説明

新規化合物

本発明は一般式(I)


(I)
(式中、A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3、R4及びR5は明細書に定義されたとおりである)
の化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物、及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩(これらは有益な性質を有する)、これらの製造、薬理学上有効な化合物を含む医薬品、これらの製造並びにこれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般式I
【化1】

(I)
(式中、A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3、R4 及びR5 は請求項1に定義されたとおりである)
の化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩(これらは有益な性質を有する)、これらの調製、薬理学上有効な化合物を含む医薬組成物、これらの調製並びにこれらの使用に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
上記一般式I中、第一の実施態様において、
A1は-CH2-又は結合を表し、
A2は結合を表し、
Bは-O-を表し、
D-Yは一緒に
【0003】
【化2】

【0004】
から選ばれた基を表し、
R1
【化3】

【0005】
から選ばれた基を表し、
R2はHもしくはC1-3-アルキル-(夫々のメチレン基は2個までのフッ素原子により置換されていてもよく、また夫々のメチル基は3個までのフッ素原子により置換されていてもよい)、又はH3C-C(O)-を表し、
R3はC4-6-シクロアルキレン基(これは1個、2個又は3個の基R3.1により置換されていてもよい)を表し、
R3.1は-CH3、-C2H5、イソ-プロピル、tert-ブチル、-OH、F、Cl、Br、Iを表し、
R4はC1-4-アルキレンを表し、
R5はH2N、C1-4-アルキル-NH、(C3-6-シクロアルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、(C1-4-アルキル)(C3-6-シクロアルキル)N 又はR5.1により一置換もしくは二置換された4〜7員飽和複素環(基R5.1 は夫々の場合に同じであってもよく、また異なっていてもよい)を表し、かつ
R5.1はH、F、Cl、Br、I、C1-3-アルキル-、HO-、C1-3-アルキル-O、(C1-3-アルキル)2N 又はC1-3-アルキル-O-C2-4-アルキレン-O-を表す。
これらの化合物の鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩が本発明の第一の実施態様により含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の第二の実施態様は、A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R4 及びR5 が第一の実施態様に定義されたとおりであり、かつ
R3がC4-6-シクロアルキレン基(これは1個、2個又は3個の基R3.1により置換されていてもよい)を表し、かつ
R3.1が-CH3、-C2H5、イソ-プロピル、tert-ブチル、-OH、F、Cl、Br又はIを表し、
但し、上記C4-6-シクロアルキレン基がその1,3 位で残りの分子に結合されていることを条件とする、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
本発明の第三の実施態様は、A1、A2、B、D、Y、R2、R3、R4及びR5 が第一又は第二の実施態様に前記のように定義されたとおりであり、かつ
R1が基
【0007】
【化4】

【0008】
を表す、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
本発明の第四の化合物は、A1、A2、B、D、Y、R2、R3、R4及びR5 が第一又は第二の実施態様に前記のように定義されたとおりであり、かつ
R1が基
【0009】
【化5】

【0010】
を表す、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
本発明の第五の実施態様は、A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3 及びR5 が第一、第二、第三又は第四の実施態様に前記のように定義されたとおりであり、かつ
R4が-CH2-CH2を表す、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
本発明の第六の実施態様は、A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3 及びR4 が第一、第二、第三、第四又は第五の実施態様に前記のように定義されたとおりであり、かつ
R5
【0011】
【化6】

【0012】
から選ばれた基を表す、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
本発明の第七の実施態様は、
A1が-CH2-又は結合を表し、
A2が結合を表し、
Bが-O-を表し、
D-Yが一緒に
【0013】
【化7】

【0014】
から選ばれた基を表し、
R1
【化8】

【0015】
から選ばれた基を表し、
R2がHもしくはC1-3-アルキル(夫々のメチレン基が2個までのフッ素原子により置換されていてもよく、また夫々のメチル基が3個までのフッ素原子により置換されていてもよい)、又はまたH3C-C(O)を表し、
R3がC4-6-シクロアルキレン基を表し、
R4が-CH2-CH2を表し、かつ
R5
【化9】

【0016】
から選ばれた基を表す、上記一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩を含む。
下記の化合物が上記一般式Iの特に好ましい化合物の例として挙げられる。
【化10】

【0017】
【化11】

【0018】
【化12】

【0019】
【化13】

【0020】
【化14】

【0021】
これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
下記の化合物が上記一般式Iの最も特に好ましい化合物の例として挙げられる。
【0022】
【化15】

【0023】
【化16】

【0024】
これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物及びこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
使用される用語及び定義
特にことわらない限り、全ての置換基は互いに独立である。例えば、一つの基中の置換基として複数のC1-6-アルキル基がある場合、三つのC1-6-アルキル置換基の場合には、互いに独立に、一つがメチルを表してもよく、一つがn-プロピルを表してもよく、また一つがtert-ブチルを表してもよい。
この出願の範囲内で、可能な置換基の定義において、これらはまた構造式の形態で表されてもよい。存在する場合、置換基の構造式中のアステリスク(*)は分子の残部への結合位置であると理解されるべきである。
また、本発明の主題は、1個以上の水素原子、例えば、1個、2個、3個、4個又は5個の水素原子が重水素により置換されている、本発明の化合物(これらの塩を含む)を含む。
“C1-3-アルキル”という用語(その他の基の部分であるものを含む)は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、“C1-4-アルキル”という用語は1〜4個の炭素原子を有する分岐アルキル基及び非分岐アルキル基を意味する。例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルが挙げられる。下記の略号がまた必要により先に挙げられた基について使用されてもよい:Me、Et、n-Pr、i-Pr、n-Bu、i-Bu、t-Bu等。特にことわらない限り、定義プロピル及びブチルは夫々の基の全ての可能な異性体形態を含む。こうして、例えば、プロピルはn-プロピル及びイソ-プロピルを含み、ブチルはイソ-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル等を含む。
更に、上記用語はまた夫々のメチレン基が2個までのフッ素原子により置換されていてもよく、また夫々のメチル基が3個までのフッ素原子により置換されていてもよい、これらの基を含む。
“C1-4-アルキレン”という用語(その他の基の部分であるものを含む)は1〜4個の炭素原子を有する分岐アルキレン基及び非分岐アルキレン基を意味し、また“C2-4-アルキレン”という用語は2〜4個の炭素原子を有する分岐アルキレン基及び非分岐アルキレン基を意味する。例として、メチレン、エチレン、エタン-1,1-ジイル、プロピレン、プロパン-2,2-ジイル、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレンが挙げられる。特にことわらない限り、定義プロピレン及びブチレンは同じ数の炭素を有する全ての可能な異性体形態を含む。こうして、例えば、プロピレンはまた1-メチルエチレンを含み、またブチレンは1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレンを含む。
更に、上記定義はまた夫々のメチレン基が2個までのフッ素原子により置換されていてもよい、これらの基を含む。
【0025】
“C3-5-シクロアルキル”という用語(その他の基の部分であるものを含む)は3〜5個の炭素原子を有する環状アルキル基を意味し、“C3-6-アルキル”という用語は3〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルが挙げられる。特にことわらない限り、環状アルキルはメチル、エチル、イソ-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選ばれた1個以上の基により置換されていてもよい。
“C4-6-シクロアルキレン”という用語(その他の基の部分であるものを含む)は4〜6個の炭素原子を有する環状アルキレン基を意味する。例として、シクロブチレン、シクロペンチレン又はシクロヘキシレンが挙げられる。特にことわらない限り、環状アルキレン基はメチル、エチル、イソ-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選ばれた1個以上の基により置換されていてもよい。
C4-又はC5-シクロアルキレン基は1,2位又は1,3位、好ましくは1,3位で分子の残部に結合されてもよい。C6-シクロアルキレン基は1,2位、1,3位又は1,4位、好ましくは1,3位で分子の残部に結合されてもよい。
“飽和複素環”という用語は4員、5員、6員又は7員複素環(これらは酸素及び窒素の中から選ばれた1個又は2個のヘテロ原子を含んでもよい)を意味する。その環は炭素原子又は窒素原子を介して分子に結合されてもよい。例として、下記の基が挙げられる。
【0026】
【化17】

【0027】
一般式Iの化合物が好適な塩基性官能基、例えば、アミノ基を含む場合、それらは、特に医薬としての使用のために、無機酸又は有機酸とのそれらの生理学上許される塩に変換されてもよい。この目的のための無機酸の例として、臭化水素酸、リン酸、硝酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸又はp-トルエンスルホン酸が挙げられ、一方、使用し得る有機酸として、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、マンデル酸、乳酸、酒石酸又はクエン酸が挙げられる。加えて、分子中に存在する三級アミノ基が四級化されてもよい。アルキルハライドがその反応に使用される。本発明によれば、ヨウ化メチルが四級化に使用されることが好ましい。
加えて、一般式Iの化合物は、それらが好適なカルボン酸官能基を含む場合には、所望により無機塩基又は有機塩基とのそれらの付加塩に変換されてもよい。無機塩基の例として、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、又は炭酸塩、アンモニア、水酸化亜鉛或いは水酸化アンモニウムが挙げられ、有機アミンの例として、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン又はジシクロヘキシルアミンが挙げられる。
本発明の化合物は、それらが唯一のキラル元素を有することを条件として、ラセミ体として存在し得るが、また純粋な鏡像体として、即ち、(R)形態又は(S)形態で得られてもよい。
しかしながら、本件出願はまた鏡像体の個々のジアステレオマー対又はこれらの混合物(これらは一般式Iの化合物中に一つより多いキラル元素がある場合に得られる)を含むだけでなく、上記ラセミ体が構成される個々の光学活性鏡像体を含む。
本発明は、必要により個々の光学異性体、個々の鏡像体の混合物又はラセミ体の形態、互変異性体の形態だけでなく、遊離塩基又は薬理学上許される酸との相当する酸付加塩、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば、塩酸もしくは臭化水素酸、又は有機酸、例えば、シュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸もしくはメタンスルホン酸との酸付加塩の形態の当該化合物に関する。
調製の方法
本発明によれば、一般式Iの化合物はそれ自体知られている方法、例えば、下記の方法により得られる。
スキーム1
【0028】
【化18】

【0029】
スキーム1に示される一般式IIIのカルボン酸(全ての基は先に定義されたとおりである)と、一般式IVのアミン(全ての基は先に定義されたとおりである)の結合、一般式Iaのカルボン酸アミド(全ての基は先に定義されたとおりである)の生成は、アミド生成の通常の方法を使用して行なわれてもよい。
そのカップリングはペプチド化学から知られている方法(例えば、Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, 15/2巻を参照のこと)を使用して、例えば、カルボジイミド、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)もしくはエチル-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド、O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)又はテトラフルオロボレート(TBTU)或いは1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジメチルアミノ)-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)を使用して行なわれることが好ましい。1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)又は3-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1,2,3-ベンゾトリアジン(HOObt)を添加することにより、その反応速度が増大し得る。そのカップリングは溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリドン(NMP)又はこれらの混合物中で-30℃〜+30℃、好ましくは-20℃〜+25℃の温度で等モル量のカップリング成分だけでなく、カップリング試薬を用いて通常行なわれる。必要により、N-エチル-ジイソプロピルアミン(ヒューニッヒ塩基)が付加的な補助塩基として使用されることが好ましい。
結合の別法は一般式IIIのカルボン酸(全ての基は先に定義されたとおりである)を一般式Vのカルボン酸クロリド(全ての基は先に定義されたとおりである)に変換し、続いて一般式IVのアミン(全ての基は先に定義されたとおりである)と反応させることからなる。一般式Vのカルボン酸クロリドの合成は文献(例えば、Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, E5/1巻を参照のこと)から知られている方法を使用して行なわれる。
出発物質として使用される一般式IIIのカルボン酸(全ての基は先に定義されたとおりである)は、文献からそれ自体知られている方法を使用して、例えば、スキーム2〜7に示される合成の方法により得られる。
スキーム2
【0030】
【化19】

【0031】
一般式VIのスルホン酸クロリド(式中、R1は先に定義されたとおりである)は、文献から知られており、又は商業上得られる。それらが通常の反応条件下で一般式H2N-R2のアミン、VIIIa又はVIIIbと反応させられて一般式VII、X又はXIのスルホン酸アミド(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)を得る。その反応は必要により塩基、例えば、トリエチルアミン、DIPEA又はピリジン及び不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランの存在下で0℃〜100℃の温度で1〜24時間の典型的な反応時間で行なわれてもよい。
一般式VIIのスルホン酸アミドと一般式IXのハライド(式中、Hal1は塩素又は臭素を表す)の反応は、文献から知られている方法を使用して、例えば、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムの如き塩基の助けによりジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン中で0℃〜100℃で行なわれる。
一般式XIIのカルボン酸(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表す)を得るための一般式XIのカルボン酸エステル(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表す)の加水分解は、既知の条件下で、例えば、メタノール及び/又はテトラヒドロフラン中で炭酸リチウム又は炭酸ナトリウム及び水を用いて行なわれる。
スキーム3
【0032】
【化20】

【0033】
一般式XIVのスルホン酸アミドの調製はスキーム2に記載されたように行なわれる。
一般式XIVのスルホン酸アミド(式中、R1及びR2はR2が水素原子を表さないことを条件として先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表す)のヒドロキシル官能基のアルキル化は、文献から知られている反応条件下で、例えば、2相条件下で相間移動触媒を使用して強無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム溶液又は水酸化カリウム溶液の存在下で不活性溶媒、例えば、トルエン中で0℃〜100℃で行なわれる。
一般式XVIのtert-ブチルエステル(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表し、かつR7は水素原子又はC1-3-アルキル基を表す)の開裂は、文献(例えば、Philip J. Kocienski, Protecting Groups, 第3編, 2005, Georg Thiemeにより発行を参照のこと)から知られている方法を使用して行なわれる。
スキーム4
【0034】
【化21】

【0035】
一般式XVIIIの化合物(式中、全ての基は先に定義されたとおりである)を生成するための、一般式R8SO2Clのスルホン酸クロリド(式中、R8はC1-3-アルキル基又は必要によりC1-3-アルキル基により置換されていてもよいフェニル基を表す)による、一般式XIVの化合物(式中、R1及びR2はR2が水素原子を表さないことを条件として先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表す)のヒドロキシル官能基のスルホン化は、通常の反応条件下で、典型的には塩基、例えば、DMAP及び/又はピリジン及び不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン又はTHFの存在下で-5℃〜35℃で行なわれる。液体塩基、例えば、ピリジンが同時に塩基及び溶媒として使用されてもよい。
一般式XIXの化合物(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)を生成するための一般式VIIのアミンのその後のアルキル化は、溶媒、例えば、トルエン、クロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジクロロメタン、アセトニトリル又はピリジン中で、例えば、0℃〜150℃の温度で、都合良くは塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、DIPEA、炭酸カリウム、カリウム-tert-ブトキシド又はナトリウムメトキシドの存在下で都合良く行なわれ、アルキルスルホネートが脱離基として利用できる。
一般式XXのカルボン酸を生成するための一般式XIXのカルボン酸エステルの加水分解はスキーム2に記載されたように行なわれる。
スキーム5
【0036】
【化22】

【0037】
一般式XXIのハライド(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表す)を生成するための一般式XVIIIの化合物(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-3-アルキル基を表し、かつR8はC1-3-アルキル基又は必要によりC1-3-アルキル基により置換されていてもよいフェニル基を表す)のフィンケルシュタイン反応は、既知の反応条件下で行なわれる(例えば、H. Finkelstein, Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft 43, 1910, 1528を参照のこと)。
グリシンエステルのその後のアルキル化はスキーム4(R2はHではない)に記載されたように行なわれる。
一般式XXIIIの化合物中のアミノ官能基は既知の方法により通常の保護基PGにより保護される。選ばれる保護基は非水素化分解条件下で開裂し得るものである。好ましい保護基はBoc基である。保護基の化学の総説がTheodora W. Greene及びPeter G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第2編, 1991, John Wiley and Sonsにより発行、並びにPhilip J. Kocienski, Protecting Groups, 第3編, 2005, Georg Thiemeにより発行に見られる。
一般式XXIVのカルボン酸を生成するための一般式XXIIIのカルボン酸エステルの開裂はスキーム2に記載されたように行なわれる。
スキーム6
【0038】
【化23】

【0039】
一般式XXVIの化合物(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)を得るための一般式XXVのチオール(式中、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)のアルキル化は、溶媒、例えば、トルエン、クロロベンゼン、DMF、DMSO、ジクロロメタン、アセトニトリル又はピリジン中で、例えば、0℃〜150℃の温度で都合良くは塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、DIPEA、炭酸カリウム、カリウム-tert-ブトキシド又はナトリウムメトキシドの存在下で都合良く行なわれ、そのアルキルスルホネートが脱離基として利用できる。
一般式XXVIIのカルボン酸(式中、全ての基は先に定義されたとおりである)を生成するための一般式XXVIのカルボン酸エステルの加水分解は、スキーム2に記載されたように行なわれる。
スキーム7
【0040】
【化24】

【0041】
一般式XXVIIIのカルボン酸アミド(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)を得るための一般式XIIのカルボン酸(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表す)と一般式VIIIのアミノ酸(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、nは数1、2、3又は4を表し、かつR6はC1-6-アルキル基を表す)のアミド結合は、スキーム1に記載されたように行なわれる。
スキーム2で述べたように、一般式XXVIIIのカルボン酸エステルが開裂されて一般式XXIXのカルボン酸(式中、R1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつnは数1、2、3又は4を表す)を生成する。
出発物質として使用される一般式IVのアミンは商業上得られ、又は文献からそれ自体知られている方法を使用して、例えば、スキーム8〜12(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、Hal1は塩素原子又は臭素原子を表し、かつHal2はフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子又は基R9を表す)に示された合成の方法により得られる。
スキーム8
【0042】
【化25】

【0043】
一般式XXXのアミン(式中、R9はC1-3-アルキル基を表す)と、一般式XXXIのハロ-ニトロベンゼン(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつHal2はフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子又は基R9を表す)の反応は、既知の方法を使用して、例えば、溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシド中で都合良くは好適な塩基、例えば、トリエチルアミン又は炭酸カリウムの存在下で、20℃〜160℃の温度で行なわれる。一般式XXXのアミンが液体である場合、その反応はまた溶媒及び付加的な塩基を使用しないで行なわれてもよい。
一般式XXXIIIのアニリン(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を生成するためのニトロ基の還元は、通常の反応条件(例えば、Richard C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, 1989, VCH)下で、好ましくはメタノール又はエタノールの如き溶媒中の触媒、例えば、パラジウム/木炭又はラネーニッケルによる接触水添分解の通常の条件下で行なわれる。
スキーム9
【0044】
【化26】

【0045】
一般式XXXVの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るための一般式XXXの化合物(式中、R9はC1-3-アルキル基を表す)と、一般式XXXIVの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつHal2はフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子又は基R9を表す)の反応は、スキーム8に記載されたように行なわれる。
一般式XXXVIのアミン(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を生成するための一般式XXXVのニトリルの還元は、溶媒、例えば、アンモニア性メタノールもしくはエタノール中の触媒、例えば、ラネーニッケルによる接触水添分解の通常の条件下で、又は還元剤、例えば、水素化リチウムアルミニウムもしくはホウ水素化ナトリウムを用いて溶媒、例えば、テトラヒドロフラン中で、必要により塩化アルミニウムの存在下で行なわれてもよい。
一般式XXXVIIの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るための一般式XXXVIのアミンのホルミル化は、溶媒、例えば、ジクロロメタン中で、例えば、40℃から70℃までの温度で無水酢酸及びギ酸の存在下で都合良く行なわれる。
一般式XXXVIIIの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、R6はC1-6-アルキルを表し、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るためのカルバメート生成は既知の方法により、例えば、クロロギ酸エステル又はBoc-酸無水物を用いて塩基、例えば、トリエチルアミン又は水酸化ナトリウム溶液及び溶媒、例えば、THF又はジオキサンの存在下で行なわれる。
一般式XXXIXの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るためのホルミル又はカルバメートの還元は、通常の反応条件下で、好ましくは水素化リチウムアルミニウムの如き還元剤を用いてテトラヒドロフランの如き溶媒中で50℃〜100℃の温度で行なわれる。
スキーム10
【0046】
【化27】

【0047】
一般式XLIの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を調製するための、一般式XXXの化合物(式中、R9はC1-3-アルキル基を表す)、及びXLの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつHal2はフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子又は基R9を表す)中のハロゲン-窒素交換は、スキーム8に記載されたように行なわれる。
一般式XLIIの化合物(式中、R1.1及びR2は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るための、一般式XLIのベンズアルデヒド(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)と、一般式H2NR2のアミン(式中、R2は先に定義されたとおりである)の反応は、還元アミン化である。それは既知の方法により、例えば、還元剤、例えば、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム、ホウ水素化ナトリウム又はシアノホウ水素化ナトリウムを用いて、都合良くは溶媒、例えば、テトラヒドロフラン又はジクロロメタン中で、必要により酢酸を添加して行なわれる。
スキーム11
【0048】
【化28】

【0049】
一般式XXXのアミン(式中、R9はC1-3-アルキル基を表す)と、一般式XLIIIのハロゲン-ニトロピリジン(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつHal1は塩素原子又は臭素原子を表す)の反応は、既知の方法により、例えば、溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メタノール又はDMSO中で、都合良くは好適な塩基、例えば、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム溶液又は炭酸カリウムの存在下で20℃〜100℃の温度で行なわれる。
一般式XLVの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)を得るための、一般式XLIVの化合物(式中、R1.1は先に定義されたとおりであり、かつR9はC1-3-アルキル基を表す)のニトロ基のその後の還元は、スキーム8に記載されたように行なわれる。
スキーム12
【0050】
【化29】

【0051】
一般式XLVIIのカルボン酸アミド(式中、全ての基は先に定義されたとおりである)を生成するための、一般式XLVIのカルボン酸(式中、全ての基は先に定義されたとおりである)と、一般式H2NR2のアミン(式中、R2は先に定義されたとおりである)のアミド結合は、スキーム1に記載されたように行なわれる。
一般式XLVIIIのアミン(式中、全ての基は先に定義されたとおりである)を得るための一般式XLVIIのカルボン酸アミドの還元は、通常の反応条件下で、好ましくは水素化リチウムアルミニウムの如き還元剤及びテトラヒドロフランの如き溶媒の存在下で40℃〜100℃の温度で行なわれる。
hBK1受容体結合の方法の記載
hBK1受容体を発現するCHO細胞をダルベッコ改良培地中で培養する。集密培養物からの培地を除去し、細胞をPBS緩衝液で洗浄し、こすり取り、遠心分離により分離する。次いで細胞を懸濁液中で均質にし、ホモジネートを遠心分離し、再度懸濁させる。タンパク質含量を測定し、次いでこの様式で得られた膜製剤を-80℃で凍結する。
解凍後に、ホモジネート200μl(50〜100μgのタンパク質/アッセイ)を室温で0.5〜1.0nMのカリジン(DesArg10, Leu9),[3,4-プロリル-3,43H(N)]及び増大する濃度の試験物質とともに合計250μlの容積で60分間インキュベートする。そのインキュベーションをGF/Bガラス繊維フィルター(これらはポリエチレンイミン(0.3%)で前処理されていた)による迅速な濾過により停止する。タンパク質結合放射能をトップカウントNXTで測定する。非特異的結合を1.0μMのカリジン(DesArg10, Leu9),[3,4-プロリル-3,43H(N)]の存在下で結合された放射能と定義する。コンピュータ補助非線形曲線フィッティングを使用して濃度/結合曲線を分析する。この様式で得られたデータを使用して、試験物質に相当するKiを測定する。
異なる構造元素を有する一般式Iの化合物が良好〜非常に良好なブラジキニン-B1-受容体拮抗作用を示すことを実証するために、下記の表は上記試験方法に従って得られたKi値を示す。これらの化合物はそれらの異なる構造元素について選ばれたのであり、特定の化合物を強調するためではないことが指摘される。
【0052】

【0053】
指示
新規化合物及びそれらの生理学上許される塩は、それらの薬理学的性質に鑑みて、ブラジキニン-B1受容体の刺激により少なくとも或る程度生じる疾患及び疾患の症候を治療するのに適している。
それらの薬理学的作用に鑑みて、これらの物質は下記の治療に適している。
(a) 急性の痛み、例えば、歯の痛み、術中及び術後の痛み、トラウマ性痛み、筋肉痛、火傷、日焼けにより生じた痛み、三叉神経痛、仙痛により生じた痛みだけでなく、胃腸道又は子宮の痙攣、;
(b) 内臓痛、例えば、慢性骨盤痛、婦人科の痛み、月経前及び月経中の痛み、膵臓炎、消化性潰瘍、間質性膀胱炎、腎仙痛、アンギーナにより生じた痛み、刺激性腸、非潰瘍性消化不良及び胃炎により生じた痛み、非心臓の胸の痛み並びに心筋虚血及び心筋梗塞により生じた痛み;
(c) 神経痛、例えば、痛みのある神経障害、糖尿病性神経障害の痛み、AIDS-関連神経痛、腰痛、非ヘルペス関連神経痛、帯状ヘルペス後の神経痛、神経損傷、脳頭蓋トラウマ、毒素又は化学療法により生じた神経損傷の痛み、四肢切断後遺痛、多発性硬化症の痛み、神経根剥離並びに個々の神経への痛みのあるトラウマにより生じた損傷;
(d) 骨関節炎、慢性関節リウマチ、リウマチ熱、腱滑膜炎、腱炎、痛風、外陰部痛、筋肉及び筋膜の損傷及び疾患(筋肉損傷、線維筋痛症)、骨関節炎、若年性関節炎、脊椎炎、痛風関節炎、乾癬性関節炎、線維筋痛症、筋炎、偏頭痛、歯の疾患、インフルエンザ及びその他のウイルス感染症、例えば、風邪、全身性エリテマトーデスの如き疾患と関連する炎症性痛み/痛み受容体媒介痛み;
(e) 癌、例えば、リンパ性白血病又は骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、リンパ肉芽腫症、リンパ肉腫、充実性悪性腫瘍及び広範な転移と関連する腫瘍の痛み;
(f) 頭痛疾患、例えば、種々の起源の頭痛、群発性頭痛、偏頭痛(前兆を伴い、また伴わない)及び緊張性頭痛。
【0054】
また、これらの化合物は下記の疾患を治療するのに適している。
(g) 気道の疾患、例えば、アレルギー性喘息(アトピー性及び非アトピー性)を含む、気管支喘息だけでなく、激しい活動時の気管支痙攣、職業上誘発される喘息、既存の喘息のウイルス又は細菌による悪化及びその他の非アレルギー性の誘発される喘息疾患と関連する炎症変化;
肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性成人呼吸困難症候群(ARDS)、気管支炎、肺炎症、アレルギー性鼻炎(季節型及び年中型)、血管運動神経性鼻炎及び肺中のダストにより生じた疾患、例えば、アルミニウム症、炭粉症、アスベスト肺、石粉症、シデローシス、けい肺、たばこ症及び綿肺;
(h) 日焼け及び火傷により生じた炎症性徴候、火傷トラウマ後の水腫、脳水腫及び血管水腫、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む腸の病気、刺激性腸症候群、膵臓炎、腎炎、膀胱炎(間質性膀胱炎)、ブドウ膜炎;炎症性皮膚疾患(例えば、乾癬及び湿疹)、結合組織の血管疾患、ループス、捻挫及び骨折;
(i) 真性糖尿病及びその作用(例えば、糖尿病性血管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症)並びにインスリン炎における糖尿病性症候(例えば、高血糖、利尿、タンパク質血症並びに亜硝酸塩及びカリクレインの増大された腎臓排泄);
(j) 神経変性疾患、例えば、パーキンソン病及びアルツハイマー病;
(k) 細菌感染後又はトラウマ後の敗血症及び敗血症性ショック;
(l) かゆみ及びアレルギー性皮膚反応を生じる症候群;
(m) 骨多孔症;
(n) 癲癇;
(o) 中枢神経系の損傷;
(p) 傷及び組織損傷;
(q) 歯肉の炎症;
(r) 良性前立腺過形成及び活動亢進膀胱;
(s) かゆみ;
(t) 白斑;
(u) 呼吸器、尿生殖器、胃腸又は血管の領域の運動の障害並びに
(v) 術後の発熱。
【0055】
ヒト治療薬として有益であることの他に、これらの物質はまた家畜、外来動物及び牧場動物の獣医治療に有益である。痛みを治療するために、本発明の化合物を刺激物質、例えば、カフェイン又はその他の痛み軽減活性化合物と組み合わせることが有利であり得る。痛みの原因を治療するのに適した活性化合物が利用できる場合、これらが本発明の化合物と組み合わせ得る。痛みの治療とは独立に、その他の医療的治療がまた、例えば、高血圧又は糖尿病について指示される場合、必要とされる活性化合物が本発明の化合物と組み合わせ得る。
例えば、下記の化合物が組み合わせ治療のために使用されてもよい。
非ステロイド抗リウマチ薬(NSAR): COX-2インヒビター、例えば、プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキシン酸、カルプロフェン、フェンフフェン、フェノプロフェン、フィウプロフェン、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、チオキサプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルコフェナック、イソキセパック、オクスピナクス、スリンダック、チオピナック、トルメチン、ジドメタシン、ゾメピラック)、フェナム酸誘導体(メクロフェナム酸、メフェナム酸、トルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体、オキシカム(イソキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、スドキシカム及びテノキシカム)、サリチル酸誘導体(アセチルサリチル酸、スルファサラジン、メサラジン、及びオルサラジン)、ピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、プロピフェナゾン及びメタミゾール)、及びコキシブ(セレコキシブ、バレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ);
【0056】
オピエート受容体アゴニスト、例えば、モルヒネ、プロポキシフェン(ダーボン)、トラマドール、ブプレノルフィン;
カンナビノイドアゴニスト、例えば、GW-1000、KDS-2000、SAB-378、SP-104、NVP001-GW-843166、GW-842166X、PRS-211375;
ナトリウムチャンネルブロッカー、例えば、カルバマゼピン、メキシレチン、ラモトリジン、プレガバリン、テクチン、NW-1029、CGX-1002;
N型カルシウムチャンネルブロッカー、例えば、ジコニチド、NMED-160、SPI-860;
セロトニン作動モジュレーター及びノルアドレナリン作動モジュレーター、例えば、SR-57746、パロキセチン、デュロキセチン、クロニジン、アミトリプチリン、シタロプラム;
コルチコステロイド、例えば、ベータメタゾン、ブデソニド、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニソロン、プレドニソロン、プレドニゾン及びトリアムシノロン;
ヒスタミンH1受容体アンタゴニスト、例えば、ブロモフェニラミン、クロロフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メスジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、レボセチリジン;
ヒスタミンH2受容体アンタゴニスト、例えば、シメチジン、ファモチジン、及びラニチジン;
プロトンポンプインヒビター、例えば、オメプラゾール、パントプラゾール、エソメプラゾール;
ロイコトリエンアンタゴニスト及び5-リポキシゲナーゼヘムマー、例えば、ザフィルカスト、モンテルカスト、プランルカスト及びジロイトン;
【0057】
局所麻酔薬、例えば、アンブロキソール、リドカイン;
VR1アゴニスト及びアンタゴニスト、例えば、NGX-4010、WL-1002、ALGRX-4975、WL-10001、AMG-517;
ニコチン受容体アゴニスト、例えば、ABT-202、A-366833、ABT-594、BTG-102、A-85380、CGX1204;
P2X3受容体アンタゴニスト、例えば、A-317491、ISIS-13920、AZD-9056;
NGFアゴニスト及びアンタゴニスト、例えば、RI-724、RI-1024、AMG-819、AMG-403、PPH207;
NK1及びNK2アンタゴニスト、例えば、DA-5018、R-116301、CP-728663、ZD-2249;
NMDAアンタゴニスト、例えば、NER-MD-11、CNS-5161、EAA-090、AZ-756、CNP-3381;
カリウムチャンネルモジュレーター、例えば、CL-888、ICA-69673、レチガビン;
GABAモジュレーター、例えば、ラコサミド;
セロトニン作動モジュレーター及びノルアドレナリン作動モジュレーター、例えば、SR-57746、パロキセチン、デュロキセチン、クロニジン、アミトリプチリン、シタロプラム、フリバンセリン;
抗偏頭痛薬、例えば、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、エレトリプタン。
痛み軽減効果を得るのに必要な用量は、静脈内投与の場合には、適当には体重1kg当り0.01〜3mg、好ましくは1kg当り0.1〜1mg、また経口投与の場合には、体重1kg当り0.1〜8mg、好ましくは1kg当り0.5〜3mgであり、夫々の場合に毎日1〜3回投与される。本発明に従って調製された化合物は静脈内、皮下、筋肉内、直腸内、鼻内、吸入、経皮又は経口で投与でき、エアロゾル製剤が吸入に特に適している。それらは適当な場合に一種以上の通例の不活性担体及び/又は希釈剤、例えば、トウモロコシ澱粉、ラクトース、蔗糖、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪物質、例えば、硬化脂肪、又はこれらの好適な混合物と一緒に通例の医薬製剤、例えば、錠剤、被覆錠剤、カプセル、粉末、懸濁液、溶液、計量投薬エアロゾル又は座薬に混入し得る。
【実施例】
【0058】
実験部分
一般に、調製した化合物に関するIRスペクトル、1H NMRスペクトル及び/又は質量スペクトルがある。溶離剤について示された比は当該溶媒の容積単位である。アンモニアについて、示された容積単位は水中のアンモニアの濃縮溶液を基準とする。
特に示されない限り、反応溶液を処理するのに使用した酸溶液、塩基溶液及び塩溶液は記載された濃度を有する水系である。
クロマトグラフィー精製について、ミリポアからのシリカゲル(MATREXTM、35-70μm)又はAlox(E.メルク、ダルムスタット、アルミナ90(標準化)、63-200μm、物品番号1.01097.9050)を使用する。
実験の記載において、下記の略号を使用する。
CDI 1,1'-カルボニルジイミダゾール
TLC 薄層クロマトグラフィー
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
tert ターシャリー
TBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム-テトラフルオロボレート
THF テトラヒドロフラン
下記の分析HPLC方法を使用した。
方法1:カラム: ゾルバックス・ステーブル・ボンドC18,3.5μM, 4.6x75mm
検出: 230-360nm
溶離剤A: 水/0.1%のギ酸
溶離剤B: アセトニトリル/0.1%のギ酸
勾配:
【0059】

【0060】
方法2:カラム: インターチム・ストラテジーC18,5μM, 4.6x50mm
検出: 220-320nm
溶離剤A: 水/0.1%のTFA
溶離剤B: アセトニトリル
勾配:
【0061】

【0062】
下記のHPLC方法を鏡像体の分取分離のために使用した。
方法 3: カラム: ダイセルOJ-H, 250 x 4.6 mm, 5 μm
検出: 230 − 360 nm
溶離剤: n-ヘキサン + 0.2 % ジエチルアミン / エタノール = 70:30
流量: 12 ml/分
勾配: イソクラチック
最終化合物の調製
実施例1
【0063】
【化30】

【0064】
1a)
【化31】

【0065】
3,5-ジメチルアニソール2.0 g (14.69 ミリモル) 及びジクロロメタン20mlの混合物を氷浴で冷却しながらクロロスルホン酸5.85 ml (88.0 ミリモル) と合わせた。次いでその反応混合物を周囲温度で20分間撹拌し、次いで氷水50mlに注いだ。その混合物をジクロロメタン100mlで抽出した。有機抽出液を5%炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発、乾燥させた。
C9H11ClO3S (234.70)
[M+H]+ = 234/236
TLC: シリカゲル, 石油エーテル / 酢酸エチル 9:1, Rf 値 = 0.46
1b)
【0066】
【化32】

【0067】
N-メチルアミノエタノール (BASF) 1.69 g (21.1 ミリモル) 及びトリエチルアミン6.68 ml (47.9 ミリモル) をジクロロメタン100mlに溶解した。0℃で、ジクロロメタン50mlに溶解された1aの生成物4.50 g (19.2 ミリモル) を滴下して添加した。冷却を止め、その混合物を周囲温度で1.5時間撹拌した。次いでその反応混合物を1N塩酸及び5%炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発、乾燥させた。
C12H19NO4S (273.35)
[M+H]+ = 274
TLC: シリカゲル, ジクロロメタン / エタノール 19:1, Rf 値 = 0.43
1c)
【0068】
【化33】

【0069】
1b)からの生成物5.15 g (18.8 ミリモル) 、テトラブチルアンモニウムクロリド(フルカ)1.75 g (6.60 ミリモル) 及びトルエン80mlの混合物を最初に35%水酸化ナトリウム溶液100mlと合わせ、次いで0℃でトルエン20ml中のtert-ブチルブロモアセテート4.18 ml (28.3 ミリモル)と合わせた。次いでその反応混合物を周囲温度で1.5時間撹拌し、次いでジエチルエーテルで希釈した。相分離後、有機相を中性まで4回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で蒸発、乾燥させた。こうして得られた粗生成物をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(溶離剤: 石油エーテル / 酢酸エチル 4:1)により精製した。
C18H29NO6S (387.49)
[M+H]+ = 388
TLC: シリカゲル, 石油エーテル / 酢酸エチル 7:3, Rf 値 = 0.59
1d)
【0070】
【化34】

【0071】
1c)からの生成物6.80 g (17.6 ミリモル) 、TFA 8ml及びジクロロメタン100mlの混合物を周囲温度で2.5時間撹拌した。次いでその反応混合物を真空で蒸発、乾燥させた。残渣を1N水酸化ナトリウム溶液と合わせ、酢酸エチルで2回抽出した(有機抽出液を捨てた)。水相を2M塩酸で酸性にし、次いで再度酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で蒸発、乾燥させた。
C14H21NO6S (331.29)
[M+H]+ = 332
HPLC: 保持時間 = 3.4 分
1e)
【0072】
【化35】

【0073】
トランス-4-ジベンジルアミノ-シクロヘキサノール [Tetrahedron Lett. 36 (1995) 1709] 100 g (338 ミリモル) をトルエン1リットルに溶解し、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.2 g (10 ミリモル) 及びtert-ブチルブロモアセテート92 ml (508 ミリモル)と混合した。50%水酸化ナトリウム溶液330mlを激しく撹拌しながら滴下して添加した。その混合物を周囲温度で18時間撹拌した。相分離後、有機相を水及び飽和食塩溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで真空で蒸発、乾燥させた。こうして得られた粗生成物をシリカゲルによるクロマトグラフィー (シクロヘキサン/ 酢酸エチル = 4:1) にかけ、次いで石油エーテルから再結晶した。
C26H35NO3 (409.56)
融点: 86℃
[M+H]+ = 410
TLC: シリカゲル, シクロヘキサン / 酢酸エチル 4:1, Rf 値 = 0.58
1f)
【0074】
【化36】

【0075】
生成物1e) 2.0 g (4.88 ミリモル) をジクロロメタン5mlに溶解し、トリフルオロ酢酸5mlと混合した。その混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで溶媒を真空で除いた。残渣をジオキサン5mlに溶解し、撹拌しながらジオキサン中の4N塩酸2mlと合わせた。エーテル80mlを冷却しながら添加した。沈殿を吸引濾過し、デシケーター中で乾燥させた。
C22H27NO3 x HCl (389.92)
[M+H]+ = 354
1g)
【0076】
【化37】

【0077】
生成物1f) 700 mg (1.80 ミリモル) 及びトリエチルアミン0.3 ml (2.15 ミリモル) をTHF7mlに溶解し、周囲温度でCDI 320 mg (1.98 ミリモル) と混合した。その混合物を周囲温度で15分間撹拌し、次いでTHF中の2Mジメチルアミン 1.80 ml (3.60 ミリモル) を添加した。周囲温度で2時間撹拌した後、溶媒を真空で除いた。残渣を酢酸エチルに吸収させ、0.5M硫酸水素カリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ、真空で蒸発させた。こうして得られた粗生成物を更に精製しないで反応させた。
C24H32N2O2 (380.52)
[M+H]+ = 381
1h)
【0078】
【化38】

【0079】
粗生成物1g) 215 mg (0.56 ミリモル) をメタノール10mlに溶解し、3.5kg/cm2(50psi)の水素圧力のもとに水酸化パラジウム触媒50mgで水素化した。溶媒の除去後に得られた粗生成物を更に精製しないで反応させた。
C10H20N2O2 (200.28)
[M+H]+ = 201
1i)
【0080】
【化39】

【0081】
粗生成物1h) 105 mg (0.53 ミリモル) 及びトリエチルアミン88μl (0.63 ミリモル) をジクロロメタン5mlに溶解し、エチルクロロホルメート55μl (0.58 ミリモル) と混合した。その混合物を周囲温度で30分間撹拌した。その反応溶液をジクロロメタン20mlで希釈し、0. M 硫酸水素カリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ、真空で蒸発させた。こうして得られた粗生成物を更に精製しないで反応させた。
C13H24N2O4 (272.34)
[M+H]+ = 273
1j)
【0082】
【化40】

【0083】
THF中の2M水素化リチウムアルミニウム溶液5 ml (10 ミリモル) を還流し、THF3ml中の粗生成物1i) 105 mg (0.39 ミリモル) の溶液と合わせた。その混合物を1時間還流した。次いで水5ml及び2N水酸化ナトリウム溶液1mlを添加し、その間にその混合物を冷却した。その反応溶液をセライトにより濾過した。濾液から真空で溶媒を除き、更に精製しないで反応させた。
C11H24N2O (200.32)
[M+H]+ = 201
1k)
【0084】
【化41】

【0085】
生成物1d) 106 mg (0.32 ミリモル) 、トリエチルアミン67μl (0.48 ミリモル) 及びTBTU 123mg (0.38 ミリモル) をDMF5mlに溶解した。周囲温度で5分間撹拌した後、生成物1j) 80 mg (0.4 ミリモル) を添加した。その混合物を周囲温度で2時間撹拌した。溶媒を真空で除去した後に得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(イントゲルチム・ストラテジーC18)(アセトニトリル-水 勾配)にかけた。こうして得られた生成物をアンモニアと混合し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥させ、真空で蒸発させた。残渣をジオキサンに吸収させ、4M塩酸0.1mlと合わせた。真空での溶媒の除去後に、生成物を塩酸塩として得た。
C25H43N3O6S x HCl (513.70)
[M+H]+ = 514
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.34 分
同様にして、下記の物質を調製した。
実施例2
【0086】
【化42】

【0087】
C27H45N3O6S (539.73)
[M+H]+ = 540
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.37 分
実施例3
【0088】
【化43】

【0089】
3a)
【化44】

【0090】
酢酸ロジウム(II) (ダイマー, アルドリッチ) 41.3mgをジクロロメタン20ml中のトランス-4-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-シクロヘキサノール2.013 g (9.35 ミリモル) の溶液に添加し、ジクロロメタン5mlに溶解された、エチルジアゾ-アセテート1.16 ml (11.2 ミリモル)を撹拌しながら滴下して添加した。その混合物を周囲温度で更に一夜撹拌し、次いでジクロロメタン30mlで希釈し、半濃炭酸水素ナトリウム溶液20mlで洗浄した。有機相を乾燥させ、蒸発させ、こうして得られた粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけた。
収率: 理論値の71%
C15H27NO5 (301.38)
[M+H]+ = 302
3b)
【0091】
【化45】

【0092】
3a)からの生成物2.00 g (6.64 ミリモル) を通常の条件下で水酸化ナトリウム溶液とエタノールの混合物中で加水分解した。
収率: 理論値の99%
C13H23NO5 (273.33)
[M+H]+ = 274
3c)
【0093】
【化46】

【0094】
3bからの生成物(892 mg, 3.26 ミリモル) を通常の条件(TBTU、DMF中のトリエチルアミン、周囲温度で2時間)下でジメチルアミンで誘導体化してジメチルアミドを得た。こうして得られた生成物を更に精製しないで反応させた。
収率: 理論値の89%
C15H28N2O4 (300.39)
[M+H]+ = 301
3d)
【0095】
【化47】

【0096】
実施例1j) と同様にして、3cからの生成物(880 mg, 2.93 ミリモル) をTHF中で水素化リチウムアルミニウムで還元してジアミンを生成した。
収率: 理論値の76%
C11H24N2O (200.32)
[M+H]+ = 201
3e)
【0097】
【化48】

【0098】
実施例1k) と同様にして、3d) からの生成物(150 mg, 0.45 ミリモル) を1d)からのカルボン酸と反応させた。
収率: 理論値の69%
C25H43N3O6S (513.70)
[M+H]+ = 514
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.36分
実施例4
【0099】
【化49】

【0100】
C27H45N3O6S (539.73)
[M+H]+ = 540
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.38分
実施例5
【0101】
【化50】

【0102】
C27H44N4O6S (552.73)
[M+H]+ = 553
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.35分
実施例6
【0103】
【化51】

【0104】
C25H42N4O6S (526.69)
[M+H]+ = 527
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.38分
実施例7
【0105】
【化52】

【0106】
C27H44N4O6S (552.73)
[M+H]+ = 553
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.35分
実施例8
【0107】
【化53】

【0108】
C25H42N4O6S (526.69)
[M+H]+ = 527
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.32分
実施例9
【0109】
【化54】

【0110】
C28H47N3O6S (553.76)
[M+H]+ = 554
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.56分
実施例10
【0111】
【化55】

【0112】
C26H45N3O6S (527.72)
[M+H]+ = 528
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.39分
実施例11
【0113】
【化56】

【0114】
C26H43N3O6S (525.71)
[M+H]+ = 526
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.39分
実施例12
【0115】
【化57】

【0116】
C27H45N3O6S (539.73)
[M+H]+ = 526
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.40分
実施例13
【0117】
【化58】

【0118】
C23H37Cl2N3O6S (554.53)
[M+H]+ = 554/56/58
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.13分
実施例14
【0119】
【化59】

【0120】
C25H41N3O6S (511.68)
[M+H]+ = 512
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.59分
実施例15
【0121】
【化60】

【0122】
C25H39Cl2N3O6S (580.57)
[M+H]+ = 580/82/84
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.75分
実施例16
【0123】
【化61】

【0124】
C23H39N3O6S (485.64)
[M+H]+ = 486
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.55分
実施例17
【0125】
【化62】

【0126】
C23H39N3O6S (485.64)
[M+H]+ = 486
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.57分
実施例18
【0127】
【化63】

【0128】
C26H45N3O6S (527.72)
[M+H]+ = 528
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.40分
実施例19
【0129】
【化64】

【0130】
C27H45N3O6S (539.73)
[M+H]+ = 540
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.42分
実施例20
【0131】
【化65】

【0132】
C26H43N3O6S (525.71)
[M+H]+ = 526
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.40分
実施例21
【0133】
【化66】

【0134】
C25H41N3O6S (511.68)
[M+H]+ = 512
分析 HPLC (方法 2); 保持時間: 1.62分
実施例22
【0135】
【化67】

【0136】
C24H39Cl2N3O6S (568.56)
[M+H]+ = 568/70/72
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.71分
実施例23
【0137】
【化68】

【0138】
C24H37Cl2N3O6S (566.54)
[M+H]+ = 566/68/70
分析 HPLC (方法 1); 保持時間: 1.71分
以下の実施例は活性物質として一般式Iのあらゆる所望の化合物を含む医薬製剤を記載する。
実施例I
10ml当り活性化合物75mgを含む乾燥アンプル
組成:
活性化合物 75.0mg
マンニトール 50.0mg
注射用の水 10.0ml添加
製造:
活性化合物及びマンニトールを水に溶解する。仕込んだアンプルを凍結乾燥する。注射用の水を使用して使用に供する溶液を得る。
【0139】
実施例II
活性化合物50mgを含む錠剤
組成:
(1) 活性化合物 50.0mg
(2) ラクトース 98.0mg
(3) トウモロコシ澱粉 50.0mg
(4) ポリビニルピロリドン 15.0mg
(5) ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
215.0mg
製造:
(1)、(2)及び(3)を混合し、(4)の水溶液を用いて造粒する。(5)を乾燥顆粒に添加する。錠剤をこの混合物から圧縮して、両面にベベルそして一面に分割溝を有する2層を得る。
錠剤の直径:9mm
実施例III
活性化合物350mgを含む錠剤
組成:
(1) 活性化合物 350.0mg
(2) ラクトース 136.0mg
(3) トウモロコシ澱粉 80.0mg
(4) ポリビニルピロリドン 30.0mg
(5) ステアリン酸マグネシウム 4.0mg
600.0mg
製造:
(1)、(2)及び(3)を混合し、(4)の水溶液を用いて造粒する。(5)を乾燥顆粒に添加する。錠剤をこの混合物から圧縮して、両面にベベルそして一面に分割溝を有する2層を得る。
錠剤の直径:12mm
【0140】
実施例IV
活性化合物50mgを含むカプセル
組成:
(1) 活性化合物 50.0mg
(2) 乾燥トウモロコシ澱粉 58.0mg
(3) 粉末ラクトース 50.0mg
(4) ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
160.0mg
製造:
(1)を(3)ですり砕く。このすり砕いたものを激しい混合により(2)及び(4)の混合物に添加する。
この粉末混合物をカプセル充填機中でサイズ3の硬質ゼラチンツーピースカプセルに詰める。
実施例V
活性化合物350mgを含むカプセル
組成:
(1) 活性化合物 350.0mg
(2) 乾燥トウモロコシ澱粉 46.0mg
(3) 粉末ラクトース 30.0mg
(4) ステアリン酸マグネシウム 4.0mg
430.0mg
製造:
(1)を(3)ですり砕く。このすり砕いたものを激しい混合により(2)及び(4)の混合物に添加する。
この粉末混合物をカプセル充填機中でサイズ0の硬質ゼラチンツーピースカプセルに詰める。
【0141】
実施例VI
活性化合物100mgを含む座薬
1個の座薬は下記の成分を含む。
活性化合物 100.0mg
ポリエチレングリコール(分子量1500) 600.0mg
ポリエチレングリコール(分子量6000) 460.0mg
ポリエチレンソルビタンモノステアレート 840.0mg
2000.0mg

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【化1】

(I)
[式中、
A1は-CH2-又は結合を表し、
A2は結合を表し、
Bは-O-を表し、
D-Yは一緒に
【化2】

から選ばれた基を表し、
R1
【化3】

から選ばれた基を表し、
R2はHもしくはC1-3-アルキル-(夫々のメチレン基は2個までのフッ素原子により置換されていてもよく、また夫々のメチル基は3個までのフッ素原子により置換されていてもよい)、又はH3C-C(O)-を表し、
R3はC4-6-シクロアルキレン基(これは1個、2個又は3個の基R3.1により置換されていてもよい)を表し、
R3.1は-CH3、-C2H5、イソ-プロピル、tert-ブチル、-OH、F、Cl、Br、Iを表し、
R4はC1-4-アルキレンを表し、
R5はH2N、C1-4-アルキル-NH、(C3-6-シクロアルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、(C1-4-アルキル)(C3-6-シクロアルキル)N 又はR5.1により一置換もしくは二置換された4〜7員飽和複素環(基R5.1 は夫々の場合に同じであってもよく、また異なっていてもよい)を表し、かつ
R5.1はH、F、Cl、Br、I、C1-3-アルキル-、HO-、C1-3-アルキル-O-、(C1-3-アルキル)2N-又はC1-3-アルキル-O-C2-4-アルキレン-O-を表す]
【請求項2】
A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R4 及びR5 が請求項1に定義されたとおりであり、かつ
R3がC4-6-シクロアルキレン基(これは1個、2個又は3個の基R3.1により置換されていてもよい)を表し、かつ
R3.1が-CH3、-C2H5、イソ-プロピル、tert-ブチル、-OH、F、Cl、Br又はIを表し、
但し、上記C4-6-シクロアルキレン基がその1,3 位で残りの分子に結合されていることを条件とする、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項3】
A1、A2、B、D、Y、R2、R3、R4及びR5 が請求項1又は2に定義されたとおりであり、かつ
R1が基
【化4】

を表す、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項4】
A1、A2、B、D、Y、R2、R3、R4及びR5 が請求項1又は2に定義されたとおりであり、かつ
R1が基
【化5】

を表す、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項5】
A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3 及びR5 が請求項1、2、3又は4に定義されたとおりであり、かつ
R4が-CH2-CH2を表す、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項6】
A1、A2、B、D、Y、R1、R2、R3 及びR4 が請求項1、2、3、4又は5に定義されたとおりであり、かつ
R5
【化6】

から選ばれた基を表す、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項7】
A1が-CH2-又は結合を表し、
A2が結合を表し、
Bが-O-を表し、
D-Yが一緒に
【化7】

から選ばれた基を表し、
R1
【化8】

から選ばれた基を表し、
R2がHもしくはC1-3-アルキル-(夫々のメチレン基が2個までのフッ素原子により置換されていてもよく、また夫々のメチル基が3個までのフッ素原子により置換されていてもよい)、又はまたH3C-C(O)-を表し、
R3がC4-6-シクロアルキレン基を表し、
R4が-CH2-CH2を表し、かつ
R5
【化9】

から選ばれた基を表す、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項8】
下記の化合物
【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

である、請求項1記載の一般式Iの化合物、これらの鏡像体、ジアステレオマー、混合物又はこれらの塩、特に有機又は無機の酸又は塩基とのこれらの生理学上許される塩。
【請求項9】
無機又は有機の酸又は塩基との請求項1から8のいずれか1項記載の化合物の生理学上許される塩。
【請求項10】
必要により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤と一緒に請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物又は請求項9記載の生理学上許される塩を含むことを特徴とする、薬物。
【請求項11】
急性の痛み、内臓の痛み、神経痛、炎症/痛み受容体媒介痛み、腫瘍の痛み及び頭痛疾患の急の治療及び予防措置のための薬物を調製するための請求項1から9のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
非化学的方法により、請求項1から9のいずれか1項に記載の化合物を一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤に混入することを特徴とする、請求項10記載の薬物の調製方法。

【公表番号】特表2011−505334(P2011−505334A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520556(P2010−520556)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/060563
【国際公開番号】WO2009/021945
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】