説明

構造化された剥離ライナーを製造する方法

本明細書では、構造化された剥離ライナーを製造する方法が開示される。該方法は、基材を用意する工程と、隆起形成材料を用意する工程と、隆起形成材料を基材上にコーティングする工程と、形状を有するコーティングバーを使用して隆起形成材料を少なくとも1つの隆起へと形成する工程と、隆起形成材料を固化させる工程とを含む。隆起形成材料を基材上にコーティングする工程と、コーティングバーを使用して隆起形成材料を少なくとも1つの隆起へと形成する工程とは、同時に実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、構造化された剥離ライナーを製造する方法を対象とし、詳細には、構造化された剥離ライナーを形成するコーティングプロセスを対象とする。
【背景技術】
【0002】
感圧接着剤は、2つの材料を接合するのに有用である。接着剤と材料の間の境界面は、接合された材料の性能のために不可欠である。いずれかの境界面における接着力の喪失は、材料の使用の失敗を決定付けるおそれがある。接着剤は、様々な理由から過去において構造化されてきた。
【0003】
例えば、米国特許第5,296,277号及び同第5,362,516号(共にウィルソン(Wilson)ら)、同第5,141,790号及び同第5,897,930号(共にカルホーン(Calhoun)ら)、並びに同第6,197,397号(シャー(Sher)ら)に示されたものを含む、接着剤を構造化する手法がいくつか知られている。これらの特許は、接着剤と剥離ライナーの間の境界面からいかにして接着剤の構造を構築するかを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの剥離ライナーは、一般に、ライナーの熱可塑性ポリマー表面を構造化することによって製造される。微細構造化パターンを有する剥離ライナーを作製する現在の方法としては、ライナーに所望のパターンを付与し、続いて必要な場所をシリコーン剥離コーティングする、又は、シリコーン剥離コーティングの有無に関わらず、構造化されたニップ間の熱可塑性ポリマー表面にパターンをエンボス加工する、すなわちプレス加工する、微細構造化ツール上へのキャスト押出成形が挙げられる。これらの製造工程は、ライナー上にトポグラフィーを形成し、これは次いで接着剤にトポグラフィーを付与するために用いられる。これらの諸工程は、更なる加工及び使用のための安定なトポグラフィーを用意できる、耐久性のあるパターン付き工具、適切な機器、並びにこれらのプロセスに適した材料を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、構造化された剥離ライナーを製造する方法が開示される。構造化された剥離ライナーを製造する方法は、基材を用意する工程と、隆起形成材料を用意する工程と、隆起形成材料を基材上にコーティングする工程と、形状を有するコーティングバーを使用して、隆起形成材料を、少なくとも1つの隆起に形成する工程と、隆起形成材料を固化させる工程と、を含む。隆起形成材料を基材上にコーティングする工程と、コーティングバーを使用して、隆起形成材料を少なくとも1つの隆起に形成させる工程とが、同時に実施される。
【0006】
この方法は、少なくとも1つの隆起によって形成された構造化された表面と、接着剤、例えば接着剤層とを接触させる工程を更に含むことができる。接着剤は、次いで、構造化された剥離ライナーによって構造化され、このように構造化された接着性物品は、次いで、構造化された剥離ライナーから引き離すことができる。構造化された接着性物品は、微細構造化された接着剤フィルムが使用される用途を含め、様々な用途で使用することができる。
【0007】
この方法は、構造化された剥離ライナーが、高価な工具及び機器を必要とせずに調製でき、最終用途に応じて選択できる様々な材料にも適しているので、特に有利である。
【0008】
本発明の前述及び他の態様は、図面、「発明を実施するための形態」、及び特許請求の範囲から明らかになる。いかなる場合にも、以上の概要は、特許請求される主題に対する制限とは解釈されないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1a】それぞれ、代表的な構造化された剥離ライナーの立面図及び断面図。
【図1b】それぞれ、代表的な構造化された剥離ライナーの立面図及び断面図。
【図2a】図1a及び1bの構造化された剥離ライナーを使用して形成される代表的な積層構造体の断面図。
【図2b】図1a及び1bの構造化された剥離ライナーを使用して形成される代表的な積層構造体の断面図。
【図3】図2a又は2bのいずれかの積層構造体から形成される構造化された接着剤フィルムの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1aは、基材12と隆起含有層13とを含む代表的な構造化された剥離ライナー10の立面図を示す。隆起含有層13は、少なくとも1つの隆起14を含み、隣接した2つの隆起間には領域18が存在する。構造化された表面16は、少なくとも1つの隆起によって形成される。図1bは、図1aに示される構造化された剥離ライナーの断面図を示す。
【0011】
本明細書に開示の構造化された剥離ライナーは、様々なコーティング方法を使用して製造することができる。一般に、隆起形成材料が基材上にコーティングされ、形状を有するコーティングバーが、コーティングの表面を少なくとも1つの隆起へと構造化するために使用される。得られた構造化されたコーティングは次に固化されて、構造化された剥離ライナーを形成する。
【0012】
有用なコーティング方法としては、フラッドコーティング又はスプレーコーティングなどのスプレッドコーティング技術が挙げられる。コーティング手段及び形状を有するコーティングバーは、形状を有するダイリップを備えたコーティングダイなど、1つのデバイスに統合することができる。
【0013】
隆起は、基材の表面を隆起形成材料でコーティングし、次いでコーティングされた基材をコーティングバーの下に通すことによって形成することができる。隆起は、また、隆起形成材料のリザーバを基材の前縁部分上に用意し、次いで、コーティングバーを基材の上に通すことによって、隆起形成材料がコーティングされ、同時に隆起に形成されることで、形成される。いずれの場合にも、隆起形成材料の有無に関わらず、コーティングバーが動かされる間、コーティングされた基材は、固定状態に保持することができる。また、隆起形成材料の有無に関わらず、コーティングバーを固定状態に保ち、基材を動かすことも可能である。また、これら2つの方法の組合せも使用することができる。
【0014】
構造化された剥離ライナーは、少なくとも1つの隆起を含み、基材に沿った単一の方向で互いに対してほぼ平行な関係で延びる多数の隆起を含むことができる。好ましくは、コーティングは、基材上でほぼ連続的であり、各隆起は、基材に沿った単一の方向でほぼ連続的である。
【0015】
隆起は、断面で見たときに、どのような形状でも有することができ、例えば、正方形、三角形、矩形、ダイヤモンド、六角形、半円形、台形などの形状を有することができる。
【0016】
任意の隆起の高さは、隆起の最上部と、隣接した隆起間のコーティングの表面の平均的な平面との間の差である。高さは、特に制限されておらず、構造化された剥離ライナーが使用される用途に応じて決まる。空気抜きが重要であるグラフィックアート用途では、隆起は、約3μmを超える高さ、例えば、約5μmを超える、又は約7μmを超える高さを有することができる。隆起は、約500μm未満の高さ、例えば、約45μm未満、約35μm未満、又は約25μm未満の高さを有することができる。
【0017】
断面として見たときに最も幅の広い地点での任意の隆起の幅は、特に制限されておらず、構造化された剥離ライナーが使用される用途に応じて決めることができる。隆起は、約15μmを超える幅、例えば、約25μmを超える、特定の諸実施形態では約50μmを超える幅を有することができる。隆起は、約2000μm未満の幅、例えば、約300μm未満、約200μm未満、又は約150μm未満の幅を有することができる。
【0018】
隆起は、それらの高さより幅を広くすることもできるし、あるいは、幅と高さをほぼ同等にすることもできる。あるいは、隆起は、それらの幅より高くすることもできる。
【0019】
隣接した隆起間の距離は、例えば、固化される前に隆起形成材料が流動する程度に応じて、大きく異なるものとすることができる。隆起の断面図を考慮すると、中心点は、隆起を高さ方向に二等分する線上の点として定義することができる。隣接した隆起の中心点間の距離は、約150μmを超える、例えば、約170μmを超える、又は約200μmを超えるものとすることができる。中心点間の距離は、約5100μm未満、例えば、約2500μm未満、又は約1700μm未満とすることができる。例えば、少なくとも1つの隆起は、第2の隆起に隣接して配置された第1の隆起を含むことができ、第1の隆起は、第1の中心点を有し、第2の隆起は、第2の中心点を有し、第1の中心点と第2の中心点との間の距離は、約150μm〜約5100μmである。
【0020】
前述した特定の寸法は、例えば、可視性、空気抜け性(air bleedability)、及び接着力を含め、所望の性能を用意するように選択することができる。
【0021】
少なくとも1つの隆起が形成された後、隆起形成材料は、構造化された形状を維持するために固化される。固化は、冷却、乾燥、及び/又は硬化によって実施することができ、使用される方法は、使用されている特定の隆起形成材料に応じて決まる。例えば、隆起形成材料は、隆起が形成される間溶融状態にある熱可塑性材料とすることができ、その場合、固化は、材料を冷却することによって実施される。冷却手段は、冷却ロール又は冷却空気の流れを含むことができる。
【0022】
隆起形成材料は、隆起が形成される間、溶媒若しくは水に溶解、分散、又は懸濁することができ、その場合、固化は、乾燥によって実施される。乾燥手段は、対流式オーブン又は電子レンジを含むことができる。隆起形成材料は、また、硬化性材料によって隆起が形成されるように硬化性材料とすることができ、その場合、固化は、材料を硬化させることによって実施される。硬化には、熱放射、電磁放射線(紫外線、可視光線、マイクロ波など)、粒子線(電子ビーム露光など)、又はこれらの何らかの組合せの適用を含めることができる。硬化は、また、乾燥と併せて使用することができ、乾燥プロセス後とすることも、又は乾燥プロセスと同時とすることもできる。
【0023】
有用な隆起形成材料としては、隆起へと形成でき、固化後、様々な加工及び取扱条件にわたって形状を維持可能なものが挙げられる。例えば、固化された隆起形成材料は、構造化された表面上に離型剤をコーティングするときに使用される溶媒に対して耐性をもつ必要がある場合がある。
【0024】
前述のように、隆起形成材料は、室温では固体であるが、十分な温度まで加熱されたときにはコーティングのために熱的に軟化可能(softenable)又は液化可能(liquefiable)である、熱可塑性材料とすることができ、例としては、ポリエステル、ワックス、及びシリコーンが挙げられる。また前述のとおり、隆起形成材料は、水若しくは有機溶媒中の材料の溶液、分散液、又は懸濁液を含むことができ、ポリマーは、一例である。硬化性の隆起形成材料は、前述のとおり、それらのいずれも重合や架橋などが可能な、モノマー、オリゴマー、及びポリマーが挙げられる。特定の隆起形成材料を選択するときには注意を払わなければならない。すなわち、構造は、材料の後乾燥(post-drying)の前にはあまり流動しすぎてはならない。
【0025】
隆起形成材料の例としては、アクリル(ELVACITE、ACRYLOID、PARALOID、DIANAL)、エステル、ウレタン(NEOREZ、DESMOLAC)、尿素、シリコーン、ビニル(UCAR)、スチレンなどのポリマー混合物、並びに、(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、不飽和材料、エポキシド官能性材料(epoxide functional materials)、及びシリコーンなどの硬化性材料が挙げられる。一実施例では、隆起形成材料は、1つ若しくはそれより多くの(メタ)アクリレートモノマーと1つ若しくはそれより多くのウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとの硬化性混合物を含む。また、隆起形成材料中の粒子を使用することができ、それには、金属酸化物ナノ粒子などのナノ粒子が含まれる。
【0026】
隆起形成材料は、構造化された剥離ライナーとその上に形成された構造化された接着剤フィルムとの間の剥離を促進するために、剥離材料を含むことができる。代わりに、又はそれに加えて、構造化された剥離ライナーを製造する方法は、剥離材料を構造化された表面の上にコーティングして、剥離層を形成する工程を更に含むように、構造化された表面上に剥離材料をコーティングすることもできる。
【0027】
好適な剥離材料の例としては、米国特許第5,527,578及び同第5,858,545に記載されているような放射線硬化性シリコーン並びに国際公開特許第00/02966に記載されているような他の反応性シリコーンとすることのできるシリコーンが挙げられ、それらすべての文献を参考として引用し、本明細書に組み込む。具体例としては、米国特許第6,007,914に記載されているような、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素コポリマー及びそれらのブレンドが挙げられ、その文献を参考として引用し、本明細書に組み込む。剥離コーティングの例としては、シリコーン、すなわち、溶媒型及び無溶媒型、熱硬化型及び放射線硬化型、縮合硬化型及び付加硬化型、エポキシド官能型、アクリレート官能型、シラノール官能型、水素化シリコーン(silicone hydride)官能型、並びにシロキサンなどの剥離変性剤が挙げられる。
【0028】
有用なシリコーン剥離剤としては、次式を有するメルカプト官能化シロキサンが挙げられる:
【0029】
【化1】

【0030】
式中、
xは、少なくとも1であり、
yは、少なくとも1で、(x+y)の0.5〜約80%、好ましくは(x+y)の1〜20%、最も好ましくは(x+y)の3.5〜14%にわたることができ;
(x+y)の合計は、10以上の整数であり;
zは、1〜約16、好ましくは1〜5にわたることができ、好ましくは3であり、
、R、及びRは、独立して同一又は異なるものとすることのできる一価の部分であり、アルキル、アリール、アルカリル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、水素、フルオロアルキル、二価結合基からなる群から選択され、最も好ましくはアルキル部分であり、
、R、及びRは、独立して同一又は異なるものとすることのできる一価の部分であり、アルキル、アリール、アルカリル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、水素、フルオロアルキルからなる群から選択され、最も好ましくはアルキル部分である。
【0031】
メルカプト官能化シロキサンの分子量は、約1000〜約200,000、例えば、約5000〜約50,000にわたることができる。
【0032】
メルカプト官能化シロキサンの特定の一例は、R、R、R、R、R、及びR=CH;y=(x+y)の3.5〜4.5%;z=3;数平均分子量(Mn)=8000のものである。この材料は、信越化学工業株式会社(Shin-Etsu, Inc.)から商業表記「KF2001」として得ることができる。
【0033】
隆起形成材料に組み込むことのできる、又は剥離層を形成するためにコーティングできる、好適な剥離材料の他の例は、フルオロカーボン材料である。
【0034】
隆起形成材料中で使用される他の添加剤としては、分散剤、着色剤、触媒、表面張力変性剤、発泡剤、及び隆起形成材料と基材との間の結合を強化するために使用される材料が挙げられる。粘度を制御するために、シリカ、粘土、並びにビニル樹脂(例えば、商標名UCARとして販売されるもの)、アクリル樹脂(例えば、商標名ACRYLOID、PARALOID、及びELVACITE型として販売されるもの)、ポリエステル共樹脂などの樹脂、並びに変性尿素など、添加剤を使用することができる。水性粘度変性剤としては、セルロースエーテル、疎水変性セルロースエーテル、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロース複合体、多糖類、寒天、アルカリ溶解性ポリマー、アルカリ膨潤性ポリマー、非イオン性タイプ、非イオン性ウレタン、アルカリ膨潤性エマルションポリマー、疎水変性アルカリ膨潤性ポリマー、及びカルボキシル官能性ポリマーが挙げられる。
【0035】
基材は、いずれか好適なキャリアウェブを含むことができ、可撓性とすることができる。例としては、粘土コーティングされた紙又はポリエチレンコーティングされた紙などの紙が挙げられる。また、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリエチレン、並びにポリプロピレン(キャスト及び2軸配向ポリプロピレンを含める)などのポリマーフィルムを使用することができる。基材は、ポリエチレンコーティングされたポリエチレンテレフタレートなど、単層又は多層を含むことができる。基材は、また、ランダムな粗さ、形状のランダムパターン、規則的な粗さ、形状の規則的パターン、若しくはそれらの組合せから構成される非平坦表面など、平らな及び/又は構造化された表面を有することができる。基材は、隆起含有層の接着を強化するために、下処理(primed)又は処理することができる。そのような処理の例としては、例えば、コロナ、火炎、プラズマ、及び化学処理が挙げられる。
【0036】
後述するように、接着剤層などの接着剤は、構造化された剥離ライナーの構造化された表面と接触させることができ、その場合、任意選択的に、裏地と構造化された剥離ライナーと反対側の接着剤層とを適用することができる。次いで、接着剤層及び任意の裏地を、構造化された剥離ライナーから引き離して、接着剤層上に形成された構造をもたらすことができる。この構造は、構造化された剥離ライナーの構造化された表面の構造の逆である。接着剤層上に形成された構造は、空気脱出チャネルを形成することができ、その結果、基材と接触したときに、空気排出チャネルは、接着剤層の構造化された表面が基材に接着されたときに空気が接着剤層の下から流れ出るための出口経路を有する構造化された結合表面を画定する。構造化された接着剤層及び任意の裏地は、構造化された接着剤フィルムと呼ぶことができる。
【0037】
構造化された剥離ライナーを使用して、ライナー上に配置された接着剤層と任意の裏地とを含む積層構造体を形成することができる。図2a及び2bは、それぞれ、図1a及び1bの構造化された剥離ライナーを使用して形成できる代表的な積層構造体20及び26を示す。図2aでは、接着剤層22は、構造化された剥離ライナー10の構造化された表面上に配置され、裏地24は、ライナーとは反対側で接着剤層上に配置される。この場合、構造化された剥離ライナーは、通常、ほとんど又は全く損傷なしに接着剤層をライナーから引き離すことができるように、固有の剥離特性を有する。図2bでは、ほとんど又は全く損傷なしに接着剤層をライナーから引き離すことができるように、構造化された表面上に剥離層28が配置される。
【0038】
接着剤層は、溶液中に溶解若しくは分散された接着剤を構造化された表面上にコーティングすることによって作製することができ、又は、ホットメルト接着剤を溶融状態で構造化された表面上にコーティングすることによってホットメルト接着剤を使用し、次いで冷却して、接着剤層を形成することができる。次いで、裏地又は剥離ライナーを、構造化された表面とは反対側で接着剤層に適用することができる。このように、積層構造体を形成する方法は、少なくとも1つの隆起が、構造化された表面を形成する、前述の構造化された剥離ライナーを用意する工程と、構造化された表面上に接着剤をコーティングして、接着剤層を形成する工程と、任意選択的に、裏地と構造化された表面と反対側の接着剤層とを接触させる工程と、を含むことができる。接着剤層は、後述する感圧接着剤を含むことができる。
【0039】
接着剤層は、また、接着剤層が構造化された表面と接触するように、任意の裏地上に配置された接着剤層を含む既存の接着性物品を接触させることによって形成することができる。ゆえに、積層構造体を形成する他の方法は、少なくとも1つの隆起が、構造化された表面を形成する、前述の構造化された剥離ライナーを用意する工程と、任意選択の裏地上に配置された接着剤層を含む接着性物品を用意する工程と、構造化された表面と接着剤層とを接触させる工程と、を含むことができる。接着剤層は、後述する感圧接着剤を含むことができる。
【0040】
接着剤は、一般に、その特性によって一般的に特徴付けられる感圧接着剤である。感圧接着剤は、(1)永久的な粘着性、(2)指の圧力だけによる被着物への接着、(3)被着物上に留まるための十分な能力、及び(4)所期の用途の必要を満たすための十分な貼着強度、を含めた特性を有することで、当業者に広く知られている。多くの感圧接着剤は、一連の様々な応力速度条件下でこれらの特性を満たさなければならない。
【0041】
感圧接着剤は、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリレート(アクリレート及びメタクリレートの両方を含める)、ポリオレフィン、及びシリコーンをベースとするもののうちのいずれかとすることができる。感圧接着剤は、水性又は溶媒ベースのもの、ホットメルト型、又は100%固体コーティング可能型とすることができる。更に、感圧接着剤は、単一の感圧接着剤、又は2つ以上の感圧接着剤の組合せを含むことができる。感圧接着剤は、架橋していてよい。
【0042】
有用なポリ(メタ)アクリル系感圧接着剤は、例えば、少なくとも1つのアルキル(メタ)アクリレートエステルモノマー、例えば、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−メチル−ブチルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、及びn−ブチルアクリレートなど;並びに、少なくとも1つの任意のコモノマー成分、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル、フマレート、スチレンマクロマー、又はこれらの組合せなどから誘導される。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル系感圧接着剤は、約0〜約20重量パーセントのアクリル酸と、約100〜約80重量パーセントの、イソオクチルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、又はn−ブチルアクリレートのうちの少なくとも1つとから誘導される。例えば、ポリ(メタ)アクリル系感圧接着剤は、約2〜約10重量パーセントのアクリル酸と、約90〜約98重量パーセントの、イソオクチルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、又はn−ブチルアクリレートのうちの少なくとも1つとから誘導することができる。他の例は、約2重量パーセント〜約10重量パーセントのアクリル酸と、約90重量パーセント〜約98重量パーセントのイソオクチルアクリレートとを含む。更に他の例では、接着剤は、約94〜98重量パーセントのイソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、又は2−メチルブチルアクリレートと、2〜6重量パーセントの(メタ)アクリルアミドとから誘導される。
【0043】
粘着性及び貼着強度などの所望の特性を付与、制御、調節などするために、感圧接着剤への添加剤を使用することができる。例えば、粘着付与剤及び/又は粘着性除去剤(detackifiers)を使用することができ、例えば、有用な粘着付与剤としては、ロジンエステル樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、及びテルペン樹脂が挙げられる。例えば、油、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、UV安定剤、水素添加ブチルゴム、顔料、及び硬化剤を含め、他の材料を特別な目的で追加することができる。
【0044】
裏地は、紙又はいずれかのフィルム、例えば、ポリ塩化ビニルなどのグラフィックフィルムとすることができる。裏地は、電子写真術、インクジェット、スクリーン印刷、フレキソ印刷、電子切断(electronic cutting)、又は他のイメージング若しくはグラフィック技術を含め、いずれかの商業的技術を使用して画像化(imaged)することができる。裏地を接着剤層に接触させる工程は、構造化された剥離ライナー上に既に形成された接着剤層に裏地を積層する工程を含むことができる。
【0045】
図3は、図1a及び1bの構造化された剥離ライナーから接着剤層/裏地を引き離すことによって形成できる、代表的な構造化された接着剤フィルム30を示す。構造化された接着剤フィルムは、手によって、スキージ若しくはローラを用いて、又は他の従来技術によって、基材に積層することができる。
【実施例】
【0046】
これらの実施例は単に例示を目的としたものであり、添付の特許請求の範囲を制限することを意図するものではない。特に記載のない限り、実施例及びこれ以降の明細書における部、百分率、比等はすべて、重量規準である。使用した溶媒類及びその他の試薬類は、特に記載のない限り、ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee)のシグマ−アルドリッチ・ケミカル社(Sigma-Aldrich Chemical Company)より入手した。
【0047】
【表1】

【0048】
試験法
ワイコ(WYKO)分析
接着剤サンプルを、ワイコRST表面プロファイラ(WYKO RST surface profiler)(アリゾナ州ツーソン(Tucson)、ワイコ社(WYKO Corp.)を使用する干渉顕微鏡法を使用して評価した。この技術は、サンプルの表面トポグラフィーを評価するために光干渉法を使用した。光は、ほぼ水平な表面から反射され、ゆえに、隆起の寸法を決定することができた。
【0049】
インデントパネル試験
先端径2.5cmの半球形ドロップハンマーを使用して、厚さ0.7mmのアルミニウム試験パネルに円形インデントを作製した。インデントは、パネルの平面のところで直径約2.8cmで、深さ約0.6cmであった。試験する7.5cm×7.5cmの試験サンプルを、インデント上に中心を置き、パネル上に平らに適用して、インデント上でぴんと張った。保護スリーブ(SA−1、3Mから入手可能)を備えたPA−1ハンドアプリケータ(PA-1 Hand Applicator)を使用して、約1kgの質量を用いてサンプルをパネル上に押し付けた。次いで、フィルムを親指でくぼんだインデントに押し入れた。少なくとも3kgの質量を加えた。サンプルがインデント内に共形となり、くぼんだパネルインデントに均一に接触できることを、以下のように評価した:
0−閉じ込められた空気に逆らってインデント内に有意に共形とはならない。
【0050】
1−約50%程度までインデント内に押し下げることができる。
【0051】
2−押し下げられて、小さな気泡を残してインデントの多くの部分に共形となることができる。
【0052】
3−押し下げられて、ゆっくり共形となり(5秒を超える)、完全にインデント内に共形となることができる。
【0053】
4−押し下げられて、急速に共形となり(5秒未満)、完全にインデント内に共形となることができる。
【0054】
リベットパネル試験
リベットの中心から3.8cmのサンプル縁部のところで開始することによって、リベットを備えたフルハーフ(Fruehauf)平面パネル(パネルの長さに沿って均等に離隔された4つのリベットを有する約10cm×30cm(4インチ×12インチ)パネル、3004−H291 Al/w4リベット、BASF 42W454ポーラーホワイト(Polar White)塗料付き(ミショー社(Michaud Co.))上へと、直径12mm×高さ2.5mmの丸いリベット上で試験サンプルを手作業で押し付けた。フィルムの下に大きな空気ポケットを閉じ込めるように円形運動を使用して周辺部のところに親指の圧力(各親指について約750g)を加えて、両方の親指を使用してサンプルを押し下げた。次いで、親指をリベットの両側に維持し、親指をポケットの縁に沿って維持するように半径の縮小を伴う交互方向の半円運動をしながら、空気ポケットの縁部のところでフィルムをリベットに向かって押した(各親指について約750g)。フィルムを破らないように力を制限した。この手順は、大きな空気ポケットがサンプルの下に形成され、この空気ポケットがPSAの剥離によってフィルムの下でサンプル縁部へと押されるのを防ぐことを確実なものにした。空気ポケットを消散させ、フィルムがリベットの2mm以内に共形となるのに必要な時間を決定した。フィルムに5分間作業を実施した後に大きな空気ポケットが残っていた場合、空気ポケットの直径を決定した。空気が最も良く消散したサンプルは、一般に、フィルムをリベットに共形にさせるのに約30〜60秒未満を必要とした。最も劣ったサンプルは、5分間の作業適用後に約35mm(又はそれ以上)の空気ポケットを閉じ込めていた。
【0055】
ライナーからの剥離
ライナーからの剥離を、PSA/PVC積層体及び接着剤フィルムのライナーからフィルムを手で剥いで得られる剥離力を比較することによって評価した。評価は、非常に高い(ライナーに強力に結合)、高い(多くの用途には強力すぎる可能性がある)、中等度(除去可能)、容易〜中等度(典型的)、容易(典型的)、非常に容易(典型的又はより容易)とした。非常に容易な剥離の場合、また、剥離されたPSAが機能的であり、すなわち依然として粘着性があり、PSAへの剥離材料の顕著な移動がなかったことを示しているかどうかにも注意する。
【0056】
気泡の解消
フィルム裏地/PSA積層体の小片を平面パネル上に適用し、縁部から中心に向かって指で圧力を加えていくつかの気泡を閉じ込め、気泡の縁部を押して、グラフィックをパネルに対して平らにしようとすることによって、気泡の解消を評価した。結果は、気泡が解消されたか解消されなかったかを「はい」又は「いいえ」として記載する。
【0057】
光硬化性混合物1
重量部で与えられる以下のものを組み合わせることによって、光硬化性混合物1を調製した:
【0058】
【表2】

【0059】
光硬化性混合物2
重量部で与えられる以下のものを組み合わせることによって、光硬化性混合物2を調製した:
【0060】
【表3】

【0061】
(実施例1)
75番メイヤーロッドの各端部をコータープラットフォームに貼り付けて、ロッドを固定された状態で保持することによって、コーティング装置を設置した。75番メイヤーロッドは、通常、湿潤厚さ171μm(6.75mils)のコーティングを提供する。紙料(paper stock)をロッドとプラットフォームとの間に挿入した。光硬化性混合物1を、ロッドの後方で紙の上にコーティングし、紙をロッドの下で引いた。次いで、コーティングされた紙を、通過ごとに毎分16.5メートル(毎分55フィート)、0.300ジュール/cm(ユビキュアUV硬化ラジオメータ(Uvicure UV curing Radiometer)、エレクトロニック・インスツルメンテーション・テクノロジー社(Electronic Instrumentation Technology Inc.))で、UV硬化ユニット(アメリカン・ウルトラバイオレット・カンパニー(American Ultraviolet Company)処理装置)内に2回送った。硬化したコーティングは、1センチメートル当たり約5個(1インチ当たり13個)の直線状隆起と、隆起間にUV硬化されたコーティングの薄い層とを有していた。隆起寸法は、幅約1,400μm、高さ336μmであった。
【0062】
(実施例2)
5番メイヤーロッドを使用した点を除き、実施例1について記載した手順を繰り返した。5番メイヤーロッドは、通常、湿潤厚さ11.4μm(0.45mils)のコーティングを提供する。硬化したコーティングは、1センチメートル当たり約28個(1インチ当たり71個)の直線状隆起を有していた。隆起寸法は、幅約170〜約265μm、平均高さ24μmであった。
【0063】
(実施例3)
光硬化性混合物2を使用した点を除き、実施例2について記載した手順を繰り返した。材料は、スムーズにコーティングされ、毎分9.1メートル(毎分30フィート)及び0.510ジュール/cmで1回通過後に良好に硬化した。硬化した層は、1センチメートル当たり約28〜32個(1インチ当たり71〜82個)の直線状隆起を有していた。隆起寸法は、幅約211〜247μm、平均高さ20μmと決定された。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。PSA溶液を、湿潤厚さ178μm(7mils)でこのライナー上にコーティングし、71℃(160°F)オーブン内で10分間乾燥させた。PVCのフィルム裏地を、乾燥したPSAコーティングに積層した。フィルム裏地/PSA積層体は、ライナーから容易に除去された。PSA表面のワイコ(WYKO)分析は、平均深さ約12μmの連続的な溝を示した。リベットパネル試験は、わずか18〜20秒を要し、インデントパネル試験は、評価4を出した。
【0064】
(実施例4)
光硬化性混合物3を使用した点を除き、実施例3について記載した手順を繰り返した。粘稠なグリース状材料は、ロッドの下で引く前に紙の上に材料の層を広げることによって、最も良好にコーティングされた。硬化した層は、連続的であるように見え、黄色がかった色を有していた。黄色がかった硬化した隆起寸法は、幅約220μ、高さ28μと決定され、コーティングロッド溝の形状に一致した。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。PSA溶液を、湿潤厚さ178μm(7mils)でこのライナー上にコーティングし、71℃(160°F)オーブン内で10分間乾燥させた。PVCのフィルム裏地を、乾燥したPSAコーティングに積層した。フィルム裏地/PSA積層体は、ライナーから容易に除去された。リベットパネル試験は、わずか18秒を要し、インデントパネル試験は、評価4を出した。
【0065】
(実施例5)
光硬化性混合物4を使用した点を除き、実施例3について記載した手順を繰り返した。隆起寸法は、幅約200〜300μm、高さ約17〜24μmと決定された。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。PSA溶液を、湿潤厚さ178μm(7mils)でこのライナー上にコーティングし、71℃(160°F)オーブン内で10分間乾燥させた。PVCのフィルム裏地を、乾燥したPSAコーティングに積層した。フィルム裏地/PSA積層体は、ライナーから容易に除去された。PSA表面のワイコ(WYKO)分析は、平均深さ18μmの連続的な溝を示した。リベットパネル試験は、わずか20秒を要し、インデントパネル試験は、評価3を出した。
【0066】
(実施例6及び7)
光硬化性混合物2と5重量%の添加剤1との混合物を、実施例2に記載のように紙料上にコーティングした。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。次いで、積層構造体を以下のように調製した。実施例6の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用する実施例7の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0067】
(実施例8及び9)
光硬化性混合物2と5重量%の添加剤2との混合物を、実施例2に記載のように紙料上にコーティングした。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。次いで、積層構造体を以下のように調製した。実施例8の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用する実施例9の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0068】
(実施例10及び11)
光硬化性混合物2と5重量%の添加剤3との混合物を、実施例2に記載のように紙料上にコーティングした。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。次いで、積層構造体を以下のように調製した。実施例10の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用する実施例11の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0069】
比較実施例C1〜C2
光硬化性混合物2を、実施例2に記載のように紙料上にコーティングした。このシートを、「シリコーン剥離処方」の薄層でコーティングし、オーブン硬化させてライナーを形成した。次いで、積層構造体を以下のように調製した。C1の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用するC2の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0070】
比較実施例C3〜C4
紙料をライナーとして使用し、積層構造体を以下のように調製した。C3の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用するC4の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0071】
比較実施例C5〜C6
接着剤フィルムからのライナーをライナーとして使用し、積層構造体を以下のように調製した。C5の場合、PSA溶液とPVC裏地とを、実施例3に記載のように使用した。接着剤フィルムを使用するC6の場合、剥離層を除去して、裏地上に配置された接着剤層を露出させ、次いでそれをライナーに積層した。
【0072】
前述の「ライナーからの剥離」試験及び「気泡の解消」試験を使用して、実施例6〜11及び比較実施例C1〜C6を試験した。結果を表1にまとめる。
【0073】
【表4】

【0074】
本発明の様々な改良及び変更が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せず、当業者には明らかとなるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造化された剥離ライナーを製造する方法、前記方法は、
基材を用意する工程と、
隆起形成材料を用意する工程と、
前記隆起形成材料を前記基材上にコーティングする工程と、
形状を有するコーティングバーを使用して、前記隆起形成材料を、少なくとも1つの隆起に形成させる工程と、
前記隆起形成材料を固化させる工程と、
を含む。
【請求項2】
前記隆起形成材料を前記基材上にコーティングする工程と、コーティングバーを使用して、前記隆起形成材料を少なくとも1つの隆起に形成させる工程とが、同時に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの隆起が、約3μm〜約500μmの高さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの隆起が、約15μm〜約2000μmの幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの隆起が、第2の隆起に隣接して配置された第1の隆起を含み、前記第1の隆起が、第1の中心点を有し、前記第2の隆起が、第2の中心点を有し、前記第1の中心点と第2の中心点との間の距離が、約150μm〜約5100μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記隆起形成材料が、モノマー及び/又はオリゴマーの硬化性混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記隆起形成材料が、粒子を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記隆起形成材料が、シリコーン又はフルオロカーボン剥離材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記シリコーン剥離材料が、メルカプト官能化シロキサンを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
積層構造体を形成する方法、前記方法は、
前記少なくとも1つの隆起が、構造化された表面を形成する、請求項1の方法によって調製された構造化された剥離ライナーを用意する工程と、
前記構造化された表面上に接着剤をコーティングして、接着剤層を形成させる工程と、
任意選択的に、裏地と前記構造化された表面と反対側の前記接着剤層とを接触させる工程と、
を含む。
【請求項11】
前記接着剤層が、感圧接着剤を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
積層構造体を形成する方法、前記方法は、
前記少なくとも1つの隆起が、構造化された表面を形成する、請求項1の方法によって調製された構造化された剥離ライナーを用意する工程と、
接着剤層を含む接着性物品を用意する工程と、
前記構造化された表面と前記接着剤層とを接触させる工程と、
を含む。
【請求項13】
前記接着剤層が、感圧接着剤を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの隆起が、構造化された表面を形成し、そして前記方法が、剥離材料を前記構造化された表面の上にコーティングして、剥離層を形成する工程を含み、前記剥離材料が、シリコーン又はフルオロカーボン剥離材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
積層構造体を形成する方法、前記方法は、
前記少なくとも1つの隆起が構造化された表面を形成する、請求項14の方法によって調製された構造化された剥離ライナーを用意する工程と、
前記構造化された表面上に接着剤をコーティングして接着剤層を形成する工程と、
任意選択的に、裏地と前記構造化された表面と反対側の前記接着剤層とを接触させる工程と、
を含む。
【請求項16】
前記接着剤層が、感圧接着剤を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
積層構造体を形成する方法、前記方法は、
前記少なくとも1つの隆起が構造化された表面を形成する、請求項14の方法によって調製された構造化された剥離ライナーを用意する工程と、
接着剤層を含む接着性物品を用意する工程と、
前記構造化された表面と前記接着剤層とを接触させる工程と、
を含む。
【請求項18】
前記接着剤層が、感圧接着剤を含む、請求項17に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−502437(P2010−502437A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527481(P2009−527481)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/076263
【国際公開番号】WO2008/030695
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】