説明

映像表示装置および方法

【課題】 既存の多視点の映像表示装置において生じうる輝度の低下を防ぎ、出力映像の視感的な解像度を向上させる。
【解決手段】 バックライト部に含まれた可変散乱層の可変散乱の特性を用いて入力映像の視点数に基づく複数の指向性光を生成し、前記生成された複数の指向性光を用いて多視点映像を出力する映像表示装置および前記映像表示装置の映像表示方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、多視点(multi−view)映像を表示する技法または多視点の映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多視点映像やステレオ映像などは、2台以上のカメラを用いて撮影する映像を幾何学的に矯正し、空間的に処理して生成される。
【0003】
このような多視点映像などは、様々な視点映像を視聴者に提供する3次元映像処理技術に関し、同じ3次元の場面を2台以上のカメラで獲得してより立体感のある画面を提供する技術である。
【0004】
近年では、多視点映像だけでなく超多視点(Super Multi−View:SMV)映像や自由視点TV(Free Viewpoint TV:FTV)等に対する様々な研究が進んでいる。
【0005】
また、多視点映像などは、単眼(Monocular)映像などのような所定の入力映像と入力映像に対する深度マップ(depth map)を用いてレンダリングを行うことによって生成してもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態によると、バックライトに含まれた可変散乱層の可変散乱の特性を用いて入力映像の視点数に基づく複数の指向性光を生成し、前記生成された複数の指向性光を用いて多視点映像を出力する映像表示装置および前記映像表示装置の映像表示方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置は、入力映像を構成する少なくとも1つの画素部それぞれの表現を制御する画素表現部と、前記入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、前記生成された複数の指向性光を前記画素表現部に印加するバックライト部とを含む。
【0008】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置の映像表示方法は、入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成するステップと、前記生成された複数の指向性光の入射から前記入力映像を構成する少なくとも1つの画素部を画素表現部によって個別的に形成するステップとを含む。
【0009】
本発明の他の実施形態に係る映像表示装置は、画素部それぞれを制御して入力映像を構成する少なくとも1つの画素部を表現する画素表現部と、前記入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、前記画素表現部によって前記入力映像を出力するように異なる時間に前記画素表現部の前記画素部に前記複数の指向性光のうち、それぞれ異なる指向性光の投射を制御するバックライト部とを含む。
【0010】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置の映像表示方法は、入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、異なる時間に前記画素表現部の前記画素部に前記複数の指向性光のうち、それぞれ異なる指向性光の投射を制御するステップと、前記異なる指向性光の入射に基づいて前記入力映像を出力するように前記画素表現部を制御し、前記画素表現部の前記各画素部を互いに異なるよう制御して前記画素表現部を制御するステップとを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態に係る映像表示装置および方法は、バックライト部において指向性を有する光を生成して画素表現部へ直接に印加することによって、既存の多視点の映像表示装置において生じうる輝度の低下を防ぐことができ、バックライト部から指向性光が出る位置を時分割して変更することによって、出力映像の視感的な解像度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る映像表示装置の構造を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る映像表示装置を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバックライト部の構造を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る図1のバックライト部を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るディスプレイパネル部を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る映像表示装置の動作を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る映像表示装置の時分割特性を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る映像表示装置が時分割特性を用いて表現可能な視点数を増加させた例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る映像表示装置が2D映像を表示する動作を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る3Dディスプレイ上に2D映像を表示したものを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る映像表示方法を示すフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態に係る映像表示方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付される図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明が実施形態によって制限されたり限定されたりすることはない。また、各図面に提示される同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0014】
現在、ステレオ感覚を提供する3D映像を効果的に実現するため、異なる視角からの映像はユーザの左側の目と右側の目に対して個別に表現される。
【0015】
フィルタリングガラスのようなフィルタを用いることなくステレオ感覚を表現するために、3D映像は予想される視角に基づいてディスプレイで3D映像を空間的に分割することによって表示してもよい。
【0016】
現存する裸眼式のステレオ3Dディスプレイは、光学装置を用いることによってディスプレイで映像を空間的に区分してもよい。
【0017】
一般に、光学レンズまたは光学バリアを用いてもよい。レンズは、レンチキュラー(lenticular)レンズを用いて各画素映像が特定の方向にのみ表現されるようにする。
【0018】
バリアは、ディスプレイの前面にスリットを配置し、特定の方向または特定の視角で特定のピクセルだけを見ることができるようにする。
【0019】
レンズおよびバリアを用いて表示する裸眼式のステレオは、基本的に2つの視点映像、すなわち左視点および右視点を表示してもよい。この場合、3D感覚を経験するユーザのいるディスプレイの前面の範囲に極めて狭い立体視聴領域が形成されることがある。
【0020】
立体視聴〔閲覧(viewing)〕領域は、視聴距離および視聴角度に基づいて表現されてもよい。視聴距離は、スリットまたはレンズのピッチ(pitch)に応じて決定されてもよく、視聴角度は視点数に基づいて決定されてもよい。広い立体視聴領域のために視点数を増加させて視聴角度を拡大させる技術は、裸眼式の多視点ディスプレイという。このような多視点ディスプレイを用いると、広い立体視聴領域を生成することができるが、ディスプレイの鮮明度および解像度の低下を生じさせる恐れがある。例えば、フルHD映像を表現できる1920×1080解像度のパネルに9視点映像を表現する場合、表現可能なディスプレイの解像度は、横と縦がそれぞれ1/3ずつ減って640×360になる。
【0021】
表現可能な解像度が減少する場合、既存の2D映像を高解像度で視聴することができず、ディスプレイを家庭用の3DTVなどに活用することが難しい。レンズ基盤の多視点ディスプレイはレンズが永久的に取付けられているため、映像を高解像度に表現することができない。この問題を解決するために屈折率可変レンズを用いる研究が進んでいるが、性能の限界および価格の上昇によって常用されていない。
【0022】
バリア基盤の多視点ディスプレイはバリアをなくすことによって高解像度の2D映像を表現することができるが、多視点ディスプレイでは急激な輝度の低下が発生することから、適した方法とは言えない。
【0023】
裸眼式の多視点ディスプレイは、既存の3Dディスプレイの主要な問題点であった眼鏡着用の不便、狭い視聴領域を解決することはできるものの、深刻な解像度の低下問題が発生するようになる。したがって、本発明の実施形態は、時分割3D映像ディスプレイにより選択的に光を散乱させることによって、裸眼式の多視点ディスプレイの主要な問題である低い3D解像度の問題を解決するためのものである。
【0024】
普通、3D映像などを表示するために多視点の映像表示装置を用いると、より広い立体的な視聴領域が確保できるが、視点数に応じて解像度が低下する恐れがある。すなわち、解像度は視点数に直接的に比例することもある。
【0025】
一例として、フルHD映像を表現することのできる1920×1080解像度のパネルで9視点の映像を表現する場合、映像の解像度は横および縦をそれぞれ1/3ずつ減らして640×360とすることがある。
【0026】
これと関連して、本発明の一実施形態に係る映像表示装置は、バックライト部において指向性を有する光を生成して画素表現部へ直接に印加することによって、既存の多視点の映像表示装置において生じうる輝度の低下を防ぐことができ、バックライト部から指向性光が出る位置を時分割して変更することによって、出力映像の視感的な解像度を向上させることができる。時分割指向性のバックライト制御も同様に向上させることができる。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る映像表示装置の構造を示す図である。
【0028】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置110は、画素表現部111、バックライト部112、および制御部113を含んでもよい。
【0029】
画素表現部111は、映像表示装置110に入力される入力映像を構成する少なくとも1つの画素を視覚的に表現する。画素表現部111は、1つ以上の個別のサブ画素または全体画素を介して画素部上に画素を表現してもよい。
【0030】
このとき、入力映像は3D映像または2D映像であってもよい。
【0031】
バックライト部112は、入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を生成し、複数の指向性光を画素表現部111に印加する。
【0032】
制御部113は、画素表現部111およびバックライト部112を制御する。
【0033】
バックライト部112は、複数の指向性光を生成するために光源部、導光部、可変散乱層、上部電極および下部電極を含んでもよい。
【0034】
図2は、図1の映像表示装置の構成を具体的に示す図であって、画素表現部111およびバックライト部112をディスプレイパネル部150に、制御部113をディスプレイ制御部170に分類し、ディスプレイパネル部150は、上板の偏光フィルム130、TFT−LCDモジュール132、下板の偏光フィルム134、バックライトモジュール136および光源138に分類してもよい。
【0035】
バックライトモジュール136は、散乱特性を用いて時分割指向性のバックライトを生成するよう制御してもよい。ディスプレイ制御部170は、ディスプレイ駆動部172およびバックライト駆動部174を含んでもよく、ビデオ制御部180によって制御してもよい。
【0036】
ディスプレイ制御部170は、3Dビデオプロセッサ176をさらに含んでもよく、3Dデータはビデオ制御部180で3Dビデオプロセッサ176に送信されてディスプレイ駆動部172に提供されてもよく、2Dデータはビデオ制御部180からディスプレイ駆動部172に直接的に送信されてもよい。
【0037】
同図に示すように、一実施形態におけるビデオ制御部180は、ディスプレイ駆動部172およびバックライト駆動部174のそれぞれに水平同期および垂直同期のタイミング制御信号を提供してもよい。
【0038】
ビデオ制御部180は、映像が2D映像または3D映像に表示されるかを判断する。
【0039】
2D映像である場合、ビデオ制御部180は選択的な光散乱および時分割指向性光なしで映像を生成してもよく、3D映像である場合、ビデオ制御部180は映像の3D解像度、視点角、表現視点数等に基づいて3Dビデオ処理を用いることによって、パネルに表示する映像を生成してもよい。
【0040】
また、一実施形態において、ビデオ制御部180は映像が2D映像であるか3D映像であるかを判断し、バックライト駆動部174を制御することによって、表示されるバックライトのパターンを決める。2D映像または3D映像のディスプレイ、時分割3D映像ディスプレイを含む選択的な散乱原理およびディスプレイ方法は、下記で具体的に説明する。したがって、図2に示す観点から、図1のバックライト部112の構造および動作を図3と共に詳細に説明する。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態に係る図1のバックライト部112の動作を示す図である。図3を参照すれば、バックライト部112は、光源部210、導光部220、可変散乱層230、上部電極240および下部電極250を含んでもよい。ここで、光源部210は、図2の光源138に対応してもよく、導光部220、可変散乱層230、上部電極240および下部電極250は、図2のバックライトモジュール136に対応してもよい。
【0042】
光源部210は光を放射する。
【0043】
導光部220は、ガラスやポリマーなどから構成され、光学的に透明度が高く、導光部220の外部と光学的な屈折率が異なる材質に構成されてもよく、光源部210から放射された光は直進するか内部反射によって伝播する。
【0044】
可変散乱層230は導光部と平行に配置され、複数の上部電極240は可変散乱層230の上部に配置され、下部電極250は可変散乱層230の下部に配置される。反対に、複数の下部電極250および単一の上部電極240があってもよく、または複数の上部電極240および複数の下部電極250があってもよい。
【0045】
まず、光源部210から光が放射されれば、放射された光は図2に示すように、導光部220内を全反射261して進んでもよい。
【0046】
可変散乱層230は、導光部220内を全反射しながら進む光261を選択的に、すなわち、可変的に散乱する特性を有する。
【0047】
このために可変散乱層230は、一例として、高分子分散型の液晶(polymer dispersed liquid crystal:PDLC)を含んでもよい。
【0048】
PDLCは、ポリマー内に極めて小さいサイズの液晶滴が均一に散布された形態であり、液晶滴は再び複数の液晶を含んでもよい。
【0049】
このとき、液晶滴は液晶の光学的な異方性特性に応じて方向に応じて互いに異なる光学的な屈折特性を表す。
【0050】
したがって、液晶滴に電圧を適切に印加して液晶方向を変更させることによって、液晶滴の光学的な屈折率を変化させてPDLCを透明または不透明にすることが可能である。
【0051】
例えば、可変散乱層230に電圧が印加された場合にPDLCが透明になってもよく、可変散乱層230に電圧が除去された場合にPDLCが不透明になってもよい。
【0052】
反対に、可変散乱層230に電圧が印加された場合にPDLCが不透明になってもよく、可変散乱層230に電圧が除去された場合にPDLCが透明になってもよい。
【0053】
本実施形態では説明の便宜のために、可変散乱層230に電圧が印加された場合にPDLCが不透明になる場合を仮定する。
【0054】
可変散乱層230の特定の位置262に電圧が印加されると、電圧が印加された位置262に存在するPDLCは不透明になる。
【0055】
これによって、導光部220を全反射して進む光261は電圧が印加された位置262で散乱し、光261の散乱によって電圧が印加された位置262には複数の方向を有する指向性光263が生成されてもよい。ここで、PDLCの他の位置は、電圧が印加されなければ、対応する位置にて光が散乱されない。
【0056】
このとき、上部電極240は、PDLCによって散乱される光を上側に伝達するためITO(Indium Tin Oxide)のような透明特性の優れる電極を用いてもよい。
【0057】
また、下部電極250は、PDLCによって散乱される光を反射して上側に伝達するためにアルミニウムのように反射特性の優れる電極を用いてもよい。
【0058】
また、PDLCで生成される散乱光263が十分に狭い形態を有するため上部電極240は幅が狭くて細かく配置される必要がある。
【0059】
結局、バックライト部112は、導光部220を全反射して進む光261を可変散乱層230を用いて散乱させることによって、多視点映像を生成するための指向性光を生成することができる。
【0060】
光源部210で放射された光は、PDLCが散乱領域に入るまで引き続き導光部220内を進むことから、散乱領域が小さい場合に生成されるバックライトは、散乱領域が大きい場合に生成されるバックライトに比べて明るくなる。
【0061】
これによって、映像表示装置110は光量の損失を減じることができ、一般的な多視点の映像表示装置で発生する輝度の低下を防ぐことができる。
【0062】
このとき、光源部210で生成される光の漏れを減らすために、導光部220の前面、後面、側面などの表面に光反射の効率を高めることのできるコーティングまたは反射材を塗布してもよい。
【0063】
図1に示す画素表現部111およびバックライト部112に対応して、図4は、上板偏光フィルム130、TFT−LCDモジュール132、下板偏光パネル134、バックライトモジュール136、および光源138を含むディスプレイパネル部150の構成を具体的に示す図である。
【0064】
言い換えれば、ディスプレイパネル部150はLCDパネルモジュールとバックライトモジュールとに分類されてもよく、バックライトモジュール136は時分割指向性バックライトを生成するために背面光の散乱を選択的に変更させてもよい。
【0065】
LCDパネル部は、上部偏光フィルム410、上部ガラス板412、カラーフィルタ414、液晶層416、TFT層418、下部ガラス板420および下部偏光フィルム422を含んでもよい。
【0066】
液晶層416は、数マイクロメートルの長さのギャップを液晶で満してもよく、上部ガラス板412に配置されたカラーフィルタ414および透明電極と、下部ガラス板420に配置されたTFT領域418、および透明電極を含み、スペイサ411によって分離している。簡単に、LCDパネルと関連して説明した実施形態を説明したが、これに限定されない。
【0067】
バックライトモジュールは、光源432、光を伝達する導光板430、選択的に散乱可変な特性を有するPDLC層436、PDLC層436に電圧を選択的に印加するための電極433、434および下部基板438を含んでもよい。
【0068】
LCDパネル部とバックライトモジュール136はスペイサ450によって光学的に分離してもよい。
【0069】
PDLC層は数マイクロメートル〜数十マイクロメートルのギャップを形成しており、各電極433は、PDLCを制御するために導光板430の下部に配置され、各電極433は高い光反射の特性を有し、下部基板438の上部に配置されてもよい。
【0070】
PDLC層436が全て光散乱の特性を有する場合、PDLC層436から散乱された光はカラーフィルタ414を通過して2D映像を表現するためのサブ画素を形成する。サブ画素の光の強さ、すなわち、サブ画素の明るさは上部および下部偏光フィルム410、422および液晶層416の液晶特性に基づいて決定される。
【0071】
しかし、PDLC層436の一部領域だけが光散乱の特性を有する場合、すなわち、PDLCの極めて少ない部分だけ散乱の特性を有する場合、光はPDLC層436で点光源から放出される方式を有し、点光源から放出された光は方向性の光になり得る。複数の点光源が3D映像を生成するために用いられてもよい。3D映像を生成し、光の方向を制御するためのPDLC層436の制御については下記でより詳しく説明する。
【0072】
図3と関連して上述したように、3D映像を表示するために、PDLC層436の一部領域は散乱特性に応じて制御される。図5は、PDLC層436を含むバックライトモジュールの具体的な構成を示す図である。
【0073】
上述したように、PDLCは、ポリマー内に液晶滴が均一に散布された形態からなり、液晶滴は複数の液晶で構成されている。
【0074】
同図に示すように、液晶滴は、液晶の光学的な異方性の特性に基づき、制御される方向に応じて互いに異なる光学的な屈折特性を表し、液晶滴の方向は印加される電圧を制御することによって変更されうる。このように、液晶滴の光学的な屈折率を変化させてPDLCを透明にしたり、不透明にすることが可能である。
【0075】
PDLCの対応領域は、電圧が印加される場合に透明になり、電圧が除去される場合に不透明になってもよく、反対にPDLCの対応領域は電圧が印加される場合に不透明になり、電圧が除去される場合に透明になってもよい。
【0076】
図5に示すように、バックライトモジュールは導光板430の下部に配置する複数の電極(上部電極433)、下部基板438の下部に配置される電極(下部電極434)を含み、各電極に印加される電圧を変更し、その間に位置するPDLC層の対応領域の散乱度を変更するようになる。
【0077】
上述したように、複数の上部電極433は、互いに隣接して細かく配置されたり、スタガした形(staggered manner)に近く配置され、PDLCによって散乱された光は十分に狭い形態を有してもよい。
【0078】
図6は、本発明の一実施形態に係る図1の映像表示装置110のような映像表示装置の動作を説明するための図である。以下、図6〜図9と関連する議論は図1の映像表示装置110と関連して形成されるが、実施形態はこれに限定されない。
【0079】
図6において、説明の便宜のために、本発明の一実施形態に係る図1に示す映像表示装置110が12方向の指向性映像情報を表す場合を想定するが、これに限定されない。
【0080】
ここで、図1に示す画素表現部111は、図6に示す画素表現部310と類似の構成であるが、図1は、バックライト部112および制御部113と関連するものであるが、図6は、画素表現部310と関連して説明する。
【0081】
制御部113は、入力映像の視点数に基づいて光源部210から放射された光が散乱される1つ以上の選択位置を決定する。
【0082】
本実施形態では、映像表示装置110が12方向の指向性映像情報を表す場合を想定したものであるため、制御部113は12個の副画素(sub pixel)の間隔321、322、323ごとにPDLC層のような可変散乱層230で光が散乱されるようバックライト部112を制御してもよい。
【0083】
このとき、図6に示すように、画素表現部310がR、G、Bの映像情報を表す場合、12個の副画素は4個のカラー画素に当る。
【0084】
このとき、映像表示装置110は、12個の副画素の間隔321、322、323ごとに図3に示す上部電極240と下部電極250との間に電圧を印加する電圧印加部(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0085】
図6を参照すれば、12個の副画素の間隔321、322、323ごとに可変散乱層230で光が選択的に散乱されることが分かる。
【0086】
可変散乱層230で散乱された指向性光は画素表現部310に印加され、これによって映像表示装置110は12方向の指向性映像情報を表示してもよい。
【0087】
この場合、画面の解像度は可変散乱層230の光散乱地点の数に直接的に依存するため、映像解像度は画素表現部310で表現可能な解像度に比べて低くなる。
【0088】
しかし、本発明の他の実施形態に係る映像表示装置110は、光源部210から放射された光が散乱される位置を特定の時間間隔ごとに、例えば、時分割を介して変更することによって、かかる解像度の低下を防ぐことができる。
【0089】
これに関連して制御部113は、予め選定された時間間隔で、光源部210から放射された光に対する散乱パターンが変わるようにバックライト部112を制御してもよい。
【0090】
また、制御部113は、選定された時間間隔と同期を合わせて、放射された光の散乱パターンに対応する入力映像のデータを画素表現部310に印加してもよい。
【0091】
このとき、画素表現部310は、選定された時間間隔と同期を合わせて、制御部113から印加された入力映像のデータに該当する少なくとも1つの画素を表してもよい。
【0092】
以下は、図7を参照して以上の動作過程について詳細に説明することにする。
【0093】
図7は、本発明の一実施形態に係る図1に示した映像表示装置における時分割特性を説明するための図である。
【0094】
制御部113は、映像表示装置110が奇数フレームの映像を表示する場合と偶数フレームの映像を表示する場合とに分けて各フレームに対して互いに異なる位置で光が散乱するようバックライト部112を制御してもよい。
【0095】
例えば、映像表示装置110がフレーム1、2、3、4、5、6を順に表わすと仮定する。
【0096】
制御部113は、フレーム1、3、5に対して図面符号410に示すような位置で光が散乱されるようバックライト部112を制御してもよく、フレーム2、4、6に対して図面符号420に示すような位置で光が散乱されるようバックライト部112を制御してもよい。
【0097】
この場合、奇数フレームで生成された指向光が特定の画素を経て生成する映像情報および指向方向と、偶数フレームで生成された指向光が画素を経て生成する映像情報および指向方向とは互いに異なる。
【0098】
例えば、光が散乱される位置を1、2、3、4、5、6とするとき、奇数フレームでは1、3、5のように奇数番目の光散乱の位置にて散乱光が生成され、偶数フレームの場合には2、4、6のように偶数番目の光散乱の位置にて散乱光が生成されると仮定する。
【0099】
このとき、奇数フレームでは1番の位置の散乱光がm番目の画素を経て指向性光が生成され、偶数フレームでは2番の位置の散乱光もm番目の画素を経て指向性光が生成されるとすれば、同じm番目の画素を経てつくられる指向性光は奇数フレームの場合と偶数フレームの場合とが互いに異なるようになる。
【0100】
このとき、制御部113は、奇数フレームである場合、奇数フレームに同期を合わせて奇数フレームに対応する映像データを図6に示す画素表現部310に印加し、偶数フレームである場合は、偶数フレームに同期を合わせて偶数フレームに対応する映像データを画素表現部310に印加してもよい。
【0101】
すなわち、前述の例で説明したように、奇数フレームにおいて1番の位置の散乱光がm番目の画素を経る場合と、偶数フレームにおいて2番の位置の散乱光がm番目の画素を経る場合に対し、それぞれ映像情報を異なるようにしてもよい。
【0102】
このような原理に基づいてそれぞれ異なる映像情報を有するそれぞれ異なる方向の指向性光が時分割方式により生成される。
【0103】
すなわち、映像表示装置110は、一般的な映像表示装置において視感的な解像度を向上させるために用いるインターレーススキャン(interlace scan)方式と類似する仕方で出力映像のフレームレート(fps)を落とす代わりに、より多くの画素を表現することによって、多視点映像の視感的な解像度を向上させることができる。
【0104】
これと関連して、図面符号430について説明すれば、視聴者は奇数フレームでN個の画素が見られ、偶数フレームでN個の画素が見られるため、結局、2N個の画素を見るように感じられる。
【0105】
すなわち、視聴者が一般的な映像表示装置からN個の立体表示の画素だけを見ることができたとすると、本発明の一実施形態に係る映像表示装置110からは2N個の立体表示の画素を見ることができるため、視聴者が感じる視感的な解像度は一般的な映像表示装置に比べて2倍に向上する。
【0106】
このとき、本実施形態のような映像表示装置110を用いて60fpsの多視点映像を表示するためには、映像表示装置110の画面再生の頻度〔リフレッシュ周波数〕が120Hz以上にならなければならないが、他の実施形態が同一に用いられてもよい。
【0107】
すなわち、映像表示装置110の画面再生頻度が120Hz以上である場合、制御部113は1/60秒の間隔で光の散乱パターンが変わるようバックライト部112を制御し、1/60秒の間隔に同期を合わせ、光の散乱パターンに対応する映像データを画素表現部310に印加することによって、多視点映像の解像度を2倍にすることができる。これは光散乱の時分割制御の一例を示す。
【0108】
以上、図7を参照して映像表示装置110が2時分割の映像表現方式により多視点映像を表す実施形態を説明した。
【0109】
しかし、本発明の他の実施形態に係る映像表示装置110は、N時分割に拡張して多視点映像を表すことによって、多視点映像の解像度をより増加させてもよい。
【0110】
例えば、映像表示装置110の画面再生の頻度が240Hz以上である場合、映像表示装置は4個のフレームごとに光の散乱パターンを変化させることによって、60Hzの多視点映像を表示してもよい。
【0111】
この場合、映像表示装置110が表示する多視点映像の解像度は4倍に増加され得る。
【0112】
図8は、本発明の一実施形態に係る図1に示す映像表示装置が時分割特性を用いて表現可能な視点数を増加させた例を示す図である。
【0113】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置110は、N時分割の表現を用いて映像を表示することによって、表現可能な視点数を増加させてもよい。
【0114】
図8は、映像表示装置110が4時分割の表現を用いて映像を表示するが、多視点映像の解像度を向上させる代わりに、表現可能な視点数を増加させた例を示す図である。
【0115】
すなわち、映像表示装置110は4個のフレームごとに互いに異なる視点が形成されるよう光の散乱パターンを変化させることによって、表現可能な視点数を4倍に増加させてもよい。
【0116】
言い換えれば、映像表示装置110は、基本的に12方向を有する指向性光を生成することのできる構造を有するが、図8に示すように、4時分割の表現を用いることによって、48方向を有する指向性光を生成してもよい。
【0117】
図9は、本発明の一実施形態に係る図1に示す映像表示装置が2D映像を表示する動作を説明するための図である。
【0118】
本発明の一実施形態によれば、映像表示装置110は多視点の映像だけでなく2D映像を表示してもよい。
【0119】
このために、制御部113は、映像表示装置110に入力される入力映像の種類を把握することができる。
【0120】
入力映像が2D映像である場合、制御部113は光源部210から放射された光が図9に示すように、可変散乱層230のすべての領域に散乱されるようバックライト部112を制御してもよい。
【0121】
この場合、可変散乱層230のすべての領域で散乱された光は、図6に示すように、画素表現部310に等しく印加されることによって、既存の2D映像表示装置と同じ光の特性を有してもよい。
【0122】
本発明の一実施形態に係る映像表示装置110は、2D映像表現から多視点映像表現へのディスプレイのモード変更、またはその反対の場合に所要される時間が数ms〜数十msレベルであるため、極めて短い時間内に映像の転換が可能である。
【0123】
また、本発明の一実施形態に係る映像表示装置110は、2D映像と3D映像を時分割表現することによって、2D映像の一部のみを3Dに表現してもよい。
【0124】
図10は、本発明の一実施形態に係る2D映像の3D表現を示す図である。
【0125】
一般に、2Dディスプレイの場合、映像はディスプレイ面上に結像されるようになるが、より正確にはカラーフィルタ面上に結像する。ここで、映像が結像するということは、表現される映像情報がカラーフィルタ面を基準にして前方向に散乱された光を送ることをいう。しかし、人が実世界で事物を見るときも事物の表面から前散乱された光情報を2つの目の視覚メカニズムを介して検出するようになる。
【0126】
すなわち、既存の2Dディスプレイでは、バックライトの前に位置する散乱板でランダムに散乱された光がディスプレイパネルの各開口を通過してカラーフィルタによって表現される光情報を見るものであるため、映像は常にディスプレイ面に現れ、いずれの方向から映像を見ても同一である。しかし、3D映像である場合は図10に示すように、指向性光を用いてディスプレイから離れた位置に映像が存在するよう映像情報を表現する。この場合、左右の視野に互いに異なる視点映像が表現されて映像が3D空間に存在するものと感じられ、視聴者が移動する場合に他の視点の映像を経験することが可能である。
【0127】
図11は、本発明の一実施形態に係る映像表示方法を示すフローチャートである。
【0128】
ステップS710において、映像表示装置に入力される入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を生成する。
【0129】
このとき、入力映像は3D映像または2D映像であってもよい。
【0130】
本発明の一実施形態によれば、ステップS710において、光源部から放射された光を導光部を介して選択的に伝播するステップを含んでもよい。選択的な散乱は同じ画素が異なる時間に異なる方向から光を提供するよう時分割に基づいて行われてもよい。
【0131】
その後、ステップS710において、入力映像の視点数に基づいて導光部と平行に配置される可変散乱層の選定された領域間隔で放射された光を散乱し、複数の指向性光を生成するステップを含んでもよい。
【0132】
このとき、可変散乱層はPDLCに構成されてもよい。
【0133】
本発明の一実施形態によれば、ステップS710において、入力映像が2D映像である場合、可変散乱層のすべての領域において放射された光を散乱して複数の指向性光を生成してもよい。2D映像に対して、可変散乱層の全体領域が多指向性光を提供するよう制御される。
【0134】
ステップS720においては、入力映像を構成する少なくとも1つの画素を画素表現部上に形成する。
【0135】
本発明の一実施形態によれば、ステップS710において、選定された時間間隔で、放射された光に対する散乱パターンを変化させてもよい。
【0136】
このとき、ステップS720においては、選定された時間間隔と同期を合わせ、放射された光の散乱パターンに対応する入力映像のデータを画素表現部に印加するステップを含んでもよい。
【0137】
その後、ステップS720において、選定された時間間隔と同期を合わせて、印加された入力映像のデータに該当する少なくとも1つの画素を画素表現部上に形成するステップを含んでもよい。
【0138】
図12は、2Dおよび3D映像を選択的に表現するための映像表示方法を説明するためのフローチャートを示す。
【0139】
映像コンテンツが入力されれば、映像コンテンツが2D映像であるか3D映像であるかを判断する(S800)。
【0140】
映像コンテンツが2D映像である場合、バックライトモジュールのすべての部分で散乱が発生するようにし(S802)、映像データを既存の2Dディスプレイのような方式で画面に表示する(S804)。
【0141】
映像コンテンツが3D映像である場合には、映像の視野角(3D Field of View)、表現視点数(view number)、3D解像度から、時分割数(N)を算出して求める(S810)。その後、映像は算出された時分割数または予め決定された時分割数に基づいて映像を表現する。
【0142】
例えば、第1バックライト要素グループの発光が行われ(S812)、第1グループの3D映像/ビデオが表示され(S814)、第2バックライト要素グループの発光が行われ(S816)、第2グループの3D映像/ビデオが表示される(S818)。第Nバックライト要素グループの発光が行われ(S820)、第Nグループの3D映像/ビデオが表示される(S822)。
【0143】
ここで、ビデオ制御部は、決定された時分割に基づいてバックライトの生成パターンおよび表現時間を決定してもよく、バックライトを制御してパネルでバックライトのパターンに対応する3D映像データの表現を制御してもよい。また、詳述した動作は決定された時分割数に、または同じ数に繰り返してもよい。
【0144】
以上、図11および図12を参照して本発明の一実施形態に係る映像表示方法に対して説明した。ここで、本発明の一実施形態に係る映像表示方法は図1〜図10を用いて説明した映像表示装置の構成と対応するため、これに対するより詳細な説明は省略することにする。
【0145】
本発明に係る実施形態は、多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読取可能な記録媒体を含む。当該記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともでき、記録媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、記録媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うため1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するよう構成され、その逆も同様である。
【0146】
実施形態による映像表示装置および映像表示方法は、バックライト部から指向性光を生成して画素表現部に指向性光を適用することができ、それによって既存の多視点の映像表示装置で発生する輝度の低下問題を防ぐことができ、時分割構造を用いてバックライトで発生する指向性光の位置が変更され得る。
【0147】
また、実施形態は、一般的なディスプレイの利用分野にて用いられる2D映像または3D映像を選択的に表現する表示装置および表示方法に関する。例えば、利用分野としては、TV、モニタ、携帯用ディスプレイ、広告のためのディスプレイおよび教育のためのディスプレイを含んでもよく、他の実施形態も利用可能である。
【0148】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。
【0149】
したがって、本発明の思想は、説明された実施形態に限定して定められてはならず、後述する特許請求の範囲に基づいて定められるものであり、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力映像を構成する少なくとも1つの画素部それぞれの表現を制御する画素表現部と、
前記入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、前記生成された複数の指向性光を前記画素表現部に印加するバックライト部と、
を含むことを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記入力映像は、3D映像および2D映像のうちいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記バックライト部は、
光を放射する光源部と、
前記光源部から放射される光を伝播させる導光部と、
可変散乱層と、を含み、
前記可変散乱層は、前記入力映像の視点数に基づいて選定された領域間隔で前記放射された光を散乱して前記複数の指向性光を生成することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記可変散乱層は、前記導光部と平行に配置されることを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記バックライト部は、
前記可変散乱層の上部表面に配置される上部電極と、
前記可変散乱層の下部表面に配置される下部電極と、をさらに含み、
前記可変散乱層は、前記可変散乱層の対応する選択位置に対して前記上部電極および前記下部電極との間に印加される電圧変化に基づいて前記放射された光を散乱することを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項6】
前記入力映像の視点数に基づいて前記上部電極と前記下部電極との間に電圧を印加する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記入力映像の視点数に基づいて前記可変散乱層の前記選定された領域間隔で前記放射された光が散乱するように前記バックライト部を制御する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、選定された時間間隔で前記放射された光に対する散乱パターンが変わるように前記バックライト部を制御し、
前記選定された時間間隔と同期を合わせて、前記放射された光の散乱パターンに対応する前記入力映像のデータを前記画素表現部に印加し、
前記画素表現部は、前記選定された時間間隔と同期を合わせて、前記制御部から印加された前記入力映像のデータに該当する少なくとも1つの画素部を表現することを特徴とする請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記入力映像が2D映像であるか3D映像であるかを把握し、前記入力映像が2D映像である場合、前記可変散乱層のすべての領域で前記放射された光が散乱するよう前記バックライト部を制御することを特徴とする請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記可変散乱層は、高分子分散型の液晶を含むことを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項11】
映像表示装置の映像表示方法であって、
入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成するステップと、
前記生成された複数の指向性光の入射から前記入力映像を構成する少なくとも1つの画素部を画素表現部によって個別的に形成するステップと、
を含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項12】
前記入力映像は、3D映像および2D映像のうちいずれか1つであることを特徴とする請求項11に記載の映像表示方法。
【請求項13】
前記複数の指向性光を生成するステップは、
光源部から放射された光を導光部を介して伝播させるステップと、
前記入力映像の視点数に基づいて可変散乱層の選定された領域間隔で前記放射された光を散乱して前記複数の指向性光を生成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の映像表示方法。
【請求項14】
前記可変散乱層は、前記導光部と平行に配置されることを特徴とする請求項13に記載の映像表示方法。
【請求項15】
前記複数の指向性光を生成するステップは、選定された時間間隔で、前記生成された複数の指向性光から前記放射された光に対する散乱パターンを変化させることを特徴とする請求項13に記載の映像表示方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの画素部を形成するステップは、
前記選定された時間間隔と同期を合わせて、前記放射された光の散乱パターンに対応する前記入力映像のデータを前記画素表現部に印加するステップと、
前記選定された時間間隔と同期を合わせて、前記印加された前記入力映像のデータに該当する少なくとも1つの画素部を前記画素表現部によって個別的に形成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の映像表示方法。
【請求項17】
前記複数の指向性光を生成するステップは、前記入力映像が2D映像である場合、前記可変散乱層のすべての領域で前記放射された光を散乱して前記複数の指向性光を生成することを特徴とする請求項13に記載の映像表示方法。
【請求項18】
前記可変散乱層は、高分子分散型の液晶を含むことを特徴とする請求項13に記載の映像表示方法。
【請求項19】
処理装置を有する映像表示装置に請求項11に記載の方法を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
画素部それぞれを制御して入力映像を構成する少なくとも1つの画素部を表現する画素表現部と、
前記入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、前記画素表現部によって前記入力映像を出力するように、異なる時間に、前記画素表現部の前記画素部に前記複数の指向性光のうちそれぞれ異なる指向性光を投射するよう制御するバックライト部と、
を含むことを特徴とする映像表示装置。
【請求項21】
入力映像の視点数に基づいて複数の指向性光を選択的に生成し、異なる時間に、前記画素表現部の前記画素部に前記複数の指向性光のうちそれぞれ異なる指向性光を投射するよう制御するステップと、
前記異なる指向性光の入射に基づいて前記入力映像を出力するように前記画素表現部を制御し、前記画素表現部の前記各画素部を互いに異なるよう制御して前記画素表現部を制御するステップと、
を含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項22】
前記異なる指向性光を印加することによって、深さと共に2D映像を投射するよう前記複数の指向性光の選択的な生成を制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の映像表示方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法を行うよう少なくとも1つの処理装置を制御するためのコンピュータ読み取り可能なコードを記録したコンピュータ読み取り可能記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−2832(P2011−2832A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135401(P2010−135401)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】