説明

新規M3ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニスト

本発明は、ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニストおよびその使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な記載】
【0001】
発明の分野
本発明は、環状四級アンモニウム塩の新規誘導体、医薬組成物、その製造方法およびMムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の治療におけるその使用に関する。
【0002】
発明の背景
末梢および中枢神経系におけるコリン作動性ニューロンから放出されるアセチルコリンは、2つの主要なクラスのアセチルコリン受容体−ニコチンおよびムスカリン性アセチルコリン受容体との相互作用によって、多くの異なる生物学的プロセスに影響を及ぼす。ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChRs)は、7回膜貫通ドメインを有するG−タンパク質結合型受容体のスーパーファミリーに属する。M−Mと呼ばれるmAChRsの5つのサブタイプが存在し、各々が別個の遺伝子の産物である。これら5つのサブタイプの各々は、独特の薬理学的特性を示す。ムスカリン性アセチルコリン受容体は、脊椎動物の器官に幅広く分布しており、これらの受容体は、阻害性および興奮性作用の両方の媒介となることができる。例えば、気道、膀胱および胃腸管に見られる平滑筋において、M mAChRsが収縮応答の媒介となる。参考に、Brown 1989 247 /idを参照のこと。
【0003】
ムスカリン性アセチルコリン受容体機能不全は、種々の異なる病態生理学的状態において注目されている。例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)において、炎症性の状態が、肺平滑筋に分布する副交感神経における阻害性Mムスカリン性アセチルコリン自己受容体機能の喪失を導き、その結果、迷走神経刺激後のアセチルコリン放出増加を引き起こす。該mAChR機能不全は、M mAChRsの刺激増加によって媒介される気道活動過多をもたらす{Costello, Evans, et al. 1999 72 /id}{Minette, Lammers, et al. 1989 248 /id}。同様に、炎症性腸疾患(IBD)における胃腸管の炎症は、M mAChR−媒介性運動過剰をもたらす{Oprins, Meijer, et al. 2000 245 /id}。膀胱収縮過多による失禁もまた、M mAChRsの刺激増加によって媒介されることが明らかとなった{Hegde & Eglen 1999 251 /id}。かくして、サブタイプ選択的mAChRアンタゴニストの同定は、これらのmAChR−媒介性疾患における療法として有用でありうる。
【0004】
種々の病態の治療のための抗−ムスカリン性受容体療法の使用を支持する大きな証拠にもかかわらず、臨床上使用されている抗−ムスカリン性化合物は、比較的少数である。かくして、M mAChRsにて阻害をもたらすことができる新規な化合物に対する要望が依然としてある。M mAChRsの刺激増加に関連する状態、例えば、喘息、COPD、IBDおよび尿失禁は、mAChR結合の阻害剤である化合物によって利益を得るであろう。
【0005】
発明の概要
本発明は、式I:
【化1】

[式中:
nは0または1であり;
Xが窒素または酸素である場合、Yは存在せず;
Yが窒素または酸素である場合、Xは存在せず;
Tは、スルホニル基(SO)またはカルボニル基(CO)であり;
TがCOである場合、Xは酸素または窒素であり;
は、ハロ、CFCOO、メシレート、トシレートまたはいずれかの他の医薬上許容されるカウンターイオンからなる群から選択され;
R1は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、C−Cアルケニル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニルおよびフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R2は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−CシクロアルキルおよびC−Cシクロアルキル低級アルキルおよびヘテロサイクル環からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R3は、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6、OCONHR6、NHCOR6、N(R6)COR6、NHCOOR6およびNHCONHR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R4は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキルからなる群から選択される]
で示される化合物に関する。
【0006】
詳細な記載
本発明は、本発明の化合物のすべての水和物、溶媒和物、複合体およびプロドラッグを含む。プロドラッグは、インビボで式Iで示される活性親薬剤を放出する、すべての共有結合した化合物である。不斉中心または他の異性体中心の形態が本発明の化合物中に存在する場合、エナンチオマーまたはジアステレオマーを含む、かかる異性体のすべての形態は、本発明の範囲内に含まれる。不斉中心を含有する本発明の化合物は、ラセミ混合物、エナンチオマーに富む混合物として用いることができるか、あるいはラセミ混合物は、よく知られた方法を用いて分離することができ、別個のエナンチオマーを単独で用いることもできる。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合、cis(Z)およびtrans(E)異性体の両方が、本発明の範囲内に含まれる。化合物が互変異性体で存在することができる場合、かかるケト−エノール互変異性体、個々の互変異性体形態も、平衡してまたは1の形態が主に存在したとしても、本発明の範囲内に含まれる。
【0007】
式Iまたはその下位の式におけるいずれもの事象においてすべての置換基の意味は、特記しない限り、すべての他の事象におけるその意味または他の置換基の意味から独立する。
ペプチドおよび化学分野において用いられる略語および記号を、本発明の化合物を記載するのに用いる。一般的に、アミノ酸の略語は、Eur. J. Biochem., 158, 9 (1984)に記載のIUPAC-IUB Joint Commission on Biochemical Nomenclatureに従っている。
【0008】
「C1−アルキル」および「C−Cアルキル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝鎖ラジカルを含む。この用語の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられる。「低級アルキル」は、C1−アルキルとしての同様の意味を有する。
本明細書の「C1−アルコキシ」は、−O−CH、−O−CHCHおよびthen−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシおよびヘキソキシ等のような、直鎖および分枝鎖ラジカルを含む。
本明細書で用いられる場合、「C−C−シクロアルキル」は、置換または非置換シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタンおよびシクロヘキサン等を含む。
「ハロゲン」または「ハロ」は、F、Cl、BrおよびIを意味する。
【0009】
式Iで示される好ましい化合物は:
nが0または1であり;
Xが窒素または酸素である場合、Yは存在せず;
Yが窒素または酸素である場合、Xは存在せず;
Tがスルホニル基SOまたはカルボニル基COであり;
R1がC−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、C−Cアルケニル、または非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニルおよびフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されているか;
あるいは、R2およびR3は、−(CH−または−(CH−フェニル−(CH−であり;ここに、jは、3〜8の整数であり;iは1〜3の整数であり;
R2が、水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、フェニルカルボニルからなる群から選択され;
R3が、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニルC−C低級アルキル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6、OCONHR6、NHCOR6、N(R6)COR6、NHCOOR6およびNHCONHR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R4が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、またはフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される;
で示される化合物を含む。
【0010】
さらにより好ましい化合物は::
nが1であり;
Xが窒素または酸素であり、Yは存在せず;
Tがスルホニル基SOであり;
が、I、Br、Cl、F、CFCOO、メシレート、トシレートまたはいずれかの他の医薬上許容されるカウンターイオンからなる群から選択され;
R4が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキルからなる群から選択され;
R3が、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニルC−C低級アルキル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6およびNHCOR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R2が、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、フェニルカルボニルからなる群から選択され;
R1が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択されるか;
あるいは、R1およびR2は、−(CH−、または−(CH−フェニル−(CH−である、
で示される化合物を含む。
【0011】
好ましい化合物は:
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(8−キノリニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−({[4−({[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2−ブロモフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(4−フルオロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(フェニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(5−ブロモ−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(3−チエニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
【0012】
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−クロロ−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(メチルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(プロピルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−({[4−({[2−(アセチルアミノ)−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−({[4−({[4−(フェニルスルホニル)−2−チエニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−クロロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(2−ナフタレンスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(4−シアノフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
【0013】
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−({[4−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−({[4−({[5−(3−イソキサゾリル)−2−チエニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(3−フルオロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(5−メチル−4−イソキサゾリル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(3,5−ジメチル−4−イソキサゾリル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(2,4−ジクロロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[({4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}スルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−エチル−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−3−ピロリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
または他のいずれもの医薬上許容される塩からなる群から選択される。
【0014】
最も好ましい化合物は:
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(6−クロロ−3−メチル−1−ベンゾチエン−2−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート、
または他のいずれもの医薬上許容される塩からなる群から選択される。
【0015】
調製方法
調製
式(I)で示される化合物は、いくつかを下記スキームに説明する合成方法を用いて得ることができる。これらのスキームに与える合成法は、種々の異なるR1、R2、R3およびR4を有する式(I)で示される化合物の製造に適当することができ、それらは、本明細書に説明される反応と一致するように、適当に保護された置換基を用いて反応させる。この場合、その後の脱保護により、一般に開示される性質の化合物が得られる。特性の化合物を用いていくつかのスキームを示すが、これは、単なる例示目的にすぎない。
【0016】
調製1
樹脂結合アミン3を、2,6−ジメトキシ−4−ポリスチレンベンジルオキシ−ベンズアルデヒド(DMHB樹脂)を、Boc−保護ジアミン1から調製されるN−保護ジアミンHCl塩2で還元アルキル化することにより調製した(スキーム1)。3を、Fmoc−保護アミノ酸と反応させ、ついで、保護基を除去し、樹脂結合中間体4を得た。4−ヒドロキシルアニリンを樹脂結合中間体4とカップリングさせて、対応する樹脂結合尿素5を得、ついで、これを炭酸カリウムおよびチオフェノールで処理して、第2級アミンを得た。第2級アミンを、アルデヒドで還元アミノ化して、樹脂結合第3級アミン6を得た。ついで、アミン6を、一連のスルホニルクロライドと反応させて、対応する樹脂結合スルホニルエステル7を得、ハロゲン化アルキル(R4Z)で処理して、対応する樹脂結合第4級アンモニウム塩を得た。樹脂結合第4級アンモニウム塩を、ジクロロメタン中の50%のトリフルオロ酢酸で開裂させて、標的の化合物8を得た。
【0017】
【化2】

【0018】
以下の実施例は本発明を説明するものであって、何ら限定するものではない:
実施例1
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドの調製
トリフルオロアセテート
a)3(S)−アミノ−N−(2−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジンHCl塩
250mLの無水塩化メチレン中の3(S)−(−)−(tert−ブトキシカルボニル−アミノ)ピロリジン(20.12g、108mmol)の溶液に、0℃で、13.1mL(162mmol)の無水ピリジン、ついで、5.2g(113.4mmol)の2−ニトロベンゼンスルホニルクロライドをゆっくりと滴下した。混合物を1時間にわたって室温に加温し、16時間室温で撹拌した。混合物を、300mLの1MのNaHCO水溶液に注いだ。得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、有機層を分離し、500mLの1NのHCl水溶液で2回洗浄した。得られた有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0019】
140mLの無水MeOH中の上記残渣の混合物に、136mL(544mmol)の1,4−ジオキサン中4MのHCl溶液を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、減圧下で濃縮し、さらに減圧オーブン中35℃で24時間で乾燥して、3(S)−アミノ−N−(2−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジンHCl塩を黄色固体として得た(30.5g、2工程で92%):H NMR(400MHz、d−DMSO)δ8.63(s,3H),8.08−7.98(m,2H),7.96−7.83(m,2H),3.88−3.77(m,1H),3.66−3.56(m,2H),3.46−3.35(m,2H),2.28−2.16(m,1H),2.07−1.96(m,1H)。
【0020】
b)DMHB樹脂結合O−(1,1−ジメチルエチル)−N−{(3S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]−3−ピロリジニル}−L−チロシンアミド
156mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中10%の酢酸中の7.20g(10.37mmol、1.44mmol/g)の2,6−ジメトキシ−4−ポリスチレンベンジルオキシ−ベンズアルデヒド(DMHB樹脂)の混合物に、9.56g(31.1mmol)の3(S)−アミノ−N−(2−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジンHCl塩および9.03mL(51.84mmol)のジイソプロピルエチルアミンを加え、ついで、11.0g(51.84mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加えた。得られた混合物を室温で72時間振盪した後、樹脂をDMF(3×250mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×250mL)およびMeOH(3×250mL)で洗浄した。得られた樹脂を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。元素分析N:4.16、S:3.12。
【0021】
15mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中の800mg(0.860mmol、1.075mmol/g)の上記樹脂の混合物に、1.98g(4.30mmol)のFmoc−Try(tBu)−OHおよび117mg(0.86mmol)の1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールを、ついで、0.82mL(5.16mmol)の1,3−ジイソプロピルカルボジイミドを加えた。得られた混合物を室温で24時間振盪した後、樹脂をDMF(3×25mL)、CHCl/MeOH(1:1,3×25mL)およびMeOH(3×25mL)で洗浄した。得られた樹脂を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。分析量の樹脂を、ジクロロエタン中の50%のトリフルオロ酢酸で、2時間にわたって室温で開裂させた。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)657[M+H−tBu]
【0022】
上記樹脂(0.860mmol)を、15mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中20%ピペリジン溶液で処理した。混合物を室温で15分間振盪した後、溶液を吸引し、さらに15mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中20%ピペリジン溶液を加えた。混合物を室温で15分間振盪した。溶液を吸引し、樹脂を、DMF(3×25mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×25mL)およびMeOH(3×25mL)で洗浄した。得られた樹脂を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥して、DHMB樹脂結合O−(1,1−ジメチルエチル)−N−{(3S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]−3−ピロリジニル}−L−チロシンアミド(0.86mmol)を得た。分析量の樹脂を、ジクロロエタン中50%トリフルオロ酢酸で、2時間にわたって室温で開裂させた。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)435[M+H−tBu]
【0023】
c)N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミド
20ml無水テトラヒドロフラン中の1.1g(9.26mmol)の4−ヒドロキシルアニリンの混合物に、1.81g(9.26mmol)4−ニトロベンゼンクロロホルメートを加えた。反応混合物を室温にて1時間半撹拌し、濃縮した。ジイソプロピルエチルアミン(5mL、35.25mmol)、DMHB樹脂結合O−(1,1−ジメチルエチル)−N−{(3S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]−3−ピロリジニル}−L−チロシンアミド4(3g、2.4mmol)およびジメチルホルムアミド(25mL)を、反応混合物に加え、一晩振盪した。樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた尿素樹脂5を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。分析量の樹脂を、ジクロロメタン中50%トリフルオロ酢酸で、2時間にわたって室温で開裂させた。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)584.4[M+H−tBu]
【0024】
60mLの1−メチル−2−ピロリジノン中の尿素樹脂5(2.4mmol)の混合物に、2.5g(18mmol)のKCOおよび0.92mL(9mmol)のPhSHを加えた。得られた混合物を室温で2時間振盪させた後、樹脂をDMF(3×10mL)、HO(3×10mL)、DMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂を減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。40mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中の10%HOAc中の上記乾燥樹脂2級アミン1g(0.8mmol)の混合物に、997mg(6mmol)の3,4−ビス(メチルオキシ)ベンズアルデヒドおよび1.272g(6mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加えた。得られた混合物を室温で72時間振盪させた後、樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂6を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。分析量の樹脂を、ジクロロエタン中の50%トリフルオロ酢酸で、2時間室温で開裂した。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)550[M+H−tBu]
【0025】
10mLの塩化メチレンおよびトリエチルアミン(0.52mL、4mmol)中の樹脂−結合第3級アミン6(100mg、0.08mmol)の混合物に、0℃で、2,5−ジメチル−3−チオフェンスルホニルクロライド(421.4mg、2mmol)を加えた。反応混合物を、室温に加温し、一晩振盪させた。樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)、MeOH(3×10mL)およびCHCl(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。
【0026】
3mLの無水アセトニトリル中の上記乾燥樹脂(0.08mmol)の混合物に、120μL(1.918mmol)のヨウドメタンを加えた。混合物を室温で16時間振盪した後、樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)、MeOH(3×10mL)およびCHCl(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂を減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。乾燥樹脂を、4mLのジクロロエタン中50%トリフルオロ酢酸で、2時間室温で処理した。開裂溶液を回収した後、樹脂を、さらに4mLのジクロロエタン中50%トリフルオロ酢酸で、10分間室温で処理した。合した開裂溶液を、減圧下で濃縮した。残渣を、Gilsonセミ−分取HPLCシステム(20mmIDのYMCODS−A(C−18)カラム50mm、10%B〜90%B(3.2分)、1分保持、A=HO(0.1%トリフルオロ酢酸)およびB=CHCN(0.1%トリフルオロ酢酸)で溶出する、25mL/分でポンプする)により精製して、N−[({4−[(エチルオキシ)カルボニル]フェニル}アミノ)カルボニル]−N−{(3S)−1−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピロリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート(白色粉末、32mg、6工程で54%)を得た:MS(ESI)737.4[M]
【0027】
2,5−ジメチル−3−チオフェンスルホニルクロライドを、適当なスルホニルクロライドに置き換え、および/または3,4−ビス(メチルオキシ)ベンズアルデヒドを適当なアルデヒドに置き換えて、実施例1に記載した方法と同様の方法で進めて、表1〜3に記載の化合物を調製した。
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
【表3】

【0030】
【表4】

【0031】
スルホニルクロライドを酸クロライドに置き換え、および/または3,4−ビス(メチルオキシ)ベンズアルデヒドを適当なアルデヒドに置き換えて、表4〜5に記載の化合物を、実施例1に記載した方法と同様の方法で進めて、表1〜3に記載の化合物を調製した。
【0032】
【表5】

【0033】
【表6】

【0034】
調製2
4−ニトロベンゼンスルホニルクロライドを、イソプロピルアミンと反応させて、イソプロピルスルホニルアミド9を得た。9のニトロ基を、アミン10にSnClにより変換した。アミンを、樹脂−結合アミン4とカップリングさせて、対応する樹脂−結合尿素11を得た。続いて、尿素を、ベンゼンチオレートで処理して、第2級アミンを得、これを適当なアルデヒドを用いて還元アミノ化に付して、第3級アミン12を得た。ついで、アミン12を、ハロゲン化アルキルで処理して、対応する樹脂−結合第4級アンモニウム塩を得、これをジクロロメタン中50%のトリフルオロ酢酸で開裂して、化合物13を得た。
【0035】
【化3】

【0036】
以下の実施例は本発明を説明するものであって、本発明を何ら限定するものではない:
実施例49
N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテートの調製
20mLのトルエン中の4−ニトロベンゼンスルホニルクロライド(2000mg、9.05mmol)の溶液を、50mLのトルエン中のイソプロピルアミン(1067mg、18.1mmol)の溶液に滴下した。反応混合物を1時間80℃で加熱し、室温に冷却した。水(25mL)を加えた。水相を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した有機相を、MgSOで乾燥し、濃縮し、ヘキサン:酢酸エチル(1:1)で溶出するシリカゲルパッドに付して、アミド(1800mg、93%)を得た。MS(ESI)245[M+H]
【0037】
200mLのエチルアルコール中のイソプロピルアミド1400mg、5.71mmol)に、SnCl(5420mg、28.6mmol)を加えた。反応混合物を、70℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。酢酸エチル100ml)および飽和NaHCO(60mL)を加えた。Sn塩が30分後沈殿し、これを濾過した。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、アミン10(1100mg、90%)を得た。MS(ESI)215[M+H]
【0038】
3mlの無水テトラヒドロフラン中の196mg(0.8mmol)の4−アミノ−N−(1−メチルエチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物に、169mg(0.84mmol)4−ニトロベンゼンクロロホルメートを加えた。反応混合物を、室温にて1時間半撹拌し、濃縮した。ジイソプロピルエチルアミン(0.28mL、1.6mmol)、DMHB樹脂結合O−(1,1−ジメチルエチル)−N−{(3S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]−3−ピロリジニル}−L−チロシンアミド4(400mg、0.32mmol)およびジメチルホルムアミド(5mL)を、反応混合物に加え、一晩振盪した。樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた尿素樹脂11を、減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。分析量の樹脂を、ジクロロメタン中の50%トリフルオロ酢酸で2時間室温で開裂した。得られた溶液を減圧下で濃縮した:(ESI)689.6[M+H−tBu]
【0039】
4mLの1−メチル−2−ピロリジノン中の尿素樹脂11(0.32mmol)の混合物に、332mg(2.4mmol)のKCOおよび0.12mL(1.6mmol)のPhSHを加えた。得られた混合物を、室温で2時間振盪し、樹脂をDMF(3×10mL)、HO(3×10mL)、DMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)504.4[M+H−tBu]
【0040】
4mLの無水1−メチル−2−ピロリジノン中10%HOAc中の上記乾燥樹脂第2級アミン(0.16mmol)の混合物に、292.8mg(2.4mmol)の3−ヒドロキシルベンズアルデヒドおよび508.8mg(2.4mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加えた。得られた混合物を室温で24時間撹拌した後、樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)およびMeOH(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂12を減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。分析量の樹脂を、ジクロロメタン中の50%トリフルオロ酢酸で2時間室温で開裂した。得られた溶液を減圧下で濃縮した:MS(ESI)610.4[M+H−tBu]
【0041】
4mLの無水アセトニトリル中の樹脂−結合第3級アミン12(0.16mmol)の混合物に、74μL(1.2mmol)のヨウドメタンを加えた。混合物を室温で16時間振盪した後、樹脂をDMF(3×10mL)、CHCl/MeOH(1:1、3×10mL)、MeOH(3×10mL)およびCHCl(3×10mL)で洗浄した。得られた樹脂を減圧オーブン中35℃で24時間乾燥した。乾燥樹脂を、4mLのジクロロエタン中50%トリフルオロ酢酸で、室温で2時間処理した。開裂溶液を回収した後、樹脂をさらに4mLのジクロロエタン中50%トリフルオロ酢酸で、室温で10分間処理した。合した開裂溶液を減圧下で濃縮した。残渣を、Gilsonセミ分取HPLCシステム(YMCODS−A(C−18)カラム50mm、20mmID、3.2分で10%B〜90%B、1分保持、A=HO(0.1%トリフルオロ酢酸)およびB=CHCN(0.1%トリフルオロ酢酸)で溶出する、25mL/分でポンプする)により精製して、N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート(白色粉末、50mg、5段階で50%)を得た:MS(ESI)624[M]
【0042】
3−ヒドロキシルベンズアルデヒドを1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒドに置き換えて、実施例49に記載の方法と類似の方法で進めて、表6に記載の化合物を調製した。
【0043】
【表7】

【0044】
1,1−ジメチルエチル(3S)−3−ピペリジニルカルバメートを、1,1−ジメチルエチル(3S)−3−ピリジニルカルバメートに置き換え、および/または、3,4−ビス(メチルオキシ)ベンズアルデヒドを3−ヒドロキシルベンズアルデヒドに、ヨウ化メチルをヨウ化エチルに置き換えて第4級アンモニウム塩を得て、実施例1に記載の方法と類似の方法で進めて、表7に記載の化合物を調製した。
【0045】
【表8】

【0046】
生物学的実施例
本発明のM3 mAChRにおける化合物の阻害効果は、下記のイン・ビトロおよびイン・ビボアッセイによって決定される。
【0047】
カルシウム動員による受容体活性化の阻害の分析
1)384-ウェルFLIPRアッセイ
ヒトMムスカリン性アセチルコリン受容体を安定に発現するCHO(チャイニーズハムスター、卵巣)細胞株を、10%のFBS、2mMのグルタミンおよび200μg/mlのG418を加えたDMEM中で培養する。酵素的またはイオンキレート化法のいずれかを利用するアッセイに備えて、管理およびプレート用の細胞を剥離する。FLIPR(蛍光イメージングプレートリーダー)アッセイ前日に、細胞を剥離し、再懸濁し、カウントし、次いで、50μl容量で、384ウェルあたり20,000細胞を与えるように蒔く。アッセイプレートはブラッククリアーボトムプレート、Becton Dickinsonカタログ番号35 3962である。組織培養インキュベーター中で、蒔いた細胞を一晩37℃でインキュベーションした次の日に、アッセイを行う。アッセイを行うために、培地を吸引し、次いで、1×アッセイバッファー(145mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのグルコース、10mMのHEPES、1.2mMのMgCl、2.5mMのCaCl、2.5mMのプロベネシド)(pH7.4)を用いて細胞を洗浄する。次いで、50μlのFluo−3色素(アッセイバッファー中、4μM)と一緒に、細胞を60〜90分間、37℃でインキュベーションする。カルシウム感受性色素により、細胞は、細胞内カルシウム貯蔵からのカルシウムの放出を介するリガンドに応答する、蛍光における増大を示すことが可能である。アッセイバッファーを用いて細胞を洗浄し、次いで、50μlのアッセイバッファー中に再懸濁して、その後、実験に用いる。試験化合物およびアンタゴニストを25μl容量で加え、次いで、プレートを37℃で5〜30分間インキュベーションする。次いで、今度は、アゴニスト攻撃、アセチルコリンを用いて、各ウェルに二度目の添加を行う。それを、FLIPR装置に、25μl容量で加える。蛍光単位における変化により、カルシウム応答を測定する。阻害剤/アンタゴニストの活性を測定するために、アセチルコリンリガンドをEC80濃度で加え、次いで、用量反応希釈曲線を用いて、アンタゴニストのIC50を測定することができる。Mについて用いる対照アンタゴニストはアトロピンである。
【0048】
2)96−ウェルFLIPRアッセイ
CHO細胞に発現されたmAChRsの刺激を、以前に記載されたように、受容体活性化カルシウム動員をモニターすることによって分析した。M3 mAChRsを安定に発現しているCHO細胞を96ウェル黒壁/透明底プレート中に置いた。18〜24時間後、培地を吸引し、100μlの負荷培地(アール塩、0.1%RIA−等級BSA(Sigma,St.Louis MO)および4μMのFluo−3−アセトキシメチルエステル蛍光インジケーター色素(Fluo−3 AM,Molecular Probes,Eugene,OR)を含有するEMEM)で置換し、37℃で1時間インキュベートした。次いで、該色素含有培地を吸引し、新しい培地(Fluo−3 AMを含有しない)で置換し、細胞を37℃で10分間インキュベートした。次いで、細胞を3回洗浄し、100μlのアッセイバッファー(0.1%ゼラチン(Sigma)、120mMのNaCl、4.6mMのKCl、1mMのKHPO、25mMのNaHCO、1.0mMのCaCl、1.1mMのMgCl、11mMのグルコース、20mMのHEPES(pH7.4))中、37℃で10分間インキュベートした。50μlの化合物(該アッセイ中、最終で1×10−11−1×10−5M)を加え、プレートを37℃で10分間インキュベートした。次いで、プレートを、色素負荷された細胞が6ワットアルゴンレーザーからの励起光(488nm)に曝露される蛍光強度プレートリーダー(FLIPR,Molecular Probes)中に置いた。0.1%BSAを含有するバッファー中で調製された50μlのアセチルコリン(0.1−10nM最終)を50μl/秒の速度で添加することによって、細胞を活性化した。細胞質カルシウム濃度の変化としてモニターされるカルシウム動員は、566nm発光強度の変化として測定された。発光強度の変化は、直接、細胞質カルシウムレベルに関係する。全96ウェル由来の発光した蛍光は、冷却CCDカメラを用いて同時に測定される。毎秒、データポイントを集める。次いで、GraphPad PRISMソフトウェアを用いて、該データをプロットおよび分析した。
【0049】
メタコリン誘導性気管支収縮
メタコリンに対する気道応答は、覚醒非拘束BalbCマウス(各群n=6)におて決定された。気圧プレスチモグラフィーを用いて、メタコリンでの気管支攻撃の間に起こる気道抵抗の変化に相関することが示されている小休止の増加(enhanced pause)(Penh)を測定した(測定単位なし)。マウスを50μlのビヒクル(10%DMSO)中における50μlの化合物(0.003−10μg/マウス)の鼻腔内投与によって前処理し、次いで、プレスチモグラフィーチャンバー中に置いた。該チャンバー中では一度、該マウスを10分間平衡化した後、5分間、ベースラインPenh測定を行った。次いで、マウスをメタコリンのエーロゾル(10mg/ml)で2分間攻撃した。Penhは、メタコリンエーロゾルの開始時に始めて、その後5分間続けて、7分間連続的に記録した。各マウスのデータは、GraphPad PRISMソフトウェアを用いることによって、分析およびプロットした。
【0050】
本明細書中に引用した、特許、特許出願を含む全ての刊行物は、出典明示によりその全てを本明細書に組み入れる。
【0051】
上記記載は、その好ましい実施態様を含む本発明を十分に開示している。本明細書中、特に開示された実施態様の修正および変更は、添付の特許請求の範囲内にある。さらなる記載がなくとも、前記記載を用いて、当業者は本発明を最大限に利用できると考えられる。従って、本明細書の実施例は、単なる例示と解釈されるべきであり、本発明の範囲を決して限定するものではない。独占的な特性または特権が主張される本発明の実施態様は、添付の特許請求の範囲のとおり定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化1】

[式中:
nは0または1であり;
Xが窒素または酸素である場合、Yは存在せず;
Yが窒素または酸素である場合、Xは存在せず;
Tは、スルホニル基(SO)またはカルボニル基(CO)であり;
TがCOである場合、Xは酸素または窒素であり;
は、ハロ、CFCOO、メシレート、トシレートまたはいずれかの他の医薬上許容されるカウンターイオンからなる群から選択され;
R1は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、C−Cアルケニル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニルおよびフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R2は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−CシクロアルキルおよびC−Cシクロアルキル低級アルキルおよびヘテロサイクル環からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R3は、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6、OCONHR6、NHCOR6、N(R6)COR6、NHCOOR6およびNHCONHR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R4は、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキルからなる群から選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
nが0または1であり;
Xが窒素または酸素である場合、Yは存在せず;
Yが窒素または酸素である場合、Xは存在せず;
Tが、スルホニル基(SO)またはカルボニル基(CO)であり;
TがCOである場合、Xは酸素または窒素であり;
が、ハロ、CFCOO、メシレート、トシレート、またはいずれかの他の医薬上許容されるカウンターイオンからなる群から選択され;
R1が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、C−Cアルケニル、非置換もしくは置換フェニル、または非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニルおよびフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R2が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、非置換もしくは置換フェニル、または非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−CシクロアルキルおよびC−Cシクロアルキル低級アルキルおよびヘテロサイクル環からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R3が、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6、OCONHR6、NHCOR6、N(R6)COR6、NHCOOR6およびNHCONHR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R4が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキルからなる群から選択される、
請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項3】
nが0または1であり;
Xが窒素または酸素である場合、Yは存在せず;
Yが窒素または酸素である場合、Xは存在せず;
Tが、スルホニル基(SO)またはカルボニル基(CO)であり;
TがCOである場合、Xは酸素または窒素であり;
が、ハロ、CFCOO、メシレート、トシレート、またはいずれかの他の医薬上許容されるカウンターイオンからなる群から選択され;
R1が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、C−Cアルケニル、非置換もしくは置換フェニル、または非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニルおよびフェニルC−C低級アルキルからなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R2が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、非置換もしくは置換フェニル、または非置換もしくは置換フェニルC−C低級アルキルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−CシクロアルキルおよびC−Cシクロアルキル低級アルキルおよびヘテロサイクル環からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R3が、非置換もしくは置換されている以下の基:フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリルC−C低級アルキル、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−CシクロアルキルC−C低級アルキル、またはC−Cアルケニルからなる群から選択され;ここに、置換されている場合、基は、C−Cアルコキシ、フェノキシ、フェニルC−Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシ、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキル、フェニル、フェニルC−C低級アルキル、チオフェニル、チオフェニルC−C低級アルキル、フラニル、フラニルC−C低級アルキル、ピリジニル、ピリジニルC−C低級アルキル、ナフチル、ナフチルC−C低級アルキル、キノリニル、キノリニルC−C低級アルキル、インドリル、インドリルC−C低級アルキル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオフェニルC−C低級アルキル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニルC−C低級アルキル、COOH、COR6、COOR6、CONHR6、CON(R6)、COG、NHR6、N(R6)、G、OCOR6、OCONHR6、NHCOR6、N(R6)COR6、NHCOOR6およびNHCONHR6からなる群から選択される1個またはそれ以上のラジカルにより置換されており;
R4が、C−C分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル低級アルキルからなる群から選択される、
請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項4】
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(8−キノリニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−({[4−({[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2−ブロモフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(4−フルオロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(フェニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(5−ブロモ−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(3−チエニルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−クロロ−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(メチルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(プロピルスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−({[4−({[2−(アセチルアミノ)−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−({[4−({[4−(フェニルスルホニル)−2−チエニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(5−クロロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(2−ナフタレンスルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(5−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(4−メチル−2−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(4−シアノフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−({[4−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−({[4−({[5−(3−イソキサゾリル)−2−チエニル]スルホニル}オキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(3−フルオロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(5−メチル−4−イソキサゾリル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(3,5−ジメチル−4−イソキサゾリル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(2,4−ジクロロフェニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[({4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}スルホニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−[({4−[(シクロヘキシルカルボニル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−[({4−[(2−メチルプロパノイル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−エチル−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−3−ピロリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート、
からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項5】
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−((3S)−1−{[3,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−メチル−3−ピペリジニウムイル)−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−[(3S)−1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−メチル−3−ピペリジニウムイル]−N−{[(4−{[(6−クロロ−3−メチル−1−ベンゾチエン−2−イル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{[(4−{[(2,5−ジメチル−3−チエニル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート;
N−{(3S)−1−[(3−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチル−3−ピペリジニウムイル}−N−{[(4−{[(1−メチルエチル)アミノ]スルホニル}フェニル)アミノ]カルボニル}−L−チロシンアミドトリフルオロアセテート、
からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項6】
請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体を含む、ムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の治療用の医薬組成物。
【請求項7】
哺乳動物におけるアセチルコリンのその受容体への結合の阻害方法であって、安全かつ有効な量の請求項1記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項8】
アセチルコリンがその受容体に結合するムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の治療方法であって、安全かつ有効な量の請求項1記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項9】
疾患が、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、慢性呼吸閉塞、肺線維症、肺気腫およびアレルギー性鼻炎からなる群から選択される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
投与が、口または鼻を介する吸入による、請求項9記載の方法。
【請求項11】
投与が、貯蔵乾燥粉末吸入器、複数回投与乾燥粉末吸入器または定量吸入器から選択される医薬ディスペンサーにより行われる、請求項10記載の方法。
【請求項12】
化合物がヒトに投与され、投与量1mgに対して12時間またはそれ以上の作用持続時間を有する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
化合物が24時間またはそれ以上の作用持続時間を有する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
化合物が36時間またはそれ以上の作用持続時間を有する、請求項13記載の方法。

【公表番号】特表2007−513182(P2007−513182A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542826(P2006−542826)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/040668
【国際公開番号】WO2005/055941
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】