説明

洗米装置

【課題】貯米タンク内の米を簡単に取り出すことができる洗米装置を提供する。
【解決手段】貯米タンク12の下方に洗米タンク4を設け、洗米タンク4を該洗米タンク4の上端開口を塞ぐタンク支持体18に着脱自在に取り付け、タンク支持体18に、貯米タンク12下端の米排出口14の下方に位置する米通過口22を形成し、米通過口22と米排出口14との間に、貯米タンク12内の米を計量して米通過口22を介して洗米タンク4内に投入する米計量器23を設け、洗米タンク4をタンク支持体18から取り外した状態で米計量器23を駆動可能とすると共に、タンク支持体18から洗米タンク4を取り外した状態で米計量器23を駆動して貯米タンク12内の米を排出させる際において、米通過口22を介して排出される米を容器に案内するための米排出ガイド45を前記米通過口22に着脱自在に取り付けるための係合部49を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯米タンク内の米を計量して下方の洗米タンクに落下供給するようにした洗米装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、米を貯留する貯米タンクの下方に米を洗米するための洗米タンクを設け、この洗米タンクを該洗米タンクの上端開口を塞ぐタンク支持体に着脱自在に取り付け、前記タンク支持体に前記貯米タンクの下端に設けた米排出口の下方に位置する米通過口を形成し、前記米排出口と米通過口との間に、貯米タンク内の米を計量して前記米通過口を介して洗米タンク内に投入する米計量器を設けた洗米装置が特許文献1にて開示されている。
前記貯米タンクはケース内に収納され、このケース内の、貯米タンクの下方側には、前記米計量器や洗米タンク内に設けられた撹拌棒を回転駆動するための撹拌モータや洗米タンク下端に設けた排米口を開閉自在に塞ぐ排米弁を駆動させるための排米モータ等が収納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−117927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記洗米装置において、貯米タンク内に残っている米を取り出したい場合がある。例えば、米計量器や撹拌モータや排米モータ等をメンテナンスする際において貯米タンクを取り外す場合や、貯米タンク内に貯留している米の種類を変えたい場合などである。
従来の洗米装置にあっては、貯米タンクの上端開口から貯米タンク内の米を取り出すか、米計量器だけを駆動させて貯米タンク内の米を洗米タンク内に排出することが考えられる。
貯米タンクの上端開口から米を取り出す場合は、貯米タンク内の底部及び米計量器内に米が残ると共に手間がかかるという問題があり、洗米タンク内に米を排出させる場合は、洗米タンク内の水分を取らないと米が濡れてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、貯米タンク内の米を簡単に取り出すことができる洗米装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、米を貯留する貯米タンクの下方に米を洗うための洗米タンクを設け、この洗米タンクを該洗米タンクの上端開口を塞ぐタンク支持体に着脱自在に取り付け、前記タンク支持体に前記貯米タンクの下端に設けた米排出口の下方に位置する米通過口を形成し、この米通過口と前記米排出口との間に、貯米タンク内の米を計量して前記米通過口を介して洗米タンク内に投入する米計量器を設け、前記洗米タンクをタンク支持体から取り外した状態で米計量器を駆動可能とすると共に、タンク支持体から洗米タンクを取り外した状態で米計量器を駆動して貯米タンク内の米を排出させる際において、前記米通過口を介して排出される米を容器に案内するための米排出ガイドを前記米通過口に着脱自在に取り付けるための係合部を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、タンク支持体を樹脂で形成することにより該タンク支持体に前記米通過口及び係合部を一体形成するのがよい。
また、前記米通過口の下面側に取り付けられる米排出ガイドの受け部を米通過口の下方側に配置した状態から前記受け部を上方移動させると共に略水平方向にスライドさせた後、下方移動させることにより、前記受け部に設けた被係合部が前記係合部に係合して前記米排出ガイドが米通過口に取り付けられるよう構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、貯米タンク内の米を取り出す際において、洗米タンクをタンク支持体から取り外した後、米排出ガイドを米通過口に取り付け、その後、米計量器を駆動させることにより貯米タンク内の米を容器へと簡単に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】自動炊飯機の上部の正面断面図である。
【図2】自動炊飯機の正面図である。
【図3】タンク支持体の斜視図である。
【図4】タンク支持体の米通過口形成部分の平面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図図である。
【図6】(a)は図4のB−B線矢視断面図、(b)は図5のC部の拡大図、(c)は図5のD部の拡大図である。
【図7】米通過口に米排出ガイドを取り付ける手順を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1,図2において、1は米の計量・洗米・炊飯をマイコン制御によって自動で行う自動炊飯機である。
この炊飯機1は、機枠2と、この機枠2の上部に設けられた貯米庫3と、この貯米庫3の下方に設けられた洗米タンク4と、この洗米タンク4の下方に設けられた炊飯器5と、この炊飯器5を載置すべく機枠2の下端側に設けられた載置台6とを有する。
前記機枠2は、下端部の平面視矩形状のベース部材7と、このベース部材7の後端側の左右両側に立設された左右一対の支柱部材8とを有する。なお、左右支柱部材8同士は、例えば下部において連結部材によって相互に連結されている。
【0011】
前記貯米庫3は、上端開口状の箱状のケース11と、このケース11内の上部側に収納された上端開口状の貯米タンク12と、この貯米タンク12の上端開口を開閉自在に閉塞する蓋体13とを有する。
貯米タンク12はケース11の上端開口からケース11内に挿入されていて、該貯米タンク12によってケース11の上端開口が塞がれている。
前記ケース11の下面の後端側が機枠2の左右支柱部材8の上端に固定されている。
前記貯米タンク12の上端開口は米の投入口とされ、この貯米タンク12の下端側には該貯米タンク12内の米を排出する米排出口14が設けられている。
【0012】
洗米タンク4は、上部が円筒状で下部が下方に向けて先細り状の漏斗状に形成されていると共に上端及び下端が開口状とされたタンク本体16と、このタンク本体16の下端側に着脱自在に取り付けられていてタンク本体16の下端開口を介して該タンク本体16内に連通する排水ジャケット17とを有する。
この洗米タンク4の上端側が前記貯米庫3のケース11の下壁に固定されたタンク支持体18に着脱自在に取り付けられている。
タンク支持体18は、その上壁19がケース11の下壁に取付固定されていて、ケース11の下面から下方突出状とされ、タンク支持体18の上壁19上面側はケース11の下壁に形成された開口を介してケース11内に露出状とされている。
【0013】
タンク支持体18は樹脂によって形成され、図3に示すように、上壁19から下方に突出する筒状の取付部20を有し、この取付部20の下端に前記洗米タンク4の上端側が接当し、且つ複数の取付具21(パチン錠)を介して洗米タンク4が取付部20に着脱自在に取り付けられている。したがって、洗米タンク4の上端開口は、タンク支持体18によって塞がれている。
タンク支持体18の上壁19には、貯米タンク12下端の米排出口14の下方に位置する米通過口22が形成され、この米通過口22と前記米排出口14との間には、米排出口14から排出される貯米タンク12内の米を計量して米通過口22を通して洗米タンク4に供給する米計量器23が設けられている。
【0014】
当該炊飯機1には、洗米タンク4内に水(水道水)を供給する給水装置が設けられている。
洗米タンク4内には、該洗米タンク4内の米を撹拌する撹拌棒26が設けられている。
この撹拌棒26は、タンク支持体18の上壁19に上下軸廻りに回転自在に支持され、タンク支持体18の上面側に設けられた撹拌モータによって回転駆動され、洗米タンク4内に給水しながら撹拌棒26を回転させることにより、洗米タンク4内の米が洗米される。
【0015】
排水ジャケット17の下面側には、洗米した米を水加減水と共に排出するための排米口27が設けられ、この排米口27は円錐状の排米弁28によって開閉自在に閉塞されている。
排米弁28は、洗米タンク4内の中心に上下方向に配置された弁棒29の下端に取り付けられ、前記弁棒29はタンク支持体18の上面側に設けられた昇降機構によって昇降操作され、この排米弁29を引き上げられることで排米口27が閉じ、下降されることにより排米口27が開く。
【0016】
排水ジャケット17の側方には排水ボックス31が設けられ、この排水ボックス31と排水ジャケット17とは排水パイプ32によって連通されている。
また、排水ジャケット17内には、洗米タンク4のタンク本体16の下端開口と排米口27との間の空間を取り囲むように截頭円錐筒状に形成された分離板33が設けられている。
この分離板33は水は通すが米は通さない小孔が多数形成されており、排水ジャケット17から排水ボックス31へと米の研ぎ汁が小さな不純物と共に流れるようになっており、また、米の研ぎ汁等は排水ボックス31から排水溝へと流れるようになっている。
【0017】
また、排水ボックス31内には、排水ジャケット17側から排水ボックス31への流体の浸入口を開閉自在な開閉弁34が設けられ、この開閉弁34はタンク支持体18の上面に設けられた開閉モータによって開閉駆動される。
タンク支持体18の取付部20には、洗米タンク4内に水を貯めて、該水をオーバーフローさせたときに、洗米タンク4からオーバーフローする水を排水させるためのオーバーフロー部35が設けられ、このオーバーフロー部35は縦排水パイプ36を介して排水ボックス31に連通している。したがって、洗米タンク4からオーバーフローした水及び不純物は、排水ボックス31から排水溝へと流れる。
【0018】
なお、タンク支持体18の取付部20内で且つ上壁19の下面には、中央部に位置していて撹拌棒26を回転自在に支持する軸受部24と、この軸受部24の右側に隣接した前記米通過口22と、前記軸受部24の前側及び後側に配置された給水部25とが設けられ、該下面のその他の部分は、上方に向けて凹設状の球面状に形成されている。
前記ケース11内の貯米タンク12の下方側は、前記撹拌棒26を駆動する撹拌モータ、排米弁29を昇降する昇降機構、前記開閉弁34を開閉させる開閉モータ等を収容する収容部とされ、これらはタンク支持体18の上面に取付固定されている。
【0019】
載置台6は、機枠2のベース部材7上に水平方向(前後方向)移動自在に設けられ、本実施形態では、この載置台6の前部に把持部37が設けられ、炊飯器5の本体(内釜及び外釜)を洗米タンク4の直下から洗米タンク4の前方側に引き出すことができるように構成されている。
炊飯器5は、内釜と、この内釜の上端開口を開閉自在に塞ぐ上蓋と、内釜を収容すると共に該内釜を加熱する加熱装置を備えた外釜とを有する。
この炊飯器5の上蓋には、洗米タンク4の排米口27から落下排出される洗米された米及び水加減水を内釜へと通過させるための円形状の米投入口が形成され、この米投入口は前後方向にスライド自在なシャッターによって開閉自在に閉塞されている。
【0020】
上蓋及びシャッターは昇降装置によって機枠2に昇降自在に支持されている。
貯米庫3のケース11の前壁内側には炊飯機1を制御する制御装置が設けられていると共に、貯米庫3のケース11の前面には、操作パネル38が設けられている。
操作パネル38には、炊飯機1を始動させるスタートスイッチが設けられている他、該操作パネル38によって、炊飯する米の量、米の洗い方の程度(軽く〜念入り)の選定、炊き加減(軟〜硬)の選定、炊き方の種類(通常の白米、玄米、おこわ、おかゆ等)の選定等が入力可能とされ、この操作パネル38によって入力された条件によって、貯米庫3内の米が計量され、洗米され、水加減されて炊飯されるように自動運転される。
【0021】
前記米計量器23は、上下に開口を有するケーシング39内に円筒状の計量ドラム40を軸心が前後方向に一致するように横向きに収納してなると共に、この計量ドラム40を軸芯回りに回転駆動するモータを備えてなる。
前記ケーシング39は、貯米タンク12の下端側に取り付けられ、該ケーシング39の上端開口は貯米タンク12の米排出口14に連通しており、該ケーシング39の下端開口は、上下方向で米通過口22に対向している。
計量ドラム40にはその周壁の一部に軸心方向にわたる開口が形成され、この計量ドラム40の開口が上向きとなったときに貯米タンク12内の米が計量ドラム40内に流入し、計量ドラム40の開口が下向きとなったときに計量ドラム40内の米が米通過口22を介して洗米タンク4内に落下供給される。
【0022】
したがって、この米計量器23にあっては、計量ドラム40の回転回数によって貯米タンク12内の米を計量することができるよう構成されている。
前記米通過口22は、図3〜図6に示すように、タンク支持体18の上壁19を上下方向に貫通する貫通孔41と、この貫通孔41の縁部全周縁から下方に延出する周壁部42とを有する。
貫通孔41は平面視で前後方向に長い矩形状に形成され、これに対応して前記周壁部42は左右側壁42aと前後壁42b,42cとからなる矩形の筒状に形成されている。
【0023】
タンク支持体18の上壁19上面の前記貫通孔41の周囲には、該貫通孔41に沿って全周にわたって形成されたシール材載置面43と、該シール材載置面43の外縁から上方に立ち上がる立上り壁44とが設けられている。前記シール材載置面43は所定幅の平坦面に形成されている。
前記シール材載置面43には四角筒状のシール材46が載置され、このシール材46の上面には、前記米計量器23の下端開口の周囲に形成されたフランジ47が接当している。米排出口14と米通過口22とはシール材46の内側空間を介して連通している。
【0024】
また、シール材載置面43には複数の位置決め突起48が上方突出状に設けられている。
前記自動炊飯機1にあっては、例えば、米計量器23や撹拌モータや排米モータ等をメンテナンスする際において貯米タンク12を取り外す場合や、貯米タンク12内に貯留している米の種類を変えたい場合など、貯米タンク12内に残っている米を取り出したい場合がある。
このような場合に、貯米タンク12内に残っている米を米通過口22を介して排出させることができるように、本実施形態の自動炊飯機1では、米計量器23だけを駆動させることができるように構成されている。
【0025】
この米計量器23だけを駆動させるのは前記操作パネル38に備えられた操作スイッチによって操作可能とされている。
この貯米タンク12内の残留米の取り出しは、洗米タンク4を取り外した状態で行われる。
また、本実施形態の自動炊飯機1にあっては、米通過口22から排出された米を容器に案内するための米排出ガイド45を米通過口22に取り付けるための係合部49が該米通過口22に設けられている。
【0026】
この係合部49は、米通過口22の周壁部42の左右の各側壁42aに前後一対設けられている。また、該係合部49は、米通過口22の周壁部42の側壁42a外面の下部に形成されている。
前記係合部49は、側面視四角ブロック状のベース部50と、このベース部50の上面後部に上方突出状に設けられた係合凸部51とから構成されている。
前記周壁部42、立上り壁44、係合部49は、樹脂製のタンク支持体18に一体形成されている。
【0027】
また、係合部49の上方には、前記シール材載置面43を形成する壁部52を上下方向で貫通する孔53が形成されている。この孔53は、タンク支持体18を成型する成形型の、係合部49上面を形成する部分によって形成されるものである。
前記米排出ガイド45は、米通過口22に取り付けられて該米通過口22から排出される米を受ける受け部54と、この受け部54で受けた米を容器に案内するフレキシブルホース等からなるガイド部材55とから構成されている。
前記受け部54は、上端が開口状とされていると共に上部が四角筒状に形成されていて、米通過口22の周壁部42に下側から外嵌可能とされている。
【0028】
また、この受け部54の下部は、下方に行くに従って先窄まり状とされており、下端が開口している。
ガイド部材55は、受け部54の下端に、該受け部54の下端開口に連通するように接続されている。
前記受け部54の上端側の内側には、該受け部54を米通過口22の周壁部42に外嵌させたときに、該周壁部42から受け部54が下方に外れないように(受け部54の抜け止めをすべく)前記係合部49に係合する被係合部56が設けられている。
【0029】
この被係合部56は、前記係合部49に対応して、受け部54の左右の側壁54a内面上部に前後一対設けられている。
この被係合部56は、側面視四角ブロック状のベース部57と、このベース部57の前上部から前方に突出する突出部58とを有し、突出部58の下面には、下方から上方に向けて凹設された係合凹部59が形成され、この係合凹部59は、係合部49の前記係合凸部51に上方から嵌合可能とされている。
なお、前記係合部49に係合凹部を設け、被係合部56に係合凹部に上方から係合する係合凸部を設けてもよい。また、係合部49を米通過口22の周壁部42の前後壁42b,42cに設け、被係合部56を受け部54の前後の壁部の内面に設けてもよい。
【0030】
次に、図7を参照して、前記米排出ガイド45の受け部54を米通過口22に取り付ける手順について説明する。
先ず、受け部54を米通過口22の下方に配置する。このとき、図7(a)に示すように、被係合部56が係合部49の若干後方側に位置するように米通過口22に対して受け部54を配置する。
次に、受け部54を上方移動させて米通過口22の周壁部42に受け部54の上部を外嵌させる。このとき、図7(b)に示すように、被係合部56(又は受け部54)の上端をシール材載置面43を構成する壁部52の下面に接当させると(接当させなくてもよい)、被係合部56の突出部58が係合部49の係合凸部51よりも上方側に位置する。
【0031】
次に、受け部54を前方にスライド(略水平方向にスライド)させて、図7(c)に示すように、被係合部56のベース部57の前面下部を係合部49の後面に接当させる(接当させなくてもよい)。この状態で、被係合部56の突出部58(係合凹部59)が係合部49の係合凸部51の真上に位置する。
次に、受け部54を下方に移動させると、図7(d)に示すように、係合部49の係合凸部51に被係合部56の突出部58の係合凹部59が上方側から嵌合し、係合部49の係合凸部51に被係合部56の係合凹部59が嵌合することにより、米通過口22に対する受け部54の前後方向の動きが規制される。
【0032】
また、このとき、左右の被係合部56が米通過口22の周壁部42の側壁42aによって左右方向の動きが規制され(米通過口22に対する受け部54の左右方向の動きが規制され)るので、係合部49に対して被係合部56が左右方向に外れることがない。
また、受け部54を米通過口22から取り外すには、前述した手順と逆の動作によって行われる。
前述したように、本実施形態では、米通過口22に対して米排出ガイド45の受け部54が簡単に取付け・取外しすることができるよう構成されている。
【0033】
また、米排出ガイド45の受け部54を米通過口22に取り付ける構造としては、前記実施形態の構造のものに限定されることはない。
前記構成の炊飯機にあっては、貯米タンク12内の米を取り出す場合、タンク支持体18から洗米タンク4を取り外すと共に、米通過口22に米排出ガイド45の受け部54を取り付け、米排出ガイド45のガイド部材55の下端側を床等に載置された容器に挿入する。この状態で、米計量器23を駆動させると、貯米タンク12内の米を容器へと取り出すことができる。
【0034】
なお、洗米タンクを取り外した状態で、貯米タンク12内の米を取り出す際において、容器を米通過口22の下方に配置するようにすると前述した米排出ガイド45は必要ではないが、この場合、撹拌棒26が邪魔者になるので、該撹拌棒26を取り外す作業が必要であるばかりでなく、容器を手で保持しながら、米計量器23を操作しなければならないという問題もある。
また、本実施形態では、米の計量から炊飯までを自動で行う自動炊飯機を例示したが、本発明を、米の計量から洗米した米を水加減水と共に洗米タンクから排出する自動洗米機に採用してもよい。
【符号の説明】
【0035】
4 洗米タンク
12 貯米タンク
14 米排出口
18 タンク支持体
22 米通過口
23 米計量器
45 米排出ガイド
49 係合部
54 受け部
56 被係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米を貯留する貯米タンク(12)の下方に米を洗うための洗米タンク(4)を設け、この洗米タンク(4)を該洗米タンク(4)の上端開口を塞ぐタンク支持体(18)に着脱自在に取り付け、前記タンク支持体(18)に、前記貯米タンク(12)の下端に設けた米排出口(14)の下方に位置する米通過口(22)を形成し、この米通過口(22)と前記米排出口(14)との間に、貯米タンク(12)内の米を計量して前記米通過口(22)を介して洗米タンク(4)内に投入する米計量器(23)を設け、前記洗米タンク(4)をタンク支持体(18)から取り外した状態で米計量器(23)を駆動可能とすると共に、タンク支持体(18)から洗米タンク(4)を取り外した状態で米計量器(23)を駆動して貯米タンク(12)内の米を排出させる際において、前記米通過口(22)を介して排出される米を容器に案内するための米排出ガイド(45)を前記米通過口(22)に着脱自在に取り付けるための係合部(49)を設けたことを特徴とする洗米装置。
【請求項2】
タンク支持体(18)を樹脂で形成することにより該タンク支持体(18)に前記米通過口(22)及び係合部(49)を一体形成したことを特徴とする請求項1に記載の洗米装置。
【請求項3】
前記米通過口(22)の下面側に取り付けられる米排出ガイド(45)の受け部(54)を米通過口(22)の下方側に配置した状態から前記受け部(54)を上方移動させると共に略水平方向にスライドさせた後、下方移動させることにより、前記受け部(54)に設けた被係合部(56)が前記係合部(49)に係合して前記米排出ガイド(45)が米通過口(22)に取り付けられるよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗米装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−20011(P2011−20011A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−164898(P2009−164898)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】