説明

液体収容容器

【課題】 液体を収容する容器を加圧し、装置本体への液体の適正供給と、装置本体の小型化を実現する液体収容容器を提供する。
【解決手段】 液体収容容器は、装置本体に供給するインクが収容される可撓性を有するインクパック24と、該インクパック24を格納するメインタンク9の外郭容器と、インクパック24と前記外郭容器との間に形成される圧力室25と、圧力室25の内部に設置され、圧力室25に外部から空気を導入し、且つ圧力室25を加圧する空気加圧ポンプ80と、を備え、圧力室25を空気加圧ポンプ80によって加圧し、インクパックから装置本体にインクを供給する。このことにより、装置本体へのインクの適正供給と、装置本体の小型化が実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を収容する容器を加圧することにより液体を供給する液体収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
空気加圧ポンプにより生成される空気圧が印加され、この空気圧の作用により記録装置にインクを供給するように構成されたインクカートリッジであって、内部に液体を封入した可撓性素材により形成されたインクパックが収納される外郭容器とインクカートリッジとの間に空気加圧ポンプから与えられる空気圧が印加される圧力室が形成され、且つ、外郭容器には、空気加圧ポンプから与えられる加圧空気が導入される加圧空気導入口が形成されると共に、インクパックには液体を導出することができる液体導出部が取り付けられ、インクカートリッジが記録装置から取り外された場合において、加圧空気導入口が開放されて圧力室が大気に連通するように構成されると共に、インク導出部が閉弁状態となるように構成されたインクカートリッジが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−205819号公報(第8頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような特許文献1では、記録装置に備えられる空気加圧ポンプから圧力を受け、インクカートリッジから記録装置にインクを供給するが、複数のインクカートリッジを搭載する場合や、大容量のインクカートリッジを使用する場合には、本体の空気加圧ポンプが非常に強力でなければならない。このようにすれば、大型の空気加圧ポンプが必要になり、記録装置の大型化が避けられない。また、複数のインクカートリッジを個別に加圧するためには複雑な制御機構が必要になる。逆に、複数のインクカートリッジに一つの空気加圧ポンプから加圧を行なうために共通の制御を行なうと、加圧が不要なインクカートリッジにも加圧力を供給してしまうなどというような課題がある。
【0005】
本発明の目的は、液体を収容する容器を加圧し、装置本体への液体の適正供給と、装置本体の小型化を実現する液体収容容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液体収容容器は、装置本体に供給する液体が収容される可撓性を有する容器と、前記容器を格納する外郭容器と、前記容器と前記外郭容器との間に形成される圧力室と、前記圧力室の内部に設置され、前記圧力室に外部から空気を導入し、且つ、前記圧力室を加圧する圧力発生装置と、を備え、前記圧力室を前記圧力発生装置によって加圧し、前記容器から前記装置本体に液体を供給することを特徴とする。
ここで、液体収容容器は、例えば、1個または複数個備えることができ、圧力発生装置は、液体収容容器それぞれに備えられている。
【0007】
この発明によれば、圧力発生装置が、圧力室の内部、即ち外郭容器内に備えられ、可撓性を有する容器を加圧するために、装置本体には加圧発生装置が不要で、装置本体の小型化及びコスト低減ができる。
また、液体収容容器毎に圧力発生装置を制御すれば、個々の液体収容容器の使用状態に合わせて圧力発生装置の加圧力を制御することができ、装置本体への液体の供給を適正に行なうことができる。
【0008】
また、前記圧力発生装置は、空気加圧ポンプであることが好ましい。さらには、前記空気圧ポンプが、前記圧力室の内外を連通する可撓性を有するチューブを備え、蠕動運動により前記チューブを圧搾して空気を前記圧力室に供給して加圧することが好ましい。
ここで、蠕動運動としては、例えば、前記チューブを複数の押圧部材で上流側から下流側に順次圧搾する方式、復数のローラでチューブを順次圧搾する回転ローラ方式を採用することができる。
【0009】
このような空気加圧ポンプは、詳しくは後述するが、構造が簡単で小型化でき、外郭容器内に容易に格納でき、液体を収容する容器の容積に与える影響は小さく、空気加圧装置を格納することにより液体収容量を減ずることはない。
【0010】
また、前記圧力発生装置は、前記チューブの一部を閉塞していることが好ましい。
【0011】
このようにすれば、チューブの一部が常時閉塞されているため、空気が漏洩することによって圧力室の圧力が低下するなどの変動を防止することができ、また、圧力発生装置を停止しても、圧力室を所定の圧力で維持することができる。
【0012】
また、前記圧力発生装置が、前記外郭容器に着脱自在に固定されていることが好ましい。
このような固定手段としては、例えば、固定螺子で螺着する固定手段を採用することができる。
【0013】
このようにすれば、液体を収容する容器は消耗品であるので、液体が終了して廃棄する際に、圧力発生装置を取り外し、再利用することができ、環境負荷を小さくすることができる。また、再利用することで、コストの低減にも寄与することができる。
【0014】
また、前記容器は、少なくとも、フィルム状の熱溶着可能な袋体と液体流出口部材とから構成され、前記袋体と液体流出口部材、または前記袋体の周縁端部が熱溶着により密閉され、前記圧力発生装置が、前記液体流出口部材近傍に設置されていることが好ましい。
なお、液体流出口部材は、液体を装置本体に供給するための接続部であり、液体流出口部材近傍には、例えば、液体収容容器から装置本体との接続のための構成要素や、液体の流路の開閉を行なうバルブ等の機能要素が集中している。
【0015】
前述のような位置に圧力発生装置を設置することで、接続のための構成要素、バルブ等の機能要素を分散しなくてよいので、管理しやすい他、他の部分の構造を簡単にすることができる。
【0016】
さらに、前記圧力発生装置が、前記袋体の熱溶着された周縁端部の近傍に設置されていることが好ましい。
【0017】
前述したように袋体の周縁端部は熱溶着されている。従って、袋体の周縁部と外郭容器の間には空きスペースが存在するので、この空きスペースに圧力発生装置を配置すれば、袋体の容積を減ずることなく、液体容量を大きくすることができる。
【0018】
また、本発明では、前記圧力室の圧力を検出する圧力検出器をさらに備え、前記圧力検出器の検出値に基づき前記圧力発生装置を駆動制御することが好ましい。
ここで、圧力検出器としては、ピエゾ圧力センサを採用することができる。例えば、圧力検出器を外郭容器内部に配置する場合には、パッケージ型の圧力センサが採用でき、外部に配置する場合には、外郭容器の外側にピエゾ素子を貼付ける等の構造を採用することができる。
【0019】
このようにすれば、圧力室の圧力の変動を検出して、検出値に対応して圧力発生装置を駆動制御することで、液体の使用状況に適した加圧力を加えることができる。つまり、液体を消費すれば、圧力室の内部圧力が低下するので圧力発生装置により加圧して所定圧力に維持することができるのである。
【0020】
さらに、前記外郭容器には、圧力室の内外を連通する通気路が設けられ、前記外郭容器が前記装置本体に装着されるとき前記通気路が密閉され、前記装置本体から取り外されるときに開放されて前記圧力室が大気に連通することが好ましい。
【0021】
このような構造によれば、外郭容器が装置本体から取り外されたときには、外郭容器内の圧力室が大気に連通するため、圧力室内が大気圧となり、容器から液体が流出することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、液体収容容器として、インクジェット式記録装置に採用されるインクカートリッジを例にあげ、また液体としてはインクを例にあげ説明している。
(実施の形態1)
【0023】
図1は、実施の形態1に係るインクカートリッジを使用し得るインクジェット式記録装置(以降、記録装置または装置本体と呼称することがある)の例を、上面図によって示したものである。
【0024】
図1において、キャリッジ1はキャリッジモータ2によって駆動されるタイミングベルト3を介し、走査ガイド部材4に案内されて紙送り部材5の長手方向、すなわち記録用紙の幅方向である主走査方向に往復移動されるように構成されている。そして、図1には示されていないが、キャリッジ1の紙送り部材5に対向する面には、後述する記録ヘッド6(図2、参照)が搭載されている。
【0025】
また、キャリッジ1には記録ヘッド6にインクを供給するためのサブタンク7A〜7Dが搭載されている。このサブタンク7A〜7Dは、この実施の形態1では、その内部において各インクを一時的に貯留するために、それぞれのインクに対応して4個具備されている。
【0026】
そして、この各サブタンク7A〜7Dには、装置本体に配置されたカートリッジホルダ8に装填されたインクカートリッジとしてのメインタンク9A〜9D(以下、メインタンク9A〜9Dを単にメインタンクと称呼し、単に符号9として説明する場合もある。)から、可撓性素材により成形されたインク補給チューブ10A〜10Dをそれぞれ介して、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各インクが供給されるように構成されている。
【0027】
一方、前記キャリッジ1の移動経路上における非印字領域(ホームポジョン)には、記録ヘッドのノズル形成面を封止することができるキャッピング手段11が配置されており、さらにこのキャッピング手段11の上面には、前記記録ヘッド6のノズル形成面を封止し得るゴム等の可撓性素材により形成されたキャップ部材11Aが取り付けられている。そして、キャリッジ1がホームポジョンに移動したときに、前記キャップ部材11Aによって、記録ヘッドのノズル形成面が封止されるように構成されている。
【0028】
このキャップ部材11Aは、記録装置の休止期間中において記録ヘッド6のノズル形成面を封止し、ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する。また、このキャップ部材11Aには、図には示されていないが、吸引ポンプにおけるチューブの一端が接続され、吸引ポンプによる負圧を記録ヘッドに作用させて、記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリーニング動作が実行されるように構成されている。そして、キャッピング手段11に隣接する印字領域側には、ゴムなどの弾性素材によるワイピング部材12が配置されていて、必要に応じて記録ヘッド6のノズル形成面を払拭して清掃することができるように構成されている。
【0029】
図2は、図1に示した記録装置に搭載されたインク供給システムの構成を模式的に示している。このインク供給システムについて、それぞれ相当する各部を同一符号で示した図1と共に説明する。図1、図2において、メインタンク9の詳細な構成については後述するが(図4、図5、参照)、その概略構成は図2に示されたように、メインタンク9の外郭容器は、下ケース41と上ケース51とから構成され、後述する圧力発生装置としての空気加圧ポンプ80(図6、参照)及び封止部材105(図9、参照)によって気密状態とされている。
【0030】
各外郭容器の内部それぞれには、インクを封入した可撓性素材により形成された容器としてのインクパック24が収納されている。そして、メインタンク9(外郭容器)とインクパック24とで形成される空間が圧力室25であり、この圧力室25内の容器24の周縁端部28A近傍に空気加圧ポンプ80が配置され、メインタンク9の外部から空気が導入され、加圧されるように構成される。
空気加圧ポンプ80の構造は、後述する図6を参照して詳しく説明する。
【0031】
インクパック24は可撓性素材により形成された袋体28とインク流出口部材29とから構成される。インクパック24は、圧力室25からの加圧力を受けインク流出口部材29から装置本体にインクを流出する。
【0032】
メインタンク9の外郭容器の一方の側面には、前述したインク流出口部材29、空気加圧ポンプ80のチューブ86及び大気開放のための通気路47が外郭容器の内外を連通している。インク流出口部材29はインク補給バルブ26によって、チューブ86は、後述する押圧部材85(図6、参照)によって、さらに、通気路47はカートリッジホルダ8に備えられた封止部材105(図9、参照)によって気密に閉塞されている。
【0033】
メインタンク9の内部には、圧力検出器としてのピエゾ圧力センサ101がさらに備えられている。このピエゾ圧力センサ101は、圧力によってダイアフラムに歪を生じた際の抵抗値を検出するもので、圧力室25内の圧力を直接検出することができる。この検出値が所定の圧力より低下したときに、空気加圧ポンプ80を駆動して加圧し、所定の圧力に達したときに加圧を停止する。
【0034】
各メインタンク9A〜9Dに収納された各インクパック24は、それぞれ空気加圧ポンプ80による加圧空気の加圧を受け、各メインタンク9A〜9Dから各サブタンク7A〜7Dに対して所定の圧力によるインク流が発生されるように構成されている。
【0035】
各メインタンク9A〜9Dにおいて加圧されたインクは、それぞれ各メインタンクに対応して備えられた各インク補給バルブ26及び各インク補給チューブ10A〜10D(図2においては代表して符号10として表示)をそれぞれ介して、キャリッジ1に搭載された各サブタンク7A〜7D(図2においては代表して符号7として示しており、以下において、代表して単に符号7として説明する場合もある。)に供給されるように構成されている。
【0036】
図2に示すように、サブタンク7には内部にフロート部材31が配置されており、そのフロート部材31の一部には永久磁石32が取り付けられている。そしてホール素子に代表される磁電変換素子33A,33Bが基板34に装着されて、サブタンク7の側壁に添接されている。この構成により、フロート部材31に配置された永久磁石32と、フロート部材の浮上位置にしたがった前記永久磁石32による磁力線量に応じて、磁電変換素子33A,33Bにより電気的出力が発生されるインク量検出手段を構成している。
【0037】
従って、例えばサブタンク7内のインク量が少なくなった場合には、サブタンク内に収納されたフロート部材31の位置が重力方向に移動し、これに伴い前記永久磁石32の位置も重力方向に移動する。それ故、永久磁石の移動による磁電変換素子33A,33Bの電気的出力は、サブタンク7内のインク量として感知することができ、磁電変換素子33A,33Bにより得られた電気的出力によって、前記インク補給バルブ26が開弁される。
【0038】
これにより、メインタンク9内で加圧されているインクは、インク量が低下したそれぞれのサブタンク7内に個別に送出される。そして、サブタンク7内におけるインク量が所定の容量に達した場合には、前記した磁電変換素子33A,33Bの電気的出力に基づいてインク補給バルブ26が閉弁される。このような繰り返しにより、メインタンク9からサブタンク7に対して断続的にインクが補給されるように作用し、各サブタンクには常にほぼ一定のインクが貯留されるようになされる。
【0039】
そして、各サブタンク7からはバルブ35及びこれに接続されたチューブ36を介して記録ヘッド6に対してインクが供給されるように構成されており、記録ヘッド6の図示せぬアクチェータに供給される印刷データに基づいて、記録ヘッド6のノズル形成面に形成されたノズル開口6Aより、インク滴が吐出されるように作用する。
【0040】
なお、図2において符号11は、前記したキャッピング手段を示しており、このキャッピング手段11に接続されたチューブは図示せぬ吸引ポンプに接続されている。
【0041】
次に、前述した記録装置のシステムの概要を図3を参照して説明する。
図3は、実施の形態1に係る記録装置のシステムの概要を示す説明図である。図3において、記録装置は、印刷データを記録装置に取り込むインターフェース(I/F)18と、システム全体を制御するコントローラ17を備えている。コントローラ17は、I/F18から取り込んだ印刷データに基づきキャリッジモータ20及びペーパフィーダモータ19を駆動制御し、記録ヘッド6からインクを吐出して印刷を行なう。
【0042】
また、コントローラ17では、各メインタンク9の圧力室25の圧力値をピエゾ圧力センサ101で検出し、その検出結果を取り込み、所定の圧力以下であれば、空気加圧ポンプ80を駆動して圧力室25内の圧力を所定値まで加圧し、インクを記録ヘッド6まで供給する。なお、記録ヘッド6の上流側には負圧発生装置15が備えられ、記録ヘッド6に至るインク供給路内を負圧制御している。
【0043】
なお、記録装置本体には、キャッピング手段11(図1、参照)を備え、前述したように、記録装置の休止期間中において記録ヘッド6のノズル形成面を封止し、ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能し、余分なインクは吸引ポンプ14によって吸引され、廃液タンク27に滞留される。
【0044】
次に、前述した実施の形態1に係るインクジェット式記録装置に用いられるインクカートリッジとしてのメインタンク9の構成について説明する。
図4は、メインタンク9の外郭容器を構成する下ケース41の全体構成を示す斜視図である。図4において、この下ケース41は偏平状の函型形状に成形されており、上面が開放されている。
【0045】
そして、この下ケース41の周縁には、周縁の全周に沿って一連の被溶着面42がほぼ面一状に形成されている。また、下ケース41の周縁には、一連の被溶着面42のさらに外周に沿って、立上り部43が一体に形成されている。この立上り部43は、後述する上ケース51(図5、参照)を図4に示す下ケース41に対して振動溶着させる場合において、上ケース51に形成されたダイレクタ(溶着子)が摩擦によって削りかすとなって生じ、これが飛散するのを防止するために形成されている。
【0046】
また、下ケース41の下底面、すなわち圧力室25の一方の壁を形成する面には、空気圧を受けて下ケース41が変形することを阻止する井桁状の補強リブ44が形成されている。この補強リブ44は、下ケース41を例えばインジェクション成型する場合において一体に形成されており、後述するように上ケース51が気密状態となるように接合されて、内部に圧力室25が形成された場合において、内部に加わる空気圧による面に直交する方向のたわみの発生を、この井桁状の補強リブ44によって抑制するように作用する。
【0047】
換言すれば、前記したように井桁状の補強リブ44を形成させることによって、面に直交する方向における強度を増大させることができ、したがって、下ケース41を形成する際の合成樹脂材料の使用量も少なくさせることにも寄与できる。この場合、補強リブ44はケースの外側に形成させても同様の補強効果を得ることができるが、ケースの外側に図4に示したような井桁状の補強リブ44を形成させた場合には、インクカートリッジの商品名や識別を示すマークなどを示したラベルの貼着が困難となる不都合があり、従って、補強リブ44は図4に示すように下ケースの下底面に施すことが望ましい。
【0048】
なお、図4に示されたように下ケース41の長手方向の端部には、一対のガイド孔45が形成されており、このガイド孔45は後述する上ケース51と共にインクカートリッジの外郭容器が構成された場合において、記録装置のカートリッジホルダ8に配置された一対のガイドピン(図示せず)に嵌合して位置決めされるように作用する。
【0049】
また、前記した下ケース41の長手方向端部の一方の隅部には、下ケースの底面に形成された台座部に空気加圧ポンプ80が載置固定され、空気加圧ポンプ80のチューブ86が挿着される空気導入部49と、同じ側面の反対側には、圧力室25内の大気開放を行なうための大気開放部48が形成されている。
【0050】
次に、メインタンク9の外郭容器を構成する上ケース51について説明する。
図5は、上ケース51の全体構成を示す斜視図である。この上ケース51は偏平状にしてその中央部が若干くぼんだ函型形状になされており、前記した下ケース41に対して蓋体として機能するように構成されている。この上ケース51の周縁には、前記した下ケース41の周縁に形成された一連の被溶着面42に当接して摩擦溶着される一連のダイレクタ(溶着子)52が面一状に形成されている。
【0051】
そして、上ケース51の天井下面、すなわち圧力室25を形成する面には、下ケース41と同様に空気圧による変形を阻止する井桁状の補強リブ53が形成されている。この補強リブ53は、上ケース51を例えばインジェクション成型する場合において一体に形成されており、下ケース41に対して気密状態となるように接合され、内部に圧力室25が形成された場合において、内部に加わる空気圧による面に直交する方向のたわみの発生を、この井桁状の補強リブ53によって抑制するように作用する。このように、上ケース51においても、あえてその天井下面に補強リブ53を形成させることで、前記したと同様にインクカートリッジの表面に配慮されている。
この上ケース51と下ケース41とで構成された外郭容器内に空気加圧ポンプ80が格納されて、圧力室25内の圧力を制御している。
【0052】
続いて、実施の形態1に係る空気加圧ポンプ80の一形態について説明する。
図6は、本実施の形態1に係る空気加圧ポンプ80を上面から視認した断面図を示し、図7は、側面方向から視認した要部断面図である。なお、図6、図7は、空気加圧ポンプ80が駆動してチューブ86圧搾しているときの一状態を示している。図6、図7において、カム群92は、8枚のほぼ同じ形状のカム92A〜92Hから構成され、それぞれが順次45度ずつ位相がずれた状態でカム軸91に軸止されている。これらカム92A〜92Hに対応して押圧部材85A〜85Hが、カム92A〜92Hの側面に当接するように配置される。カム92A〜92Hの平面形状は、カム軸91の中心から徐々に距離が変化するように形成され(図8、参照)カム群92がモータ95によって回転される。
【0053】
カム軸91の一方の端部は、ポンプ下ケース82の一方の軸受部に挿通され、他方の端部は、他方の軸受部を突き抜けてモータ95側に突出している。この突出した先端部には歯車部91Aが形成され、モータ95の回転軸先端に設けられた内歯車部96と歯合され、モータ95の回転力がカム軸に伝達され、押圧部材85がチューブ86を圧搾する。そして、押圧部材85A〜85Hが順次チューブ86の上流(空気導入部49)から下流方向に移動するようにチューブ86を押圧する。
【0054】
押圧部材85A〜85Hは、それぞれが同じ形状であり、図7では、代表例としてカム92及び押圧部材85と表示し説明する。図7において、押圧部材85は、カム92の側面と接触する一方の端部は細くし、カムの回転を正確に伝達するような形状とされる。また、他方の端部はカム側の端部よりも幅が広い押圧部93であり、チューブ86との接触面は滑らかな円弧状に形成されている。
【0055】
カム群92とモータ95とは、ポンプ下ケース82に装着され、ポンプ上ケース81に押圧部材85を装着したのち、チューブ86を押圧部93とポンプ上ケース81の間に挿入して、ポンプ上ケース81に形成された掛止アーム81Aをポンプ下ケース82に形成された掛止溝82Aに掛止することで、一体化される。
【0056】
図6において、チューブ86は、一方の端部が下ケース41の外側に筒状に突出された空気導入部49の内側に挿着されている。空気導入部49の内壁には、2本のパッキング部材107が備えられ、チューブ86の外周部を密接して固定している。パッキング部材107は、1本でもよいが、チューブ86の外周部との気密性と、空気の流入性を考慮すると、パッキング部材107の締め代を大きく取れないために、1本の締め代を小さくして、2本備えることで、気密性と流入性とを確保することができる。また、このようにすれば、空気加圧ポンプ80を外郭容器から取り外す際に、容易にチューブ86を空気導入部49から抜離すことができる。
【0057】
空気加圧ポンプ80は、下ケース41の台座部に固定螺子97で螺着され、下ケース41とは着脱可能な構成である。
【0058】
次に、カム群92について詳しく説明する。
図8は、カム群92の形状及び個々の位置関係について示す正面図である。図8において、本実施の形態1では、カム群92は、8個のカム92A〜92Hから構成されている。これらのカムは同じ形状であり、それぞれが順次45度の位相差を有してカム軸91に軸止されている。これらのカム92の最大半径円弧部分94Aの内角θは、各カムの位相差45度より大きく形成されている。このことから、押圧部材85A〜85Hのうち、少なくとも一つが、チューブ86を完全に押圧(閉鎖)している状態が存在する。従って、駆動途中で空気が逆流することはなく、また、駆動を停止しても空気が逆流することはない。
【0059】
また、カム92の最小半径円弧部分94Bの位置では、チューブ86は完全に空気の流路が確保される形状に形成されている。
【0060】
図6において、チューブ86は、押圧部材85A〜85Dに順次押圧され、このときチューブ86の流路は順次押しつぶされていく。押圧部材85E〜85Hはチューブ86を押圧していない。以降、順次、押圧部材85E,85F,85G,85Hがチューブ86を押圧していく蠕動運動によって、チューブ86が圧搾されて、圧力室25内に空気を注入して加圧するのである。
【0061】
なお、前述の実施の形態1では、カム92及び押圧部材85は、それぞれ8個で構成したが、要求される空気流量(加圧力)、流入速度に合わせて押圧部材85の幅、連数、カム92の回転速度、断面最大円弧半径部の内角の大きさ等は限定されるものではなく、適宜選択的に設定することができる。
【0062】
次に、メインタンク9の外郭容器の大気開放部構造について説明する。
図9は、メインタンク9がカートリッジホルダ8に装着されている状態において、メインタンク9の外郭容器の大気開放部が閉鎖された状態を示す部分断面図、図10は、メインタンク9がカートリッジホルダ8から取り外されたときの大気開放された状態を示す断面図である。それぞれ同じ符号を附与している。図9において、下ケース41の側面の外側に突設された筒形状の大気開放部48(図2も参照)には、中央に空気の通気路47が穿設されている。
【0063】
また、カートリッジホルダ8には、大気開放部48に対向する位置に前記大気開放部を封止する封止部材105が設けられており、先端部には、大気開放部48の先端部が挿入される凹部が形成されパッキング部材106が装着されている。このパッキング部材106と大気開放部48とは気密性が保持されている。
【0064】
図10において、カートリッジホルダ8からメインタンク9を取り外すと、大気開放部48が封止部材105から離脱されるため、通気路47が開放され、圧力室25が瞬時に大気圧と同じ圧力になる。このことにより、インクパック24の加圧が解除されて、インクの流出が停止される。
【0065】
従って、前述した実施の形態1によれば、圧力発生装置としての空気加圧ポンプ80が、圧力室25の内部、即ちメインタンク9の外郭容器内に備えられインクパック24を加圧するために、装置本体には加圧発生装置が不要で、装置本体の小型化及びコスト低減ができる。
このことは、各メインタンク9毎に必要とされる加圧力のみが発生できればよいので、空気加圧ポンプ80の小型化もできる。
【0066】
また、空気加圧ポンプ80は、前述したような構造であり、構成が簡単であるため小型化することができ、そのために外郭容器内に容易に格納できるとともに、インクを収容するインクパック24の容積に与える影響は小さく、空気加圧ポンプ80を格納することによりインクの収容量が減少されることはない。
【0067】
また、空気加圧ポンプ80は、チューブの一部を常時閉塞しているため、空気が漏洩することによって圧力室25の圧力が低下するなどの変動を防止することができ、空気加圧ポンプを停止しても、圧力室25を所定の圧力で維持することができる。
【0068】
また、空気加圧ポンプ80が、外郭容器の下ケース41のインク流出口部材29近傍に設置されているので、メインタンク9とカートリッジホルダ8との接続に係る機能要素と分散させることなく、下ケース41の1側面に集中配置することができるので管理し易い他、その他の部分の構造を簡単にすることができる。
【0069】
さらに、空気加圧ポンプ80が、袋体28の熱溶着された周縁端部28Aと下ケース41の底面とから構成される空スペースに配置されているので、袋体28の容積を減ずることなく、インク容量を大きくすることができる。また、空気加圧ポンプ80の配置の自由度を高めることができる。
【0070】
また、メインタンク9(インクカートリッジ)毎に空気加圧ポンプ80を備え、個別に圧力室内を加圧するので、メインタンク9毎に加圧力を制御することが可能で、各メインタンクの使用状況に合わせた加圧力を加え、適正なインクの供給をすることができる。
【0071】
また、各メインタンク毎のインク使用状況に合わせて加圧力制御を行なうため、残量が少ないメインタンクには空気加圧ポンプ80による空気導入量を増やすことによってインクの残量を低減することができる。
【0072】
また、使用開始から使用途中までの空気加圧ポンプ80のモータ95の駆動時間、回転数をコントローラで検出すれば、メインタンク内のインクの減少状況を認識することができ、インクの残量検出をすることができる。このことは、各メインタンク毎に行なうことができるので、各インクカートリッジ毎のインク残量を検出することができる。
【0073】
また、空気加圧ポンプ80が、メインタンク9の外郭容器を構成する下ケース41に固定螺子97で螺着されているので、容易に着脱することができる。このようにすれば、インクを収容する容器は消耗品であるので、インクが終了して廃棄する際に、空気加圧ポンプ80を取り外し、再利用することができ、環境負荷を小さくすることができる。また、再利用することで、空気加圧ポンプのコストの低減にも寄与することができる。
【0074】
また、本実施の形態1では、圧力室25の内部に圧力を検出するピエゾ圧力センサ101を備え、圧力を検出して、その検出値に基づき空気加圧ポンプ80を駆動制御しているので、インクを装置本体に供給したときに内部圧力の低下を検出し、空気加圧ポンプ80を駆動して所定圧力に達するまで加圧し、圧力室内を所定圧力に維持することができる。このことにより、メインタンク9のインクを好適に記録装置本体に供給することができる。
【0075】
さらに、メインタンク9の外郭容器には、圧力室25の内外を連通する通気路47が設けられ、前記外郭容器が記録装置本体に装着されるとき大気開放のための通気路47が密閉され、装置本体から取り外されるときに開放されて圧力室25が大気開放されることから、外郭容器が装置本体から取り外されたときには、外郭容器内の圧力室が大気に連通するため、圧力室内が大気圧と同じ圧力となり、インクパック24からインクが流出することを防止することができる。従って、ユーザーが、通気路47を封鎖したり、開放するような作業の煩わしさがなくなるというような効果もある。
(実施の形態2)
【0076】
次に、本発明に係る実施の形態2について図に基づき説明する。実施の形態2は、圧力室内に空気加圧ポンプを複数備えることに特徴を有し、他の構成は前述した実施の形態1と同じため、説明を省略し、同じ符号を附与している。
図11は、実施の形態2に係る空気加圧ポンプ80の配置構造を示す上面図であり、上ケース51を省略している。図11において、インクを収容する袋体28は、長手方向両側の周縁端部28Aが熱溶着等の固着手段で接合されている。
【0077】
袋体28は、下ケース41の底面内に載置されるが、周縁端部28Aと下ケース41の底面とは空気加圧ポンプ80が装着できるだけの空間が存在する。この空間のうち、図11では3隅に空気加圧ポンプ80が配置されている。残りの隅部には、大気開放部48が設けられている。このようにインクが収容された袋体28を下ケース41に装着した後、上ケース51を溶着固定してメインタンク9が構成されている。
なお、空気加圧ポンプは3個に限らない。例えば、大気開放部48がある位置に空気加圧ポンプ80をさらに備えることもできる。この場合には大気開放部48は、カートリッジホルダ8と接合される側面の他の位置に設けることが好ましい。
【0078】
従って、前述した実施の形態2によれば、圧力室25の内部に空気加圧ポンプ80を複数備えて加圧するので、メインタンク9が大型サイズになっても加圧力を高めることができ、記録装置に充分な量のインクを供給することができる。また、加圧する速度も高められるため、使用開始のときでも素早く加圧することができる。
(実施の形態3)
【0079】
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。実施の形態3は、空気加圧ポンプの他の実施の形態を示すもので、前述した実施の形態1に比べ空気を導入するチューブを押圧する押圧部材の構造が異なることに特徴を有し、同じ機能要素には同じ符号を附与している(図6も参照)。
図12は、実施の形態2に係る空気加圧ポンプの軸方向から視認した断面図、図13は、押圧部の形状を示す正面図である。図12、図13において、空気加圧ポンプ80は、押圧部110を有するポンプ上ケース81と、カム群92とを備えるポンプ下ケースと、空気を導入するチューブ86と、カム群92に回転力を伝達するモータ(図示せず)と、から構成されている。
【0080】
ポンプ上ケース81には、櫛歯状の押圧部110(110A〜110H)が一体で突設されている。この押圧部110A〜110Hは、それぞれが、図6において説明したカム群92(カム92A〜92H)に対応して形成され、これらのカムによってチューブ86を順次押圧する蠕動運動によって空気を圧力室内に導入して加圧する。押圧部110のチューブ86を押圧する押圧面111はチューブを傷つけないように丸められている。
【0081】
押圧部110は、カム群92の最大半径円弧部分94Aで押圧されているときにチューブ86の空気流路を閉塞し、最小半径円弧部分94Bで完全に開放される。
【0082】
従って、前述の実施の形態3によれば、櫛歯状の押圧部110は、板状に形成されているので、カム群92とチューブ86との距離を短くすることができ、空気加圧ポンプをより小型化することができる。
また、櫛歯状の押圧部110は、ポンプ上ケース81と一体で形成されているので、部品数を減らすと共に、インジェクション成形等の手段でポンプ上ケース81と一緒に成形できるため、さらにコスト低減を実現できる。
【0083】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前述の実施の形態では、インクジェット式記録装置に採用されるインクカートリッジを例にあげ説明したが、本発明による液体収容容器は、インクカートリッジに限らず、水、薬液、油類等の他の液体を収容し、これら液体を機器に供給する液体収容容器に応用することができる。
【0084】
また、例えば、前述の実施の形態では、圧力発生装置としては、カム92と押圧部材85または押圧部110との蠕動運動によってチューブ86を圧搾する空気加圧ポンプ80を採用しているが、複数の回転ローラを回転してチューブ86を圧搾する回転ローラ式ポンプを採用することができる。
このようにすれば、回転ローラ式ポンプは薄型化が可能であるため、袋体28と重ねて配置することができる。
【0085】
さらに、前述した実施の形態では、チューブ86を圧搾する押圧部110を駆動するためにカム92とモータ95を採用しているが、櫛歯状の押圧部110A〜110Hそれぞれにピエゾアクチュエータを貼着して駆動することができる。
このような構造によれば、なお一層、空気加圧ポンプを小型化することができる。
【0086】
また、前述の実施の形態では、圧力検出器としてピエゾ圧力センサ101を採用し、圧力室25内に装着したが、圧力室外に装着することができる。例えば、図示しないが、下ケース41の壁の外側の一部を加圧したときに、わずかに変形する程度の薄肉部を形成し、そこにピエゾ素子を貼着して、変形量を電気量に変換して圧力として検出することができる。
このようにすれば、外郭容器の外側に圧力検出器を備えることができるので、コントローラ17との接続がとり易くなり、状態管理がし易くなるという効果がある。
【0087】
従って、前述の実施の形態1〜実施の形態3では、液体を収容する容器を加圧し、装置本体への液体の適正供給と、装置本体の小型化を実現する液体収容容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施の形態1に係る記録装置を示す上面図。
【図2】本発明の実施の形態1に係るインク供給システムの構成を示す模式図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る記録装置のシステムの概要を示す説明図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る下ケースの全体構成を示す斜視図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る上ケースの全体構成を示す斜視図。
【図6】本発明の実施の形態1に係る空気加圧ポンプの断面図。
【図7】本発明の実施の形態1に係る空気加圧ポンプの要部断面図。
【図8】本発明の実施の形態1に係る空気加圧ポンプのカムを示す正面図。
【図9】本発明の実施の形態1に係る大気開放部(閉鎖状態)を示す部分断面図。
【図10】本発明の実施の形態1に係る大気開放部(開放状態)を示す部分断面図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る空気加圧ポンプの配置構造を示す上面図。
【図12】本発明の実施の形態3に係る空気加圧ポンプの断面図。
【図13】本発明の実施の形態3に係る空気加圧ポンプの押圧部形状を示す正面図。
【符号の説明】
【0089】
9…メインタンク、24…容器としてのインクパック、25…圧力室、28…袋体、28A…袋体の熱溶着された周縁部、29…インク流出口部材、41…外郭容器をを構成する下ケース、47…通気路、51…外郭容器をを構成する下ケース、80…圧力発生装置としての空気加圧ポンプ、86…チューブ、101…ピエゾ圧力センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に供給する液体が収容される可撓性を有する容器と、
前記容器を格納する外郭容器と、
前記容器と前記外郭容器との間に形成される圧力室と、
前記圧力室の内部に設置され、前記圧力室に外部から空気を導入し、且つ前記圧力室を加圧する圧力発生装置と、を備え、
前記圧力室を前記圧力発生装置によって加圧し、前記容器から前記装置本体に液体を供給することを特徴とする液体収容容器。
【請求項2】
請求項1に記載の液体収容容器において、
前記圧力発生装置が、空気加圧ポンプであることを特徴とする液体収容容器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の液体収容容器において、
前記圧力発生装置が、前記圧力室の内外を連通する可撓性を有するチューブを備え、蠕動運動により前記チューブを圧搾して空気を前記圧力室に供給して加圧することを特徴とする液体収容容器。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記圧力発生装置は、前記チューブの一部を閉塞していることを特徴とする液体収容容器。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記圧力発生装置が、前記外郭容器に着脱自在に固定されていることを特徴とする液体収容容器。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記容器は、少なくとも、フィルム状の熱溶着可能な袋体と液体流出口部材とから構成され、
前記袋体と液体流出口部材、または前記袋体の周縁端部が熱溶着により密閉され、
前記圧力発生装置が、前記液体流出口部材近傍に設置されていることを特徴とする液体収容容器。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記圧力発生装置が、前記袋体の熱溶着された周縁端部の近傍に設置されていることを特徴とする液体収容容器。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記圧力室の圧力を検出する圧力検出器をさらに備え、前記圧力検出器の検出値に基づき前記圧力発生装置を駆動制御することを特徴とする液体収容容器。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の液体収容容器において、
前記外郭容器には、前記圧力室の内外を連通する通気路が設けられ、
前記外郭容器が前記装置本体に装着されるとき前記通気路が密閉され、前記装置本体から取り外されるときに開放されて前記圧力室が大気に連通することを特徴とする液体収容容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−8139(P2006−8139A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−183660(P2004−183660)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】