説明

樹脂成形装置

【課題】樹脂成形装置の性能を向上する。
【解決手段】樹脂成形装置10は、樹脂供給装置50と、樹脂供給装置50を中心として周囲に配置された複数のプレス装置30a、30bとを備え、樹脂供給装置50から供給された液状樹脂を成形するものである。樹脂供給装置50が、液状樹脂を滴下する滴下機構59と、滴下機構59を複数のプレス装置30a、30bのそれぞれに対する位置に移動する回転機構52と、滴下機構59をプレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動させる進退駆動機構とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形装置に関し、特に、液状樹脂を供給する樹脂供給装置を備えた樹脂成形装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2010−76146号公報(特許文献1)には、待機室とプレス室(プレス部)とが連通部によって互いに連通されており、液状樹脂を封入させたシリンジを、待機位置(待機室内)と、滴下位置(プレス室内)との間で搬送する技術が開示されている。また、特許文献1には、待機室とプレス室との間にシャッタを設けることが開示されている。このシャッタによって待機室を、プレス室で発生する熱の影響を受けないものとし、この待機室内にシリンジを設置している(特許文献1の明細書段落[0009])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−76146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、1つのプレス部にはポットの数に対応したシリンジが設けられており、一度に複数のポットに液状樹脂を供給し、時間を短縮することができる。しかしながら、1つのプレス部が稼働(プレス)しているときには、シリンジは待機室で待機していなければならない。樹脂成形装置の性能、特に、生産性の向上においては、複数のプレス部を設けることが望ましい。
【0005】
また、特許文献1の技術では、熱が発生しているプレス部にそのままシリンジを搬送するため、液状樹脂の反応が始まってしまうことが考えられる。成形品質(樹脂成形装置の性能)を考慮すると、ポットに滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、可及的に液状樹脂の反応を遅らせることが望ましい。
【0006】
また、特許文献1の技術では、シリンジの先端に取り付けられた金属製のノズルから液状樹脂が供給されるが、プレス部内にシリンジを搬送させて行うため、シリンジ径の大きさと、シリンジからポットまでの距離を考慮してノズルの長さを調整する必要がある。ここで、ノズルの先端がポットから離れていると、滴下の際、液状樹脂が跳ね上がることが考えられる。この跳ね上げを防止しようとしてノズルの長さを長くすると、ノズルに溜まった液状樹脂がプレス部内に垂れてしまうことが考えられる。樹脂成形装置の性能、特に、液状樹脂を供給する供給精度の向上においては、プレス部内に不要な液状樹脂が付着するのを防止することが望ましい。
【0007】
本発明の目的は、樹脂成形装置の性能を向上することのできる技術を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の一実施形態による樹脂成形装置は、樹脂供給装置と、前記樹脂供給装置を中心として周囲に配置された複数のプレス装置とを備えている。ここで、前記樹脂供給装置が、液状樹脂を滴下する滴下機構と、前記滴下機構を前記複数のプレス装置のそれぞれに対する位置に移動する回転機構と、前記滴下機構を前記プレス装置の内部と外部との間で進退動させる進退駆動機構とを有している。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すると、樹脂成形装置の性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】樹脂成形装置を構成する各部の平面配置図である。
【図2】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図3】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図4】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図5】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図6】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図7】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図8】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図9】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図10】本発明の実施形態1における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図11】本発明の実施形態2における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図12】本発明の実施形態2における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図13】本発明の実施形態2における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図14】本発明の実施形態2における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図15】本発明の実施形態3における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図16】本発明の実施形態3における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図17】本発明の実施形態3における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図18】本発明の実施形態3における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図19】本発明の実施形態4における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図20】本発明の実施形態4における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図21】本発明の実施形態5における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図22】本発明の実施形態5における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【図23】本発明の実施形態6における樹脂成形装置の要部の平面図である。
【図24】本発明の実施形態6における樹脂成形装置の要部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面では、その説明を明解にするために、一部を透視した状態で示している。
【0012】
(実施形態1)
図1に樹脂成形装置10の各部の平面配置を示す。また、図2に樹脂成形装置10の要部についての平面を示す。図2では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置50と、樹脂供給装置50を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。また、図3〜図8に樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。図3〜図8では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置50と、樹脂供給装置50を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。なお、図3の側面図は、図2の平面図に対応したものとなっている。
【0013】
図1に示すように、樹脂成形装置10は、概略すると、樹脂供給装置50と、樹脂供給装置50を中心としてその両側面に配置された複数のプレス装置30a、30bとを備えており、樹脂供給装置50から供給された液状樹脂を各プレス装置30a、30bでトランスファ成形するものである。次に、樹脂成形装置10を構成する各部について説明する。
【0014】
樹脂成形装置10は、ワーク11(被成形品)を供給するワーク供給部Aと、ワーク11に対してプレスして液状樹脂をトランスファ成形するプレス部B1、B2と、プレス部B1、B2へ液状樹脂を供給する樹脂供給部Cと、ワーク11(成形品)を収納するワーク収納部Dとを備えている。樹脂成形装置10では、樹脂供給部Cが、プレス部B1、B2の間で挟まれて配置されている。
【0015】
これらワーク供給部A、プレス部B1、樹脂供給部C、プレス部B2、ワーク収納部Dの奥側の側方には、ガイドレール12が設けられており、各部のガイドレール12が連結するように樹脂成形装置10が組み立てられる。また、樹脂成形装置10には、ワーク供給部Aからプレス部B1、B2へワーク11を供給するローダ18と、プレス部B1、B2からワーク収納部Dへワーク11(成形品)を取り出すアンローダ19とが、ガイドレール12を共有して移動可能に設けられている。
【0016】
樹脂成形装置10のワーク供給部Aは、図1に示すように、ワーク11(被成形品)を収納したマガジン13のストッカ14と、マガジン13からワーク11を突き出すプッシャ15と、プッシャ15によって突き出されたワーク11を向かい合わせに並べ替えるターンテーブル16とを備えている。また、ワーク供給部Aは、ターンテーブル16の奥側に、対向配置された一対のワーク11を、相互の配置位置を保持した状態でセットするセット台17を備えている。
【0017】
樹脂成形装置10のプレス部B1は、図1、図3に示すように、上下の金型(上型、下型)を開閉してワーク11をプレス(クランプ)し、樹脂供給部Cから供給された液状樹脂をトランスファ成形するプレス装置30aを備えている。このプレス装置30aは、金型を型開閉方向に押動するプレス機構、金型のポット内で溶融した樹脂をポットからキャビティに充填(注入)するトランスファ機構を備えている。また、樹脂成形装置10のプレス部B2は、プレス装置30aと同じプレス装置30bを備えている。
【0018】
プレス装置30a、30b(例えば、図2、図3参照)は、上下に対向するように配置された、固定プラテン31と、固定プラテン31に対して上下方向に可動する可動プラテン32とを有している。これら固定プラテン31と可動プラテン32の四隅は、それぞれタイバー33が挿入して組み付けられている。また、プレス装置30a、30bは、上下に対向するように配置された、固定プラテン31に取り付けられた上型34と、可動プラテン32に取り付けられた下型35を有している。このため、プレス装置30a、30bは、プレス機構によって、上型34と下型35による金型の開閉動を行うことができる。
【0019】
下型35(例えば、図2参照)は、最も内側に配置されるブロック(センターブロック37)と、それを挟むように配置されるブロック(インサートブロック38)と、それらブロックより最も外側に配置されるブロック(エンドブロック39)とを有している。センターブロック37には、供給される液状樹脂を受ける複数(本例では4つ)のポット36が形成されている。また、インサートブロック38(下型35)には、ワーク11が載置される(例えば、図3参照)。
【0020】
上型34(例えば、図3参照)は、下型35と同様に、種々のブロックを有しており、それらのブロックには、カル40や、カル40と連通するキャビティ41などが形成されている。この上型34のカル40は、下型35のポット36と対向するように配置されている。
【0021】
プレス装置30a、30bは、次のようにして、液状樹脂を用いた樹脂封止成形を行う。まず、ワーク11及び液状樹脂を供給した金型を閉めることによって、ワーク11をプレス(クランプ)する。次いで、ポット36に溜まっている液状樹脂をプランジャ42(例えば、図3参照)によってカル40側へ押し出し、ランナを介して液状樹脂をキャビティ41内に供給し硬化させることで樹脂封止を行う。その後、金型を開け、樹脂封止されたワーク11を取り出す。
【0022】
樹脂成形装置10のワーク収納部Dは、図1に示すように、樹脂成形後のワーク11をセットするセット部21と、ワーク11からゲート等の不要部分を除去するゲートブレイク部22と、ゲートが除去されたワーク11(成形品)を収納する収納部23とを備える。ワーク11(成形品)は収納用のマガジン24に収納され、成形品が収納されたマガジン24はストッカ25に順次収容される。
【0023】
樹脂成形装置10の樹脂供給部Cは、図1に示すように、プレス装置30a、30bの内部(より具体的には金型内部にあるポット36)に液状樹脂を供給する樹脂供給装置50と、樹脂供給部C内部の温度を管理する温度調整機構(図示せず)とを備えている。この温度調整機構によって、樹脂供給装置50内が冷却されて液状樹脂が所定の温度で保持されることとなる。樹脂供給部Cは、プレス部B1、B2に対して、それらの境界に設けられたシャッタ26(例えば、図3参照)によって、断熱されている。このシャッタ26が開閉することによって、樹脂供給部Cとプレス部B1、B2が連通、遮断される。なお、樹脂供給装置50は、タイバー33間を通過可能となるようにタイバー33の間隔より狭い幅となるように構成されている。
【0024】
次に、本実施形態における樹脂供給装置50の構造および動作について説明する。樹脂供給装置50は、図3に示すように、基台51と、基台51に設けられた進退駆動機構(レール53などを含んで構成される)と、レール53上をスライド可能に構成された回転機構52とを有している。この回転機構52には、鉛直方向に延在して後述するシリンジ等を支持する支持材54を基台51に対して鉛直軸で回転させることができる。すなわち、支持材54はスライド及び回転が可能となっている。この場合、回転機構52によって、樹脂供給装置50をプレス装置30a、30bのそれぞれに対応する位置(例えば、図3および図7参照)に回転移動することができる。なお、本実施形態では、進退駆動機構上に回転機構を設けた構成としているが、回転機構上に進退動機構を設けた構成としても良い。
【0025】
また、樹脂供給装置50は、図3に示すように、支持材54に沿って設けられたレール55と、レール55上をスライド可能に構成された可動部材によって下端部を保持されて上下方向に駆動するピストン56と、熱硬化性の液状樹脂(例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂)を封入するシリンジ57とをポット36と同数(4つ)有している。シリンジ57内の液状樹脂は、ピストン56が押し込まれることによって押し出される。なお、シリンジ57は、ポットの設置数と同数となるように複数設けられ、例えば6つのポットを有する金型に樹脂を供給する際には6本用いられる。
【0026】
また、樹脂供給装置50は、図3に示すように、端部がシリンジ57と接続され、シリンジ57から押し出される液状樹脂が流れるチューブ58と、チューブ58の先端部と接続され、液状樹脂をポット36に滴下する滴下機構59(例えば、図5参照)とを有している。鉛直方向に延在するシリンジ57に、端部が接続されたチューブ58は、曲げられて基台51と並行するように水平方向に延設されている。
【0027】
図2に示すように、滴下機構59は、所定のピッチで設けられている4つのポット36のそれぞれに4つのチューブ58の先端部を合わせて(ポット36のピッチとチューブ58のピッチを合わせて)併設されている。この滴下機構59は、支持材54に設けられたシリンジ57とチューブ58を介して接続されており、レール53上を進退動する支持材54に連動してプレス部B1、B2に対して進退動する(例えば、図3および図4参照)。すなわち、滴下機構59は、進退駆動機構によって、プレス装置30a、30bの内部(より具体的には、型開きしている上型と下型との間)と外部(樹脂供給部C)との間で進退動する。プレス装置30a、30bに進入した場合には、各滴下機構59が各ポット36の位置の直上にそれぞれ配置されるようになっている。
【0028】
また、滴下機構59は、水平方向から鉛直下向きに曲げられたチューブ58の端部(供給口となる)に設けられてチューブ58を押し挟んで閉止するピンチバルブ60を有している。このピンチバルブ60によって、液状樹脂が垂れるなどして金型に付着するのを防止することができる。また、ピンチバルブ60は、液状樹脂を滴下する時の他は、チューブ58を密閉でき、液状樹脂が外気に触れて劣化するのを防止したり、チューブ58内への空気の進入を防止することができる。
【0029】
このような滴下機構59を用いることで、液状樹脂を供給する供給精度といった樹脂成形装置10の性能を向上することができる。また、滴下機構59では、チューブ58の外側から押し挟んで閉塞しているため、例えばチューブ58の先端を弁などで閉止するような構成と比較して不要な部材に樹脂が付着することがないためメンテナンスが容易である。
【0030】
また、樹脂供給装置50は、図4および図5に示すように、滴下機構59を上下動する上下駆動機構(図示せず)を有している。この上下駆動機構によって、滴下機構59の先端とポット36との距離を調整することができる。また、滴下機構59の下方で進退することでチューブ58の先端の直下に移動可能なシャッタ65を備えている。シャッタ65によってチューブ58の先端を塞ぎ、加熱を防止しながら液状樹脂の落下も防止することができる。
【0031】
また、樹脂供給装置50は、図3に示すように、チューブ58の周囲の温度を調節する温度調節機構61を有している。温度調節機構61は、液状樹脂供給の際、高温のプレス装置30a、30bの内部に滴下機構59が位置したときに、液状樹脂の反応を抑制するために用いられるものである。より具体的には、温度調節機構61は、冷却機構61として、液状樹脂の流路において滴下機構59の手前のチューブ58の周囲を冷却するために用いられる。
【0032】
冷却機構61は、例えば、チューブ58を収納するように設けられた筐体内を空冷や水冷の冷却手段によって冷却する構成としてもよいし、チューブ58内に冷媒を通過させることによって液状樹脂を直接冷却する構成としてもよく、また、これらを併用してもよい。また、筐体内にペルチェ素子のような冷却素子(冷却手段)を設けてチューブ58を冷却してもよい。ただし、チューブ58は任意のタイミングで交換する必要があるため、冷却機構61の構造は上面側を開放可能とするなど交換が容易な構成とすることが好ましい。
【0033】
また、樹脂供給装置50の滴下機構59は、プレス装置30a、30bの金型内部まで進入するので、滴下機構59と接続されたチューブ58の一部もプレス装置30a、30bの金型内部まで進入することとなる。このチューブ58の周囲に冷却機構61を設けることによって、チューブ58内の液状樹脂が金型からの熱を受けて、液状樹脂の熱硬化が進んでしまうのを防止することができる。
【0034】
また、樹脂供給装置50は、プレス装置30a、30bの外部に位置する滴下機構59の先端の鉛直下方に設けられた2組のカップ62を有している。各カップ62は、基台51に、鉛直方向に延在して設けられた支持材63の先端部で固定されている。すなわち、2組のカップ62が、プレス装置30a、30bの外部でそれぞれ固定されていることとなる。このカップ62は、滴下機構59がプレス装置30a、30bへ液状樹脂を供給する前に、液状樹脂を捨て打ちするために用いられる。この捨て打ちによって、チューブ58内の空気を抜くことができる。
【0035】
次に、樹脂供給装置50がプレス装置30a、30bに樹脂供給を行う工程について説明する。まず、図3に示す樹脂供給装置50は、交換可能なシリンジ57などが取り付けられた状態である。このときの滴下機構59の位置は、樹脂供給前の待機位置、すなわちプレス装置30a、30bの外部の位置である。樹脂成形を行う初期動作時では、ピンチバルブ60を開いて液状樹脂の捨て打ちを行い、チューブ58内の空気を抜き、ピンチバルブ60を閉じておく。液状樹脂の捨て打ち後、シャッタ65はチューブ58の先端の直下に移動する。
【0036】
また、図3に示すように、プレス装置30aの金型内部に、プリヒートされたワーク11を載置する。このときプレス装置30a、30bの金型は加熱されているため、プレス部B1、B2は室温より高温の状態となっている。しかしながら、シャッタ26を閉じた状態としておけば、プレス部B1、B2から樹脂供給部Cへ熱が伝わるのを抑制することができる。
【0037】
図4に示す樹脂供給装置50は、プレス装置30aの外部から内部へ滴下機構59を、進入させた状態(樹脂供給位置に移動した状態)である。プレス装置30aの金型を開いた状態とし、進退駆動機構によって、滴下機構59を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。このときプレス装置30aの金型は加熱されているため、プレス部B1は室温より高温の状態となっているが、プレス装置30aの外部(樹脂供給部C)でシリンジ57を留めた配置としているので、シリンジ57へ熱が伝わるのを抑制することができる。このため、ポット36に滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、液状樹脂の反応を抑制することができ、例えば粘度の上昇によるワイヤーフローの発生といった不具合を防止して成形品質を向上することができる。
【0038】
このように、本実施形態における樹脂供給装置50は、プレス装置30aの外部でシリンジ57を留めて、プレス装置30aの内部(金型)へチューブ58を介して滴下機構59から液状樹脂を供給する。さらに、本実施形態では、高温のプレス装置30aの内部に滴下機構59およびそれと接続されているチューブ58を進入させるが、チューブ58の周囲を冷却機構61によって断熱しているので、チューブ58へ熱が伝わるのを抑制することができる。また、シャッタ65はチューブ58の先端の加熱を防止することができる。このため、液状樹脂がポット36に滴下されるまでは、液状樹脂の反応を抑制することができ、液状樹脂を供給する供給精度といった樹脂成形装置10の性能を向上することもできる。
【0039】
図5に示す樹脂供給装置50は、滴下機構59が液状樹脂を滴下して、ポット36内に液状樹脂64の供給が完了した状態である。ピンチバルブ60を開いて液状樹脂を滴下する前に、また、シャッタ65をチューブ58の先端の直下から退避する。シリンダ等の駆動源で構成される上下駆動機構(図示せず)によって、滴下機構59はポット36方向(下方向)へ移動し、滴下機構59の先端(滴下口)をポット36に近接させる(距離を短くさせる)。これにより、ポット36に対する滴下機構59の先端の高さを低くすることができる。
【0040】
本実施形態では、トランスファ成形されるまで可及的に液状樹脂の反応を遅せるため、高温となっている金型にワーク11を載置した後にポット36に液状樹脂を供給している。このため、滴下機構59をプレス装置30a、30bの内部に進入させる際に先に載置されているワーク11との衝突を避けるため、ワーク11の厚さを考慮したレベル(例えば、下型34のクランプ面からの高さ)で滴下機構59を進退動させている。
【0041】
しかしながら、レベルを高すぎたままの状態(滴下機構59を進退動するレベル)で、滴下機構59からポット36へ液状樹脂を供給すると、液状樹脂が跳ね上がり、金型に付着したりする不具合が発生することが考えられる。そこで、本実施形態では、上下駆動機構により進退動時のレベルより低いレベルに滴下機構59を移動させた後、液状樹脂を滴下することによって、液状樹脂が跳ね上がったり、供給している液状樹脂が途切れて空気が混入するのを防止している。これにより、液状樹脂を供給する供給精度といった樹脂成形装置10の性能を向上することができる。次いで、ピンチバルブ60を閉じることで樹脂の供給が完了する。この場合、粘度が高い液状樹脂のようにピンチバルブ60の閉止後にもチューブ58の先端に液状樹脂が繋がって離れるのに時間がかかってしまうようなときには、上下駆動機構により滴下機構59を複数回上下動させる糸きり動作を行うことで素早く液状樹脂の供給動作を完了でき、液状樹脂を短時間で供給できる。
【0042】
樹脂供給が完了したら、滴下機構59を上昇させてからシャッタ65をチューブ58の先端の直下に移動させ樹脂供給装置50をプレス装置30aの内部から外部へ退出させる。この場合、シャッタ65がチューブ58の先端の直下に位置するため、ピンチバルブ60から先に液状樹脂があってもプレス装置30aに落下することはない。図6に示す樹脂供給装置50は、滴下機構59が、プレス装置30aの内部から外部へ退出させた状態(図3で示した待機位置に戻った状態)である。滴下機構59が待機位置まで退くと、シャッタ26が閉じた状態となり、プレス部B1の熱が樹脂供給部Cへ伝わるのを抑制することができる。また、液状樹脂が供給されたプレス装置30aでは、金型を閉じた状態とし、ポット36の液状樹脂がカル40およびゲートランナを介してキャビティ41へ充填されて樹脂封止される。
【0043】
図7に示す樹脂供給装置50は、プレス装置30aに対応する位置からプレス装置30bに対応する位置に移動した状態である。樹脂供給装置50は、回転機構52によって滴下機構59をプレス装置30a側からプレス装置30b側へ反転させると共に支持材54をレール53上でプレス装置30a側に移動させる。その後、樹脂供給装置50は、プレス装置30aと同様の樹脂供給動作を、プレス装置30bに対して行う。
【0044】
概略すると、プレス装置30bの金型内部に、ワーク11を載置する。次いで、プレス装置30bの金型およびシャッタ26を開いた状態とし、進退駆動機構によって、滴下機構59を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。図8に示す樹脂供給装置50は、滴下機構59が液状樹脂を滴下して、ポット36内に液状樹脂64の供給が完了した状態である。
【0045】
一方、プレス装置30aでは、金型が開いた状態となり、樹脂成形されたワーク11がプレス装置30aから取り出され、次に樹脂成形されるワーク11がプレス装置30aの金型内部に載置されることとなる。
【0046】
次いで、進退駆動機構によって、滴下機構59をプレス装置30bの樹脂供給位置から待機位置まで退出させ、プレス装置30b側のシャッタ26を閉じた状態とする。次いで、樹脂供給装置50は、回転機構52によって、滴下機構59をプレス装置30b側からプレス装置30a側へ反転させて、プレス装置30aへの樹脂供給を行う。このようにして、樹脂供給装置50は、プレス装置30aとプレス装置30bへの樹脂供給を繰り返して行う。
【0047】
本実施形態では、プレス装置30aにおいて液状樹脂の成形工程が行われているときに(例えば、図6〜図8参照)、樹脂供給装置50はプレス装置30bへ液状樹脂を供給している。また、逆に、プレス装置30bにおいて液状樹脂の成形工程が行われているときに、樹脂供給装置50はプレス装置30aへ液状樹脂を供給している。
【0048】
樹脂成形装置10において、プレス装置30a、30bで行われる成形工程は長時間を要する。そこで、本実施形態では、複数のプレス装置30a、30bを設け、それらの中心に一つの樹脂供給装置50を設け、交互に供給することで兼用して装置コストを抑えている。また、滴下機構59を複数のプレス装置30a、30bのいずれかに向けた際に、液状樹脂を滴下するチューブ58の先端部が、プレス装置30a、30bの各々に備えられた4つのポット36の間に位置するように設けられている(図2参照)。このため、複数のプレス装置30a、30bに対して簡易な構成でスムーズに液状樹脂を供給することができ、滴下機構59を兼用可能としている。
【0049】
また、樹脂供給装置50は、タブレット樹脂の供給とは異なり樹脂供給にある程度の時間を要する液状樹脂の供給を、ワーク11を搬送するローダ18とは別の構成で予め行っている。これにより、ローダ18の加熱を防止できる。
【0050】
次に、本実施形態における樹脂供給装置50のメンテナンス動作について説明する。本実施形態では、樹脂供給装置50が回転機構52を有していることにより、樹脂供給装置50(樹脂成形装置10)手前側からメンテナンスを容易に行うことができる。図9に樹脂成形装置10の要部についての平面を示し、図10に樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。また、図10の側面図は、図9の平面図に対応したものとなっている。
【0051】
図9に示すように、滴下機構59を装置手前側のメンテナンス領域Mに対応する位置に配置するように、回転機構52によって滴下機構59を移動する。プレス装置30aからプレス装置30bへ、あるいはプレス装置30bからプレス装置30aへ滴下機構59を移動させるには180°回転(反転)させるが、例えば、プレス装置30aに対応する位置から滴下機構59を90°回転させることでメンテナンス領域Mに対応する位置まで移動させることができる。これにより、作業者は、シリンジ57、チューブ58のような樹脂が付着する部材の交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0052】
本実施形態における樹脂供給装置50は、回転機構52と進退駆動機構を有している。このため、樹脂供給装置10をプレス装置30a、30bで挟んで配置するように、樹脂供給装置50を中心として周囲に複数のプレス装置30a、30bを配置した場合であっても、メンテナンスを容易に行うことができる。
【0053】
なお、本実施形態において、1列に並べられた複数のポット36に、同数のチューブ58の先端部から液状樹脂を滴下する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、2列以上の複数列に並べられた複数のポット36に対して同数のシリンジ57を設けて、同数のチューブ58の先端部をポット36と同じ配置とする構成としてもよい。この場合でも、同時に複数のポット36内に樹脂供給でき、ポット36内における液状樹脂の硬化状態を均一とすることができる。
【0054】
(実施形態2)
まず、本実施形態における樹脂供給装置の構造について説明する。なお、前記実施形態と重複する説明は省略する場合がある。例えば、本実施形態の説明を明解にするために、前記実施形態1で示したシャッタ26などの構造およびその効果については説明を省略する。
【0055】
図11に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての平面を示す。また、図12〜図14に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。図11〜図14では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置150と、樹脂供給装置150を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。なお、図12の側面図は、図11の平面図に対応したものとなっている。
【0056】
樹脂供給装置150は、プレス装置30a、30bの内部までシリンジ57を進入させ、プレス装置30a、30bの内部へ滴下機構159から液状樹脂を供給するものである。この樹脂供給装置150は、図12に示すように、基台151と、基台151に設けられた進退駆動機構(レール153などを含んで構成される)と、基台151を鉛直軸で回転させる回転機構152とを有している。基台151には、レール153上をスライドし、水平方向に延在する支持材154が設けられている。すなわち、支持材154は進退駆動機構によってスライドする。また、回転機構152によって、樹脂供給装置150をプレス装置30a、30bのそれぞれに対応する位置(例えば、図12および図14参照)に回転移動することができる。
【0057】
また、樹脂供給装置150は、支持材154に沿って設けられたレール155と、レール155上をスライドするピストン56と、液状樹脂を封入するシリンジ57とを有している。ピストン56がスライドすることによって、シリンジ57内の液状樹脂が押し出される。
【0058】
また、樹脂供給装置150は、シリンジ57と接続され、液状樹脂をポット36に滴下する滴下機構159を有している。この滴下機構159は、支持材154に設けられたシリンジ57を介して接続されており、レール153上を支持材154がスライドに連動して進退動する。すなわち、滴下機構159は、進退駆動機構によって、プレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動する。
【0059】
また、滴下機構159は、水平方向から鉛直下向きに曲げられたノズル158の端部(供給口となる)を押し挟んで閉止するピンチバルブ60を有している。これにより、前記実施形態1の構成と同様の効果を奏することができる。
【0060】
また、樹脂供給装置150は、シリンジ57の周囲の温度を調節する温度調節機構161を有している。温度調節機構161は、温度調節機構161は、液状樹脂供給の際、高温のプレス装置30a、30bの内部に滴下機構159が位置したときに、液状樹脂の反応を抑制するために用いられるものである。より具体的には、温度調節機構161は、冷却機構161として、液状樹脂の流路において滴下機構159の手前のシリンジ57の周囲を冷却するために用いられる。
【0061】
冷却機構161は、例えば、シリンジ57を収納するように設けられた筐体内を、上述のような冷却手段で冷却するものである。樹脂供給装置150の滴下機構159は、プレス装置30a、30bの金型内部まで進入するので、シリンジ57もプレス装置30a、30bの金型内部まで進入する。シリンジ57の周囲に冷却機構161を設けることによって、シリンジ57内の液状樹脂が金型からの熱を受けて、液状樹脂が劣化するのを防止することができる。
【0062】
また、樹脂供給装置150は、プレス装置30a、30bの外部に位置する滴下機構159の先端の鉛直下方に設けられたカップ62を有している。このカップ62は、基台151に固定されている。すなわち、カップ62が、プレス装置30a、30bの外部で固定されていることとなる。このカップ62は、滴下機構159がプレス装置30a、30bへ液状樹脂を供給する前に、液状樹脂を捨て打ちするために用いられる。
【0063】
次に、樹脂供給装置150がプレス装置30a、30bに樹脂供給を行う工程について説明する。まず、図12に示す樹脂供給装置150は、シリンジ57が水平方向に延在するように取り付けられた状態(横置きの状態)である。このときの滴下機構159の位置は、樹脂供給前の待機位置、すなわちプレス装置30a、30bの外部の位置である。樹脂成形を行う初期動作時では、ピンチバルブ60を開いて液状樹脂を捨て打ちする。また、図12に示すように、プレス装置30aの金型を開いた状態とし、プレス装置30aの金型内部に、ワーク11を載置する。
【0064】
図13に示す樹脂供給装置150は、プレス装置30aの外部から内部へ滴下機構159を進入させた状態(樹脂供給位置に移動した状態)である。進退駆動機構によって、滴下機構159を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。
【0065】
本実施形態では、高温のプレス装置30aの内部に滴下機構159およびそれと接続されているシリンジ57を進入させるが、シリンジ57の周囲を例えば冷却機構161によって断熱しているので、シリンジ57へ熱が伝わるのを抑制することができる。このため、ポット36に滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、可及的に液状樹脂の反応を抑制することができ、液状樹脂を供給する供給精度といった樹脂成形装置10の性能を向上することができる。
【0066】
滴下機構159は、ポット36に液状樹脂を供給した後、進退駆動機構によって樹脂供給位置から待機位置まで退出される。図14に示す樹脂供給装置150は、プレス装置30aに対応する位置からプレス装置30bに対応する位置に移動した状態である。樹脂供給装置150は、回転機構152によって、滴下機構159をプレス装置30a側からプレス装置30b側へ反転させる。その後、樹脂供給装置150は、プレス装置30aと同様の樹脂供給動作を、プレス装置30bに対して行う。
【0067】
概略すると、プレス装置30bの金型内部に、ワーク11を載置する。次いで、進退駆動機構によって、滴下機構159を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。なお、図14には、図中破線で示す滴下機構159が液状樹脂を滴下して、ポット36内に液状樹脂の供給が完了した状態も示されている。
【0068】
本実施形態では、複数のプレス装置30a、30bを設け、それらの中心に一つの樹脂供給装置150を設けている。この樹脂供給装置150は、滴下機構159をプレス装置30a、30bのそれぞれに対する位置に移動する回転機構152を有している。回転機構152によって、樹脂供給装置150を複数のプレス装置30a、30bで兼用することができる。また、本実施形態においても、滴下機構159を装置手前側に向けることができるためシリンジ57とノズル158を容易に交換することができる。
【0069】
(実施形態3)
まず、本実施形態における樹脂供給装置の構造について説明する。なお、前記実施形態と重複する説明は省略する場合がある。例えば、本実施形態の説明を明解にするために、前記実施形態1で示したシャッタ26、冷却機構61、カップ62などの構造およびその効果については説明を省略する。
【0070】
図15に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての平面を示す。また、図16〜図18に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。図15〜図18では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置250と、樹脂供給装置250を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。なお、図16の側面図は、図15の平面図に対応したものとなっている。
【0071】
樹脂供給装置250は、基台251と、基台251に設けられた進退駆動機構(レール253などを含んで構成される)と、基台251を鉛直軸で回転させる回転機構252とを有している。基台251には、レール253上をスライドし、水平方向に延在する支持材254が設けられている。すなわち、支持材254は進退駆動機構によってスライドする。また、回転機構252によって、樹脂供給装置250をプレス装置30a、30bのそれぞれに対応する位置(例えば、図16および図18参照)に回転移動することができる。
【0072】
また、樹脂供給装置250は、二液混合タイプであり、液状樹脂を構成する主材(第1液)および硬化材(第2液)をそれぞれ貯留するタンク257a、257bと、タンク257a内の主材を送り出すポンプ256aと、タンク257b内の硬化材を送り出すポンプ256bとを有している。なお、タンク257a、257bおよびポンプ256a、256bは、回転機構252によって回転されずに装置の筐体に取り付けられている。
【0073】
また、樹脂供給装置250は、タンク257a、257bから管路266、266(例えばチューブ)を介して供給された主材および硬化材を所定の比率でミキサー258に送り出す流量計255と、管状に形成されてその一端が流量計255と接続され、流量計255から送り出される主材および硬化材を管内の攪拌部材で混合するミキサー258と、ミキサー258の先端部と接続され、ミキサー258によって混合が完了した液状樹脂をポット36に滴下する滴下機構259とを有している。なお、樹脂供給装置250は、図示しない冷却手段によって流量計255やミキサー258等が冷却される。
【0074】
このミキサー258は、基台251と並行するように水平方向に延設されている。また、滴下機構259は、支持材254に設けられた流量計255とミキサー258を介して接続されており、レール253上を支持材254がスライドに連動して進退動する(例えば、図16および図17参照)。すなわち、滴下機構259は、進退駆動機構によって、プレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動する。
【0075】
また、滴下機構259は、水平方向に延在するミキサー258の端部(先端部)にバルブ260を有している。このバルブ260によって、液状樹脂が垂れるなどして金型に付着するのを防止することができる。また、滴下機構259は、液状樹脂を滴下時の他は、ミキサー258の先端を閉止可能となっており、前記実施形態1のピンチバルブ60と同様の効果を奏することができる。
【0076】
また、樹脂供給装置250は、図15に示すように、4つのポット36のそれぞれに対応して液状樹脂を供給する複数のノズルが一体になった多連ノズル265を有している。多連ノズル265は、ミキサー258と接続されており、このミキサー258を介してタンク257a、257bからそれぞれ送り出された主材および硬化材が攪拌されて成る液状樹脂を、多連ノズル265から各ポット36へ供給する。
【0077】
この多連ノズル265のノズルのピッチはポット36のピッチと同じとなるように構成されている。この多連ノズル265によって、同時に複数のポット36内に液状樹脂を供給することができるので、ポット36内における液状樹脂の硬化状態を均一とすることができ、成形品質を向上させることができる。なお、多連ノズル265において、ミキサー258に接続された端部からノズル265の先端までの管路を適宜調整することにより流量が均一になるように構成している。例えば、管路距離を一定にしたり、ノズル先端までの距離の長い管路の抵抗を低くすることにより全てのノズル265で吐出量を一致させている。
【0078】
また、樹脂供給装置250は、滴下機構259の先端の鉛直下方に設けられたシャッタ65を有している。このシャッタ65は、支持材254に固定されている。すなわち、シャッタ65が、進退駆動機構によって滴下機構259と共にプレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動する。このため、本実施形態におけるシャッタ65も他の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0079】
次に、樹脂供給装置250がプレス装置30a、30bに樹脂供給を行う工程について説明する。まず、図16に示す樹脂供給装置250は、タンク257a、257bなどが取り付けられた状態である。このときの滴下機構259の位置は、樹脂供給前の待機位置、すなわちプレス装置30a、30bの外部の位置である。また、図16に示すように、プレス装置30aの金型内部に、ワーク11を載置する。
【0080】
図17に示す樹脂供給装置250は、プレス装置30aの外部から内部へ滴下機構259を、進入させた状態(樹脂供給位置に移動した状態)である。進退駆動機構によって、滴下機構259を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。このときプレス装置30aの金型は加熱されているため、プレス部B1は室温より高温の状態となっているが、プレス装置30aの外部(樹脂供給部C)で流量計255、タンク257a、257bを留めているので、これらに熱が伝わるのを抑制することができる。
【0081】
また、本実施形態における樹脂供給装置250は、プレス装置30aの外部で流量計255、タンク257a、257bを留めて、プレス装置30aの内部(金型)へミキサー258を介して滴下機構259から液状樹脂を供給する。このため、ポット36に滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、可及的に液状樹脂の反応を抑制することができ、上述の構成と同様の効果を奏することができる。
【0082】
滴下機構259は、ポット36に液状樹脂を供給した後、進退駆動機構によって樹脂供給位置から待機位置まで退出される。図18に示す樹脂供給装置250は、プレス装置30aに対応する位置からプレス装置30bに対応する位置に移動した状態である。樹脂供給装置250は、回転機構252によって、滴下機構259をプレス装置30a側からプレス装置30b側へ反転させる。その後、樹脂供給装置250は、プレス装置30aと同様の樹脂供給動作を、プレス装置30bに対して行う。
【0083】
概略すると、プレス装置30bの金型内部に、ワーク11を載置する。次いで、進退駆動機構によって、滴下機構259を待機位置から樹脂供給位置まで進入させる。なお、図18には、図中破線で示す滴下機構259が液状樹脂を滴下して、ポット36内に液状樹脂の供給が完了した状態も示されている。
【0084】
本実施形態では、上述の実施形態と同様に樹脂供給装置250を兼用して装置コストを抑えている。また、液状樹脂を構成する主材と硬化材をタンク257a、257bに貯留したものを順次混合して使用しているため、装置内に大量の液状樹脂をストックすることができるため、交換作業を削減することができる。また、装置内で液状樹脂を混合しているため混合直後の熱硬化性樹脂を使用することができ、タンク257a、257bの冷却が不要となる他、成形品質をさらに向上することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、液状樹脂を構成する主材(第1液)および硬化材(第2液)に対して、2つのタンク257a、257bを用いた場合について説明したが、これに替えて主材(第1液)および硬化材(第2液)を充填した2つのシリンジを用いた場合であっても、同様の効果を得ることができる。
【0086】
(実施形態4)
まず、本実施形態における樹脂供給装置の構造について説明する。なお、前記実施形態と重複する説明は省略する場合がある。
【0087】
図19に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての平面を示す。また、図20に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。図19、図20では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置350と、樹脂供給装置350を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。
【0088】
樹脂供給装置350は、基台351と、基台351に設けられた進退駆動機構(レール353などを含んで構成される)と、基台351を鉛直軸で回転させる回転機構352とを有している。基台351には、レール353上をスライドし、水平方向に延在する支持材354が設けられている。すなわち、支持材354は進退駆動機構によってスライドする。また、回転機構352によって、樹脂供給装置350をプレス装置30a、30bのそれぞれに対応する位置に回転移動することができる。
【0089】
また、樹脂供給装置350は、液状樹脂を封入する供給用シリンジ357aと、供給用シリンジ357aと交換される交換用シリンジ357b、357cと、供給用シリンジ357a内の液状樹脂を押し出すピストン356を有している。なお、同図において、交換用シリンジ357b、357cは2本図示しているがそれ以上の本数をストックしておいてもよい。ピストン356がスライドすることによって、供給用シリンジ357a内の液状樹脂が押し出される。また、本実施形態では、供給用シリンジ357aと、交換用シリンジ357b、357cとの交換を自動で行うこととしている。これにより、生産性の向上といった樹脂成形装置10の性能を向上させることができる。
【0090】
また、樹脂供給装置350は、端部がシリンジ357aと接続され、シリンジ357aから押し出される液状樹脂が流れるチューブ358と、チューブ358の先端部と接続され、液状樹脂をポット36に滴下する滴下機構359とを有している。
【0091】
滴下機構359は、シリンジ357aとチューブ358を介して接続されており、レール353上を支持材354がスライドに連動して進退動する。すなわち、滴下機構359は、進退駆動機構によって、プレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動する。この滴下機構359は、水平方向に延在するチューブ358の端部(先端部)に設けられたバルブ360を有している。
【0092】
また、樹脂供給装置350は、図19に示すように、4つのポット36のそれぞれに対応して液状樹脂を供給する複数のノズルが一体になった多連ノズル365を有している。また、樹脂供給装置350は、プレス装置30a、30bの外部に位置する滴下機構359の先端の鉛直下方に設けられたシャッタ65を有している。
【0093】
本実施形態の構成においても、樹脂供給装置350を回転させることにより、上述の実施形態と同様に、樹脂供給装置350をプレス装置30a、30bに兼用可能な構成となっている。また、本実施形態における樹脂供給装置350は、プレス装置30aの外部で供給用シリンジ357aおよび交換用シリンジ357b、357cを留めて、プレス装置30aの内部(金型)へチューブ358を介して滴下機構359から液状樹脂を供給する。このため、ポット36に滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、可及的に液状樹脂の反応を抑制することができ、液状樹脂を供給する供給精度といった樹脂成形装置10の性能を向上することができる。
【0094】
本実施形態では、上述の実施形態と同様に樹脂供給装置350を兼用して装置コストを抑えている。また、シリンジを自動交換可能とすることにより、装置の自動化の面で好ましい。
【0095】
(実施形態5)
まず、本実施形態における樹脂供給装置の構造について説明する。本実施形態の構成は、機能ユニット(以下、単に「ユニット」ともいう)470が設けられている点を除いて前記実施形態3と同様の構成となっている。このため、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0096】
図21に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての平面を示す。また、図22に本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての側面を示す。図21、図22では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置450と、樹脂供給装置450を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bが示されている。なお、図22の側面図は、図21の平面図に対応したものとなっている。
【0097】
樹脂供給装置450は、滴下機構259が進退動する方向において滴下機構259と反対側の支持材254上に配置され、プレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動するユニット470を有している。例えば、プレス装置30aに対応する位置に滴下機構459が配置されているときに、プレス装置30bに対応する位置にユニット470が配置されることとなる。ユニット470は、支持材254のスライドに連動して進退動する。すなわち、ユニット470は、進退駆動機構によって、プレス装置30a、30bの内部と外部との間で進退動する。
【0098】
本実施形態では、一つの樹脂供給装置450を挟むように二つのプレス装置30a、30bを配置している。このため、プレス装置30a、30bに対して交互に滴下機能259から液状樹脂を供給できるように、進退駆動機構によってプレス装置30a、30bに対して交互にユニット470の機能(例えば、離型剤を塗布する機能)を発揮することができる。
【0099】
例えば、ユニット470は、離型剤を塗布するためのスプレーを用いることができる。離型剤を塗布することによりクリーニングを確実に行うことができる。LEDの封止に用いる透明樹脂のように離型剤を含まない樹脂を成形する場合、離型剤の塗布が重要となるため、このような構成は特に好ましい。
【0100】
このようなユニット470は、滴下機構259を有する樹脂供給装置とは別の装置に設ける場合も考えられるが、本実施形態では、樹脂供給装置450にユニット470を設け、滴下機構259を進退動させる進退駆動機構を兼用させることによって、樹脂成形装置10を小型化することができる。
【0101】
次に、前記実施形態3で説明したような液状樹脂の滴下を行いながら、離型材の噴霧も行う工程について説明する。具体的には、樹脂供給装置450は、樹脂成形されたワーク11が取り出されたプレス装置30a,30bに対して外部から内部へ進退駆動機構によってユニット470を進入させて、ユニット470を動作させ離型材の噴霧を行う。
【0102】
続いて、樹脂供給装置450は、回転機構252によって、滴下機構259をプレス装置30a側からプレス装置30b側へ反転させる。その後、樹脂供給装置450は、プレス装置30aと同様の樹脂供給動作を、プレス装置30bに対して行う。
【0103】
次いで、樹脂成形されたワーク11が取り出されたプレス装置30a、30bに対して外部から内部へ進退駆動機構によってユニット470を進入させて離型剤の噴霧を行なってから離型剤を噴霧したプレス装置30a、30bに滴下機構259を向けて進入させ、液状樹脂の供給を行う。このようにして、樹脂供給装置450が離型剤の噴霧と液状樹脂の供給とを続けて行う動作を繰り返し実行する。
【0104】
本実施形態では、上述の実施形態と同様に樹脂供給装置450を兼用して装置コストを抑えている。また、樹脂供給装置450にユニット470を設け、滴下機構259を進退動させる進退駆動機構を兼用させることによって、樹脂成形装置10を小型化することができる。また、離型剤を塗布するためのスプレーに替えてユニット470を短冊状のリリースフィルムの供給装置とすることもできる。
【0105】
(実施形態6)
本実施形態における樹脂成形装置10の要部についての平面を図23に示し、また、その側面を図24示す。図23、図24では、樹脂供給部Cの樹脂供給装置550と、樹脂供給装置550を中心として周囲に配置されたプレス部B1、B2のプレス装置30a、30bを示している。前記実施形態3では、2つのタンク257a、257bのそれぞれから供給された2つの液をミキサー258で攪拌したが、本実施形態では、1つのタンク257から供給された1つの液をミキサー258で攪拌する場合について説明する。この点を除いて前記実施形態3と同様の構成となっている。このため、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0106】
樹脂供給装置550は、液状樹脂を構成する主材(第1液)および硬化材(第2液)を予め混合しておき、その液状樹脂を貯留するタンク257と、タンク257内の液状樹脂を送り出すポンプ256とを有している。タンク257およびポンプ256は、回転機構552によっては回転されずに装置の筐体に取り付けられている。
【0107】
樹脂供給装置550がプレス装置30a、30bに樹脂供給を行う工程では、プレス装置30aの金型は加熱されているため、プレス部B1は室温より高温の状態となっている。このため、本実施形態における樹脂供給装置550は、プレス装置30aの外部で流量計255およびタンク257を留めて、プレス装置30aの内部へミキサー258を介して滴下機構259から液状樹脂を供給する。したがって、ポット36に滴下された液状樹脂がトランスファ成形されるまでは、可及的に液状樹脂の反応を抑制することができ、他の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0108】
また、樹脂供給装置550では、プレス装置30aの内部へ1つの液の状態で供給されるため、迅速にポット36に供給することができる。また、1つの液(液状樹脂)は、プレス装置30aの内部でミキサー258によって攪拌されているので、例えばLEDの封止樹脂のように蛍光剤などを含む樹脂の分布を均一にすることができる。
【符号の説明】
【0109】
10 樹脂成形装置
30a、30b プレス装置
50 樹脂供給装置
52 回転機構
59 滴下機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂供給装置と、前記樹脂供給装置を中心として周囲に配置された複数のプレス装置とを備えた樹脂成形装置であって、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を滴下する滴下機構と、前記滴下機構を前記複数のプレス装置のそれぞれに対する位置に移動する回転機構と、前記滴下機構を前記プレス装置の内部と外部との間で進退動させる進退駆動機構とを有することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を封入するシリンジと、前記シリンジ内の液状樹脂を押し出すピストンと、一端が前記滴下機構と接続され、他端が前記シリンジと接続されるチューブとを有しており、前記プレス装置の外部で前記シリンジを留めて、前記プレス装置の内部へ前記チューブを介して前記滴下機構から液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項3】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記プレス装置は、複数のポットを有しており、
前記滴下機構が、前記複数のポットのそれぞれに対応して液状樹脂を供給する複数のノズルが一体になった多連ノズルを有しており、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を構成する第1および第2液をそれぞれ貯留する第1および第2タンクと、前記第1タンク内の第1液を送り出す第1ポンプと、前記第2タンク内の第2液を送り出す第2ポンプと、前記第1および第2タンクからそれぞれ送り出された第1および第2液を攪拌し、前記多連ノズルと接続されたミキサーとを有しており、前記プレス装置の外部で前記第1および第2タンクを留めて、前記プレス装置の内部へ前記ミキサーを介して前記多連ノズルから液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項4】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を封入する供給用シリンジと、前記供給用シリンジと交換される交換用シリンジと、前記供給用シリンジ内の液状樹脂を押し出すピストンと、一端が前記滴下機構と接続され、他端が前記供給用シリンジと接続されるチューブとを有しており、前記プレス装置の外部で前記供給用および交換用シリンジを留めて、前記プレス装置の内部へ前記チューブを介して前記滴下機構から液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項5】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記プレス装置は、複数のポットを有しており、
前記滴下機構が、前記複数のポットのそれぞれに対応して液状樹脂を供給する複数のノズルが一体になった多連ノズルを有しており、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を貯留するタンクと、前記タンク内の液状樹脂を送り出すポンプと、前記タンクから送り出された液状樹脂を攪拌し、前記多連ノズルと接続されたミキサーとを有しており、前記プレス装置の外部で前記タンクを留めて、前記プレス装置の内部へ前記ミキサーを介して前記多連ノズルから液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項6】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記プレス装置は、複数のポットを有しており、
前記滴下機構が、前記複数のポットのそれぞれに対応して液状樹脂を供給する複数のノズルが一体になった多連ノズルを有しており、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂を構成する第1および第2液をそれぞれ封入する第1および第2シリンジと、前記第1シリンジ内の第1液を押し出す第1ピストンと、前記第2シリンジ内の第2液を押し出す第2ピストンと、前記第1および第2シリンジからそれぞれ押し出された第1および第2液を攪拌し、前記多連ノズルと接続されたミキサーとを有しており、前記プレス装置の外部で前記第1および第2シリンジを留めて、前記プレス装置の内部へ前記ミキサーを介して前記多連ノズルから液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、液状樹脂の流路において前記滴下機構の手前に、液状樹脂の温度を調節する温度調節機構を有していることを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項8】
請求項2〜7のいずれか一項に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、前記滴下機構を上下動する上下駆動機構を有していることを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項9】
請求項2〜8のいずれか一項に記載の樹脂成形装置において、
前記滴下機構は、供給口にピンチバルブを有していることを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項10】
請求項1に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、前記滴下機構と接続され、液状樹脂を封入するシリンジと、前記シリンジ内の液状樹脂を押し出すピストンと、前記シリンジの周囲温度を調節する温度調節機構とを有しており、前記プレス装置の内部まで前記シリンジを進入させ、前記プレス装置の内部へ前記滴下機構から液状樹脂を供給することを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、前記滴下機構が進退動する方向において前記滴下機構と反対側に配置され、前記プレス装置の内部と外部との間で進退動する機能ユニットを有していることを特徴とする樹脂成形装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂成形装置において、
前記樹脂供給装置が、前記滴下機構の先端の鉛直下方に設けられたシャッタを有しており、
前記シャッタが、前記進退駆動機構によって前記滴下機構と共に前記プレス装置の内部と外部との間で進退動することを特徴とする樹脂成形装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2012−101517(P2012−101517A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254182(P2010−254182)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(000144821)アピックヤマダ株式会社 (194)
【Fターム(参考)】