説明

液晶表示装置の駆動方法

【課題】画素の列毎に設けられた複数のデータ線により異なる領域に反転駆動を行うための画像信号を同じタイミングで供給する液晶表示装置の駆動方法において、データ線の電圧の変化が不十分なことによる表示不良を低減できる液晶表示装置の駆動方法を提供することを目的とする。
【解決手段】正の電圧を液晶に印加する第1の画像信号を第1のデータ線及び第2のデータ線を介して画素に供給する第1の期間と、走査線により画素を非選択として1行目の画素に供給される負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第2のデータ線に供給する第2の期間と、負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第1のデータ線及び第2のデータ線を介して画素に供給する第3の期間と、を有するものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置、特に液晶表示装置の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、液晶素子を用いた液晶表示装置に代表されるように、テレビ受像機などの大型表示装置から携帯電話などの小型表示装置に至るまで、普及が進んでいる。今後は、より付加価値の高い製品が求められており開発が進められている。
【0003】
今後はより一層の高付加価値化を図るために、液晶表示装置の各画素に画像信号を供給するデータ線の数を増やし、画素の駆動をより高機能化することもあり得る。例えば特許文献1では、複数のデータ線を設ける液晶表示装置を開示している。特許文献1(図2参照)では複数のデータ線のそれぞれと、画素のトランジスタとを接続する構成について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−186451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
まずは本発明の一形態の課題について説明するため、液晶表示装置の構成及びその駆動について、図10(A)乃至(E)を用いて説明する。
【0006】
図10(A)は、液晶表示装置のブロック図について示している。図10(A)では、1本のデータ線(信号線ともいう)より画像信号を画素に供給する場合の構成について示している。
【0007】
図10(A)には、画素部901と、走査線駆動回路902と、データ線駆動回路903(信号線駆動回路ともいう)と、を有する液晶表示装置を示している。走査線駆動回路902はn本(nは、2以上の自然数)の行毎に設けられた走査線904によって画素905を選択するための信号を供給する。データ線駆動回路903は、m本(mは、2以上の自然数)の列毎に設けられたデータ線906によって画素に画像信号を供給する。
【0008】
図10(B)は画素部901の各画素への画像信号の供給の順序について模式的に示したものである。図10(B)では矢印911で表すように、1行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給していき、n行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給することで、全ての画素905に画像信号を供給する様子を表している。1フレーム期間に相当する期間で、画素部901の各画素への画像信号を供給する動作が行われることとなる。
【0009】
液晶表示装置では、正の電圧または負の電圧の一方のみの印加による液晶の劣化を防ぐために液晶に印加する画像信号の電圧の極性を反転させて供給する交流駆動が必須となる。交流駆動にはゲートライン反転駆動、ソースライン反転駆動、フレーム反転駆動等がある。フレーム反転駆動は正の電圧を「+」、負の電圧を「−」で表すと、図10(C)に示すように正の電圧を印加する期間と、負の電圧を印加する期間が交互に現れるフレーム期間となる。なおここでいう正の電圧及び負の電圧とは、基準電圧となる対向電極の共通電圧(コモン電圧)との相対的な大小関係に基づくものである。
【0010】
図10(B)、図10(C)で説明した、フレーム期間が切り替わる期間における、正の電圧を印加する期間と負の電圧を印加する期間とが切り替わる際の模式図を図10(D)に示す。図10(D)に示すように、n行目の画素に正の電圧の画像信号がデータ線駆動回路903よりデータ線906を介して供給された後、フレーム期間が切り替わることで1行目の画素に負の電圧の画像信号がデータ線906を介してデータ線駆動回路903より供給されることとなる。
【0011】
図10(D)での任意の一列のデータ線の電圧について、縦軸を電圧(V)、横軸を時間(T)として図10(E)に示す。なお図10(E)に示す「V+」は液晶に正の電圧を印加する際の最大の電圧、「Vcom」は対向電極に印加する共通電圧、「V−」は液晶に負の電圧を印加する際の最小の電圧となる。図10(E)でn行目の画素に正の電圧の画像信号を供給した後、1行目の画素に負の電圧の画像信号を供給する際、図10(E)中「ΔV」で示すように大きな電圧の変化が生じることとなる。従って、点線921で示すように電圧の変化が不十分となることがある。特に液晶表示装置の大型化、高速動作化が進む場合、前述の電圧の変化が不十分な領域が顕著となる。
【0012】
ただし図10(A)乃至(E)の場合、前述の電圧の変化が不十分な領域は1行目の画素であるため、1行目の画素が画素部901における視認する領域とならないように画素部901の視認されない領域に1行目となる画素(ダミーの画素ともいう)を配置することで前述の電圧の変化が不十分な領域を視認しないようにすることが可能である。また図10(A)乃至(E)の場合、前述の電圧の変化が不十分な領域である1行目の画素905が画素部901の端部に位置するため、フレーム期間の切り替わりにおける電圧の変化が不十分な場合でも、実際に視認する際には特に問題ならない。
【0013】
一方で上記特許文献1と同様にして、液晶表示装置の画素の列毎に設けられるデータ線の数を増やす場合について別途説明する。すなわち以下では、走査線により複数の行を同時に選択して別々のデータ線より別々の画像信号を別々の画素に画像信号を供給する構成について説明する。
【0014】
図11(A)は、液晶表示装置のブロック図について示している。図11(A)では、液晶表示装置の画素の列毎に設けられるデータ線を2本として、2本のデータ線より同じ列に設けられた画素に異なる画像信号を同じタイミングで供給する場合の構成について示している。
【0015】
図11(A)には、画素部901と、走査線駆動回路902と、データ線駆動回路903と、を有する液晶表示装置を示している。走査線駆動回路902は2n本(nは、2以上の自然数)の行毎に設けられた走査線904によって画素905を選択するための信号を供給する。データ線駆動回路903は、m本の列毎に設けられた第1のデータ線906A及びm本の列毎に設けられた第2のデータ線906Bによって画素に画像信号を供給する。なお画素部901は、2つの領域(領域907A及び領域907B)に分割され、領域毎にマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素を有するものとなる。
【0016】
なお、各走査線904は、画素部901においてマトリクス状(2n行m列)に配設された複数の画素905のうち、いずれかの行に配設されたm個の画素に接続される。また、各第1のデータ線906Aは、領域907Aにおいてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素905のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。また、各第2のデータ線906Bは、領域907Bにおいてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素905のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。
【0017】
図11(B)は、図10(B)と同様に、画素905への画像信号の供給の順序について模式的に示したものである。図11(B)では矢印912で表すように、1行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給していき、n行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給することで、領域907Aの全ての画素に画像信号を供給する様子を示している。また領域907Aへの画像信号の供給と同時に、図11(B)では矢印913で表すように、(n+1)行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給し、2n行目の画素を走査線904で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給することで、領域907Bの全ての画素に画像信号を供給する様子を示している。1フレーム期間に相当する期間で、領域907A及び領域907Bの各画素への画像信号を供給する動作が行われることとなる。
【0018】
液晶表示装置では、図10(C)で説明したように、正の電圧または負の電圧の一方のみによる液晶の劣化を防ぐために液晶に印加する画像信号の電圧の極性を反転させて供給する交流駆動が必須となる。従って正の電圧を印加する期間と、負の電圧を印加する期間が交互に現れることとなる。
【0019】
図11(B)で説明した、フレーム期間が切り替わる期間における、正の電圧を印加する期間と負の電圧を印加する期間とが切り替わる際の模式図を図11(C)に示す。図11(C)に示すように、n行目の画素に正の電圧の画像信号をデータ線駆動回路903より第1のデータ線906Aを介して供給された後、フレーム期間が切り替わることで1行目の画素に負の電圧の画像信号をデータ線駆動回路903より第1のデータ線906Aを介して供給されることとなる。また図11(C)に示すように、2n行目の画素に正の電圧の画像信号をデータ線駆動回路903より第2のデータ線906Bを介して供給された後、フレーム期間が切り替わることで(n+1)行目の画素に負の電圧の画像信号をデータ線駆動回路903より第2のデータ線906Bを介して供給されることとなる。
【0020】
図11(C)での任意の一列のデータ線の電圧について、図10(E)と同様にして、縦軸を電圧(V)、横軸を時間(T)として図11(D)に示す。図11(D)では特に、領域907Bに画像信号を供給する第2のデータ線906Bの電圧について示す。なお領域907Aに画像信号を供給する第1のデータ線906Aの電圧については、図10(E)と同様である。
【0021】
図11(D)で領域907Bの2n行目の画素に正の電圧の画像信号を供給した後、(n+1)行目の画素に負の電圧の画像信号を供給する際、図10(E)と同様に、図11(D)中「ΔV」で示すように大きな電圧の変化が生じることとなる。従って、点線922で示すように電圧の変化が不十分となることがある。特に液晶表示装置の大型化、高速動作化が進む場合、前述の電圧の変化が不十分な領域が顕著に現れるようになる。
【0022】
ここで図11(D)が図10(E)と異なる点は、電圧の変化が不十分となる(n+1)行目の画素が画素部901の中央付近である点にある。そのためフレーム期間の切り替わりにおける電圧の変化が不十分な場合に表示不良として視認されてしまう。また図10(E)の場合と異なり前述の電圧の変化が不十分な領域は(n+1)行目の画素であるため、(n+1)行目にはダミーの画素を設けることができない。そのため前述の電圧の変化が不十分な領域を視認しないようにすることが難しく、表示不良として視認されてしまう。
【0023】
そこで本発明の一態様は、画素の列毎に設けられた複数のデータ線により異なる領域に反転駆動を行うための画像信号を同じタイミングで供給する液晶表示装置の駆動方法において、データ線の電圧の変化が不十分なことによる表示不良を低減できる液晶表示装置の駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の一態様は、正の電圧を液晶に印加する第1の画像信号を第1のデータ線及び第2のデータ線を介して画素に供給する第1の期間と、走査線により画素を非選択として1行目の画素に供給される負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第2のデータ線に供給する第2の期間と、負の電圧を液晶に印加する第2の画像信号を第1のデータ線及び第2のデータ線を介して画素に供給する第3の期間と、を有する液晶表示装置の駆動方法である。
【0025】
本発明の一態様は、正の電圧を液晶に印加するための第1の画像信号、及び負の電圧を液晶に印加するための第2の画像信号が画素の列毎に設けられた第1のデータ線及び第2のデータ線により供給され、第1行目乃至第n行目(nは2以上の自然数)の画素に接続される走査線を順次選択し第1のデータ線による第1行目乃至第n行目の画素への第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線を順次選択し第2のデータ線による第(n+1)行目乃至第2n行目の画素への第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、を同時に行うことで表示を行う液晶表示装置の駆動方法において、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第1のデータ線及び第2のデータ線により第1の画像信号を画素に供給する第1の期間と、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を非選択とし、第1行目の画素に供給される第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第2のデータ線に供給する第2の期間と、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第1のデータ線及び第2のデータ線により第2の画像信号を画素に供給する第3の期間と、を有する液晶表示装置の駆動方法である。
【0026】
本発明の一態様において、第1の期間と第3の期間との間に設けられる第2の期間は、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を非選択とし、第1行目の画素に供給される第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第2のデータ線に供給する動作を複数回行う液晶表示装置の駆動方法でもよい。
【0027】
本発明の一態様は、正の電圧を液晶に印加するための第1の画像信号、及び負の電圧を液晶に印加するための第2の画像信号が画素の列毎に設けられた第1のデータ線乃至第3のデータ線により供給され、第1行目乃至第n行目(nは2以上の自然数)の画素に接続される走査線を順次選択し第1のデータ線による第1行目乃至第n行目の画素への第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線を順次選択し第2のデータ線による第(n+1)行目乃至第2n行目の画素への第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素に接続される走査線を順次選択し第3のデータ線による第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素への第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、を同時に行うことで表示を行う液晶表示装置の駆動方法において、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第1のデータ線乃至第3のデータ線により第1の画像信号を画素に供給する第1の期間と、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素に接続される走査線により画素を非選択とし、第1行目の画素に供給される第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第2のデータ線に供給し、且つ第(2n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第3のデータ線に供給し、する第2の期間と、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第1のデータ線乃至第3のデータ線により第2の画像信号を画素に供給する第3の期間と、を有する液晶表示装置の駆動方法である。
【0028】
本発明の一態様において、第1の期間または第3の期間における第1の画像信号または第2の画像信号の供給の後に、バックライトの光源を点灯する期間を有する液晶表示装置の駆動方法でもよい。
【0029】
本発明の一態様において、バックライトの光源は、赤色、緑色及び青色の光源である液晶表示装置の駆動方法でもよい。
【0030】
本発明の一態様において、第1行目乃至第n行目の画素、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素には異なる色の光源に基づく画像信号が供給されるものである液晶表示装置の駆動方法でもよい。
【0031】
本発明の一態様において、第1の期間と第3の期間との間に設けられる第2の期間は、第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の画素に接続される走査線により画素を非選択とし、第1行目の画素に供給される第2の画像信号を第1のデータ線に供給し、且つ第(n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第2のデータ線に供給し、且つ第(2n+1)行目の画素に供給される第2の画像信号を第3のデータ線に供給する動作を複数回行う液晶表示装置の駆動方法でもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一態様によれば、画素の列毎に設けられた複数のデータ線により異なる領域に反転駆動を行うための画像信号を同じタイミングで供給する液晶表示装置の駆動方法において、表示不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態1の構成を説明するための図。
【図2】実施の形態1の構成を説明するための図。
【図3】実施の形態1の構成を説明するための図。
【図4】実施の形態2の構成を説明するための図。
【図5】実施の形態2の構成を説明するための図。
【図6】実施の形態2の構成を説明するための図。
【図7】実施の形態2の構成を説明するための図。
【図8】実施の形態3の構成を説明するための図。
【図9】実施の形態4の構成を説明するための図。
【図10】本発明の一形態の課題を説明するための図。
【図11】本発明の一形態の課題を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細をさまざまに変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
【0035】
なお、各実施の形態の図面等において示す各構成の大きさ、層の厚さ、信号波形は、明瞭化のために誇張されて表記している場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0036】
なお本明細書にて用いる第1、第2、第3、乃至第n(nは自然数)という用語は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
【0037】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一形態における液晶表示装置の駆動方法について説明する。なお本実施の形態では、異なる画像信号を同じ列に設けられた画素に同じタイミングで供給するための複数のデータ線として、第1のデータ線及び第2のデータ線の2本を具備する構成を一例にして説明をする。
【0038】
本実施の形態の構成は、第1のデータ線及び第2のデータ線を介して、反転駆動を行う画像信号である、正の電圧を液晶に印加するための画像信号(以下、第1の画像信号という)を画素に供給する期間及び負の電圧を液晶に印加するための画像信号(以下、第2の画像信号)を供給する期間が交互に設けられるフレーム期間を用いる。加えて第1の画像信号が画素に供給される期間(以下、第1の期間という)と第2の画像信号が画素に供給される期間(以下、第3の期間という)との間には、第1の期間と第3の期間の切り替わりにおける第1のデータ線及び第2のデータ線の望ましい電圧の変化を確実に行うためのブランク期間(以下、第2の期間という)を有するものである。
【0039】
なお第1の期間及び第3の期間において、画像信号がデータ線を介して画素に供給されることを、画像信号を画素に書き込むということもある。また、第2の期間において、画像信号がデータ線に供給され、且つ画素を走査線により非選択とすることでデータ線の当該画像信号が画素に供給されないことを、画像信号をデータ線に書き込むということもある。
【0040】
なお、画素とは、一つの色要素(例えばR(赤)G(緑)B(青)のいずれか1つ)の明るさを制御できる表示単位に相当するものとする。従って、カラー表示装置の場合には、カラー画像の最小表示単位は、Rの画素とGの画素とBの画素との三画素から構成されるものとする。ただし、カラー画像を表示するための色要素は、三色に限定されず、三色以上を用いても良いし、RGB以外の色を用いても良い。
【0041】
なお、電圧とは、ある電位と、基準の電位(例えばグラウンド電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位、電位差と言い換えることができる。
【0042】
図1(A)は、液晶表示装置の画素部における画像信号の供給の概念図について示している。図1(A)では、画像信号の画素への供給が第1の期間(図中、Tp)及び第3の期間(図中、Tn)により、第2の期間(図中、Tb)を挟んで交互に行われる様子について示している。
【0043】
図1(A)では横軸を時間Tとして、第1の期間及び第3の期間での画素部の領域100Aの1行目からn行目までの画像信号の画素への供給を矢印101A、領域100Bの(n+1)行目から2n行目までの画像信号の画素への供給を矢印101Bで表している。すなわち、図1(A)における矢印101A及び矢印101Bは、第1の期間及び第3の期間での領域100Aと領域100Bにおいて、画像信号を同じタイミングで各画素に供給する様子を表している。
【0044】
なお本実施の形態においては、領域100Aと領域100Bとを共にn行の画素を有する構成として説明するが、領域毎に異なる行数の画素を有する構成としてもよい。
【0045】
図1(A)に示す第1の期間では、画素部の領域100Aにおいて第1行目乃至第n行目の画素の中から走査線により画素を選択して、第1のデータ線を介して第1の画像信号を当該画素に供給する。加えて、図1(A)に示す第1の期間では、画素部の領域100Bにおいて第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第2のデータ線を介して第1の画像信号を当該画素に供給する。
【0046】
図1(A)に示す第3の期間では、第1の期間Tpと同様に、画素部の領域100Aにおいて第1行目乃至第n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第1のデータ線を介して第2の画像信号を当該画素に供給する。加えて、図1(A)に示す第3の期間では、画素部の領域100Bにおいて第(n+1)行目乃至第2n行目の画素に接続される走査線により画素を選択して、第2のデータ線を介して第2の画像信号を当該画素に供給する。
【0047】
また図1(A)では、第2の期間での画素部の領域100Aの画像信号の第1のデータ線への供給を点線矢印102A、領域100Bの画像信号の第2のデータ線への供給を点線矢印102Bで表している。すなわち、図1(A)における点線矢印102A及び点線矢印102Bは、第2の期間での領域100Aと領域100Bにおいて、画像信号を同じタイミングでデータ線に供給する様子を表している。
【0048】
ここで第1の期間と第3の期間との間に設けられる第2の期間について図面を用いて説明する。なお以下の説明では一例として、第1の期間Tp、次いで第2の期間Tb、次いで第3の期間Tnの順に駆動する構成について説明する。
【0049】
なお他の構成として、第3の期間Tn、第2の期間Tb、次いで第1の期間Tpの順に駆動する場合であってもよい。この場合、適宜入力する画像信号の極性を反転させる等によって同様の駆動とすることができる。
【0050】
図1(B)は、上記図1(A)での第1の期間Tp、第2の期間Tb、第3の期間Tnにおける、データ線への画像信号の供給、及び画素に供給される画像信号の正または負の電圧の極性について可視化して示したものである。また図1(B)は、フレーム反転駆動を行うための第1の画像信号の電圧を「+」、第2の画像信号の電圧を「−」で表した際の、フレーム期間が切り替わる期間の模式図となる。
【0051】
図1(B)では第1の期間Tpにおける、第1のデータ線104Aにn行目の画素106の第1の画像信号、及び第2のデータ線104Bに2n行目の画素106の第1の画像信号、がデータ線駆動回路103より供給され、n行目及び2n行目の画素が走査線105により選択されることで画素106に供給される期間における液晶表示装置の動作を示している。なお図1(B)では、第1のデータ線104Aを介してn行目の画素106に供給される第1の画像信号を点線矢印107Aで示している。また図1(B)では、第2のデータ線104Bを介して2n行目の画素106に供給される第1の画像信号を点線矢印107Bで示している。
【0052】
また図1(B)では第1の期間Tpの後の第2の期間Tbにおける、第1のデータ線104Aに第3の期間Tnで1行目の画素に供給する第2の画像信号、及び第2のデータ線104Bに(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号、がデータ線駆動回路103により供給され、全ての行の走査線を非選択とすることで画素106に供給されない期間における液晶表示装置の動作を示している。なお図1(B)では、第1のデータ線104Aに供給される1行目の画素に供給する第2の画像信号を点線矢印108Aで示している。また図1(B)では、第2のデータ線104Bに供給される(n+1)行目の画素に供給する第1の画像信号を点線矢印108Bで示している。
【0053】
また図1(B)では第2の期間Tbの後の第3の期間Tnにおける、第1のデータ線104Aに1行目の画素106の第2の画像信号、及び第2のデータ線104Bに(n+1)行目の画素106の第2の画像信号、がデータ線駆動回路103より供給され、1行目及び(n+1)行目の画素が走査線105により選択されることで画素106に供給される期間における液晶表示装置の動作を示している。なお図1(B)では、第1のデータ線104Aを介して1行目の画素106に供給される第2の画像信号を点線矢印109Aで示している。また図1(B)では、第2のデータ線104Bを介して(n+1)行目の画素106に供給される第2の画像信号を点線矢印109Bで示している。
【0054】
次いで図1(B)での第1の期間乃至第3の期間での任意の一列の第1のデータ線104Aの電圧について、縦軸を電圧(V)、横軸を時間(T)として図1(C)に示す。なお図1(C)に示す「V+」は液晶に正の電圧を印加する際の最大の電圧、「Vcom」は対向電極に印加する共通電圧、「V−」は液晶に負の電圧を印加する際の最小の電圧となる。
【0055】
図1(C)の第1の期間Tpでは、まず1行目の画素に第1の画像信号を書き込み、その後順次2行目乃至n行目の画素に第1の画像信号を供給する。次いで図1(C)の第2の期間Tbでは、第3の期間Tnで1行目の画素に供給する第2の画像信号を、第1のデータ線に供給する。次いで図1(C)の第3の期間Tnでは、1行目の画素より第2の画像信号を書き込み、その後順次2行目乃至n行目の画素に第2の画像信号を供給する。
【0056】
図1(C)での第1の期間乃至第3の期間の電圧の変化は、第1の期間と第3の期間とでは、特に1行目の画素に第2の画像信号を供給する際、図1(C)中「ΔV」で示すように大きな電圧の変化が生じることとなる。そのため、予め第3の期間Tnで1行目の画素に供給する第2の画像信号を第1のデータ線に供給しておく第2の期間を設け、点線110で示すように電圧の変化を第3の期間の前に生じさせておく。その結果、図1(C)の第3の期間Tnでは、予め第1のデータ線が負の電圧となっているため、1行目の画素より第2の画像信号を供給する際に第1のデータ線の電圧の変化が不十分なことによる表示不良を低減することができる。
【0057】
図1(C)と同様にして図1(B)での任意の一列の第2のデータ線104Bの電圧について、縦軸を電圧(V)、横軸を時間(T)として図1(D)に示す。なお図1(C)と同様に、図1(D)に示す「V+」は液晶に正の電圧を印加する際の最大の電圧、「Vcom」は対向電極に印加する共通電圧、「V−」は液晶に負の電圧を印加する際の最小の電圧となる。
【0058】
図1(D)の第1の期間Tpでは、まず(n+1)行目乃至2n行目の画素に第1の画像信号を書き込み、その後順次(n+2)行目乃至2n行目の画素に第1の画像信号を供給する。次いで図1(D)の第2の期間Tbでは、第3の期間Tnで(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号を、第2のデータ線に供給する。次いで図1(D)の第3の期間Tnでは、(n+1)行目の画素より第2の画像信号を書き込み、その後順次(n+2)行目乃至2n行目の画素に第2の画像信号を供給する。
【0059】
図1(D)での第1の期間乃至第3の期間の電圧の変化は、第1の期間と第3の期間とでは、特に(n+1)行目の画素に第2の画像信号を供給する際、図1(D)中「ΔV」で示すように大きな電圧の変化が生じることとなる。そのため、予め第3の期間Tnで(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号を第2のデータ線に供給しておく第2の期間を設け、点線111で示すように電圧の変化を第3の期間の前に生じさせておく。その結果、図1(D)の第3の期間Tnでは、予め第2のデータ線が負の電圧となっているため、(n+1)行目の画素より第2の画像信号を供給する際に第2のデータ線の電圧の変化が不十分なことによる表示不良を低減することができる。
【0060】
なお図1(C)及び図1(D)では、第3の期間で1行目及び(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号の電圧の変化が不十分とならないようにする構成について説明している。特に本実施の形態の構成では画素部の中央付近となる(n+1)行目の画素に接続される第2のデータ線の電圧の変化が不十分となる際に効果的である。すなわち、画素部の中央付近となる(n+1)行目の画素は特に、視認する際に表示不良を視認しやすく、またダミーの画素を設けることも難しい箇所となる。そのため、本発明の一形態による構成とすることで、当該表示不良を低減することの効果が大きい。
【0061】
なお本発明の一形態による構成は、液晶表示装置の大型化、高速動作化が進む場合、前述の電圧の変化が不十分な領域が顕著に現れることとなる。そのため、特に大型の液晶表示装置、高速動作を要求される液晶表示装置において、特に効果が大きい。
【0062】
次いで、図1(A)で示した領域100A及び領域100Bを有する画素部の詳細について図2(A)乃至(D)で説明する。
【0063】
図2(A)は、液晶表示装置のブロック図について示している。図2(A)では、液晶表示装置の画素の列毎に設けられるデータ線を2本として、2本のデータ線より同じ列に設けられた画素に異なる画像信号を同じタイミングで供給する場合の構成について示している。
【0064】
図2(A)には、画素部201と、走査線駆動回路202と、データ線駆動回路203と、を有する液晶表示装置を示している。走査線駆動回路202は2n本(nは、2以上の自然数)の行毎に設けられた走査線204によって画素205を選択するための信号を供給する。データ線駆動回路203は、m本の列毎に設けられた第1のデータ線206A及びm本の列毎に設けられた第2のデータ線206Bによって画素に画像信号を供給する。なお画素部201は、2つの領域(領域100A及び領域100B)に分割され、領域毎にマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素を有するものとなる。
【0065】
なお、各走査線204は、画素部201においてマトリクス状(2n行m列)に配設された複数の画素205のうち、いずれかの行に配設されたm個の画素に接続される。また、各第1のデータ線206Aは、領域100Aにおいてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素205のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。また、各第2のデータ線206Bは、領域100Bにおいてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素205のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。
【0066】
図2(B)は、画素205への画像信号の供給の順序について模式的に示したものである。図2(B)では矢印211で表すように、1行目の画素を走査線204で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給していき、n行目の画素を走査線204で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給することで、領域100Aの全ての画素に画像信号を供給する様子を示している。また領域100Aへの画像信号の供給と同時に、図2(B)では矢印212で表すように、(n+1)行目の画素を走査線204で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給し、2n行目の画素を走査線204で選択して1列目乃至m列目の画素に画像信号を供給することで、領域100Bの全ての画素に画像信号を供給する様子を示している。1フレーム期間に相当する期間で、領域100A及び領域100Bの各画素への画像信号を供給する動作が行われることとなる。
【0067】
図2(C)及び図2(D)は、画素205の回路構成例を示す図である。具体的には、図2(C)は、図2(A)の領域100Aに配設された画素205の回路構成例を示す図であり、図2(D)は、図2(A)の領域100Bに配設された画素205の回路構成例を示す図である。
【0068】
図2(C)に示す画素205Aは、ゲート端子が走査線204に接続され、ソース及びドレインの一方の端子が第1のデータ線206Aに接続されたトランジスタ221と、一方の電極がトランジスタ221のソース及びドレインの他方の端子に接続され、他方の電極が容量線に接続された容量素子222と、一方の電極(画素電極)がトランジスタ221のソース及びドレインの他方の端子並びに容量素子222の一方の電極に接続され、他方の電極(対向電極)が共通電圧を供給する配線に接続された液晶素子223と、を有する。
【0069】
図2(D)に示す画素205Bも回路構成自体は、図2(C)に示す画素205Aと同一である。ただし、図2(D)に示す画素205Bでは、トランジスタ231のソース及びドレインの一方が第1のデータ線206Aではなく第2のデータ線206Bに接続される点が図2(C)に示す画素205Aと異なる。
【0070】
なお、トランジスタは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有しており、ドレイン領域とチャネル領域とソース領域とを介して電流を流すことができる。ここで、ソースとドレインとは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソースまたはドレインであるかを限定することが困難である。そこで、本明細書においては、ソース及びドレインとして機能する領域を、ソースもしくはドレインと呼ばない場合がある。その場合、一例としては、それぞれを一方の端子、他方の端子と表記する場合がある。あるいは、それぞれを第1の電極(端子)、第2の電極(端子)と表記する場合がある。あるいは、ソース領域、ドレイン領域と表記する場合がある。あるいは、ソース端子、ドレイン端子と表記する場合がある。
【0071】
なお画素に設けるトランジスタの構造については逆スタガ型の構造でもよいし、順スタガ型の構造でもよい。または、チャネル領域が複数の領域に分かれて直列に接続された、ダブルゲート型の構造でもよい。または、ゲート電極がチャネル領域の上下に設けられたデュアルゲート型の構造でもよい。また、トランジスタを構成する半導体層を複数の島状の半導体層にわけて形成し、スイッチング動作を実現しうるトランジスタ素子としてもよい。
【0072】
次いで、図1(A)乃至(D)で説明した第1のデータ線及び第2のデータ線に供給される第1の画像信号または第2の画像信号と、走査線の行が選択される様子について図面を用いて説明する。すなわち、第1のデータ線及び第2のデータ線に供給される画像信号が走査線の選択で選択された行の画素に供給されるか、供給されないかについて図面を用いて示すものである。
【0073】
図3(A)には、第1の期間Tp、第2の期間Tb及び第3の期間Tnでの、走査線の選択、第1のデータ線の画像信号及び第2のデータ線の画像信号について示している。なお図3(A)で示す走査線の選択は、上段が上記図1(A)乃至(D)で説明した画素部における領域100A、下段が上記図1(A)乃至(D)で説明した画素部における領域100Bに相当する。また図3(A)で示す走査線の選択では、期間毎に選択する走査線の行、及び第2の期間Tbで走査線を非選択とすることについて示している。なお図3(A)で示す第1のデータ線及び第2のデータ線は、走査線の選択または非選択に応じて、第1のデータ線に供給される各行の画像信号及び第2のデータ線に供給される各行の画像信号を表している。例えば、1行目の画素に供給される画像信号であればD(1)で示し、n行目の画素に供給される画像信号であればD(n)で示している。図中、「+」は液晶に正の電圧を印加するための第1の画像信号、「−」は液晶に負の電圧を印加するための第2の画像信号であるとして示している。
【0074】
上記図1(A)乃至(D)で説明したように第1の期間Tpでは、1行目の画素に第1の画像信号を書き込み、その後順次2行目乃至n行目の画素に第1の画像信号を供給する。次いで第2の期間Tbでは、第3の期間Tnで1行目の画素に供給する第2の画像信号を、第1のデータ線に供給する。次いで第3の期間Tnでは、1行目の画素より第2の画像信号を書き込み、その後順次2行目乃至n行目の画素に第2の画像信号を供給する。
【0075】
また第1の期間Tpでは、(n+1)行目の画素に正の電圧を書き込み、その後順次(n+2)行目乃至2n行目の画素に第1の画像信号を供給する。次いで図1(D)の第2の期間Tbでは、第3の期間Tnで(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号を、第2のデータ線に供給する。次いで図1(D)の第3の期間Tnでは、(n+1)行目の画素より第2の画像信号を書き込み、その後順次(n+2)行目乃至2n行目の画素に第2の画像信号を供給する。
【0076】
第1の期間乃至第3の期間の電圧の変化は、第1の期間と第3の期間とでは、特に1行目及び(n+1)行目の画素に第2の画像信号を供給する際、大きな電圧の変化が生じることとなる。そのため、予め第3の期間Tnで1行目及び(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号を第1のデータ線及び第2のデータ線に供給しておく第2の期間を設け、電圧の変化を第3の期間の前に生じさせておく。その結果、第3の期間Tnでは、予め第1のデータ線及び第2のデータ線が負の電圧となっているため、1行目及び(n+1)行目の画素より第2の画像信号を供給する際に第1のデータ線及び第2のデータ線の電圧の変化が不十分なことによる表示不良を低減することができる。
【0077】
なお図3(A)で示した第2の期間は、長さを可変する期間であっても良いし、図3(B)に示すように同じ画像信号を複数回、第1のデータ線及び第2のデータ線に供給する構成としてもよい。当該構成とすることにより、第2の期間において、確実に第3の期間の前に第1のデータ線及び第2のデータ線の電圧の変化を第2の期間で行うことができる。
【0078】
なお以上説明したように本発明の一形態による構成では、第3の期間で1行目及び(n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号の電圧の変化が不十分とならないようにすることができる。特に本実施の形態の構成では画素部の中央付近となる(n+1)行目の画素に接続される第2のデータ線の電圧の変化が不十分となる際に効果的であり、視認する際の表示不良を低減することができる。
【0079】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0080】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した駆動方法を行う液晶表示装置の一例として、フィールドシーケンシャル方式の表示を行う液晶表示装置を挙げて、図4乃至図7を参照して説明する。
【0081】
<液晶表示装置の構成例>
図4(A)は、液晶表示装置の構成例を示す図である。図4(A)に示す液晶表示装置は、画素部30と、走査線駆動回路31と、データ線駆動回路32と、各々が平行または略平行に配設され、且つ走査線駆動回路31によって電位が制御される3n本(nは、2以上の自然数)の走査線33と、各々が平行または略平行に配設され、且つデータ線駆動回路32によって電位が制御される、m本(mは、2以上の自然数)の第1のデータ線341、m本の第2のデータ線342、及びm本の第3のデータ線343と、を有する。
【0082】
さらに、画素部30は、3つの領域(領域301乃至領域303)に分割され、領域毎にマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素を有する。なお、各走査線33は、画素部30においてマトリクス状(3n行m列)に配設された複数の画素のうち、いずれかの行に配設されたm個の画素に接続される。また、各第1のデータ線341は、領域301においてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素351のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。また、各第2のデータ線342は、領域302においてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素352のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。また、各第3のデータ線343は、領域303においてマトリクス状(n行m列)に配設された複数の画素353のうち、いずれかの列に配設されたn個の画素に接続される。
【0083】
なお本実施の形態においては、領域301乃至領域303を共にn行の画素を有する構成として説明するが、領域毎に異なる行数の画素を有する構成としてもよい。
【0084】
なお、走査線駆動回路31には、外部から走査線駆動回路用スタート信号(GSP)、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)、及び高電源電位、低電源電位などの駆動用電源が入力される。また、データ線駆動回路32には、外部からデータ線駆動回路用スタート信号(SSP)、データ線駆動回路用クロック信号(SCK)、画像信号(data1〜data3)などの信号、及び高電源電位、低電源電位などの駆動用電源が入力される。
【0085】
図4(B)乃至図4(D)は、画素の回路構成例を示す図である。具体的には、図4(B)は、領域301に配設された画素351の回路構成例を示す図であり、図4(C)は、領域302に配設された画素352の回路構成例を示す図であり、図4(D)は、領域303に配設された画素353の回路構成例を示す図である。図4(B)に示す画素351は、ゲート端子が走査線33に接続され、ソース及びドレインの一方の端子が第1のデータ線341に接続されたトランジスタ3511と、一方の電極がトランジスタ3511のソース及びドレインの他方の端子に接続され、他方の電極が容量線に接続された容量素子3512と、一方の電極(画素電極)がトランジスタ3511のソース及びドレインの他方の端子並びに容量素子3512の一方の電極に接続され、他方の電極(対向電極)が対向電位を供給する配線に接続された液晶素子3514と、を有する。
【0086】
図4(C)に示す画素352及び図4(D)に示す画素353も回路構成自体は、図4(B)に示す画素351と同一である。ただし、図4(C)に示す画素352では、トランジスタ3521のソース及びドレインの一方が第1のデータ線341ではなく第2のデータ線342に接続される点が図4(B)に示す画素351と異なり、図4(D)に示す画素353では、トランジスタ3531のソース及びドレインの一方が第1のデータ線341ではなく第3のデータ線343に接続される点が図4(B)に示す画素351と異なる。
【0087】
<走査線駆動回路31の構成例>
図5(A)は、図4(A)に示す液晶表示装置が有する走査線駆動回路31の構成例を示す図である。図5(A)に示す走査線駆動回路31は、n個の出力端子を有するシフトレジスタ311乃至シフトレジスタ313を有する。なお、シフトレジスタ311が有する出力端子のそれぞれは、領域301に配設されたn本の走査線33のいずれかに接続され、シフトレジスタ312が有する出力端子のそれぞれは、領域302に配設されたn本の走査線33のいずれかに接続され、シフトレジスタ313が有する出力端子のそれぞれは、領域303に配設されたn本の走査線33のいずれかに接続される。すなわち、シフトレジスタ311は、領域301において走査信号(選択信号)を供給するシフトレジスタであり、シフトレジスタ312は、領域302において走査信号を供給するシフトレジスタであり、シフトレジスタ313は、領域303において走査信号を供給するシフトレジスタである。具体的には、シフトレジスタ311は、外部から入力される走査線駆動回路用スタートパルス信号(GSP)をきっかけとして、1行目に配設された走査線33を起点として順次走査信号をシフト(走査線33を走査線駆動回路用クロック信号(GCK)1/2周期毎に順次選択)する機能を有する。シフトレジスタ312は、外部から入力される走査線駆動回路用スタートパルス信号(GSP)をきっかけとして、n+1行目に配設された走査線33を起点として順次走査信号をシフトする機能を有する。シフトレジスタ313は、外部から入力される走査線駆動回路用スタートパルス信号(GSP)をきっかけとして、2n+1行目に配設された走査線33を起点として順次走査信号をシフトする機能を有する。
【0088】
<走査線駆動回路31の動作例>
上述した走査線駆動回路31の動作例について図5(B)を参照して説明する。なお、図5(B)には、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)、シフトレジスタ311が有するn個の出力端子から出力される信号(SR311out)、シフトレジスタ312が有するn個の出力端子から出力される信号(SR312out)、及びシフトレジスタ313が有するn個の出力端子から出力される信号(SR313out)を示している。
【0089】
第1の期間(Tp)において、シフトレジスタ311では、1行目に配設された走査線33を起点としてn行目に配設された走査線33までハイレベルの電位が1/2クロック周期(水平走査期間)毎に順次シフトし、シフトレジスタ312では、n+1行目に配設された走査線33を起点として2n行目に配設された走査線33までハイレベルの電位が1/2クロック周期(水平走査期間)毎に順次シフトし、シフトレジスタ313では、2n+1行目に配設された走査線33を起点として3n行目に配設された走査線33までハイレベルの電位が1/2クロック周期(水平走査期間)毎に順次シフトする。そのため、走査線駆動回路31は、走査線33を介して、1行目に配設されたm個の画素351からn行目に配設されたm個の画素351を順次選択するとともに、n+1行目に配設されたm個の画素352から2n行目に配設されたm個の画素352を順次選択し、2n+1行目に配設されたm個の画素353から3n行目に配設されたm個の画素353を順次選択することになる。すなわち、走査線駆動回路31は、水平走査期間毎に異なる3行に配設された3m個の画素に対して走査信号を供給することが可能である。
【0090】
第2の期間(Tb)において、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)、走査線駆動回路用スタート信号(図示せず)の走査線駆動回路31への入力を停止することで、走査線駆動回路31のハイレベルの電位を順次シフトさせて出力する走査信号を停止する。また第3の期間(Tn)において、シフトレジスタ311乃至シフトレジスタ313の動作は、第1の期間(Tp)と同じである。すなわち、走査線駆動回路31は、第1の期間(Tp)と同様に、水平走査期間毎に特定の3行に配設された3m個の画素に対して走査信号を供給することが可能である。なお第2の期間(Tb)において、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)の走査線駆動回路31への入力は、停止しなくてもよい。
【0091】
<データ線駆動回路32の構成例>
図6(A)は、図4(A)に示す液晶表示装置が有するデータ線駆動回路32の構成例を示す図である。図6(A)に示すデータ線駆動回路32は、m個の出力端子を有するシフトレジスタ320と、m個のトランジスタ321と、m個のトランジスタ322と、m個のトランジスタ323と、を有する。なお、トランジスタ321のゲート端子は、シフトレジスタ320が有するj番目(jは、1以上m以下の自然数)の出力端子に接続され、ソース及びドレインの一方の端子が第1の順序の画像信号(data1)を供給する配線に接続され、ソース及びドレインの他方の端子が画素部30においてj列目に配設された第1のデータ線341に接続される。また、トランジスタ322のゲート端子は、シフトレジスタ320が有するj番目(jは、1以上m以下の自然数)の出力端子に接続され、ソース及びドレインの一方の端子が第2の順序の画像信号(data2)を供給する配線に接続され、ソース及びドレインの他方の端子が画素部30においてj列目に配設された第2のデータ線342に接続される。また、トランジスタ323のゲート端子は、シフトレジスタ320が有するj番目(jは、1以上m以下の自然数)の出力端子に接続され、ソース及びドレインの一方の端子が第3の順序の画像信号(data3)を供給する配線に接続され、ソース及びドレインの他方の端子が画素部30においてj列目に配設された第3のデータ線343に接続される。
【0092】
なお、ここでは、第1の順序の画像信号(data1)は、赤(R)の画像信号(バックライトが、赤(R)を点灯する際に画素において保持される画像信号)を第1のデータ線341に供給し、次いで緑(G)の画像信号を第1のデータ線341に供給し、次いで青(B)の画像信号を第1のデータ線341に供給する。また、第2の順序の画像信号(data2)は、青(B)の画像信号を第2のデータ線342に供給し、次いで赤(R)の画像信号を第2のデータ線342に供給し、次いで緑(G)の画像信号を第2のデータ線342に供給する。また、第3の順序の画像信号(data3)は、緑(G)の画像信号を第3のデータ線343に供給し、次いで青(B)の画像信号を第3のデータ線343に供給し、次いで赤(R)の画像信号を第3のデータ線343に供給する。なお第1の順序の画像信号乃至第3の順序の画像信号(data1乃至data3)は、同じタイミングで行われることで互いに異なる色に対応した画像信号を供給するものとなる。なお第1の順序の画像信号乃至第3の順序の画像信号(data1乃至data3)は、同じ色に対応した画像信号を同じ順序で出力するものであってもよい。
【0093】
<バックライトの構成例>
図6(B)は、図4(A)に示す液晶表示装置の画素部30の後方に設けられるバックライトの構成例を示す図である。図6(B)に示すバックライトは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を呈する光源を備えたバックライトユニット36を複数有する。なお、複数のバックライトユニット36は、マトリクス状に配設されており、且つ特定の領域毎に点灯を制御することが可能である。ここでは、3n行m列に配設された複数の画素に対するバックライトとして、少なくともk行m列毎(ここでは、kは、n/4とする)にバックライトユニット36が設けられ、該バックライトユニット36の点灯を独立に制御できることとする。すなわち、当該バックライトが、少なくとも1行目乃至k行目の画素用バックライトユニット〜2n+3k+1行目乃至3n行目の画素用バックライトユニットを有し、それぞれのバックライトユニットの点灯を独立に制御できることとする。
【0094】
<液晶表示装置の動作例>
図7は、上述した液晶表示装置における走査信号の供給と、バックライトの点灯タイミングとを示す図である。当該液晶表示装置は、第1の期間(Tp)において、1行目に配設されたm個の画素351からn行目に配設されたm個の画素351を順次選択し、且つn+1行目に配設されたm個の画素352から2n行目に配設されたm個の画素352を順次選択し、且つ2n+1行目に配設されたm個の画素353から3n行目に配設されたm個の画素353を順次選択することで、各画素に第1の画像信号を入力する。次いで第2の期間(Tb)において第1の期間(Tp)で点灯させたバックライトの点灯状態を保持させながら、1行目乃至3n行目の走査線を非選択として第1のデータ線乃至第3のデータ線に第3の期間Tnで1行目、(n+1)行目、及び(2n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号を供給しておく。次いで第3の期間(Tn)において、第1の期間(Tp)とは異なる極性の第2の画像信号を各画素の入力していく。
【0095】
また図7に示す液晶表示装置における走査信号の供給と、バックライトの点灯タイミングは、領域(1行目乃至n行目、n+1行目乃至2n行目、及び2n+1行目乃至3n行目)毎に、走査信号の走査と、特定色を呈するバックライトユニット(赤(R)、緑(G)、または青(B))の点灯とを並行して行うタイミングとすることが可能である。
【0096】
<本実施の形態の液晶表示装置について>
本実施の形態の液晶表示装置は、上記実施の形態1の駆動方法の構成を適用して第3の期間で1行目、(n+1)行目及び(2n+1)行目の画素に供給する第2の画像信号の電圧の変化が不十分とならないようにすることができる。特に本実施の形態の構成では画素部の中央付近となる(n+1)行目及び(2n+1)行目の画素に接続される第2のデータ線及び第3のデータ線の電圧の変化が不十分となる際に効果的であり、視認する際の表示不良を低減することができる。
【0097】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0098】
(実施の形態3)
本実施の形態では、表示装置、ここでは液晶表示装置が有する画素の平面図及び断面図の一例について図面を用いて説明する。
【0099】
図8(A)は表示パネルが有する複数の画素の1つの平面図を示している。図8(B)は図8(A)の一点鎖線A−Bにおける断面図である。
【0100】
図8(A)において、第1のデータ線乃至第3のデータ線となる配線層(ソース電極層1201A乃至ソース電極層1201C、ドレイン電極層1202を含む)は、図中上下方向(列方向)に延伸するように配置されている。走査線となる配線層(ゲート電極層1203を含む)は、ソース電極層1201A乃至ソース電極層1201Cに概略直交する方向(図中左右方向(行方向))に延伸するように配置されている。容量配線層1204は、ゲート電極層1203に概略平行な方向であって、且つ、ソース電極層1201A乃至ソース電極層1201Cに概略直交する方向(図中左右方向(行方向))に延伸するように配置されている。
【0101】
図8(A)において、表示パネルの画素には、ゲート電極層1203を有するトランジスタ1205が設けられている。トランジスタ1205上には、絶縁膜1227、絶縁膜1228、及び層間膜1229が設けられている。
【0102】
図8(A)、図8(B)に示す表示パネルの画素は、トランジスタ1205に接続される第1の電極層として透明電極層1208を有する。トランジスタ1205上の絶縁膜1227、絶縁膜1228、及び層間膜1229には、開口(コンタクトホール)が形成されている。開口(コンタクトホール)において、透明電極層1208とトランジスタ1205とが接続されている。
【0103】
図8(A)、図8(B)に示すトランジスタ1205は、ゲート絶縁層1212を介してゲート電極層1203上に配置された半導体層1206を有し、半導体層1206に接してソース電極層1201A及びドレイン電極層1202を有する。また、容量配線層1204、ゲート絶縁層1212、及びドレイン電極層1202が積層して、容量素子1207を形成している。
【0104】
また、トランジスタ1205が形成される第1の基板1218は、液晶層1217を間に挟んで第2の基板1219と重畳ように配置されている。
【0105】
なお図8(B)では、トランジスタ1205としてボトムゲート構造の逆スタガ型トランジスタを用いる例を示したが、本明細書に開示する液晶表示装置に適用できるトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、ゲート絶縁層を介してゲート電極層が半導体層の上側に配置されるトップゲート構造のトランジスタ、及び、ゲート絶縁層を介してゲート電極層が半導体層の下側に配置されるボトムゲート構造のスタガ型トランジスタ及びプレーナ型トランジスタなどを用いることができる。
【0106】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0107】
(実施の形態4)
本明細書に開示する表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。上記実施の形態で説明した表示装置を具備する電子機器の例について説明する。
【0108】
図9(A)は、電子書籍の一例を示している。図9(A)に示す電子書籍は、筐体1700及び筐体1701の2つの筐体で構成されている。筐体1700及び筐体1701は、蝶番1704により一体になっており、開閉動作を行うことができる。このような構成により、書籍のような動作を行うことが可能となる。
【0109】
筐体1700には表示部1702が組み込まれ、筐体1701には表示部1703が組み込まれている。表示部1702及び表示部1703は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図9(A)では表示部1702)に文章を表示し、左側の表示部(図9(A)では表示部1703)に画像を表示することができる。
【0110】
また、図9(A)では、筐体1700に操作部等を備えた例を示している。例えば、筐体1700は、電源入力端子1705、操作キー1706、スピーカ1707等を備えている。操作キー1706により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングディバイス等を備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、及びUSBケーブル等の各種ケーブルと接続可能な端子等)、記録媒体挿入部等を備える構成としてもよい。さらに、図9(A)に示す電子書籍は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
【0111】
図9(B)は、表示装置を用いたデジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、図9(B)に示すデジタルフォトフレームは、筐体1711に表示部1712が組み込まれている。表示部1712は、各種画像を表示することが可能であり、例えば、デジタルカメラ等で撮影した画像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0112】
なお、図9(B)に示すデジタルフォトフレームは、操作部、外部接続用端子(USB端子、USBケーブル等の各種ケーブルと接続可能な端子等)、記録媒体挿入部等を備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録媒体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部1712に表示させることができる。
【0113】
図9(C)は、表示装置を用いたテレビジョン装置の一例を示している。図9(C)に示すテレビジョン装置は、筐体1721に表示部1722が組み込まれている。表示部1722により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド1723により筐体1721を支持した構成を示している。表示部1722は、上記実施の形態に示した表示装置を適用することができる。
【0114】
図9(C)に示すテレビジョン装置の操作は、筐体1721が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機により行うことができる。リモコン操作機が備える操作キーにより、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部1722に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機に、当該リモコン操作機から出力する情報を表示する表示部を設ける構成としてもよい。
【0115】
図9(D)は、表示装置を用いた携帯電話機の一例を示している。図9(D)に示す携帯電話機は、筐体1731に組み込まれた表示部1732の他、操作ボタン1733、操作ボタン1737、外部接続ポート1734、スピーカ1735、及びマイク1736等を備えている。
【0116】
図9(D)に示す携帯電話機は、表示部1732がタッチパネルになっており、指等の接触により、表示部1732の表示内容を操作することができる。また、電話の発信、あるいはメールの作成等は、表示部1732を指等で接触することにより行うことができる。
【0117】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0118】
30 画素部
31 走査線駆動回路
32 データ線駆動回路
33 走査線
36 バックライトユニット
100A 領域
100B 領域
101A 矢印
101B 矢印
102A 点線矢印
102B 点線矢印
103 データ線駆動回路
104A 第1のデータ線
104B 第2のデータ線
105 走査線
106 画素
107A 点線矢印
107B 点線矢印
108A 点線矢印
108B 点線矢印
109A 点線矢印
109B 点線矢印
110 点線
111 点線
201 画素部
202 走査線駆動回路
203 データ線駆動回路
204 走査線
205 画素
205A 画素
205B 画素
206A 第1のデータ線
206B 第2のデータ線
211 矢印
212 矢印
221 トランジスタ
222 容量素子
223 液晶素子
231 トランジスタ
301 領域
302 領域
303 領域
311 シフトレジスタ
312 シフトレジスタ
313 シフトレジスタ
320 シフトレジスタ
321 トランジスタ
322 トランジスタ
323 トランジスタ
341 第1のデータ線
342 第2のデータ線
343 第3のデータ線
351 画素
352 画素
353 画素
901 画素部
902 走査線駆動回路
903 データ線駆動回路
904 走査線
905 画素
906 データ線
906A 第1のデータ線
906B 第2のデータ線
907A 領域
907B 領域
911 矢印
912 矢印
913 矢印
921 点線
922 点線
1201A ソース電極層
1201B ソース電極層
1201C ソース電極層
1202 ドレイン電極層
1203 ゲート電極層
1204 容量配線層
1205 トランジスタ
1206 半導体層
1207 容量素子
1208 透明電極層
1212 ゲート絶縁層
1217 液晶層
1218 基板
1219 基板
1227 絶縁膜
1228 絶縁膜
1229 層間膜
1700 筐体
1701 筐体
1702 表示部
1703 表示部
1704 蝶番
1705 電源入力端子
1706 操作キー
1707 スピーカ
1711 筐体
1712 表示部
1721 筐体
1722 表示部
1723 スタンド
1731 筐体
1732 表示部
1733 操作ボタン
1734 外部接続ポート
1735 スピーカ
1736 マイク
1737 操作ボタン
3511 トランジスタ
3512 容量素子
3514 液晶素子
3521 トランジスタ
3531 トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正の電圧を液晶に印加するための第1の画像信号、及び負の電圧を前記液晶に印加するための第2の画像信号が画素の列毎に設けられた第1のデータ線及び第2のデータ線により供給され、
第1行目乃至第n行目(nは2以上の自然数)の前記画素に接続される走査線を順次選択し前記第1のデータ線による第1行目乃至第n行目の前記画素への前記第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される走査線を順次選択し前記第2のデータ線による第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素への前記第1の画像信号または前記第2の画像信号の供給と、を同時に行うことで表示を行う液晶表示装置の駆動方法において、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を選択して、前記第1のデータ線及び前記第2のデータ線により前記第1の画像信号を前記画素に供給する第1の期間と、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を非選択とし、前記第1行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第1のデータ線に供給し、且つ前記第(n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第2のデータ線に供給する第2の期間と、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を選択して、前記第1のデータ線及び前記第2のデータ線により前記第2の画像信号を前記画素に供給する第3の期間と、
を有することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の期間と前記第3の期間との間に設けられる前記第2の期間は、第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を非選択とし、前記第1行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第1のデータ線に供給し、且つ前記第(n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第2のデータ線に供給する動作を複数回行うことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項3】
正の電圧を液晶に印加するための第1の画像信号、及び負の電圧を前記液晶に印加するための第2の画像信号が画素の列毎に設けられた第1のデータ線乃至第3のデータ線により供給され、
第1行目乃至第n行目(nは2以上の自然数)の前記画素に接続される走査線を順次選択し前記第1のデータ線による第1行目乃至第n行目の前記画素への前記第1の画像信号または第2の画像信号の供給と、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される走査線を順次選択し前記第2のデータ線による第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素への前記第1の画像信号または前記第2の画像信号の供給と、第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素に接続される走査線を順次選択し前記第3のデータ線による第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素への前記第1の画像信号または前記第2の画像信号の供給と、を同時に行うことで表示を行う液晶表示装置の駆動方法において、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を選択して、前記第1のデータ線乃至前記第3のデータ線により前記第1の画像信号を前記画素に供給する第1の期間と、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を非選択とし、前記第1行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第1のデータ線に供給し、且つ前記第(n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第2のデータ線に供給し、且つ前記第(2n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第3のデータ線に供給し、する第2の期間と、
第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を選択して、前記第1のデータ線乃至前記第3のデータ線により前記第2の画像信号を前記画素に供給する第3の期間と、
を有することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項4】
請求項3において、前記第1の期間または第3の期間における前記第1の画像信号または前記第2の画像信号の供給の後に、バックライトの光源を点灯する期間を有することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項5】
請求項4において、前記バックライトの光源は、赤色、緑色及び青色の光源であることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれか一において、
第1行目乃至第n行目の前記画素、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素には異なる色の光源に基づく画像信号が供給されるものであることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項7】
請求項3乃至請求項6のいずれか一において、
前記第1の期間と前記第3の期間との間に設けられる前記第2の期間は、第1行目乃至第n行目の前記画素に接続される前記走査線、第(n+1)行目乃至第2n行目の前記画素に接続される前記走査線及び第(2n+1)行目乃至第3n行目の前記画素に接続される前記走査線により前記画素を非選択とし、前記第1行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第1のデータ線に供給し、且つ前記第(n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第2のデータ線に供給し、且つ前記第(2n+1)行目の前記画素に供給される前記第2の画像信号を前記第3のデータ線に供給する動作を複数回行うことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−73599(P2012−73599A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181044(P2011−181044)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】