流体制御システム
本発明は流体システム(99)を提供し、ハイドロリック流体消費装置を供給するための圧力下ハイドロリック流体源(100)を、前記流体源と前記消費装置(103)との間を通るバルブ(102)と共に含む。第1の流体コンプライアンス(105)が前記流体源(100)と前記バルブ(102)の間に設けられ、可変制限装置(110)が前記バルブ(102)を通る流体の流れのために断面を変更するために設けられ、かつより大きい領域を持つ第1の位置(A)とより小さい領域を持つ第2の位置(B)との間を可動である。バイアス手段(117)は、前記バルブ(102)を通じて流体が流れる際に開口手段(Fa)が前記制限装置(110)をバイアス(117)に対抗させる一方で、前記制限装置(110)を前記第2の位置へバイアスさせ、及びダンピング手段(126)は前記第1及び第2の位置の間の前記制限装置の動きをダンピングし、前記制限装置(110)の移動速度の増加に応じて抵抗を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体システムに関し、特に、限定されるものではないがハイドロリック荷重を駆動するための流体システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のための流体動力システムにおいて、原動力により駆動された可変流体源が流体をアクチュエータ(油圧モータや直線シリンダなど)へバルブシステムを介して供給されることは共通している。1つの可変流体源として通常の容積式ポンプにおいては、前記流体出力が、お互いが位相角で分離される別々の作動チャンバのいくつかからの流れの合計である。通常これらの流れは半波整流正弦波であり、7以上の作動チャンバが使用されても、前記出力流体中にはある程度の高周波数パルス性流れ(ここで「高周波数」とは原動力シャフトの周波数を超える周波数を意味する。)が存在する。しかしこれらの機械については前記高周波数パルス性流れは平均の定常流れに比べて小さいものである。前記流体源からの流れが可変であることが望まれる場合には、通常前記作動チャンバのストロークが変更される。これにより例えば前記流れが低減するなどの前記作動チャンバからの流れの比率を低減させ、前記高周波数パルス性流れを減少させる効果を生じる。
【0003】
しかし新しい型の流体動力システムが導入されており、この流体源は通常の可変ストローク容積式ポンプよりもずっと多い高周波パルス性流れを示す。これらの流体源の開発は、それらが従来の流体源に比べてエネルギー効率及び制御可能性が改善されているという理由からなされている。1つのそのような流体源はいわゆるデジタル容積型ポンプ又は総合的調整型ポンプと呼ばれているものである(EP0361927B1、EP0494236B1及びEP1537333)。これは1つの容積型流体ポンプであり、それぞれの作動チャンバの出力流れが、電子制御装置によって、電子的要求に応じることが可能な高速度バルブ手段を用いてストローク毎に基づいて制御されるものである。かかる装置においては、前記出力流れの制御は、変換のタイミング、及び前記出力に接続される作動チャンバの時間平均比率を変更する前記制御装置により変更される。かかるポンプは通常の可変ストロークポンプよりもより効果的であり制御可能なものである。同様の操作ポンプがまた、US6651545に開示されている。かかる流体源が通常の流体動力システムで使用される場合、高周波パルス性流れが増加し、許容できないノイズと振動を生じる可能がある。これはオペレータ及び機械の近くの人々に不便であると同時に、フィッティング、フィルター又はホースなどの流体システムの部品の寿命を低減させ、従って装置の安全性を損なう恐れがある。
【0004】
GB2160950には、採掘操作で使用されるカムパッカーなどのパルス性流れのハイドロリック回路の返送ラインに適合させるためのハイドロリックダンパーバルブを開示する。このバルブ要素はパルス性流れがそこに当たるまで置かれたままであり、前記流れが止まるとその置かれた位置へ戻る。EP0083403はダンピングポペット型の圧力放出バルブを開示し、前記ダンピング作用は捕獲された流体の容積により与えられる。この装置は入口から出口、その逆の連続した漏れを与える。
【0005】
パルス性流れの緩和は、例えばオレオ式空力アキュムレータなどの手段によりシステムの適応性増加することで達成され得ることはよく知られている。しかし大流体への適応化は費用と重量増加を要するものであり、またシステムの動力学的応答も低減させることとなる。
【0006】
また、パルス性流れの緩和は、前記流体源とアクチュエーターとの間に固定された邪魔板を挿入することで達成され得ることもよく知られている。しかしこれは、係る邪魔板間の圧力低下により消費される大きなエネルギー損失を生じる不利があり、特に流速が高い場合にそうである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、通常のストローク可変ポンプと比較して、許容できないノイズや振動のない、及び固定制限装置に伴う大容量の流体コンプライアンス又はエネルギー消費の費用的及び動力学的不利のない前記記載の流体源の利点を達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明は流体システムを提供し、前記流体システムは、
圧力下ハイドロリック流体源、
ハイドロリック流体消費装置、
前記ハイドロリック流体源と前記流体消費装置の間に流体を通すバルブ、
前記ハイドロリック流体源と前記バルブの間の第1の流体コンプライアンス、
前記バルブを通じる流体の流れに利用可能な前記断面領域を変更するための可変制限装置であり、より大きな前記領域を持つ第1の位置(A)とより小さい前記領域を持つ第2の位置(B)の間を移動可能である可変制限装置、
前記制限装置を前記第2の位置にバイアスするためのバイアス手段、
流体が前記バルブを通じる場合に前記バイアスに前記制限装置を対向させるための開口手段、及び
前記第1の位置と第2の位置の間の前記制限装置の動きをダンピングし、かつ前記制限装置の移動速度の増加で抵抗を与えるためのダンピング手段とを含む、流体システムである。
【0009】
好ましくは、前記開口手段は、前記制限装置の表面を含み、前記制限装置の表面は前記バルブを通じる流体流れ内に又は隣接して設けられるか、前記バルブを通じて流れる流体から流体圧力により作用される。しかし、セレノイド駆動バルブ又は可変制御アクチュエーターなどの開口手段又は類所の装置もまた同じ目的で適用され得ることは理解される。
【0010】
好ましくは前記流体システムは前記ハイドロリック流体源を制御するための制御装置を含む。好ましくは前記制御装置は電気的制御装置である。好ましくは、前記制御装置は前記流体源からの流体流れを制御することができるものである。
【0011】
好ましくは、前記流体源は使用の際に種々の流れを生成し、複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を持ち、これらは少なくとも最小時間Taで分離されており、かつ前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrがTaよりも長い。前記時間定数Trは、前記バルブを通じる流れ中の無限に持続するステップ変化の後で前記制限装置がその開始位置からその最終位置への距離の63%動くために要する時間であるか、又は同じステップの後で前記断面領域が前記開始位置及び最終位置の間の領域の違いの63%まで変化するために要する時間である。
【0012】
好ましくは前記局所流れ最小値は、一時的に隣接する局所流れ最小値から少なくとも最小時間Tb離れており、かつ前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTbよりも大きい。
【0013】
好ましくは前記流体源は複数の作動チャンバを含み、これらは前記バルブと接続可能であり又は分離可能であり、それにより前記流体源が複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を含む種々の流れを生成させる。好ましくは、前記制御装置は、間隔Td以下の周期で前記バルブに接続される一組の作動チャンバへ作動チャンバを追加し、作動チャンバを除去し、又は追加するか除去するかのいずれでも操作可能であり、かつダンピングされた制限装置の移動の時間定数TrはTdよりも大きい。
【0014】
好ましくは、流体源は複数の作動チャンバを含み、それぞれ非ゼロ最小時間Tpにより分離される流れパルスを生成し、前記それぞれの流れパルスは最大長さTcを持ち、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTcよりも大きい。好ましくは、前記流体源は、流れパルスの総和により形成される複数の局所流れ最大値及び局所最小値を含む種々の流れを生成し、前記流れパルスはそれぞれ最大長さTcを持ち、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTcよりも大きい。
【0015】
好ましくは前記流体源はパルス性流体源であり、使用の際に複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を含み、かつ1以上のより短い繰り返し流れパターンを持ちそれぞれが同じ平均流れと最大期間Tfを持ち、好ましくは前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTfよりも大きい。
【0016】
好ましくは、少なくともいくつかの操作条件で少なくとも前記局所流れ最小値が実質的にゼロである。前記流体源が容積流体作動機械である場合、前記局所流れ最大流れは、前記容量流体作動機械の1以上の作動チャンバからの局所最大値であり得る。前記流体源が容積流体作動機械である場合、前記期間Ta、Tb、Tc、Td及びTfは作動チャンバ容積の1、2又は3サイクルよりも短く、いくつかの操作モードでの1、2又は3サイクルよりも長い。前記流体源が容積流体作動機械である場合、少なくとも2つの局所流れ最小値の2つは前記作動チャンバ通過期間よりも長い時間で分離されることができる。
【0017】
好ましくは前記流体源は可変流体源であり、使用に際し、時間平均出力流れを生成し、前記時間平均出力流れが要求シグナルに従い、1/Tsの最大バンド幅を持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数がTsより短い。前記流体源は、最小平均流れと転移時間Ts以上の最大平均流れの間を変動するゆっくりと変化する平均流れを生成し得る。ここでTsは実質的にTf、Ta、Tb、Tc又はTdよりも長く、前記制限装置の動きの時間定数がTrは、Tf、Ta、Tb、Tc又はTd及びTsとの間に存在する。TsはTrの2、3又は4倍であり得る。
【0018】
前記流体消費装置は1以上のモーター又はアクチュエーターを含む。
【0019】
前記流体システムはさらに、第2の流体コンプライアンスを、前記バルブ及び前記流体消費装置の間に含むことができる。
【0020】
前記流体コンプライアンスのいずれかはハイドロリックアキュムレータを含むことができる。
【0021】
好ましくは前記制限装置は、第1の、流れ対向性の、固定断面領域の表面及びその第2の端部での可変出口を持つスプールを含み、前記領域は前記バルブのボディに相対して前記スプールの軸位置に依存し、それにより前記バルブを横切る可変圧力を生成する。流れに利用可能な前記断面領域は位置Bでゼロに減少するか、又は開口部が残されてよい。前記可変オリフィスの上流又は下流の圧力は前記バイアス手段に対抗して前記制限装置を動かすために使用される。
【0022】
好ましくは前記バイアス手段はバネを含む。好ましくは前記バイアス手段は実質的に一定のバイアス量を与える。実質的に一定のバイアス力とは、位置A及び位置Bで前記バイス手段で向けられたバルブに適用される力の比は4:1よりも、3:1よりも、2:1よりも、3:2よりも又は4:3よりも小さい。好ましくは前記バイアスは前記バルブを通じて作動流体の流れから離れて位置されるものであり、好ましくは前記作動流体の前記流れに対し、前記制限装置とは逆側上に位置されるものである。
【0023】
好ましくは前記ダンピング手段は、ある容積の前記スプールと前記バルブのボディの間に閉じ込められる作動流体を含む。好ましくは、前記ダンピング手段は、前記制限装置が静止する場合には抵抗を生じることなく、制限装置の動きに対抗する抵抗を与える。前記ダンピング手段は、制限装置の速度に比例した抵抗、位置A及び位置Bの間の前記制限装置の位置に依存した抵抗、制限装置の速度とは非直線的に変化する抵抗、及び前記バルブを通じる圧力及び/又は流れで変動する抵抗を与えることができる。前記ダンピング手段は、前記制限装置又は前記ダンピング手段を横切る圧力差又は前記バルブ内のいかなる他の2つの容積が、ある閾値に到達するか超える場合に、減少する又は実質的に同じ値に維持する動きに対して抵抗を与えることができる。
【0024】
前記バイアス手段、前記ダンピング手段又は前記開口手段のいずれもが、電気的に制御されるアクチュエーター、例えばセレノイド/電磁気アクチュエーター、圧電アクチュエーター、電気流体的装置又はハイドロリック増幅装置を含むことができる(「パイロット」)。かかる電気的制御アクチュエーターは使用の際には前記制御装置より制御され得る。
【0025】
前記バルブは、そこを通じる流体の流れを制御する少なくともいくらかの時間で操作可能なデュアルモードであり得る。前記制御は、好ましくは前記可変制限装置を横切る圧力低下を、好ましくは電気的制御装置の制御の下で変更することで可能であり、この電気的制御装置は前記流体源を制御するための制御装置であり得る。また、前記流体システムはそれぞれが異なる前記流体消費装置に接続される複数のデュアルモードバルブを含み得る。
【0026】
好ましくは、前記複数のデュアルモードバルブを通る流体流れの総和が実質的に、前記ハイドロリック流体の源からの流体流れと同じである。好ましくは前記複数のデュアルモードバルブが、前記ハイドロリック流体源からのそれぞれのハイドロリック消費装置へ輸送される比率を変化させるように制御可能である。
【0027】
好ましくは前記流体源は、前記制御装置により、それぞれの作動チャンバに伴う高速変換バルブの手段により、ストローク毎に容積を周期的に変化させる複数の作動チャンバを含み、前記バルブヘ又は前記バルブから流体を与える作動チャンバの時間平均比率を変更するように制御する。パルス性流体源は好ましくは、容積流体ポンプ又はモーターである。前記流体源は流体ポンプ又はモーターであり、前記流れ出力がその入力から前記制御装置の制御下で切り替えバルブにより交互に接続され又は切り離される。かかる装置では、前記流れ出力の制御は、前記出力が前記入力から切り離される時間の比率を変更することで達成され得る。
【0028】
本発明は以下図面を参照してより具体的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、当該技術で知られたデジタル容積型ポンプの形での流体の1つの源を模式的に表す。
【図2】図2は、図1のデジタル容積型ポンプからのパルス化出力を図式的に表す。
【図3】図3は、図1のデジタル容積型ポンプからのパルス化出力を図式的に表す。
【図4】図4は、本発明の1つの側面による流体システムを模式的に表す。
【図5】図5は、図4での使用に適した1つの周波数感受性圧力低下配置を図式的に表す。
【図6】図6は、バルブの異なる流れ特性を与えるために使用され得る1つの選択的スプールを示す。
【図7】図7は、バルブの異なる流れ特性を与えるために使用され得る他の1つの選択的スプールを示す。
【図8】図8は、図5の矢印A−Aの方向での断面図である。
【図9】図9は、図5の矢印B−Bの方向での断面図である。
【図10】図10は、図5の周波数感受性圧力低下の挙動を示す模式図である。
【図11】図11は、別々の2つの周波数感受性低パラメータを持つ2つのハイドロリック負荷を含む流体システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を参照すると、図1にはデジタル容積型ポンプ1が詳細に示され、このポンプは往復式ピストンポンプ構成を含み、1以上のピストン2が1以上のシリンダ3内に設けられ共に作動チャンバ13を形成する。ピストン2は偏心カム構造4から駆動され、これはシャフト5を介してエンジンなどの原動力により駆動される。入口マニホルド6は多重シリンダ構成が使用される場合に設けられ、前記マニホルドは低圧ポート7を介して給油槽から低圧ハイドロリック流体を受け取るように作用する。出口側にはまた、高圧マニホルド8が設けられ、シリンダ3からの圧力が付加された流体を受け及びそれを高圧ポート9に供給する。好ましくは、ポンプ1は、一般に10及び11でそれぞれ示される入口及び出口バルブで整流される定容型のデジタル容積ポンプ(DDP)を含む。これらのバルブについては以下詳細に説明するが、前記作動チャンバと共に高圧の別々のパルスを高圧マニホルド8に与え、そこから高圧ポート9に与える。制御装置12、シャフト5の位置および速度およびそれにより作動チャンバ13の容積を検出するシャフトセンサ15、及び制御シグナル14が設けられ、それらにより図2及び3を参照して説明されるように、全部の又は部分的なチャンバ容積を送るか又は全く送らない、という必要に応じて種々の入口及び出口バルブ10、11の開閉を行う。
【0031】
ポンプ1のそれぞれの作動チャンバ13は2つの操作モード:ポンプモード及びアイドリングモードを持つ。ポンプモードで使用する場合には、流体は、前記制御装置12により前記入口バルブ10を閉じることで前記ポンプ1から容積的に出てそれにより流体が作動チャンバから出て前記高圧ポート9へ供給されることとなる。前記ポンプがアイドリングモードで操作される場合には、前記入口バルブは開放が維持され、作動チャンバ内の流体は続く再利用のために前記入口マニホルドへ返される。前記制御装置12は、ストローク毎に基づいて、作動チャンバがポンプストロークを実行すべきかアイドリングストロークを実行すべきかを決定し、前記シャフト5と同期させて前記セレノイドバルブを駆動する。前記装置の流体容積の制御は、ポンプストローク実行とアイドリングストロークの実行との作動チャンバの時間平均比率を変更するか、または前記バルブ駆動のタイミングを変更するかにより達成され得る。
【0032】
ポンププロフィル
図2はデジタル容積ポンプ1のいくつかの可能な流体流れプロフィルを示す。図2では、グラフは一連の流れパルス70、71、72、73を示し、これらは作動チャンバ13がポンプモードで使用されることで起り、またグラフは集合された流れに伴う局所流れ最大値85及び最小値86を示す。70は1つの作動チャンバのプロフィルであり;71は2つの作動チャンバのプロフィルであって、ここではこの流れはより大きな流れピーク86を生じるためにそれぞれの重なりからのパルスであり;及び73は2つの作動チャンバからのプロフィルであり、ここではこの流れは第3のピーク86を生じるためにそれぞれの重なりからのパルスである。それぞれの局所流れ最小値85及び隣接する局所最大値86の間の最短時間が時間Taとして示される。それぞれの局所流れ最小値85及び次の隣接する局所最小値85の間の最短時間が時間Tbとして示される。作動チャンバからの流れパルスの最短長さが時間Tcとして示される。前記1組みの活性ポンプ作動チャンバから作動チャンバを加えるか又は除く間の最短時間がTdとして示される。
【0033】
図3を参照すると、図3にはデジタル容積ポンプのいくつかの可能な追加のポンププロフィルが示される。図3では、前記プロフィルは、例えば区間Tfで一連の離散的パルス80で繰り返しパターン81、82、83、84を生成し、それぞれは同じ平均流れを持つ(いくつかのパターンは他からは異なる)。それぞれのパルス80はデジタル容積ポンプ1の1つの作動チャンバ13から輸送される流体を示す。しかしいずれの作動チャンバも流体を輸送しない時間が存在する場合には、実質的にはゼロである少なくとも1つの最小の一時的流れ85が起こり得る。前記デジタル容積ポンプはいつでも異なる平均流れを持つ異なる繰り返しパターンへ切り替えるように制御され得る。
【0034】
Ta、Tb、Tc、Td及びTfは、もちろんシャフト5の回転速度及び前記流れパターンに依存することは明らかであり、設計者の制御事項であり、それぞれが前記シャフト5の回転の周期よりも大きく、等しく又は小さくあり得る。
【0035】
前記の構成及びバルブは、ほとんどの場合の必要な操作において許容される完全な構成を与えるものではあるが、ある特定の条件下では、前記流体供給パルスが他流でのハイドロリック流体の使用装置、例えばモーター又はハイドロリックシリンダなどに望ましくない挙動を起こす原因となり得ることが見出されている。前記流体流れの急激な変動がまた、下流の制御バルブに「震え(flutter)」を生じる恐れがあり、これはいわば開閉間を振動させ、望ましくない挙動を起こす。
【0036】
本発明のシステム
図4は本発明を示し、流体源100は前記のデジタル容積ポンプを含み、他の例えばパルス性流体源を含むことができることが分かる。前記流体源がなんであれ、前記流体はライン101を介して、以下説明する周波数感受性圧力低下装置(FSPD)102(バルブとして作用)へ供給されその後供給ライン104を介して流体消費装置103へ供給される。前記流体源100及びFSPD装置102の間には、第1のコンプライアンス105が設けられ、これは、以下説明される許容される形状及び機能をいくつか含みことができる。場合により追加の第2のコンプライアンス106が前記FSPD装置102と前記流体消費装置103の間に設けられ得る。
【0037】
FSPD
図5〜9はFSPD102の種々の部分を模式的に示し、全体のシステムの操作を説明する前に説明する。図5から、FSPD102はスプールバルブ構成を含み、これはバルブ体112内の開口部(111)内に軸に沿って移動可能にスプール(110)を持ち(可変制限装置として作用)、前記スプール(110)が一方端部で先細り部分(113)を持ちその断面が図8及び9に示される。先細り部分(113)は複数の先細り区分(114)を含み、それぞれは先細り開口部又は切断部が設けられている(図8及び9参照)。前記先細り部分は流体流れに通路を与え、それ自体とボディ116の関連するエッジ部との間にオリフィスを形成する。好ましくは前記エッジ部116が鋭利なエッジであって、前記スプールが適切に位置される際に完全な流れの分割を可能とするものである。しかし望ましい場合には面取りエッジや丸みエッジであってもよい。前記スプール110の先細り部分113は前面領域Faを持ち(開口手段及び第1の流れ対向表面として作用)、入口ポート124を通じて入るパルス化源からの全ての流入流体の圧力に暴露される。FSPD102にはさらに、低反発速度バネ117などの形状のバイアス手段が設けられ、これは流入流体の方向での前記スプールをバイアスする作用を行う。このバネは、前記スプール110の他の端部113に作用する圧縮バネ(図示されている)でもよいし伸長バネ(図示されていない)でもよく、どちらの場合も前記バルブ体112に対抗して反応する。図5は好ましい構成を示し、前記バイアス手段117が、前記開口手段に対抗する前記スプール110の逆の側にFSPD102を通じる流体の流れの外側に位置される。前記スプール110を通じて伸びるピンホールアセンブリ118は、バルブ体112の前記開口部111のブランク端部120と前記スプール110の間に閉じ込められる流体119の容積を流通させ、これらは共にダンピング手段126を形成する。図示されるように、スロット又はホール121が前記スプール内に設けられ、FSPDの出口122内の流体が前記ピンホールアセンブリ118に到達することを許容し、スプールシール123が前記ブランク端部ホール120をシールするために設けられ得る。又は、前記ピンホールアセンブリ118はFSPDの入口124と流体的に流通することも可能である。
【0038】
この構成において、FDPS102を通る流体は入口124を通って前記スプール110を囲むプレナムチャンバ125へ入り、その後前記オリフィス115を通じて出口122へ通り、入口から出口へ圧力を下げる。それらの間で、前記バネ117及びダンパー126は前記スプール110の動きを制御して、パルス化流体源100からの流体のパスル化供給により生じる前面領域Fa上へのパスル負荷が、前記ダンパが可能とするよりも速く前記スプールが動かないようにし、かつ前記パスル化流体源の時間平均流速が増加するに従ってゆっくりとした動きを可能とする。
【0039】
図6及び7は、前記スプール110に適用する異なるプロフィルを示す。これらの図から、前記プロフィルは放物線形状(図6)であるか又は図7に示されるような形状であって、比較的緩慢な傾斜とそれに応じる緩慢なオリフィス開口速度を持つ第1の部分P1と、より大きい傾斜を持ちそれにより所与の軸上の動きについてこれらのサイズ内でより急激な増加を与える第2の部分P2とを持つ、ことが分かる。これらのプロフィルの変形例及び組み合わせは当業者にとっては明白であろう。
【0040】
操作
前記構成の操作につき以下説明する。また前記構成による有利な効果についても理解されるであろう。図4では、パルス化流体供給が流体源100から送られ、FSPD102に供給され、これは前記消費装置103への流体の流れを制御する。
【0041】
FSPD102は図10に模式的に示される特性を有する。定常流条件下で、FSPDを横切る流体圧力の低下は小さく、ほとんど変化しない−これは線「g」で表される。例えば、流れが7l/分である場合、圧力低下は11バール(点「2」)である。流れがゆっくりと増加して15l/分となった場合、圧力はやや増加して12バール(点「1」)となり前記スプール110はさらに開くこととなる。しかし、流れが突然15l/分に増加する場合、前記スプールは迅速に動くことができない。というのはその動きは前記ダンパー126で制限されるからである。前記バルブ間の圧力低下は前記オリフィスの特性操作曲線「b」で決定され、圧力は55バールに上昇する。前記バルブを通じる流れが15l/分を維持する場合、前記スプールはゆっくりと開き前記圧力低下は減少し、前記バルブは最終的には点「1」で操作され、そこでは圧力低下は12バールである。
【0042】
従って、点「2」で定常流れから開始する場合、流れの上昇は前記上昇が急激である場合には曲線「b」で表される圧力の増加が生じ、また上昇がゆっくりである場合には線「g」で示される圧力の増加が生じる。流れの増加が中間的な場合には、圧力の増加はこれらの値の中間となる。より低い定常的流れから急激な上昇に晒されると、圧力/曲がれ特性はオリフィス特性曲線「e」、「d」及び「c」に従うこととなる。
【0043】
本発明の操作において第1のコンプライアンス105は非常に重要である。第1のコンプライアンス105がないと、FSPDを通じる圧力低下とはかかわらずにFSPD102からの前記流速はFSPDへ入る流速と等しくなり、流れのパルス80に対して何らの緩和もなされない。しかしコンプライアンス105があると、前記第1のコンプライアンス105は、圧力低下が増加した場合に接続ライン101から流体を吸収し、その後それをより長い時間をかけて放出する。前記ダンピング手段126のダンピング速度及び前記第1のコンプライアンス105が共に前記制限装置110の動きの時間定数を決める。ここで時間定数とは、前記制限装置110がその定常状態位置に向かって63%の距離動くために流れの1ステップ変化の後に要する時間である。
【0044】
FSPDはまた前記スプール110内又はバルブ体112内に設けられるボールとバネ圧力放出バルブを含む。この圧力放出バルブは、閉じ込められた流体119と前記スロット121の容積の間の圧力差が一方向又は両方向で、ある閾値を超える場合には動きに対する抵抗を下げることで、前記流体システムが、まだパルスをフィルタしており小さな流れが変化している間での非常に大きな流れ変化に迅速に対応することを可能とする。
【0045】
ダンピング速度及びコンプライアンスの選択
ダンピング速度及び第1の流体コンプライアンス105のサイズの適切な選択は、前記制限装置110の動きの時間定数が隣接する流れ最大値86及び最小値85(Ta)間の時間、又は隣接する流れ最小値85(Tb)、又は前記流れパターン81、82、83、84の繰り返し期間Tfよりも長いものであることを確実にするものでなければならない。前記制限装置110の時間定数はまた、前記ハイドロリック消費装置103での望ましい最大制御バンド幅の逆数よりも小さいものでなければならない。例えば、バンド幅1/Ts=4Hz(即ちTs=250ms)を要求するハイドロリック掘削機について、固定容積ポンプを含み、40Hzでオン/オフバルブ操作で調整されている(期間Tf=25ms)パルス化流体源100で駆動される場合には、前記制限装置の時間定数は20msと250msの間であるべきであり、FSPDからの流れは平均流れの要求に従うが、前記流れパルス80には実質的に従うことはない。他の例では、図1に示されるデジタル容積ポンプを含むパルス化流体源により駆動される同じハイドロリック掘削装置のために、図3で示される流れパターンを生じるために1500RPMで回転させて操作される場合、前記期間Tfは40msとなり、前記制限装置の時間定数は40ms及び250msの間として、FSPDからの流れが平均流れ要求に従い、前記流れパルス80には実質的に従わないことを確実にする必要がある。
【0046】
前記流体源100のパルス化間隔を変動させ、望ましい制御バンド幅を前記オペレーターによる選択又は前記制御装置により検出される操作モードに依存して変動させることができる。従って前記制限装置の時間定数は、パルス化流体源の周波数と最大の要求制御バンド幅の間に存在する。
【0047】
有利な構成
制御装置12は本発明に組み込まれるいくつかの有利な構成を有する。これは人又は装置のオペレーター要求シグナルをフィルタして、流体源1、100へ送られる供給シグナルの変化の速度を制限する。これは電気的圧力制限装置として作用し、前記流体源から生成される流れ圧力を前記流体システム内のどこかに導入される放出バルブの設定よりも下に制限する。これは、前記圧力を直接検知する圧力センサを用いるか、又は前記ハイドロリック消費装置103で測定される圧力を参照して前記流体システムの既知の特性及び前記流体源からの流体流れの時間経過に基づくFDPS102を横切る圧力低下の評価を用いるかのいずれかを用いるものである。又は前記制御装置は前記流体源にシグナルを送り、FSPD及びコンプライアンス105、106の既知の特性を相殺することで前記ハイドロリック消費装置での望ましい圧力を達成することができる(即ち、先端的制御装置)
前記の方法で前記有利な構成を達成するために流体源を制御することと同様に、前記制御装置はまた、操作中に前記ダンピング手段及びバイアス手段をも制御することができる。かかる制御は前記流体源、例えば前記デジタル容積ポンプ/モーターの、ポンプ、アイドリング又はモニターサイクルと同期させることができる。
【0048】
複数のバルブを持つシステム
図11は流体作動システム(200)を示し、2つのFSPD(201a、201b)(デュアルモードバルブして機能)を含み、個々の電気制御ライン(202a、202b)で制御され、システム制御装置(203)の制御の下でダンピング及びバイアスが調製される。前記システム制御装置は2つのオペレーターレバー(204a、204b)、負荷感受性圧力トランスデューサー(205)、ポンプ圧力トランスデューサー(206)及びデジタル容積ポンプ(208)(ハイドロリック流体源として作用)のシャフトの速度及び位置を示すセンサーシグナル線(207)からの入力を受け取る。前記システム制御装置は多重モードのバルブ制御ライン(209)を通じてデジタル容積ポンプを制御する。前記ポンプはアキュムレータ(210)(第1の流体コンプライアンスとして作用)及び2つのFSPDへ流れを供給する。またFSPDは、それぞれのハイドロリックモーター(211a、121b)(ハイドロリック消費装置として作用)へ流れを供給し、流れをタンク(121)へ戻す。負荷感受性チェックバルブ(213a、213b)は、前記負荷感受性圧力トランスデューサー手段がそれぞれのハイドロリックモーターへ提供される流体圧力の最大値を測定することを保証する。
【0049】
いずれのオペレーターレベーが図11のシステムを活性化させた場合も、これまでの図面を参照して前記説明と同様であり、関連するFSPDがダンピングされた制限装置挙動を示し前記コンプライアンスと共に急激な流れの変化を阻止するが、それぞれのモーターへのゆっくりとした流れを許容する。前記制御装置は前記オペレーターレバー位置に応じてデジタル容積ポンプを調節する。しかし、両方のオペレーターレバーが同時に活性化される場合、制御装置は、追加のモードで1つ又は両方のFSPDを制御し流れを調節する。制御装置はデジタル容積ポンプの流れを調節してポンプ圧力を最大負荷圧力の上のある許容範囲に維持し(ポンプ圧力トランスデューサーにより検知される)、かつ前記FSPDは流体圧力を、前記制御装置のシグナルにより、オペレーターレバーから決められた流体圧力で流れに分布するために下げる。FSPDを通じる直接の制御は前記モーターからの流れパルスとは分離されている。というのは、2つのモーターが異なる圧力を必要とするとエネルギーが失われ従ってシステムは非効率的となるからである。従って、本発明の周波数選択的パルスダンピング効果はどちらのモードでも維持される。一方1つのみのオペレーターレバーがシステムを活性化する場合には最大のエネルギー効率で操作される。
【0050】
前記FSPDを、前記流れを変更するためだけでなく同じハイドロリックアクチュエーターに導く2つのハイドロリックラインを通じて流れの方向を交換する方向制御バルブに組み込むことはまた単純である。この方法で、一方で本発明の望ましいパルスダンピング効果を達成すると共にいくつかの別々の部品の数を減らすことが可能となる。
【技術分野】
【0001】
本発明は流体システムに関し、特に、限定されるものではないがハイドロリック荷重を駆動するための流体システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のための流体動力システムにおいて、原動力により駆動された可変流体源が流体をアクチュエータ(油圧モータや直線シリンダなど)へバルブシステムを介して供給されることは共通している。1つの可変流体源として通常の容積式ポンプにおいては、前記流体出力が、お互いが位相角で分離される別々の作動チャンバのいくつかからの流れの合計である。通常これらの流れは半波整流正弦波であり、7以上の作動チャンバが使用されても、前記出力流体中にはある程度の高周波数パルス性流れ(ここで「高周波数」とは原動力シャフトの周波数を超える周波数を意味する。)が存在する。しかしこれらの機械については前記高周波数パルス性流れは平均の定常流れに比べて小さいものである。前記流体源からの流れが可変であることが望まれる場合には、通常前記作動チャンバのストロークが変更される。これにより例えば前記流れが低減するなどの前記作動チャンバからの流れの比率を低減させ、前記高周波数パルス性流れを減少させる効果を生じる。
【0003】
しかし新しい型の流体動力システムが導入されており、この流体源は通常の可変ストローク容積式ポンプよりもずっと多い高周波パルス性流れを示す。これらの流体源の開発は、それらが従来の流体源に比べてエネルギー効率及び制御可能性が改善されているという理由からなされている。1つのそのような流体源はいわゆるデジタル容積型ポンプ又は総合的調整型ポンプと呼ばれているものである(EP0361927B1、EP0494236B1及びEP1537333)。これは1つの容積型流体ポンプであり、それぞれの作動チャンバの出力流れが、電子制御装置によって、電子的要求に応じることが可能な高速度バルブ手段を用いてストローク毎に基づいて制御されるものである。かかる装置においては、前記出力流れの制御は、変換のタイミング、及び前記出力に接続される作動チャンバの時間平均比率を変更する前記制御装置により変更される。かかるポンプは通常の可変ストロークポンプよりもより効果的であり制御可能なものである。同様の操作ポンプがまた、US6651545に開示されている。かかる流体源が通常の流体動力システムで使用される場合、高周波パルス性流れが増加し、許容できないノイズと振動を生じる可能がある。これはオペレータ及び機械の近くの人々に不便であると同時に、フィッティング、フィルター又はホースなどの流体システムの部品の寿命を低減させ、従って装置の安全性を損なう恐れがある。
【0004】
GB2160950には、採掘操作で使用されるカムパッカーなどのパルス性流れのハイドロリック回路の返送ラインに適合させるためのハイドロリックダンパーバルブを開示する。このバルブ要素はパルス性流れがそこに当たるまで置かれたままであり、前記流れが止まるとその置かれた位置へ戻る。EP0083403はダンピングポペット型の圧力放出バルブを開示し、前記ダンピング作用は捕獲された流体の容積により与えられる。この装置は入口から出口、その逆の連続した漏れを与える。
【0005】
パルス性流れの緩和は、例えばオレオ式空力アキュムレータなどの手段によりシステムの適応性増加することで達成され得ることはよく知られている。しかし大流体への適応化は費用と重量増加を要するものであり、またシステムの動力学的応答も低減させることとなる。
【0006】
また、パルス性流れの緩和は、前記流体源とアクチュエーターとの間に固定された邪魔板を挿入することで達成され得ることもよく知られている。しかしこれは、係る邪魔板間の圧力低下により消費される大きなエネルギー損失を生じる不利があり、特に流速が高い場合にそうである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、通常のストローク可変ポンプと比較して、許容できないノイズや振動のない、及び固定制限装置に伴う大容量の流体コンプライアンス又はエネルギー消費の費用的及び動力学的不利のない前記記載の流体源の利点を達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明は流体システムを提供し、前記流体システムは、
圧力下ハイドロリック流体源、
ハイドロリック流体消費装置、
前記ハイドロリック流体源と前記流体消費装置の間に流体を通すバルブ、
前記ハイドロリック流体源と前記バルブの間の第1の流体コンプライアンス、
前記バルブを通じる流体の流れに利用可能な前記断面領域を変更するための可変制限装置であり、より大きな前記領域を持つ第1の位置(A)とより小さい前記領域を持つ第2の位置(B)の間を移動可能である可変制限装置、
前記制限装置を前記第2の位置にバイアスするためのバイアス手段、
流体が前記バルブを通じる場合に前記バイアスに前記制限装置を対向させるための開口手段、及び
前記第1の位置と第2の位置の間の前記制限装置の動きをダンピングし、かつ前記制限装置の移動速度の増加で抵抗を与えるためのダンピング手段とを含む、流体システムである。
【0009】
好ましくは、前記開口手段は、前記制限装置の表面を含み、前記制限装置の表面は前記バルブを通じる流体流れ内に又は隣接して設けられるか、前記バルブを通じて流れる流体から流体圧力により作用される。しかし、セレノイド駆動バルブ又は可変制御アクチュエーターなどの開口手段又は類所の装置もまた同じ目的で適用され得ることは理解される。
【0010】
好ましくは前記流体システムは前記ハイドロリック流体源を制御するための制御装置を含む。好ましくは前記制御装置は電気的制御装置である。好ましくは、前記制御装置は前記流体源からの流体流れを制御することができるものである。
【0011】
好ましくは、前記流体源は使用の際に種々の流れを生成し、複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を持ち、これらは少なくとも最小時間Taで分離されており、かつ前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrがTaよりも長い。前記時間定数Trは、前記バルブを通じる流れ中の無限に持続するステップ変化の後で前記制限装置がその開始位置からその最終位置への距離の63%動くために要する時間であるか、又は同じステップの後で前記断面領域が前記開始位置及び最終位置の間の領域の違いの63%まで変化するために要する時間である。
【0012】
好ましくは前記局所流れ最小値は、一時的に隣接する局所流れ最小値から少なくとも最小時間Tb離れており、かつ前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTbよりも大きい。
【0013】
好ましくは前記流体源は複数の作動チャンバを含み、これらは前記バルブと接続可能であり又は分離可能であり、それにより前記流体源が複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を含む種々の流れを生成させる。好ましくは、前記制御装置は、間隔Td以下の周期で前記バルブに接続される一組の作動チャンバへ作動チャンバを追加し、作動チャンバを除去し、又は追加するか除去するかのいずれでも操作可能であり、かつダンピングされた制限装置の移動の時間定数TrはTdよりも大きい。
【0014】
好ましくは、流体源は複数の作動チャンバを含み、それぞれ非ゼロ最小時間Tpにより分離される流れパルスを生成し、前記それぞれの流れパルスは最大長さTcを持ち、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTcよりも大きい。好ましくは、前記流体源は、流れパルスの総和により形成される複数の局所流れ最大値及び局所最小値を含む種々の流れを生成し、前記流れパルスはそれぞれ最大長さTcを持ち、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTcよりも大きい。
【0015】
好ましくは前記流体源はパルス性流体源であり、使用の際に複数の局所流れ最大値及び局所流れ最小値を含み、かつ1以上のより短い繰り返し流れパターンを持ちそれぞれが同じ平均流れと最大期間Tfを持ち、好ましくは前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrはTfよりも大きい。
【0016】
好ましくは、少なくともいくつかの操作条件で少なくとも前記局所流れ最小値が実質的にゼロである。前記流体源が容積流体作動機械である場合、前記局所流れ最大流れは、前記容量流体作動機械の1以上の作動チャンバからの局所最大値であり得る。前記流体源が容積流体作動機械である場合、前記期間Ta、Tb、Tc、Td及びTfは作動チャンバ容積の1、2又は3サイクルよりも短く、いくつかの操作モードでの1、2又は3サイクルよりも長い。前記流体源が容積流体作動機械である場合、少なくとも2つの局所流れ最小値の2つは前記作動チャンバ通過期間よりも長い時間で分離されることができる。
【0017】
好ましくは前記流体源は可変流体源であり、使用に際し、時間平均出力流れを生成し、前記時間平均出力流れが要求シグナルに従い、1/Tsの最大バンド幅を持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数がTsより短い。前記流体源は、最小平均流れと転移時間Ts以上の最大平均流れの間を変動するゆっくりと変化する平均流れを生成し得る。ここでTsは実質的にTf、Ta、Tb、Tc又はTdよりも長く、前記制限装置の動きの時間定数がTrは、Tf、Ta、Tb、Tc又はTd及びTsとの間に存在する。TsはTrの2、3又は4倍であり得る。
【0018】
前記流体消費装置は1以上のモーター又はアクチュエーターを含む。
【0019】
前記流体システムはさらに、第2の流体コンプライアンスを、前記バルブ及び前記流体消費装置の間に含むことができる。
【0020】
前記流体コンプライアンスのいずれかはハイドロリックアキュムレータを含むことができる。
【0021】
好ましくは前記制限装置は、第1の、流れ対向性の、固定断面領域の表面及びその第2の端部での可変出口を持つスプールを含み、前記領域は前記バルブのボディに相対して前記スプールの軸位置に依存し、それにより前記バルブを横切る可変圧力を生成する。流れに利用可能な前記断面領域は位置Bでゼロに減少するか、又は開口部が残されてよい。前記可変オリフィスの上流又は下流の圧力は前記バイアス手段に対抗して前記制限装置を動かすために使用される。
【0022】
好ましくは前記バイアス手段はバネを含む。好ましくは前記バイアス手段は実質的に一定のバイアス量を与える。実質的に一定のバイアス力とは、位置A及び位置Bで前記バイス手段で向けられたバルブに適用される力の比は4:1よりも、3:1よりも、2:1よりも、3:2よりも又は4:3よりも小さい。好ましくは前記バイアスは前記バルブを通じて作動流体の流れから離れて位置されるものであり、好ましくは前記作動流体の前記流れに対し、前記制限装置とは逆側上に位置されるものである。
【0023】
好ましくは前記ダンピング手段は、ある容積の前記スプールと前記バルブのボディの間に閉じ込められる作動流体を含む。好ましくは、前記ダンピング手段は、前記制限装置が静止する場合には抵抗を生じることなく、制限装置の動きに対抗する抵抗を与える。前記ダンピング手段は、制限装置の速度に比例した抵抗、位置A及び位置Bの間の前記制限装置の位置に依存した抵抗、制限装置の速度とは非直線的に変化する抵抗、及び前記バルブを通じる圧力及び/又は流れで変動する抵抗を与えることができる。前記ダンピング手段は、前記制限装置又は前記ダンピング手段を横切る圧力差又は前記バルブ内のいかなる他の2つの容積が、ある閾値に到達するか超える場合に、減少する又は実質的に同じ値に維持する動きに対して抵抗を与えることができる。
【0024】
前記バイアス手段、前記ダンピング手段又は前記開口手段のいずれもが、電気的に制御されるアクチュエーター、例えばセレノイド/電磁気アクチュエーター、圧電アクチュエーター、電気流体的装置又はハイドロリック増幅装置を含むことができる(「パイロット」)。かかる電気的制御アクチュエーターは使用の際には前記制御装置より制御され得る。
【0025】
前記バルブは、そこを通じる流体の流れを制御する少なくともいくらかの時間で操作可能なデュアルモードであり得る。前記制御は、好ましくは前記可変制限装置を横切る圧力低下を、好ましくは電気的制御装置の制御の下で変更することで可能であり、この電気的制御装置は前記流体源を制御するための制御装置であり得る。また、前記流体システムはそれぞれが異なる前記流体消費装置に接続される複数のデュアルモードバルブを含み得る。
【0026】
好ましくは、前記複数のデュアルモードバルブを通る流体流れの総和が実質的に、前記ハイドロリック流体の源からの流体流れと同じである。好ましくは前記複数のデュアルモードバルブが、前記ハイドロリック流体源からのそれぞれのハイドロリック消費装置へ輸送される比率を変化させるように制御可能である。
【0027】
好ましくは前記流体源は、前記制御装置により、それぞれの作動チャンバに伴う高速変換バルブの手段により、ストローク毎に容積を周期的に変化させる複数の作動チャンバを含み、前記バルブヘ又は前記バルブから流体を与える作動チャンバの時間平均比率を変更するように制御する。パルス性流体源は好ましくは、容積流体ポンプ又はモーターである。前記流体源は流体ポンプ又はモーターであり、前記流れ出力がその入力から前記制御装置の制御下で切り替えバルブにより交互に接続され又は切り離される。かかる装置では、前記流れ出力の制御は、前記出力が前記入力から切り離される時間の比率を変更することで達成され得る。
【0028】
本発明は以下図面を参照してより具体的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、当該技術で知られたデジタル容積型ポンプの形での流体の1つの源を模式的に表す。
【図2】図2は、図1のデジタル容積型ポンプからのパルス化出力を図式的に表す。
【図3】図3は、図1のデジタル容積型ポンプからのパルス化出力を図式的に表す。
【図4】図4は、本発明の1つの側面による流体システムを模式的に表す。
【図5】図5は、図4での使用に適した1つの周波数感受性圧力低下配置を図式的に表す。
【図6】図6は、バルブの異なる流れ特性を与えるために使用され得る1つの選択的スプールを示す。
【図7】図7は、バルブの異なる流れ特性を与えるために使用され得る他の1つの選択的スプールを示す。
【図8】図8は、図5の矢印A−Aの方向での断面図である。
【図9】図9は、図5の矢印B−Bの方向での断面図である。
【図10】図10は、図5の周波数感受性圧力低下の挙動を示す模式図である。
【図11】図11は、別々の2つの周波数感受性低パラメータを持つ2つのハイドロリック負荷を含む流体システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を参照すると、図1にはデジタル容積型ポンプ1が詳細に示され、このポンプは往復式ピストンポンプ構成を含み、1以上のピストン2が1以上のシリンダ3内に設けられ共に作動チャンバ13を形成する。ピストン2は偏心カム構造4から駆動され、これはシャフト5を介してエンジンなどの原動力により駆動される。入口マニホルド6は多重シリンダ構成が使用される場合に設けられ、前記マニホルドは低圧ポート7を介して給油槽から低圧ハイドロリック流体を受け取るように作用する。出口側にはまた、高圧マニホルド8が設けられ、シリンダ3からの圧力が付加された流体を受け及びそれを高圧ポート9に供給する。好ましくは、ポンプ1は、一般に10及び11でそれぞれ示される入口及び出口バルブで整流される定容型のデジタル容積ポンプ(DDP)を含む。これらのバルブについては以下詳細に説明するが、前記作動チャンバと共に高圧の別々のパルスを高圧マニホルド8に与え、そこから高圧ポート9に与える。制御装置12、シャフト5の位置および速度およびそれにより作動チャンバ13の容積を検出するシャフトセンサ15、及び制御シグナル14が設けられ、それらにより図2及び3を参照して説明されるように、全部の又は部分的なチャンバ容積を送るか又は全く送らない、という必要に応じて種々の入口及び出口バルブ10、11の開閉を行う。
【0031】
ポンプ1のそれぞれの作動チャンバ13は2つの操作モード:ポンプモード及びアイドリングモードを持つ。ポンプモードで使用する場合には、流体は、前記制御装置12により前記入口バルブ10を閉じることで前記ポンプ1から容積的に出てそれにより流体が作動チャンバから出て前記高圧ポート9へ供給されることとなる。前記ポンプがアイドリングモードで操作される場合には、前記入口バルブは開放が維持され、作動チャンバ内の流体は続く再利用のために前記入口マニホルドへ返される。前記制御装置12は、ストローク毎に基づいて、作動チャンバがポンプストロークを実行すべきかアイドリングストロークを実行すべきかを決定し、前記シャフト5と同期させて前記セレノイドバルブを駆動する。前記装置の流体容積の制御は、ポンプストローク実行とアイドリングストロークの実行との作動チャンバの時間平均比率を変更するか、または前記バルブ駆動のタイミングを変更するかにより達成され得る。
【0032】
ポンププロフィル
図2はデジタル容積ポンプ1のいくつかの可能な流体流れプロフィルを示す。図2では、グラフは一連の流れパルス70、71、72、73を示し、これらは作動チャンバ13がポンプモードで使用されることで起り、またグラフは集合された流れに伴う局所流れ最大値85及び最小値86を示す。70は1つの作動チャンバのプロフィルであり;71は2つの作動チャンバのプロフィルであって、ここではこの流れはより大きな流れピーク86を生じるためにそれぞれの重なりからのパルスであり;及び73は2つの作動チャンバからのプロフィルであり、ここではこの流れは第3のピーク86を生じるためにそれぞれの重なりからのパルスである。それぞれの局所流れ最小値85及び隣接する局所最大値86の間の最短時間が時間Taとして示される。それぞれの局所流れ最小値85及び次の隣接する局所最小値85の間の最短時間が時間Tbとして示される。作動チャンバからの流れパルスの最短長さが時間Tcとして示される。前記1組みの活性ポンプ作動チャンバから作動チャンバを加えるか又は除く間の最短時間がTdとして示される。
【0033】
図3を参照すると、図3にはデジタル容積ポンプのいくつかの可能な追加のポンププロフィルが示される。図3では、前記プロフィルは、例えば区間Tfで一連の離散的パルス80で繰り返しパターン81、82、83、84を生成し、それぞれは同じ平均流れを持つ(いくつかのパターンは他からは異なる)。それぞれのパルス80はデジタル容積ポンプ1の1つの作動チャンバ13から輸送される流体を示す。しかしいずれの作動チャンバも流体を輸送しない時間が存在する場合には、実質的にはゼロである少なくとも1つの最小の一時的流れ85が起こり得る。前記デジタル容積ポンプはいつでも異なる平均流れを持つ異なる繰り返しパターンへ切り替えるように制御され得る。
【0034】
Ta、Tb、Tc、Td及びTfは、もちろんシャフト5の回転速度及び前記流れパターンに依存することは明らかであり、設計者の制御事項であり、それぞれが前記シャフト5の回転の周期よりも大きく、等しく又は小さくあり得る。
【0035】
前記の構成及びバルブは、ほとんどの場合の必要な操作において許容される完全な構成を与えるものではあるが、ある特定の条件下では、前記流体供給パルスが他流でのハイドロリック流体の使用装置、例えばモーター又はハイドロリックシリンダなどに望ましくない挙動を起こす原因となり得ることが見出されている。前記流体流れの急激な変動がまた、下流の制御バルブに「震え(flutter)」を生じる恐れがあり、これはいわば開閉間を振動させ、望ましくない挙動を起こす。
【0036】
本発明のシステム
図4は本発明を示し、流体源100は前記のデジタル容積ポンプを含み、他の例えばパルス性流体源を含むことができることが分かる。前記流体源がなんであれ、前記流体はライン101を介して、以下説明する周波数感受性圧力低下装置(FSPD)102(バルブとして作用)へ供給されその後供給ライン104を介して流体消費装置103へ供給される。前記流体源100及びFSPD装置102の間には、第1のコンプライアンス105が設けられ、これは、以下説明される許容される形状及び機能をいくつか含みことができる。場合により追加の第2のコンプライアンス106が前記FSPD装置102と前記流体消費装置103の間に設けられ得る。
【0037】
FSPD
図5〜9はFSPD102の種々の部分を模式的に示し、全体のシステムの操作を説明する前に説明する。図5から、FSPD102はスプールバルブ構成を含み、これはバルブ体112内の開口部(111)内に軸に沿って移動可能にスプール(110)を持ち(可変制限装置として作用)、前記スプール(110)が一方端部で先細り部分(113)を持ちその断面が図8及び9に示される。先細り部分(113)は複数の先細り区分(114)を含み、それぞれは先細り開口部又は切断部が設けられている(図8及び9参照)。前記先細り部分は流体流れに通路を与え、それ自体とボディ116の関連するエッジ部との間にオリフィスを形成する。好ましくは前記エッジ部116が鋭利なエッジであって、前記スプールが適切に位置される際に完全な流れの分割を可能とするものである。しかし望ましい場合には面取りエッジや丸みエッジであってもよい。前記スプール110の先細り部分113は前面領域Faを持ち(開口手段及び第1の流れ対向表面として作用)、入口ポート124を通じて入るパルス化源からの全ての流入流体の圧力に暴露される。FSPD102にはさらに、低反発速度バネ117などの形状のバイアス手段が設けられ、これは流入流体の方向での前記スプールをバイアスする作用を行う。このバネは、前記スプール110の他の端部113に作用する圧縮バネ(図示されている)でもよいし伸長バネ(図示されていない)でもよく、どちらの場合も前記バルブ体112に対抗して反応する。図5は好ましい構成を示し、前記バイアス手段117が、前記開口手段に対抗する前記スプール110の逆の側にFSPD102を通じる流体の流れの外側に位置される。前記スプール110を通じて伸びるピンホールアセンブリ118は、バルブ体112の前記開口部111のブランク端部120と前記スプール110の間に閉じ込められる流体119の容積を流通させ、これらは共にダンピング手段126を形成する。図示されるように、スロット又はホール121が前記スプール内に設けられ、FSPDの出口122内の流体が前記ピンホールアセンブリ118に到達することを許容し、スプールシール123が前記ブランク端部ホール120をシールするために設けられ得る。又は、前記ピンホールアセンブリ118はFSPDの入口124と流体的に流通することも可能である。
【0038】
この構成において、FDPS102を通る流体は入口124を通って前記スプール110を囲むプレナムチャンバ125へ入り、その後前記オリフィス115を通じて出口122へ通り、入口から出口へ圧力を下げる。それらの間で、前記バネ117及びダンパー126は前記スプール110の動きを制御して、パルス化流体源100からの流体のパスル化供給により生じる前面領域Fa上へのパスル負荷が、前記ダンパが可能とするよりも速く前記スプールが動かないようにし、かつ前記パスル化流体源の時間平均流速が増加するに従ってゆっくりとした動きを可能とする。
【0039】
図6及び7は、前記スプール110に適用する異なるプロフィルを示す。これらの図から、前記プロフィルは放物線形状(図6)であるか又は図7に示されるような形状であって、比較的緩慢な傾斜とそれに応じる緩慢なオリフィス開口速度を持つ第1の部分P1と、より大きい傾斜を持ちそれにより所与の軸上の動きについてこれらのサイズ内でより急激な増加を与える第2の部分P2とを持つ、ことが分かる。これらのプロフィルの変形例及び組み合わせは当業者にとっては明白であろう。
【0040】
操作
前記構成の操作につき以下説明する。また前記構成による有利な効果についても理解されるであろう。図4では、パルス化流体供給が流体源100から送られ、FSPD102に供給され、これは前記消費装置103への流体の流れを制御する。
【0041】
FSPD102は図10に模式的に示される特性を有する。定常流条件下で、FSPDを横切る流体圧力の低下は小さく、ほとんど変化しない−これは線「g」で表される。例えば、流れが7l/分である場合、圧力低下は11バール(点「2」)である。流れがゆっくりと増加して15l/分となった場合、圧力はやや増加して12バール(点「1」)となり前記スプール110はさらに開くこととなる。しかし、流れが突然15l/分に増加する場合、前記スプールは迅速に動くことができない。というのはその動きは前記ダンパー126で制限されるからである。前記バルブ間の圧力低下は前記オリフィスの特性操作曲線「b」で決定され、圧力は55バールに上昇する。前記バルブを通じる流れが15l/分を維持する場合、前記スプールはゆっくりと開き前記圧力低下は減少し、前記バルブは最終的には点「1」で操作され、そこでは圧力低下は12バールである。
【0042】
従って、点「2」で定常流れから開始する場合、流れの上昇は前記上昇が急激である場合には曲線「b」で表される圧力の増加が生じ、また上昇がゆっくりである場合には線「g」で示される圧力の増加が生じる。流れの増加が中間的な場合には、圧力の増加はこれらの値の中間となる。より低い定常的流れから急激な上昇に晒されると、圧力/曲がれ特性はオリフィス特性曲線「e」、「d」及び「c」に従うこととなる。
【0043】
本発明の操作において第1のコンプライアンス105は非常に重要である。第1のコンプライアンス105がないと、FSPDを通じる圧力低下とはかかわらずにFSPD102からの前記流速はFSPDへ入る流速と等しくなり、流れのパルス80に対して何らの緩和もなされない。しかしコンプライアンス105があると、前記第1のコンプライアンス105は、圧力低下が増加した場合に接続ライン101から流体を吸収し、その後それをより長い時間をかけて放出する。前記ダンピング手段126のダンピング速度及び前記第1のコンプライアンス105が共に前記制限装置110の動きの時間定数を決める。ここで時間定数とは、前記制限装置110がその定常状態位置に向かって63%の距離動くために流れの1ステップ変化の後に要する時間である。
【0044】
FSPDはまた前記スプール110内又はバルブ体112内に設けられるボールとバネ圧力放出バルブを含む。この圧力放出バルブは、閉じ込められた流体119と前記スロット121の容積の間の圧力差が一方向又は両方向で、ある閾値を超える場合には動きに対する抵抗を下げることで、前記流体システムが、まだパルスをフィルタしており小さな流れが変化している間での非常に大きな流れ変化に迅速に対応することを可能とする。
【0045】
ダンピング速度及びコンプライアンスの選択
ダンピング速度及び第1の流体コンプライアンス105のサイズの適切な選択は、前記制限装置110の動きの時間定数が隣接する流れ最大値86及び最小値85(Ta)間の時間、又は隣接する流れ最小値85(Tb)、又は前記流れパターン81、82、83、84の繰り返し期間Tfよりも長いものであることを確実にするものでなければならない。前記制限装置110の時間定数はまた、前記ハイドロリック消費装置103での望ましい最大制御バンド幅の逆数よりも小さいものでなければならない。例えば、バンド幅1/Ts=4Hz(即ちTs=250ms)を要求するハイドロリック掘削機について、固定容積ポンプを含み、40Hzでオン/オフバルブ操作で調整されている(期間Tf=25ms)パルス化流体源100で駆動される場合には、前記制限装置の時間定数は20msと250msの間であるべきであり、FSPDからの流れは平均流れの要求に従うが、前記流れパルス80には実質的に従うことはない。他の例では、図1に示されるデジタル容積ポンプを含むパルス化流体源により駆動される同じハイドロリック掘削装置のために、図3で示される流れパターンを生じるために1500RPMで回転させて操作される場合、前記期間Tfは40msとなり、前記制限装置の時間定数は40ms及び250msの間として、FSPDからの流れが平均流れ要求に従い、前記流れパルス80には実質的に従わないことを確実にする必要がある。
【0046】
前記流体源100のパルス化間隔を変動させ、望ましい制御バンド幅を前記オペレーターによる選択又は前記制御装置により検出される操作モードに依存して変動させることができる。従って前記制限装置の時間定数は、パルス化流体源の周波数と最大の要求制御バンド幅の間に存在する。
【0047】
有利な構成
制御装置12は本発明に組み込まれるいくつかの有利な構成を有する。これは人又は装置のオペレーター要求シグナルをフィルタして、流体源1、100へ送られる供給シグナルの変化の速度を制限する。これは電気的圧力制限装置として作用し、前記流体源から生成される流れ圧力を前記流体システム内のどこかに導入される放出バルブの設定よりも下に制限する。これは、前記圧力を直接検知する圧力センサを用いるか、又は前記ハイドロリック消費装置103で測定される圧力を参照して前記流体システムの既知の特性及び前記流体源からの流体流れの時間経過に基づくFDPS102を横切る圧力低下の評価を用いるかのいずれかを用いるものである。又は前記制御装置は前記流体源にシグナルを送り、FSPD及びコンプライアンス105、106の既知の特性を相殺することで前記ハイドロリック消費装置での望ましい圧力を達成することができる(即ち、先端的制御装置)
前記の方法で前記有利な構成を達成するために流体源を制御することと同様に、前記制御装置はまた、操作中に前記ダンピング手段及びバイアス手段をも制御することができる。かかる制御は前記流体源、例えば前記デジタル容積ポンプ/モーターの、ポンプ、アイドリング又はモニターサイクルと同期させることができる。
【0048】
複数のバルブを持つシステム
図11は流体作動システム(200)を示し、2つのFSPD(201a、201b)(デュアルモードバルブして機能)を含み、個々の電気制御ライン(202a、202b)で制御され、システム制御装置(203)の制御の下でダンピング及びバイアスが調製される。前記システム制御装置は2つのオペレーターレバー(204a、204b)、負荷感受性圧力トランスデューサー(205)、ポンプ圧力トランスデューサー(206)及びデジタル容積ポンプ(208)(ハイドロリック流体源として作用)のシャフトの速度及び位置を示すセンサーシグナル線(207)からの入力を受け取る。前記システム制御装置は多重モードのバルブ制御ライン(209)を通じてデジタル容積ポンプを制御する。前記ポンプはアキュムレータ(210)(第1の流体コンプライアンスとして作用)及び2つのFSPDへ流れを供給する。またFSPDは、それぞれのハイドロリックモーター(211a、121b)(ハイドロリック消費装置として作用)へ流れを供給し、流れをタンク(121)へ戻す。負荷感受性チェックバルブ(213a、213b)は、前記負荷感受性圧力トランスデューサー手段がそれぞれのハイドロリックモーターへ提供される流体圧力の最大値を測定することを保証する。
【0049】
いずれのオペレーターレベーが図11のシステムを活性化させた場合も、これまでの図面を参照して前記説明と同様であり、関連するFSPDがダンピングされた制限装置挙動を示し前記コンプライアンスと共に急激な流れの変化を阻止するが、それぞれのモーターへのゆっくりとした流れを許容する。前記制御装置は前記オペレーターレバー位置に応じてデジタル容積ポンプを調節する。しかし、両方のオペレーターレバーが同時に活性化される場合、制御装置は、追加のモードで1つ又は両方のFSPDを制御し流れを調節する。制御装置はデジタル容積ポンプの流れを調節してポンプ圧力を最大負荷圧力の上のある許容範囲に維持し(ポンプ圧力トランスデューサーにより検知される)、かつ前記FSPDは流体圧力を、前記制御装置のシグナルにより、オペレーターレバーから決められた流体圧力で流れに分布するために下げる。FSPDを通じる直接の制御は前記モーターからの流れパルスとは分離されている。というのは、2つのモーターが異なる圧力を必要とするとエネルギーが失われ従ってシステムは非効率的となるからである。従って、本発明の周波数選択的パルスダンピング効果はどちらのモードでも維持される。一方1つのみのオペレーターレバーがシステムを活性化する場合には最大のエネルギー効率で操作される。
【0050】
前記FSPDを、前記流れを変更するためだけでなく同じハイドロリックアクチュエーターに導く2つのハイドロリックラインを通じて流れの方向を交換する方向制御バルブに組み込むことはまた単純である。この方法で、一方で本発明の望ましいパルスダンピング効果を達成すると共にいくつかの別々の部品の数を減らすことが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体システムであり、前記流体システムは:
圧力下ハイドロリック流体源;
ハイドロリック消費装置;
前記流体源及び流体消費装置の間の流体の通過するバルブ及び前記流体源と禅味バルブの間の第1の流体コンプライアンス;
前記バルブを通じる流体の流れに利用可能な前記断面領域を変更するための、かつより大きい領域を持つ第1の位置とより小さい領域を持つ第2の位置の間を可動である、可変制限装置;
前記第2の位置へ前記制限装置をバイアスするためのバイアス手段;
流体が前記バルブを通じて流れる際に、前記制限装置を前記バイアスに対向するようにさせる開口手段;及び
前記第1及び第2の位置の間の前記制限装置の動きをダンピングし、前記制限装置の移動の速度の増加につれて抵抗を与える、ダンピング装置とを含む、流体システム。
【請求項2】
請求項1に記載の流体システムであり、さらに前記流体源を制御するための制御装置を含む、流体システム。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が使用に際にて局所流れ最大値と局所流れ最小値を含む変更流れを生成し、隣接する最大値及び最小値が少なくとも最小時間Taで分離されており、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrがTaよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項4】
請求項2又は3のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、前記バルブへ接続可能であり、かつ前記バルブから分離可能である複数の作動チャンバを含み、それにより前記流体源が複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を含む変更流れを生成し、前記制御装置が、間隔Td以下の周期で、前記バルブに接続される1組の作動チャンバへ、作動チャンバを追加し及び作動チャンバを除去するように操作可能であり、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTdよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が複数の作動チャンバを含み、非ゼロ最小時間Tpで分離された流れパルスを生成し、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTpよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が変更流れを生成し、複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を流れパルスの総和により形成し、前記それぞれの流れパルスが最大長さTcを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTcよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源がパスル性流体源であり、使用の際に複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を持つ変更流れを生成し、かつ使用の際に1以上の短い繰り返し流れパターンを生成し、それぞれが同じ平均流れと最大期間Tfを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTfよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項8】
請求項3乃至5のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記少なくとも1つの局所流れ最小値が実質的にゼロである、流体システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、使用の際に時間平均出力流れを生成し、前記時間平均出力流れが要求シグナルに従い、かつ最大バンド幅1/Tsを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTsよりも短いことを特徴とする、流体システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体消費装置が1以上のモーター又はアクチュエーターを含むことを特徴とする、流体システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の流体システムであり、さらに、前記バルブ及び前記流体消費装置の間に第2の流体コンプライアンスを含む、流体システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記いずれかの流体コンプライアンスがアキュムレータを含む、流体システム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記制限装置は、第1の、流れに対抗する、固定断面領域の表面及びその第2の端部に可変の出力領域を持ち、前記可変の出力領域は前記バルブボディに対して前記スプールの前記軸位置に依存し、それにより前記バルブを横切る可変圧力低下を生成する、流体システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段がバネを含む、流体システム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段が実質的に一定のバイアス力を与える、流体システム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段、前記ダンピング手段又は前記開口手段のいずれかが、電気的に制御されたアクチュエーター、セレノイド/電磁アクチュエーター、圧電アクチュエーター、電気流体装置又はハイドロリック増幅装置を含む、流体システム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バルブがデュアルモードバルブであり、それを通じる流体の流れを制御するための少なくともいくらかを操作可能であり、かる複数の前記デュアルモードバルブがそれぞれ異なる前記ハイドロリック消費装置に接続される、流体システム。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、前記制御装置によりストローク毎に周期的に変更される容積の複数の作動チャンバを含み、それぞれの作動チャンバに伴う高速切り替えバルブ手段により、前記バルブへ又はバルブから与えられる作動チャンバの時間平均比率を変更するように制御される、流体システム。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記抵抗が、前記バルブ内に流体の2つの容積の圧力差がある閾値に到達するか又は超える場合に、増加するか又は実質的に同じに維持されることを特徴とする、流体システム。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1項に記載の流体システムであり、さらに、少なくとも1つの圧力トランスデューサーを含み、前記制御装置に圧力測定値を与え、前記制御装置が前記バルブを横切る流体圧力低下の推定値を生成し、かつ前記推定値を前記流体源を調節するために前記圧力測定値と協働して前記推定値を用いるように構成される、流体システム。
【請求項1】
流体システムであり、前記流体システムは:
圧力下ハイドロリック流体源;
ハイドロリック消費装置;
前記流体源及び流体消費装置の間の流体の通過するバルブ及び前記流体源と禅味バルブの間の第1の流体コンプライアンス;
前記バルブを通じる流体の流れに利用可能な前記断面領域を変更するための、かつより大きい領域を持つ第1の位置とより小さい領域を持つ第2の位置の間を可動である、可変制限装置;
前記第2の位置へ前記制限装置をバイアスするためのバイアス手段;
流体が前記バルブを通じて流れる際に、前記制限装置を前記バイアスに対向するようにさせる開口手段;及び
前記第1及び第2の位置の間の前記制限装置の動きをダンピングし、前記制限装置の移動の速度の増加につれて抵抗を与える、ダンピング装置とを含む、流体システム。
【請求項2】
請求項1に記載の流体システムであり、さらに前記流体源を制御するための制御装置を含む、流体システム。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が使用に際にて局所流れ最大値と局所流れ最小値を含む変更流れを生成し、隣接する最大値及び最小値が少なくとも最小時間Taで分離されており、前記ダンピングされた制限装置の動きの時間定数TrがTaよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項4】
請求項2又は3のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、前記バルブへ接続可能であり、かつ前記バルブから分離可能である複数の作動チャンバを含み、それにより前記流体源が複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を含む変更流れを生成し、前記制御装置が、間隔Td以下の周期で、前記バルブに接続される1組の作動チャンバへ、作動チャンバを追加し及び作動チャンバを除去するように操作可能であり、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTdよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が複数の作動チャンバを含み、非ゼロ最小時間Tpで分離された流れパルスを生成し、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTpよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が変更流れを生成し、複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を流れパルスの総和により形成し、前記それぞれの流れパルスが最大長さTcを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTcよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源がパスル性流体源であり、使用の際に複数の局所流れ最大値と局所流れ最小値を持つ変更流れを生成し、かつ使用の際に1以上の短い繰り返し流れパターンを生成し、それぞれが同じ平均流れと最大期間Tfを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTfよりも長いことを特徴とする、流体システム。
【請求項8】
請求項3乃至5のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記少なくとも1つの局所流れ最小値が実質的にゼロである、流体システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、使用の際に時間平均出力流れを生成し、前記時間平均出力流れが要求シグナルに従い、かつ最大バンド幅1/Tsを持ち、前記ダンピングされる制限装置の動きの時間定数TrがTsよりも短いことを特徴とする、流体システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体消費装置が1以上のモーター又はアクチュエーターを含むことを特徴とする、流体システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の流体システムであり、さらに、前記バルブ及び前記流体消費装置の間に第2の流体コンプライアンスを含む、流体システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記いずれかの流体コンプライアンスがアキュムレータを含む、流体システム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記制限装置は、第1の、流れに対抗する、固定断面領域の表面及びその第2の端部に可変の出力領域を持ち、前記可変の出力領域は前記バルブボディに対して前記スプールの前記軸位置に依存し、それにより前記バルブを横切る可変圧力低下を生成する、流体システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段がバネを含む、流体システム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段が実質的に一定のバイアス力を与える、流体システム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バイアス手段、前記ダンピング手段又は前記開口手段のいずれかが、電気的に制御されたアクチュエーター、セレノイド/電磁アクチュエーター、圧電アクチュエーター、電気流体装置又はハイドロリック増幅装置を含む、流体システム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記バルブがデュアルモードバルブであり、それを通じる流体の流れを制御するための少なくともいくらかを操作可能であり、かる複数の前記デュアルモードバルブがそれぞれ異なる前記ハイドロリック消費装置に接続される、流体システム。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記流体源が、前記制御装置によりストローク毎に周期的に変更される容積の複数の作動チャンバを含み、それぞれの作動チャンバに伴う高速切り替えバルブ手段により、前記バルブへ又はバルブから与えられる作動チャンバの時間平均比率を変更するように制御される、流体システム。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか1項に記載の流体システムであり、前記抵抗が、前記バルブ内に流体の2つの容積の圧力差がある閾値に到達するか又は超える場合に、増加するか又は実質的に同じに維持されることを特徴とする、流体システム。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1項に記載の流体システムであり、さらに、少なくとも1つの圧力トランスデューサーを含み、前記制御装置に圧力測定値を与え、前記制御装置が前記バルブを横切る流体圧力低下の推定値を生成し、かつ前記推定値を前記流体源を調節するために前記圧力測定値と協働して前記推定値を用いるように構成される、流体システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−501889(P2013−501889A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524292(P2012−524292)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051328
【国際公開番号】WO2011/018660
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(506330058)アルテミス インテリジェント パワー リミティド (4)
【出願人】(303042925)ザウアー−ダンフォス・エイピイエス (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051328
【国際公開番号】WO2011/018660
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(506330058)アルテミス インテリジェント パワー リミティド (4)
【出願人】(303042925)ザウアー−ダンフォス・エイピイエス (8)
【Fターム(参考)】
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