配)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物を得た。LC-MS:tR =0.78min;ES+:660.21。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =27.9min。
【0195】
実施例18
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(23.1mg、0.178mmol)を0℃にて化合物E3(550mg、0.891mmol)のMeOH(11ml)溶液に添加した。NaBH4(135mg、3.57mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=25:1:0.1)による粗製品の精製により、ラセミの表題化合物(236mg、43%)を得た。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、30分にわたって0.15%のEt3Nを含む25:75 EtOH/ヘキサン〜0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン70:30の勾配)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物(73mg、37%)を得た。LC-MS:tR =0.93min;ES+:619.94。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =16.6min。
【0196】
実施例19
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(35.4mg、0.273mmol)を0℃にて化合物E4(860mg、1.36mmol)のMeOH(15ml)溶液に添加した。NaBH4(306mg、5.45mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=25:1:0.1)による粗製品の精製により、ラセミの表題化合物(453mg、52%)を得た。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、アイソクラチック条件0.1%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン40:60)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物(100mg、23%)を得た。LC-MS:tR =0.96min;ES+:636.43。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =14.3min。
【0197】
実施例20
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(18.7mg、0.144mmol)を0℃にて化合物E5(461mg、0.718mmol)のMeOH(8.6ml)溶液に添加した。NaBH4(109mg、2.87mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=25:1:0.1)による粗製品の精製により、化合物E5(229mg、50%)からそのジアステレオ異性体と混合した表題化合物を得た。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、30分にわたって0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン25:75から0.15%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン70:30の勾配)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物(62mg、27%)を得た。LC-MS:tR =0.96min;ES+:636.43。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =25.9min。
【0198】
実施例21
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(20.0mg、0.154mmol)を0℃にて化合物E6(470mg、0.744mmol)のMeOH(8.0ml)溶液に添加した。NaBH4(200mg、3.17mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=20:1:0.1)による粗製品の精製により、ラセミの表題化合物(275mg、58%)を得た。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、アイソクラチック条件0.1%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン40:60)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物(93mg、28%)を得た。LC-MS:tR =0.87min;ES+:636.99。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =17.0min。
【0199】
実施例22
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド
CoCl2(19.6mg、0.151mmol)を0℃にて化合物E7(483mg、0.753mmol)のMeOH(9.3ml)溶液に添加した。NaBH4(114mg、3.02mmol)を部分的に添加して、混合物を30分間撹拌した。CH2Cl2を添加して、混合物を1M NaOH水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させて、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。FC(CH2Cl2/MeOH/Et3N=20:1:0.1)による粗製品の精製により、その(S、S)-ジアステレオ異性体と共に表題化合物を得た(300mg、62%)。キラル固定相(Regis Whelkカラム、10μm、50m×250mm、120mL/min、アイソクラチック条件0.1%のEt3Nを含むEtOH/ヘキサン40:60)を使用するHPLCによるこの混合物の分離により、表題化合物(75mg、25%)を得た。LC-MS:tR =0.82min;ES+:645.20。キラル調製用Regis Whelk 01カラム:tR =29.1min。
【0200】
生物学的アッセイ
1. AngI蓄積およびレニン阻害を見積もる酵素免疫アッセイ法(EIA)
1.1 AngI-BSA抱合体の調製
1.3 mg(1μモル)のAngI[1-10(Bachem、H-1680)]および17mg(0.26μモル)のBSA(Fluka、05475)を4mlの0.1M リン酸緩衝液、pH 7.4に溶解し、その後に2mlのH2O中のグルタルアルデヒドの1:100希釈(Sigma G-5882)を滴状に添加した。混合物を2回室温にて4℃にて一晩インキュベートし、次いで2リットルの0.9%のNaClに対して、室温にて4時間を2回透析し、続いて2リットルのPBS 1Xに対して一晩透析した。次いで、溶液をSyringeフィルター、0.45μm(Nalgene、Cat.番号194-2545)で濾過した。抱合体は、ポリプロピレンチューブにて0.05%のアジ化ナトリウム中に4℃にて少なくとも12月間貯蔵することができる。
【0201】
1.2 BSA-AngIコートMTPの調製
マイクロタイタープレート(MPT384、MaxiSorpTM、Nunc)を80mlのAngI(1-10)/BSA抱合体と共に4℃にて一晩インキュベートし、テフロンビーカーにおいてPBS 1X中に1:100000希釈し(抱合体のバッチに応じて正確に希釈)、空にして、90mlのブロッキング溶液[0.5% BSA(Sigma A-2153)のPBS 1X溶液、0.02%のNaN3]で満たし、室温にて少なくとも2時間の間または4℃にて一晩インキュベートした。。96ウェルMTP(MaxiSorp(商標)、Nunc)を200μlの抱合体でコートして、ブロッキング溶液が3%BSAを含有する以外は上記と同様の250μlのブロッキング溶液でブロックした。プレートは、ブロッキング溶液中で、4℃で1月間保管することができる。
【0202】
1.3 384ウェルMTPにおけるAngI-EIA
AngI(1-10)/BSA被覆MTPを洗浄緩衝液(PBS 1X、0.01%Tween20)で3回洗浄し、アッセイ緩衝液(PBS 1X、1mM EDTA、0.1%BSA、pH7.4)中で最終濃度1:100,000に希釈した75μlの一次抗体溶液(抗AngI抗血清、ウマ血清中で1:10に予め希釈)で満たした。5μlのレニン反応物(またはアッセイ緩衝液中の基準)(下記参照)を一次抗体溶液に加え、プレートを4℃で一夜インキュベートした。インキュベーション後、プレートを洗浄液緩衝液で3回洗浄し、二次抗体[洗浄液緩衝液中で1:2,000に希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗ウサギIgG(Amersham Bioscience、NA 934V)]と共に室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄緩衝液で3回洗浄した後、基質溶液[1.89mM ABTS(2.2'-アジノ-ジ-(3-エチル-ベンゾチアゾリンスルホネート)](Roche Diagnostics、102 946)および2.36mM H2O2[30%、(Fluka、95300]の基質緩衝液(0.1M酢酸ナトリウム、0.05Mリン酸二水素ナトリウム、pH4.2)中の溶液と共に室温で1時間インキュベートした。プレートのODは、マイクロプレートリーダーにおいて405nmで読んだ(BMG製のFLUOStar Optima)。レニン反応中のAngIの生成を、平行して測定したAngI(1-10)の基準曲線のODと、サンプルのODとを比較することにより定量した。
【0203】
2.一次レニン阻害アッセイ:緩衝液中のIC50、384ウェルMTP
レニンアッセイは、以前に記載したアッセイ法(Fischli W. et al.,Hypertension, 1991, 18:22-31)から適合させ、かつ2工程からなる:最初の工程では、組み換えヒトレニンをその基質(市販のヒトテトラデカペプチドレニン基質)と共にインキュベートして、生成物アンジオテンシンI(AngI)を生成させる。第2工程では、蓄積されたAngIを免疫学的アッセイ法(酵素免疫アッセイ法、EIA)により測定する。このアッセイ法の詳細な記載は、以下に見出される。EIAは、非常に感度が高く、緩衝液または血漿中でのレニン活性の測定に非常に適している。本アッセイ法に使用される低レニン濃度により(アッセイチューブ当たり2fmolまたは10pM)、この一次アッセイ法では、阻害剤の親和性を低いpM濃度まで測定することが可能である。
【0204】
2.1 方法体系
アッセイ緩衝液(PBS 1X、1mM EDTA、0.1%BSA、pH7.4)中の組み換えヒトレニン(3pg/μl)、ヒトテトラデカペプチド(1-14)基質(Bachem、M-1120)[10mM HCl中5μM]、ヒドロキシキノリンサルフェート(Fluka、55100)[H2O中30mM]およびアッセイ緩衝液を4℃にて100:30:10:145の比で予め混合した。ウェル当たり47.5μlのこのプレミックスを、ポリプロピレンプレート(MTP384、Nunc)内に移動した。試験化合物を100%DMSO中で溶解及び希釈し、2.5μlをプレミックスに加えた後、37℃で3時間インキュベートした。インキュベーション期間の終わりに、5μlのレニン反応物(またはアッセイ緩衝液中の基準)をEIAアッセイ(上述したとおり)内に移動し、レニンにより生成されたAngIを定量した。レニン阻害(AngI低下)の百分率を化合物の各濃度に関して計算し、酵素活性を50%阻害したレニン阻害の濃度(IC50)を決定した。実施例の化合物のIC50値は、100nMを下回っている。また、本発明の化合物は、非常に優れた生物学的利用能を示し、従来の化合物よりも代謝的により優れている。
阻害の例:
【0205】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】


式中、
Xは、CH、NまたはN+-O-を表し;
Wは、パラ-置換されたピリジニル、またはチアゾリルを表し;
Vは、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2-A-、-CH2-A-CH2-、-A-CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、-A-CH2CH2CH2-、-CH2-A-CH2CH2-、-CH2CH2-A-CH2-、-CH2CH2CH2-A-、-A-CH2CH2-B-、-CH2CH2CH2CH2CH2-、-A-CH2CH2CH2CH2-、-CH2-A-CH2CH2CH2-、-CH2CH2-A-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-A-CH2-、-CH2CH2CH2CH2-A-、-A-CH2CH2CH2-B-、-CH2-A-CH2CH2-B-、-A-CH2CH2-B-CH2-、-A-CH2CH2CH2-B-CH2-、-CH2-A-CH2CH2CH2-B-、-O-CH2-Q-を表し、式中Qは、式(I)の基Uまたは式
【化2】


のピロリジニルに結合され:
Uは、非置換のアリール;一、二、三または四置換されたアリールであって、置換基が独立してC1-7-アルキル、-CF3、ハロゲンおよびヒドロキシ-C1-7アルキルからなる群より選択されるアリール;または独立して窒素、酸素および硫黄から選択される2つのヘテロ原子をもつ5員のヘテロアリールであって、前記ヘテロアリールラジカルが任意に一、二または三置換されており、該置換基(substitutents)が独立してC1-7-アルキル、C1-7-アルコキシ、-CF3、-OCF3およびハロゲンからなる群より選択されるヘテロアリールを表し;
Qは、独立してOおよびNから選択される2つまたは3つのヘテロ原子をもつ5員のヘテロアリールを表し;
AおよびBは、互いに独立して-O-または-S-を表し;
R1は、C1-7-アルキルまたはシクロアルキルを表し;
R2は、ハロゲンまたはC1-7アルキルを表し;
R3は、水素、ハロゲン、C1-7-アルキル、C1-7-アルコキシまたは-CF3を表し;および、
R4は、水素;C1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-;CF3-O-(CH2)0-4-CH2-;R'2N-(CH2)0-4-CH2-であって、式中R'は、独立して水素、C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル-C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)および-C(=O)-R''(式中、R''は、独立してC1-4-アルキル、C1-4-アルコキシ、-CF3、-CH2-CF3またはシクロプロピルである)からなる群より選択されるR'2N-(CH2)0-4-CH2-;またはR5-C(=O)-(O)0-1-(CH2)0-4-(式中、R5は、C1-4-アルキル、C1-4-アルコキシまたはシクロプロピルである)を表す。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、式中、
Xは、CHまたはNを表し;および、
R4は、水素;C1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-;CF3-O-(CH2)0-4-CH2-;またはR'2N-(CH2)0-4-CH2-であって、式中R'は、独立して水素、C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)、シクロプロピル-C1-7-アルキル(任意に、1〜3個のフッ素によって置換される)および-C(=O)-R''(式中、R''は、C1-4-アルキル、-CF3,-CH2-CF3またはシクロプロピルである)からなる群より選択されるR'2N-(CH2)0-4-CH2-を表す、化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項3】
XがCHまたはN+-O-を表す、請求項1に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項4】
AおよびBの両方が-O-を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項5】
R1がシクロプロピルを表す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項6】
Wが
【化3】


を表す、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項7】
Vが-O-CH2CH2-O-、-CH2-CH2-O-(式中、-CH2-CH2-O-の-CH2部分は、式(I)の基W、-O-CH2-Q-または
【化4】


に結合されている)を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項8】
Vが-O-CH2CH2-O-または-O-CH2-Q-を表す、請求項7に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項9】
V-Wが:
【化5】


を表す、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項10】
Uが
【化6】


を表す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項11】
Uが
【化7】


を表す、請求項10に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項12】
Qがイソキサゾリルまたはオキサジアゾリルを表す、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項13】
Qがイソキサゾリルを表す、請求項12に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項14】
R2がClを表し、かつR3が水素を表す、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項15】
R4がCH3-O-(CH2)2-3-またはCH3-C(=O)-NH-CH2-CH2-を表す、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項16】
R4が-CH2CH2CH2-O-CH3または-CH2CH2-O-CH3を表す、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項17】
R4が-CH2CH2-O-CH3を表す、請求項16に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項18】
部分
【化8】


が以下の可能なのもの:
【化9】


の1つを表す、請求項1および4〜13のいずれか1項に記載の化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項19】
請求項1に記載の化合物であって、式中
XがCHまたはNを表し;
Wがパラ置換されたピリジニルまたはチアゾリルを表し;
Vが-O-CH2CH2-O-または式:
【化10】


のピロリジニルを表し:
Uが二、三または四置換されたフェニル(式中、置換基は、独立してC1-7-アルキル、ハロゲンおよびヒドロキシ-C1-7アルキルからなる群より選択される)を表し;
R1は、シクロプロピルを表し;
R2は、ハロゲンまたはC1-7アルキルを表し;
R3は、水素、ハロゲンまたはC1-7アルキルを表し;および、
R4は、水素またはC1-7-アルキル-O-(CH2)0-4-CH2-を表す;
化合物またはこのような化合物の塩。
【請求項20】
以下からなる群より選択される請求項1に記載の化合物およびこれらの化合物の塩:
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-(2-{2-[2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-エトキシ}-チアゾール-5-イルメチル)-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-2-{2-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-3-アミノ-N-シクロプロピル-2-{2-[2-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-エトキシ]-チアゾール-5-イルメチル}-N-(2,3-ジメチル-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(R)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-(2-{(R)-3-[(S)-2,6-ジクロロ-4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシ]-ピロリジン-1-イル}-チアゾール-5-イル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-3-{2-[(R)-3-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-シクロプロピル-N-(2,3-ジクロロ-ベンジル)-3-{2-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロ-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-チアゾール-5-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび、
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド。
【請求項21】
以下からなる群より選択される請求項1に記載の化合物およびこれらの化合物の塩:
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(3-メトキシ-プロピル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(R)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド、
(R)-2-アミノメチル-N-[5-クロロ-2-(3-メトキシ-プロピル)-ピリジン-4-イルメチル]-N-シクロプロピル-3-{6-[2-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミドおよび、
(R)-2-アミノメチル-N-[2-クロロ-5-(2-メトキシ-エチル)-ベンジル]-N-シクロプロピル-3-{6-[(S)-3-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェノキシ)-ピロリジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-プロピオンアミド。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と薬学的に許容される担体材料とを含む医薬組成物。
【請求項23】
医薬として使用するための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
高血圧症、鬱血性心不全、肺性高血圧、腎機能不全、腎虚血、腎不全、腎線維症、心不全、心肥大、心臓線維症、心筋虚血症、心筋症、糸球体腎炎、腎疝痛や、腎症、脈管障害および神経障害などの糖尿病によって生じる合併症、緑内障、眼内圧上昇、アテローム性動脈硬化症、血管形成術後の再狭窄、血管または心臓外科手術後の合併症、勃起障害、高アルドステロン症、肺線維症、強皮症、不安症、認知障害、免疫抑制剤での治療の合併症、並びにレニン-アンジオテンシン系に関連があるその他の疾患から選択される疾患の治療または予防のための医薬組成物の製造のための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。

【公表番号】特表2009−528341(P2009−528341A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556906(P2008−556906)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050671
【国際公開番号】WO2007/099509
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(500226786)アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッド (151)
【氏名又は名称原語表記】Actelion Pharmaceuticals Ltd
【住所又は居所原語表記】Gewerbestrass 16,CH−4123 Allschwil,Switzerland
【Fターム(参考)】