説明

洗米装置

【課題】 米を排米口から排米した後に排米弁により排米口を閉じる際に、排米弁上に米が付着して排米口と排米弁との間に噛み込まないようにする。
【解決手段】 排米用昇降手段50により弁棒27を昇降させて、弁棒27の下降により排米口を開いて洗米槽から洗米した米を排米すると共に、弁棒27の上昇により排米弁で排米口を閉じるようにした洗米装置であって、前記排米用昇降手段50により、弁棒27を下降させて排米口から排米した後弁棒27を上昇させて排米弁で排米口を閉じるまでの間に、排米弁上に載った米を振り落とすべく弁棒27を昇降動作させる第2昇降手段58が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗米装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の洗米装置には、洗米槽の下端部に排米口が設けられ、排米口から出退移動するように上下移動自在に保持された弁棒が洗米槽内に配置され、弁棒の下端部に排米口を下側から開閉する排米弁が設けられ、弁棒を昇降させる排米用昇降手段が設けられ、排米用昇降手段により弁棒を昇降させて、弁棒の下降により排米口を開いて洗米槽から洗米した米を排米すると共に、弁棒の上昇により排米弁で排米口を閉じるようにしたものがある(例えば特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−117927号公報
【特許文献2】特開平10−192137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、従来では、排米用昇降手段により弁棒を下降させて、排米口を開いて洗米槽から洗米した米を排米する際に、排米弁上に米が落下して付着し、その後の弁棒の上昇によって排米弁により排米口を閉じる際に、排米弁上の米が排米口と排米弁との間に噛み込み、排米口から水漏れを生ずるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、排米した後に排米弁で排米口を閉じる際に、排米弁上に付着した米が排米口と排米弁との間に噛み込まないようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、洗米槽の下端部に排米口が設けられ、排米口から出退移動するように上下移動自在に保持された弁棒が洗米槽内に配置され、弁棒の下端部に排米口を下側から開閉する排米弁が設けられ、弁棒を昇降させる排米用昇降手段が設けられ、排米用昇降手段により弁棒を昇降させて、弁棒の下降により排米口を開いて洗米槽から洗米した米を排米すると共に、弁棒の上昇により排米弁で排米口を閉じるようにした洗米装置であって、
前記排米用昇降手段により、弁棒を下降させて排米口から排米した後弁棒を上昇させて排米弁で排米口を閉じるまでの間に、排米弁上に載った米を振り落とすべく弁棒を昇降動作させる第2昇降手段が設けられている点にある。
【0006】
また、本発明の他の技術的手段は、前記排米用昇降手段は、一端側に弁棒が連結され中途部が支軸廻りに上下揺動自在に支持された昇降アームと、回転駆動されかつ昇降アームの他端側に上側から接当押圧して昇降アームを支軸廻りに昇降させる排米用カムとを備え、前記第2昇降手段は、回転駆動されかつ前記排米用カムが昇降アームの他端側から外れた間に、昇降アームの他端側に押圧接当して昇降アームを昇降させる第2カムを備えている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記排米用カムの回転軸と第2カムの回転軸とは同一の回転軸とされ、同一の回転軸に対して周方向に互いにずれた位置に排米用カムと第2カムとが突設され、第2カムの先端の回転軸廻りの回転径が排米用カムの先端の回転軸廻りの回転径よりも小さく設定されている点にある。
【0007】
また、本発明の他の技術的手段は、前記排米用昇降手段により、弁棒を下降させて排米口から排米した後弁棒を上昇させて排米弁で排米口を完全に閉じる前に、前記第2昇降手段で、弁棒を1回又は複数回昇降動作させるように構成されている点にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、弁棒を下降させて排米口から排米した後弁棒を上昇させて排米弁で排米口を閉じるまでの間に、第2昇降手段により排米弁上に載った米を振り落とすべく弁棒を昇降動作させるので、米を排米口から排米した後に排米弁により排米口を閉じる際に、排米弁上に米が付着して排米口と排米弁との間に噛み込むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動炊飯機の正面図である。
【図2】同図1のA−A線断面図である。
【図3】同洗米装置部分の平面図である。
【図4】同図3のB−B線断面図である。
【図5】同作用説明用の洗米装置部分の断面図である。
【図6】他の実施形態を示す排米用昇降手段部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2は米の計量から炊飯までをマイコン制御により自動的に行う業務用(又は家庭用であってもよい)全自動炊飯機1の概略全体構成図を示す。
図1及び図2において、自動炊飯機1のメインフレーム2の上部には、貯米庫3が固定され、貯米庫3の下方に洗米装置9設けられ、洗米装置9の洗米槽4が貯米庫3の下面に取付固定されている。この洗米槽4の下方には、炊飯器5が配置可能なスペースが設けられ、メインフレーム2の下端側には炊飯器5が載置されると共に、前方に引出し自在とされた載置台6が設けられている。
【0011】
メインフレーム2は、下端部の平面視矩形状のベース部材7の後端側の左右両側に支柱部材8を立設して主構成されている。
貯米庫3は箱形のケース10を備え、ケース10内の上部には米を貯留する貯米タンク11が固定され、この貯米タンク11の上端開口は米を投入するための投入口とされている。貯米タンク11の下端側には、貯米タンク11内の米を所望量計量して下方に排出する計量機12が設けられている。
ケース10の上部は、蓋体13により開閉自在とされていて、この蓋体13を開いて貯米タンク11内に米を補給可能となっている。ケース10の前面には、各種設定を行う表示装置が設けられている。
【0012】
洗米装置9の洗米槽4は上部が円筒状で下部が漏斗状に形成されて上下に開口状とされており、槽支持体14を介してケース10下壁に取付けられている。
槽支持体14は、貯米庫3のケース10下壁を貫通する上下開口状の円筒状筒部14aと、この筒部14aの上端開口を閉塞する蓋部14bとから構成され、蓋部14bがケース10下壁上面に取付固定されている。洗米槽4を筒部14aの下部に下方から外嵌し、洗米槽4を筒部14aに複数の固定具16によって固定することによって、洗米槽4が筒部14aに下方側に取外し可能に取付けられている。
【0013】
洗米槽4内には、図3及び図4に示すように、槽内の米を攪拌するための攪拌棒17等からなる攪拌部材が設けられており、この攪拌棒17は、槽支持体14の蓋部14bに設けられた支持筒18に上下方向の軸心廻りに回転自在に支持されると共に、ケース10内下部に設けられたモータ22によりギア23,24を介して回転駆動される筒状回転軸19に固定されている。
図2に示すように、洗米槽4の下端部には下端開口からの水を排水するための排水ジャケット20が設けられている。この排水ジャケット20は筒状に形成され、上下開口状とされており、洗米槽4の下端側に下方から係合し、排水ジャケット20から米の研ぎ汁を小さな不純物と共に排水できるようになっている。
【0014】
排水ジャケット20の下端開口は排米口25とされて、排米口25が洗米槽4の下端部に設けられている。回転軸19に弁棒27が挿通され、弁棒27は洗米槽4内に上下方向に配置され、排米口25から出退移動するように上下移動自在に保持されている。弁棒27の下端部に排米口25を下側から開閉する円錐状の排米弁26が取り付けられている。
図3及び図4に示すように、ケース10内下部に弁棒27を昇降させる排米用昇降手段50が設けられている。排米用昇降手段50により弁棒27を昇降させて、弁棒27の下降により排米口25を開いて洗米槽4から洗米した米を炊飯器5に排米すると共に、弁棒27の上昇により排米弁26で排米口25を閉じるように構成されている。
【0015】
ケース10内下部に、前記排米用昇降手段50により弁棒27を下降させて排米口25から排米した後に弁棒27を上昇させて排米弁26で排米口25を閉じるまでの間に、排米弁26上に載った排米を振り落とすべく弁棒27を昇降動作させる第2昇降手段58が設けられている。
前記排米用昇降手段50は、一端側に弁棒27が連結され中途部が支軸52廻りに上下揺動自在に支持された昇降アーム53と、モータ54により回転軸49廻りに回転駆動されかつ昇降アーム53の他端側に上側から接当押圧して昇降アーム53を支軸52廻りに昇降させる排米用カム55とを備える。支軸52は槽支持体14の蓋部14b上に立設され支持部材51に支持され、モータ54は蓋部14b上に取付けられ、排米用カム55を回転軸49廻りに図4に示す矢印B方向に回転駆動する。
【0016】
前記第2昇降手段58は、排米用昇降手段50と共通の昇降アーム53を備えると共に、モータ54により回転軸49廻りに回転駆動される第2カム59を備え、第2カム59は前記排米用カム55が昇降アーム53の他端側から外れた間に、昇降アーム53の他端側に押圧接当して昇降させるように構成されている。
昇降アーム53は左右一対の側板53aと側板53aの下端同士を連結する底板53bとをコの字状に有している。
昇降アーム53の一端側の底板53bは湾曲状に折り曲げられると共に、折り曲げ部分の内側に軸部材56が設けられ、この軸部材56は昇降アーム53に固定された押え部材57と昇降アーム53の一端側とによって回動自在で且つ昇降アーム53長手方向に移動自在に挟持されている。
【0017】
一方、弁棒27の上部は径小に形成されていて、昇降アーム53の一端側、軸部材56及び押え部材57を貫通して上方突出状とされている。
また、弁棒27の上部にはネジ部60が形成されており、このネジ部60はホルダ61を貫通すると共に該ホルダ61に保持された一対のナット62に螺合されている。ホルダ61と軸部材56との間にはバネ(圧縮コイルバネ)63が圧縮状に介在されている。
また、昇降アーム53と槽支持体14の蓋部14bとの間には、昇降アーム53の一端側を引き下げるように付勢するバネ(引張りコイルバネ)64が介在されている。
【0018】
したがって、排米用カム55がB方向に回動されると、該排米用カム55により昇降アーム53の他端側が押し下げられることによって、昇降アーム53の一端側が徐々に上昇し、軸部材56,バネ63,ホルダ61及びナット62を介して弁棒27及び排米弁26が引き上げられて排米口25が閉塞される。そして、弁棒27が引き上げられた状態から排米用カム55をさらにB方向に回動させ、該排米用カム55が昇降アーム53の他端側から外れると、バネ64の付勢力によって昇降アーム53の一端側が一挙に下降し、軸部材56を介して弁棒27及び排米弁26が押し下げられて排米口25が開放される。
【0019】
また、排米用昇降手段50には、弁棒27を引き下げたときに、下から弁棒27を突き上げても、昇降アーム53の他端側が下降しないように規制する規制部材65が設けられている。これは、排米弁26を着脱する際には、弁棒27を引き下げた状態で行われるが、排米弁26を取付ける場合に、弁棒27が上方に動いてしまうと、排米弁26を取付けることができないからである。
規制部材65の一端部は、支持部材51に横方向の軸心廻りに回動自在に支持された支軸66に、昇降アーム53の下方側で支持されている。昇降アーム53の底板53bの他端側に長孔67が設けられ、規制部材65の中途部が昇降アーム53の長孔67に上下に挿通されている。
【0020】
規制部材65のコの字状の切欠きが設けられることにより、規制部材65の上端側には排米用カム55に接当する接当部65aが形成されと共に、規制部材65の中途部に係合段部65bが形成され、図4に鎖線で示す如く係合段部65bが底板53bの長孔67の他端側開口縁部に下側から係合することにより、規制部材65が昇降アーム53の他端側が下降しないように規制する。
規制部材65の下端側にはバネ(引張りコイルバネ)68の一端が掛止され、このバネ68の他端部は槽支持体14の蓋部14b上に固定の掛止部材69に掛止されていて、規制部材65が、図4の実線で示す位置から鎖線で示す位置に揺動するように付勢されている。
【0021】
したがって、弁棒27を引き下げたときにあっては、規制部材65は図4の鎖線で示す位置に在り、係合段部65bが底板53bの長孔67の他端側開口縁部に下側から係合し、これによって昇降アーム53の他端側の下降が規制される。また、弁棒27を引き下げるときには、昇降アーム53よりも先に規制部材65の接当部65aが排米用カム55に接当して該規制部材65が図4の矢示C方向に押動されて、規制部材65が傾いて昇降アーム53の支軸52廻りの揺動を許容する。
排米用カム55の回転軸49と第2カム59の回転軸49とは同一の回転軸とされ、回転軸49に対して周方向に互いにずれた位置に排米用カム55と第2カム59とが支持筒体73を介して突設されている。支持筒体73は回転軸49に嵌合固着され、支持筒体73に排米用カム55と第2カム59とが突設されていて、排米用カム55と第2カム59とは回転軸49の軸方向に互いに離間して配置され、排米用カム55は昇降アーム53の底板53bの幅方向一端側に対応し、第2カム59は昇降アーム53の底板53bの幅方向他端側に対応しており、底板53bの他端側の排米用カム接当部分H1と第2カム接当部分H2とは底板53bの幅方向に離間した位置に設けられている。
【0022】
そして、底板53bの他端側を斜めに切り欠くことにより第2カム接当部分H2の他端側端部は、底板53bの排米用カム接当部分H1の他端側端部よりも支軸52側に位置するように設定されている。また、排米用カム55は半円柱状に形成され、第2カム59は排米用カム55よりも小さい柱状に形成され、第2カム59の先端(突出端)59aの回転軸49廻りの回転径は、排米用カム55の先端(突出端)55aの回転軸49廻りの回転径よりも小さく設定されている。これらにより、図5に鎖線で示す如く第2カム59の押圧による昇降アーム53の他端側の下降位置が排米用カム55の押圧による昇降アーム53の他端側の下降位置よりも高くなり、第2カム59による弁棒27の上昇位置が排米用カム55による弁棒27の上昇位置よりも低くなるように構成されている。即ち、排米用昇降手段50により、弁棒27を下降させて排米口25から排米した後に弁棒27を上昇させて排米弁26で排米口25を完全に閉じる前に、第2昇降手段58で、排米弁26で排米口25を完全には閉じない(軽く閉じる)程度に弁棒27を1回昇降動作させるように構成されている。
【0023】
前記実施の形態によれば、洗米装置9で洗米した後に洗米した米を炊飯器5に排米する場合、図5に実線で示す如く弁棒27が上昇し排米弁26で排米口25を閉じた状態からモータ54で回転軸49をB方向に回転させる。排米用カム55が回転軸49廻りにB方向に回転することにより、排米用カム55が昇降アーム53の他端側から外れ、バネ64の付勢により昇降アーム53が支軸52廻りに矢印D方向に揺動して、昇降アーム53の一端側が下降して弁棒27が急速に下降し、その結果、排米弁26が排米口25に対して下方に離間し、排米口25から洗米した米が排米される(炊飯器5に供給される)。
【0024】
排米終了後の排米用カム55が昇降アーム53の他端側から外れた間に、回転軸49のB方向の回転により、図5に鎖線で示す如く第2カム59が昇降アーム53の他端側に押圧接当して弁棒27を徐々に上昇させる。その後、排米弁26で排米口25を閉じる前に、第2カム59が昇降アーム53の他端側から外れることにより、図5に鎖線で示す状態からバネ64の付勢により昇降アーム53が支軸52廻りに矢印D方向に揺動して、昇降アーム53の一端側が下降して弁棒27が急速に下降し、この弁棒27乃至排米弁26の下降の際の衝撃によって、排米弁26上に付着した米が振り落とされる。その後、回転軸49のB方向の回転により、排米用カム55が昇降アーム53の他端側に押圧接当して弁棒27を徐々に上昇させ、図4及び図5に実線で示す如く排米弁26で排米口25を閉じた状態に戻り、回転軸49の回転が停止して洗米装置9が洗米可能な状態になる。
【0025】
従って、排米口25を開いて洗米槽4から洗米した米を排米する際に、排米弁26上に洗米した米が落下して付着しても、排米弁26で排米口25を完全に閉じる前に、第2昇降手段58で弁棒27を昇降しその際の衝撃により、排米弁26上に付着した米を振り落とすことができ、排米弁26上に付着した米が排米口25と排米弁26との間に噛み込むのを防止でき、排米口25からの水漏れ等を防ぐことができる。
図6は他の実施形態を示し、第2昇降手段58の第2カム59を回転軸49の周方向にずらして2つ設け、これにより、排米した後に排米弁26で排米口25を完全に閉じる前に、第2昇降手段58で、弁棒27を2回昇降動作させるようにしたものである。その他の点は前記実施形態の場合と同様の構成である。
【0026】
なお、前記実施の形態では、排米弁26上に載った排米を振り落とすべく弁棒27を昇降動作させる第2昇降手段58として、排米用昇降手段50の排米用カム55とは別体に設けた第2カム59を利用しているが、第2昇降手段58の構成はこのようなものに限定されず、例えば、排米用昇降手段50の排米用カム55を、弁棒27を複数回昇降させるように複雑な形状をすることによって、第2昇降手段58の一部を排米用カム55で兼用させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、排米した後に排米弁26で排米口25を完全に閉じる前に、第2昇降手段58により、1回又は2回弁棒27を昇降動作させるようにしているが、これに代え、第2昇降手段58で3回以上弁棒27を昇降動作させるようにしてもよいことは勿論である。
【0027】
また、前記実施の形態では、排米用カム55の回転軸49と第2カム59の回転軸49とは同一の回転軸とされ、回転軸49に対して周方向に互いにずれた位置に排米用カム55と第2カム59とが支持筒体73を介して突設されているが、これに代え、排米用カム55と第2カム59とを別々の回転軸に突設して、これらを互いに異なる回転軸廻りに別個のモータで回転駆動するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、自動炊飯機1に組み込まれた洗米装置9に対して本願発明を適用実施しているが、これに代え、自動炊飯機とは別個に製造販売される単独の洗米装置に本願発明を適用実施するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
自動炊飯機に組み込んだ洗米装置又は自動炊飯機とは別個の洗米装置に利用できる。
【符号の説明】
【0029】
1 自動炊飯機
4 洗米槽
9 洗米装置
26 排米弁
25 排米口
27 弁棒
49 回転軸
50 排米用昇降手段
52 支軸
55 排米用カム
55a 先端
58 第2昇降手段
59 第2カム
59a 先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗米槽(4)の下端部に排米口(25)が設けられ、排米口(25)から出退移動するように上下移動自在に保持された弁棒(27)が洗米槽(4)内に配置され、弁棒(27)の下端部に排米口(25)を下側から開閉する排米弁(26)が設けられ、弁棒(27)を昇降させる排米用昇降手段(50)が設けられ、排米用昇降手段(50)により弁棒(27)を昇降させて、弁棒(27)の下降により排米口(25)を開いて洗米槽(4)から洗米した米を排米すると共に、弁棒(27)の上昇により排米弁(26)で排米口(25)を閉じるようにした洗米装置であって、
前記排米用昇降手段(50)により、弁棒(27)を下降させて排米口(25)から排米した後弁棒(27)を上昇させて排米弁(26)で排米口(25)を閉じるまでの間に、排米弁(26)上に載った米を振り落とすべく弁棒(27)を昇降動作させる第2昇降手段(58)が設けられていることを特徴とする洗米装置。
【請求項2】
前記排米用昇降手段(50)は、一端側に弁棒(27)が連結され中途部が支軸(52)廻りに上下揺動自在に支持された昇降アーム(53)と、回転駆動されかつ昇降アーム(53)の他端側に上側から接当押圧して昇降アーム(53)を支軸(52)廻りに昇降させる排米用カム(55)とを備え、前記第2昇降手段(58)は、回転駆動されかつ前記排米用カム(55)が昇降アーム(53)の他端側から外れた間に、昇降アーム(53)の他端側に押圧接当して昇降アーム(53)を昇降させる第2カム(59)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の洗米装置。
【請求項3】
前記排米用カム(55)の回転軸(49)と第2カム(59)の回転軸(49)とは同一の回転軸(49)とされ、同一の回転軸(49)に対して周方向に互いにずれた位置に排米用カム(55)と第2カム(59)とが突設され、第2カム(59)の先端(59a)の回転軸(49)廻りの回転径が排米用カム(55)の先端(55a)の回転軸(49)廻りの回転径よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の洗米装置。
【請求項4】
前記排米用昇降手段(50)により、弁棒(27)を下降させて排米口(25)から排米した後弁棒(27)を上昇させて排米弁(26)で排米口(25)を完全に閉じる前に、前記第2昇降手段(58)で、弁棒(27)を1回又は複数回昇降動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに1項に記載の洗米装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−10723(P2011−10723A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155425(P2009−155425)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】